特許文献2に記載の記録再生装置は、番組が延長して放送されるか否かを、予め決められたキーワードがEPGに含まれているか否かのみで判断している。しかしながら、例えばキーワードが”野球”又は”サッカー”等であり、野球ニュース又はサッカーニュース等の番組がEPGに含まれていた場合、これらのニュース番組を延長の可能性があると判断する虞がある。よって、キーワードがEPGに含まれているか否かのみで、必ずしも延長される番組であるか否かを判断できるものではない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、記録予約に係る番組が、放送時間が所定の基準時間より長く、所定のキーワードを含む場合に、記録予約に係る番組を放送時間が変更される可能性がある番組と判定する構成とすることにより、野球又はサッカー等の延長して放送される可能性がある番組をより確実に記録できる記録装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、記録予約に係る番組と同じチャンネルで前の時間帯に放送される番組が、放送時間が所定の基準時間より長く、所定のキーワードを含む場合に、記録予約に係る番組を放送時間が変更される可能性がある番組と判定する構成とすることにより、野球又はサッカー等の延長して放送される可能性がある番組の後に放送される番組をより確実に記録できる記録装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、放送時間が延長される可能性がある番組を判定する場合に用いる基準時間を、ユーザが設定できる構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より判定の確度が高い基準時間を設定し、放送時間が延長される可能性がある番組をより確実に判定できる記録装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、放送時間が延長される可能性がある番組を判定する場合に用いるキーワードを、ユーザが追加又は変更できる構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より判定の確度が高いキーワードを追加又は変更し、放送時間が延長される可能性がある番組をより確実に判定できる記録装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、記録予約に係る番組の放送時間が変更される可能性がある場合に、記録予約の記録時刻を変更する構成とすることにより、所望の番組を最後まで確実に記録できる記録装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、ユーザから延長時間を受け付けて、受け付けた延長時間に応じて記録予約の終了時刻を遅らせる構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に適した記録時間の延長を行うことができる記録装置を提供することにある。
本発明に係る記録装置は、放送される番組を受信する受信手段と、該受信手段が受信する番組に係る番組情報を取得する手段と、番組の放送時間延長の可能性の有無を判定するためのキーワードを複数記憶するキーワード記憶手段と、前記受信手段が受信した番組を記録する記録手段と、該記録手段による記録時刻を含む番組の記録予約を受け付ける手段とを備える記録装置において、記録予約に係る番組が、前記キーワード記憶手段が記憶したキーワードを含み、番組の放送時間が所定の基準時間より長い番組であるか否かに応じて、前記記録予約に係る番組の放送時間が変更される可能性があるか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、記録予約に係る番組が、所定のキーワードを含み、且つ、放送時間が所定の基準時間より長い場合、放送時間が変更される可能性がある番組と判定する。野球又はサッカー等の放送時間が延長される可能性がある番組は、放送時間が2時間程度である場合が多い。これに対して、野球又はサッカー等のキーワードが含まれている可能性があるスポーツニュースなどの番組は、放送時間が延長されることはなく、放送時間は1時間程度である場合が多い。このため、判定を行う場合に基準時間と放送時間との比較を行うことで、判定の確度が上がる。これにより、野球又はサッカー等の番組を予約して記録する場合に、野球又はサッカー等の番組を放送時間が延長される可能性のある番組と判定できるため、記録予約の記録時刻を変更することができる。
また、本発明に係る記録装置は、放送される番組を受信する受信手段と、該受信手段が受信する番組に係る番組情報を取得する手段と、番組の放送時間延長の可能性の有無を判定するためのキーワードを複数記憶するキーワード記憶手段と、前記受信手段が受信した番組を記録する記録手段と、該記録手段による記録時刻を含む番組の記録予約を受け付ける手段とを備える記録装置において、記録予約に係る番組の前の時間帯に放送され、且つ、記録予約に係る番組と同じチャンネルで放送される番組が、前記キーワード記憶手段が記憶したキーワードを含み、番組の放送時間が所定の基準時間より長い番組であるか否かに応じて、前記記録予約に係る番組の放送時間が変更される可能性があるか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、記録予約に係る番組と同じチャンネルで前の時間帯に放送される番組が、所定のキーワードを含み、且つ、放送時間が所定の基準時間より長い場合、記録予約に係る番組を放送時間が延長される可能性がある番組と判定する。野球又はサッカー等の放送時間が延長される可能性がある番組は、放送時間が2時間程度である場合が多い。これに対して、野球又はサッカー等のキーワードが含まれている可能性があるスポーツニュースなどの番組は、放送時間が延長されることはなく、放送時間は1時間程度である場合が多い。このため、判定を行う場合に基準時間と放送時間との比較を行うことで、判定の確度が上がる。これにより、野球又はサッカーの後に放送されるドラマ又は映画等の番組を放送時間が変更される可能性がある番組と判定できるため、記録予約の記録時刻を変更することができる。
また、本発明に係る記録装置は、前記判定手段が判定を行うための基準時間を受け付ける基準時間受付手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、ユーザからの基準時間の入力を受け付け、受け付けた基準時間を用いて番組の放送時間との比較を行う。ユーザが基準時間の変更を行うことができ、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より確度の高い基準時間を設定することができる。
また、本発明に係る記録装置は、前記キーワード記憶手段が記憶するキーワードを受け付けるキーワード受付手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、ユーザからのキーワードの入力を受け付け、受け付けたキーワードを用いて記録予約に係る番組の放送時間が延長されるか否かを判定する。ユーザは、キーワードを追加又は変更することができ、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より判定の確度が高いキーワードを設定することができる。
また、本発明に係る記録装置は、前記判定手段が放送時間が変更される可能性があると判定した番組に係る記録予約の記録時刻を変更する変更手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、キーワード及び基準時間を用いた判定により、記録予約に係る番組が放送時間が変更される可能性があると判定された場合に、記録予約の記録時刻を変更することにより、番組の放送時間の変更に対応して番組を記録できる。
また、本発明に係る記録装置は、記録予約の記録時刻を延長する時間を受け付ける延長時間受付手段を備え、前記変更手段は、記録予約に係る終了時刻を、前記延長時間受付手段が受け付けた時間延長するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、記録予約を延長する時間をユーザから受け付け、受け付けた延長時間に応じて記録予約の終了時刻を遅らせる。ユーザが延長時間を入力できるため、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、最適な延長時間を決定し、記録予約の終了時刻を遅らせることができる。
本発明による場合は、記録予約に係る番組が、放送時間が所定の基準時間より長く、所定のキーワードを含む場合に、記録予約に係る番組を放送時間が変更される可能性がある番組と判定する構成とすることにより、放送時間が延長される可能性がある番組をより確実に判定することができ、実際に延長されることがない番組を誤判定する虞を少なくできるため、野球又はサッカー等の番組を放送時間が延長される可能性のある番組と判定でき、ユーザが記録予約の記録時刻を変更することができ、所望の番組を見逃す虞を少なくできる。
また、本発明による場合は、記録予約に係る番組と同じチャンネルで前の時間帯に放送される番組が、所定のキーワードを含む場合に、記録予約に係る番組を放送時間が変更される可能性がある番組と判定する構成とすることにより、放送時間が延長される可能性がある番組をより確実に判定することができ、実際に延長されることがない番組を誤判定する虞を少なくできるため、野球又はサッカー等の延長して放送される可能性がある番組の後に放送されるドラマ又は映画等の番組を、放送時間が変更される可能性がある番組と判定でき、ユーザが記録予約の記録時刻を変更することができ、所望の番組を見逃す虞を少なくできる。
また、本発明による場合は、ユーザからの基準時間の入力を受け付け、受け付けた基準時間を用いて番組の放送時間との比較を行う構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より確度の高い基準時間を設定することができるため、放送時間が延長される可能性がある番組をより確実に判定することができ、実際に延長されることがない番組を誤判定する虞を少なくできる。
また、本発明による場合は、ユーザからのキーワードの入力を受け付けて、放送時間が変更される可能性がある番組の判定に用いるキーワードを追加又は変更する構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、より判定の確度が高いキーワードを設定することができるため、放送時間が変更される可能性がある番組をより確実に判定することができ、ユーザが所望の番組を見逃す虞を少なくできる。
また、本発明による場合は、記録予約に係る番組の放送時間が変更される可能性がある場合に、記録予約の記録時刻を変更する構成とすることにより、所望の番組を最後まで確実に記録できるため、ユーザが所望の番組を見逃す虞を少なくできる。
また、本発明による場合は、ユーザから延長時間を受け付けて、受け付けた延長時間に応じて記録予約の終了時刻を遅らせる構成とすることにより、番組の放送状況又はEPGの内容等に応じて、ユーザが最適な延長時間を決定し、記録予約の終了時刻を遅らせることができるため、記録装置の使い勝手を向上することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係るハードディスクレコーダのハードウェア構成を示すブロック図である。図において1はハードディスクレコーダであり、ハードディスクレコーダ1には図示しないケーブルを介してCRTディスプレイ又は液晶ディスプレイ等の外部の表示装置51が接続される。ハードディスクレコーダ1は、内部のハードディスク19に記録された番組又はチューナ11により受信された番組を、映像及び音声の出力端子を有する出力部15から表示装置51へ出力し、表示装置51に番組を表示する。また、ハードディスクレコーダ1は、ユーザが遠隔操作を行うためのリモコン(リモートコントローラ)52を備えている。
ハードディスクレコーダ1が備えるチューナ11は、地上波アナログ放送を受信するチューナである。チューナ11が受信したアナログの番組信号は、A/D変換部13へ与えられ、A/D変換部13にてデジタルの番組データに変換される。更に、A/D変換部13にて変換された番組データはエンコーダ14へ与えられる。エンコーダ14は、与えられた番組データをMPEG2方式のデータに圧縮するものであり、圧縮された番組データは制御部10へ与えられる。
制御部10は、ハードディスクレコーダ1の各部の動作を制御しており、番組の記録を行う場合には、エンコーダ14から与えられた番組データをハードディスクコントローラ20へ与えて、ハードディスク19への記録を行う。また、ハードディスク19に記録された番組の再生を行う場合には、制御部10は、ハードディスクコントローラ20を介してハードディスク19から圧縮された番組データを読み出す。
ハードディスク19から読み出された番組データはデコーダ18へ与えられ、デコーダ18にて伸張されてD/A変換部17へ与えられる。D/A変換部17は、与えられたデジタルの番組データをアナログの番組信号に変換し、選択部16へ与える。選択部16には、D/A変換部17が変換した番組信号及びチューナ11が受信した番組信号が与えられ、更に、制御部10からメニュー及び記録予約確認画面等の表示命令が与えられる。
ハードディスク19に記録された番組を表示装置51に表示する場合、選択部16は、D/A変換部17からの番組信号を出力部15へ与える。放送されている番組をリアルタイムで表示装置51に表示する場合は、選択部16は、チューナ11からの番組信号を出力部15へ与える。また、選択部16は、制御部10からメニュー又は記録予約確認画面等の表示命令が与えられた場合は、番組信号を出力部15へ与えず、予め用意されたメニュー又は記録予約確認画面等の画像信号を出力部15へ与える。出力部15には、映像出力及び音声出力用の出力端子が備えられており、選択部16から与えられた番組信号は出力端子に接続された表示装置51へ与えられ、表示装置51に表示される。
チューナ11が受信する番組信号には、放送される番組の番組名、放送時刻、ジャンル、出演者及び内容説明等の情報を有するEPGが重畳されており、EPG取得部12によりチューナ11が受信した番組信号からEPGが分離されて、制御部10へ与えられる。制御部10は、与えられたEPGをメモリ21に記憶する。また、制御部10は、番組表を表示装置51に表示する場合には、メモリ21からEPGを読み出して番組表を作成し、選択部16へ番組表の表示命令と共に与える。番組表及び表示命令を与えられた選択部16は、番組表を出力部15へ与えて、表示装置51に番組表を表示する。
メモリ21には、前述のEPGを記憶するEPG記憶部21aと、記録チャンネル、記録開始時刻、記録終了時刻及び記録画質等の情報を含む記録予約を記憶する記録予約記憶部21bと、放送時間が延長される可能性がある番組を検索するためのキーワード及び基準時間を記憶する延長条件記憶部21cとが設けられている。メモリ21は、フラッシュメモリ又はEEPROM等の不揮発性の書き換え可能なメモリ素子で構成される。
また、ハードディスクレコーダ1には、操作部22及び赤外線受光部23が備えられている。操作部22には、録画、再生、選局及び設定メニュー表示等の複数のボタンが設けられており、ユーザからの操作を受け付けて、制御部10へユーザからの操作要求を与えるようにしてある。リモコン52には、操作部22と同様に、操作を受け付けるための複数のボタンが設けられており、ユーザからの操作要求を赤外線信号に変換して図示しない赤外線発光部から送信する。赤外線受光部23は、リモコン52から送信される赤外線信号を電気信号の操作要求に変換して制御部10へ与えるものである。
ハードディスクレコーダ1では、ユーザからの操作要求に応じて、番組の記録及び再生等を行うことができ、また、記録時刻及びチャンネル等の記録予約を設定して番組の記録を行うことができる。記録予約の設定を行う場合には、取得したEPGから番組表を表示し、番組表からユーザが番組を選択することで行うことができ、番組の記録時刻及びチャンネル等を入力せずに記録予約の設定を行うことができる。
また、ハードディスクレコーダ1は、野球又はサッカー等のような放送時間が延長される可能性がある番組を、取得したEPGから検索する機能を有している。これにより、ユーザが設定した記録予約に関する番組が、野球若しくはサッカー等である場合、又は野球若しくはサッカー等の後に放送されるドラマ又は映画等である場合、放送時間が変更される可能性があると判定することができ、ユーザに対して記録予約の終了時刻の変更を促すことができる。
ハードディスクレコーダ1は、EPGから放送時間が延長される可能性がある番組を検索する場合に、予め設定されたキーワードを番組情報に含む番組をEPGから検索し、検索された番組の中で放送時間が予め設定された基準時間より長い番組を、延長される可能性がある番組と判定している。キーワード及び基準時間はメモリ21の延長条件記憶部21cに記憶されており、ユーザが操作部22又はリモコン52を操作することにより、追加又は変更することができるようにしてある。
図2は、本発明に係るハードディスクレコーダ1のキーワード設定を行う場合に制御部10が行う処理を示すフローチャートである。キーワードの設定は、操作部22又はリモコン52に設けられた図示しない「設定メニュー」ボタンを押下し、表示装置51に表示されたメニューからキーワード設定の項目を選択することで行うことができる。制御部10は、キーワード設定の項目が選択されたか否かを調べ(ステップS1)、選択されていない場合は(S1:NO)、選択されるまで待機する。
キーワード設定の項目が選択された場合(S1:YES)、メモリ21の延長条件記憶部21cから既に登録されているキーワードを読み出す(ステップS2)。次いで、読み出したキーワード及びキーワード設定画面の表示命令を選択部16へ与え、キーワード設定画面を出力部15を介して表示装置51に表示する(ステップS3)。
図3及び図4は、本発明に係るハードディスクレコーダ1が表示するキーワード設定画面の表示例である。本実施の形態のハードディスクレコーダ1は、5つのキーワードを延長条件記憶部21cに記憶し、放送時間が変更される可能性がある番組をEPGから検索することができる。
図3に示すキーワード設定画面では、画面の最上部に画面のタイトル及び日時が表示され、この下に、キーワード設定画面に関する情報が2〜3行の文字列で簡単に説明されている。説明の文字列の下には、6つの長方形状のボックスが上下に並べて配されており、ボックスの周囲を囲む長方形状のカーソル31を操作部22又はリモコン52に設けられたカーソルキーによって上下動させ、「決定」ボタンを押下することで、6つのボックスのうちの1つを選択できるようにしてある。上から5つのボックスは、キーワード1〜5に対応するものであり、最も下のボックスは設定終了に対応するものである。キーワード1〜5に対応するボックスには、既に設定されているキーワードが表示されており、図3ではキーワード1に”延長”が設定され、キーワード2に”野球”が設定され、キーワード3に”繰り下げ”が設定されている。キーワード4及び5には、キーワードは設定されていない。また、「戻る」ボタンを押下することで前の画面、即ちキーワード設定の項目を有する設定メニューが表示された画面(図示は省略する)に戻ることができる。更に、「終了」ボタンを押下する、又は設定終了のボックスを選択することにより、キーワード設定を終了して番組の表示画面に戻ることができる。
キーワード1〜5のボックスが選択された場合、図4に示すように、キーワード選択画面に入力ウインドウ32が表示され、キーワードの文字入力を行うことができる。入力ウインドウ32では、ひらがな、カタカナ、英数及び記号の入力を行うことができ、操作部22又はリモコン52に設けられた「青」ボタン及び「緑」ボタンを用いることで、漢字変換を行うことができる。「黄」ボタンが押下された場合は、キーワードの文字入力を終了し、入力ウインドウ32を非表示にして、キーワード設定画面に戻る。
図2に示すフローチャートのステップS3にてキーワード設定画面の表示を行った後、制御部10は、キーワード設定画面の設定終了のボックスが選択されるか又は「終了」ボタンが押下されるかによって、キーワードの設定が終了したか否かを調べる(ステップS4)。設定が終了していない場合(S4:NO)、ステップS3へ戻って設定が終了するまでキーワード設定画面を表示する。キーワードの設定が終了した場合(S4:YES)、設定された5つのキーワード及び各キーワードの重みを関連付けて、メモリ21の延長条件記憶部21cに記憶し(ステップS5)、処理を終了する。
図5は、本発明に係るハードディスクレコーダ1の基準時間設定を行う場合に制御部10が行う処理を示すフローチャートである。基準時間の設定は、操作部22又はリモコン52に設けられた「設定メニュー」ボタンを押下し、表示装置51に表示されたメニューから基準時間設定の項目を選択することで行うことができる。制御部10は、基準時間設定の項目が選択されたか否かを調べ(ステップS11)、選択されていない場合は(S11:NO)、選択されるまで待機する。
キーワード設定の項目が選択された場合(S11:YES)、メモリ21の延長条件記憶部21cから既に登録されている基準時間を読み出す(ステップS12)。次いで、読み出した基準時間及び基準時間設定画面の表示命令を選択部16へ与え、基準時間設定画面を出力部15を介して表示装置51に表示する(ステップS13)。
図6は、本発明に係るハードディスクレコーダ1が表示する基準時間設定画面の表示例である。基準時間設定画面では、画面の最上部に画面のタイトル及び日時が表示され、この下に、基準時間設定画面に関する情報が2〜3行の文字列で簡単に説明されている。説明の文字列の下には、設定されている基準時間が表示される。ユーザは、操作部22又はリモコン52に設けられたカーソルキーの上下を操作することにより、1分単位で基準時間の増減を行うことができる。更に、「決定」ボタンを押下することで、基準時間を確定し、基準時間の設定を終了する。また、「戻る」ボタンを押下することで前の画面、即ち基準時間設定の項目を有する設定メニューが表示された画面に戻ることができる。更に、「終了」ボタンを押下することにより、基準時間設定を終了して番組の表示画面に戻ることができる。
ステップS13にて基準時間設定画面の表示を行った後、制御部10は基準時間の設定が終了したか否かを調べる(ステップS14)。設定が終了していない場合(S14:NO)、ステップS13へ戻って設定が終了するまで基準時間設定画面の表示を行う。基準時間の設定が終了した場合(S14:YES)、設定された基準時間をメモリ21の延長条件記憶部21cに記憶し(ステップS15)、処理を終了する。
図7及び図8は、本発明に係るハードディスクレコーダ1の記録予約の設定を行う場合に制御部10が行う処理を示すフローチャートである。記録予約の設定は、操作部22又はリモコン52に設けられた「設定メニュー」ボタンを押下し、表示装置51に表示されたメニューから予約設定の項目を選択することで行うことができる。制御部10は、予約設定の項目が選択されたか否かを調べ(ステップS21)、選択されていない場合は(S21:NO)、選択されるまで待機する。
予約設定の項目が選択された場合(S21:YES)、メモリ21のEPG記憶部21aからEPGの読み出しを行う(ステップS22)。なお、EPGは、一日に数回から数十回程度、決められた時刻に受信することができる。ハードディスクレコーダ1は、決められた時刻に、EPG取得部12によりチューナ11が受信した番組信号からEPGを分離して取得し、取得したEPGを予めEPG記憶部21aに記憶している。ステップS22にてEPGの読み出しを行った後、EPGから番組表を作成し、番組表の表示命令を選択部16へ与えて、表示装置51に番組表の表示を行う(ステップS23)。
図9は、本発明に係るハードディスクレコーダ1が表示する番組表の表示例である。この表示例では、午後9時から10時の間に放送される番組の一覧を表示したものである。番組表では、複数の長方形状のボックスが上下に並べて配されており、各ボックスにチャンネル番号、放送局名及び番組タイトルが表記されている。ボックスの周囲を囲む長方形状のカーソル33を操作部22又はリモコン52に設けられたカーソルキーによって上下動させ、「決定」ボタンを押下することで、複数の番組のうち1つの番組を記録予約を行う番組として選択することができる。また、「戻る」ボタンを押下することで前の画面、即ち予約設定の項目を有する設定メニューが表示された画面に戻ることができる。更に、「青」ボタンを押下することで番組の詳細な情報を表示することができ、「赤」ボタンを押下することで番組の検索を行うことができ、「緑」ボタンを押下することで表示する番組表の日時を選択することができる。
ステップS23にて番組表の表示を行った後、番組表から記録予約を行う番組が選択されたか否かを調べる(ステップS24)。番組が選択されていない場合は(S24:NO)、ステップS23へ戻り、番組表の表示を継続する。番組が選択された場合(S24:YES)、延長条件記憶部21cに記憶されたキーワードを読み出して、EPGからキーワードが含まれる番組を検索する(ステップS25)。このとき行う検索の検索対象は、記録予約に係る番組と、この番組より前の時間帯に放送され、且つ、同じチャンネルにて放送される番組とである。
キーワードを含む番組を検索した後、検索された番組の中から、番組の放送時間が延長条件記憶部21cに記憶された基準時間より長い番組を検索する(ステップS26)。ステップS25及びS26にて、放送時間が延長される可能性がある番組を検索することができる。
次いで、放送時間が延長される可能性があると検索された番組が、記録予約に係る番組と一致するか否かを調べる(ステップS27)。なお、一致する場合とは、記録予約に係る番組が野球又はサッカー等の番組の場合であり、記録予約の番組自身が延長される場合である。ステップS27にて一致した場合には(S27:YES)、ユーザが記録予約の終了時刻を延長するための、延長設定画面の表示命令を選択部16へ与え、延長設定画面の表示を行う(ステップS28)。
図10は、本発明に係るハードディスクレコーダ1が表示する延長設定画面の表示例である。なお、延長設定画面は後述の予約確認画面に延長設定ウインドウ34を重ねて表示したものである。延長設定ウインドウ34には、記録予約に係る番組の放送時間が変更される可能性がある旨をユーザに対して伝えるメッセージが表示される。また、メッセージ表示の下には、5つの長方形状のボックスが左右に並べて配されている。各ボックスには延長時間が記載されており、左から順に”延長しない”、”30分延長”、”60分延長”、”90分延長”及び”120分延長”である。ボックスの周囲を囲む長方形状のカーソル35を操作部22又はリモコン52に設けられたカーソルキーによって左右に移動させ、「決定」ボタンを押下することで、記録予約の終了時刻の延長時間を設定することができる。
ステップS28にて延長設定画面の表示を行った後、設定が終了したか否かを調べる(ステップS29)。設定が終了していない場合(S29:NO)、ステップS28へ戻って延長設定画面の表示を継続する。延長時間の設定が終了した場合(S29:YES)、記録予約の終了時刻を延長する(ステップS30)。
ステップS27にて放送時間が延長される可能性があると検索された番組が、記録予約に係る番組と一致しない場合(S27:NO)、及びステップS30にて記録予約の終了時刻を延長した後、記録予約に係る番組の前の時間帯に放送される番組と、放送時間が延長される可能性があると検索された番組とが一致するか否かを調べる(ステップS31)。一致する場合(S31:YES)、即ち記録予約に係る番組が野球又はサッカー等の番組の後で放送されるドラマ又はバラエティ等である場合、図9に示した延長設定画面を表示する(ステップS32)。次いで、ユーザによる延長時間の設定が終了したか否かを調べ(ステップS33)、設定が終了していない場合(S33:NO)、ステップS32へ戻って延長設定画面の表示を継続する。延長時間の設定が終了した場合(S33:YES)、記録予約の終了時刻を延長する(ステップS34)。
ステップS31にて記録予約に係る番組の前の時間帯に放送される番組と、放送時間が延長される可能性があると検索された番組とが一致しない場合(S31:NO)、及びステップS34にて記録予約の終了時刻を延長した後、予約確認画面の表示命令を選択部16へ与え、予約確認画面の表示を行う(ステップS35)。
図11は、本発明に係るハードディスクレコーダ1が表示する予約確認画面の表示例である。予約確認画面では、EPGから選択した番組に関して、番組の録画日、録画開始時刻、録画終了時刻、放送されるチャンネル、録画する場合の画質及び終了時刻の延長時間が表示される。また、ハードディスク19に録画可能な残りの時間及び記録予約された番組の記録時間等が合わせて表示される。例えば、図11は、12月25日の午後9時から10時まで6チャンネルで放送される番組を標準画質で録画する設定であり、延長時間が30分に設定されているため、記録時間は1時間30分である。
予約確認画面の下部には、2つの長方形状のボックスが左右に並べて配されている。左側のボックスには”完了”の文字が記載され、記録予約の設定を完了するためのものである。右側のボックスには”詳細設定へ”の文字が記載され、記録する画質の変更、開始時刻及び終了時刻の1分単位での詳細な設定、並びに延長時間の詳細な設定等を行う画面(図示は省略する)を表示するためのものである。ボックスの周囲を囲む長方形状のカーソル36を操作部22又はリモコン52に設けられたカーソルキーによって左右に移動させ、「決定」ボタンを押下することで、設定の完了又は詳細設定画面の表示を行うことができる。
ステップS35にて予約確認画面の表示を行った後、予約の設定が完了したか否かを調べる(ステップS36)。予約の設定が完了していない場合は(S36:NO)、ステップS35へ戻って、予約確認画面の表示を継続する。予約の設定が完了した場合(S36:YES)、予約内容をメモリ21の記録予約記憶部21bに記憶して(ステップS37)、処理を終了する。
以上の構成のハードディスクレコーダ1においては、延長条件記憶部21cに記憶された5つのキーワードが含まれている番組をEPGから検索し、更にこの中から基準時間より放送時間が長い番組を検索することにより、より確実に放送時間が延長される可能性がある番組を検索することができるため、この検索結果から記録予約に係る番組の放送時間が変更されるか否かをより確実に判定することができ、実際に延長されることがない番組を誤判定する虞を少なくできる。
なお、本実施の形態においては、メモリ21にEPG記憶部21a、記録予約記憶部21b及び延長条件記憶部21cを設ける構成を示したが、これに限るものではなく、これらの記憶部のうちの一部又は全部をハードディスク19に設ける構成であってもよい。また、延長条件記憶部21cに記憶されるキーワードを5つとしたが、これに限るものではなく、4つ以下又は6つ以上であってもよい。また、延長される可能性がある番組の判定に用いるキーワードをユーザが追加又は変更できる構成を示したが、これに限るものではなく、ユーザが追加又は変更できず、予め決められたキーワードのみを用いる構成であってもよい。また、記録予約の設定をEPGによる番組表から番組を選択して行う構成を示したが、これに限るものではなく、ユーザが開始時刻及び終了時刻等を直接入力して記録予約の設定を行う構成であってもよい。
また、図7及び図8に示したフローチャートにおいて、ステップS25及びS26で行う検索は、記録予約に係る番組と、この番組より前の時間帯に放送され、且つ同じチャンネルにて放送される番組とを検索の対象としたが、これに限るものではなく、記録予約に係る番組のみ、又は、記録予約に係る番組より前の時間帯に放送され、且つ同じチャンネルにて放送される番組のみを検索対象としてもよい。また、同じチャンネルにて放送される番組のみでなく、全てのチャンネルにて放送される番組を検索対象としてもよい。また、延長される可能性がある番組の検索を、記録予約の設定が行われた場合に行う構成としたが、これに限るものではなく、例えば、EPGの取得を行った際に、EPGに含まれる全ての番組に対して予め行っておく構成であってもよい。
また、本実施の形態に示す表示例は一例であって、これに限るものではない。また、本実施の形態においては、記録装置としてハードディスクレコーダ1を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、他の記録装置、例えばビデオテープレコーダ、DVDレコーダ又はブルーレイレコーダ等であってもよく、複数の記録媒体を備える記録装置であってもよい。