JP4562549B2 - 自動二輪車用シートフレームおよび自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車用シートフレームおよび自動二輪車 Download PDF

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Description

本発明は自動二輪車用シートフレームに関し、特に、マグネシウム合金製の自動二輪車用シートフレームおよびこれを備えた自動二輪車に関する。
自動二輪車のフレームなどの構成部材には、機械的性質および加工性の点で優れており、また、安価であるという理由から、従来より鋼が用いられてきた。しかし、自動二輪車の燃費や走行性能を向上させるために、自動二輪車の車体を軽量化することが課題となっており、鉄より軽量な材料を用いて車体を構成することが検討されている。
近年、鉄に比べて比重の小さいチタンやアルミニウム、マグネシウムなどの安価な精錬方法およびこれらの金属を含む合金の製造方法が開発され、また、これらの金属の強度や加工性を改善する技術も開発されてきた。このため、チタン、アルミニウムあるいはマグネシウムを自動二輪車の構造材として用いることが提案されている。特に、マグネシウムの密度は、鉄の約1/4であるため、マグネシウムやマグネシウム合金を構成部材の材料として用いた場合、大幅に自動二輪車の重量を軽減することができると考えられる。
たとえば、特許文献1は、マグネシウム合金からなるアーム下半部とアルミニウム合金からなるアーム上半部とを含む自動二輪車用スイングアームを開示している。
特開2003−312577号公報
自動二輪車の構造部材の場合、フレームなど大型の構造部材をマグネシウム合金により形成すれば、大きな重量軽減の効果が得られる。特に、ライダーやパッセンジャーのシート下方に設けられるシートフレームは、車体の比較的上部に位置するので、シートフレームの軽量化によって、車体の上部が軽くなり、走行安定性も高められる。
こうした構造部材は、ダイキャスト法など鋳造法を用いて一体成形することによって、高い強度を得ることができる。また、比較的複雑な形状を有していても、一回の鋳造によって所望の形状を有する構造部材が得られるため、工程数を減らすことが可能となり、製造に要する時間の短縮や製造コストの低減も図ることができる。
ダイキャスト法など金型を用いる鋳造法によって、構造部材を形成する場合、金型内で形成された構造部材を金型から取り出すために、金型の抜き方向と平行に伸びる面には抜き勾配を設ける必要がある。このため、この面における金型の抜き方向の寸法が大きくなると、抜き勾配によって、この面の特に根元部分の厚さが金型の抜き方向の両端において大きく異なる。
たとえば、抜き勾配が1.5°であり、抜き方向に100mm延びた面を有する構造部材の場合、先端の厚さが約2mmであっても、根元部分では、約7.3mmの厚さとなる。しかし、マグネシウム合金からなる鋳造部材は、厚くなるほど空孔(鋳巣)が内部に発生しやすく、部材の強度が低下する。このため、金型の抜き方向と平行に伸びる面の根元部分では、その厚さのために、強度が低下する。
したがって、従来技術によれば、マグネシウム合金を用い、十分な強度を有する大きな構造部材を製造することは困難であった。
本発明は、このような従来の課題を解決し、高い強度を有するマグネシウム合金製シートフレームおよびこれを備えた自動二輪車を実現することを目的とする。
本発明の自動二輪車用シートフレームは、ライダーシートを支持するためのマグネシウム合金からなる自動二輪車用シートフレームであって、所定の方向に延びる底部と、前記底部を挟むように前記底部から延びる一対の側壁部と、前記側壁部のそれぞれの端部に設けられた取り付け部と、前記側壁部の取り付け部近傍に設けられた少なくとも1つのリブとを備える。
ある好ましい実施形態において、前記取り付け部は、内燃機関を支持するメインフレームと接合するための第1の係合部および第2の係合部をそれぞれ有しており、前記側壁部と一体的に成形された第1の台座および第2の台座であって、前記少なくとも1つのリブは、第1の台座および第2の台座の一方に接続されている。
ある好ましい実施形態において、各側壁部は、前記側壁部上に設けられた少なくとも1つの第2のリブをさらに含み、前記第1および第2のリブは、それぞれ第1の台座および第2の台座に接続し、かつ互いに交差するように前記側壁部上に配置されている。
ある好ましい実施形態において、各側壁部は、前記第1のリブと第2のリブとが交差する部分に設けられたボスを含む。
ある好ましい実施形態において、各側壁部は、前記少なくとも1つの第1および第2のリブを含む複数の第1のリブおよび第2のリブを含み、前記複数の第1のリブおよび前記複数の第2のリブは互いに交差するように前記側壁部上に設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のリブは、前記一対の側壁部の互いに対向する内側主面にそれぞれ設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のリブは、前記一対の側壁部の互いに対向しない外側主面にそれぞれ設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のリブは、2mm以上6mm以下の厚さを有する。
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2の係合部は前記第1および第2の台座にそれぞれ設けられた穴である。
ある好ましい実施形態において、各側壁部の前記第1係合部および第2の係合部は前記側壁部の厚さ方向において互いにオフセットされている。
ある好ましい実施形態において、前記一対の側壁部にそれぞれ設けられた前記第1の係合部間の距離は、前記一対の側壁部にそれぞれ設けられた前記第2の係合部間の距離と異なっている。
ある好ましい実施形態において、前記マグネシウム合金におけるカルシウムまたは希土類元素の含有量は0.1重量%以下である。
ある好ましい実施形態において、前記マグネシウム合金は、Mg-Al-Mn系合金である。
ある好ましい実施形態において、前記底部と前記一対の側壁部とは一体的に成形されている。
ある好ましい実施形態において、前記自動二輪車用シートフレームは、ダイキャスト法により形成されている。
本発明の自動二輪車は、第1および第2の係合部を有するメインフレームと、メインフレームに支持される内燃機関と上記いずれかに規定される自動二輪車用シートフレームとを備え、前記メインフレームの第1および第2の係合部が前記自動二輪車用シートフレームの第1および第2の係合部と接合されている。
本発明の自動二輪車用シートフレームの製造方法は、上記いずれかに規定される自動二輪車用シートフレームの製造方法であって、前記底部の2つの主面を成形する表面をそれぞれ備えた固定型および可動型を用いてダイキャスト法により、前記自動二輪車用シートフレームを形成する。
ある好ましい実施形態において、前記可動型は、前記第1および第2のリブを成形するための表面を備えた一対のスライドコアを含む。
ある好ましい実施形態において、カルシウムまたは希土類元素の含有量が0.1重量%以下であるマグネシウム合金を用いて前記自動二輪車用シートフレームを形成する。
ある好ましい実施形態において、前記マグネシウム合金は、Mg−Al−Mn系合金である。
本発明によれば、十分な強度を得るために肉厚にすべき部分にリブ構造を採用することによって、肉厚にすると強度が低下するマグネシウムを用いダイキャスト製法によりシートフレームを形成することができる。したがって、高強度で軽量の自動二輪車用シートフレームを実現することができる。また、内燃機関などを支持するメインフレームと接合するため第1の係合部と第2の係合部との距離を長くしているため、シートフレームとメインフレームとの接合強度が高く、車体全体の強度剛性も高めることができる。
本発明による自動二輪車用シートフレームおよびこれを備えた自動二輪車の一実施形態を説明する。シートフレームはサブフレームまたはリアフレームとも呼ばれる。図1は、本発明による自動二輪車用シートフレーム(以下、単にシートフレームと呼ぶ)を備えた自動二輪車100の模式的側面図である。自動二輪車100は、燃料タンク101、メインフレーム102、シートフレーム104、内燃機関108、前輪116および後輪126を備える。自動二輪車100はライダーが跨って乗る鞍乗型車両である。
図2は、メインフレーム102を拡大して示す斜視図である。メインフレーム102は、車両の前方に位置するヘッドパイプ112に接続された一対のフレーム102A、102Bを含む。フレーム102A、102Bは、自動二輪車100の中央部において下方へ延びるよう湾曲部を形成している。フレーム102A、102Bは、端部において連結されている。また、湾曲部において一対のフレーム102A、102Bを連結する連結部102Cが設けられている。連結部102Cには、シートフレーム104を接合するために、一対の第1の係合部102aおよび一対の第2の係合部102bが設けられている。本実施形態では、第1の係合部102aおよび第2の係合部102bは、それぞれボルトが挿入される穴を有するステーである。メインフレーム102およびシートフレーム104は自動二輪車100の車体を構成する。
図1に示すように、ヘッドパイプ112には、回転可能なようにフロントフォーク114が取り付けられている。フロントフォーク114の一端には前輪116が回転自在に支持されている。フロントフォーク114の他端にはハンドル110が固定されている。
燃料タンク101は、自動二輪車100の中央部近傍において、メインフレーム102およびシートフレーム104に跨って取り付けられている。燃料タンク101の前方にはエアクリーナ128が設けられている。また、燃料タンク101には燃料注入口(図示せず)を覆うキャップ130が設けられている。
内燃機関108は、燃料タンク101の下方に位置するよう、メインフレーム102に支持されている。内燃機関108の前方には、ラジエータ106が設けられている。内燃機関108の排気口には排気管118が接続されている。図1では詳細に示されていないが、排気管118の一端は複数に分岐しており、内燃機関108の複数のシリンダからそれぞれ排気ガスを導く。排気管118は内燃機関の下方を通ってシートフレーム104に沿って後方へ導かれている。以下において詳細に説明するように、排気管118はシートフレーム104に近接した位置において2つに分岐し、分岐した管がそれぞれ消音器120に接続されている。排気管118および消音器120はシートフレーム104に支持されている。シートフレーム104には一対のフットレスト145が設けられている。
メインフレーム102にはリアアーム122が接続され、後輪126が回転自在にリアアーム122に支持されている。内燃機関108の回転駆動力は、チェーン124を介して後輪126へ伝達される。
自動二輪車100はこのほか燃料タンク101の下部を覆う化粧カバー134、ライダーシート136、リアカバー137、サイドカバー138、およびパッセンジャーシート139を備えている。これらの部材は、シートフレーム104を明瞭に示すため、図1において破線で示されている。
前述したように、メインフレーム102およびシートフレーム104は自動二輪車100の車体を構成しており、自動二輪車100の種々の構成部材を支持するために、高い強度を備えている必要がある。特に、シートフレーム104は、ライダーシート136、パッセンジャーシート139およびフットレスト145を支持しており、ライダーやパッセンジャーの体重がシートフレーム104に加わる。このため、十分な強度を有するようにシートフレーム104の外形も大きくなっている。
以下、シートフレーム104およびその近傍の構造を詳細に説明する。図3は、自動二輪車100におけるシートフレーム104およびこれより上部の構造を示す分解斜視図であり、シートフレーム104、ライダーシート136、リアカバー137、サイドカバー138およびパッセンジャーシート139が示されている。
シートフレーム104は、長手方向Aに延びる底部140(図3において斜線で示している)と、長手方向Aに延びており、底部140を挟むように、底部140に設けられた側壁部142および側壁部144とを備える。底部140において、長手方向Aと直交する方向の幅は、概ね内燃機関側のほうがテールランプ側に比べて広くなっている。
側壁部142および側壁部144は、底部140の長手方向Aに延びる二辺に沿って、底部140から立ち上がるように設けられている。側壁部142および側壁部144の長手方向Aと直交する方向の幅は概ね内燃機関側のほうがテールランプ側に比べて広くなっている。側壁部142および側壁部144は、底部140に対して概ね垂直である。このため、矢印Aと垂直なシートフレーム104の断面は、概ね矩形の底部を有するU字形である。側壁部142の長手方向Aに延びる端面142eには第1の係合部142aおよび第2の係合部142bが設けられている。側壁部144の長手方向Aに延びる端面144eにも第1の係合部144aおよび第2の係合部144bが設けられている。また、テールランプ側の端部において、側壁部142と側壁部144は接続部141によって接続されている。
側壁部142、側壁部144の内燃機関側の端部には、シートフレーム104をメインフレームへ固定するための取り付け部が設けられている。具体的には、側壁部142の内燃機関側の端部には、取り付け部として第1の係合部202aおよび第2の係合部202bが設けられている。同様に、側壁部144の内燃機関側の端部にも取り付け部として第1の係合部204aおよび第2の係合部204bが設けられている。第1の係合部202a、204aおよび第2の係合部202b、204bがメインフレーム102の第1の係合部102aおよび第2の係合部102b(図2)と係合することによって、シートフレーム104とメインフレーム102とは接合される。以下において詳細に説明するように、側壁部142の第1の係合部202aおよび第2の係合部202bに隣接した領域にはリブ構造202が設けられている。同様に、側壁部144の第1の係合部204aおよび第2の係合部204bに隣接した領域にはリブ構造204が設けられている。
シートフレーム104には、ライダーおよびパッセンジャーの体重が加えられるため、全体として高い強度剛性を備えている必要がある。このため、底部140と側壁部142および側壁部144とが強い強度で接合するよう、シートフレーム104は鋳造法により、一体的に形成されていることが好ましい。また、軽量化のためシートフレーム104はマグネシウム合金から形成される。
ライダーシート136は鞍形に形成されており、一対の係合部136bを有する。破線で示すように、ライダーシート136の一対の係合部136bが、側壁部142の第2の係合部142bおよび側壁部144の第2の係合部144bと一致するように、ライダーシート136が側壁部142の端面142eおよび側壁部144の端面144eと接触し、シートフレーム104に支持される。一対の係合部136bと第2の係合部142b、144bは互いに直接あるいは、他の部材を介して係合し、ライダーシート136をシートフレーム104に固定することが可能であれば、どのような構造を備えていてもよい。本実施形態では、係合部136bおよび第2の係合部142b、144bには、それぞれ穴が設けられており、ボルトを穴に挿入し、ボルトを締めることによって係合部同士を接続する。係合部136bおよび第2の係合部142b、144bはピンやフックとこれらの係合する構造とを備えていてもよい。
サイドカバー138は、一対の係合部138aとパッセンジャーシート139を固定するための支持枠138bとを有している。パッセンジャーシート139が固定されたサイドカバー138は、ライダーシート136と同様、シートフレーム104に支持および固定される。具体的には、破線で示すように、サイドカバー138の一対の係合部138aが、側壁部142の第1の係合部142aおよび側壁部144の第1の係合部144aと一致するように、サイドカバー138が側壁部142の端面142eおよび側壁部144の端面144eと接触し、シートフレーム104に支持される。係合部138aおよび第1の係合部142a、144aにはそれぞれ穴が設けられており、ボルトおよびナットによって係合部同士が接合されている。係合部138aおよび第1の係合部142a、144aも互いに直接あるいは、他の部材を介して係合して接合する構造を備えておればよく、ピンやフックとこれらが係合する構造とを備えていてもよい。
リアカバー137はサイドカバー138とともにシートフレーム104を挟むようにシートフレーム104の端部近傍に固定される。サイドカバー138には、一対の穴137hが設けられている。
このように、パッセンジャーシート139が設けられたサイドカバー138およびライダーシート136は、シートフレーム104によって、そのU字形断面の開口を塞ぐように支持および固定されている。このため、ライダーシート136およびパッセンジャーシート139に着座するライダーやパッセンジャーの体重による力は、側壁部142、144に分散する。また、これらの力は、側壁部142、144と底部140との接続部分あるいはその近傍に作用するため、主に側壁部142、144を主面と平行な方向に圧縮する応力として働き、側壁部142、144が外側へ開くように働く曲げモーメントは小さい。したがって、シートフレーム104は高い強度剛性を示す。つまり、シートフレーム104はライダーやパッセンジャーの体重によって破壊しにくい高い強度を全体として備えている。このようなシートフレーム104の全体的な強度剛性は、シートフレーム104を鋳造により一体的に形成することによって好適に得られる。
図4は、自動二輪車100におけるシートフレーム104およびこれより下部の構造の一部を示す分解斜視図であり、シートフレーム104、排気管118、消音器120、およびフットレスト145が示されている。
内燃機関108に接続された排気管118は、2つの管118aおよび118bに分岐し、分岐した管118aおよび118bには消音器120がそれぞれ設けられている。排気管118および消音器120をシートフレームに接続するために、係合部118c、120aが排気管118および消音器120にそれぞれ設けられている。排気管118および消音器120を支持するために、シートフレーム104は、台座154および一対のステー152を有している。台座154は底部140において、内燃機関108に近接した位置に設けられている。本実施形態では、台座154は、係合部として穴を有し、排気管の係合部118cと接続されるブラケット146と台座154とが接合される。
一対のステー152は側壁部142および144のテールランプ側にそれぞれ設けられている。各ステー152は係合部として穴を有し、消音器120の係合部120aに挿入されたボルトがゴムなどの制振部材を介してステー152の穴に取り付けられる。なお、図3において示したように、シートフレーム104の端部下方はリアカバー137によって覆われるが、ステー152はリアカバー137に設けられた穴137hから露出している。図4においては、シートフレーム104の構造を明瞭に示すため、リアカバー137は示していない。
図4に示すように、パッセンジャーが足を掛けるための一対のフットレスト145には係合部であるネジ穴145aが設けられている。フットレスト145を支持するために、シートフレーム104の底部140には、係合部160aが設けられている。本実施形態では、係合部は底部140の台座に設けられた貫通穴である。各台座の貫通穴にボルトを通し、フットレスト145のネジ穴145aとボルトとを係合させることによって、フットレスト145がシートフレーム104に固定される。
シートフレーム104の外形の大きさは、たとえば、内燃機関側の底部140の幅が200mm〜300mm程度であり、側壁部142、144の内燃機関側での高さが80mm〜160mm程度である。また、長手方向Aの長さは600mm〜800mm程度である。
一般に、金型を用いた鋳造法により構造部材を形成する場合、金型から構造部材を容易に取り出すことができるように、構造部材に抜き勾配を設ける必要がある。シートフレーム104の場合、底部140の2つの主面をそれぞれ成形する金型表面を有し、底部140と平行な面で上下に分割された一対の金型を用いる必要がある。金型の一方は、側壁部142、144と平行な方向に移動させる必要があるので、側壁部142、144には抜き勾配を設ける必要がある。
図5に示すように、金型の抜き方向と平行に伸びる面の金型の抜き方向の高さをH1とし、抜き勾配をθとした場合、上述したようにH1はたとえば、100mm程度となる。抜き勾配をθを1.5°に設定し、一端の厚さW1を2mmとすると、側壁部142、144の底部140との接合部では、厚さW2は約7.3mmとなる。このように、構造部材が大型になるほど、抜き勾配を設けた部分の両端では厚さの違いが顕著となる。このことは、鋳造部材をマグネシウム合金によって形成する場合に問題となる。
図6は、マグネシウム合金からなる鋳造部材の厚さと強度変化との関係を示すグラフである。比較のため、アルミニウム合金のグラフを合わせて示している。図6に示すグラフは、Mg−3〜9Alの組成を有するマグネシウム合金およびAl-4Cu-1Mgの組成を有するアルミニウム合金の試験片を用いて得られた。これらの組成の合金は、ダイキャスト法により部材を形成する場合に広く用いられる。横軸は試験片の厚さを示している。縦軸は、試験片の単位厚さあたりの強度を示しており、厚さ2mmの場合の強度を100%としている。図6に示すように、試験片が2mmより厚くなると、単位厚さあたりの強度が徐々に低下する。厚さ10mmの試験片の単位厚さあたりの強度は63%程度にまで低下している。一方、試験片が2mmより薄くなっても単位厚さあたりの強度はほぼ一定となる。アルミニウム合金の単位厚さあたりの強度変化もマグネシウム合金と同様の傾向を示すが、強度の低下の度合いは、マグネシウム合金よりも小さい。
一般に、鋳造により部材を成形する場合、充填された溶湯は鋳型と接する外側から冷却され、部材の外側が凝固した後、内部が硬化し始める。このため、鋳造部材の内部には凝縮による空孔(鋳巣)が生じ易い。部材が肉厚になるほど、凝固時における内側と外側との温度差が大きくなるため、この空孔の発生も増大する。
特に、マグネシウムは比熱が小さいため、溶湯が冷め易い。また、ダイキャスト法による鋳造では、溶湯の金型との接触から金型から取り出すまでにおける平均冷却速度は5℃/秒以上、多くの場合には10℃/秒以上となり、砂型鋳造などの他の方法に比べて溶湯が速く冷却される。このため、マグネシウム合金製部材をダイキャスト法により鋳造する場合、冷却速度が大きく、かつ、溶湯の比熱が小さいために、部材を厚くするほど金型近傍部分と溶湯内部とでは冷却速度の差が大きくなる。したがって、凝固収縮が同時に行われないため、内部に空孔が生じ、単位体積あたりの強度は大きく低下する。
こうした理由から、マグネシウム合金からシートフレーム104を形成する場合、抜き勾配を設ける側壁部142、144の内燃機関側端部では、部材が厚くなることにより強度が低下してしまうという問題が生じる。特に、内燃機関側端部はメインフレーム104と接合されるため、この部分における強度の低下は自動二輪車100の車体中央部において強度が低下することを意味する。この問題を解決するため、シートフレーム104には内燃機関側端部にリブ構造を設けている。本願明細書では周囲の部分より突出する連続的な凸状部をリブという。以下、リブ構造を詳細に説明する。
図7は、側壁部144の内燃機関側端部に設けられたリブ構造204を模式的に示す斜視図である。図7に示すように、側壁部144は内燃機関側端部の領域R1に凹部204hを有する。側壁部144の凹部204h内にはリブ構造204が設けられている。
リブ構造204は、第1のリブ210aおよび第2のリブ210bを含む。第1のリブ210aおよび第2のリブ210bはそれぞれ第1の台座204Aおよび第2の台座204Bにそれぞれ接続されている。また、第1のリブ210aおよび第2のリブ210bは互いに交差するよう側壁部144上に配置されており、交差部分にはボス212が形成されている。凹部204hの周囲には第1の台座204Aおよび第2の台座204Bの少なくとも一方に接続されたリブ204eが設けられている。第1のリブ210aおよび第2のリブ210bは、側壁部144と非平行な方向に突出している。好ましくは、側壁部144とおおよそ垂直な方向Cに突出するよう第1のリブ210aおよび第2のリブ210bは側壁144に設けられる。この方向は、側壁142、144を成形するための可動型が移動する方向Bもしくは側壁142、144の外側主面あるいは内側主面とおおよそ垂直である。このため、以下において詳細に説明するように、側壁部142、144と非平行な方向へ各リブが突出するため、リブ構造202、204はスライドコアを用いて形成する。
第1の台座204Aおよび第2の台座204Bには上述した第1の係合部204aおよび第2の係合部204bがそれぞれ設けられている。本実施形態では、第1の係合部204aおよび第2の係合部204bはボルトを挿入し、メインフレーム102に固定するための貫通穴である。また、第1の台座204Aおよび第2の台座204Bは側壁部144と一体的に成形されている。
図8は、第1のリブ210aの断面を模式的に示している。他のリブも同様の断面構造を備えている。各リブは側壁部142、144の強度を補強するために設けられるため、高い強度を有していることが好ましい。しかし、図6を参照して説明したように、鋳造によるマグネシウム合金部材は厚いほど冷却の際生じる空孔によって単位厚さあたりの強度が低下する。このため、リブの厚さW3は小さいほうが好ましい。具体的には、厚さW3は6mm以下であることが好ましい。リブの厚さW3が6mm以下であれば、マグネシウム合金の単位厚さあたりの強度低下は許容でき、厚くすることによるリブ全体としての強度向上の効果を十分に得ることができる。しかし、リブの厚さW3が2mmよりも狭いと、リブ1つ当たりの強度が十分ではなくなり、湯回りも悪くなる。このため、厚さW3は2mm以上6mm以下であることが好ましい。
一方、リブの高さH2は、リブ構造が十分な強度を有するよう高いほうが好ましい。具体的にはリブの高さH1はリブの厚さW3の2倍以上であることが好ましい。これにより十分な強度を得ることができる。より好ましくは、リブの厚さW約4mmであり、リブの高さH1は約10mmである。各リブおよび台座の側面には1.5°程度の抜き勾配θを設けることが好ましい。これにより、リブのスライドコアからの離型性を改善することができる。
同様の理由により、リブ構造204を設けた側壁部144の領域R1(図7参照)における厚さ(この場合ではリブが存在する部分の厚さ)は6mm以下であることが好ましい。領域R1に隣接する領域R2においても側壁部144の厚さは6mm以下であることが好ましい。リブ構造204のリブの高さと側壁部144の領域R2における厚さとが大きく異なる場合には、領域R2において、側壁部144はU字型断面を有する二重構造を備えていてもよい。また、係合部として貫通孔を各台座に設ける場合には、台座が厚さ6mm以下の円筒形状を有することが好ましい。ボス212も厚さ6mm以下の円筒形状を有することが好ましい。
図3に示すように、側壁部142の内燃機関側端部にも同様のリブ構造202が設けられている。リブ構造202は図7に示すリブ構造204と同じ構造を備えている。リブ構造202に設けられたリブは、第1の係合部が202aおよび第2の係合部202bが設けられた第1の台座202Aおよび第2の台座202Bと接続されている。第1の台座202Aおよび第2の台座202Bも側壁部142と一体的に成形されている。図3に示すように、本実施形態では、リブ構造202およびリブ構造204は、側壁部142および側壁部144の互いに対向しない外側主面にそれぞれ設けられている。
このように、シートフレーム104のメインシート102と接合するための係合部が設けられた端部にリブ構造を採用することによって、マグネシウム合金を用いた鋳造によりシートフレーム104を形成しても、十分な強度を確保することができる。また、リブの数やリブの高さを変えることによってシートフレームの強度と剛性を調節することが可能である。
図9(a)は、内燃機関側から見たシートフレーム104の側面図である。図9(a)に示すように、側壁部142において、第1の係合部202aと第2の係合部202bは側壁部142の厚さ方向において互いにオフセットされている。具体的には、本実施形態では第1の係合部202aおよび第2の係合部202bである貫通穴の側壁部142の厚さ方向の中心の位置は、第1の係合部202aと第2の係合部202bとで異なっている。図9(a)に示すように、第1の係合部202aの中心202cは、第2の係合部202bの中心202dよりも距離S1だけ側壁部142の厚さ方向において中心側へシフトしている。
同様に側壁部144において、第1の係合部204aと第2の係合部204bは側壁部144の厚さ方向において互いにオフセットされている。具体的には、第1の係合部204aおよび第2の係合部204bである貫通穴の側壁部144の厚さ方向の中心の位置は、第1の係合部204aと第2の係合部204bとで異なっている。図9(a)に示すように、第1の係合部204aの中心204cは、第2の係合部204bの中心204dよりも距離S1だけ側壁部144の厚さ方向において中心側へシフトしている。
その結果、第1の係合部202aと第1の係合部204aとの距離W4は、第2の係合部202bと第2の係合部204bとの距離W5に比べて短くなっている。これにより、第1の係合部202aと第2の係合部202bとの距離L1は係合部のオフセットがない場合に比べて長くなる。同様に第1の係合部204aと第2の係合部204bとの距離L2も長くできる。
第1の係合部202a、204aおよび第2の係合部202b、204bは、メインフレーム104と接合される支点となる。図9(b)に示すように、シートにかかる乗員の体重などによる荷重Fが第1の係合部202a、202bから距離L5の位置においてシートフレーム104に加えられる場合、第1の係合部202a、204aの回りにはF(シートにかかる乗員の体重など)×L5のモーメントが生じる。このモーメントと釣り合うように第2の係合部202b、204bに応力Kが生じ、第2の係合部202b、204bによるモーメントはK×L1(L2)となる。したがって、距離L1およびL2が長くなるほど、応力Kは小さくなり、第2の係合部202b、204bはより大きな荷重に対する強度剛性を備えることになる。つまり、係合部をオフセットさせて、第1の係合部202aと第2の係合部202bとの距離L1および第1の係合部204aと第2の係合部204bとの距離L2を長くすることにより、シートフレーム104とメインフレーム102との接合強度を高めることができる。その結果ライダーやパッセンジャーの体重を支える十分な強度を得ることができる。
ただし、図9(a)から明らかなように、オフセットの距離S1を大きくしすぎると側壁部142、144が底部140に対して斜めになってしまい、底部140と側壁部142、144との接合強度が低下してしまう。このため、第1の係合部202a、204aから第2の係合部202b、204bまでの高さH3が80mmから160mmの範囲にある場合、S1は2.1mmから20mmであることが好ましい。
このように、シートフレーム104によれば、リブ構造により、十分な機械的性質を備えた外形の大きなシートフレーム104をマグネシウム合金を用いて鋳造法により製造することができる。また、係合部をオフセットさせることにより、メインフレームとシートフレームとの接合強度を高めることができる。これにより、強度剛性が高く、軽量な自動二輪車用の車体を実現することができる。
側壁部142、144に設けるリブ構造の形状は種々の変形が可能である。たとえば、図10に示すように、側壁部142にリブ構造202’を設けてもよい。リブ構造202’は、第1のリブ212aおよび第2のリブ212bを備え、第1のリブ212aおよび第2のリブ212bは互いに交差するよう側壁部142に設けられている。第1のリブ212aおよび第2のリブ212bはそれぞれ第1の台座202Aおよび第2の台座202Bに接続されている。リブ構造202’では、第1のリブ212aと第2のリブ212bとの交差部分にはボスが設けられていない。このような構造は、リブの交差部分の肉厚が6mm以下となるよう、特に第1のリブ212aと第2のリブ212bの幅が4mmよりも小さい場合に適している。リブ構造202’によれば、ボスを設ける必要がないので、スライドコアの離型性が向上する。
また、図11に示すように、側壁部142により細かい間隔で複数のリブが配置されたリブ構造202’’を設けてもよい。リブ構造202’’は複数の第1のリブ214aおよび複数の第2のリブ214bを備え、第1のリブ214aおよび第2のリブ214bは網目状に交差している。好ましくは、第1の台座202Aおよび第2の台座202Bは、これらのリブの少なくとも1つにそれぞれ接続されていることが好ましい。また、各リブの交差部分にボスを設ける必要がないようにリブ214の幅は4mm以下であることが好ましい。リブ212’’によれば、複数のリブが交差することによって、高い強度剛性を得ることができる。
図7、図10および図11に示すリブ構造において、少なくとも1つのリブは、第1の台座202A、204Aおよび第2の台座202B、204Bに接続されていた。台座とリブとを接続することによって、係合部の強度剛性を高めることができるからである。しかし、側壁部142、144自体に要求される強度剛性は、リブを有するリブ構造を設けることにより達成される。このため、係合部の強度剛性を他の構造によって得ることができる場合にはリブ構造のリブは第1の台座202A、204Aおよび第2の台座202B、204Bに接続されていなくてもよい。
これまで説明してきたシートフレーム104では、リブ構造は、側壁部142、144の互いに対向しない外側主面に形成されていた。しかし、リブ構造は、側壁部142、144の互いに対向する内側主面にそれぞれ設けられていてもよい。リブ構造を内側主面に設けた場合でも、上述したように、高い強度を有するシートフレーム104が実現する。特に、側壁部142、144の外側主面が自動二輪車100の外観に現れる場合には、内側主面にリブ構造を設けることによって、リブ構造が外観に現れず、自動二輪車100の意匠をより優れたものにすることができる。
次にシートフレーム104の製造方法を説明する。上述した特徴を備えるシートフレーム104は、ダイキャスト法などの金型を用いた鋳造により形成する。寸法精度が高く、量産に適していることから、特に、金型を用い、高速・高圧で溶湯を注入する高圧ダイキャスト法を用いることが好ましい。図12に示すように、シートフレーム104を形成するための鋳型は、固定型302、可動型304および可動コア306によって構成される。固定型302および可動型304は、シートフレーム104の底部140の2つの主面をそれぞれ成形する鋳型表面を有する。また、スライドコア306は、リブ構造202、204を成形するための鋳型表面を有している。本実施形態では、リブ構造が側壁部142、144の外側主面に設けられているので、スライドコアも側壁部142、144の外側に配置される。リブ構造を側壁部142、144の内側主面に設ける場合には、スライドコア306は側壁部142、144の間に位置するように配置する。
可動型304は、スライドコア306とともに固定型302に対して矢印B’の方向へ移動が可能である。さらにスライドコア306は、可動型304に対して矢印C’の方向へ移動可能である。
鋳造によりシートフレーム104を形成するために、シートフレーム104は、溶融状態において粘性が低い組成のマグネシウム合金からなることが好ましい。耐熱性を向上させるためのカルシウムまたは希土類元素を少量含んでいてもよいが、添加量が多くなると溶湯の粘性が高くなり、鋳造によってシートフレーム104を形成するのが困難となる。具体的には、シートフレーム104は、Mg−Al−Mn系合金からなることが好ましく、カルシウムまたは希土類元素の添加量は0.1wt%以下であることが好ましい。特に、延性を確保するために3wt%以上9wt%以下のAlおよび0.1wt%以上6.5wt%以下のMnを含むMg-Al-Mn系合金を用いることが好ましい。たとえば、ASTM規格のAM60B合金(5.5〜6.5wt%のAl、0.24〜0.6wt%のZn、0.25〜0.5wt%のMn、0.1wt%以下のSi、0.01wt%以下のCu、0.02wt%以下のNi、0.05wt%以下のFeおよび0.02wt%以下のその他の不純物を含むMg-Al-Mn系合金)を好適に用いることができる。
シートフレーム104を形成するために、まず、リブ形状に相当する形状を各表面に有した可動コア306を可動型304の所定の位置に挿入し、可動型304と固定型302との間にシートフレーム104を成形する空間が形成されるように、可動型304を固定型302に密着させる。図示しないゲートからマグネシウム合金の湯溶を可動型304と固定型302との間の空間へ注入する。湯溶が冷却され、凝固した後、可動型304を矢印B’の方向へ移動させる。次に、スライドコア306を矢印C’の方向へ移動させる。その後、可動型304に設けられた押し出しピン(図示していない)を用いて、シートフレーム104を可動型304から押し出すことによって、成形されたシートフレーム104が取り出される。
本発明によれば、面積が広く、十分な強度を得るために肉厚にすべき部分にリブ構造を採用することによって、肉厚にすれば強度が低下するマグネシウム合金を用いてシートフレームを形成することができる。したがって、高強度で軽量の自動二輪車用シートフレームを実現することができる。また、内燃機関などを支持するメインフレームと接合するため第1の係合部と第2の係合部との距離を長くしているため、シートフレームとメインフレームとの接合強度が高く、車体全体の強度剛性も高めることができる。
したがって、本発明の自動二輪車は、高強度で軽量のシートフレームを備え、走行性能および走行安定性に優れる。
なお、本実施形態で示したシートフレームやリブ構造の形状は一例であって、図示した形状以外の形状をシートフレームおよびリブ構造は備えていてもよい。また、メインフレームとシートフレームと接合するための係合部は、ボルトを挿入するための穴に限られず、他の形状や、他の機械的構造によって接合する係合部をメインフレームおよびシートフレームは備えていてもよい。また、本実施形態では、第1の係合部が第2の係合部に比べて内側にオフセットされているが、第2の係合部が第1の係合部に比べて内側にオフセットされていても上述したように強度の向上を図ることができる。
本発明は、自動二輪車に好適に用いられる。特に、燃費の優れた自動二輪車や、走行性能の優れた自動二輪車に好適に用いられる。
本発明のシートフレームを備えた自動二輪車の模式的側面図である。 図1に自動二輪車のメインシートを示す斜視図である。 図1に示す自動二輪車のシートフレームおよびシートフレームの上方の構造を示す分解斜視図である。 図1に示す自動二輪車のシートフレームおよびシートフレームの下方の構造を示す分解斜視図である。 鋳造のための抜き勾配が設けられる部材の断面構造を説明する模式図である。 マグネシウム合金およびアルミニウム合金からなる鋳造部材の厚さ変化に対する強度の低下を示すグラフである。 図3および図4に示すシートフレームに設けられたリブ構造を示す斜視図である。 リブ構造のリブの断面形状を示す模式図である。 (a)は図3および図4に示すシートフレームを内燃機関側から見た側面図であり、(b)は、第1および第2の係合部に作用する力を説明する図である。 図3および図4に示すシートフレームに設けられたリブ構造の他の例を示す平面図である。 図3および図4に示すシートフレームに設けられたリブ構造の他の例を示す平面図である。 図3および図4に示すシートフレームを製造するための鋳型を示す模式図である。
符号の説明
100 自動二輪車
102 メインフレーム
104 シートフレーム
108 内燃機関
116 前輪
118 排気管
120 消音器
126 後輪
136 ライダーシート
139 パッセンジャーシート
140 底部
142、144 側壁部
145 フットレスト
202、204 リブ構造
202A、204A 第1の台座
202B、204B 第2の台座
202a、204a 第1の係合部
202b、204b 第2の係合部
204h 凹部
210a、212a 第1のリブ
210b、212b 第2のリブ
212 ボス

Claims (18)

  1. ライダーシートを支持するためのマグネシウム合金からなる自動二輪車用シートフレームであって、
    所定の方向に延びる底部と、
    前記底部を挟むように前記底部から延びる一対の側壁部と、
    前記側壁部のそれぞれの端部に設けられた取り付け部と、
    前記側壁部の取り付け部近傍に設けられた少なくとも1つのリブと、
    を備え
    前記取り付け部は、内燃機関を支持するメインフレームと接合するための第1の係合部および第2の係合部をそれぞれ有しており、前記側壁部と一体的に成形された第1の台座および第2の台座であって、前記少なくとも1つのリブは、第1の台座および第2の台座の一方に接続されており、
    各側壁部は、前記側壁部上に設けられた少なくとも1つの第2のリブをさらに含み、前記第1および第2のリブは、それぞれ前記第1の台座および前記第2の台座に接続し、かつ互いに交差するように前記側壁部上に配置されている自動二輪車用シートフレーム。
  2. 各側壁部は、前記第1のリブと第2のリブとが交差する部分に設けられたボスを含む請求項に記載の自動二輪車用シートフレーム。
  3. 各側壁部は、前記少なくとも1つの第1および第2のリブを含む複数の第1のリブおよび第2のリブを含み、前記複数の第1のリブおよび前記複数の第2のリブは互いに交差するように前記側壁部上に設けられている請求項に記載の自動二輪車用シートフレーム。
  4. 前記第1および第2のリブは、前記一対の側壁部の互いに対向する内側主面にそれぞれ設けられている請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  5. 前記第1および第2のリブは、前記一対の側壁部の互いに対向しない外側主面にそれぞれ設けられている請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  6. 前記第1および第2のリブは、2mm以上6mm以下の厚さを有する請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  7. 前記第1および第2の係合部は前記第1および第2の台座にそれぞれ設けられた穴である請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  8. 各側壁部において、前記第1係合部および第2の係合部は前記側壁部の厚さ方向において互いにオフセットされている請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  9. 前記一対の側壁部にそれぞれ設けられた前記第1の係合部間の距離は、前記一対の側壁部にそれぞれ設けられた前記第2の係合部間の距離と異なっている請求項からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  10. 前記マグネシウム合金におけるカルシウムまたは希土類元素の含有量は0.1重量%以下である請求項1からのいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  11. 前記マグネシウム合金は、Mg-Al-Mn系合金である請求項10に記載の自動二輪車用シートフレーム。
  12. 前記底部と前記一対の側壁部とは一体的に成形されている請求項1から11のいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  13. 前記自動二輪車用シートフレームは、ダイキャスト法により形成されている請求項1から12のいずれかに記載の自動二輪車用シートフレーム。
  14. 第1および第2の係合部を有するメインフレームと、
    メインフレームに支持される内燃機関と、
    請求項から13のいずれかに規定される自動二輪車用シートフレームと、
    を備え、
    前記メインフレームの第1および第2の係合部が前記自動二輪車用シートフレームの第1および第2の係合部と接合されている自動二輪車。
  15. 請求項1から13のいずれかに規定される自動二輪車用シートフレームの製造方法であって、
    前記底部の2つの主面を成形する表面をそれぞれ備えた固定型および可動型を用いてダイキャスト法により、前記自動二輪車用シートフレームを形成する自動二輪車用シートフレームの製造方法。
  16. 前記可動型は、前記第1および第2のリブを成形するための表面を備えた一対のスライドコアを含む請求項15に記載の自動二輪車用シートフレームの製造方法。
  17. カルシウムまたは希土類元素の含有量が0.1重量%以下であるマグネシウム合金を用いて前記自動二輪車用シートフレームを形成する請求項15に記載の自動二輪車用シートフレームの製造方法。
  18. 前記マグネシウム合金は、Mg−Al−Mn系合金である請求項17に記載の自動二輪車用シートフレームの製造方法。
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