JP4562048B1 - 可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ - Google Patents

可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ Download PDF

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Abstract

【課題】 可動顎と固定顎との間隔を既知の値に簡単に調整でき、可動顎と固定顎の間隔を一時的にロック状態とすることができるモンキーレンチを提供する。
【解決手段】 先端に固定顎111を有するレンチ本体110と、レンチ本体110のガイド溝113上を摺動自在に配設された可動顎121を備えたラック部120と、レンチ本体110に回動自在に配設されたウォーム部130を備えている。ウォーム部130はラック部下部の螺子123と噛み合っている。レンチ本体110には第1の嵌合体116が設けられ、ウォーム部130の側面に対向する面には回転軌跡上に少なくとも1つの第2の嵌合体132が設けられている。記第1の嵌合体116の後部には押し出しと引っ込みを制御する弾性体117が設けられており、ウォーム部130の回転に応じて、押し出しと引っ込みを繰り返していわゆるカウントアップしてゆく。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボルト・ナットの締め付け作業や緩め作業に用いる手工具であるモンキーレンチやパイプレンチなどのアジャスタブルレンチの技術分野に関する。特に、可動顎と固定顎との間の間隔寸法長の調整時には、可動顎の移動をミリ単位など所定の単位で容易に調節し得ると共に、アジャスタブルレンチによるボルトなどの締結・弛緩作業時には、可動顎が容易には動かず間隔寸法長を維持することにより、作業能率の向上を実現したアジャスタブルレンチに関する。
ボルトとナット等の締結に使用される手工具である従来のモンキーレンチは、先端に固定顎を有するレンチ本体部と、レンチ本体部の先端に摺動自在に配設された可動顎を有するラック部と、レンチ本体部に回動自在に配設された固定顎と可動顎との間隔を調節するためのウォーム部とを備えている。可動顎面は固定顎面と対向するように配置され、両者が接離可能なものとなっている。
従来のモンキーレンチは、ウォーム部を回転させることにより、ラック部をウォーム部の回転に伴ってレンチ本体部に対して摺動させ、ラック部の可動顎をレンチ本体部の固定顎に対して移動させることにより、レンチ本体部の固定顎とラック部の可動顎との間隔をボルト頭部サイズやナットのサイズに合わせて調節し、種々のサイズのボルトとナットの締結や弛緩に使用することができるものとなっている。
従来のモンキーレンチは、ウォーム部の回転が常に自由であるので、モンキーレンチを用いた作業中に不本意にウォーム部を若干でも回転させてしまうと、可動顎が移動してしまい、レンチ本体部の固定顎とラック部の可動顎との間隔がボルトの頭部サイズやナットのサイズよりも大きくなったり小さくなったりしてしまう場合がある。モンキーレンチの可動顎と固定顎の間隔寸法とボルトやナットのサイズが合わない場合、角部をレンチ本体部の固定顎及びラック部の可動顎により潰して傷めてしまうおそれがある。また、同一サイズのボルト・ナットの締結作業や弛緩作業を連続して行う場合、その都度、レンチ本体部の固定顎とラック部の可動顎との間隔をウォーム部により調節しなければならず、ボルト・ナットの締結作業や弛緩作業の作業効率が悪かった。
この問題点を解決するため、モンキーレンチの締結・弛緩作業時におけるウォーム部の回転を防止するストッパ機構を設けたロック機能付きモンキーレンチが特許文献1に開示されている。図7は従来の特許文献1の構造を簡単に示した図である。
特許文献1のモンキーレンチは、手動操作式ロック機構によりウォーム部のロック状態とアンロック状態の切換え操作を簡単に行うことができるものである。ボルト・ナットの締結作業や弛緩作業を行うに際しては手動操作式ロック機構によりウォーム部が回転しないロック状態とすることができる。特許文献1のモンキーレンチの手動操作式ロック機構はウォーム部の軸体に対して内部から棒体を当接する機構となっている。モンキーレンチの可動顎と固定顎の間隔を別の寸法に調整する際には手動操作式ロック機構によりウォーム部が回転するアンロック状態としてウォーム部を回転してモンキーレンチの可動顎と固定顎の間隔を調整するものである。ロック状態ではストッパ機構の先端がウォーム部の軸体に当接するので、ウォーム部の可動顎を広げる方向への回転をストッパ機構により阻止することができ、ウォーム部が不本意に回転することがない。ボルト・ナットの締結作業や弛緩作業を常に安定した状態で行うことができる。
特許文献2のモンキーレンチも、手動操作式ロック機構によりウォーム部のロック状態とアンロック状態の切換え操作を簡単に行うことができるものである。図8は従来の特許文献2の構造を簡単に示した図である。特許文献2のモンキーレンチの手動操作式ロック機構はウォーム部のネジ山に対して外部から歯を当接する機構となっている。
特開2005−349501号公報 特開2007−030046号公報
しかし、上記従来のモンキーレンチでは以下の問題があった。
使用されるボルト・ナットのサイズは決まった規格に沿ったサイズになっており、個々のボルト・ナットのサイズの誤差はモンキーレンチによる締結作業には支障のない程度のものである。つまり、モンキーレンチを使用するにあたり、あらかじめボルト・ナットのサイズは既知の場合が多く、モンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔をその既知の値に直接調整できれば便利である。特許文献1のモンキーレンチおよび特許文献2のモンキーレンチも、固定顎の付け根あたりに目盛りがついており、モンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔の調整はミリ単位や0.5mm単位で可能である。
しかし、特許文献1のモンキーレンチおよび特許文献2のモンキーレンチも、固定顎の付け根あたりの目盛りを手掛かりにしてモンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整するためには、その小さな目盛りをのぞき込んで合わさねばならない。実際には見にくいため目盛りを目の前にかざして見る必要がある。また、ウォーム部の回転量と可動顎と固定顎との間隔の調整関係が微妙であるため、実際に合っているか否かは心もとないことも多い。
そこで、特許文献1のモンキーレンチおよび特許文献2のモンキーレンチでは、実際には、締結作業前に、ボルト・ナットに一度あてがってウォーム部を回転させてその間隔を調整していた。そこで、手順としては、ボルト・ナットのサイズよりもモンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔を十分に大きな間隔とするためにあらかじめウォーム部を回して広げておく手順と、その後、モンキーレンチの可動顎と固定顎とを実際にボルト・ナットにあてがってからウォーム部を回してその間隔をボルト・ナットのサイズに合わせる手順と、その後に、ストッパ機構によりモンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔をロック状態とする手順の3つの手順が必要となっていた。このようにモンキーレンチの使用開始前にモンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整する手順が必要となってしまい、手間がかかるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み案出されたものであって、簡便な構造、少ない手順で、目盛りをのぞき込むことなく、アジャスタブルレンチ可動顎と固定顎との間隔をその既知の値に直接調整でき、かつ、アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を直接調整した位置で一時的にロック状態とすることができるアジャスタブルレンチを提供することを目的とする。
本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチは、固定顎を有するレンチ本体と、前記レンチ本体に摺動可能に配設された可動顎を備えたラック部と、回転機構により前記可動顎を摺動して前記固定顎と前記可動顎との間隔を調節する間隔調整部とを備えたアジャスタブルレンチにおいて、前記間隔調整部に対向するように設けられた第1の嵌合体と、前記第1の嵌合体に対向するように前記間隔調整部において前記回転機構の回転軌跡上に設けられ、前記第1の嵌合体と嵌合する形状を備えた少なくとも1つの第2の嵌合体と、前記間隔調整部1回転の回転量に相当する前記固定顎と前記可動顎との間隔変化をL(mm)とし、前記第2の嵌合体の数をnとし、初期状態として、前記固定顎と前記可動顎との間隔がゼロで、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合した状態にある場合、0からL(mm)/nごとにカウントアップするカウンターとを備え、前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体とが嵌合して前記間隔調整部の回転が止まりやすくなり、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に来ると前記間隔調整部が回転しやすくなることを特徴とするアジャスタブルレンチである。
アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔をその既知の値に直接調整でき、間隔調整部をいわゆるカチカチとカウントアップするように回した状態で現在の値を簡単に知ることができる。
上記構成において、例えば、L=nとすれば、前記カウンターが1mmごとにカウントアップするものとなり、前記固定顎と前記可動顎との間隔を1mmきざみで簡単に合わせることができる。また、例えば、L=n/2とすれば、前記カウンターが0.5mmごとにカウントアップするものとなり、前記固定顎と前記可動顎との間隔を0.5mmきざみで簡単に合わせることができる。
上記構成において、前記第1の嵌合体が前記間隔調整部の底面と対向する前記レンチ本体側の面に設けられ、前記第2の嵌合体が前記間隔調整部の底面に設けられ、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体との嵌合を支援する弾性力を与える弾性体を備え、前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記弾性体により前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に押し付けられて嵌合し、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に回転すると前記弾性体による嵌合が解かれた状態となることが好ましい。
また、以下に示すように別の構成が可能である。本発明の第2の構成は、固定顎を有するレンチ本体と、前記レンチ本体に摺動可能に配設された可動顎を備えたラック部と、回転機構により前記可動顎を摺動して前記固定顎と前記可動顎との間隔を調節する間隔調整部とを備えたアジャスタブルレンチにおいて、前記間隔調整部に設けられた第1の嵌合体と、前記第1の嵌合体と嵌合する形状を持ち、前記第1の嵌合体の回転軌跡と対向する前記レンチ本体側の位置に設けられた少なくとも1つの第2の嵌合体と、前記間隔調整部1回転の回転量に相当する前記固定顎と前記可動顎との間隔変化をL(mm)とし、前記第2の嵌合体の数をnとし、初期状態として、前記固定顎と前記可動顎との間隔がゼロで、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合した状態にある場合、0からL(mm)/nごとにカウントアップするカウンターとを備え、前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体とが嵌合して前記間隔調整部の回転が止まりやすくなり、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に来ると前記間隔調整部が回転しやすくなることを特徴とするアジャスタブルレンチである。
アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔をその既知の値に直接調整でき、間隔調整部をいわゆるカチカチとカウントアップするように回した状態で現在の値を簡単に知ることができる。
上記第2の構成において、例えば、L=nとすれば、前記カウンターが1mmごとにカウントアップするものとなり、前記固定顎と前記可動顎との間隔を1mmきざみで簡単に合わせることができる。また、例えば、L=n/2とすれば、前記カウンターが0.5mmごとにカウントアップするものとなり、前記固定顎と前記可動顎との間隔を0.5mmきざみで簡単に合わせることができる。
上記第2の構成において、前記第1の嵌合体が前記間隔調整部の底面に設けられ、前記第2の嵌合体が前記間隔調整部の底面と対向する前記レンチ本体側の面に設けられ、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体との嵌合を支援する弾性力を与える弾性体を備え、前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記弾性体により前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に押し付けられて嵌合し、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に回転すると前記弾性体による嵌合が解かれた状態となることが好ましい。
ここで、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合し合った状態で発生する摩擦力が、ボルト・ナットの締結作業および弛緩作業において前記間隔調整部の回転を防止するに足る摩擦力であり、利用者が前記間隔調整部を手で回すと前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体の嵌合が解ける程度の摩擦力とする。
上記構成により、簡便な構造、少ない手順で、間隔調整部をのぞき込むことなく、間隔調整部を回すのみで、回転軌道上に設けられた第2の嵌合体に対して第1の嵌合体が嵌り込む位置を手掛かりとして、いわゆる、カチカチとカウントアップするようにアジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整することができるようになる。また、第1の嵌合体と第2の嵌合体が嵌った状態では、摩擦力が大きくなり、アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を直接調整した位置で一時的にロック状態とすることができる。
例えば、前記第1の嵌合体の表面を凸球面とし、前記第2の嵌合体の表面が凹球面とする。
なお、アジャスタブルレンチとしては、固定顎と可動顎との間隔調整ができるものであれば適用することができる。
例えば、前記間隔調整部が螺子を備えたウォーム部であり、前記ラック下部にも螺子があり、前記螺子同士の噛み合わせにより前記ラック部を摺動させるモンキーレンチとすることができる。
また、例えば、前記間隔調整部が内周に螺子を備えたウォーム部であり、前記ラック外周にも螺子があり、前記螺子同士の噛み合わせにより前記ラック部を摺動させるパイプレンチとすることができる。
本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチによれば、簡便な構造、少ない手順で、間隔調整部を回すのみで、回転軌道上に設けられた第2の嵌合体に対して第1の嵌合体が嵌り込む位置を手掛かりとして、いわゆる、カチカチとカウントアップするようにアジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整することができる。
また、第1の嵌合体と第2の嵌合体が嵌った状態では、摩擦力が大きくなり、ボルト・ナットの締結作業および弛緩作業において間隔調整部の回転を防止するに足る程度の大きさであれば、アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を直接調整した位置で一時的にロック状態とすることができる。また、利用者が間隔調整部を手で回す際には第1の嵌合体と第2の嵌合体の嵌合が解ける程度の摩擦力であれば、アジャスタブルレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整する操作を妨げることはない。
以下、図面を参照しつつ、本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチの実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
実施例1として本発明の可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチ100の第1の構成例を示す。図1は、本発明の可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチの構成例を示す図である。図2(a)および図2(b)は第1の嵌合体の構造が分かりやすいように開口部113付近を拡大して示した拡大図である。
図1に示すように、可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチ100は、レンチ本体110、ラック部120、間隔調整部130、カウンター140を備えている。
レンチ本体110は、先端部分の片側に突出した固定顎111と、後述するラック部120を案内するガイド溝112と、後述する間隔調整部130を配設するための開口113と、開口113を貫くように設けられた支軸114と、固定顎111から延出した握り柄115を備えたものである。レンチ本体110は、ラック部120や間隔調整部130やカウンター140を支える構造的なベースともなっている。
固定顎111の面は、後述する可動顎121の面と対向するものとなっており、固定顎111の面と可動顎121の面の両面の間にボルトやナット類を挟み込んでボルトやナットを回転して締結・弛緩を行う部分となる。
ガイド溝112は、後述する図3に示すように、ラック120が摺動自在に配設するための溝であり、可動顎121の面が固定顎111の面に対して接近したり離れたりする軌道を決める溝となる。
開口113は、間隔調整部130を収める空間を確保するものであり、開口113を貫くように支軸114が設けられている。この支軸114に間隔調整部130が回動自在に配置されており、開口113内に間隔調整部130が収められている。
また、この構成例では、図2(a)に示すように、レンチ本体110には、間隔調整部130の底面と対向する面に第1の嵌合体116と、第1の嵌合体116の後方に収まって第1の嵌合体116に対して弾性力を与える弾性体117が組み込まれている。この構成例では弾性体117はバネである。
第1の嵌合体116の先端部分は後述するように間隔調整部130の底面に設けられている第2の嵌合体132a〜132dと嵌合し合う形状となっている。この例では、第1の嵌合体116の表面形状は凸球面となっているものとする。一例として、全体が球体となっている構造や、全体が棒状体であってその先端が丸くなっている構造などが挙げられる。
第1の嵌合体116は後方に弾性体117が仕込まれており、第1の嵌合体116の押し出しと引っ込みが制御されている。後述するように、利用者が間隔調整部130を回転させ、レンチ本体110の第1の嵌合体116と、間隔調整部130の第2の嵌合体132が合致する位置に来ると、弾性体117の弾性力により第1の嵌合体116が押し出されて第2の嵌合体132に対して嵌合して間隔調整部130の回転が止まりやすくなる。一方、レンチ本体110の第1の嵌合体116と間隔調整部130の第2の嵌合体132が合致しない位置に回ると、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132の嵌合が解かれ、第1の嵌合体116は間隔調整部130の壁面に押し付けられ、弾性体117が少し縮んでいる状態となり、間隔調整部130は回転しやすくなる。
ラック部120は、先端に可動顎121、下方にはレンチ本体110のガイド溝112に嵌ってスライドするスライド部122(図示せず)と、間隔調整部130と噛み合う螺子123が設けられている。可動顎121は固定顎111に対向するように配設されており、レンチ本体110の先端においてスライド部122を介してガイド溝112に沿って摺動自在に取り付けられている。ラック部120下方の螺子123は間隔調整部130表面の螺子131と噛み合っており、間隔調整部130を回転させることにより、螺子123と螺子131との噛み合わせによりラック部120は左右に摺動する仕組みとなっている。つまり、可動顎121と固定顎111との間隔は間隔調整部130の回転量に応じて可変となっている。
ここで、可動顎121と固定顎111の最小距離は0、つまり、可動顎121と固定顎111が接するものであり、間隔調整部130の回転により間隔が広がってゆくものとなっている。
間隔調整部130は、この例ではモンキーレンチのウォーム部となっており、略円筒体の外形をし、その側壁面に螺旋状の螺子131が設けられており、開口113に収まり、支軸114を中心に回動するようになっている。螺子131はラック部120の下方の螺子123と噛み合っており、螺子131の回転量に応じてラック部120が摺動する。
なお、この構成例では、第1の嵌合体116に対向するウォーム部130底面の回転軌跡上には等間隔に第2の嵌合体132が設けられている。図2(b)はウォーム部130の底面を示した図である。この構成例では、図2(b)に示すように、等間隔に第2の嵌合体132a〜132dが4つ設けられている。この例では第2の嵌合体132の表面形状は凹面となっており、第1の嵌合体116と嵌合し合う形状となっている。この例では後述するように1mmずつカウントアップさせるために第1の嵌合体116や第2の嵌合体132が等間隔に配置された例であるが、カウントアップの間隔を同じ間隔とする必要がない場合などであれば、第1の嵌合体116や第2の嵌合体132は必ずしも等間隔に設ける必要はない。
この構成例では、第1の嵌合体116は前方に押し出されるテンションが弾性体117により適切に印加されており、第2の嵌合体132と嵌合する位置に来ると弾性体117の弾性力により押し出され、第2の嵌合体132が嵌合し合わない位置に回るとウォーム部130の底面により後方へ押し込まれた状態となり、ウォーム部130の回転角度に応じて、弾性体117による第1の嵌合体116の押し出しと引っ込みが繰り返されることとなる。
上記のように、ウォーム部130が回転するにつれ、第1の嵌合体116と回転軌道上に4カ所設けられている第2の嵌合体132との嵌合動作が発生するため、ウォーム部130の回転は、第1の嵌合体116が第2の嵌合体132と合致する位置で“カチン”と嵌り、さらに手でウォーム部130を回転させると、その嵌合が解かれ、さらに手でウォーム部130を回転させると、次の第2の嵌合体132の位置に来れば再度“カチン”と嵌るという具合いに、第1の嵌合体116と回転軌道上に4カ所設けられている第2の嵌合体132との嵌合動作が発生するたびにカチンとカウントアップしていく構造となっている。
次に、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132が嵌合し合った状態で発生する摩擦力について述べる。第1の嵌合体116と第2の嵌合体132との嵌合により生じる摩擦力は、ボルト・ナットの締結作業や弛緩作業においてウォーム部130が不本意に回転するのを防止するに足る摩擦力であれば良く、利用者がウォーム部130を手で回す際には第1の嵌合体116と第2の嵌合体132の嵌合が解放される程度の摩擦力であることが好ましい。つまり、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132との嵌合が弱すぎると、本発明のレンチ使用時に勝手にウォーム部130が回ってしまうと不都合であり、また、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132との嵌合が強すぎると手でウォーム部130を回す際には回しにくくなるからである。
このように、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132との嵌合により生じる摩擦力を調整することにより、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132が嵌合している状態では、適度な摩擦力によりボルト等の締結作業ではいわゆる“ウォーム部130のロック状態”と同様の状態が得られ、ウォーム部130を手で回すときには第1の嵌合体116と第2の嵌合体132の摩擦力が適度であれば打ち破ることができ、いわゆる“ウォーム部130のアンロック状態”と同様の状態が得られることとなる。
カウンター140は、レンチ本体110の固定顎111とラック部120の可動顎121との間隔を表示する表示部であり、ウォーム部130の回転機構と連動する構造(図示せず)となっており、ウォーム部130の回転量に応じてカウンターの値が変動するようになっている。
この例ではカウンター140は“0”から所定きざみごとにカウントアップするカウンターとなっている。ここでは、ウォーム部130を一回転させるとラック部120の可動顎121がレンチ本体110の固定顎111から4mm移動するものとする。上記のようにウォーム部130の底面には第2の嵌合体132が等間隔に4つ設けられているので、ウォーム部130の回転によって第1の嵌合体116が第2の嵌合体132を1つ移動するごとに可動顎121が固定顎111から1mm移動するため、この例ではカウンター140は“0”から“1mm”きざみでカウントアップすることとなる。
つまり、ウォーム部130の一回転の回転量に相当する固定顎111と可動顎121との間隔変化をL(mm)とし、第2の嵌合体132の数をnとすれば、L(mm)/nごとにカウントアップするカウンターとなっている。
例えば、L=4mm、n=4とすれば、カウンター140が1mmごとにカウントアップし、固定顎111と可動顎121との間隔を1mmきざみで簡単に合わせることができる。
また、例えば、L=2mm、n=4とすれば、カウンター140が0.5mmごとにカウントアップし、固定顎111と可動顎121との間隔を0.5mmきざみで簡単に合わせることができる。
なお、上記構成は第1の嵌合体116が1つ、第2の嵌合体132が4つの構成例であったが、それら構成要素の数には様々な組み合わせが可能である。例えば、第1の嵌合体116が4つ、第2の嵌合体132が1つの場合も上記と同様、ウォーム部130が1回転する間に4回、両者の嵌合が生じる。また、例えば、第1の嵌合体116がP個、第2の嵌合体132がQ個の組み合わせでは、ウォーム部130が一周する間に、1つあたりの第1の嵌合体116が、Q個の第2の嵌合体132と嵌合/開放を繰り返す訳であり、全体としては嵌合/開放はP×Q回生じることとなる。ただし、第1の嵌合体116の配置や第2の嵌合体132の配置によっては同時に複数箇所で嵌合/開放が発生する場合もあるので、P×Q回分のカウントアップが生じるとは限らない。例えば、第1の嵌合体116が2個(P1、P2)互いに中心軸から180度ずつの間隔で設けられ、第2の嵌合体132が4個(Q1、Q2、Q3、Q4)互いに中心軸から90度ずつの間隔で設けられている場合、結局P1の嵌合/開放とP2の嵌合/開放は同時に生じるので、ウォーム部130が一周する間に4回分のカウントアップが生じることとなる。
なお、図1の例では、カウンター140は、ウォーム部130の横付近に設けられている例であるが、この構成例に限らず、他の箇所に設けられていても良く、また、表示方式もこのような2桁数字のデジタル表示に限らない。
次に、本発明の可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチ100の使用時の動作について図3、図4、図5を参照しつつ順を追って説明する。
図4は第1の嵌合体116が球体である構造例、図5は第1の嵌合体116が棒状体の先端が丸くなっている構造例である。
今、図3(a)に示すように、本発明のモンキーレンチ100の固定顎111と可動顎121との間隔が18mmであり、カウンター140の値も“18mm”が表示されているものとする。図4(a)または図5(a)に示すように、第1の嵌合体116は弾性体117より前方へ押し出される弾性力が与えられており、ウォーム部130底面のいずれかの第2の嵌合体132(例えば第2の嵌合体132a)と嵌合した状態となっている。これが可動顎121の一時的なロック状態である。このロック状態ではウォーム部130が比較的回転しにくく、不本意に勝手に回らない状態となっている。
ここで、本発明のモンキーレンチ100を用いて締結しようとするボルトの頭のサイズがいわゆる20mm六角のものであるとする。
図3(a)に示すように、利用者は、親指などで固定顎111と可動顎121との間隔を広げる方向にウォーム部130を回してゆく。ウォーム部130を回転させることにより、図4(b)または図5(b)に示すように、第1の嵌合体116と嵌合していたウォーム部130底面の或る第2の嵌合体132(例えば第2の嵌合体132a)が移動してゆき、第1の嵌合体116はウォーム部130の底面に当接するようになり、ウォーム部130の底面からの抗力により第1の嵌合体116は弾性体117の弾性力にかかわらず後方へ引っ込む。これが可動顎のアンロック状態である。このアンロック状態ではウォーム部130が比較的回転しやすい状態となっている。
さらにウォーム部130が回転すると、やがて回転軌道上の次の第2の嵌合体132(例えば第2の嵌合体132b)が到来して、図4(c)または図5(c)に示すように、第1の嵌合体116と合致する位置まで来ると再び第1の嵌合体116が弾性体117の弾性力により前方へ押し出され、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132(例えば第2の嵌合体132b)が嵌合する。再び可動顎121が一時的なロック状態となり、ウォーム部130が比較的回転しにくくなる。
この時点で、固定顎111と可動顎121との間隔は1mm広がり19mmとなっている。カウンター140は1mmカウントアップし、“19mm”と表示される。
さらに、利用者がウォーム部130を回してゆくことにより、図4(a)から図4(b)さらに図4(c)の動き、または、図5(a)から図5(b)さらに図5(c)を繰り返し、回転軌道上の次にある第2の嵌合体132(例えば第2の嵌合体132c)に移動して嵌合する。固定顎111と可動顎121との間隔はさらに1mm広がり20mmとなり、カウンター140は1mmカウントアップし、図3(b)に示すように“20mm”と表示される。
この図4(a)、図4(b)、図4(c)、または、図5(a)、図5(b)、図5(c)の動作を1サイクルとして、いわゆる“カチ”とカウントアップするように簡単に固定顎111と可動顎121との間隔を1mm間隔で調整することができ、可動顎121の動きの一時的なロック状態とアンロック状態を切り替えることができる。つまり、第1の嵌合体116と第2の嵌合体132が嵌合している状態がロック状態であり、第1の嵌合体116が第2の嵌合体132から外れている状態がアンロック状態である。利用者は、親指などでいわゆる“カチカチ”とカウントアップするように簡単に固定顎111と可動顎121との間隔を調整することができ、カウンター140の値も簡単に把握することができる。
利用者は、固定顎111と可動顎121との間隔を締結するボルトのサイズに調整した後、そのままボルトの締結作業に入っても良い。
なお、ボルトの締結作業中、ウォーム部130には、レンチ本体110の第1の嵌合体116とウォーム部130の第2の嵌合体132が嵌合し合った状態で発生する摩擦力が生じており、ボルト・ナットの締結作業ではウォーム部130が不本意に回転することはなく、安定した締結作業が行える。従来のように、ボルト・ナットの締結作業中にウォーム部130が不本意に回転してしまうという問題は解消されている。
もし、組み立て作業において、次に異なるサイズのボルトの締結作業を行う場合、上記の手順に従って、次のボルトのサイズに適合するようにウォーム部130を回転させてカウントアップまたはカウントダウンして固定顎111と可動顎121との間隔を調整すれば良い。
次に、上記の基本構成(第1の構成)のほか、第1の嵌合体と第2の嵌合体を設ける箇所を反対にする第2の構成も可能である。
上記の第1の構成では、第1の嵌合体116は、ウォーム部130の底面に対向するレンチ本体110側の面に設け、第2の嵌合体132はウォーム部130の底面に設ける構成であった。
第2の構成は、ウォーム部130の底面に対向するレンチ本体110側の面に第2の嵌合体を設け、回転するウォーム部130の底面に第1の嵌合体を設ける構成である。つまり、回転するウォーム部130側の内部側に第1の嵌合体と弾性体を組み込んでおくことにより、第1の嵌合体が押し出され、レンチ本体110側の面に押し付けられる構成である。
ウォーム部130を回転させることにより、ウォーム部130の底面に設けられている第1の嵌合体が回転し、ウォーム部130底面に対向するレンチ本体110側の第2の嵌合体に合致する位置に来ると第2の嵌合体と嵌合し合う。これが可動顎のロック状態である。さらに第1の嵌合体が回転し、レンチ本体110側の第2の嵌合体に合致しない位置に来るとレンチ本体の面に当接するようになり、ウォーム部130の底面からの抗力により第1の嵌合体は弾性体の弾性力にかかわらず後方へ引っ込む。これが可動顎のアンロック状態となる。
以上、本発明の可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチによれば、簡便な構造、少ない手順で、ウォーム部130を回すのみで、回転軌道上に等間隔に設けられたウォーム部130の第2の嵌合体132に対してレンチ本体110の第1の嵌合体116が嵌り込む位置を手掛かりとして、いわゆる、カチカチとカウントアップまたはカウントダウンするようにモンキーレンチの可動顎と固定顎との間隔を調整することができ、いわゆるウォーム部130のロック状態、アンロック状態を切り替えることができる。
なお、上記説明は、本発明のアジャスタブルレンチの構成例としてモンキーレンチタイプのものを説明したが、図6に示す、いわゆるパイプレンチタイプのものであっても適用できることは言うまでもない。
図6に示すように、パイプレンチ100aの間隔調整部130aを回転させると、間隔調整部130aの内周には螺子131aが設けられており、ラック120aの外周にも螺子123aが設けられており、螺子同士の噛み合わせにより間隔調整部130aを回転させればラック部120aを摺動させるものとなっている。ここで、間隔調整部130aとラック部120にそれぞれ第1の嵌合体116aと第2の嵌合体132aを設けた構成となっている。
このパイプレンチタイプのアジャスタブルレンチ100aにおいても、間隔調整部130aの回転に応じて、第1の嵌合体116aが第2の嵌合体132aに対向する位置に来ると、第1の嵌合体116aと第2の嵌合体132aとが嵌合して間隔調整部130aの回転が止まりやすくなり、第1の嵌合体116aが第2の嵌合体132aに対向しない位置に来ると間隔調整部130aが回転しやすくなるという原理は同じである。
以上、本発明の可動顎の移動制御機構付きモンキーレンチにおける好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、モンキーレンチやパイプレンチなど固定顎と可動顎との間隔を調整してボルトや螺子の締結・弛緩を行うアジャスタブルレンチに対して広く適用することができる。
本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチの構成例(モンキーレンチタイプ)を示す図 開口部付近の構成要素を分かりやすく示した拡大図 本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ100の使用時の動作を模式的に示す図(その1) 本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ100の使用時の動作を模式的に示す図(その2) 本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ100の使用時の動作を模式的に示す図(その3) 本発明の可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチの構成例(パイプレンチタイプ)を示す図 従来の特許文献1の構造を簡単に示した図 従来の特許文献2の構造を簡単に示した図
100 可動顎の移動制御機構付きアジャスタブルレンチ
110 レンチ本体
111 固定顎
112 ガイド溝
113 開口
114 支軸
115 握り柄
116 第1の嵌合体
117 弾性体
120 ラック部
121 可動顎
122 スライド部
123 螺子
130 ウォーム部
131 螺子
132 第2の嵌合体
140 カウンター部

Claims (10)

  1. 固定顎を有するレンチ本体と、前記レンチ本体に摺動可能に配設された可動顎を備えたラック部と、回転機構により前記可動顎を摺動して前記固定顎と前記可動顎との間隔を調節する間隔調整部とを備えたアジャスタブルレンチにおいて、
    前記間隔調整部に対向するように設けられた第1の嵌合体と、
    前記第1の嵌合体に対向するように前記間隔調整部において前記回転機構の回転軌跡上に設けられ、前記第1の嵌合体と嵌合する形状を備えた少なくとも1つの第2の嵌合体と
    前記間隔調整部1回転の回転量に相当する前記固定顎と前記可動顎との間隔変化をL(mm)とし、前記第2の嵌合体の数をnとし、初期状態として、前記固定顎と前記可動顎との間隔がゼロで、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合した状態にある場合、0からL(mm)/nごとにカウントアップするカウンターとを備え、
    前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体とが嵌合して前記間隔調整部の回転が止まりやすくなり、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に来ると前記間隔調整部が回転しやすくなることを特徴とするアジャスタブルレンチ。
  2. L=nとして、前記カウンターが1mmごとにカウントアップし、前記固定顎と前記可動顎との間隔を、1mmきざみで簡単に合わせることができる請求項1に記載のアジャスタブルレンチ。
  3. 前記第1の嵌合体が前記間隔調整部の底面と対向する前記レンチ本体側の面に設けられ、前記第2の嵌合体が前記間隔調整部の底面に設けられ、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体との嵌合を支援する弾性力を与える弾性体を備え、
    前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記弾性体により前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に押し付けられて嵌合し、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に回転すると前記弾性体による嵌合が解かれた状態となる請求項1または2に記載のアジャスタブルレンチ。
  4. 固定顎を有するレンチ本体と、前記レンチ本体に摺動可能に配設された可動顎を備えたラック部と、回転機構により前記可動顎を摺動して前記固定顎と前記可動顎との間隔を調節する間隔調整部とを備えたアジャスタブルレンチにおいて、
    前記間隔調整部に設けられた第1の嵌合体と、
    前記第1の嵌合体と嵌合する形状を備え、前記第1の嵌合体の回転軌跡と対向する前記レンチ本体側の位置に設けられた少なくとも1つの第2の嵌合体と
    前記間隔調整部1回転の回転量に相当する前記固定顎と前記可動顎との間隔変化をL(mm)とし、前記第2の嵌合体の数をnとし、初期状態として、前記固定顎と前記可動顎との間隔がゼロで、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合した状態にある場合、0からL(mm)/nごとにカウントアップするカウンターとを備え、
    前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体とが嵌合して前記間隔調整部の回転が止まりやすくなり、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に来ると前記間隔調整部が回転しやすくなることを特徴とするアジャスタブルレンチ。
  5. L=nとして、前記カウンターが1mmごとにカウントアップし、前記固定顎と前記可動顎との間隔を、1mmきざみで簡単に合わせることができる請求項4に記載のアジャスタブルレンチ。
  6. 前記第1の嵌合体が前記間隔調整部の側面に設けられ、前記第2の嵌合体が前記間隔調整部の側面と対向する前記レンチ本体側の面に設けられ、前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体との嵌合を支援する弾性力を与える弾性体を備え、
    前記間隔調整部の回転に応じて、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向する位置に来ると、前記弾性体により前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に押し付けられて嵌合し、前記第1の嵌合体が前記第2の嵌合体に対向しない位置に回転すると前記弾性体による嵌合が解かれた状態となる請求項4または5に記載のアジャスタブルレンチ。
  7. 前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体が嵌合し合った状態で発生する摩擦力が、ボルト・ナットの締結作業および弛緩作業において前記間隔調整部の回転を防止するに足る摩擦力であり、かつ、利用者が前記間隔調整部を手で回すと前記第1の嵌合体と前記第2の嵌合体の嵌合が解ける程度の摩擦力であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のアジャスタブルレンチ。
  8. 前記第1の嵌合体の表面が凸球面であり、前記第2の嵌合体の表面が凹球面である請求項1から7のいずれか1項に記載のアジャスタブルレンチ。
  9. 前記間隔調整部が螺子を備えたウォーム部であり、前記ラック下部にも螺子があり、前記螺子同士の噛み合わせにより前記ラック部を摺動させるモンキーレンチである請求項1から8のいずれか1項に記載のアジャスタブルレンチ。
  10. 前記間隔調整部が内周に螺子を備えたウォーム部であり、前記ラック外周にも螺子があり、前記螺子同士の噛み合わせにより前記ラック部を摺動させるパイプレンチである請求項1から8のいずれか1項に記載のアジャスタブルレンチ。
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