JP4561899B2 - 配電システム - Google Patents

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Description

本発明は、商用電源から供給される交流電力と直流発電設備から供給される直流電力とを協調させて交流機器および直流機器に給電する配電システムに関するものである。
従来から、太陽光発電装置のような直流発電設備を住宅に設置し、電力会社から供給される商用電源と、直流発電設備との系統連系を行うことによって、商用電源から供給される交流電力と直流発電設備から供給される直流電力とを協調させる系統連系システムが提供されている(たとえば、特許文献1参照)。
この種の系統連系システムでは、直流発電設備により発電した直流電力を直流電力から交流電力に変換する電力変換器により交流電力に変換することによって、系統連系を行っている。すなわち、直流発電設備で発電された直流電力を、交流電力に変換することによって、交流電源である商用電源と協調させる構成を採用している。
特開2003−284245号公報
ところで、近年では直流電力により動作する直流機器が多く提供されており、この種の直流機器を商用電源からの電力によって動作させるために、電源アダプタなどを用いて交流電力を直流電力に変換することが多い。
すなわち、上述のような直流発電設備を備えている場合であっても、この種の直流機器に直流電力を供給するために、直流電力から交流電力への電力変換と、交流電力から直流電力への電力変換という2段階の電力変換が必要であり、そのため電力変換に伴う電力損失が増加し、結果的に電力の利用効率が低下するという問題が生じる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、直流発電設備を備える場合に、直流電力から交流電力への電力変換をできるだけ行わないようにして電力の利用効率を高めた配電システムを提供することにある。
請求項1の発明は、交流電力により駆動される交流機器に給電する交流給電路が接続される交流給電装置と、直流電力により駆動される直流機器に給電する直流給電路が接続される直流給電装置と、二次電池とを備え、交流給電装置は、商用電源である交流電源から交流電力を受電し交流給電路に供給する交流受電部と、直流給電装置から直交接続路を介して受電した直流電力を交流電力に変換する逆変換部と、交流電源と交流機器との少なくとも一方について第1の切換条件が成立したときに逆変換部を動作させることにより逆変換部から交流給電路に交流電力を供給させる交流制御部とを有し、直流給電装置は、直流発電設備から直流電力を受電し直流給電路に供給する直流受電部と、交流給電装置から交直接続路を介して受電した交流電力を直流電力に変換する順変換部と、直流発電設備と直流機器との少なくとも一方について第2の切換条件が成立したときに順変換部を動作させる直流制御部とを有し、二次電池は、直流発電設備から受電した直流電力の余剰電力を蓄電し直流発電設備とともに直流電力を供給し、交流制御部は、交流給電路が要求する交流要求電力を監視しており、交流要求電力が規定の制限値以上である場合に、第1の切換条件が成立したと判断し、直流制御部は、直流発電設備が供給可能な直流供給電力と前記直流給電路が要求する直流要求電力とを監視しており、直流要求電力が直流供給電力に対して設定される供給値以上であるときに第2の切換条件が成立したと判断し、交流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側共用給電路と商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側専用給電路とからなり、直流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側共用給電路と直流発電設備、二次電池からの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側専用給電路とからなり、交流給電装置は、複数系統の交流側共用給電路と複数系統の交流側専用給電路との間に1つ設けられて、交流側共用給電路と交流側専用給電路との間を閉成・開放する交流分離開閉器を備え、直流給電装置は、複数系統の直流側共用給電路と複数系統の直流側専用給電路との間に1つ設けられて、直流側共用給電路と直流側専用給電路との間を閉成・開放する直流分離開閉器を備え、交流制御部は、第1の切換条件が成立することによって逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して逆変換部から交流側共用給電路のみに給電する状態と、逆変換部を停止させ、かつ交流分離開閉器を閉成して交流電源から交流側専用給電路と交流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であり、直流制御部は、第2の切換条件が成立したときに直流分離開閉器を開放することにより順変換部からの電力と直流発電設備、二次電池からの電力とを直流側共用給電路のみに給電する状態と、順変換部を停止させ、かつ直流分離開閉器を閉成することにより直流発電設備、二次電池から直流側専用給電路と直流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であることを特徴とする。
請求項2の発明では、交流電力により駆動される交流機器に給電する交流給電路が接続される交流給電装置と、直流電力により駆動される直流機器に給電する直流給電路が接続される直流給電装置と、二次電池とを備え、交流給電装置は、商用電源である交流電源から交流電力を受電し交流給電路に供給する交流受電部と、直流給電装置から直交接続路を介して受電した直流電力を交流電力に変換する逆変換部と、交流電源と交流機器との少なくとも一方について第1の切換条件が成立したときに逆変換部を動作させることにより逆変換部から交流給電路に交流電力を供給させる交流制御部と、交流電源の停電を検出する停電監視部とを有し、直流給電装置は、直流発電設備から直流電力を受電し直流給電路に供給する直流受電部と、交流給電装置から交直接続路を介して受電した交流電力を直流電力に変換する順変換部と、直流発電設備と直流機器との少なくとも一方について第2の切換条件が成立したときに順変換部を動作させる直流制御部とを有し、二次電池は、直流発電設備から受電した直流電力の余剰電力を蓄電し直流発電設備とともに直流電力を供給し、交流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出している場合に、第1の切換条件が成立したと判断し、直流制御部は、直流発電設備が供給可能な直流供給電力と前記直流給電路が要求する直流要求電力とを監視しており、直流要求電力が直流供給電力に対して設定される供給値以上であるときに第2の切換条件が成立したと判断し、交流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側共用給電路と商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側専用給電路とからなり、直流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側共用給電路と直流発電設備、二次電池からの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側専用給電路とからなり、交流給電装置は、複数系統の交流側共用給電路と複数系統の交流側専用給電路との間に1つ設けられて、交流側共用給電路と交流側専用給電路との間を閉成・開放する交流分離開閉器を備え、直流給電装置は、複数系統の直流側共用給電路と複数系統の直流側専用給電路との間に1つ設けられて、直流側共用給電路と直流側専用給電路との間を閉成・開放する直流分離開閉器を備え、交流制御部は、第1の切換条件が成立することによって逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して逆変換部から交流側共用給電路のみに給電する状態と、逆変換部を停止させ、かつ交流分離開閉器を閉成して交流電源から交流側専用給電路と交流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であり、直流制御部は、第2の切換条件が成立したときに直流分離開閉器を開放することにより順変換部からの電力と直流発電設備、二次電池からの電力とを直流側共用給電路のみに給電する状態と、順変換部を停止させ、かつ直流分離開閉器を閉成することにより直流発電設備、二次電池から直流側専用給電路と直流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記交流制御部は、前記交流給電路が要求する交流要求電力と前記直流給電装置が前記交流給電装置に給電可能な直流余剰電力とを監視しており、交流要求電力が規定の制限値以上であるときに、交流要求電力のうち制限値以上の部分である交流不足電力が直流余剰電力により充足可能であれば前記第1の切換条件が成立したと判断し、交流不足電力が直流余剰電力では充足不能であれば前記第1の切換条件が不成立であると判断することを特徴とする
請求項4の発明では、請求項2の発明において、前記交流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出していると第1の切換条件が成立していると判断して前記逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して前記逆変換部から交流側共用給電路に給電し、前記直流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出していると直流分離開閉器を開放することにより直流側共用給電路に給電することを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、各交流側共用給電路ごとに交流系統開閉器が挿入されており、前記直流給電装置は、前記二次電池の電池残量を計測する残量監視部と、残量監視部により計測される電池残量の区分ごとに開放する交流系統開閉器を対応付けた交流給電記憶部と、残量監視部により計測した電池残量を交流給電記憶部に照合するとともに抽出した交流系統開閉器を開放するように前記交流制御部に指示する交流開閉指示部とを備えることを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項4又は5の発明において、各直流側共用給電路ごとに直流系統開閉器が挿入されており、前記直流給電装置は、前記二次電池の電池残量を計測する残量監視部と、残量監視部により計測される電池残量の区分ごとに開放する直流系統開閉器を対応付けた直流給電記憶部と、残量監視部により計測した電池残量を直流給電記憶部に照合するとともに抽出した直流系統開閉器を開放する直流開閉指示部とを備えることを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記交流給電装置が前記直交接続路を介して受電する受電状態と前記直流給電装置が前記交直接続路を介して受電する受電状態との少なくとも一方を表示する表示部を備えることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、交流電源から受電した交流電力を順変換部で直流電力に変換して直流給電路に供給する機能と、直流発電設備から受電した直流電力を逆変換部で交流電力に変換して交流給電路に供給する機能とを有することにより、交流電源と直流発電設備との電力の併用を可能としているので、直流機器を備える配電システムにおいて商用電源である交流電源からの受電量を低減させることができる。また、第1の切換条件が成立しなければ交流給電路には交流電源から受電した交流電力が供給され、第2の切換条件が成立しなければ直流給電路には直流発電設備から受電した直流電力が供給されるから、交流機器には可能な限り交流電源から交流電力を供給するとともに直流機器には可能な限り直流発電設備から直流電力を供給することになり、順変換部や逆変換部を備えて交流電源から受電した交流電力と直流発電設備が発電する直流電力とを交流側と直流側とで互いに融通することを可能にしながらも、順変換部や逆変換部での変換に伴う損失の発生を抑制することができる。さらに、商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する交流側専用給電路と、商用電源と直流発電設備とからの電力を用いて交流機器に給電する交流側共用給電路と、直流発電設備からの電力を用いて直流機器に給電する直流側専用給電路と、商用電源と直流発電設備とからの電力を用いて直流機器に給電する直流側共用給電路との4種類の給電路を設け、これらの給電路に接続される交流機器と直流機器とに対して商用電源と直流発電設備とからの電力を配分することにより、電力の利用効率を高めたり、電力会社から受電する電力のピーク電力を抑制したりするなどの各種の制御が可能になる。また、電気料金の単価の増加を防止するために交流電源から受電する電力に制限値を設けているような場合に、交流機器が要求する交流要求電力が当該制限値以上であるときに、直流給電装置から直流電力を受けることによって、交流電源からの受電量を増加させることなく交流機器に供給する電力を充足させることが可能になる。さらに、直流給電装置では、直流給電路から要求される直流要求電力が直流発電設備による供給値以上であるときに、交流給電装置からの給電を受けるから、順変換部での電力変換に伴う損失の発生を抑制しながらも、直流発電設備での発電量が不足することによって直流機器を駆動するための直流電力が不足するのを防止することができる。
請求項2の発明の構成によれば、交流電源から受電した交流電力を順変換部で直流電力に変換して直流給電路に供給する機能と、直流発電設備から受電した直流電力を逆変換部で交流電力に変換して交流給電路に供給する機能とを有することにより、交流電源と直流発電設備との電力の併用を可能としているので、直流機器を備える配電システムにおいて商用電源である交流電源からの受電量を低減させることができる。また、第1の切換条件が成立しなければ交流給電路には交流電源から受電した交流電力が供給され、第2の切換条件が成立しなければ直流給電路には直流発電設備から受電した直流電力が供給されるから、交流機器には可能な限り交流電源から交流電力を供給するとともに直流機器には可能な限り直流発電設備から直流電力を供給することになり、順変換部や逆変換部を備えて交流電源から受電した交流電力と直流発電設備が発電する直流電力とを交流側と直流側とで互いに融通することを可能にしながらも、順変換部や逆変換部での変換に伴う損失の発生を抑制することができる。さらに、商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する交流側専用給電路と、商用電源と直流発電設備とからの電力を用いて交流機器に給電する交流側共用給電路と、直流発電設備からの電力を用いて直流機器に給電する直流側専用給電路と、商用電源と直流発電設備とからの電力を用いて直流機器に給電する直流側共用給電路との4種類の給電路を設け、これらの給電路に接続される交流機器と直流機器とに対して商用電源と直流発電設備とからの電力を配分することにより、電力の利用効率を高めたり、電力会社から受電する電力のピーク電力を抑制したり、停電時における交流機器や直流機器の動作継続を可能にしたりするなどの各種の制御が可能になる。さらに、直流給電装置では、直流給電路から要求される直流要求電力が直流発電設備による供給値以上であるときに、交流給電装置からの給電を受けるから、順変換部での電力変換に伴う損失の発生を抑制しながらも、直流発電設備での発電量が不足することによって直流機器を駆動するための直流電力が不足するのを防止することができる。
請求項3の発明の構成によれば、電気料金の単価の増加を防止するために交流電源から受電する電力に制限値を設けているような場合であっても、交流給電装置に融通可能な直流余剰電力が交流要求電力のうち制限値以上の部分である交流不足電力を充足できる場合にのみ、直流給電装置から交流給電装置に対して直流電力を融通するようにし、直流給電路での電力不足が生じるのを防止することができる。言い換えると、逆変換部のみを動作させ順変換部の動作が不要であるから、電力変換に伴う損失を逆変換部のみの損失に留めることができる
請求項4の発明の構成によれば、直流発電設備から受電した直流電力の余剰電力を蓄電する二次電池を設け、交流電源の停電時には交流側共用給電路と直流側共用給電路とにのみ給電することにより、直流発電設備のみの比較的小さい電力のみで、停電時であっても動作させることが必要な交流機器や直流機器に給電することが可能になる。
請求項5の発明の構成によれば、二次電池の電池残量を計測し、電池残量の多寡に応じて給電する交流側共用給電路を選択するから、たとえば交流機器に優先順位を与えた場合に、交流側共用給電路に接続されている交流機器の優先順位が高いほど長く供給を継続させることが可能になる。
請求項6の発明の構成によれば、二次電池の電池残量を計測し、電池残量の多寡に応じて給電する直流側共用給電路を選択するから、たとえば直流機器に優先順位を与えた場合に、直流側共用給電路に接続されている直流機器の優先順位が高いほど長く供給を継続させることが可能になる。
請求項7の発明の構成によれば、交流給電装置と直流給電装置との少なくとも一方に他方からの受電状態を表示する表示部を設けているから、順変換部と逆変換部との少なくとも一方の動作を利用者に示すことにより、交流機器や直流機器の使用に伴う電力消費の低減を動機付けることができる。
基本構成
以下に説明する配電システムは、主として住宅において用いるものである。本基本構成は、図1に示すように、交流電力により駆動される交流機器(図示せず)に給電する交流給電路Laが接続される交流分電盤Xaと、直流電力により駆動される直流機器(図示せず)に給電する直流給電路Ldが接続される直流分電盤Xdとを備える。
交流分電盤Xaは、盤内に主幹ブレーカBmと、複数台の分岐ブレーカBbとを内蔵し、さらに、本基本構成では、直流電力を交流電力に変換する逆変換部であるインバータ装置INVを内蔵している。主幹ブレーカBmは商用電源ACから受電する交流受電部として機能し、主幹ブレーカBmの負荷側には導電バーBcを介して複数台の分岐ブレーカBbが接続される。各分岐ブレーカBbの負荷側には、交流給電路Laが接続される。したがって、交流分電盤Xaは、複数系統の交流給電路Laに交流電力を供給する交流給電装置として機能する。
インバータ装置INVは、商用電源ACと系統連系が可能となるように出力周波数および出力電圧を調節する機能を有しており、インバータ装置INVの出力側と導電バーBcとの間には交流開閉器SWaが挿入される。交流開閉器SWaは、分岐ブレーカBbを流用してもよいが、系統連系のための解列開閉器を用いることが望ましい。交流開閉器SWaをインバータ装置INVと導電バーBcとの間に挿入することにより、交流開閉器SWaをインバータ装置INVと交流給電路Laとの間に挿入したことになる。インバータ装置INVおよび交流開閉器SWaの動作は交流制御部CNaにより制御される。分岐ブレーカBbは、異常電流の通過により遮断するほか、交流制御部CNaからの指示を受けて開閉する機能も備える。
一方、直流給電路Ldが接続される直流分電盤Xdは、太陽光発電装置SBや燃料電池FBのような直流発電設備から直流電力を受電するとともに、出力電圧を調節して直流給電路Ldに出力するコンバータ装置CNV1,CNV2を備える。コンバータ装置CNV1,CNV2はDC−DCコンバータであって、コンバータ装置CNV1,CNV2の出力は、複数台のサーキットプロテクタPRを介して複数系統の直流給電路Ldに供給される。
したがって、コンバータ装置CNV1,CNV2は、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)から直流電力を受電して直流給電路Ldに供給する直流受電部として機能し、直流分電盤Xdは、複数系統の直流給電路Ldに直流電力を供給する直流給電装置として機能する。
コンバータ装置CNV1,CNV2の出力電力は、充電器CRGを介して二次電池RBにも供給される。充電器CRGは、直流発電設備の余剰電力により充電される。余剰電力は、コンバータ装置CNV1,CNV2に要求される電力と、直流発電設備が供給する電力との差分に基づいて求めることが可能であるが、フローティング充電が可能な充電器CRGを用いることにより余剰電力を二次電池RBに充電するようにしてもよい。
二次電池RBの出力電圧はコンバータ装置CNV3により調節され、コンバータ装置CNV1,CNV2の出力とともに直流給電路Ldに供給される。コンバータ装置CNV3には、コンバータ装置CNV1,CNV2と同様にDC−DCコンバータを用いる。
ところで、直流分電盤Xdの盤内には、交流分電盤Xaに設けた1個の分岐ブレーカBbを通して商用電源ACから交流電力が供給され直流電力を出力する順変換部としてのAC−DC変換装置RCTが設けられる。AC−DC変換装置RCTは、直流制御部CNdにより動作が制御される。AC−DC変換装置RCTには、交流分電盤Xaから直流分電盤Xdへの給電路を形成する交直接続路Lcを介して商用電源ACが供給される。AC−DC変換装置RCTと、3台のコンバータ装置CNV1,CNV2,CNV3とは並列運転される。上述したインバータ装置INVには、直流分電盤Xdから交流分電盤Xaへの給電路を形成する直交接続路Lbを介してコンバータ装置CNV1,CNV2,CNV3の出力が供給される。
AC−DC変換装置RCTと充電器CRGおよびコンバータ装置CNV3とは、コンバータ装置CNV1,CNV2とともに直流分電盤Xdに収納される。なお、図示例において、ダイオードのシンボルは直流電流の向きを示しており、通常はこの向きに電流が流れるように、逆流を阻止するダイオードを挿入する。また、サーキットプロテクタPRは、異常電流の通過に対して自動的に遮断するほか、直流制御部CNdからの指示を受けて開閉する機能も備える。
上述の構成から明らかなように、交流分電盤Xaからは直流分電盤Xdに対して交流電力を供給することが可能であり、この交流電力を用いて直流給電路Ldに直流電力を供給することが可能になっている。逆に、直流分電盤Xdから交流分電盤Xaに対しては直流電力を供給することが可能であり、この直流電力を用いて交流給電路Laに交流電力を供給することも可能である。
交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの間で電力の供給を行うか否かは、交流制御部CNaあるいは直流制御部CNdにより選択される。交流制御部CNaおよび直流制御部CNdでは、交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの間で電力を融通する動作がなるべく生じないように、後述する切換条件が生じたときにのみ電力の融通を行わせる。
上述したように、交流制御部CNaはインバータ装置INVの動作および交流開閉器SWaの開閉を制御する機能を有している。インバータ装置INVを停止させ、交流開閉器SWaを開放状態(オフ状態)にした状態では、交流分電盤Xaは直流分電盤Xdから直流電力を受けることはない。一方、交流制御部CNaがインバータ装置INVを動作させるとともに、交流開閉器SWaをオン状態にすれば、直流分電盤Xdから交流分電盤Xaに直流電力が供給され、この直流電力を用いて交流給電路Laへの交流電力の供給が可能になる。
直流制御部CNdはAC−DC変換装置RCTの動作を制御する機能を有しているから、AC−DC変換装置RCTの動作を停止させることにより、直流分電盤Xdにおける交流分電盤Xaからの交流電力の供給を停止させることができる。一方、直流制御部CNdがAC−DC変換装置RCTを動作させれば、交流分電盤Xaから直流分電盤Xdに交流電力が供給され、この交流電力を用いて直流給電路Ldへの直流電力の供給が可能になる。
以下では、交流制御部CNaにおける切換条件(第1の切換条件)について説明する。交流制御部CNaは、交流給電路Laが要求する交流要求電力を監視し、交流要求電力が規定の制限値以上になると切換条件が成立したと判断し、交流要求電力が制限値以上である期間に、インバータ装置INVを動作させるとともに交流開閉器SWaを閉成させる。つまり、交流要求電力が制限値以上であると、直流分電盤Xdから電力供給を受け、商用電源ACから供給される電力が制限値未満に保たれるようにすることが可能になる。
このような制限値は、たとえば、電力料金の単価が高くなる電力量(単位時間当たりの電力量)に基づいて決定すればよい。この動作により、電気料金の単価の増加を防止するために商用電源ACから受電する電力に制限値を設けておけば、交流機器が要求する交流要求電力が当該制限値以上になる分の電力については、直流分電盤Xdから供給することが可能になり、商用電源ACからの受電量を増加させることなく交流機器に供給する電力を充足させることが可能になる。
交流要求電力の監視には、たとえば、個々の交流機器において使用電力を監視し、交流機器から通信によって交流制御部CNaに使用電力を通知すれば、交流制御部CNaでは、使用電力の総和として交流要求電力を求めることが可能である。この構成では、交流機器の動作前に使用電力を通知することが可能であり、交流要求電力を事前に取得して直流分電盤Xdから電力を供給することが可能になる。
また、分岐ブレーカBbに接続された交流給電路Laの系統ごとの使用電力を分岐ブレーカBbにおいて検出し、交流給電路Laの系統ごとの使用電力の総和を交流要求電力に用いることもできる。この技術は、事前に交流要求電力を取得することはできないが、通信機能が不要であるから構成が簡単である。なお、制限値は、上述の例に限らず、利用者が省エネルギのための目標値として設定するなど、任意に設定してもよく、その場合は利用者が操作する入力装置を設ける。
ところで、交流要求電力が制限値以上になる場合であっても、直流分電盤Xdから供給可能な電力には制限があるから、この制限を超えて直流電力を供給することはできない。この制限は、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとにより供給可能な電力と、直流分電盤Xdから直流機器に供給している電力との差分に基づいて決まる直流余剰電力により決定される。したがって、交流制御部CNaでは、上述した交流要求電力のほかに直流余剰電力を監視し、交流要求電力が制限値以上になる場合において、交流要求電力のうち制限値以上になる部分である交流不足電力が直流余剰電力により充足される場合にのみ切換条件が成立したと判断し、インバータ装置INVの動作を開始し、交流開閉器SWaをオンにするのが望ましい。
直流余剰電力は、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)の発電量と二次電池RBの電池残量と直流負荷が要求する直流要求電力とにより決まる。直流発電設備の発電量は、太陽光発電装置SBや燃料電池FBにおいて監視している情報を取得し、二次電池RBの電池残量は、直流分電盤Xdに設けた残量監視部Wsにおいて監視する。また、直流要求電力は、交流要求電力と同様の技術を用い、直流機器との通信により取得するか、サーキットプロテクタPRごとに検出した系統ごとの使用電力の総和を用いる。
直流余剰電力を評価することにより、交流要求電力が制限値以上になる場合に、交流要求電力のうち制限値以上になる部分である交流不足電力が、直流余剰電力で充足可能な充足不能かを判断することができる。充足可能であれば直流分電盤Xdから電力供給を受け、充足不能であれば交流制御部CNaでは切換条件が不成立であると判断し直流分電盤Xdからの電力供給を受けないようにする。
この動作により、充足可能の場合にはインバータ装置INVが動作するが、AC−DC変換装置RCTは動作せず、充足不能の場合にはAC−DC変換装置RCTが動作することはあってもインバータ装置INVは動作せず、結局、交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの間で電力の融通が必要になった場合でも、いずれか一方向でのみ電力を供給すればよいから、両方で電力変換を行う場合に比較して消費電力を低減することができる。
上述の動作は交流分電盤Xaにおける動作であるが、直流分電盤Xdにおいても同様の動作が可能である。すなわち、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとから供給可能な直流電力である直流供給電力と、直流給電路Ldが要求する直流要求電力(上述のように、サーキットプロテクタPRごとに求めた直流電力の総和)とを直流制御部CNdにおいて監視し、直流要求電力が直流供給電力に対して設定される供給値以上であるときに、切換条件(第2の切換条件)が成立したと判断する。
切換条件が成立する間には、直流制御部CNdでは、AC−DC変換装置RCTを動作させ、交流分電盤Xaから交流電力の供給を受ける。すなわち、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとの電力では、直流要求電力を充足できないときに、交流分電盤Xaから交流電力を受電して、直流給電路Ldに給電する電力を充足させるのである。
基本構成では、交流分電盤Xaに商用電源ACの停電を検出する停電監視部Wbを設けている。停電監視部Wbは、交流制御部CNaと直流制御部CNdとに対して商用電源ACの停電および復電を通知する機能を有する。ここで、交流給電路Laと直流給電路Ldとについて、あらかじめ停電時に給電する系統を定めている場合には、直流制御部CNdでは、定めた系統のサーキットプロテクタPRを残して他のサーキットプロテクタPRを遮断し、交流制御部CNaでは、インバータ装置INVを動作させるとともに交流開閉器SWaをオンにし、さらに定めた系統の分岐ブレーカBbを残して他の分岐ブレーカBbを遮断する。つまり、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RGとから供給される直流電力を用いて、交流給電路Laと直流給電路Ldとの一部にのみ給電する。この動作によって、停電時にも給電が必要が交流機器(冷蔵庫など)および直流機器(非常用の照明、火災警報器など)に電力を供給し続けることが可能になる。
図示例では、交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとに、それぞれ表示部MNa,MNdを設けている。上述のように、交流分電盤Xaは直流分電盤Xdに設けたAC−DC変換装置RCTに対して交流電力を供給し、また直流分電盤Xdは交流分電盤Xaに対して直流電力を供給するから、表示部MNa,MNdは、交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの一方において他方からの受電状態を表示するために設けている。
交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの一方において他方から受電することは、AC−DC変換装置RCTやインバータ装置INVでの電力変換に伴う損失を発生するから、この種の損失を低減して電力の利用効率を高めるには、互いに他方から受電する状態をできるだけ少なくすることが望ましい。したがって、表示部MNa,MNdを設けて電力変換を行う状態を利用者に示すことにより、交流機器や直流機器の使用にあたって電力変換に伴う損失の発生が少なくなるように工夫させるための動機付けが可能になる。なお、図示例は交流分電盤Xaと直流分電盤Xdとの両方に表示部MNa,MNdを設けているが、一方にのみ設けてもよい。表示部MNa,MNdは、交流分電盤Xaや直流分電盤Xdとは別の場所に設けてもよく、キッチンのような室内に表示部MNa,MNdを設けるようにしてもよい。この場合、表示部MNa,MNdは表示のための情報を通信により取得する。また、表示部MNa,MNdを1台の表示部で兼用することも可能である。
また、上述の構成例では、インバータ装置INVを交流分電盤Xaに収納し、AC−DC変換装置RCTを直流分電盤Xdに収納しているが、インバータ装置INVやAC−DC変換装置RCTは、交流分電盤Xaや直流分電盤Xdとは別に設けることができる。たとえば、図2に示すように、インバータ装置INVとAC−DC変換装置RCTとをまとめて変換アダプタXcを構成してもよい。図示例では、交流制御部CNa、直流制御部CNd、表示部MNa,MNd、停電監視部Wb、残量監視部Wsなどを省略しているが、これらの構成は適宜に設ければよい。
実施形態1
本実施形態は、図3に示すように、交流給電路Laを交流側専用給電路LAaと交流側共用給電路LBaとに分割し、直流給電路Ldを直流側専用給電路LAdと直流側共用給電路LBdとに分離している。
交流側専用給電路LAaは、商用電源ACからの電力を用いて交流機器に給電し、交流側共用給電路LBaは、商用電源ACと直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)とからの電力を用いて交流機器に給電する。また、直流側専用給電路LAdは、直流発電設備からの電力を用いて直流機器に給電し、直流側共用給電路LBdは、商用電源ACと直流発電発電設備とからの電力を用いて直流機器に給電する。つまり、本実施形態では、4種類の給電路を備え、商用電源ACおよび直流発電設備から供給される電力を4種類の給電路に適宜に配分するものである。
交流分電盤Xaにおいては、交流側専用給電路LAaを接続する分岐ブレーカBbと、交流側共用給電路LBaを接続する交流系統開閉器としての分岐ブレーカBbbとの間に交流分離開閉器SACを挿入している。ここに、交流分岐ブレーカBbbおよび交流分離開閉器SACは、交流制御部CNaにより開閉が制御される。交流側共用給電路LBaは、交流側専用給電路LAaと同様に、複数系統が設けられており、各系統ごとに分岐ブレーカBbbが挿入される。また、分岐ブレーカBbbにはインバータ装置INVの出力が交流開閉器SWaを介して接続される。
一方、直流分電盤Xdにおいては、直流側専用給電路LAdを接続するサーキットプロテクタPRと、直流側共用給電路LBdを接続する直流系統開閉器としてのサーキットプロテクタPRbとの間に直流分離開閉器SDCを挿入している。直流側共用給電路LBdは、直流側専用給電路LAdと同様に、複数系統が設けられており、各系統ごとにサーキットプロテクタPRが挿入されている。また、AC−DC変換装置RCTの出力端と、コンバータ装置CNV1,CNV2,CNV3の出力端との間には、ダイオードからなる逆阻止要素SWdを設けている。逆阻止要素SWdは、基本構成の構成においても用いるのが望ましい。直流分離開閉器SDCは、直流制御部CNdにより開閉が制御される。
本実施形態の構成では、交流側専用給電路LAaには、インバータ装置IVNからは給電しないから、インバータ装置INVを動作させる期間には、交流分離開閉器SACを開放して、交流側専用給電路LAaと交流側共用給電路LBaとを切り離す。同様にして、直流側専用給電路LAdには、AC−DC変換装置RCTからは給電しないから、AC−DC変換装置RCTを動作させる期間には、直流分離開閉器SDCを開放して、直流側専用給電路LAdと直流側供給給電路LBdとを切り離す。
ただし、インバータ装置INVが動作していなければ、交流分離開閉器SACを閉成して交流側共用給電路LBaに商用電源ACから給電する。また、AC−DC変換装置RCTが動作していなければ、直流分離開閉器SDCを閉成して直流側共用給電路LBdに直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとから給電することが可能になっている。
このように、交流機器と直流機器とに対して商用電源ACと直流発電設備とからの電力を配分することにより、電力の利用効率を高めたり、電力会社から受電する電力のピーク電力を抑制したり、停電時における交流機器や直流機器の動作継続を可能にしたりするなどの各種の制御が可能になる。
本実施形態では、停電監視部Wbにより商用電源ACの停電が検出されていると、交流制御部CNaにおいて(第1の)切換条件が成立したと判断する場合を例として説明する。すなわち、商用電源ACの停電時には、インバータ装置INVを動作させるとともに交流開閉器SWaを閉成する。また、このとき交流制御部CNaは、交流分離開閉器SACを開放し、交流給電路Laのうち交流側共用給電路LBaの系統にのみインバータ装置INVの出力からの給電を行う。
一方、直流制御部CNdでは、停電監視部Wbが商用電源ACの停電を検出すると、直流分離開閉器SDCを開放する。したがって、商用電源ACの停電時には、直流給電路Ldのうち直流側共用給電路LBdの系統にのみ直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとからの給電が行われる。
上述のように、商用電源ACの停電時には、直流発電設備(太陽光発電装置SBや燃料電池FB)と二次電池RBとの電力を用いて交流側共用給電路LBaと直流側共用給電路LBdとにのみ給電を行うから、交流側共用給電路LBaに停電時にも給電の必要な交流機器を接続しておき、直流側共用給電路LBdに停電時にも給電の必要な直流機器を接続しておけば、停電時にも給電する必要のある交流機器および直流機器への給電を継続することができる。
ところで、直流分電盤Xdは直流発電設備(太陽光発電装置SBと燃料電池FB)から直流電力を受電しているから、商用電源ACの停電時であっても、発電能力分の直流電力は継続して供給することが可能である。しかしながら、この種の直流発電設備の発電能力は、商用電源ACの停電時における電力を必ずしも充足できるわけではなく、とくに夜間のように太陽光発電装置SBの発電が期待できない時間帯には、燃料電池FBと二次電池RBとの電力しか用いることができない。また、燃料電池FBは都市ガスの供給を受けて発電しているから、燃料電池FBを主に用いると光熱費が増加するという問題が生じる。
したがって、直流発電設備(とくに太陽光発電装置SB)の余剰電力を二次電池SBに蓄電しておき、商用電源ACの停電時であって太陽光発電装置SBでの発電が期待できないときには、二次電池RBから電力供給を行うことが望ましい。ただし、二次電池RBは供給可能な電力に制限があるから、残量監視部Wsで計測した電池残量に応じて供給電力を制限することで、商用電源ACの停電時にも動作が必要な交流機器や直流機器への給電を可能な限り継続させることが望ましい。
上述したように、交流側共用給電路LBaと直流側共用給電路LBdとをそれぞれ複数系統設けてあり、各系統の交流側共用給電路LBaには交流系統開閉器である分岐ブレーカBbbを挿入し、各系統の直流側共用給電路LBdには直流系統開閉器であるサーキットプロテクタPRbを挿入している。したがって、分岐ブレーカBbbあるいはサーキットプロテクタPRbを個別に開閉することによって、商用電源ACの停電時に給電する系統を選択することができる。
そこで、残量監視部Wsにより計測される電池残量を複数段階に区分し、各区分ごとにどの分岐ブレーカBbbを開放するかを決め、電池残量の区分と分岐ブレーカBbbとを対応付けている。この対応関係は交流分電盤Xaに設けた交流給電記憶部MMaに記憶させてあり、残量監視部Wsにより計測した電池残量を交流開閉指示部CMaにおいて交流給電記憶部MMaと照合する。交流開閉指示部CMaでは、照合結果として得られる分岐ブレーカBbbに対して開放を指示し、インバータ装置INVから当該系統の交流側共用給電路LBaへの電力供給を停止させる。ここで、電池残量が最小である区分に対応付けた分岐ブレーカBbbの系統には、二次電池RBの電池残量が少なくなっても給電が継続されるから、給電に関して優先順位がもっとも高くなる。
交流側共用給電路LBaと同様に、直流側共用給電路LBdを接続したサーキットプロテクタPRbについても、電池残量の区分ごとにどのサーキットプロテクタPRbを開放するかの対応関係を直流給電記憶部MMdに記憶させてあり、直流開閉指示部CMdにおいて残量監視部Wsで計測した電池残量の区分を直流給電記憶部MMdと照合し、照合結果として抽出されたサーキットプロテクタPRbを開放するように直流開閉指示部CMdが指示するようになっている。
この動作により、直流機器についても給電に関して優先順位を決めることになり、優先順位の高い直流機器には二次電池RBの電池残量が少なくなっても給電が継続されることになる。なお、直流側共用給電路LBdにおいては、この機能を省略してもよい。また、直流給電路Ldの少なくとも1系統をPOE(Power of ethernet)の通信路として用いてもよい(ethernetは登録商標)。他の構成および動作は基本構成と同様である。
基本構成を示すブロック図である。 基本構成の別例を示すブロック図である。 実施形態1を示すブロック図である。
AC 商用電源
Bb 分岐ブレーカ(交流開閉器)
Bbb 分岐ブレーカ(交流系統開閉器)
Bm 主幹ブレーカ(交流受電部)
CMa 交流開閉指示部
CMd 直流開閉指示部
CNa 交流制御部
CNd 直流制御部
CNV1 コンバータ装置(直流受電部)
CNV2 コンバータ装置(直流受電部)
CNV3 コンバータ装置
FB 燃料電池(直流発電設備)
INV インバータ装置(逆変換部)
La 交流給電路
Ld 直流給電路
MMa 交流給電記憶部
MMd 直流給電記憶部
MNa 表示部
MNd 表示部
LAa 交流側専用給電路
LBa 交流側共用給電路
LAd 直流側専用給電路
LBd 直流側共用給電路
PRb サーキットプロテクタ(直流系統開閉器)
RB 二次電池
RCT AC−DC変換部(順変換部)
SAC 交流分離開閉器
SB 太陽光発電装置(直流発電設備)
SDC 直流分離開閉器
Wa 停電監視部
Ws 残量監視部
Xa 交流分電盤(交流給電装置)
Xd 直流分電盤(直流給電装置)

Claims (7)

  1. 交流電力により駆動される交流機器に給電する交流給電路が接続される交流給電装置と、直流電力により駆動される直流機器に給電する直流給電路が接続される直流給電装置と、二次電池とを備え、
    交流給電装置は、商用電源である交流電源から交流電力を受電し交流給電路に供給する交流受電部と、直流給電装置から直交接続路を介して受電した直流電力を交流電力に変換する逆変換部と、交流電源と交流機器との少なくとも一方について第1の切換条件が成立したときに逆変換部を動作させることにより逆変換部から交流給電路に交流電力を供給させる交流制御部とを有し、
    直流給電装置は、直流発電設備から直流電力を受電し直流給電路に供給する直流受電部と、交流給電装置から交直接続路を介して受電した交流電力を直流電力に変換する順変換部と、直流発電設備と直流機器との少なくとも一方について第2の切換条件が成立したときに順変換部を動作させる直流制御部とを有し、
    二次電池は、直流発電設備から受電した直流電力の余剰電力を蓄電し直流発電設備とともに直流電力を供給し、
    交流制御部は、交流給電路が要求する交流要求電力を監視しており、交流要求電力が規定の制限値以上である場合に、第1の切換条件が成立したと判断し、
    直流制御部は、直流発電設備が供給可能な直流供給電力と前記直流給電路が要求する直流要求電力とを監視しており、直流要求電力が直流供給電力に対して設定される供給値以上であるときに第2の切換条件が成立したと判断し、
    交流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側共用給電路と商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側専用給電路とからなり、
    直流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側共用給電路と直流発電設備、二次電池からの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側専用給電路とからなり、
    交流給電装置は、複数系統の交流側共用給電路と複数系統の交流側専用給電路との間に1つ設けられて、交流側共用給電路と交流側専用給電路との間を閉成・開放する交流分離開閉器を備え、
    直流給電装置は、複数系統の直流側共用給電路と複数系統の直流側専用給電路との間に1つ設けられて、直流側共用給電路と直流側専用給電路との間を閉成・開放する直流分離開閉器を備え、
    交流制御部は、第1の切換条件が成立することによって逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して逆変換部から交流側共用給電路のみに給電する状態と、逆変換部を停止させ、かつ交流分離開閉器を閉成して交流電源から交流側専用給電路と交流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であり、
    直流制御部は、第2の切換条件が成立したときに直流分離開閉器を開放することにより順変換部からの電力と直流発電設備、二次電池からの電力とを直流側共用給電路のみに給電する状態と、順変換部を停止させ、かつ直流分離開閉器を閉成することにより直流発電設備、二次電池から直流側専用給電路と直流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能である
    ことを特徴とする配電システム。
  2. 交流電力により駆動される交流機器に給電する交流給電路が接続される交流給電装置と、直流電力により駆動される直流機器に給電する直流給電路が接続される直流給電装置と、二次電池とを備え、
    交流給電装置は、商用電源である交流電源から交流電力を受電し交流給電路に供給する交流受電部と、直流給電装置から直交接続路を介して受電した直流電力を交流電力に変換する逆変換部と、交流電源と交流機器との少なくとも一方について第1の切換条件が成立したときに逆変換部を動作させることにより逆変換部から交流給電路に交流電力を供給させる交流制御部と、交流電源の停電を検出する停電監視部とを有し、
    直流給電装置は、直流発電設備から直流電力を受電し直流給電路に供給する直流受電部と、交流給電装置から交直接続路を介して受電した交流電力を直流電力に変換する順変換部と、直流発電設備と直流機器との少なくとも一方について第2の切換条件が成立したときに順変換部を動作させる直流制御部とを有し、
    二次電池は、直流発電設備から受電した直流電力の余剰電力を蓄電し直流発電設備とともに直流電力を供給し、
    交流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出している場合に、第1の切換条件が成立したと判断し、
    直流制御部は、直流発電設備が供給可能な直流供給電力と前記直流給電路が要求する直流要求電力とを監視しており、直流要求電力が直流供給電力に対して設定される供給値以上であるときに第2の切換条件が成立したと判断し、
    交流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側共用給電路と商用電源からの電力を用いて交流機器に給電する複数系統の交流側専用給電路とからなり、
    直流給電路は、商用電源と直流発電設備、二次電池とからの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側共用給電路と直流発電設備、二次電池からの電力を用いて直流機器に給電する複数系統の直流側専用給電路とからなり、
    交流給電装置は、複数系統の交流側共用給電路と複数系統の交流側専用給電路との間に1つ設けられて、交流側共用給電路と交流側専用給電路との間を閉成・開放する交流分離開閉器を備え、
    直流給電装置は、複数系統の直流側共用給電路と複数系統の直流側専用給電路との間に1つ設けられて、直流側共用給電路と直流側専用給電路との間を閉成・開放する直流分離開閉器を備え、
    交流制御部は、第1の切換条件が成立することによって逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して逆変換部から交流側共用給電路のみに給電する状態と、逆変換部を停止させ、かつ交流分離開閉器を閉成して交流電源から交流側専用給電路と交流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能であり、
    直流制御部は、第2の切換条件が成立したときに直流分離開閉器を開放することにより順変換部からの電力と直流発電設備、二次電池からの電力とを直流側共用給電路のみに給電する状態と、順変換部を停止させ、かつ直流分離開閉器を閉成することにより直流発電設備、二次電池から直流側専用給電路と直流側共用給電路とに給電する状態とが選択可能である
    ことを特徴とする配電システム。
  3. 前記交流制御部は、前記交流給電路が要求する交流要求電力と前記直流給電装置が前記交流給電装置に給電可能な直流余剰電力とを監視しており、交流要求電力が規定の制限値以上であるときに、交流要求電力のうち制限値以上の部分である交流不足電力が直流余剰電力により充足可能であれば前記第1の切換条件が成立したと判断し、交流不足電力が直流余剰電力では充足不能であれば前記第1の切換条件が不成立であると判断することを特徴とする請求項1記載の配電システム。
  4. 前記交流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出していると第1の切換条件が成立していると判断して前記逆変換部を動作させ、かつ交流分離開閉器を開放して前記逆変換部から交流側共用給電路に給電し、前記直流制御部は、停電監視部が交流電源の停電を検出していると直流分離開閉器を開放することにより直流側共用給電路に給電することを特徴とする請求項2に記載の配電システム。
  5. 各交流側共用給電路ごとに交流系統開閉器が挿入されており、前記直流給電装置は、前記二次電池の電池残量を計測する残量監視部と、残量監視部により計測される電池残量の区分ごとに開放する交流系統開閉器を対応付けた交流給電記憶部と、残量監視部により計測した電池残量を交流給電記憶部に照合するとともに抽出した交流系統開閉器を開放するように前記交流制御部に指示する交流開閉指示部とを備えることを特徴とする請求項4記載の配電システム。
  6. 各直流側共用給電路ごとに直流系統開閉器が挿入されており、前記直流給電装置は、前記二次電池の電池残量を計測する残量監視部と、残量監視部により計測される電池残量の区分ごとに開放する直流系統開閉器を対応付けた直流給電記憶部と、残量監視部により計測した電池残量を直流給電記憶部に照合するとともに抽出した直流系統開閉器を開放する直流開閉指示部とを備えることを特徴とする請求項4又は5記載の配電システム。
  7. 前記交流給電装置が前記直交接続路を介して受電する受電状態と前記直流給電装置が前記交直接続路を介して受電する受電状態との少なくとも一方を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の配電システム。
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