図2は、本発明を適用したAVシステムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図2において、AVシステムは、HDMI(R)装置であるDVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23から構成されている。
DVDプレーヤ21は、HDMI(R)ソースとして機能する通信装置であり、HDMI(R)用のケーブル1を介して、AVアンプ22と接続されている。
DVDプレーヤ21は、DVDを再生し、その結果得られる画像や音声の信号を、ケーブル1を介して、AVアンプ22に送信(供給)する。
また、DVDプレーヤ21は、信号のフォーマットを変換する変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報を少なくとも含む、HDMI(R)を介して接続された1以上のHDMI(R)装置それぞれに関する機器情報を取得し、その機器情報に含まれる可否情報から、変換処理が可能なHDMI(R)装置を認識する。
なお、ここでは、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23のすべてが、変換処理を行うことが可能なHDMI(R)装置であることとする。
ここで、変換処理を行うことが可能なHDMI(R)装置を、以下、適宜、変換可能装置ともいう。本実施の形態では、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23のすべてが、変換可能装置である。
また、変換可能装置のうちの、HDMI(R)ソース以外を、以下、適宜、被制御変換可能装置という。本実施の形態では、AVアンプ22、及びTV23が、被制御変換可能装置である。
DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21自身を含む複数の変換可能装置、すなわち、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23の中から、1つの変換可能装置を、変換処理を実行すべき実行装置として選択する。
なお、AVシステムを構成するHDMI(R)装置の中に、1つの変換可能装置しか存在しない場合には、その変換可能装置が、実行装置として選択される。
DVDプレーヤ21は、実行装置が、DVDプレーヤ21自身である場合、他の変換可能装置すべて、すなわち、被制御変換可能装置、つまり、図2では、AVアンプ22及びTV23に、変換処理の禁止を、HDMI(R)の制御チャンネルとしてのCECラインを介して指令する。
また、DVDプレーヤ21は、実行装置が、被制御変換可能装置のうちの1つである場合、被制御変換可能装置のうちの、実行装置に、変換処理の実行を、HDMI(R)のCECラインを介して指令するとともに、他の被制御変換可能装置に、変換処理の禁止を、HDMI(R)のCECラインを介して指令する。
すなわち、例えば、実行装置が、被制御変換可能装置であるAVアンプ22、及びTV23のうちの一方である場合には、その一方に対して、変換処理の実行が指令されるとともに、他方に対して、変換処理の禁止が指令される。
AVアンプ22は、HDMI(R)リピータとして機能する通信装置であり、HDMI(R)用のケーブル1を介して、DVDプレーヤ21と接続されているとともに、HDMI(R)用のケーブル2を介して、TV23と接続されている。
AVアンプ22は、DVDプレーヤ21からケーブル1を介して供給される画像や音声の信号を、必要に応じて増幅し、ケーブル2を介して、TV23に送信(供給)する。
また、AVアンプ22は、信号のフォーマットを変換する変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報を少なくとも含む、AVアンプ22自身に関する機器情報を、他のHDMI(R)装置であるHDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21に提供する。
そして、AVアンプ22は、変換処理が可能である場合、HDMI(R)のCECラインを介しての、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21からの指令に従い、変換処理の実行を制御する。
TV23は、HDMI(R)シンクとして機能する通信装置であり、HDMI(R)用のケーブル2を介して、AVアンプ22と接続されている。
TV23は、AVアンプ22からケーブル2を介して供給される信号に応じて、画像を表示し、音声を出力する。
また、TV23は、信号のフォーマットを変換する変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報を少なくとも含む、TV23自身に関する機器情報を、他のHDMI(R)装置であるHDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21に提供する。
そして、TV23は、変換処理が可能である場合、HDMI(R)のCECラインを介しての、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21からの指令に従い、変換処理の実行を制御する。
なお、TV23は、AVアンプ22からの画像信号のフォーマットが、TV23のサポート解像度になっていない場合には、例えば、DVDプレーヤ21からの指令に関わらず、AVアンプ22からの画像信号を、TV23のサポート解像度の画像信号に変換して表示する。
図3は、図2のDVDプレーヤ21の構成例を示すブロック図である。
DVDプレーヤ21は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、U/I(User Interface)制御部104、HDMI(R)制御部105、HDMI(R)送信部106、DVD再生部107、画像処理部108、及び音声処理部109を有し、CPU101ないしHDMI(R)制御部105、及びDVD再生部107ないし音声処理部109は、バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM103に記憶されたプログラムを実行することで、DVDプレーヤ21全体を統括的に制御する。
RAM102には、CPU101が実行するプログラムが展開される。また、RAM102は、CPU101のワークエリアとして機能する。すなわち、RAM102は、CPU101の動作上必要なデータを記憶する。
ROM103は、CPU101が後述する処理(制御)を行うのに実行するプログラムを記憶している。
U/I制御部104は、DVDプレーヤ21を遠隔制御するリモートコントローラ(図示せず)からのユーザの操作に対応する操作信号や、DVDプレーヤ21の操作パネル(図示せず)に設けられた操作ボタン等をユーザが操作することにより入力される操作信号を受信し、その操作信号を、CPU101に供給する。
HDMI(R)制御部105は、CPU101の制御に従い、HDMI(R)送信部106でのAV信号(画像信号及び音声信号のうちの、一方、又は両方)の送信、及び、制御信号の送受信等を制御する。
HDMI(R)送信部106は、HDMI(R)制御部105の制御に従い、ベースバンドのAV信号を、ケーブル1を介して、AVアンプ22に送信し、また、ケーブル1を介して、AVアンプ22との間で、制御信号を送受信する。
DVD再生部107は、CPU101の制御に従い、図示せぬDVDからAV信号等を再生し、バス上に出力する。
画像処理部108は、DVD再生部107からバスを介して供給されるAV信号のうちの画像信号を対象として、変換処理(解像度変換、アップサンプリング、スケーリング処理等)その他の画像処理を行う。
音声処理部109は、DVD再生部107からバスを介して供給されるAV信号のうちの音声信号を対象として、エンコード、デコード、サンプリング処理、その他の音声処理を行う。
以上のように構成されるDVDプレーヤ21では、ユーザの操作に応じて、DVD再生部107が、DVDからAV信号等を再生し、バス上を介して、画像処理部108、及び音声処理部109に供給する。
画像処理部108は、DVD再生部107からのAV信号のうちの画像信号に、必要な画像処理を施し、バスを介して、HDMI(R)制御部105に供給する。
音声処理部109は、DVD再生部107からのAV信号のうちの音声信号に、必要な音声処理を施し、バスを介して、HDMI(R)制御部105に供給する。
HDMI(R)制御部105は、バスを介して供給されるAV信号、すなわち、画像処理部108からの画像信号、及び音声処理部109からの音声信号を、HDMI(R)送信部106に供給し、そのAV信号を送信するように、HDMI(R)送信部106を制御する。
HDMI(R)送信部106は、HDMI(R)制御部105の制御に従い、HDMI(R)制御部105からのAV信号を、ケーブル1を介して、AVアンプ22(図2)に送信する。
また、HDMI(R)送信部106は、HDMI(R)制御部105の制御に従い、変換処理の禁止や実行を指令する制御信号を、ケーブル1を介して送信する。さらに、HDMI(R)送信部106は、ケーブル1を介して、AVアンプ22やTV23から送信されてくるEDIDを受信し、HDMI(R)制御部105、及びバスを介して、CPU101に供給する。
次に、図4は、図2のAVアンプ22の構成例を示すブロック図である。
AVアンプ22は、CPU201、RAM202、ROM203、HDMI(R)送信部204、HDMI(R)制御部205、U/I制御部206、音声入力部207、画像入力部208、画像処理部209、音声処理部210、音声駆動部211、HDMI(R)制御部212、及びHDMI(R)受信部214を有し、CPU201ないしROM203、及びHDMI(R)制御部205ないし212は、バスを介して、相互に接続されている。
なお、図4では、AVアンプ22には、図2には図示していない外部のスピーカ213が接続されている。
CPU201は、ROM203に記憶されたプログラムを実行することで、AVアンプ22全体を統括的に制御する。
RAM202には、CPU201が実行するプログラムが展開される。また、RAM202は、CPU201のワークエリアとして機能する。すなわち、RAM202は、CPU201の動作上必要なデータを記憶する。
ROM203は、CPU201が後述する処理(制御)を行うのに実行するプログラムを記憶している。
HDMI(R)送信部204は、HDMI(R)制御部205の制御に従い、AV信号を、ケーブル2を介して、TV23(図2)に送信し、また、ケーブル2を介して、TV23との間で、制御信号を送受信(中継)する。
HDMI(R)制御部205は、CPU201の制御に従い、HDMI(R)送信部204でのAV信号の送信、及び、制御信号の送受信等を制御する。
U/I制御部206は、AVアンプ22を遠隔制御するリモートコントローラ(図示せず)からのユーザの操作に対応する操作信号や、AVアンプ22の操作パネル(図示せず)に設けられた操作ボタン等をユーザが操作することにより入力される操作信号を受信し、その操作信号を、CPU201に供給する。
音声入力部207は、HDMI(R)の形式とは異なる形式の音声信号を入力するためのインタフェース(例えば、RCAや光ディジタル等のインタフェース)を有し、そこに入力された音声信号を、バス上に出力する。
画像入力部208は、HDMI(R)の形式とは異なる形式の画像信号を入力するためのインタフェース(例えば、RCAやアナログコンポーネント等のインタフェース)を有し、そこに入力された画像信号を、バス上に出力する。
画像処理部209は、画像入力部208からバス上に出力された画像信号や、HDMI(R)制御部212がバス上に出力するAV信号のうちの画像信号を対象として、変換処理その他の画像処理を行い、バス上に出力する。
音声処理部210は、音声入力部207からバス上に出力された音声信号や、HDMI(R)制御部212がバス上に出力するAV信号のうちの音声信号を対象として、エンコード、デコード、サンプリング処理、その他の音声処理を行い、バス上に出力する。
音声駆動部211は、バス上の音声信号に応じてスピーカ213を駆動する。
HDMI(R)制御部212は、CPU201の制御に従い、HDMI(R)受信部214でのAV信号の受信、及び、制御信号の送受信等を制御する。
スピーカ213は、音声駆動部211によって駆動され、音声を出力する。なお、図4では、スピーカ213は、AVアンプ22の外部に設けられているが、スピーカ213は、AVアンプ22に内蔵させることができる。
HDMI(R)受信部214は、HDMI(R)制御部212の制御に従い、ケーブル1を介して、DVDプレーヤ21(図2)から送信されてくるAV信号を受信し、また、ケーブル1を介して、DVDプレーヤ21との間で、制御信号を送受信(中継)する。
以上のように構成されるAVアンプ22では、例えば、HDMI(R)受信部214が、図3で説明したようにして、DVDプレーヤ21から、ケーブル1を介して送信されてくるAV信号を受信し、HDMI(R)制御部212、及びバスを介して、画像処理部209、及び音声処理部210に供給する。
画像処理部209は、DVDプレーヤ21からのAV信号のうちの画像信号に、必要な画像処理を施し、バスを介して、HDMI(R)制御部205に供給する。
音声処理部210は、DVDプレーヤ21からのAV信号のうちの音声信号に、必要な音声処理を施し、バスを介して、HDMI(R)制御部205に供給する。
HDMI(R)制御部205は、バスを介して供給されるAV信号、すなわち、画像処理部209からの画像信号、及び音声処理部210からの音声信号を、HDMI(R)送信部204に供給し、そのAV信号を送信するように、HDMI(R)送信部204を制御する。
HDMI(R)送信部204は、HDMI(R)制御部205の制御に従い、HDMI(R)制御部205からのAV信号を、ケーブル2を介して、TV23(図2)に送信する。
また、HDMI(R)受信部214は、図3で説明したようにして、DVDプレーヤ21から、ケーブル1を介して送信されてくる制御信号を受信し、HDMI(R)制御部212、及びバスを介して、CPU201や、HDMI(R)制御部205に供給する。
ここで、CPU201は、DVDプレーヤ21からの制御信号に従い、画像処理部209による変換処理の実行を制御する。
さらに、HDMI(R)受信部214は、HDMI(R)送信部204で受信され、HDMI(R)制御部205、バス、及び、HDMI(R)制御部212から供給されるTV23のEDIDや、HDMI(R)受信部214が記憶しているAVアンプ22のEDIDを、ケーブル1を介して、DVDプレーヤ21(のHDMI(R)送信部106(図3))に送信する。
一方、HDMI(R)制御部205は、DVDプレーヤ21からの制御信号を、HDMI(R)送信部204に供給し、及びケーブル2を介して、TV23に送信させる。
次に、図5は、図2のTV23の構成例を示すブロック図である。
TV23は、CPU301、RAM302、ROM303、画像処理部304、画像駆動部305、ディスプレイ306、音声処理部307、音声駆動部308、スピーカ309、U/I制御部310、チューナ311、復調部312、分離部313、HDMI(R)制御部315、及び、HDMI(R)受信部316を有し、CPU301ないし画像処理部304、音声処理部307、U/I制御部310ないし分離部313、及びHDMI(R)制御部315は、バスを介して相互に接続されている。
CPU301は、ROM303に記憶されたプログラムを実行することで、TV23全体を統括的に制御する。
RAM302には、CPU301が実行するプログラムが展開される。また、RAM302は、CPU301のワークエリアとして機能する。すなわち、RAM302は、CPU301の動作上必要なデータを記憶する。
ROM303は、CPU301が後述する処理(制御)を行うのに実行するプログラムを記憶している。
画像処理部304は、分離部313から供給される画像信号や、HDMI(R)制御部315がバス上に出力するAV信号のうちの画像信号を対象として、変換処理その他の画像処理を行い、画像駆動部305に供給する。
なお、画像処理部304は、分離部313から供給される画像信号が、MPEG(Moving Picture Experts Group)その他の方式でエンコード(圧縮)されている場合、そのデコードも行う。
画像駆動部305は、画像処理部304から供給される画像信号を対象に、D/A(Digital/Analog)変換等を行い、その結果得られる画像信号に応じて、ディスプレイ306を駆動する。
ディスプレイ306は、例えば、液晶パネルや、有機EL(Electro-Luminescence)等で構成され、画像駆動部305の駆動に従って画像を表示する。
音声処理部307は、分離部313から供給される音声信号や、HDMI(R)制御部315がバス上に出力するAV信号のうちの音声信号を対象として、エンコード、デコード、サンプリング処理、その他の音声処理を行い、音声駆動部308に供給する。
なお、音声処理部307は、分離部313から供給される音声信号が、MPEGその他の方式でエンコードされている場合には、そのデコードも行う。
音声駆動部308は、音声処理部307からの音声信号を対象に、D/A変換等を行い、その結果得られる音声信号に応じて、スピーカ309を駆動する。
スピーカ309は、音声駆動部308によって駆動され、音声を出力する。
U/I制御部310は、TV23を遠隔制御するリモートコントローラ(図示せず)からのユーザの操作に対応する操作信号や、TV23の操作パネル(図示せず)に設けられた操作ボタン等をユーザが操作することにより入力される操作信号を受信し、その操作信号を、バスを介して、CPU301に供給する。この操作信号としては、例えば、TV23の電源の投入及び切断、チューナ311による選局、画像に関する処理、及び、音声に関する処理その他の各種の処理を指令する信号がある。
チューナ311は、例えば、ディジタル放送用のディジタルチューナ、及びアナログ放送用のアナログチューナを含む。
ここで、チューナ311は2つ以上あってもよい。また、チューナ311としては、アナログチューナはなくてもよい。以下では、チューナ311がディジタル放送を受信するチューナとして機能することとする。
チューナ311は、ディジタル放送の放送信号を受信(選局)し、その結果得られる、番組としてのAV信号を変調した変調信号を、復調部312に供給する。
復調部312は、チューナ311から供給された変調信号を復調し、さらに、誤り訂正処理、フレームの再構成等を行い、その結果得られる、AV信号が多重化されたデータストリームを、分離部313に供給する。
分離部313は、復調部312からのデータストリームを、画像信号(画像データ)と音声信号(音声データ)とに分離し、画像信号を、画像処理部304に供給するとともに、音声信号を、音声処理部307に供給する。
HDMI(R)制御部315は、CPU301の制御に従い、HDMI(R)受信部316でのAV信号の受信、及び、制御信号の送受信等を制御する。
HDMI(R)受信部316は、HDMI(R)制御部315の制御に従い、ケーブル2を介して、AVアンプ22(図2)から送信されてくるAV信号を受信し、また、ケーブル2を介して、AVアンプ22との間で、制御信号を送受信する。
以上のように構成されるTV23では、例えば、HDMI(R)受信部316が、図3及び図4で説明したようにして、DVDプレーヤ21から、ケーブル1、AVアンプ22、及び、ケーブル2を介して送信されてくるAV信号を受信し、HDMI(R)制御部315、及びバスを介して、画像処理部304及び音声処理部307に供給する。
画像処理部304は、DVDプレーヤ21からのAV信号(DVDプレーヤ21からAVアンプ22を介して送信されてくるAV信号)のうちの画像信号に、必要な画像処理を施し、画像駆動部305を介して、ディスプレイ306に供給し、対応する画像を表示させる。
音声処理部307は、DVDプレーヤ21からのAV信号のうちの音声信号に、必要な音声処理を施し、音声駆動部308を介して、スピーカ309に供給し、対応する音声を出力させる。
また、HDMI(R)受信部316は、図3及び図4で説明したようにして、DVDプレーヤ21から、ケーブル1、AVアンプ22、及び、ケーブル2を介して送信されてくる制御信号を受信し、HDMI(R)制御部315、及びバスを介して、CPU301に供給する。
ここで、CPU301は、AVアンプ22からの制御信号に従い、画像処理部304による変換処理の実行を制御する。
さらに、HDMI(R)受信部316は、HDMI(R)受信部316が記憶しているTV23のEDIDを、ケーブル2を介して、AVアンプ22(のHDMI(R)送信部204(図4))に送信する。
なお、図3のDVDプレーヤ21において、CPU101が実行するプログラムは、ROM103にあらかじめインストールしておく他、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に記録し、そのようなリムーバブル記録媒体から、DVDプレーヤ21にインストールすることができる。
また、プログラムは、ダウンロードサイトから、インターネットやLAN等のネットワークを経由してダウンロードして、DVDプレーヤ21にインストールすることができる。
図4のAVアンプ22のCPU201が実行するプログラム、及び図5のTV23のCPU301が実行するプログラムについても、同様である。
次に、図6は、図3のHDMI(R)送信部106、及び、図4のHDMI(R)受信部214の構成例を示している。
HDMI(R)送信部106は、1の垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間(以下、適宜、ビデオフィールドという)から、水平帰線区間及び垂直帰線区間を除いた区間である有効画像区間(以下、適宜、アクティブビデオ区間ともいう)において、ベースバンドの1画面分の画像信号(画素値)に対応する差動信号を、複数のチャンネルで、HDMI(R)シンクに一方向に送信するとともに、水平帰線区間又は垂直帰線区間において、少なくとも画像に付随する音声を含む信号に対応する差動信号を、複数のチャンネルで、HDMI(R)シンクに一方向に送信する。
すなわち、HDMI(R)送信部106は、トランスミッタ411を有する。トランスミッタ411は、例えば、ベースバンドの画像信号を、対応する差動信号に変換する。さらに、トランスミッタ411は、画像信号に対応する差動信号を、複数のチャンネルである3つのTMDSチャンネル#0,#1,#2で、ケーブル1を介して接続されているHDMI(R)シンクとしてのHDMI(R)受信部214に、一方向にシリアル伝送する。
また、トランスミッタ411は、ベースバンドの画像に付随する音声の信号や、補助データ(auxiliary data)等の信号を、対応する差動信号に変換し、その差動信号を、3つのTMDSチャンネル#0,#1,#2で、ケーブル1を介して接続されているHDMI(R)受信部214に、一方向にシリアル伝送する。
さらに、トランスミッタ411は、3つのTMDSチャンネル#0,#1,#2で送信する画像信号に同期したピクセルクロックを、TMDSクロックチャンネルで、ケーブル1を介して接続されているHDMI(R)受信部214に送信する。
HDMI(R)受信部214は、アクティブビデオ区間において、3つのTMDSチャンネル#0ないし#2で、HDMI(R)ソースであるHDMI(R)送信部106から一方向に送信されてくる差動信号を受信するとともに、水平帰線区間又は垂直帰線区間において、3つのTMDSチャンネル#0ないし#2で、HDMI(R)送信部106から一方向に送信されてくる差動信号を受信する。
すなわち、HDMI(R)受信部214は、レシーバ412を有する。レシーバ412は、TMDSチャンネル#0ないし#2で、HDMI(R)送信部106から一方向に送信されてくる差動信号を、同じくHDMI(R)送信部106からTMDSクロックチャンネルで送信されてくるピクセルクロックに同期して受信する。
HDMI(R)の伝送チャンネルには、HDMI(R)送信部106からHDMI(R)受信部214に対して、画像や音声の信号を、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための伝送チャンネルとしての3つのTMDS#0ないし#2と、ピクセルクロックを伝送する伝送チャンネルとしてのTMDSクロックチャンネルとの他に、DDCやCECラインと呼ばれる伝送チャンネルがある。
DDCは、HDMI(R)送信部106が、HDMI(R)受信部214から、EDIDを読み出すのに使用される。
すなわち、HDMI(R)受信部214は、レシーバ412の他に、AVアンプ22の設定(configuration)や性能(capability)に関する情報であるEDID(E-EDID)を記憶しているEDIDROM413を有している。HDMI(R)送信部106は、HDMI(R)受信部214から、そのHDMI(R)受信部214のEDIDROM413が記憶しているAVアンプ22のEDIDを、DDCを介して読み出し、そのEDIDに基づき、AVアンプ22の設定や性能、すなわち、例えば、HDMI(R)受信部214を有するHDMI(R)装置であるAVアンプ22が出力可能な(サポートしている)画像の解像度等のフォーマットを認識する。
CECラインは、HDMI(R)送信部106とHDMI(R)受信部214との間で、制御信号の双方向通信を行うのに用いられる。
なお、図6では、HDMI(R)送信部106と、HDMI(R)受信部214とが、ケーブル1で、すなわち、有線で接続されることとしたが、HDMI(R)送信部106と、HDMI(R)受信部214とは、無線で接続することもできる。
また、図4のHDMI(R)送信部204、及び、図5のHDMI(R)受信部316も、図6に示したHDMI(R)送信部106、及び、HDMI(R)受信部214と、それぞれ同様に構成される。
AVアンプ22(図4)では、HDMI(R)送信部204が、DVDプレーヤ21のHDMI(R)送信部106と同様にして、TV23から、TV23のEDIDを読み出す。さらに、AVアンプ22(図4)では、HDMI(R)受信部214が、HDMI(R)送信部204が読み出したTV23のEDIDを、DDCを介して、DVDプレーヤ21に送信し、これにより、DVDプレーヤ21(のCPU101)は、TV23のディスプレイ306(図5)で表示可能な画像の解像度等のフォーマットを認識する。
ところで、図2のDVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23は、上述したように、すべて、変換処理を行うことが可能な変換可能装置であるが、この変換可能装置であるDVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23では、変換処理の処理モードとして、オートモード、マニュアルモード、及び、セレクトモードが設けられている。
ここで、変換可能装置のすべてがオートモードになっている場合、変換可能装置のうちのHDMI(R)ソースが、HDMI(R)シンクがサポートする最大の解像度に、画像信号を変換して出力する。
また、マニュアルモードになっている変換可能装置では、その変換可能装置がサポートしている複数の解像度の中から、ユーザの操作に応じて、指定解像度が選択され、その指定解像度に、画像信号が変換されて出力される。
また、変換可能装置のうちの、例えば、HDMI(R)ソースが、セレクトモードになっている場合には、他の変換可能装置の処理モードにかかわらず、変換処理を行う変換可能装置が、1つだけ選択され、その1つの変換可能装置において、変換処理が行われる。
変換可能装置において、処理モードの切り換えは、例えば、図示せぬリモートコントローラ等の、変換可能装置が出力する画像信号のフォーマットを切り換えるボタン(以下、フォーマットボタンともいう)を操作することで行うことができる。
図7は、フォーマットボタンが操作されることによる処理モードの遷移を示している。
上述したように、処理モードには、マニュアルモード、オートモード、及びセレクトモードがある。
また、図7では、マニュアルモードとしては、変換可能装置が出力する画像信号のフォーマットを、480p(水平走査線が480ラインのプログレッシブ方式)とする480pモード、720pとする720pモード、1080iとする1080iモード、及び、1080p(水平走査線が1080ラインのプログレッシブ方式)とする1080pモードとがある。
例えば、処理モードが、480pモードである場合において、フォーマットボタンが1回だけ操作されると(例えば、押されると)、処理モードは、720pモードに切り換えられる。以下、フォーマットボタンが操作されるたびに、処理モードは、1080iモード、及び、1080pモードに、順次切り換えられる。
そして、処理モードが、1080pモードである場合に、フォーマットボタンが操作されると、処理モードは、オートモードに切り換えられ、さらに、フォーマットボタンが操作されると、処理モードは、セレクトモードに切り換えられる。
処理モードが、セレクトモードである場合に、フォーマットボタンが操作されると、処理モードは、マニュアルモードの480pモードに戻り、以下、同様に、フォーマットボタンが操作されるたびに、処理モードの切り換えが行われる。
上述したように、セレクトモードでは、実行装置、すなわち、変換処理を行う変換可能装置が、1つだけ選択され、その1つの変換可能装置において、変換処理が行われる。
図8は、セレクトモードにおいて、実行装置を選択するためのメニューとしての解像度設定メニューを示している。
例えば、DVDプレーヤ21(図2)は、処理モードがセレクトモードにされると、AVアンプ22を介して、TV23を制御することで、ディスプレイ306に、解像度設定メニューを表示させる。
すなわち、DVDプレーヤ21(のCPU101(図3)は、AVアンプ22及びTV23からEDIDを取得し、そのEDIDに基づいて、AVアンプ22及びTV23が変換可能装置(被制御変換可能装置)であることを認識する。
そして、DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21自身を含めた変換可能装置のうちの1つ、又は、後述するおまかせモードを、ユーザが選択するための解像度設定メニューを生成し、TV23に表示させる。
いまの場合、変換可能装置は、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23の3つのHDMI(R)装置であり、したがって、TV23では、その3つのHDMI(R)装置のうちの1つ、又はおまかせモードを選択するための解像度設定メニューを、TV23に表示させる。
図8は、以上のようにして、TV23に表示される解像度設定メニューを示している。
図8の解像度設定メニューでは、垂直方向に、4つのラジオボタンB1,B2,B3、及びB4が表示されている。さらに、ラジオボタンB1の右側には、おまかせモードを表す「おまかせモード」の文字が、ラジオボタンB2の右側には、DVDプレーヤ21を表す「DVDプレーヤ」の文字が、ラジオボタンB3の右側には、AVアンプ22を表す「AVアンプ」の文字が、ラジオボタンB4の右側には、TV23を表す「TV」の文字が、それぞれ表示されている。
ラジオボタンB1が操作(クリック)された場合、おまかせモードの実行装置の選択が行われる。おまかせモードの実行装置の選択では、詳細は後述するが、変換可能装置が行う変換処理の優劣を表すレベル情報に基づいて、実行装置が選択される。
ラジオボタンB2が操作された場合、DVDプレーヤ21が、実行装置として選択される。同様に、ラジオボタンB3が選択された場合には、AVアンプ22が実行装置として選択され、ラジオボタンB4が選択された場合には、TV23が実行装置として選択される。
次に、図2のAVシステムにおいて、DVDプレーヤ21がDVDから再生した画像を、TVで表示する場合の、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21、HDMI(R)リピータとしてのAVアンプ22、及び、HDMI(R)シンクとしてのTV23が行う処理について説明する。
まず、図9を参照して、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21の処理について説明する。
図9は、DVDプレーヤ21の処理を説明するフローチャートである。
DVDプレーヤ21(のCPU101)は、例えば、電源がオンにされると、ステップS11において、HDMI(R)を介して直接又は間接的に接続されているHDMI(R)装置、すなわち、本実施の形態では、AVアンプ22、及びTV23に対して、機器情報を要求して取得する。
すなわち、DVDプレーヤ21は、AVアンプ22、及びTV23に対して、EDIDを要求し、その要求に応じて、AVアンプ22から送信されてくるEDIDと、TV23からAVアンプ22を介して送信されてくるEDIDとを受信することにより取得する。
ここで、HDMI(R)装置のEDIDには、そのHDMI(R)装置のブランドや、モデル番号、サポートしている画像信号のフォーマット(例えば、画像の解像度等)等の、そのHDMI(R)装置に関する機器情報が含まれている。
また、HDMI(R)装置の機器情報には、そのHDMI(R)装置が、画像信号のフォーマットを変換する変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報も含まれている。
DVDプレーヤ21は、ステップS11において、AVアンプ22、及びTV23の機器情報を取得すると、処理は、ステップS12に進み、ステップS11で取得したAVアンプ22、及びTV23の機器情報に含まれる可否情報を参照することで、変換可能装置を認識する。
ここで、上述したように、本実施の形態では、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23は、すべて、変換可能装置であり、したがって、ステップS12では、DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23のすべてを、変換可能装置として認識する。
さらに、ステップS12では、DVDプレーヤ21は、変換可能装置のすべてについて、レベル情報を取得し、処理は、ステップS13に進む。
ここで、レベル情報とは、HDMI(R)装置が、変換可能装置である場合、つまり、HDMI(R)装置が、画像信号のフォーマットを変換する変換処理が可能である場合に、その変換処理の優劣を表す情報で、EDID(EDIDの機器情報、又は、機器情報以外の部分)に含めておくことができる。また後述するように、各装置のROMに含めることも可能である。
この場合、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21において、変換可能装置のEDIDを取得することによって、レベル情報も取得することができる。また変換可能装置のROMに、レベル情報が含まれている場合、HDMI(R)のCECライン等を介して取得することもできる。
また、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21において、レベル情報は、例えば、インターネットのサイト等の外部ネットワークからダウンロードすることにより取得することができる。またメモリーステック(R)やSDカード、USBメモリーなどの外部メモリーを挿入するインタフェースを備えている場合は、その外部メモリー用インタフェース(図3での記載は省略されている)を介して、取得することもできる。
すなわち、例えば、変換可能装置の各メーカが、その変換可能装置を特定するモデル番号と対応付けて、その変換可能装置が行う変換処理のレベル情報を、インターネットのサイト上で公開(提供)している場合には、HDMI(R)ソースとしてのDVDプレーヤ21は、変換可能装置から取得した機器情報に含まれるモデル番号と対応付けられているレベル情報を、ネットワークインターフェース(図3での記載は省略されている)を介して、インターネットのサイトからダウンロードすることにより取得することができる。
なお、変換可能装置のレベル情報は、上述したように、変換処理の優劣を表すが、その優劣は、例えば、メーカで決定することができる。例えば、レベル情報は、より新しいモデルの変換可能装置の変換処理ほど、優秀であるように決定することができる。
ステップS13では、DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21自身の処理モードが、マニュアルモード、オートモード、又はセレクトモードのうちのいずれに設定されているかを判定する。
ステップS13において、DVDプレーヤ21自身の処理モードがマニュアルモードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS14に進み、DVDプレーヤ21(図3)において、CPU101は、画像処理部108を制御することにより、DVD再生部107で再生された画像信号を、マニュアルモードで設定されたフォーマットの画像信号に変換させ、処理は、ステップS18に進む。
すなわち、マニュアルモードでは、例えば、図7に示したように、画像信号のフォーマットを、480pや720p等の複数のフォーマットのうちのいずれかに設定することができる。ステップS14では、画像処理部108において、DVD再生部107で再生された画像信号が、マニュアルモードで設定されたフォーマット(以下、適宜、設定フォーマットという)の画像信号に変換される。
一方、ステップS13において、DVDプレーヤ21自身の処理モードがオートモードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS15に進み、DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21自身を実行装置に選択して、処理は、ステップS16に進む。
ステップS16では、DVDプレーヤ21は、被制御変換可能装置、つまり、変換可能装置のうちの、DVDプレーヤ21自身を除く変換可能装置すべて(本実施の形態では、AVアンプ22、及び、TV23)に、変換処理の実行の禁止を指令する制御信号(以下、適宜、禁止信号という)を送信して、処理は、ステップS17に進む。
すなわち、DVDプレーヤ21(図3)では、CPU101が、HDMI(R)制御部105を介して、HDMI(R)送信部106を制御することにより、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、禁止信号を、AVアンプ22、及び、TV23に送信する。
ステップS17では、DVDプレーヤ21は、HDMI(R)シンクとしてのTV23がサポートする画像信号のフォーマット(以下、適宜、サポートフォーマットという)を、ステップS11で取得したTV23の機器情報から認識する。
さらに、ステップS17では、実行装置に選択されたDVDプレーヤ21は、画像処理部108(図3)において、DVD再生部107で再生された画像信号を、サポートフォーマットの画像信号に変換し、処理は、ステップS18に進む。
ステップS18では、DVDプレーヤ21は、画像処理部108でフォーマットを変換した変換後の画像信号を、HDMI(R)送信部106から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、AVアンプ22に送信して、処理は、ステップS20に進む。
一方、ステップS13において、DVDプレーヤ21自身の処理モードがセレクトモードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS19に進み、DVDプレーヤ21は、後述するセレクトモード処理を行って、処理は、ステップS20に進む。
ステップS20では、DVDプレーヤ21は、ユーザがDVDプレーヤ21自身の処理モードを変更したかどうかを判定する。ステップS20において、DVDプレーヤ21自身の処理モードが変更されたと判定された場合、処理は、ステップS13に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS20において、DVDプレーヤ21自身の処理モードが変更されていないと判定された場合、処理は、ステップS21に進み、DVDプレーヤ21は、ユーザが電源をオフする操作(オフ操作)を行ったか否かを判定する。
ステップS21において、オフ操作が行われていないと判定された場合、処理は、ステップS20に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS21において、オフ操作が行われたと判定された場合、DVDプレーヤ21の電源がオフにされ、処理は、終了する。
次に、図10を参照して、図9のステップS19で行われるセレクトモード処理について説明する。
セレクトモード処理では、ステップS31において、DVDプレーヤ21が、変換可能装置のすべてのレベル情報を取得することができたかどうかを判定する。
ステップS31において、変換可能装置のすべてのレベル情報を取得することができたと判定された場合、すなわち、本実施の形態では、DVDプレーヤ21が、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23のすべてのレベル情報を取得することができている場合、処理は、ステップS32に進み、DVDプレーヤ21は、AVアンプ22を介して、TV23を制御することにより、おまかせモードが選択可能な解像度設定メニュー(図8)を表示させ、処理は、ステップS34に進む。
また、ステップS31において、変換可能装置の少なくとも一部のレベル情報を取得することができなかったと判定された場合、すなわち、例えば、変換可能装置であるDVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23の中に、メーカが、まだ、レベル情報を公開していない変換可能装置があり、その変換可能装置のレベル情報を取得することができなかった場合、処理は、ステップS33に進み、DVDプレーヤ21は、AVアンプ22を介して、TV23を制御することにより、おまかせモードが選択できない状態の解像度設定メニュー(図8)を表示させ、処理は、ステップS34に進む。
ここで、おまかせモードが選択できない状態とは、解像度設定メニュー(図8)において、おまかせモードを選択するためのラジオボタンB1を、いわゆるグレーアウトで表示することや、ラジオボタンB1、及び、「おまかせモード」の文字を表示しないことによって、ユーザが、ラジオボタンB1を選択することができない状態を意味する。
ステップS34では、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)から、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21を選択したかどうかを、DVDプレーヤ21が判定する。
ステップS34において、ユーザが、解像度設定メニューから、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21を選択したと判定された場合、すなわち、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)のラジオボタンB2を操作した場合、処理は、ステップS35に進み、DVDプレーヤ21は、DVDプレーヤ21自身を、実行装置として選択し、処理は、ステップS36に進む。
ステップS36では、DVDプレーヤ21は、被制御変換可能装置、つまり、変換可能装置のうちの、DVDプレーヤ21自身を除く変換可能装置すべて(本実施の形態では、AVアンプ22、及び、TV23)に、禁止信号を送信して、処理は、ステップS37に進む。
すなわち、DVDプレーヤ21(図3)では、CPU101が、HDMI(R)制御部105を介して、HDMI(R)送信部106を制御することにより、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、禁止信号を、AVアンプ22、及び、TV23に送信する。
ステップS37では、DVDプレーヤ21は、HDMI(R)シンクとしてのTV23のサポートフォーマットを、図9のステップS11で取得したTV23の機器情報から認識する。
さらに、ステップS37では、実行装置に選択されたDVDプレーヤ21は、画像処理部108(図3)において、DVD再生部107で再生された画像信号を、サポートフォーマットの画像信号に変換し、処理は、ステップS38に進む。
ステップS38では、DVDプレーヤ21は、画像処理部108でフォーマットを変換した変換後の画像信号を、HDMI(R)送信部106から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、AVアンプ22に送信する。
一方、ステップS34において、ユーザが、解像度設定メニューから、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21を選択していないと判定された場合、処理は、ステップS39に進み、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)から、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21以外の変換可能装置である被制御変換可能装置(本実施の形態では、AVアンプ22、又は、TV23)を選択したかどうかを、DVDプレーヤ21が判定する。
ステップS39において、ユーザが、被制御変換可能装置(本実施の形態では、AVアンプ22、又は、TV23)を選択したと判定された場合、すなわち、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)のラジオボタンB3又はB4を操作した場合、処理は、ステップS40に進み、DVDプレーヤ21は、ユーザが選択した被制御変換可能装置を、実行装置として選択し、処理は、ステップS41に進む。
ステップS41では、DVDプレーヤ21は、HDMI(R)シンクとしてのTV23のサポートフォーマットを、図9のステップS11で取得したTV23の機器情報から認識する。
さらに、ステップS41では、DVDプレーヤ21は、被制御変換可能装置のうちの、実行装置に、サポートフォーマットへの変換を行う変換処理の実行を指令する制御信号(以下、適宜、実行信号という)を送信するとともに、被制御変換可能装置のうちの実行装置でない被制御変換可能装置に、禁止信号を送信し、処理は、ステップS42に進む。
すなわち、DVDプレーヤ21(図3)では、CPU101が、HDMI(R)制御部105を介して、HDMI(R)送信部106を制御することにより、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、実行信号を、AVアンプ22、及び、TV23のうちの実行装置に送信するとともに、禁止信号を、残りの装置に送信する。
ステップS42では、実行装置に選択されなかったDVDプレーヤ21は、DVD再生部107で再生された画像信号を、そのままのフォーマットで、HDMI(R)送信部106(図3)から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、AVアンプ22に送信する。
一方、ステップS39において、ユーザが、被制御変換可能装置を選択しなかったと判定された場合、処理は、ステップS43に進み、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)から、おまかせモードを選択したかどうかを、DVDプレーヤ21が判定する。
ここで、ステップS33において、おまかせモードが選択できない状態の解像度設定メニューが表示された場合には、ステップS39において、ユーザが、被制御変換可能装置を選択しなかったと判定されると、処理は、ステップS43をスキップして、ステップS34に戻る。
ステップS43において、ユーザが、おまかせモードを選択していないと判定された場合、処理は、ステップS34に戻る。
また、ステップS43において、ユーザが、おまかせモードを選択したと判定された場合、すなわち、ユーザが、解像度設定メニュー(図8)のラジオボタンB1を操作した場合、処理は、ステップS44に進み、DVDプレーヤ21は、図9のステップS12で取得したレベル情報に基づき、最も優秀な変換処理を行う変換可能装置を、実行装置として選択して、処理は、ステップS45に進む。
すなわち、例えば、いま、変換処理が、レベルA,B,Cの順で優秀であり、DVDプレーヤ21のレベル情報がレベルBを、AVアンプ22のレベル情報がレベルAを、TV23のレベル情報がレベルCを、それぞれ表している場合には、レベル情報がレベルAを表しているAVアンプ22が、実行装置として選択される。
ステップS45では、DVDプレーヤ21が、実行装置がHDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21自身であるかどうかを判定する。
ステップS45において、実行装置がHDMI(R)ソースであると判定された場合、処理は、ステップS36に進み、以下、ステップS35でHDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21が実行装置に選択された場合と同様の処理が行われる。
また、ステップS45において、実行装置がHDMI(R)ソースでないと判定された場合、すなわち、実行装置が、被制御変換可能装置であると判定された場合、処理は、ステップS41に進み、以下、ステップS40で被制御変換可能装置が実行装置に選択された場合と同様の処理が行われる。
そして、DVDプレーヤ21が、ステップS38又はS42で、画像信号を、AVアンプ22に送信した後は、いずれの場合も、処理は、ステップS46に進み、DVDプレーヤ21は、ユーザが、実行装置を確定する操作(確定操作)を行ったかどうかを判定する。
ステップS46において、確定操作が行われていないと判定された場合、処理は、ステップS34に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS46において、確定操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS47に進み、DVDプレーヤ21は、AVアンプ22を介して、TV23を制御することにより、ステップS32又はS33で表示した解像度設定メニュー(図8)を閉じさせ(消去させ)、処理は、リターンする。
次に、図11は、HDMI(R)リピータとしてのAVアンプ22の処理を説明するフローチャートである。
AVアンプ22(のCPU201)は、例えば、電源がオンにされると、ステップS61において、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21からのEDIDの要求を待って、AVアンプ22のEDIDを、DVDプレーヤ21に送信することにより提供して、処理は、ステップS62に進む。
ステップS62では、AVアンプ22は、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21から、AVアンプ22宛の禁止信号が送信されてきたかどうかを判定する。
ステップS62において、禁止信号が送信されてきたと判定された場合、すなわち、AVアンプ22(図4)において、HDMI(R)受信部214が、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、(AVアンプ22宛の)禁止信号を受信した場合、処理は、ステップS63に進み、AVアンプ22は、変換処理を行わないように、画像処理部209を制御するとともに、DVDプレーヤ21から送信されてくる画像信号を、そのままのフォーマットで、TV23に送信して、処理は終了する。
すなわち、AVアンプ22(図4)では、DVDプレーヤ21から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して送信されてくる画像信号が、HDMI(R)受信部214で受信され、HDMI(R)制御部212、及びHDMI(R)制御部205を介して、HDMI(R)送信部204に供給される。
そして、HDMI(R)送信部204は、DVDプレーヤ21からの画像信号を、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、TV23に送信する。
一方、ステップS62において、禁止信号が送信されてきていないと判定された場合、処理は、ステップS64に進み、AVアンプ22は、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21から、AVアンプ22宛の実行信号が送信されてきたかどうかを判定する。
ステップS64において、実行信号が送信されてきたと判定された場合、すなわち、AVアンプ22(図4)において、HDMI(R)受信部214が、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、(AVアンプ22宛の)実行信号を受信した場合、処理は、ステップS65に進み、AVアンプ22は、DVDプレーヤ21から送信されてくる画像信号を、実行信号に従ったフォーマットに変換する変換処理を行うように、画像処理部209を制御し、処理は、ステップS66に進む。
すなわち、AVアンプ22(図4)では、DVDプレーヤ21から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して送信されてくる画像信号が、HDMI(R)受信部214で受信され、HDMI(R)制御部212を介して、画像処理部209に供給される。
画像処理部209は、DVDプレーヤ21からの画像信号を、実行信号に従ったフォーマットに変換し、その変換後の画像信号を、HDMI(R)制御部205を介して、HDMI(R)送信部204に供給する。
ステップS66では、AVアンプ22は、画像処理部209でフォーマットを変換した変換後の画像信号を、HDMI(R)送信部204から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、TV23に送信し、処理を終了する。
一方、ステップS64において、実行信号が送信されてきていないと判定された場合、すなわち、DVDプレーヤ21から、AVアンプ22宛に、禁止信号及び実行信号のいずれも送信されてきていない場合、処理は、ステップS67に進み、AVアンプ22は、AVアンプ22自身の処理モードが、マニュアルモードであるかどうかを判定する。
ステップS67において、AVアンプ22自身の処理モードがマニュアルモードでないと判定された場合、すなわち、AVアンプ22自身の処理モードが、オートモード、又はセレクトモードのうちのいずれかである場合、処理は、ステップS63に進み、以下、上述の場合と同様の処理が行われる。
また、ステップS67において、AVアンプ22自身の処理モードがマニュアルモードであると判定された場合、処理は、ステップS68に進み、AVアンプ22(図4)において、CPU201は、画像処理部209を制御することにより、DVDプレーヤ21から送信され、HDMI(R)受信部214で受信された画像信号を、マニュアルモードで設定されたフォーマットの画像信号に変換させ、処理は、ステップS69に進む。
すなわち、マニュアルモードでは、例えば、図7に示したように、画像信号のフォーマットを、480pや720p等の複数のフォーマットのうちのいずれかに設定することができる。ステップS68では、画像処理部209において、DVDプレーヤ21からの画像信号が、マニュアルモードで設定されたフォーマット(設定フォーマット)の画像信号に変換される。
ステップS69では、AVアンプ22は、画像処理部209でフォーマットを変換した変換後の画像信号を、HDMI(R)送信部204から、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して、TV23に送信して、処理を終了する。
以上のように、AVアンプ22では、DVDプレーヤ21から禁止信号、又は実行信号が送信されてきた場合には、処理モードにかかわらず、DVDプレーヤ21からの禁止信号、又は実行信号に従って、変換処理の実行が制御される。
なお、AVアンプ22では、AVアンプ22の処理モードがAVアンプ22自身のマニュアルモードである場合には、DVDプレーヤ21からの禁止信号、及び実行信号に関係なく、DVDプレーヤ21からの画像信号を、AVアンプ22自身のマニュアルモードで設定された設定フォーマットの画像信号に変換するようにすることが可能である。
次に、図12は、HDMI(R)シンクとしてのTV23の処理を説明するフローチャートである。
TV23(のCPU301)は、例えば、電源がオンにされると、ステップS81において、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21からのEDIDの要求を待って、TV23のEDIDを、AVアンプ22を介して、DVDプレーヤ21に送信することにより提供して、処理は、ステップS82に進む。
ステップS82では、TV23は、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21から、TV23宛の禁止信号が、AVアンプ22を介して送信されてきたかどうかを判定する。
ステップS82において、禁止信号が送信されてきたと判定された場合、すなわち、TV23(図5)において、HDMI(R)受信部316が、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、(TV23宛の)禁止信号を受信した場合、TV23は、変換処理を行わないように、画像処理部304を制御して、処理は、ステップS87に進む。
すなわち、TV23(図5)では、DVDプレーヤ21から、AVアンプ22を経由し、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して送信されてくる画像信号が、HDMI(R)受信部316で受信され、HDMI(R)制御部315を介して、画像処理部304に供給される。
画像処理部304は、HDMI(R)受信部316からHDMI(R)制御部315を介して供給される画像信号に変換処理を施さずに、その画像信号を、画像駆動部305に供給する。
一方、ステップS82において、禁止信号が送信されてきていないと判定された場合、処理は、ステップS83に進み、TV23は、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21から、TV23宛の実行信号が、AVアンプ22を介して送信されてきたかどうかを判定する。
ステップS83において、実行信号が送信されてきたと判定された場合、すなわち、TV23(図5)において、HDMI(R)受信部316が、HDMI(R)のCECライン(図6)を介して、(TV23宛の)実行信号を受信した場合、処理は、ステップS84に進み、TV23は、DVDプレーヤ21から送信されてくる画像信号を、実行信号に従ったフォーマットに変換する変換処理を行うように、画像処理部304を制御し、処理は、ステップS87に進む。
すなわち、TV23(図5)では、DVDプレーヤ21から、AVアンプ22を経由して、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して送信されてくる画像信号が、HDMI(R)受信部316で受信され、HDMI(R)制御部315を介して、画像処理部304に供給される。
画像処理部304は、DVDプレーヤ21からの画像信号を、実行信号に従ったフォーマットに変換し、その変換後の画像信号を、画像駆動部305に供給する。
一方、ステップS83において、実行信号が送信されてきていないと判定された場合、すなわち、DVDプレーヤ21から、TV23宛に、禁止信号及び実行信号のいずれも送信されてきていない場合、処理は、ステップS85に進み、TV23は、TV23の処理モードが、マニュアルモードであるかどうかを判定する。
ステップS85において、処理モードがマニュアルモードでないと判定された場合、すなわち、処理モードが、オートモード、又はセレクトモードのうちのいずれかである場合、処理は、ステップS86をスキップして、ステップS87に進む。
この場合、TV23(図5)では、DVDプレーヤ21から、AVアンプ22を経由し、HDMI(R)のTMDSチャンネル#0ないし#2を介して送信されてくる画像信号は、HDMI(R)受信部316で受信され、HDMI(R)制御部315を介して、画像処理部304に供給される。
画像処理部304は、HDMI(R)受信部316からHDMI(R)制御部315を介して供給される画像信号に変換処理を施さずに、その画像信号を、画像駆動部305に供給する。
また、ステップS85において、処理モードがマニュアルモードであると判定された場合、処理は、ステップS86に進み、TV23(図5)において、CPU301は、画像処理部304を制御することにより、DVDプレーヤ21から送信され、AVアンプ22を介して、HDMI(R)受信部316で受信された画像信号を、マニュアルモードで設定されたフォーマットの画像信号に変換させ、処理は、ステップS87に進む。
すなわち、マニュアルモードでは、例えば、図7に示したように、画像信号のフォーマットを、480pや720p等の複数のフォーマットのうちのいずれかに設定することができる。ステップS86では、画像処理部304において、DVDプレーヤ21からの画像信号が、マニュアルモードで設定されたフォーマット(設定フォーマット)の画像信号に変換され、画像駆動部305に供給される。
ステップS87では、TV23では、画像駆動部305が、ディスプレイ306を駆動することにより、画像処理部304からの画像信号に対応する画像を表示させ、処理を終了する。
以上のように、TV23でも、AVアンプ22と同様に、DVDプレーヤ21から禁止信号、又は実行信号が送信されてきた場合には、処理モードにかかわらず、DVDプレーヤ21からの禁止信号、又は実行信号に従って、変換処理の実行が制御される。
なお、TV23において、画像処理部304は、HDMI(R)受信部316で受信された画像信号のフォーマットが、TV23がサポートするサポートフォーマット(ディスプレイ306で表示することができる画像のフォーマット)ではない場合、その画像信号を、サポートフォーマットの画像信号に変換し、その変換後の画像信号を、画像駆動部305に供給する。
また、TV23では、TV23の処理モードがTV23自身のマニュアルモードである場合には、DVDプレーヤ21からの禁止信号、及び実行信号に関係なく、DVDプレーヤ21からAVアンプ22を介して供給される画像信号を、TV23自身のマニュアルモードで設定された設定フォーマットの画像信号に変換するようにすることが可能である。
以上のように、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21では、変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報を少なくとも含む、HDMI(R)を介して接続されたAVアンプ22、及びTV23それぞれに関する機器情報を取得し、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23が変換可能装置であることを認識する。
さらに、DVDプレーヤ21は、セレクトモードにおいて、変換可能装置の中から、1つの装置を実行装置として選択し、実行装置が、DVDプレーヤ21である場合には、変換可能装置のうちの被制御変換可能装置(AVアンプ22、及びTV23)すべてに、変換処理の禁止を、CECラインを介して指令し、実行装置が、被制御変換可能装置のうちの1つである場合には、その被制御変換可能装置のうちの実行装置に、変換処理の実行を、CECラインを介して指令するとともに、他の装置に、変換処理の禁止を、CECラインを介して指令する。
一方、被制御変換可能装置であるAVアンプ22、及びTV23では、変換処理が可能であるかどうかを表す可否情報を少なくとも含む機器情報を、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21に提供し、変換処理が可能である場合には、CECラインを介しての、DVDプレーヤ21からの指令に従い、変換処理の実行を制御する。
したがって、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及び、TV23のうちの1つだけが実行装置として選択され、その実行装置でのみ、変換処理が行われるので、適切な変換処理を行うことができる。
すなわち、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及び、TV23のうちの、複数で変換処理が行われ、その結果、ある装置で行われる変換処理が、他の装置で行われる変換処理に、悪影響を及ぼし、その結果、最終的に、TV23で表示される画像の画質が劣化することを防止することができる。
また、マニュアルモードでは、DVDプレーヤ21、AVアンプ22、及びTV23のそれぞれを操作して、変換処理による変換後の画像信号のフォーマットを設定する操作をする必要があるのに対して、セレクトモードでは、変換可能装置の中からの実行装置の選択は、解像度設定メニュー(図8)に対するユーザの操作に応じて行われ、さらに、ユーザの操作に応じて選択された実行装置で行われた変換処理の結果得られる画像信号に対応する画像が、TV23に表示される。
したがって、ユーザは、TV23に表示された画像を見ながら、ユーザの好みの画質の画像信号に変換する変換可能装置を容易に選択することができる。
さらに、おまかせモードが選択された場合には、変換可能装置の中からの実行装置の選択は、レベル情報に基づいて行われるので、最も優秀な変換処理によって、画像信号のフォーマットを変換することができる。
以上、本発明を、画像信号のフォーマットを変換する変換処理に適用した場合について説明したが、本発明は、その他、例えば、音声信号のフォーマット(例えば、サンプリングレート等)を変換する場合にも適用可能である。
なお、本実施の形態では、DVDプレーヤ21に接続されたAVアンプ22及びTV23のすべてが変換可能装置であることとしたが、AVアンプ22及びTV23のうちの一方が変換可能装置でない場合には、その変換可能装置でないHDMI(R)装置に対して、DVDプレーヤ21から、禁止信号及び実行信号は送信されない。また、変換可能装置でないHDMI(R)装置では、図11や図12に示したフローチャートの処理は、行われない。さらに、解像度設定メニュー(図8)では、変換可能装置でないHDMI(R)装置に関する表示は、行われない。
また、本実施の形態では、インタフェースとして、HDMI(R)を採用したが、本発明は、HDMI(R)の他、ベースバンドの信号を一方向に送信する信号チャンネルと、制御に利用される双方向の制御チャンネルとを少なくとも有するインタフェースに適用可能である。
ここで、本明細書において、コンピュータ(CPU101(図3)、CPU201(図4)、CPU301(図5))に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21を、実行信号又は禁止信号を送信する、いわゆるマスタとし、HDMI(R)リピータであるAVアンプ22、及び、HDMI(R)シンクであるTV23を、マスタからの実行信号又は禁止信号に従って処理を行う、いわゆるスレーブとしたが、その他、例えば、HDMI(R)シンクであるTV23をマスタとするとともに、HDMI(R)ソースであるDVDプレーヤ21、及び、HDMI(R)リピータであるAVアンプ22をスレーブとして、マスタであるTV23から、実行信号又は禁止信号をスレーブに送信し、スレーブであるDVDプレーヤ21、及びAVアンプ22において、マスタからの実行信号又は禁止信号に従って処理を行うようにすることができる。つまり、DVDプレーヤ21がマスタの場合には、図7に示した処理モードの遷移を切り替えるフォーマットボタンや、図8に示した解像度設定メニューを、DVDプレーヤ21が備えることになるが、TV23がマスターの場合には、図7に相当する処理モードの遷移を切り替えるフォーマットボタンと、図8に相当する解像度設定メニュー(TV用解像度設定メニュー)をTV23側が備えることになる。TV用の処理モードの遷移図と解像度設定メニューは、図7と図8とほとんど同等である為、図示は省略する。
またTV23がマスターの場合に、図9と図10に相当する処理をTV23側が行うことになるが、図9と図10におけるDVDプレーヤ21とTV23の役割を入れ替えれば、その処理の流れは、ほとんど同等である為、詳細な説明は省略する。また図12に相当する処理をDVDプレーヤ21側が行うことになるが、図12におけるDVDプレーヤ21とTV23の役割を入れ替えれば、その処理の流れは、ほとんど同等である為、詳細な説明は省略する。
また、HDMI(R)の仕様書(非特許文献1)のAppendix A Repeater(Page134)によれば、HDMI(R)リピータには、HDMI(R)シンクのEDIDをコピーし、HDMI(R)リピータのEDIDとして保存して、HDMI(R)シンクの鏡のように振る舞うモードと、HDMI(R)リピータがEDIDROMを持たないで、HDMI(R)ソースから要求があった場合に、HDMI(R)シンクのEDIDをフォワードするモードとがあるが、本発明は、いずれのモードにも適用可能である。
さらに、本実施の形態では、EDIDROM413(図6)に記憶されたEDIDの機器情報に、可否情報が含まれていることとしたが、可否情報は、その他、例えば、ROM103(又は、ROM203や303)等の、EDIDROM413とは別の記憶部に記憶しておき、スレーブであるHDMI(R)装置は、別の記憶部に記憶された可否情報を、マスタであるHDMI(R)装置からの要求に応じて、提供することが可能である。上記提供方法として、例えば、HDMI(R)のCECラインを介して提供することが可能である。
すなわち、例えば、HDMI(R)リピータは、上述したように、EDIDROMを持たないことがある。このように、EDIDROMを持たないHDMI(R)装置については、上述のような別の記憶部に可否情報を記憶しておき、マスタからの要求に応じて提供することが可能である。
1,2 ケーブル, 21 DVDプレーヤ, 22 AVアンプ, 23 TV, 101 CPU, 102 RAM, 103 ROM, 104 U/I制御部, 105 HDMI(R)制御部, 106 HDMI(R)送信部, 107 DVD再生部, 108 画像処理部, 109 音声処理部, 201 CPU, 202 RAM, 203 ROM, 204 HDMI(R)送信部, 205 HDMI(R)制御部, 206 U/I制御部, 207 音声入力部, 208 画像入力部, 209 画像処理部, 210 音声処理部, 211 音声駆動部, 212 HDMI(R)制御部, 213 スピーカ, 214 HDMI(R)受信部, 301 CPU, 302 RAM, 303 ROM, 304 画像処理部, 305 画像駆動部, 306 ディスプレイ, 307 音声処理部, 308 音声駆動部, 309 スピーカ, 310 U/I制御部, 311 チューナ, 312 復調部, 313 分離部, 315 HDMI(R)制御部, 316 HDMI(R)受信部, 411 トランスミッタ, 412 レシーバ, 413 EDIDROM