JP4561664B2 - 電子楽器システム - Google Patents

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Description

本発明は、演奏者の演奏操作によるマニュアル演奏や、自動演奏データに基づく自動演奏あるいは教習演奏などを行える電子楽器に関わり、該電子楽器の自動演奏データ、音色や効果などの各種の機能を、楽曲の楽譜や歌詞等に基づいて容易に設定できるようにした電子楽器システムに関する。
従来、電子楽器として複数の自動演奏データをメモリに記憶しておき、選択設定した自動演奏データに基づいて自動演奏を行えるものがある。このような自動演奏データはディスク記録媒体等からロードしたり、ネットワークを介してダウンロードしたりもできる。
また、電子楽器では、音色や演奏効果など各種の機能をユーザが設定することができるものがある。例えば特開2003−208163号公報(特許文献1)に開示されているように、電子オルガンの第1鍵盤(ロワーキーボード)の音色や効果を設定するデータや、第2鍵盤(アッパーキーボード)の音色や効果を設定するデータなど、演奏の態様を決める「レジストレーション」あるいは「レジスト」と称されるデータがある。
このレジストレーションデータは、電子オルガンで用いるとき操作パネルに設けられたレジストスイッチに割り当てられ、そのレジストスイッチを操作することにより、電子オルガンはその割り当てられているデータに応じた演奏態様に設定される。さらに、ネットワークを利用してサーバから自動演奏データを配信するとき、レジストレーションデータも同時に配信し、電子楽器でレジストレーションの活用を可能とするようなサービスがあった。
また、電子楽器で自動演奏と演奏操作によるマニュアル演奏とを行うことで楽器演奏の教習を行うことができ、この場合、練習する曲の自動演奏データを電子楽器に設定する。また、譜面にその曲の曲目やその曲の演奏に適したレジストレーションなどの演奏関連情報があるものについては、譜面にバーコードを付加したり、レジストレーションの内容を記載したものがあり、これらを用いて自動演奏データを設定したり、機器の設定を行なって演奏していた。
特開2003−208163号公報
前記特許文献1の電子楽器のように、各種の機能を設定できるものでは、他種多様なバリエーションで演奏を行うことができる。しかし、その反面、これらの機能は演奏する曲に適したものにする必要もあり、この設定作業は特に初心者には煩わしいものである。また、譜面の曲に対応する自動演奏データをメモリ中の複数の自動演奏データから選択することも煩わしいという問題がある。
このように、ユーザーが各種の機能の設定や自動演奏データの設定など、それぞれ個々の作業をしなければならず、時間がかかり、面倒であるという問題がある。また、このような作業を、考えたり判断しながら行なう必要があるため、初心者にとっては電子楽器に馴染むのに敷居がたかかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザーの設定作業の負担をなくし、電子楽器がより身近になるようにすることを課題とする。
請求項1の電子楽器システムは、楽曲の進行に対応する楽曲関連情報(楽譜や歌詞など)を表記した楽曲関連情報物(印刷物の譜面や歌詞カードなど)と、電子楽器とからなる。楽曲関連情報物にはRFタグ(ICタグ)が一体的に設けられている。電子楽器には、RFタグと通信する情報読取手段と、情報読取手段にて読み取った前記機器設定情報に基づいて前記楽曲関連情報物に変化があったか否かを検出し、前記楽曲関連情報物に変化があったことが検出された場合に前記読み取った機器設定情報に従って当該電子楽器を設定する自動設定手段とを備えている。RFタグには上記楽曲関連情報物の楽曲(楽譜や歌詞が示す楽曲)の進行に関係する機器設定情報が記憶されている。そして、電子楽器は、自動設定手段により、楽曲関連情報物に変化があったことが検出された場合に、読み取った機器設定情報に従って当該電子楽器を設定する。
RFタグと情報取得手段は、例えばRFID(Radio Freqency IDdentification)システムであり、RFタグは、「ICタグ」、「電波タグ」、「無線タグ」、「RFIDタグ」等と称され、内蔵するICメモリに各種のデータを記憶することができる。そして、このデータは電子楽器側の情報取得手段としてのリーダ/ライタにより、非接触で読み書きすることができる。したがって、楽曲関連情報物としての譜面や歌詞カードを電子楽器の譜面台等にセットすれば、その近くに設けられたリーダ/ライタにより該RFタグに記憶されているデータを電子楽器側で読み出すことができる。なお、実施形態においては「RFタグ」を一般的な呼称の「ICタグ」の用語で説明する。
本発明は、RFタグに記憶されている機器設定情報が、楽曲関連情報物(譜面等)の楽曲に関連する情報で、その楽曲の進行に関係する情報であることであり、この楽曲関連情報物を電子楽器側にセットするだけで、該電子楽器を、この楽曲に対応する自動演奏の進行に合った状態に自動設定することができる。なお、この機器設定情報として、例えば譜面や歌詞カードなどのコンテンツ提供者が推薦する各種パラメータ設定などの情報、すなわち、音色、レジストレーション、自動演奏データに対応する識別コードや曲名、自動演奏のテンポ等のデータとすることもできる。
請求項2のの電子楽器システムは、請求項1において、楽曲関連情報物は複数の見開き面で構成されるとともに各見開き面にRFタグが一体的に設けられ、各RFタグには対応する見開き面における楽曲関連情報の楽曲の進行に関係する機器設定情報を記憶している。そして、電子楽器の自動設定手段が、RFタグの見開き面が更新されることを検出して、更新された前記見開き面に設けられたRFタグより読み取った前記機器設定情報に従って当該電子楽器を設定するようにした。これにより、例えば譜面のページをめくると、その見開き面の楽譜の先頭位置の再生位置、音色、効果等となるようにすることができる。
請求項3の電子楽器システムは、請求項1または2において、機器設定情報は楽曲関連情報物の楽曲の演奏位置データであり、自動演奏または教習演奏の演奏位置を該演奏位置データに対応するように設定するようにした。これにより、例えば譜面のページをめくると、自動的に自動演奏の再生位置や教習の位置が変更されるようにすることができる。
請求項4の電子楽器システムは、請求項3において、記電子楽器は自動演奏データにより自動演奏を行う機能を備えている。自動設定手段は、自動演奏または教習演奏中に楽曲関連情報物の変化を検出したとき、該自動演奏または教習演奏が所定の区切り位置まで進行した時点で演奏位置データを設定するようにした。これにより、例えば譜面のページの切り替えのときに、譜面のページを自動演奏よりも早めにめくても自動演奏がスムースに進行するので、ページをめくる操作をしやすくなる。
適な例1として、請求項1または2に記載の電子楽器システムであって、前記機器設定情報は、前記楽曲関連情報物の楽曲の演奏位置に応じた機器の設定状態(音色や効果等)を示すデータであることを特徴とする電子楽器システムでもよい。これにより、自動演奏または教習演奏の演奏の進行に応じて音色や効果等が適切に再現できる。
適な例2として、請求項2に記載の電子楽器システムであって、前記電子楽器は表示手段を備え、前記機器設定情報は、前記楽曲関連情報物の楽曲の楽譜データを含み、前記自動設定手段は、該楽譜データに基づいて該楽譜データを読み出したRFタグに対応する見開き面の楽譜を前記表示手段に表示することを特徴とする電子楽器システムでもよい。これにより譜面の楽譜を表示手段でも確認できる。
適な例3として、請求項1または2に記載の電子楽器システムであって、前記電子楽器は表示手段を備え、前記自動設定手段は、前記RFタグからURL情報を読み出し、読み出したURL情報に基づいてネットワークのサーバから演奏テクニック情報を取得し、該取得した演奏テクニック情報を前記表示手段に表示することを特徴とする電子楽器システムでもよい。これにより、その楽曲の演奏の仕方(テクニック)が指導されるような教習曲等の演奏ができる。
請求項1の電子楽器システムによれば、楽曲関連情報物を電子楽器側にセットするだけで、該電子楽器を、譜面や歌詞カード等の楽曲に対応する自動演奏の進行に合った状態に自動設定することができる。
請求項2の電子楽器システムによれば、請求項1の効果に加えて、例えば譜面のページをめくると、その見開き面の楽譜の先頭位置の再生位置、音色、効果等となるようにすることができる。
請求項3の電子楽器システムによれば、請求項1または2の効果に加えて、例えば譜面のページをめくると、自動的に自動演奏の再生位置や教習の位置が変更されるようにすることができる。
請求項4の電子楽器システムによれば、請求項3の効果に加えて、例えば譜面のページの切り替えのときに、譜面のページを自動演奏よりも早めにめくても自動演奏がスムースに進行するので、ページをめくる操作をしやすくなる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態における電子楽器を示す図であり、図1(A) は上面図、図1(B) は側面図である。図2は実施形態における譜面を示す図、図3は実施形態の電子楽器、周辺機器及びネットワークのハード構成ブロック図である。
図1に示すようにこの電子楽器10は鍵盤楽器であり、パネル面10aの手前に演奏操作部としての鍵盤10bが配設され、パネル面10aには鍵盤10bによるマニュアル演奏時の音色の選択、自動演奏の曲の選択やテンポの設定あるいは各種効果を設定するための各種スイッチ10cが配設されている。また、パネル面10aの中央後方には譜面20を載置する譜面台10dが配設されており、この譜面台10dには後述の読み取りトリガーセンサ14が配設されている。さらに、パネル面10aには、譜面台10dの左側端部に隣接した位置に「情報読取手段」としての後述のICタグ読み取り部15が配設されている。
パネル面10aの中央には液晶パネル等の「表示手段」としての表示画面10eが配設されており、この表示画面10eには、本体の記憶部等に記憶している自動演奏データの曲名や音色等の各種の設定情報を表示し、通常の曲の選択操作や設定操作の支援ガイドを行う。また、楽譜や歌詞、あるいは演奏テクニック情報などの各種演奏に関するデータを表示する。さらに、外部と通信するときの送受信する情報を表示する。なお、パネル面10aの両側には、内蔵されたスピーカから放音するための放音部10fが設けられている。
図2に示すように、「楽曲関連情報物」としての譜面20には、その下方端部に後述のICタグ(RFタグ)20aが埋め込まれ、さらに譜面20には「楽曲関連情報」としての楽譜20bが印刷(表記)されている。ICタグ20aには、当該譜面20の楽譜20bに対応する楽曲に関係する機器設定情報が記憶されている。この機器設定情報については後述するが、複数のICタグ20aは同じ曲でも対応する楽譜に応じて細部の情報が異なる。例えば、図2において、実線で示したICタグ20aの機器設定情報は、図示の見開き面(開いた左右二ページ分の面)の実線の楽譜20bの先頭を示す演奏位置データ、あるいはこの楽譜20bにおける音色、効果等に対応するデータを含んでいる。また、破線で示したICタグ20aの機器設定情報は、次の見開き面の破線で示した楽譜20bの先頭を示す演奏位置データ、あるいはこの楽譜20bにおける音色、効果等に対応するデータを含んでいる。
図3において、CPU1はROM2に格納されている制御プログラムに基づいてRAM3のワーキングエリアを使用して電子楽器全体の制御を行う。なお、タイマ4は自動演奏処理の演奏タイミングを規定するクロック等を発生する回路である。通常の電子楽器の基本的な機能として、CPU1は操作インターフェース5を介して前記鍵盤10bや図示しないペダル等の演奏操作部5aの操作イベントを検出してマニュアル演奏の制御を行う。また、CPU1は、操作インターフェース5を介して前記スイッチ10c等の設定操作部5bの操作イベントを検出し、各種操作に応じた処理を行う。この設定操作部5bは、機器の各種機能を選択設定するものであり、例えば音色や効果設定、自動演奏の伴奏や曲の設定を行うものである。さらに、CPU1は前記表示画面10eを構成する表示器6(表示手段)の表示の制御を行う。
音源7は、マニュアル演奏あるいは自動演奏によりCPU1から設定される各種データに応じて楽音信号を生成して効果装置8に出力する。効果装置8は、CPU1から設定される設定内容に応じた効果を楽音信号に付加し、それをサウンドシステム9に出力する。サウンドシステム9はD/A変換や増幅等を行ってスピーカで発音する。
記憶部11、外部機器インターフェース12及びweb通信インターフェース13は、自動演奏データや機器設定情報を取得する部分である。記憶部11は当該電子楽器10に搭載した記憶装置(ハードディスク等)であり、複数の自動演奏データを記憶している。外部機器インターフェース12は、当該電子楽器10に接続した外部機器100(パソコンや外部記憶装置など)のインターフェースであり、外部機器100と通信して所望の自動演奏データの送受信を行なうことができる。web通信インターフェース13は、例えばLANに接続され、その先のプロバイダー110、インターネット120を介して情報の送受信を行なうものである。そして、インターネット120に接続されているサービス提供サーバA,BなどのURLを指定し、その指定したサーバから所望の情報を得ることができる。このサービス提供サーバA,B等は、種々の自動演奏データや電子楽器の機器設定情報を記憶しており、これらのデータの配信サービスを行う。
読み取りトリガーセンサ14とICタグ読み取り部15は本発明を適用して設けられたものである。読み取りトリガーセンサ14は、例えば赤外線を放射して該センサに近接した物体(例えば譜面20)からの赤外線反射光を検出する。そして、読み取りトリガーセンサ14からの検出信号により、CPU1は譜面台10dに譜面20等が置かれたことを検出する。また、ICタグ読み取り部15は、RFIDシステムを構成するリーダ/ライタであり、このICタグ読み取り部15は譜面20に設けられたICタグ20aからデータを読み取って、該読み取ったデータをCPU1に転送する。
ここで、ICタグ20aとICタグ読み取り部15のようなRFIDシステムには各種の規格があるが、この実施形態のシステムは電磁誘導方式のシステムである。すなわち、ICタグ読み取り部15はコイル状のアンテナに供給する電流で磁界を発生し、ICタグ20aではこの磁界による電磁誘導で該ICタグ20aのアンテナに電力が発生し、この電力発生によりICタグ20aは内部の制御回路及びメモリを動作させ、該メモリに記憶されているデータを磁界に載せて送信する。そして、このデータはICタグ読み取り部15により受信される。電磁誘導方式の場合は送受信可能な距離は10cm程度であり、譜面台10dとICタグ読み取り部15との距離はこの距離に適するように設定されている。
また、譜面20に設けられたICタグ20aは、譜面20の各見開き面の隅に設けられており、譜面20のページをめくっていくと、ICタグ読み取り部15側にICタグ20aが複数重なった状態になる。この実施形態のRFIDシステムは「アンチコリジョン(衝突防止)」の機能を有しており、ICタグ読み取り部15は複数のICタグ20aに対して同時にデータを正しく読み書きすることができる。したがって、ページがめくられて新たなICタグ20aがICタグ読み取り部15に近接した場合でも、その新たなICタグ20aが近接したこと(ページがめくられたこと)をCPU1は検知することができる。また、逆方向(前ページ側)にめくられた場合も、閉じられた見開き面のICタグ20aからのデータが受信できないことにより、この逆方向にめくられたことも検出できる。なお、各見開き面のICタグ20aには、その見開き面の識別情報(例えばページ番号)が記憶されており、CPU1はその識別情報により見開き面を認識できる。
次に、実施形態における「機器設定情報」の具体例について説明する。
譜面20に印刷された楽譜20bは、周知のように楽曲の進行に対応するものであり、この楽譜20bが示す曲をマニュアル演奏、自動演奏を問わず該電子楽器10で演奏するときの、その演奏に関係する機器設定情報がICタグ20aに記憶されている。なお、以下の説明で、楽譜20bが示す曲あるいはその自動演奏データを適宜「楽譜曲」という。
機器設定情報は、第1に楽譜曲の演奏時の音色(楽器の種類を含む)を示す音色パラメータ、残響効果やパンニング等の各種の効果パラメータ、レジストレーションデータなど、各種の「機能設定データ」を含んでいる。第2に楽譜曲の自動演奏データの曲目等を示す「曲目識別情報」を含んでいる。第3に楽譜曲の自動演奏データにおけるタイミングのデータであって、譜面20の各両開き面における楽譜20bの先頭に対応する「演奏位置データ」を含んでいる。
なお、自動演奏データには各種のフォーマットがあるが、例えば1つの音符に対応して音高、タッチ、発音タイミング及びゲートタイムの各データを1セットとして1曲分の音符の数だけの複数セットのデータで構成され、これらの他に必要に応じて曲の調性や各種の補助的なデータを付加したものである。そして、自動演奏データの演奏位置(演奏位置データ)は、例えば4分の4拍子で1小節あたり96クロックなどの所定分解能のクロックをタイムペースとして、曲頭からの小節数、拍数及びクロックで表したタイミングのデータで表現される。なお、自動演奏の再生に関する場合はこの「演奏位置」は「再生位置」と同義である。
上記機器設定情報は、例えば譜面20あるいは自動演奏データを提供するコンテンツ提供者が推奨する情報である。これらの機器設定情報はICタグ20aから読み出され、この機器設定情報に基づいてCPU1が当該電子楽器10の状態を設定するが、その設定の仕方には各種の方法がある。
例えば、第1の「機能設定データ」の場合、機能設定に関するパラメータ値のときは、そのパラメータの値をそのまま電子楽器10の設定値として使用してもよいし、機能設定に関する何らかの情報であった場合、その情報を解釈して、その電子楽器10に対して適するパラメータ値に変換して、変換したパラメータの値を電子楽器10に設定してもよい。例えば、残響の効果パラメータであって「大きく響く」という意味の情報であれば、電子楽器10の残響設定を最大にするような、その機器でつかうパラメータ最大値に変換して、設定する。さらに、機能設定に関するパラメータとして、当該電子楽器10に設定ができない場合は、類似の機能で代用させるように、他機能のパラメータの設定に変換してもよい。
第2の「曲目識別情報」が自動演奏データを指定する識別コードの場合、この電子楽器10の記憶部11等に記憶している自動演奏データの識別コードを検索し、同一のものがあればその自動演奏データをRAM3に設定する。曲目識別情報が曲名である場合は曲名を検索し、同一曲名のものがあればその自動演奏データを設定する。曲名が全く同じであるものがなかった場合には、全角と半角、大文字と小文字、漢字とひらがなとカタカナ、ローマ字とカタカナ などの文字種類で異なるもので同一読みのものを選択して設定する。また、同一識別コードのものがない場合、曲名で同じ読みのものがない場合は、類似の曲名や同じジャンルの自動演奏データを選択して設定する。
第3の「演奏位置データ」は「曲目識別情報」とセットにしてICタグ20aに記憶されているのが好ましい。この場合、ICタグ20aから読み取った曲目識別情報に基づいて自動演奏データが自動的に設定されるとともに、ICタグ20aから読み取った演奏位置データが、譜面20の見開き面における楽譜20bの先頭の演奏位置に対応し、自動演奏がその演奏位置になるように再生される。なお、ICタグ20aには演奏位置データだけを記憶しておいてもよい。この場合は、譜面20の楽譜20bに対応する自動演奏データの「曲目識別情報」を印刷しておき、この「曲目識別情報」に基づいてユーザがパネル操作等により自動演奏データを設定する。これにより、ICタグ20aから読み取った演奏位置データが自動演奏データの演奏位置に対応するようになる。
この実施形態における動作及び機能の概略は以下のとおりである。「マニュアル操作モード」と「自動処理モード」とを設定操作部5bの操作で選択することができる。この「マニュアル操作モード」は自動演奏データをマニュアル操作で選択設定するモードである。また、「自動処理モード」は譜面20のICタグ20aの情報に基づいて自動演奏データの自動設定、機能設定に関するパラメータ(以下、「機能パラメータ」という。)の設定などを行うモードである。また、自動演奏データの再生に関しては、この自動演奏データに基づいて自動演奏の発音を行う「自動演奏モード」と、自動演奏データに基づいて鍵盤10bの押鍵すべき鍵を点灯表示するなどの「演奏ガイド(教習演奏)モード」とがあり、このモードも設定操作部5bの操作で選択することができる。また、実施形態のその他のバリエーションについては適宜説明を加える。
次に、フローチャートに基づいて実施形態の動作について説明する。図4はメイン処理の要部フローチャート、図5は機器自動設定処理のフローチャート、図6は演奏処理のフローチャート、図7はサーバ処理のフローチャートである。以下の説明及びフローチャートからわかるように、各フローチャートで示すプログラムとこのプログラムをCPU1に実行させて得られる機能が、請求項における「自動設定手段」に対応している。なお、以下の説明及びフローチャートにおいて、演奏フラグは自動演奏(演奏ガイドも含む)を制御するフラグであり、演奏フラグが立っているとき自動演奏開始指示後の状態を示し、演奏フラグが下りていれば自動演奏停止指示後の状態を示す。また、各種の動作モードの状態はそのモードに対応するフラグのセット/リセット等により記憶し、二立相反するモードは一方がセットの場合は他方をリセットするものとする。
図4のメイン処理は、電子楽器10の電源の投入により開始され、まず、ステップS1でフラグやレジスタのリセット等の初期化処理を行い、ステップS2〜ステップS25を、電源が投入されている間繰り返し動作する。ステップS2では設定操作部5bにおける入力操作の有無を判定し、入力操作が無ければステップS23に進む。入力操作があればステップS3,S8,S13,S22で入力操作に応じた処理を行って電子楽器10の各種設定を行なう。
ステップS3でマニュアル操作モードか自動処理モードかの設定方法の選択であれば、ステップS4でモードの選択を受け付け、ステップS5で自動処理モードの選択でなければステップS6でマニュアル操作モード(従来のモード)に設定してステップS23に進む。このマニュアル操作モードでは、表示画面10e(表示器6)に所定の表示を行って曲目入力をユーザーに促す処理、曲目入力を受け付ける処理等を行う。ステップS5で自動処理モードの選択であれば、ステップS7で自動処理モードに設定(フラグをセット)してステップS23に進む。
この自動処理モードでは、ICタグ読み取り部15を作動させ、譜面台10dに譜面20がセットされてICタグ20aからデータが送信されるとそのデータを受信して曲目識別情報を得る。譜面20がセットされておらず、ICタグ20aからのデータが検出されない場合は、例えば表示画面10eに譜面をセットするように促す表示を行う。このように後から譜面をセットした場合などは、このメイン処理のループを繰り返しているうちに、後述の図5のステップS32でICタグ20aの検出及びデータ受信が行われることになる。なお、ICタグ20aを検出できなかった場合に例えばエラー表示等を行って曲目をマニュアルで入力できるマニュアル操作モードに移行してもよい。
ステップS8で演奏モードの選択であれば、ステップS9でモードの選択を受け付け、ステップS10で自動演奏モードの選択でなければ、ステップS11で演奏ガイドモード(教習モード)に設定(フラグをセット)してステップS23に進む。自動演奏モードの選択であればステップS12で自動演奏モードに設定(フラグをセット)してステップS23に進む。
ステップS13で自動演奏関係(演奏ガイドも含む)の操作であれば、ステップS14〜S21の処理を行い、自動演奏開始の指示であれば演奏フラグを立て、自動演奏の停止の指示であれば演奏フラグを下ろして、ステップS23に進む。また、自動演奏の移動の指示であれば、指示に応じて自動演奏の演奏位置を移動してステップS23に進む。さらに、曲選択指示であればステップS21で図5のステップS34の処理に進む。また、ステップS13でその他の操作であればステップS22でその他の指示を実行してステップS23に進む。
ステップS23では図5の機器自動設定処理を行い、ステップS24では図6の演奏処理を行う。そして、ステップS25で楽音発生処理を行ってステップS2に戻る。
図5の機器自動設定処理では、ステップS31で自動処理モードが選択されているかを判定し、自動処理モードが選択されていなければ元のルーチンに復帰し、自動処理モードが選択されていればS32以降の処理を行う。ステップS32では演奏関連情報物に変化が有るかを判定する。すなわち、譜面台10d上に譜面20がセットされたか、あるいは、既にセットされている譜面20のページが更新されたかなどを判定する。なお、自動処理モードが選択された時点でICタグ読み取り部15は作動しているので、ICタグ読み取り部15により新たなICタグ20aが検出されたか否か、あるいは、新たなICタグ20aから受信したデータに基づいて、上記の判定は可能である。上記演奏関連情報物に変化がなければ、ステップS33でトリガー信号が有るかを判定し、トリガー信号が無ければ元のルーチンに復帰し、有ればステップS34に進む。なお、このトリガー信号はユーザが所定のスイッチを操作したスイッチ信号や、前記読み取りトリガーセンサ14が譜面20のセットを検出したときの検出信号である。
ステップS34では、ICタグ20aから受信したデータ中の曲目識別情報と、現在設定されている自動演奏データの曲目と比較し、曲名(曲目識別情報)に変更があるかを判定する。なお、現在設定されている自動演奏データがなければ変更有りと判定するが、これは前記ステップS7で自動処理モードに設定したときに譜面20がセットされておらず、その後譜面20がセットされた時に対応するものである。そして、曲名に変更がなければステップS42以降に進み、変更があればステップS35に進む。
ステップS35では、新たな曲目識別情報に基づいて記憶部11の記憶装置の自動演奏データを検索し、ステップS36で対応する自動演奏データが検出されたかを判定する。検出されればステップS37でその自動演奏データを読み出してRAM3にセットして元のルーチンに復帰する。検出されなければステップS38で外部機器100と通信して自動演奏データを検索し、ステップS39で対応する自動演奏データが検出されたかを判定する。検出されればステップS41でその自動演奏データを受信してRAM3にセットして元のルーチンに復帰する。検出されなければ、ステップS39で曲目識別情報に対応してICタグ20aから読み出したURLに基づいてサーバに接続し、データ送信の要求を行う。そして、ステップS41でその自動演奏データを受信してRAM3にセットして元のルーチンに復帰する。
ステップS35で曲名の変更がなければ、ステップS42,S45,S49,S52で、受信したデータを調べて曲目識別情報以外の情報に応じた処理を行って電子楽器10の各種設定を行なう。
ステップS42で、受信したデータに基づく機能パラメータの変更があれば、ステップS43,S44で機能パラメータを当該電子楽器10に対応したデータに変換し、該電子楽器10に設定し、元のルーチンに復帰する。ステップS45で、受信したデータに基づく自動演奏の再生位置の変更があれば、ステップS46で新たな再生位置を現在の自動演奏データにおける演奏位置として特定し、ステップS47で、現在自動演奏中の演奏位置が切りがよいところ(例えば小節線の位置)となるのを監視する。そして、現在の演奏位置が切りのよいところになれば、ステップS48で現在の自動演奏の実行に係る再生位置を新たな再生位置に変更し、元のルーチンに復帰する。
ステップS49で、受信したデータに基づく動作モードの変更があれば、ステップS50,51で動作モードを指定するデータを当該電子楽器10に対応したデータに変換して該電子楽器10に設定し、元のルーチンに復帰する。動作モードの変更もなければ、ステップS52でその他の設定を行い、元のルーチンに復帰する。
以上の処理により、例えば譜面20のページが更新されると新規のページ(見開き面)の楽譜20bに対応する機能パラメータにより、その対応する音色や、効果などが変更設定される。なお、残響を大とするとなっていればその電子楽器における残響機能を最大のパラメータ値にしたり、また音色や効果などでその機器に存在しないものであった場合は類似の機能に割り当てるようにしてもよい。また、新規のページの楽譜20bの先頭位置に対応する再生位置に自動演奏の流れが移動する。このとき、一つのメロディの小節の再生が完了してから新たな位置から再生される。また、複数トラックに対応するスコアにおける小節の並びの全演奏が終わってから変更するようにするとさらによい。なお、この再生位置の変更のタイミングは、検知して直ちに行なってもよい。さらに、動作モードの変更では、現在電子楽器10に設定されているものと違う場合にはその取得した動作モードを電子楽器10にに設定する。例えば、教習モード時の鍵盤10bの鍵を光らせるモードにしたり、ウエイティングモードにしたりする。
図6の演奏処理(図4のステップS24)では、ステップS61で演奏フラグが立っているかを判定し、演奏フラグが立っていなければ自動演奏停止中であるのでステップS73に進んでマニュアル演奏の処理を行い、演奏フラグが立っていれば自動演奏中(あるいは開始指示直後)であるので、ステップS62〜S72で自動演奏の処理を行ってステップS73に進む。
ステップS62,S63,S64では、電子楽器に10に設定された自動演奏データの中で現在のタイミングで発音処理すべきデータがあれば、その演奏信号を生成する処理を行う。ステップS65では、楽譜や歌詞を表示するような設定となっていれば、自動演奏の進行にしたがって表示画面10eの表示を更新する。なお、ICタグ20aからの情報で再生位置が変更されていれば表示位置も発音と同様に合わせて変更する。
次に、ステップS66で演奏ガイドモードであるか否かを判定し、演奏ガイドモードでなければステップS73に進み、演奏ガイドモードであれば、ステップS67〜S72で演奏ガイドモードの処理を行う。ステップS67でウエイティングモードでなければステップS71に進み、ウエイティングモードであれば、ステップS68でガイドした(光らせた)鍵に対応するキーオンが有るかを判定し、対応するキーオンがなければステップS69で演奏の進行を一時停止してステップS73に進む。対応するキーオンがあればステップS70で演奏を進行させ、ステップS71で現タイミングでガイド処理すべきデータがあれば、ステップS72で演奏ガイドデータを実行(ガイドランプの点灯等)し、ステップS73に進む。
ステップS73では、演奏操作部5aにおけるマニュアル演奏の入力がなければ元のルーチンに復帰し、マニュアル演奏の入力があれば、ステップS74,S75でキーオンに対応する演奏信号の生成を行い、ステップS76,S77でキーオフに対応する演奏信号の停止を行い、さらにステップS78でその他の指示に応じた処理を行い、元のルーチンに復帰する。なお、その他の指示に応じた処理は、例えば、サスティンペダルの操作であれば楽音を伸ばすような処理をし、モジュレーションホイールの操作であれば、モジュレーションをかける処理を行なう。
図3に示すサーバAあるいはサーバBは、ユーザ(電子楽器10側)に対して、自動演奏データ、曲毎に作成されているレジストレーションデータ、電子楽器を適正なモードに遠隔設定するモード設定データ、あるいは、演奏テクニックを含む教習データ等を、ユーザの所望に応じて提供するものである。そしてこれらのサーバは図7のフローチャートにより通信処理を行う。なお、外部機器100もも基本的には同様な処理を行なう。
まず、ステップS81で初期設定を行い、ステップS82で、インターネット120を介してユーザの電子楽器10から例えばICタグ20aの情報を使用して接続要求があるのを受け付ける。ステップS83で接続要求があればステップS84でユーザ確認処理を行い、ステップS85で許可できるものでなければ強制的に接続を断つ。許可できるのであれば、ステップS86でデータを準備するとともにデータ送信を行う。
すなわち、ICタグ20aの機器設定情報には、当該サーバーの「URL」や要求する「曲目識別情報」の他に、電子楽器10から要求する「要求内容」と「電子楽器の個体番号」とを送信させる命令コマンドが入っており、この命令コマンド受けて電子楽器10が当該サーバーに接続してくる。ユーザの確認処理は、電子楽器10から送られてくるデータが適正なものかを判断するものである。なお、新規の接続であればここでユーザ登録を促し、ユーザに登録作業をさせてもよい。この場合、登録作業用の情報を表示画面10e(表示器6)に表示するとよい。
電子楽器10と接続できない(許可できない)状況は、ICタグの情報が改ざんされていたり、ユーザが不正なことをしている場合など、データの送信をしないほうがよいとの判断がされた場合である。なお、要求を受けたデータがない場合(古くて削除されたり、もともと記憶していなかったとき)は、許可できないと判定する。また、ユーザ側の電子楽器10では、サーバから受けた各種データを記憶部11に内蔵の記憶装置に自動的に記憶したり、一時的にRAM3に記憶したりする。これは記憶に制限をかけることもあるためである。
以上のように、譜面20(あるいは歌詞カード等)の演奏関連情報物にICタグ20aが埋め込まれており、電子楽器10でICタグ20aから楽曲の識別コード等を読み取り、その識別コードの自動演奏データが電子楽器10内に記憶していればその自動演奏データが電子楽器10に自動的にセットされる。また、電子楽器10に対応する自動演奏データがなければインターネットを通して演奏データを取得することができる。したがって、自動演奏データの設定がきわめて容易になる。この自動演奏データは楽曲の再生だけでなく、教習演奏に用いて演奏ガイドを行うこともできる。
また、電子楽器10でICタグ20aから音色パラメータ、残響効果やパンニング等の各種の効果パラメータ、レジストレーションデータなど、各種の機能設定データを読み出し、そのデータを電子楽器10に設定できるので、電子楽器10を譜面20の楽曲の演奏に適した設定状態にすることができ、その設定もきわめて容易になる。
また、電子楽器10でICタグ20aから譜面20の楽曲に関係する各種データを提供するサーバのURLを取得できるので、必要なサーバの関連ホームページへの接続が容易になる。また、このURLによりそのサーバに自動的に接続することもできるので、関連ホームページから各種データを取得し、表示画面上に表示する。例えば演奏テクニック情報を取得し表示画面上に表示する。これにより、楽曲の演奏の仕方を指導するような教習演奏を行うことができる。
また、譜面20のページをめくるごとに、自動演奏や教習演奏を新たなページの楽譜20bに応じた演奏位置(再生位置)に自動設定できるので、譜面20の開いているページの楽譜20bに自動演奏や教習演奏(演奏ガイド)を合わせることができ、自動演奏や教習を円滑に行うことができる。
実施形態では、読み取りトリガーセンサ14により譜面20が検出されたことにより、ICタグ読み取り部15による読み取り動作を開始するようにしているが、この読み取り動作の開始は、例えば設定操作部5bの特定のスイッチの操作をトリガー(契機)としてもよい。また、電子楽器10の電源オンをトリガーとして、それ以後ICタグ読み取り部15の読み取り動作を常時行うようにしてもよい。
実施形態では、楽曲関連情報物が譜面である場合について説明したが、この楽曲関連情報物としては歌詞カード(歌詞本,歌本)などでもよく、この場合、楽曲関連情報は歌詞に相当する。また、前記第3の「演奏位置データ」については、自動演奏データ(あるいはカラオケ曲)の演奏位置データが歌詞カードに設けたICタグに記憶されており、その演奏位置データは、歌詞カードの歌詞の先頭の位置に対応し、その歌詞の歌い出しのタイミングとなるように自動演奏が再生される。
実施形態における譜面20は複数ページによる複数の見開き面で構成されているが、1枚の譜面あるいは1枚の歌詞カードでもよい。また、見開き面は左右二ページ分の面であり、その左右両側に楽譜20bが印刷されているが、片方だけに印刷されたものでもよい。すなわち、「見開き面」とはページをめくったときに演奏者側から見える面をのことであり、左右二ページ分にわたって楽譜や歌詞が印刷されていることを限定するものではない。
実施形態ではRFIDシステムが「アンチコリジョン(衝突防止)」の機能を有している場合について説明したが、この機能がない場合、ICタグ20aの片面(背面)に磁界遮蔽板を配置することで一番上のページのICタグ20aの情報のみを読み取るようにしてもよい。また、RFIDシステムは実施形態の電磁誘導方式に限らず、適宜別の方式に変更可能である。
また、実施形態では、電子鍵盤楽器を例に説明したが、本発明は、演奏操作部で演奏できるものであれば、他の形態の電子楽器にも適用できる。
本発明の実施形態における電子楽器を示す図である。 実施形態における譜面を示す図である。 実施形態の電子楽器、周辺機器及びネットワークのハード構成ブロック図である。 実施形態におけるメイン処理の要部フローチャートである。 実施形態における機器自動設定処理のフローチャートである。 実施形態における演奏処理のフローチャートである。 実施形態におけるサーバ処理のフローチャートである。
符号の説明
1…CPU(自動設定手段)、5a…演奏操作部、6…表示器(表示手段)、10…電子楽器、10b…鍵盤(演奏操作部)、10d…譜面台、10e…表示画面(表示手段)、14…読み取りトリガーセンサ、15…ICタグ読み取り部(情報読取手段)、20…譜面(楽曲関連情報物)、20a…ICタグ(RFタグ)、20b…楽譜(楽曲関連情報)

Claims (4)

  1. 楽曲の進行に対応する楽曲関連情報を表記した楽曲関連情報物と、
    ユーザが演奏を行うための演奏操作子を有した電子楽器と、
    からなる電子楽器システムであって、
    前記楽曲関連情報物に、該楽曲関連情報物の楽曲の進行に関係する機器設定情報を記憶したRFタグを一体的に設け、
    前記電子楽器に、前記RFタグと通信して該RFタグから前記機器設定情報を読み取る情報読取手段と、該情報読取手段にて読み取った前記機器設定情報に基づいて前記楽曲関連情報物に変化があったか否かを検出し、前記楽曲関連情報物に変化があったことが検出された場合に前記読み取った機器設定情報に従って当該電子楽器を設定する自動設定手段と、
    を設けたことを特徴とする電子楽器システム。
  2. 請求項1に記載の電子楽器システムであって、
    前記楽曲関連情報物は複数の見開き面で構成されるとともに各見開き面に前記RFタグが一体的に設けられ、各RFタグには対応する見開き面における楽曲関連情報の楽曲の進行に関係する機器設定情報を記憶しており、
    前記電子楽器の自動設定手段は、ユーザによる前記楽曲関連情報物の前記見開き面の更新に応じた、前記情報読取手段が読み取る前記機器設定情報の変化に基づいて、前記楽曲関連情報物の変化を検出し、前記更新された前記見開き面に設けられたRFタグより読み取った前記機器設定情報に従って当該電子楽器を設定することを特徴とする電子楽器システム。
  3. 請求項1または2に記載の電子楽器システムであって、
    前記機器設定情報は、前記楽曲関連情報物の楽曲の演奏位置データであることを特徴とする電子楽器システム。
  4. 請求項3に記載の電子楽器システムであって、
    前記電子楽器は自動演奏データにより自動演奏を行う機能を備え、
    前記自動設定手段は、該自動演奏または教習演奏中に前記楽曲関連情報物の変化を検出したとき、該自動演奏または教習演奏が所定の区切り位置まで進行した時点で前記演奏位置データを設定することを特徴とする電子楽器システム。
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