請求項1記載の発明は、対物レンズと、光ディスクからの再生信号を検出する再生信号検出手段と、再生信号よりブロックエラー値を測定するブロックエラー測定手段と、ブロックエラー値に基づき対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するチルト駆動手段と、ブロックエラー値の閾値およびチルト駆動用固有値を記憶する手段と、を備え、光ディスクにおいて、複数の記録層を有する光ディスクの記録は、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行い、複数の記録層を有する光ディスクに対し、偶数層の外周部にブロックエラー測定用領域とチルト計測用領域を確保することを特徴とする光ディスク記録再生装置であり、かかる構成によれば、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を適正にすることで、記録・再生品質を向上させることができる。また、奇数層の記録終了後に偶数層に移動するときの移動量が、偶数層で内周部から外周部方向に記録を行う場合に比較して少なくて済む。さらに、ブロックエラー測定用領域にて求まる適正なチルト値を基にチルトを補正し、チルト計測用領域に記録することができる。
請求項2記載の発明は、対物レンズと、光ディスクからの再生信号を検出する再生信号検出手段と、再生信号よりジッタ値を測定するジッタ測定手段と、ジッタ値に基づき対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するチルト駆動手段と、ジッタ値の閾値およびチルト駆動用固有値を記憶する手段と、を備え、光ディスクにおいて、複数の記録層を有する光ディスクの記録は、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行い、複数の記録層を有する光ディスクに対し、偶数層の外周部にジッタ測定用領域とチルト計測用領域を確保することを特徴とする光ディスク記録再生装置であり、かかる構成によれば、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を適正にすることで、記録・再生品質を向上させることができる。また、奇数層の記録終了後に偶数層に移動するときの移動量が、偶数層で内周部から外周部方向に記録を行う場合に比較して少なくて済む。さらに、ジッタ測定用領域にて求まる適正なチルト値を基にチルトを補正し、チルト計測用領域に記録することができる。
請求項3記載の発明は、対物レンズと、光ディスクからの再生信号を検出する再生信号検出手段と、再生信号よりRF信号の振幅値を測定するRF信号振幅測定手段と、RF信号の振幅値に基づき対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するチルト駆動手段と、チルト駆動用固有値を記憶する手段と、を備え、光ディスクにおいて、複数の記録層を有する光ディスクの記録は、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行い、複数の記録層を有する光ディスクに対し、偶数層の外周部にRF信号測定用領域とチルト計測用領域を確保することを特徴とする光ディスク記録再生装置であり、かかる構成によれば、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を適正にすることで、記録・再生品質を向上させることができる。また、奇数層の記録終了後に偶数層に移動するときの移動量が、偶数層で内周部から外周部方向に記録を行う場合に比較して少なくて済む。さらに、RF信号測定用領域にて求まる適正なチルト値を基にチルトを補正し、チルト計測用領域に記録することができる。
請求項4記載の発明は、複数の記録層を有する光ディスクの記録において、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行う光ディスク記録方法であって、データ記録領域とは別の偶数層の外周位置にブロックエラー測定用領域を用意し、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するためのチルト値を変更しながらブロックエラー測定用領域にて一定量記録と一定量記録された場所のブロックエラー値を測定し、ブロックエラー値が閾値を超える数が最小で、ブロックエラー値の総数が最小値となるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正し、チルト計測用領域に一定量の記録を行い、奇数層のデータ記録が終了し偶数層に移動し、偶数層の記録開始直前にチルト計測用領域にてチルト値を変更しながらブロックエラー値を測定し、ブロックエラー値が閾値を超える数が最小で、ブロックエラー値の総数が最小値となるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正し、偶数層の記録を開始することを特徴とする光ディスク装置の記録方法であり、チルトを補正することでチルト計測用領域の記録・再生品質が向上し、記録・再生品質の良いチルト計測用領域を用いて偶数層の記録開始直前にチルトを補正するから、偶数層の記録開始部の記録・再生品質の向上を行うことができる。
請求項5記載の発明は、複数の記録層を有する光ディスクの記録において、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行う光ディスク記録方法であって、データ記録領域とは別の偶数層の外周位置にジッタ測定用領域を用意し、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するためのチルト値を変更しながらジッタ測定用領域にて一定量記録と一定量記録された場所のジッタ値を測定し、ジッタ値が最良点となるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正し、チルト計測用領域に一定量の記録を行い、奇数層のデータ記録が終了し偶数層に移動し、偶数層の記録開始直前にチルト計測用領域にてチルト値を変更しながらジッタ値を測定し、ジッタ値が最良点となる場合におけるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正し、偶数層の記録を開始することを特徴とする光ディスク装置の記録方法であり、チルトを補正することでチルト計測用領域の記録・再生品質が向上し、記録・再生品質の良いチルト計測用領域を用いて偶数層の記録開始直前にチルトを補正するから、偶数層の記録開始部の記録・再生品質の向上を行うことができる。
請求項6記載の発明は、複数の記録層を有する光ディスクの記録において、奇数層では内周部から外周部方向に、偶数層では外周部から内周部方向に記録を行う光ディスク記録方法であって、データ記録領域とは別の偶数層の外周位置にRF信号測定用領域を用意し、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を調整するためのチルト値を変更しながらRF信号測定用領域に一定量記録と一定量記録された場所のRF信号の振幅値を測定し、RF信号の振幅値が最大となるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正しチルト計測用領域に一定量の記録を行い、奇数層のデータ記録が終了し偶数層に移動し、偶数層の記録開始直前にチルト計測用領域にてチルト値を変更しながらRF信号の振幅値を測定し、RF信号の振幅値が最大となるチルト値を求め、求められたチルト値を基にチルトを補正し、偶数層の記録を開始することを特徴とする光ディスク装置の記録方法であり、チルトを補正することでチルト計測用領域の記録・再生品質が向上し、記録・再生品質の良いチルト計測用領域を用いて偶数層の記録開始直前にチルトを補正するから、偶数層の記録開始部の記録・再生品質の向上を行うことができる。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係わる光ディスク記録再生装置の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、光ディスク記録再生装置は、ピックアップモジュール2、スピンドルモータ3、フォーカス駆動コイル4、対物レンズ5、チルトアクチュエータ6、フォーカス駆動手段7、フォーカス制御手段8、デジタルサーボコントローラ9、チルト値制御手段10、チルト値演算手段11、チルト値・ブロックエラー対応記憶手段12、ブロックエラー測定手段13、固有値記憶手段14、CPU15、再生信号ジッタ測定手段16、チルト値・再生信号ジッタ対応記憶手段17、RF信号振幅測定手段18、チルト値・RF信号振幅対応記憶手段19から構成されている。
光ピックアップ手段であるピックアップモジュール2は、レーザ発光素子を有し、光ディスク1のデータの書き込み、読み出し時にレーザ光を照射し記録または再生を行う。ピックアップモジュール2はスピンドルモータ3を回転させ、同時に光ディスク1を回転させる。CPU15がチルト値演算手段11により得られたチルト値をデジタルサーボコントローラ9を通じ、チルト値制御手段10に設定すると、チルト駆動手段となるチルトアクチュエータ6がチルト駆動値を印加する。その結果、チルトアクチュエータ6は対物レンズを光ディスク1の半径方向に傾ける。CPU15はブロックエラー測定手段13からブロックエラー値を測定し、チルト値・ブロックエラー対応記憶手段12にチルト値とブロックエラー値を対応させて記憶する。また、CPU15は再生信号ジッタ測定手段16から再生信号ジッタを取得し、チルト値・再生信号ジッタ対応記憶手段17にチルト値と再生信号ジッタを対応させて記憶する。また、CPU15はRF信号振幅測定手段18からRF信号の振幅を取得し、チルト値・RF信号振幅対応記憶手段19にチルト値とRF信号の振幅を対応させて記憶する。
図2は、本発明の実施の形態に係わるチルト角度とブロックエラー値または再生信号のジッタ値の関係を示した図である。チルト角度が0°の場合には、ブロックエラー値または再生ジッタ値は最小となり、そこから角度がずれていくとブロックエラー値または再生ジッタ値が増加する。また、図2は光ディスクの反りが大きいため、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定しても適正チルト値となるチルト角度0度とはチルト角度が大きくずれているので、チルト値をチルト基準値初期値から光ディスク半径方向に対して負方向に順次一定間隔で設定しても適正チルト値まで届かないが、チルト基準値をチルト基準値2に変更することで適正チルト値に届くようになることを示している。
図3は、本発明の実施の形態に係わるチルト角度とRF信号の振幅値の関係を示した図である。チルト角度が0°の場合には、RF信号の振幅値は最大となり、そこから角度がずれていくとRF信号の振幅値は小さくなる。また、図3は光ディスクの反りが大きいため、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定しても適正チルト値となるチルト角度0度とはチルト角度が大きくずれているので、チルト値をチルト基準値初期値から光ディスク半径方向に対して負方向に順次一定間隔で設定しても適正チルト値まで届かないが、チルト基準値をチルト基準値2に変更することで適正チルト値に届くようになることを示している。
図4は、本発明の実施の形態に係わる固有値定義テーブルを示した図であり、各判定用固有値を予め定義しておく。チルト値変更一定間隔値D1は、チルト基準値からチルト値を一定間隔変更するときに参照する値、ブロックエラー閾値D2は、ブロックエラー測定手段により測定されたブロックエラー値に適用する閾値、再生ジッタ閾値D3は再生信号ジッタ測定手段により測定された再生信号のジッタ値に適用する閾値、チルト取得エラー判定数D4は、ブロックエラー値が閾値を超える回数にてエラー判定するための判定数、一定記録量D5は、ブロックエラー測定用領域に記録し、再生を行うための一定記録量、測定領域確保最大数D6は、ブロックエラー測定用領域、またはジッタ測定用領域、またはRF信号測定用領域の測定領域確保最大数、チルト基準値初期値D7は、チルト基準値の初期値、チルト値変更最大回数D8は、対物レンズと光ディスクの間の相対角度を光ディスク半径方向に対して一定角度で変化させるために、チルト基準値を中心に、チルト値を光ディスク半径方向に対して正方向から負方向に順次一定間隔で設定する時のチルト変更最大回数である。
なお、ブロックエラー閾値D2は、1×10-3から5×10-3の間でメディアの実情に合わせて設定しておき、再生ジッタ閾値D3は10%程度を目安に設定しておけばよい。
図5は、本発明の実施の形態に係わるチルト値とブロックエラー情報の対応テーブルを示した図である。
図5において、チルト基準値を中心に、チルト値を光ディスク半径方向に対して正方向から負方向に順次、図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、各々のチルト値にてブロックエラー測定用領域に図4のD5で示される値だけ一定量記録を行い、記録時に設定したチルト値を保持したままブロックエラー測定手段により一定量記録された個所のブロックエラー値を各々のチルト値に対し測定し、ブロックエラー値が図4のD2の値で示される閾値を超える回数、および閾値を超えない場合のブロックエラー値の総数をブロックエラー情報とし、チルト値とブロックエラー情報の対応テーブルとして保持しておくことを示している。
ここでチルト値T3はチルト基準値、チルト値T2はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T1はチルト値T2から光ディスク半径方向に対してさらに一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T4はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値、チルト値T5はチルト値T4から光ディスク半径方向に対してさらに一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値である。図5のA1はチルト値T1を設定後、ブロックエラー測定用領域に図4のD5で示された一定量記録を行い、記録時に設定したチルト値を保持したままでのブロックエラー測定手段により測定されたブロックエラー値の中で閾値を超える回数であり、図5のB1はブロックエラー測定手段により測定されたブロックエラー値の中で閾値を超えない場合のブロックエラー値の総数である。以下A2からA5、B2からB5に対しても同様に処理が行われる。上記対応テーブルから、チルト値に対するブロックエラー値が閾値を超える数が最小である並びを取り出し、その中からブロックエラー値の総数が最小値となる条件を満たすチルト値を、適正なチルト値として求める。
対応テーブルに保持されたチルト値に対するブロックエラー値が閾値を超える回数が、図4のD4でチルト取得エラー判定数として示される一定個数以上の場合には、ブロックエラー測定用領域の新規確保および前記チルト基準値の変更を図4のD6で示される測定領域確保最大数の範囲内で、適正なチルト値が求まるまで繰り返し行う。
図6は、本発明の実施の形態に係わるチルト値とジッタ情報の対応テーブルを示した図である。図6においては、チルト基準値を中心に、チルト値を光ディスク半径方向に対して正方向から負方向へ順次、図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、チルト計測用領域にて再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値が閾値を超える場合と閾値を越えない場合の区別付け、および閾値を越えない場合の再生信号のジッタ値をジッタ情報とし、チルト値とジッタ情報の対応テーブルとして保持しておくことを示している。ここでチルト値T3はチルト基準値、チルト値T2はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T1はチルト値T2から光ディスク半径方向に対してさらに一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T4はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値、チルト値T5はチルト値T4から光ディスク半径方向に対してさらに一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値である。チルト値T1を設定後、チルト計測用領域から再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値を測定し、図4のD3で示される閾値を超える場合にはC1に1を設定し、超えない場合にはC1に0を設定する。またE1には閾値を超えない場合の再生信号のジッタ値を設定する。以下C2からC5、E2からE5に対しても同様に処理が行われる。
図6のテーブルから、チルト値に対する再生信号のジッタ値が閾値を超えない並びを取りだし、その中から再生信号のジッタ値が最良点(最小値)となる条件を満たすチルト値を、適正なチルト値として求める。なお対応テーブルに保持されたチルト値に対する再生信号のジッタ値が閾値を全て超える場合には、前記チルト基準値の変更を適正なチルト値が求まるまで一定回数内で繰り返し行う。
図7は、本発明の実施の形態に係わるチルト値とRF信号情報の対応テーブルである。図7において、チルト基準値を中心に、チルト値を光ディスク半径方向に対して正方向から負方向へ順次、図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、RF信号振幅測定手段によりRF信号の振幅値を測定し、RF信号振幅測定可とRF信号振幅測定不可の場合の区別付け、およびRF信号振幅測定可の場合のRF信号振幅値をRF信号情報とし、チルト値とRF信号情報の対応テーブルとして保持しておくことを示している。ここでチルト値T3はチルト基準値、チルト値T2はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T1はチルト値T2から光ディスク半径方向に対してさらに一定角度分だけ正方向になるように設定したチルト値、チルト値T4はチルト基準値T3から光ディスク半径方向に対して一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値、チルト値T5はチルト値T4から光ディスク半径方方向に対してさらに一定角度分だけ負方向になるように設定したチルト値であるチルト値T1を設定後、チルト計測用領域から再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値を測定し、RF信号の振幅が測定可能な場合はF1に1を設定し、RF信号の振幅が測定不可能な場合は0を設定する。またG1にはRF信号の振幅が測定可能な場合の幅値を設定し、RF信号の振幅が測定不可能な場合は0を設定する。以下F2からF5、G2からG5に対して同様に処理が行われる。
図7のテーブルから、チルト値に対するRF信号の振幅が測定可能な場合のRF信号の
振幅を取り出し、その中からRF信号の振幅が最大となるチルト値を求める図7のテーブルにてチルト値に対するRF信号の振幅値が全て測定不可の場合、もしくはRF信号の振幅値の増減傾向からチルト基準値の変更をすればさらにRF信号の振幅値が大きくなると判断できる場合には、チルト基準値の変更を図7の所定の回数内で行い、RF信号の振幅値が最大となる適正なチルト値が求まるまで繰り返し行う。
図9は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの領域の構成を示す図である。本発明の形態においては、複数の記録層を持つ光ディスクの内で、2層の光ディスクについて説明をする。奇数層である第1層、と偶数層である第2層の例をとって説明する。
光ディスク1の第1層であるLayer0の内周側から、内周でのOPC(Optimum Power Control)領域であるInner Drive Area 0領域201、リードイン領域であるLead−In Zone領域202、データ領域であるData Zone領域203、第1層の外周でのOPC領域とデータ領域を分離するためのMiddle Zone 0領域204、第1層の外周でのOPC領域であるOuter Drive Area 0領域205、第2の層であるLayer 1の内周側から内周でのOPC領域であるInner Drive Area 1領域206、リードアウト領域であるLead−Out Zone領域207、データ領域であるData Zone領域208、第2層の外周でのOPC領域とデータ領域を分離するためのMiddle Zone 1領域209、第2層の外周でのOPC領域であるOuter Drive Area 1領域210で構成している。
図9に示すように、Inner Drive Area 0領域201は、OPCを実施するInner Disc Test Zone領域201a、Inner Drive Area 1領域206は、OPCを実施するInner Disc Test Zone領域206aと光ディスク記録再生装置の固有情報を格納するためのInner Disc Administration Zone領域206bから、Outer Drive Area 0領域205は、光ディスク記録再生装置の固有情報を格納するためのOuter Disc Administration Zone領域205aとOPCを実施するOuter Disc Test Zone領域205bから、Outer Drive Area 1領域210は、光ディスク記録再生装置の固有情報を格納するためのOuter Disc Administration Zone領域210aとOPCを実施するOuter Disc Test Zone領域210bから構成されている。
図10は、本発明の実施の形態に係わるOuter Disc Administration Zone領域210aの詳細図である。Outer Disc Administration Zone領域210aは第2層に存在するため、外周方向から内周方向に記録が行われ、1つ以上からなるブロックエラー測定用領域と、1つのチルト計測用領域から構成される。適正なチルト値を決定するために、まず始めにブロックエラー測定用領域1を使用し、チルト値をチルト基準値中心に、光ディスク半径方向に対して正方向から負方向へ順次図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、各々のチルト値で一定量記録を行い、記録時に設定したチルト値を保持したままブロックエラー測定手段13により一定量記録された個所のブロックエラー値を各々のチルト値に対し測定し、ブロックエラー値が閾値を超える回数と、閾値を超えない場合のブロックエラー値の総数を各々のチルト値とブロックエラー値の対応テーブルとして図5の形式で保持しておき、図4のD2の値をブロックエラー閾値として取り出し、前記対応テーブルに保持されたチルト値に対するブロックエラー値が閾値を超える回数が、全てのチルト値に対し、図4のD4で示されたチルト取得エラー判定数以上の場合には、チルト基準値の変更後にチルトブロックエラー測定用領域2を使用し、再度各々のチルト値で同様な動作を繰り返し行う。しかし、それでも適正なチルト値が求まらない場合には、ブロックエラー測定用領域Nを最終に、適正なチルト値が求まるまで同様の動作を繰り返し行う。なお、個数Nは図4の測定領域確保最大数D6と同値である。前記の動作中に適正なチルト値が求まる場合には、求められたチルト値を基に適正なチルト駆動値をチルトアクチュエータ6に印加し、チルト計測用領域にランダムパターンを記録する。また、他の異なる光ディスク記録再生装置においてもOuter Disc Administration Zone領域210aが使用可能にさせることを考慮の上、測定領域確保最大数D6とチルト計測用領域の最終アドレス位置は決定される。
図11は、本発明の実施の形態に係わる別の構成のOuter Disc Administration Zone領域210aの詳細図である。Outer Disc Administration Zone領域210aは第2層に存在するため、外周方向から内周方向に記録が行われ、1つ以上からなるジッタ測定用領域と、1つのチルト計測用領域から構成される。まず始めにジッタ測定用領域1を使用し、チルト値をチルト基準値中心に、光ディスク半径方向に対して正方向から負方向へ順次図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、各々のチルト値で一定量記録を行い、記録時に設定したチルト値を保持したまま再生信号ジッタ測定手段により一定量記録された個所の再生信号のジッタ値を各々のチルト値に対し測定し、再生信号のジッタ値が閾値を超える場合と、閾値を超えない場合について各々のチルト値と再生信号のジッタ値の対応テーブルとして図6の形式で保持しておき、図4のD3の値を再生信号のジッタ閾値として取り出し、前記テーブルに保持された、チルト値に対する再生信号のジッタ値が閾値を超えない並びを取りだし、その中から再生信号のジッタ値が最良点(最小値)となる条件を満たすチルト値を、適正なチルト値として求める。なお対応テーブルに保持されたチルト値に対する再生信号のジッタ値が閾値を全て超える場合には、チルト基準値の変更後にジッタ測定用領域2を使用し、再度各々のチルト値で同様な動作を繰り返し行う。しかし、それでも適正なチルト値が求まらない場合には、ジッタ測定用領域Nを最終に、適正なチルト値が求まるまで同様の動作を繰り返し行う。なお、個数Nは図4の測定領域確保最大数D6と同値である。前記の動作中に適正なチルト値が求まる場合には、求められたチルト値を基に適正なチルト駆動値をチルト駆動手段に印加し、チルト計測用領域にランダムパターンを記録する。また、他の光ディスク記録再生装置においてもOuter Disc Administration Zone領域210aが使用可能にさせることを考慮の上、測定領域確保最大数D6とチルト計測用領域の最終アドレス位置は決定される。
図12は、本発明の実施の形態に係わる別の構成のOuter Disc Administration Zone領域210aの詳細図である。Outer Disc Administration Zone領域210aは第2層に存在するため、外周方向から内周方向に記録が行われ、1つ以上からなるRF信号用測定用領域と、1つのチルト計測用領域から構成される。まず始めにRF信号測定用領域1を使用し、チルト値をチルト基準値中心に、光ディスク半径方向に対して正方向から負方向へ順次図4のD1で示される一定間隔で設定しながら、各々のチルト値で一定量記録を行い、記録時に設定したチルト値を保持したままRF信号振幅測定手段により一定量記録された個所のRF信号の振幅値を各々のチルト値に対し測定し、RF信号の振幅値が測定可能な場合と、測定不可能な場合について各々のチルト値とRF信号の振幅値の対応テーブルとして図7の形式で保持しておき、チルト値に対するRF信号の振幅が測定可能な場合のみを取りだし、その中からRF信号の振幅値が最大となるチルト値を、適正なチルト値として求める。なお対応テーブルに保持されたチルト値に対するRF信号の振幅値が全て測定不可の場合、もしくはRF信号の振幅値の増減傾向からチルト基準値の変更をすればさらにRF信号の振幅値が大きくなると判断できる場合には、チルト基準値の変更後にRF信号振幅用領域2を使用し、再度各々のチルト値で同様な動作を繰り返し行う。しかし、それでも適正なチルト値が求まらない場合、もしくはRF信号の振幅値の増減傾向からチルト基準値の変更をすればさらにRF信号の振幅値が大きくなると判断できる場合には、RF信号測定用領域Nを最終にRF信号の振幅値が最大となる適正なチルト値が求まるまで同様の動作を繰り返し行う。なお、個数Nは図4の測定領域確保最大数D6と同値である。前記の動作中に適正なチルト値が求まる場合には、求められたチルト値を基に適正なチルト駆動値をチルト駆動手段に印加し、チルト計測用領域にランダムパターンを記録する。また、他の光ディスク記録再生装置においてもOuter Disc Administration Zone領域210aが使用可能にさせることを考慮の上、測定領域確保最大数D6とチルト計測用領域の最終アドレス位置は決定される。
なお、図10から図11までのチルト計測用領域に記録する記録長は、図4のD5の一定記録量でよいが、この場合にはチルト計測用領域の開始アドレスからブロックエラーを測定し、再生信号のジッタ値の測定、RF信号の振幅値測定のいずれかを行い、チルト値を変更しチルト計測用領域の開始アドレスに戻った後で前記測定が繰り返されることになる。このため、チルト計測用領域の開始アドレスへの移動が発生することでのサーボ外れや、スピンドルモータの安定を考慮する必要があるのでチルト計測用領域には、図4のD5の一定記録量が図4のチルト値変更最大回数の個数分確保した方が問題が発生しにくくなる。
図13から図28は、光ディスク記録再生装置のブロックエラー測定用領域における適正チルト値取得動作とチルト計測用領域の記録動作、チルト計測用領域からの適正チルト値取得動作を説明する図である。図に沿って、処理手順に関して説明をする。
図13は本発明に係わるブロックエラー測定に関してのメイン処理手順を示す図であり、サブルーチンである固有値定義テーブル読み込み手順(S1)、ブロックエラー測定(S5)、適正チルト値取得1手順(S6)を含んでいる。
図14は、本発明に係わる図13の固有値定義テーブル読み込み手順(S1)を示す図、図15は、本発明に係わるブロックエラー測定手順(S5)を示す図、図16は、本発明に係わる適正チルト値取得1手順(S6)を示す図である。
図13において固有値定義テーブル読み込み(S1)が実行されると、図14の処理にて、図4で示される固有値定義テーブルからチルト値変更一定間隔値D1を取得(S20)し、ブロックエラー閾値D2を取得(S21)し、再生信号のジッタ閾値を取得(S22)し、チルト取得エラー判定数D4を取得(S23)し、一定記録量D5を取得(S24)し,測定領域確保最大数D6を取得(S25)し、チルト基準値初期値D7を取得(S26)し、チルト値変更最大回数D8を取得(S27)する。次に、チルト基準値にチルト基準値初期値D7を設定(S2)し、図10で示されるブロックエラー測定用領域が無いと判断された場合(S3)には、処理を終了する。図10で示されるブロックエラー測定用領域が有ると判断された場合(S3)には、特定のブロックエラー測定用領域の記録先頭アドレスを取得(S4)し、ブロックエラー測定(S5)が実行されると、図15の処理にて、変数Aに0を代入(S30)し、変数BにS31で示される式により値が代入される。チルト値に変数Bの値を設定(S32)し、記録開始アドレスから記録を開始(S33)する。そして一定記録量D5の長さ分だけ記録が終了する(S34)と、ブロックエラー測定用領域での記録開始アドレスを取得(S35)し、ブロックエラー測定用領域での記録開始アドレスから一定記録量D5の長さ分だけブロックエラー測定手段によりブロックエラー値を測定する(S36)、ブロックエラー測定が終了した(S37)場合には、図5のブロックエラーテーブルにチルト値に対応させてブロックエラー値が閾値を超える回数、あるいは閾値を超えない場合のブロックエラー値の総数をブロックエラー情報として保存する(S38)。次に、変数Aに1を加算(S39)し、変数Aの値とチルト値変更最大回数D8の比較(S40)を行い、変数Aの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S40)には処理を終了する。変数Aの値がチルト値変更最大回数D8未満(S40)なら記録開始アドレスに一定記録量の長さを加算してS31に戻り処理を繰り返す。
図13の適正チルト値取得1(S6)が実行されると、図16の処理にて、ブロックエラー値の総数を比較するためにブロックエラー最小値初期化(S50)を行い、変数Cに0、および変数Dに0を代入(S51)し、変数Dの値とチルト値変更最大回数D8と比較(S52)を行い、変数Dの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S52)は、ブロックエラー最小更新有りか(S64)の確認を行い、ブロックエラー最小更新有り(S64)の場合には、チルト値に適正チルト値を設定(S65)し処理を終了する。ブロックエラー最小値更新が無い場合には何もせずに処理を終了する。
変数Dの値がチルト値変更最大回数D8未満の場合(S52)は、変数EにS53で示される式により値を代入し、チルト値に変数Eの値を設定(S54)する。そして図5のブロックエラーテーブルからチルト値に対応するブロックエラー情報を取得(S55)し、ブロックエラー値が閾値を超える回数を取り出し、ブロックエラー値が閾値を超える回数とチルト取得エラー判定数D4の比較(S55)を行い、ブロックエラー値が閾値を超える回数がチルト取得エラー判定数D4以上の場合(S56)は変数Dの値に1を加算(S61)し、S52に戻る。
変数Cと閾値を超えない数が同じかの確認(S57)を行い、変数Cと閾値を超えない数が同じで無い(S57)場合は変数Dに0を代入(S62)し、変数Cに1を加算(S63)した後、S52に戻る。
ブロックエラー値が閾値を超える回数がチルト取得エラー判定数D4未満の場合(S57)は、図5のブロックエラーテーブルからチルト値に対応する閾値を越えない場合のブロックエラー値の総数とブロックエラー最小値の比較(S57)を行い、閾値を越えない場合のブロックエラー値の総数がブロックエラー最小値以上の場合(S58)には変数Dの値に1を加算(S60)し、S52に戻る。
閾値を越えない場合のブロックエラー値の総数がブロックエラー最小値未満の場合(S58)にはブロックエラー最小値をブロックエラー値の総数に更新(S59)し、変数Dの値に1を加算し(S60)、(S52)に戻る。そして、図13の適正チルト値が求まったかの確認(S7)において適正チルト値が求まっていない場合には、測定領域確保最大数D6を越えた(S8)かの確認を行い、測定領域確保最大数D6を越えていた場合(S8)には処理を終了する。測定領域確保最大数D6を越えていない場合(S8)にはチルト基準値を変更(S9)し、S3に戻る。
適正チルト値が求まっている場合(S7)には、チルト計測用領域の記録(S10)を行い、処理を終了する。
図17は、本発明に係わるジッタ測定に関してのメインとなる処理手順を示す図であり、サブルーチンである固有値定義テーブル読み込み手順(S1701)、ジッタ値測定手順(S1705)、適正チルト値取得2手順(S1706)を含んでいる。
図18は、本発明に係わるジッタ値測定手順(S1705)を示す図、図19は、本発明に係わる適正チルト値取得2手順(S1706)を示す図である。
図17において固有値定義テーブル読み込み(S1701)が実行され初期値を読み出し、図11で示されるジッタ測定用領域が無いと判断された場合(S1703)には、処理を終了する。図11で示されるジッタ測定用領域が有ると判断された場合(S1703)には、特定のジッタ測定用領域の記録先頭アドレスを取得(S1704)し、ジッタ値測定(S1705)が実行されると、図18の処理にて、変数Aに0を代入(S90)し、変数BにS91で示される式により値が代入される。チルト値に変数Bの値を設定(S92)し、記録開始アドレスから記録を開始(S93)する。そして一定記録量D5の長さ分だけ記録が終了する(S94)と、ジッタ測定用領域での記録開始アドレスを取得(S95)し、ジッタ測定用領域での記録開始アドレスから一定記録量D5の長さ分だけ再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値を測定する(S96)、ジッタ値の測定が終了した(S97)場合には、図6のジッタテーブルにチルト値に対応させて閾値を超える場合と閾値を超えない場合の区別付け、および閾値を超えない場合の再生信号のジッタ値をジッタ情報として保存する(S98)。次に、変数Aに1を加算(S99)し、変数Aの値とチルト値変更最大回数D8の比較(S100)を行い、変数Aの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S100)には処理を終了する。変数Aの値がチルト値変更最大回数D8未満(S100)なら記録開始アドレスに一定記録量の長さを加算してS91に戻り処理を繰り返す。
図17の適正チルト値取得2(S1706)が実行されると、図19の処理にて、再生信号ジッタ最小値初期化(S80)を行い、変数Gに0を代入し、変数Gの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S82)は、再生信号ジッタ最小更新有りか(S89)の確認を行い、再生信号ジッタ最小値更新有り(S89)の場合には、チルト値に適正チルト値を設定(S90)し処理を終了する。再生信号ジッタ最小値更新が無い場合には何もせずに処理を終了する。
変数Gの値がチルト値変更最大回数D8未満の場合(S82)は、変数HにS83で示される式により値を代入し、チルト値に変数Hの値を設定(S84)する。次に、図5のブロックエラーテーブルからチルト値に対応するジッタ情報を取得(S85)し、再生信号ジッタ値が閾値を超える回数を取り出し、再生信号ジッタ値が閾値を超える回数とチルト取得エラー判定数D4の比較(S86)を行い、再生信号ジッタ値が閾値を超えない場合(S86)には再生信号ジッタ最小値を更新(S87)し、変数Gの値に1を加算(S88)し、(S82)に戻る。再生信号ジッタ値が閾値を超える場合(S86)には、変数Gの値に1を加算(S88)し、S82に戻る。
(実施の形態3)
図20は、本発明に係わるRF信号の振幅測定に関してのメイン処理手順を示す図であり、サブルーチンである固有値定義テーブル読み込み手順(S2001)、RF信号振幅測定手順(S2005)、適正チルト値取得3手順(S2006)を含んでいる。
図21は、本発明に係わるRF信号振幅測定手順を示す図、図22は、本発明に係わる適正チルト値取得3手順を示す図である。
図20において固有値定義テーブル読み込み(S2001)が実行され初期値を読み出し、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定(S2002)する。次に、図12で示されるRF信号測定用領域が無いと判断された場合(S2003)には、処理を終了する。図12で示されるRF信号測定用領域が有ると判断された場合(S2003)には、特定のRF信号測定用領域の記録先頭アドレスを取得(S2004)し、RF信号振幅測定(S2005)が実行されると、図21の処理にて、変数Aに0を代入(S110)し、変数Bに(S111)で示される式により値が代入される。チルト値に変数Bの値を設定(S112)し、記録開始アドレスから記録を開始(S113)する。そして一定記録量D5の長さ分だけ記録が終了する(S114)と、RF信号測定用領域での記録開始アドレスを取得(S115)し、RF信号測定用領域での記録開始アドレスから一定記録量D5の長さ分だけRF信号振幅測定手段によりRF信号の振幅値を測定する(S116)、RF信号の振幅値の測定が終了した(S117)場合には、図7のRF信号振幅テーブルに、チルト値に対応させRF信号の振幅値が測定可能か測定不可の場合の区別付け、およびRF信号測定可の場合のRF信号振幅値をRF信号情報として保存する(S118)。次に、変数Aに1を加算(S119)し、変数Aの値とチルト値変更最大回数D8の比較(S120)を行い、変数Aの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S120)には処理を終了する。変数Aの値がチルト値変更最大回数D8未満(S120)の場合には記録開始アドレスに一定記録量の長さを加算してS111に戻り処理を繰り返す。
図20の適正チルト値取得3(S2006)が実行されると、図22の処理にて、RF信号振幅値最大値初期化(S130)を行い、変数Gに0を代入し、変数Gの値がチルト値変更最大回数D8以上の場合(S132)は、RF信号振幅値最大値更新有りか(S140)の確認を行い、RF信号振幅値最大値更新有り(S140)の場合には、RF信号振幅値最大時の変数Gの値を取得し(S141)、変数Gの値が0の場合(S142)は、チルト基準値変更要求設定を行い(S144)、適正チルト値を設定する(S145)。変数Gの値が0以外の場合(S142)で変数Gがチルト値変更最大回数の場合(S143)にはチルト基準値変更要求設定を行い(S144)、適正チルト値を設定する(S145)。変数Gの値が0でも(S142)チルト値変更最大回数(S143)でも無い場合には、適正チルト値を設定する(S145)。
適正チルト値が決まったかどうか判定し(S2007)、適正チルト値が決まるとチルト基準値変更要求設定有りかどうか判定し(S2010)、要求設定があればチルト基準を変更し(S2011)、(S2003)へ戻る。チルト基準値変更要求設定がなければ(S2010)、チルト計測用領域の記録をし(S2010)、処理を終る。適正チルトが決まらなければ(S2007)、測定領域確保最大数を越えたかどうか判定し(S2008)、最大数を越えたら処理を終る。測定領域最大数を越えなければ、チルト基準を変更し(S2009)、(S2003)へ戻る。
図23は、本発明の実施の形態に係わるチルト計測用領域を用いてブロックエラー値の測定を行い、適正チルト設定を行うメイン処理手順を示す図である。
図23において、固有値定義テーブル(図14)読み込みが実行され(S2301)初期値を読み出し、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定(S2302)する。次に、光ディスクメディアに対する初期起動時、あるいは光ディスクメディアへの最適記録パワーを決定するOPC開始時にドライブ固有情報格納領域からチルト計測用領域の開始アドレス取得を取得(S2303)する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来なかった場合(S2304)には処理を終了する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来た場合(S2304)には、チルト計測領域測定1(S2305)を実行し、適正チルト取得1(S2306)を実行する。適正チルト値が求まった場合(S2307)には、適正チルト値を設定(S2309)し、適正チルト値が求まっていない場合(S2307)には、チルト基準値を変更(S2308)し、(S2304)に戻る。
図24は、本発明の実施の形態に係わるブロックエラー情報をブロックエラーテーブルに保存する処理手順であるチルト計測領域測定を示す図である。
図24において、変数Hに0を代入(S10)し、変数Iに(S11)で示される式により値を代入し、チルト値に変数Iを設定する(S12)。次に、ブロックエラー値を測定するための開始アドレスを取得(S13)し、ブロックエラー値を図4の一定記録量D5で示される長さ分測定する(S14)。ブロックエラー測定が終了(S15)したら、ブロックエラー値が閾値を超える回数、または閾値を越えない場合のブロックエラー値の総数をブロクエラー情報としてブロックエラーテーブルに保存する(S16)。変数Hに1を加算(S18)し、変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8以上の場合(S18)には処理を終了する。変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8未満の場合(S18)には(S11)に戻る。
図25は、本発明の実施の形態に係わるチルト計測用領域を用いて再生信号のジッタ値の測定を行い、適正チルト設定を行うメイン処理手順を示す図である。
図25において、固有値定義テーブル(図14)読み込みが実行され(S2501)、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定(S2502)する。次に、光ディスクメディアに対する初期起動時、あるいは光ディスクメディアへの最適記録パワーを決定するOPC開始時にドライブ固有情報格納領域からチルト計測用領域の開始アドレス取得を取得(S2503)する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来なかった場合(S2504)には処理を終了する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来た場合(S2504)には、チルト計測領域測定2(S2505)を実行し、適正チルト取得2(S2506)を実行する。適正チルト値が求まった場合(S2507)には、適正チルト値を設定(S2509)し、適正チルト値が求まっていない場合(S2507)には、チルト基準値を変更(S2508)し、(S2504)に戻る。
図26は、本発明の実施の形態に係わるチルト計測用領域を用いジッタ情報をジッタテーブルに保存する処理手順であるチルト計測領域測定2を示す図である。
図26において、変数Hに0を代入(S2610)し、変数Iに(S2611)で示される式により値を代入し、チルト値に変数Iを設定する(S2612)。次に、再生信号のジッタ値を読み出すための開始アドレスを取得(S2613)し、再生信号のジッタ値を図4の一定記録量D5で示される長さ分測定する(S2614)。再生信号のジッタ値の測定が終了(S2615)したら、再生信号のジッタ値が閾値を超える場合と閾値を超えない場合の区別と閾値を越えない場合の再生信号のジッタ値をジッタ情報としてジッタテーブルに保存する(S2616)。変数Hに1を加算(S2617)し、変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8以上の場合(S2618)には処理を終了する。変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8未満の場合(S2618)には(S2611)に戻る。
図27は、本発明の実施の形態に係わるチルト計測用領域を用いてRF振幅の測定を行い、適正チルト設定を行うメイン処理手順を示す図である。
図27において、固有値定義テーブル(図14)読み込みが実行され(S2701)、チルト基準値にチルト基準値初期値を設定(S2702)する。次に、光ディスクメディアに対する初期起動時、あるいは光ディスクメディアへの最適記録パワーを決定するOPC開始時にドライブ固有情報格納領域からチルト計測用領域の開始アドレス取得を取得(S2703)する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来なかった場合(S2704)には処理を終了する。チルト計測用領域の開始アドレスを取得出来た場合(S2704)には、チルト計測領域測定3(S2705)を実行し、適正チルト取得3(S2706)を実行する。適正チルト値が求まった場合(S2707)には、チルト基準値変更要求有りか(S2710)の確認を行い、チルト基準値変更要求有りの場合には、チルト基準値を変更(S2709)し、S2704に戻る。チルト基準値変更要求無しの場合には、適正チルト値を設定(S2711)し、処理を終了する。適正チルトが決まらない場合(S2707)には、チルト基準値を変更し(S2708)、(S2704)に戻る。
図28は、本発明の実施の形態に係わるチルト計測用領域を用いRF信号情報をRF信号振幅テーブルに保存する処理手順であるチルト計測領域測定3を示す図である。
図28において、変数Hに0を代入(S2810)し、変数IにS2811で示される式により値を代入し、チルト値に変数Iを設定する(S2812)。次に、RF信号の振幅値を読み出すための開始アドレスを取得(S2813)し、RF信号の振幅値を図4の一定記録量D5で示される長さ分測定する(S2814)。RF信号の振幅値の測定が終了(S2815)したら、RF信号振幅値が測定可か測定不可であるかの区別と測定可の場合はRF信号の振幅値、測定不可の場合は、測定不可を示す値の0をRF信号情報としてRF信号振幅テーブルに保存する(S2816)。変数Hに1を加算(S2817)し、変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8以上の場合(S2818)には処理を終了する。変数Hが図4のチルト値変更最大回数D8未満の場合(S2818)には(S2811)に戻る。
図29は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
図29においては、光ディスクの偶数層の外周部にUSER DATA 5を追記する時において、記録を開始する位置の外側に、チルト計測用領域以外の十分な記録領域が存在しない場合を示している。
図29において、チルト計測用領域を使用しブロックエラー測定手段13によりブロックエラー値を測定するか、または再生信号ジッタ測定手段16により再生信号のジッタ値を測定するか、またはRF信号振幅測定手段18にて振幅値を測定することで、ブロックエラー値が閾値を超える数が最小でブロックエラー値の総数が最小値となる場合におけるチルト値、あるいは再生信号のジッタ値が閾値以下になる条件下でジッタ値が最良点となる場合におけるチルト値、あるいはRF信号の振幅値が最大となる最適チルト値を取得することを示しており、図29のチルト取得位置Lにて最適チルト値を取得したことを示している。
図30は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
図30は、光ディスクの偶数層の外周部にUSER DATA 6を追記する時において、記録を開始する位置より外側にある記録済み領域に、十分な記録領域が存在する場合を示している。
図30では、これから記録を開始するUSER DATA 6の記録開始位置より外周にあるUSER DATA 5の内周部の領域を使用しブロックエラー測定手段によりブロックエラー値を測定するか、または再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値を測定するか、またはRF信号の振幅値を測定することで、ブロックエラー値が閾値を超える数が最小でブロックエラー値の総数が最小値となる場合におけるチルト値、あるいは再生信号のジッタ値が閾値以下になる条件下でジッタ値が最良点となる場合におけるチルト値、あるいはRF信号の振幅値が最大になる場合のチルト値を取得することを示しており、図30のチルト取得位置Kにて最適チルト値を取得したことを示している。
図31は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
図31は、光ディスクの奇数層の外周部にUSER DATA 3を追記する時において、記録を開始する位置より内側にある記録済み領域に、十分な記録領域が存在する場合を示している。
図31において、記録を開始するUSER DATA 4の記録開始位置より内側にあるUSER DATA 3の外周部にてブロックエラー測定手段によりブロックエラー値を測定するか、または再生信号ジッタ測定手段により再生信号のジッタ値を測定するか、またはRF信号の振幅値を測定することで、ブロックエラー値が閾値を超える数が最小でブロックエラー値の総数が最小値となる場合におけるチルト値、あるいは再生信号のジッタ値が閾値以下になる条件下でジッタ値が最良点となる場合におけるチルト値、あるいはRF信号の振幅値が最大となる場合のチルト値を取得することを示しており、図31のチルト取得位置Mにて最適チルト値を取得したことを示している。
図32は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
図32は、光ディスクの偶数層の外周部にUSER DATA 10を追記する時において、記録を開始する位置より内周にある記録済み領域に、十分な記録領域が存在する場合を示している。
図32において、奇数層のUSER DATA 1に記録直後に、奇数層から偶数層に移動し偶数層のUSER DATA 2の記録を行い、その後、奇数層のUSER DATA 3に記録直後に、奇数層から偶数層に移動し偶数層のUSER DATA 4の記録を行い、以下同様に、奇数層のUSER DATA 5から偶数層のUSER DATA 10への記録を行うことを示している。
図33は、本発明の実施の形態に係わる光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
図33は、図32に対し、Administration Zoneでのチルト取得位置Lと光ディスクの中心からチルト取得位置Lまでの半径R1、USER DATA 8の外周部に位置するチルト取得位置Mと光ディスクの中心からのチルト取得位置Mまでの半径R2、光ディスクの中心からUSER DATA 10の記録開始位置までの半径R3を追加した図である。USER DATA 10でのチルト値を求める場合、USER DATA 10での記録量が多ければ、半径R2と半径R3が大きく離れることになるが、この場合には記録開始位置のチルト値は、チルト取得位置Mで求めたチルト値とチルト取得位置Lにて求めたチルト値を用いて、関数近似することにより補間できるから適正なチルト値を取得することができる。
図34は、本発明の実施の形態に係わる光ディスク半径位置と光ディスクの反り量を示した図である。
光ディスク曲面に対する半径位置が半径Rでのチルト角とその位置での接線と曲面との接点Aを示した図である。
チルト角はθ1であるが、作図上θ2と等しい、
このためtan(θ2)=β/α、つまりθ2=tan-1(β/α)が成り立つが、θ2が小さい時には、θ2≒β/αとなり、β/αは接点Aでの微分係数となるから、チルト角は曲面を関数近似した場合の微分で表される。このため、曲面を下記1の2次関数で表現した場合には、チルト角は式2で表される。
y=ax2+bx+c(yは反り量) ・・・式1
チルト角=2ax+b(xは半径位置) ・・・式2
またチルト値を図1のデジタルサーボコントローラ9を通じ、チルト値制御手段10に設定すると、チルトアクチュエータ6は対物レンズを光ディスク1の半径方向に傾けるため、チルト値とチルト角は同じと考えてよい。そして図33において半径R2にてチルト取得位置Mで得られたチルト値をTi2、半径R1にてチルト取得位置Lで得られたチルト値をTi1とすれば、
Ti1=2a×R1+b ・・・式3
Ti2=2a×R2+b ・・・式4
が得られ、式3と式4より
a=(Ti1−Ti2)/(2×(R1−R2))
b=(Ti2×R1−Ti1×R2)/(R1−R2)
となり、
図33の半径R3のチルト値は、2×a×R3+b
で与えられる。