JP4559593B2 - 有機性排水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機性排水処理装置、特に細胞膜破砕装置を有する排水処理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水処理場など活性汚泥法による廃水処理施設から排出される余剰汚泥は濃縮・脱水後、埋め立て処分や焼却処分されている。しかし、近年、埋め立て処分場の受け入れ容量の問題や焼却時の費用等の問題が生じるため余剰汚泥の削減が求められており、汚泥削減方法の一つとして機械的破砕、酸化剤及び還元剤、アルカリ、加温加圧等細胞膜破砕装置により細胞膜を破砕させた汚泥を好気性消化または生物処理槽へ返送するという方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記方法では細胞膜を破砕した汚泥が生物処理槽への負荷となり、生物処理槽の状態によっては汚泥削減効率の低下や処理水質の悪化を引き起こすことになる。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、その課題とするところは、汚泥削減効率を最大限に高めるとともに処理水質の適正な維持を図ることができる有機性排水処理方法及びその装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生物処理槽の処理状態に適応した細胞膜破砕方法に注目し、汚泥削減効率を最大限に高めるとともに処理水質の適正な維持を図ることを特徴とする処理方法と装置を知見に基づき完成に至ったものであり、上記した課題は、本発明者の細胞膜破砕方法の研究の結果、各請求項記載の発明によって解決される。
【0015】
請求項記載の発明に係る有機性排水処理装置は、有機物を含む排水を微生物による有機物分解する生物処理槽と、該生物処理槽内の排水を曝気する曝気装置と、有機物分解された汚泥を固液分離する沈殿槽と、該沈殿槽で分離した上澄水を消毒して系外へ放流する放流部と、該沈殿槽から汚泥を引抜き前記生物処理槽に返送する返送引抜装置と、該沈殿槽からの汚泥を、該汚泥を構成している生物の細胞膜を破砕して前記生物処理槽に汚泥を返送する細胞膜破砕装置とを有する有機性排水処理装置であって、DO計とORP計とpH計と水温計とMLSS計とによってそれぞれ検出される前記生物処理槽内のDO値とORP値とpH値と水温とMLSS値と、DO値の減少速度を算出した値とORP値の減少速度を算出した値とを前件部変数とし、かつ前記細胞膜破砕装置への運転出力と前記曝気装置への曝気量出力と返送引抜装置への引抜指示出力を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づいた処理を行なう制御装置を備え、前記pH計と前記DO計と前記水温計と前記ORP計と前記MLSS計の各出力信号を前記制御装置に入力し、かつ前記ファジイ制御規則に基づき前記出力信号に基づいた制御信号を前記細胞膜破砕装置と前記曝気装置と前記返送引抜装置に出力することを要旨としたものである。
【0016】
これにより、汚泥削減効率を最大限に高め、処理水質の適正な維持を図るとともに、実験データからの特性分析、あるいは実際の排水処理場でのフィールドテストの分析に基づいたファジイ制御規則及びメンバーシップ関数を設定することで、24時間最適な自動制御を行なうことが可能となり、大幅な保守コストダウンを図ることができる。
また、ファジイ制御規則あるいはメンバーシップ関数は簡易に変更することができ、現場あるいは遠隔にて変更することも可能であり、保守性能の向上を飛躍的に向上することができる。
【0017】
請求項記載の発明に係る有機性排水処理装置は、有機物を含む排水を微生物による有機物分解する生物処理槽と、該生物処理槽内の排水を曝気する曝気装置と、有機物分解された汚泥を固液分離する沈殿槽と、該沈殿槽で分離した上澄水を消毒して系外へ放流する放流部と、該沈殿槽から汚泥を引抜き前記生物処理槽に返送する返送引抜装置と、該沈殿槽からの汚泥を貯留する貯留槽と、該汚泥を構成している生物の細胞膜を破砕して前記生物処理槽に汚泥を返送する細胞膜破砕装置とを有する有機性排水処理装置において、DO計とORP計とpH計と水温計とMLSS計とによってそれぞれ検出される前記生物処理槽内のDO値とORP値とpH値と水温とMLSS値と、DO値の減少速度を算出した値とORP値の減少速度を算出した値とMLSS値の増加速度を算出した値とを前件部変数とし、かつ前記細胞膜破砕装置への運転出力と前記曝気装置への曝気量出力と返送引抜装置への引抜指示出力を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づいた処理を行なう制御装置を備え、前記pH計と前記DO計と前記水温計と前記ORP計と前記MLSS計の各出力信号を前記制御装置に入力し、かつ前記ファジイ制御規則に基づき前記出力信号に基づいた制御信号を前記細胞膜破砕装置と前記曝気装置と前記返送引抜装置に出力することを要旨としたものである。
【0018】
これにより、請求項と同様に、汚泥削減効率を最大限に高め、処理水質の適正な維持を図るとともに、実験データからの特性分析、あるいは実際の排水処理場でのフィールドテストの分析に基づいたファジイ制御規則及びメンバーシップ関数を設定することで、24時間最適な自動制御を行なうことが可能となり、大幅な保守コストダウンを図ることができる。また、ファジイ制御規則あるいはメンバーシップ関数は簡易に変更することができ、現場あるいは遠隔にて変更することも可能であり、保守性能の向上を飛躍的に向上することができる。
【0019】
請求項記載の発明に係る有機性排水処理装置は、請求項又は記載の有機性排水処理装置において、細胞膜破砕装置の汚泥流出側にリン除去装置を設けて、細胞膜破砕装置から流出される有機溶液中に溶存するリン成分を除去するように構成したことである。これにより、破砕された汚泥から溶出するリンを或いは放流部に流入する沈澱槽の上澄水に溶存するリンをリン除去装置で吸着することにより効率的なリン回収を行い、処理水へのリンの流出を制限することができる。
【0020】
請求項記載の発明に係る有機性排水処理装置は、請求項又は又は記載の有機性排水処理装置において、細胞膜破砕装置において、前記細胞膜破砕装置はガラスビーズのビーズミルを使用し、前記ガラスビーズは酸化リチウム酸化ナトリウム酸化カリウムとを合計で8%から20%含み、かつ、直径0.1mmから1mmのガラスビーズが全体の70%以上含有する構成とし、このガラスビーズによって細胞膜破砕を行うことを要旨としたものである。これにより、細胞膜を効率よく破砕することが可能となり、汚泥を削減することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1において、有機性排水はまず原水槽1に貯留される。原水槽1に貯留された有機性排水は第1の生物処理槽2へ送られ微生物による有機物分解の生物処理され、次いで第1の沈殿槽3へ送られ固液分離される。
【0022】
ここで、第1の生物処理槽2は一般的には活性汚泥方式による、または、後述する第1の曝気装置17による接触曝気方式により生物処理を行う。
【0023】
そして、第1の沈殿槽3での固液分離によって生じた上澄み液は放流部4へと送られ放流される。
【0024】
一方、固液分離によって第1の沈殿槽3の底部に堆積した汚泥は第1の返送引抜装置5によって返送汚泥として第1の生物処理槽2へ返送される、あるいは、余剰汚泥として細胞膜破砕装置7へ直接に送られるか、あるいは、汚泥貯留槽6に送られて該汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7に送られる。
【0025】
細胞膜破砕装置7へ送られた余剰汚泥は、該細胞膜破砕装置7によって破砕することにより有機性溶液へと変えられ、第2の生物処理槽8へ返送した後に、該第2の生物処理槽8により上述と同様にして生物処理される。
【0026】
そして、上記該第2の生物処理槽8からの汚泥は、第2の沈殿槽9に送られて固液分離される。この第2の沈殿槽9で固液分離により底部に堆積した汚泥が第2の返送引抜装置10によって返送汚泥として第2生物処理槽8へ返送される、あるいは、余剰汚泥として汚泥貯留槽6に送られた後、再び細胞膜破砕装置7へ、あるいは、直接に細胞膜破砕装置7へ送られて、第2の生物処理槽8へ返送した後に生物処理される。
【0027】
また、第2の沈殿槽9の上澄み液は、リン除去装置11から原水槽1あるいは第1の生物処理槽2に返送される。なお、リン除去装置11より放流部4へと放流することも可能である。
【0028】
このようにして、余剰汚泥の細胞膜を破砕しつつ各生物処理槽に返送することにより、結果として、余剰汚泥を削減することができる。
【0029】
ここで、後述する制御装置19の制御方法としては、第1の生物処理槽2のMLSS値が上昇したときにおいて、第2の生物処理槽8の負荷量が低いと制御装置19が判断したときは、第1の返送引抜装置5により余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送ることなく直接に細胞膜破砕装置7へ送る。
【0030】
一方、第1の生物処理槽2のMLSS値が上昇したときにおいて、第2の生物処理槽8の負荷量が高いと制御装置19が判断したときは、第1の返送引抜装置5により余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送り、第2の生物処理槽8の負荷量が低くなったと制御装置19が判断した後に余剰汚泥を汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送る。
【0031】
また、細胞膜破砕装置7の処理能力を超えてしまうほど第1の生物処理槽2のMLSS値が急激に上昇した場合も、余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送り、該第1の生物処理槽2のMLSS値が正常値に回復し、なおかつ第2の生物処理槽8の負荷量が低いと制御装置19が判断した後に汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送る。
【0032】
同様に、第2の生物処理槽8のMLSS値が上昇したときにおいて、該第2の生物処理槽8の負荷量が低いと制御装置19が判断したときは、第2の返送引抜装置10により余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送ることなく直接に細胞膜破砕装置7へ送る。
【0033】
一方、第2の生物処理槽8のMLSS値が上昇したときにおいて、該第2の生物処理槽8の負荷量が高いと制御装置19が判断したときは、第2の返送引抜装置10により余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送り、該第2の生物処理槽8のMLSS値が正常値に回復し、なお、負荷量が低くなったと制御装置19が判断した後に余剰汚泥を汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送る。
【0034】
また、細胞膜破砕装置7の処理能力を超えてしまうほど第2の生物処理槽8のMLSS値が急激に上昇した場合も、余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送り、該第2の生物処理槽8のMLSS値が正常値に回復し、なおかつ負荷量が低くなったと制御装置19が判断した後に汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送る。
【0035】
このように、必要時以外は余剰汚泥を汚泥貯留槽6に送ることなく直接に細胞膜破砕装置7へ送ることにより、省エネルギー化、時間短縮が可能である。
【0036】
上述した細胞膜破砕装置7は特に限定されるものではないが、湿式ビーズミル又は超音波による破砕が好ましい。
【0037】
この湿式ビーズミルは円筒状容器内に設置された回転ディスクを回転させ容器内に充填されたビーズを撹拌させることにより生じるせん断・摩砕力によって細胞膜を破砕する。
【0038】
円筒状容器へのビーズの充填率は約75〜90%回転ディスクの周速は約8〜20m/sec、円筒状容器内滞留時間は30秒〜20分、円筒状容器内接液部および回転ディスクの材質は特に限定されるものではないがポリウレタンが実用上好ましい。
【0039】
ビーズ材質は、酸化リチウム+酸化ナトリウム+酸化カリウムの含有率が約8%以上かつ20%以下含む約直径0.1〜1.0mm のガラスビーズによって細胞膜破砕を行うガラスビーズミルを用いた。
【0040】
その理由は、細胞の大きさは約1μm程度であり、細胞膜をビーズミルにて破砕するにはビーズの大きさも約直径50μm(0.05mm)程度が最も効率がよい結果が出たが、ビーズが小さいためビーズを流出するのを防止するために、流出防止用のフィルターが必要であり、そのフィルターが細かすぎると、細胞以外のごみによって目詰まりを生じる。このため、通常は直径約0.1〜1.0mm 程度にしてフィルターもやや大きいものにしておくことで実用性が出てくる。
【0041】
また、細胞膜はアルカリによって溶解するが、ガラス中の酸化リチウム+酸化ナトリウム+酸化カリウムの合計分が少ない方が消耗は少なくてすむが、高価格であり、また酸化リチウム+酸化ナトリウム+酸化カリウムの合計分が約20%を超えるようであれば水中へのアルカリの溶解が大きく、消耗が多くなりガラスビーズを追加して供給していく必要が出てくる。このため、ガラスビーズの交換頻度が高くなり、管理面で実用的ではない。
【0042】
従って、メンテナンスを1週間に1回以下にするには酸化リチウム+酸化ナトリウム+酸化カリウムの合計分の含有率を約8%から20%程度にしておくのが経済的で、かつ効率的な細胞膜破砕効果が得られる。
【0043】
ところで、図1は単一の生物処理槽で有機性排水の処理と破砕よって有機溶液化した汚泥の処理を行なう場合、破砕によって有機溶液化した汚泥による負荷増大のため単一の生物処理槽での処理能力を超えてしまうことがあるため、細胞膜破砕装置7によって破砕された汚泥を第2の生物処理槽8で生物処理し、第2の沈殿槽9で固液分離を行なうことによって細胞膜破砕装置7で破砕され有機溶液化した汚泥による第1の生物処理槽2への負荷の増大を避けることができ、結果として、放流部4の水質の悪化を避けることができる。なお、第2の沈殿槽9の上澄み液は原水槽1へ送っても放流部4へ送ってもよい。
【0044】
ここで、破砕によって有機溶液化した汚泥による第1の生物処理槽2への負荷増大の危険が全くない場合は、第2の生物処理槽8、第2の沈殿槽9、第2の返送引抜装置10をなくした単一の生物処理槽(図3の実施の形態において説明する。)での処理を行なうことも可能である。
【0045】
さらに、細胞膜の破砕によって細胞体内に蓄積されていたリンの溶出については粒状金属酸化物、例えば活性アルミナと呼ばれるアルミニウム酸化物により、リンを吸着させるリン除去工程を処理装置内に組み込むことで対応できる。
【0046】
リン除去工程を挿入する位置は、前述した実施の形態では、第2の沈殿槽9の直後に設けたが、細胞膜破砕装置7の直後、放流部4直前に少なくとも一つ以上設けるようにすることが好ましい。また、第2の生物処理槽8、第2の沈殿槽9がない単一の生物処理槽の場合(後述する図3の実施の形態において)も、細胞膜破砕装置7の直後、放流部4直前に少なくとも一つ以上設けるようにすることが好ましい。
【0047】
このリン除去工程は、粒状金属酸化物を充填させた容器内に排水を通過させることによりリンを吸着除去する。
排水と粒状金属酸化物の接触面積を大きく取ることによりリンの除去能力を向上させることができ、例えば、排水を霧状にして容器内に導入させるか、金属酸化物の粒径を小さくすることによりリンの除去能力を向上させることができる。実用的には金属酸化物の粒径は強度面を考慮し、約1〜10mmが好ましい。
【0048】
また、金属酸化物の種類によっては最適pHがあり、排水を容器内に導入する前にpHを調整することによりリンの除去能力を向上させることができる。
pHの調整は薬品による調整が一般的であるが、例えば活性アルミナと呼ばれるアルミニウム酸化物の最適pHは約5.5〜6.0であるため、図1においては後述する第2の曝気装置18で曝気することによりpHを約5.5〜6.0に調整することができ、薬品の注入をすることなくリン除去を行うことができる。
【0049】
そして、実際の制御方法としては、第1の生物処理槽2及び第2の生物処理槽8にそれぞれDO計12、ORP計13、pH計14、水温計15、MLSS計16を設け、各検出信号は制御装置19に入力する。
【0050】
制御装置19は、1例として各検出信号をディジタル変換する信号変換部と記憶部とプログラムを内蔵するコンピュータである。この制御装置19は入力値に基づき細胞膜破砕装置7、第1の生物処理槽2における第1の曝気装置17、第2の生物処理槽8における第2の曝気装置18、第1の返送引抜装置5、第2の返送引抜装置10の制御を行なう。
【0051】
制御方法としては、DO値、ORP値、pH値、水温、MLSS値と、DO値より非曝気後の減少速度を算出した値、非曝気後のORP値の減少速度を算出した値、MLSS値の増加速度を算出した値を前件部変数とし、かつ細胞膜破砕装置7への運転出力、第1の曝気装置17及び第2の曝気装置18への曝気量、第1の返送引抜装置5、第2の返送引抜装置10への引抜指示を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づき、細胞膜破砕装置7、第1の曝気装置17及び第2の曝気装置18、第1の返送引抜装置5、第2の返送引抜装置10の制御を行なう。
【0052】
なお、非曝気後のDO値及びORP値減少速度は、例えば、一定時間ごとに第1の曝気装置17及び第2の曝気装置18を一定時間停止させ、DO計12、ORP計13の各検出信号より算出する。
【0053】
そして、ファジイ制御規則としては、第2の生物処理槽8の直前の非曝気の処理時のDO値の減少速度が所定値以下の場合に細胞膜破砕装置7の運転を行ない、所定値以上の場合に該細胞膜破砕装置7の運転の停止を行なうと同時に、第2の生物処理槽8のDO値の減少速度に対するORP値の減少速度の相対値が所定値以上の場合に細胞膜破砕装置7の運転の停止を行なう細胞膜破砕運転規則(a)、
第1の生物処理槽2あるいは第2の生物処理槽8のpH値が所定値以下になると第1の曝気装置17、第2の曝気装置18の曝気量を減少させ、所定値以上になると曝気量を増加させると同時に、第1の生物処理槽2及び第2の生物処理槽8の水温により前記曝気量を相対的に変化させるようにする曝気量制御規則(b)、
第1の生物処理槽2のMLSS値が所定値以上になると、第1の返送引抜装置5から汚泥貯留槽6又は細胞膜破砕装置7に汚泥を引き抜く制御規則(c)、
第1の生物処理槽2のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になると、余剰汚泥を第1の返送引抜装置5から汚泥貯留槽6に引き抜く制御規則(d)、
第1の生物処理槽2のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になった後、一定時間後に該MLSS値が所定値以下になると汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送り出す制御規則(e)、
第2の生物処理槽8のMLSS値が所定値以上になると、第2返送引抜装置10から汚泥貯留槽6又は細胞膜破砕装置7に汚泥を引き抜く制御規則(f)、
第2の生物処理槽8のMLSS値が所定値以下になると汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7に余剰汚泥を送り出す制御規則(g)、
第2の生物処理槽8のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になると、余剰汚泥を第2の返送引抜装置10から汚泥貯留槽6に引き抜く制御規則(h)、
第2の生物処理槽8のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になった後、一定時間後に該MLSS値が所定値以下になると汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ送り出す制御規則(i)
で構成される。
【0054】
以上の制御規則をファジイ制御規則として整理した例を表1に示す。表1で示す制御規則で、If〜and〜の、〜部分がファジイ制御規則の表2で示す前件部変数に(例えば、(a)では〜部分がX1、X2)、Then〜の、〜の部分が表3で示す後件部変数に(例えば、(a)では〜部分がY1)相当する。
【0055】
【表1】
Figure 0004559593
【0056】
【表2】
[前件部変数]
X1=第2の生物処理槽8の直前の非曝気の処理時のDO値の減少速度が所定値以下
X2=第2の生物処理槽8の直前の非曝気の処理時のORP値の減少速度のDO値の減少速度に対する相対値が所定値以下
X3=第1の生物処理槽2のpH値が所定値以上
X4=第1の生物処理槽2の水温のpH値に対する相対値が所定値以下
X5=第2の生物処理槽8のpH値が所定値以上
X6=第2の生物処理槽8の水温のpH値に対する相対値が所定値以下
X7=第1の生物処理槽2のMLSS値が所定値以上
X8=第1の生物処理槽2のMLSS値の増加速度が所定値以上
X9=第1の生物処理槽2のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になった後、一定時間後に該MLSS値が所定値以下
X10=第2の生物処理槽8のMLSS値が所定値以上
X11=第2の生物処理槽8のMLSS値が所定値以下
X12=第2の生物処理槽8のMLSS値の増加速度が所定値以上
X13=第2の生物処理槽8のMLSS値の増加速度が所定値以上でかつ該MLSS値が所定値以上になった後、一定時間後に該MLSS値が所定値以下
【0057】
【表3】
[後件部変数]
Y1=細胞膜破砕装置7への運転指令
Y2=第1の曝気装置17への曝気量指示
Y3=第2の曝気装置18への曝気量指示
Y4=第1の返送引抜装置5から汚泥貯留槽6又は細胞膜破砕装置7に汚泥を引き抜く指示
Y5=第1の返送引抜装置5から汚泥貯留槽6に汚泥を引き抜く指示
Y6=汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ汚泥を送る指示
Y7=第2の返送引抜装置10から汚泥貯留槽6又は細胞膜破砕装置7に汚泥を引き抜く指示
Y8=汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7に汚泥を送る指示
Y9=第2の返送引抜装置10から汚泥貯留槽6に引き抜く指示
Y10=汚泥貯留槽6から細胞膜破砕装置7へ汚泥を送る指示
【0058】
ここで、前件部変数は入力信号に対して最大値と最小値により−1から+1までの値に規格化し、また、後件部は変数も同様に−1から+1までの値に規格化している。前件部変数の規格値より、min-max重心法によるメンバーシップ関数に基づいて、0から1までの前件部適合度を算出し、同様にして後件部変数の規格値より0から1までの後件部適合度を算出する。
【0059】
そして、制御規則毎に前件部適合度の最小値(min)を後件部のメンバーシップ関数に乗じ、全ての制御規則について最大値(max)を用いて合成する。そして、合成したメンバーシップ関数の重心を制御装置19の出力値とするようにしている。
【0060】
このように、表2の前件部変数、表3の後件部変数で構成される表1の制御規則に基づいて制御装置19において演算処理を行ない、最適な細胞膜破砕、各生物処理槽の曝気、汚泥の返送及び引抜を行なう。また、各前件部変数における目標とする所定値は実際の現場に合わせた数値とし、現場実態に即した制御を行なうことができるようにしている。
【0061】
前記制御装置19における処理の流れを図2に示す。この制御装置19の電源を起動すると、ステップS1においてファジイ制御に関するメンバーシップ関数と制御規則を記憶部より読み込み、起動時の初期処理を行なう。
【0062】
ステップS2において第1の生物処理槽2及び第2の生物処理槽8のDO計12、ORP計13、pH計14、水温計15、MLSS計16より検出信号を入力し、[0053]から[0060]までに示したように、ステップS3において各検出データにより前件部及び後件部の規格化を行なう。
【0063】
ステップS4において、メンバーシップ関数、制御規則より制御出力値の計算を行なった後、ステップS5において、細胞膜破砕指示、曝気量、返送引抜指示の出力を行ない、ステップ6において制御終了の判断を行なった後、終了でないと判断する場合はステップ2より処理を繰り返し、終了と判断する場合は処理を終了する。
【0064】
なお、図3に示す実施の形態は、図1において第1の生物処理槽2及び第2の生物処理槽8について単一の生物処理槽(第1の生物処理槽2)としかつ汚泥貯留槽6をなくした場合を示し、その余は前述した実施の形態と同様に構成されている。
すなわち、図3において、有機性排水は、原水槽1に貯留される。原水槽1に貯留された有機性排水は第1の生物処理槽2へ送られて前述と同様に生物処理される。
【0065】
次いで、第1の沈殿槽3へ送られて固液分離される。この第1の沈殿槽3における固液分離によって生じた上澄み液は放流部4へと送られ放流される。
【0066】
一方、固液分離によって第1の沈殿槽3底部に堆積した汚泥は第1の返送引抜装置5によって返送汚泥として第1の生物処理槽2へ返送される。または、余剰汚泥として直接に細胞膜破砕装置7へ送られる。
【0067】
この余剰汚泥は細胞膜破砕装置7によって破砕することにより有機性溶液へと変えられ、第1の生物処理槽2へ返送した後に再び生物処理され、結果として、余剰汚泥を削減することができる。
【0068】
ここで、第1の生物処理槽2のMLSS値が上昇したときにおいて、第1の生物処理槽2の負荷量が低いと制御装置19が判断したときに、細胞膜破砕装置7へ送る。
【0069】
また、第1の生物処理槽2に前述した実施の形態と同様に、DO計12、ORP計13、pH計14、水温計15、MLSS計16を設け、各検出信号は制御装置19に入力する。
【0070】
制御装置19は、1例として各検出信号をディジタル変換する信号変換部と記憶部とプログラムを内蔵するコンピュータである。制御装置19は入力値に基づき細胞膜破砕装置7、第1の曝気装置17、第1の返送引抜装置5のそれぞれの制御を行なうものである。
【0071】
制御方法としては、前述した実施の形態を基本とし、DO値、ORP値、pH値、水温、MLSS値と、DO値より非曝気後の減少速度を算出した値、非曝気後のORP値の減少速度を算出した値を前件部変数とし、かつ細胞膜破砕装置7への運転出力、第1の曝気装置17への曝気量、第1の返送引抜装置5への切替指示を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づき、細胞膜破砕装置7、第1の曝気装置17、第1の返送引抜装置5の制御を行なう。
【0072】
ファジイ制御規則としては、前述した実施の形態を基本とし、第1の生物処理槽2のMLSS値が所定値以上、かつ、第1の生物処理槽2の直前の非曝気の処理時のDO値の減少速度が所定値以下の場合に第1の返送引抜装置5から細胞膜破砕装置7に汚泥を送ると同時に前記細胞膜破砕装置7の運転を行ない、第1の生物処理槽2のMLSS値が所定値以下、または、第1の生物処理槽2の直前の非曝気の処理時のDO値の減少速度が所定値以上、または、第1の生物処理槽2のDO値の減少速度に対するORP値の減少速度の相対値が所定値以上の場合、細胞膜破砕装置7の停止を行なうと同時に、第1の返送引抜装置5から第1の生物処理槽2に返送を行う細胞膜破砕運転規則(a)、
第1の生物処理槽2のpH値が所定値以下になると第1の曝気装置17の曝気量を減少させ、所定値以上になると曝気量を増加させると同時に、第1の生物処理槽2の水温により前記曝気量を相対的に変化させるようにする曝気量制御規則(b)
で構成される。
【0073】
以上の制御規則をファジイ制御規則として整理した例を表4に示す。表4で示す制御規則で、If〜and〜の、〜の部分がファジイ制御規則の表4で示す前件部変数に、Then〜の、〜の部分が表4で示す後件部変数に相当する。
【0074】
【表4】
(a)If X1 and X2 and X3 Then Y1
(a)If X1 and X2 and X3 Then Y2
(b)If X4 and X5 Then Y3
【0075】
【表5】
[前件部変数]
X1=非曝気の処理時のDO値の減少速度が所定値以下
X2=非曝気の処理時のORP値の減少速度のDO値の減少速度に対する相対値が所定値以下
X3=MLSS値が所定値以上
X4=pH値が所定値以上
X5=水温のpH値に対する相対値が所定値以下
【0076】
【表6】
[後件部変数]
Y1=細胞膜破砕装置運転指令
Y2=返送引抜装置切替指令
Y3=第1の曝気装置17への曝気量指示
【0077】
ここで、前述の[0058]、[0059]で示したように、前件部変数及び後件部ともに規格化し、min-max重心法によるメンバーシップ関数に基づいて前件部適合度及び後件部適合度を算出し、各制御規則毎に前件部適合度の最小値(min)を後件部のメンバーシップ関数に乗じ、全ての制御規則について最大値(max)を用いて合成したメンバーシップ関数の重心を制御装置19の出力値とするようにしている。
【0078】
このように、表5の前件部変数、表6の後件部変数で構成される表4の制御規則に基づいて制御装置19において演算処理を行ない、最適な細胞膜破砕、生物処理槽の曝気、汚泥の返送を行なう。なお、制御装置19における処理の流れについては、図2にて示す処理の流れと同様である。
【0079】
【発明の効果】
以上詳細に説明したとおり、請求項1記載の発明によれば、余剰汚泥を構成する生物の細胞膜を破砕しつつ生物処理槽に返送することによって、汚泥削減効率を最大限に高めるとともに処理水質の適正な維持を図ることができる。
【0080】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様に、汚泥削減効率を最大限に高めるとともに処理水質の適正な維持を図ることができる。
【0081】
請求項3記載の発明によれば、汚泥削減効率を、さらに最大限に高めるとともに、さらなる処理水質の適正な維持を図ることができる。
【0082】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様に、汚泥削減効率を最大限に高め、処理水質の適正な維持を図るとともに、細胞膜破砕装置から流出される有機溶液中に溶存するリン成分を除去することができる。
【0083】
請求項5記載から請求項9記載の発明によれば、細胞膜破砕装置及び返送引抜装置の運転を生物処理槽のMLSS値及び直前の非曝気状態時のDO値減少速度及び前記DO値減少速度に対する直前の非曝気状態時のORP値減少速度の相対値或いはMLSS値の増加速度に応じて制御することにより、最適な負荷状態での運転が可能となるため処理水質を悪化させることなく汚泥の削減を実施することができる。
また、曝気装置の運転を生物処理槽のDO値のみでなくpH値及び水温のpH値に対する相対値に応じて制御することにより過不足のない曝気を実施することが可能となり、最適な活性汚泥の生育環境を確保し、有機性排水の処理を行うことができる。
【0084】
請求項10及び11記載の発明によれば、汚泥削減効率を最大限に高め、処理水質の適正な維持を図るとともに、実験データからの特性分析、あるいは実際の排水処理場でのフィールドテストの分析に基づいたファジイ制御規則及びメンバーシップ関数を設定することで、24時間最適な自動制御を行なうことが可能となり、大幅な保守コストダウンを図ることができる。
また、ファジイ制御規則あるいはメンバーシップ関数は簡易に変更することができ、現場あるいは遠隔にて変更することも可能であり、保守性能の向上を飛躍的に向上することができる。
【0085】
請求項12記載の発明によれば、破砕された汚泥から溶出するリン或いは放流部に流入する沈澱槽の上澄水に溶存するリンをリン除去装置で吸着することにより効率的なリン回収を行い、処理水へのリンの流出を制限することができる。
【0086】
請求項13記載の発明によれば、細胞膜を効率よく破砕することが可能となり、汚泥を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態で用いる制御装置での処理流れ図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…原水槽
2…第1の生物処理槽
3…第1の沈殿槽
4…放流部
5…第1の返送引抜装置
6…汚泥貯留槽
7…細胞膜破砕装置
8…第2の生物処理槽
9…第2の沈殿槽
10…第2の返送引抜装置
11…リン除去装置
12…DO計
13…ORP計
14…pH計
15…水温計
16…MLSS計
17…第1の曝気装置
18…第2の曝気装置
19…制御装置

Claims (4)

  1. 有機物を含む排水を微生物による有機物分解する生物処理槽と、該生物処理槽内の排水を曝気する曝気装置と、有機物分解された汚泥を固液分離する沈殿槽と、該沈殿槽で分離した上澄水を消毒して系外へ放流する放流部と、該沈殿槽から汚泥を引抜き前記生物処理槽に返送する返送引抜装置と、該沈殿槽からの汚泥を、該汚泥を構成している生物の細胞膜を破砕して前記生物処理槽に汚泥を返送する細胞膜破砕装置とを有する有機性排水処理装置において、
    DO計とORP計とpH計と水温計とMLSS計とによってそれぞれ検出される前記生物処理槽内のDO値とORP値とpH値と水温とMLSS値と、DO値の減少速度を算出した値とORP値の減少速度を算出した値とを前件部変数とし、かつ前記細胞膜破砕装置への運転出力と前記曝気装置への曝気量出力と返送引抜装置への引抜指示出力を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づいた処理を行なう制御装置を備え、
    前記pH計と前記DO計と前記水温計と前記ORP計と前記MLSS計の各出力信号を前記制御装置に入力し、かつ前記ファジイ制御規則に基づき前記出力信号に基づいた制御信号を前記細胞膜破砕装置と前記曝気装置と前記返送引抜装置に出力することを特徴とした有機性排水処理装置。
  2. 有機物を含む排水を微生物による有機物分解する生物処理槽と、該生物処理槽内の排水を曝気する曝気装置と、有機物分解された汚泥を固液分離する沈殿槽と、該沈殿槽で分離した上澄水を消毒して系外へ放流する放流部と、該沈殿槽から汚泥を引抜き前記生物処理槽に返送する返送引抜装置と、該沈殿槽からの汚泥を貯留する貯留槽と、該汚泥を構成している生物の細胞膜を破砕して前記生物処理槽に汚泥を返送する細胞膜破砕装置とを有する有機性排水処理装置において、
    DO計とORP計とpH計と水温計とMLSS計とによってそれぞれ検出される前記生物処理槽内のDO値とORP値とpH値と水温とMLSS値と、DO値の減少速度を算出した値とORP値の減少速度を算出した値とMLSS値の増加速度を算出した値とを前件部変数とし、かつ前記細胞膜破砕装置への運転出力と前記曝気装置への曝気量出力と返送引抜装置への引抜指示出力を後件部変数とする複数のファジイ制御規則に基づいた処理を行なう制御装置を備え、
    前記pH計と前記DO計と前記水温計と前記ORP計と前記MLSS計の各出力信号を前記制御装置に入力し、かつ前記ファジイ制御規則に基づき前記出力信号に基づいた制御信号を前記細胞膜破砕装置と前記曝気装置と前記返送引抜装置に出力することを特徴とした有機性排水処理装置。
  3. 細胞膜破砕装置の汚泥流出側にリン除去装置を設けて、細胞膜破砕装置から流出される有機溶液中に溶存するリン成分を除去するように構成したことを特徴とする請求項1または2記載の有機性排水処理装置。
  4. 細胞膜破砕装置において、前記細胞膜破砕装置はガラスビーズのビーズミルを使用し、前記ガラスビーズは酸化リチウム酸化ナトリウム酸化カリウムとを合計で8%から20%含み、かつ、直径0.1mmから1mmのガラスビーズが全体の70%以上含有する構成とし、このガラスビーズによって細胞膜破砕を行うことを特徴とした請求項1又は2又は3記載の有機性排水処理装置。
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