JP2000354887A - 有機性廃水の処理方法 - Google Patents

有機性廃水の処理方法

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JP2000354887A
JP2000354887A JP16670499A JP16670499A JP2000354887A JP 2000354887 A JP2000354887 A JP 2000354887A JP 16670499 A JP16670499 A JP 16670499A JP 16670499 A JP16670499 A JP 16670499A JP 2000354887 A JP2000354887 A JP 2000354887A
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慶東 名和
Mikio Ide
幹夫 井手
Kenji Yamada
健二 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃水を生物処理して浄化する際に発生
する余剰汚泥の量を安定して減少させることのできる有
機性廃水の処理方法を提供する。 【解決手段】有機性廃水を生物処理槽において処理した
後、処理液を固液分離して分離水は処理水として放流さ
せ、分離汚泥は前記生物処理槽に返送する際に、その一
部又は全部を可溶化処理してから返送する有機性廃水の
処理方法において、可溶化処理する汚泥の固形物量(Q
rX)が(1)QrX/〔αQ(Cin−Cout)−kdV
X〕≧0.5、(2)(QrX+QwX)/VX≦0.2
0の条件を満たすことを特徴とする有機性廃水の処理方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃水を生物
処理して浄化する有機性廃水の処理方法に関するもので
あり、さらに詳しくは生物処理槽で発生する余剰汚泥の
発生量を減少させることのできる有機性廃水の処理方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理施設などの廃水処理施設
から大量に発生する生汚泥や生物処理槽由来の余剰汚泥
は脱水後、産業廃棄物として埋め立て処分したり、焼却
処分している。しかし、近年、埋め立て地の確保が困難
になるとともに、大量の余剰汚泥を焼却処分すると設備
費、維持管理費が高くなるため、余剰汚泥の減量化が求
められている。
【0003】余剰汚泥の生物的な減量化法としては、好
気性消化法や嫌気性消化法によって処理する方法が知ら
れている。しかしながら、好気性消化法や嫌気性消化法
は、10日間以上という長時間の滞留時間を必要とする
割に、減量化率が低いという問題点があり、近年はほと
んど用いられていない。
【0004】こうした問題点を解消するために、生物処
理槽由来の余剰汚泥を可溶化することにより、生分解性
を向上させて生物処理による分解速度を高め、可溶化し
た余剰汚泥を廃水の生物処理槽に返送して生物的に分解
し、余剰汚泥の発生量を減らす方法が多く提案されてお
り、DE4030668A1では、余剰汚泥を湿式媒体
撹拌式ミルなどにより磨砕処理した後、廃水の生物処理
槽へ返送して分解し、余剰汚泥発生量を減少させる方法
が提案されている。湿式媒体撹拌式ミル処理とは、破砕
媒体(ビーズ)を充填したミル室に汚泥を連続的に導入
し、ディスクやピンを備えた撹拌軸を高速回転させるこ
とによりビーズを撹拌し、撹拌されたビーズ間に生じる
剪断摩擦力により汚泥を可溶化する方法である。これら
の方法では通常は可溶化処理量にほぼ比例して汚泥減量
化率は高くなる。しかしながら、可溶化処理量を多くし
た場合に汚泥減量化率が低くなるとともに処理水のCO
Dが悪化する場合があるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題を解決するもので、有機性廃水を生物処理して浄化
する際に発生する余剰汚泥の量を安定して減少させるこ
とのできる有機性廃水の処理方法を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意検討した結果、有機性廃水
を生物処理工程で処理した際に発生する汚泥を可溶化処
理する際に、可溶化処理する汚泥の量を限定することに
より、効率的かつ安定して廃水の処理を行えるととも
に、余剰汚泥の発生量を大幅に減少できることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、第1の発明は、有機
性廃水を生物処理槽において処理した後、処理液を固液
分離して分離水は処理水として放流させ、分離汚泥は前
記生物処理槽に返送する際に、その一部又は全部を可溶
化処理してから返送する有機性廃水の処理方法におい
て、可溶化処理する汚泥の固形物量(QrX)が上記
(1)及び(2)の条件を満たすことを特徴とする有機
性廃水の処理方法を要旨とするものである。また、第2
の発明は、可溶化処理に湿式媒体撹拌式ミルを用いる上
記の有機性廃水の処理方法を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の対象となる有機性廃水としては、通常の生物処
理法によって処理される有機物を含有する廃水であれば
特に限定されるものではなく、家庭排水、し尿、食料品
製造業廃水などの産業廃水などが挙げられる。本発明に
おける生物処理方法としては、このような有機性廃水を
生物処理汚泥の存在下において生物処理を行うものであ
れば特に限定されるものではなく、有機性廃水を曝気槽
で活性汚泥の存在下で曝気する好気的処理や、嫌気的処
理が挙げられる。
【0008】生物処理槽から排出される処理液を固液分
離する方法としては、膜による分離や沈殿槽による分離
が挙げられる。固液分離後の分離水は処理水として放流
される。また、分離汚泥は、必要に応じて一部を余剰汚
泥として引き抜き、大部分は返送汚泥として生物処理槽
に返送される。
【0009】本発明においては、生物処理槽に返送され
る返送汚泥の一部又は全部を可溶化処理してから前記生
物処理槽へ返送する。可溶化処理の方法としては、湿式
媒体撹拌式ミル、超音波、ホモジナイザー、ミキサー等
による機械処理の他、アルカリ処理等の化学処理、熱処
理などによって汚泥を可溶化する方法が挙げられる。こ
れらの方法のうち、湿式媒体撹拌式ミル処理は、取り扱
いが容易である他、難分解性の有機物の発生が少ないな
どの点で優れているため、汚泥の可溶化方法として好ま
しい。
【0010】なお、可溶化処理する汚泥としては、生物
処理槽から排出される処理液そのものや、固液分離後の
分離汚泥でもよいが、通常、処理液の汚泥濃度は0.1
〜1重量%程度であり、固液分離後の分離汚泥の汚泥濃
度でも0.2〜2重量%程度と低いため、これらの汚泥
を汚泥濃縮装置を用いて濃縮しておくことが望ましい。
汚泥を濃縮して汚泥濃度を高くしてから可溶化処理する
と、処理液を直接処理した場合と比べて、処理量が減る
ため可溶化装置がコンパクトになり、さらに処理時間を
大幅に短縮することができるので運転費を大幅に低減す
ることができる。汚泥濃縮装置としては、特に限定され
るものではなく、通常の汚泥の濃縮に用いられる遠心濃
縮機、浮上濃縮機などが挙げられる。濃縮後の汚泥濃度
としては、流動性を示す範囲であれば特に限定されるも
のではない。
【0011】本発明における汚泥の収支は以下の式
(3)で表される。 VdX/dt=αQ(Cin−Cout)−kdVX−QwX−QrX+βQrX (3) ここで、dX/dtは生物処理槽での汚泥の固形物濃度の
時間変化を表し、Vは生物処理槽容量(m3)、Xは生
物処理槽の汚泥の固形物濃度(kg/m3)、Qは1日
当たりの廃水処理量(m3/日)、Qwは1日当たりの余
剰汚泥引き抜き量(m3/日)、Qrは1日当たりの可溶
化処理量(m3/日)、Cinは廃水中のBOD濃度(k
g/m3)、Coutは処理水中のBOD濃度(kg/
3)、kdは汚泥の内生呼吸による減量を表す係数(1
/日)、αは廃水のBODから発生する汚泥の収率
(−)、βは可溶化汚泥から発生する汚泥の収率(−)
を示す。
【0012】可溶化処理を行わない場合では、右辺は第
1項から第3項で表され、定常状態では廃水のBODの
同化により増殖する汚泥の固形物量を表す第1項と汚泥
の内生呼吸により減少する汚泥の量を表す第2項の合計
と等しくなるように第3項の余剰汚泥引き抜き量を設定
する。なお、第4項は1日当たりに可溶化処理する汚泥
の固形物量、第5項は1日当たりに可溶化汚泥から発生
する汚泥の固形物量を示す。
【0013】また、1日当たりに廃水のBODの同化に
より増殖する汚泥の固形物量に対する1日当たりに可溶
化処理する汚泥の固形物量の割合R1(−)は以下の式
(4)で表される。 R1=QrX/〔αQ(Cin−Cout)−kdVX〕 (4)
【0014】また、生物処理槽内の汚泥の固形物量に対
する、1日当たりに可溶化処理する汚泥と1日当たりに
系外に引き抜く余剰汚泥を合計した汚泥の固形物量の比
率R2(1/日)は以下の式(5)で表される。 R2=(QrX+QwX)/VX (5)
【0015】本発明において可溶化処理する汚泥の固形
物量としては、目標の減量化率となるように可溶化処理
量を設定すればよいが、R1が0.5以上となるように
設定することが必要であり、さらに0.5〜5が好まし
く、特に1〜3となるように設定することが好ましい。
一日あたりに、廃水のBODの同化により増殖する汚泥
の固形物量(汚泥の内生呼吸により減少する汚泥の固形
物量を除いた値)に対する可溶化処理する汚泥の固形物
量の割合(R1)が0.5より少ないと、汚泥減量の効
果がほとんどなく、また、5より多くしても可溶化処理
に要する消費電力などが増大するだけで、汚泥減量の効
果はさほど向上しない。
【0016】また、R2(生物処理槽内の汚泥の固形物
量に対する、1日当たりに可溶化処理する汚泥と1日当
たりに系外に引き抜く余剰汚泥を合計した汚泥の固形物
量の比率)が0.20以下となるように設定することが
必要であり、特に0.17以下にすることが好ましい。
0.20より多くすると生物処理槽内での生きている微
生物に対する可溶化汚泥の割合が高くなり過ぎ、汚泥の
活性が低下するため汚泥減量の効果は向上せず、また、
処理水の水質が悪化する可能性がある。
【0017】このため、目標の減量化率になるように汚
泥の可溶化処理量を設定したときに、R2(生物処理槽
内の汚泥の固形物量に対する、1日当たりに可溶化処理
する汚泥と1日当たりに系外に引き抜く余剰汚泥を合計
した汚泥の固形物量の比率)が0.20を越えた場合に
は、生物処理槽容量を大きくさせる、生物処理槽内の汚
泥の固形物濃度を上昇させる、処理する廃水の量を減ら
すなどの方法により、0.20を越えないようにするこ
とが必要である。また、R2が0.20を越えないよう
に自動制御させるためには、生物処理槽内の汚泥の固形
物濃度をSS濃度測定器などを用いて測定して、その値
に基づいて汚泥可溶化量を増減させればよい。
【0018】可溶化処理に湿式媒体撹拌式ミルを用いる
場合では、ミルに汚泥を供給する方法としては、汚泥供
給ポンプを用いればよく、汚泥供給ポンプとしては、汚
泥を吐出できるものであれば特に限定されるものではな
く、渦巻きポンプ、渦巻き斜流ポンプ、斜流ポンプ、軸
流ポンプ、スクリューポンプ、一軸ねじポンプ、プラン
ジャーポンプ、チューブポンプなどが挙げられる。
【0019】また、湿式媒体撹拌式ミル処理に使用され
る破砕媒体(ビーズ)としては、ガラス、アルミナ、ジ
ルコニアなどのビーズが挙げられ、真比重2.0〜7.
0のビーズであることが好ましい。真比重が2.0より
小さいと微生物の破砕が十分にできにくくなり、また真
比重を7.0より大きくしても汚泥の可溶化効果の向上
がほとんどなく、撹拌に必要な動力が大きくなるので好
ましくない。
【0020】また、破砕媒体の粒径としては、0.05
〜2.0mmφが好ましく、特に0.25〜1.0mm
φが好ましい。ビーズの粒径が2.0mmφより大きい
と、ビーズ間の空隙が大きくなるため汚泥を構成する数
μm〜数十μmのバクテリアなどの微生物を可溶化しに
くくなるために好ましくない。また、ビーズの粒径が
0.05mmφより小さいと、ビーズ分離部のスクリー
ンなど間隙も狭くすることが必要となり、このため、ビ
ーズ分離部で分離することが困難となるため好ましくな
い。
【0021】湿式媒体撹拌式ミル処理の条件のうち、ビ
ーズ充填率としては、可溶化効果及び消費電力から50
〜100%、特に70〜90%が好ましく、ディスク
(ピン)先端周速としては、3〜30m/秒、特に5〜
20m/秒が好ましい。また、ミル室の向きとしては、
縦型、横型のいずれでもよく、破砕媒体を撹拌するため
の撹拌装置としてはディスク型、ピン型、ピンディスク
型などが挙げられる。
【0022】湿式媒体撹拌式ミル処理における汚泥の滞
留時間としては、導入する汚泥濃度や用いる破砕媒体な
どによって適宜設定するものであり、特に限定されるも
のではないが、通常20秒〜20分が好ましく、特に3
0秒〜10分が好ましい。滞留時間が20秒よりも短い
と汚泥が十分に可溶化されていない可能性があり、ま
た、20分より長くしても消費電力が増大するだけで、
可溶化効果はさほど向上しない。また、処理温度として
は、60℃以下が好ましく、特に4〜40℃が好まし
い。処理温度が60℃より高いと、汚泥成分の一部が熱
変性して難分解性物質となり、処理水の水質が悪化する
可能性があるために好ましくない。通常、ミル処理によ
り可溶化した汚泥の温度は、処理前の汚泥に比べて10
〜30℃程度上昇するため、夏場のように温度が高い場
合は冷却水を用いて冷却することが好ましい。冷却は湿
式媒体撹拌式ミルのミル室は、通常、二重ジャケット構
造になっているので、この間に冷却水を通すことにより
容易に行うことができる。
【0023】また、ミル処理終了後は、次の運転立ち上
げを容易に行うために、ミル室内を水により洗浄するこ
とが望ましい。洗浄する水としては、水道水、処理水、
原水などを用いて行えばよい。洗浄する水の量及び時間
は適宜設定すればよいが、洗浄水の汚泥濃度が1重量%
以下になるまで洗浄することが好ましい。
【0024】次に、本発明の有機性廃水の処理方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は本発
明の有機性廃水の処理方法の一例を示す概略図である。
本発明の有機性廃水の処理方法は、生物処理工程1、固
液分離工程2、汚泥可溶化工程3からなるものである。
【0025】図1において、家庭排水、し尿、食料品製
造業廃水などの産業廃水などの有機性廃水4は生物処理
槽5に供給されて生物処理される。生物処理された処理
液6の一部は可溶化処理装置12に供給され、可溶化処
理される。可溶化処理された生物処理汚泥6は可溶化汚
泥13となり、返送汚泥10とともに、生物処理槽5に
返送される。残りの生物処理汚泥6は固液分離装置7へ
送られ、処理水8と、分離汚泥9に分離される。分離汚
泥9の大部分は返送汚泥10として前記生物処理槽5へ
返送され、効率的な生物処理のために生物処理槽5の汚
泥濃度をほぼ一定に維持し、生物処理槽5の汚泥濃度が
高くなると、余剰な汚泥は余剰引き抜き汚泥11として
引き抜かれる。図2において、処理液6は全て固液分離
装置7へ送られており、分離汚泥9の一部を可溶化処理
装置12に供給している。図3においては分離汚泥9の
一部を汚泥濃縮装置14において濃縮した後、濃縮汚泥
15を可溶化処理装置12に供給している。
【0026】本発明においては、有機性廃水を生物処理
して浄化する際に発生する汚泥を汚泥可溶化工程で適切
な量を可溶化し、さらに生物処理工程で処理することに
より、生物処理の効率をほとんど悪化させることなく、
汚泥は炭酸ガスと水などに分解され余剰汚泥を大幅に減
量化が実現する。また、可溶化処理装置に湿式媒体撹拌
式ミルを用いた場合では、難分解性成分の発生を伴わな
い汚泥可溶化方法であるため、可溶化汚泥を生物処理し
てもその処理水質が悪化するというおそれがほとんどな
い。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1,2 比較例1,2 図3に示した処理フローにしたがって、5m3の曝気槽
5を用い、化学工場廃水4を1日当たり8m3供給し
た。曝気槽5の溶存酸素濃度は2.0mg/Lとし、汚
泥濃度は2g/Lになるように適宜汚泥を余剰引き抜き
汚泥11として引き抜いた。曝気槽5で処理された処理
液6は沈殿槽7で固液分離して、分離水は処理水8とし
て系外に排出し、分離汚泥9は返送汚泥10として曝気
槽5に返送した。分離汚泥9の一部を、汚泥濃縮装置1
4(アムコン(株)社製(MA−05−K型))を用い
て汚泥濃度を50g/L(約5重量%)に濃縮した後、
汚泥供給ポンプ(兵神装備(株)社製(NE20型))
を用いて1.4L/分で湿式媒体撹拌式ミル12に供給
した。濃縮汚泥15の可溶化処理量は可溶化処理をしな
い系(比較例1)で発生した余剰汚泥の1.0倍の固形
物量(R1=1.0:実施例1)、1.7倍の固形物量
(R1=1.7:実施例2)、3.3倍の固形物量(R
1=3.3:比較例2)とした。それぞれの系で発生し
た引き抜き汚泥の固形物量を測定し、R2及び汚泥減量
化率を算出した。その結果を表1に示す。また、それぞ
れの系における原水及び処理水中のCODを測定し、C
OD除去率を算出した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1から、R2が0.20を超えるまでは
(比較例1、実施例1、2)R1の値が大きくなるほど
汚泥の減量化率が高くなるが、R2が0.20を超える
と(比較例2)ではR1の値をさらに大きくしたにもか
かわらず、汚泥減量化率が低下することがわかる。ま
た、表2から、R2が0.20を超えると処理水の水質
が若干悪化することがわかる。
【0031】実施例3 R2が0.20を超えないようにするため、比較例2と
比べて廃水処理量を減少させて汚泥の発生量を減少させ
るとともに、曝気槽5の汚泥濃度を高くして処理を行っ
た。すなわち、図3に示した処理フローにしたがって、
5m3の曝気槽5を用い、化学工場廃水4を1日当たり
6m3供給した。曝気槽5の溶存酸素濃度は2.0mg
/Lとし、汚泥濃度は3g/Lになるように適宜汚泥を
余剰引き抜き汚泥11として引き抜いた。曝気槽5で処
理された処理液6は沈殿槽7で固液分離して、分離水は
処理水8として系外に排出し、分離汚泥9は返送汚泥1
0として曝気槽5に返送した。分離汚泥9の一部を、汚
泥濃縮装置14(アムコン(株)社製(MA−05−K
型))を用いて汚泥濃度を50g/L(約5重量%)に
濃縮した。濃縮汚泥15は汚泥供給ポンプ(兵神装備
(株)社製(NE20型))を用いて1.4L/分で湿
式媒体撹拌式ミル12に供給した。可溶化処理量は可溶
化処理をしない系で発生した余剰汚泥の2.7倍の固形
物量とした。発生した引き抜き汚泥の固形物量を測定
し、R2及び汚泥減量化率を算出した。その結果を表1
に示す。また、原水及び処理水中のCODを測定し、C
OD除去率を算出した。その結果を表2に示す。
【0032】表1から、R2が0.20を超えなけれ
ば、汚泥減量化率が高く、系外へ排出する汚泥量が大幅
に減少することがわかる。また、処理水質もほとんど悪
化しないことがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、有機性廃水の生物処理
によって発生する余剰汚泥を安定して減量化することが
できる。このため、汚泥埋め立てコスト低減が図れ、ま
た、汚泥焼却といった工程の設備の簡素化、コスト低減
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機性廃水の処理方法の工程の概略の
一例を示す図である。
【図2】本発明の有機性廃水の処理方法の工程の概略の
他の例を示す図である。
【図3】本発明の有機性廃水の処理方法の工程の概略の
他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 生物処理工程 2 固液分離工程 3 汚泥可溶化工程 4 有機性廃水 5 生物処理槽 6 処理液 7 固液分離装置 8 処理水 9 分離汚泥 10 返送汚泥 11 余剰引き抜き汚泥 12 汚泥可溶化装置 13 可溶化汚泥 14 汚泥濃縮装置 15 濃縮汚泥
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D028 AB03 BD11 4D040 AA01 AA61 4D063 FF14 FF21 FF35 FF37 GA10 GC31 GC40 GD22 GD24 GD27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃水を生物処理槽において処理し
    た後、処理液を固液分離して分離水は処理水として放流
    させ、分離汚泥は前記生物処理槽に返送する際に、その
    一部又は全部を可溶化処理してから返送する有機性廃水
    の処理方法において、可溶化処理する汚泥の固形物量
    (QrX)が下記(1)及び(2)の条件を満たすこと
    を特徴とする有機性廃水の処理方法。 QrX/〔αQ(Cin−Cout)−kdVX〕≧0.5 (1) (QrX+QwX)/VX≦0.20 (2) (なお、式中Vは生物処理槽容量(m3)、Xは生物処
    理槽の汚泥の固形物濃度(kg/m3)、Qは1日当た
    りの廃水処理量(m3/日)、Qwは1日当たりの余剰汚
    泥引き抜き量(m3/日)、Qrは1日当たりの可溶化処
    理量(m3/日)、Cinは廃水中のBOD濃度(kg/
    3)、Coutは処理水中のBOD濃度(kg/m3)、
    kdは汚泥の内生呼吸による減量を表す係数(1/
    日)、αは廃水のBODから発生する汚泥の収率(−)
    を示す。)
  2. 【請求項2】 汚泥の可溶化処理に湿式媒体撹拌式ミル
    を用いる請求項1に記載の有機性廃水の処理方法。
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