撮像装置10のブロック図を図1に示す。本実施例の撮像装置10は、撮像レンズ12、絞り14、CCDイメージャ16、CDS(Correlated Double Sampling、相関二重サンプリング)/AGC(Auto Gain Contorol、自動利得制御)回路18、A/D変換回路20、信号処理回路22、SDRAM24、CPU26(カウンタ26A、カウンタ26Bおよびカウンタ26Cを備える)、CCD駆動部28、ストロボ回路30、モータ駆動部32,ストロボ34、操作部36(レリーズボタン36A、電源スイッチ36B、操作キー36C、メニューキー36D、撮像モードキー36E、再生モードキー36Fを備える)、画像圧縮・伸張処理部38、カード制御部42、外部メモリカード44、D/A変換回路46、ビデオエンコーダ48、表示器52、マイコン54(カウンタ54A、タイマ54Bおよびメモリ54Cを備える)、電源56とを備えて構成されている。
撮像レンズ12は、被写体の光学像を撮像デバイスであるCCDイメージャ16の撮像面上に結像させる。また、CCDイメージャ16の出力信号に基づいて光軸方向の移動を調節される。絞り14は、制御されることにより撮像レンズ12よりCCDイメージャ16に入る光を調節する。これらの撮像レンズ12および絞り14の調節はモータ駆動部32によって行われる。ただし、このモータ駆動部32は、撮像レンズ12および絞り14を別々に調節する図示しない2つのモータで構成されている。撮像レンズ12によってCCDイメージャ16の撮像面に被写体の光学像が結像されると、CCDイメージャ16を構成する一部分である各フォトダイオードでは光電変換が行われる。CCDイメージャ16は光の強さと時間に応じて蓄積された電荷の信号を、CCD駆動部28によって作られたCCDイメージャ16の駆動に必要な各種のパルス波形に従ってアナログ撮像信号で出力する。
CDS/AGC回路18はCCDイメージャ16から出力された信号のアナログ撮像信号のノイズを軽減し、アナログ撮像信号の強さを自動調節する。
A/D変換回路20では、CDS/AGC回路18より出力されたアナログ撮像信号をディジタル画像データに変換する。
信号処理回路22では、A/D変換回路20によるディジタル画像データを基に、色分離を行い3つの色信号であるR、G、B信号を作成する。そして、3つの色信号に対して色温度検出を行い色温度制御によってそれぞれに対して利得調整が行われる。次にこれらを輝度信号であるY信号、2つの色差信号であるU、V信号に変換するための処理を施す。CPU26は、カウンタ26A、カウンタ26Bおよびカウンタ26Cを備え、信号処理回路22、SDRAM24、CCD駆動部28、モータ駆動部32、ストロボ回路30、操作部36、画像圧縮・伸張処理部38、カード制御部42およびマイコン54に接続されている。CPU26は、図示しない内部メモリに格納されているプログラムに従って、信号処理回路22、SDRAM24、CCD駆動部28、ストロボ回路30、モータ駆動部32、画像圧縮・伸張処理部38、カード制御部42の制御を行う。
マイコン54は、CPU26、操作部36および電源56に接続されている。マイコン54は撮像装置10の電源がオン状態、オフ状態に関わらず動作可能である。マイコン54は、内部にカウンタ54A、タイマ54Bおよびメモリ54Cを備えている。カウンタ54Aでは、操作部36に対して所定の操作が手動で行われると、操作部36が操作された回数のカウントを行う。タイマ54Bでは、操作部36に対して他の所定の操作が行われると予め決められた期間を測定し、タイムアップするとリセットする。メモリ54Cでは、撮像装置10の電源がオン状態において、どの連続撮像モードが設定されたかを記録する。そして、マイコン54は、撮像装置10の電源がオフの状態の時に、タイマ54Bが測定を始めてタイムアップする前に、操作部36に対して所定の操作が何回行われたかをカウンタ54Aでカウントを行い、所定の操作回数を検出すると電源56を制御し、撮像装置10の電源をオンの状態にする。
本実施例の図1に示す電源56は、マイコン54によって制御されることによって撮像装置10の電源をオン状態またはオフ状態にする。操作部36は、本実施例においては少なくともレリーズボタン36A、電源スイッチ36B、操作キー36C、メニューキー36D、撮像モードキー36E、再生モードキー36Fを備えている。撮像装置10では、使用者がレリーズボタン36Aを操作することによりレリーズ動作が行われ、電源スイッチ36Bを操作することにより撮像装置10の電源が入れられ、操作キー36Cを操作することにより表示器52に表示された選択項目をカーソルで使用者にとって所望の項目を選択および設定ができる。また、メニューキー36Dを操作することにより、表示器52にメニューが表示され、撮像モードキー36E、再生モードキー36Fを操作することにより撮像モードおよび再生モードのモード切替えを行うことができる。
CPU26は、操作部36に対して所定の操作がされると、表示器52において図25(A)〜(F)に示すような操作対象の画面を表示する。また、CPU26は、撮像モードキー36Eが操作されることによって撮像モードの状態にあるとき、もしくは所定の操作がされることによって撮像可能の状態にあるとき、レリーズボタン36Aによって撮像操作がされると、被写体の光学像が撮像レンズ12、絞り14、CCDイメージャ16、CDS/AGC回路18、A/D変換回路20、信号処理回路22によって上述の処理がなされ、信号処理回路22によって得られたY、U、V信号であるディジタル画像データをSDRAM24に一旦格納する。また、信号処理回路22は、このディジタル画像データの輝度信号Yの高周波成分を用いて合焦状態を評価する値を算出する。
そして、一旦格納されたディジタル画像データは画像圧縮・伸張処理部38によって、例えばJPEGで圧縮される。圧縮されたディジタル圧縮画像データはSDRAM24をメモリバッファとして再度格納され、格納されたディジタル画像データはカード制御部42によって外部メモリカード44に記録される。
また、外部メモリカード44に記録されたディジタル圧縮画像データを表示器52において表示する、または再生モードキー36Fを操作することにより再生するには、CPU26は、カード制御部42を制御して、外部メモリカード44に記録されているディジタル圧縮画像データをSDRAM24に一旦格納する。SDRAM24に格納されたディジタル圧縮画像データは、画像圧縮・伸張処理部38により伸張処理される。伸張処理されたディジタル伸張画像データは、SDRAM24に一旦格納され、D/A変換回路46によりディジタル伸張画像データをアナログ画像信号に変換される。ビデオエンコーダ48は、D/A変換回路46からのアナログ画像データを基にNTSC信号に変換し、表示器52において変換されたNTSC信号を表示する。
モータ駆動部32では、AE(auto exposure、自動露出)および、AF(auto focus、オートフォーカス)を実行するため、絞り14および撮像レンズ12を調節する。詳しくは、AEは、CCDイメージャ16に入る光を最適条件にするための機能で、通常はCCDイメージャ16の出力信号の大きさを検出して自動的に撮像レンズ12の絞り14(アイリス)を制御している。ここで、モータ駆動部32は、図示しないが、内部に撮像レンズ12および絞りを調節するモータは別々に存在する。そして、CCDイメージャ16出力信号を検出し、検出された信号に基づいて撮像レンズ12の絞り14の値を光学像がCCDイメージャ16のダイナミックレンジの最適範囲に納まるように、モータ駆動部32によって自動制御される。同時に、最適な光量を得るために任意の時間で電子シャッタ動作を行う。つまりCCDイメージャ16に蓄積される信号電荷を制御する。
また、AFは、最適な焦点を合わせるための機能で、本実施例においては、CCDイメージャ16から検出される出力信号を用い、精度良くAFを行うために、焦点が合った状態で映像信号の高周波成分が最も大きくなるという特徴を利用して制御を行っている。CPU26は、信号処理回路22から合焦領域内の輝度信号Yの高周波成分を検出し、1フィールド期間積分し、この値が最も大きくなるように撮像レンズ12を移動させるよう、モータ駆動部32を制御している。
そして、ストロボ回路30において、ストロボ回路30のコンデンサの充電電圧が低くなると、CPU26は電源54から充電するよう制御する。例えば、撮像時にストロボ発光することが設定されている場合、レリーズボタン36Aによって撮像操作が為されるとCPU26はストロボ回路30に対してストロボ発光指令信号を与え、ストロボ34を発光させる。
さて、ここで本実施例における撮像装置10の特徴であるフォーカス連続撮像について説明をする。フォーカス連続撮像では、画面を分割して領域に応じて優先順位を付け合焦領域をずらして複数回連続して撮像を行う合焦領域選択連続撮像モード、AF評価の良好な順に複数回連続して撮像を行うAF評価値連続撮像モードが設けられており、使用者はこれらのモードを任意的に選択し、設定できる。使用者によって為される操作は、CPU26によって実行される。
合焦領域選択連続撮像モードで撮像を行うにあたって、使用者は表示器52における表示画面に示すメニュー画面にて撮像モードの設定を行う必要がある。以下に説明する図を用いて、設定の詳細な説明を行う。本実施例において、上述のように、合焦状態を表す値、つまりCCDイメージャ16の出力信号を用いて信号処理回路22で作成される輝度信号Yの高周波成分を領域内で1フィールド期間にわたり積算して得られる値をAF評価値と呼んでおり、“AF評価値が良好”であるということを“AF評価値が高い”こととしている。
図2は撮像の対象である被写体、図3、6は画面を分割した場合の図、図4は合焦領域選択連続撮像モードにおける優先順位画面、図5は図2に示された被写体の位置関係、図7は分割された領域中においてAF評価値の良好な順に番号を付された例、図8は図7と図3の関係を表した例、図9、10はAF評価値連続撮像モードにおける被写体の撮像優先順位および合焦領域、また、
図25の各(A)〜(F)は表示器52における表示画面に示す撮像モードの設定時における選択画面を示している。
まず、使用者は、メニューキー36Dによって表示器52にメニュー画面を表示し、図25(A)〜(D)に示すように、操作キー36Cによってメニュー画面から“撮像モード設定”を選択し、撮像モード設定メニュー画面から“連続撮像”を選択する。そして連続撮像メニュー画面から“フォーカス連続撮像”を選択し、フォーカス連続撮像メニュー画面から“合焦領域選択”を選択する。そして、図25(E)に示す“画面分割数選択”画面から“4分割”、“16分割”および“64分割”の中から一つ選択する。本実施例では“16分割”を選択するとして説明を続ける。“16分割”を選ぶと、図3に示すように表示画面が16分割され16個の領域(以下、16分割された各々の領域を大領域と呼ぶ)に分けられる。図3に示す斜線部の領域は16個の大領域中の1個を示している。
使用者は16個の大領域から操作キー36Cを操作し使用者が合焦させたい大領域の優先順位を定める。これで合焦領域選択連続撮像モードの設定が完了する。図4は使用者によって優先順位を定められた大領域の優先順位に従って“1”〜“16”の番号を示したものである。つまり、図4においては、16個の大領域中で最も優先的に合焦させたい大領域は、画面のほぼ中心の“1”の大領域であることを示している。
そして、設定された合焦領域選択連続撮像モードにおいてN回(ただし、2回以上)連続で撮像を行う場合、使用者が所定時間内にレリーズボタン36AをN回全押しすると(レリーズボタン36Aを「全押し」すると、被写体が記録用に撮像されるように絞り14およびCCDイメージャ16の電荷の蓄積時間の制御を行う)、図4に示す番号順にN回合焦領域を変化させて合焦動作を繰り返しながら連続で撮像を行う。そして例えば、図4に示す被写体に対して合焦領域選択連続撮像モードで9回連続して撮像をする場合、使用者は所定時間内に9回レリーズボタン36Aを全押しする。すると、図4に示す16個の大領域中に“1”〜“9”が示されている番号順で、9回合焦領域を変化させて合焦土憂さを実行し、各領域に対する合焦動作が完了する毎に連続で撮像が行われ、結果的に合焦点を変化させながら連続撮像が実行される。
AF評価値連続撮像モードで連続して撮像を行う場合においては、使用者は表示画面に示すメニュー画面にて撮像モードの設定として上述した合焦領域選択連続撮像モードの選択と同様に、図25(A)〜(D)に示すように、“撮像モード設定”、“連続撮像”、“フォーカス連続撮像”および“AF評価値”を選択する。“AF評価値”を選択すると、次に図25(F)に示すように、AF評価値メニューの項目である“画面分割数選択”および“指定なし”が表示される。“画面分割数選択”を選択すると、図25(E)に示す画面分割数選択メニュー画面が表示され、その画面の項目から例えば“16分割”を選択する。そして、合焦領域選択連続撮影モードにおける設定と同様に、図3に示すように表示画面が16分割され16個の大領域に分けられて表示器52に表示され、使用者は表示された16個の大領域から操作キー36Cを操作し、使用者が合焦させたい大領域の優先順位を定める。そして、AF評価値連続撮像モードの設定が完了する。一方、この項目において“指定なし”を選択すると、AF評価値連続撮像モードの設定が完了する。
そして、設定されたAF評価値優先連続撮像モードにおいてN回連続して撮像を行う場合、使用者が所定時間内にレリーズボタン36AをN回全押しすると、まず図6に示すように撮像画面を256個の領域に分割する(この画面は表示器52に表示されない)。そして、撮像レンズ12は被写体の遠端点へ移動し、遠端点から近端点へ移動しながら、256個の領域の各々のAF評価値を算出する。
次に、図7に示すように、256分割された領域(以下、256分割された各々の領域を小領域と呼び、図6に示す斜線部は256個の小領域中の1個の小領域を示している)の各々の輝度信号Yの高周波成分が最も高いAF評価値であるときの撮像レンズ12の位置と関連付けて記録する。また、図8に示すように、この場合の大領域と小領域の関係は、大領域に16個の小領域が含まれていることになる。図7、図8においてはAF評価値の良好な順位番号として、1〜41、230番のみを記載しており他は省略する。
そこで、“画面分割数選択”にて例えば“16分割”が選択され、図4に示すような優先順位が設定されている場合において、レリーズボタン36Aの全押し操作が9回されると、1回目に撮像されるのは、図9に示すように撮像画面が“1”〜“16”番までの優先順位を付された大領域の中で、優先順位が“1”と設定された大領域の中で最もAF評価値の高い小領域に焦点をあわせて撮像を行う。2回目に撮像されるのは、優先順位“2”と設定された大領域の中で最もAF評価値の高い小領域に焦点を合わせて撮像を行い、3回目に撮像されるのは、優先順位“3”と設定された大領域の中で最もAF評価値の高い小領域に焦点を合わせて撮像を行うというように、9回焦点を変化させて撮像を行う。
この場合において、上記の説明をさらに詳しく行うと、1回目に撮像されるのは、図7〜図9に示すように図4に示す優先順位“1”と設定された大領域に、AF評価値が高い“マル1”(図7において1)と図示されているが、以下、図中において同様に示されるものは、マルNと表記する)それ以下の小領域が存在する場合、小領域の中で最もAF評価値が高い“マル1”の小領域に焦点を合わせて撮像を行う。2回目に撮像されるのは、優先順位が“2”と設定された大領域において、“マル27”および“マル27”以下の小領域が存在する場合、その優先順位が“2”と設定された大領域において、小領域の中で最も高いAF評価値を持つ“マル27”の小領域に焦点を合わせて撮像を行う。以下同様に撮像を行い、総合的に9回の撮像が行われる。
また、“指定なし”が選択され設定されている場合、小領域に関連して記録されたAF評価値の高い領域の順番に合焦領域を変化させてN回連続して撮像が行われる。但し、AF評価値の高い順番に撮像を行っていく上で、AF評価値が高く、かつフォーカス位置が同様である小領域が集まってしまうと、同じフォーカス位置で撮像が行われてしまうおそれがある。従って、AF評価値が高い順番で、ある小領域に焦点を合わせて撮像を行い、以降の撮像を行う際に、同一のフォーカス位置、つまり撮像レンズ12の位置が同一であると判断された場合は、その小領域に焦点を合わせて撮像を行わないようにしている。
図7、10を用いてさらに詳しく説明をする。例えば、レリーズボタン36Aの全押し操作が6回されることとする。図7において、例えば、小領域の中で最もAF評価値が高い“マル1”の領域があり、2〜10番目に高い“マル2”〜“マル10”の小領域が、最も高いAF評価値の小領域“マル1”と同一のフォーカス位置、つまり撮像レンズ12の位置が同一であるとする。その場合、小領域“マル1”に焦点を合わせて撮像を行った場合は、2〜10番目の小領域“マル2”〜“マル10”に対して焦点を合わせて撮像を行わない。2番目に撮像を行うのは、撮像レンズ12の位置が1番目に撮像を行った小領域“マル1”の位置と同一でない最も高いAF評価値を持つ小領域、すなわち小領域の中で11番目に高いAF評価値を持つ“マル11”に焦点を合わせて撮像を行う。以下同様に6回撮像を行う。
次に、本実施例における撮像装置10の全体の動作および各部の動作について説明する。図12、13では、撮像装置10の全体のフローを示しており、図14〜24は、撮像装置10の動作の各部のフローを示している。
先ず、上述の本実施例におけるフォーカス連続撮像モードの設定処理を図14のフロー図に従って説明する。図14は、図12のステップS107に示す撮像モードキー操作、レリーズボタン押圧操作および電源スイッチ操作以外の操作に対応する処理および図13におけるレリーズボタン半押し操作および電源スイッチ操作以外の操作に対応する処理に含まれるサブルーチンである。
図14を参照して、ステップS201では、CPU26は、まず表示器52に図25(B)に示す撮像設定のメニューの表示を行う。次に、ステップS202において、メニュー画面に向けられた操作態様を判別する。操作キー36Cによって図25(B)に示す“連続撮像”の項目が選択されると、ステップS202からステップS203へ進み、図25(C)に示すように“フォーカス連続撮像”およびその他の連続撮像の選択画面を表示する。次に、ステップS204において、画面に向けられた操作態様を判別する。操作キー36Cによって“フォーカス連続撮像”の項目が選択されると、ステップS204からステップS205に進み、図25(D)に示すように“合焦領域選択”および“AF評価値”の選択画面を表示する。
次に、ステップS207においても同様に画面に向けられた操作態様を判別する。図25(D)に示す “合焦領域選択”が選択されると、ステップS207からステップS209に進む。ステップS209では図25(E)に示す分割数選択メニュー画面を表示し、表示画面に表示される画面分割数選択メニューの“4分割”、“16分割”および“64分割”の項目の中から操作キー36Cの操作により、例えば“16分割”が選択されると、画面分割数を“16分割”に設定し、表示器52に図3に示す16分割された画面を表示する。そして、ステップS211において、操作キー36Cの操作により合焦する領域の優先順位が設定され、図4に示す優先順位が付された16分割された画面を表示する。ステップS213では、ステップS211において設定された領域の優先順位をマイコン54内部のメモリ54Cに記録し、これで合焦領域選択連続撮像モードの設定が為されたこととなる。
また、ステップS207において“AF評価値”が選択されると、ステップS215に進み、CPU26は表示器52の表示画面に図25(F)に示すAF評価値優先メニューの“画面分割数選択”および“指定なし”を表示する。次のステップS217では、上記のメニューから“画面分割数選択”の選択操作があったか否かを判別する。操作キー36Cによって“画面分割数選択”の項目が選択されると、ステップS217からステップS219に進み、画面の分割数設定を行う。ステップS219からステップS222の処理では、合焦領域選択連続撮像モードの設定におけるステップS209からステップS213と同様の処理を行う。これでAF評価値連続撮像モードの設定がされたことになる。以下の説明では、AF評価値連続撮像モードにおける画面分割数は合焦領域選択連続撮像モードの設定において選択した16分割を同様に選択したことにする。
撮像モードの設定において、操作キー36Cによって図25(B)に示す“連続撮像”以外の項目が選択されるとステップS202からステップS224へ、そしてステップS225に進み、ステップS225では選択された項目の設定を行う。
また、連続撮像の設定において、操作キー36Cによって図25(C)に示す“フォーカス連続撮像”以外の連続撮像設定の項目が選択されると、ステップS204からステップS223へ、そしてステップS225に進み、ステップS225では選択された項目の設定を行う。
ステップS213における優先領域順位の記録、ステップS222およびステップS217におけるAF評価値優先連続撮像の設定またはステップS225における選択された項目が終了するとステップS227に進む。ステップS227において、撮像モード設定表示終了操作が行われる、もしくは連続撮像設定選択操作およびその他の撮像設定選択操作が選択されることなく操作キー36Cによって撮像モード設定表示終了操作が行われると、撮像モード設定処理は終了する。
本実施例の撮像装置10の動作の詳細な処理について図12、13のフロー図に従って説明する。撮像装置10ではマイコン54およびCPU26が処理を行う。
ステップS101では、マイコン54は電源スイッチ36Bの操作があったか否かを判別する。ステップS102ではレリーズボタン36Aの半押し操作があったか否かを判別する。すなわち、電源スイッチ36Bの操作がなく、レリーズボタン36Aの半押し操作がされると、ステップS103に進み、ステップS103では後述する図15に示す電源オフ時の撮像制御処理を実行する。オフ時撮像制御処理が終了するとステップS112へ進む。
使用者によって電源スイッチ36Bの操作が為されるとステップS101からステップS104に進み、撮像装置10の電源をオン状態にする。そして、ステップS105に進む。ステップS105では、CPU26が、撮像モードキー36Eに対して操作されたか否かを判別する。ステップS106では撮像モードキー36E操作、レリーズボタン36A押圧操作、電源スイッチ36B操作以外の操作がされたか否かを判別する。例えば、つまり本実施例においては、操作キー36C、メニューキー36D、再生モードキー36Fが操作されたか否かを判別する。ステップS110では、電源スイッチ36Bの操作が為されたか否かを判別する。ステップS110では、電源スイッチ36Bに対して操作が為されたか否かを判別する。
ステップS104において撮像装置10の電源がオン状態になってから使用者によって撮像モードキー36Eが操作されると撮像可能状態となりステップS105からステップS112に進む。
また、ステップS104において撮像装置10がオン状態になってから使用者によって撮像モードキー36E以外の操作、つまり上述した操作がされるとステップS105からステップS106へ進む。次に、ステップS107においては使用者によってされた操作に対応する処理を行う。このステップにおいて、実行する処理は、例えば、メニューキー36Dおよび操作キー36Cが操作されることにより、上述した撮像メニュー選択設定を行うことや、再生モードキー36Fの操作がされるとCPU26は表示器52に再生画面を表示するなどの処理を行う。ステップS107においての処理が終了すると、ステップS108へ進む。ステップS108では、撮像モードキー36Eの操作がされたか否かを判断する。また、ステップS109では、電源スイッチ36Bの操作がされたか否かを判断する。
使用者によって撮像モードキー36Eが操作されるとステップS108からステップS112へ進み、撮像モードキー36Eが操作されず電源スイッチ36Bの操作がされるとステップS111へ進み、撮像装置10の電源をオフ状態にし、終了する。撮像モードキー36E以外の操作に対応する処理が終了した後、上述した操作がされる BR>アとがない場合は、ステップS108からステップS109へ進み、ステップS109からステップS106へ戻る。
また、ステップS104において撮像装置10の電源がオン状態になってから、電源スイッチ36Bの操作がされるとステップS111へ進み、撮像装置10の電源をオフ状態にし、終了する。そして、撮像モードキー36E操作および上述の撮像モードキー36E以外の操作および電源スイッチ36Bの操作がされることがない場合は、ステップS105からステップS106へ、そしてステップS106からステップS110へ進み、ステップS110からステップS105へ戻る。
次にステップS112ではレリーズボタン36Aの半押し操作がされたか否かを判別する。使用者によってレリーズボタン36Aの半押し操作がされるとステップS112からステップS113に進み、ステップS113では、後述する図20に示すオン時撮像制御処理を実行する。
ステップS119では、レリーズボタン36Aの半押し操作、電源スイッチ36Bの操作および撮像モードキー36E以外の操作がされたか否かを判別する。例えば、本実施例においては、操作キー36C、メニューキー36D、再生モードキー36Fが操作されたか否かを判別する。使用者によって上述した操作がされた場合、ステップS119からステップS121へ進み、ステップS121においては、レリーズボタン36Aの半押し操作、電源スイッチ36Bの操作および撮像モードキー36E以外の操作の処理を実行する。実行する処理は、例えば、メニューキー36Dおよび操作キー36Cが操作されることにより、上述した撮像メニュー選択設定を行う処理や、再生モードキー36Fの操作がされるとCPU26は表示器52に再生画面を表示する処理などの処理を行う。そして、ステップS121の処理が終了するとステップS112へ戻る。
ステップS123では、電源スイッチ36Bの操作があったか否かを判別する。使用者によって電源スイッチ36Bの操作が為されると、ステップS123からステップS125に進み、ステップS125では撮像装置10の電源をオフ状態にし、終了する。
ステップS113においてオン時撮像制御処理が終了する、もしくはステップS121において対応する操作処理が終了する、もしくは上述した操作が為されることがない場合は、ステップS112からステップS119へ、そしてステップS119からステップS123へ進み、ステップS112に戻る。
以下、上述した撮像装置10の電源がオフ状態における動作について説明する。図16に示すオフ時合焦領域選択連続撮像処理、図17、18に示すオフ時AF評価値連続撮像処理および図19に示すオフ時パンフォーカス連続撮像処理は、図15に示すオフ時撮像制御処理におけるサブルーチンの一つである。
図15は、ステップS103のオフ時撮像制御処理の詳細を示すフロー図である。CPU26およびマイコン54は、上述した図14に示す撮像メニュー選択処理にて設定された撮像のモードを判別し、設定されている撮像のモードにて撮像を実行する。まず、マイコン54はステップS301にてフォーカス連続撮像モードが設定されているか否かを判別し、ステップS303にて合焦領域選択連続撮像モードが設定されているか否かを判別する。設定されている撮像のモードが合焦領域選択連続撮像モードであれば、ステップS305に進み、CPU26およびマイコン54は後述する図16に示すオフ時合焦領域選択連続撮像処理を実行する。
設定されている撮像モードがAF評価値優先連続撮像モードであれば、ステップS307に進み、後述する図17、18に示すオフ時AF評価値優先連続撮像処理を実行する。
設定されている撮像モードが上述の合焦領域選択連続撮像モードおよびAF評価値連続撮像モードではなく、撮像モードが設定されていない、または他の撮像モードが設定されている場合においてはステップS301からステップS309に進み、CPU26およびマイコン54はオフ時パンフォーカス撮像処理を実行する。このオフ時パンフォーカス撮像処理は、図11に示すような動的な物体や人を被写体として撮像する場合に効果的である。オフ時パンフォーカス撮像処理に関しては、図19を参照に後述する。
ステップS305における合焦領域選択連続撮像処理およびステップS307におけるAF評価値連続撮像処理およびステップS309においてオフ時パンフォーカス撮像処理が終了すると、オフ時撮像制御処理が終了する。
図16は、ステップS305のオフ時合焦領域選択連続撮像処理の詳細を示すフロー図である。まず、マイコン54は、ステップS401において所定時間を測定するタイマ54Bをスタートさせる。次にステップS403では、レリーズボタン36Aが全押し操作された回数Nをカウントするカウンタ54Aを0に初期化する(Nはカウント回数を示し、N=0にする)。ステップS405ではレリーズボタン36Aが全押し操作されたか否かを判別する。レリーズボタン36Aが全押し操作されるとステップS407に進み、カウント回数Nに1をインクリメント(N=N+1)する。
ステップS409では、タイムアップか否かを判別する。ステップS401におけるタイマ54Bのスタートを基準にタイムアップ状態になるまでステップS405、S407を繰り返す。タイムアップ状態になるとステップS409からステップS411に進み、ステップS411ではカウンタ54Aでカウントを行ったカウント回数Nが1以上であるか否かを判別する。
ステップS411において、カウント回数Nが1以上であればステップS413に進み、マイコン54は電源56を制御し、撮像装置10の電源をオン状態にする。カウント回数Nが1未満、つまり所定期間内にレリーズボタン36Aの全押し操作が1回もされていない場合は図1のステップS101に戻る。
ステップS413において、マイコン54によって撮像装置10の電源をオン状態にした後、ステップS415において、マイコン54内のカウンタ54Aに保持されているカウント回数Nをマイコン54内のメモリ54Cに記録する。次にステップS417に進み、メモリ54Cに記録されているカウント回数Nを検出し、ステップS419へ進む。
ステップS419では、合焦点領域選択連続撮像モードの設定において設定された、優先順位を検出する。そしてステップS421に進み、CPU26内のカウンタ26Aのカウント回数Mを初期化(M=1)にする。このカウンタ26Aは、撮像が行われるとカウント回数Mに1をインクリメントする。そして、分かりやすく言えば、このカウント回数Mは何回目の撮像であるかを示すものであると同時に設定された優先順位をも示していることにする。つまりM=1であるときは、優先順位が1番目であることを示し、M=2であるときは、優先順位が2番目であることとしている。
ステップS423では、レリーズボタン36Aの全押し操作されたカウント回数Nに1を加えたN+1がカウント回数Mよりも大きいか否かを判別する。ステップS423においてN+1がカウント回数Mよりも大きい場合、ステップS425に進み、優先順位M番目の大領域に焦点を合わせて撮像を実行する。するとステップS427、ステップS429へと進み、撮像された画像を処理し、ディジタル圧縮画像データをSDRAM24へ記録する。そしてステップS431へ進み、カウンタ26Aはカウント回数Mに1をインクリメントし、ステップS423へ戻る。
ステップS423においてN+1がMよりも大きくない、つまりMがN+1以上になると、ステップS423からステップS435に進み、SDRAM24に記録されているディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44へ記録するためカード制御部42を制御する。ステップS435において外部メモリカード44への記録が終了すると、オフ時合焦領域選択連続撮像処理は終了する。
図17、18は、ステップS307のオフ時AF評価値連続撮像処理の詳細を示すフロー図である。CPU26およびマイコン54は、ステップS501〜ステップ517までの処理について、上述した図16に示すオフ時合焦領域選択連続撮像処理におけるステップS401〜S415と同様の処理を実行する。
ステップS517においてメモリ54Cからカウンタ回数Nを検出すると、ステップS519へ進み、撮像画面を256分割しステップS521へ進む。
ステップS521では、小領域全て(256個)のAF評価値算出記録処理を行う。CPU26はモータ駆動部32を制御し、撮像レンズ12を遠端点へ移動させ、CCD16から被写体全体の光学像を取り込み、CDS/AGC回路18、A/D回路20で各々の処理を施し、撮像レンズ12を遠端点から一定の間隔で近端点へ移動させながら、それぞれの位置において256個の小領域のAF評価値を算出する。そして、それぞれの小領域において、AF評価値が最も高い撮像レンズ12の位置およびそのAF評価値をメモリ54Cに記録する。
ここで、ステップS521の処理について、図24に示す小領域のAF評価値算出記録処理の詳細を示すフロー図およびレンズ位置を示した図26を用いて説明する。図26は撮像レンズ12を等間隔aで光学像を取り込み、AF評価値を算出する際の撮像レンズ12の位置を示した図である。
図24を参照して、ステップS1001において、CPU26はモータ駆動部32を制御し、撮像レンズ12の位置iを0と設定し、撮像レンズ12を遠端点(図26に示す0点)へ移動させ、0点に撮像レンズ12の位置を合わせる。次にステップS1003に進み、ステップS1003では、iが0(i=0)と設定されているか否かを判断する。iが0と設定されていれば、ステップS1003からステップS1005へ進み、0点での256個全てのAF評価値を算出し、ステップS1007に進む。ステップS1007では、256個の全ての小領域に対して0点におけるAF評価値及び撮像レンズ12の位置0点をメモリ54Cに記録する。次にステップS1009へ進み、位置を示すiをa(i=a)に設定し、ステップS1003へ戻る。ステップS1003において、撮像レンズ12位置iが0点(i=0)と設定されていない場合は、ステップS1003からステップS1010へ進み、ステップS1010では、撮像レンズ12位置iが101aに設定されているか否かを判断する。撮像レンズ12位置iが101aに設定されていない場合は、ステップS1011へ進み、撮像レンズ12を設定されているi点へ移動させる。
次のステップS1012は、撮像レンズ12を移動させたi点での256個の全ての小領域に対してAF評価値を算出し、ステップS1013へ進む。ステップS1013では、メモリ54Cに記録されている256個全てのAF評価値とレンズ位置のうち、AF評価値のみを検出する。次にステップS1015へ進み、1つの小領域において、撮像レンズ12を移動させたi点において算出したAF評価値が、ステップS1013において検出したAF評価値より大きいか否かを判断する。i点において算出したAF評価値が記録されているAF評価値よりも大きい場合、ステップS1015からステップS1017へ進み、ステップS1012で算出したAF評価値と撮像レンズ12の位置i点を、メモリ54Cに記録されているAF評価値と位置i点に対して、上書き記録を行いステップS1018へ進む。また、ステップS1015において否と判断されたとき、ステップS1015からステップS1018へ進む。
ステップS1018では、256個の小領域全てが完了したか否かを判断する。完了した場合(256個の小領域全てに対して処理が完了)は、ステップS1019へ進み、完了していない場合はステップS1015へ戻り、256個の領域全ての処理が完了するまでステップS1015〜S1019の処理を繰り返す。
ステップS1019では、現在設定されているi点から、近端点へ間隔aだけインクリメントした値を次の撮像レンズ12の位置として設定する(i=i+a)。そしてステップS1011へ戻る。
そしてiが101aになるまで、ステップS1011〜S1019を繰り返し、ステップS1011においてYESと判断すると、このサブルーチンは終了する。
図17におけるオフ時AF評価値連続撮像処理の説明に戻る。上述したAF評価値算出記録処理が終了すると(ステップS521)、次にステップS523へ進み、ステップS523では、使用者が連続撮像設定の際に、AF評価値連続撮像モードにおいてAF評価値メニューで“画面分割数選択”および“指定なし”の項目から選択し、設定された項目が“画面分割数選択”であるか否かを判別する。ここで設定されている項目は、図14に示す撮像メニュー選択処理におけるステップS215〜S222で処理された設定に基づいている。この後の処理は、“画面分割数選択”設定がある場合と“指定なし”がある場合とで処理が異なる。
まず、“画面分割選択”が設定されている場合を説明する。撮像メニュー選択においてAF評価値連続撮像モードの画面分割を設定されていれば、ステップS523からステップS525に進む。ステップS523では、メモリ54Cより撮像画面の分割数を検出する。ステップS527では、合焦領域選択連続撮像モードの設定において設定された優先順位を検出する。
次に、ステップS529へ進み、カウンタ26Aのカウント回数Mを初期化(M=1)にする。そして、ステップS531へ進み、このステップではレリーズボタン36Aの全押し操作された回数Nに1を加えたN+1がカウント回数Mよりも大きいか否かを判別する。ステップS531においてN+1がカウント回数Mよりも大きい場合、ステップS533に進み、優先順位M番目の大領域に含まれる全ての小領域のAF評価値および撮像レンズ12の位置iを検出する。次に、ステップS534へ進み、検出した16個のAF評価値の中で最も高いAF評価値を持つ小領域に焦点を合わせて、ここでは、ステップS533において検出した撮像レンズ12位置iで撮像を行う。次に、ステップS535ではステップS534で撮像された画像の処理を行い、ステップS537に進み、画像処理されたディジタル画像データをSDRAM24へ記録する。そしてステップS539へ進み、カウンタ26Aはカウント回数Mに1をインクリメントし、ステップS531へ戻る。N+1がMよりも大きくなるまで、ステップS533〜S539を繰り返し、MがN+1以上になるとステップS531からステップS541へ進み、CPU26はカード制御部42を制御し、SDRAM24に記録されているN回分のディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44へ記録する。そして、オフ時AF評価値連続撮像処理は終了する。
次に、ステップS523において図14に示す撮像メニュー選択処理におけるステップS215〜S222で“設定なし”と設定処理された場合の処理を説明する。ステップS523では、“画面分割数選択”が設定されているか否かを判別するので、ステップS523からステップS543へ進む。ステップS543では、256分割された小領域全てのAF評価値および撮像レンズ12位置iをメモリ54Cから検出する。
次にステップS545へ進みカウンタ26Bのカウント回数Lおよびカウンタ26Cのカウント回数Kを初期化する(L=1およびK=1)。また、分かりやすく言えば、このカウント回数LはAF評価値が高い順位を示し、カウント回数Kは何回目の撮像であるかを示すものである。つまりL=1であるときは、AF評価値が高い順位が256個の小領域中1番目の小領域であることを示し、L=2であるときは、順位が2番目であることとしている。
次に、ステップS547へ進み、このステップではレリーズボタン36Aの全押し操作されたカウント回数Nに1を加えたN+1がカウント回数Kよりも大きいか否かを判別する。ステップS547においてN+1がカウント回数Kよりも大きい場合、ステップS549に進み、ステップS543において検出された256個のAF評価値から1番高いL番目の小領域を決定し、ステップS550へ進む。ここで述べる“L”番目とは、“1”番から始まって“256”番まで存在し、“1”番が最もAF評価値が高く、“256”番が最もAF評価値が高くない。ステップS550では、メモリ54Cに記録されている撮像した撮像レンズ12位置iを全て検出する。そしてステップS551では、ステップS550において検出した、撮像レンズ12位置iとS549において決定された小領域の撮像レンズ12位置iを比較し、同一の位置にあるか否かを判別する。
L番目の小領域に対応する撮像レンズ12位置iが検出した撮像レンズ12位置iと同一の位置でない場合は、ステップS551からステップS554へ進む。L番目の小領域に対応する撮像レンズ12位置iが検出した撮像レンズ12位置iと同一の位置である場合は、ステップS551からステップS553へ進み、ステップS553ではLに1をインクリメントし、ステップS549へ戻る。ここでは、同一の撮像レンズ12位置iで既に撮像を行った場合は、たとえAF評価値が高くてもその小領域に合焦させて撮像を行わないようにしている。
ステップS554では、ステップS549において決定された小領域の撮像レンズ12位置iをメモリ54Cに記録する。ステップS555では、決定された小領域に焦点を合わせて、ここではステップS550で検出した撮像レンズ12位置iで撮像を実行する。そしてステップS557に進み、ステップS555において撮像した画像の処理を行う。そしてステップS559へ進み、ステップS557の画像処理において生成されたディジタル圧縮画像データをSDRAM24へ記録する。ステップS561へ進み、LおよびKに夫々1をインクリメント(L=L+1、K=K+1)し、ステップS547へ戻る。
ステップS547において、KがN+1以上になった場合、ステップS547からステップS563に進む。このステップにおいてCPU26は、カード制御部42を制御して、ステップS559においてSDRAM24へ記録されているディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44へ記録する。そして、オフ時AF評価値連続撮像処理は終了する。
図19は、図15に示すオフ時撮像制御処理のステップS309におけるオフ時パンフォーカス処理の詳細を示すフロー図である。図19を参照して、ステップS601〜ステップS617の処理において、CPU26およびマイコン54は、オフ時合焦領域選択連続撮像処理におけるステップS401〜ステップS417までの処理と同様の処理を行う。ステップS617においてCPU26がメモリ54Cからカウント回数Nを検出するとステップS619に進む。
ステップS619では、CPU26はモータ駆動部32を制御し、被写界の深度が深くなるように絞り14を調節する。絞り14には被写界深度という焦点の深さを調節する機能があるため、絞り14を絞り込むことにより、前も後ろにも焦点を合わせることが出来る。このように、被写界の前も後ろにも焦点が合っている状態を「パンフォーカス」の状態と記述している。
次にステップS621進み、ステップS621では、カウンタ26Aのカウント回数Mを初期化(M=1)にして、ステップS623に進む。ステップS623において、レリーズボタン36Aの全押し操作されたカウント回数Nに1を加えたN+1がカウント回数Mよりも大きいか否かを判別する。ステップS623においてN+1がカウント回数Mよりも大きい場合、ステップS625に進み、撮像を行う。ステップS627ではステップS625で撮像された画像の処理を行い、ステップS629に進み、画像処理されたディジタル圧縮画像データをSDRAM24へ記録する。そしてステップS631へ進み、カウンタ26Aはカウント回数Mに1をインクリメントし、ステップS623へ戻る。N+1がM以上になるまで、ステップS625〜S631の処理を繰り返し、MがN+1以上になるとステップS623からステップS633へ進み、CPU26はカード制御部42を制御し、SDRAM24に記録されているN回分のディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44へ記録する。そして、オフ時パンフォーカス連続撮像処理は終了する。
以上の動作が撮像装置10の電源がオフ状態における連続撮像処理である。次に、撮像装置10の電源がオン状態における連続撮像処理を説明する。図21に示すオン時合焦領域選択連続撮像処理、図22、23に示すオン時AF評価値連続撮像処理は図20に示すオン時撮像制御処理のサブルーチンの一つである。
図20は、ステップS113のオン時撮像制御処理の詳細を示すフロー図である。図20を参照して、オフ時撮像制御処理と同様に、CPU26およびマイコン54は、設定された撮像モードを判別し、設定されている撮像のモードにて撮像を実行する。ステップS701〜ステップS703は、図15に示すステップS301〜ステップS303と同様の処理を行う。設定されている撮像のモードが合焦領域選択連続撮像モードであれば、ステップS703からステップS705に進み、後述の図21に示すオン時合焦領域選択連続撮像処理を実行する。
設定されている撮像モードがAF評価値連続撮像モードであれば、ステップS703からステップS707に進み、後述する図22、23に示すオン時AF評価値優先連続撮像処理を実行する。
設定されている撮像モードが上述の合焦領域選択連続撮像モードおよびAF評価値連続撮像モードではなく、他の撮像モードが設定されている場合においてはステップS701からステップS709に進み、設定されている他の連続撮像モードの撮像処理を実行する。ステップS705におけるオン時合焦領域選択連続撮像処理およびステップS707におけるオン時AF評価値連続撮像処理およびステップS709においてその他連続撮像処理が終了すると、オン時撮像制御処理を終了する。
図21は、オン時撮像制御処理におけるステップS705のオン時合焦領域選択連続撮像処理の詳細を示すフロー図である。図21を参照して、ステップS801〜ステップS811の処理について、図16に示すオフ時合焦領域選択連続撮像処理で説明したステップS401〜ステップS411まで同様の処理を行う。ステップS811においてレリーズボタン36Aの全押し操作回数N(カウント回数N)が1未満であると判別するとステップS112へ戻る。ステップS811においてカウント回数Nが1以上であると判断するとステップS811からステップS813へ進む。そして、ステップS813〜ステップS831の処理について、図16に示す処理で説明したステップS415〜ステップS435と同様の処理を行う。ステップS813においてCPU26がカード制御部42を制御し、SDRAM24に記録されているN回数分のディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44に記録処理が終わると、オン時合焦領域選択連続撮像処理を終了する。
図22、23は、オン時撮像制御処理におけるステップS707のオン時AF評価値連続撮像処理の詳細を示すフロー図である。図22、23を参照して、ステップS901〜ステップS911の処理について、図17に示すオフ時AF評価値連続撮像処理で説明したステップS501〜ステップS511まで同様の処理を行う。ステップS911においてカウント回数Nが1未満であると判別するとステップS112へ戻る。ステップS911においてカウント回数Nが1以上であると判断するとステップS911からステップS913へ進む。ステップ913〜ステップS931の処理について、図17、18に示す処理で説明したステップS513〜ステップS563と同様の処理を行う。ステップS961において、CPU26がカード制御部42を制御し、SDRAM24に記録されているN回数分のディジタル圧縮画像データを外部メモリカード44に記録処理が終わると、オン時AF評価値連続撮像処理を終了する。以上が電源56オン状態の連続撮像処理である。
このように、本実施例による撮像装置10では、撮像画面を使用者の任意の数の領域に分割し、分割された複数の領域を使用者が合焦させたい被写体が存在する第一の領域(大領域)の順番で、使用者が撮りたい枚数分連続してレリーズボタン36の押圧操作をすることにより、使用者が撮りたい枚数分撮像することができる。従って、撮像画面に撮像したい物(人、動物等)が複数存在している場合でも、使用者の任意の第一の領域(大領域)で、使用者の任意の優先順位で撮像できるため使用者の納得いく撮像を行うことができる。また使用者が撮りたい枚数分撮像を行うので、無駄な撮像を行うこともない。
また、本実施例による撮像装置10では、撮像画面を使用者の任意の数の領域に分割し、分割された複数の第一の領域(大領域)を使用者が合焦させたい第一の領域(大領域)の順番で、使用者が撮りたい枚数分連続してレリーズボタン36の押圧操作をすることにより、使用者が合焦させたい第一の領域(大領域)の順番で、第一の領域(大領域)の中の、撮像画面を予め決められた数に分割されて(例えば256分割)AF評価値が記録されている第二の領域(小領域)の中で最もAF評価値が良好な第二の領域(小領域)に合焦をさせて、使用者が撮りたい枚数分撮像することが出来る。従って、使用者の任意の優先順位の第一の領域(大領域)で最もAF評価値の良好なより小さな領域(小領域)に合焦するのでより鮮明な画像を得ることが出来る。
また、本実施例による撮像装置10では、撮像画面を予め決められた数に分割されて(例えば256分割)AF評価値が記録されている第二の領域(小領域)の中で最もAF評価値が良好な第二の領域(小領域)に合焦をさせて、使用者が撮りたい枚数分連続してレリーズボタン36Aの押圧操作を行うことにより、使用者が撮りたい枚数分、AF評価値の良好な順番に撮像をすることができる。従って、AF評価値が良好な順に連続撮像を行うため、より精度の高い撮像を行うことが出来る。また、AF評価値が良好な順番に撮像を行っている際に、順番に撮像される第二の領域(小領域)に対応するフォーカス位置と、同様のフォーカス位置で、すでに撮像を行ってある場合は、撮像を行わないことによって、同様の撮像が繰り返されることを防いでいる。
また、本実施例による撮像装置10では、電源がオフ状態であるときでも、上述と同様の効果が得られる。そして、
合焦領域選択連続撮像モードおよびAF評価値連続撮像モード以外の連続撮像モードが設定されている時、または連続撮像モード自体が設定されていない時においても、所定時間内に使用者が撮りたい枚数分連続してレリーズボタン36Aの押圧操作を行うことにより、パンフォーカスで使用者が撮りたい枚数分連続して撮像することが出来るため、シャッターチャンスを逃すことはない。
なお、前記実施例では、AF制御に関して、高周波成分を検出し、1フィールド期間積分をしているが、積分する期間は1フレーム期間でも良い。