JP4557511B2 - 原子炉構造部材の腐食抑制方法および装置 - Google Patents

原子炉構造部材の腐食抑制方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電プラントの原子炉一次系部材の表面に光触媒物質を付着させて該部材の腐食を抑制する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉等の軽水炉においては放射線場で水の放射線分解により生成した酸素、過酸化水素等が原子炉水中に存在する。原子炉構造部材であるステンレス鋼やニッケル基金属は原子炉の様な高温環境下では、酸素や過酸化水素の存在下で応力腐食割れを起こすことが知られている。この対策のために、給水から水素を注入して原子炉水中の酸素あるいは過酸化水素を低減させる水素注入技術が原子力プラントで検討されている。
【0003】
酸素あるいは過酸化水素の低減の効果は部材の腐食電位に現れ、腐食電位が低下する。応力腐食割れの発生や割れ亀裂の進展はこの腐食電位に依存しており、電位が低いほど割れの発生や亀裂の進展が抑制される。
【0004】
水素注入はこのような背景により実施されているが、弊害としてタービン系の線量率の上昇がある。これは核反応で生成したN‐16が水素と反応して揮発性のアンモニアとなり蒸気系へ移行しやすくなるためである。また、設備面においても、注入した水素によって生じるオフガス系の過剰水素を、酸素を注入して再結合させる等の様々な設備が必要となってくる。
【0005】
この弊害を極力少なくし、なおかつ原子炉構造部材の腐食電位を低下させるために近年、貴金属を原子炉水へ添加し構造部材へ貴金属を付着させて、少量の水素注入で腐食電位を低下させる方法が提案されている。これは白金等の貴金属が電位の低い水素の可逆反応を選択的に捕らえる性質を利用したもので、貴金属を構造部材に付着させることにより、少量の水素注入で腐食電位の低下を図るものである。
【0006】
しかしながら、この方法を実施する場合、核燃料のジルコニウム酸化皮膜上にも付着するため、燃料部材の酸化および水素化が増大することが想定される。また、N‐16のタービン系への移行増加による線量率の上昇などの可能性もある。さらに、不純物を含む貴金属薬剤を高濃度に使用するための水質悪化による燃料部材の健全性に与える影響も検討が必要となる。
【0007】
これらの影響、すなわち、上述した貴金属注入技術は水質保全および放射能の移行低減および燃料の高燃焼度化に対し負の作用を及ぼす可能性があり、貴金属の注入量を少なくするとともに高価な貴金属の使用量を少なくする、ないし貴金属に替わる物質の開発が重要となっている。
【0008】
腐食電位を低下させる方法として光触媒の反応を利用することが最近注目されている(下記特許文献1および2参照)。材料表面に光触媒を配し、そこに紫外線近傍の波長を持つ光を照射すると、光励起反応によって活性化した電子の作用によって腐食電位が低下する。この反応を利用することによって原子炉構造部材表面に予め光触媒を付着させ、炉心で発生するチェレンコフ光を利用して運転中の腐食電位を低下させることができる。
【0009】
光触媒を用いた防食技術については、光触媒による腐食電位低減効果が確認され、腐食電位の低下量は触媒の付着量および光量に大きく依存することも確認されている。しかしながら原子炉内のチェレンコフ光の光量は把握されておらず、腐食電位を低下させるための最適な光触媒付着量も未だ分かっていない。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−4789号公報
【特許文献2】
特開2001−276628号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の光触媒による原子炉構造部材の腐食電位低減方法では、光量の把握ができていないために、光触媒物質の付着量の最適化がなされていない。すなわち、光量が少ない場合には、光触媒物質が少ないと十分な腐食電位の低下が起こらなくなるという問題がある。また、光量が十分にある場合は、光触媒の付着量は少量でよく、過大な光触媒物質を原子炉内に注入するという問題がある。さらに、光触媒物質に不純物が含まれている場合などは、原子炉内に留まることで放射化するという問題もある。
【0012】
そこで本発明は、適正量の光触媒物質を原子炉構造部材表面に付着させて、光触媒物質によって原子炉内を汚損することなく原子炉構造部材の腐食を十分に抑制することのできる原子炉構造部材の腐食抑制方法および装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項の発明は、原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う方法において、前記原子炉内の放射線の放射線線量分布を測定し、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を決定し、原子炉水中に光触媒物質を添加することを特徴とする
【0018】
請求項の発明は、原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う方法において、前記原子炉内の放射線線量率分布を予め解析して求め、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を決定し、原子炉水中に光触媒物質を添加することを特徴とする
【0019】
請求項の発明は、前記チェレンコフ光量の光量分布を計算するときに、原子炉構造部材の形状および放射線強度の分布を考慮して計算することを特徴とする
請求項の発明は、前記光触媒物質を光触媒物質注水用の注入ポンプから前記原子炉水中に添加することを特徴とする
【0020】
請求項の発明は、前記注入ポンプからの添加量は、腐食抑制対象個所の炉水流速と原子炉水中の光触媒物質の濃度と付着量の関係および光量と付着量の関係にもとづいて制御されることを特徴とする
【0021】
請求項の発明は、原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を光触媒物質注入用の注入ポンプから原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う装置において、前記原子炉内の放射線線量率分布を測定する放射線線量率分布測定装置と、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を求める計算機とを備えていることを特徴とする
【0022】
請求項の発明は、前記放射線線量率分布測定装置は、γ線のエネルギー分布を測定する波高分析装置を介して前記計算機に接続されていることを特徴とする
請求項の発明は、前記注入ポンプからの添加量は、腐食抑制対象個所の炉水流速と原子炉水中の光触媒物質の濃度と付着量の関係および光量と付着量の関係にもとづいて制御されることを特徴とする
【0023】
請求項の発明は、前記放射線線量率分布測定装置は、原子炉内に設けられた平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタと、前記平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタの出力から放射線線量率を換算して放射線線量率分布を求めることを特徴とする
【0024】
請求項10の発明は、前記平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタのハウジング内に光センサーを備え、前記計算機は、前記光センサーにより得られる光量を、解析または実測により求められた線量率から換算される光量と比較することにより、光換算プログラムを校正しながら光量を再換算することを特徴とする
【0025】
請求項11の発明は、原子炉水の高温における光透過率をモニタするモニタ装置を備え、前記計算機は前記光透過率を用いて光換算プログラムを校正しながら光量を再換算することを特徴とする
【0026】
【発明の実施の形態】
個々の実施の形態を説明する前に本発明の概念を説明する。
本発明は、原子炉構造部材の腐食を抑制すべき部位の光量を算定することにより、構造部材に付着させる光触媒量を最適化する。原子炉内において光触媒物質を励起させる光は、原子炉水中を荷電粒子が高速で移動するときに発生するチェレンコフ光である。チェレンコフ光を発生させる主因子は、高エネルギーのγ線が水中にて発生させたコンプトン電子である。よってγ線の強度がわかればチェレンコフ光の発生量がわかる。
【0027】
原子炉内の放射線線量率の分布については、その測定が困難なことから、解析コードを用いて計算されることが多い。この計算解析コードによる解析結果を用いてチェレンコフ光の発生量を算出して、腐食低減対象の部位についての光量を求めて、必要な光触媒の付着量を算出することにより最適化が図られる。また解析コードや解析結果が無く放射線線量率が求まらない場合は、直接放射線を測定することにより、チェレンコフ光量が算出できる。
【0028】
放射線の測定場所としては原子炉内の、局所出力領域モニタ(LPRM)や平均出力モニタ(APRM)などの設置場所が挙げられる。また移動式炉心内計装系検出器についても利用が可能である。これらの計測器より得られた放射線線量率からチェレンコフ光量を算出する。放射線線量率からチェレンコフ光量への換算にあたっては、光量への換算プログラムを用いる。このプログラムは、チェレンコフ光の発生量の算出と、原子炉水中の透過による減衰、構造部材による光遮蔽による遮光について計算が可能であり、腐食低減を目的とする部位の光量を的確に評価することができる。
【0029】
光触媒物質によって光励起のバンドギャップが異なるために、選定された光触媒物質を十分に励起させることができるエネルギーを持つ光量を算出する必要がある。例えば、TiO2を光触媒物質として選定した場合は、そのバンドギャップ3.0eVから413nm以下の波長の光量を算出する必要があり、これを算出するプログラムを用いる。光触媒物質の種類によりそれぞれの波長について計算がなされる。
【0030】
原子炉内の構造部材はその構成や形状が複雑であるために、光量を計算で求めるのは困難な場合がある。このような場合には、局部出力領域モニタや平均出力領域モニタのハウジング、あるいは再循環系の除染座に光センサーを取り付けることにより光換算プログラムの校正を行う。
【0031】
光の高温水中の透過率はその水中に含まれる不純物濃度により影響される場合がある。このような場合には、原子炉水をサンプリングしているラインに光透過測定装置を設置し、透過率を測定することによりその値を光換算プログラムにフィードバックさせることにより、より精度の良い光量評価結果が得られることになり、光触媒物質の最適な付着量を求めることができる。
【0032】
本発明では、光触媒物質を原子炉構造部材に付着あるいは塗布して原子炉構造部材の腐食電位を低下させ構造部材を応力腐食割れから保護する方法において、その光触媒物質の付着量の最適化を行うことにより、効率良く腐食電位の低減がなされる。腐食電位の低減は光触媒物質の付着量そのものと、照射される放射線や光の強度が影響するので、放射線の強度を測定することにより、目的の付着量を決定することができ効率良く腐食電位の低下が図ることができる。また原子炉水中に光触媒を注入して光触媒物質の付着を達成させる場合には、その注入量または原子炉水中の濃度の最適化を行うことができる。
【0033】
原子炉での光は荷電粒子が冷却水中を高速で移動する場合に発生するチェレンコフ光であり、この光は放射線強度に影響されるので、放射線強度からチェレンコフ光の光量へ換算する手法やプログラムを用いることにより光量を求めることができ、光触媒付着量による腐食電位低下が評価できる。光量を放射線強度から換算する場合には原子炉の構造部材の形状や放射線強度分布を考慮して光量に換算することにより、より正確な光量への換算ができ、光触媒物質の付着量を最適化させる場合に有効である。
【0034】
また予め原子炉水環境を模擬した水質や、腐食を抑制すべき対象個所の流動に合わせた試験条件で、光量や放射線量と、光触媒物質の濃度と腐食電位の関係を実験的に求めておいて、その関係を用いることにより光触媒の最適な付着量を求めることができる。
【0035】
放射線強度の測定には、放射線のエネルギーが求められる波高分析装置を用いることにより、チェレンコフ光の発生量を詳細に求めることができる。そして演算装置において放射線強度から光量を換算するプログラムによって求められる光量を用いて最適な光触媒の付着量を求めて、前記演算装置から発信される信号により、原子炉水への光触媒物質の注入量を注入ポンプを介して制御することにより、付着量を最適化することができる。
【0036】
原子炉水中に添加された光触媒物質の原子炉構造部材への付着速度については原子炉水の流速依存性があるので、腐食を抑制すべき対象部位の流速を予め求めておき、最適な付着量になるように前記注入ポンプの吐出量を制御することにより、最適な付着量の制御が可能となる。
【0037】
また、原子炉内での光を評価する場合の放射線線量率データについて、平均出力領域モニタや局部出力領域モニタからの出力を用いて、腐食抑制対象部位の光強度を換算することにより、より正確な、その時点での光強度が得ることができる。直接光強度を求めるためには局部出力領域モニタのハウジング内に光センサーを取り付けることにより可能であると共に、これにより得られた光量と放射線線量率より求めた光強度を比較することにより、光量への換算プログラムを校正し、より正確な光量を求めることができる。
【0038】
光量は原子炉水中を透過する間に減衰するので、原子炉水を引き入れた光透過測定装置を設けることにより、不純物等で影響される透過率を常に監視することができ、この透過率を用いることにより光量の計算の精度が向上することができ、最適な光触媒付着量を求めることができる。
【0039】
本発明の第1の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法は、放射線の測定を原子炉運転中に実施して、腐食抑制を実施する対象となる部位の放射線線量率を予め測定により把握しておき、放射線線量率と、たとえば光触媒としてTiO2(酸化チタン)を用いる場合はTiO2の付着量と、腐食電位の関係から、腐食抑制可能(腐食が予め定められた値以下となる)な腐食電位になるTiO2の付着量を求める方法である。放射線線量率および腐食電位との相関により求められた付着量から、実際に原子炉構造部材へ付着させるTiO2量を決定する。
【0040】
TiO2を原子炉構造部材に付着させる方法は、定期点検工事中に当該部に塗布してもよいし、原子炉運転中や定期点検中の水が満たされている状態で、水中にTiO2を添加することにより付着させてもよい。放射線線量率とTiO2付着量と腐食電位の相関例を図1に示す。このように腐食電位には線量率依存性およびTiO2付着量依存性があるので、この相関を予め求めておくことによって実際の付着量を決定する。なお、図1において、横軸の1.E+03等は1×103等であり、縦軸のSHEは、pH=0の水溶液に白金線を浸し、1atmの水素を吹き込んだ電極系(Standard Hydrogen Electrode)である。
【0041】
本実施の形態によれば、原子炉内に存在する光や放射線の照射により起電する光触媒物質を用いて原子炉構造部材の腐食抑制を行う方法において、構造部材への光触媒の適切な付着量を求めることができる。これにより光触媒物質の効果を必要十分に発揮できるようになり腐食抑制が確実に行えるようになる。また、光触媒物質の原子炉水への添加量を求めることができるため、必要以上の光触媒物質を原子炉水中へ添加することなく実施でき、不純物を少なくするという原子炉の水質基準の確保や、光触媒物質の使用量の低減につながる。
【0042】
本発明の第2の実施の形態は、腐食抑制を実施する対象となる部位の放射線線量率分布を原子炉の出力、燃料配置等から解析により予め求めておき、この放射線線量率分布から当該部分の放射線線量率を確認し、予め求めておいた放射線線量率と、たとえば光触媒としてTiO2を用いる場合はTiO2の付着量と、腐食電位の関係(図1)から、腐食抑制可能(腐食が定められた値以下となる)な腐食電位になるTiO2の付着量を求める方法である。この相関により求められた付着量から、実際に原子炉構造部材へ付着させるTiO2量を決定する。TiO2を付着させる方法は、定期点検工事中に当該部に塗布してもよいし、原子炉運転中や定期点検中の水が満たされている状態で、水中にTiO2を添加することにより付着させてもよい。
【0043】
本実施の形態によれば、原子炉内の放射線線量率を実際に計測するという工数を要することなく、光触媒物質の原子炉構造部材への最適付着量を求めることができる。
【0044】
本発明の第3の実施の形態は、光量の測定を原子炉運転中に実施して、腐食抑制を実施する対象となる部位の光量を予め測定により把握しておき、予め求めておいた光量と、たとえば光触媒としてTiO2を用いる場合はTiO2の付着量と、腐食電位の関係から、腐食低減可能(腐食が定められた値以下となる)な腐食電位になるTiO2の付着量を求める方法である。この相関により求められた付着量から、実際に原子炉構造部材へ付着させるTiO2量を決定する。
【0045】
原子炉構造部材にTiO2を付着させる方法は、定期点検工事中に当該部に塗布してもよいし、原子炉運転中や定期点検中の水が満たされている状態で、水中にTiO2を添加することにより付着させてもよい。光量とTiO2付着量と腐食電位の相関例を図2に示す。このように腐食電位には光量依存性およびTiO2付着量依存性が認められるので、このような相関を求めておくことによって実際の付着量を決定することができる。
【0046】
本発明の第4の実施の形態は、放射線線量率および光量の測定を原子炉運転中に実施し、腐食抑制を実施する対象となる部位の放射線線量率および光量を予め測定により把握しておき、予め求めておいた放射線線量率および光量と、たとえば光触媒としてTiO2を用いる場合は、TiO2の付着量と腐食電位の関係から、腐食抑制可能(腐食が定められた値以下となる)な腐食電位になるTiO2の付着量を求める方法である。この相関により求められた付着量から、実際に原子炉構造部材へ付着させるTiO2量を決定する。この放射線線量率は解析により求めておいても良い。TiO2を付着させる方法は、定期点検工事中に当該部に塗布しても良いし、原子炉運転中や定期点検中の水が満たされている状態で、水中にTiO2を添加することにより付着させてもよい。
【0047】
放射線線量率および光量とTiO2付着量と腐食電位の相関例を図3に示す。このように腐食電位には放射線線量率依存性、光量依存性およびTiO2付着量依存性が認められるので、本実施の形態においては、これらの相関を求めておいて実際の付着量を決定する。
【0048】
本発明の第5の実施の形態は、チェレンコフ光量を求めるプログラムを用いて解析により原子炉の光量分布を求めるものである。チェレンコフ光は水中を高速の荷電粒子が移動する場合に発生する光であり、放射線線量率の測定結果があればプログラムを利用して計算によって求めることができる。水中では放射線と水の相互作用により発生する荷電粒子があるのでその発生量も計算に用いる。この計算のフローを図4に示す。この解析により放射線線量率によって求められた光量および図2,図3の関係を用いて、腐食抑制を目的とする部位へ付着させるTiO2の量を最適化することができる。
【0049】
本発明の第6の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法においては、原子炉の出力、燃料配置等から解析により求められた原子炉内の放射線線量率分布を用いてチェレンコフ光量の分布を求める。実際に放射線線量率の測定結果が無い場合などは、解析により求められている原子炉内の放射線線量率を用いてチェレンコフ光の光量を求めることができる。これにより腐食抑制を実施したい部位の光量が求まり、光量から必要な光触媒付着量を求めることができる。
【0050】
本発明の第7の実施の形態は、チェレンコフ光を計算する場合において、原子炉構造部材の形状および放射線線量率分布を用いて、光を遮る構造物を考慮してかつ放射線線量率分布を用いることによりチェレンコフ光の発生量を詳細に求める方法である。チェレンコフ光は荷電粒子の移動により発生するものであるが、原子炉水中のγ線と水の相互作用により発生するコンプトン電子もチェレンコフ光を発生させる主要因である。よってγ線の詳細分布がわかればコンプトン電子に由来するチェレンコフ光の発生量の詳細が解析可能となる。また光は水中を透過しながら減衰するので、この効果も考慮して光量を計算するプログラムを用いると詳細な解析が可能となる。この計算フローを図5に示す。この解析により求められた光量を用いて、腐食抑制を目的とする部位へ付着させるTiO2の量を最適化することができる。
【0051】
本発明の第8の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法においては、用いる光触媒物質が励起される波長領域に合わせてチェレンコフ光を計算するプログラムを用いる。たとえばTiO2のアナターゼ型の光触媒物質を用いるとすれば、そのバンドギャップである3.2eVから推定される励起が可能な波長は388nm以下であり、光量算出プログラムにおいてチェレンコフ光の波長領域を388nm以下に設定して解析することによりアナターゼ型のTiO2に即した評価を行うことができる。
【0052】
つぎに本発明の第9の実施の形態を図6を用いて説明する。本実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、原子炉圧力容器1内に設けた放射線線量率計測器6と、その出力信号を処理して、放射線線量率からチェレンコフ光を換算し目的の部位の光量を解析するプログラムを搭載したコンピュータ7より成っている。図6には原子炉圧力容器1、給水ライン2、再循環ライン3、炉水浄化系ライン4および主蒸気ライン5も示してある。放射線線量率の測定結果から図4または図5に示した計算フローによって光量に換算し、図1または図2に示したような光量と光触媒物質の付着量と腐食電位の関係から最適な光触媒物質の付着量を求める。
【0053】
つぎに本発明の第10の実施の形態を説明する。本実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、放射線センサーおよび波高分析装置を用いてγ線のエネルギー分布を測定することにより、γ線由来のコンプトン電子および発生するチェレンコフ光を精度良く把握するものであり、図7に示すように、原子炉圧力容器1内に設置されγ線のエネルギーを測定する放射線センサー8と、この放射線センサー8からの信号を処理する波高分析装置20およびその信号を処理して光量に換算するプログラム(図4,図5)を搭載したコンピュータ7よりなる。これにより目的の部位の光量が換算され、図2,図3に示した関係を用いて最適な光触媒物質の付着量が求められる。
【0054】
つぎに本発明の第11の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置を図8を用いて説明する。図8は図6と同様にBWR型原子力プラントの概略を示したものであるが、再循環ライン3に光触媒物質注入用の注入ポンプ9と光触媒物質薬液タンク10が設置されている。注入ポンプ9にはコンピュータ7からの信号ケーブル11が接続されている。本実施の形態では光触媒物質の注入場所を再循環ライン3としたが、給水ライン2や、浄化系ライン4でもよい。
【0055】
原子炉圧力容器1内には放射線線量率計測器6または放射線センサー8が設置されており、その信号はプラントに設置されたコンピュータ7に入力される。入力された信号から放射線線量率または光強度が解析により求められ、腐食抑制を目的とする部位の腐食電位を低下させるための光触媒物質の付着量が求められる。
【0056】
光触媒物質を原子炉水中に添加して原子炉構造部材に付着させる場合には付着量は原子炉水中の濃度に依存するので、原子炉水中へ添加する光触媒物質の量を注入ラインに設置された注入ポンプ9により制御する。注入される量のコントロールは、光量を解析するコンピュータ7により行われる。コンピュータ7は必要な光触媒物質の付着量を算出し、必要な注入量を算出し、注入量をコントロールする。
【0057】
つぎに本発明の第12の実施の形態を説明する。本実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、予め腐食抑制を目的とする場所の炉水の流速を求めておき、その流速と原子炉水中の光触媒物質の濃度と付着量の関係から、前記の光量解析を行うコンピュータにより解析された光量から求められる必要な付着量になるように、光触媒物質の原子炉への注入量を制御する。装置の動作は前述の第11の実施の形態と同じであるが、光触媒付着部位の炉水流速を考慮することにより光触媒付着量の精度が上昇する。
【0058】
つぎに本発明の第13の実施の形態を図9を用いて説明する。この実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、炉心1a内に設けられた局部出力領域モニタ12あるいは平均出力領域モニタを備えている。その他の構成は前記第12の実施の形態におけると同じである。この実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置では、原子炉内での平均出力領域モニタ(APRM)や局部出力領域モニタ(LPRM)12からの信号からコンピュータ7において放射線線量率を換算し、その値により腐食抑制する部位の放射線量や光量を算出し、腐食抑制する部位へ付着させる光触媒物質の最適な量を求める。
【0059】
つぎに本発明の第14の実施の形態を図10を用いて説明する。この実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、炉心1aに設けた局部出力領域モニタ12のハウジング内に光量を測定する光センサー13が備えられている。この光量の測定結果から腐食抑制を目的とする部位の光量を推定して、光触媒物質の最適な付着量を求める。また、この光量の測定結果を、放射線線量率から光量を求めるプログラム(図3,図4)の解析結果と比較することにより、解析結果の校正も可能となり付着量を求める精度が向上する。
【0060】
つぎに本発明の第15の実施の形態を図11を用いて説明する。この実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制装置は、再循環ライン3からの炉水導入ライン14、炉水の戻りライン15、光透過測定装置16、チェレンコフ光模擬光発生装置17、光量測定センサー18および光量測定センサー18からコンピュータ7への信号ケーブル19により構成されており、再循環ライン3から原子炉水を引き入れる光透過測定装置16によって高温炉水中での光透過率が測定できるようになっている。
【0061】
水中の光の透過率は水中の不純物量に影響されるため、光触媒物質を付着させようとする原子炉水中の正確な光量を求めるためには測定により光透過率を求めるのがよい。この測定された光透過率は、腐食抑制対象部位の光量を求める場合の解析プログラムに反映され、その原子炉水の光透過率を用いた解析が行われるようになる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、適正量の光触媒物質を原子炉構造部材表面に付着させて、光触媒物質によって原子炉内を汚損することなく原子炉構造部材の腐食を十分に抑制することのできる原子炉構造部材の腐食抑制方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法において利用する、光触媒物質であるTiO2付着量および放射線線量率と腐食電位の関係を示すグラフ。
【図2】本発明の第3の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法において利用する、光触媒物質であるTiO2付着量および光量と腐食電位の関係を示すグラフ。
【図3】本発明の第4の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法において利用する、光触媒物質であるTiO2付着量および放射線線量率ならびに光量と腐食電位の関係を示すグラフ。
【図4】本発明の第5および第6の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法において利用する、放射線線量率から発生するチェレンコフ光を算出する手順を示す流れ図。
【図5】本発明の第7および第8の実施の形態の原子炉構造部材の腐食抑制方法において利用する、放射線線量率分布および構造物を考慮した場合の原子炉内のチェレンコフ光強度を算出する手順を示す流れ図。
【図6】本発明の第9の実施の形態の、放射線線量率計測器と測定結果から光量に換算するコンピュータを具備した原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【図7】本発明の第10の実施の形態の、波高分析装置とその測定結果から光量に換算するコンピュータを具備した原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【図8】本発明の第11および第12の実施の形態の、放射線の測定結果から光触媒物質を原子炉水へ注入するポンプとその注入ポンプを制御するコンピュータからなり該コンピュータに原子炉内の放射線線量率または光量のセンサーから信号がインプットされる原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【図9】本発明の第13の実施の形態の、局部出力領域モニタあるいは平均出力領域モニタからの信号を用いて光量あるいは放射線線量率に換算して腐食抑制を図る部位の最適な光触媒物質の量を算出するコンピュータを具備した原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【図10】本発明の第14の実施の形態の、局部出力領域モニタのハウジング内に光量を測定するセンサーを設置し、その光量の信号を用いて、腐食抑制を図る部位の最適な光触媒物質の量を算出するコンピュータを具備した原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【図11】本発明の第15の実施の形態の、原子炉再循環系から原子炉水をとり入れ、高温炉水中の光透過率測定を行う装置を備え、その光透過率を光量解析プログラムに反映する原子炉構造部材の腐食抑制装置を示す図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、1a…炉心、2…給水ライン、3…再循環ライン、4…炉水浄化系ライン、5…主蒸気ライン、6…放射線線量率計測器、7…コンピュータ、8…放射線センサー、9…注入ポンプ、10…光触媒物質薬液タンク、11…信号ケーブル、12…局部出力領域モニタ、13…光センサー、14…炉水導入ライン、15…炉水戻りライン、16…光透過測定装置、17…チェレンコフ光模擬光発生装置、18…光量測定センサー、19…信号ケーブル、20…波高分析装置。

Claims (11)

  1. 原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う方法において、
    前記原子炉内の放射線の放射線線量分布を測定し、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を決定し、原子炉水中に光触媒物質を添加することを特徴とする原子炉構造部材の腐食抑制方法。
  2. 原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う方法において、
    前記原子炉内の放射線線量率分布を予め解析して求め、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を決定し、原子炉水中に光触媒物質を添加することを特徴とする原子炉構造部材の腐食抑制方法。
  3. 前記チェレンコフ光量の光量分布を計算するときに、原子炉構造部材の形状および放射線強度の分布を考慮して計算することを特徴とする請求項またはに記載の原子炉構造部材の腐食抑制方法。
  4. 前記光触媒物質を光触媒物質注水用の注入ポンプから前記原子炉水中に添加することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の原子炉構造部材の腐食抑制方法。
  5. 前記注入ポンプからの添加量は、腐食抑制対象個所の炉水流速と原子炉水中の光触媒物質の濃度と付着量の関係および光量と付着量の関係にもとづいて制御されることを特徴とする請求項4記載の原子炉構造部材の腐食抑制方法。
  6. 原子炉内に発生する光または放射線の照射により起電するTiO からなる光触媒物質を光触媒物質注入用の注入ポンプから原子炉炉水中に添加することにより原子炉構造部材の表面に付着させて前記原子炉構造部材の腐食抑制を行う装置において、
    前記原子炉内の放射線線量率分布を測定する放射線線量率分布測定装置と、この放射線線量率分布から波長が413nm以下のチェレンコフ光量を換算するプログラムを用いて光量分布を計算し、前記原子炉構造部材の腐食抑制対象個所について、予め求められた前記光触媒物質の付着量と前記原子炉構造部材の腐食電位と光量の関係を用いて、腐食が定められた値以下となる腐食電位となる前記光触媒物質の最適付着量を求める計算機とを備えていることを特徴とする原子炉構成部材の腐食抑制装置。
  7. 前記放射線線量率分布測定装置は、γ線のエネルギー分布を測定する波高分析装置を介して前記計算機に接続されていることを特徴とする請求項記載の原子炉構成部材の腐食抑制装置。
  8. 前記注入ポンプからの添加量は、腐食抑制対象個所の炉水流速と原子炉水中の光触媒物質の濃度と付着量の関係および光量と付着量の関係にもとづいて制御されることを特徴とする請求項6又は7記載の原子炉構造部材の腐食抑制装置。
  9. 前記放射線線量率分布測定装置は、原子炉内に設けられた平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタと、前記平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタの出力から放射線線量率を換算して放射線線量率分布を求めることを特徴とする請求項6乃至8いずれかに記載の原子炉構成部材の腐食抑制装置。
  10. 前記平均出力領域モニタまたは局部出力領域モニタのハウジング内に光センサーを備え、前記計算機は、前記光センサーにより得られる光量を、解析または実測により求められた線量率から換算される光量と比較することにより、光換算プログラムを校正しながら光量を再換算することを特徴とする請求項記載の原子炉構成部材の腐食抑制装置。
  11. 原子炉水の高温における光透過率をモニタするモニタ装置を備え、前記計算機は前記光透過率を用いて光換算プログラムを校正しながら光量を再換算することを特徴とする請求項10記載の原子炉構成部材の腐食抑制装置。
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