JP4556820B2 - 地図の座標補正方法及び装置 - Google Patents

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Description

この発明は、デジタル化した地図の位置精度を改善するための座標補正方法及び装置に関するものである。
従来、地理情報システムにおいては、異なる縮尺、精度で描かれた、様々な地図を扱っている。特に、紙に描かれた地図をスキャナで読み取って利用する場合などは、紙の伸縮やスキャナ入力時のひずみにより精度の低下が避けられない。このように、地図上の地物は、実際の設置位置の緯度経度から定まる位置から様々な程度にずれている。このため、異なる地図を重ね合わせた場合、一般に、同一地物であっても重ならず、異なる位置に、あるいは二重に描かれてしまうことになる。
また、測量結果や、Realtime Kinematic−Global Positioning System(以下、RTK−GPSと記す)などの高精度なGPS測位結果を地図上に重ねた場合、地図の精度不足によって、周囲の地物との相対位置関係が地図上では正しく表されなかった。このため、例えば実際には路上で測位していても、その緯度経度は地図上では建物の中になってしまう、といった不都合が生じることになる。このように、地図上のどの地点にて測位したのかに混乱が生じ、測位結果をそのままでは利用できないということになる。
さらに、日本測地系から世界測地系への測地系の変更が実施され、日本測地系にて表された座標値を世界測地系の座標値に変換する必要に迫られている。変換に際しては、日本測地系での座標値が、測量時の測量精度や測量後の地殻変動、また、上記のような紙の伸縮などの理由により誤差を有するため、これを低減することが求められる。
このように、地理情報システムの利用に当たっては、地図の各点が正確な位置情報を有するように補正することが必要となる。
このための補正技術としては、例えば、地図上での座標値とRTK−GPS等によって測定された正確な座標値がともに得られている基準点を複数設定し、その基準点を頂点としてドロネー三角形分割と呼ばれる方式により全体領域を三角形に分割し、それぞれの三角形領域に対し、頂点となる3個の基準点を地図上での座標値から正確な座標値に変換するアフィン変換を求め、各三角形領域内の点にそのアフィン変換を施すことで座標値を補正する技術が示されている(例えば非特許文献1)。
土木学会論文集、625巻、IV−44号、89−98頁(1999年7月)
このような座標補正方法及び装置にあっては、基準点を頂点とする三角形領域を構成し、各三角形領域に対し、頂点である基準点が正しい座標値に補正されるようなアフィン変換などの変換を決定し、三角形領域にその変換を施すことによって座標値の補正を行っている。この場合、三角形領域内の各点の補正量は基準点の補正量を補間して得ていることになる。一方、地図の誤差については、測量時に用いた三角点の平均図ブロックにおける座標値の偏りや、スキャナ入力であれば紙ごとの入力状況によって、特定領域に特有の偏り、すなわち、正確な座標値からの同一傾向のずれを生じることが考えられる。
このとき、地図上の補正前の座標値で各点が同一の偏りを有していれば、各点間の距離や相対的な位置関係は地図上での補正前の座標値でも実際のものと矛盾しない。つまり、正しく整合していることになる。頂点である基準点がこれら各点と同一の偏りを有する場合は、三角形領域内でその偏りを平行移動によって解消するような補正変換が生成、施され、各点の整合を保ちつつ正確な座標値に補正されることになる。
しかし、三角形領域の頂点をなす3個の基準点の偏りが同一でない場合、補正変換は異なる偏りをもつ頂点の影響で拡大縮小やせん断といったひずみを生じるものとなり、これは適正には作用しない。例えば、三角形領域内の大部分が同一の偏りを有し互いに整合していたとしても、1個の基準点が異なる偏りを持てば、それに起因する補正変換のひずみによって相対位置が変化し、その結果として、例えば、面積までも不正確なものになる。
従来の座標補正技術においては、このような偏りや基準点の整合については勘案していない。
このように、従来の座標補正技術においては、必ずしも適切な補正変換を得ることができず、正しい座標値に補正されないという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、基準点間の偏りの差異による影響を回避し、正確な補正を行う座標補正方法及び座標補正装置を得ることを目的としている。
この発明に係る地図の座標補正方法は、地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の地図上での座標値と補正後の座標値とに基づいて算出した補正変換によって三角形領域内の座標を補正することにより記憶手段に記憶された地図を補正する地図の座標補正装置が実行する地図の座標補正方法であって、地図の座標補正装置が備える三角形分割手段が、地図を基準点を頂点とする三角形領域へ分割するパターンを決定する三角形分割工程と、地図の座標補正装置が備える変換算出手段が、各三角形領域について、頂点である基準点の地図上での座標値及び補正後の座標値から三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出工程と、地図の座標補正装置が備える評価手段が、補正変換で用いるパラメータの値から得られるひずみエネルギー密度の平方根と三角形領域の面積との積により三角形領域内の不整合度を算出する評価工程と、地図の座標補正装置が備える分割変更手段が、互いに隣接する三角形領域の間で頂点を交換する分割変更を行うことによって各不整合度の和が減少する場合に分割変更による三角形領域の変更を行う分割変更工程と、地図の座標補正装置が備える地図変換手段が、三角形領域に対して補正変換を実行する地図変換工程と、を備えたものである。
また、この発明に係る地図の座標補正装置は、地図、この地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の地図上での座標値及び補正後の座標値、三角形領域を構成する辺、並びに三角形領域を記憶する記憶手段と、地図の三角形領域への分割のパターンを決定する三角形分割手段と、各三角形領域について、頂点である基準点の地図上での座標値及び補正後の座標値から三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出手段と、補正変換で用いるパラメータの値から得られるひずみエネルギー密度の平方根と三角形領域の面積との積により三角形領域内の不整合度を算出する評価手段と、互いに隣接する三角形領域の間で頂点を交換する分割変更によって各不整合度の和が減少するものについて、分割変更による三角形領域の変更を行う分割変更手段とを備えたものである。
この発明によれば、評価手段による三角形領域の評価結果に従い三角形領域への分割のパターンを変更することで、基準点の不整合を有する三角形領域の個数又は面積が小さく抑えられ、座標値を正確に補正できる領域の割合が格段に増加する、といった従来にない顕著な効果を奏するものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による座標補正装置を示すブロック図である。
記憶手段10aには、地図データ11、基準点の補正前の地図上での座標値と正確な座標値とを含む基準点データ12、基準点を頂点として地図を分割して得られる三角形領域分割パターンを構成する各三角形領域の辺を示す分割辺データ13、及び各三角形領域を示す三角形領域データ14が格納される。
三角形分割手段20は、基準点データ12を用いて地図上に基準点を頂点とする三角形領域を構成して、三角形領域分割パターンを決定して三角形領域データ14を作成する。
変換算出手段30は、基準点の地図上の座標値と正確な座標値から三角形領域に対して補正変換を決定する。
評価手段40aでは、変換算出手段30が決定する補正変換と基準点の座標値から三角形領域が整合しているかどうかを不整合度算出部41aが算出する不整合度によって評価する。
分割変更手段50では、評価手段40aでの三角形領域の整合性の評価結果により、三角形領域分割パターンを変更して、三角形領域データ14を修正する。
地図変換手段60では、地図上の図形要素の座標値に対して補正変換を実行し、補正後の座標値を得る。
表示手段70では、補正した地図を表示する。
図2から図6は、本発明の実施の形態1による座標補正装置の動作を示す説明図である。図2は、基準点による地図の三角形領域への分割を示す図である。図3は、三角形領域についてその頂点である3個の基準点が整合している状況を示す図である。図4は、三角形領域について1つの基準点のみが他と整合していない状況を示す図である。図5は、三角形領域について補正変換の算出を説明する図である。図6は、三角形領域の変更により整合の状況が変化する状況を示す図である。
図7は、本発明の実施の形態1による座標補正装置の動作を示すフローチャートである。
本発明による座標補正方法及び装置では、図2に示すように、地図を三角形領域に分割し、三角形領域ごとに、基準点が正確な座標値に変換されるような補正変換を定め、それを施すことによって変換する。
ここでいう基準点とは、座標値の変換の基準となる点のことであり、地図上での座標値と、例えばGPSによって測位された正確な座標値とがともに得られている点のことである。
また、以下では地図上での補正前の座標値を旧座標値、基準点における正確な座標値及び補正変換によって得られた座標値を新座標値と記述する。
三角形領域への分割は、一般に、最小角最大原理に基づくドロネー三角形分割が用いられることが多い。ドロネー三角形分割は、最小角最大化原理によって、できるだけ正三角形に近い形の三角形によって領域を分割する手法である。このドロネー三角形分割については、例えば、杉原厚吉著「データ構造とアルゴリズム」共立出版、平成13年発行、に詳しい。一般に、正三角形に近いほうが、補間には適している。
この実施の形態1においても、ドロネー三角形分割を初期分割パターンとして、整合しない頂点を有する三角形領域が制限されるように、これを変更していくように構成する。
なお、ここでいう整合とは、図3に示すように、三角形領域△Pabcの頂点である基準点Pa、Pb、Pcが同様な偏りをもつ状況をさす。地図上での旧座標値と新座標値との差をそれぞれδa、δb、δcとしたとき、δa≒δb、δa≒δcとなり、旧座標値から算出した相対的な距離λは実際の距離Λと概ね一致する状況を表す。この場合、三角形領域△Pabc内の各点も同様な偏りをもち、それを差し引いた相対的な位置関係は正確であることが期待できる。
逆に、不整合の場合は、例えば図4に示すように、一つの基準点Pcにおける偏りδcが他と異なり、δc≠δa、δc≠δbとなる。この結果、基準点間の実際の距離Λが、旧座標値から算出される値λと大きく異なる。このように基準点が不整合の場合、それら基準点を頂点とする三角形領域△Pabc内部に旧座標値での相対的な位置関係が正しい点群があったとしても、定義される補正変換は、それらの相対的な位置関係を崩すものになる。
本発明では、初期分割パターンから、不整合となる三角形領域が減少するように、順次、三角形領域を構成する基準点の組の構成を変更することで、より多くの領域で適切な補正変換を得る三角形領域分割パターンを構成していく。
整合不整合の判定は、評価手段40aにより以下のように行う。なお、三角形領域に対する補正変換は、例えばアフィン変換を採用する。
変換算出手段30によって、三角形領域に対するアフィン変換を算出する。これは、図5に示すように、三角形領域の3個の頂点をPa、Pb、Pc、それらの旧座標値をそれぞれ(xa,ya)、(xb,yb)、(xc,yc)、また、新座標値をそれぞれ(Xa,Ya)、(Xb,Yb)、(Xc,Yc)とすると、行列Aと平行移動ベクトルtにより(1)のように表され、これは(2)のように表現できる。そして、(2)を(3)のように解けばA、tからなるアフィン変換が決定できる。
Figure 0004556820
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いま、3個の基準点が旧座標値において同一の偏りδ(Δx,Δy)を持ち、相対的な位置関係は正確な場合について考えてみる。つまり、(xa,ya)=(Xa+Δx,Ya+Δy)、(xb,yb)=(Xb+Δx,Yb+Δy)、(xc,yc)=(Xc+Δx,Yc+Δy)である。このとき、(4)の関係が有る。同一の偏りをもって整合している場合は、アフィン変換の平行移動成分によってこれを補正でき、Aには影響しない。そうでない場合はAに影響する。そこで、Aによって整合性を判定することができる。
Figure 0004556820
評価手段40aでは、上記アフィン変換のAによって決まるひずみをもとに三角形領域の不整合度を算出する。
アフィン変換が与えられた場合、その変換によって点(x,y)が(X,Y)に、その近傍の点(x+dx,y+dy)が(X+dX,Y+dY)に変位したとする。このとき、(5)の関係が有るから、相対変位(dX,dY)−(dx,dy)、つまり、ひずみは、(6)より、(7)に示すA−Iとなる。
Figure 0004556820
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さらに、(8)のように分解すれば、このΦが純粋なひずみを表し、Ωは回転を表す。回転においては点間の相対的な距離は変化しないので、Ωは不整合度の評価対象としない。
Figure 0004556820
このΦを用いて、例えば(9)のEを不整合度の評価値とする。Sは係数で例えば三角形領域の面積とする。Uは、ヤング係数1、ポアソン比0とした、2次元の弾性変形におけるひずみエネルギー密度に相当する。このように、不整合度を補正変換のパラメータの値を用いて算出される値とすることで、不整合度を基準点の座標値から直接、また、容易に算出することができる。
Figure 0004556820
頂点が完全に整合している場合、上記のようにAは単位行列であるので、Φは零行列となり、U=0となる。逆に、不整合の場合は、アフィン変換の拡大縮小やせん断の成分となって表れ、Φの要素も0ではなくなる。拡大縮小やせん断が大きくなるほど、相対位置の崩れが大きくなり、同時に、Φの要素、つまり、Uの値も大きくなる。このように、Uは不整合と関係する。ひずみエネルギーに関連した値と、それを有する三角形領域の面積によって評価値を定義し、(10)に示すこの総和、すなわち三角形領域分割パターン全体の不整合度であるEtotalを小さくするような分割パターンを選択する。ここで、三角形領域の個数をKとし、i番目の三角形領域の不整合度をEiとした。
総面積は一定であるので、ひずみが小さくなるような、また、特に、面積の大きな三角形でひずみが小さくなるような三角形領域分割パターンが選択される。つまり、ひずみの大きい不整合領域を狭めていくような三角形領域分割パターンを得ることができる。
このように、ひずみエネルギー密度と三角形領域の面積により三角形領域の評価を行うことで、地図上の座標値を正確な値に変換する補正変換を得る、整合した三角形領域を確実に増加させるようにすることができる。
Figure 0004556820
一例を示す。図6に示すように、当初、辺Pabに対して三角形領域△Pabcと三角形領域△Pabdとが構成されているとする。いま、頂点Paには偏りがあり、他の頂点は正確な座標値を有しているものとする。この場合、Paの偏りが異なる訳であるから、三角形領域△Pabc、△Pabdとも不整合である。図では、不整合となる三角形領域をハッチングにて示している。
以下、頂点Paを原点にとって説明する。また、Paの正確な座標値を(Xa,0)とする。3点が同様の偏りをもつ場合、整合に影響を与えない平行移動、及び回転によりこのような座標系に変換できる。
まず、三角形領域△Pabcの不整合度を考えると、アフィン変換は(11)のように表され、これを解いて(12)を得る。
Figure 0004556820
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さらに、(13)及び(14)のようにΦが得られる。△Pabcの面積をSとすれば、2S=|xbc−xcb|であるから、三角形領域△Pabcの不整合度Eabcは(15)で示すようになる。
Figure 0004556820
Figure 0004556820
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ここで、μbcは辺Pbcをx軸方向に1/√2倍した線分の長さとなる。Eabdも同様に考えて、辺Pabによる分割時の不整合度が(16)のように得られる。
Figure 0004556820
一方、辺Pabをフリップ、すなわち、辺Pcdに変更した場合、三角形領域△Pcdaと、三角形領域△Pcdbとが構成される。それらの不整合度については、三角形領域△Pcdbについては整合しているのでその不整合度Ecdb=0であるから、三角形領域△Pcdaのみを考えればよく、(17)のようになる。これらを比較してみると、μbc、μbd、μcdは、△Pcdbをx軸方向に1/√2倍したときの、それぞれ辺Pbc、辺Pbd、辺Pcdの長さとなるので、三角不等式により(18)の関係が有るので、(19)が成り立つ。
したがって、Pb、Pc、Pdの座標値やXaにかかわらず、辺Pcdで分割した方が不整合度が小さくなる。実際、辺Pabによる分割では両三角形領域とも不整合、辺Pcdでは三角形領域△Pcdbのみ不整合である。このように、不整合度の値によって分割を変更することにより、整合となる領域、言い換えれば、アフィン変換により正しく補正される領域を広くすることができる。
Figure 0004556820
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以下、本実施例による座標補正装置の動作及び座標補正方法を、図7のフローチャートに従って説明する。
M個の基準点をPi、i=1,..,M、三角形分割パターンを構成するN個の辺をLi、i=1,..,N、K個の三角形領域をTi、i=1,..,Kとする。基準点については、補正前のものと正確なものとの2組の座標値が、辺については両端の基準点と両側の三角形領域が、三角形領域についてはそれを構成する3個の基準点と辺についての情報が、それぞれ記憶手段10aに記憶されている。
フローチャートの中で注目するn番目の辺の両端の頂点をPa、Pbとし、辺の両側に、それぞれ頂点Pc、Pdによって三角形領域△Pabc、三角形領域△Pabdが構成されているとする。
ステップ101では、M個の基準点について、記憶手段10aよりその補正前の座標値である旧座標値を読み出し、三角形分割手段20に送る。
ステップ102では、三角形分割手段20により、ドロネー三角形分割を行い、基準点を頂点とする三角形領域を生成する。生成された辺及び三角形領域の情報は記憶手段10aに格納される。
ステップ103以降、評価手段40aにより三角形領域の評価を行う。
ステップ103では、辺を指定する変数nを1に初期化する。
ステップ104では、n番目の辺を記憶手段10aから取り出す。
ステップ105では、辺の両側に三角形領域が存在するかどうかを判定する。片方にしか存在しない場合、辺は領域の辺縁部となるため、以下の処理をスキップする。
ステップ106では、辺を含む2個の三角形領域について、辺のフリップが可能かどうかを判定する。これは、四角形Pacbdが凸かどうかで判定する。凸でない場合、Pcdは四角形Pacbdの外部をとおり三角形に分割できないので、以下の処理をスキップする。
ステップ107では、不整合度の評価を行う。これは辺の双方の三角形領域について、まず変換算出手段30によってアフィン変換を表すA、tを求め、評価手段40aの不整合度算出部41aにより上記(9)に従い不整合度を算出し、その和をEbeforeとする。三角形領域△Pabcの不整合度をEabc、三角形領域△Pabdの不整合度をEabdとすれば、Ebefore=Eabc+Eabdである。
ステップ108では、四角形Pacbdを分割する辺を仮にPabからPcdに置き換える。
ステップ109では、変更された三角形領域△Pcda、三角形領域△Pcdbについて、改めて不整合度の評価を行う。これは辺の両側の三角形領域について不整合度を算出して、その和を求め、これをEflipとする。三角形領域△Pcdaの不整合度をEcda、三角形領域△Pcdbの不整合度をEcdbとすれば、Eflip=Ecda+Ecdbである。
ステップ110では、EflipがEbeforeより小さいかどうかを判定する。小さい場合は、ステップ111へ、そうでない場合は、現在の辺Pabが四角形Pacbdを分割する辺として適切としてステップ112に進む。
ステップ111では、分割変更手段50により、四角形Pacbdを分割する辺をPabからPcdにフリップさせることで、三角形領域分割パターンを変更して記憶手段10aに格納された三角形領域データ14を修正する。
ステップ112では、処理を続行するかどうかを判定する。これは、例えば、すべての辺について処理を行ったかどうかにより判定する。あるいは、連続的なフリップを勘案して、最後にステップ111の処理を行ったのち、すべての辺について再度処理を行ったかどうかにより判定してもよい。続行する場合は、ステップ113に進む。
ステップ113では、nを1増加してステップ104に戻る。特に、連続的なフリップを勘案する場合でnがNを超える場合は、nを1に戻す。
ステップ114では、K個の三角形領域それぞれについて、変換算出手段30によってアフィン変換を決定する。
ステップ115では、各三角形領域内の座標値を地図変換手段60によってアフィン変換を行って補正する。
ステップ116では、補正した結果である地図を、例えば液晶ディスプレイである表示手段70に表示する。
辺のフリップにより影響を受けるのは、その両側の三角形領域のみである。その2個の三角形領域にかかわる不整合度が減少するということは、全三角形領域についての不整合度の総和も減少することになる。したがって、上記の動作により、三角形領域分割パターンの不整合度を減少させていくことができる。
このように補正変換のひずみから三角形領域の不整合を評価し、その結果を利用して全体的に不整合の度合いが小さくなるように三角形分割を変更するように構成することにより、不整合となる三角形領域を減らすことができるため、変換によって座標値を正確な値に補正できる領域を増加させることができる。また、三角形領域ごとの不整合度が得られ、さらに、不整合領域が限られるので、補正精度が不十分と疑われる領域について再度現地測量するような場合、対象となる領域を不整合度によって抽出できるとともに、対象領域そのものも小さく限定することができ、作業量、コストとも削減することができる。
実施の形態2.
また、評価手段40aによる不整合度の評価は、ひずみエネルギー密度の値に、あるしきい値Utを設定し、この値より大きい場合に不整合と判定するようにしてもよい。
本発明の実施の形態2による座標補正装置を示すブロック図は、図1に示す本発明の実施の形態1による座標補正装置を示すブロック図と同一である。
本発明の実施の形態2においては、不整合度を(20)のように構成する。Sは三角形領域の面積、あるいは、単に1としてもよい。1とした場合、不整合の三角形領域の個数を減らすように作用させることができる。
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しきい値は、例えば、偏り以外の測定誤差等によるような標準偏差σを求め、基準点が3σの誤差を持つ場合のひずみエネルギー密度の最大値を計算し、これをしきい値としても良い。
あるいは、ひずみエネルギー密度Uに代えて、(21)に示す面積増減率eや、(22)に示す最大せん断ひずみτを考え、これらが許容値、例えば5ppm、を超える場合のひずみエネルギー密度をしきい値としてもよい。
Figure 0004556820
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あるいは、面積増減率e、最大せん断ひずみτそれぞれにしきい値et、τtを設定して(23)のようにしても良い。
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前述のように、一般には正三角形に近いほうが、補間には適しているが、ドロネー三角形分割の結果を変更すると、細長い三角形領域が生じることになる。この実施の形態2のように、不整合度の判定をしきい値により行うようにすることにより、明らかに不整合を生じる箇所では、これを削減するように、それ以外では、ドロネー三角形分割での結果を保って三角形領域を構成することができるため、正確な補正を行う領域を拡大するとともに、必要以上に、補間に不適切な細長い三角形領域を生じることがないようにすることができる。
実施の形態3.
また、不整合度の評価は、基準点にかかわる属性情報を用いて行うように構成してもよい。
図8は本発明の実施の形態3による座標補正装置を示すブロック図である。記憶手段10bには、図1に示した記憶手段10aに格納するものに加えて、整合区領域の範囲を示す整合区領域データ15が格納されている。
図9は整合区領域を示す図である。図10は、本発明の実施の形態3による座標補正装置の動作を示すフローチャートである。
図11から図13は本発明の実施の形態3による座標補正装置の動作を示す説明図である。図11は基準点が同一整合区領域内にあり、整合している状況を示す図である。図12は基準点が同一整合区領域内になく、不整合となっている状況を示す図である。図13は三角形分割パターンの変更による整合の状況の変化を示す図である。
基準点Piは、その座標値から属する行政区(都道府県、市町村)や三角点網の平均図ブロックが定まる。平均図ブロック内では相対的な位置関係について誤差が小さくなるように地図上での座標値が決定されているが、特有の偏りをもつ。また、基準点は一般に自治体等の管理単位で管理されており、一般にはこれら管理単位での測量が行われるため、同一の管理単位内の各点は相対的な距離や位置関係は比較的正確なものになっている。そこで、基準点が属する領域の情報によって、三角形領域分割パターンを調整する。
三角形領域の3個の頂点が、すべて同一の平均図ブロック、あるいは測量の管理単位内にある場合、それらは相対的に正確で同一の偏りを持つ。したがって、3個の頂点の補正量によって定まるアフィン変換により、三角形領域内の各点が正しい値に補正されることになる。以下、整合区領域を平均図ブロック、又は、測量の管理単位とする。あるいは、地殻変動の変動パターンごとに区分けした領域であってもよい。
記憶手段10bには、図9に示すような整合区領域の情報である整合区領域データ15が記憶されている。整合区領域の情報は、例えば、各領域を特定する番号などのIDデータとその境界線を構成する頂点81の列として保持される。整合区領域は、これら頂点81を順に結んでできる多角形82として表される。
本発明の実施の形態3による座標補正装置の動作は、図7のフローチャートに示す本発明の実施の形態1の動作と同様であるが、ステップ107とステップ109での、評価手段40bの不整合度算出部41bにおける不整合度の計算方法が異なる。それぞれのステップでの辺の両側の三角形領域についての不整合度の算定動作を図10のフローチャートにて説明する。
いま、△Pabcについての不整合度を算出するとする。
ステップ201では、△Pabcの3個の頂点である基準点Pa(xa,ya)、Pb(xb,yb)、Pc(xc,yc)について、評価手段40bは、それぞれどの整合区領域内にあるかを判定し、その整合区領域を特定するIDデータを返す。
ステップ202では、IDデータがすべて同一かどうかを判定する。そうであればステップ203へ、そうでなければステップ204へ進む。
ステップ203では、図11に示すように、3個の頂点がすべて同一の整合区領域内にあることになるので、不整合度EabcをEabc=0とする。
ステップ204では、図12に示すように、3個が異なる2つの整合区領域に、あるいは3つの不整合領域にわたることになるので、この三角形領域は不整合となり、不整合度EabcをEabc=Sとする。Sは例えば三角形領域の面積である。
以上の動作を行うことにより、整合している、つまり、基準点が同一整合区領域内にあるような三角形領域を増加させるように辺がフリップする。例えば、図13に示すように、△Pabc、△Pabdが三角形領域となっているような場合を考えると、この状態では三角形領域△Pabc、三角形領域△Pabdとも不整合であるのに対し、辺Pabを辺Pcdにフリップさせた場合、△Pcdaは整合することになって三角形領域分割パターン全体の不整合度であるEtotalが低下する。したがって、このように三角形領域分割パターンが変更される。
また、整合区領域データ15として、境界線を構成する頂点81の列を保持するように構成したが、あらかじめ各基準点について、それが属する整合区領域がわかっている場合、各基準点に対してその整合区領域のIDデータを対応させて保持しておいてもよい。
または、整合区領域をメッシュ状に分割し、各メッシュに対してそれが含まれる整合区領域のIDデータを対応付けておき、ステップ201では、各基準点が入るメッシュを選択してそのメッシュに対応している整合区領域のIDデータを得るように構成してもよい。
このように整合区領域の情報を用いて頂点が同一整合区領域に含まれるかどうかで三角形領域の不整合の判定を行うことにより、例えば、頂点の偏りについての偶然の一致などに影響されることがなくなり、確実な不整合の判定を行うことができるようになる。これによって整合区領域をまたぐ三角形領域を減少させることで、正確な補正を行う領域を拡大することができる。
実施の形態4.
また、不整合度の評価は、三角形領域全体を対象にして行うように構成してもよい。
三角形領域の内部がすべて同一の整合区領域内にある場合に、整合と判定する。このため、3個の頂点の座標値によって定まるアフィン変換により、三角形領域内の各点が正しく補正されることになる。
本発明の実施の形態4による座標補正装置を示すブロック図は、図8に示す本発明の実施の形態3による座標補正装置を示すブロック図と同一である。
図14は、本発明の実施の形態4による座標補正装置の動作を示すフローチャートである。
図15は基準点が同一整合区領域内にあるものの、異なる整合区領域が三角形領域内に混在している状況を示す図である。図16は三角形分割パターンの変更による整合の状況の変化を示す図である。
本発明の実施の形態4による座標補正装置の動作は、図7のフローチャートに示す本発明の実施の形態1の動作と同様であるが、ステップ107とステップ109での、評価手段40bの不整合度算出部41bにおける不整合度の計算方法が異なる。それぞれのステップでの辺の両側の三角形領域についての不整合度の算定動作を図14のフローチャートにて説明する。
いま、△Pabcについての不整合度を算出するとする。
ステップ301では、△Pabcの3個の頂点である基準点Pa(xa,ya)、Pb(xb,yb)、Pc(xc,yc)について、どの整合区領域内にあるかを評価手段40bは判定し、その整合区領域を特定するIDデータを返す。
ステップ302では、IDデータがすべて同一かどうかを判定する。そうであればステップ303へ、そうでなければステップ306へ進む。
ステップ303では、三角形領域内に頂点と異なる整合区領域があるかどうかを調べる。これがあればステップ304へ、そうでなければステップ305へ進む。
ステップ304では、図15に示すように、三角形領域内に異なる整合区領域が混在するため、三角形領域△Pabcの不整合度EabcをEabc=S’とする。S’は、例えば三角形領域の面積とする。
ステップ305では、三角形領域がすべてひとつの整合区領域に包含され整合しているため、不整合度Eabcを0とする。
ステップ306では、3個の基準点が異なる整合区領域にわたることになるので、この三角形領域は不整合となり、不整合度EabcをEabc=Sとする。Sは例えば三角形領域の面積である。
以上の動作を行うことにより、同一整合区領域内にある三角形領域を増加させるように辺がフリップする。例えば、図16において、△Pabc、△Pabdが三角形領域となっているような場合を考えると、この状態では△Pabcが内部に複数の整合区領域を含み不整合であるのに対し、辺Pabを辺Pcdにフリップさせた場合は、△Pcdbが不整合になる。両者の面積は△Pcdbの方が小さいため、三角形領域分割パターン全体の不整合度であるEtotalが低下する。したがって、このように三角形領域分割パターンが変更される。
このように整合区領域の情報を用いて三角形領域内部の各点が属する整合区領域によって三角形領域の不整合の判定を行うようにすることにより、頂点間のみならず三角形領域内についての整合の判定ができるため、これによって複数の整合区領域を含む三角形領域を減少させることで正確な補正を行う領域を拡大するとともに、再度測量調査を要するような地域を限定することができる。
実施の形態5.
また、不整合度の評価は、例えば、基準点として国家基準点や公共基準点を用いる場合、その旧座標値を得た測量時期を用いて行うように構成してもよい。
例えば地殻変動により、異なる時期に測量した地点間では座標値が整合しない可能性が生じる。そこで、測量時期によって、三角形領域分割パターンを調整する。
図17は本発明の実施の形態4による座標補正装置を示すブロック図である。記憶手段10cには、図1に示した記憶手段10aに格納するものに加えて、測量関連データである各基準点の旧座標値の測量時期を示す測量時期データ16が記憶されている。これは、例えば、測量を行った日、あるいは、月や年を特定するデータである。
図18は、本発明の実施の形態4による座標補正装置の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態5による座標補正装置の動作は、図7のフローチャートに示す本発明の実施の形態1の動作と同様であるが、ステップ107とステップ109の評価手段40cの不整合度算出部41cにおける不整合度の計算方法が異なる。それぞれのステップでの辺の両側の三角形領域についての不整合度の算定動作を図18のフローチャートにて説明する。
いま、△Pabcについての不整合度を算出するとする。
ステップ401では、△Pabcの3個の頂点である基準点Pa(xa,ya)、Pb(xb,yb)、Pc(xc,yc)について、その測量時期を評価手段40cが返す。
ステップ402では、測量時期がすべて同一かどうかを判定する。そうであればステップ403へ、そうでなければステップ404へ進む。
ステップ403では、3個の頂点がすべて同一の測量時期であるので整合しているとみなし、三角形領域△Pabcの不整合度EabcをEabc=0とする。
ステップ404では、3個が異なる測量時期に測量されたことになるので、不整合の可能性があると判定し、不整合度EabcをEabc=Sとする。Sは例えば三角形領域の面積である。
以上の動作を行うことにより、同一時期に測量された基準点で構成される三角形領域を増加させるように辺がフリップする。
このように測量時期の情報を用いて三角形領域の不整合の判定を行うようにすることにより、地殻変動による不整合を有する三角形領域を減少させることができ、正確な補正を行う領域を拡大することができる。
なお、測量関連データとして測量時期データ16を用いるように構成したが、基準点の管理者や設置者、あるいは測量実施者を示すデータなどを測量関連データとて動作させることもできる。
なお、実施の形態3から5に示した基準点にかかわる属性情報を用いて不整合度の評価を行う方法は、実施の形態1及び2に示した補正変換によるひずみによる評価と組み合わせることもできる。例えば、基準点にかかわる属性情報を用いて不整合度を評価して分割変更を行った後、さらに基準点にかかわる属性情報による評価では整合と判断されるものについて、補正変換によるひずみにより評価に基づいて分割変更を行えば、測量による不整合を解消した上で、測量以外の理由による不整合も解消できる。
なお、本発明による座標補正方法は、航空写真や衛星写真の補正においても、航空写真上での座標値と正確な座標値がわかっている点を基準点として、同様に実行することができる。
本発明の実施の形態1による座標補正装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態1による座標補正方法及び装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による座標補正装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態3による座標補正方法及び装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による座標補正装方法及び置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態3による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態3による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態4による座標補正装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態4による座標補正方法及び装置の動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態5による座標補正装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5による座標補正方法及び装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
11 地図を示す地図データ
12 基準点の地図上での座標値及び補正後の座標値を示す基準点データ
13 三角形領域の辺を示す分割辺データ
14 三角形領域を示す三角形領域データ
15 整合区領域の範囲を示す整合区領域データ
16 基準点の地図上での座標値の測量時期を示す測量時期データ
10a、10b、10c 記憶手段
20 三角形分割手段
30 変換算出手段
40a、40b、40c 評価手段
50 分割変更手段


Claims (10)

  1. 地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値と補正後の座標値とに基づいて算出した補正変換によって前記三角形領域内の座標を補正することにより記憶手段に記憶された前記地図を補正する地図の座標補正装置が実行する地図の座標補正方法であって、
    前記地図の座標補正装置が備える三角形分割手段が、前記地図を前記基準点を頂点とする前記三角形領域へ分割するパターンを決定する三角形分割工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える変換算出手段が、各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び前記補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える評価手段が、前記補正変換で用いるパラメータの値から得られるひずみエネルギー密度の平方根と前記三角形領域の面積との積により前記三角形領域内の不整合度を算出する評価工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える分割変更手段が、互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更を行うことによって各前記不整合度の和が減少する場合に前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える地図変換手段が、前記三角形領域に対して前記補正変換を実行する地図変換工程と、を備えたことを特徴とする地図の座標補正方法。
  2. 分割変更工程では、不整合度の大きさが所定の値より小さい三角形領域は分割変更の対象としないことを特徴とする請求項1に記載の地図の座標補正方法。
  3. 地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値と補正後の座標値とに基づいて算出した補正変換によって前記三角形領域内の座標を補正することにより記憶手段に記憶された前記地図を補正する地図の座標補正装置が実行する地図の座標補正方法であって、
    前記地図の座標補正装置が備える三角形分割手段が、前記地図を前記基準点を頂点とする前記三角形領域へ分割するパターンを決定する三角形分割工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える変換算出手段が、各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び前記補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える評価手段が、三角点網の平均ブロック、測量の管理単位又は地殻変動の変動パターンにより定まる整合区領域に対して前記三角形領域の頂点が全て同一の前記整合区領域内にあるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える分割変更手段が、互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更を行うことによって整合と評価される前記三角形領域の数又は面積の合計が増加する場合に前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える地図変換手段が、前記三角形領域に対して前記補正変換を実行する地図変換工程と、を備えたことを特徴とする地図の座標補正方法。
  4. 地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値と補正後の座標値とに基づいて算出した補正変換によって前記三角形領域内の座標を補正することにより記憶手段に記憶された前記地図を補正する地図の座標補正装置が実行する地図の座標補正方法であって、
    前記地図の座標補正装置が備える三角形分割手段が、前記地図を前記基準点を頂点とする前記三角形領域へ分割するパターンを決定する三角形分割工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える変換算出手段が、各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び前記補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える評価手段が、三角点網の平均ブロック、測量の管理単位又は地殻変動の変動パターンにより定まる整合区領域に対して前記三角形領域が単一の前記整合区領域内に包含されるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える分割変更手段が、互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更を行うことによって整合と評価される前記三角形領域の数又は面積の合計が増加する場合に前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える地図変換手段が、前記三角形領域に対して前記補正変換を実行する地図変換工程と、を備えたことを特徴とする地図の座標補正方法。
  5. 地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値と補正後の座標値とに基づいて算出した補正変換によって前記三角形領域内の座標を補正することにより記憶手段に記憶された前記地図を補正する地図の座標補正装置が実行する地図の座標補正方法であって、
    前記地図の座標補正装置が備える三角形分割手段が、前記地図を前記基準点を頂点とする前記三角形領域へ分割するパターンを決定する三角形分割工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える変換算出手段が、各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び前記補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える評価手段が、前記三角形領域の頂点の地図上での座標値を測量した時期が全て同一であるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える分割変更手段が、互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更を行うことによって整合と評価される前記三角形領域の数又は面積の合計が増加する場合に前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更工程と、
    前記地図の座標補正装置が備える地図変換手段が、前記三角形領域に対して前記補正変換を実行する地図変換工程と、を備えたことを特徴とする地図の座標補正方法。
  6. 地図、この地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値、前記三角形領域を構成する辺、並びに前記三角形領域を記憶する記憶手段と、
    前記地図の前記三角形領域への分割のパターンを決定する三角形分割手段と、
    各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出手段と、
    前記補正変換で用いるパラメータの値から得られるひずみエネルギー密度の平方根と前記三角形領域の面積との積により前記三角形領域内の不整合度を算出する評価手段と、
    互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更によって前記不整合度の和が減少するものについて、前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更手段とを備えたことを特徴とする地図の座標補正装置。
  7. 分割変更手段は、不整合度の大きさが所定の値より小さい三角形領域は分割変更の対象としないことを特徴とする請求項に記載の地図の座標補正装置。
  8. 地図、この地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値、前記三角形領域を構成する辺、前記三角形領域、並びに三角点網の平均ブロック、測量の管理単位又は地殻変動の変動パターンにより定まる整合区領域の範囲を示す情報を記憶する記憶手段と、
    前記地図の前記三角形領域への分割のパターンを決定する三角形分割手段と、
    各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出手段と、
    前記三角形領域の頂点がすべて同一の前記整合区領域内にあるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価手段と、
    互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更によって前記評価手段が整合と評価する前記三角形領域の数又は面積の合計が増加するものについて、前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更手段とを備えたことを特徴とする地図の座標補正装置。
  9. 地図、この地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値、前記三角形領域を構成する辺、前記三角形領域、並びに三角点網の平均ブロック、測量の管理単位又は地殻変動の変動パターンにより定まる整合区領域の範囲を示す情報を記憶する記憶手段と、
    前記地図の前記三角形領域への分割のパターンを決定する三角形分割手段と、
    各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出手段と、
    前記三角形領域が単一の前記整合区領域に包含されるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価手段と、
    互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更によって前記評価手段が整合と評価する前記三角形領域の数又は面積の合計が増加するものについて、前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更手段とを備えたことを特徴とする地図の座標補正装置。
  10. 地図、この地図を区分する三角形領域の頂点となる基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値、前記三角形領域を構成する辺、前記三角形領域、並びに基準点の前記地図上での座標値の測量時期を記憶する記憶手段と、
    前記地図の前記三角形領域への分割のパターンを決定する三角形分割手段と、
    各前記三角形領域について、頂点である前記基準点の前記地図上での座標値及び補正後の座標値から前記三角形領域内に適用する補正変換を算出する変換算出手段と、
    前記三角形領域の頂点の前記地図上での座標値を測量した時期が全て同一であるときは整合、それ以外のときは不整合と評価する評価手段と、
    互いに隣接する前記三角形領域の間で頂点を交換する分割変更によって前記評価手段が整合と評価する前記三角形領域の数又は面積の合計が増加するものについて、前記分割変更による前記三角形領域の変更を行う分割変更手段とを備えたことを特徴とする地図の座標補正装置。
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