JP4556782B2 - 圧力センサ - Google Patents

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本発明は、センサチップの圧力受圧面に保護部材を被覆させることで圧力媒体から圧力受圧面を保護してなる圧力センサに関する。
従来より、圧力受圧面が設けられたセンサチップが例えば2つ備えられた圧力センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような圧力センサでは、一方のセンサチップにて圧力媒体の圧力と大気圧との圧力差が検出され、他方のセンサチップにて大気圧と真空圧との圧力差が検出される。そして、各センサチップで検出された各圧力差の値の差が求められ、すなわち大気圧の圧力値が相殺され、圧力媒体の真空圧に対する絶対圧力値が得られるようになっている。
また、近年では、車両から排出されるNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)を低減させるDPF(Diesel Paticulate Filter)やEGR(Exhaust Gas Recirculation)システムが普及し始めている。DPFは、PMを排出するディーゼル車に装備され、エンジンの燃焼室から排出された排気ガスに含まれるPMを捕集して大気に放出しないようにする、いわゆるマフラーである。一方、EGRシステムは、エンジンから一度排出された排気ガスを再びエンジンの燃焼室に送り、吸入空気と混合することでエンジン燃焼室に導入される空気の酸素濃度および燃焼温度を低下させてNOxやCOの生成量を低減させるシステムである。
そして、このようなDPFやEGRシステムに圧力センサが装着されて排気ガス等の圧力が測定され、測定された圧力値が排気制御やエンジン吸入空気制御等に利用され始めている。しかしながら、DPFやEGRシステムでは、圧力媒体が腐蝕性の高い排気ガスであるため、センサチップの圧力受圧面が直接排気ガスにさらされると、圧力受圧面が腐蝕してしまい、圧力受圧面にて圧力を検出できなくなってしまう。そこで、圧力センサの耐環境性を考慮して、センサチップに対し裏面受圧方式を採用すると共に、センサチップの圧力受圧面をゲル等の保護部材で被覆保護する構造が実施されている。
特開平5−248979号公報
上記従来の技術では、センサチップの圧力受圧面を腐蝕性の圧力媒体から保護するため、センサチップの圧力受圧面に保護部材が設けられた構造となっている。このような構造により、次のような問題が発生することが発明者らの検討により明らかとなった。
図4は、従来の絶対圧センサの概略断面図である。この図に示されるように、圧力センサS4は、圧力媒体の圧力(P1)を検出するための第1センサチップ10と、大気圧(Patm)を検出するための第2センサチップ20と、をケース103内に設けられた空間110内に備えて構成されている。ケース103には、大気圧を空間110内に導入する大気圧導入孔120と、圧力媒体の圧力を導入する圧力導入孔130と、がそれぞれ設けられている。
上記第1、第2センサチップ10、20には、ダイヤフラム11、21がそれぞれ形成されている。第1センサチップ10のダイヤフラム裏面側(圧力受圧面)にはダイヤフラム11を保護するための保護部材(例えばゲル)12が設けられ、この保護部材12が圧力導入孔130内に露出するようにケース103の空間110内に設置される。一方、第2センサチップ20は、ダイヤフラム裏面側と空間110の壁面との間で真空室22を構成するように空間110内に設置される。
なお、各センサチップ10、20では、圧力に応じたレベルの電圧値が検出され、その電圧値が演算回路部40にワイヤ51、52を介して出力されると共に、演算回路部40にて電圧値が増幅されて外部に出力される。そして、外部にてこの増幅された電圧値が圧力値に変換される。
このような圧力センサS4では、圧力は以下のようにして得られる。以下では、各センサチップ10、20にて得られる圧力値に基づいて説明する。
圧力媒体の圧力をP1、ゲルの応力による圧力をPgel、大気圧をPatm、真空圧をPvacとすると、第1センサチップ10で検出される圧力はP1+Pgel−Patmとなる。一方、第2センサチップ20で検出される圧力はPvac−Patmとなる。したがって、第1センサチップ10で得られる圧力から第2センサチップ20で得られる圧力を減算して大気圧Patmを相殺するとP1+Pgel−Pvacとなり、真空圧Pvacに対する絶対圧力値が得られる。しかしながら、得られた圧力に、保護部材12の応力による圧力誤差(Pgel)が含まれてしまう。
また、図5は、従来の差圧センサの概略断面図である。なお、図5においてケースを省略してある。なお、図5に示される圧力センサS5には、図4に示される第1センサチップ10が用いられている。
この第1センサチップ10のダイヤフラム裏面側に圧力P1、ダイヤフラム表面側に圧力P2がそれぞれ印加されると、この第1センサチップ10で検出される圧力P2に対する差圧は、P1+Pgel−P2となる。したがって、上記絶対圧を検出する圧力センサS4と同様に、得られた差圧には、保護部材12の応力による圧力誤差(Pgel)が含まれてしまう。
上述のように、第1センサチップ10のダイヤフラム裏面側を保護部材12で充填することにより、ダイヤフラム裏面側を腐蝕性の排気ガス等から保護することはできるが、検出される圧力値に保護部材12の応力による圧力(Pgel)が誤差として含まれてしまい、圧力センサS4、S5のセンサ特性が低下してしまう。
なお、保護部材12の応力による圧力(Pgel)をオフセット分として演算回路部40に設定しておくことが考えられる。しかしながら、保護部材12の応力は、時間の経過と共に変化して常に一定ではないため、演算回路部40にオフセット分を設定しておくことはできない。
本発明は、上記点に鑑み、センサチップのダイヤフラムの圧力受圧面側を保護部材で被覆保護してなる圧力センサにおいて、保護部材の応力による圧力誤差を低減させてセンサ特性を向上させることができる圧力センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一方の面に基準圧力が印加され、基準圧力が印加される面とは反対側の面に第1保護部材(12)が設けられていると共に、この第1保護部材を介して圧力媒体の圧力が印加される第1センシング部(11)と、一方の面に基準圧力が印加されると共に、基準圧力が印加される面とは反対側の面に真空圧が印加される第2センシング部(21)と、一方の面に基準圧力が印加され、基準圧力が印加される面とは反対側の面に第1保護部材と同一特性を有する第2保護部材(32)が設けられていると共に、この第2保護部材を介して基準圧力が印加される第3センシング部(31)と、を備えていることを特徴としている。
このように、第3センシング部で第2保護部材の応力に応じた圧力を検出する。これにより、第1センシング部に設けられた第1保護部材と第3センシング部に設けられた第2保護部材とが同一特性であるため、第1、第2保護部材の応力に応じた圧力を相殺させることができる。したがって、真空圧に対する圧力媒体の絶対圧力値に対し、第1、第2保護部材の圧力誤差を低減させることができる。このようにして、圧力センサのセンサ特性を向上させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態では、圧力センサとして、真空圧に対する圧力媒体の圧力、すなわち絶対圧を検出する絶対圧センサについて説明する。また、限定するものではないが、圧力センサは、例えばDPFやEGRシステム等における排気ガス等の圧力測定に用いられ、排気制御などに適用される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。この図に示されるように、圧力センサS1は、ケース100と、第1〜第3センサチップ10、20、30と、演算回路部40と、を備えて構成されている。
ケース100は、圧力センサS1の外形をなすものであり、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やエポキシ樹脂等の樹脂材料を型成形してなるものである。このようなケース100内には、空間110が設けられており、この空間110内に第1〜第3センサチップ10、20、30および演算回路部40が設置されている。また、ケース100には、ケース100の外部からこの空間110に通じる第1大気圧導入孔120が設けられており、この第1大気圧導入孔120を通じて空間110内に大気圧が導入されるようになっている。なお、この大気圧は、本発明の基準圧力に相当する。
さらに、ケース100には、空間110内のうち後述する第1センサチップ10が設置される場所に圧力媒体の圧力を導入するための圧力導入孔130が設けられており、第3センサチップ30が設置される場所に大気圧を導入するための第2大気圧導入孔140が設けられている。これら圧力導入孔130および第2大気圧導入孔140は、第1大気圧導入孔120と同様に、ケース100の外部からケース100の空間110に貫通している。
第1〜第3センサチップ10、20、30は、圧力を検出してその圧力に応じたレベルの電気信号を発生するものであり、ピエゾ抵抗効果を利用した周知構成のもので、ダイヤフラム11、21、31がそれぞれ形成され、これらダイヤフラム11、21、31に拡散抵抗などにより形成されたブリッジ回路などを備えた構成となっている。
なお、第1センサチップ10のダイヤフラム11は、本発明の第1センシング部に相当し、第2センサチップ20のダイヤフラム21は、本発明の第2センシング部に相当し、第3センサチップ30のダイヤフラム31は、本発明の第3センシング部に相当する。また、本実施形態では、これら第1〜第3センサチップ10、20、30において、ダイヤフラム11、21、31や拡散抵抗値等、機械的および電気的特性がそれぞれ同一のものを採用している。
本実施形態では、裏面受圧方式が採用され、これら第1〜第3センサチップ10、20、30のダイヤフラム裏面側がケース100の空間110を構成する壁面に対向するようにそれぞれ固定される。したがって、第1〜第3センサチップ10、20、30の各ダイヤフラム表面側がケース100の空間110内に露出することとなる。
また、上記第1〜第3センサチップ10、20、30のうち、第1、第3センサチップ10、30の各ダイヤフラム裏面には、この各ダイヤフラム裏面を覆う保護部材12、32が充填されている。本実施形態では、保護部材12、32として、例えば、シリコーンゲル、フロロシリコーンゲルあるいはフッ素ゲルといったような圧力伝達性と耐環境性に優れたゲル剤が採用される。このような保護部材12、32が各ダイヤフラム裏面にそれぞれ充填されると、保護部材12、32に生じる応力に応じた圧力がダイヤフラム11、31にそれぞれ印加されるようになっている。
なお、本実施形態では、第1、第3センサチップ10、30の各ダイヤフラム裏面には、同一部材、同一体積、同一特性の保護部材12、32がそれぞれ充填される。また、第1センサチップ10に設けられた保護部材12は、本発明の第1保護部材に相当し、第3センサチップ30に設けられた保護部材32は、本発明の第2保護部材に相当する。
このような第1〜第3センサチップ10、20、30のうち、第1センサチップ10は空間110の壁面のうち圧力導入孔130が設けられた場所に設置される。したがって、第1センサチップ10では、大気圧(Patm)に対する圧力媒体の圧力(P1)および保護部材12の応力よる圧力(Pgel)に応じたレベルの電圧信号が検出される。上述のように、第1センサチップ10のダイヤフラム11は保護部材12によって被覆保護されているため、ダイヤフラム11は圧力媒体である腐蝕性の排気ガス等の影響は受けない。
なお、本実施形態では、腐蝕性の排気ガスである圧力媒体の影響によって保護部材12の特性は変化しないものとする。つまり、第1、第3センサチップ10、30にそれぞれ設けられた保護部材12、32の特性は常に同一であるとする。
また、第2センサチップ20は空間110の壁面に直接設置される。そして、第2センサチップ20のダイヤフラム裏面と空間110の壁面との間に真空室22が形成される。したがって、第2センサチップ20では、真空圧(Pvac)に対する大気圧(Patm)に応じたレベルの電圧信号が検出される。
さらに、第3センサチップ30は、空間110の壁面のうち第2大気圧導入孔140が設けられた場所に設置される。したがって、第3センサチップ30では、大気圧(Patm)に対する大気圧(Patm)および保護部材32の応力による圧力(Pgel)、つまり保護部材32の応力による圧力(Pgel)のみに応じたレベルの電圧信号が検出される。
つまり、各センサチップ10、20、30の各ダイヤフラム表面側には大気圧(Patm)が印加され、各ダイヤフラム裏面側にはそれぞれ異なる圧力が印加されることとなる。
上記第1〜第3センサチップ10、20、30にて検出された各電圧信号は、例えばワイヤ51〜53を介して演算回路部40にそれぞれ出力される。
演算回路部40は、各センサチップ10、20、30から入力される電圧信号に基づいて、圧力媒体の圧力に応じた電圧値を求めると共に、その電圧値を増幅して外部に出力するものである。この演算回路部40で得られた電圧値は、例えば図示しないターミナルを介してケース100の外部に出力される。そして、外部にて電圧値が圧力値に変換される。
以上が、本実施形態に係る絶対圧センサとしての圧力センサS1の構成である。
次に、上記圧力センサS1が、例えば排気ガス環境下に取り付けられると、排気ガス環境下における圧力媒体の圧力は以下のようにして測定される。上述のように、実際に各センサチップ10、20、30で検出される物理量は圧力に応じたレベルの電圧信号であるが、以下では、各センサチップ10、20、30でそれぞれ検出される各圧力値を用いて本圧力センサS1にて得られる圧力値について説明する。また、圧力媒体の圧力をP1、保護部材12、32の応力による圧力をPgel、大気圧をPatm、真空圧をPvacとする。なお、各センサチップ10、20、30で得られた圧力に応じた電圧信号は、それぞれ演算回路部40にて増幅されて外部に出力されると共に、外部にて圧力値に変換される。
上記圧力センサS1において、第1〜第3センサチップ10、20、30の各ダイヤフラム表面側には、ケース100の第1大気圧導入孔120から空間110内に導入された大気圧Patmがそれぞれ印加される。
第1センサチップ10のダイヤフラム裏面側には、ケース100の圧力導入孔130から導入された圧力媒体の圧力P1が印加される。さらに、第1センサチップ10のダイヤフラム11には、ダイヤフラム裏面側に充填された保護部材12の応力による圧力Pgelが印加される。
第2センサチップ20のダイヤフラム裏面側には、真空室22による真空圧Pvacが印加される。そして、第3センサチップ30のダイヤフラム裏面側には、ケース100の第2大気圧導入孔140から導入される大気圧Patmが印加されると共に、ダイヤフラム31にはダイヤフラム裏面側に充填された保護部材32の応力による圧力Pgelが印加される。
したがって、第1センサチップ10で検出される圧力値はP1+Pgel−Patmとなる。また、第2センサチップ20で検出される圧力値はPvac−Patmとなる。さらに、第3センサチップ30で検出される圧力値はPatm+Pgel−Patm=Pgelとなる。したがって、第1センサチップ10で得られた圧力値と、第2および第3センサチップ20、30で得られた圧力値と、の差を求める。これにより、第1センサチップ10で検出されていた保護部材12の応力による圧力Pgelおよび大気圧Patmを相殺することができ、真空圧Pvacに対する圧力媒体の圧力P1を求めることができる。
すなわち、得られる圧力値は、(P1+Pgel−Patm)−(Pvac−Patm)−Pgel=P1−Pvacとなり、真空圧Pvacに対する圧力媒体の圧力P1が得られる。この結果は、第1センサチップ10に設けられた保護部材12の応力による圧力誤差(Pgel)を含んでおらず、純粋に圧力媒体の絶対圧力値(P1−Pvac)のみが得られることを示している。
以上説明したように、本実施形態では、第1センサチップ10と同一の第3センサチップ30を用意し、この第3センサチップ30に設けられた保護部材32の応力に応じた圧力Pgelを検出する。これにより、第1センサチップ10に設けられた保護部材12と第3センサチップ30に設けられた保護部材32とが同一特性であるため、保護部材12、32の応力に応じた圧力Pgelを相殺させることができる。したがって、真空圧Pvacに対する圧力媒体の絶対圧力値に対し、保護部材12、32の圧力誤差を低減させることができる。このようにして、圧力センサS1のセンサ特性を向上させることができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様に、絶対圧センサとしての圧力センサについて説明する。なお、本実施形態で用いられる図面において、上記第1実施形態と同一構成要素および同一部材には同一符号を記してある。
図2は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。この図に示されるように、圧力センサS2は、ケース101と、第1、第3センサチップ10、30と、演算回路部40と、を備えて構成されている。
本実施形態では、図2に示されるように、ケース101に第1、第2真空室150、160が設けられている。そして、第2真空室160は第1真空室150の壁面の一部が凹んで形成されている。また、第1真空室150内には各センサチップ10、30が設置されており、第3センサチップ30によって第1真空室150と第2真空室160とが区分けされた状態になっている。つまり、第3センサチップ30のダイヤフラム表面側は第1真空室150側、ダイヤフラム裏面側は第2真空室160側に向いている。
第1センサチップ10は第1真空室150の壁面のうち圧力導入孔130が設けられた場所に設置される。したがって、第1センサチップ10では、真空圧(Pvac)に対する圧力媒体の圧力(P1)および保護部材12の応力よる圧力(Pgel)に応じたレベルの電圧信号が検出される。
また、第3センサチップ30は、第1真空室150の壁面のうち第2真空室160が設けられた場所に設置される。したがって、第3センサチップ30では、真空圧(Pvac)に対する真空圧(Pvac)および保護部材32の応力による圧力(Pgel)、つまり保護部材32の応力による圧力(Pgel)のみに応じたレベルの電圧信号が検出される。
なお、第1センサチップ10のダイヤフラム11は本発明の第1センシング部に相当し、第3センサチップ30のダイヤフラム31は本発明の第2センシング部に相当する。さらに、第1センサチップ10に設けられた保護部材12は本発明の第1保護部材に相当し、第3センサチップ30に設けられた保護部材32は本発明の第2保護部材に相当する。
このような構成を有する圧力センサS2において圧力媒体の圧力は次のように求められる。まず、第1センサチップ10で検出される圧力値はP1+Pgel−Pvacとなる。また、第3センサチップ30で検出される圧力値はPvac+Pgel−Pvac=Pgelとなる。これに基づき、第1センサチップ10で得られた圧力値と、第3センサチップ30で得られた圧力値と、の差を求めることにより、第1センサチップ10で検出されていた保護部材12の応力による圧力Pgelを相殺することができ、真空圧Pvacに対する圧力媒体の圧力P1を求めることができる。
すなわち、得られる圧力値は、(P1+Pgel−Pvac)−Pgel=P1−Pvacとなり、第1実施形態と同様に、真空圧Pvacに対する圧力媒体の絶対圧力値が得られる。
以上説明したように、本実施形態では、第3センサチップ30で保護部材32の応力に応じた圧力Pgelを検出する。これにより、第1センサチップ10で検出された検出結果から保護部材12の応力による圧力Pgelを相殺することができる。したがって、保護部材12の応力による圧力誤差を取り除くことができ、真空圧Pvacに対する圧力媒体の圧力P1のみを得ることができる。このようにして、圧力センサS2のセンサ特性を向上させることができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態とは異なり、差圧センサとしての圧力センサについて説明する。なお、本実施形態で用いられる図面において、上記第1、第2実施形態と同一構成要素および同一部材には同一符号を記してある。
図3は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。図3に示されるように、圧力センサS3は、ケース102と、第1、第3センサチップ10、30と、演算回路部40と、を備えて構成されている。
ケース102には、ケース102には大気圧導入孔170が設けられており、ケース102内の空間110に通じた状態になっている。また、空間110内には第1、第3センサチップ10、30がそれぞれ固定されている。
また、ケース102には、圧力媒体の圧力を導入するための第1、第2圧力導入孔180、190がそれぞれ設けられている。各圧力導入孔180、190にはそれぞれ異なる圧力値を示す圧力媒体が導入されるようになっている。
第1センサチップ10は、ケース102の空間110において第1圧力導入孔180が設けられた場所に固定される。一方、第3センサチップ30は、ケース102の空間110において第2圧力導入孔190が設けられた場所に固定される。
なお、第1センサチップ10のダイヤフラム11は本発明の第1センシング部に相当し、第3センサチップ30のダイヤフラム31は本発明の第2センシング部に相当する。また、第1センサチップ10に設けられた保護部材12は本発明の第1保護部材に相当し、第3センサチップ30に設けられた保護部材32は本発明の第2保護部材に相当する。
このような構成を有する圧力センサS3において、第1、第2圧力導入孔180、190にそれぞれ導入される各圧力の差圧は、以下のようにして得られる。まず、第1圧力導入孔180に導入される圧力媒体の圧力をP1とし、第2圧力導入孔190に導入される圧力媒体の圧力をP2とする。
なお、第1圧力導入孔180に導入される圧力P1は本発明の第1圧力媒体の圧力に相当し、第2圧力導入孔190に導入される圧力P2は本発明の第2圧力媒体の圧力に相当する。
図3に示されるように、第1センサチップ10で検出される圧力値はP1+Pgel−Patmとなる。また、第3センサチップ30で検出される圧力値はP2+Pgel−Patmとなる。
したがって、第1センサチップ10で得られた圧力値と、第3センサチップ30で得られた圧力値と、の差を求めることにより、圧力P2に対する圧力P1の圧力差を求めることができ、第1センサチップ10で検出されていた保護部材12の応力による圧力Pgelおよび大気圧Patmを相殺することができる。
すなわち、得られる圧力値は、(P1+Pgel−Patm)−(P2+Pgel−Patm)=P1−P2となり、圧力P2に対する圧力P1の差圧が得られる。
なお、圧力P1または圧力P2のいずれか一方が大気圧Patmである場合、図3に示される圧力センサS3は相対圧センサとして機能する。
以上説明したように、本実施形態では、第1センサチップ10で圧力P1、第3センサチップ30で圧力P2をそれぞれ検出する。各センサチップ10、30には同一特性の保護部材12、32がそれぞれ設けられているため、各保護部材12、32の応力によって生じる圧力Pgelを相殺することができる。これにより、圧力P1に対する圧力P2の差圧のみを得ることができる。このようにして、圧力センサS3のセンサ特性を向上させることができる。
(他の実施形態)
上記第1〜第3実施形態で示された各圧力センサS1〜S3の構成は一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。
上記第1〜第3実施形態では、演算回路部40はケース100の空間110内に設置されているが、この演算回路部40は、ケース100の外部に設けられていても構わない。
上記第1〜第3実施形態では、各センサチップ10、20、30はそれぞれ別体にされているが、1つの基板にそれぞれのセンサチップのダイヤフラム11、21、31が形成された一体型のものを採用しても構わない。
上記第1〜第3実施形態では、各センサチップ10、20、30に裏面受圧方式を採用しているが、各センサチップ10、30の各ダイヤフラム表面側にそれぞれ保護部材12、32を設けて、各ダイヤフラム表面側で圧力媒体の圧力を検出するようにしても構わない。
上記第1、第3実施形態では、各センサチップ10、30に基準圧力として大気圧が印加されるようになっているが、大気圧に限らず、他の圧力媒体(例えば不揮発性ガス)による圧力が印加されても構わない。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。 従来の絶対圧センサの概略断面図である。 従来の差圧センサの概略断面図である。
符号の説明
100、101、102…ケース、110…空間、120…第1大気圧導入孔、
130…圧力導入孔、140…第2大気圧導入孔、
150、160…第1、第2真空室、170…大気圧導入孔、
180、190…第1、第2圧力導入孔、10、20、30…第1〜第3センサチップ、
11、21、31…ダイヤフラム、12、32…保護部材、40…演算回路部。

Claims (1)

  1. 一方の面に基準圧力が印加され、前記基準圧力が印加される面とは反対側の面に第1保護部材(12)が設けられていると共に、この第1保護部材を介して圧力媒体の圧力が印加される第1センシング部(11)と、
    一方の面に前記基準圧力が印加されると共に、前記基準圧力が印加される面とは反対側の面に真空圧が印加される第2センシング部(21)と、
    一方の面に前記基準圧力が印加され、前記基準圧力が印加される面とは反対側の面に前記第1保護部材と同一特性を有する第2保護部材(32)が設けられていると共に、この第2保護部材を介して前記基準圧力が印加される第3センシング部(31)と、を備え、 前記第1センシング部で検出された検出結果と前記第2センシング部および前記第3センシング部で検出された検出結果との差によって、前記真空圧に対する前記圧力媒体の圧力の絶対圧力が求められるようになっていることを特徴とする圧力センサ。
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