JP4554891B2 - ホワイトバランス調整可能な電子内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子を有するビデオスコープおよびビデオスコープが接続されるプロセッサを備えた電子内視鏡装置に関し、特に、被写体像の色を適正に再現するためのホワイトバランス調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子内視鏡装置では、観察部位のカラー画像を適正に再現するため、観察前にホワイトバランス調整が行われる(例えば、特許文献1参照)。具体的には、ビデオスコープを介して白い被写体(白色ボートなど)を撮影し、原色に応じたR,G,B画像信号のR,G,Bの比が1:1:1となるようにR,Bのゲイン値が調整される。ホワイトバランス調整は光源の色温度、すなわち分光分布特性に従って実行され、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプそれぞれの光源特性に応じてR、Bゲイン値が調整される。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−142038号公報(図11〜図16)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ビデオスコープは同種類あるいは多種類のプロセッサに接続可能である。したがって、ホワイトバランス調整されて内視鏡作業が行われた後、前回とは特性の異なる光源を備えたプロセッサへビデオスコープが新たに接続された場合、R,Bゲイン値がその光源に対し適正でないため、被写体像の色再現性が悪化する。
その結果、適正に部位を観察することができず、診断、処置、手術等に悪影響を及ぼす。
【0005】
そこで本発明では、光源特性に対応していないホワイトバランス調整に基づいて被写体像を表示することを防止する電子内視鏡装置等を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子内視鏡装置は、撮像素子を有するビデオスコープとビデオスコープが接続されるプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、被写体を照明するための光源と、ビデオスコープ内に設けられ、撮像素子に形成される被写体像に応じた画像信号に対しホワイトバランス調整処理を実行する信号処理手段とを備える。例えば、信号処理手段は、原色に対応するR,G,B画像信号のR,G,Bの比が1:1:1となるようにR、Bゲイン値を調整する。一度ホワイトバランス調整が行われると、設定されたR,Bゲイン値に基づいて画像信号に対しゲインコントロールが施される。
【0007】
さらに電子内視鏡装置は、光源判別手段と、作業進行停止手段とを備える。光源判別手段は、光源から放射される光の分光分布特性に従って分類される光源の種類を判別する。ただし、光の分光分布特性は、光の波長に関するスペクトル(エネルギー)分布を表す。例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプが光源として使用可能である場合、光源判別手段は、いずれのランプであるか判別する。作業進行停止手段は、光源の種類が前回ホワイトバランス調整時に使用された前回使用光源の種類と異なる場合、ホワイトバランス調整が実行されるまで内視鏡作業を進行させない。ホワイトバランス調整されると、被写体像はそのまま通常表示させればよい。
【0008】
オペレータは内視鏡作業を進行することができないため、必然的にホワイトバランス調整が胃など部位の観察前に実行される。これにより、異なる光源の分光分布特性に従ったホワイトバランス調整に基づいて被写体像を表示することが防止され、被写体像の色が忠実に再現された状態で処置、手術等が確実に行われる。
【0009】
オペレータにホワイトバランス調整の必要性を確実に報知するためには、被写体像の表示方法を設定変更するのがよい。そのため、作業進行停止手段は、ホワイトバランス調整の必要性を示すマスク表示と被写体像を全体的に表示する通常表示とを切換可能な映像表示制御手段を有することが好ましい。例えば映像表示制御手段は、画面上で観察に支障が出るように被写体像の一部のみを表示させる。また、映像だけでなく文字情報によってもホワイトバランス調整の必要性を報知するため、映像表示制御手段は、ホワイトバランス調整の実行開始を促すように文字情報を表示することが好ましい。
【0010】
ホワイトバランスが調整された後自動的に被写体像を通常表示させるため、電子内視鏡装置は、ホワイトバランス調整が完了したか否かを判別するホワイトバランス完了判別手段をさらに有することが好ましい。この場合、映像表示制御手段は、ホワイトバランス調整が完了されると被写体像を通常表示に切り替える。
【0011】
前回ホワイトバランス調整時に使用された光源の種類と等しい場合にはホワイトバランス調整を再度行う必要がないため、映像表示制御手段は、前回使用光源の種類と等しい場合には被写体像をそのまま通常表示することが好ましい。
【0012】
前回のホワイトバランス調整の種類を検知するため、例えば、プロセッサは、光源の分光分布特性に応じた光源データをビデオスコープへ送信する光源データ送信手段を有することが好ましい。ビデオスコープは、光源データを格納可能なスコープメモリを有する。光源データがスコープメモリに格納されると、次回のホワイトバランス調整時にはその光源データが前回ホワイトバランス調整時の光源の種類を示すデータとして使用される。
【0013】
ビデオスコープをプロセッサに接続した時にホワイトバランス調整を実行させるため、光源判別手段は、ビデオスコープが接続された時に前回ホワイトバランス調整時の光源の種類と一致しているか否かを判断することが好ましい。光源の種類が異なる場合、オペレータはビデオスコープ接続後すぐにホワイトバランス調整を行う。
【0014】
本発明の電子内視鏡装置のプロセッサは、撮像素子を有するとともにホワイトバランス調整処理を実行可能なビデオスコープと接続される電子内視鏡装置のプロセッサであって、被写体を照明するための光源と、光源から放射される光の分光分布特性に従って、光源の種類を判別する光源判別手段と、光源の種類が前回ホワイトバランス調整時に使用された前回使用光源の種類と異なる場合、ホワイトバランス調整が実行されるまで内視鏡作業を進行させない作業進行停止手段とを備えたことを特徴とする。また、本発明の電子内視鏡装置のビデオスコープは、このようなプロセッサに接続可能なビデオスコープであって、被写体像に応じた画像信号を発生させる撮像素子と、撮像素子に形成される被写体像に応じた画像信号に対しホワイトバランス調整処理を実行する信号処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の内視鏡用映像表示制御装置は、撮像素子を有するとともにホワイトバランス調整処理を実行可能なビデオスコープとビデオスコープが接続されるプロセッサとを備えた電子内視鏡装置における映像表示制御装置であって、被写体を照明するための光源から放射される光の分光分布特性を検出する分光分布特性検出手段と、検出された分光分布特性が前回ホワイトバランス調整時の分光分布特性と異なる場合、ホワイトバランス調整の必要性を示すマスク表示を実行する映像表示制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明の内視鏡用映像表示制御方法は、撮像素子を有するとともにホワイトバランス調整処理を実行可能なビデオスコープとビデオスコープが接続されるプロセッサとを備えた電子内視鏡装置における映像表示制御方法であって、被写体を照明するための光源から放射される光の分光分布特性を検出し、検出された分光分布特性が前回ホワイトバランス調整時の分光分布特性と異なる場合、ホワイトバランス調整の必要性を示すマスク表示を実行することを特徴とする。
【0017】
本発明のプログラムは、撮像素子を有するとともにホワイトバランス調整処理を実行可能なビデオスコープとビデオスコープが接続されるプロセッサとを備えた電子内視鏡装置における映像表示制御に関するプログラムであって、被写体を照明するための光源から放射される光の分光分布特性を検出する分光分布特性検出手段と、検出された分光分布特性が前回ホワイトバランス調整時の分光分布特性と異なる場合、ホワイトバランス調整の必要性を示すマスク表示を実行する映像表示制御手段とを機能させることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態である電子内視鏡装置について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。
【0020】
電子内視鏡装置は、CCD12を有するビデオスコープ10と、CCD12から読み出される画像信号を処理するプロセッサ20とを備える。ビデオスコープ10はプロセッサ20に着脱自在に接続され、プロセッサ20にはモニタ52とともにキーボード50が接続される。手術、検査等を開始する時、ビデオスコープ10がプロセッサ20に接続される。
【0021】
ランプ制御部11Aを含むランプ電源11からランプ24へ電源供給されると、ランプ24が点灯する。ランプ24から放射された光は、集光レンズ(図示せず)、絞り22を介してビデオスコープ10内に設けられた光ファイバー束13の入射端13aに入射する。光ファイバー束13は、ランプ24から放射される光を観察部位のあるビデオスコープ10の先端側へ伝達し、光ファイバー束13を通った光は出射端13bから出射する。これにより、観察部位に光が照射される。
【0022】
観察部位で反射した光は、対物レンズ(図示せず)、カラーフィルタ(図示せず)を通ってCCD12の受光面に到達し、これにより観察部位の被写体像がCCD12の受光面に形成される。本実施形態では撮像方式として単板式が適用されており、CCDの受光面の上にはレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色要素からなる原色のカラーフィルタ(図示せず)が配設されている。CCD12では、カラーフィルタを通る色に応じた被写体像の画像信号が光電変換により発生し、所定時間間隔ごとに1フレームもしくは1フィールド分の画像信号が順次読み出される。ここではカラーテレビジョン方式としてNTSC方式が適用されており、1/30(1/60)秒間隔ごとに1フレーム(1フィールド)分の画像信号が順次読み出され、初期信号処理回路19へ送られる。
【0023】
初期信号処理回路19では、読み出された画像信号に対して増幅処理が施されるとともに、アナログ信号からデジタル信号に変換される。そして、ホワイトバランス調整に基づくゲインコントロール、ガンマ補正など様々な処理がデジタル画像信号に対して施され、輝度信号Y、色差信号Cb、Crが生成される。輝度信号Yおよび色差信号Cb、Cbは、プロセッサ20の回路28へ送られる。また、輝度信号Yは光量調整のためプロセッサ20のシステムコントロール回路36、ペリフェラルコントロール回路35へ送られる。
【0024】
プロセッサ信号処理回路28に送られた輝度信号Y、色差信号Cb、Crは、NTSC信号などの映像信号に変換され、モニタ52へ出力される。これにより、被写体像がモニタ52にリアルタイムで表示される。
【0025】
CPU26を含むシステムコントロール回路36はプロセッサ20全体を制御し、モニタ52への映像表示制御やタイミングコントロール回路42などの各回路に制御信号を出力する。また、システムコントロール回路36内のROM27には、ランプ24の特性に関するデータが格納されているとともに、プロセッサ20全体の制御に関するプログラムが格納されている。タイミングコントロール回路42では、信号処理タイミングを調整するクロックパルスがプロセッサ20内の各回路に出力され、また、映像信号に付加される同期信号がプロセッサ信号処理回路28に送られる。
【0026】
ライトガイド13の入射端13aと集光レンズとの間に設けられた絞り22は、被写体に照射する光量を調整するため開閉し、システムコントロール回路36からペリフェラルコントロール回路35へ制御信号が送られると、絞り22を所定量駆動するため駆動信号が絞り22へ出力される。その結果、被写体へ照射される光の光量が調整される。
【0027】
ビデオスコープ10内には、ビデオスコープ10全体を制御するスコープ制御部15と、ビデオスコープ10の特性およびホワイトバランス調整に関するデータがあらかじめ記憶されたEEPROM14が設けられている。スコープ制御部15は、初期信号処理回路19に対して制御信号を送るとともに、適宜EEPROM14からデータを読み出す。ビデオスコープ10がプロセッサ20に接続されている間、スコープ制御部15とシステムコントロール回路36との間でデータが相互に伝送され、スコープ特性およびホワイトバランス調整に関するデータがプロセッサ20のシステムコントロール回路36へ送られるとともに、プロセッサ20のランプ特性に関するデータがスコープ制御部15へ送られる。ビデオスコープ10から送信されたデータはシステムコントロール回路36内のRAM25に格納され、プロセッサ20から送信されたデータはビデオスコープ10内のEEPROM14に格納される。
【0028】
プロセッサ20のフロントパネル70には、ホワイトバランス調整スイッチ70Aが設けられており、白色の被写体WWをビデオスコープ10の先端部へ配置させてホワイトバランス調整スイッチ70Aを操作すると、ホワイトバランス調整が実行される。すなわち、初期信号処理回路19においてR,G,B信号のR,Bゲイン値が定められる。ホワイトバランス終了後、設定されたR,Bゲイン値に基づいてゲインコントロール処理が画像信号に対して施される。これにより、色再現性の良好な被写体像がモニタ52に表示される。
【0029】
キーボード50が操作されると、その操作に応じた信号がシステムコントロール回路36へ送られ、その信号に基づいてCRTC(CRTコントローラ)43へ制御信号が送られる。そして、キー操作に応じたキャラクタ信号がCRTC43からプロセッサ信号処理回路28へ送られ、映像信号にスーパーインポーズされる。これにより、被写体像とともに文字情報がモニタ52に表示される。
【0030】
図2は、プロセッサ20のメインルーチンを示した図である。プロセッサ20の電源がONになると、メインルーチンが開始される。
【0031】
ステップS101では、パラメータなどの初期化が施される。このとき、ホワイトバランスデータWBの値が0に設定される。ホワイトバランスデータWBは、ホワイトバランス調整が実行されか否か確認するためのデータであり、実行されている場合は「1」、実行されていない場合は「0」に設定される。そして、ステップS102では、キーボード50に関連した処理など様々な処理(通常処理)が施される。電源がOFFになるまで繰り返しステップS102が実行される。
【0032】
図3は、ビデオスコープ10の接続に関連した処理の割り込みルーチンを示す図であり、図4は、モニタ52の表示画面を示した図である。この割り込みルーチンは、所定の時間間隔でメインルーチンに割り込んで処理を行う。図3、図4を用いて、ホワイトバランス調整に関する映像制御処理について説明する。
【0033】
ステップS201では、ビデオスコープ10がプロセッサ20に接続されているか否かが判断される。ビデオスコープ10が接続されていないと判断されるとステップS210へ進む。ステップS210ではホワイトバランスデータWBが0に設定され、割り込みルーチンはそのまま終了する。一方、ステップS201においてビデオスコープ10が接続されていると判断された場合、ステップS202へ進む。
【0034】
ステップS202では、ホワイトバランスデータWBが0であるか否かが判断される。すなわち、ホワイトバランス調整がいまだ実行されていないか否か判断される。ホワイトバランスデータWBが0ではない、すなわちホワイトバランス調整はすでに行われたと判断された場合、このルーチンはそのまま終了する。一方、ホワイトバランスデータWBが0である、すなわちホワイトバランス調整がいまだ実行されていないと判断された場合、ステップS203へ進む。
【0035】
ステップ203では、ホワイトバランス調整に関する前回ランプデータおよびスコープデータがEEPROM14から読み出されたか否かが判断される。前回ランプデータは、ビデオスコープ10が前回ホワイトバランス調整した際にEEPROM14に記憶されたデータであり、前回のホワイトバランス調整時のランプ特性、すなわち前回使用されたプロセッサ内に設けられた光源の特性を示すデータとしてEEPROM14に格納されている。前回ランプデータおよびスコープデータの読出しが完了していると判断されると、このまま割り込みルーチンは終了する。一方、前回ランプデータおよびスコープデータの読出しが完了していないと判断された場合、ステップS204へ進む。
【0036】
ステップS204では、スコープデータとともに前回ランプデータがビデオスコープ10のEEPROM14から読み出される。そして、ステップS205では、プロセッサ20内のランプ24に応じたランプ特性を示すランプデータが前回ランプデータと一致するか否かが判断される。
【0037】
ステップS205においてランプデータが前回ランプデータと等しい、すなわち、前回ホワイトバランス調整した時のランプ特性とランプ24のランプ特性とが等しいと判断された場合、ステップS206へ進み、ホワイトバランスデータ設定処理が実行されるとともに、ホワイトバランスデータWBが「1」に設定される。すなわち、あらかじめEEPROM14に前回使用時のランプデータと関連付けられて記憶されていたR、Bゲイン値がそのまま設定される。そして、ステップS207では、通常表示として被写体像がモニタ52の画面全体に表示される(図4参照)。ステップS207が実行されると、割り込みルーチンは終了する。
【0038】
一方、ステップS205においてランプデータが前回ランプデータに等しくない、すなわち前回ホワイトバランス調整した時のランプ特性がプロセッサ20のランプ24のランプ特性と異なる場合、ステップS208へ進む。ステップS208では、オペレータにホワイトバランス調整の実行を促す表示を促す文字情報をモニタ52に表示するため、システムコントロール回路36からCRTC43へ制御信号が出力される。CRTC43では、対応するキャラクタ信号が出力される。これにより、文字情報「white balance required」がモニタ52に表示される。そして、ステップS209では、被写体像の一部のみモニタ52へ表示するようにマスク処理が施される(図4参照)。すなわち、領域IR内に被写体像の一部が表示されるように、CRTC43においてマスク表示に応じたキャラクタ信号が出力され、映像信号にスーパーインポーズされる。ステップS209が実行されると、割り込みルーチンは終了する。
【0039】
図5は、ホワイトバランス調整処理ルーチンを示した図である。オペレータがホワイトバランス調整実行スイッチ70Aを操作するとルーチンが開始される。
【0040】
ステップS301では、ホワイトバランス調整を実行開始するためのコマンドがビデオスコープ10へ送信される。そして、ステップS302では、プロセッサ20のランプデータがビデオスコープ10へ送信され、EEPROM14に格納される。初期信号処理回路19では、白色被写体WWの撮影による画像信号に対してホワイトバランス調整処理が実行され、R、Bゲイン値が定められる。R,Bゲイン値が定められると、ホワイトバランス調整終了を知らせるデータがプロセッサ20へ送信される。なお、送信されたランプデータは、次回のホワイトバランス調整時には前回ランプデータとして使用される。また、ホワイトバランス調整により定められたR,Bゲイン値は、送信されたランプデータと関連付けられてEEPROM14に記憶される。
【0041】
ステップS303では、ホワイトバランス終了を知らせるデータがビデオスコープ10から送信されてきているか検知しており、データが送信されてきたと判断されると、ホワイトバランス調整終了のためホワイトバランスデータWBが1に設定される。そして、ステップS304では、マスク表示から通常表示へ切り替えるため、システムコントロール回路36からCRTC43へ制御信号が送られる。これにより、被写体像がモニタ52の画面全体に通常表示される。
【0042】
このように本実施形態によれば、プロセッサ20内のROM27にランプ24の特性を示すランプデータが格納されるとともに、ビデオスコープ10内のEEPROM14に前回ホワイトバランス調整時において使用されたプロセッサのランプデータが格納されている。そして、ビデオスコープ10がプロセッサ20に接続されると、ランプ24の特性を示すランプデータとビデオスコープ10から送信されたランプデータとに基づいて、ランプの種類が一致するが否かが判断される(S205)。ランプ24の種類が一致しない場合、被写体像の一部のみがモニタ52に表示され(S209)、オペレータは内視鏡作業を進行することができなくなる。ホワイトバランス調整実行スイッチ70Aが操作されると、ランプ24のランプデータがビデオスコープ10へ送信される。そして、初期信号処理回路19では、送信されたランプデータに基づいてR,G,B信号のR,Bゲイン値が調整され、ホワイトバランス調整が完了すると被写体像が通常表示される。一方、光源の種類が同じ場合、そのまま被写体像が表示される(S207)。
【0043】
このように光源の種類が異なると、内視鏡作業を進行させないように映像表示するため、色再現性の悪い被写体像を観察しながら、処置等を行うことを防ぐことができる。また、使用時間に関らず分光分布特性がほとんど変わらないランプを続けて使用する場合、ホワイトバランス調整することなく被写体像がそのまま表示され、内視鏡の作業効率が上がる。
【0044】
なお、図4に示したマスク表示に限定されず、ビデオスコープ10の捉えた像を映し出していることは確認できるが、被写体像の観察(内視鏡作業)に支障を来たし、内視鏡作業を進行させることができないような映像を表示すればよい。
あるいは、映像表示に限定されず、内視鏡作業を進行できなくするような(大音量のブザーを鳴らす、ビデオスコープの操作部材が操作不能になるなど)手段を適用してもよい。
【0045】
メタルハライドランプの場合、使用時間に応じて分光分布特性が多少変化する。そのため、スコープ接続時に分光分布特性を検出する手段を設け、前回の分光分布特性と実質的に同じであるか否かを判断するように構成してもよい。あるいは、スコープ接続のたびにホワイトバランス調整を促すようにマスク表示をしてもよい。
【0046】
なお、本実施形態ではビデオプロセッサ20は光源部と信号処理部とが一体的に構成されているが、光源部と信号処理部とが独立してユニット化される構成にしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光源特性が適していないホワイトバランス調整に基づいて被写体像を表示することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態である電子内視鏡装置のブロック図である。
【図2】プロセッサのメインルーチンを示した図である。
【図3】ビデオスコープの接続に関連した処理の割り込みルーチンを示す図である。
【図4】モニタの表示画面を示した図である。
【図5】ホワイトバランス調整処理ルーチンを示した図である。
【符号の説明】
10 ビデオスコープ
12 CCD(撮像素子)
14 EEPROM(スコープメモリ)
19 初期信号処理回路(信号処理手段)
20 プロセッサ
24 ランプ(光源)
Claims (6)
- 撮像素子を有するビデオスコープと前記ビデオスコープが接続されるプロセッサとを備えた電子内視鏡装置であって、
被写体を照明するための光源と、
前記ビデオスコープ内に設けられ、オペレータによるホワイトバランス調整実行開始の操作に従い、前記撮像素子に形成される被写体像に応じた画像信号に対しホワイトバランス調整処理を実行する信号処理手段と、
前記プロセッサに設けられ、前記ビデオスコープが前記プロセッサに接続されると、前記光源から放射される光の分光分布特性に従って分類される前記光源の種類が、前回ホワイトバランス調整時に使用された前回使用光源の種類と等しいか否かを判別する光源判別手段と、
前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と異なる場合、ホワイトバランス調整が実行されるまで、画面上で被写体像の一部のみを表示させるマスク表示を行う映像表示制御手段とを備え、
前記プロセッサが、ホワイトバランス調整処理が実行されると、ホワイトバランス調整時に使用される光源の種類に関する光源データを、前記ビデオスコープ内に設けられたスコープメモリに送信し、
前記光源判別手段が、接続されているビデオスコープのスコープメモリに格納された光源データに基づいて、前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と等しいか否かを判別し、
前記映像表示制御手段が、前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と同じ場合、被写体像を全体的に表示する通常表示を実行させることを特徴とする電子内視鏡装置。 - 前記映像表示制御手段が、前記マスク表示と前記通常表示とを切替可能であることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
- 前記映像表示制御手段が、ホワイトバランス調整の実行開始を促すように文字情報を表示することを特徴とする請求項2に記載の電子内視鏡装置。
- ホワイトバランス調整が完了したか否かを判別するホワイトバランス完了判別手段をさらに有し、
前記映像表示制御手段が、ホワイトバランス調整されると被写体像を通常表示することを特徴とする請求項2に記載の電子内視鏡装置。 - 前記光源の種類として、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプがあることを特徴とする請求項2に記載の電子内視鏡装置。
- オペレータによるホワイトバランス調整実行開始の操作に従い、撮像素子を有するとともにホワイトバランス調整処理を実行可能なビデオスコープと接続される電子内視鏡装置のプロセッサであって、
被写体を照明するための光源と、
前記ビデオスコープが接続されると、前記光源から放射される光の分光分布特性に従って分類される前記光源の種類が、前回ホワイトバランス調整時に使用された前回使用光源の種類と等しいか否かを判別する光源判別手段と、
前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と異なる場合、ホワイトバランス調整が実行されるまで、画面上で被写体像の一部のみを表示させるマスク表示を行う映像表示制御手段を備え、
ホワイトバランス調整処理が実行されると、ホワイトバランス調整時に使用される光源の種類に関する光源データを、前記ビデオスコープ内に設けられたスコープメモリに送信し、
前記光源判別手段が、接続されているビデオスコープのスコープメモリに格納された光源データに基づいて、前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と等しいか否かを判別し、
前記映像表示制御手段が、前記光源の種類が前記前回使用光源の種類と同じ場合、被写体像を全体的に表示する通常表示を実行させることを特徴とする電子内視鏡装置のプロセッサ。
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