JP4553967B2 - 切削加工装置、加工方法、およびその加工方法で加工した金型 - Google Patents

切削加工装置、加工方法、およびその加工方法で加工した金型 Download PDF

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Description

本発明は、工具を3軸方向に独立して微小動作させることのできる切削加工装置、加工方法、およびその加工方法で加工した金型に関する。
従来から、高速工具サーボ(Fast Tool Servo)と呼ばれる技術が知られている。高速工具サーボは、加工機のテーブル(可動軸)の応答周波数の何倍もの高い周波数で、工具を支持するアクチュエータを高速駆動する技術であり、アクチュエータを数百ヘルツのオーダで駆動する。アクチュエータには、高速動作可能な圧電素子や磁歪素子、ボイスコイル等を用いる。加工機の重いテーブルを高速に動作させることは困難であるが、高速動作可能なアクチュエータにより工具のみを高速に微小変位させることは比較的容易である(例えば、特許文献1、特許文献2および非特許文献1を参照。)。
図18は高速工具サーボを実現する切削加工装置の一般的な構成図、図19はその切削加工装置の一般的な制御ブロック図である。図18に示すように、アクチュエータ101、アクチュエータ102、およびアクチュエータ103の動作方向(軸方向)は互いに直交しており、その3軸方向の交点に、工具105が取り付けられた工具ホルダー104が配置されている。変位センサ106a、106b、106cはそれぞれ、工具ホルダー104に取り付けられたセンサーターゲット107a、107b、107cの変位を測定し、その測定した変位を示す変位センサ信号を生成する。これらの変位センサ信号は、アクチュエータ101、102、103の並進方向の変位を表す。
3軸のアクチュエータ101、102、103の駆動すなわち変位は、図19に示すコントローラ111により制御される。図19に示すように、コントローラ111には、図示しない超精密加工機からの位置情報(X軸座標、Y軸座標、Z軸座標、B軸座標)が入力される。この加工機側からの位置情報に基づいて、コントローラ111に設けられたリアルタイム目標値演算部112が、3軸のアクチュエータ101、102、103それぞれの目標変位量(指令値)を算出し、それらの指令値に応じて、アクチュエータ駆動用のアンプ113a、113b、113cがアクチュエータ101、102、103を駆動する。アクチュエータ101、102、103それぞれに対して設置された変位センサ106a、106b、106cからの変位センサ信号は3軸の各帰還系に入力されており、3軸のアクチュエータ101、102、103の駆動すなわち変位はフィードバック制御される。
このように構成された切削加工装置の動作について説明する。加工時には、超精密加工機のNCデータに基づいて超精密加工機の可動軸(X軸、Y軸、Z軸、B軸)が動作しつつ、超精密加工機側からの位置情報を基に生成される指令値に応じて工具105が微小動作して、その工具105の刃先が、B軸を中心に回転する被削材108に接触することにより、被削材108の加工が進む。
高速工具サーボを実現する切削加工装置によれば、工具刃先を高速に微小変位させることが可能となり、非軸対称非球面(自由曲面)を、あたかも旋盤で加工するかのごとく加工することが可能となる。したがって、非軸対称非球面(自由曲面)の加工時間を大幅に短縮することが可能となる。
しかしながら、高速工具サーボを実現する一般的な切削加工装置では、回転軸(B軸)の位置座標(B軸座標)とX軸またはY軸の位置座標(X軸座標またはY軸座標)に同期して切削加工が行われるため、通常の旋盤加工と同じように大きな加工抵抗が生じる。大きな加工抵抗が生じると、工具を支持するアクチュエータに弾性変形が生じる。アクチュエータの弾性変形は加工形状に誤差が生じる原因となるため、高速工具サーボを実現する一般的な切削加工装置では、より高精度な加工を実現できない。
さらに、高速工具サーボを実現する一般的な切削加工装置では、フィードバック制御系の応答速度以内の周波数でアクチュエータを駆動する必要がある。具体的には、例えば「特許文献1」に記載されている切削加工装置では、アクチュエータの駆動周波数は1kHz程度である。そのため、加工位置によって異なるが、B軸の回転速度(切削速度)は概ね100rpm以下に設定する必要がある。一般的に旋盤加工では、回転速度が遅くなると加工抵抗が増大する。したがって、回転速度が遅くなると、高精度な加工ができないという問題が生ずる。
一方、楕円振動切削と呼ばれる加工技術がある。楕円振動切削は、工具に対して2方向の振動成分を加えるとともに、その2方向の振動成分の位相差を最適に制御することで、工具刃先を楕円状に微小動作させ、その楕円状に微小動作する工具刃先により被削材を切削加工する技術である。この加工技術によれば、加工抵抗を大幅に低減できるので、工具の欠損防止や工具の長寿命化を期待できる(例えば、特許文献3および特許文献4を参照。)。しかしながら、楕円振動切削を実現する一般的な振動切削装置では、加工抵抗の低減を図ることはできるが、加工時間の短縮を図ることはできない。
また、高速工具サーボと楕円振動切削は、制御上で使用する周波数帯域が全く異なるなるため、それらの技術を兼用したくともできなかった。具体的には、高速工具サーボの制御上の使用周波数は、概ね1kHz以下である。これは、高速工具サーボでは、使用する周波数帯域が高くなると、位相遅れが生じて高い加工精度を確保できなくなる上、発振等が生じるおそれもあるためである。一方、楕円振動切削の制御上の使用周波数は1kHzよりも高い。1kHz以下の周波数でも楕円振動切削は可能であるが、加工速度が遅くなるので1kHz以下の周波数は工業上使用されない。
また、振動切削装置は、振動数や振幅を制御することは可能であるが、工具刃先の絶対位置を制御できない。そのため楕円振動切削は、加工が長時間にも及ぶ場合には高い形状精度が得られないという問題を抱えている。即ち、加工時間が長くなると、加工雰囲気の変化、例えば温度の変化等により工具刃先の絶対位置が変化するため、工具刃先の絶対位置を制御できない楕円振動切削では高い形状精度を得られない。したがって、例えば導光板の金型マスターの加工のように、加工時間が数時間以上にも及ぶ加工を楕円振動切削により行うと、高い加工精度を確保できなくなる。
特開2007−75915号公報 特開2007−307663号公報 特許第3500434号公報 特許第3806603号公報 岡崎祐一、高速工具サーボ、精密工学会誌、社団法人精密工学会、2006年、Vol 72、No 4、p422−426
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、加工時間の短縮、切削時における加工抵抗の低減、および高精度な加工を同時に実現できる切削加工装置、加工方法を提供することを目的とする。加えて、本発明は、その加工方法で加工した金型を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の切削加工装置は、u方向に動作する第1のアクチュエータと、前記u方向に直交するv方向に動作する第2のアクチュエータと、前記u方向および前記v方向に直交するw方向に動作する第3のアクチュエータと、前記u方向、前記v方向、および前記w方向の3軸方向の交点に配置した工具ホルダーと、前記工具ホルダーに設置された工具と、前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれの変位をそれぞれ測定し、その測定した変位を示す変位信号を帰還する3つのセンサと、が設けられた3軸工具ユニットと、前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれに対する指令値を生成する演算部と、前記u方向、前記v方向および前記w方向のそれぞれの方向から傾き且つ直交する3軸方向に前記3軸工具ユニットと被削材とを相対的に移動させる可動軸と、を備え、前記演算部が生成する各指令値と前記3つのセンサそれぞれ帰還した各変位信号とを基に前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれの動作をフィードバック制御、前記第1、第2、および第3のアクチュエータにより前記工具を振動させて、被削材振動切削することを特徴とする。
この切削加工装置によれば、被削材に対して相対運動する工具を3次元的に高速動作させることができる3軸工具ユニットを用いた振動切削が可能となり、加工時間の短縮、切削時における加工抵抗の低減、および高精度な加工を同時に実現できる。
また、本発明の請求項2記載の切削加工装置は、請求項1記載の切削加工装置において、前記演算部が、前記可動軸の偏差による前記工具の刃先の所定位置からの位置ずれが補償されるように前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれに対する指令値を生成することを特徴とする。このように工具の刃先の位置ずれを補償することで、より高精度な加工を実現できる。
また、本発明の請求項3記載の切削加工装置は、請求項1もしくは2のいずれかに記載の切削加工装置において、前記振動切削は楕円振動切削であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載の切削加工装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の切削加工装置において、前記3つのセンサはそれぞれ前記工具ホルダーの端面の変位を測定することを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載の切削加工装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の切削加工装置において、前記振動切削の制御に使用される周波数が、前記フィードバック制御に使用される周波数よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の請求項記載の切削加工装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載の切削加工装置において、同期制御されつつ、前記第1、第2、および第3のアクチュエータの各々を独立して振動させるための波形をそれぞれ発生する3つの任意波形発生器と、前記演算部と前記第1、第2、および第3のアクチュエータとの間に配置され、前記3つの任意波形発生器がそれぞれ発生させる波形がそれぞれ入力される3つの任意波形入力器と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載の切削加工装置は、請求項記載の切削加工装置において、前記第1、第2、および第3のアクチュエータをそれぞれ駆動する3つ増幅器を備え、前記3つの任意波形入力器が前記3つの増幅器の前段に配置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載の切削加工装置は、請求項もしくはのいずれかに記載の切削加工装置において、前記3つのセンサにより変位信号が帰還される各帰還系にそれぞれ配置された3つのノッチフィルターを備えることを特徴とする。このようにノッチフィルターを設けることで、アクチュエータの振動をより精密に制御することが可能となる。
また、本発明の請求項記載の切削加工装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載の切削加工装置において、前記演算部が、前記第1、第2、および第3のアクチュエータの各々を独立して振動させるための各波形値を生成し、その生成した各波形値を前記各指令値に加算することを特徴とする。
また、本発明の請求項10記載の加工方法は、可動軸により3軸工具ユニットと被削材とを相対的に移動させ、前記3軸工具ユニットに設けられ且つ前記3軸工具ユニットの直交する3軸方向へ動作する3つのアクチュエータにより工具を動作させて、被削材を加工する方法において、前記可動軸により、前記3軸工具ユニットと前記被削材とを、前記3軸工具ユニットの3軸方向のそれぞれの方向から傾き且つ直交する3軸方向に相対的に移動させ、前記3つのアクチュエータにより、前記被削材が振動切削されるように前記工具を振動させつつ、前記工具の刃先の位置をフィードバック制御することを特徴とする。この加工方法によれば、加工時間の短縮、切削時における加工抵抗の低減、および高精度な加工を同時に実現できる。
また、本発明の請求項11記載の加工方法は、請求項10記載の加工方法において、前記被削材に前記工具を進入させた後、前記被削材から前記工具を退出させて前記被削材に止まり溝を形成することを特徴とする。この加工方法によれば、切削時における加工抵抗の低減を実現でき、かつ短時間で形状精度の高い止まり溝を形成することができる。
また、本発明の請求項12記載の加工方法は、請求項11記載の加工方法において、前記被削材への前記工具の進入角度が90度より小さく、前記被削材からの前記工具の退出角度が90度よりも大きいことを特徴とする。このようにすれば、バリが発生することなく、短時間で形状精度の高い止まり溝を形成することができる。
また、本発明の請求項13記載の金型は、請求項11もしくは12のいずれかに記載の加工方法によって止まり溝が形成された金型であって、振動切削による凹凸が前記止まり溝の表面に形成されていることを特徴とする。このように金型表面に微小な凹凸を形成することで、その凹凸により特別な効果を生ずる成形物を提供することができる。
本発明にかかる切削加工装置の好ましい形態によれば、以前より知られている3軸工具ユニットを用いた振動切削が可能となり、加工時間の短縮、切削時における加工抵抗の低減、および高精度な加工を同時に実現できる。さらに、高速工具サーボの機能により工具刃先の絶対位置を制御して、より高精度な加工を実現することができる。
また、本発明にかかる加工方法の好ましい形態によれば、加工時間の短縮、切削時における加工抵抗の低減、および高精度な加工を同時に実現できる。加えて、本発明にかかる加工方法を金型加工に用いるならば、工具刃先の微小振動による凹凸を金型表面に付与することが可能となる。この金型によれば、加工によって生じた微小な凹凸が成形物に転写され、表面の輝度バラツキの少ない高品位な成形物を実現できる。
以下、本発明の実施の形態における切削加工装置、加工方法、およびその加工方法で加工した金型について、図1〜図17を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における切削加工装置の全体構成を示す図である。まず、図1を参照して、この実施の形態における切削加工装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、この切削加工装置は、超精密加工機1と、超精密加工機1の可動軸の動作をNCプログラムに従って制御するNC制御装置6と、超精密加工機1に搭載された3軸工具ユニット7と、3軸工具ユニット用のコントロールボックス8とから構成される。
超精密加工機1は、互いに直交したX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に動作するX軸テーブル2、Y軸テーブル3およびZ軸テーブル4と、Y軸テーブル3上に搭載され、B軸を中心に回転するB軸テーブル5とで構成され、B軸テーブル5上に被削材9が載置される。これらのテーブル(可動軸)は、NC制御装置6によってナノメートルオーダで数値制御される。
この実施の形態では、X軸テーブル2の動作に伴ってX軸方向に移動するZ軸テーブル4上に3軸工具ユニット7が設置されている場合について説明する。したがって、この実施の形態では、X軸テーブル2およびZ軸テーブル4の動作に伴って3軸工具ユニット全体が動く。
3軸工具ユニット用のコントロールボックス8と、超精密加工機用のNC制御装置6は制御的につながっており、超精密加工機1と3軸工具ユニット7は同期してコントロールされる。
図2は、超精密加工機に搭載した3軸工具ユニットの構成を示す図である。3軸工具ユニットの支持体11には、互いに直交するu軸方向、v軸方向およびw軸方向に動作するu軸アクチュエータ(第1のアクチュエータ)12、v軸アクチュエータ(第2のアクチュエータ)13、w軸アクチュエータ(第3のアクチュエータ)14の一端が、取り付け部材を介して固定されており、これら3つのアクチュエータ12、13、14は、互いに直交するように支持されている。
アクチュエータ12、13、14は、圧電素子を用いて構成するのが好適である。圧電素子としては、ジルコニア酸鉛−チタン酸鉛(PZT)を主成分とした積層型圧電素子を用いることができる。圧電素子は、応答速度が速く、本発明に適している。この実施の形態では、PZTを主成分とする積層型圧電素子を用いて構成されたアクチュエータを使用する場合について説明する。したがって、アクチュエータの動作は伸縮動作となる。
u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14それぞれの支持体11に固定された端面とは反対側の端面は、工具ホルダー15に接着固定されている。つまり、工具ホルダー15は、互いに直交するu軸方向、v軸方向およびw軸方向の3軸方向の交点に配置されている。工具ホルダー15には、被削材9を加工するためのダイヤモンド工具16が強固に固定されており、アクチュエータの伸縮動作により、工具ホルダー15および工具ホルダー15に取り付けてあるダイヤモンド工具16の位置が変化する。
u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19は、u軸センサーホルダ20、v軸センサーホルダ21、w軸センサーホルダ22を介して、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の伸縮方向と平行となるように支持体11に取り付けられている。
u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19は、当該ギャップセンサに対向する工具ホルダー15の端面(センサーターゲット)の変位を精密測定し、その測定した変位を示す変位センサ信号を生成する。工具ホルダー15は、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の伸縮動作により変位するので、工具ホルダー15の端面の変位を測定することで、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の変位を測定することができる。この実施の形態では、ギャップセンサとして静電容量センサを使用する場合について説明するが、例えば渦電流センサや光ファイバーセンサなどを使用してもよい。
なお、環境温度の変化に伴う熱変形が支持体11やu軸センサーホルダ20、v軸センサーホルダ21、w軸センサーホルダ22に生じると、u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19の取り付け位置があたかも変化したかのごとく誤差が生じ、加工精度に影響するので、支持体11やu軸センサーホルダ20、v軸センサーホルダ21、w軸センサーホルダ22は、例えばスーパーインバ等の低熱膨張材で構成することが望ましい。
この実施の形態では、3つのアクチュエータ12、13、14が超精密加工機の座標系X−Y−Zとは異なる座標系u−v−wに沿った方向へ動作(伸縮)するように、3軸工具ユニット7が超精密加工機1のZ軸テーブル4上に設置されている。アクチュエータの座標系と超精密加工機の座標系の関係は、図2に示した(1)式によって定義される。この実施の形態では、α=45度、γ=約54.7度の場合について説明するが、必ずしもこの角度である必要はない。またここでは、超精密加工機の座標系X−Y−Zとアクチュエータの座標系u−v−wが異なる場合について説明するが、アクチュエータの座標系と超精密加工機の座標系は同じであってもかまわない。
また、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14に圧電素子を用いた場合、圧電素子に電圧を印加して圧電素子を伸縮させることで、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14をu、v、w軸方向へ伸縮させるが、圧電素子はヒステリシスを有しているため、圧電素子に所望の伸縮量に相当する電圧値の電圧を印加するだけでは精度良く伸縮量を制御することができない。そこで一般的に、u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19が生成する変位センサ信号を基にフィードバック制御を行うことで、ヒステリシスの無い特性を実現している。
図3はこの実施の形態におけるアクチュエータの位置制御回路を示す図である。まず、この位置制御回路の基本的な動作を簡単に説明し、その後、楕円振動切削にかかる構成について説明する。
超精密加工機側からの位置情報(この実施の形態では、X軸座標、Y軸座標、Z軸座標、B軸座標)が、3軸工具ユニットのコントロールボックス8に設けられたコントローラ30に入力されると、その加工機側からの位置情報に基づいて、コントローラ30に設けられたリアルタイム目標値演算部31が、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14それぞれの目標値(指令値)を演算する。
リアルタイム目標値演算部31により演算された各指令値はそれぞれu軸用加算器32u、v軸用加算器32v、w軸用加算器32wを介してu軸用PID制御部33u、v軸用PID制御部33v、w軸用PID制御部33wへと伝送される。
u軸用PID制御部33u、v軸用PID制御部33v、w軸用PID制御部33wは伝送された指令値に対して比例積分微分処理を施す。比例積分微分処理された各指令値はそれぞれu軸用D/A変換器34u、v軸用D/A変換器34v、w軸用D/A変換器34wを介してu軸PZT用アンプ(増幅器)35u、v軸PZT用アンプ(増幅器)35v、w軸PZT用アンプ(増幅器)35wへと伝送される。
u軸PZT用アンプ35u、v軸PZT用アンプ35v、w軸PZT用アンプ35wの各々は、伝送された指令値に従い、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14を駆動する。アンプとしては、例えばバイポーラ電源を使用することができる。
u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19が生成する変位センサ信号はそれぞれu軸用A/D変換器36u、v軸用A/D変換器36v、w軸用A/D変換器36wを介してu軸用加算器32u、v軸用加算器32v、w軸用加算器32wにフィードバックされる。u軸用加算器32u、v軸用加算器32v、w軸用加算器32wは、リアルタイム目標値演算部31により演算された指令値とフィードバックされたアクチュエータの伸縮量(変位)との偏差を演算する。u軸用PID制御部33u、v軸用PID制御部33v、w軸用PID制御部33wには、u軸用加算器32u、v軸用加算器32v、w軸用加算器32wにより演算された偏差が伝送される。
このように、リアルタイム目標値演算部31が演算する各指令値と、u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19が帰還する変位センサ信号とを基に、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の動作が独立してフィードバック制御される。
この実施の形態では、3軸工具ユニットの工具により被削材が楕円振動切削されるように、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14を振動させる。楕円振動切削を行うには、各アクチュエータを正弦波状に振動させるとともに、それらの振動を同期させる必要がある。
そこで、この実施の形態では、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の各々を独立して振動させるための正弦波状の振動波形値をそれぞれ生成する3つの任意波形発生器として、u軸用任意波形発生装置37u、v軸用任意波形発生装置37v、w軸用任意波形発生装置37wがコントロールボックス8に設けられている。さらに、u軸PZT用アンプ35u、v軸PZT用アンプ35v、w軸PZT用アンプ35wの前段に、u軸用任意波形発生装置37u、v軸用任意波形発生装置37v、w軸用任意波形発生装置37wが発生する振動波形値が入力される任意波形入力器として、u軸用加算器38u、v軸用加算器38v、w軸用加算器38wが設けられている。u軸用加算器38u、v軸用加算器38v、w軸用加算器38wは、u軸PZT用アンプ35u、v軸PZT用アンプ35v、w軸PZT用アンプ35wに伝送される指令値に、u軸用任意波形発生装置37u、v軸用任意波形発生装置37v、w軸用任意波形発生装置37wが発生する波形値を加算する。
u軸用任意波形発生装置37u、v軸用任意波形発生装置37v、w軸用任意波形発生装置37wは制御的につながっており、同期制御されつつ、互いに所定の位相差を有する所定の電圧値および所定の振動数の波形を発生する。
このような構成により、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14を正弦波状に振動させるとともに、それらの振動を同期させることができる。
但し、u軸ギャップセンサ17、v軸ギャップセンサ18、w軸ギャップセンサ19からの変位センサ信号に、上記したu軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の振動成分が含まれるため、その振動成分をそのままフィードバックすると、その振動を抑制する制御が働く。
そこで、この実施の形態では、u軸、v軸、およびw軸の各帰還系にu軸用ノッチフィルター39u、v軸用ノッチフィルター39v、w軸用ノッチフィルター39wを挿入して、アクチュエータの振動が抑制されないようにしている。
例えば、楕円振動切削の基本的な振動数を1500Hzとするならば、1500Hzで急激に減衰するノッチフィルターを挿入する。このようにノッチフィルターを挿入しても、1500Hz以外の外乱要因はフィードバック制御されるので、加工する上で支障は無い。
続いて、本発明の他の実施の形態におけるアクチュエータの位置制御回路について説明する。図4は本発明の他の実施の形態におけるアクチュエータの位置制御回路を示す図である。この図4において、前述の図3に示した部材に対応する部材には同一の符号を付している。この図4に示す位置制御回路について、図3に示す位置制御回路と異なる点を説明する。
前述の図3に示した位置制御回路では、コントローラ30の外部に設けた任意波形発生装置がアクチュエータに振動を与えていた。それに対して、図4に示す位置制御回路では、振動波形をコントローラ30の内部で生成している。
具体的には、u軸アクチュエータ12、v軸アクチュエータ13、w軸アクチュエータ14の各々を独立して振動させるための正弦波状の振動波形値を生成する振動波形生成部40がリアルタイム目標値演算部31に設けられている。
リアルタイム目標値演算部31は、振動波形生成部40が生成する振動波形値を指令値に加算し、その振動波形値が加算された指令値を伝送する。振動波形生成部40は、各軸用の振動波形として、互いに所定の位相差を有する所定の電圧値および所定の振動数の波形を発生する。
続いて、3軸工具ユニットのアクチュエータの動作について、図5(a)〜図5(c)、図6および図7を用いて説明する。図5(a)〜図5(c)および図6に示すグラフの縦軸はギャップセンサの出力値(電圧[V])を表し、横軸は位相[deg]を表している。この実施の形態では、超精密加工機のテーブルの動作軸(X−Y−Z軸)とアクチュエータの動作軸(u−v−w軸)が異なっているが、このような場合、工具の進行方向に対してどのように振動を制御するかが重要となる。
図5(a)はu軸アクチュエータ12のu軸方向における振動を、図5(b)はv軸アクチュエータ14のv軸方向における振動を、図5(c)はw軸アクチュエータのw軸方向における振動を各々示している。具体的には、図5(a)〜図5(c)は、u軸アクチュエータ12とv軸アクチュエータ13が、動作周波数が1500Hz、変位が約±0.2マイクロメートルで振動しており、w軸アクチュエータ14が、動作周波数が1500Hz、変位が約±0.25マイクロメートルで振動していることを示している。
図6は、図5(a)〜図5(c)に示すu軸アクチュエータ、v軸アクチュエータ、w軸アクチュエータのu−v−w軸方向における振動を、超精密加工機のX−Y−Z軸方向における振動に座標変換した結果を示す図であり、破線がX軸方向における振動動作を、細実線がY軸方向における振動動作を、太実線がZ軸方向における振動動作を各々示している。図5(a)〜図5(c)に示すように各アクチュエータを振動させると、加工機のX−Y−Z軸から見た場合、Y軸方向とZ軸方向における振幅は約±0.25マイクロメートルとなり、X軸方向における振幅はほぼゼロとなる。図7は、図6に示すY軸とZ軸のリサージュ波形を示している。本例では、工具がY−Z平面内で円軌跡を描く振動動作をしている。
続いて、加工対象の一例について説明する。図8(a)は液晶ディスプレーの断面構造を示す。液晶ディスプレーは、主に液晶パネルと光源部からなり、光源部は光源と導光板からなる。光源には、冷陰極管やLED等を使用できる。導光板は、光源からの光を曲げて液晶パネルを裏から照射する樹脂性の部品であり、主に金型を用いた射出成形によって作られる。導光板の構造には各種のタイプがあり、例えば図8(a)に示すように、非常に微小なプリズム構造を有した導光板がある。このプリズム構造は、図8(a)に示すように、光源からの光を折り曲げて液晶パネルを裏側から照射する役割を果たしている。この構造のでき如何によって液晶ディスプレーの品質が左右される。
図8(b)は導光板のプリズム構造の一例を示す模式図である。導光板のプリズム構造は、光学設計によって全く異なる構造となり、図8(b)に示す構造に限るものではない。この実施の形態では、プリズム構造として、長さが1〜500マイクロメートル程度、幅が約10マイクロメートル、幅方向の断面がV字形状の溝(止まり溝)を有する導光板を作る場合について説明する。図8(b)に示すように、それぞれのプリズム構造は、角度、長さが、場所によって全く異なる。
導光板は樹脂成形によって作られる。そこで、導光板の金型には、プリズム構造の反転形状、すなわち幅方向の断面がV字形状の凸部を有する金型を使用する。しかしながら、断面がV字形状の凸部を直接加工することは困難を伴うので、導光板の金型は、一般的に、以下のように製作する。
はじめに、製品(成形物)となる樹脂製導光板と同様の止まり溝(以下、V溝と称す。)を有する金型マスターを製作する。次に、その金型マスターを用いたニッケル電鋳法により反転形状(断面がV字形状の凸部を有するプレート)を製作する。そのニッケル電鋳法により製作されたプレートを、樹脂成形金型として使用する。この方法は、樹脂成形用金型となるプレートが損傷しても、金型マスターからプレートを複製することができるので、工業的によく利用されている。
この実施の形態では、被削材を加工して上記した導光板の金型マスターを製作する場合について説明する。例えば、2.2インチ液晶ディスプレー用の導光板の金型マスターには、約25万個のV溝を形成する。これらのV溝は、光学設計における誤差分析から、25万個のV溝の深さバラツキが1マイクロメートル以下となるように加工する必要がある。またV溝の斜面の粗さは、光を反射する必要があるので、光学的な鏡面となることが求められる。したがって、導光板の金型マスターの加工時には、非常に高精度な形状の加工を、25万個にわたって施す必要がある。液晶ディスプレーのサイズが大きくなると、プリズム構造の数も液晶パネルの面積に比例して増加する。
図9(a)に一般的な切削加工装置により形成したV溝の加工結果の一例を、図9(b)にこの実施の形態における切削加工装置により形成したV溝の加工結果の一例を各々示す。具体的には、図9(b)には、3軸工具ユニットのアクチュエータに1500Hzの振動を付与して楕円振動切削したV溝を示している。V溝は、平面状の被削材を切削して形成した。
図9(a)、図9(b)に示すように、V溝は工具の進入部および退出部を有する形状となる。また図9(a)、図9(b)に示すように、一般的な切削加工装置により形成したV溝の側面にはバリ(返り)が生じるのに対して、この実施の形態における切削加工装置は、バリの無いシャープなV溝を形成できる。これは、楕円振動切削すると、一般的に知られている“切りくずの引き上げ効果”による高精度な加工を達成できるためである。
さらに、楕円振動切削すると、“切りくずの引き上げ効果”に合わせて、実質的な加工速度の高速化も達成できる。すなわち、図9(a)、図9(b)には、いずれも毎分60mmの速度で被削材形成したV溝を示しているが、この場合、切削加工の切削速度は60mm/minとなる。一方、楕円振動切削では刃先が高速回転しており、本例のようにアクチュエータを1500Hzで振動させた場合には、刃先の周速度は1400mm/minにも達する。よって、実質的な加工速度は、切削加工よりも楕円振動切削の方が速くなる。図9(a)、図9(b)に示すような長さが100マイクロメートルのV溝の高速度な切削は、楕円振動切削でしか達し得ない。楕円振動切削すると、加工時間が短くなり、かつ高精度な加工も実現できる。
続いて、V溝の加工方法の一例について詳述する。図10(a)、図10(b)は、工具のV溝加工時の動作を説明するための模式図である。図10(a)に示すように、この実施の形態では、工具がY−Z平面内で楕円振動軌跡を描きながらY軸方向に走査される。また、図10(b)に示すように、工具が被削材に進入するときには、斜め上方から進入するように工具を走査する。すなわち工具進入角は0<α<90°とする。一方、工具が被削材から退出するときには、斜め上方へ退出するように工具を走査する。すなわち工具退出角は90<β<180°とする。このように、工具の進行方向に対して、進入時は斜め下方に工具を走査し、V溝終端では斜め上方に工具を走査することで、超精密加工機の可動軸の動作速度の変化を小さくでき、最も効率的に高速に加工できる。この実施の形態では、進入角を45°、退出角を135°とした。
即ち、工具進入角αを90°として、Z方向から工具を進入させた場合、工具刃先がV溝底面に達した段階で工具の進行方向をY方向に変化させる必要がある。このように工具の進行方向に急激な変化を与えると、加速減速が伴うために平均速度が遅くなり、加工時間が長くなる。実験では、進入角αと退出角βを共に90°とした場合、一つのV溝を加工する平均加工時間が0.2秒長くなった。25万個のV溝を加工する場合、加工時間が約14時間増加することになる。よって、加工時間を短くするには、工具進入角αは0〜90°とし、工具退出角βは90〜180°とする必要がある。
また、図8(b)に示すような、それぞれが任意な方向を向いた多数のV溝を短時間で加工するためには、加工終了したV溝から次の加工対象のV溝へ移る移動時間を考慮して、一つのV溝の加工終了後、最も近くにある加工対象のV溝が加工されるようにNCプログラムを構築する必要がある。そのため、加工終了したV溝から次の加工対象のV溝へ工具を移動させるときには、X軸、Y軸、B軸、場合によってはZ軸も含めた4軸全てが動作する。
図11に、超精密加工機の可動軸(テーブル)の位置決め動作直後の挙動の一例を示す。具体的には、X軸のみを2マイクロメートルだけステップ動作させた場合の挙動を示している。図11に示すように、位置決め動作終了後、200ミリ秒後でもテーブルが揺れている。この揺れが発生している状態で加工を行うと、V溝が蛇行し、V溝進入部にバリが生じるという問題が起こり、位置決め後にテーブルの揺れが収まるまでの整定時間を設けたならば、25万個のV溝を加工するのに要する加工時間が増加するという問題が起こる。例えば整定時間を200ミリ秒設けたならば、加工時間は約14時間伸びる。先述したように、加工終了したV溝から次の加工対象のV溝へ移る移動動作中は最大4軸が同時に動作するので、加工時間がさらに伸びる可能性がある。
そこで、この実施の形態における切削加工装置では、超精密加工機の位置決め動作直後の可動軸(テーブル)の偏差による工具刃先の位置決め誤差(工具刃先の所定位置からの位置ずれ)が補償されるように、工具刃先を所定位置に制御する位置補正動作を実行する。図12は、この実施の形態における工具刃先の位置補正動作の概念図である。超精密加工機のテーブルの位置決め動作後、図12に示すように、テーブルが揺れて位置偏差が生じたとしても、工具刃先がテーブルの位置偏差量だけテーブルとは逆方向に補正動作するように、超精密加工機に搭載してある3軸工具ユニットのアクチュエータを駆動することで、工具と被削材の相対位置の変化(位置ずれ)を補償することができる。この工具刃先の位置補正動作は、高速工具サーボの位置補正機能により実現できる。このように位置補正しながら加工すると、高精度なV溝が切削できる上に、加工時間が長くなることもない。
図13に、工具刃先の位置補正動作の一例を示す。具体的には、超精密加工機のX軸のみを2マイクロメートルだけステップ動作させた場合の位置補正動作を示している。図13に示すように、X軸テーブルとアクチュエータ(工具)が全く逆方向に動作している。X軸テーブルの動作と工具の動作の差分は、0.1マイクロメートル以下であり、導光板の金型マスターのV溝加工においては、十分精度を満足している。
また、超精密加工機の可動軸の偏差は、X軸、Y軸およびZ軸の直線駆動軸だけでなく、B軸のような回転軸にも発生する。図8(b)に示したようにプリズム構造が配置されている場合、回転軸であるB軸を駆動した加工とならざるを得ないが、その回転軸に生じる偏差(角度誤差)も、この実施の形態における切削加工装置によれば、直線駆動軸に生じる偏差と同様に補償することができる。回転中心からの距離が長くなると、回転平面内での位置決め誤差の絶対値が大きくなるので、回転軸に生じる角度誤差の補正は重要である。
回転軸に生じる偏差の補償は、図14に示すように、角度誤差を回転平面内の直線軸に分解することで可能となる。例えばB軸に角度誤差ΔBが生じたならば、回転平面内で誤差を分解して、X軸方向にΔX、Y軸方向にΔYだけ工具位置を移動することで誤差を補正できる。この実施の形態における切削加工装置によれば、角度誤差も補正可能となる。
図15(a)に高速工具サーボの位置補正機能による位置補正を行うことなく楕円振動切削した加工結果の一例を、図15(b)に高速工具サーボの位置補正機能による位置補正を行いながら楕円振動切削した加工結果の一例を各々示す。
図15(a)に示すように、位置補正を行わない場合、工具進入部で大きなバリが生じ、かつ溝全体が大きく蛇行する。したがって、多数のV溝を短時間に連続して加工する場合、楕円振動切削だけでは高い加工精度を確保できない。
一方、図15(b)に示すように、位置補正を行いながら楕円振動切削した場合、工具進入部にバリが生じることもなく、V溝の全長にわたって蛇行することもなく、V溝に外観上の不良は見られない。この加工結果より、楕円振動切削に加えて、高速工具サーボによる位置補正を行うことが、短時間で高精度な加工を行う上で非常に有効であることがわかる。
図16に、導光板の金型マスターのV溝の加工結果の一例を示す。本例では、V溝を約25万個加工しており、V溝を1個加工するのに要する平均加工時間は、0.33秒であった。その内訳は、V溝自体を加工するのにかかる時間が約0.1秒、加工終了したV溝から次の加工対象のV溝へ移動するのにかかる時間が0.23秒であった。25万個のV溝全てを加工するのにかかる総時間は、約23時間(0.33秒×250000)である。
このように短時間で高精度な加工を行うことができるのは、高速工具サーボの位置補正機能により超精密加工機の可動軸の偏差を補償しながら加工することにより、超精密加工機の可動軸の位置決め後の整定時間を短くできた結果である。可動軸の偏差を補償しなかったならば、加工時間が長くなり、加工精度すらも悪化する。
先述したように、楕円振動切削のみで多数のV溝を短時間に連続して加工する場合、良好な加工結果を得られない。楕円振動切削のみで多数のV溝を高精度に加工するには、超精密加工機の可動軸の整定時間を長くするか、可動軸の移動速度を遅くする必要がある。いずれにせよ、短時間での加工はできない。加えて、加工時間が長くなると、加工雰囲気の変化、例えば温度の変化等が生じ、V溝の深さにバラツキが生じる。ゆえに、多数のV溝を精度良く加工しようとすれば、同時に加工時間を短くしなければならない。
続いて、この実施の形態における切削加工装置によりV溝が形成された金型マスターを用いて作られた導光板について説明する。図17(a)に、金型マスターのV溝斜面の粗さの一例を示す。図17(a)に示すように、工具刃先の楕円振動軌跡が転写されることによる規則的な粗さがV溝斜面に生ずる。この規則的な粗さは、以下に述べる理由により有効である。
導光板のプリズム構造には、上述したように、光源から発せられた光を反射する機能が求められる。しかしながら、液晶パネル側から見た場合、導光板の個々のプリズム構造が輝点となって光っているように見える。これらの輝点は、見る角度によっては、輝度ムラの原因となり、導光板の特性として望ましくない結果を生じさせる。
この実施の形態における切削加工装置によりV溝を形成した金型マスターを用いて作られた導光板のプリズム構造の反射面にも、工具刃先の楕円振動軌跡が転写される。図17(b)に、プリズム構造(V溝)の反射面に転写された楕円振動軌跡の効果を示す。図17(b)に示すように、プリズム構造の反射面に生じたわずかな凹凸(楕円振動軌跡)により、主たる反射光の回りにわずかながら散乱光が生じる。このように散乱光が生じるゆえに、先述したような輝度ムラ等の欠点が解消され、高品位な導光板としての特性を得ることができる。
この振動軌跡による凹凸は、使用する波長の1/5〜1/25程度が効果的である。この程度の小さな粗さならば、プリズム構造の光を反射する機能が大きく低下することなく、導光板の輝度ムラの防止を図ることができる。
なお、この実施の形態では、直線状の溝を加工する例について説明したが、本発明は、湾曲した溝の加工にも適用することができる。また、幅方向の断面形状がV字状の溝を加工する例について説明したが、本発明は断面形状の如何を問わない。また、本発明は、溝形状の加工にのみ適用されるものではなく、自由曲面のような数学的に定義された連続面、ないしは不連続面の加工においても同様に適用できる。
本発明にかかる切削加工装置は、ナノメートルオーダの精度の加工を短時間で実行することができ、光学デバイス全般の加工に使用できる。特に、回折格子等を有した複雑な形状の加工を高精度に短時間で実行できる。また、ディスプレー等に見られるような多数の繰り返し形状が必要となる金型加工にも適用することができる。
本発明の実施の形態における切削加工装置の全体構成を示す図 本発明の実施の形態における3軸工具ユニットの構成を示す図 本発明の実施の形態におけるアクチュエータの位置制御回路を示す図 本発明の他の実施の形態におけるアクチュエータの位置制御回路を示す図 本発明の実施の形態におけるu軸アクチュエータ、v軸アクチュエータ、w軸アクチュエータのu−v−w軸方向における振動を示す図 図5に示すu軸アクチュエータ、v軸アクチュエータ、w軸アクチュエータのu−v−w軸方向における振動を、超精密加工機のX−Y−Z軸方向における振動に座標変換した結果を示す図 図6に示すY軸とZ軸のリサージュ波形を示す図 一般的な液晶ディスプレーの構成と導光板のプリズム構造の一例を示す模式図 一般的な切削加工装置により形成したV溝の加工結果の一例と本発明の実施の形態における切削加工装置により形成したV溝の加工結果の一例を撮影した写真を示す図 本発明の実施の形態における工具のV溝加工時の動作を説明するための模式図 一般的な超精密加工機の可動軸の位置決め動作直後の挙動の一例を示す図 本発明の実施の形態における工具刃先の位置補正動作の概念図 本発明の実施の形態におけるX軸に生じる偏差に対する工具刃先の位置補正動作の一例を示す図 本発明の実施の形態における回転軸に生じる偏差に対する工具刃先の位置補正動作を説明するための図 高速工具サーボの位置補正機能による位置補正を行うことなく楕円振動切削した加工結果の一例と、本発明の実施の形態における高速工具サーボの位置補正機能による位置補正を行いながら楕円振動切削した加工結果の一例を撮影した写真を示す図 本発明の実施の形態における切削加工装置により形成した導光板の金型マスターのV溝の加工結果の一例を撮影した写真を示す図 本発明の実施の形態における切削加工装置により形成した導光板の金型マスターのV溝斜面の一例を撮影した写真を示す図、および、その金型マスターを用いて形成されたプリズム構造の反射面に転写された楕円振動軌跡の効果を説明するための模式図 従来の高速工具サーボを実現する切削加工装置の構成図 従来の高速工具サーボを実現する切削加工装置の制御ブロック図
1 超精密加工機
2 X軸テーブル
3 Y軸テーブル
4 Z軸テーブル
5 B軸テーブル
6 NC制御装置
7 3軸工具ユニット
8 3軸工具ユニット用のコントロールボックス
9 被削材
11 支持体
12 u軸アクチュエータ
13 v軸アクチュエータ
14 w軸アクチュエータ
15 工具ホルダー
16 ダイヤモンド工具
17 u軸ギャップセンサ
18 v軸ギャップセンサ
19 w軸ギャップセンサ
20 u軸センサーホルダ
21 v軸センサーホルダ
22 w軸センサーホルダ
30 コントローラ
31 リアルタイム目標値演算部
32u u軸用加算器
32v v軸用加算器
32w w軸用加算器
33u u軸用PID制御部
33v v軸用PID制御部
33w w軸用PID制御部
34u u軸用D/A変換器
34v v軸用D/A変換器
34w w軸用D/A変換器
35u u軸PZT用アンプ
35v v軸PZT用アンプ
35w w軸PZT用アンプ
36u u軸用A/D変換器
36v v軸用A/D変換器
36w w軸用A/D変換器
37u u軸用任意波形発生装置
37v v軸用任意波形発生装置
37w w軸用任意波形発生装置
38u u軸用加算器
38v v軸用加算器
38w w軸用加算器
39u u軸用ノッチフィルター
39v v軸用ノッチフィルター
39w w軸用ノッチフィルター
40 振動波形生成部
101〜103 アクチュエータ
104 工具ホルダ
105 工具
106a〜106c 変位センサ
107a〜107c センサーターゲット
108 被削材
111 コントローラ
112 リアルタイム目標値演算部
113a〜113c アンプ

Claims (13)

  1. u方向に動作する第1のアクチュエータと、
    前記u方向に直交するv方向に動作する第2のアクチュエータと、
    前記u方向および前記v方向に直交するw方向に動作する第3のアクチュエータと、
    前記u方向、前記v方向、および前記w方向の3軸方向の交点に配置した工具ホルダーと、
    前記工具ホルダーに設置された工具と、
    前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれの変位をそれぞれ測定し、その測定した変位を示す変位信号を帰還する3つのセンサと、が設けられた3軸工具ユニットと、
    前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれに対する指令値を生成する演算部と、
    前記u方向、前記v方向および前記w方向のそれぞれの方向から傾き且つ直交する3軸方向に前記3軸工具ユニットと被削材とを相対的に移動させる可動軸と、
    を備え、前記演算部が生成する各指令値と前記3つのセンサそれぞれ帰還した各変位信号とを基に前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれの動作をフィードバック制御
    前記第1、第2、および第3のアクチュエータにより前記工具を振動させて、被削材振動切削す
    ことを特徴とする切削加工装置。
  2. 前記演算部が、前記可動軸の偏差による前記工具の刃先の所定位置からの位置ずれが補償されるように前記第1、第2、および第3のアクチュエータそれぞれに対する指令値を生成することを特徴とする請求項1記載の切削加工装置。
  3. 前記振動切削は楕円振動切削であることを特徴とする請求項1もしくはのいずれかに記載の切削加工装置。
  4. 前記3つのセンサはそれぞれ前記工具ホルダーの端面の変位を測定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の切削加工装置。
  5. 前記振動切削の制御に使用される周波数が、前記フィードバック制御に使用される周波数よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の切削加工装置。
  6. 同期制御されつつ、前記第1、第2、および第3のアクチュエータの各々を独立して振動させるための波形をそれぞれ発生する3つの任意波形発生器と、
    前記演算部と前記第1、第2、および第3のアクチュエータとの間に配置され、前記3つの任意波形発生器がそれぞれ発生させる波形がそれぞれ入力される3つの任意波形入力器と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の切削加工装置。
  7. 前記第1、第2、および第3のアクチュエータをそれぞれ駆動する3つ増幅器を備え、前記3つの任意波形入力器が前記3つの増幅器の前段に配置されることを特徴とする請求項6記載の切削加工装置
  8. 前記3つのセンサにより変位信号が帰還される各帰還系にそれぞれ配置された3つのノッチフィルターを備えることを特徴とする請求項6もしくはのいずれかに記載の切削加工装置
  9. 前記演算部が、前記第1、第2、および第3のアクチュエータの各々を独立して振動させるための各波形値を生成し、その生成した各波形値を前記各指令値に加算することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の切削加工装置
  10. 可動軸により3軸工具ユニットと被削材とを相対的に移動させ、前記3軸工具ユニットに設けられ且つ前記3軸工具ユニットの直交する3軸方向へ動作する3つのアクチュエータにより工具を動作させて、被削材を加工する方法において、
    前記可動軸により、前記3軸工具ユニットと前記被削材とを、前記3軸工具ユニットの3軸方向のそれぞれの方向から傾き且つ直交する3軸方向に相対的に移動させ、前記3つのアクチュエータにより、前記被削材が振動切削されるように前記工具を振動させつつ、前記工具の刃先の位置をフィードバック制御することを特徴とする加工方法。
  11. 前記被削材に前記工具を進入させた後、前記被削材から前記工具を退出させて前記被削材に止まり溝を形成することを特徴とする請求項10記載の加工方法。
  12. 前記被削材への前記工具の進入角度が90度より小さく、前記被削材からの前記工具の退出角度が90度よりも大きいことを特徴とする請求項11記載の加工方法。
  13. 請求項11もしくは12のいずれかに記載の加工方法によって止まり溝が形成された金型であって、振動切削による凹凸が前記止まり溝の表面に形成されていることを特徴とする金型。
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