JP4553921B2 - 遊技装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリペイドカード等の記憶媒体に対応して保有される有価価値を変換して遊技球等の遊技価値を取得し、取得した遊技価値を用いて遊技を行うパチンコ遊技装置等の遊技装置に関し、特に始動入賞部への入賞を複数記憶可能なものに関する。
記憶媒体に対応して保有された有価価値を変換して得た遊技価値を用いて遊技を行う遊技装置の一種にパチンコ遊技装置がある。このパチンコ遊技装置は、例えば、パチンコ遊技機とカードユニットとからなり、有価価値としての度数情報を記憶した遊技カードをカードユニットに装着する。遊技カードが装着されると、カードユニットは遊技カードに記憶された度数情報を読み取る。そして、貸し球の要求信号があると、カードユニットとパチンコ遊技機との間で情報のやりとりが行われ、度数情報と引き替えに遊技球(遊技価値の一種)が払い出される。
このパチンコ遊技装置では、遊技において遊技領域を流下する遊技球が運良く入賞口に入賞すると、賞特典としての遊技球(賞球)が払い出される。つまり、遊技価値が付与される。さらに、流下する遊技球が始動入賞口に入賞すると、賞球が払い出されると共に補助遊技が行われる。この補助遊技は、例えば、変動表示された複数の図柄を停止表示させる所謂図柄合わせゲームであり、停止時における組み合わせ態様が所定の大当たり態様となると、所謂「大当たり」となって特別遊技に移行する。そして、この特別遊技では、遊技球の入賞が容易な大入賞口が開放され、短時間で多くの賞球を獲得できる(例えば、特許文献1参照)。
また、このパチンコ遊技機では、遊技性向上のため、補助遊技が未だ実行されていない始動入賞口への入賞を複数記憶する記憶機能が付与されている。この記憶機能は、補助遊技や特別遊技の実行期間中における新たな始動入賞口への入賞を記憶する機能であり、例えば、最大4個までの入賞が記憶できる。なお、さらなる遊技性向上のため、始動入賞記憶の数を増やすこと、例えば、最大8個までの入賞を記憶することも考えられる。
特開2000−334085号公報
ところで、上記の遊技装置においては、始動入賞口への入賞を複数記憶できるため、始動入賞記憶が残っているにも拘わらず、遊技カードの残高及び持ち球が無くなってしまうことがある。
ここで、カード残高及び持ち球が無い状態で補助遊技が大当たりしてしまうと、発射できる遊技球が無いために特別遊技が行えない。そして、規定時間内に遊技球が入賞しないと特別遊技が強制的に終了し(所謂パンク状態となり)、折角の「大当たり」がふいになってしまう。このため、遊技者は、慌てて追加の遊技カードを購入しようするが、遊技カードの販売機が近くにあるとは限らず、間に合わなかった場合には「大当たり」を無駄にしてしまう。同様に、お金が手元に無かったり、すぐ取り出せなかったりした場合にも、大当たりを無駄にしてしまう。
このように、始動入賞記憶が残っている状態で遊技カードの残高及び持ち球が無くなってしまうと、遊技者にとって著しく不利な状態に陥ってしまう。特に、始動入賞記憶の記憶可能数を増やした場合には、不利な状態に陥ってしまう確率が高くなる。
また、持ち球を発射し終えた時点で遊技装置から離れてしまう遊技者もいるが、この場合、遊技者が遊技装置から離れた後にも補助遊技が行われる可能性があり、この補助遊技が大当たりすることもあり得る。そして、遊技者が離れた後に大当たりが発生すると、折角の大当たりがふいになり、遊技者にとって著しく不利な状態に陥ってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、遊技者に対する不利益を防止することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、始動入賞部を含む複数種類の入賞部が設けられた遊技領域を備え、記憶媒体に対応して保有される有価価値を変換して得られた遊技球を発射装置によって遊技領域へ発射して遊技を行い、該遊技における入賞部への入賞に応じて賞球を付与し、始動入賞部への入賞に応じて補助遊技を実行し、該補助遊技での大当たりを条件に遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な遊技装置において、
遊技に使用可能な遊技球の残量を検出する残量検出手段と、
補助遊技が未だ実行されていない始動入賞部への入賞を所定数まで記憶可能な始動入賞記憶手段と、
該始動入賞記憶手段における記憶の有無を判定する記憶状態判定手段と、
記憶媒体に対応して保有されている有価価値を取得可能な記憶媒体情報取得手段と、
該記憶媒体情報取得手段が取得した有価価値が判定基準値以下か否かを判定する記憶媒体情報判定手段と、
前記記憶状態判定手段及び記憶媒体情報判定手段による判定結果に基づいて遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断するアドバイス要否判断手段と、
該アドバイス要否判断手段によってアドバイスが必要と判断された場合に、遊技球の発射を抑制させるアドバイス情報を報知する遊技アドバイス情報報知手段とを有し、
前記アドバイス要否判断手段は、有価価値が「0」と判定され始動入賞記憶が「有」と判定された場合にアドバイスが必要と判断し、
前記遊技アドバイス情報報知手段は、残量検出手段による検出結果に応じて、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なるアドバイス情報を報知することを特徴とする遊技装置である。
請求項2に記載のものは、始動入賞記憶手段における記憶量を判定する記憶量判定手段を設け、
前記遊技アドバイス情報報知手段は、残量検出手段による検出結果および記憶量判定手段による判定結果に応じて、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なるアドバイス情報を報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技装置である。
請求項3に記載のものは、前記遊技アドバイス情報報知手段によって報知されるアドバイス情報には、記憶媒体の購入若しくは記憶媒体への有価価値の加算を促す情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技装置である。
請求項4に記載のものは、前記記憶媒体情報取得手段は、挿入された記憶媒体に対応する有価価値を取得すると共に、挿入された記憶媒体の有価価値がなくなった際に当該記憶媒体を自動的に排出する構成であり、
前記記憶媒体情報判定手段は、記憶媒体の未挿入状態を有価価値「0」として扱うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の遊技装置である。
請求項5に記載のものは、前記アドバイス要否判断手段は、補助遊技が実行中であるか否かの判定結果を加味して遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の遊技装置である。
請求項6に記載のものは、前記有価価値を変換して得られた遊技球を貯留する球貯留皿を当該遊技装置の前面側に備え、球貯留皿に貯留された遊技球を発射装置へ向けて流下可能とし、
前記遊技アドバイス情報報知手段は、球貯留皿に配設された情報表示部を含み、該情報表示部にアドバイス情報を表示することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の遊技装置である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、記憶状態判定手段及び記憶媒体情報判定手段による判定結果に基づいて遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断するアドバイス要否判断手段と、アドバイス要否判断手段によってアドバイスが必要と判断された場合に、遊技球の発射を抑制させるアドバイス情報を報知する遊技アドバイス情報報知手段とを設けたので、遊技者に対し、アドバイス情報に則った手順で遊技を行わせることができる。これにより、補助遊技の大当たり時に遊技が続行できなくなってしまうという極めて不利な状態を事前に回避させることができ、遊技者に対する不利益を防止することができる。その結果、補助遊技の大当たりによる特典を逃すことなく確実に享受させることができる。そして、遊技球の発射を抑制させるアドバイス情報に則って遊技を行わせることにより、補助遊技の終了時点で遊技球が無くなってしまうことを防止可能であり、補助遊技が大当たりしても問題なく特別遊技が行える。
また、遊技に使用可能な遊技球の残量を検出する残量検出手段を設け、この残量検出手段による検出結果に応じて、遊技アドバイス情報報知手段に、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なる遊技アドバイス情報を報知させるように構成したので、遊技球の残量に応じてアドバイスの内容を変えることができ、遊技者に対するアドバイスの訴求力を高めることができる。これにより、遊技者に対する特典を一層確実に享受させることができる。さらに、遊技球が無くなる可能性が高くなる程に遊技球の発射を抑制させる警告の度合いを高くした場合には、アドバイスの訴求力を一層高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、始動入賞記憶手段における記憶量を判定する記憶量判定手段を設け、残量検出手段による検出結果および記憶量判定手段による判定結果に応じて、遊技アドバイス情報報知手段に、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なるアドバイス情報を報知させるように構成したので、始動入賞記憶の量に応じてアドバイスの内容を変えることができ、遊技者に対するアドバイスの訴求力を高めることができる。これにより、遊技者に対する特典を一層確実に享受させることができる。さらに、遊技球が無くなる可能性が高くなる程に警告の度合いを高くした場合には、アドバイスの訴求力を一層高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、遊技アドバイス情報報知手段によって報知されるアドバイス情報には、記憶媒体の購入若しくは記憶媒体への有価価値の加算を促す情報を含むので、アドバイス情報の確認により遊技者の注意を喚起することができる。例えば、遊技球の消費抑制を喚起できる。これにより、補助遊技の終了時点で遊技球が無くなってしまうことを防止できる。また、遊技の継続を希望する遊技者は、最適なタイミングで記憶媒体を準備できる。このため、遊技球が無くなった状態で補助遊技が大当たりしても、新たに準備した記憶媒体によって問題なく特別遊技が行える。
請求項4に記載の発明によれば、記憶媒体情報取得手段を、挿入された記憶媒体に対応する有価価値を取得すると共に、挿入された記憶媒体の有価価値がなくなった際に当該記憶媒体を自動的に排出する構成とし、記憶媒体情報判定手段は、記憶媒体の未挿入状態を有価価値「0」として扱うようにしたので、記憶媒体情報取得手段のタイプに拘わらず、遊技者にアドバイス情報を報知できる。
請求項5に記載の発明によれば、アドバイス要否判断手段を、補助遊技が実行中か否かの判定結果を加味して遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断するように構成したので、最後の補助遊技において大当たりしたとしても、特典を逃すことなく確実に享受させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、有価価値を変換して得られた遊技球を貯留する球貯留皿を遊技装置の前面側に備え、球貯留皿に貯留された遊技球を発射装置へ向けて流下可能とし、遊技アドバイス情報報知手段は、球貯留皿に配設された情報表示部を含み、該情報表示部にアドバイス情報を表示するので、遊技球の貯留量を確認するために球貯留皿を見た際に、情報表示器が遊技者の視界に入るので、確実に視認させることができる。
以下、本発明の実施の最良形態を、図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明が適用可能な遊技装置の一種であるパチンコ遊技装置1の正面図である。
図1に示すように、例示したパチンコ遊技装置1は、CRサンドユニットとも呼ばれるカードユニット2と、このカードユニット2の隣りに並設されたパチンコ遊技機3(以下、遊技機3という。)とから構成されている。
上記のカードユニット2には、カードリーダー4が内蔵されている。このカードリーダー4は、本発明の記憶媒体情報取得手段の一種であり、記憶媒体の一種であるプリペイド式の遊技カードに記憶された度数情報(有価価値の一種)の情報を取得する。例えば、読み出したり書き込んだりする。
即ち、カードユニット前面のカード挿入口5に遊技カードが挿入されると、カードリーダー4は、挿入された遊技カードをカードユニット2内に引き込み、度数情報を読み込む。また、貸し球の排出指令に応じて、記憶された度数情報を減算して書き換える。さらに、カードリーダー4は、カード排出の操作に応じて引き込んだ遊技カードを排出する。また、遊技カードの度数情報が「0」に達した場合には、引き込んだ遊技カードを自動的に排出する。
上記の遊技機3は、木製の機枠10(図3参照)に対して開閉可能に支持された額縁状の前面枠11と、この前面枠11に対して開閉可能に支持され、透明なガラスを保持した樹脂製のガラス枠12と、遊技領域13が形成された遊技盤14と、ガラス枠12の下側に配設され、上皿15(本発明における球貯留皿に相当)が設けられた前面パネル16と、この前面パネル16の下方に配設され、灰皿17、下皿18、及び、発射操作ハンドル19が取り付けられた操作パネル20とを有している。
上記の上皿15には、貸し球や賞球として払い出された遊技球(つまり、遊技価値として付与された遊技媒体)を貯留する球貯留部23が設けられている。図2に示すように、この球貯留部23は、発射装置24(図3参照)側である右側に向けて流路幅が狭められた凹部によって構成され、その底面23aは発射装置24側に向けて緩やかに下り傾斜している。そして、球貯留部23内において遊技球は、底面23aの下り傾斜に沿って流下し、下流側から順に貯留される。
この球貯留部23には、貯留された遊技球の量を検出するための球量検出センサが形成されている。この球量検出センサは、本発明の残量検出手段の一部を構成するものであり、本実施形態では、球流入口25に近い上流側に配置された第1球量検出センサ26と、発射装置24に近い下流側に配置された第2球量検出センサ27とから構成している。
これらの球量検出センサ26,27は、遊技球が近接することで出力が変化する近接センサによって構成されている。このため、第1球量検出センサ26と第2球量検出センサ27の出力を監視することで球貯留部23に貯留されている遊技球の量を検出することができる。
例えば、球貯留部23に遊技球が全く貯留されていない場合には、第1球量検出センサ26及び第2球量検出センサ27からの出力は共に「球無し」を示す。例えば「L」レベルの信号が連続的に出力される。そして、この球無し状態から球貯留部23内に遊技球が貯まり、下流側の第2球量検出センサ27上まで遊技球が貯留されると、この第2球量検出センサ27からの出力は「球有り」を示す。例えば「H」レベルの信号が連続的に出力される。なお、この場合において、上流側の第1球量検出センサ26からの出力は「球無し」を示す。この状態からさらに貯留量が増えて、上流側の第1球量検出センサ26上まで遊技球が貯留されると、第1球量検出センサ26及び第2球量検出センサ27からの出力は共に「球有り」を示す。
従って、第1球量検出センサ26及び第2球量検出センサ27からの出力が共に「球無し」である場合には、貯留された遊技球が0個から数個程度の「無し」であることが判る。同様に、第1球量検出センサ26からの出力が「球無し」であり、第2球量検出センサ27からの出力が「球有り」である場合には、貯留された遊技球が「少量」であることが判る。さらに、第1球量検出センサ26及び第2球量検出センサ27からの出力が共に「球有り」である場合には、貯留量が上記の少量を越えている「中量以上」であることが判る。
なお、これらの球量検出センサ26,27は、遊技球の有無を検出できれば良いので、近接センサに限定されるものではない。例えば、マイクロスイッチでもよい。また、球量検出センサは、2つに限らない。1つでもよいし、3つ以上用いてもよい。
また、上皿15の正面側であって遊技中の遊技者から視認可能な位置には、情報表示器28を配設してある。この情報表示器28は、本発明の遊技アドバイス情報報知手段の一部を構成するものであり、文字情報を表示可能な表示素子、例えば、液晶表示器やLED(発光ダイオード)表示器等によって構成され、この情報表示器28を通じて遊技中の遊技者に対して遊技に関するアドバイスが報知される。
この情報表示器28の配設位置は、上皿15に限らず遊技中の遊技者から視認可能な位置であればよい。そして、本実施形態のように上皿15に設けると、遊技球の貯留量を確認するために上皿15を見た際に、情報表示器28が遊技者の視界に入るので、確実に視認させることができる。さらに、遊技領域13と情報表示器28(上皿15)との間では、比較的視線の移動量が少なくて済むので、遊技の妨げになり難く都合がよい。
なお、この情報表示器28によるアドバイスについては、後で詳述する。
この他に、上皿15には、遊技球を借りる時、つまり、遊技カードの残度数(残高)を使って遊技球を払い出させる時に操作する球貸釦29と、遊技カードの残度数を表示する残度数表示器30と、遊技カードを排出するときに操作するカード排出釦31(返却釦)と、上皿15の遊技球を下皿18に移す際に操作される開閉レバー32等が設けられている。
上記の遊技盤14は、ガイドレール等の区画部材35によって区画形成された遊技領域13を有する板状部材である。この遊技領域13内のほぼ中央には変動表示装置36を配設してあり、変動表示装置36のすぐ下には始動入賞口37を配設してある。この始動入賞口37の下方にはアタッカーとも呼ばれる大入賞口38を配設してあり、始動入賞口37の左右側には普図ゲート39が配設されている。この他に、遊技領域13には、複数の一般入賞口40、アウト口41、風車42、障害釘(図示せず)、サイドランプ43等が配設されている。
これらの中で、始動入賞口37、大入賞口38、及び、一般入賞口40が本発明の入賞部として機能し、遊技球の入賞が賞特典としての賞球の獲得条件に設定されている。そして、入賞球を検出可能な入賞センサを、各入賞口に対応させて複数配設している。例えば、図4に示すように、始動入賞口37に対応する始動口センサ46、大入賞口38に対応する大入賞口カウントセンサ47、一般入賞口40に対応する入賞口センサ48が配設されている。
上記の始動入賞口37は、本発明の始動入賞部の一種であり、遊技球の入賞が補助遊技の実行条件に設定されている。即ち、この始動入賞口37に遊技球が入賞すると、後述するように変動表示装置36にて補助遊技が行われる。本実施形態における始動入賞口37は、一対の羽根部材を備えた所謂チューリップタイプであり、羽根部材を上方に向けた通常状態と、羽根部材を外側に開いて通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態とに変換可能である。なお、この羽根部材の開閉は、普電ソレノイド49(図4参照)の作動によりなされ、遊技球が普図ゲート39を通過した際に取得した乱数に基づいて決定される。
上記の変動表示装置36は、補助遊技や各種の演出表示を行う装置であり、本実施形態では液晶表示装置によって構成されている。補助遊技において、変動表示装置36は、複数の図柄を暫くの間変動表示した後に停止させる所謂図柄合わせゲームを行う。そして、停止時における各図柄が所定の大当たり態様で揃うと、大当たりとなって特別遊技に移行する。この特別遊技では、上記の大入賞口38が適宜に開放され、遊技球の入賞が容易な状態、つまり、多くの賞球を容易に獲得し得る遊技者にとって有利な状態となる。
なお、この変動表示装置36としては、液晶表示装置の他にも、LED素子をマトリクス状に配置したドットマトリクスタイプや、周面に図柄を描いたドラムを有するドラムタイプ等があるが、何れのタイプであっても本発明を適用することができる。
また、この変動表示装置36の上部、詳しくは、庇部の前面には、記憶表示器50が設けられている。この記憶表示器50は、記憶されている始動入賞口37への入賞(以下、始動入賞記憶という)を表示するものであり、例えば、LED等の発光素子によって構成されている。
この始動入賞記憶は、遊技性を高めるために設けられた機能である。即ち、1回の補助遊技は数秒から数十秒、1回の特別遊技は数分程度の比較的長い時間に亘って行われるので、これらの遊技の実行期間中においては、始動入賞口37に遊技球が入賞してもこの入賞に伴う補助遊技を実行できない。そこで、この種のパチンコ遊技機3では、補助遊技等の実行期間中における始動入賞口37への入賞を複数記憶可能に構成してあり、この実行期間中に入賞があっても当該補助遊技等の終了後に引き続き補助遊技が行えるように構成している。
なお、本実施形態では、最大8個までの入賞を記憶可能に構成してあるので、上記の発光素子を8個配置している。
上記の大入賞口38は、下端部が回動可能に軸着された横長矩形状の扉状部材を備えており、この扉状部材を前後方向に回動することで、遊技球が入賞できない閉状態と入賞が容易な開放状態とに切り換え可能に構成されている。そして、この扉状部材は、常態では閉状態とされ、特別遊技で適宜に開放される。
次に、遊技機3の裏機構について説明する。ここで、図3は遊技機3の裏機構を示す図である。
前面枠11の裏側には、遊技盤14を保持する金属フレーム(図示せず)を介して基枠体53が取り付けられている。この基枠体53は、例えば、合成樹脂製の一体成型品によって構成されている。そして、この基枠体53に各種の部品、例えば、貯留タンク54、誘導路55、半端センサユニット56、球排出ユニット57、流路切換ユニット58、発射装置24、電源供給ユニット59、遊技制御装置60、排出制御装置61が取り付けられている。なお、これらの各種部品と基枠体53とを総称して裏機構盤と称する。
上記の貯留タンク54は、払い出される前の遊技球を予め貯留しておくものであり、この貯留タンク54内の球は誘導路55によって球排出ユニット57へ誘導される。半端センサユニット56は、誘導路55上に賞球排出や球貸し排出のために十分な量の遊技球が有るか否かを検出する。球排出ユニット57は、排出制御装置61によって動作が制御され、排出制御装置61からの球排出指令信号に基づいて、所要数の遊技球を遊技者側へ排出する。そして、排出された遊技球は、上皿15の球貯留部23に貯留される。発射装置24は、発射操作ハンドル19の回動角度に応じた強さで遊技球を発射する。
次に、各制御装置60,61について説明する。ここで、図4は、遊技装置1の電気的構成を説明するブロック図である。
遊技制御装置60は、CPU、ROM、RAMを持つ遊技用マイクロコンピュータからなる遊技制御部64と、動作クロックを発生する発振回路65と、外部装置との間で信号の入出力を行う入出力インターフェース66(以下、入出力I/F66という)とを備えて構成されている。そして、遊技制御部64には、入出力I/F66を介して、始動口センサ46、大入賞口カウントセンサ47、及び入賞口センサ48…などの各種のセンサ検出信号が入力される。また、この遊技制御部64からは、入出力I/F66を介して、大入賞口ソレノイド67、普電ソレノイド49、各制御装置に対し、必要な制御信号が出力される。
そして、この遊技制御装置60は、遊技制御手段として機能し、他の制御装置を制御する等、遊技の総括的制御を行う。例えば、遊技盤14の各入賞口毎に設けられた入賞センサにより遊技球の入賞が検出されると、予め設定された賞球数を示す賞球数情報(遊技価値排出制御情報)を排出制御装置61へ送信する。
また、遊技制御装置60は、本発明の始動入賞記憶手段、記憶状態判定手段、及び、記憶量判定手段としても機能し、未だ補助遊技が実行されていない始動入賞を最大8個までRAMの始動入賞記憶領域に記憶し、当該領域の記憶内容に基づいて始動入賞記憶の有無や記憶量を判定する。さらに、遊技制御装置60は、上記の球量検出センサ26,27と共に本発明の残量検出手段としても機能し、遊技に使用可能な遊技球(遊技価値の一種)の残量、即ち、球貯留部23に貯留された持ち球の量を検出する。
そして、これらの判定結果や検出結果は、チャンス喪失防止用制御情報として排出制御装置61へ送信される。
排出制御装置61は、CPU、ROM、RAMを持つマイクロコンピュータからなる排出制御部70と、動作クロックを発生する発振回路71と、外部装置との間で信号の入出力を行う入出力I/F72とを備えて構成されている。そして、排出制御部70には、入出力I/F72を介して、流路切換ユニット58の貸球検出センサや賞球検出センサからの検出信号が入力される。また、この排出制御部70からは、球排出ユニット57の球排出モータ、流路切換ユニット58の流路切換ソレノイド、情報表示器28等に対し、必要な制御信号が出力される。
さらに、排出制御部70は、カードユニット2からの球貸し要求信号、球貸し単位信号、及び、カード金額情報信号を受信し、カードユニット2に対して球貸し単位完了信号、及び、球貸し受付可能信号を送信する。ここで、カード金額情報信号は、遊技カードに記憶された度数情報(残度数)を示す信号である。
そして、この排出制御装置61は、排出制御手段として機能し、球排出ユニット57に設けられた球排出モータやストッパーソレノイド等、遊技球の排出に必要な各種電気部品の制御を行ったり、カードユニット2との間で信号を授受しながら球貸しに伴う制御を行ったりする。例えば、遊技制御装置60から賞球数情報が送信されると、球排出モータへの通電を制御し、所定数の遊技球を排出させる。
また、排出制御装置61は、上記の情報表示器28とともに本発明の遊技アドバイス情報報知手段としても機能し、さらには、本発明のアドバイス要否判断手段としても機能し、遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断して、必要と判断した場合には情報表示器28に対し、アドバイス情報を報知させるための表示制御情報を出力する。
さらに、排出制御装置61は、本発明の記憶媒体情報判定手段としても機能し、受信したカード金額情報信号に基づき、カードリーダー4で読み取られた残度数が判定基準値以下か否かを判定する。ここで、本実施形態では、この判定基準値が「0」に設定されているため、排出制御装置61は、遊技カードに記憶された残度数が「0」であるか否かを判定する。
なお、上記のカードリーダー4は、遊技カードに記憶された残度数が「0」になるとこの遊技カードを自動的に排出する構成である。このため、排出制御装置61は、受信したカード金額情報信号が遊技カードの非装着状態を示している場合には、度数情報を「0」として扱う。
次に、情報表示器28による遊技のアドバイスについて詳しく説明する。
この情報表示器28では、始動入賞記憶が残っているにも拘わらず持ち球が無くなる不都合を防止するため、各種のアドバイス表示(遊技アドバイス情報の一種)を行っている。本実施形態では、遊技球の発射操作に係わるメッセージ、及び、遊技カードの購入に係わるメッセージを表示している。
遊技球の発射操作に関するメッセージは、例えば、図5に示すように、「発射の抑制を行ってください。」、「発射停止を行ってください。」、「チャンスを逃す可能性がありますご注意ください。」等とされ、好ましい遊技球の発射方法を段階的に、即ち、警告の度合いを異ならせてアドバイスする内容である。
また、遊技カードの購入に関するメッセージは、例えば、「残金がありませんのでご注意ください。」、「カード購入の準備をしてください。」、「カードを購入してください。」等とされ、遊技カードの購入について段階的にアドバイスする内容である。
これらのメッセージは、例えば、排出制御部70のROMに記憶されている。そして、排出制御部70は、始動入賞記憶の有無や量、遊技カードに記憶された残度数(カード残高)、球貯留部23に貯留された持ち球の量等に基づき、記憶されている複数のメッセージから適当なメッセージを選択する。そして、選択したメッセージを表示させるべく、情報表示器28に制御情報を出力する。
以下、メッセージを表示させるための一連の動作を、順を追って説明する。
遊技中において遊技制御装置60は、始動口センサ46からの出力を監視しており、補助遊技や特別遊技の実行期間中に始動入賞口37への入賞があると、この入賞をRAMの始動入賞記憶領域に記憶する。但し、この始動入賞記憶は最大8個までのため、記憶量が8個未満であった場合にその入賞が記憶される。
ここで、遊技制御装置60は、記憶状態判定手段として機能して始動記憶の有無を判定すると共に、記憶量判定手段としても機能して始動記憶の量(入賞個数)を判定する。また、遊技制御装置60は、上記した球量検出センサと共に残量検出手段として機能し、球貯留部23に貯留されている遊技球の量を検出する。本実施形態では、2つの球量検出センサを球貯留部23に配設しているため、「無し」,「少量」,「中量以上」の何れかであるかを検出する。
そして、遊技制御装置60は、上記した判定結果や検出結果をチャンス喪失防止用制御情報として排出制御装置61へ送信する。
一方、排出制御装置61は、遊技中において記憶媒体情報判定手段としても機能し、カードユニット2からのカード金額情報信号に基づき、遊技カードに記憶された残度数が「0」(つまり、有価価値が「0」)か否かを判定する。
続いて、排出制御装置61は、遊技制御装置60から送られてきたチャンス喪失防止用制御情報と、残度数についての判定結果とに基づき、メッセージを表示するか否かを決定し、表示する場合においてはメッセージの内容も決定する。
ここでの決定は、例えば、図5に示すパターンでなされる。即ち、遊技カードの残度数がなく始動入賞記憶がある場合に、メッセージを表示することを決定し、このメッセージの内容は、始動入賞記憶の記憶量と球貯留部23における貯留球量とに基づいて選択される。
例えば、発射操作に関するメッセージに関し、始動入賞記憶の記憶量が1〜3個であって、貯留球量が中量以上の場合には「発射の抑制を行ってください。」とし、貯留球量が少量の場合には「発射停止を行ってください。」とし、貯留球量が無しの場合には「チャンスを逃す可能性がありますご注意ください。」とする。
また、始動入賞記憶の記憶量が4個以上であって、貯留球量が中量以上及び少量の場合には「発射停止を行ってください。」とし、貯留球量が無しの場合には「チャンスを逃す可能性がありますご注意ください。」とする。
このように、本実施形態では、貯留球量が少なくなる程に、重度の警告メッセージを選択する。また、始動入賞記憶の記憶量についても、記憶量が増える程に、重度の警告メッセージを選択する。これは、遊技者に対してのメッセージの訴求力を高めるためである。
一方、遊技カードの購入に関するメッセージに関し、始動入賞記憶の記憶量が1〜3個であって、貯留球量が中量以上の場合には「残金がありませんのでご注意ください。」とし、貯留球量が少量の場合には「カード購入の準備をしてください。」とし、貯留球量が無しの場合には「カードを購入してください。」とする。
また、始動入賞記憶の記憶量が4個以上であって、貯留球量が中量以上の場合には「カード購入の準備をしてください。」とし、貯留球量が少量及び無しの場合には「カードを購入してください。」とする。
このように、遊技カードの購入に関するメッセージについても、貯留球量が少なくなる程、並びに、記憶量が増える程に重度の警告メッセージを選択する構成とし、メッセージの訴求力を高めている。
そして、遊技制御装置60は、選択された発射操作に関するメッセージと遊技カードの購入に関するメッセージとを交互に表示させるべく、情報表示器28に対して制御情報を出力する。例えば、始動入賞記憶の記憶量が1〜3個であって貯留球量が中量以上の場合には、「発射の抑制を行ってください。」のメッセージを表示させる制御情報と、「残金がありませんのでご注意ください。」のメッセージを表示させる制御情報とを交互に出力する。これにより、制御情報を受信した情報表示器28は、これらのメッセージを交互に表示する。
なお、これらのメッセージの表示するにあたり、発射操作に関するメッセージと遊技カードの購入に関するメッセージの何れか一方を表示させてもよいし、両方のメッセージを同時に表示させてもよい。
また、メッセージの選択に関し、図5に点線で示すように、遊技状態を加味してもよい。例えば、通常の遊技状態と、確率変動期間や時短期間中等の特定遊技状態とに場合分けし、通常遊技状態においてのみメッセージを表示する構成としてもよい。
これは、確率変動期間中においては、万一、球貯留部23の遊技球が無くなってしまったとしても、既に行われた特別遊技で獲得した遊技球を使用できるし、又、時短期間中においては、始動入賞口37の羽根部材が頻繁に開放されて遊技に使用できる持ち球が減り難いため、遊技に対するアドバイスは不要と考えられるからである。
そして、この場合において、遊技制御装置60は遊技状態判定手段として機能し、補助遊技の遊技結果を取得して、通常遊技状態であるのか特定遊技状態であるのかを判定する。そして、この判定結果を、チャンス喪失防止用制御情報に含ませて排出制御装置61に送信する。
一方、排出制御装置61(遊技アドバイス情報報知手段)は、受信したチャンス喪失防止用制御情報に「特定遊技状態である」旨の判定結果が含まれていた場合に、アドバイス情報の報知を禁止する。
以上の動作をするパチンコ遊技装置1では、遊技カードの残度数が「0」になったことを条件に始動入賞記憶の有無が判断され、始動記憶があった場合に、遊技球の発射に関するメッセージと、遊技カードの購入に関するメッセージとが情報表示器28に表示される。そして、このメッセージの内容は、貯留球量が少なくなる程、並びに、始動入賞記憶の記憶量が増える程に警告度の高いものとされる。
このため、遊技者は、情報表示器28に表示されたメッセージの内容を確認することで、持ち球が無くなる虞があることを認識できる。言い換えれば、遊技者の注意を喚起することができる。
そして、遊技者は、表示されたメッセージに則って遊技を進めることで、補助遊技の大当たり時に持ち球が無くなってしまうという極めて不利な状態を事前に回避できる。このため、遊技者に対する著しい不利益を防止でき、遊技者は補助遊技の大当たりによる特典、即ち、特別遊技で獲得し得る大量の賞球を逃すことなく確実に得ることができる。
一方、遊技の継続を希望する遊技者は、最適なタイミングで遊技カードを準備できる。このため、残度数が無くなった状態で補助遊技が大当たりしても、新たに準備した遊技カードによって問題なく特別遊技が行える。
また、情報表示器28に表示されるメッセージは、持ち球が無くなり易い状況となる程に重度の警告内容となる。これにより、遊技者に対するメッセージの訴求力を高めることができ、遊技者に対する不利益を一層確実に防止でき、特典を確実に得られる。
なお、上記の遊技機3において、残度数が「0」であって補助遊技が実行中である場合には、始動入賞記憶が「有」と判定されなくてもメッセージを表示することが好ましい。これは、実行中の補助遊技が大当たりする可能性があるためである。
即ち、遊技カードの残度数が「0」の場合には、最後の補助遊技が大当たりした時点で持ち球を使い切っている可能性もあるので、メッセージを表示することによって注意を喚起することが好ましい。
この場合、遊技制御装置60は、補助遊技実行認識手段として機能して、補助遊技が実行中であるか否かを認識し、実行中の期間に亘って補助遊技実行情報(例えばフラグ)をセットする。そして、この補助遊技実行情報を、始動入賞記憶の有無や量の判定結果、及び、持ち球の検出結果等と共に、チャンス喪失防止用制御情報に含ませて排出制御装置61へ送信する。
なお、上記の補助遊技は遊技制御装置60の制御の下で行われているので、遊技制御装置60は、特別な検出手段を必要とせずに補助遊技が実行中であるか否かを認識できる。
一方、排出制御装置61(遊技アドバイス情報報知手段)は、受信したチャンス喪失防止用制御情報と、残度数についての判定結果とに基づいて、残度数が「0」であって補助遊技が実行中であるか否かを判定する。そして、残度数が「0」であって補助遊技が実行中であった場合には、排出制御装置61は、情報表示器28に制御情報を出力してメッセージを表示させる。
なお、この状態では、遊技球を発射すると持ち球が無くなってしまう可能性が高いので、発射に関するメッセージとしては、例えば「発射を停止してください」とし、遊技カードの購入に関するメッセージとしては、例えば「カードを購入してください」とする。
ところで、上記した実施形態は、遊技カードの残度数と、始動入賞記憶の有無及び量と、球貯留部23に貯留された遊技球の量とに基づいてメッセージを表示するか否か、並びに、メッセージの内容を定めるものであったが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
例えば、遊技価値を消費しているか否か、言い換えれば、遊技によって持ち球を消費しているか否かを検出し、この検出結果を、始動記憶の有無や量、持ち球の貯留量の判定結果に加味してメッセージを選択するように構成してもよい。
この場合、遊技制御装置60は、持ち球の消費を検出可能な実行状態検出手段から検出信号に基づいて持ち球が消費されているか否かを判定し、その判定結果を、始動入賞記憶の有無や量の判定結果、及び、持ち球の検出結果等と共に、チャンス喪失防止用制御情報に含ませて排出制御装置61へ送信する。
ここで、実行状態検出手段は、持ち球の消費を直接的或いは間接的に検出できればよく、種々の構成が考えられる。例えば、発射された遊技球が案内される発射レールの先端に取り付けた発射球検出センサや、アウト口41に流入したアウト球検出センサを実行状態検出手段として用いることができる。
また、発射操作ハンドル19に設けたボリュームやエンコーダも実行状態検出手段として用いることができる。即ち、発射操作ハンドル19の回動操作に応じて、ボリュームは抵抗値を変化させるし、エンコーダは出力を変化させるので、回動操作の有無を検出することができる。そして、発射操作ハンドル19の回動操作が行われているということは、遊技球が発射されていること、つまり、持ち球が消費されていると考えられるため、これらのボリュームやエンコーダも実行状態検出手段として使用できる。
一方、排出制御装置61及び情報表示器28は、実行状態検出手段による検出結果を加味して、複数パターンの中から遊技アドバイス情報を選択し報知する。
この選択は、図6に示すパターンに基づいて行われる。即ち、最初に、遊技機3の遊技状態に関する判定結果を参照する。ここで、遊技機3が特定遊技状態(確率変動期間中、時短期間中等)であった場合にはメッセージの報知は行わない。一方、遊技機3が通常遊技状態であった場合には、度数情報の有無に関する判定結果を参照する。
そして、遊技カードに度数情報が記憶されている場合(残高有りの場合)にはメッセージの報知は行わない。一方、残高無しの場合には、始動入賞記憶の有無及び量に関する判定結果を参照する。
ここで、始動入賞記憶が無かった場合(記憶無しの場合)にはメッセージの報知は行わない。一方、記憶有りの場合には、その記憶量が1〜3個の範囲内であるのか、4個以上であるのかを確認する。その後、持ち球消費に関する判定結果を参照する。
そして、持ち球消費が確認されなかった場合、始動入賞記憶が1〜3個の範囲内であれば、発射操作に関するメッセージとして「発射の抑制を行ってください。」のメッセージを選択し、遊技カードの購入に関するメッセージとして「カード購入の準備をしてください。」のメッセージを選択する。一方、始動入賞記憶が4個以上であれば、発射操作に関するメッセージとして「発射停止を行ってください。」のメッセージを選択し、遊技カードの購入に関するメッセージとして「カード購入の準備をしてください。」のメッセージを選択する。
また、持ち球消費が確認された場合、始動入賞記憶が1〜3個の範囲内であれば、発射操作に関するメッセージとして「チャンスを逃す可能性がありますご注意ください。」のメッセージを選択し、遊技カードの購入に関するメッセージとして「カードを購入してください。」のメッセージを選択する。一方、始動入賞記憶が4個以上であれば、発射操作に関するメッセージとして「発射停止を行ってください。」のメッセージを選択し、遊技カードの購入に関するメッセージとして「カードを購入してください。」のメッセージを選択する。
そして、遊技制御装置60は、選択された発射操作に関するメッセージと遊技カードの購入に関するメッセージとを表示させるべく、情報表示器28に対して制御情報を出力する。これにより、情報表示器28は、受信した制御情報に基づいてメッセージを表示する。
このような構成を採ることにより、メッセージを選択するにあたって持ち球の消費状態も反映される。このため、より適したメッセージを表示させることができる。例えば、始動記憶が残っていて大当たりする可能性があるにも拘わらず持ち球が消費されている場合には、重度の警告を与えることで遊技者の注意を喚起できる。その結果、折角のチャンスが無駄になってしまうことを確実に防止できる。
ところで、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
まず、アドバイス情報に関し、上記実施形態のアドバイス情報はアドバイスを文字によって伝達するメッセージであったが、このメッセージに限定されるものではない。例えば、遊技盤14の表面等の遊技機前面側に設けたランプを用いて遊技アドバイス情報報知手段を構成してもよい。同様に、上記の情報表示器28に代えて変動表示装置36の表示領域を用いてもよい。また、音声や警告音によってアドバイスを行ってもよい。この場合、メッセージの表示と併せて、或いは、この表示に代えて音声や警告音を発生する。
また、始動入賞記憶手段に記憶可能な記憶数は8個に限らない。例えば、4個や6個であってもよく、9個以上であってもよい。要するに、複数であればよい。そして、本発明は、最大記憶可能数が多いほど顕著な効果を発揮する。
また、上記実施形態では、カードユニット2に記憶媒体情報取得手段が設けられ、遊技機3の遊技制御装置60に始動入賞記憶手段と記憶状態判定手段とが設けられ、排出制御装置61に記憶媒体情報判定手段が設けられていたが、これらの各手段をどの制御装置に設けるかは任意であり、その遊技装置1の構成に応じて適宜設定される。他の手段も同様であり、例えば、遊技アドバイス情報報知手段を、遊技制御装置60と変動表示装置36とによって構成してもよい。
また、記憶媒体に関し、上記実施形態では有価価値を度数情報として記憶するプリペイド式の遊技カードを例に挙げて説明したがこれに限定されるものではない。例えば、コインの投入と引き替えに度数情報を加算できるタイプのIC式遊技カードであってもよい。
また、この記憶媒体に記憶させる有価価値の情報は、度数情報に限るものではない。例えば、実際の金額を記憶させてもよいし、貸し出し可能な遊技球の球数を記憶させてもよい。
さらに、この有価価値についての判定基準値は必ずしも「0」である必要はなく、払い出し可能な遊技価値の量との兼ね合いで設定すればよい。
また、上記した実施形態では、補助遊技が、変動表示装置36での図柄合わせゲームである所謂1種に属する遊技機3を例に挙げたが、この遊技機3に限定されるものではない。
例えば、遊技球を受け入れ可能な凹室内にV入賞口が設けられ、開閉可能な羽根部材の開放状態では凹室内に遊技球を誘導可能な変動入賞装置(所謂センター役物)を備え、補助遊技が、この変動入賞装置の羽根部材を短時間だけ開放するものである所謂第2種に属する遊技機にも本発明は適用できる。
また、上記した実施形態では、記憶媒体としての遊技カードに、有価価値としての度数情報を直接的に記憶する構成を例示したが、本発明はこの構成に限らない。例えば、有価価値の情報をホールの管理装置等に設けた外部記憶手段に記憶させるものにも適用できる。
この場合において、遊技カードには、その遊技カードを特定するための識別情報を記憶し、管理装置のRAM(外部記憶手段の一種)には、度数情報の記憶領域を遊技カード毎(つまり、識別情報毎)に設ける。そして、遊技装置と管理装置との間で度数情報を送受する。即ち、管理装置は、各遊技カード毎に度数情報を保有し、遊技装置(記憶媒体情報取得手段)は、管理装置に保有された度数情報を取得する。そして、取得した度数情報を遊技球、つまり、遊技価値に変換する。
また、本発明は、カードユニット2とパチンコ遊技機3とからなるパチンコ遊技装置1以外の遊技装置にも適用できる。例えば、遊技機3内に封入した遊技球を循環使用する所謂封入球式の遊技装置であってもよい。この封入球式の遊技装置では、持ち球をメモリ等の記憶手段に記憶させ、記憶された持ち球情報を消費して遊技を行う。
具体的に説明すると、この封入球式の遊技装置では、貸し球の操作を行うと、遊技カードに記憶された度数情報から操作に対応した度数が減算され、持ち球のカウント数が加算される。そして、遊技球を発射する毎に持ち球のカウント数が減算され、入賞口に入賞するとその入賞口に応じた数だけカウントが加算される。従って、この封入球式の遊技装置では、持ち球のカウント数が遊技価値として扱われる。
さらに、上記の遊技装置は、ブラウン管や液晶表示装置等の各種表示装置上で実現されるパチンコゲームであってもよい。このパチンコゲームでは、遊技媒体として遊技球を模した画像が用いられ、この球画像の表示位置と各種入賞口の画像表示位置との関係で入賞が判断される。そして、このパチンコゲームでも、上記の封入球式の遊技機と同様に持ち球がカウント数で扱われる。
遊技装置の正面図である。 上皿の平面図である。 遊技装置の背面図である。 遊技装置の電気的構成を説明するブロック図である。 メッセージの選択パターンを説明する図である。 メッセージの選択パターン他の例を説明する図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技装置
2 カードユニット
3 パチンコ遊技機
4 カードリーダー
5 カード挿入口
10 機枠
11 前面枠
12 ガラス枠
13 遊技領域
14 遊技盤
15 上皿
16 前面パネル
17 灰皿
18 下皿
19 発射操作ハンドル
20 操作パネル
23 球貯留部
24 発射装置
25 球流入口
26 第1球量検出センサ
27 第2球量検出センサ
28 情報表示器
29 球貸釦
30 残度数表示器
31 カード排出釦
32 開閉レバー
35 区画部材
36 変動入賞装置
37 始動入賞口
38 大入賞口
39 普図ゲート
40 一般入賞口
41 アウト口
42 風車
43 サイドランプ
46 始動口センサ
47 大入賞口カウントセンサ
48 入賞口センサ
49 普電ソレノイド
50 記憶表示器
53 基枠体
54 貯留タンク
55 誘導路
56 半端センサユニット
57 球排出ユニット
58 流路切換ユニット
59 電源供給ユニット
60 遊技制御装置
61 排出制御装置
64 遊技制御部
65 発振回路
66 入出力インターフェース
67 大入賞口ソレノイド
70 排出制御部
71 発振回路
72 入出力インターフェース

Claims (6)

  1. 始動入賞部を含む複数種類の入賞部が設けられた遊技領域を備え、記憶媒体に対応して保有される有価価値を変換して得られた遊技球を発射装置によって遊技領域へ発射して遊技を行い、該遊技における入賞部への入賞に応じて賞球を付与し、始動入賞部への入賞に応じて補助遊技を実行し、該補助遊技での大当たりを条件に遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な遊技装置において、
    遊技に使用可能な遊技球の残量を検出する残量検出手段と、
    補助遊技が未だ実行されていない始動入賞部への入賞を所定数まで記憶可能な始動入賞記憶手段と、
    該始動入賞記憶手段における記憶の有無を判定する記憶状態判定手段と、
    記憶媒体に対応して保有されている有価価値を取得可能な記憶媒体情報取得手段と、
    該記憶媒体情報取得手段が取得した有価価値が判定基準値以下か否かを判定する記憶媒体情報判定手段と、
    前記記憶状態判定手段及び記憶媒体情報判定手段による判定結果に基づいて遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断するアドバイス要否判断手段と、
    該アドバイス要否判断手段によってアドバイスが必要と判断された場合に、遊技球の発射を抑制させるアドバイス情報を報知する遊技アドバイス情報報知手段とを有し、
    前記アドバイス要否判断手段は、有価価値が「0」と判定され始動入賞記憶が「有」と判定された場合にアドバイスが必要と判断し、
    前記遊技アドバイス情報報知手段は、残量検出手段による検出結果に応じて、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なるアドバイス情報を報知することを特徴とする遊技装置。
  2. 始動入賞記憶手段における記憶量を判定する記憶量判定手段を設け、
    前記遊技アドバイス情報報知手段は、残量検出手段による検出結果および記憶量判定手段による判定結果に応じて、遊技球の発射を抑制させる警告の度合いが異なるアドバイス情報を報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技装置。
  3. 前記遊技アドバイス情報報知手段によって報知されるアドバイス情報には、記憶媒体の購入若しくは記憶媒体への有価価値の加算を促す情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技装置。
  4. 前記記憶媒体情報取得手段は、挿入された記憶媒体に対応する有価価値を取得すると共に、挿入された記憶媒体の有価価値がなくなった際に当該記憶媒体を自動的に排出する構成であり、
    前記記憶媒体情報判定手段は、記憶媒体の未挿入状態を有価価値「0」として扱うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の遊技装置。
  5. 前記アドバイス要否判断手段は、補助遊技が実行中であるか否かの判定結果を加味して遊技に対するアドバイスが必要か否かを判断することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の遊技装置。
  6. 前記有価価値を変換して得られた遊技球を貯留する球貯留皿を当該遊技装置の前面側に備え、球貯留皿に貯留された遊技球を発射装置へ向けて流下可能とし、
    前記遊技アドバイス情報報知手段は、球貯留皿に配設された情報表示部を含み、該情報表示部にアドバイス情報を表示することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の遊技装置。
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