JP4549724B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、インバータの制御電気角位相を所定位相に固定して所定のトルク電流指令を与えることで、永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流し、電流センサゲイン係数計算器で補正係数を算出するエレベータ制御装置に関し、特に永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流す際に、特定の制御電気角位相であっても電流の発振を回避して、補正係数を高精度に算出することのできる技術に関するものである。
従来のエレベータ制御装置には、一般的な永久磁石形同期電動機が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平5−91780号公報
従来のエレベータ制御装置に用いられる永久磁石形同期電動機の制御装置においては、電流検出器およびA/D変換器の変換ゲインにアンバランスが生じると、永久磁石形同期電動機に流れる3相電流の各相間にアンバランスが発生するので、電動機の出力トルクに脈動を引き起こすという課題があった。
そこで、永久磁石形同期電動機の巻線間で抵抗値に差がある(または、電圧指令とインバータ装置の出力電圧との間に誤差がある)場合においても、電圧を微調整することなく電流変換ゲインの補正係数を求める手法も考えられるが、この場合、電流変換ゲインの補正係数を求める際に、永久磁石形同期電動機の回転子位置または制御電気角位相を参照して所定の直流通電を行う必要があり、このような通常運転とは異なる動作をインバータ装置に実行させる場合には、所定の回転子位置(または、制御電気角位相)で直流通電時に電流が発振することがあるので、電流変換ゲインの補正係数精度が低下するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、インバータの制御電気角位相を所定位相に固定して所定のトルク電流指令を与えることで、永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流し、電流センサゲイン係数計算器で補正係数を算出するエレベータ制御装置において、インバータが通常運転していないときに、回転子位置または制御電気角位相を参照して所定の直流電流を通電した場合でも、所定の直流電流での発振を回避して、電流変換ゲイン補正係数を正確に算出することのできるエレベータ制御装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータ制御装置は、速度指令値および速度帰還信号からトルク指令値を生成する速度制御装置と、トルク指令値、速度帰還信号および電流帰還信号から電圧指令を生成する電流制御装置と、電圧指令により永久磁石形同期電動機を駆動するインバータと、永久磁石形同期電動機に流れる電流を帰還するための電流検出器と、電流検出器の出力値に補正係数を乗じて電流検出値の補正を行う補正演算器と、補正係数を算出する電流センサゲイン係数計算器と、を備え、インバータの制御電気角位相を所定位相に固定して、所定のトルク電流指令を与えることにより、永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流すエレベータ制御装置であって、電流センサゲイン係数計算器は、永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流す際に、電流制御系のゲインが所定ゲインに低減設定された状態で、補正係数を算出するものである。
この発明によれば、永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流す際に、電流制御系のゲインを所定の値に下げて補正係数を算出することにより、特定の制御電気角位相でも電流が発振することがないので、高精度に補正係数を算出することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置を示す回路構成図であり、所定の直流電流を通電して電流変換ゲインの補正係数を算出するための回路構成を示している。
図1において、エレベータ制御装置は、3相交流電源1と、コンバータ2と、コンデンサ3と、インバータ4と、永久磁石形同期電動機(以下、単に「電動機」と記す)5と、U相〜W相の電流検出器6a〜6cと、U相〜W相のA/D変換器7a〜7cと、エンコーダ8と、ゲートドライブ回路9と、制御回路10と、を備えている。
電動機5は、シーブ25を回転駆動して、エレベータかご26を昇降運転する。エレベータかご26が吊された主ロープの他端には、カウンタウェイト27が吊されている。
制御回路10は、誤差補正演算器11a、11bと、電流センサゲイン係数計算器12と、3相2相座標変換器13と、制御電気角位相切換用のスイッチ14と、2相3相座標変換器15と、PWM信号発生器16と、フィードバック速度減算器17と、電流指令発生器18と、電流指令切換用のスイッチ19と、フィードバック電流減算器20a、20bと、通常時の電流制御器21a、21bと、補正係数算出時の電流制御器22a、22bと、電流制御器切換用のスイッチ23a、23bと、微分器24と、を備えている。
3相交流電源1は、商用の3相電力を供給し、コンバータ2は、3相交流電源1からの3相電力を直流電力に変換し、コンデンサ3は、直流電力を平滑してインバータ4に供給する。
インバータ4は、ゲートドライブ回路9からの駆動信号に応じて、直流電力を所望の3相電力に変換して電動機5を駆動する。
U相〜W相の電流検出器6a〜6cは、電動機5に供給される3相電流を検出し、U相〜W相のA/D変換器7a〜7cを介して、各電流検出値を制御回路10内の誤差補正演算器11a、11bおよび電流センサゲイン係数計算器12に入力する。
エンコーダ8は、電動機5の回転位置を検出して、検出値を制御回路10内のスイッチ14の一方の選択端子および微分器24に入力する。
また、制御回路10には、外部からの指令信号として、電流センサゲイン係数補正指令および電動機速度指令が入力されている。
電流センサゲイン係数補正指令は、電流センサゲイン係数計算器12および各スイッチ14、19、23a、23bの制御端子に入力される。
また、電動機速度指令は、フィードバック速度減算器17の非反転端子に入力される。
誤差補正演算器11a、11bは、電流センサゲイン係数計算器12の制御下で、V相、W相の電流検出値に基づくV相補正係数KvおよびW相補正係数Kwを用いて、補正演算を行い、補正演算後のV相、W相の電流検出値を、U相の電流検出値とともに、3相2相座標変換器13に入力する。
3相2相座標変換器13は、3相(U相〜W相)の電流検出値を2相(d−q座標)の値に変換し、2相変換値をフィードバック電流減算器20a、20bの反転端子に入力する。
電流センサゲイン係数計算器12は、電流センサゲイン係数およびトルク電流指令を算出して、スイッチ14の他方の選択端子と、スイッチ19の一方の選択端子とに入力する。
スイッチ14は、電流センサゲイン係数計算器12からの算出信号と、エンコーダ8からの検出信号とを、選択的に切替えて出力し、3相2相座標変換器13および2相3相座標変換器15に入力する。
微分器24は、エンコーダ8の検出信号を微分してフィードバック速度に変換し、フィードバック速度減算器17の反転端子および電流指令発生器18に入力する。
フィードバック速度減算器17は、電動機速度指令とフィードバック速度との速度偏差を算出し、電流指令発生器18に入力する。
電流指令発生器18は、速度偏差およびフィードバック速度に基づいてd軸電流指令を算出し、スイッチ19の他方の選択端子に入力する。
スイッチ19は、電流センサゲイン係数計算器12からのトルク電流指令と電流指令発生器18からのd軸電流指令とを、選択的に切替えて出力する。
スイッチ19を介して選択的に出力される信号は、フィードバック電流減算器20a、20bの非反転端子に入力される。
フィードバック電流減算器20aは、スイッチ19の出力信号の一方と2相変換値の一方と偏差を算出し、通常時および補正係数算出時の各電流制御器21a、22aに入力する。
同様に、フィードバック電流減算器20bは、スイッチ19の出力信号の他方と2相変換値の他方と偏差を算出し、通常時および補正係数算出時の各電流制御器21b、22bに入力する。
電流制御器21a、21bは、エレベータかご26の通常走行時におけるゲインで電流制御を行い、電流制御器22a、22bは、電流変換ゲイン補正係数の算出時におけるゲインで電流制御を行う。
各電流制御器21a、22aの出力信号は、スイッチ23aを介して、いずれか一方のみが選択されて、2相3相座標変換器15の一方の端子に入力される。
同様に、各電流制御器21b、22bの出力信号は、スイッチ23bを介して、いずれか一方のみが選択されて、2相3相座標変換器15の他方の端子に入力される。
2相3相座標変換器15は、各スイッチ23a、23bから入力された2相(d−q)の指令値を3相(U相〜W相)の指令値に変換し、PWM信号発生器16に入力する。
PWM信号発生器16は、3相の指令値に基づいてPWM信号を生成し、ゲートドライブ回路9を介して、インバータ4を駆動する。
図1において、電流検出器6a〜6cは、電動機5に流れる電流を制御回路10に帰還する。
制御回路10内の電流センサゲイン係数計算器12は、各電流検出値に基づいて電流センサゲイン係数(後述する)を演算する。誤差補正演算器11a、11bは、各電流検出値に基づいてV相補正係数KvおよびW相補正係数Kwを演算し、V相およびU相の電流検出値に対して、各補正係数Kv、Kwを乗じて補正演算を施す。
電流センサゲイン係数計算器12および電流指令発生器18を含む制御回路10は、電動機速度指令(速度指令値)と、微分器24からのフィードバック速度(速度帰還信号)とからトルク電流指令(トルク指令値)を生成する速度制御装置を構成している。
また、PWM信号発生器16を含む制御回路10は、トルク指令値と、速度帰還信号と、各電流検出器6a〜6cからの3相電流(電流帰還信号)とから、電圧指令を生成する電流制御装置を構成している。
ゲートドライブ回路9およびインバータ4は、電圧指令に基づくPWM信号により電動機5を駆動する。
制御回路10は、インバータ4の制御電気角位相を所定位相に固定して、所定のトルク電流指令を与えることにより、電動機5の2相間に所定の直流電流を流すようになっている。また、電流センサゲイン係数計算器12は、電動機5の2相間に所定の直流電流を流す際に、電流制御系のゲインが所定ゲインに低減設定された状態で、補正係数を算出するようになっている。
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1によるエレベータ制御装置の動作について説明する。
まず、電流センサゲイン係数計算器12は、外部から入力される電流センサゲイン係数補正指令に基づいて、所定のトルク電流指令および無効電流の「0」指令を生成し、電流指令切換用のスイッチ19に入力する。
スイッチ19は、通常運転時には、通常運転時のトルク電流指令および無効電流指令を出力するが、外部から電流センサゲイン補正係数指令が入力されると、これに応答して、通常運転時のトルク電流指令および無効電流指令を、電流センサゲイン係数計算器12からの所定のトルク電流指令および無効電流「0」指令に切替えて出力する。
同様に、スイッチ14は、電流センサゲイン係数補正指令をトリガとして、通常運転時に使用している回転子電気角を、電流センサゲイン係数計算器12から生成されたインバータ4の制御電気角位相に切替えて出力する。
電流センサゲイン係数計算器12の具体的な演算処理については、後述する。
また、スイッチ23a、23bは、電流センサゲイン係数補正指令をトリガとして、通常運転時の電流制御器21a、21bからの電流制御系ゲインを、補正係数算出時の電流制御器22a、22bからの電流制御系ゲイン(通常運転での使用時よりも低い所定ゲイン)に切替えて出力する。
この状態で、電流センサゲイン係数計算器12は、電流センサゲイン補正係数を算出する。
以下、図2のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置の電流センサゲイン係数計算器12の具体的な演算処理について説明する。
図2は電流変換ゲインの補正係数を求める際の電流センサゲイン係数計算器12の処理動作を示しており、所定のトルク電流指令を与える際のインバータ4の制御電気角位相の算出処理を示している。
図2において、電流センサゲイン係数計算器12は、まず、電流制御系のゲインの値を、エレベータかご26の通常運転時の電流制御系ゲインから、電流変換ゲインの補正係数Kv、Kwを算出する際に使用する電流制御系ゲインに切替える(ステップS201)。
このとき、電流制御系ゲインは、前述のように、通常運転時の電流制御系ゲインよりも低い所定の電流制御系ゲインに切替えられる。
次に、電流センサゲイン係数計算器12は、PWM信号発生器16およびゲートドライブ回路9を介してインバータ4を駆動し、U相−V相間に一定値の直流電流を流すとともに(ステップS202)、電流検出器6a〜6cおよびA/D変換器7a〜7cを介して入力される各相電流検出値のデジタル変換値(Xu1、Xv1、Xw1)を記憶する(ステップS203)。
続いて、電流センサゲイン係数計算器12は、PWM信号発生器16およびゲートドライブ回路9を介してインバータ4を駆動し、U相−W相間に一定値の直流電流を流すとともに(ステップS204)、電流検出器6a〜6cおよびA/D変換器7a〜7cを介して入力される各相電流検出値のデジタル変換値(Xu2、Xv2、Xw2)を記憶する(ステップS205)。
最後に、電流センサゲイン係数計算器12は、誤差補正演算器11a、11bに設定すべき補正係数Kv、Kwを、各デジタル変換値(Xu1、Xv1、Xw1)、(Xu2、Xv2、Xw2)を用いて、以下の式(1)により算出し、図2の処理ルーチンを終了する。
Figure 0004549724
こうして、最新の補正係数Kv、Kwの算出が完了した時点で、誤差補正演算器11a、11bに設定された前回までの補正係数値は、新たに計算された補正係数Kv、Kwに更新設定される。
図3はこの発明の実施の形態1による制御動作を説明するための波形図であり、通常の同期電動機の制御でよく用いられるd軸電流の「0」制御時での回転子電気角と各相電流との関係を示している。
図3において、横軸は電気角[°]であり、実線はU相電流の波形、一点鎖線はV相電流の波形、二点鎖線はW相電流の波形であある。
図3から明らかなように、タイミングt1付近(電気角=60[°]付近)では、U相およびV相のみに電流が流れてW相にはほとんど電流が流れず、タイミングt2付近(電気角=120[°]付近)では、U相およびW相のみに電流が流れてV相にはほとんど電流が流れないことが分かる。
したがって、タイミングt1、t2と一致するように、電動機5の回転子電気角を固定して、所定のトルク電流指令を与えると、電動機5の2相のみに互いに逆極性の直流電流を流して、残りの1相にはほとんど電流が流れない状態にすることができる。
なお、図3から明らかなように、各相電流の検出タイミングとして、t1、t2(電気角=60°、120°)に代えて、t1’、t2’(電気角=240°、300°)を用いても、同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
ここで、図4を参照しながら、直流電流通電時における電流発振の発生原理について説明する。
図4は、この発明の実施の形態1による効果を説明するために、一般な電動機5の回転子磁束Φrおよび固定子磁束Φsの電気的位相をベクトル座標空間で示す説明図であり、上記制御電気角位相でインバータ4から電動機5のU−V間に直流電流を通電して電流変換ゲイン補正係数を算出する場合の各位相状態を、UVW軸(実線、一点鎖線、二点鎖線)およびdq軸(破線、点線)の各座標軸により示している。
図4において、(a)はインバータ4の通常運転時に電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合、(b)は通常運転時とは異なるインバータ4の動作時に電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合、をそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、通常運転時でのU―V間の直流通電においては、電動機5の回転子が発生する回転子磁束Φr(太線矢印参照)と、トルク電流指令により発生する固定子磁束Φs(白抜矢印参照)との間には、電気的に90°の位相差がある。
一方、図4(b)に示すように、通常運転時とは異なる動作時(調整モードを設けて、電動機5が回転しない状態)でのU―V間の直流通電においては、回転子の発生磁束Φrと、トルク電流指令により発生する固定子磁束Φsとが、電気的に同位相となる場合がある。
図4(b)のように、U−V間通電時の回転子磁束Φrと固定子磁束Φsとが、電気的に同位相となる場合には、磁束が飽和して、電流制御系で設定する電動機5のインダクタンス値が、実際のインダクタンス値よりも高くなり、等価的に電流制御系のゲインが高くなる。
図4(b)の状態で通電すると、電流が発振してしまい、電動機5から異音が発生するうえ、電流の発振により、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを正確に求めることができなくなる。
このような電流発振は、通電電流値を低減させることにより回避されるが、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合は、エレベータかご26の通常走行時にトルク脈動が発生する電流値レベルの近辺で算出することが好ましいと考えられるので、電流変換ゲイン補正係数算出時の通電電流値を安易に下げることは好ましくない。
このことは、U−V間の直流通電に限らず、U−W間で直流通電する場合でも同様である。
したがって、この発明の実施の形態1では、2相間に所定の直流電流を流す際に、電流制御系のゲインを所定値に下げて電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出することにより、電流発振の発生を回避している。
このように、インバータ4の通常運転とは異なる動作時(調整モードを設けて、電動機5が回転しない状態)に直流通電して電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合、電流制御系のゲインを下げることにより、電流発振を回避しつつ補正係数を算出することができるので、補正係数Kv、Kwの算出精度を損なうこともない。
また、電流が発振せずに補正係数を算出することができるので、補正係数算出のための調整を何度も実行し直す必要もなく、演算処理コストを低減することができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、通常運転とは異なる動作時に直流通電して電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合に、電流発振を回避するために、電流制御系のゲインを下げたが、所定の直流電流を流してもよい。
以下、電流制御系ゲインの低減切替に代えて、所定の直流電流を流すようにしたこの発明の実施の形態2について説明する。
図5はこの発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置を示す回路構成図であり、前述と同様に、所定の直流電流を通電して電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する際の回路構成を示している。
図5において、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
この場合、制御回路10Aは、前述の電流制御器21a、21b、22a、22b、スイッチ23a、23bに代えて、電流制御器28a、28bを備えている。
次に、この発明の実施の形態2による具体的な動作について説明する。
図5において、まず、制御回路10A内の電流センサゲイン係数計算器12Aは、電流センサゲイン係数補正指令(外部からの入力信号)に応答して、所定のトルク電流指令および無効電流の「0」指令を生成する。
また、スイッチ19は、電流センサゲイン補正係数指令に応答して、通常運転時のトルク電流指令および無効電流指令を、電流センサゲイン係数計算器12Aからの所定のトルク電流指令および無効電流「0」指令に切替える。
さらに、スイッチ14は、電流センサゲイン係数補正指令(外部からの入力信号)をトリガとして、通常運転時に使用している回転子電気角を、前述の実施の形態1のように生成したインバータ4の制御電気角位相に切替える。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態2による電流センサゲイン係数計算器12Aの具体的な演算処理について説明する。
図6は電流変換ゲインの補正係数Kv、Kwを求める際の電流センサゲイン係数計算器12Aの動作を示している。
図6において、前述(図2参照)と同様の処理(ステップS202〜S206)については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
この場合、電流センサゲイン係数計算器12Aは、まず、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する際の制御電気角位相が所定の電気角位相となっているか否かを判定する(ステップS601)。
ステップS601において、所定の制御電気角位相でない(すなわち、No)と判定されれば、直ちに図6の処理ルーチンを終了し、所定の電気角位相になっている(すなわち、Yes)と判定されれば、前述の電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwの算出処理(ステップS602〜S606)を実行し、図6の処理ルーチンを終了する。
ここで、図7および図8の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態2による電流変換ゲイン補正係数算出時の所定の制御電気角位相について、また、直流電流通電時における電流発振の発生原理および電流の発振回避原理について説明する。
図7は、インバータ4の通常運転とは異なる動作時(調整モードを設けて、電動機5が回転しない状態で直流通電し、電流変換ゲイン補正係数を算出する場合)の電気角位相を示している。
図7において、(a)はU−V間の通電時に電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合、(b)はU−W間の通電時に電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出する場合、をそれぞれ示しており、前述(図4参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
まず、通常運転と異なる動作時でのU―V間通電時においては、図7(a)のように、回転子の発生磁束Φrと、トルク電流指令により発生する固定子磁束Φsとが、150°で電気的に同位相となる場合があり、電流が発振することが分かる。
また、U―W間通電時においては、図7(b)のように、回転子磁束Φrと固定子磁束Φsが、210°において電気的に同位相となる場合があり、電流が発振することが分かる。
したがって、150°および210°の近辺を除く所定の制御電気角位相で、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwの算出を可能とする。
図8は電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwの算出を不可とする場合の制御電気角位相を示す説明図である。
図8において、斜線クロス部分は、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwの算出を不可とする電気角位相である。
以上のように、この実施の形態2では、電動機5の所定の回転子位置(すなわち、所定の制御電気角位相)において、2相間(U−V間、U−W間)に所定の直流電流を流し、電流変換ゲイン補正係数Kv、Kwを算出することにより、前述と同様に、電流発振を回避しつつ補正係数を算出することができ、補正係数Kv、Kwの算出精度を損なうこともない。
この発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置を示す回路構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電流センサゲイン係数計算器の具体的な演算処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による制御動作を説明するための波形図である。 この発明の実施の形態1による効果を説明するために回転子磁束および固定子磁束の電気的位相をベクトル座標空間で示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置を示す回路構成図である。 この発明の実施の形態2に係る電流センサゲイン係数計算器の具体的な演算処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による効果を説明するために回転子磁束および固定子磁束の電気的位相をベクトル座標空間で示す説明図である。 この発明の実施の形態2による所定の制御電気角位相に関連した電流変換ゲイン補正係数の算出を不可とする場合の制御電気角位相を示す説明図である。
符号の説明
4 インバータ、5 永久磁石形同期電動機、6a U相の電流検出器、6b V相の電流検出器、6c W相の電流検出器、7a U相のA/D変換器、7bV相のA/D変換器、7c W相のA/D変換器、8 エンコーダ、9 ゲートドライブ回路、10、10A 制御回路、11a V相補正係数を演算する誤差補正演算器、11b W相補正係数を演算する誤差補正演算器、12、12A 電流センサゲイン係数計算器、13 3相2相座標変換器、14、19、23a、23b、 スイッチ、15 2相3相座標変換器、16 PWM信号発生器、18 電流指令発生器、21a、21b 通常走行時の電流制御器、22a、22b 電流変換ゲイン補正係数算出時の電流制御器、24 微分器、26 エレベータかご。

Claims (2)

  1. 速度指令値および速度帰還信号からトルク指令値を生成する速度制御装置と、
    前記トルク指令値、前記速度帰還信号および電流帰還信号から電圧指令を生成する電流制御装置と、
    前記電圧指令により永久磁石形同期電動機を駆動するインバータと、
    前記永久磁石形同期電動機に流れる電流を帰還するための電流検出器と、
    前記電流検出器の出力値に補正係数を乗じて電流検出値の補正を行う補正演算器と、
    前記補正係数を算出する電流センサゲイン係数計算器と、を備え、
    前記インバータの制御電気角位相を所定位相に固定して、所定のトルク電流指令を与えることにより、前記永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流すエレベータ制御装置であって、
    前記電流センサゲイン係数計算器は、前記永久磁石形同期電動機の2相間に前記所定の直流電流を流す際に、電流制御系のゲインが所定ゲインに低減設定された状態で、前記補正係数を算出することを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 速度指令値および速度帰還信号からトルク指令値を生成する速度制御装置と、
    前記トルク指令値、前記速度帰還信号および電流帰還信号から電圧指令を生成する電流制御装置と、
    前記電圧指令により永久磁石形同期電動機を駆動するインバータと、
    前記永久磁石形同期電動機に流れる電流を帰還するための電流検出器と、
    前記電流検出器の出力値に補正係数を乗じて電流検出値の補正を行う補正演算器と、
    前記補正係数を算出する電流センサゲイン係数計算器と、を備え、
    前記インバータの制御電気角位相を所定位相に固定して、所定のトルク電流指令を与えることにより、前記永久磁石形同期電動機の2相間に所定の直流電流を流すエレベータ制御装置であって、
    前記電流センサゲイン係数計算器は、前記永久磁石形同期電動機の回転子位置が、150°および210°の近辺を除く所定の制御電気角位相の場合に、前記2相間に前記所定の直流電流を流して、前記補正係数を算出することを特徴とするエレベータ制御装置。

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