JP4549644B2 - ベビーカー - Google Patents
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Description
この折畳み状態を維持する装置としては、例えば、合成樹脂材料からなる保持クリップ組立体を用いて、その一方の円筒形の末端で前脚及び後脚を構成する支柱部材を互いにクリップ止めするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、このような折畳み状態維持装置を備えたベビーカーを得ることを目的としている。
ベビーカーを折り畳むときに、前記後脚と前記押棒の前記第1連結部及び前記押棒と前記前脚の前記第2連結部がそれぞれ回動して全体がV字状になった後、前記前脚が上下逆さまになって、前記後脚と前記前脚が近接するベビーカーであって、
前記後脚の上部に設けた係合部材と、前記前脚の上部に設けられて前記係合部材が係止する係止部とを備え、
前記係合部材は前記後脚に沿って設けられた回動軸に基端側が回動可能に取り付けられると共に先端側に前記係止部に係止する係合部を有するフックと、該フックを係止方向に常時付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抵抗して前記フックの回動を所定位置に止めるストッパと、前記フックの回動端側を収納する収納部とを有し、
前記係止部は、ベビーカーを折り畳む過程で前記係合部材が前記係止部に係合するように案内するガイド手段とを有し、
前記ストッパは前記フックの基端側に設けられて前記収納部の前壁に当接してベビーカーを折り畳む過程で前記フックが前記第2連結部に干渉しないように前記フックの回転を規制するように構成されていることを特徴とするものである。
また、後脚と前脚とを直接締結するようにしているので、折畳み状態を安定して維持できる。
また、ベビーカーを折り畳む過程で係合部材が係止部に係合するように案内するガイド手段を備えたことにより、ガイド手段という単純な手段によって係合部材と係止部との自動係合が実現でき、装置構成を単純化できる。
また、係合部材を後脚の上部に設けると共に、係止部を前脚の上部に設けたことにより、ベビーカーの使用状態において係合部材が乗車者から離れた位置に配置されることになるので、係合部材が幼児の手に触れることがなく安全である。
図1、図2は本発明の一実施の形態にかかるベビーカーの折畳み状態維持装置を設けたベビーカーの全体構成を示す図であり、図1が使用可能状態、図2が折畳み状態をそれぞれ示している。
本実施の形態にかかるベビーカーは、左右一対の後杆からなる後脚1、前杆からなる前脚3、および押棒5を備えている。後脚1の上端部と押棒5の下部とは第1連結部7によって回動可能に連結されている。また、前脚3の上端部と押棒5の下端部とは第2連結部9によって回動可能に連結されている。さらに、後脚1及び前脚3の下端部にはそれぞれ後輪11、前輪13が回転可能に取り付けられている。また、押棒5の上端部には前方に湾曲した握り部15が形成されている。
なお、使用状態において、第1、第2交差杆17,19の動きをロックして使用状態を維持するために開状態維持機構20が設けられている。
また、後脚1の下部と前脚3の上部を連結する補助杆21が設けられている。
折畳み維持装置25は、後脚1側に取り付けられた係合部材27と、前脚3側に取り付けられた係止部材29から構成されている。
係合部材27は、後脚1に固定するための固定部材31と、一端側が固定部材31に回動可能に取り付けられたフック33と、フック33の回動端側に設けられた付勢手段35とを備えている。
収納部39は、フック33の回動端が収納できるように有底枠体状に形成されている。そして、この有底枠体の上下枠には、有底枠体に収納されたフック33の回動端を上下から貫通するピン45が設けられ、このピン45が回動軸を構成している。
また、収納部39には付勢手段35であるところのバネが設置され、フック33の基端側を押し上げる方向に常時付勢している。このため、フック33は常時一回動方向に付勢されている。
以上のように構成された係合部材27においては、摘み部53を図4の矢印Aの方向に引くことによって、ピン45を回動軸としてフック33を回動できる。
突片部57の両側には湾曲して傾斜する傾斜部59が形成されている。この傾斜部59がフック33を係合状態へと案内するガイド手段として機能する。また、この傾斜部59は突片部57の補強リブとしても機能する。
以下、図5〜図8に基づいて本実施の形態の動作を説明する。ベビーカーの折り畳みを開始すると、図5に示すように、後脚1と押棒5の第1連結部7及び押棒5と前脚3の第2連結部9がそれぞれ回動して全体がV字状になる。そして、さらに前輪13を押棒5に近づけるようにして折畳みを進めると前脚3が上下逆さになって、後脚1と前脚3とが近接し、後脚1と前脚3とがほぼ平行状態になる(図2、図3参照)。
また、本実施の形態においては、後脚1と前脚3とを締結する構造であり、ガタ付きやすい後脚1と前脚3を直接的に締結することから、折畳み状態を安定的に維持できる。
さらに、係合部材27を後脚1の上端部から少し下方に配置したので、図1に示すように、使用状態においては、係合部材27は押棒5よりも後方側に位置し、座席シートに乗った幼児の手に触れにくく安全である。
図10は実施の形態2の要部の説明図である。本実施の形態においては、フック33の回動方向を後脚1に直交する軸周り方向とし、しかもフック33の常時付勢方向を反時計回り方向としたものである。
本実施の形態によれば、折畳み状態を解除する際にフック33の摘み部53を上方に持ち上げるようにすればよい。そのため、摘み部53に指を掛けやすく力を入れやすいので、解放作業をよりスムーズに行うことができる。
もっとも、フック33の常時付勢方向を時計周り方向にして、フック33を解除する際には摘み部53を下方に押し下げるようにしてもよい。
なお、上記の説明では実施の形態2の要部のみ説明したが、ベビーカーの構成は実施の形態1で説明したものと同様である。この点は、以下の実施の形態3においても同様である。
図11は実施の形態3の説明図である。本実施の形態においては、係止部材として別部材を設けるのではなく、前脚3を構成する前杆を係止部材として機能させるものである。
したがって、本実施の形態においては、フック33の先端側に前脚3の周面に沿うような円弧状部61を設け、この円弧状部61を前脚3に係合するようにしている。つまり、ベビーカーの折畳みを開始して後脚1と前脚3とが近づくと、フック33の先端部が前脚3に当接し、フック33が前脚3に押されるようにして、回動する。そして、前脚3が円弧状部61に入り込むと、フック33が付勢手段35の付勢力によって回動して、前脚3とフック33の円弧状部61が係合する。
なお、本実施の形態においては前脚3の円弧状面がフック33を係合方向に案内するガイド手段として機能している。
また、係合部材27または係止部材29を押棒5の上部、例えば図1におけるaの位置、あるいは第1交差杆17の上部、例えば図1におけるbの位置に設け、係止部材29または係合部材27を前脚の下部、例えば図1におけるcの位置に設けるようにしてもよい。このような位置に設ければ、係合部材29または係止部材29の位置が比較的上方になり、係合状態の解除操作の際に腰をかがめる必要がなく操作性がよい。
また、係合部材27または係止部材29を第1交差杆17の上部に設けた場合には、係合部材27または係止部材29の取り付け位置が乗車位置から後方に離れることになり、これらに幼児が触れることがなく安全性に優れる。
3: 前脚
25:折畳み維持装置
27:係合部材
29:係止部材
33:フック
35:付勢手段
51:ストッパー
59:傾斜部
Claims (1)
- それぞれ所定の間隔を離して配置された一対の前脚、後脚、押棒と、同じ側に配置された後脚の上端部と押棒の下部とを回動可能に連結する第1連結部と、同じ側に配置された前記前脚の上端部と前記押棒の下端部とを回動可能に連結する第2連結部と、前記一対の後脚、押棒間に設けられてこれら一対の後脚、押棒をそれぞれ互いに離接可能に連結する第1交差部材と、前記一対の前脚、後脚間に設けられてこれら一対の前脚、後脚をそれぞれ互いに離接可能に連結する第2交差部材とを備え、
ベビーカーを折り畳むときに、前記後脚と前記押棒の前記第1連結部及び前記押棒と前記前脚の前記第2連結部がそれぞれ回動して全体がV字状になった後、前記前脚が上下逆さまになって、前記後脚と前記前脚が近接するベビーカーであって、
前記後脚の上部に設けた係合部材と、前記前脚の上部に設けられて前記係合部材が係止する係止部とを備え、
前記係合部材は前記後脚に沿って設けられた回動軸に基端側が回動可能に取り付けられると共に先端側に前記係止部に係止する係合部を有するフックと、該フックを係止方向に常時付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抵抗して前記フックの回動を所定位置に止めるストッパと、前記フックの回動端側を収納する収納部とを有し、
前記係止部は、ベビーカーを折り畳む過程で前記係合部材が前記係止部に係合するように案内するガイド手段とを有し、
前記ストッパは前記フックの基端側に設けられて前記収納部の前壁に当接してベビーカーを折り畳む過程で前記フックが前記第2連結部に干渉しないように前記フックの回転を規制するように構成されていることを特徴とするベビーカー。
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