JP4548406B2 - 3方切替弁、およびこれを備えるインジェクタ - Google Patents
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Description
このため、過渡期において、コモンレール133からリターン流路に直接的に燃料が流出してしまうので、従来の3方切替弁104を採用する増圧型インジェクタ100は、エネルギー損失が大きい。
請求項1に記載の3方切替弁は、棒状の第1弁体と、第1弁体を内周側で軸方向に摺動自在に支持する筒状の第2弁体と、第2弁体を軸方向に摺動自在に支持する弁ボディとを備える。また、この3方切替弁は、第1弁体および第2弁体を一方に付勢する流体が流出入する背圧室を、第1弁体および第2弁体の他端に形成し、第1流路、第2流路および第3流路の3つの流路が開口し、3つの流路を介して第1弁体および第2弁体を他方に付勢する流体が流出入する溜まり部を、第1弁体および第2弁体の他端よりも一端側に形成する。
これにより、第2弁体は、背圧の低下に伴い自身に作用する駆動力以外に、第1弁体に作用する駆動力によっても、他方に付勢されて変位する。このため、第2弁体を自身に作用する駆動力のみで他方に変位させる場合よりも、背圧の低下を緩やかに行うことができる。この結果、背圧の低下操作に係わる流路、機器等の設定の自由度が大きくなる。
請求項2に記載の3方切替弁によれば、第1弁体は、他方に変位したときに溜まり部を形成する所定の内周面に全周で摺接する外周面を有し、第1流路と第2流路との間は、外周面が内周面に摺接することで閉鎖される。
これにより、第1流路と第2流路との間を閉鎖した状態で、第1弁体を他方に変位させることができる。このため、第2弁体が第1弁体に係合されて他方へ変位する3方切替弁において、第1流路と第2流路との間を閉鎖した状態で、第2弁体の他方への変位に、第1弁体に作用する駆動力を利用することができる。
請求項3に記載の3方切替弁によれば、第1弁体は、第1流路と背圧室とを連通させる内部流路を有し、内部流路には絞りが設けられている。
これにより、背圧室への流体の流入を、第1流路、内部流路および絞りを経由して行うことができる。このため、背圧室に流体を流入させるための流路を3方切替弁の外部に、別途に設ける必要がなくなる。
請求項4に記載の3方切替弁によれば、第1流路は、第2流路より一端側で溜まり部に開口し、第2流路は、第3流路より一端側で溜まり部に開口する。
請求項5に記載のインジェクタは、請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の3方切替弁を、流体としての燃料の流路を切り替えるために備え、背圧室からの燃料の流出入を操作する電磁弁と、燃料を噴射するノズルと、ノズルに燃料を増圧して供給する増圧機構とを備える。また、増圧機構は、燃料の増圧を操作するための燃料が流出入する増圧操作室を有し、増圧操作室から燃料が流出することで燃料が増圧されてノズルに供給され、増圧操作室に燃料が流入することで燃料の増圧が停止されてノズルへの供給が停止され、溜まり部は、第1流路により燃料の供給源に通じ、第2流路により増圧操作室に通じ、第3流路により燃料のリターン流路に通じる。
また、この3方切替弁によれば、第1流路は、第2流路より一端側で溜まり部に開口し、第2流路は、第3流路より一端側で溜まり部に開口する。
実施例1のインジェクタ1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
インジェクタ1は、例えば、燃料を高圧化する燃料供給ポンプ(図示せず)、燃料供給ポンプで高圧化された燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレール2等とともに、エンジン(図示せず)に燃料を噴射供給する蓄圧式の燃料噴射装置を構成する。そして、インジェクタ1は、エンジンに搭載されエンジンの気筒内に燃料を噴射する。
実施例1のインジェクタ1の作動を、3方切替弁6の作動を中心に説明する。
まず、3方切替弁6において、第1流路39と第2流路41との間が開放され、第2流路41と第3流路52との間が閉鎖されている状態を図2(a)に示す。この状態では、コモンレール2と増圧操作室34とが連通し、増圧機構4は作動しておらず燃料の増圧は行われていない。
実施例1のインジェクタ1によれば、3方切替弁6は、棒状の第1弁体49と、第1弁体49を内周側で軸方向に摺動自在に支持する筒状の第2弁体50と、第2弁体50を軸方向に摺動自在に支持する弁ボディ51とを備える。また、3方切替弁6は、第1、第2弁体49、50を一方に付勢する燃料が流出入する背圧室45を、第1、第2弁体49、50の他端に形成し、第1流路39、第2流路41および第3流路52の3つの流路が開口し、第1〜第3流路39、41、52を介して第1、第2弁体49、50を他方に付勢する燃料が流出入する溜まり部53を、第1、第2弁体49、50の他端よりも一端側に形成する。
これにより、第2弁体50は、背圧の低下に伴い自身に作用する駆動力以外に、第1弁体49に作用する駆動力によっても、他方に付勢されて変位する。このため、第2弁体50を自身に作用する駆動力のみで他方に変位させる場合よりも、背圧の低下を緩やかに行うことができる。この結果、背圧の低下操作に係わる燃料流路46や電磁弁5等の設定の自由度が大きくなる。
これにより、第1流路39と第2流路41との間を弁部61により閉鎖した状態で、第1弁体49を他方に変位させることができる。このため、第2弁体50が第1弁体49に係合されて他方へ変位する3方切替弁6において、第1流路39と第2流路41との間を閉鎖した状態で、第2弁体50の他方への変位に、第1弁体49に作用する駆動力を利用することができる。
これにより、コモンレール2から背圧室45への燃料の流入を、第1流路39、内部流路76および絞り77を経由して行うことができる。このため、背圧室45に燃料を流入させるための燃料流路56(図1参照)を3方切替弁6の外部に、別途に設ける必要がなくなる。
実施例1、2の3方切替弁6によれば、第1流路39と第2流路41との間は、第1弁体49と弁ボディ51との摺接およびその解除により開閉され、第2流路41と第3流路52との間は、第2弁体50の弁ボディ51に対する着座および離座により開閉されるものであったが、この態様に限定されない。例えば、第1流路39と第2流路41との間を、第1弁体49の弁ボディ51に対する着座および離座により開閉するようにしてもよく、第2流路41と第3流路52との間を、第2弁体50と弁ボディ51との摺接およびその解除により開閉するようにしてもよい。
2 コモンレール(燃料の供給源)
3 ノズル
4 増圧機構
5 電磁弁
6 3方切替弁
34 増圧操作室
39 第1流路
41 第2流路
45 背圧室
49 第1弁体
50 第2弁体
51 弁ボディ
52 第3流路
53 溜まり部
68 内周面
69 外周面
76 内部流路
77 絞り
Claims (5)
- 棒状の第1弁体と、この第1弁体を内周側で軸方向に摺動自在に支持する筒状の第2弁体と、この第2弁体を軸方向に摺動自在に支持する弁ボディとを備え、
前記第1弁体および前記第2弁体を一方に付勢する流体が流出入する背圧室を、前記第1弁体および前記第2弁体の他端に形成し、
第1流路、第2流路および第3流路の3つの流路が開口し、この3つの流路を介して前記第1弁体および前記第2弁体を他方に付勢する流体が流出入する溜まり部を、前記第1弁体および前記第2弁体の他端よりも一端側に形成し、
前記第1弁体は、前記第1流路と前記第2流路との間を、一方への変位を開方向とし他方への変位を閉方向として開閉し、
前記第2弁体は、前記第2流路と前記第3流路との間を、一方への変位を閉方向とし他方への変位を開方向として開閉し、前記背圧室からの流体の流出により前記背圧室の流体の圧力が所定値から低下すると、前記第1弁体に係合されて前記第1弁体に遅れて他方に変位を開始することを特徴とする3方切替弁。 - 請求項1に記載の3方切替弁において、
前記第1弁体は、他方に変位したときに前記溜まり部を形成する所定の内周面に全周で摺接する外周面を有し、
前記第1流路と前記第2流路との間は、前記外周面が前記内周面に摺接することで閉鎖されることを特徴とする3方切替弁。 - 請求項1に記載の3方切替弁において、
前記第1弁体は、前記第1流路と前記背圧室とを連通させる内部流路を有し、
この内部流路には絞りが設けられていることを特徴とする3方切替弁。 - 請求項1に記載の3方切替弁において、
前記第1流路は、前記第2流路より一端側で前記溜まり部に開口し、
前記第2流路は、前記第3流路より一端側で前記溜まり部に開口することを特徴とする3方切替弁。 - 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の3方切替弁を、流体としての燃料の流路を切り替えるために備え、
前記背圧室からの燃料の流出入を操作する電磁弁と、燃料を噴射するノズルと、このノズルに燃料を増圧して供給する増圧機構とを備え、
前記増圧機構は、燃料の増圧を操作するための燃料が流出入する増圧操作室を有し、この増圧操作室から燃料が流出することで燃料が増圧されて前記ノズルに供給され、前記増圧操作室に燃料が流入することで燃料の増圧が停止されて前記ノズルへの供給が停止され、
前記溜まり部は、前記第1流路により燃料の供給源に通じ、前記第2流路により前記増圧操作室に通じ、前記第3流路により燃料のリターン流路に通じることを特徴とするインジェクタ。
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JP2006104967A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Toyota Motor Corp | 燃料噴射装置 |
JP2006161568A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Nippon Soken Inc | 制御弁およびそれを備えた燃料噴射弁 |
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2006
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