JP4548054B2 - 発光装置、画像形成装置、および濃度むら補正方法 - Google Patents
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また他の目的は、濃度の異なりを考慮してIn−Outむら補正を行う画像形成装置において、In−Outむらのない画像を得ることにある。
また、この発光素子を点灯させる所定のタイミングにて、第1の走査方向むら補正値および第2の走査方向むら補正値を演算する演算手段を更に備えたことを特徴とすることができる。
また、この走査方向むら補正手段は、走査方向のIN側とOUT側とを結ぶ一次関数によって決定される値を走査方向むら補正値として点灯信号発生手段に提供することを特徴とすることができる。
更に、この点灯信号発生手段は、現在の光量むら補正値を読み出し、走査方向むら補正手段により提供される走査方向むら補正値から得られる濃度の傾き分を補正して点灯信号を発生することを特徴とすることができる。
ここで、取得されるIN−OUTむら補正値は、入力される第1の濃度および第2の濃度の各々に対する、走査方向におけるIN側とOUT側との濃度変化の一次関数であることを特徴とすることができる。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、画像プロセス系10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置(IIT)3に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部(IPS:Image Processing System)40を備えている。
尚、図4に示す例では、濃度D1および濃度D2の2つの濃度によるIn−Outむら補正値が入力される場合を例に挙げているが、2つに限定される訳ではなく、3つ以上の複数のIn−Outむら補正値が入力される場合がある。In−Outむら補正値の数が増加することによって、より実体に即した正確な補正値演算が可能となる。
図5(a),(b)は、補正演算部74にて、特定のIn−Outむら補正値だけを用いて演算処理を施した場合の補正値演算処理の一例を示した図である。図5(a)に示すような光量むら補正値f(x)について、In−Outむらの補正値演算を施して、図5(b)に示すような補正値g(x)を出力している。各々、横軸xに発光点の番号(No)が示され、縦軸には濃度のレベルが示されている。図5(a)では、In−Outむらの影響が現れ、元の光量むら補正値f(x)は、低周波成分にて右肩下がりの傾向が見られる。補正演算部74では、入力されたIn−Outむら補正値(a,b)から、「y=ax+b」の傾きの影響をキャンセルするように補正が施される。具体的には、
g(x) = f(x) + ax + b
なる式によって傾きが補正され、図5(b)に示すような補正値g(x)を得ることができる。
y=ax+b
の一次関数を一意に決定するための係数a1,a2およびb1,b2として決定される。図6に示す例では、装置の本体1における奥側(IN側)と手前側(OUT側)において、IN側における濃度とOUT側における濃度とが、図示するような一次関数で表される。このとき、濃度によってIn−Outむらが異なり、傾きa1とa2、y切片b1とb2が異なる。この異なりを考慮せずにIn−Outむらの補正を施すと、上述したような問題が生じる。
まず、濃度値h(x)が第1の濃度D1よりも小さい場合には、補正値g(x)は以下の式で表される。
Y=A・(1+B/255)
で表すことができる。上式において、むら補正値Bは0〜255まで変化し、その結果、点灯クロック数計算部75から出力される点灯クロック数YはA〜2Aまで変化する。
その後、パルス巾演算部76およびPWM回路77によりパルス巾変調が行われ、LED点灯信号が出力されて(ステップ107)、処理が終了する。
図8は、点灯信号発生部61の第2の構成例を示したブロック図である。図4に示す第1の構成例と同様の機能については同様の符号を用いており、説明を省略する。この第2の構成例では、例えば、濃度20%と濃度50%等、濃度毎に異なるむら補正値をメモリに格納している。また、所定のタイミングで、複数濃度でIn−Outむら補正の再計算を実施している。そのために、図8に示す第2の構成例では、図4に示す光量むら補正値記憶部73の代わりに、濃度D1における光量むら補正値記憶部73aと、濃度D2における光量むら補正値記憶部73bとを設け、この濃度D1における光量むら補正値記憶部73aから光量むら補正値f1(x)、濃度D2における光量むら補正値記憶部73bから光量むら補正値f2(x)が、補正演算部74に出力されている。この濃度D1における光量むら補正値記憶部73aおよび濃度D2における光量むら補正値記憶部73bは、In−Outむら補正演算部81によって演算されたむら補正値を読み込んでいる。尚、3つ以上の濃度にてIn−Outむら補正が行われる場合には、第3、第4の光量むら補正値記憶部を備えられる。但し、必ずしもハードウェアとしてのメモリを複数設けることが要求されるのではなく、メモリは単体または複数とし、記憶領域を複数(2つ以上、補正の濃度に応じた数)に分けて記憶する態様であっても構わない。
補正演算部74では、濃度判定部72によって得られた濃度値h(x)に応じて、例えば線形補間など、濃度D1の光量むら補正値f1(x)と濃度D2の光量むら補正値f2(x)との補間処理を行い、対象画素の濃度に応じた光量むらの補正値g(x)を出力する。その後は、図4を用いて説明したものと同様な処理が実行される。
図9は、LEDチップ63の構成を説明するための回路図であり、ここでは1つめのアレイチップであるChip1を例に挙げている。入力される転送信号と点灯信号は異なるものの、Chip2〜Chip58も同様な構成を備えている。図9に示すLEDチップ63は、例えば128個のサイリスタ(S1〜S128)、128個のLED(LED1〜LED128)、127個のダイオード(CR1〜CR127)、128個の抵抗(R1〜R128)、更には信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗(R1A、R2A、R3A)で構成されている。
各サイリスタ(S1〜S128)の入力端であるアノード端子(A1〜A128)は、電源ライン65に接続されている。この電源ライン65には電源電圧VDD(VDD=5.0V)が供給される。奇数番目サイリスタ(S1、S3、…、S127)の出力端であるカソード端子(K1、K3、…、K127)には、転送信号発生部62からの転送信号CK1が転送電流制限抵抗R1Aを介して供給される。また、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…、S128)の出力端であるカソード端子(K2、K4、…、K128)には、転送信号発生部62からの転送信号CK2が転送電流制限抵抗R2Aを介して供給される。
まず、LEDチップ63のChip1に対して動作の開始を指示する場合、転送信号発生部62から図10(A)に示すようなハイレベルの転送信号CKSが供給される。即ち、図9に示したサイリスタS1のゲート端子G1にハイレベルが入力される。転送信号CKSがハイレベルの時に、図10(B)に示すように転送信号発生部62から出力された転送信号CK1がローレベルになると、サイリスタS1がターンオンする。
その後、点灯信号CKI1が図10(D)に示すようにハイレベルからローレベルになると、LED2が点灯する。同様に、サイリスタS2がオンの時に、図10(B)に示すように転送信号CK1が再びローレベルになり、点灯信号CKI1がハイレベルになると、サイリスタS3がターンオンするとともに、LED2が非点灯になる。そして、図10(C)に示すように転送信号CK2がハイレベルになると、サイリスタS2はターンオフする。
尚、LEDチップ63のChip2、Chip3、…、Chip58に関しても同様であり、転送信号CKS、CK1、CK2、そしてそれぞれ点灯信号CKI2〜CKI58によってLEDが順次点灯される。
Claims (11)
- 複数の発光素子が配列される発光アレイと、
入力される画像データに応じ、前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、
照射対象を有する装置に前記発光アレイが搭載された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得する取得手段と、
入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段と、
前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値とを用いて演算を行い、前記発光アレイの光量の補正値を出力する補正値提供手段と
を有することを特徴とする発光装置。 - 前記発光アレイの前記複数の発光素子における光量むら補正値を予め記憶する記憶手段を更に備え、
前記補正値提供手段は、前記記憶手段から読み出された光量むら補正値を、前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて補正して、前記発光アレイの光量の補正値を算出することを特徴とする請求項1記載の発光装置。 - 入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段を更に備え、
前記補正値提供手段は、前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記第1の濃度および前記第2の濃度との関係から前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて前記走査方向むらを補正することを特徴とする請求項2記載の発光装置。 - 複数の発光素子が配列される発光アレイと、
前記発光アレイの光量むら補正値として、第1の濃度における光量むら補正値、および第2の濃度における光量むら補正値を記憶する光量むら補正値記憶手段と、
前記光量むら補正値記憶手段に記憶された前記第1の濃度における光量むら補正値および前記第2の濃度における光量むら補正値から、入力される画像データの濃度に応じた補正値を算出する補正値算出手段と、
前記補正値算出手段により算出された前記補正値を用いて前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段とを含み、
前記光量むら補正値記憶手段は、照射対象を有する装置に前記発光アレイが搭載された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値を用いて得られる前記第1の濃度における光量むら補正値を記憶し、および当該照射対象を有する装置に当該発光アレイが搭載された際に当該複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて得られる前記第2の濃度における光量むら補正値を記憶することを特徴とする発光装置。 - 前記発光素子を点灯させる所定のタイミングにて、前記第1の濃度における光量むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を演算する演算手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の発光装置。
- 像担持体と、
複数の発光素子をアレイ状に配設した発光アレイと当該発光素子からの光を結像するレンズアレイとを含み前記像担持体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドと、
前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、
前記像担持体に対向して前記プリントヘッドが配置された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得する取得手段と、
入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段とを含み、
前記点灯信号発生手段は、前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値とを用いて演算を行い、前記発光アレイの光量が補正された点灯信号を発生することを特徴とする画像形成装置。 - 前記取得手段から取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、前記像担持体または前記プリントヘッドが交換された際の前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記取得手段から取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、走査方向のIN側とOUT側とを結ぶ一次関数によって決定される値であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記点灯信号発生手段は、現在の光量むら補正値を読み出し、前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値から得られる濃度の傾き分を補正して前記点灯信号を発生することを特徴とする請求項7または8記載の画像形成装置。
- 像担持体と当該像担持体を露光して静電潜像を形成するための複数の発光素子が配列されたプリントヘッドとを有する画像形成装置における濃度むら補正方法であって、
前記像担持体に対向して前記プリントヘッドが配置された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得するステップと、
前記プリントヘッドにおける現在の光量むら補正値に、取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて新たな光量むら補正値を演算するステップと
を含む画像形成装置の濃度むら補正方法。 - 取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、入力される第1の濃度および第2の濃度の各々に対する、前記走査方向におけるIN側とOUT側との濃度変化の一次関数であることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置の濃度むら補正方法。
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