JP4548054B2 - 発光装置、画像形成装置、および濃度むら補正方法 - Google Patents

発光装置、画像形成装置、および濃度むら補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置等に係り、より詳しくは、光書き込みを行うプリントヘッドを備えた画像形成装置等に関する。
プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置の中で、例えば電子写真方式を採用した画像形成装置では、一様に帯電された感光体上に、光記録手段によって光を照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視像化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行われる。かかる光記録手段として、レーザを用いて主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、装置の小型化の要請を受けて、発光素子であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を主走査方向に多数、配列してなるLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)を用いた光記録手段が採用されている。
このLPHは、一般に、多数のLEDをライン状に配列したLEDチップが複数配置され、結果としてLEDが主走査方向(走査方向)に配列されたLEDアレイと、LEDから出力された光を感光体(感光体ドラム)表面に結像させるために多数のロッドレンズが主走査方向に配列されたレンズアレイとを含んで構成されている。画像形成装置では、入力される画像データに基づいてLPHの各LEDを発光制御して駆動させ、感光体へ向けて光を出力し、レンズアレイによって感光体表面に光を結像させる。そして、感光体とLPHとを相対移動させることにより副走査方向に静電潜像を形成している。
ここで、記録ヘッドとしてLEDを用いた画像形成装置では、記録ヘッドのむらがそのまま画像むらとなって現れてしまうので、記録ヘッドのむらを補正する作業が行われている。この記録ヘッドのむらを補正する方法としては、例えば、記録ヘッドにより実際にテストパターンを形成させ、得られたテストパターンをスキャナ等で読み取ることにより、記録ヘッドのむらを補正する技術が従来から存在する。また、LPHを採用した公報記載の従来技術として、例えば、濃度読み取り値からLPHのむらを補正する画像形成装置において、LPH以外の原因で生じる露光むらもLPHで補正する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−177824号公報(第7−8頁、図1)
ところで、上述したような電子写真方式を採用した画像形成装置では、例えば製造組立時のばらつきや、メンテナンス時の部品交換時のばらつき等から、感光体ドラムとこの周囲に設けられる画像形成のための各構成要素との間隙が、装置の手前側(OUT側)と奥側(IN側)との走査方向で異なる場合がある。このような装置の手前側(OUT側)と奥側(IN側)との間隙の差は、手前側(OUT側)と奥側(IN側)との濃度むら(In−Outむら、走査方向むら)となって現れてくる。特に、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナーを重ねてフルカラー画像を形成するような場合には、各々の色毎にIn−Outむらが生じ、各々のカラートナー像における濃度の不均一が最終的に重ね合わされたときの色むらとなってしまう。かかる色むらの発生は、近年の高画質化の要請に大きく反することとなり、その改善が強く望まれている。
ここで、LPHは、レーザ光を用いた露光装置であるROS(Raster Output Scanner)と異なり、元来、前述のような濃度むらの補正のために光量補正機能を備えている。そのために、例えばスキャナ補正時にこのIn−Outむらを同時に補正することも可能である。しかしながら、In−Outむらの原因としては、製造組立時等の初期原因の他、例えば感光体ドラムの摩耗による膜厚変動を起因とする感度むら、例えば画像形成部の要素を交換したことに起因する感光体ドラムとの間隙変動や、LPHの被写界深度(DOF:Depth Of Field)の変動等がある。例えばこれらの経時変動が原因で生じたIn−Outむら成分だけを後で調整したい場合に、例えば上記特許文献1に記載の従来技術では、再度スキャナ補正を行うことが必要となる。スキャナ補正を行うためには、記録ヘッドにより実際にテストパターンを形成させ、得られたテストパターンをスキャナで読み取り、個々のLEDについて補正値を算出する等、非常に煩雑な作業が必要となり、In−Outの濃度差だけを簡易的に調整する機能が望まれている。
また、このIn−Outむらは、濃度が変わるとその傾きが変わってくる。そのために、ある特定の濃度でIn−Outむらを補正した場合に、他の濃度でIn−Outむらが更に悪化する場合がある。例えば濃度が50%のところでIn−Outむらを補正した場合に、濃度が20%になるとIn−Outむらが逆に悪化してしまう現象が見られる。これは、例えばLPHの場合に、感光体上でのスポット形状の露光エネルギ量(光量または時間)で補正を行っているが、スポット形状にばらつきがある場合に、低濃度部と高濃度部とで現像に寄与するエネルギ量が変化することが原因の一つとして挙げられる。また、例えば電子写真プロセス自体が主走査方向に感度バラツキを持つこともその原因の一つとして挙げられる。
そこで、本発明は、書き込み濃度によらず、In−Outむらを抑制した発光装置の提供を主たる目的とする。
また他の目的は、濃度の異なりを考慮してIn−Outむら補正を行う画像形成装置において、In−Outむらのない画像を得ることにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される発光装置は、複数の発光素子が配列される発光アレイと、入力される画像データに応じ、発光アレイの複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、発光アレイの光量の補正値を点灯信号発生手段に提供する補正値提供手段とを含み、この補正値提供手段は、照射対象を有する装置に発光アレイが搭載された際の走査方向むらに対し、複数の濃度における走査方向むらを各々把握し、入力される画像データの濃度に応じて走査方向むらに応じた補正値を提供することを特徴としている。尚、この発明にて、走査方向むらはIn−Outむらと言い換えることができる。以下も同様である。
ここで、この発光アレイの複数の発光素子における光量むら補正値を予め記憶する記憶手段を更に備え、補正値提供手段は、この記憶手段から読み出された光量むら補正値を、第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて補正して、補正値を算出することを特徴としている。尚、本発明は、第3の濃度における走査方向むら補正値を更に用いて補正することを妨げるものではない。以下、同様である。
また、入力される画像データの濃度を判定する濃度判定手段を更に備え、補正値提供手段は、この濃度判定手段により判定された画像データの濃度と第1の濃度および/または第2の濃度との関係から走査方向むらを補正することを特徴とすることができる。
他の観点から把えると、本発明が適用される発光装置は、複数の発光素子が配列される発光アレイと、この発光アレイの光量むら補正値として、第1の濃度における光量むら補正値、および第2の濃度における光量むら補正値を記憶する光量むら補正値記憶手段と、この光量むら補正値記憶手段に記憶された第1の濃度における光量むら補正値および第2の濃度における光量むら補正値から、入力される画像データの濃度に応じた補正値を算出する補正値算出手段と、この補正値算出手段により算出された補正値を用いて発光アレイの複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段とを含み、この補正値記憶手段は、照射対象を有する装置に発光アレイが搭載された際に演算された、第1の濃度における第1の走査方向むら補正値を用いて得られる第1の光量むら補正値、および第2の濃度における第2の走査方向むら補正値を用いて得られる第2の光量むら補正値を記憶することを特徴としている。
また、この発光素子を点灯させる所定のタイミングにて、第1の走査方向むら補正値および第2の走査方向むら補正値を演算する演算手段を更に備えたことを特徴とすることができる。
一方、本発明を電子写真方式等を採用した画像形成装置から把えると、本発明が適用される画像形成装置は、像担持体と、複数の発光素子をアレイ状に配設した発光素子アレイとこの発光素子からの光を結像するレンズアレイとを含み像担持体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドと、この発光素子アレイの複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、この像担持体に対向してプリントヘッドが配置された際の走査方向むらに対し、複数の濃度で走査方向むらを補正する走査方向むら補正手段とを含み、この点灯信号発生手段は、出力すべき画像データの濃度に応じ、走査方向むら補正手段により補正された点灯信号を発生することを特徴としている。
ここで、この走査方向むら補正手段は、像担持体またはプリントヘッドが交換された際に、複数の濃度の走査方向むらを把握して補正することを特徴とすることができる。
また、この走査方向むら補正手段は、走査方向のIN側とOUT側とを結ぶ一次関数によって決定される値を走査方向むら補正値として点灯信号発生手段に提供することを特徴とすることができる。
更に、この点灯信号発生手段は、現在の光量むら補正値を読み出し、走査方向むら補正手段により提供される走査方向むら補正値から得られる濃度の傾き分を補正して点灯信号を発生することを特徴とすることができる。
他方、本発明を方法のカテゴリから把えると、本発明は、像担持体とこの像担持体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドとを有する画像形成装置における濃度むら補正方法であって、像担持体に対向してプリントヘッドが配置された際の、複数の濃度において走査方向に生じるIN−OUTむら補正値を取得するステップと、プリントヘッドにおける現在の光量むら補正値に、取得された複数の濃度におけるIN−OUTむら補正値を用いて新たな光量むら補正値を演算するステップとを含む。
ここで、取得されるIN−OUTむら補正値は、入力される第1の濃度および第2の濃度の各々に対する、走査方向におけるIN側とOUT側との濃度変化の一次関数であることを特徴とすることができる。
本発明によれば、例えば、画像形成ユニットの各要素を交換したこと等によって変動した画像形成の主走査方向に生じるIn−Outむらについて、書き込み濃度によらずに、このIn−Outむらを抑制した画像を得ることが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、画像プロセス系10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置(IIT)3に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部(IPS:Image Processing System)40を備えている。
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンからなる画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kで構成されている。これらの画像形成ユニット11(11Y,11M,11C,11K)は、夫々、静電潜像を形成してトナー像を担持させる像担持体(感光体)である感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するプリントヘッドであるLEDプリントヘッド(LPH)14、LPH14によって得られた潜像を現像する現像器15を備えている。また、画像プロセス系10は、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12にて画像形成された各色のトナー像を記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写ロール23を備えている。
各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、ほぼ同様な構成要素を備えている。PC2やIIT3から入力された画像信号は、画像処理部40によって画像処理が施され、インタフェースを介して各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに供給される。画像プロセス系10は、画像出力制御部30から供給された同期信号等の制御信号に基づいて動作する。まず、イエローの画像形成ユニット11Yでは、帯電器13により帯電された感光体ドラム12の表面に、画像処理部40から得られた画像信号に基づき、LPH14によって静電潜像を形成する。その静電潜像に対して現像器15によってイエローのトナー像を形成し、形成されたイエローのトナー像は、図の矢印方向に回動する用紙搬送ベルト21上の記録用紙に転写ロール23を用いて転写される。同様にして、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が各々の感光体ドラム12上に形成され、用紙搬送ベルト21上の記録用紙に転写ロール23を用いて多重転写される。多重転写された記録用紙上のトナー像は、定着器24に搬送されて、熱および圧力によって記録用紙に定着される。
図2は、発光装置であるLEDプリントヘッド(LPH)14の構成を示した図である。LPH14は、発光素子として多数のLEDが配列されたLEDアレイ51、LEDアレイ51を支持すると共にLEDアレイ51の駆動を制御するための回路が形成されたプリント基板52、各LEDから出射された光ビームを感光体ドラム12上に結像させるセルフォックレンズアレイ(登録商標) (SLA)53を備え、プリント基板52およびセルフォックレンズアレイ53は、ハウジング54に保持されている。LEDアレイ51は、主走査方向にLEDが例えば画素数分、配列されている。例えば、A3サイズの短手(297mm)を主走査方向とする場合、600dpiの解像度では、約42.3μm毎に少なくとも7040個のLEDを配列させる必要がある。尚、配列は、一列に並んでいる場合の他、幾つかのLEDの固まりで形成されるLEDチップが千鳥状に互い違いに配列される場合がある。プリント基板52は、本実施の形態が適用される露光量測定方法によって得られた補正値に関するデータ(補正値から演算された光量補正データである場合もある)が格納されたメモリ(ROM等)を備えており、かかるメモリに格納されたデータに基づいて、LEDアレイ51を構成するLEDの光量が補正される。
図3は、本実施の形態が適用されるLPH14のハードウェア構成図であり、サイリスタ構造による自己走査型発光素子(SLED)方式を採用している。LPH14は、例えば画像処理部(IPS)40からのビデオデータ(Video Data)を受けて各LEDチップ63に点灯信号を供給する点灯信号発生部61、画像出力制御部30からのクロックおよび同期信号を受けて転送信号を発生する転送信号発生部62を備えている。本実施の形態が適用されるLPH14は、128個のLEDを有するLEDチップ63が、例えば58個、設けられており、各LEDチップ63で128ドット、LPH14全体で7424ドットの素子を発光させることが可能である。点灯信号発生部61は、58個のLEDチップ63に対する58本の点灯信号(CKI1〜CKI58)を発生する。転送信号発生部62は、6本の転送信号(CKS_1〜CKS_6)、6組ごとの転送信号(CK1_1〜CK1_6、CK2_1〜CK2_6)を生成している。例えば、図3に示す例では、各LEDチップ63のドット数により、1主走査ラインにて128回の点灯を順番に行って順次点灯しており、1走査ラインにおける1回の同時点灯数は58を最大としている。
図4は、点灯信号発生部61の構成を示したブロック図であり、本実施の形態が適用される第1の構成例を示している。この点灯信号発生部61は、例えば、LPH14のプリント基板52上に設けられる場合の他、図1に示す画像出力制御部30に設けられる場合もある。図1に示す点灯信号発生部61では、特定濃度での光量むら補正値を持っている場合に、In−Outむら(走査方向むら)演算をリアルタイムで実行している。この点灯信号発生部61は、入力されるラスターデータであるビデオデータを発光順に並び替える等の処理を行うバッファ71、画素ごとの濃度を判定する濃度判定部72、LPH14に搭載された各LEDの光量むらを補正するための光量むら補正値が格納された光量むら補正値記憶部73を有している。また、光量むら補正値記憶部73に格納されている光量むら補正値f(x)と、濃度D1および濃度D2等、複数の濃度におけるIn−Outむら補正値(例えば、(a1,b1)および(a2,b2))とを用いて、濃度判定部72により判定された濃度値h(x)に対して補正演算を施す補正演算部74を備えている。また、入力される画像データに対して補正演算部74から得られた補正値g(x)による補正を施し、点灯クロック数を計算する点灯クロック数計算部75を備えている。更に、計算された点灯クロック数をパラレルデータに変換し、パラレル変換された各信号に対してパルス幅変調するためのパルス巾を演算するパルス巾演算部76、各点灯信号を発生するためのPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)回路77を備えている。PWM回路77からは、各LEDチップ63にLED点灯信号が出力される。
濃度判定部72に入力される画像データとして、1ビット系(ある1画素についてはオンかオフかの何れか)の画像データである場合には、濃度判定部72では、例えば、点灯画素を中心とした15×15ドット等、ある所定のエリアでのオン画素のドット数をカウントすることで、濃度判定が行われる。
光量むら補正値記憶部73には、LEDプリントヘッド(LPH)14の主走査方向(走査方向:x)の各画素に対応した固定値として、光量むら補正値f(x)が記憶(格納)されている。この光量むら補正値記憶部73に記憶される光量むら補正値f(x)には、特別な機能を付加しない場合でも、初期状態などのスキャナ補正時に観測されるIn−Outむら(走査方向むら)の補正内容が含まれている。このIn−Outむらは、画像形成装置にLPH14が搭載された際、装置の手前側(OUT側)と奥側(IN側)の走査方向に亘って例えば一次関数で表されるような形で現れる光量むらである。例えば摩耗による膜厚変動などによって、感光体ドラム12のIn−Out感度が変動することや、LPH14の被写界深度(DOF:Depth Of Focus)が、例えば画像形成ユニット11の交換時に変動すること等が、In−Outむらの主要因である。初期状態などのIn−Outむらは、光量むら補正値記憶部73に格納される光量むら補正値f(x)にて補正される。しかしながら、In−Outむらが経時的に変動した場合に、従来の技術ではIn−Outむらだけを簡易な方法で再調整することができなかった。本実施の形態では、現在の光量むら補正値(光量むら補正値記憶部73に記憶されている現状の値)を読み出した上で、In−Outむらの傾き分を補正するように、補正演算部74で再計算することで、簡易な方法でIn−Outむらを調整している。
補正演算部74に提供される濃度D1におけるIn−Outむら補正値(a1,b1)、および濃度D2におけるIn−Outむら補正値(a2,b2)は、補正値の入力や読み取りによって予め得られた値が所定のメモリ(図示せず)に格納されており、所定のタイミングで読み出される。また、補正値の入力や読み取りによって得られた値がそのまま提供されても構わない。このIn−Outむら補正値は、例えば所定のユーザインタフェースを介してユーザが指定(入力)したIN−OUTの濃度差情報や、画像読取装置(IIT)3で読み取られたIN−OUTの濃度差情報に基づくIn−Outむらの度合いによって決定することができる。ユーザによる入力の例としては、ユーザによる感性評価を数値に置き換える例が挙げられる。ユーザによる感性評価の例としては、例えば、本体1に、ユーザインタフェースとして液晶表示装置からなるコントロールパネルを備え、このコントロールパネルに表示された所定の項目に対するユーザ選択を認識する構成が考えられる。ユーザに対する表示例としては、例えば「奥側の濃度が薄い。」、「奥側の濃度が濃い。」等を選択させ、更に、そのレベルとして、「かなり」、「中程度」、「やや」等を選択させる。本実施の形態では、これらの入力が、複数の濃度で行われる。これらの表示に基づくユーザ選択結果を認識することで、後述する図6に示すような、所定の関数におけるIn−Outむら補正値(a1,b1)、(a2,b2)を決定することができる。
また、画像読取装置(IIT)3からの読み取りの例としては、本体1からプリントアウトされた画像データを画像読取装置(IIT)3にて読み取り、そのIN側とOUT側との特定画像における濃度差を認識することで、簡単な補正関数を得ることができる。得られた補正関数を用いて、後述する図6に示すようなIn−Outむら補正値(a1,b1)、(a2,b2)を決定することが可能である。この画像読取装置(IIT)3からの読み取りでは、IN側(奥側)とOUT側(手前側)との特定画像における濃度差の認識から補正関数が得られれば足り、通常のスキャナ補正と比べて処理が非常に簡単である。
尚、図4に示す例では、濃度D1および濃度D2の2つの濃度によるIn−Outむら補正値が入力される場合を例に挙げているが、2つに限定される訳ではなく、3つ以上の複数のIn−Outむら補正値が入力される場合がある。In−Outむら補正値の数が増加することによって、より実体に即した正確な補正値演算が可能となる。
ここで、In−Outむらの補正値演算について説明する。
図5(a),(b)は、補正演算部74にて、特定のIn−Outむら補正値だけを用いて演算処理を施した場合の補正値演算処理の一例を示した図である。図5(a)に示すような光量むら補正値f(x)について、In−Outむらの補正値演算を施して、図5(b)に示すような補正値g(x)を出力している。各々、横軸xに発光点の番号(No)が示され、縦軸には濃度のレベルが示されている。図5(a)では、In−Outむらの影響が現れ、元の光量むら補正値f(x)は、低周波成分にて右肩下がりの傾向が見られる。補正演算部74では、入力されたIn−Outむら補正値(a,b)から、「y=ax+b」の傾きの影響をキャンセルするように補正が施される。具体的には、
g(x) = f(x) + ax + b
なる式によって傾きが補正され、図5(b)に示すような補正値g(x)を得ることができる。
更に、本実施の形態では、複数の濃度で独立してIn−Outむら補正を行い、濃度毎に異なるIn−Outむらを補正している。これは、発明者による鋭利検討の結果、ある特定濃度でIn−Outむらを補正した場合に、異なる濃度ではIn−Outの濃度むらが残る場合があることや、ある特定濃度でIn−Outむらの補正を施した場合に、他の濃度における濃度むらが悪化する場合があることを発見するに至ったことによる。これは、例えばLPH14を用いた場合に、感光体ドラム12上でのスポット形状のばらつきが露光エネルギ量(光量または時間)で補正されるが、スポット形状にばらつきがある場合には、低濃度部と高濃度部とで現像に寄与するエネルギ量が変化することが原因の1つと考えられる。
図6は、補正演算部74に提供される濃度D1および濃度D2の、各々のIn−Outむら補正値(a1,b1)、(a2,b2)を説明するための図である。この例では、In−Outむら補正値(a1,b1)、(a2,b2)は、図6に示すように主走査方向の位置をx軸とし、濃度をyとしたときに
y=ax+b
の一次関数を一意に決定するための係数a1,a2およびb1,b2として決定される。図6に示す例では、装置の本体1における奥側(IN側)と手前側(OUT側)において、IN側における濃度とOUT側における濃度とが、図示するような一次関数で表される。このとき、濃度によってIn−Outむらが異なり、傾きa1とa2、y切片b1とb2が異なる。この異なりを考慮せずにIn−Outむらの補正を施すと、上述したような問題が生じる。
そこで、本実施の形態では、図4に示す点灯信号発生部61の補正演算部74を、複数の濃度でIn−Outむら(走査方向むら)を補正する補正値提供手段として機能させ、複数の濃度におけるIn−Outむら補正値を用いて補正処理を実行している。より具体的には、補正演算部74は、第1の濃度である濃度D1におけるIn−Outむらの補正値(a1,b1)と、第2の濃度である濃度D2におけるIn−Outむらの補正値(a2,b2)とを入力し、濃度判定部72にて判定された濃度値に応じて、光量むら補正値を変更し、補正値g(x)を出力している。
この補正演算部74では、例えば、濃度判定部72によって判定される濃度値h(x)の値に応じて、光量むら補正値を変更するように構成されている。
まず、濃度値h(x)が第1の濃度D1よりも小さい場合には、補正値g(x)は以下の式で表される。
Figure 0004548054
即ち、濃度値h(x)が第1の濃度D1よりも小さい場合等、濃度がある程度下がれば、In−Outむらが飽和すると考え、濃度D1におけるIn−Outむらの補正値(a1,b1)だけを用いた補正が実行される。
一方、濃度値h(x)が第1の濃度D1よりも大きく、かつ第2の濃度D2よりも小さい場合には、補正値g(x)は以下の式で表される。
Figure 0004548054
かかる場合には、第1の濃度D1および第2の濃度D2の両者におけるIn−Outむらの影響を受けると考えられる。そこで、この両者のIn−Outむら補正値によって補間された補正が実行される。
更に、濃度値h(x)が第2の濃度D2よりも大きい場合には、補正値g(x)は以下の式で表される。
Figure 0004548054
即ち、濃度値h(x)が第2の濃度D2よりも大きい場合等、濃度がある程度より大きくなれば、In−Outむらが飽和すると考え、濃度D2におけるIn−Outむらの補正値(a2,b2)だけを用いた補正が実行される。
図7は、以上のような構成にて、点灯信号発生部61にて実行される処理の流れを示したフローチャートである。点灯信号発生部61では、まず、例えば1200×4800×1ビットからなる画像データ(ビデオデータ)を入力し、バッファ71に記憶する(ステップ101)。濃度判定部72では、例えば対象画素(点灯画素)を中心とした15×15ドットからなる周辺画素の濃度(オン/オフ)を用いて対象画素の濃度を判定し、濃度値h(x)を出力する(ステップ102)。補正演算部74では、まず、対象画素の光量むら補正値f(x)が光量むら補正値記憶部73から読み出される(ステップ103)。また、例えばIn−Outむら補正の補正開始信号などが入力され、In−Outむら補正が必要となる場合には、濃度D1におけるIn−Outむらの補正値(a1,b1)と濃度D2におけるIn−Outむらの補正値(a2,b2)とが読み出される(ステップ104)。尚、濃度判定部72により判定される濃度に応じて、濃度D1および濃度D2の何れか一方が読み出されるように構成することもできる。
その後、補正演算部74では、判定された濃度値h(x)、読み出された光量むら補正値f(x)、および濃度D1のIn−Outむらの補正値(a1,b1)および/または濃度D2のIn−Outむらの補正値(a2,b2)、を用いて、上述した式に基づいて補正演算が行われ、補正値g(x)が出力される(ステップ105)。尚、例えば補正開始信号等が入力されず、In−Outむら補正が必要ではない場合には、補正値g(x)が光量むら補正値f(x)と等しい状態で出力される。
その後、点灯クロック数計算部75では、画像データ(ビデオデータ)と補正値g(x)から得られるむら補正値Bとによって、点灯クロック数が出力される(ステップ106)。例えば、発光順に並び替えられたビデオデータをAとすると、点灯クロック数Yは、例えば、
Y=A・(1+B/255)
で表すことができる。上式において、むら補正値Bは0〜255まで変化し、その結果、点灯クロック数計算部75から出力される点灯クロック数YはA〜2Aまで変化する。
その後、パルス巾演算部76およびPWM回路77によりパルス巾変調が行われ、LED点灯信号が出力されて(ステップ107)、処理が終了する。
次に、図4のブロック図とは異なる、本実施の形態が適用される点灯信号発生部61の第2の構成例について説明する。
図8は、点灯信号発生部61の第2の構成例を示したブロック図である。図4に示す第1の構成例と同様の機能については同様の符号を用いており、説明を省略する。この第2の構成例では、例えば、濃度20%と濃度50%等、濃度毎に異なるむら補正値をメモリに格納している。また、所定のタイミングで、複数濃度でIn−Outむら補正の再計算を実施している。そのために、図8に示す第2の構成例では、図4に示す光量むら補正値記憶部73の代わりに、濃度D1における光量むら補正値記憶部73aと、濃度D2における光量むら補正値記憶部73bとを設け、この濃度D1における光量むら補正値記憶部73aから光量むら補正値f1(x)、濃度D2における光量むら補正値記憶部73bから光量むら補正値f2(x)が、補正演算部74に出力されている。この濃度D1における光量むら補正値記憶部73aおよび濃度D2における光量むら補正値記憶部73bは、In−Outむら補正演算部81によって演算されたむら補正値を読み込んでいる。尚、3つ以上の濃度にてIn−Outむら補正が行われる場合には、第3、第4の光量むら補正値記憶部を備えられる。但し、必ずしもハードウェアとしてのメモリを複数設けることが要求されるのではなく、メモリは単体または複数とし、記憶領域を複数(2つ以上、補正の濃度に応じた数)に分けて記憶する態様であっても構わない。
In−Outむら補正演算部81は、画像形成装置を使用するユーザからの指示等によって発生するIn−Outむら補正開始トリガによって、むら補正の演算を開始する。演算に際して、濃度D1のIn−Outむら補正値(a1,b1)、濃度D2のIn−Outむら補正値(a2,b2)が読み出される。読み出されるこれらの補正値については、図4にて説明したものと同様に、ユーザからの入力や画像読取装置(IIT)3からの読み取りによって予め得られたものがメモリ(図示せず)等に格納されており、演算のタイミングに合わせて読み出される態様が考えられる。勿論、3つ以上の濃度のIn−Outむら補正値が準備されていても構わない。In−Outむら補正演算部81は、むら補正の演算に際し、濃度D1における光量むら補正値記憶部73aおよび濃度D2における光量むら補正値記憶部73bから、それぞれの光量むら補正値f1(x),f2(x)を読み出す。そして、得られた濃度D1のIn−Outむら補正値(a1,b1)および濃度D2のIn−Outむら補正値(a2,b2)を用いてIn−Outむら補正の演算(再計算)を実行する。実行した演算結果は、再度、濃度D1における光量むら補正値記憶部73aおよび濃度D2における光量むら補正値記憶部73bに格納される。
補正演算部74では、濃度判定部72によって得られた濃度値h(x)に応じて、例えば線形補間など、濃度D1の光量むら補正値f1(x)と濃度D2の光量むら補正値f2(x)との補間処理を行い、対象画素の濃度に応じた光量むらの補正値g(x)を出力する。その後は、図4を用いて説明したものと同様な処理が実行される。
このように、第1の構成例や第2の構成例に示すような構成によって、点灯信号発生部61から、In−Outむら補正が施された点灯信号が出力される。この点灯信号は、図3に示すLEDチップ63に提供される。
次に、図3に示すLEDチップ63について説明する。
図9は、LEDチップ63の構成を説明するための回路図であり、ここでは1つめのアレイチップであるChip1を例に挙げている。入力される転送信号と点灯信号は異なるものの、Chip2〜Chip58も同様な構成を備えている。図9に示すLEDチップ63は、例えば128個のサイリスタ(S1〜S128)、128個のLED(LED1〜LED128)、127個のダイオード(CR1〜CR127)、128個の抵抗(R1〜R128)、更には信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗(R1A、R2A、R3A)で構成されている。
各サイリスタ(S1〜S128)の入力端であるアノード端子(A1〜A128)は、電源ライン65に接続されている。この電源ライン65には電源電圧VDD(VDD=5.0V)が供給される。奇数番目サイリスタ(S1、S3、…、S127)の出力端であるカソード端子(K1、K3、…、K127)には、転送信号発生部62からの転送信号CK1が転送電流制限抵抗R1Aを介して供給される。また、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…、S128)の出力端であるカソード端子(K2、K4、…、K128)には、転送信号発生部62からの転送信号CK2が転送電流制限抵抗R2Aを介して供給される。
一方、各サイリスタ(S1〜S128)の制御端であるゲート端子(G1〜G128)は、各サイリスタに対応して設けられた抵抗(R1〜R128)を介して電源ライン66に各々接続されており、電源ライン66は接地(GND)されている。また、各サイリスタ(S1〜S128)に対応して設けられたLED(LED1〜LED128)のゲート端子は、各サイリスタ(S1〜S128)のゲート端子(G1〜G128)に各々接続されている。更に、各サイリスタ(S1〜S128)のゲート端子(G1〜G128)には、ダイオード(CR1〜CR127)のアノード端子が接続されている。ダイオード(CR1〜CR127)のカソード端子は、次段のサイリスタのゲート端子に各々接続されている。すなわち、各ダイオード(CR1〜CR127)は直列接続されている。ダイオードCR1のアノード端子は転送電流制限抵抗R3Aを介して転送信号発生部62に接続され、転送信号CKSを受信する。また、LED(LED1〜LED128)のカソード端子は、点灯信号発生部61から、点灯信号CKI1を受信している。
次に、このようなLEDチップ63の動作について、図10に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
まず、LEDチップ63のChip1に対して動作の開始を指示する場合、転送信号発生部62から図10(A)に示すようなハイレベルの転送信号CKSが供給される。即ち、図9に示したサイリスタS1のゲート端子G1にハイレベルが入力される。転送信号CKSがハイレベルの時に、図10(B)に示すように転送信号発生部62から出力された転送信号CK1がローレベルになると、サイリスタS1がターンオンする。
このように、転送信号CKSがハイレベルにて、転送信号CK1が供給される奇数番目のサイリスタ(S1、S3、…)のうち、ゲート端子の電位が最も高い、即ちサイリスタの閾値電圧以上のゲート電圧となるサイリスタS1がターンオンする。また、このとき、図10(C)に示すように転送信号CK2はハイレベルなので、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)のカソード端子(K2、K4、…)の電位は高いままとなり、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)はオフの状態が維持される。更に、点灯信号CKI1は図10(D)に示すようにハイレベルなので、LED(LED1〜LED128)のカソード端子の電位が高く、LED(LED1〜LED128)は点灯しない。そして、点灯信号CKI1が図10(D)に示すようにハイレベルからローレベルになると、LED1のカソード端子の電位が低くなり、LED1が点灯する。
次に、サイリスタS1がオンの時に、図10(C)に示すように転送信号CK2がローレベルになり、点灯信号CKI1がハイレベルになると、転送信号CK2が供給される偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)のうち、ゲート端子の電位が最も高い、即ちサイリスタの閾値電圧以上のゲート電圧となるサイリスタS2がターンオンするとともに、LED1が非点灯になる。そして、図10(B)に示すように転送信号CK1がハイレベルになると、サイリスタS1はターンオフし、ゲート端子G1の電位が抵抗R1によって徐々に低下するとともに、ゲート端子G2の電位は上昇する。また、これに伴ってゲート端子G3、G4の電位も上昇する。
その後、点灯信号CKI1が図10(D)に示すようにハイレベルからローレベルになると、LED2が点灯する。同様に、サイリスタS2がオンの時に、図10(B)に示すように転送信号CK1が再びローレベルになり、点灯信号CKI1がハイレベルになると、サイリスタS3がターンオンするとともに、LED2が非点灯になる。そして、図10(C)に示すように転送信号CK2がハイレベルになると、サイリスタS2はターンオフする。
このように、LEDチップ63のChip1では、転送信号CK1、CK2が共にローレベルとなる重なり期間(図10に示すTaの期間)を設けつつ、交互にハイレベル、ローレベルを切り替えることにより、サイリスタ(S1〜S128)を順次オンさせるとともに、これに同期して点灯信号CKI1を順次ローレベルにすることにより、LED(LED1〜LED128)を順次点灯させることができる。したがって、LEDチップ63のChip1に接続する信号線としては、転送信号CKS、CK1、CK2のための3本、点灯信号CKI1のための1本、そして2本の電源線(そのうち1本は接地)の合計6本が必要であり、この6本の信号線だけで駆動することが可能である。
尚、LEDチップ63のChip2、Chip3、…、Chip58に関しても同様であり、転送信号CKS、CK1、CK2、そしてそれぞれ点灯信号CKI2〜CKI58によってLEDが順次点灯される。
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、LPH14の各LEDが有する光量むら補正値を読み出すとともに、走査方向むらであるIn−Outむらの傾き分を、光量むら補正値を更に補正するように再計算している。このとき、ある濃度でIn−Out濃度むらを補正しても、異なる濃度ではIn−Out濃度むらが残る場合があり、良好な画像を得るためには単独の濃度での調整では十分でない場合がある。本実施の形態では、複数の濃度で得られたIn−Outむらの情報を用いて、In−Out濃度むらを補正するように構成することで、書き込み濃度によらず、In−Outむらのない良好な画像を得ることが可能となる。
本発明の活用例として、例えば、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、また、この画像形成装置における例えば感光体ドラムを露光して静電潜像を形成するプリントヘッドに適用することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。 LEDプリントヘッド(LPH)の構成を示した図である。 本実施の形態が適用されるLPHのハードウェア構成図である。 点灯信号発生部の構成を示したブロック図である。 (a),(b)は、補正演算部にて、特定のIn−Outむら補正値だけを用いて演算処理を施した場合の補正値演算処理の一例を示した図である。 補正演算部に提供される濃度D1および濃度D2の、各々のIn−Outむら補正値(a1,b1)、(a2,b2)を説明するための図である。 点灯信号発生部にて実行される処理の流れを示したフローチャートである。 点灯信号発生部の第2の構成例を示したブロック図である。 LEDチップの構成を説明するための回路図である。 LEDチップの動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10…画像プロセス系、11…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、14…LEDプリントヘッド(LPH)、15…現像器、51…LEDアレイ、52…プリント基板、53…セルフォックレンズアレイ(SLA)、61…点灯信号発生部、62…転送信号発生部、63…LEDチップ、71…バッファ、72…濃度判定部、73…光量むら補正値記憶部、73a…濃度D1における光量むら補正値記憶部、73b…濃度D2における光量むら補正値記憶部、74…補正演算部、75…点灯クロック数計算部、76…パルス巾演算部、77…PWM回路、81…In−Outむら補正演算部

Claims (11)

  1. 複数の発光素子が配列される発光アレイと、
    入力される画像データに応じ、前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、
    照射対象を有する装置に前記発光アレイが搭載された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得する取得手段と、
    入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段と、
    前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値とを用いて演算を行い、前記発光アレイの光量の補正値を出力する補正値提供手段と
    を有することを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光アレイの前記複数の発光素子における光量むら補正値を予め記憶する記憶手段を更に備え、
    前記補正値提供手段は、前記記憶手段から読み出された光量むら補正値を、前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて補正して、前記発光アレイの光量の補正値を算出することを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段を更に備え、
    前記補正値提供手段は、前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記第1の濃度および前記第2の濃度との関係から前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて前記走査方向むらを補正することを特徴とする請求項2記載の発光装置。
  4. 複数の発光素子が配列される発光アレイと、
    前記発光アレイの光量むら補正値として、第1の濃度における光量むら補正値、および第2の濃度における光量むら補正値を記憶する光量むら補正値記憶手段と、
    前記光量むら補正値記憶手段に記憶された前記第1の濃度における光量むら補正値および前記第2の濃度における光量むら補正値から、入力される画像データの濃度に応じた補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段により算出された前記補正値を用いて前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段とを含み、
    前記光量むら補正値記憶手段は、照射対象を有する装置に前記発光アレイが搭載された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値を用いて得られる前記第1の濃度における光量むら補正値を記憶し、および当該照射対象を有する装置に当該発光アレイが搭載された際に当該複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて得られる前記第2の濃度における光量むら補正値を記憶することを特徴とする発光装置。
  5. 前記発光素子を点灯させる所定のタイミングにて、前記第1の濃度における光量むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を演算する演算手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の発光装置。
  6. 像担持体と、
    複数の発光素子をアレイ状に配設した発光アレイと当該発光素子からの光を結像するレンズアレイとを含み前記像担持体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドと、
    前記発光アレイの前記複数の発光素子に対する点灯信号を発生する点灯信号発生手段と、
    前記像担持体に対向して前記プリントヘッドが配置された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得する取得手段と、
    入力される前記画像データの濃度を判定する濃度判定手段とを含み、
    前記点灯信号発生手段は、前記濃度判定手段により判定された前記画像データの濃度と前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値とを用いて演算を行い、前記発光アレイの光量が補正された点灯信号を発生することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記取得手段から取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、前記像担持体または前記プリントヘッドが交換された際の前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記取得手段から取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、走査方向のIN側とOUT側とを結ぶ一次関数によって決定される値であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  9. 前記点灯信号発生手段は、現在の光量むら補正値を読み出し、前記取得手段から取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値から得られる濃度の傾き分を補正して前記点灯信号を発生することを特徴とする請求項7または8記載の画像形成装置。
  10. 像担持体と当該像担持体を露光して静電潜像を形成するための複数の発光素子が配列されたプリントヘッドとを有する画像形成装置における濃度むら補正方法であって、
    前記像担持体に対向して前記プリントヘッドが配置された際に前記複数の発光素子の配列方向に亘って現れる走査方向むらを補正するための第1の濃度における走査方向むら補正値および第2の濃度における走査方向むら補正値を取得するステップと、
    前記プリントヘッドにおける現在の光量むら補正値に、取得された前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値を用いて新たな光量むら補正値を演算するステップと
    を含む画像形成装置の濃度むら補正方法。
  11. 取得される前記第1の濃度における走査方向むら補正値および前記第2の濃度における走査方向むら補正値は、入力される第1の濃度および第2の濃度の各々に対する、前記走査方向におけるIN側とOUT側との濃度変化の一次関数であることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置の濃度むら補正方法。
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