JP4547112B2 - 温度検出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、蒸気配管に取り付けられるスチームトラップの動作不良に伴う蒸気配管の温度の低下を検出して視認可能な異常表示を行う用途に用いられる温度検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、スチームトラップに性能劣化や故障などに起因する動作不良が生じた場合には、復水が溜まり過ぎて蒸気配管の温度が低下する。そこで、従来では、蒸気配管の温度を簡易的に検出してその検出温度に基づきスチームトラップのような機器の正常または異常の別を視認可能に表示する温度検出器が案出されている。この温度検出器として、形状記憶合金製のコイルばねの記憶形状によっておおよその検知温度を設定するものがあり、蒸気配管などの被温度検出体が検知温度以下になったときに、視認可能な警告表示を行うようになっており、多くの産業分野で利用されている。このような温度検出器としては、特開平10−62267号公報に開示の配管の温度表示装置(以下、第1の従来技術という)、実用新案登録第2531859号公報に開示のドレン排出装置用作動表示器(以下、第2の従来技術という)および実用新案登録第2531860号公報に開示のドレン排出装置用作動表示器(以下、第3の従来技術という)が知られている。
【0003】
前記第1の従来技術は、形状記憶合金製のコイルばねを、被温度検出体の蒸気配管の外周に巻装してその一端を蒸気配管に固定し、コイルばねの他端側に可動リングを蒸気配管の長手方向に移動可能に外挿し、可動リングを、バイアスばねでコイルばねが縮む方向に付勢し、基端が可動リングに係合された指針によって、可動リングの位置に応じた配管の温度を表示する。これにより、配管の温度を指針の指示値によって目視で確認できる。
【0004】
前記第2の従来技術は、形状記憶合金製のコイルばねの上端を、被温度検出体の蒸気配管に取り付けられる外筒内に懸け渡したピンに固定し、且つコイルばねの下端に錘を吊り下げ、外筒の温度によってコイルばねが伸長状態または収縮状態になることにより、錘を外筒の外部に露出または外筒内に収容する構成になっている。これにより、錘が外筒から露出しているか否かによって蒸気配管が所定温度であるか否かを一目瞭然に視認できる。
【0005】
前記第3の従来技術は、形状記憶合金製のコイルばねの上端を、被温度検出体の蒸気配管に取り付けられる外筒の内面上部に固定し、且つコイルばねの下端を回転自在のレバーの支点と一端のウエイトとの間に連結し、レバーの他端を、外筒に沿ってマーカーガイド内を移動可能なマーカーに連結扞を介して連結した構成になっている。これにより、マーカーがマーカーガイドから露出しているか否かによって蒸気配管が所定温度であるか否かを一目瞭然に視認できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第1の従来技術では、形状記憶合金製のコイルばねを蒸気配管の外周に直接巻き付ける構成であるため、被温度検出体が蒸気配管のような円筒体に限定されてしまうだけでなく、蒸気配管の径または長さの相違に対応してコイルばねの径および長さを変更する必要があるので、汎用的な温度検出器となりえない。また、形状記憶合金製のコイルばねは、屋外に設置する場合に外気に露呈した取付状態となるから、特に冬場の冷気を受けたとき、蒸気配管の温度が設定値よりも高いにもかかわらず、コイルばねの温度が設定値以下に低下して、動作不良を生じるおそれがある。
そこで、一般に、蒸気配管の無駄な放熱を防止する手段として、ベルト状の保温材を蒸気配管に巻き付けて外気から遮断することがよく行われているが、露出したコイルばねを保温材で覆うと、保温材がコイルばねを押さえ付けるため、コイルばねの動作を妨げるという難点がある。さらに、蒸気配管の外周に巻装したコイルばねとバイアスばねとの間には、可動部を蒸気配管の長手方向に移動可能に設けるとともに、この可動部には、表示部に回転可能に取り付けた指針の基端部を係合させる必要があるので、取り付け作業が面倒である。
【0007】
一方、前記第2の従来技術では、第1の従来技術のバイアスばねに代えて錘を用いているため、垂直配置の取り付けが条件となり、スチームトラップなどの適用機器の取付方向や大きさによっては使用範囲が制限される可能性があるものの、スチームトラップの大きさに依らず外筒や形状記憶合金製のコイルばねなどの形状および寸法を画一化でき、汎用的な温度検出器としてコンパクトにまとめられる利点がある。
【0008】
その反面、形状記憶合金製のコイルばねは、外筒の周壁に懸け渡した細いピンに上端を引っ掛けた状態で取り付けているので、コイルばねの受熱手段としては、外筒からの輻射熱のみに依存せざるを得ないから、基本構成として外筒内部を密閉する必要がある。そのような構成とした場合においても、輻射のみではコイルばねへの伝熱性が悪いので、外筒の温度変化に対する形状記憶合金製のコイルばねの温度追従性に問題が残り、コイルばねが外筒の温度変化に反応するまでにかなりの時間が経過したり、外筒の温度に対するコイルばねの形状変化にずれが生じる結果を招き易く、温度の検出感度が低いものとなる。また、前記第3の従来技術においても、上述した第2の従来技術とほぼ同様の問題がある。
【0009】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、外気環境やその温度変化に拘わらず被温度検出体から形状記憶合金製のコイルばねへの確実な伝熱性を常に維持でき、コンパクトな構成で汎用性に優れた温度検出器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係る温度検出器は、被温度検出体に接触して受熱する筒体と、前記筒体内に収納されて所定の温度範囲で記憶形状を保持する形状記憶合金製のコイルばねと、前記筒体の内面に接触して固定される外周面を持つ胴部と前記コイルばねの一端部に螺合してこの一端部を保持するねじ部とを有する伝熱性のばね固定具と、前記コイルばねの他端部に螺合してこの他端部を保持するねじ部を一端部に有し、前記筒体内でその軸心方向に移動可能に配置された可動部材と、前記可動部材の他端部に取り付けられて前記筒体に対して外方に突出または内方に没入することによって表示を行う表示部と、前記コイルばねの記憶された形状の保持力によって前記可動部材が受けるばね力と反対方向のばね力を前記可動部材に付加するバイアスばねと、前記コイルばねを前記ばね固定具または前記可動部材の少なくとも一方のねじ部に径方向外方から弾性力で押し付けるばね押付具とを備え、前記筒体は、少なくとも前記ばね固定具および形状記憶状態のコイルばねの外周に対向する部分が伝熱性の材料で形成されている。
【0011】
この温度検出器では、被温度検出体から筒体、ばね固定具の胴部およびねじ部を通じて形状記憶合金製のコイルばねに熱伝導で熱が伝わり、被温度検出体の温度が一定範囲、例えば一定値以上を保持している場合には、この被温度検出体から熱伝導で受熱したコイルばねも所定の温度範囲、例えば形状記憶温度以上を保って予め記憶された形状(例えば収縮形状)を保持し、可動部材がバイアスばねのばね力に抗してコイルばねの形状保持力によって引っ張られて、表示部が筒体内に収容されている。被温度検出体が一定範囲から外れると、例えば一定温度以下に低下すると、コイルばねの温度は、所定の温度範囲から外れて記憶形状の保持力を維持できなくなるので、バイアスばねは、コイルばねのばね力に打ち勝って可動部材をコイルばねから離間する方向に移動させる。これにより、可動部材に取り付けられている表示部は、筒体から突出または没入して、被温度検出体が一定温度範囲から外れたことを視認可能に表示する。また、コイルばねをばね固定具または可動部材の少なくとも一方のねじ部に径方向外方から弾性力で押し付けるばね押付具を備えているので、コイルばねがねじ部に対し密着されて接触面積が大きくなり、ねじ部からコイルばねに熱伝導で効率的に熱が伝わるとともに、コイルばねが収縮動作するときにねじ部から外れるのを確実に防止して、可動部材を円滑に移動させることができる。
【0012】
また、この温度検出器は、被温度検出体に接触して受熱する筒体の内面に、ばね固定具の胴部の外周面が接触して大きな受熱面積を確保した相対位置で固定され、さらに、ばね固定具のねじ部に、コイルばねの一端部が螺合しているから、単に平滑な円周面を持つ環状溝にコイルばねを巻き付ける場合に比べて、前記一端部が安定して保持されるうえに、接触面積、つまり受熱面積が大きくなるから、筒体が被温度検出体から受熱した熱がコイルばねに対し、熱伝導により効率的に伝わる。しかも、コイルばねは、筒体の内面からの輻射熱によっても受熱するので、コイルばねは、被温度検出体が検知温度以下または以上となったときに正確、且つ迅速に反応して形状変化する。また、コイルばねは、筒体内に収納されているので、屋外に設置した場合にも外気の温度変化の影響を受けにくい。さらに、各構成部材は筒体内に収納された構成になっているとともに、取り付けに際しては、筒体を被温度検出体に接触させて固定するだけの簡単な作業を行うだけでよいので、汎用的な温度検出器として利用することができる。また、筒体は、被温度検出体の形状や寸法に拘わらず、形状および寸法を画一化してコンパクトなものにすることができる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では、さらに、前記ばね固定具に、前記コイルばねの中空部に挿通されてこのコイルばねの径方向への移動を規制するガイド部が設けられている。これにより、コイルばねは、収縮動作を行う際に筒体の内面に強く接触するのが抑制されて円滑に動作するとともに、コイルばねを筒体の内面に可及的に近接させた配置とすることが可能となり、筒体の内面からの輻射熱をコイルばねに効率的に受熱させることができる。筒体の内面とコイルばねの外周部との間隙は0.5〜2.0mmとするのが好ましい。間隙が0.5mm未満であれば、コイルばねが筒体の内面に強く接触するおそれがあり、2.0mmを越えると、筒体の内面からの輻射熱をコイルばねに効率的に受熱させ難くなる。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態では、さらに、前記筒体の内面に固定され、前記可動部材が前記軸心方向に移動自在に挿通されるとともに、前記バイアスばねの一端部を支持するバイアス支持体を備えている。このバイアス支持体により、バイアスばねと可動部材とが支持されて位置が安定するから、バイアスばねのばね力を所要値に設定して、コイルばねが所定の温度範囲から外れて形状保持力(ばね力)を消失したときに、バイアスばねのばね力によって可動部材を確実に移動させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る温度検出器TDを示す縦断面図である。同図おいて、この温度検出器TDの外装ケースとなる筒体1は、伝熱性、つまり高い熱伝導率を有する材料であるアルミニウムによって円筒状に形成されており、被温度検出体(図示せず)に対して外面を直接接触させた配置で固定して取り付けられ、被温度検出体から受熱する。この筒体1の一端側(図の左端側)には、筒体1と同様にアルミニウムで形成されたばね固定具2が嵌合固定されている。このばね固定具2は、筒体1の内周面に圧着する外周面を持つ胴部3と、この胴部3よりも小さな径を有する外周面にねじ溝が形成されたねじ部4と、このねじ部4よりもさらに小さな径を有する断面円形の棒状に形成されたガイド部7とが一体形成されている。
【0017】
形状記憶合金製のコイルばね8は、その一端部(図の左端部)をばね固定具2のねじ部4に螺合して係止されているとともに、その一端部の外周部分を覆う配置で取り付けられたばね押付具9の弾性力が径方向外方から付与されていることにより、ねじ部4に押し付けられて保持されている。すなわち、ばね押付具9は、図2(a),(b)の正面図および右側面図に示すように、矩形状の金属板をコイルばね8の外径よりも僅かに小さい内径を有する弧状に湾曲してC字形状に形成されたものである。また、図1の一部の拡大図である図4に示すように、コイルばね8は、ねじ部4の断面台形のねじ山4aの高さよりも僅かに大きな径を有してねじ山4aから僅かに突出する状態でねじ溝4bに嵌め入れられている。
ばね押付具9は、拡径状態に僅かに弾性変形してコイルばね8に外嵌されることにより、変形による復元力でコイルばね8のねじ山4aから突出した外周部に圧接して、コイルばね8をねじ溝4bに対し離脱しないよう押し付けている。
【0018】
図1に示す筒体1の中央部よりも他端(図1の右端)寄りの内周面にはバイアス支持体10が固定されている。このバイアス支持体10は、図3(a),(b)の正面図および右側面図に示すように、円形の一部に切欠部10bが形成された側面形状を有する比較的厚みの大きなリング状部材であって、筒体1の内径よりも僅かに大きな外径を有しており、中心孔10aを僅かに縮径する状態に変形されて筒体1内に圧入されることにより、その変形による復元力で筒体1の内周面に圧着して固定されている。
【0019】
図1に示す筒体1の中央部から他端部(図1の右端部)にかけて、可動部材11が筒体1内でその軸心方向に移動自在に収納されている。この可動部材11は、バイアス支持体10の中心孔10aに摺動自在に挿通されたシャフト部12と、このシャフト部12の一端部(図1の左端部)に連設された保持用ねじ部13と、シャフト部12の他端から突設された取付用ねじ部14とが一体形成されている。保持用ねじ部13には、コイルばね8の他端部が螺合して係止されているともに、コイルばね8の外周部分を覆う配置で取り付けられたばね押付具17の弾性力が、コイルばね8に対し径方向外方から付与されていることにより、コイルばね8がねじ部4に押し付けられて離脱しないよう保持されている。このばね押付具17の構造および作用は、ばね固定具2のねじ部4側のばね押付具9と同一である。
【0020】
可動部材11のシャフト部12の他端部には、円柱状の表示部18が、これの雌ねじ部18aに取付用ねじ部14がワッシャ19を介在して螺合されることにより、連設されている。この表示部18の外面は、この実施形態において赤色に着色されている。バイアス支持体10と表示部18との間には、圧縮コイルばねからなるバイアスばね20が、シャフト部12に巻装して介挿されている。
【0021】
前記コイルばね8の形状記憶温度(記憶形状を発現する限界温度)は、例えば70°Cであり、この実施形態では、70°C以上である所定の温度範囲において図1に図示の収縮状態の記憶形状を維持するとともに、所定の温度範囲外、例えば、ヒステリシスの影響により60°C以下の温度になったときに、記憶形状を維持するばね力(保持力)が消失して柔らかくなる。
【0022】
つぎに、前記温度検出器TDの作用について説明する。この温度検出器TDは、例えば図5に示すように、スチームトラップ30が取り付けられている蒸気配管31の外面に平行配置で接触させて、金属バンド32で固定して取り付けられる。このとき、図1のコイルばね8は、ほぼ常温であって、記憶形状を維持するばね力を消失しているため、可動部材11は、バイアスばね20のばね力を受けて図1の矢印A方向に移動され、保持用ねじ部13がバイアス支持体10に当接した2点鎖線で示す位置に位置決めされ、表示部18が2点鎖線で示すように筒体1の外部に突出している。
【0023】
温度検出器TDが取り付けられたスチームトラップ30が正常に動作して配管31が一定温度以上に保たれている場合には、配管31から筒体1、ばね固定具2の胴部3およびねじ部4を介してコイルばね8に熱伝導で熱が伝わるとともに、配管31の内周面からの輻射熱がコイルばね8に伝達される。これにより、コイルばね8は、70°C以上の温度まで上昇したときに、収縮状態の記憶形状に復元するとともに、その収縮時に生じる大きな形状保持力によって、バイアスばね20のばね力に抗し可動部材11を図1の図示位置まで引っ張って移動させ、表示部18を筒体1内に完全に収容される位置まで引っ張り込む。そののち、スチームトラップ30が正常動作を続けて配管31の温度が一定値以上に維持され続けたときには、コイルばね8が収縮状態の記憶形状を維持し続けるため、表示部18が筒体1内に収容された状態に保持される。
【0024】
図5のスチームトラップ30に機能低下または故障などの動作不良が生じた場合には、復水が溜まり過ぎて配管31の温度が一定値よりも低下する。この配管31から受熱している図1のコイルばね8は、これの温度が60°C以下に低下したときに、記憶形状を維持する保持力が消失して柔らかくなる。そのため、可動部材11は、バイアスばね20のばね力によって保持用ねじ部13がバイアス支持体10に当接する位置まで移動されて、表示部18が筒体1から突出する。
したがって、作業者は、外周面が赤色に着色された表示部18が筒体1から突出しているのを視認して、スチームトラップ30が機能低下や故障などに起因して動作不良であると一目瞭然に判断できる。
【0025】
この温度検出器TDでは、配管31から受熱する筒体1からコイルばね8までの伝熱経路における筒体1と胴部3との接触面積およびねじ部4とコイルばね8との接触面積がいずれも大きく設定されている。すなわち、ばね固定具2は、胴部3の十字状に形成された溝部3aに治具を押し入れて胴部3を拡径した状態としたのち、この胴部3を筒体1内に圧入して取り付けられることにより、胴部3の外周面全体が伝熱面として筒体1の内周面に密着している。また、ねじ部4のねじ溝4bに嵌入されたコイルばね8の一端部は、図4に示すように、ねじ部4のねじ山4aの頂面に対し0.1 mm程度の突出幅pで径方向外方に突出して、この突出した外周部がばね押付具9で径方向内方へ押圧されている。
【0026】
したがって、筒体1と胴部3間およびねじ部4とコイルばね8の一端部間は、いずれも比較的大きな接触面積で接触して、高い伝熱性が確保されている。さらに、コイルばね8は、その外周部と筒体1の内面との間隙cが0.5〜2mm程度に近接する配置で配設されているため、筒体1の内周面からの輻射熱が効率良くコイルばね8に伝わるとともに、輻射熱によって保温効果が得られる。これにより、コイルばね8は、筒体1の熱が効果的、かつ効率的に伝えられて、筒体1の温度に対し正確に追従しながら温度変化する。しかも、コイルばね8は、筒体1内に収納されているので、屋外に設置した場合にも外気の温度変化の影響を殆ど受けない。そのため、この温度検出器TDは、図5の配管31の温度変化に基づくスチームトラップ30の動作不良を正確に検出して表示することができる。
また、コイルばね8は、筒体1がコイルばね8の形状記憶温度に相当する温度に達したときに、短時間で迅速に収縮状態の記憶形状に復元する。
【0027】
また、一般に、形状記憶合金製のコイルばね8は、その全体が常に均等に受熱されることが少ないとともに、可動部材11との関係で伸縮動作が蛇行的な複雑な動きを伴うものとなり易い。これに対し、前記温度検出器TDでは、コイルばね8の中空部に挿通されているばね固定具2のガイド部7が、コイルばね8を径方向外方へ変位しないよう規制する。これにより、コイルばね8は、不均等な受熱によって部分的な温度むらが生じても、筒体1の長手方向に沿って円滑に伸縮動作を行う。さらに、コイルばね8の伸縮動作の際の径方向外方への変位がガイド部7で抑制されるから、上述したコイルばね8を筒体1の内面に対し小さな間隙cに近接させた配置とするのが容易になる。ガイド部7がない場合、コイルばね8が伸縮動作の際に蛇行して筒体1の内面に接触し、その接触時の摩擦で動作不良が生じ易くなる。なお、ガイド部7は、コイルばね8が収縮したときに移動する可動部材11の保持用ねじ部13が当接しない位置まで延出した長さとすることができる。
【0028】
さらに、前記温度検出器TDでは、各構成部材が筒体1内に収納された構成になっているとともに、取り付けに際して、筒体1を蒸気配管のような被温度検出体に接触させて固定するだけでよいから、被温度検出体の形状や寸法に拘わらず筒体1の径および長さを画一化したコンパクトなものにすることができるとともに、汎用的な温度検出器として利用することができる。
【0029】
なお、前記実施形態では、筒体1およびばね固定具2を、熱伝導率の高い材料であるアルミニウムで形成した場合について説明したが、熱伝導率の高い他の金属、例えば銅で形成してもよい。また、ばね固定具2は、アルミニウムや銅に比較して熱伝導率が若干低い真鍮を用いて形成しても、上述と同様の効果を得ることができる。
さらに、前記実施形態では、筒体1は一体物になっているが、例えば、筒体1におけるばね固定具2および形状記憶状態(この例では収縮状態)のコイルばね8の外周に対向する部分、つまりこの実施形態では、ばね固定具2の取付部(筒体1の左端部)からコイルばね8の収縮状態における可動部材11の保持用ねじ部13の配置位置までに対応する部分を、熱伝導率の高い材料で構成し、その他の部分を耐熱性樹脂などの熱伝導率の低い材料で構成し、それら2部分を接合して筒体を形成してもよく、その場合には、筒体1からの放熱を抑制できる効果が得られる。
さらにまた、この温度検出器TDの被温度検出体への取付手段は、実施形態の金属バンド32に限らず、被温度検出体の形状などに対応して、板状ばね、磁石付きの止め具、または耐熱性接着剤などを用いることができる。
【0030】
また、前記実施形態では、コイルばね8が形状記憶温度以下になったときに表示部18を筒体1から突出させてスチームトラップ30の動作不良を表示する場合を例示しているが、形状記憶合金製のコイルばね8として、形状記憶温度以上の高温となったときに伸長状態の記憶形状となるタイプのものを用いて、形状記憶温度以上であるときに、コイルばね8が、引っ張りばねからなるバイアスばね20のばね力に抗して表示部18を突出させて、スチームトラップ30が正常動作であることを表示するようにしてもよい。その場合には、表示部18の外周面を青色に着色表示することが好ましく、その青色表示の視認によってスチームトラップ30が正常動作であることを確認できる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る温度検出器によれば、被温度検出体の熱がコイルばねに対し効率的に伝わるとともに、コイルばねが筒体の内壁からの輻射熱によっても受熱するので、コイルばねは、被温度検出体の温度に追従して正確、且つ迅速に反応して形状変化する。また、コイルばねは、筒体内に収納されているので、屋外に設置した場合にも外気の温度変化の影響を殆ど受けない。さらに、各構成部材は筒体内に収納された構成になっているとともに、取り付けに際しては、筒体を被温度検出体に接触させて固定するだけの簡単な作業を行うだけでよく、また、筒体は、被温度検出体の形状や寸法に拘わらず形状および寸法を画一化してコンパクトなものにできるとともに、汎用的な温度検出器として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る温度検出器を示す縦断面図である。
【図2】(a),(b)はそれぞれ同上の温度検出器におけるばね押付具を示す正面図および右側面図である。
【図3】(a),(b)はそれぞれ同上の温度検出器におけるバイアス支持体を示す正面図および右側面図である。
【図4】図1の一部の拡大図である。
【図5】同上の温度検出器の取付状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…筒体、2…ばね固定具、3…胴部、4…ばね固定具のねじ部、7…ガイド部、8…コイルばね、9,17…ばね押付具、10…バイアス支持体、11…可動部材、13…保持用ねじ部(可動部材のねじ部)、18…表示部、20…バイアスばね、31…蒸気配管(被温度検出体)、TD…温度検出器。
Claims (4)
- 被温度検出体に接触して受熱する筒体と、
前記筒体内に収納されて所定の温度範囲で記憶形状を保持する形状記憶合金製のコイルばねと、
前記筒体の内面に接触して固定される外周面を持つ胴部と前記コイルばねの一端部に螺合してこの一端部を保持するねじ部とを有する伝熱性のばね固定具と、
前記コイルばねの他端部に螺合してこの他端部を保持するねじ部を一端部に有し、前記筒体内でその軸心方向に移動可能に配置された可動部材と、
前記可動部材の他端部に取り付けられて前記筒体に対して外方に突出または内方に没入することによって表示を行う表示部と、
前記コイルばねの記憶された形状の保持力によって前記可動部材が受けるばね力と反対方向のばね力を前記可動部材に付加するバイアスばねと、
前記コイルばねを前記ばね固定具または前記可動部材の少なくとも一方のねじ部に径方向外方から弾性力で押し付けるばね押付具とを備え、
前記筒体は、少なくとも前記ばね固定具および形状記憶状態のコイルばねの外周に対向する部分が伝熱性の材料で形成されている温度検出器。 - 請求項1において、さらに、前記ばね固定具に、前記コイルばねの中空部に挿通されてこのコイルばねの径方向への移動を規制するガイド部が設けられている温度検出器。
- 請求項1または2において、さらに、前記筒体の内面と前記コイルばねの外周部との間隙が0.5〜2.0mmに設定されている温度検出器。
- 請求項1,2または3において、さらに、前記筒体の内面に固定され、前記可動部材が前記軸心方向に移動自在に挿通されるとともに、前記バイアスばねの一端部を支持するバイアス支持体を備えた温度検出器。
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