本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図1は、本発明の遊技球流路保護部材が適用された実施例としての遊技機設置島1の内部構造を示す断面図であり、図2は、(a)は流下溝の内部構造を示す一部破断斜視図であり、(b)は側部樋を下方から見た状態を示す要部斜視図であり、図3は、図1のA−A断面図であり、図4は、図1のB−B断面図であり、図5は、図3の流下溝を示す要部拡大断面図であり、図6は、(a)は流下溝における下流側の内部構造を示す斜視図であり、(b)は揚送研磨装置と流下溝との接続状況を示す概略平面図であり、図7は、(a)は幅狭の流下溝に流路保護部材を適用した状態を示す断面図であり、(b)は(a)よりも幅広の流下溝に流路保護部材を適用した状態を示す断面図である。尚、以下の説明において、図1の手前側を遊技機設置島の前側、奥側を後側、左右側を左右(長手)側として説明する。
図1に示されるように、遊技機設置島1は、左右方向に向けて細長に形成されており、その前後面には、遊技機の一例であるパチンコ機2及び該パチンコ機2において遊技に使用する遊技媒体としてのパチンコ球の貸出を実施させる球貸処理機(図示略)が、長手方向(左右方向)に向けて複数列設されている。
遊技機設置島1の略中央上部には、パチンコ球が貯留される上部タンク3が設けられており、この上部タンク3内に貯留されたパチンコ球は、遊技機設置島1内の長手方向両端部に向かってそれぞれ下方に傾斜するように配設された左右の供給樋4に流入するようになっている。これら左右の供給樋4には、流下するパチンコ球を各パチンコ機2に供給するための支流樋5が、供給樋4の前後(球の流下方向に向かって左右)の側板に、流下方向に向かって所定間隔おきに複数配設されており、これら支流樋5に供給されたパチンコ球は、各パチンコ機2の背面に設けられた球タンク6に供給されるようになっている。
左右の供給樋4それぞれの下流側端部には、例えばメンテナンス時等において供給樋4内のパチンコ球を後述する流下溝9L,9R内にそれぞれ流出させる球抜き管7が設けられている。尚、通常時にはこの球抜き管7内をパチンコ球が流下しないようになっている。
遊技機設置島1の内部には、パチンコ機2より排出されたアウト球を受け入れて後述する流下溝9L,9Rに排出するアウト球タンク8が、パチンコ機2が載置される繕板13の上面に、各パチンコ機2に対応するように複数設けられている。尚、各アウト球タンク8からは排出ノズル8aが下方に向けて延設されており、受け入れた球をこの排出ノズル8aを介して排出するようになっている。
また、上部タンク3からは、該上部タンク3内部に貯留されるパチンコ球の貯留量が所定量以上となってオーバーフローしたパチンコ球を、後述する流下溝9L,9Rそれぞれに導くオーバーフロー樋12が左右に向けて延設されているとともに、これら左右のオーバーフロー樋12の下流側端部からは、オーバーフロー管18が垂下されている。
左右の流下溝9L,9Rは、本発明の遊技球流路を構成しており、図1〜図3に示されるように、当該遊技機設置島1の内部前後左右側にそれぞれ配置される木製の側板9a〜9d及び底板9eにより、上面が開口する横長箱状にそれぞれ形成されており、遊技機設置島1の長手方向の略中央位置に配置される揚送研磨装置25を挟んでその左右側、つまり遊技機設置島1の左右両側(長手方向の両側)の下部にそれぞれ配置される。
流下溝9L,9Rそれぞれにおける前後の側板9a,9b及び底板9eは、遊技機設置島1の左右方向に向けて横長に形成されている。底板9eは、その上面が遊技機設置島1の長手方向の端部側から中央の揚送研磨装置25側に向けて下方に傾斜するように配設されており、パチンコ球が流下(移動)する遊技球流路を構成している。また、この底板9eの上面には、該底板9eの上面を幅方向にわたり保護するための遊技球流路保護部材50(以下、流路保護部材50と略称する)が、底板9eの長手方向に向けて敷設されている。尚、流路保護部材50の詳細は後述することとする。
また、遊技機設置島1の左側端部には、遊技者が獲得したパチンコ球を計数するための計数装置15が配設されており、この計数装置15内に投入されたパチンコ球は、該計数装置15に設けられている球投入口15aから連設された返却路16を介して、流下溝9L内に配設された誘導樋19に流入し、該誘導樋19により揚送研磨装置25側まで誘導された後、流下溝9L内に落下するようになっている。つまり、計数装置15にて計数された計数済み球は、遊技機設置島1の内部左側に配設された流下溝9Lに返却されるようになっている。
誘導樋19は、図1及び図4に示されるように、所定の前後幅寸法を有するとともに前後幅方向に向けて略水平をなす水平面部19aと、該水平面部19aにおける前後幅方向の両端側から外方に向けて上方に傾斜するように連設される傾斜面部19b,19bとが屈曲形成されてなる1枚の金属板からなり、流下溝9Lの内部における前後幅方向の中央所定高さ位置に、返却路16から揚送研磨装置25側に向けて下方に傾斜するように延設されている。尚、該誘導樋19の上面には、ゴム製の保護シート(図示略)が敷設されており、流下するパチンコ球との当接や、遊技機設置島1の内部上方から落下してくるパチンコ球(例えばパチンコ機2の球タンク6や供給樋4,オーバーフロー樋12等から零れ落ちた球等)による誘導樋19の損傷が防止されている。
また、誘導樋19の下流側端部は、図1に示されるように流下溝9L内部における揚送研磨装置25側に立設された区画板21まで延設されており、該誘導樋19上を流下してくる計数球は、流下溝9L内部における区画板21よりも上流側に落下されるようになっている。尚、誘導樋19上を流下してくる計数球は、流下途中または下流側端部に設けられた幅方向を向く球受板(図示略)に衝突すること等により、該水平面部19aから傾斜面部19bに乗り上げて該傾斜面部19bの外端縁から落下するようになっている(図4参照)。
流下溝9L内部における区画板21よりも上流側に落下した球は、区画板21の下部に形成された連通口21a(図1参照)を通過して区画板21よりも下流側に形成される合流部22内に流入した後、後述する連通口10a,接続管10,流入口37を介して揚送研磨装置25に供給される。
誘導樋19の前後幅方向の両側方には、図4に示されるように、遊技機設置島1の前後面にそれぞれ配設された各アウト球タンク8から排出されるパチンコ球を回収する回収樋17,17が並設されている。回収樋17,17は、硬質の塩化ビニル樹脂により樋状に形成されており、流下溝9Lの内部における誘導樋19よりも若干上方位置に、計数装置15側から揚送研磨装置25側に向けて下方に傾斜するように配設されており、その下流側端部は区画板21の上方を越えて合流部22まで延設されている。
このように、各パチンコ機2からアウト球タンク8を介して排出されるパチンコ球は、回収樋17,17を流下して合流部22内に排出されるため、誘導樋19を流下する計数球よりも優先して揚送研磨装置25に供給されるようになっている。
すなわち、流下溝9Rは、中央の揚送研磨装置25から端部側に向けて並設される各パチンコ機2からアウト球タンク8を介して排出されるパチンコ球を長手方向にわたり受け入れることができるように構成されており、流下溝9Lは、計数装置15にて計数された計数済み球を長手方向にわたり受け入れることができるように構成されている。
左右の流下溝9L,9Rにおける揚送研磨装置25側に配置される側板9cの下部には、図6に示されるように、揚送研磨装置25の本体下部に形成されたパチンコ球の流入口37(図1参照)に連通する連通口10aが形成されている。流下溝9L,9R内のパチンコ球は、連通口10aから流出した後、連通口10aと流入口37とを接続する接続管10(図1及び図6(b)参照)内を流下し、流入口37を介して揚送研磨装置25の本体内に流入する。そして、装置内部に設けられたコンベア等の揚送部材(図示略)等により上方に揚送されるとともに、揚送中において図示しない研磨布や研磨ペレット等の研磨部材により研磨されるようになっている。また、揚送・研磨された揚送球は、上部タンク3内上部に配置される排出口38(図1参照)から上部タンク3内に排出されるようになっている。
これら遊技機設置島1内に配設される供給樋4、支流樋5、オーバーフロー樋12、回収樋17,17、オーバーフロー管18、誘導樋19、流下溝9L,9R、揚送研磨装置25とにより、遊技機設置島1内におけるパチンコ球の循環経路が構成されており、これらのうち供給樋4、支流樋5、オーバーフロー樋12、回収樋17,17、誘導樋19、流下溝9L,9Rは、パチンコ球が移動(本実施例では自然流下)する遊技球流路を構成している。
次に、流下溝9L,9Rの底板9eの上面に敷設される流路保護部材50の詳細な構造について、図2〜図5に基づいて説明する。尚、流路保護部材50は流下溝9L,9Rそれぞれの底板9eの上面(底面)に敷設されるが、構造は同一であるため、以下の説明では流下溝9Rに敷設される流路保護部材50についてのみ説明し、流下溝9Lに敷設される流路保護部材50の説明は省略することとする。
図2に示されるように、流路保護部材50は、底板9eの前後幅方向の側端部、つまりパチンコ球の流下方向に向かって左右側端部にそれぞれ配設される一対の側部樋51,52と、該一対の側部樋51,52間に配設され、該一対の側部樋51,52それぞれの一部に重ね合わせた状態で接続される中央樋53(中央保護部材)と、から構成されている。
尚、以下の説明において、底板9e、側部樋51,52、中央樋53の幅方向とは、図1における前後幅方向、つまりパチンコ球の流下方向(各部材の長手方向)に向かって直交する方向である。すなわち、底板9e、側部樋51,52、中央樋53の幅方向の外側端部とは、パチンコ球の流下方向(各部材の長手方向)に向かって左右側の端部であり、また、底板9e、側部樋51,52、中央樋53の幅方向の左右側端部とは、パチンコ球の流下方向の上流側から下流側に向かって左側及び右側の端部である。
つまり、側部樋51は、遊技球流路である流下溝9L,9Rの底面(底板9eの上面)における幅方向の左側端部に配設される本発明の左側保護部材を構成しており、側部樋52は、遊技球流路である流下溝9L,9Rの底面(底板9eの上面)における幅方向の右側端部に配設される本発明の右側保護部材を構成している。
これら一対の側部樋51,52と中央樋53とは、塩化ビニル樹脂材を押し出し成形により流下溝9Lの底板9eの長手方向に向けて連続する板状にそれぞれ別個に形成されている。特に側部樋51,52にあっては、いわゆる2色・異材質成形により、後述する球受部56が軟質材、板状部54及び側壁部55が硬質材にて一体的に形成されており、球受部56にてアウト球タンク8から排出ノズル8aを介して排出されるパチンコ球の衝撃及び衝撃音を吸収できるようになっている。尚、流路保護部材50の材質は上記塩化ビニル樹脂材に限定されるものではなく、該流路保護部材50上に落下されるパチンコ球(例えばパチンコ機2の球タンク6や供給樋4,オーバーフロー樋12等から零れ落ちた球等)による衝撃により破損することなく、かつ、衝撃や衝撃音を吸収しうる性質を有するものであれば、他の合成樹脂材あるいは金属材等にて構成してもよい。
側部樋51,52は、図2及び図5に示されるように、所定幅寸法を有する板状部54と、該板状部54の外側端部から上方に向けて連設される側壁部55と、該側壁部55の上部に内向きに突設される球受部56と、から構成され、それぞれ球の流下方向に向かって左右対称に形成されている。つまり、これら一対の側部樋51,52は、押し出し成形により所定長さに形成した2つの部材を、中央樋53を中心に互いに対向配置すればよいため、製造コストを効果的に低減できる。
このように本実施例の側部樋51,52は、従来のように幅方向の左右側端部に球受部等が形成された1枚の流下樋における幅方向の中央位置を長手方向にわたり切断することで一対の側部樋51,52を形成する場合に比べて、施工現場における作業性が向上するばかりか、側部樋51,52の幅方向の中央側端部に、切断により生じるバリ等がパチンコ球の流下方向(長手方向)に向けて形成されることが防止されることがないので、パチンコ球の流下に支障をきたす虞がない。
前述したように、板状部54及び側壁部55は硬質材、球受部56は軟質材により一体的に成形されているとともに、側部樋51,52それぞれの板状部54の下面における外側端部には、所定の上下幅寸法を有する帯状の肉厚部57が長手方向に向けて延設されており(図2(b)参照)、該肉厚部57の下面57aは、底板9eの上面に直接接地される接地面を形成している。
すなわち、特に図5に示されるように、肉厚部57の下面57aは、板状部54の下面54aよりも下方位置に形成されているため、側部樋51,52それぞれにおける板状部54の下面54aと底板9eの上面との間に中央樋53の幅方向の両外側端部を差し込むことができるようになっている。つまり、左右の保護部材である側部樋51,52それぞれの外側端部には、底面を構成する底板9eの上面に接地される接地面としての下面57aが中央側端部の下面54aよりも下方位置に形成されている。
詳しくは、下面54aと下面57aとの上下幅寸法L2は、中央樋53の上下幅寸法L1よりも長寸とされている、つまり、中央側端部下面54aと接地面としての下面57aとの間の上下幅寸法L2は、中央保護部材としての中央樋53の上下幅寸法L1よりも長寸に形成されているため、側部樋51,52それぞれにおける板状部54の下面54a幅方向の中央側端部を中央樋53の上面53b上に載置した状態において、板状部54の外側端部側が下方に傾いてしまうことないばかりか、板状部54の上面54bは、幅方向の外側端部から中央側端部に向けて下方に傾斜する傾斜面を構成するようになっている。
球受部56は、側壁部55の上端から幅方向の中央に向けてやや下方に傾斜するように延設された球受片56aと、側壁部55における球受片56aのやや下方位置から幅方向の中央に向けて延設され、球受片56aの先端下面に連設される補強片56bと、から構成されている。これら球受片56aと補強片56bの間には中空部56cが形成されており、これにより球受片56a上に球が落下した際に球受片56aが下方に撓んで球の衝撃を効果的に吸収できるようになっている。すなわち、球受部56はクッション性を有している。
また、球受片56aの基部からは、側壁部55の外面と側板9a,9bの内面との間に形成される隙間に球が進入することを防止するための突片56dが、上方に向けて外側に傾斜するように突設されている。この突片56dは、前述したように軟質の塩化ビニル樹脂からなるため、その上端を側板9a,9bの内面に強く押し当ててやや弾性変形した状態で側部樋51,52を敷設することで、長期にわたり使用した場合でも側壁部55の外面と側板9a,9bの内面との間に隙間が形成されることを確実に防止できる。
次に、このように構成された流路保護部材50を流下溝9Rの底板9e上面に敷設した際の状態を、主に図5に基づいて説明する。
流路保護部材50を流下溝9Rの底板9e上面に敷設する場合、まず、中央樋53及び側部樋51,52を、敷設する流下溝9Rの底板9eの長さに対応した長さに、切断加工等により形成するとともに、樋の位置決め及び位置ずれ防止を目的として、中央樋53の下面53a及び側部樋51,52の下面54aにおける幅方向の中央側端部、つまり中央樋53との接続部60,60’に予め両面接着テープ等を貼着しておく。
尚、両面接着テープは、中央樋53の下面53aの替わりに底板9eの上面幅方向の中央位置に貼着しておいてもよいし、側部樋51,52の下面54aの替わりに中央樋53の上面53bに貼着しておいてもよい。さらに、接着テープでなく接着剤等を塗布しておいてもよい。
そして、図5に示されるように、始めに中央樋53を、底板9eの上面における幅方向の略中央位置に長手方向(球の流下方向)に向けて配置し、中央樋53の中央樋53の下面53aと底板9eの上面とを接着テープにより接着して固定しておく。尚、このような接着テープ等による仮止めは必ずしも行わなくてもよい。
次いで、一対の側部樋51,52を、それぞれの球受部56が側板9a,9b側に位置する向きで、中央樋53を挟んで底板9eの幅方向の両側端部に長手方向(球の流下方向)に向けて配設する。そして、突片56dの上端を側板9a,9bの内面に強く押し当て、側壁部55の外面と側板9a,9bの内面との間に隙間が形成されないようにした状態で、それぞれの板状部54の下面54a幅方向の中央側端部を中央樋53の上面53b上に載置する。
ここで、中央樋53の上面53bにおける幅方向の両外側端部に、側部樋51,52それぞれの板状部54の下面54aにおける幅方向の中央側端部が重なり合う状態となる。このように中央樋53と側部樋51,52との一部が互いに上下に重なり合う領域である接続部60,60’において両者を接続するために、下面54aと上面53bとの接続部60,60’を接着テープにより接着して仮止めする。
最後に、側部樋51,52それぞれの板状部54の上面54bにおける幅方向の中央側端部、すなわち、接続部60,60’における上面54b側から、中央樋53を貫通して底板9eに釘59を打設する。尚、釘59は板状部54の中央側端縁部に沿って長手方向に向けて所定間隔おきに複数打設しておくことが好ましく、これにより側部樋51,52の中央樋53からの浮き上がりや位置ずれ及び中央樋53の底板9eの上面からの浮き上がりや位置ずれ等が確実に防止される。また、釘59を底板9eに打設することで、側部樋51,52と中央樋53とが接続して一体化されるだけでなく、流路保護部材50が底板9eの上面に固定される。
こうして、側部樋51,52と中央樋53とは、それぞれの板状部54の幅方向の中央側端部と、中央樋53の幅方向の両外側端部とが互いに上下に重なり合う領域である接続部60,60’を、接続手段である接着テープや釘59等により接続されて一体化されるため、パチンコ球流路を構成する底板9eの幅寸法に対応した幅寸法L4の流路保護部材50が構成される。
尚、本実施例では釘59を打設することで接続部60,60’を接続するとともに、流路保護部材50を底板9eに固定したが、必ずしも釘59を打設する必要はなく、接着テープのみで接続及び固定を行ってもよい。
この流路保護部材50により底板9eの上面が幅方向及び長手方向にわたり被覆され、木製の底板9eの上面全域が保護されるため、上方から落下するパチンコ球(例えば流下溝9Lの場合は主に計数装置15から誘導樋19上を流下するパチンコ球、流下溝9Rの場合は主にアウト球タンク8の排出ノズル8aから排出されるパチンコ球)との衝突による損傷や流下するパチンコ球との接触による磨耗とともに、落下により生じる衝撃音等が効果的に防止される。
底板9eの上面に流路保護部材50が敷設された状態において、側板9a,9bに近接して設けられた球受部56のほぼ直上に、各アウト球タンク8の排出ノズル8aが配置されることで、排出ノズル8aから排出された球は、板状部54の上面54b上に直接落下することなく、球受部56上に落下してから板状部54の上面54bに落下するようになる。よって、固定的に配置される各排出ノズル8aから排出され落下するパチンコ球により、底板9eにおける板状部54の上面54bにおける各排出ノズル8aの直下が、局部的に凹んだり孔があいたりするなどして損傷することが効果的に防止されるばかりか、パチンコ球をクッション性を有する球受部56上に落下させることで、衝撃音等も効果的に抑制することができる。
また、幅方向の左右の側部樋51,52の外側端部に形成された接地面としての下面57aと底板9eの上面との間に隙間が生じることなく該下面57aが底板9eの上面に接地されることで、側部樋51,52が外側端部側に傾くことが防止されるため、遊技球が幅方向の外側端部寄りに偏った状態で移動することが防止される。さらに前述したように、下面54aと下面57aとの上下幅寸法L2は、中央樋53の上下幅寸法L1よりも長寸とされていることで、板状部54の上面54bは、幅方向の外側端部から中央側端部に向けて下方に傾斜する傾斜面を構成しているため、板状部54の上面54b上のパチンコ球は幅方向の中央に向けて誘導され、中央樋53の上面53bと両側部樋51,52の対向端面とにより上向きコ字形に形成される凹溝条61内に流入し、該幅方向の中央の凹溝条61内を流下させることができ、これによりパチンコ球をスムーズに揚送研磨装置25に供給することができる。
具体的に説明すると、流路保護部材50は、図6に示されるように、底板9eの上面における上流側端部(傾斜上位部)である側板9d側から下流側端部(傾斜下位部)である側板9c側近傍まで延設される。側板9cの下部に形成される連通口10aの幅寸法は、側板9cの幅寸法よりも短寸であるため、流下溝9L,9Rの内部における連通口10a近傍には、流路保護部材50を流下するパチンコ球を幅方向の中央に形成された連通口10aに誘導するための傾斜誘導面62aを有する一対の誘導部材62,62が幅方向の外側端部に配設され、これら一対の傾斜誘導面62a,62aが平面視ハ字形に配置されることで、幅方向の外側端部寄りを流下してきたパチンコ球が中央の連通口10aに向けてスムーズに誘導されるようになっている。
このように、連通口10aが側板9cの幅方向略中央位置に形成されているため、前述したように流路保護部材50上のパチンコ球を幅方向の中央に形成された直線状の凹溝条61内に誘導して流下させるようにすることで、該凹溝条61の延長線上に形成される連通口10aからスムーズに流出し、接続管10を介して揚送研磨装置25に供給されるようになる。
また、流路保護部材50は、敷設する際において、中央樋53に対して両側部樋51,52を幅方向にスライドさせ、接続部60,60’の幅寸法L3,L3’を変更した状態で接続部60,60’を接続することで、敷設する流下溝9L,9Rの幅寸法L4に対応した幅寸法の流路保護部材50を容易に形成することができる。
図7は、(a)は底板9eの幅寸法がL4よりも短寸の幅寸法L5である幅狭の流下溝9Rに流路保護部材50を敷設した状態、(b)は底板9eの幅寸法がL5よりも長寸の幅寸法L6である幅狭の流下溝9Rに流路保護部材50を敷設した状態が示されている(L5<L4<L6)。
図7に示されるように、接続部60,60’の幅寸法L3,L3’を変更、すなわち、中央樋53と側部樋51,52との接続部60,60’における重ね合わせ幅寸法L3,L3’を敷設する底板9eの幅寸法に対応して変更することで、流路保護部材50の幅寸法を容易に調整することができるため、従来のように敷設する底板9eの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材をその都度製造して製造コストを増大させたり、施工現場において切断加工作業等を行うことにより施工現場における作業性を低下させることなく、遊技店に設置する遊技機設置島1の流下溝9L,9Rの底板9eの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材50を、例えば施工現場等において容易に形成して敷設することができる。
また、重ね合わせ幅寸法L3,L3’を変更しても、一対の側部樋51,52と中央樋53との間に隙間が形成されることがないので、側部樋51,52と中央樋53との間に球が落ちて球詰まりが発生したり、底板9eの上面に落下したパチンコ球により底板9eが損傷すること等が防止される。
尚、重ね合わせ幅寸法L3,L3’は、それぞれ均等に調整することが好ましいが、例えば側部樋51,52のうち一方と中央樋53との重ね合わせ幅寸法は予め所定幅として接続しておき、他方と中央樋53との重ね合わせ幅寸法のみを調整するようにしてもよい。
次に、本発明の遊技球流路保護部材の変形例1〜3を図面に基づいて説明する。図8は、(a)は本発明の変形例1としての流路保護部材を示す要部斜視図であり、(b)は(a)の流路保護部材が流下溝に敷設された状態を示す断面図であり、図9は、(a)は本発明の変形例2としての流路保護部材を示す要部斜視図であり、(b)は(a)の流路保護部材が流下溝に敷設された状態を示す断面図であり、図10は、(a)は本発明の変形例3としての流路保護部材を示す要部斜視図であり、(b)は(a)の流路保護部材が流下溝に敷設された状態を示す断面図である。
尚、以下の変形例1〜3において、前述した実施例としての流路保護部材50と同様に構成される部位に関しては同一の符号を付すことでその詳細な説明は省略することとする。
(変形例1)
図8には、本発明の変形例1としての流路保護部材150が示されている。流路保護部材150は、底板9eの幅方向の側端部、つまりパチンコ球の流下方向に向かって左右側端部にそれぞれ配設される一対の側部樋51,52と、該一対の側部樋51,52間に配設され、該一対の側部樋51,52それぞれの一部に重ね合わせた状態で接続される中央樋53と、から構成されている。
流路保護部材150の側部樋51,52は、板状部54の上面54bが幅方向の外側端部から中央側に向けて下方に傾斜するように形成されている、つまり板状部54の肉厚が幅方向の外側端部から中央側に向けて漸次肉薄となるように形成されているとともに、側部樋51,52それぞれの板状部54には、中央樋53の幅方向の両外側端部を、中央側の端面から差し込み可能な差込溝70,70’が長手方向に向けて形成されている。
差込溝70,70’は、板状部54の幅方向の中央側の端面から外側端部に向けて略水平に形成され、中央樋53の幅方向の両外側端部を上下から挟持して略水平に保持できるように形成されている。つまり板状部54は、差込溝70,70’を挟んでその上下に形成される上下一対の接続片を有している。
すなわち、このように板状部54の肉厚内に中央樋53の幅方向の外側端部を差し込むような構成としても、側部材51,52及び中央樋53それぞれの一部を互いに上下に重ね合わせた状態で接続することができる。
このように構成される流路保護部材150は、図8(a)に示されるように、中央樋53の幅方向の両外側端部を、側部樋51,52それぞれの板状部54に形成された差込溝70,70’内に差し込んで組み付けた状態で底板9eの上面に敷設する。尚、この場合、側部樋51,52における板状部54の下接続片の下面全てが底板9eの上面に接地する接地面となるため、側部樋52が外側端部に傾くことがない。
つまり、左右の保護部材としての側部樋51,52は、側部樋51,52それぞれの中央側端部(上接続片)の下面54aを中央保護部材としての中央樋53の上面53bに載置した状態で敷設され、側部樋51,52それぞれの外側端部には、底面(底板9eの上面)上に接地される接地面(板状部54における上下の接続片以外の肉厚部の下面)が中央側端部(上接続片)の下面54aよりも下方位置に形成されている。
次いで、中央樋53を中心として側部樋51,52それぞれを外側にスライドさせ、側板9a,9b側に押し付けた状態で、接続部60,60’における上面54b側から、中央樋53を貫通して底板9eに向けて釘59を打設することにより、側部樋51,52と中央樋53との接続部60,60’が互いに接続されるとともに、底板9eに固定される。
このように構成される本変形例1の流路保護部材150にあっては、中央樋53に対してその両側に配置される側部樋51,52を幅方向にスライドさせ、接続部60,60’の幅寸法L3,L3’を変更して接続することで、敷設する流下溝9L,9Rの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材150を容易に形成することができるため(図8(b)中2点鎖線で示される部位参照)、遊技店に設置する遊技機設置島1の流下溝9L,9Rの底板9eの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材150を、例えば施工現場等において容易に形成して敷設することができる。また、重ね合わせ幅寸法L3を変更しても、一対の側部樋51,52と中央樋53との間に隙間が形成されることがないので、底板9eの上面がパチンコ球により損傷すること等が防止される。
また、側部樋51,52それぞれにおける板状部54の下面54a、つまり差込溝70,70’の上方に位置する上接続片の下面54aにおける幅方向の中央側端部を中央樋53の上面53b上に載置した状態で側部樋51,52と中央樋53とが接続され、これにより側部樋51,52間に上向きコ字形の凹溝条61が形成されるため、底板9eの幅方向の略中央位置をパチンコ球がスムーズに流下する。
さらに、板状部54の肉厚が幅方向の外側端部から中央側に向けて漸次肉薄となるように形成されていることで、板状部54の上面54bは、幅方向の外側端部から中央側端部に向けて下方に傾斜する傾斜面を構成するため、板状部54の上面54b上のパチンコ球は幅方向の中央に向けて誘導され、中央樋53の上面53bと両側部樋51,52の対向端面とにより上向きコ字形に形成される凹溝条61内に流入するようになる。
また、中央樋53は、その幅方向の端部が板状部54の下方の接続片上に載置され、底板9eの上方所定高さ位置に離間した状態で保持されるため、底板9e上に接着テープ等を介して貼着する必要がないので作業性が向上する。
さらに、底板9eとの間に隙間が形成されることで、中央樋53の衝撃や振動が底板9eに直接伝達されることがないばかりか、幅方向に向けて撓みやすくなる。これにより衝撃や衝撃音の吸収性が高まる。
(変形例2)
図9には、本発明の変形例2としての流路保護部材250が示されている。流路保護部材250は、底板9eの幅方向の側端部、つまりパチンコ球の流下方向に向かって左右側端部にそれぞれ配設される一対の側部樋51,52から構成され、該一対の側部樋51,52それぞれの中央側端部を互いに上下に重ね合わせた状態で接続されるようになっている。つまり、側部樋51は、遊技球流路である流下溝9L,9Rの底面(底板9eの上面)における幅方向の左側端部に配設される左側保護部材を構成しており、側部樋52は、遊技球流路である流下溝9L,9Rの底面(底板9eの上面)における幅方向の右側端部に配設され、左側保護部材である側部樋の一部に重ね合わせた状態で接続される右側保護部材を構成している。
具体的には、流下方向に向かって左側の側部樋51における板状部54の下面54a中央側は凹設され、これにより所定幅を有する肉薄の下接続片80’が形成されている。また、流下方向に向かって右側の側部樋52における板状部54の上面54b中央側は凹設され、これにより所定幅を有する肉薄の上接続片80が形成されている。尚、これら下接続片80’及び上接続片80の上下幅寸法(肉厚)は、それぞれ板状部54の約1/2の幅寸法とされている。
このように構成される流路保護部材250は、図9(a)に示されるように、側部樋52の下接続片80’の上面54bに、側部樋51の上接続片80の下面54aを載置し、側部樋51,52それぞれを外側にスライドさせ、側板9a,9b側に押し付けた状態で、接続部60における上接続片80の上面54b側から、下接続片80’を貫通して底板9eに向けて釘59を打設することにより、側部樋51,52同士が互いに接続されるとともに、底板9eに固定される。尚、この場合、上接続片80を有する側部樋52における板状部54の肉厚部の下面全てが底板9eの上面に接地する接地面となるため、側部樋52が外側端部に傾くことがない。
つまり、左右の保護部材としての側部樋51,52は、側部樋51,52のうち一方の側部樋51の中央側端部下面54aを他方の側部樋52の中央側端部上面54bに載置した状態で敷設され、一方の側部樋51の外側端部には、底面(底板9eの上面)上に接地される接地面(板状部54における上接続片以外の肉厚部の下面)が中央側端部(上接続片)の下面54aよりも下方位置に形成されている。
このように構成される本変形例2の流路保護部材250にあっても、側部樋51,52を幅方向にスライドさせ、接続部60の幅寸法L3を変更して接続することで、敷設する流下溝9L,9Rの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材250を容易に形成することができるため、遊技店に設置する遊技機設置島1の流下溝9L,9Rの底板9eの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材250を、例えば施工現場等において容易に形成して敷設することができる。また、重ね合わせ幅寸法L3を変更しても、一対の側部樋51,52間に隙間が形成されることがないので、底板9eの上面がパチンコ球により損傷すること等が防止される。
また、下接続片80’及び上接続片80の上下幅寸法(肉厚)は、それぞれ板状部54の約1/2の幅寸法とされていることで、互いに接続された状態において、接続部60における上下接続片80,80’の合計上下幅寸法は板状部54の肉厚部の上下幅寸法とほぼ同一となるため、側部樋51の板状部54の上面54bはほぼ水平に保持される。
尚、下接続片80’及び上接続片80のうち少なくとも一方上下幅寸法(肉厚)を若干短寸としておくことで、互いに接続した状態において、上接続片80の上面54b中央側端部が上向きに反り返り、パチンコ球が接続部60付近で幅方向に分断されてしまうことを防止できる。
(変形例3)
図10には、本発明の変形例3としての流路保護部材350が示されている。流路保護部材350は、底板9eの幅方向の側端部、つまりパチンコ球の流下方向に向かって左右側端部にそれぞれ配設される一対の側部樋51,52から構成され、該一対の側部樋51,52それぞれの中央側端部を互いに上下に重ね合わせた状態で接続されるようになっている。
具体的には、パチンコ球の流下方向に向かって右側の側部樋51の上下幅寸法(肉厚)は、幅方向に向けて全て均一とされているとともに、他方の側部樋52の板状部54における後述する中央接続片90を幅方向の中央側の端面から差し込み可能な差込溝91が長手方向に向けて形成されている。
差込溝91は、板状部54における幅方向の中央側の端面から外側端部に向けて略水平に形成され、後述する中央接続片90を上下から挟持して略水平に保持できるように形成されている。つまり板状部54は、差込溝91を挟んでその上下に形成される上下一対の上下接続片を有している。
一方、パチンコ球の流下方向に向かって左側の側部樋52における板状部54の上面54b及び下面54bの中央側は凹設され、これにより所定幅を有する肉薄の中央接続片90が、板状部54の上下幅方向の中央位置に形成されている。尚、中央接続片90の上下幅寸法(肉厚)は、差込溝91の上下幅寸法よりも若干短寸とされている。
このように構成される流路保護部材350は、図10(a)に示されるように、側部樋51の中央接続片90を側部樋52の板状部54に形成された差込溝91内に差し込んで組み付けた状態で底板9eの上面に敷設する。
次いで、側部樋51,52それぞれを外側にスライドさせ、側板9a,9b側に押し付けた状態で、接続部60における側部樋51の板状部54の上面54b側から、中央接続片90及び下接続片を貫通して底板9eに向けて釘59を打設することにより、側部樋51,52同士が互いに接続されるとともに、底板9eに固定される。尚、この場合、中央接続片90を有する側部樋52における板状部54の肉厚部の下面全てが底板9eの上面に接地する接地面となるため、側部樋52が外側端部に傾くことがない。
つまり、左右の保護部材としての側部樋51,52は、側部樋51,52のうち一方の側部樋51の中央側端部(中央接続片90)の下面54aを他方の側部樋52の中央側端部(下接続片)の上面54bに載置した状態で敷設され、一方の側部樋51の外側端部には、底面(底板9eの上面)上に接地される接地面(板状部54における中央接続片90以外の肉厚部の下面)が中央側端部(中央接続片90)の下面54aよりも下方位置に形成されている。
このように構成される本変形例3の流路保護部材350にあっても、側部樋51,52を幅方向にスライドさせ、接続部60の幅寸法L3を変更して接続することで、敷設する流下溝9L,9Rの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材350を容易に形成することができるため(図10(b)中2点鎖線で示される部位参照)、遊技店に設置する遊技機設置島1の流下溝9L,9Rの底板9eの幅寸法に対応した幅寸法の流路保護部材350を、例えば施工現場等において容易に形成して敷設することができる。また、重ね合わせ幅寸法L3を変更しても、一対の側部樋51,52間に隙間が形成されることがないので、底板9eの上面がパチンコ球により損傷すること等が防止される。
また、側部樋51の板状部54の下面54a、つまり差込溝91の上方に位置する上接続片の下面54aにおける幅方向の中央側端部を中央接続片90の上面54b上に載置した状態で側部樋51,52同士が接続され、これにより側部樋51,52間に上向きコ字形の凹溝条61が形成されるため、底板9eの幅方向の略中央位置をパチンコ球がスムーズに流下する。
さらに、中央接続片90の上下幅寸法(肉厚)は、差込溝91の上下幅寸法の約1/2とされていることで、互いに接続された状態において、側部樋51における板状部54の上面54bは、幅方向の外側端部から中央側端部に向けて下方に傾斜する傾斜面を構成するため、板状部54の上面54b上のパチンコ球は幅方向の中央に向けて誘導され、中央樋53の上面53bと両側部樋51,52の対向端面とにより上向きコ字形に形成される凹溝条61内に流入するようになる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例における側部樋51,52は互いに同一形状に形成されていたが、それぞれ異なる形状にて形成されていてもよい。
また、前記実施例では、側部樋51,52には側壁部55や球受部56が形成されていたが、底板9eの上面を被覆して保護可能に形成されていれば、必ずしも側部樋51,52に側壁部55や球受部56は形成されていなくてもよい。
また、前記実施例では、板状部54の幅方向の外側端部に形成された肉厚部57の下面57aにより、底板9eの上面に接地する接地面が形成されていたが、このような接地面は、側部樋51の板状部54における幅方向の中央側端部下面54aよりも下方位置に形成されていれば、下面57aのように幅方向に向けて平坦な平坦面にて形成されるものに限定されるものではなく、例えば板状部54の下面54aにおける幅方向の外側端部から下方に向けて縦向きに突設したリブ(図示略)等の下面等により形成されていてもよい。
また、前記実施例及び変形例1〜3では、に記載した流路保護部材50,150,250,350は、施工現場において側部樋51,52及び中央樋53を底板9eの上面に敷設しながら幅寸法を調整するようになっていたが、予め底板9eの幅寸法に対応した幅寸法に接続して側部樋51,52及び中央樋53を一体化しておき、これを底板9e上面に敷設してもよい。
また、前記実施例及び変形例1〜3に記載した流路保護部材50,150,250,350は、遊技機設置島1の内部に配設される流下溝9L,9Rに敷設されていたが、パチンコ機2が設置される遊技機設置島1の内部においてパチンコ球が移動する遊技球流路であれば、前記流下溝9L,9Rだけではなく、例えば供給樋4、オーバーフロー樋12、回収樋17,17、誘導樋19等や、図示しないパチンコ球を貯留可能なタンク底面等にも敷設可能である。
つまり、本発明の流路保護部材は、前記実施例のようにパチンコ球が底面上に落下しうる流下溝9L,9R等の底面上に敷設されるものに限定されるわけではなく、パチンコ球が底面上に落下することがほとんどない遊技球流路の底面に敷設されるものも含まれる。すなわち、流路保護部材は、遊技球流路の底面に敷設されるものであればよく、例えば遊技球流路の底面に落下するパチンコ球との衝突による損傷等から保護するもの、流下するパチンコ球との接触による磨耗等から保護するもの、パチンコ球との衝突音や接触音等の発生を防止(防音)するもの等も含まれる。
さらに、前記実施例及び変形例1〜3に記載した流路保護部材50,150,250,350は、パチンコ球を自然流下により移動させる流下溝9L,9Rの底板9e上面に敷設されていたが、例えばパチンコ球を傾斜ではなく電気的に駆動される移送機構等により移動させる水平な遊技球流路の底面上等にも敷設可能である。
また、前記実施例では、側部樋51,52と中央樋53との接続部60,60’の幅寸法を調整した後に、該接続部60,60’に釘59を打設して幅方向の相対移動を規制するようになっていたが、例えば側部樋51,52または中央樋53のうちの一方に幅方向を向く長孔を形成しておき、該長孔にビス等を挿通した状態で接続部60,60’の幅寸法を調整し、該調整後にビスをねじ込むことで幅方向の相対移動を規制するようにしてもよい。尚、この場合、前記長孔は接続部60,60’において側部樋51,52の下方に位置する中央樋53のみに形成することが好ましく、このようにすることで、幅方向に延びる長孔が流路底面上に露呈してパチンコ球の流下に支障をきたすことがない。
また、前記実施例では、側部樋51,52における中央側端部下面54aと接地面としての下面57aとの間の上下幅寸法L2は、中央樋53の上下幅寸法L1よりも長寸に形成され、板状部54の上面54bが幅方向の外側端部から中央側に向けて下方に傾斜するようになっていたが、側部樋51,52における中央側端部下面54aと接地面としての下面57aとの間の上下幅寸法L2と、中央樋53の上下幅寸法L1とをほぼ同一寸法としてもよい。すなわち、板状部54の上面54bが幅方向に向けて略水平となるようにしてもよい。
また、前記実施例では、側部樋51,52それぞれの板状部54の下面における外側端部に肉厚部57を形成し、該肉厚部57の下面57aを底板9eの上面に直接接地される接地面としていたが、このような肉厚部57は必ずしも形成しなくてもよい。つまり、側部樋51,52の中央側端部と外側端部とを同じ肉厚で形成してもよい。
また、前記変形例1では、中央樋53を側部樋51,52に形成された差込溝70,70’内に差し込むようになっていたが、中央樋53に差込溝を形成し、該差込溝に側部樋51,52の中央側端部を差し込むようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機が設置される遊技機設置島の一例として、複数のパチンコ機2が設置される遊技機設置島1を記載したが、1台のパチンコ機2が設置される単独の遊技機設置島としてもよい。
さらに、遊技機の一例としてパチンコ機2を記載したが、例えば遊技媒体としてのメダルやパチンコ球等を用いて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるスロットマシン遊技機等であってもよい。
また、前記実施例では、一方の流下溝9Lにのみ、計数装置15からの計数済み球が返却されるようになっていたが、右側の流下溝9Rに返却されるようにしてもよいし、双方の流下溝9L,9Rに返却されるようにしてもよい。さらには、遊技機設置島1は、計数装置15を備えないものであってもよい。