JP4545721B2 - 連続パルス式非変調非バーストモード神経刺激装置を用いて有効性及び感覚許容度を向上させる方法 - Google Patents
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Description
1.発明の分野:
本発明は、医用エレクトロニクスの分野、さらにより詳細には、体表面への適正な電流密度を伴う電気刺激の適用及び、刺激によって生じる不快感を伴うことなく慢性疼痛及び急性疼痛を一貫して制御できるようにA線維及びC線維疼痛受容体の末梢ニューロンの発火比率の操作を許容するように磁界によって調節された反応によってヒトの疼痛を治療するための装置に関する。
Maurerら、1994年(米国特許第4,431,002号)は、疼痛が身体の表面に適用された電気パルス又は身体内に埋め込まれた電極によって緩和され得ることは周知であると述べている。彼の発明は、パルス繰返し速度が上昇するとパルス振幅及び幅が減少し、さらにその逆も発生する、指令された方法で刺激パルスが時間及び強度の両方において調節させられる経皮的電気的神経刺激装置を明らかにした。この装置の長所は、疼痛を抑制すると考えられるエンドルフィン類のような内因性アヘン剤の遊離を惹起するための筋収縮及び深部求心性神経の刺激を生じさせるのに十分なレベルで快適かつ心地よい感覚を産生することであると言われている。
1)パラメーターは、0〜100mAの出力の強さ、0〜200Hztの周波数、400マイクロ秒のパルス幅である。本装置は、脊柱上方又は求心性神経束上のいずれか並びに疼痛知覚の領域上方に効果的である。4個の電極、4個のマグナ・ブロック(登録商標)装置及び電流密度センサー及び電極パッドを保持するための格納手段は、疼痛を緩和するために、C線維発火が「2」軸において60°〜70°の磁束界磁勾配を発生するマグナ・ブロック(登録商標)磁界によって制御される良好に制御された電流密度を有する互い違いの電極DC周波数変調装置をヒトの身体上に治療的に配置する方法を提供する。
ここで本発明の現在好ましい実施形態を詳細に参照するが、それらの例は添付の図面に例示されている。全図面を通して、類似の素子を指示するために類似の参照符合が使用されている。
目次
I.はじめに
a.疼痛
b.疼痛経路及び痛覚
c.疼痛インパルスの発生
II.疼痛インパルスの中断方法
a.電気刺激
b.マグナ・ブロック(登録商標)TMNS
III.図
IV.別紙
要約及び結論:
本文書に含まれているデータは、図8〜14に見られるように、本発明装置がヒト志願者におけるカプサイシンの皮内注射によって惹起されたC線維媒介性疼痛及び痛覚過敏を遮断することを証明している。この反応は、電流密度(電流又は電流密度は何れかの場所の治療領域への刺激電極からの電圧によって計算され、抵抗はオーム回路によって計算され、電圧及び抵抗とともに電流密度は容易に計算できる)用量反応曲線並びに装置を5分間切った後に痛覚過敏の領域の規模が増加する(A−B−Aの観察)ことによって著明に実証付けられた。図は本発明が共通経路、即ち中枢神経系内への疼痛受容体入力に及ぼす相乗作用を証明している。
本文書に含まれているデータは、本発明装置がヒト志願者におけるカプサイシンの皮内注射によって惹起されたC線維媒介性疼痛及び痛覚過敏を遮断することを証明している。この反応は、電流密度(電流又は電流密度は何れかの場所の治療領域への刺激電極からの電圧によって計算され、抵抗はオーム回路によって計算され、電圧及び抵抗とともに電流密度は容易に計算できる)用量反応曲線並びに装置を5分間切った後に痛覚過敏の領域の規模が増加する(A−B−Aの観察)ことによって著明に実証付けられた。図は本発明が共通経路、即ち中枢神経系内への疼痛受容体入力に及ぼす相乗作用を証明している。
A.電気刺激。急性及び慢性疼痛を制御する試みにおいて様々な電気刺激方法が使用されてきた。それらの理論は大部分が下記を含んでいた:1)ゲートコントロール説、及び2)疼痛伝達を遮断するエンドルフィン類の遊離。最も広範囲に受け入れられているのはゲートコントロール説である。機械受容性A線維の共活性化によりC線維入力の有効性を低下させ、それによってA線維/C線維の比率を上昇させるというのが原理機序である。正味結果はA線維発火の周波数をC線維発火へ上昇させることである。これは中枢神経系内への疼痛受容体インパルスの正味減少を生じさせる。機械受容性A線維はC線維より低い電気刺激強度で活性化される、つまりA線維は低い閾値を有している。従って、機械受容性A線維はC線維の発火比率を上昇させずに低い強度の電気刺激によって選択的に活性化させることができる。刺激の強度が上昇すると、機械受容性線維及び疼痛受容性線維の両方を活性化することがあり得る。これはA線維体C線維発火の比率を低下させ、刺激強度が上昇するにつれて患者はより小さいどころかより大きい疼痛を経験するが、これはC線維活性化及びA線維/C線維発火比率の低下のためである。一部の症例では、A線維を選択的に活性化するために十分な低い強度で疼痛緩和を達成することは不可能である。これらの症例では、刺激強度が上昇すると疼痛が増加することがあり、TENSが失敗したと言われる。
はじめに
本報告書は、本出願の治療装置が本装置が適用されたヒトの腕に治療効果をもたらすかどうかを試験するために設計された臨床試験において1991年3月に収集されたデータに関する私の分析を要約したものである。本試験はオレゴン州ポートランド(Portland, Oregon)所在のGood Samaritan(良きサマリア人)病院及び医療センターでJose Ochoa, M.D., Ph.D., DS.C.と協力して実施された。Dr. OchoaはGood Samaritan病院及び医療センターの末梢神経疾患病棟主任である。
A.注射点は被験者の手首から17.5インチ上方の手掌側の前腕上に同定された。注射点はインクドットを用いてマーキングされた。治療装置(「有効」又はプラセボ)は15分間、被験者の腕の注射点の上方及び反対側の中心に置かれた。15分後、治療装置が被験者の前腕から取り外され、1マイクログラムの用量のカプサイシンが注射点で被験者の腕(皮内)へ注射された1。カプサイシンは、辛いトウガラシの刺激性有効成分である。カプサイシンは、中枢神経系に疼痛刺激を伝達するヒトにおけるC疼痛受容性神経線維を活性化することが発見されている。
本報告書は、テネシー州ナッシュビル(Nashville, Tennessee)所在のヴァンダービルト大学医療センター神経学科で1995年6月に収集されたデータに関する私の分析をまとめたものである。このヒトを対象とする試験は、皮内に1マイクログラムのカプサイシンが注射され、機械的痛覚過敏及び知覚過敏の領域が経時的に評価されるヒト疼痛モデルにおいて、TENS装置及びマグナ・ブロック(登録商標)装置が疼痛受容体(C線維)発火を抑制又は中断するかどうかを試験するために設計された。本分析の目的は実質的同等な作用機序を評価することであった。
カプサイシンは、トウガラシの「辛い」又は有効部分である。多数の研究者らによって、カプサイシンは、皮内に注射されると、求心性多種(C線維)侵害受容体を排他的に活性化させることが証明されている。従って、中枢神経系内へのC線維インパルスは疼痛として知覚される。このC線維活性化は脊髄反射を刺激し、これはカプサイシン注射領域における交感神経C線維遠心性線維を刺激する。C線維遠心性線維は過剰に皮膚を感作する。結果として生じる作用は、軽く触れただけで疼痛知覚を惹起する皮膚の過剰感作である。知覚過敏及び痛覚過敏の領域はC線維求心性発火比率と関連している。このため、このモデルを使用することによって多種疼痛受容体によって媒介された疼痛インパルスの刺激及び伝導への治療の効果を評価することができる。
Claims (14)
- 適正な電流密度を備えた電気刺激及び特殊磁束発生器の動物の体表面への適用によってヒトの疼痛を治療するための治療用医用電子装置であって:
4個の電極パッドと、ヒトの身体に接触させて保持するための接着手段とを含む電極複合体と、
前記4個の電極パッドは四辺形の対向対角頂点を形成する2個の陽電極及び2個の陰電極を含み、
前記電極のそれぞれを活性化し電気刺激を発生させるための電力手段を含み、
さらに、前記電極パッドのそれぞれは、前記対向対角頂点が形成する平面と垂直をなすz軸に対して45°より大きく90°より小さい三次元磁場勾配を発生する、極性が互い違いになった4個の中心荷電磁極を有する少なくとも1個の4極磁束発生器を含み、
前記陽電極の一方からの電流が前記陰電極の一方への流れと他方への流れとの間で交番する、治療用医用電子装置。 - 前記電極複合体が、互いに5cm離れた独立した電極パッドから構成される、請求項1に記載の治療用医用電子装置。
- 前記電極のそれぞれはC線維活性を調節するための4極磁束発生器を保持する、請求項1に記載の治療用医用電子装置。
- 前記4極磁束発生器が、極性が互い違いになった4個の円形中心電荷ネオジミウム磁極から構成されており、前記z軸に対して45°より大きく90°より小さい三次元磁場勾配を発生させる、請求項3に記載の治療用医用電子装置。
- 前記4極磁束発生器が、C線維発火を抑制することによってAδ/C線維発火の好ましい比率を許容し、さらにそれによってより効率的に末梢で発生した疼痛を遮断する、請求項4に記載の治療用医用電子装置。
- 前記電極パッドがアルミニウム製スナップによって所定の位置に嵌め込まれた4極磁束発生器を含む、請求項1に記載の治療用医用電子装置。
- 前記4極磁束発生器が、磁気体を望ましい形状で保持して前記z軸に対して60°から70°の磁場勾配を発生させるプラスチック製格納手段に保持されている実質的に同一の4個の磁極を含む、請求項6に記載の治療用医用電子装置。
- 前記磁場勾配は、前記四辺形の全範囲に渡る磁界強度の変化の傾斜から計算される、請求項7に記載の治療用医用電子装置。
- 前記治療用医用電子装置が、治療下の疼痛症候群に関係しているA線維及びC線維の領域において、連続的に電極間の適正な電流密度又は電流を維持する、請求項8に記載の治療用医用電子装置。
- 人体表面に接触させた電圧センサーから感覚入力データを受信するレンジモニター及び警報システムをさらに含み、感覚入力によって電極パッドに供給される電流密度を制御する、請求項9に記載の治療用医用電子装置。
- 前記陽電極の一方からの電流が2秒毎に前記陰電極の一方への流れと他方への流れとの間で交番する、請求項10に記載の治療用医用電子装置。
- 前記電極内に前記4極磁束発生器が挿入されることによって電流を操作することができる、請求項11に記載の治療用医用電子装置。
- 前記4極磁束発生器がC線維発火を遮断することによってA線維/C線維発火比の好ましい平衡をもたらす、請求項12に記載の治療用医用電子装置。
- 前記電極複合体に操作可能に接続される発生器装置、前記装置に電力を供給するバッテリーを含む経皮的電気的神経刺激装置、前記装置を通るパルス状の電流を生成するパルス発生器、前記電極複合体を通る電流の強度、密度、周波数及び継続時間を制御する手段、並びに前記電極複合体を通る電流密度、交番電流の方向を調節する手段とをさらに含む、請求項13に記載の治療用医用電子装置。
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