JP4544805B2 - フルオロスルホニルイミドモノマーの製造方法 - Google Patents

フルオロスルホニルイミドモノマーの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、イオノマーを形成するのに有用なフルオロスルホニルイミドモノマーの製造方法に向けられている。そのようなイオノマーは、電池、燃料電池、電解セル、イオン交換膜、センサー、電気化学コンデンサー、強酸触媒、及び改質電極などの電気化学的な用途において有用である。
【0002】
発明の背景
式:
【0003】
【化3】
Figure 0004544805
【0004】
によって表されるモノマーは、Ezzellらの米国特許第4,940,525号によって、TFEと共重合させた後加水分解してイオノマーを得るために用いられている。Ezzellによって開示された種類のイオノマーは、クロルアルカリ法(chloralkali process)を含む電気化学的な用途に適している。
【0005】
Putnamらの米国特許第3,301,893号、及びPesnickの米国特許第3,560,568号は、FSO2CF2CF2OCFCF3COONaの熱分解によるCF2=CFOCF2CF2SO2Fの製造法を開示している。前掲したPesnickは、PutnamのFSO2CF2CF2OCFCF3CO(O)FをNa2CO3の存在下で熱分解することによって、式:
【0006】
【化4】
Figure 0004544805
【0007】
を有する環状スルホンを生成させている。Pesnickは、次いで、環状スルホン(II)をナトリウムメトキシドと反応させてCF2=CFOCF2CF2SO3Naを生成させており、この化合物は次いで一連の工程段階を経てモノマー(I)に転化され、その後TFEとの共重合、次いで加水分解してイオノマーが得られる。
【0008】
Putnamは、一般化した反応スキーム:
【0009】
【化5】
Figure 0004544805
【0010】
(式中、Xは、CF3−又はFであり、そしてRfは、F又はペルフルオロアルキルである)
を開示している。
【0011】
XueのPh.D論文、Clemson大学、1996、には、CF3SO2NNa2を含有する組成物が、環状スルホン(II)と反応すると、CF2=CFOCF2CF2SO2N(Na)SO2CF3(III)が収率4%で、はるかに高い収率で生成する飽和生成物と共に、生成することが記載されている。Xueは、(III)のより高い収率を達成する方法を提供していない。Xueの論文には、反応混合物中のCF3SO2NNa2の濃度に関しても、(III)の収率とCF3SO2NNa2の濃度との関係についても何も教示されていない。
【0012】
DesMarteauの米国特許第5,463,005号には、イオノマーを形成する、(III)と四フッ化エチレンとの共重合体が開示されている。FeiringらのWO9945048(A1)には、リチウムイオノマーを形成する、(III)とフッ化ビニリデンとの共重合体が開示されている。
【0013】
発明の概要
本発明は、式:
【0014】
【化6】
Figure 0004544805
【0015】
[式中、Xは、F又は、場合によってはエーテル酸素によって置換される、
1〜4個の炭素を有するペルフルオロアルキルであり、Mは、yが1又は2
である場合に、それぞれ、アルカリ又はアルカリ土類金属であり、Rは、ア
リール、フルオロアリール又はXCF2−(ここに、Xは、H、ハロゲン、
フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によっては1個以上のエー
テル酸素によって置換される1〜10個の炭素を有する線状のアルキル又は
3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)である]
によって表されるモノマー組成物を、50モル%より高い収率で製造するための方法であって、
構造:
【0016】
【化7】
Figure 0004544805
【0017】
(式中、Xは、F又は、場合によってはエーテル酸素によって置換される、
1〜4個の炭素を有するペルフルオロアルキルである)
によって表される環状スルホンを、不活性雰囲気中で、
スルホニルアミド塩を含んで成る組成物であって、該塩の少なくとも50モル
%が、式:
(RSO2NMb3-bM’c (V)
[式中、Rは、アリール、フルオロアリール又はXCF2−(ここに、Xは
、H、ハロゲン、フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によって
は1個以上のエーテル酸素によって置換される、1〜10個の炭素を有する
線状のアルキル又は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルであり、M’
はアルカリ土類金属であり、b=1又は2であり、c=0又は1であり、M
は、bが1又は2であってc=0である場合には、それぞれアルカリ土類又
はアルカリ金属であり、Mは、b=1であってc=1である場合にはアルカ
リ金属である、但し、b=2である場合にはcは1ではないものとする]
によって表されるスルホニルアミド塩である、組成物
と接触させ、
それによって開環反応混合物を調製し、
該開環反応混合物を0〜67℃の範囲の温度で反応させる
ことを含んで成る方法である。
【0018】
本明細書において使用する用語「反応させる」は、反応混合物中の少なくとも2種の成分を、少なくとも1種の生成物を形成するために反応させることを意味している。「反応させる」は、場合によっては、攪拌すること及び/又は加熱又は冷却することを包含する。
【0019】
詳細な説明
本発明は、環状スルホン(II)を、先行技術による収率が僅か4%であるのに比較して、50モル%より高い、好ましくは90モル%より高い、最も好ましくは95モル%より高い収率が得られる条件下で、モノマー(IV)に転化させる方法を提供する。
【0020】
Xueは、CF3SO2NNa2を含有する組成物が、環状スルホン(II)と反応すると、少量のモノマー(IV)を生成させることを示しているけれども、Xueは、実用的な実施のために必要である非常に高い収率、一般的に少なくとも約50%、典型的には少なくとも約90%を達成するために、当業者が反応を変更する方法を決めるための十分な情報を提供していない。本発明の好ましい実施態様において、精製された形態でのCF3SO2NNa2が、モノマー組成物(IV)を、意外なことに、実際上副反応なしに生成させ、50モル%以上の収率、特には90モル%以上の、最も特には、95モル%以上の収率が得られることが見出された。所望のモノマー(IV)の収率は、出発組成物中のCF3SO2NNa2の濃度に強く依存する。
【0021】
本発明の方法においては、二金属スルホニルアミド塩出発物質(RSO2NMb3-bM’c(V)が、先ずそれ自体、高収率で製造されることが好ましい。(V)において、Rは、アリール、フルオロアリール又はXCF2−(ここに、Xは、H、ハロゲン、フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によっては1個以上のエーテル酸素によって置換される1〜10個の炭素を有する線状のアルキル又は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)であり、M’はアルカリ土類金属であり、b=1又は2であり、c=0又は1であり、Mは、bが1又は2であってc=0である場合には、それぞれアルカリ土類又はアルカリ金属であり、Mは、b=1であってc=1である場合にはアルカリ金属である、但し、b=2である場合にはcは1ではないものとする。
【0022】
好ましくは、Mはアルカリ金属でありそしてc=0、b=2であり、そしてRはペルフルオロアルキル基である。最も好ましくは、MはナトリウムでありそしてRはトリフルオロメチル基である。
【0023】
二金属スルホニルアミド塩(V)は、スルホニルアミド又は式:(RSO2NH)3-aM”、(VI)、を有するその一金属スルホニルアミド塩を、少なくとも1種のアルカリ又はアルカリ土類水素化物及び非プロトン性液体と接触させて、100%までの所望の転化率(100%が好ましい)にまで反応している反応混合物を調製することによって、50%より高い、好ましくは90%より高い、最も好ましくは95%より高い純度で製造することができる。スルホニルアミド、又はその一金属塩(II)においては、a=1又は2であり、M”は、a=1の場合にはアルカリ土類金属であり、M”は、a=2の場合にはアルカリ金属又は水素であり、そしてRは、アリール、フルオロアリール又はXCF2−(ここに、Xは、H、ハロゲン、フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によっては1個以上のエーテル酸素によって置換される1〜10個の炭素を有する線状のアルキル又は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)である。水素化物は、2種以上のアルカリ水素化物の混合物、又はアルカリ及びアルカリ土類水素化物の混合物から成っていてもよい。もしそれが好ましい場合には、反応を、異なった水素化物が異なった時に供給される複数の段階において行ってもよい。
【0024】
Rは、好ましくはペルフルオロアルキル、最も好ましくはトリフルオロメチルであり、そしてM”は、好ましくはナトリウムである。CF3SO2NH2が、本方法において用いられる好ましいCF3SO2NNa2を製造するための好ましい出発物質である。好ましい非プロトン性液体は、アセトニトリルである。CF3SO2NH2を製造するための反応は、ある出発物質が完全に消費されそして反応が停止する迄継続するのが好ましい。反応が完了したときに、どの出発物質も極少量しか残っていないように化学量論を調節するのが、より好ましい。水素化物を、化学量論的な量より僅かに少なく添加するのが最も好ましい。
【0025】
本発明の特に意外な点は、二金属スルホニルアミド塩(V)が、環状スルホン(II)と実質的に副反応なしに反応して、100%に近い収率で所望のモノマー組成物を生成することである。
【0026】
スルホニルアミド及びその一金属スルホニルアミド塩(VI)は二金属スルホニルアミド塩(V)を製造する工程において用いられる非プロトン性溶媒に可溶であるが、二金属スルホニルアミド塩(V)それ自体は不溶である。二金属スルホニルアミド塩(V)が非プロトン性溶媒に不溶であることは意外なことであり、先行技術には、教示も示唆もされていない。その溶解性の差が、反応生成物を反応混合物から分離し、少なくともその50モル%が、好ましくは少なくともその90モル%が、最も好ましくは少なくともその95モル%が、上記で定義された式:(RSO2NMb3-bM’、(V)、によって表されるスルホニルアミド塩を含んで成る組成物を得るために活用されている。固体を液体から分離するための当技術分野で公知の便利な方法、例えば濾過、遠心分離及び蒸留を用いることができる。
【0027】
反応を完結する迄行うことが好ましいけれども、これは用いる非プロトン性溶媒によっては必ずしも実際的ではない。純アセトニトリル中では、100%の転化率は、室温で約4時間で達成される。しかし、純THF中では、100%の転化率には、6日間の反応が必要である。後者の場合は、反応物が完全に反応する前に反応生成物を分離することが望ましいであろう。上記したようにこれまで未知であった溶解性の差に基づく分離方法が、転化率が低い場合にスルホニルアミド塩(V)を高純度で単離するための実際的な方法である。
【0028】
スルホニルアミド塩(V)の合成から残された残留水素化物が、本発明の方法の有効性を大きく損なうことはない。臨界的ではないけれども、本発明の方法にとって好ましいCF3SO2NNa2にはNaHは実質的に混入していない。このことは、それを製造する際に化学量論的な量より僅かに少ない量のNaHを用い、それによって、確実に、反応が100%転化率を達成したときにはNaHが残っていないようにすることによって達成される。過剰な可溶性の中間体CF3SO2NHNaは、好ましくは新鮮な溶媒を用いた洗浄/濾過サイクルによって容易に分離される。
【0029】
二金属スルホニルアミド塩(V)の製造において、反応混合物の成分はどのような順で組み合わせてもよいこと、しかし、最初にスルホニルアミド、又はその一金属塩(II)を非プロトン性液体と混合して溶液を調製し、次いで溶液が形成された後に水素化物を添加することが好ましいことが見出された。最初に水素化物を非プロトン性溶媒と混合すると、反応が貧弱になるか、予想した転化率より低い結果となった。
【0030】
二金属スルホニルアミド塩(V)を製造するための適切な温度は、使用する非プロトン性液体の融点と沸点の間である。本発明の方法は、室温で実施して満足のいく結果が得られることが分かった。しかし、幾分高温で行うと反応がより速くなる。本発明の最も好ましい実施態様においては、アセトニトリルは、約0℃と約80℃の間の、好ましくは、室温と約80℃の間の、最も好ましくは、室温と約60℃の間の温度で、溶媒として用いられる。
【0031】
二金属スルホニルアミド塩(V)出発物質を製造するために適切な非プロトン性溶媒は、実質的に水を含んでいてはならない。水は、反応を逆転させ、例えば、CF3SO2NHNaとNaOHを生成させ、そしてイミドの代わりにスルホナートを製造する経路を提供する。好ましい実施態様において、水の含有量が約500ppm以下であるアセトニトリルを用いると満足のいく結果が得られ、水の含有量が約50ppm以下がより好ましいことが見出された。アセトニトリルは非常に吸湿性が大きいので、取扱中に大気からの水の混入を避けるように注意すべきである。
【0032】
二金属スルホニルアミド塩(V)を製造するための適切な非プロトン性溶媒はアセトニトリルである。アセトニトリルは、他の非プロトン性溶媒よりもかなり転化を加速することが見出された。純アセトニトリルにおいては、本質的に定量的な転化が、約4時間で達成される。THF中に5%と少量のアセトニトリルが存在する場合には、本質的に定量的な転化が、約25時間で達成される。これらの結果は、Xueによって教示された条件下で必要である6日間と全く対照的である。
【0033】
大部分の非プロトン性溶媒の場合に、充分時間をかければ高い転化率が達成できるけれども、溶媒の選択は、転化速度に対して大きな影響を持っている。アセトニトリルが非常に好ましい。他の脂肪族及び芳香族ニトリルは、好適ではあるけれども、Xueによって用いられたTHFより特に良好であるようには見えず、THFの代替品として用いることができる。好適なニトリルの例としては、高級アルキルニトリル、アジポニトリルのようなジニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。他の好適な溶媒の例としては、エーテル、DMF,DMSO,DMAC及びアミドが挙げられる。溶媒の組み合わせもまた有用である。
【0034】
本明細書中上記したいずれの方法、単独で又は組み合わせて、によっても高純度の二金属スルホニルアミド塩(V)が得られる。本明細書に記載した方法を用いて容易に達成される95%を超える純度を有する高純度の二金属スルホニルアミド塩(RSO2NMb3-bM’、(V)、は、高純度モノマー(IV)を高収率で製造する本発明の方法において使用するのに好適であり、モノマー(IV)の純度は、本発明に従って製造される(V)の純度に直接依存する。本明細書に記載されたいずれの製造方法によっても、(V)を、95%を超える純度で得ることができる。
【0035】
二金属スルホニルアミド塩(V)がその中に置かれる雰囲気もまた実質的に無水であるべきである。水蒸気濃度が約25ppmなら適切であることが見出された。水蒸気濃度がより高くても耐えることはできるが、雰囲気の水蒸気濃度が高ければ高いほど、その後の反応中の異物混入が多くなる。一般的に言って、水分は、どのような形態でも、少ないほど好ましい。
【0036】
本明細書中で使用される用語「不活性雰囲気」は、水蒸気濃度が約50ppm未満の無水雰囲気を指す。非酸化性雰囲気を意味するのではない。従って、本明細書に記載した反応は、乾燥窒素又は他の化学的に不活性なガス中でと同様に脱水した空気中でも遂行することができる。しかしながら、乾燥窒素がより好ましい。
【0037】
CF3SO2NH2は、アセトニトリル中に、5から10重量%の範囲の濃度で、窒素のような不活性雰囲気中で溶解するのが好ましい。より高い濃度では、不溶性の生成物CF3SO2NNa2が生成し始め分散系が生じるので、良好な攪拌を維持するのがより困難になる。従って、約10重量%を超える濃度では、単純な攪拌よりも、他の形態の攪拌、例えば超音波攪拌又は、Microfluididics Inc.,Newton,MAから入手できるMicroFluidizerTMを使用して達成されるような微細流動化の方がが好ましい。
【0038】
NaHを、不活性雰囲気を維持して、反応が完了するまで約4時間攪拌を続けながら添加する。当業者に公知である便利な任意の測定方法によって測定した水素ガスの発生速度が、反応の有効な指標であることが分かった。水素ガス流の停止が反応の終了を示す。
【0039】
添加するNaHの量は、本発明の実施者の個々の要求事項に依存する。NaHを化学量論的な量よりも少し過剰に添加すると、CF3SO2NH2又はCF3SO2NHNaは確実にCF3SO2NNa2へ完全に転化する。しかしながら、このことは、調製されたCF3SO2NNa2 を、それからの分離が困難であり得る不溶性のNaHが混入した状態にすることになる。しかし、残留NaHは、本発明の方法における環状スルホン(II)に対してそしてそれからの生成物即ちモノマー(IV)に対して非常に不活性である。一方、もしできる限り不純物のないCF3SO2NNa2 を得ることが目的であるならば、NaHが完全に消費されることを確実にするために、化学量論的な量よりも僅かに少ないNaHを用いることもできる。不足した量のNaHを使用すると、CF3SO2NH2又はCF3SO2NHNaのCF3SO2NNa2への転化が完全には進行しない結果になりやすい。可溶性の残留CF3SO2NHNaは不溶性のCF3SO2NNa2 から容易に洗浄で除去される。
【0040】
二金属スルホニルアミド塩(I)は、真空下高温で乾燥することが可能であるが、使用者は、この物質が自然発生的なそして激しい分解を起こし得る事を知らねばならない。この物質を完全な乾燥状態で取り扱わないように強く推奨する。この物質は常に湿潤状態で保存することを強く推奨する。C49SO2NNa2 のようなより高分子量の組成物よりもより小さい組成物(smaller composition)であるCF3SO2NNa2 の方がより不安定であると考えられる。適切な温度はそれらの具体的な組成に依存する。CF3SO2NNa2 は好ましくは80℃を超えない、最も好ましくは65℃を超えない温度で乾燥するべきである。本発明のある種の組成物、例えば、好ましいCF3SO2NNa2 は、分解しきい値に加熱したときある種の分解を積極的に起こすことが観察されているが、また好ましいCF3SO2NNa2 が室温で自然発生的なそして激しい分解を起こすこともまた、一度観察されている。上記化合物は、湿分に敏感であり、無水条件下で取り扱わなければならない。上記の生成物は幾分不安定であり得、爆発的に分解する可能性があると考えられる。
【0041】
本発明の方法においては、本明細書で前に記載した方法で製造した二金属スルホニルアミド塩(V)を環状スルホン(II)と好ましくは攪拌を行いながら反応させて所望のモノマー組成物(IV)を製造する。二金属スルホニルアミド塩(V)は、残留する出発物質が関与する副反応を最小限にするために、純粋であることが好ましい。環状スルホン(II)において、Xは好ましくはFである。
【0042】
環状スルホンと二金属スルホニルアミド塩(V)との反応は、不活性雰囲気下で環状スルホンが液体である温度で、0℃〜67℃、好ましくは20℃〜50℃の範囲で行う。室温よりも高い温度でより行えば、より速い反応速度が達成されるであろうが、室温で行って満足できる結果が得られることが分かった。
【0043】
本発明の方法は、室温で液体である環状スルホンが過剰に存在して十分な攪拌が確保される場合には、不活性液状媒体の非存在下で行うことができる。しかしながら、本発明の方法は不活性液状媒体を添加して行うことが好ましい。数多くの有機液体が本発明の方法のための不活性液状媒体として使用するのに適しており、必要条件は厳しくなく、流動性が良好なこと及び不活性であることだけである。モノマーを溶解し、しかし、NaF副生成物が容易にろ過除去できるようにNaF副生成物を溶解しない溶剤を使用することが好ましい。好ましい液体は、THFを含むエ−テル、ニトリル、DMSO及びスルホランである。エーテルがより好ましく、THFが最も好ましい。意外にも、CF3SO2NNa2出発物質を製造するために好ましいアセトニトリルは、環状スルホンをモノマー組成物に転化するための不活性液状媒体として使用するにはあまり好ましくないことが見出されている。そして、反対に、CF3SO2NNa2 を製造するのに効果の高くないエーテルは、環状スルホンをモノマー組成物に転化するための本発明の方法にとって好ましい。
【0044】
反応が所望の高い製品収率を得るように行われるための広い境界面積を得るためには、反応物を攪拌することが好ましい。反応混合物を攪拌する方法は臨界的ではないけれども、攪拌は、所望レベルの転化率を確保するために必要な反応混合物中の均一性を維持するべきである。適切な攪拌手段の例としては、これに限定するものではないが、震蘯、攪拌、混合、超音波及び微小流動化が挙げられる。
【0045】
反応時間は、関与する個々の反応物、温度、使用する液状媒体及び反応物の濃度、並びに混合又は攪拌の程度に依存して変動する。本発明の好ましい実施態様においては、一般的には、約2時間の反応時間が十分であることが見出された。
【0046】
本発明の方法によって供給されるモノマー組成物は、テトラフルオロエチレン、エチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン又はフッ化ビニルのようなフッ素化モノマー又は非フッ素化モノマーと共重合することができる。それらと共に使用することが可能なターモノマーの例として、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、エチレン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン及びフッ化ビニルが挙げられる。
【0047】
本発明の方法によって製造したモノマー組成物はまた、前掲したResnick文献で教示された方法に従って適宜、フッ化スルホニルに転化し、例えばTFEと共重合し、次いで加水分解することもできる。
【0048】
ある好ましい実施態様においては、モノマー組成物をCF3SO2NNa2 とXがFである環状スルホン(II)との反応によって製造して、モノマー組成物(IV)のナトリウムイミド形を形成する。このように生成したモノマー組成物を、J schkeら、Z.Naturforsch,53b(1998)135〜144の方法によって、THFに溶解し続いてTHF中のLiClで処理して、イオン交換させてリチウムイミド形とする。副生成物であるNaClをろ過除去して、そしてリチウムイミドモノマー組成物を、Feiringら、WO9945048(A1)中の教示に従って、乾燥後フッ化ビニリデンと共重合させる。あるいはまた、前掲したFeiringらの文献中の教示にも従って、ナトリウムイミドモノマー組成物を最初に共重合し、その後ポリマー組成物をTHF中のLiClで処理してイオン交換を行うこともできる。このようにして生成したモノマー組成物またはポリマー組成物を、硫酸でナトリウム形を処理することによって、前掲文献中のDesMarteauの教示に倣った酸性形に転化させることもできる。酸性形は、例えばLiOHで中和し、リチウム組成物を得ることができる。
【0049】
実施例
実施例1
CF3SO2NH2を、Tokyo Chemical Industry,Portland,Oregon,(TCI)から購入し、そして、乾燥しそして水で冷却(約20℃)したコールドフィンガー(cold-finger)及び80℃の油浴を使用して、約10-3Torrの真空下で昇華を2回行い精製した。無水アセトニトリルをEM Science Gibbstown,New Jerseyから購入し、P25でスラリーとし、そして蒸留して確実に乾燥し、そして使用準備の整うまでドライボックス内のモレキュラーシーブ上に保存した。水素化ナトリウム(95%)はAldrich Chemicalから購入した。
【0050】
乾燥窒素雰囲気を有するモデルHE−63−Pドライボックス(Vacuum Atmosphere Company,Hawthorne,California)内で、丸底フラスコに、昇華したCF3SO2NH230.003g及び乾燥したアセトニトリル750mlを仕込んだ。反応混合物をマグネチック攪拌棒で攪拌しながら、水素化ナトリウム9.003gを60分間かけてゆっくり添加した。添加の過程中に、反応混合物の温度は、21.6℃から50.5℃に上昇した。混合物を室温で20時間攪拌した。約4〜5時間後反応媒体は不透明の「クリーム状」の外観を呈しており、そして水素の発生を示すそれ以上の泡立ちは観察されなかった。
【0051】
ドライボックス内で、反応後の混合物をガラスフィルター(中程度の細孔)を通してろ過した。白色の固形物を、無水アセトニトリル100mlで3回洗浄し、フィルターからSchlenkフラスコに移して、そしてなおドライボックス中で、室温で5時間真空下(10-2トール)で乾燥した。フィルターからSchlenkフラスコへ移液中、ろ液を約10%損失した。Schlenkフラスコを封止し、ドライボックスから取り出し、そしてさらに油ポンプによる真空下(10-3トール)15時間室温で真空排気にかけた。次いでSchlenkフラスコを50℃に設定した油浴に浸漬して、4時間保持し、その間に油浴を65℃に加熱し、そして、Schlenkフラスコを、油ポンプによる真空下(10-3Torr)で真空排気しながらさらに20時間油浴中に保持した。以後、CF3SO2NNa2はドライボックス中でのみ取扱った。
【0052】
生成物30.0グラムを単離した。生成物は、110℃で、大量の気体を発生しながら分解した。
【0053】
好ましいCF3SO2NNa2 は、室温で、自然発生的にそして激しく分解することが一度観察されているので、この物質を乾燥させないで常時懸濁液の状態にして置くことを推奨する。
【0054】
実施例2
実施例1のドライボックス内で、フラスコに、前掲した Meu doerfferらの方法に従ってC49SO2F及びNH3から製造したC49SO2NH25.142g及び実施例1と同様にして調製した無水アセトニトリル100mlを入れた。NaH(Aldrich)0.784gを5分間かけてゆっくりと添加した。混合物を室温で24時間、観察しないで攪拌した。不溶性のC49SO2NNa2がフラスコの底に沈殿していた。反応混合物をガラスフィルター(微小細孔)を通してろ過し、そして白色の残留物を無水アセトニトリル50mlで3回洗浄した。残留物をフィルターから捕集しSchlenkフラスコに入れた。その後、この物質をドライボックスの外に出して、そして油ポンプによる真空下(10-3トール)で24時間65℃の油浴温度で乾燥した。C49SO2NNa2はドライボックス中でのみ取扱った。生成物4.37gを単離した。
【0055】
好ましいCF3SO2NNa2 は室温で自然発生的にそして激しく分解することが一度観察されているので、この物質を乾燥させないで常時懸濁液の状態にして置くことを推奨する。
【0056】
実施例3
実施例1の試薬及び装置を使用して、ドライボックス内で、昇華精製したCF3SO2NH2 3.123gを丸底フラスコ中で無水アセトニトリル100mlに溶解した。水素化ナトリウム1.127gをゆっくり添加して第一の反応混合物を調製した。NaHの添加は、第一の反応混合物を室温でマグネチック攪拌棒を使用して攪拌しながら、10分間かけて実施した。3時間後、溶液中では、フッ素を19FNMRで検出することができなかった。このことは、CF3SO2NH2がCF3SO2NNa2 へ完全に転化し、これによって多少の残留NaHを含むCF3SO2NNa2 及びアセトニトリルの混合物が形成されたことを示している。
【0057】
実施例4
実施例1のドライボックス内で、丸底フラスコに、前掲したMeu doerfferらの方法によってC49SO2F及びNH3から製造したC49SO2NH2 5.027g及び実施例1と同様にして製造した無水アセトニトリル100mlを入れた。NaH(Aldrich)0.890gをゆっくり添加し、第一の反応混合物を調製した。NaHの添加は、反応混合物を室温でマグネチック攪拌棒を使用して攪拌しながら10分間かけて実施した。22時間攪拌後には、溶液中では、フッ素を19FNMRで検出することができなかった。このことは、転化が完結し、これによって、多少の残留NaHが混入した、アセトニトリル中のCF3SO2NNa2 の混合物が形成されたことを示している。
【0058】
実施例5
ドライボックス内で、丸底フラスコに実施例1の方法で製造したCF3SO2NH23.051g及び実施例1と同様にして製造した無水アセトニトリル100mlを入れた。NaH(Aldrich)1.068gを5分間かけてゆっくり添加した。混合物をドライボックス内で26時間室温で攪拌し、そしてフッ素NMRでフッ素が検出できなくなるまで周期的に検査を行った。
【0059】
実施例6
実施例1におけると同様に、丸底フラスコに実施例1と同様にして製造したCF3SO2NH2 3.082g及び実施例1と同様にして製造した無水アセトニトリル100mlを入れた。NaH(Aldrich)1.134gを5分間かけてゆっくり添加した。混合物をドライボックス内で16時間室温で攪拌した。フッ素を、NMRで検出することはできなかった。
【0060】
実施例7
Aldrichから入手したTHFを金属ナトリウム上で還流及び蒸留を行い、無水THFを得た。実施例1におけると同様に、実施例1で製造したCF3SO2NNa2 0.646gを、上記で調製した無水THF50mlに懸濁させた。環状スルホン
【0061】
【化8】
Figure 0004544805
【0062】
をShanghai Institute of Organic chemistryから購入した。入手した物質を多段式回転バンド蒸留にかけP25上から凝縮させた。上記のように処理した環状スルホン0.900gを、懸濁液をマグネチック攪拌棒で攪拌しながら室温で添加した。反応混合物が透明になって、CF3SO2NNa2 が完全に反応したことを示し、そして微粉体の沈殿が始まってNaF副生成物の生成を示した。30分の後、d8−THF中での19FNMRによって、構造CF2=CFOCF2CF2SO2N(Na)SO2CF3を確認した。
【0063】
反応混合物は、20分間遠心分離を行い、次いで中程度の細孔を持つガラスフィルターを通してデカンテーションを行った。揮発物は全て真空下で除去し、そして薄い黄色の残留物を100℃、油ポンプによる10-3トールの真空下で24時間乾燥した。収量は1.057gであった。
【0064】
19 FNMR8−THF(CF2 AA'=CFBOCF2 CCF2 DSO2N(Na)SO2CF3 E ):−82.6ppm(E,3F)、−86.0ppm(C,2F)、
−118.2ppm,−125.5ppm(A,1F,A’,1F)、−119.7ppm(D,2F)、−138.0ppm(B,1F)。
【0065】
実施例8
実施例1のドライボックス内で、実施例2のC49SO2NNa21.200gを実施例7のTHF50mlに懸濁させた。実施例7の環状スルホン0.981gを、懸濁液をマグネチック攪拌棒で攪拌しながら室温で添加した。反応混合物はその後数時間中に透明になり、微粉体の析出が始まった。120分後に測定したd8−THF中の19FNMRによって、CF2=OCF2CF2SO2N(Na)SO2CF3が生成していることが分かった。
【0066】
反応混合物は、20分間遠心分離を行い、次いで中程度の細孔を持つガラスフィルターを通してデカンテーションを行った。揮発物は全て真空下で除去した、そして薄い黄色の残留物を、100℃で油ポンプによる10-3トールの真空下で24時間乾燥した。CF2=OCF2CF2SO2N(Na)SO2CF3の収量は1.685gであった。
【0067】
CD3CN中の19 FNMR
(CF2 AA'=CFBOCF2 CCF2 DSO2N(Na)SO2CF2 ECF2 FCF2 GCF3 H ):−80.4ppm(H,3F)、−82.4ppm(C,2F)、−112.7ppm(E,2F)、−113.6ppm,−121.6ppm(A,1F,A’,1F)、−115.9ppm(D,2F)、−120.4ppm(F,2F)、−125.2ppm(G,2F)、−134.7ppm(B,1F)。
【0068】
比較実施例1
実施例1のドライボックス内で、CF 3 SO 2 NH 2 をNaOHで処理して製造したCF3SO2NHNa0.93g、NaH(Aldrich)0.135g及び無水THF(Aldrich、金属ナトリウム上で留去)20mlをフラスコに入れた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、次いでガラスフィルター(微細孔)を通してろ過した。炉液をフラスコに捕集しドライボックス外に出した。 溶媒は全て真空下(10-3トール)で除去し、そして残留物を10-3トールで24時間65℃に加熱した。CF3SO2NHNa0.862g(5.04mmol)を回収し、これは出発原料の92.6%に相当していた。乾燥した物質をドライボックス内に入れ、そして CF3SO2NNa2 がTHFに若干溶解していると疑われるので、無水アセトニトリル50mlを添加した。物質の大部分はアセトニトリルに溶解し、そして溶液中に見出すことができた固形物は極く微量のみであった。この残留物の分離は試みなかった。室温でTHF中で4時間後、CF3SO2NHNaがCF3SO2NNa2 に転化したのは10%を超えないと推定して間違いないであろう。
【0069】
比較実施例2
比較実施例1の手順の後、ドライボックス内で、比較実施例1のCF3SO2NHNa0.866gを丸底フラスコに入れた。この物質を無水THF(Aldrich、金属ナトリウム上から蒸留、ドライボックス中のモレキュラーシーブ上に保存)100mlに溶解した。NaH0.171gをSRAD中に入れた。ガス集合管への必要な連結を行った後に、反応混合物を室温で攪拌し、そしてNaHをその溶液に添加した。明白な反応は観察できなかった。標準状態では、捕集した水素の全量が113.3mlで、反応が完全に行われた事を表すことになる。時間の関数として捕集した気体を表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0004544805
【0071】
反応は、室温で6日後に完結した。反応用フラスコをドライボックス内に入れた。
【0072】
PSEPVE(2.511g;5.63mmol;DuPont)を白色固形物を含有する無色の反応混合物に添加した。室温で10分間攪拌の後、反応混合物は透明になった。微細な沈殿物が生成した。1時間後に採取したNMR試料は、生成物CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2N(Na)SO2CF3の生成及び過剰のPSEPVEを示した。

Claims (23)

  1. 式:
    Figure 0004544805
    [式中、Xは、F、又は、場合によってはエーテル酸素によって置換される
    、1〜4個の炭素を有するペルフルオロアルキルであり、Mは、yが1又は
    2である場合に、それぞれ、アルカリ又はアルカリ土類金属であり、Rは、
    アリール、フルオロアリール又はXCF2−(ここで、Xは、H、ハロゲン
    、フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によっては1個以上のエ
    ーテル酸素によって置換される1〜10個の炭素を有する線状のアルキル又
    は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)である]
    によって表されるモノマー組成物を、50モル%より高い収率で製造するための方法であって、
    構造:
    Figure 0004544805
    (式中、Xは、F、又は、場合によってはエーテル酸素によって置換される
    、1〜4個の炭素を有するペルフルオロアルキルである)
    によって表される環状スルホンを、不活性雰囲気中で、
    スルホニルアミド塩を含んで成る組成物であって、該塩の少なくとも50モル
    %が、式:
    (RSO2NMb3-bM’c (V)
    [式中、Rは、アリール、フルオロアリール又はXCF2−(ここで、Xは
    、H、ハロゲン、フッ素化された又はフッ素化されていない、場合によって
    は1個以上のエーテル酸素によって置換される、1〜10個の炭素を有する
    線状のアルキル又は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)であ
    り、M’はアルカリ土類金属であり、b=1又は2であり、c=0又は1で
    あり、Mは、bが1又は2であってc=0である場合には、それぞれアルカ
    リ土類又はアルカリ金属であり、Mは、b=1であってc=1である場合に
    はアルカリ金属であり、但し、b=2である場合にはcは1ではないものと
    する]
    によって表されるスルホニルアミド塩である、組成物
    と接触させ、
    それによって開環反応混合物を調製し、
    該開環反応混合物を0〜67℃の範囲の温度で反応させる
    ことを含んで成る方法。
  2. Mがアルカリ金属であり、そしてc=0である、請求項1に記載の方法。
  3. Rが、場合によってはエーテル酸素によって置換される1〜4個の炭素を有するフルオロアルキルである、請求項1に記載の方法。
  4. Rが、トリフルオロメチルである、請求項3に記載の方法。
  5. XがFである、請求項1に記載の方法。
  6. 該塩の少なくとも90モル%が、式:(RSO2NMb3-bM’cによって表されるスルホニルアミド塩である、請求項1に記載の方法。
  7. 該環状スルホンの少なくとも90モル%が該モノマー組成物に転化している、請求項1に記載の方法。
  8. 該開環反応混合物がその中で生成しそして反応する、不活性液状媒体を更に含んで成る、請求項1に記載の方法。
  9. 該不活性液状媒体が、エーテル、ニトリル、ジメチルスルホキシド、アミド、及びスルホランから成る群から選ばれる、請求項8に記載の方法。
  10. 該不活性液状媒体が、テトラヒドロフランである、請求項9に記載の方法。
  11. 不活性雰囲気中で
    少なくとも1種のアルカリ又はアルカリ土類水素化物、
    スルホニルアミド又は
    式:
    (RSO2NH)3-aM”
    [式中、a=1又は2であり、M”は、a=1の場合にはアルカリ土類金属で
    あり、M”は、a=2の場合にはアルカリ金属又は水素であり、そしてRは、
    アリール、フルオロアリール又はZCF2−(ここで、Zは、H、ハロゲン、
    又はフッ素化された又はフッ素化されていない、場合によっては1個以上のエ
    ーテル酸素によって置換される、1〜10個の炭素を有する線状のアルキル又
    は3〜10個の炭素を有する環状のアルキルである)である]
    を有するその一金属スルホニルアミド塩、
    及び、
    少なくとも1種の非プロトン性液体
    それによって前段階反応混合物を調製し、そして
    該前段階反応混合物中で、該(RSO2NH)3-a M”を請求項1の該(RSO
    2NMb3-bM’cへ転化させる
    ことを含んで成る、スルホニルアミド塩を含んで成る該組成物を製造する工程を更に含んで成る、請求項1に記載の方法。
  12. 非プロトン性液体がアセトニトリルを含んで成る、請求項11に記載の方法。
  13. 水素化物がアルカリ金属水素化物である、請求項11に記載の方法。
  14. 水素化物が水素化ナトリウムである、請求項13に記載の方法。
  15. M”が水素である、請求項11に記載の方法。
  16. Rが、場合によってはエーテル酸素によって置換される2〜4個の炭素を有するペルフルオロアルキル基である、請求項11に記載の方法。
  17. Rがトリフルオロメチル基である、請求項11に記載の方法。
  18. Mがアルカリ金属であり、c=1である、請求項11に記 載の方法。
  19. XがFである、請求項11に記載の方法。
  20. 環状スルホンを、スルホニルアミド塩を含んで成る組成物であって、該塩の少なくとも90モル%が、請求項1の式:(RSO2NMb3-bM’cで表されるスルホニルアミド塩である組成物と接触させる、請求項11に記載の方法。
  21. 該開環反応混合物がその中で生成しそして反応する、不活性液状媒体を更に含んで成る、請求項11に記載の方法。
  22. 該不活性液状媒体が、エーテル、ニトリル、ジメチルスルホキシド、アミド、及びスルホランから成る群から選ばれる、請求項23に記載の方法。
  23. 該不活性液状媒体が、テトラヒドロフランである、請求項24に記載の方法。
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