JP4543388B2 - 水処理薬品の濃度管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却水系、ボイラ水系等の循環水系に添加する水処理用薬品の濃度管理方法に関するものであり、詳しくは、水処理用薬品と共にトレーサー物質としての水中でカリウムイオンを生成する物質を被処理水系に添加し、添加したカリウムイオン濃度に基づいて被処理水中の水処理用薬品の濃度管理を安定的かつ効率的に行う方法に関する。
ここで、水中でカリウムイオンを生成する物質とは、被処理水に添加したとき電離してカリウムイオンを放出する物質である。具体的には、カリウムの水溶性塩、水酸化カリウムなどがある。こられの物質から1種又は2種以上を選択してトレーサー物質とすることができる。
周知のように、あらゆる産業において工業用水等の用水は重要な役割を果たしており、循環水系で用いられることも多く、多用される循環水系にはボイラ水系や開放系や密閉系の冷却水系、開放系や密閉系の冷温水系などがある。
これらの循環水系の水処理には、腐食、スケール、スライム等の水に起因する障害を防ぐために種々の水処理用薬品が使用されている。一般に、ボイラ水系や冷却水系、冷温水系等の循環水系で使用される水処理薬品には、脱酸素剤、清缶剤、復水処理剤、防食剤、分散剤、スケール防止剤、殺菌剤、スライム防除剤(バイオファウリング抑制剤)などがある。
これら各種の薬品を用いて適切な水処理を行うためには、任意の位置、時間等におけるこれらの薬品濃度を正確に把握し、適切な濃度管理を行うことが必要である。
ところが、薬品の種類によっては、被処理水中での濃度が測定できないものがある。また、比色法や比濁法、その他の定量法で測定ができたとしても、その操作が煩雑であったり、操作に長時間を要するため、プラントの運転管理上実用的でない場合がある。
そのため、水処理用薬品としてそれ自身の濃度測定が不可能あるいは困難な薬品を用いた場合の濃度管理方法として、濃度測定が容易な物質をトレーサーとして用いることが行われている。このトレーサー物質を用いる方法によれば、それ自身の濃度測定が不可能な薬品、あるいは困難な薬品であっても、その被処理水中における濃度を迅速に測定、管理することが可能となる。
トレーサー物質を用いて水処理用薬品の濃度管理を行う方法は、トレーサー物質の種類により分類することができ、代表的な例として蛍光トレーサー法、色素トレーサー法、臭素トレーサー法、沃素トレーサー法、リチウムトレーサー法、カリウムトレーサー法などが従来から提案されている。
特許文献1には、蛍光トレーサー法が開示されている。しかし、蛍光物質の濃度測定には、高価な蛍光光度計が必要であることに加えて、循環水系で使用される水処理薬品には、それ自身が蛍光を発する物質が含まれていることがある。その場合、薬品に由来した蛍光分を補正する操作が必要となり、測定が煩雑になるという問題がある。
特開平2−115697号公報
特許文献2には、色素トレーサー法が開示されている。しかし、水処理用薬品を含むボイラ水や冷却水等の循環水自体が、循環水の濃縮やスラッジ等の汚れの影響により、程度の差こそあれ着色したり濁ったりする場合がある。その場合、前記影響を考慮に入れた測定を行わなければならないという問題がある。
特開2001−334255号公報
特許文献3には、臭素イオン又は沃素イオンをトレーサーとして用いる方法が開示されており、迅速且つ簡単な臭素イオン又は沃素イオンの測定方法として、滴定法やイオン電極法を使うことが、高感度または他の陰イオンの同時測定が必要な場合はイオンクロマトグラフ法を使うことが示されている。
しかしながら、滴定法は操作が煩雑で分析の自動化が難しくリアルタイムの濃度管理は不可能という欠点がある。また、臭素イオン電極法及び沃素イオン電極法は他の陰イオンとの選択性に難があり、冷却水等の被処理水中に含まれる不純物の影響を受け易いという欠点がある。さらに、イオンクロマトグラフ法は測定に大掛かりな装置が必要であり、また、試料水をサンプリングしてから測定結果を得るまでに長時間を要するためにリアルタイムな濃度管理は不可能という欠点がある。
特開平4−296651号公報
特許文献4には、リチウムトレーサー法が開示されている。この方法では原子吸光法による検出を必要としていたため、測定に大掛かりな装置が必要となり、また、試料水をサンプリングしてから測定結果を得るまでに長時間を要するためにリアルタイムな濃度管理は不可能という欠点があった。
特開昭51−111388号公報
特許文献5には、カリウムトレーサー法が開示されている。この方法では、迅速且つ簡便な測定方法として、イオン電極法の適用が示唆されている。
特開平4−296652号公報
しかしながら、カリウムイオン電極法によって冷却水等にトレーサーとして添加されたカリウムイオン濃度を測定することは、実際には容易ではない。なぜなら、冷却水などの被処理水の補給水には、通常、上水、地下水等が使用されるため、もともとカリウムイオンが含まれており、カリウムイオンをトレーサーとして用いる場合には、補給水由来のカリウムイオン濃度の補正が必須となる。
しかしながら、本発明である水処理薬品の濃度管理方法が使用される被処理水系は、ボイラ・冷却水等であるから、その運転中に被処理水は濃縮され、加えて被処理水の濃縮倍率は蒸発水量、ブロー水量、補給水量により絶えず経時的に変化するので、被処理水中のカリウムイオン濃度の内、補給水に由来する部分を簡易な方法で精度良く算出することが困難であり、トレーサーとして添加されたカリウムイオン濃度を迅速かつ正確に求めることができないためである。
さらに、既存のカリウムイオン電極を用いて、周知の方法に則って被処理水のカリウムイオンを測定しても、カリウムイオン濃度を正確に測定することが困難な場合がある。カリウムイオン濃度が同じでも、被処理水の水質の影響を受けて、カリウムイオン電極の応答電位に誤差が生じるためである。
従って、補給水中にカリウムイオンが含まれ、且つ濃縮倍率が変動する冷却水等の循環水系で、水処理薬品の濃度管理方法としてカリウムイオンをトレーサー物質として利用する場合、単にカリウムイオン電極法を用いて、トレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度を正確に測定することは困難であるといえる。したがって精度の高い水処理薬品の濃度管理を行うことができないのが現状である。
そこで、カリウムトレーサー法の改良を目的として、第1に補給水由来のカリウムイオン濃度の補正を電気伝導率を用いて簡易に行う方法について検討した。
第2に、カリウムイオン電極によって、水質の影響を受けずに被処理水中のカリウムイオン濃度を測定する方法について検討した。
第3に前記電気伝導率と前記カリウムイオン電極により測定した被処理水中のカリウムイオン濃度から、被処理水中のトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度を算出して、被処理水中の薬品濃度を把握し、被処理水中の薬品濃度を所定の濃度に調整する管理方法を提供することとした。
本発明は、上記課題を解決するために、水処理薬品と共にトレーサー物質としての水中でカリウムイオンを生成する物質を被処理水系に添加し、カリウムイオン濃度により被処理水系に添加した水処理薬品の濃度管理を行う水処理薬品の濃度管理方法において、被処理水中のカリウムイオン濃度KT、電気伝導率CN、該被処理水系に補給する補給水中のカリウムイオン濃度KM、電気伝導率C1、及び該被処理水系におけるカリウムイオンの濃縮と電気伝導率の濃縮の違いを補正する補正係数αとから、式(1)によって被処理水系に水処理薬品と共に添加したカリウムイオンの濃度KYを算出することを特徴とする水処理薬品の濃度管理方法の構成とした。
KY=KT−KM×(CN/C1)×α・・・式(1)
また、被処理水中のカリウムイオン濃度の測定を、カリウムイオンを実質的に含まず、電気伝導率が10mS/m以上である電解質溶液に既知濃度のカリウムイオンを溶解した校正液を用いて校正したカリウムイオン電極を用いて行うことを特徴とする水処理薬品の濃度管理方法の構成とした。
さらに、被処理水系に水処理薬品と共に添加したカリウムイオンの濃度KYを被処理水中の水処理薬品の濃度に換算し、その濃度に基づいて該被処理水系に添加する水処理薬品の量を制御することを特徴とする水処理薬品の濃度管理方法の構成とした。
本発明は、以上の構成であるから、カリウムイオンをトレーサーとして用いる水処理薬品の濃度管理方法として、補給水由来のカリウムイオンを簡易な方法で補正し、トレーサーとして添加したカリウムイオンの濃度を迅速かつ正確に求めること、及び被処理水の水質に由来するカリウムイオン電極法によるカリウムイオン濃度の測定誤差を簡易な方法で解消することができることとなった。
これにより、カリウムトレーサー法の問題点を解消し、カリウムイオン電極と電気伝導率計という簡易な測定装置で、迅速かつ正確に被処理水中の水処理薬品濃度を測定、算出することができ、リアルタイムの測定が可能となり、被処理水中の水処理薬品の濃度を所定の濃度で管理することが容易になった。
また、前記被処理水中の水処理薬品濃度の測定、算出結果をもとに、被処理水に水処理薬品を注入する薬注ポンプの運転条件を制御することで、被処理水中の水処理薬品の濃度を自動で制御することも可能となる。
なお、本発明は、カリウムトレーサー法の改良に関するものであるが、リチウムイオンをトレーサー物質として用いるリチウムトレーサー法、ナトリウムイオンをトレーサー物質として用いるナトリウムトレーサー法にも、本発明と同様な方法を適用することができる。
水処理薬品と共にトレーサー物質としての水中でカリウムイオンを生成する物質を被処理水系に添加し、カリウムイオン濃度により被処理水系に添加した水処理薬品の濃度管理を行うために、カリウムイオンを実質的に含まず、電気伝導率が10mS/m以上である電解質溶液に既知濃度のカリウムイオンを溶解した校正液を用いて校正したカリウムイオン電極を用いて測定した被処理水中のカリウムイオン濃度KT、電気伝導率CN、該被処理水系に補給する補給水中のカリウムイオン濃度KM、電気伝導率C1、及び該被処理水系におけるカリウムイオンの濃縮と電気伝導率の濃縮の違いを補正する補正係数αとから、式(1)によって被処理水系に水処理薬品と共に添加したカリウムイオンの濃度KYを算出し、前記カリウムイオンの濃度KYを被処理水中の水処理薬品の濃度に換算し、その濃度に基づいて該被処理水系に添加する水処理薬品の量を制御することを特徴とする水処理薬品の濃度管理方法の構成とすることで実現した。
KY=KT−KM×(CN/C1)×α・・・式(1)
以下に、添付図面に基づいて、本発明である水処理薬品の濃度管理方法について詳細に説明する。
図1は、予め補正係数αを決定するために行った実験結果である。ここで補正係数αとは、被処理水中のカリウムイオン濃度のうち、補給水の濃縮に由来するカリウムイオン濃度を求めるための係数であって、補給水の濃縮によって被処理水中に実際に存在するカリウムイオン濃度と、被処理水と補給水の電気伝導率の比から計算上求めたカリウムイオン濃度との誤差を補正するための係数である。
この誤差は、カリウムイオンは、被処理水の濃縮に伴い濃度上昇した場合でも難溶性の塩を形成して析出する可能性が極めて低く、濃縮倍率に比例して濃度上昇するのに対し、電気伝導率は、濃縮に伴って炭酸カルシウム等の難溶性塩類が析出する影響で、濃縮倍率に比例して上昇する訳ではないことに起因する誤差である。
補正係数αは、被処理水に使用される補給水を濃縮して、電気伝導率とカリウムイオン濃度を測定することで実験的に求めることができる。
以下、補正係数αを決定するための実験方法について説明する。先ず、つくば市の水道水を模擬冷却塔を用いて濃縮し、電気伝導率基準で1〜10倍の濃縮水を作成した。次に、各濃縮倍率に対応する濃縮水中のカリウムイオン濃度を原子吸光法によって測定し、補正係数αを算出した。
補正係数αの算出方法を以下に説明する。図1のa.電気伝導率より計算した濃縮倍率とは、濃縮水の電気伝導率を補給水の電気伝導率で除して求めた値であり、各々が前記濃縮倍率1〜10倍の濃縮水に対応する。図1のb.カリウムイオン濃度より計算した濃縮倍率とは、前記濃縮倍率1〜10倍の濃縮水中のカリウムイオン濃度の測定値を補給水中のカリウムイオン濃度で除した値である。
上述のように計算した各濃縮倍率によって各濃縮倍率に対応する補正係数αを計算した。具体的には、c.補正係数α=b.カリウムイオン濃度より計算した濃縮倍率/a.電気伝導率より計算した濃縮倍率によって求められる。
この補正係数αを式(1)に用いることで、簡易かつ正確にトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度を算出することができ、被処理水中の水処理薬品の濃度を把握し、水処理薬品の濃度を所定の濃度に調整、管理することが可能となる。
ここで決められた補正係数αは、被処理水系の補給水水質が日本の上水、地下水等の平均的な水質(標準的な水)と極端に異ならなければ、標準的な水を用いて求めた補正係数αの値を使用することができる。したがって、標準的な水で一度補正係数αの値を決定すれば、必ずしも都度対象となる補給水を濃縮して補正係数αの値を決定する必要は無い。
しかし、全硬度が極端に高い等、補給水水質が日本の平均的な水質と極端に異なる場合は、上述のような方法により改めて被処理水系の補給水の濃縮を行い、補正係数αを決定することが、正確なトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度の測定には必要である。
ここで、式(1)について説明する。式(1)は、トレーサー物質として水処理薬品と共に冷却水などの被処理水系に添加されたカリウムイオン濃度を算出するための計算式である。
KY=KT−KM×(CN/C1)×α・・・式(1)
ここで、KYは被処理水中にトレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度、KMは補給水中のカリウムイオン濃度、C1は補給水の電気伝導率を、KTは被処理水中のカリウムイオン濃度、CNは被処理水の電気伝導率をそれぞれ意味する。CN/C1は、電気伝導率基準の濃縮倍率であり、図1のa.電気伝導率より計算した濃縮倍率に相当する。
補給水中のカリウムイオン濃度KMに上記濃縮倍率CN/C1を掛け、さらに補正係数αを乗じることによって、被処理水中のカリウムイオンのうち、補給水の濃縮に由来する部分の濃度を容易に、正確に算出することができる。
ここで、補正係数αとしては、特に被処理水系の補給水水質が極端に日本の平均的水質と異なることがなければ、図1の補正係数αをそのまま採用することができる。また、図1に合致する数値の無い中間的な濃縮倍率に対応する補正係数αについては、さらに細かく実験的に求めた値を採用しても良いし、図1において、近い濃縮倍率に対応する補正係数αの値を用いたり、その値から推定される値を用いることもできる。
ここで、被処理水の電気伝導率CNは、電気伝導率計を用いて測定し、被処理水中のカリウムイオン濃度KTは、カリウムイオン電極で測定するのが、トレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度をラボ等に被処理水を持ち帰ることなくリアルタイムで算出する上で有利である。但し、リアルタイムの測定は難しいが、被処理水中のカリウムイオン濃度は原子吸光法等によって測定することもでき、その場合も本発明に含まれる。
また、被処理水の電気伝導率CNおよびカリウムイオン濃度KTは被処理水中の水処理薬品濃度を求めたいときに適宜測定すれば良いが、濃度管理を目的とする場合には、定期的または連続的に測定し、その時々の水処理薬品濃度を算出するのが好ましい。
なお、補給水のカリウムイオン濃度KMおよび電気伝導率C1は、補給水の水質変動が少ない場合には予め測定した値を用いることができ、水質変動が大きい場合には、適宜測定してその値を用いたり、連続的に測定してその時々の値を用いたり、何点かの測定結果の平均値を用いたりすることができる。
図2は、本発明である水処理薬品の濃度管理方法に使用する校正液の種類(電解質濃度の違い)とカリウムイオン電極の応答電位(mV)の関係を検討した結果である。図2(1)は、各塩化ナトリウム(電解質)濃度で作成したカリウムイオン校正液(濃度:1mg/L、10mg/L、100mg/L)にカリウムイオン電極を浸漬したときのカリウムイオン電極の応答電位の測定値である。
図2(2)は、図2(1)の測定値をもとに、各校正液のカリウムイオン濃度(mg/L)とカリウムイオン電極の応答電位(mV)との関係を塩化ナトリウムの濃度別にグラフにしたものである。
応答電位は、カリウム選択性イオン電極と、比較電極との電位差であり、カリウムイオン濃度に対応する。この応答電位は、カリウムイオン濃度が一定であっても測定対象水系の水質の影響を受けて変動する。
さらに、本発明である水処理薬品の濃度管理方法の使用される被処理水系は、濃縮、ブロー、補給などにより水質が常に変動するため、単にカリウムイオン電極によって、カリウムイオン濃度を正確に測定することはできず、誤差の補正も困難であった。
そこで本発明者等は、鋭意研究の結果、冷却水などの電解質濃度と同程度の電解質を含む校正液でカリウムイオン電極を校正することにより測定対象水の水質の影響を極めて小さくできることに想到し、本発明である水処理薬品の濃度管理方法にカリウムイオンをトレーサー物質として使用した場合でも、簡易かつ正確に被処理水中のカリウムイオンの濃度を測定することができることとなった。
ここで、応答電位の測定方法について説明する。校正液は、イオン交換水に塩化カリウムをカリウムイオンとして、1、10、100mg/Lになるように溶解したものと、イオン交換水に塩化ナトリウムを10mM(ナトリウムイオンとして230mg/L、電気伝導率120mS/m)、20mM(ナトリウムイオンとして460mg/L、電気伝導率230mS/m)、43.5mM(ナトリウムイオンとして1000mg/L、電気伝導率550mS/m)になるように溶解した電解質溶液に塩化カリウムをカリウムイオンとして、1、10、100mg/Lになるように溶解したものを作成した。
次に、前記各校正液にカリウムイオン電極(株式会社東興化学研究所、カリウムイオン電極7003型)を浸漬し、応答電位(mV)を測定した。
図2の実験の結果から塩化ナトリウムを含まない、即ち電解質濃度が低い校正液のカリウムイオン電極による応答電位は、塩化ナトリウムを含む校正液の応答電位より各カリウムイオン濃度において低い値を示した。さらに、カリウムイオン濃度が低濃度(1mg/L)である場合において、その差が顕著である。一方、塩化ナトリウムを含む校正液の応答電位は、塩化ナトリウムの濃度に拠らずほぼ同一の値を示した。
このことから、本発明である水処理薬品の濃度管理方法が使用される冷却水などの高濃度に電解質を含む被処理水中のカリウムイオン濃度を、塩化ナトリウムなどの電解質を含む校正液で校正したカリウムイオン電極で測定することによって、被処理水の水質による測定誤差を極力抑える事ができ、被処理水中のカリウムイオン濃度を簡易かつ正確に測定可能であることが示唆される。
ここで、電解質溶液としては、カリウムイオンを実質的に含まない電解質溶液であれば特に限定されないが、電解質溶液の電気伝導率は10mS/m以上であることが必要である。冷却水など電解質が高濃度になる被処理水中のカリウムイオン濃度の測定に際して、電気伝導率が10mS/m未満の電解質溶液に既知濃度のカリウムイオンを溶解した校正液を用いて、カリウムイオン電極の校正をおこなって、被処理水中のカリウムイオン濃度を測定した場合、被処理水中のカリウムイオン濃度を測定誤差なく正確に測定することができない。
具体的な電解質溶液としては、塩化ナトリウム溶液が好ましく、濃度は1mM〜100mM、より好ましくは10mM〜50mMである。因みに、塩化ナトリウム1mM溶液の電気伝導率は12mS/mである。
なお、本発明である水処理薬品の濃度管理方法においては、前記校正液によるカリウムイオン電極の校正頻度は、電極の性能に応じて適宜実施すれば良く、概ね2週間から1ヶ月に1回程度で充分である。
このようにして、被処理水中のトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度を測定することにより、被処理水系に添加した水処理薬品の濃度を簡易かつ正確に把握できることとなる。さらに、これらの測定値をもとに、薬注ポンプを制御することで、被処理水系中の水処理薬品の濃度を、自動で所定の濃度に維持、管理することができることとなる。
ここで、水処理薬品の濃度管理とは、被処理水中の水処理薬品の濃度を把握し、所定の濃度に調整することである。具体的には、測定した被処理水中の水処理薬品濃度に基づいて、該被処理水系に添加する水処理薬品の量を調整し、被処理水中の水処理薬品濃度を所定濃度とする。
添加する薬品量の調整方法としては、本発明の方法で求めた被処理水中の水処理薬品の濃度が、予め設定した濃度を下回る場合には薬注ポンプを運転し、設定値を上回った場合にはポンプを停止する等の方法がある。薬注ポンプの制御方法としては、上述のオンオフ制御に限定されるものではなく、比例制御等、他の制御方法を適宜用いることができる。
また、添加する薬品量の調整は、薬注ポンプの運転を自動で制御する方法を取るのが人手を掛けない点で好ましいが、本発明はそれに限定されるものでは無く、例えば、被処理水中の水処理薬品濃度の測定結果に基づいて、手動で薬品の補充添加量を調整する場合も本発明に含まれる。
以下、本発明である水処理薬品の濃度管理方法について、具体的に実冷却水系における薬品濃度の制御を示して説明する。
図3は、実施例3において使用した水処理薬品組成を示している。ベンゾトリアゾールは、銅の防錆剤であり、イソチアゾリン系殺菌剤(5−クロロ−2メチル−4−イソチアゾリン−3−オン10%、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン3%含有)は、バクテリアの増殖抑制剤である。ポリマレイン酸(グレートレークスケミカル社製:ベクリン200)、及びPBTC(ホスホノブタントリカルボン酸)は、スケール防止剤である。
塩化カリウムは、本発明である水処理薬品の濃度管理方法で採用したトレーサー物質である。なお、塩化リチウムは、従来技術であるリチウムトレーサー法と本発明である水処理薬品の濃度管理方法を比較するためにトレーサーとして添加したものである。
図4は、茨城県内の某工場の空調設備の開放循環冷却水系を用いて、従来法、また本発明に係るカリウムトレーサー法によって水処理薬品濃度の測定及び薬注量の制御試験を15日間に渡り実施した結果である。
試験方法について詳細に説明する。先ず、図3の組成の水処理薬品を準備し、空調設備の開放循環冷却水系に保有水量に対して400mg/Lとなるように初期投入を行った(経過日数0日)。
経過日数10日までは、水処理薬品の濃度が冷却水中で400mg/Lを維持するように、図3の組成の水処理薬品をタイマーを用いて定期的に補充投入した。
10日目以降は、本発明である水処理薬品の濃度管理方法に基づいて、トレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度を算出し、水処理薬品の濃度に換算して、前記水処理薬品の濃度を薬注ポンプと連動させ、冷却水中の水処理薬品の濃度が400mg/Lを維持するように薬注ポンプの運転を制御した。図4の*が薬注ポンプの運転制御による濃度管理を示している。
冷却水中のカリウムイオン濃度KTと電気伝導率CNの測定は、冷却水中にカリウムイオン電極(株式会社東興化学研究所製、カリウムイオン電極7003型)および電気伝導率計(アクアス株式会社製、マイガードICB250型)を浸漬し、連続的におこなった。
カリウムイオン電極は、試験開始当初5日間は、イオン交換水に塩化カリウムを溶解して作成した校正液(カリウムイオン濃度:1mg/L、10mg/L、100mg/L)を用いて校正したものを用いた。試験6日目に、塩化ナトリウム43.5mM溶液に塩化カリウムを溶解して作成した校正液(カリウムイオン濃度:1mg/L、10mg/L、100mg/L)を用いてカリウムイオン電極の校正をやり直し、15日目迄その条件で測定を継続した。
トレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度KYは、事前に測定しておいた補給水のカリウムイオン濃度KM(8.0mg/L)、電気伝導率C1(20mS/m)及び図1の補正係数αを用いて式(1)に基づいて濃度を算出した。
水処理薬品濃度の算出は、前記トレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度KYと図3の組成比から算出した。具体的には、被処理水中のトレーサー物質として添加したカリウムイオン濃度KY/図3の薬品中のカリウムイオン組成比(5.0%)として計算した。
また、比較対象として、1日1回冷却水を採取して、原子吸光法によりカリウムイオン濃度及びリチウムイオン濃度を測定した。さらに、リチウムイオン濃度から水処理薬品濃度を算出し、本発明である水処理薬品の濃度管理方法と比較した。
図4の試験結果について説明する。試験開始から5日目までは、イオン交換水に塩化カリウムを溶解して作成した校正液で校正したカリウムイオン電極を用いて測定した従来のカリウムトレーサー法による測定方法である。
この期間にカリウムイオン電極を用いて測定した冷却水中のカリウムイオン濃度KTは、全てが原子吸光法によって測定したカリウムイオン濃度の分析値より高い値を示した。よって、該カリウムイオン濃度KTと予め測定した各測定値を式(1)に代入して得たトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度KYより算出される水処理薬品の濃度は、所定の濃度である400mg/Lから大きく逸脱した濃度を示した。
一方、従来技術である原子吸光法によってリチウムイオン濃度を測定するリチウムトレーサー法により薬品濃度を算出した結果、所定の濃度である400mg/Lに近い値を示した。
このことから、従来技術によるカリウムトレーサー法による測定方法では、冷却水などの電解質濃度が高い被処理水系においては、トレーサー物質であるカリウムイオン濃度を誤差なく正確に測定できるとはいえない。
6日目以降は、被処理水中のカリウムイオン濃度KTを、塩化ナトリウム43.5mM溶液に塩化カリウムを溶解して作成した校正液で校正をやり直したカリウムイオン電極を用いて測定した。その結果、原子吸光法によって測定したカリウムイオン濃度の分析値とほぼ同じ値を示した。
さらに、該カリウムイオン濃度KTと予め測定した各測定値を式(1)に代入して得たトレーサー物質としてのカリウムイオン濃度KYより算出される水処理薬品の濃度は、所定の濃度である400mg/Lに近い値を示した。また、リチウムトレーサー法により算出した薬品濃度ともよく対応している。
6日目以降の本発明の方法に拠れば、冷却水中のカリウムイオン濃度KTをカリウムイオン電極によって、被処理水の水質の影響を受けることなく、従来のリチウムトレーサー法と同等の精度で、しかも原子吸光分析装置のような大掛かりな装置を必要とせず、現場(リアルタイム)で簡易かつ正確に水処理薬品濃度を算出、測定することができることとなった。
また、10日目以降に行った本発明の水処理薬品濃度の管理方法に拠れば、簡易な方法で、被処理水中の薬品濃度をさらに安定して一定レベルに保つことが可能となった。なお、図4中で特に薬注ポンプの運転制御による濃度管理によって、水処理薬品の目標濃度である400mg/Lに近い値を示した試験結果に_を付した。
本発明である水処理薬品の濃度管理方法に用いる補正係数αを検討した結果を示す図である。 本発明である水処理薬品の濃度管理方法に用いるカリウムイオン電極の校正液を検討した結果を示す図である。 本発明における実施例3の水処理薬品の組成図である。 本発明における実施例3の冷却水中の水処理薬品の濃度管理結果である。

Claims (3)

  1. 水処理薬品と共にトレーサー物質としての水中でカリウムイオンを生成する物質を被処理水系に添加し、カリウムイオン濃度により被処理水系に添加した水処理薬品の濃度管理を行う水処理薬品の濃度管理方法において、被処理水中のカリウムイオン濃度KT、電気伝導率CN、該被処理水系に補給する補給水中のカリウムイオン濃度KM、電気伝導率C1、及び該被処理水系におけるカリウムイオンの濃縮と電気伝導率の濃縮の違いを補正する補正係数αとから、式(1)によって被処理水系に水処理薬品と共に添加したカリウムイオンの濃度KYを算出することを特徴とする水処理薬品の濃度管理方法。
    KY=KT−KM×(CN/C1)×α・・・式(1)
  2. 被処理水中のカリウムイオン濃度の測定を、カリウムイオンを実質的に含まず、電気伝導率が10mS/m以上である電解質溶液に既知濃度のカリウムイオンを溶解した校正液を用いて校正したカリウムイオン電極を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の水処理薬品の濃度管理方法。
  3. 被処理水系に水処理薬品と共に添加したカリウムイオンの濃度KYを被処理水中の水処理薬品の濃度に換算し、その濃度に基づいて該被処理水系に添加する水処理薬品の量を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の水処理薬品の濃度管理方法。
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