JP4542897B2 - 磁性粒子による局部加熱の方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体又は磁化可能な物質の磁性変化によって対象領域を局部加熱する方法及びシステムに関する。
この種の方法及びシステムは、例えば医療分野で知られている。いわゆる温熱療法及び熱アブレーション法の過程で病変組織は所与の温度に加熱され、組織成長を抑制され又は破壊される。
一般に温熱療法において生じる問題は、身体の関心領域に対する正確な局部加熱、及び全体の均一加熱は通常困難性を伴い、特殊なハードウェアに高額な支出を費やさなければ行うことができないことにある。可能な限り温熱療法を病変組織に限定するためには、処置される領域に加熱を限定することが極めて重要である。
独国特許公開第DE19937492号明細書には、磁性体若しくは磁化可能な物質又は対象物の一部である固形物を加熱する磁界付加装置が示されている。その配置は磁性ヨークを構成し、このヨークはフェライト構成体からなり、磁極片及び磁極片に巻きつけられたコイルを有する。磁極片の間には処置される対象物が置かれる受領空間が形成される。全受領空間、さらにはそこに置かれた対象の全部分には、診査中、交流磁界が形成される。
独国特許公開第19937492号明細書
本発明の課題は、対象の目的領域を制御して加熱する方法及びシステムを提供することである。
この課題は目的領域にある磁性粒子を加熱する方法によって解決され、その方法は、
a)前記目的領域において第1のサブ領域は弱い磁界強度、第2のサブ領域は強い磁界強度となるように、空間内で磁界強度の変化する磁界を発生させるステップと、
b)前記目的領域における前記第1及び第2のサブ領域の空間位置を十分に長く、前記目的領域が加熱されるような周波数で変化させるステップと、
を有する。
本発明に基づく方法は磁性粒子を利用し、この磁性粒子は目的領域に存在して対象を加熱する。対象の内部構造によっては、対象が半永久的にそのような粒子を含むこととなっても良い。代わりにそのような粒子を加熱前に、例えば液体状態で対象に導入することも可能である。
目的領域には空間的に不均一な磁界が生じる。第1のサブ領域での磁界は極めて弱く、粒子の磁化は飽和しない。所与の磁界強度の影響下では、磁界強度の増大に応じて粒子の磁化が変化しても、磁性粒子は飽和しない。この第1のサブ領域は空間干渉領域にあることが好ましい。第1のサブ領域は点状の領域でも直線状領域でも良く、面であっても空間であっても良い。第2のサブ領域(すなわち第1のサブ領域の外側にある目的領域部分)では磁界は十分に強く、粒子を飽和磁化状態に維持する。磁界影響下において、磁界強度の増大に対応した粒子の磁化変化が未飽和状態での変化に比べて著しく小さい場合、磁性粒子は飽和状態にあるといえる。
飽和磁化は用いられる磁性粒子の種類に依存し、通常それらの物理的構造又は固体状態構造に変化が生じる。例えば全粒子の磁性が実質上近似的に外部磁界(第2のサブ領域)の方向に配向したとき、飽和磁化となる。従って磁界がさらに増加しても、その領域の磁化増加は、磁界変化に応じて磁化の増大する第1のサブ領域での変化に比べて有意に小さくなる。他の磁性粒子の場合、内部磁気領域の大部分において各磁化が外部磁界の方向に配向したときに飽和状態に達する。
第1のサブ領域の空間位置がわずかに変化した場合、第1のサブ領域位置に該当する磁性粒子、あるいは第1のサブ領域から第2のサブ領域又はその逆の遷移を受ける磁性粒子の磁化は変化する。この磁性変化のためヒートロスが生じ、例えば粒子の既知のヒステリシス効果又は擬似ヒステリシス効果により、あるいは粒子の初期変動により、粒子を取り囲む媒体の加熱領域における温度は上昇する。第1のサブ領域の磁界が全目的領域を通ってシフトしたとき、加熱領域は目的領域と一致する。第1のサブ領域が小さい程、最小加熱領域の寸法は小さくなる。
一回の磁性の変化では比較的少量の熱しか生じないため、磁性は数回変化させなければならない。必要な変化回数、すなわち所与の時間間隔での周期(以下、周波数という)、及びそれに関連した粒子を取り囲む媒体の温度上昇は、粒子濃度、単位変化当たりの熱発生量(これ自体は粒子構造及び磁化反転速度に依存する)、及び加熱領域を取り囲む領域における熱損失に依存する。
最新技術で得られる方法を越える別の利点は、磁界の異なる2サブ領域の利用にある。弱い磁界強度の第1のサブ領域は、より強い磁界強度の第2のサブ領域領域内にあり、第2のサブ領域の磁界は目的領域全体にわたる。目的領域が対象の狭小部分からなる場合でも、第2のサブ領域の磁界は対象領域に分布することが可能であり、この磁界は目的領域又は全対象を囲む。加熱のために必要な第1のサブ領域のシフトのみが目的領域内で生じ、第1のサブ領域の磁界強度が目的領域外の領域で変化した場合には、粒子の磁性は変化しない。従って目的領域外にある磁性粒子は飽和状態にあり、目的領域を囲む領域は加熱されないという利点が得られる。さらに周囲領域の加熱を避けるため、目的領域にのみ磁性粒子を配置しなければならないという必要はない。これは医療利用の際に利点があり、磁性粒子を例えば血流を介して目的領域に到達させたり、磁性粒子を周囲領域に設けたりすることができる。
第1のサブ領域が小さな寸法であることの結果として、第1のサブ領域の空間内位置を格子状に動かすことよって、ほぼ任意の形状の目的領域を加熱することができる。第1のサブ領域が小さくなる程、格子は微細になり、関心領域の形状の自由度はさらに向上する。また目的領域は多くのサブ領域に副分割することができ、分割された各々は異なる加熱を受ける。サブ領域が同様の材質で構成される場合、サブ領域は程度を変えて加熱される。サブ領域が異なる材質で構成される場合、各サブ領域における熱を適切に適合させることによって目的領域全体を実質上、均一に加熱することができる。この目的のため、例えば関係するサブ領域の加熱の周波数又は時間を適合させることができる。より効率的な加熱を行うため、代わりに目的領域を故意に不均一に(例えば内部領域に比べて外部領域をより集中して)昇温することができる。
2サブ領域の空間位置を変化させる1つの可能性は、相互に相対的に、磁界発生用コイルシステム及び/又は永久磁石システム(若しくはその部分)、あるいは加熱領域を有する対象を動かすことである。これは極めて大きな勾配で極めて微細な対象を処置する場合、及び加熱に必要な周波数が低い場合に好ましい方法である。しかしながら請求項2には、機械的な動きの不要な好適実施例が示されている。2サブ領域の空間位置は比較的迅速に変化する。この方法では熱発生という追加の利点が提供され、高周波数化が可能となる。
本発明による方法に適した磁性粒子は、本発明による方法によって加熱される領域の寸法に比べて小さな寸法となっている。さらに粒子の磁化は、可能な限り小さな磁界強度に呼応して飽和状態に至る必要がある。この目的のため飽和に必要な磁界強度を小さくすると、単位磁性変化当たりの発熱は小さくなるが、空間分解能は高くなり、あるいは目的領域に生じる(外部)磁界は弱くなる。さらに医療診査にこの方法が利用される場合には、粒子が有害ではないことが必要である。
請求項3に記載の実施例では、粒子が極めて微細なため、そのような粒子内には1つの磁区(単一磁区)のみが形成され、あるいはワイス(Weiss)領域は全く生じない。この場合粒子の寸法はnm域にする必要がある。この種の粒子は、例えばMR(磁気共鳴)診査法のコントラスト媒体に用いられる。そのような粒子の粒径は5乃至10nmである。粒子径が大きくなると、粒子を完全に飽和磁化状態にさせるのに必要な磁界強度は小さくなる。しかしながら複数の磁区又はワイス領域が粒子内に形成される恐れがあるため、粒子径はあまり大きくはできない。従って現時点で既知の粒子の場合、適当な粒子径は2nmから約800nmの範囲にある。ただし上限は材質に依存する。単一磁区粒子に適した材料は、例えばマグネタイト(Fe3O4)である。粒子径の値は単に例示のために示されたものであり、これに関しては材料特性がより重要である。
しかしながら請求項4に記載の実施例では、多くの磁区を形成するより大きな粒子が利用される。空間分解能の観点から、これらの粒子は、弱い磁界強度(低い飽和誘導を意味する)においても飽和状態となる磁性体で構成される必要がある。請求項5に記載の別の実施例ではこの条件は省略される。粒子は磁性体の薄い層のみを有するため、層が飽和誘導値の小さな材料で構成されていない場合であっても、弱い磁界強度においても飽和磁化となる。
請求項6に記載の実施例では、医療診査の場面において単純な方法で、粒子を利用することが可能である。請求項3に記載の単一磁区粒子の分散を利用する場合、この分散材を血流に注入して、加熱する組織に粒子を濃化させることができる。そのような分散材は有害ではなく、最新の磁気温熱療法、熱アブレーション法及び前述のMR法におけるコントラスト向上に用いられることが知られている。MR法の場合、粒子は極めて微細(5乃至10nm)で、ワイス領域は粒子内には形成されない。
請求項4又は5に記載の粒子による分散材を利用するには、例えば胃腸部分の選択領域の加熱のため診査される患者がこの分散材を口から取り入れたり、あるいは腫瘍を加熱するため例えば血流、又は処置組織に直接注入することが可能である。
一般に粒子が低い実効異方性を有することは有意である(ここでは、「実効異方性」という用語は、形状異方性及び結晶異方性の結果生じる磁気異方性を意味することに留意する、以下同じ)。粒子の磁化方向の変化に際してこれらの粒子の回転は必要なく、磁界の速やかな変化を利用することができるからである。しかしながら請求項6に記載の実施例では、十分に大きな実効異方性を有する粒子(例えば細長い粒子)の場合、磁化方向の変化は粒子の機械的な回転を導き、この回転を熱発生にも利用することができるという事実を用いる。
磁性粒子の磁化が周期的に変化する場合に熱が放出されるのは多くの効果に起因する。複数のワイス領域を有する粒子の場合、熱はヒステリシス効果による既知の方法で生じ、ワイス領域は中性平衡状態から分子間力に対抗して、この効果に誘導される。
単位体積当たりの磁化の寄与度は、磁束密度を磁界強度の関数としてプロットした場合、ヒステリシスループに囲まれる表面積に比例する。熱発生は他の効果、すなわちいわゆる擬似ヒステリシス効果によっても起こり、特に単一磁区を有する微細粒子の場合には生じやすい。前述のヒステリシス効果とは対照的に、そのような擬似ヒステリシス効果は通常、磁界が急速に変化する場合にのみ生じる。
今日では、異なる形状のより多くの磁性粒子が知られていることに留意する必要がある。それらの粒子形状は加熱機構とは独立であっても良い。球状粒子の他には、例えば通常は複数の磁区を有し、配列磁界の影響下で顕著な機械的回転を示す針状粒子がある。さらに平坦なレンズ状の粒子は、1平面でのみ磁性が回転することで知られる。これに関しては他の形状についても、関連技術文献を参照することで得ることができる。
請求項7に記載の実施例では、磁性粒子に特殊な吸着性が付与され、特定組織に粒子空間の極めて明りょうな濃化が生じる。
請求項8のような種類の粒子は目的領域の過度の加熱を回避できるため特に有意である。磁性粒子の温度がキューリー点を越えると、粒子の磁性が磁界の変化に応じて変化することは生じなくなる。結果的にこれらの粒子は熱発生しなくなる。再度キューリー点以下まで温度を下げると、粒子は再度磁界に反応して、また熱を放出する。各利用態様に応じて、キューリー点を考慮した粒子材料の選択ができる。これは、例えば熱拡散によって病変組織を取り囲む正常な組織が損傷しないように過剰な昇温を回避した状態で、例えば病変組織を41℃以上に加熱する温熱療法には有益である。熱アブレーションの場合、急性細胞の破壊のための温度は47℃を超えるが、過度の温度上昇は有害な副作用につながる。
本発明による方法を実行するための配置は請求項9に示されている。請求項10によれば、永久磁石によって勾配磁界が形成される。同じ極性の2磁極間にある領域では、不均一な磁界が形成され、この磁界は弱い磁界強度の狭小の第1のサブ領域を有し、この領域はより強い磁界強度の第2のサブ領域に取り囲まれる。ゼロ点磁界(第1のサブ領域)の周囲領域に存在する粒子しか飽和磁化しない。この領域外にある粒子は飽和磁化状態となる。
請求項11による可変勾配磁界形成のため、目的領域に前述の磁界と同様の勾配磁界を形成する勾配コイルシステムが提供される。勾配磁界システムが例えば、2つの同じ巻線を有し、この2つの巻線が目的領域の両側に、反対向きに流れる電流を生じさせるように設けられた場合(マックスウェルコイル)、この磁界は巻線軸上の位置ではゼロになり、この位置の両側では、距離と共に実質上直線的に増大する反対極性の磁界が生じる。請求項12による別の実施例では、勾配コイル配置により磁界のゼロ点近傍、すなわち第1のサブ領域に形成される領域は、時間変化する磁界の影響で目的領域内をシフトする。この磁界の時間変化及び向きが適切に選定された場合、この方法により磁界のゼロ点を目的領域全体に行き来させることができる。
目的領域において磁界のゼロ点位置の変化する周波数が高くなる、すなわち勾配磁界に重畳される時間変化する磁界の遷移が速くなると、速やかな局部昇温が可能となる。しかしながら技術的見地から、目的領域の各位置まで磁界ゼロ点をシフトさせるような振幅と、急速に熱を生じさせるような高い周波数とを有する時間変化磁界を生じさせることは難しい。この問題は請求項13に記載の実施例によってある程度解決される、この実施例は異なる速度で変化する異なる大きさの3磁界を発生させるものであり、3コイル配置とすることが好ましい。別の利点は、磁界変化の周波数は十分に高く(例えば>20kHz)、人の聴覚の限界を超えることであり、これにより患者への追加負担が軽減される。請求項14に記載の別の実施例では、3次元領域に磁界のない位置を設けることができる。
本発明を説明するため医療分野の例を示した。しかしながら一般に本発明の方法は、磁性粒子を加熱対象領域に導入して、対象を磁界によって処置するいかなる分野でも利用することができる。
本発明を添付図面を参照して以下に説明する。
図1において符号1は被検体を表し、この場合これは患者である。患者は、上部2のみが示された患者架台に横たわっている。例えば腫瘍の処置の前に、患者1には磁性粒子の液体が注射される。
図3には磁性粒子の一例を示す。粒子は球体100を有し、これは例えば軟磁性層101で塗布されたガラスで構成され、この軟磁性層は例えば厚さが5nmであって、例えば鉄ニッケル合金(例えばパーマロイ)で構成される。この軟磁性層は、例えば粒子を酸から保護するコーティング層102で被覆される。そのような粒子の飽和磁化に必要な磁界強度は粒子径に依存する。径が10μmの場合、必要な磁界は約800A/m(約1mTの磁束密度に対応する)であり、径が100μmの場合、必要な磁界は約80A/mとなる。より小さな飽和磁化の材料をコーティング材に選定した場合、あるいは層の厚さを薄くした場合には、さらに小さな値が得られる。
図4a及び4bにはそのような粒子の分散状態での磁化特性、すなわち磁界強度Hの関数としての磁化Mの変化を示す。磁化Mは、磁界強度が+Hc超えた場合及び-Hcよりも小さくなった場合には変化せず、これは飽和磁化に至ったことを意味する。磁化が+Hcと-Hcの間の値であるとき飽和には至らない。
図4aには他の磁界の影響がない場合の正弦波磁界H(t)の効果を示す。磁化は磁界H(t)の周波数で飽和磁化の値間を往復している。得られる磁化の時間変化は図4aのM(t)に示されている。磁化もまた周期的に変化することは明らかであり、そのような粒子の磁化は周期的に反転される。
曲線の中央の破線部は、磁界強度の関数としての近似的な平均磁化変化を示している。この中心線からのずれが生じて、磁界強度Hが-Hcから+Hcに増加したときには磁化はわずかに右に広がり、磁界強度Hが+Hcから-Hcに減少したときにはわずかに左に広がる。この既知の効果はヒステリシス効果と呼ばれ、熱発生機構に基づくものである。曲線経路間に形成されるヒステリシスの表面積、及び材質に依存するヒステリシスの形状と寸法は磁化の変化に対する熱発生の尺度となる。
図4bには静磁界H1に重畳された正弦波磁界H(t)の効果を示す。磁化は飽和状態にあるため、正弦波磁界H(t)によって実質的には影響を受けない。磁化M(t)はこの領域では時間に対して一定のままである。結果的に磁界H(t)は磁化状態に変化を生じさせず、熱は発生しない。ヒステリシス曲線はここには形成されない。
患者1又は架台の上下部には、複数のコイル組が設けられ、その範囲は処置の領域を定める(図1)。第1のコイル組3は2つの等しく構成された巻線3a及び3bを有し、これらの巻線は患者の上下部に同軸に配置され、これらの巻線には反対方向に同じ値の電流が流れる。この場合直流を用いることが好ましい。形成される勾配磁界は、図2において磁力線300で示されている。磁力線は、コイル組の(垂直)軸の方向において実質的に一定の勾配を有し、軸上の位置ではゼロとなる。この磁界のない位置から全3空間方向に向かって距離の増加と共に、磁界強度は増大する。磁界のない位置付近の破線に示される領域301(第1のサブ領域)では、磁界は十分に小さいため、この領域にある粒子の磁化は飽和しないが、これに対して領域301の外側では飽和磁化となる。領域301の外側の残りの領域(第2のサブ領域)では、粒子の磁化は飽和状態にある。
領域301の広さは、勾配磁界の勾配強度及び飽和に必要な磁界強度に依存する。この磁界強度は、例えば図3に示す球体の粒径が10μmの場合800A/mであって、100μmの場合80A/mである。後者の値、及び磁界強度の勾配が160×103A/m2の場合、粒子の磁化が飽和しないときの領域301の寸法は1mmである。
処置領域の勾配磁界に別の磁界が重畳された場合、領域301はこの磁界の方向にシフトし、このシフト量は磁界強度の増大と共に増加する。重畳された磁界が時間変化する場合、領域301の位置は空間内で時間的に変化する。
空間のいかなる方向にもこれらの時間変化する磁界を形成するには、別途3コイル組を提供する。コイル組4は巻線4a及び4bを有し、コイル組3a、3bのコイル軸の方向、すなわち垂直方向に伸びる磁界を発生する。この目的のため、2つの巻線には同じ値の電流が同方向に流れる。このコイル組により得られる効果は原則的に、コイル組3a、3bを流れる等価で反対の電流に、同方向の電流を重畳することによっても得ることができ、その結果1組のコイルを流れる電流は低下し、他のコイル組を流れる電流は増大する。しかしながら時間的に一定の勾配磁界及び時間的に変化する垂直磁界を別個のコイル組によって発生させることが有意である。
他の2組のコイルは、巻線5a、5b及び6a、6bを有し、これらは患者の経度方向にある空間内で水平に伸びる磁界、及びこの磁界に垂直な方向に伸びる磁界を生じさせるために設けられる。ヘルムホルツ型のコイル組を、コイル組3a、3b及び4a、4bと同様、この目的に用いる場合、これらのコイル組はそれぞれ、処置領域の左右又は処置領域の前後に配置しなければならない。これは処置領域までの接近容易性に影響を及ぼす。
従ってコイル組の巻線5a、5b及び6a、6bを処置対象の上下部に配置する際には、これらの巻線はコイル組4a、4bの配置とは異なるように配置しなければならない。しかしながらこの種のコイルは、RFコイル組を処置領域の上下に設けるオープン磁石式磁気共鳴装置(オープンMRI)の分野では知られており、前記RFコイル組は水平な時間変化する磁界を発生することができる。従ってそのようなコイルの構成についてここで更に詳細を述べる必要はない。
図1に示すコイル組3の代わりに、永久磁石を用いて勾配磁界を発生させることができる。永久磁石の2磁極間の空間には、2磁極が同じ極性を有する場合、図2と同様の磁界が形成される。
図5には図1の装置の回路図を示す。概略的に示されているコイル組3(図5においては簡単のため全コイル組について符号a、bが省略されている)には、制御可能な電流源31からの直流が流れる。この電流は制御が可能であり、制御ユニット10によってオンオフが切り替えられる。制御ユニット10はワークステーション12と協働するようになっており、ユーザーはワークステーションを介して装置を操作でき、装置はワークステーションを介して他のコンピュータとネットワーク接続することができる。その容量に応じて、制御ユニット10又は他の装置構成物をワークステーション12に統合しても良い。ユーザー入力はキーボード又は別の入力装置14を介して行うことが可能である。
コイル組4、5、6には電流増幅器41、51及び61からの各電流が流れる。増幅され所望の磁界を生じる電流Ix、Iy及びIzの時間変化は、それぞれ各波形発生器42、52及び62によって付加される。波形発生器42、52、62は制御ユニット10で制御され、制御ユニットは、関連処置に必要な電流の時間変化を計算してその結果を波形発生器に伝える。処置の間、これらの信号は波形発生器から読み出されて増幅器41、51、61に伝えられ、増幅器はそこでコイル組4、5及び6に必要な電流を形成する。
機械的動きにより熱が生じる粒子の場合、磁界変化の周波数目標値として例えば130Hz m/Aの値を用いることができ(図3に示す粒子の場合、例えば25kHz m/A又は250kHz m/Aの周波数を層の特性に応じて用いることができ)、完全磁性反転に必要な8×103A/mの磁界強度に対しては、約1MHzの周波数となる。この周波数を3組のコイル4、5、6のいずれか、例えばコイル組4に印加した場合、目的領域は交流磁界に影響を受け、磁界領域301は急速振動によりコイル組4の磁界方向に連続的にシフトする。その結果、対応するコイル電流振幅によって調節することの可能な擬似1次元帯状領域が得られ、処置領域内の目的領域にあるこの領域が加熱される(領域301が球状の場合、帯状領域の代わりに細長い円筒状領域が得られる)。この帯状領域に生じる全熱量は、最大の熱を発生させるのに必要な磁界強度(例えば飽和磁界強度)の他、特に(帯の空間長さ分与えられる)交流磁界の周波数及び振幅に依存する。周波数が高くなると熱出力は大きくなる。急速振動磁界領域301は、他の2組のコイル5及び6によって他の範囲に移動し、結果的に目的領域全体が加熱されることになる。
図6には一例として個々の磁界を重畳した状態が示されている。領域301は急速振動によりy方向にシフトする。このシフトはコイル組4の磁界の周期的変化によるものである。わかり易く表示するため、コイル組4によって生じた磁界の周波数は、実際の場合よりも他の磁界の周波数に比べて著しく小さく示されている。
コイル組5の磁界はy方向における磁界に比べて比較的ゆっくりと変化し、x方向でこの磁界に重畳される。x方向の所与の位置に到達したときx方向におけるシフトが反転される(すなわち領域301は後方にシフトされる)と同時に、y方向における磁界も一定値だけ変化するため、図7に示すように加熱処置領域の一部において、目的領域を通る領域301の2次元シフトが可能となる。この一定値が著しく小さい場合は、y方向の磁界には小さなシフトのみが生じ、領域301の重なりのため、領域301は目的領域のある位置を繰り返し往復することになる。2次元領域での各走査後に、z方向に磁界をシフトさせる(コイル組6の磁界に対応する)別の成分がこの磁界に重畳された場合、3次元的に目的領域を通るように領域301をシフトさせることができる。
一般に勾配コイル配置3における中央位置からの領域301のシフトと、勾配コイル配置を通る電流との間には非線形関係が存在する。さらに通常、領域301が中央の外側に伸びる直線に沿ってシフトさせるには(例えば目的領域を通る格子状のシフトの場合)、3組の全コイルで磁界を発生させる必要がある。前者の問題は制御ユニットによって電流の時間変化を定める際に考慮され、例えば適当なテーブル表により選定される。従って領域301は診査領域を通るように任意に形成された経路に沿ってシフトさせることができる。すなわち急速振動により帯領域を動かすという上記配置は単なる例示として示されたに過ぎない。
利用状況によっては、1次元帯領域の代わりに単に点状又は球状領域のみを加熱し、この点状領域を全3空間方向に移動させることが有益である場合がある。これは例えば5組目のコイルによって実現できる。ただしこのコイル組は図には示されていない。このコイル組は、急速振動により空間内で第1のサブ領域301を正確にシフトさせ、事実上サブ領域301の内部及び周囲にある粒子のみが加熱に寄与する。代わりに、コイル組4、5、6のうちの1又は2以上によって、対応する交流磁界を生じさせることも可能であり、同時にサブ領域301の空間移動のため、対応するゆっくり変化する磁界が重畳される。空間配置及び急速変動の時間は用いる粒子に依存する。
さらに目的領域の温度は、示されていない構成物によって処置中に定めることができる。これは、例えば処置の前に目的領域に挿入される温度センサによって行われる。代わりに既知のマイクロ波による方法を用いることも可能である。過熱を防ぐため、例えば測定温度に応じて加熱中に周波数をin-situで適合させることができる。例えば温度上昇を緩やかにするため、温度上昇に応じて徐々に周波数を低下させる。温度測定手段を用いない場合、周波数と時間に関するパラメータはユーザーの経験に基づいて選定される。
図3に示したような軟磁性コーティング材を塗布した磁性粒子を用いる代わりに、強磁性体又はフェリ磁性体のいわゆる単一磁区粒子を用いることができる。これらの粒子はnm域の粒径を有し、極めて微小なため、磁区又はワイス領域が粒子内に形成されることはない。そのような粒子は適切なコロイド分散状態で患者の血流に注入することができる。この種の分散材は磁気共鳴結像の分野ではコントラスト媒体として既に注入に用いられている。その分野で用いられる磁性粒子は5乃至10nmの粒径である。飽和に必要な磁界強度は1/d3で減少する。ここでdは粒径である。従ってこれらの粒子の寸法はできるだけ大きくする必要があるが、磁区が粒子内に形成される程大きくすることはできない。関係する磁性体にもよるが最適値は2乃至800nmである。
図4cには磁界Hがゆっくり変化する場合の、そのような粒子の磁化の変化例を示す。この場合図3に示す粒子とは逆に、ヒステリシスループは形成されないか極めて小さい。しかしながら磁界Hが急速に変化する場合は、前述の擬似ヒステリシス効果によって熱が生じる。このような効果は例えばネール回転(減衰スピン挙動及び分子組成の異方性)、媒体を取り囲む粒子の回転、又は強磁性共振により生じる。これらの効果は既知なものであり関連技術文献を参照すれば良いため、これらについてはここでは詳細を示さない。
そのような粒子の中には、磁界が飽和に必要な-Hcと+Hcの2磁界強度間の全範囲にわたって変化せずとも、わずかな範囲の変化だけで、多量の熱が生じるものがある。図4dには一例として、そのような粒子において磁界Hに依存して生じる熱量Aを示す。各磁界強度HにはΔH分の急速振動交流磁界H(t)が追加重畳される。ここでΔHは磁界強度Hに比べて十分に小さいため、全磁界はH=Hconst±ΔHとなる。Hconstと比較して磁界強度ΔHは十分に小さく、図4dには示すことができない。図4dの交流磁界ΔHの影響下における熱発生は磁界H=H2±ΔHの場合に最大となる。交流磁界ΔHの振幅及び選定周波数は粒子組成に強く依存し、周波数は数百Hzからマイクロ波と同等の範囲にある。
すなわち第1のサブ領域がシフトし、磁界強度H2で粒子を横断したときに、このような種類の粒子は最大の熱量を生じることになる。例示のため図4eには、第1のサブ領域301を持つ図2の勾配磁界を示す。直線305は、磁界強度H2の領域を表す。領域301が急速振動により示された座標のゼロ点周囲の空間内をわずかにシフトした場合、交流磁界が(特に磁界強度がH2となっている領域に)重畳されて、直線305付近および直線305上にある粒子は最大の熱を発生する。直線305から遠く離れた位置に置かれた粒子は、その領域の磁界はH2より小さいため熱発生には寄与せず、図4dに示すように、その位置での磁界強度に対応したわずかの熱が生じるに過ぎない。この場合、直線305内の磁界強度の配置はあまり重要ではなく、示された状況とは対照的に、磁界強度が必ずしもゼロになる必要はない。空間内を急速シフトする際の移動経路及び/又は熱発生を生じさせる擬似ヒステリシス効果次第では、図4eに示すように、加熱に寄与する粒子を直線305の周囲の干渉サブ領域ではなく、第1のサブ領域301内の相互に分離した複数のサブ領域に配置しても良い。
磁性粒子は、組織の種類が異なれば異なる状態で濃化することに留意する必要がある。この特性は磁性粒子を特定の位置に置くこと、すなわち局部加熱に用いることができ、有機分子のコーティングで粒子を被覆することにより、効果を高めることができる。有機分子は生体親和性を高め粒子に吸着性を付与するため、粒子を所与の生体構造表面又はその内部に濃化させることができる。理想的な場合には、粒子濃化は組織の一部にのみ生じ、組織部分近傍での不慮の加熱というリスクが抑制されるとともに、第1のサブ領域の空間内シフト精度に対する要求が緩和される。
限界温度を超えるような目的領域の加熱は、磁性体粒子のキューリー点近傍を最大許容温度に設定することで回避することができる。温度がキューリー点を越えた場合、粒子は粒子の磁性特性を喪失し、磁界反転に応じた磁化反転は生じなくなるため、さらなる加熱は生じない。再度温度がキューリー点よりも低下した場合は、粒子は再び磁化される。
温度制御に用いることのできる同様の効果は、いくつかのフェリ磁性体に見ることができる。いわゆる「補償温度」に達したとき、飽和に必要な磁界強度はほぼゼロとなる。この値をわずかにでも超えると、再び、必要な磁界強度は速やかに増大する。いくつかの磁性粒子の異方性の温度依存変化は、このような温度制御にうまく利用することができる。
本発明による方法を実施する装置を示す図である。 各コイルによって形成される磁力線パターンを示す図である。 目的領域にある磁性粒子を示す図である。 磁性粒子の磁化特性を示す図である。 磁性粒子の磁化特性を示す図である。 磁性粒子の磁化特性を示す図である。 所与の粒子の発熱に対する磁界強度依存性を示す図である。 磁界内の磁性粒子位置を示す図である。 図1に示す装置の回路図である。 2次元領域における磁界のない位置のシフトを示す図である。

Claims (14)

  1. 目的領域にある磁性粒子の加熱用の磁界発生装置の作動方法であって、
    a)前記目的領域において第1のサブ領域は弱い磁界強度、第2のサブ領域は強い磁界強度となるように、空間内で磁界強度の変化する磁界を発生させるステップと、
    b)ある周波数で、前記目的領域が所定の温度に加熱されるのに必要な時間以上、前記目的領域における前記第1及び第2のサブ領域の空間位置を変化させるステップと、
    を有する方法。
  2. 空間的及び時間的に変化する磁界が生じ、前記目的領域における前記第1及び第2のサブ領域の前記空間位置を変化させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 請求項1に記載の方法における強磁性体又はフェリ磁性体の単一磁区粒子の利用。
  4. 請求項1に記載の方法における強磁性体又はフェリ磁性体の複磁区粒子の利用。
  5. μm域の寸法を有し、請求項4に記載の複磁区粒子として、前記寸法に比べて薄い強磁性軟質材の層を塗布した基材の利用。
  6. 請求項3又は4に記載の粒子のコロイド状分散における利用。
  7. 特定組織に濃化させるため分子膜によって被覆された粒子の請求項1に記載の方法における利用。
  8. 請求項1に記載の方法における粒子の利用であって、前記粒子のキューリー点は、所望の加熱後の前記目的領域の温度、又は前記目的領域における最大許容温度に一致することを特徴とする粒子の利用。
  9. 請求項1に記載の方法を実行するシステムであって、
    a)前記目的領域において第1のサブ領域では弱い磁界強度、第2のサブ領域では強い磁界強度が生じるように、空間内で磁界強度の変化する磁界を発生させる手段と、
    b)ある周波数で、前記目的領域が所定の温度に加熱されるのに必要な時間以上、前記目的領域における前記第1及び第2のサブ領域の空間位置を変化させる手段と、
    を有するシステム。
  10. 前記磁界を発生させる手段は勾配磁界を生じさせる永久磁石配列を有し、磁界の向きは前記目的領域の前記第1のサブ領域とは反対であり、前記磁界はゼロ交差点を有することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  11. 前記磁界を発生させる手段は勾配磁界を生じさせる勾配コイルシステムを有し、磁界の向きは前記目的領域の前記第1のサブ領域内で反転され、前記第1のサブ領域はゼロ交差点を有することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  12. 前記勾配磁界に重畳され、時間変化する磁界を生じさせる手段を有し、前記目的領域における前記第1及び第2のサブ領域をシフトさせることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 第1の磁界及び前記勾配磁界に重畳される少なくとも2の他の磁界を生じさせる手段を有し、前記第1の磁界は時間に対して急速に変化し、小さな振幅を有し、前記2の他の磁界は時間に対してゆっくり変化し、大きな振幅を有することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  14. 3磁界が前記目的領域において相互に垂直に伸びることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
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