JP4540920B2 - 竪型多管式熱交換器及びそれを含む蒸留塔システム - Google Patents

竪型多管式熱交換器及びそれを含む蒸留塔システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、竪型多管式熱交換器及び蒸留塔システムに係わり、特に、易重合性物質を含むプロセス流体を伝熱管内に導入して熱交換を行なう竪型多管式熱交換器及びこの竪型多管式熱交換器を使用した蒸留塔システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
高温流体と低温流体の間で熱交換を行わせる多管式熱交換器は、化学工業で広く使用されている化学機器の一つである。多管式熱交換器は、他の種類の熱交換器と比べ、過酷な条件で使用でき、長期の連続運転が可能であるため、信頼性が高いという特徴を有している。以下に、図10を参照して、かかる多管式熱交換器の一例を説明する。図10は、竪型多管式熱交換器の断面図である。
【0003】
図10に示すように、竪型多管式熱交換器120は、上下方向に延びる管状胴体122と、この管状胴体122の上部124及び下部126にそれぞれ設けられた平らな上部管板128及び下部管板130と、両端部外周132が上部管板128及び下部管板130に固定された複数本の伝熱管134と、を有しており、伝熱管134内には、プロセス流体が導入されるようになっている。伝熱管134の周りには、伝熱管134内に導入されたプロセス流体と熱交換を行なうための流体が供給されるようになっている。
【0004】
次に、このように構成された竪型多管式熱交換器120の動作の一例として、竪型多管式熱交換器120を蒸留塔システム(図示せず)のコンデンサーとして使用する場合について説明する。蒸留すべきプロセス流体を気化させ、それにより得られたプロセスガスを上部管板128側から伝熱管134に導入すると、プロセスガスは、伝熱管134の周りに供給された流体によって冷却されて凝縮する。次いで、プロセス流体は、液体として伝熱管134の下部管板130側から出てくる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の竪型多管式熱交換器120において、上部管板128の上面136及び伝熱管134の内面138の上部開口部付近に重合物等の異物が付着して、竪型多管式熱交換器120の長期にわたる連続運転が妨げられる場合がある。これを以下に説明する。
【0006】
プロセス流体が、例えば、メタクロレイン含有液のような場合、即ち、プロセス流体の成分に極めて重合が起こりやすい易重合性物質を含む場合、易重合性物質の重合物が上部管板128の上面136及び伝熱管134の内面138の上部開口部付近に付着する傾向がある。更に、上部管板128の上面136及び伝熱管134の内面138の上部開口部付近に付着した重合物は、運転時間の経過と共に成長する。ここで「成長」とは、付着した重合物の表面で更に重合が起こることにより、付着している重合物が大きくなることを意味する。かかる重合物の付着及び成長により、竪型多管式熱交換器120の伝熱効率が悪化し、その結果、竪型多管式熱交換器120の熱交換率及び分離効率が低下する。重合物は、上部管板128の上面136全体にわたって付着するため、伝熱効率の低下は著しい。
【0007】
更に運転を続けると、重合物の成長が進行し、伝熱管134が重合物によって目詰まりする。それにより、目詰まりした重合物を伝熱管134から除去する必要が生じると共に竪型多管式熱交換器120の運転が不可能になる。その結果、竪型多管式熱交換器120の長期にわたる連続運転が妨げられることになる。その上、かかる竪型多管式熱交換器120を含む蒸留塔システム(図示せず)の長期にわたる連続運転も妨げられることになる。
【0008】
そこで、本発明は、重合物による目詰まりを防止し、長期にわたる連続運転が可能な竪型多管式熱交換器を提供することを第1の目的としている。
【0009】
また、本発明は、長期にわたる連続運転が可能な蒸留塔システムを提供することを第2の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明による竪型多管式熱交換器は、易重合性物質を含むプロセス流体を伝熱管内に導入して熱交換を行なう竪型多管式熱交換器であって、上下方向に延びる胴体と、この胴体の上部及び下部にそれぞれ設けられた板状の上部管板及び下部管板と、両端部外周がこれらの上部管板及び下部管板に固定された複数本の伝熱管と、を有し、上部管板の上面が、その平らな下面に対して傾斜して形成されると共に、この上部管板の上面の最も低い位置近傍に伝熱管の少なくとも1本が配置されていることを特徴としている。
【0011】
このように構成された本発明の竪型多管式熱交換器によれば、例えば、高温のプロセス流体を冷却する場合、プロセス流体を上部管板側から伝熱管内に導入すると、プロセス流体は、伝熱管の周りの低温の流体と熱交換を行なった後、伝熱管の下部管板側から出てくる。プロセス流体が易重合性物質を含む場合、上部管板の上面及び伝熱管の上側端部等にプロセス流体が長時間滞留すると、易重合性物質の重合が起こりやすく、重合物が上部管板等に付着しやすい。しかしながら、本発明においては、上部管板の上面が傾斜して形成されているので、従来の竪型多管式熱交換器の平らな上部管板の上面に生じていたプロセス流体の滞留を実質的になくすことができる。更に、上部管板の上面の最も低い位置近傍に少なくとも1本の伝熱管が配置されているので、下方に流れてきたプロセス流体の滞留をより確実に防止することができる。このような滞留防止効果により、易重合性物質の重合が起こりにくくなり、上部管板や伝熱管への重合物の付着が防止される。更に、竪型多管式熱交換器の運転を続けても、上記滞留防止効果により重合物の成長は防止され、伝熱管は目詰まりしない。その結果、従来の竪型多管式熱交換器において頻繁に行なっていた重合物の除去作業が不要になり、竪型多管式熱交換器の長期にわたる連続運転が可能になる。
【0012】
本発明の竪型多管式熱交換器において、好ましくは、上部管板の上面は、その外側部から中心部に向って低くなるように傾斜して形成されており、更に好ましくは、上部管板の上面は、上部管板の外側部縁を含む平面に対して下方に0.005〜0.1ラジアン傾斜している。このように構成された竪型多管式熱交換器の上部管板は、製作が容易である。また、上部管板の上面の傾斜角度は、重合物の付着防止の観点からは、大きければ大きい方が望ましいが、加工の容易さ及び加工コストの観点からは、0.1ラジアンよりも小さいことが好ましい。また、傾斜角度が0.005ラジアン以上であれば、上部管板の上面におけるプロセス流体重合物の付着をよりよく防止できることが、出願人の実験により明らかとなった。
【0013】
本発明において、好ましくは、上部管板の最も低い位置近傍に配置された伝熱管の上端は、上部管板の上面から突出しないように構成される。このように構成された竪型多管式熱交換器においては、上部管板の上面のプロセス流体は、上部管板の最も低い位置に向って流れ、その多くは、最も低い位置近傍に配置された伝熱管に流入するので、上部管板の全面にわたって重合物の付着を防止することができる。また、本発明において、更に好ましくは、複数の伝熱管すべての上端が上記上部管板の上面から突出しないように構成される。このように構成した本発明の竪型多管式熱交換器によれば、上部管板の上面におけるプロセス流体の滞留防止効果が促進される。
【0014】
本発明において、複数の伝熱管のうち、上記上部管板の最も低い位置近傍に配置された伝熱管以外の伝熱管の上端が上方に突出するように構成しても良い。このように構成した本発明によれば、上部管板と伝熱管との連結強度を増大させることができる。このため、伝熱管が、常時、プロセス流体及び管外流体の両方の流出入による振動、ポンプ又は圧縮機による振動、及び回転ポンプ機械からの直接の脈動流等を受けていても、伝熱管と上部管板又は下部管板との連結部の密封性が低下するのを防止し、それらの間からプロセス流体が漏れるのを防止することができる。また、伝熱管の管径を細くし且つ数を増やして、プロセス流体と管外流体との間で熱交換させる面を広くすることによって、伝熱効率の向上を図る場合、多数の細い伝熱管と上部管板又は下部管板との間の連結強度を増大させることができる。
【0015】
本発明において、下部管板の下面が、その平らな上面に対して傾斜して形成されることが好ましい。このように構成された竪型多管式熱交換器においては、下部管板での易重合性物質の滞留も防止することができる。
【0016】
更に、上記下部管板の下面は、その外側部から中心部に向って上記下部管板の外側部縁を含む平面に対して0.005〜0.1ラジアン下方に傾斜していることが好ましい。上部管板と同様の理由によるものである。
【0017】
本発明において、好ましくは、上記易重合性物質は、アクロレイン、メタクロレイン、アクリル酸、メタクリル酸、又はそれらのエステルである。また、プロセス流体は、重合防止剤を含むことが好ましい。
【0018】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明による蒸留塔システムは、易重合性物質を含む流体を蒸留する蒸留塔と、蒸留塔の塔頂部に連結されるコンデンサーと、を有する蒸留塔システムであって、コンデンサーが上述の竪型多管式熱交換器であることを特徴としている。このように構成された蒸留塔システムによれば、コンデンサーに上述の竪型多管式熱交換器を採用しているので、蒸留塔システムの長期にわたる連続運転が可能になる。
【0019】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明による蒸留塔システムは、易重合性物質を含む流体を蒸留する蒸留塔と、蒸留塔の塔底部に連結されるリボイラーと、を有する蒸留塔システムであって、リボイラーが、上述の竪型多管式熱交換器であることを特徴としている。このように構成された蒸留塔システムによれば、リボイラーに上述の竪型多管式熱交換器を採用しているので、蒸留塔システムの長期にわたる連続運転が可能になる。
【0020】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明による蒸留塔システムは、易重合性物質を含む流体を蒸留する蒸留塔と、蒸留塔の塔頂部に連結されるコンデンサーと、蒸留塔の塔底部に連結されるリボイラーと、を有する蒸留塔システムであって、コンデンサー及びリボイラーが上述の竪型多管式熱交換器であることを特徴としている。このように構成された蒸留塔システムによれば、コンデンサー及びリボイラーに上述の竪型多管式熱交換器を採用しているので、蒸留塔システムの長期にわたる連続運転が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による竪型多管式熱交換器の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による竪型多管式熱交換器の縦断面図である。
【0022】
図1に示すように、竪型多管式熱交換器1は、上下方向に延びる管状胴体2を有している。この管状胴体2の断面形状は、円形であるのが好ましいが、その他の形状であっても良い。また、竪型多管式熱交換器1は、この管状胴体2の上部4及び下部6にそれぞれ設けられた上部管板8及び下部管板10と、上部管板8の上に配置された頂部蓋体12と、下部管板10の下に配置された底部蓋体14と、を有している。頂部蓋体12は、図1に示すような形状を有していても良いし、図2乃至5に示す変形の竪型多管式熱交換器1a乃至1dの頂部蓋体12a乃至12dの形状を有していても良い。また、頂部蓋体12と上部管板8との間の取付けは、図1に示すような蓋板分離形であっても良いし、蓋板一体形、管板一体形等の形態(図示せず)であっても良い。また、底部蓋体14と下部管板10との取付けは、図1のような固定管板形であっても良いし、遊動頭グランド形、遊動頭割フランジ形、遊動頭引き抜き形等の形態(図示せず)であっても良い。
【0023】
かくして、竪型多管式熱交換器1には、頂部蓋体12と上部管板8とによって、上部空間16が構成され、管状胴体2、上部管板8及び下部管板10によって、中間部空間18が構成され、底部蓋体14と下部管板10とによって下部空間20が構成されている。また、頂部蓋体12は、上部空間16と連通する頂ポート22を有し、底部蓋体14は、下部空間20と連通する底ポート24を有している。
【0024】
更に、竪型多管式熱交換器1は、両端部外周26がそれぞれ上部管板8及び下部管板10に固定されると共に上部空間16と下部空間20とを連通する複数本の伝熱管28を有している。後述するように、伝熱管28内にはプロセス流体が導入されるようになっているので、伝熱管28は、易重合性物質と反応せず且つ易重合性物質に変性等を与えない材料で形成されるのが好ましく、更に、伝熱管28自体の腐食を生ずることがなく且つ溶接のし易い材料で形成されるのが好ましい。このため、伝熱管28は、例えば、オーステナイト系鋼管、オーステナイト・フェライト系鋼管、フェライト系鋼管で形成されている。
【0025】
管状胴体2は、中間部空間18と連通する2つのポート30、32を有しており、伝熱管28内に導入されるプロセス流体と熱交換を行なうための流体が、ポート30及び32を通じて中間部空間18内に溜まり且つその中を流れるようになっている。中間部空間18は、図1のように1つの室を有する1パス形であっても良いし、中間部空間18内が複数の室に仕切られた2パス形又は3パス形(図示せず)であってもよい。また、中間部空間18内に流路を構成するための仕切りを設けても良く、中間部空間18内の流路を、長手邪魔板2パス形、分流形、二重分流形、分割流形等に構成しても良い。
【0026】
上部管板8の上面34は、その外側部36から中心部38に向かって低くなるように傾斜している。上面34の外側部縁40を含む平面に対する上面34の傾斜角度θは、好ましくは、0.005〜0.1ラジアン、より好ましくは0.006〜0.04ラジアン、更に好ましくは、0.007〜0.02ラジアンである。また、上部管板8の上面34は、バフ研磨などの機械研磨や電解研磨等の処理が施されているのが好ましいが、そのような処理が施されていなくても良い。また、上部管板8の上面34の最も低い位置の近傍即ち中心部38に、最下部伝熱管28Lが配置されている。
【0027】
また、下部管板10の下面42は、その外側部44から中心部46に向かって低くなるように傾斜している。下面42の外側部縁を含む平面に対する下面42の傾斜角度は、前述の上部管板8の上面34と同じ角度範囲から選択するのが好ましい。
【0028】
次に、上部管板8又は下部管板10と伝熱管28との連結部分を説明する。上部管板8と伝熱管28との連結部分及び下部管板10と伝熱管28との連結部分は、同様の構造を有しているので、図6を参照して、前者のみについて説明し、後者の説明を省略する。図6は、上部管板8と伝熱管28との連結部分の拡大断面図である。
【0029】
図6に示すように、上部管板8は、伝熱管28と嵌合可能な孔50を有し、すべての伝熱管28は、その上端52が上部管板8の上面34よりも下に位置決めされている。孔50には、数条の溝56が設けられており、孔50に伝熱管28を挿入して位置決めした後、伝熱管28を拡管することによって、伝熱管28が嵌合固定されるようになっている。また、伝熱管28の上端52は、上部管板8と伝熱管28の上端52との間に段差が生じないように、上部管板8に全周溶接されている。この伝熱管28と上部管板8との間の全周溶接は、それらの間の気密性を高める効果も有している。
【0030】
また、変形例として、図7に示すように、数上の溝56を有する孔50に伝熱管28を挿入し、伝熱管28を拡管することによって、伝熱管28を嵌合固定した後、伝熱管28の上端部を切削もしくは研磨して、伝熱管28の上端28と上部管板8の上面34との間に段差ができないようにしても良い。
【0031】
次に、上述した竪型多管式熱交換器の動作を説明する。説明を容易にするために、メタクロレインガスを竪型多管式熱交換器内で凝縮させる場合について説明する。
【0032】
先ず、メタクロレインガスを竪型多管式熱交換器1の頂ポート22から上部空間16に導入する。導入されたメタクロレインガスの一部は、上部管板8の上面34に接触して凝縮し、凝縮して生じたメタクロレイン液が上部管板8の上面34に乗る。
【0033】
上部管板8の上面34は、外側部36から中心部38に向って下方に傾斜しており、また、バフ研磨等の平滑処理がなされているので、上部管板8の上面34に乗っているメタクロレイン液は、上部管板8の上面34に滞留することなしに、上部管板8の上面34に沿って下方に即ち中心部38に向って流れる。下方に向って流れるメタクロレイン液は、中心部に至る途中の伝熱管28又は中心部の近傍に配置された最下部伝熱管28Lに流れ込む。このように、メタクロレイン液は、上部管板8の上面34等に滞留しないので、メタクロレイン重合物が上部管板8の上面34及び伝熱管28の上端52近傍に付着するのが防止される。更に、滞留が防止されることにより、重合物は成長しない。その結果、伝熱管28内を流れるメタクロレインガス及びメタクロレイン液の流路が確保されることにもなる。
【0034】
また、メタクロレインガスは、伝熱管28内でも凝縮する。凝縮によって生じたメタクロレイン液は、伝熱管28の内面58に沿って流れるが、上述のように、伝熱管28内を流れるメタクロレインガス及びメタクロレイン液の流路が確保されているので、伝熱管28内のメタクロレイン液は、下方に流れるメタクロレインガス等によって推進され、伝熱管28の内面58に滞留することなしに下方に流れる。
【0035】
次いで、メタクロレイン液は、伝熱管28の下部管板10側から出てくる。伝熱管から出てきたメタクロレイン液の大部分は、重力によって落下するが、一部分のメタクロレイン液は、表面張力によって下部管板10の下面42に付着する。しかしながら、下部管板10の下面42が傾斜しているので、下部管板10の下面42に付着しているメタクロレイン液は、滞留することなしに下方即ち中心部に向って流れ、ついには、落下する。
【0036】
従来の竪型多管式熱交換器120(図10参照)では、上部管板128の上面136及び伝熱管134の内面138の上部開口部付近等において、プロセス流体の長時間にわたる滞留が生じやすかったため、メタクロレインのような易重合性物質が重合を起こしやすかった。しかしながら、上述のように構成されている竪型多管式熱交換器1は、メタクロレイン液が上部管板8の上面34等に滞留しないように構成されているので、重合が起こりにくく、上部管板8の上面34及び伝熱管28の内面58の上部開口部付近等へのメタクロレイン重合物の付着が防止される。更に、竪型多管式熱交換器1の運転を続けても、重合物が成長することはなく、伝熱管28が目詰まりしない。その結果、従来の竪型多管式熱交換器において頻繁に行なっていた重合物の除去作業が不要になると共に、竪型多管式熱交換器の長期にわたる連続運転が可能になる。
【0037】
また、重合物の付着が防止されるため、竪型多管式熱交換器1の伝熱効率の悪化を防止できると共に、竪型多管式熱交換器1の熱交換率及び分離効率の低下を防止することができる。
【0038】
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施形態による竪型多管式熱交換器を説明する。第2の実施形態による竪型多管式熱交換器は、第1の実施形態による竪型多管式熱交換器と類似し、中心部に配置されている伝熱管以外の伝熱管が、上部管板の上面から突出していることを特徴としている。このため、以下、第2の実施形態のうち第1の実施形態と異なる部分のみについて説明し、その他の共通部分の説明を省略する。また、図面において、第1の実施形態と同様の要素には同じ符号を付し、それらの説明を省略する。図8は、第2の実施形態による竪型多管式熱交換器の、上部管板と伝熱管との連結部分の拡大断面図である。
【0039】
図8に示すように、第2の実施形態の竪型多管式熱交換器において、最下部伝熱管28Lの上端52Lは、第1の実施形態と同様、上部管板8の上面34から突出していないのに対し、他の伝熱管60の上端62は、上部管板8の上面34から突出している。上部管板8と伝熱管60とは、上部管板8の上面34と伝熱管60の上端62との間が滑らかに連結されるように全周溶接されている。この伝熱管60と上部管板8との間の全周溶接は、それらの間の気密性を高める効果も有している。
【0040】
このように構成された第2の実施形態の竪型多管式熱交換器においては、上部管板8と伝熱管60との間の連結強度を増大させることができる。このため、竪型多管式熱交換器が、常時、プロセス流体またはプロセス流体と熱交換を行なう流体の流出入による振動、ポンプ又は圧縮機による振動、及び回転ポンプ機械からの直接の脈動流等を受けていても、伝熱管60と上部管板8との連結部の密封性が低下するのを防止し、それらの間からプロセス流体が漏れるのを防止することができる。更に、最下部伝熱管28Lの周りの伝熱管60による連結強度の増大に伴い、最下部伝熱管28Lと上部管板8との間の連結部の密封性の低下も防止される。また、熱交換することができる伝熱面の面積を広くすべく伝熱管60の管径を細くし且つ数を増やすことによって、伝熱効率の向上を図る場合、多数の細い伝熱管60と上部管板8との間の連結を確実に行なうことができる。
【0041】
次に、図9を参照して、本発明による竪型多管式熱交換器を利用した蒸留塔システムの実施形態を説明する。以下、竪型多管式熱交換器の構成部分の説明では、上述した竪型多管式熱交換器と同じ符号を付して説明する。図9は、本発明の実施形態による竪型多管式熱交換器を含む蒸留塔システムの概略図である。
【0042】
図9に示すように、蒸留塔システム70は、易重合性物質含有物を蒸留できる蒸留塔72を有し、蒸留塔72は、その中間部74に連結された供給管76と、その塔頂部78に連結された頂部管80と、その塔底部82に連結された底部管84とを有している。蒸留塔72の頂部管80は、本発明の実施形態であり且つコンデンサーとして作用する竪型多管式熱交換器86の頂部88に連結されている。このコンデンサー86の底部90には、留出管92が連結され、この留出管92は、2つに分岐して、一方は、蒸留塔72の上部94に連結され、他方は、外部に接続されている。また、蒸留塔72の底部管84は、2つに分岐して、一方は、本発明の実施形態であり且つリボイラーとして作用する竪型多管式熱交換器96の底部98に連結され、他方は、外部に接続されている。リボイラー96の頂部100には、温度調整管102が連結され、この温度調整管102は、蒸留塔72の下部104に連結されている。蒸留塔72は、易重合性物質の重合防止及び塔効率の観点から、棚段塔(トレイ塔)であるのが好ましいが、充填塔、濡壁塔、スプレー塔等で構成されていても良い。
【0043】
次に、蒸留塔システム70の動作を、メタクロレイン含有液からメタクロレインを蒸留する場合を例示することによって説明する。
【0044】
最初に、メタクロレイン含有液を準備する。このメタクロレイン含有液は、例えば、イソブチレンを分子状酸素含有ガスで接触気相酸化させて得られたメタクロレイン含有ガスを水と接触させ、メタクロレインをメタクロレイン水溶液として捕集することによって得ることができる。次いで、このメタクロレイン含有液を供給管76から蒸留塔72に供給する。
【0045】
メタクロレイン含有液に、重合を抑制するための重合防止剤を添加するのが好ましい。重合防止剤は、例えば、分子状酸素含有ガス、ヒドロキノン、メトキノン、クレゾール、フェノール、t−ブチルカテコール、ジフェニルアミン、フェノチアジン、メチレンブルーから選ばれる1種以上、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅およびサリチル酸銅などの銅塩化合物、酢酸マンガンなどのマンガン塩化合物から選ばれる1種以上、p−フェニレンジアミンなどのp−フェニレンジアミン類、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシルなどのN−オキシル化合物、尿素などの尿素類、チオ尿素などのチオ尿素類などである。これらの重合防止剤を単独で添加しても良いし、あるいは、2種類以上組み合わせて添加しても良い。重合防止剤をメタクロレイン含有液に添加するにあたっては、重合防止剤を蒸留塔72に直接導入しても良いし、供給液、還流液又は他の溶媒に溶解して送液ライン(図示せず)から導入しても良い。また、重合防止剤が分子状酸素含有ガスである場合には、バブリング等により易重合性物質に直接混入させても良いし、或いは、溶剤に溶解させて間接的に混入させてもよい。バブリングに際しては、分子状酸素含有ガスを蒸留塔72の塔底部82及び/又はリボイラー96から供給するのが好ましい。
【0046】
次いで、蒸留塔72内に供給されたメタクロレイン含有液は、気化してメタクロレインガスになり、蒸留塔72の塔頂部78から頂部管80を通してコンデンサー86の頂ポート22に送られる。なお、メタクロレインガスは、重合防止剤を含有しているけれども、重合防止剤の一部は、蒸留塔72内でメタクロレインガスから除去されてしまうので、メタクロレインガスは、メタクロレインの重合を阻止するのに十分な量の重合防止剤を含有していない場合がある。
【0047】
次いで、コンデンサー86に送られたメタクロレインガスは、本発明の竪型多管式熱交換器によるコンデンサー86内で凝縮し、メタクロレイン液になる。上述したように、メタクロレイン液は、コンデンサー86の上部管板8の上面34及び伝熱管28等に滞留しないので、重合物の付着が防止され、コンデンサー86の長期にわたる連続運転が可能になる。その結果、蒸留塔システム70全体の長期にわたる連続運転も可能になる。
【0048】
一方、蒸留塔72の塔底部82から取り出されたメタクロレイン含有液は、リボイラー96の中を下から上に向って流される。メタクロレイン含有液は、リボイラー96の中を流れる際、加熱により温度調整され、温度調整されたメタクロレインは、温度調整管102を通って、蒸留塔72の下部104に戻される。定常運転中、メタクロレイン含有液は、リボイラー96の中を下から上に向って滞留なく流れており、リボイラー96の上部管板8の上面34は、メタクロレイン含有液で充たされていることから、重合物はほとんど付着しない。
【0049】
蒸留塔システム70の長期にわたる連続運転中、例えば、定期点検や他の機器のトラブル等で、蒸留塔システム70の運転を一時的に停止して、蒸留塔72及びリボイラー96内に残っているメタクロレイン含有液を、リボイラー96及び底部管84を通して回収することがある。回収の際、メタクロレイン含有液が、本発明の竪型多管式熱交換器によるリボイラー96の中を上から下に向って流れる。このように流れる際、メタクロレイン含有液がリボイラー96の上部管板8の上面34や下部管板10の下面42等に滞留することがないので、上述したコンデンサー86の場合と同様、上部管板8の上面34や下部管板10の下面42等への重合物の付着が防止される。それにより、リボイラー96の再運転後、重合物の成長による伝熱管28の目詰まりが防止される。その結果、再運転開始時のリボイラー96内部の点検をすることなしに、その後のリボイラー96の長期にわたる連続運転が可能になると共に、蒸留塔システム70全体の長期にわたる連続運転も可能になる。
【0050】
以上、本発明の竪型多管式熱交換器の実施形態を説明したけれども、以下のような変形を行なっても良い。
【0051】
上記実施形態では、上部管板8の上面34は、外側部36から中心部38に向って低くなるように傾斜しているけれども、傾斜の仕方はそれに限らず、中心部からそれたところに向って低くなっていても良いし、低くなる箇所が2ヶ所以上あっても良い。
【0052】
また、第1の実施形態では、すべての伝熱管28の上端52が上部管板8の上面34から突出していない場合を説明し、第2の実施形態では、最下部伝熱管28Lの上端52Lだけが上部管板8の上面34から突出せず、他の伝熱管60の上端62が上部管板8の上面34から突出している場合を説明したけれども、すべての伝熱管28の上端52が上部管板8の上面34から突出するように構成しても良いし、最下部伝熱管28Lの近傍のいくつかの伝熱管28の上端52を上部管板8の上面34から突出させないで、その他の伝熱管28の上端を上部管板8の上面34から突出させるように構成しても良い。上端52が上部管板8の上面34から突出していない伝熱管28が多いほど、重合物の付着防止効果が増大し、上端62が上部管板8の上面34から突出する伝熱管60が多いほど、上部管板8と伝熱管60との間の連結強度が増大する。
【0053】
また、上記実施形態では、メタクロレインの蒸留について説明したが、メタクリル酸の蒸留であっても良い。この場合、例えば、メタクロレインを分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して得られるメタクリル酸含有ガスを水と接触させて、メタクリル酸をメタクリル酸水溶液として捕集したもの、このメタクリル酸水溶液から有機溶剤を抽剤としてメタクリル酸を抽出して得られる抽出液、又は、この抽出液を適宜蒸留して得られる流体をメタクリル酸含有液として準備すれば良い。
【0054】
また、メタクロレイン含有液やメタクリル酸含有液の代わりに、その他の易重合性物質を蒸留しても良い。易重合性物質は、例えば、メタクリル酸のエステル体、アクリル酸、マレイン酸又はこれらのエステル体、スチレン、アクリロニトリルである。これらの易重合性物質は、更に、高沸点物質や溶媒、易重合性物質の生成時の副生物との混合物を含んでいてもよい。例えば、アクリル酸およびアクリル酸エステルの場合には、アクリル酸を接触気相酸化反応で得る際に副生する酢酸、プロピオン酸、アクロレイン、マレイン酸、水、ホルマリン等の混合物を挙げることができる。また、例えば、メタクロレインの場合には、メタクロレインを接触気相酸化反応で得る際に生じる酢酸、水等の混合物を挙げることができる。また、例えば、メタクリル酸およびメタクリル酸エステルの場合には、メタクリル酸を接触気相酸化反応で得る際に生じるアクリル酸、酢酸等の混合物を挙げることができる。
【0055】
また、上記実施形態では、下部管板10の下面42の傾斜方向は、外側部44から中心部46に向って下方に傾斜していたけれども、外側部44から中心部46に向って上方に傾斜していても良い。
【0056】
また、本発明の竪型多管式熱交換器を利用する例として、蒸留塔システムの実施形態を説明したけれども、本発明の竪型多管式熱交換器をコンデンサ86及びリボイラー96に限らず、その他の凝縮器、冷却器、加熱器、又は蒸発器として利用しても良い。
【0057】
また、本発明の竪型多管式熱交換器は、一般的な熱交換器が有する邪魔板、長手邪魔板、緩衝板、仕切室胴フランジ、胴蓋側フランジ、胴側ノズル、遊動頭蓋、固定棒およびスペーサー、ガス抜き座、ドレン抜き座、計器座、支持脚、つり金具、液面計座、伸縮継手熱膨張対策等を有していてもよい。
【0058】
【実施例】
以下、上部管板が傾斜面からなる本発明によるコンデンサー及びリボイラーを用いた実施例1〜4を、上部管板及び下部管板が平らな従来のコンデンサー及びリボイラーを用いた比較例1〜4と対比しながら説明する。実施例1〜4及び比較例1〜4と共に用いた蒸留塔は共通であり、内径0.15m、段数30段のステンレス鋼製(SUS304)のシーブトレーを内装している。実施例1〜4におけるコンデンサー及びリボイラーの上部管板及び下部管板の傾斜面は、それぞれの管板の周縁から中心部に向かって低くなるように設けられ、その傾斜角度はそれぞれの管板の周縁を含む平面に対して0.01ラジアンとした。
【0059】
〔実施例1、2及び比較例1、2:メタクロレイン含有液の精製〕
蒸留塔にメタクロレイン含有液を供給した。供給したメタクロレイン含有液の組成は、メタクロレイン93質量%、酢酸3質量%、水4質量%であり、メタクロレイン含有液の供給量は50kg/hrであった。メタクロレイン含有液には重合防止剤としてヒドロキノンを200ppm添加し、分子状酸素含有ガスとしての空気をリボイラー発生蒸気量に対し0.3体積%投入しながら精留を行った。蒸留塔は、塔頂圧力101kPa、塔頂温度66℃、塔底圧力104kPa、塔底温度76℃、還流比3で運転し、管理した。
【0060】
実施例1及び比較例1は、すべての伝熱管が上部管板の上面から突出していない竪型多管式熱交換器を使用し、実施例2及び比較例2は、中心部(実施例2においては最下部に相当)の1本の伝熱管だけが上部管板の上面から突出せず、他の伝熱管が上部管板の上面から突出している竪型多管式熱交換器を使用した。なお、下部管板に関しては、実施例1、2及び比較例1、2のいずれにおいても、すべての伝熱管が下部管板の下面から突出した形式のものを使用した。
【0061】
実施例1及び2においては、2週間連続運転した後、いったん運転を停止し、メタクロレイン含有液を含むプロセス流体を抜き出した。その2日後、運転を再開し、更に6ヶ月間連続運転した。その後、コンデンサー及びリボイラーの上部管板、下部管板及び伝熱管を点検したが、メタクロレイン重合物の付着は認められなかった。
【0062】
これに対し、実施例1と同様に運転しようとした比較例1においては、運転再開の2ヶ月後、コンデンサーに詰まりが発生し、それ以上の使用が不可能となったため、運転を中止した。コンデンサーにおいて、その上部管板の上面および伝熱管を点検したところ、上部管板の上面は、一面、重合物で覆われ、ほぼすべての伝熱管が重合付着物で閉塞していた。また、リボイラーにおいても、その上部板の上面には、約5kgの重合物が付着しており、その伝熱管の約5割が重合物で閉塞していた。更に、コンデンサー及びリボイラーの下部管板の下面にも若干の重合物の付着が認められた。
【0063】
また、実施例2と同様に運転しようとした比較例2においても、比較例1と同様の時期にコンデンサーの詰まりが発生し、それ以上の使用が不可能となったため、運転を中止した。コンデンサ及びリボイラーにおける管板への重合物の付着状況及び伝熱管の閉塞状況は、リボイラーの上部板の上面に付着していた重合物が約4kgであったこと以外、比較例1と同様であった。
【0064】
〔実施例3、4及び比較例3、4:メタクリル酸含有液の精製〕
蒸留塔にメタクリル酸含有液を供給した。供給したメタクリル酸含有液の組成は、メタクリル酸95質量%、酢酸2質量%、アクリル酸3質量%であり、メタクリル酸含有液の供給量は、80kg/hrであった。メタクリル酸含有液には、重合防止剤としてヒドロキノンを200ppm添加し、分子状酸素含有ガスとしての空気をリボイラー発生蒸気量に対し0.3体積%投入しながら精留を行った。蒸留塔は、塔頂圧力8kPa、塔頂温度77℃、塔底圧力10kPa、塔底温度99℃、還流比2で運転し、管理した。
【0065】
実施例3及び比較例3は、すべての伝熱管が上部管板の上面から突出していない竪型多管式熱交換器を使用し、実施例4及び比較例4は、中心部(実施例4においては最下部に相当)の1本の伝熱管だけが上部管板の上面から突出せず、他の伝熱管が上部管板の上面から突出している竪型多管式熱交換器を使用した。なお、下部管板に関しては、実施例3、4及び比較例3、4のいずれにおいても、すべての伝熱管が下部管板の下面から突出した形式のものを使用した。
【0066】
実施例3及び4においては、2週間連続運転した後、いったん運転を停止し、メタクリル酸含有液を含むプロセス流体を抜き出した。その2日後、運転を再開し、更に6ヶ月間連続運転した。その後、コンデンサー及びリボイラーの上部管板、下部管板及び伝熱管を点検したが、メタクリル酸重合物の付着は認められなかった。
【0067】
これに対し、実施例3と同様に運転しようとした比較例3においては、運転再開の3ヶ月後、コンデンサーに詰まりが発生し、それ以上の使用が不可能となったため、運転を中止した。コンデンサーにおいて、その上部管板の上面および伝熱管を点検したところ、上部管板の上面は、一面、重合物で覆われ、ほぼすべての伝熱管が重合付着物で閉塞していた。又、リボイラーにおいて、その上部板の上面には、約5kgの重合物が付着しており、その伝熱管の約6割が重合物で閉塞していた。更に、コンデンサー及びリボイラーの下部管板の下面にも若干の重合物の付着が認められた。
【0068】
また、実施例4と同様に運転しようとした比較例4においては、運転再開の4ヶ月後、コンデンサーに詰まりが発生し、それ以上の使用が不可能となったため、運転を中止した。コンデンサーにおいて、その上部管板の上面および伝熱管を点検したところ、上部管板の上面は、一面、重合物で覆われ、ほぼすべての伝熱管が重合付着物で閉塞していた。又、リボイラーにおいて、その上部板の上面には、約6kgの重合物が付着しており、その伝熱管の約7割が重合物で閉塞していた。更に、コンデンサー及びリボイラーの下部管板の下面にも若干の重合物の付着が認められた。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、重合物による目詰まりを防止し、長期にわたる連続運転が可能な竪型多管式熱交換器を提供することができる。また、長期にわたる連続運転が可能な蒸留塔システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による竪型多管式熱交換器の縦断面図である。
【図2】図1の竪型多管式熱交換器の頂部蓋体の変形例を示す図である。
【図3】図1の竪型多管式熱交換器の頂部蓋体の変形例を示す図である。
【図4】図1の竪型多管式熱交換器の頂部蓋体の変形例を示す図である。
【図5】図1の竪型多管式熱交換器の頂部蓋体の変形例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による竪型多管式熱交換器の部分拡大断面図である。
【図7】図7の変形例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による竪型多管式熱交換器の部分拡大断面図である。
【図9】本発明による竪型多管式熱交換器を含む蒸留塔システムの概略図である。
【図10】従来の竪型多管式熱交換器の縦断面図である。
【符号の説明】
1 竪型多管式熱交換器
2 管状胴体
4 上部
6 下部
8 上部管板
10 下部管板
28、60 伝熱管
28L 最下部伝熱管
34 上部管板の上面
36 外側部
38 中心部
40 外側部縁
42 下部管板の下面
44 外側部
46 中心部
52、62 伝熱管の上端
52L 最下部伝熱管の上端
70 蒸留塔システム
72 蒸留塔
86 コンデンサー
96 リボイラー

Claims (5)

  1. 易重合性物質を含むプロセス流体を伝熱管内に導入して熱交換を行なう竪型多管式熱交換器であって、
    上下方向に延びる胴体と、
    この胴体の上部及び下部にそれぞれ設けられた板状の上部管板及び下部管板と、
    両端部外周がこれらの上部管板及び下部管板に固定された複数本の伝熱管と、を有し、
    上記上部管板の上面が、その平らな下面に対して傾斜して形成されると共に、この上部管板の上面の最も低い位置近傍に上記伝熱管の少なくとも1本が配置されていることを特徴とする竪型多管式熱交換器。
  2. 上記上部管板の最も低い位置近傍に配置された上記伝熱管の上端は、上記上部管板の上面から突出しないように構成されている請求項1記載の竪型多管式熱交換器。
  3. 上記下部管板の下面が、その平らな上面に対して傾斜して形成される請求項1または2に記載の竪型多管式熱交換器。
  4. 易重合性物質を含む流体を蒸留する蒸留塔と、蒸留塔の塔頂部に連結されるコンデンサーと、を有する蒸留塔システムであって、上記コンデンサーが請求項1乃至3の何れか1項に記載の竪型多管式熱交換器であることを特徴とする蒸留塔システム。
  5. 易重合性物質を含む流体を蒸留する蒸留塔と、蒸留塔の塔底部に連結されるリボイラーと、を有する蒸留塔システムであって、上記リボイラーが請求項1乃至3の何れか1項に記載の竪型多管式熱交換器であることを特徴とする蒸留塔システム。
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