JP4540481B2 - TRPM4bモジュレータをスクリーニングする方法 - Google Patents

TRPM4bモジュレータをスクリーニングする方法 Download PDF

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Description

関連出願との相互引照
本出願は、(1) 2002年1月25日付で出願された、「LTRPC4は、細胞膜脱分極を媒介する、CA2+-活性化非-選択的カチオンチャンネルである」と題する、米国仮出願60/351,938および(2) 2002年5月2日付で出願された、「TRPM4bモジュレータをスクリーニングする方法」と題する、米国仮出願60/377,937に基く優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、ここでは「TRPM4b」と呼ぶ、カルシウム-活性化非-選択性(CAN)貫膜チャンネルポリペプチドの新規な群の使用に関するものである。
発明の背景
イオンチャンネルは、生細胞の細胞形質膜中に埋設されている、貫膜マルチサブユニットタンパクであり、これらは、該形質膜の細胞外から該細胞の細胞内領域までの、特定イオンの通過を可能とする。特定イオンの輸送は、孔の配座の変化によって開閉を行うことのできる、中心の水性孔によって容易化される。イオンゲートが開放された場合、イオンは該チャンネルを介して自由に流動する。イオンチャンネルは、多数の多細胞真核種および無数の様々な細胞型において見出されている。イオンチャンネルは電位-依存性またはリガンド-依存性チャンネルであり得る。チャンネルのゲート操作は、特定のチャンネルを開放または閉鎖する過程である。あるイオンチャンネルは、ある範囲の異なる「開放」または「閉鎖」状態を、占めることができる。従って、このゲート過程は、特定の順序の遷移状態、あるいはあるチャンネルが特定のゲート(開閉)レベルを達成する前に、別の遷移状態を含む必要がある可能性がある。このゲート開閉過程は、ある物質または薬剤により変調されるが、該物質または薬剤は、ある様式で、該チャンネルを開閉する様式を変更しまたはこれらに影響を与える。チャンネルはリガンド、例えば内部の主または二次的なメッセンジャーである神経伝達物質、または他の生活性物質によって、ゲート操作され得る。このリガンドは、1以上の結合サイトと結合するか、あるいは該チャンネルと結合する、レセプタと結合する。このチャンネルが電位-依存性である場合、膜電位における違いが、該チャンネルタンパク質内部の帯電した要素の配座における変化によって、チャンネルのゲート操作を誘発する。チャンネルがリガンド-依存性であろうと、電位-依存性であろうと、該チャンネルの一部における変化は、該チャンネルの別の部分にける作用を生み出し、永続的な経路の開閉をもたらす。
非-選択的な貫膜チャンネルポリペプチドは、7つの構成員TRPC1-TRPC7で構成されるカチオンチャンネル群を形成する。このチャンネルタンパクは、更に3つの主な亜群、即ち短い非-選択的な貫膜チャンネルS、長い非-選択的な貫膜チャンネルLおよびOsm-9状の非-選択的な貫膜チャンネルOに分割される。非-選択的イオンチャンネルタンパクは、哺乳動物の組織に広く分布しているが、これらチャンネルの特異的生理的特性の殆どは未知のままである。該非-選択的な貫膜チャンネルのタンパクサブユニットは、イオンチャンネルを形成するためのテトラマーに組み立てられることが予測されている、6つの貫膜ドメインを持つ。第7番目と第6番目の貫膜ドメインを結合している、僅かに疎水性のアミノ酸は、該チャンネルの孔を整列するものと思われる。該非-選択性タンパクのアミノ末端およびカルボキシル末端は、該チャンネルの細胞質内領域を含む。構造上の類似性にも拘らず、該非-選択性チャンネルタンパクの機能は、同一のポリペプチド群の構成員間で異なっている。研究は、各チャンネルが、固有のイオン選択性および活性化の特別なメカニズムを持つことを明らかにする。
発明の要約
本発明は、ここにおいて「TRPM4b」と呼ぶ、カルシウム-活性化非-選択的(CAN)貫膜チャンネルポリペプチドの新規な群の利用に関するものである。TRPM4bチャンネルは、ナノモル範囲の細胞質Ca2+における上昇により特異的に活性化され、Ca2+によって直接ゲート操作でき、大幅なCa2+の透過無しに、Na+、K+およびCs+等の一価のカチオンを伝導させ、レセプタ-媒介Ca2+-移動に引続いて活性化され、ニューロンバースト活性、腎臓細胞の浸透圧調節および/または心臓の律動性等の、重要な細胞応答を支持しており、Ca2+-流入の大きさを、膜電位を変調することによって調節し、かつこのようにして、他のCa2+-透過性経路を介する、Ca2+の流入のための駆動力を調節し、かつ電位またはCa2+-依存性の不活性化によっては、制御されない。本発明は、更にTRPM4bをコードする組み換え核酸の使用およびTRPM4bを用いた、TRPM4b活性を変調するための、および一価カチオンに対するTRPM4bの透過性を測定するための、候補生活性薬剤の結合方法にも関連する。本発明は、更に、TRPM4bをコードする核酸の細胞による発現を変調する方法にも関連する。
本発明の一態様は、TRPM4bと結合する、候補生活性薬剤をスクリーニングする方法を提供する。この方法では、TRPM4bまたはそのフラグメントを、該候補薬剤と接触させ、該候補薬剤がTRPM4bと結合するか否かを決定する。本発明の一態様では、TRPM4bと2以上の候補薬剤のライブラリーと接触させ、次いで1種以上の候補薬剤とTRPM4bとの結合を測定する。好ましい態様においては、1種以上の候補薬剤と組み合わせて、Ca2+を存在させることが可能である。
更なる態様において、TRPM4bはイオンチャンネルを含み、このTRPM4bチャンネルと結合する該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルの一価カチオン透過性を変調する。幾つかの態様では、TRPM4bと結合する該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルを開放する。他の態様では、TRPM4bと結合する該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルを閉鎖する。本発明の更に別の態様では、TRPM4bを透過する該一価のカチオンはNa+、K+およびCs+を含む。
幾つかの態様においては、該TRPM4bチャンネルは、TRPM4bをコードする組み換え核酸、この組み換え核酸と機能可能に結合した誘導プロモータ、例えばfura-2を含む、組み換え細胞内にある。この組み換え細胞は、TRPM4bの発現に導かれ、これを、次に一価カチオンおよび候補薬剤と接触させる。別の態様では、該組み換え細胞を、一価カチオンと接触させる前に、候補薬剤と接触させる。該一価カチオンの細胞内濃度は、一価カチオン指示薬を用いて検出する。本発明の一態様は、該組み換え細胞と、Na+、K+およびCs+を含む一価カチオン溶液と接触させる工程を含む。幾つかの態様では、該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルの一価カチオン透過性を高める。他の態様では、該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルの一価カチオン透過性を低下する。好ましい態様では、該候補薬剤は、該TRPM4bチャンネルの一価カチオン透過性を増大もしくは低下させることにより、該組み換え細胞の膜電位を変更する。他の好ましい態様では、該一価カチオン指示薬は、蛍光性分子を含む。本発明のより好ましい態様では、この一価カチオン指示薬は、fura-2を含む。もう一つの態様では、TRPM4bチャンネルの製造を誘発し、かつ一価カチオンの細胞内濃度を、候補薬剤の存在下で検出する。この濃度を、候補薬剤の存在下または不在下で、誘導されていない組み換え細胞内で検出された、一価カチオンの細胞内濃度と比較する。
本発明のもう一つの目的は、TRPM4bチャンネルの一価イオン透過性を測定する方法を提供することにある。この方法では、組み換え細胞が提供され、これはTRPM4bをコードする組み換え核酸、この組み換え核酸と機能可能に結合した、構成的または誘導的、好ましくは誘導的プロモータ、および細胞内カチオン指示薬を含む。この組み換え細胞を、該指示薬と選択的に相互作用して、シグナルを発生する、一価のカチオンを含む溶液と接触させる。次いで、TRPM4bが発現された場合には、該指示薬シグナルを検出することにより、該一価カチオンの細胞内濃度を測定する。この測定値を、組み替えTRPM4bが発現されなかった細胞における内因性の濃度と比較する。
より広い態様では、該細胞は、組み換えTRPM4b発現細胞に限定されないが、該チャンネルの活性を変調する薬剤を決定するための、あらゆる組み換え的に発現するチャンネルタンパクと共に使用できる、任意の細胞を含むことができる。この組み換えチャンネルの発現は、好ましくは誘導プロモータの制御下で行われる。
好ましい一態様において、該一価カチオン指示薬は、fura-2等の蛍光性分子を含む。本発明の更に別の態様では、該カチオン指示薬と選択的に相互作用する一価のカチオンはNa+、K+およびCs+である。幾つかの態様において、該一価カチオン性薬剤と共に、該組み換え細胞と接触する、候補生活性薬剤の活性の変調は、該TRPM4bチャンネルの一価イオン透過性を増大するが、他の場合にはこれを低下する。更なる好ましい態様において、該候補薬剤活性の変調は、該TRPM4bチャンネルの一価イオン透過性を増減することにより、該組み換え細胞の膜電位を変更する。更なる態様において、該一価カチオン性薬剤と接触する前に、該組み換え細胞と接触する、候補生活性薬剤の活性変調は、該TRPM4bチャンネルの一価イオン透過性増大するが、他の場合にはこれを低下する。
更なる本発明の目的は、TRPM4bの発現を変調できる、候補生活性薬剤スクリーニングする方法を提供することにある。この方法においては、組み換え細胞が提供され、この細胞はTRPM4b、そのフラグメントをコードする組み換え核酸を発現でき、幾つかの態様では、通常該TRPM4b遺伝子と結合している5'および/または3'発現調節配列を含む。この組み換え細胞を候補薬剤と接触させ、TRPM4b発現に対する該候補薬剤の作用を決定する。幾つかの態様では、該候補薬剤は、小分子、タンパク、ポリペプチドまたは核酸(例えば、アンチセンス核酸)を含むことができる。本発明のもう一つの態様では、TRPM4b発現レベルは、候補生活性薬剤の存在下で測定され、これらの濃度を、内在性のTRPM4b発現レベルと比較する。TRPM4b発現を調節するこれら候補薬剤を、非-組み換え細胞内でテストして、同一の効果が再現されるか否かを決定する。
好ましい態様の詳細な説明
本発明は、一部には、TRPM4bと結合し、TRPM4bイオンチャンネル活性を変調し、および/または細胞内でのTRPM4bの発現を変更する、分子の同定において有用な方法に関する。ここに記載するような該TRPM4bチャンネルは、TRPM4bポリペプチドを含み、更にこれはTRPM4b核酸によりコードされる。ここに記載する該イオンチャンネルは、好ましくはHEK-293細胞内で生成され、一種以上の新規なTRPM4bポリペプチドを含み、これらが、1以上の、ここに記載する固有のTRPM4b特性を示す。
ここに記載する用語「TRPM4b」とは、新規な一群の、Ca2+調節された貫膜チャンネルポリペプチドの一員を意味する。該ポリペプチドは、またそのアミノ酸配列、これらをコードする核酸、およびTRPM4bの新規な特性により定義される。このような新規な特性は、ナノモル範囲の細胞質Ca2+における増大による特異的な活性化、Ca2+による直接的なゲート(開閉)作用、大幅なCa2+の透過を伴わない、Na+、K+およびCs+等の一価カチオンの伝導、レセプタ-媒介Ca2+-移動に伴う活性化、ニューロンバースト活性、腎臓細胞の浸透圧調節および/または心臓の律動性等の重要な細胞性応答の維持、膜電位の変調によるCa2+-流入の調節およびこのようにして、他のCa2+-透過性経路を介する、Ca2+の流入用駆動力、並びに電位またはCa2+-依存性不活化による調節の不在等を包含する。Ca2+による、該TRPM4bチャンネルの直接的なゲート作用は、Ca2+の濃度が、300nMの範囲内にある場合に、開始するものと考えられる。
該TRPM4bポリペプチドおよびチャンネルは、「カルシウム群の特徴付け(Characterization of a Calcium Family)」と題する、WO 00/40614(この特許を本発明の参考文献とする)に記載されている、「SOC(ストア稼動チャンネル(Store Operated Channels))」および「CRAC(カルシウム放出活性化チャンネル(Calcium Release Activated Channels))」ポリペプチドおよびチャンネルとは、基本的に区別される。これらのSOCおよびCRACタンパクは、「細胞内カルシウムストア(貯蔵庫)からのCa2+の枯渇の際に、活性化される可能性があり」(WO 00/40614の2頁を参照のこと)また更に「高濃度のカルシウムによる阻害に付される」(WO 00/40614の10頁を参照のこと)。逆に、本発明のTRPM4bチャンネルは、高い細胞内濃度でのカルシウムの存在下で、高い活性を示し、またナノモル範囲のサイトゾルCa2+濃度により、直接開閉でき、非-励起細胞のストア稼動Ca2+チャンネルを介する、Ca2+の流入用駆動力を減じ、細胞内カルシウム貯蔵庫の枯渇または減少によって影響されず、またCa2+-依存性の様式で、細胞膜を脱分極するように機能する。SOCおよびCRACは、このように調節されることはない。
該TRPM4bポリペプチドは、該LTRPC群の新規な構成員である。ここにSEQ ID NO:2 (図8)として記載する特定の配列は、ヒト腎臓細胞由来のものであった。しかし、TRPM4bは、様々な哺乳動物組織において広く発現され、ヒト組織において広く発現され、心臓、胎盤、および膵臓、並びにヒト造血系の細胞系において支配的に発現されるものと考えられている。
TRPM4bは、天然の源から得ることができ、あるいは組み替えにより変性させて、TRPM4bの変異体を得ることもできる。用語「TRPM4b配列」とは、具体的には、天然に産する端部の切り取られたまたは分泌された形状(例えば、細胞外ドメインの配列)、天然に産する変異型(例えば、交互に分断された型)および天然に産する対立型変異体を包含する。ヒト腎臓細胞由来の、該TRPM4bポリペプチドの固有の配列は、完全な長さを持つか、あるいは成熟した固有の配列を持つTRPM4bポリペプチドは、SEQ ID NO:2 (図8)の1〜約1214なる範囲のアミノ酸を含む。
本発明の該TRPM4bポリペプチドまたはそのフラグメントは、またSEQ ID NO:2のアミノ酸配列との、少なくとも80%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも85%のアミノ酸配列同一性、より一層好ましくは少なくとも90%のアミノ酸配列同一性、および最も好ましくは少なくとも95%のアミノ酸配列同一性を持つポリペプチドを含む。このようなTRPM4bポリペプチドは、例えば1またはそれ以上のアミノ酸残基が、SEQ ID NO:2の配列の、N-またはC-末端において、並びに1またはそれ以上の内部ドメイン内で、置換および/または欠失した、TRPM4bポリペプチドを含む。当業者は、アミノ酸の変更が、該TRPM4bポリペプチド変異体の翻訳後の過程を変更する、例えばグリコシル化サイトの数または位置の変更、あるいは膜アンカー特性を変更することを理解しているであろう。しかし、全てのTRPM4bタンパクは、ここに定義するように、該TRPM4bポリペプチドの、1以上の新規な特性を示す。
ここで同定する、該TRPM4bポリペプチド配列に関連する、「パーセント(%) アミノ酸配列同一性」とは、該配列を整列させ、かつ必要ならば最大の%配列同一性を達成するために、ギャップを導入した後に、また該配列同一性の一部として、如何なる保存的置換をも考慮せずに、SEQ ID NO:2 (図8)のアミノ酸残基と同一の、候補配列中のアミノ酸残基の割合として定義される。ここで使用する%同一性の値は、Altschul等, Methods in Enzymology, 1996, 266:460-480から得たWU-BLAST-2により得たものであり; http://blast.wustl/edu/blast/README.html. WU-BLAST-2は、数個の検索パラメータを使用し、その殆どは、デフォルト値に設定されている。調節可能なパラメータは、以下の値により設定される:重複スパン(overlap span)=1、重複部分(overlap fraction)=0.125、ワード閾値(word threshold) (T)=11。HSP SおよびHSP S2パラメータは、動的変数であり、また特定の配列組成および対象とする配列が検索に掛けられている、特定のデータベースの組成に依存して、それ自体該プログラムによって設定される。しかし、これらの値は、感度を上げるために調節することができる。%アミノ酸配列同一性の値は、整合する同一残基の数を、該整列させた領域における、「より長い」配列の全残基数で割ることにより決定される。この「より長い」配列とは、該整列させた領域における最も事実らしい残基(整列スコアを最大にするために、WU-BLAST-2により導入されたギャップを無視する)を持つ長い配列である。
更なる態様において、ここで使用する%同一性値は、PILEUPアルゴリズムを利用することにより得られる。PILEUPは、段階的対形成(pairwise)配列を利用して、一群の関連配列から多重配列の列を形成する。これは、この列を生成するために利用された、クラスタリング(clustering)関係を示す、樹形図をプロットすることもできる。PILEUPは、Feng & Doolittle, J. Mol. Evol., 1987, 35:351-360に記載された段階的整列法の単純化したものを使用し;この方法は、Higgins & Sharp, CABIOS 1989, 5:151-153によって記載されたものと類似する。有用なPILEUPパラメータは、デフォルトギャップの重み3.00、デフォルトギャップ長さの重み0.10および重みを掛けた端部ギャップを含む。
更に別の態様において、ヒトまたは他の生物由来のTRPM4bポリペプチドは、適当なゲノムまたはcDNAライブラリーを持つ、オリゴヌクレオチドプローブまたは縮退ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)プライマー配列を用いて、同定かつ単離することができる。当業者は当然理解するであろう如く、SEQ ID NO:2 (図8)のアミノ酸1-174またはその一部をコードする、SEQ ID NO:1 (図7)のヌクレオチド配列を含む、該TRPM4bの固有の核酸配列は、プローブおよび/またはPCRプライマー配列として特に有用である。当分野において一般的に知られているように、好ましいPCRプライマーは、その長さが約15〜約35ヌクレオチド、好ましくは約20〜約30ヌクレオチドであり、必要に応じてイノシンを含むことができる。このPCR反応の条件は、当分野において周知である。
好ましい一態様において、TRPM4bは「組換えタンパク」であり、これは組換え技術を利用して、即ち組換えTRPM4b核酸の発現を通して製造される。組換えタンパクは、少なくとも1またはそれ以上の特長において、天然に産するタンパクとは異なっている。例えば、このタンパクは、該タンパクの全てまたはその幾分かおよびその野生型宿主に通常結合している化合物から、単離し、または生成することができ、従って実質的に純粋であり得る。例えば、単離されたタンパクは、少なくとも幾分かの、天然状態において通常結合している物質を含むことはなく、好ましくは与えられたサンプルの全タンパク質の少なくとも約0.5%、より好ましくは少なくとも約5%を構成する。実質的に純粋なタンパクは、全タンパク質の少なくとも約75質量%を含み、少なくとも約80%が好ましく、また少なくとも約90%が特に好ましい。この定義は、異なる生物の一つの器官または宿主細胞由来のタンパクの製造を含む。あるいはまた、このタンパクは、誘導プロモータまたは高発現性プロモータの使用を通して、通常見られるよりも高濃度で製造することができ、結果的に該タンパクを高い濃度レベルで製造する。あるいはまた、このタンパクは、自然には通常見られない形状であってもよく、これは、以下において論じるように、エピトープタッグの付加、またはアミノ酸置換、付加および削除等に見られる。
更なる態様において、TRPM4bの変異型は一個のアミノ酸を、類似の構造および/または化学的特性を持つ他のアミノ酸で置換、例えばロイシンのセリンによる置換、即ち保存的アミノ酸置換によって、組換え的に操作することが可能である。
更なる態様において、置換、付加、削除またはこれらの任意の組み合わせを利用して、TRPM4bの変異型を製造することができる。一般的に、これらの変更は、数個のアミノ酸について行われ、該分子の変更を最小限度に抑える。しかし、幾つかの状況においては、大きな変更が許される場合がある。該TRPM4bポリペプチドの諸特性における、小さな変更が望ましい場合には、一般に以下の表1に従って、置換が行われる:

表1
Figure 0004540481
更なる態様において、機能または免疫学的な同一性における実質的な変化は、チャート1に示したものよりも一層保存性の低い置換を選択することにより行われる。例えば、該変更の領域におけるポリペプチド骨格の構造、例えばα-ヘリックスまたはβ-シート構造;ターゲットサイトにおける該分子の電荷または疎水性;該側鎖の嵩に、より一層有意な影響を及ぼすように行うことができる。一般に、該ポリペプチドの特性に最大の変化をもたらすものと予想される置換は、(a) 親水性残基、例えばセリルまたはスレオニルを、疎水性の残基、例えばロイシル、イソロイシル、フェニルアラニル、バリルまたはアラニルで置換した場合、(b) システインまたはプロリンを、任意の他の残基で置換した場合;(c) 電気的に正の側鎖を持つ残基、例えばリジル、アルギニル、またはヒスチジルを、電気陰性の残基、例えばグルタミルまたはアスパルチルで置換した場合;(d) 嵩高い側鎖を持つ残基、例えばフェニルアラニルを、側鎖を持たない残基、例えばグリシンで置換した場合に見られるものである。この態様の該TRPM4b変異型は、ここにおいて初めに定義された該TRPM4bポリペプチドの、1以上の特性を示す。
更なる態様において、これら変異型は、典型的に同一の定性的な生物学的活性を示し、また天然に産する類似体と同様の免疫応答を引出すが、変異型は、同様に必要に応じて、該TRPM4bポリペプチドの特性を改良するように選択される。あるいはまた、該変異型は、該TRPM4bポリペプチドの生物学的活性を変更するように設計することもできる。例えば、グリコシル化サイトを変更しまたは除去することができる。該核酸の変異型によってコードされるタンパクは、ここに定義する該新規なTRPM4bポリペプチドの特性を少なくとも1つ示す。
核酸の変異型によってコードされるタンパクは、ここに定義する該新規なTRPM4bポリペプチドの特性を少なくとも1つ示す。
ここで使用する「TRPM4b核酸」またはその文法上等価な用語は、前に記載した該新規なTRPM4bポリペプチドの特性を少なくとも1つ示す、TRPM4bポリペプチドをコードする核酸を意味する。該TRPM4b核酸は、SEQ ID NO:1 (図7)に対する配列相同性を示し、ここで相同性とは、配列を比較することにより、あるいはハイブリッド化アッセイにより決定される。
TRPM4bポリペプチドをコードするTRPM4b核酸は、図7(SEQ ID NO:1)に示したcDNAに対して相同である。このようなTRPM4b核酸は、好ましくは約75%を越える相同性、より好ましくは約80%を越える相同性、より好ましくは約85%を越える相同性および最も好ましくは約90%を越える相同性を持つ。幾つかの態様においては、この相同性は、約93〜95または98%程度であろう。ここにおける相同性とは、配列の類似性または同一性を意味し、好ましくは同一性である。相同性を求めるための好ましい比較は、既知のTRPM4b配列に対して、配列上の違いを含む配列を比較することである。この相同性は、当分野において公知の標準的な技術を用いて測定でき、該技術の例は、Smith & Waterman, Adv. Appl. Math., 1981, 2:482の局所相同性アルゴリズム;Needleman & Wunschの相同性アライメントアルゴリズム(J. Mol. Biol., 1970, 48:443); Pearson & Lipmanの類似性探索法(PNAS USA, 1988, 85:2444; これらアルゴリズムのコンピュータによる実施(GAP, BESTFIT, FASTA & TFASTA; WI、マディソンの、the Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group, 575 Science Drive); Devereux等によって記載されたベストフィット配列プログラム(Nucl. Acid Res., 1984, 12:387-395)等を含むが、これらに制限されず、好ましくはデフォルトセッティングまたは検査による。
好ましい態様において、ここで使用する%同一性値は、PILEUPアルゴリズムを利用して得られる。PILEUPは、段階的対形成(pairwise)配列を利用して、一群の関連配列から多重配列の列を形成する。これは、この列を生成するために利用された、クラスタリング(clustering)関係を示す、樹形図をプロットすることもできる。PILEUPは、Feng & Doolittle, J. Mol. Evol., 1987, 35:351-360に記載された段階的整列法の単純化したものを使用し;この方法は、Higgins & Sharp, CABIOS 1989, 5:151-153によって記載されたものと類似する。有用なPILEUPパラメータは、デフォルトギャップの重み3.00、デフォルトギャップ長さの重み0.10および重みを掛けた端部ギャップを含む。
好ましい態様においては、BLASTアルゴリズムを利用する。BLASTは、Altschul等, J. Mol. Biol., 1990, 215:403-410およびKarlin等,PNAS USA, 1993, 90:5873-5787に記載されている。特に有用なBLASTプログラムは、Altschul等, Methods in Enzymology, 1996, 266:460-480から得たWU-BLAST-2により得たものであり; http://blast.wustl/edu/blast/README.html. WU-BLAST-2は、数個の検索パラメータを使用し、その殆どは、デフォルト値に設定されている。調節可能なパラメータは、以下の値により設定される:重複スパン=1、重複部分=0.125、ワード閾値(T)=11。HSP SおよびHSP S2パラメータは、動的変数であり、また特定の配列組成および対象とする配列が検索に掛けられている、特定のデータベースの組成に依存して、それ自体該プログラムによって設定される。しかし、これらの値は、感度を上げるために調節することができる。%アミノ酸配列同一性の値は、整合する同一残基の数を、該整列させた領域における、「より長い」配列の全残基数で割ることにより決定される。この「より長い」配列とは、該整列させた領域における最も事実らしい残基(整列スコアを最大にするために、WU-BLAST-2により導入されたギャップを無視する)を持つ長い配列である。
好ましい1態様において、「%核酸配列同一性」は、SEQ ID NO:1 (図7)に示したヌクレオチド残基配列と同一の、候補配列におけるヌクレオチド残基の割合として定義される。好ましい方法は、デフォルトパラメータに設定され、重複スパンおよび重複部分が夫々1および0.125に設定された、WU-BLAST-2のBLASTモジュールを利用する。
該アライメントは、整列すべき配列内へのギャップの導入を含むことができる。更に、SEQ ID NO:1 (図7)の配列よりも、多くのまたは少ないヌクレオシドを含む配列に対しては、相同性の割合は、ヌクレオシド全数に対する、相同性ヌクレオシドの数に基いて決定されるであろう。従って、例えばここで同定され、また以下において論じるような配列を持つものよりも短い配列の相同性は、該短い配列中のヌクレオシド数を用いて決定される。
前に記載したように、該TRPM4b核酸は、ハイブリッド化研究を通して決定された相同性により定義することもできる。ハイブリッド化は、厳密性の低い条件下、より好ましくは中程度に厳密な条件下で、および最も好ましくは高度に厳密な条件下で測定される。このような相同性核酸によりコードされるタンパクは、ここで定義される該新規なTRPM4bポリペプチド特性の少なくとも一つを示す。従って、例えば高度に厳密な条件下で、SEQ ID NO:1 (図7)として示された配列を持つ核酸とハイブリッド化される核酸およびその補体は、これらがTRPM4b特性を持つタンパクをコードする場合には、TRPM4b核酸配列であると考えられる。
ハイブリッド化反応の「厳密性」は、当業者が容易に決定できるものであり、一般にプローブの長さ、洗浄温度、および塩濃度に依存して、経験的に計算される。一般に、長いプローブは、適当なアニーリングのためには高温度が必要であり、一方より短いプローブは、より低い温度を必要とする。ハイブリッド化は、一般に、融点以下の温度環境において、補体ストランドが存在する場合には、変性DNAの再アニーリング能力に依存する。該プローブとハイブリッド化可能な配列との間の所定の相同性の度合いが高いほど、使用できる相対的な温度が高くなる。結果として、より高い相対的温度は、該反応条件をより厳密にする傾向があり、一方より低い温度は、該条件をそれほど厳密にすることはない。ハイブリッド化反応の厳密性に係る付随的な例については、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, 1995を参照のこと。
ここで定義したような「厳密な条件」または「高度に厳密な条件」とは、以下のようなものとして定義される:(1) 洗浄のために高温と低イオン強度、例えば50℃にて、0.015Mの塩化ナトリウム/0.0015Mのクエン酸ナトリウム/0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを使用し;(2) ハイブリッド化の際に、42℃にて、変性剤、例えばホルムアミドを、例えば0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%フィコール(Ficoll)/0.1%ポリビニルピロリドン/50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 6.5)、750mMの塩化ナトリウム、75mMのクエン酸ナトリウムを含む、50%(v/v)ホルムアミドを使用し;あるいは(3) 50%ホルムアミド、5xSSC(0.75M NaCl、0.075Mのクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH 6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5xデンハーツ(Denhardt's)溶液、超音波処理した鮭の精液DNA(50μg/ml)、0.1%SDS、および10%デキストラン硫酸を42℃にて使用し、42℃にて0.2xSSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)および55℃にて50%ホルムアミドで洗浄し、次いで55℃にてEDTAを含有する0.1xSSCからなる高度に厳密な洗浄を行うことにより同定される。
「中程度に厳密な条件」とは、Sambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, NY: Cold Spring Harbor Press, 1989に記載されているものとして定義でき、また洗液と、上記のものよりも厳密性の低い、ハイブリッド化条件(例えば、温度、イオン強度および%SDS)の使用を含む。中程度に厳密な条件の例は、20%のホルムアミド、5xSSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸3ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH 7.6)、5xデンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、および20mg/mLの変性され剪断された鮭の精液DNAを含有する溶液中で、37℃にて一夜インキュベートし、次いで約37-50℃にて、1xSSC中で該フィルタを洗浄する。当業者は、必要に応じて温度、イオン強度等を調節して、プローブの長さ等のファクタを調節する方法を認識しているであろう。一般に、厳密な条件は、所定のイオン強度、pHにて特定の配列の融点(Tm)よりも約5-10℃低くなるように選択される。このTmは、(規定されたイオン強度、pHおよび核酸濃度の下での)温度であって、そこで該ターゲットに対して相補的な該プローブの50%が、平衡(該ターゲット配列がTmにおいて過剰に存在するので、該プローブの50%は平衡状態にある)において、該ターゲット配列とハイブリッド化する。厳密な条件は、塩濃度が約1.0M未満のナトリウムイオン、典型的にはpH 7.0〜8.3において、約0.01〜1.0Mなるナトリウムイオン(または他の塩の)濃度であり、および温度が、短いプローブ(例えば、10〜50ヌクレオチド)に対しては少なくとも約30℃、および長いプローブ(例えば、50ヌクレオチド以上)に対しては、少なくとも約60℃であるような条件である。厳密な条件は、また脱安定化剤、例えばホルムアミドの添加によっても達成できる。
もう一つの態様において、より厳密性に欠けるハイブリッド化条件を使用し、例えば当分野において公知の如く、中程度のまたは低い厳密条件を使用することができる。ハイブリッド化反応の厳密性に関する更なる詳細については、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, 1995を参照のこと。
ここで定義するような、該TRPM4b核酸は、指定した如く、一本鎖または二本鎖であり得、あるいは一本鎖または二本鎖配列の部分を含むこともできる。当業者には理解されるように、一本鎖(Watson)に関する記述は、他のストランド(Crick)の配列をも規定し、従ってここに記載する配列は、該配列の補体をも包含する。該核酸は、ゲノムおよびcDNA両者のDNA、RNAまたはハイブリッドであり得、ここで該核酸はデオキシリボ-およびリボ-ヌクレオチドの任意の組み合わせを含み、またウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン、ハイポキサンチン、イソシトシン、イソグアニン等を含む、塩基の任意の組み合わせを含む。ここで使用する用語「ヌクレオシド」とは、ヌクレオチドとヌクレオシドおよびヌクレオチド類似体、および変性ヌクレオシド、例えばアミノ変性ヌクレオシドを包含する。更に、「ヌクレオシド」は、天然産ではない類似構造体をも包含する。かくして、例えば各々塩基を含む、ペプチド核酸の個々の単位は、ここではヌクレオシドと呼ぶ。
ここで定義した該TRPM4b核酸は、組換え核酸である。ここで、「組換え核酸」なる用語は、初めは、一般にポリメラーゼおよびエンドヌクレアーゼによって、核酸を操作することにより、通常天然には見られない形状の、インビトロで製造された核酸を意味する。従って、線形の単離された核酸、あるいは通常は結合していないDNA分子を、結合することにより形成された、発現ベクター両者は、本発明の目的にとって組換え体であると考えられる。一旦組換え核酸が形成され、かつ宿主細胞または生物に再度導入されると、組換えではなく、即ちインビトロでの操作ではなく、寧ろ該宿主細胞のインビボ細胞機構部分を利用して複製されるものと考えられるが、後に組換えにより複製されるが、一旦組換えにより生成されたこのような核酸は、本発明の目的にとって、依然組換え体であると考えられる。該TRPM4b核酸分子の相同体およびアレレは、この定義内に含まれる。
TRPM4bタンパク(SEQ ID NO:2)をコードする、該組換えcDNA核酸(SEQ ID NO:1)またはその一部は、他の多細胞真核種から完全な長さのTRPM4b遺伝子を単離するため、あるいは特定のTRPM4bヌクレオチドコード配列に対する所定の配列同一性を持つ更に別の遺伝子(例えば、TRPM4bポリペプチドまたは他の多細胞真核種由来のTRPM4bポリペプチドの天然産変異体をコードするもの)を単離するための、cDNAライブラリー用のハイブリッド化プローブとして使用できる。場合により、該プローブの長さは、約20〜約50塩基なる範囲内であろう。これらハイブリッド化プローブは、SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列由来の、またはTRPM4bの特別な本来のヌクレオチド配列における、プロモータ、エンハンサ要素および特定のイントロンを含むゲノム配列由来のものであり得る。一例として、スクリーニング法は、約40塩基を持つ選択されたプローブを合成するために、公知のDNA配列を用いて、TRPM4b遺伝子の該コード領域を単離する工程を含む。
ハイブリッド化プローブは、放射性ヌクレオチド、例えば32Pまたは35Sもしくはアビジン/ビオチンカップリング系を介してプローブに結合された、アルカリホスファターゼ等の酵素ラベルを包含する様々なラベルにより、標識することができる。本発明の該TRPM4b遺伝子の配列に対して相補的な配列を含む、標識プローブは、ヒトcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングするのに利用して、このようなライブラリーの何れの構成員が、該プローブとハイブリッド化するかを決定することができる。ハイブリッド化を以下に説明する。
該プローブを、PCR技術において使用して、密接に関連するTRPM4bヌクレオチドコード配列を同定するための、配列のプールを得ることも可能である。TRPM4bポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、また該当するTRPM4bをコードする遺伝子のマッピング用の、および遺伝疾患を持つ各個人の遺伝的な解析用のハイブリッド化プローブを構築するのに使用することもできる。ここに与えられるヌクレオチド配列は、その場でのハイブリッド化、公知の染色体マーカーに対する結合分析、およびライブラリーを用いたハイブリッド化スクリーニング等の公知の技術を利用して、染色体または染色体の特定領域をマッピングすることができる。
他の態様では、該TRPM4bポリペプチドをコードするDNAは、該TRPM4b mRNAを有し、かつ検出可能なレベルでこれを発現するものと考えられる、組織から調製した、cDNAライブラリーから得ることができる。従って、ヒトTRPM4b DNAは、ヒト組織から調製したcDNAライブラリーから、あるいはヒト腎臓組織から調製した、cDNA腎臓ライブラリーから、有利に得ることができる。該TRPM4b-コード遺伝子は、また多細胞型の真核生物のゲノムライブラリーから、あるいはオリゴヌクレオチド合成により得ることができる。
ライブラリーは、対象とする遺伝子あるいはこれによってコードされるタンパクを同定するように設計された、プローブ(例えば、TRPM4b DNAまたは少なくとも約20-80塩基を含むオリゴヌクレオチドに対する抗体)によりスクリーニングすることができる。この選択されたプローブによる、該cDNAまたはゲノムライブラリーのスクリーニングは、標準的な手順、例えばSambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (NY: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている手順により実施できる。TRPM4bをコードする遺伝子を単離するためのもう一つの手段は、PCR法を利用することである(Sambrook等の上記文献;Dieffenbach等, PCR Primer: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1995)。
以下の例では、cDNAライブラリーをスクリーニングするための技術を説明する。プローブとして選択されたオリゴヌクレオチド配列は、十分な長さおよび正の誤差を最小化する、十分な明確さを持つものであるべきである。該オリゴヌクレオチドは、スクリーニングすべき該ライブラリー内のDNAとハイブリッド化する際に検出できるように、標識されていることが好ましい。標識法は当分野において周知であり、32P-標識ADPR等の放射性標識、ビオチン処理または酵素標識の利用を包含する。中程度の厳密性および高度の厳密性を含む、ハイブリッド化条件は、Sambrook等の上記文献に与えられており、既に説明した。
このようなライブラリースクリーニング法において同定される配列は、GenBank等の公的なデータベースまたは他の個人的な配列データベースに寄託され、かつこれらから入手できる他の公知の配列と比較し、かつ整列させることができる。該分子の規定された領域または完全な長さの配列を横切る、配列の同一性(そのアミノ酸レベルまたはヌクレオチドレベルでの)は、コンピュータソフトウエアプログラム、例えば既に説明されたように、相同性を決定するために様々なアルゴリズムを使用する、ALIGN、DNAstar、BLAST、BLAST2およびINHERITを用いた、配列の整合によって決定できる。
ここで定義するような、TRPM4bポリペプチドをコードする核酸は、選択されたcDNAまたはゲノムライブラリーを、SEQ ID NO:1(図7)に示すヌクレオチド配列の全部または一部を用いて、スクリーニングすることにより得ることができる。Sambrook等の上記文献に記載されているように、公知のプライマー伸長手順は、プリカーサおよびcDNAに逆転写できない、mRNAの処理中間体を検出するのに利用される。
該TRPM4bポリペプチドをコードするヌクレオチド配列(またはその補体)は、ハイブリッド化プローブとしての使用、染色体および遺伝子マッピングにおける利用およびアンチセンスRNAおよびDNAの生成における利用を含む、分子生物学の分野における様々な用途を持つ。
別の態様では、ここで定義するような、該TRPM4b核酸は、天然に産するTRPM4b核酸を検出するであろう、診断用途、並びにスクリーニング用途を含む、様々な用途において有用であり、例えばTRPM4b核酸配列に対する核酸プローブを含む、バイオチップを製造できる。従って、最も広い意味では、「核酸」または「オリゴヌクレオチド」もしくは文法的に等価な用語によって、共有結合により相互に結合した少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。
他の態様では、SEQ ID NO:1(図7)のTRPM4b核酸配列は、上記のように、大きな遺伝子のcDNAフラグメントであり、即ちこれは核酸のセグメントである。ここでの「遺伝子」とは、コード領域、非-コード領域、およびコードおよび非-コード領域の混合領域を含む。従って、当業者には理解されるように、ここに与えられた配列を用い、長い配列または完全な長さの配列何れかをクローニングするための、当分野において周知の技術を用いて、TRPM4b遺伝子の付随的な配列を得ることができる。これについては、Maniatis等およびAusubel等の上記文献を参照のこと(これらを、特に本発明の参考文献とする)。
上記のように、該TRPM4b核酸が一旦同定されたら、これをクローニングすることができ、また必要ならばその構成部分を再度組み合わせて、完全なTRPM4b遺伝子を製造できる。一旦、その天然源から単離された、例えば、プラスミドまたはベクタ中に含まれ、あるいは線形核酸セグメントとして、そこから切り取られた、該組換えTRPM4b核酸は、更に他の多細胞真核生物、例えば付随的なコード領域から、他のTRPM4b核酸を同定し、単離するためのプローブとして利用できる。これは、また変性または変異型のTRPM4b核酸を製造するための、「プリカーサ」核酸としても使用できる。
別の態様では、上記のように、該TRPM4bポリペプチドをコードする、該TRPM4b核酸(例えば、cDNAまたはゲノムDNA)を、クローニング(該DNAの増幅)のためのまたは発現のための、複製可能なベクタ内に挿入できる。様々なベクタが、公に入手できる。このベクタは、例えばプラスミド、コスミドウイルス粒子、またはファージの形状であり得る。適当な核酸配列は、様々な手順により該ベクタ内に挿入できる。一般に、DNAは、当分野において公知の技術を利用して、適当な制限エンドヌクレアーゼサイトに挿入される。ベクター成分は、一般に一種以上のシグナル配列、複製起点、一種以上のマーカー遺伝子、エンハンサ、プロモータ、および転写収支配列を含むが、これらに制限されない。一種以上のこれら成分を含む、適当なベクタの構築は、当業者には公知の標準的な結合技術を使用する。
このようなベクタを含む宿主細胞をも提供する。一例として、該宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、COS細胞、ヒト骨髄から単離した細胞、人の脾臓または腎臓細胞、ヒト心臓組織から単離した細胞、ヒト膵臓細胞、ヒト白血球および単球細胞を含む、哺乳動物の宿主細胞系であり得る。宿主細胞のより具体的な例は、SV40(COS-7、ATCC CRL 1651)により形質転換された、サル腎臓CV1系;ヒト胚の腎臓系(懸濁培養により生育するようにサブクローニングされた、293または293細胞、Graham等, J. Gen. Virol., 1977, 36:59); チャイニーズハムスター卵巣細胞/-DHFR(CHO、Urlaub & Chasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1980, 77:4216); ヒト膵臓β-細胞;マウスセルトリ細胞(TM4、Mather, Biol. Reprod., 1980, 23:243-251);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2, HB 8065);マウス乳癌細胞(MMT 060562, ATCC CCL51)を含む。適当な宿主細胞の選択は、当業者のなし得る範囲内にあると思われる。好ましい態様において、HEK-293細胞が宿主細胞として使用される。更に、TRPM4bポリペプチドを製造する方法を提供し、この方法は、該TRPM4bポリペプチドを発現するのに適した条件下で宿主細胞を培養し、該細胞培養物から該TRPM4bポリペプチドを回収する工程を含む。
他の態様では、発現およびクローニングベクタが使用され、これらは通常、構成的または誘導性何れかのプロモータを含み、該プロモータは、機能可能に該TRPM4b-コード核酸配列と結合して、mRNA合成に導く。様々な有力宿主細胞により認識されるプロモータは周知である。哺乳動物の宿主細胞における、TRPM4b DNAをコードするベクタの転写は、好ましくは誘導性プロモータ、例えば異種哺乳動物プロモータ、例えばアクチンプロモータまたは免疫グロブリンプロモータから得た、および熱ショックプロモータから得たプロモータによって調節される。本発明において使用できる誘導性プロモータの例は、単一または二成分系において使用され、熱ショックにより誘発されるhsp 70プロモータ;銅またはカドミウムにより誘発されるメタロチオナインプロモータ(Bonneton等, FEBS Lett., 1996, 380(1-2):33-38);ショウジョウバエレチノイドにより誘発されるショウジョウバエオプシンプロモータ(Picking等, Experimental Eye Research, 1997, 65(5):717-27);およびテトラサイクリン誘導性完全CMVプロモータを含む。同定された全プロモータの中で、該テトラサイクリン誘導性完全CMVプロモータが最も好ましい。構成的プロモータの例は、発現が特異的なプロモータおよびエンハンサにより、あるいは局部的な位置効果により調節される、GAL4エンハンサトラップライン(http://www.fruitfly.org;http://www.astorg.u-strasbg.fr:7081);およびE.コリ由来の、機能可能に結合している、プロモータの型に依存して構成的または誘導的であり得る、トランスアクチベータ-応答性プロモータを含む。
高等真核生物による、該TRPM4bをコードするDNAの転写は、該ベクタにエンハンサ配列を挿入することにより、高めることができる。エンハンサは、プロモータに作用して、その転写性を高める、通常約10〜300bpの、DNAのシス-作用要素である。多くのエンハンサ配列が、哺乳動物遺伝子から知られている(グロビン、エラスターゼ、アルブミン、α-フェトプロテイン、およびインシュリン)。しかし、典型的には、真核細胞ウイルス由来のエンハンサを用いるであろう。その例は、複製起点の後期側(late side)のSV40エンハンサ(bp 100-270)、サイトメガロウイルスの初期プロモータエンハンサ、複製起点の後期側のポリオーマエンハンサ、およびアデノウイルスエンハンサを含む。このエンハンサは、5'または3'位において該ベクタと結合して、該TRPM4bコード配列とすることができるが、好ましくは該プロモータから5'サイトに位置する。
本発明の方法は、TRPM4bポリペプチドまたはTRPM4bポリペプチドをコードする核酸を、TRPM4bと結合する候補生活性薬剤を同定するために使用する。これら薬剤は、TRPM4bイオンチャンネルの活性を変調し、あるいは細胞内でのTRPM4bの発現を変更する。
ここで使用する「候補生活性薬剤」なる用語は、TRPM4bと結合し、TRPM4bイオンチャンネルの活性を変調し、および/または細胞内でのTRPM4bの発現を変更する任意の分子を意味する。ここに記載する分子は、オリゴペプチド、小さな有機分子、ポリサッカライド、ポリヌクレオチド、または多価カチオン等であり得る。一般に、複数のアッセイ混合物を、異なる薬剤濃度にて、平行してテストして、様々な濃度に対する示差応答を得る。典型的には、これら濃度の一つを、負のコントロール、即ちゼロ濃度または検出限界以下の濃度とする。
候補薬剤は、莫大な化学物質集団を包含するが、典型的にはこれらは多価カチオン、または有機分子、または100を越え、かつ約2500ダルトン(D)未満の分子量を持つ小さな有機化合物である。好ましい小分子は、その分子量が、2000未満、または1500未満、あるいは1000未満、あるいは500D未満のものである。候補薬剤は、タンパクとの構造的な相互作用、特に水素結合に必要な官能基を含み、また典型的には少なくともアミン、カルボニル、ヒドロキシルまたはカルボキシル基、好ましくは少なくとも2つの化学的官能基を含む。該候補薬剤は、しばしば上記官能基の一つまたはそれ以上により置換された、環式炭素またはへテロ環式構造および/または芳香族またはポリ芳香族構造を含む。候補薬剤は、また生体分子から見出され、ペプチド、サッカライド、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、誘導体、構造類似体またはこれらの組み合わせを含む。特に好ましいものはペプチドである。
候補薬剤は、合成または天然化合物のライブラリーを含む、広範囲に渡る源から得られる。例えば、様々な手段が、広範囲に渡る有機化合物および生体分子の、無秩序なおよび意図した合成のために利用でき、その例は無秩序化されたオリゴヌクレオチドの発現を含む。あるいは、植物および動物抽出物としての、天然化合物のライブラリーは、市販品として入手できあるいは容易に製造できる。更に、天然および合成により製造したライブラリーおよび化合物は、公知の化学的、物理的および生化学的手段により、容易に変性される。公知の薬剤を、意図されたまたはランダムな化学的変性、例えばアシル化、アルキル化、エステル化、アミド化に掛けて、構造的類似体を製造することができる。
好ましい一態様において、該候補生活性薬剤はタンパク質である。ここでは、「タンパク(質)」なる用語によって、少なくとも2つの、共有結合により結合したアミノ酸を意味し、これはタンパク、ポリペプチド、オリゴペプチドおよびペプチドを包含する。該タンパクは、天然に産するアミノ酸とペプチド結合で作られ、あるいは合成のペプチド様の構造で作ることができる。このように、ここで使用する用語「アミノ酸」または「ペプチド残基」とは、天然に産するアミノ酸および合成アミノ酸両者を意味する。例えば、ホモ-フェニルアラニン、シトルリンおよびノルロイシンは、本発明の目的にとってアミノ酸であると考えられる。「アミノ酸」とは、更にイミノ酸残基、例えばプロリンおよびヒドロキシプロリンを含む。側鎖は、(R)または(S)配座の何れかであり得る。好ましい態様において、該アミノ酸は、(S)またはL-配座であり得る。非-天然の側鎖を使用した場合、非-アミノ酸残基を、例えばインビボ分解を阻害しまたは遅延させるために使用することができる。
好ましい一態様において、該候補生活性薬剤は、天然産のタンパクまたは天然産タンパクのフラグメントである。従って、例えば細胞抽出物またはタンパク質性の細胞抽出物のランダムなもしくは意図された消化物を使用できる。このように、多細胞型真核生物タンパクは、本発明の方法においてスクリーニングするために、製造できる。この態様において特に好ましいものは、多細胞型真核生物タンパクのライブラリー、および哺乳動物タンパクであり、後者が好ましく、またヒトタンパクが特に好ましい。
好ましい一態様において、該候補生活性薬剤は、約5〜約30個のアミノ酸を含むペプチドであり、約5〜約20個のアミノ酸を含むペプチドが好ましく、約7〜約15個のアミノ酸を含むペプチドが特に好ましい。該ペプチドは、上に概説したように、天然産のタンパク、ランダムペプチド、または「偏りのある(biased)」ランダムペプチドの消化物であり得る。ここで、「ランダム化」または文法的に等価な用語は、各核酸およびペプチドが、夫々本質的にランダムなヌクレオチドおよびアミノ酸からなることを意味する。一般に、これらランダムなペプチド(あるいは以下に論じる核酸)は、化学的に合成されたものであるから、これらは、任意の位置に任意のヌクレオチドまたはアミノ酸を組み込むことができる。その合成法は、ランダム化タンパクまたは核酸を生成し、該配列の全長さに渡る、あらゆるまたは殆どの組み合わせの生成を可能とし、結果的にランダム化候補生活性タンパク質性薬剤のライブラリーを生成するように設計することができる。
一態様において、このライブラリーは、完全にランダムであり、如何なる配列の選択性もなく、あるいはあらゆる位置において一定である。好ましい一態様において、このライブラリーは、偏っている。即ち、該配列の幾つかの位置は、一定に維持されているか、あるいは可能性のある制限された数から選択される。例えば、好ましい一態様において、該ヌクレオチドまたはアミノ酸残基は、例えば疎水性アミノ酸、親水性残基、核酸結合ドメインの生成、架橋のためのシステインの生成、SH-3ドメイン生成のためのプロリン、ホスホリル化サイト用のセリン、スレオニン、チロシンまたはヒスチジン等、あるいはプリン等に、(僅かにまたは大きく)立体的に偏った残基の規定された群においてランダムである。
好ましい一態様において、該候補生活性薬剤は核酸である。
一般的にタンパクに関して上記したように、核酸の候補生活性薬剤は、天然に産する核酸、ランダムな核酸または「偏りのある」ランダムな核酸であり得る。タンパクに関して上記したように、原核または真核生物ゲノムの消化物が使用できる。
好ましい態様において、該候補生活性薬剤は、有機化学的部分であり、その大部分は文献から得ることができる。
好ましい一態様において、アンチセンスRNAおよびDNAは、インビボにおける幾つかのTRPM4b遺伝子の発現を遮断するための、治療剤として使用できる。短いオリゴヌクレオチドは、細胞膜による限られた取り込みのために、細胞内濃度が低いにも拘らず、阻害剤として機能する細胞内に、これを送り込むことができる(Zamecnik等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1986, 83:4143-4146)。このアンチセンスオリゴヌクレオチドは、その取込み性を高める目的で、例えばその負に帯電したホスホジエステル基を、帯電していない基で置換することにより、変性することができる。好ましい一態様において、TRPM4bアンチセンスRNAおよびDNAは、mRNAにおけるTRPM4b遺伝子の転写を阻害し、また既存のTRPM4bタンパクの活性を遮断するために用いることができる。
ここで使用する、一価カチオン(性)指示薬とは、細胞膜を容易に透過する、あるいは例えばリポソーム等を介して、細胞に輸送される分子であり、また細胞内に入る際に、蛍光を発する、即ち一価カチオンと接触する際に、増強されまたは消光される蛍光を呈する分子である。本発明において有用な一価カチオン指示薬の例は、Haugland, R.P. Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, 第6版, Molecular Probes, Inc. Eugene, OR, pp. 504-550 (1996);(http://www.probes.com/handbook/sections/2000.html)に示されている。これらの開示事項全体を本発明の参考とする。
結合アッセイのための好ましい態様において、TRPM4bまたは該候補生活性薬剤は、例えば蛍光物質、化学発光物質、化学物質、または放射性シグナルで標識して、該候補薬剤とTRPM4bとの結合を検出する手段を与える。このラベルは、また酵素、例えばアルカリホスファターゼまたはホースラディッシュパーオキシダーゼであり得る。これらは、適当な基質と共に与えられた場合には、検出可能な生成物を作る。あるいはまた、該標識は、標識化合物または小分子、例えば酵素であり得、これらは該酵素と結合するが、その触媒作用を受けず、あるいは変更されない。また、該標識は、部分または化合物、例えばエピトープタグまたはストレプタビジンに特異的に結合するビオチンであり得る。ビオチンの例に関連して、ストレプタビジンは、上記のように標識され、その結果該結合したTRPM4bに関する検出可能なシグナルを与える。当分野において公知の如く、未結合の標識ストレプタビジンは、分析前に除去される。あるいはまた、TRPM4bは表面に固定化しまたは共有結合により結合して、標識された候補生活性薬剤と接触させることが可能である。あるいは、候補生活性薬剤のライブラリーを、バイオチップに固定化しまたは共有結合により結合して、標識されたTRPM4bと接触させることも可能である。バイオチップを用いる手順は、当分野において周知である。
好ましい一態様において、TRPM4bのイオン透過性は、完全な細胞、好ましくはHEK-293細胞内で測定され、該細胞は、TRPM4bをコードする核酸および機能可能にこれと結合した誘導プロモータを含むベクタで形質転換されている。細胞内イオンの内在性濃度は、誘導前に測定され、次いで誘導後に測定された細胞内イオン濃度と比較される。fura-2等の蛍光性分子は、細胞内イオン濃度検出する目的で使用できる。TRPM4bのNa+、K+およびCs+および他の一価カチオンに対する透過性は、このアッセイで測定できる。
細胞内の、TRPM4bの発現レベルを変調する、候補生活性薬剤のスクリーニングに関する好ましい一態様においては、細胞内でのTRPM4bの発現を完全に抑制する候補薬剤を使用して、該細胞の表現型を変えることができる。更に好ましい一態様においては、細胞内でのTRPM4bの発現を増強する候補薬剤を使用して、該細胞の表現型を変えることができる。これら候補薬剤の例は、アンチセンスcDNAおよびDNA、調節性結合タンパクおよび/または核酸、並びにTRPM4bをコードする核酸の転写または翻訳を変調する、ここに記載する他の候補生活性薬剤の何れかを含む。
更なる態様においては、候補生活性薬剤を使用して、様々な細胞、例えば脊椎動物の神経、免疫または筋肉系等におけるTRPM4bチャンネルを開放する。ここで、該TRPM4bチャンネルの開放は、脊椎動物における免疫応答の低下または減少をもたらす。ここに記載するもの等の生活性薬剤は、疾患、疾患と関連する状態または障害、例えば自己免疫または移植対宿主疾患、あるいは他の関連自己免疫性疾患の治療において有用であり、ここで該低下したまたは減少した免疫応答性は、該脊椎動物における状態の改善をもたらす(即ち、上記の疾患、疾患と関連する状態、または障害が阻害され、排除されもしくは軽減される)。
更に別の態様では、候補生活性薬剤を使用して、様々な細胞、例えば脊椎動物の神経、免疫または筋肉系等におけるTRPM4bチャンネルを閉鎖する。ここで、該TRPM4bチャンネルの閉鎖は、脊椎動物における免疫応答の増強または増加をもたらす。ここに記載するもの等の生活性薬剤は、疾患、疾患と関連する状態または障害、例えば乳癌および結腸癌または他の型の癌の治療において有用であり、ここで該増強されまたは増加した免疫応答性は、該脊椎動物における改善された状態をもたらす(即ち、上記の疾患、疾患と関連する状態、または障害が阻害され、排除されもしくは軽減される)。
更に他の態様では、本発明は、該TRPM4bポリペプチド上の固有のエピトープ、例えばSEQ ID NO:2(図8)の1〜約1214のアミノ酸を含むタンパクの固有のエピトープと、特異的に結合する抗体を提供する。
該抗- TRPM4bポリペプチド抗体は、ポリクローナル抗体を含むことができる。ポリクローナル抗体の製法は、当業者にとっては公知である。ポリクローナル抗体は、例えば一回以上、免疫化剤と必要によりアジュバントとを注射することによって、哺乳動物内に生成することができる。典型的に、該免疫化剤および/またはアジュバントは、多数回の皮下または腹腔内注射により、哺乳動物内に注入される。該免疫化剤は、該TRPM4bポリペプチドまたはその融合タンパクを含むことができる。該免疫化剤と、免疫感作すべき哺乳動物内で免疫原であることが知られているタンパクとを複合化することが有用であり得る。このような免疫原タンパクの例は、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシチログロブリン、および大豆トリプシン阻害剤を含むが、これらに制限されない。使用可能なアジュバントの例は、フロインド完全アジュバントおよびMPL-TDMアジュバント(モノホスホリルリピド(Lipid) A、合成トレハロースジコリノマイコレート(dicorynomycolate))を包含する。この免疫化のプロトコールは、不当な実験を行うこと無しに、当業者が選択することのできるものである。
該抗- TRPM4bポリペプチド抗体は、更にモノクローナル抗体を含むことができる。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法、例えばKohler & Milstein, Nature, 1975, 256:495に記載されているような方法によって、調製できる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスターまたは他の適当な宿主動物を、典型的には免疫化剤で感作し、該免疫化剤と特異的に結合する抗体を生産もしくは生産できるリンパ細胞を分泌する。あるいは、該リンパ球を、インビトロで感作する。
該免疫化剤は、典型的には該TRPM4bポリペプチドまたはその融合タンパクを含むであろう。一般に、ヒト起源の細胞が望ましい場合には、末梢血リンパ球(PBL)を使用し、ヒト以外の哺乳動物起源のものが望ましい場合には、脾細胞、腎細胞、またはリンパ節細胞を使用する。次いで、これらリンパ細胞を、適当な融合剤、例えばポリエチレングリコールを用いて、不死化細胞系と融合して、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, (1986), pp. 59-103)。不死化細胞系は、通常形質転換された哺乳動物細胞、特に齧歯目、ウシおよびヒト起源のミエローマ細胞である。通常、ラットまたはマウスミエローマ細胞系を使用する。該ハイブリドーマ細胞は、好ましくは融合されなかった不死化細胞の成長または生存を阻害する1種以上の物質を含む、適当な培地内で培養できる。例えば、親細胞が、酵素ハイポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)に欠乏する場合、該ハイブリドーマ用の培地は、典型的にハイポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジンを含み(HAT培地)、これらの物質はHGPRT-欠乏細胞の成長を阻害する。
好ましい不死化細胞系は、効率よく融合し、該選択された抗体-産生細胞による、安定した高濃度での抗体の発現を維持し、またHAT培地等の培地に対して感受性のものである。より好ましい不死化細胞系は、例えばカリフォルニア、サンジエゴのSalk Institute Cell Distribution Centerおよびメリーランド、ロックビルのAmerican Type Culture Collection (ATCC)から得ることのできる、ネズミのミエローマ細胞である。ヒトミエローマおよびマウス-ヒトヘテロミエローマ細胞系は、またヒトモノクローナル抗体の製造に関連して記載されている(Kozbor, J. Immunol., 1984, 133:3001; Brodeur等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, Marcel Dekker社, NY, 1987, pp. 51-63)。
このハイブリドーマ細胞を培養する培地は、次いでTRPM4bポリペプチドに対するモノクローナル抗体の存在について、アッセイすることができる。このハイブリドーマ細胞によって作られるモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降、またはインビトロ結合アッセイ、例えば放射線免疫検定法(RIA)、または免疫結合イムノソルベント検定法(ELISA)によって決定される。このような技術およびアッセイは、当分野において公知である。該モノクローナル抗体の結合アフィニティーは、例えばMunson & Pollard, Anal. Biochem., 1980, 107:220のスキャッチャード分析によって決定し得る。
所定のハイブリドーマ細胞を同定した後、該クローンを限界希釈法によりサブクローニングし、標準的な方法によって成長させる(Godingの上記文献)。この目的にとって適した培地は、例えばドゥルベコ変法イーグル培地およびRPMI-1640倍地を含む。あるいは、これらハイブリドーマ細胞は、哺乳動物中の腹水としてインビボにて成長させることも可能である。
該サブクローンによって分泌されるモノクローナル抗体は、公知の免疫グロブリン精製手順、例えばプロテインA-セファロース、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動法、透析またはアフィニティークロマトグラフィーによって、該培地または腹水から単離し、または精製することができる。
該モノクローナル抗体は、また組換えDNA法、例えば米国特許第4,816,567号に記載されている方法により製造することも可能である。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順に従って(例えば、マウス抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できる、オリゴヌクレオチドプローブを用いることにより)、容易に単離し、かつ配列決定することができる。本発明のハイブリドーマ細胞は、このようなDNAの好ましい源として役立つ。一旦単離されたこのDNAは、発現ベクタ内に入れ、次いで該ベクタを宿主細胞、例えばシミアンCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはミエローマ細胞(これら細胞は、トランスフェクションされない場合には、免疫グロブリンタンパクを製造しない)にトランスフェクションされ、該組換え宿主細胞内でモノクローナル抗体の合成を行わせる。このDNAは、また例えば該コード配列を、該相同性ネズミ配列の代わりに、ヒト重鎖および軽鎖定常領域で置換することにより(米国特許第4,816,567号;Morrison等の上記文献)、あるいは該免疫グロブリンコード配列に、非-免疫グロブリンポリペプチドに対するコード配列の全てまたは一部を結合することにより、変性することができる。このような非-免疫グロブリンポリペプチドを、本発明の抗体の定常ドメインと置換し、または本発明の抗体の1抗原-結合サイトの可変ドメインと置換して、キメラ型の二価の抗体を製造することができる。
該抗- TRPM4bポリペプチド抗体は、更に一価の抗体を含むことができる。一価抗体の製造方法は、当分野において周知である。例えば、一方法では、免疫グロブリンの軽鎖および変性された重鎖の、組換え体による発現を包含する。その重鎖は、一般にそのFc領域の任意の点で、端が切取られ、結果的にこの重鎖の架橋は阻害される。あるいは、関連するシステイン残基は、他のアミノ酸残基で置換されるか、あるいは削除されて、この架橋が阻害される。インビトロ法も、一価の抗体を製造するのに適している。抗体のフラグメント、特にFabフラグメントを製造するための、該抗体の消化は、当分野において公知の通常の技術を用いて行うことができる。
該抗- TRPM4bポリペプチド抗体は、更にヒト化抗体またはヒト抗体を含むことができる。非-ヒト(例えば、ネズミ)抗体のヒト化された形状は、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖またはそのフラグメント(例えば、Fv、Fab、Fab'、F(ab')2または抗体の他の抗原-結合部分列)であり、これらは非-ヒト免疫グロブリン由来の、最小の配列を含む。ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含み、そこにおいて該レシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基は、非-ヒト種(ドナー抗体)、例えばマウス、ラット、またはウサギのCDR由来の、所定の特異性、アフィニティーおよび容量を持つ残基により置換される。幾つかの例において、該ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非-ヒト残基により置換される。ヒト化抗体は、また該レシピエント抗体および移入されたCDRまたはフレームワーク配列両者に存在しない残基を含むことも可能である。一般に、該ヒト化抗体は、少なくとも一つの、典型的には2つの可変ドメインの実質上全てを含み、そこでは該CDR領域の全てまたは実質的に全てが、非-ヒト免疫グロブリンの領域に相当しており、またそのFR領域の全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリンの共通配列の領域である。該ヒト化抗体は、また最適には免疫グロブリンの定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの少なくとも一部を含むであろう(Jones等, Nature, 1986, 321:522-525; Riechmann等, Nature, 1988, 332:323-329; およびPresta, Curr. Op. Struct. Biol., 1992, 2:593-596)。
非-ヒト抗体をヒト化する方法は、当分野において公知である。一般に、ヒト化抗体は、ヒト以外の源由来の抗体に、導入された1以上のアミノ酸残基を含む。これらの非-ヒトアミノ酸残基は、しばしば「移入」残基と呼ばれ、これらは典型的に「移入」可変ドメイン由来のものである。ヒト化は、本質的にWinterおよび共同研究者の方法(Jones等, Nature, 1986, 321:522-525; Riechmann等, Nature, 1988, 332:323-329; およびVorhoeyen等, Science, 1988, 239:1534-1536)の方法に従って、ヒト抗体の対応する配列を、齧歯類のCDRまたはCDR配列で置換することにより実施できる。従って、このような「ヒト化」抗体は、キメラ抗体であり(米国特許第4,816,567号)、ここでは、実質的に完全なヒト可変領域未満の領域が、非-ヒト種の対応する配列により置換されている。実際にヒト化抗体は、典型的に、幾分かのCDR残基および可能な幾つかのFR残基が、齧歯類の抗体における類似サイト由来の残基によって置換されている、ヒト抗体である。
ヒト抗体は、またファージディスプレイライブラリー(phage display libraries) (Hoogenboom & Winter, J. Mo. Biol., 1991, 227:381; Marks等, J. Mo. Biol., 1991, 222:581)を含む、当分野において公知の様々な技術を用いて、製造できる。Cole等およびBoerner等の技術も、ヒトモノクローナル抗体の製造において利用できる(Cole等, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, 1985, p.77およびBoerner等, J. Immunol., 1991, 147(1):86-95)。同様に、ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリンの遺伝子座を、トランスジェニック動物、例えば内在性の免疫グロブリン遺伝子が、部分的にまたは完全に不活化されているマウスに導入することにより製造できる。チャレンジの際に、ヒト抗体の生産が観測され、これは遺伝子の再配列、組み立て、抗体レパートリーを含む、あらゆる点においてヒトに見られるものと厳密に類似している。この方法は、例えば米国特許第5,545,807号、同第5,545,806号、同第5,569,825号、同第5,625,126号、同第5,633,425号、同第5,661,016号および以下の科学的刊行物中に記載されている:Marks等, Bio/Technology, 1992, 10:779-783; Lonberg等, Nature, 1994, 368:856-859; Morrison, Nature, 1994, 368:812-13; Fishwild等, Nature Biotechnology, 1996, 14:845-51; Neuberger, Nature Biotechnology, 1996, 14:826; Lonberg & Huszar, Intern. Rev. Immunol., 1995, 13:65-93。
該抗-TRPM4bポリペプチド抗体は、更にヘテロ接合抗体を含むことができる。ヘテロ接合抗体は、2つの共有結合により接合された抗体で構成される。このような抗体は、例えば所望以外の細胞に対して、免疫系細胞を攻撃するために(米国特許第4,676,980号)、およびHIV感染の治療のために(WO 91/00360; WO 92/200373; EP 03089)提案されている。これら抗体は、架橋剤の使用を含む方法を包含する、タンパク合成化学において公知の方法を用いて、インビトロで製造できるものと予想する。例えば、ジスルフィド交換反応を利用して、またはチオエーテル結合を形成することによって、免疫毒素を構築することができる。この目的に適した試薬の例は、イミノチオレートおよびメチル-4-メルカプトブチルイミデートおよび例えば米国特許第4,676,980号に記載されているものを含む。
更なる態様において、該抗-TRPM4bポリペプチド抗体は、様々な利用性を持つことができる。例えば、抗-TRPM4bポリペプチド抗体は、TRPM4bポリペプチドに対する診断アッセイ、例えば特定の細胞、組織、または血清におけるその発現を検出するアッセイにおいて利用できる。当分野において公知の様々な診断アッセイ技術、例えば不均一相または均一相において行われる、免疫沈降アッセイ、競合的結合アッセイおよび直接または間接サンドイッチアッセイを利用することができる(Zola, Monoclonal Antibodies: A manual of Techniques, CRC Press, Inc. (1987) pp. 147-158)。これら診断アッセイにおいて使用される抗体は、検出可能な部分によって標識することができる。該検出可能な部分は、直接または間接的に、検出可能なシグナルを発生できるものであるべきである。例えば、該検出可能な部分は、放射性同位元素、例えば3H、14C、32P、35Sまたは125I、蛍光性または化学発光性化合物、例えばフルオレセインイソチオシアネート、ローダミンまたはルシフェリン、または酵素、例えばアルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼまたはホースラディッシュパーオキシダーゼであり得る。該検出可能な部分に該抗体を接合するための、当分野において公知の任意の方法を使用することが可能であり、その例は、以下の文献に記載されている方法を包含する:Hunter等, Nature, 1962, 144:945; David等, Biochemistry, 1974, 13:1014; Pain等, J. Immunol. Meth., 1981, 40:219;およびNygren, J. Histochem. & Cytochem., 1982, 30:407。
更に、TRPM4b抗体を、本発明の方法で使用して、TRPM4bチャンネルの、一価カチオンに対する透過性を変調するその能力について、スクリーニングすることができる。
実施例において言及する、市販品として入手できる試薬は、特に述べない限り、製造業者の指示に従って使用した。
実施例1:TRPM4bのクローニングおよび配列解析
遺伝子トラッパー(genetrapper) II溶液ハイブリッド化法(ライフテクノロジーズ(Life Technologies))を利用して、TRPM4b cDNAを単離した。3つの異なるヒトcDNAライブラリーを用いて、3ラウンドのスクリーニングを行った。13個のPCR-正のコロニーが、腎臓ライブラリーから得られ、これらは全て、TRPM4b cDNAの3'フラグメントを含んでいた。更に、5'-配列は、脾臓ライブラリーから得られた。新規なフィッシン(fishing)グオリゴヌクレオチドを設計するために、この補足5'-セグメントを使用して、他の8個のPCR正のクローンを、最も長いORFを含む単一のクローンを持つ、推定的な完全長さのTRPM4bをコードする、前立腺ライブラリーから単離した。
実施例2:ノーザンブロット解析
一本鎖プローブを、該ヒトTRPM4b3'-末端のNheI/EcoRi/KpnI 1 kbフラグメントを用いて構築した。ヒト組織に対するファーストチョイス(First Choice) TMノーザンブロットを、アンビオン(Ambion; TX、オースチン)から得、該細胞系に対して、1レーン当たり3mgのpolyA RNAを使用した。dUTP-標識RNAプローブを、アンビオンから入手した、T7-指向性RNAプローブ合成キットを用いて生成した。全てのハイブリッド化は、製造業者のプロトコールに従って実施した。
実施例3:タンパク法
完全長さのTRPM4b cDNAを、N-末端フラッグエピトープタグを持つ、pCDNA4/TOベクタ(インビトロゲン(Invitrogen))改良バージョンでクローニングした。この完全な長さを持つフラッグ-TRPN4b発現構築物の正確な配列は、DNA配列決定により確認した。pCDNA4/TO内の該フラッグ-TRPM4b cDNAを、予めTet-レセプタ発現のために、pCDNA6/TRでトランスフェクションした、HEK-293細胞内にエレクトロポリマーレーションした。細胞を、ゼオシン(zeocin)選択に掛け、ゼオシン-耐性のクローンを、フラグ-タグ処理したTRPM4bタンパクの、テトラサイクリン-誘導発現についてスクリーニングした。Na125I(1mCi)(NJ、ピスカタウエイのAmersham Pharmacia Biotech)を用いた細胞表面のヨウ素化は、ラクトパーオキシダーゼ法で実施した。免疫沈降のために、細胞(107/ml)を、0.5%トライトンX-100(CA、ハーキュルズのBio-Rad社)およびプロテアーゼ阻害剤を含むpH 7.5のTrisバッファー中で、4℃にて30分間溶解した。該フラグ-タグ処理したタンパクを、抗-フラッグ抗体(MO、セントルイスのSigma社)により透明な溶解物から免疫沈降させた。他の実験では、抗-Cbl抗体(CA、サンタクルズのSanta-Cruz Biotechnology社)および抗-V5タグ(CA、カールスバッドのInvitrogen社)を使用した。この免疫沈降させたタンパクを、6%SDS-PAGEによって解像し、また増強化学発光体(Enhanced Chemiluminescence; Amersham Pharmacia Biotech)によって可視化した。
実施例4:細胞培養および電気生理学
野生型およびテトラサイクリン-誘導HEK-293フラッグ-TRPM4b発現細胞を、10%のFBSおよび2mMのグルタミンを補充したDMEM中で、37℃/5%CO2にて培養した。この培地に、ブラスチシジン(5μg/ml;Invitrogen)およびゼオシン(0.4mg/ml;Invitrogen)を補充した。実験の24時間前に、これら細胞を、1μg/mlのテトラサイクリン(Invitrogen)に再懸濁した。パッチ-クランプ(patch-clamp)実験のために、細胞を標準的なリンゲル溶液(mM単位で、NaCl 145、KCl 2.8、CaCl2 1、MgCl2 2、グリコース10、ヘペス(Hepes)-NaOH 10、pH 7.2)中に維持した。幾つかの実験においては、この溶液を、NaClの全て、1mMをコリン-Cl(コリンを主成分とする溶液)で置換するように変性した。ATPを使用した実験では、これはMg2+塩1mMとして添加し、また細胞外Ca2+濃度を2mMまで上昇させた。標準的なピペット-充填(pipette-filling)溶液は、mM単位で、K-グルタメート145、NaCl 8、MgCl2 1、Cs-BAPTA 10、pH 7.2(KOHで調節)を含んでいた。幾つかの実験では、[Ca2+]iを、10mM BAPTAおよび適当な濃度のCaCl2によって0.1-1μMにて緩衝させ、あるいは緩衝処理しない状態に維持した。インサイドアウト(inside-out)単一チャンネル記録を行うために、該パッチを同様な溶液中で切取ったが、KClをK-グルタメートの代わりに使用した。全ての試薬は、Sigma社から購入し、標準的な細胞内溶液に溶解した。パッチ-クランプ実験を、21-25℃にて、全細胞立体配置(whole-cell configuration)で実施した。データは、「パルス」ソフトウエアコントロールEPC-9増幅器(ドイツ国、ランブレヒトのHEKA社)を用いて得た。-100〜+100mVなる電圧範囲に及ぶ、50ms間隔での電位ランプ(voltage ramps)を、200〜400秒なる期間に渡り、0.5Hzなる割合で、0mVなる保持電位から放出した。適用可能な場合には、電位を、液間電位について補正した。電流は、2.9kHzにて濾波処理し、100μs間隔でデジタル化した。容量性の電流および直列の抵抗を測定し、各電位ランプ前に補正した。解析のために、電流印加前の、最初のランプを、2kHzにてデジタル的に濾波し、プールし、全ての後の電流記録に関する、漏れ-補正分として使用した。与えられた電位における、低解像度の一時的な電流の発生は、-80〜+80mVなる範囲内の電位における電流振幅を測定することにより、該漏れ-補正された個々のランプ電流記録から、抜き出した。単一チャンネル記録は、インサイドアウト立体配置において行われ、また電流は濾波され、上記のようにサンプリングされた。表示の目的で、データ記録を、デジタル的にフィルタ処理し、100Hzまでダウンサンプリング処理(down-sampled)した。
実施例5:カルシウムの測定
個々のパッチ-クランプ処理または完全な細胞のサイトゾルカルシウム濃度は、光増倍管を主体とする装置で、360nmおよび390nmにて、各々20msなる期間、fura-2の蛍光発光を励起するように同調された、単色光源を用いて、5Hzの割合で、監視した。発光は、450-550nmにて、光増倍管によって検出され、そのアナログシグナルは、サンプリングされ、X-チャートソフトウエア(ドイツ国、ランブレヒトのHEKA社)により処理した。蛍光発光比を、較正したカルシウム濃度を用いて、パッチ-クランプ実験から得た、検量パラメータに基いて、遊離細胞内カルシウム濃度に変換した。パッチ-クランプ実験において、fura-2は、100μMなる濃度で、該標準的細胞内溶液に添加した。完全細胞のエステル-負荷(ester-loading)は、細胞を30-45分間、5μMのfura-2-AMを補充した標準的溶液中でインキュベートすることにより行った。ATPによる個々の細胞の局所的な灌流は、検討中の細胞から30μmの位置におかれた、ワイド-チップ式の、圧力制御した適用ピペット(3μm径)によって行った。
図1A〜Bは、TRPM4bの分子特性を示すものである。図1Aは、アミノ末端を持つ固有の領域1-4(ATU)、貫膜ドメイン領域(TM)、渦巻状コイル領域(CC)を持つ、TRPM4bの模式的かつ一次構造を示す。下線を施したアミノ酸は、TRPM4bのN-末端伸長部であり、該配列の残りは、短いスプライシング変異体TRPM4bと同一である。アミノ酸1〜1214(SEQ ID NO:2)由来の、TRPM4bのアミノ酸配列も図示してある。図1Bは、様々な組織およびヒト細胞系由来のRNAの、特異的TRPM4bアンチセンスRNAプローブを用いた、ノーザンブロット分析結果を示す。細胞系は、単球(U937)、Bリンパ球(ラモス(Ramos))、Tリンパ球(ユルカット(Jurkat))、好塩基生細胞(Ku812)、メラノーマ細胞(G361)および胚性腎臓細胞(HEK-293)を表す。 図2A〜Cは、TRPM4bの生化学的分析結果を示す。(A) TRPM4bのテトラサイクリン誘導発現。安定なTRPM4b HEK-293クローンを、1mg.ml-lのテトラサイクリンと共に、18時間処理またはこの処理を行わなかった。これらのクローンを、抗-フラッグ免疫沈降/抗-フラッグイムノブロットによって、フラッグ-反応性タンパクの発現について解析した。Ctrlは、無関係な抗体による免疫沈降を示す。(B) TRPM4bの表面発現。テトラサイクリン-誘導クローンの表面タンパクを、ヨウ素で標識した。フラッグ抗体により、TRPM4bを免疫沈降させ、細胞の生存性を、該細胞質タンパクCblの免疫沈降によってテストした。(C) TRPM4bのホモ-マルチマー化。HEK-293細胞を、TRPM4bの2種の異なる標識した形状のもの(V5およびフラッグ)と同時に、即ちTRPM4b V5-標識およびLTRPC2フラッグ-標識したものと同時にトランスフェクションした。細胞溶解物を、V5およびフラッグにより免疫沈降させ、かつ免疫複合体のウエスタンブロットを、抗-V5および抗-フラッグ抗体両者により精査した。 図3A〜Eは、HEK-293細胞内での、TRPM4bの機能的発現を示す。(A) HEK-293細胞における全細胞記録は、TRPM4bの過剰発現を示す。平均の内向きおよび外向きの電流は、夫々-80および+80mVにて、TRPM4bによって運ばれた。細胞は、300nM(黒丸: n=5±s.e.m.)または500nM(白抜きの四角: n=5±s.e.m.)の何れかで、[Ca2+]iが固定された溶液で散布された。矢印は、(B)に示した生のデータトレースを取り出した時間を示す。(B) (A)と同様な、実験条件における、電流-電圧関係を示し、これは500nM [Ca2+]iで散布した、代表的な細胞から、全細胞設定後8秒にて得た。矢印は、夫々-80および+80mVを示す。(C) 様々な細胞内カルシウム濃度に対して、発現されたTRPM4bの濃度-依存性挙動を示す。データ点は、夫々全細胞設定後8秒にて得た、-80および+80mVにおける平均の内向きおよび外向きの電流を表す(n=3-5)。(D) 発現されたTRPM4bのレセプタ-媒介活性化。代表的な細胞(全体でn=8)における、包括的な[Ca2+]i(底部のトレース)、全細胞電流(中央部のトレース)、および反転電位(Erev)(上部とレース)の付随的な測定値を表す。指定した時間に対して、該細胞に、1mMのATPを含有する細胞外溶液を注ぎかけた。維持電位は、カルシウムの流入を促進するために、-60mVとした。TRPM4b電流の振幅は、厳密に[Ca2+]iの変化に対応せず、また初期の一時的な瞬時の放出は、カルシウム流入の遅い段階よりも、TRPM4bの活性化の時点において効果が小さいことに注目。記号'AおよびA'は、(E)に示した生のデータトレースを取り出した時間を示す。(E) (D)に示したものと同一の細胞から得た、電流-電圧関係を示す。ATPチャレンジ前のコントロール電流トレースおよびTRPM4b電流トレース(全細胞設定後214秒)両者を示す。 図4A-Dは、TRPM4bの単一チャンネル特性を示す。(A) TRPM4b-過剰発現性HEK-293細胞から切取った、インサイド-アウトパッチにおいて記録された、300nM [Ca2+]iによる、TRPM4bチャンネルの活性化。このパッチは、KClを主成分とする溶液内に切り出され、該溶液において、[Ca2+]iは300nMに緩衝されており、該ピペット溶液は、NaClを主成分とする標準外部溶液であった。チャンネル活性は、指定されているように、様々な膜電位にて測定した。データは、17回の連続する記録に基き、単一の代表的なパッチから得たものである。開放確率は、正の膜電位によって増大し、また単一チャンネルの振幅は、正および負の電位両者において僅かに増大することに注意すべきである。(B) 異なるパッチ(n=2-5)からの幾つかの事象の平均から導かれた、単一チャンネルのI-V関係を示し、-60mVと+60mVとの間で、単一チャンネル電導度25pSを生じた。正および負の電位における、単一チャンネルの振幅の、整流に注目。(C) (A)と同様な条件下で測定した、2つのサンプルの単一チャンネルランプ記録を示す。ランプは-100〜+100mVなる範囲に渡り、またその長さは、5秒であった。(D) 129単一チャンネルランプ((C)と同様なパッチ)に関する累積平均であり、TRPM4bによって運ばれる全細胞電流の挙動と一致する。0mV近傍における、外向きの整流およびErev特性に注目。 図5A-Eは、HEK-293細胞内の内在性TRPM4bを示す。(A) [Ca2+]iが500nM(n=3±s.e.m.)で固定された溶液を散布した、野生型HEK-293細胞における全細胞記録。夫々-80および+80mVにおける、平均の内向きおよび外向きの電流が、TRPM4b特性によって内在性電流により運ばれた。矢印は、(B)に示した生のデータトレースを取り出した時間を示す。内在性TRPM4bの活性化が、過剰発現された組換えTRPM4bよりも僅かに緩慢に進むことに注目。(B) (A)と同様な、実験条件における、電流-電圧関係を示し、これは代表的な細胞から、全細胞設定後200秒にて得た。矢印は、夫々-80および+80mVを示す。(C) 様々な細胞内カルシウム濃度に対して、発現されたTRPM4bの濃度-依存性挙動を示す。データ点は、夫々全細胞設定後200秒にて得た、夫々-80および+80mVにおける平均の内向きおよび外向きの電流を表す(n=3)。(D) 内在性TRPM4bのレセプタ-媒介活性化。代表的な細胞(全体でn=8)における、包括的な[Ca2+]i(底部のトレース)、全細胞電流(中央部のトレース)、および反転電位(Erev)(上部とレース)の付随的な測定値を表す。指定した時間に対して、該細胞に、1mMのATPを含有する細胞外溶液を注ぎかけた。維持電位は、カルシウムの流入を促進するために、-60mVとした。Erevのデジタル挙動は、TRPM4b活性化に応じて、-80mVと0mVとの間で切替えられることに注意(非-電位固定化(voltage-clamped)細胞においては、その膜電位は、厳密にErevに対応するであろう)。TRPM4b電流の振幅は、厳密に[Ca2+]iの変化に対応せず、また初期の一時的な瞬時の放出は、カルシウム流入の遅い段階よりも、TRPM4bの活性化の時点において効果が小さいことに注意。記号'AおよびA'は、(E)に示した生のデータトレースを取り出した時間を示す。(E) (D)に示したものと同一の細胞から得た、電流-電圧関係を示す。ATPチャレンジ前のコントロール電流トレースおよびTRPM4b電流トレース(全細胞設定後286秒)両者を示す。 図6A-Dは、TRPM4bがCa2+を搬送せず、またCa2+の流入を阻害することを示す。(A) TRPM4bを過剰発現するHEK-293細胞における、全細胞記録。平均の内向きおよび外向きの電流が、夫々-80および+80mVにおいて、TRPM4b特性によって運ばれた。細胞に、[Ca2+]iが800nM(n=5±s.e.m.)にて緩衝されている溶液を散布した。黒塗のバー(300mOsm)で示したように、120mMの等張性CaCl2溶液に暴露した。内向きの電流が完全に抑制され、このことはTRPM4bが、Ca2+イオンを搬送しないことを示している。(B) 等張性CaCl2溶液適用の前、その間に測定(全細胞設定の40秒後)した、(A)と同一の実験条件下での、TRPM4bの電流-電位関係。等張性CaCl2溶液の適用が、Erevを-80mVに変化させ、かつ外向きのK+電流が、殆ど影響されないことに注目すべきである。(C) fura-2-AMを添加し、ピュリナージックレセプタアゴニストATP(n=7-10)によって感作された完全なWT HEK-293細胞内の、平均化した[Ca2+]iシグナル。該バーによって示される時間の間、細胞を、ラベルにより示されたように、Na+(+Na)を主成分とするまたはコリンを主成分とする(-Na)細胞外溶液中の1mM ATPに暴露した。(D) (C)と同様の実験プロトコールに従ったが、測定は、TRPM4b-過剰発現HEK-293細胞について行った(n=8-11)。 TRPM4b cDNAの組換え核酸分子を示し、これは1〜4061(SEQ ID NO:1)なる範囲の核酸配列により構成される。 組換えTRPM4bタンパクのアミノ酸配列を示し、これは1〜約1214(SEQ ID NO:2)なる範囲の配列で構成される。

Claims (8)

  1. 組み換えTRPM4bチャンネルの一価カチオン透過度を調節できる候補生活性薬剤をスクリーニングする方法であって、
    a) 一価カチオン指示薬と、TRPM4bを発現して組み換えTRPM4bチャンネルを形成する組み換え核酸とを含む組み換え細胞を調製する工程であって、該組み換えTRPM4bチャンネルが大幅なカルシウムの透過なしにNa+、K+およびCs+からなる群から選択される一価カチオンを透過できる前記工程;
    b) 該組み換えTRPM4bチャンネルと、候補生活性薬剤とを接触させる工程;
    c) 該候補生活性薬剤との該接触後に該組み換えTRPM4bチャンネルの一価カチオン透過度を表すものとして該一価カチオン指示薬からのシグナルから該一価カチオンの細胞内濃度を測定する工程;および
    d) 該候補生活性薬剤との該接触後の該組み換え細胞の細胞内一価カチオン濃度を、(i)該候補生活性薬剤の非存在化での細胞内一価カチオン濃度、(ii)組み換えTRPM4bを発現しない細胞の細胞内一価カチオン濃度又は(iii)組み換えTRPM4bを発現しない細胞であって、該候補生活性薬剤と接触させた細胞の細胞内一価カチオン濃度と比較して、該候補生活性薬剤が該組み換えTRPM4bチャンネルの該一価カチオン透過度を調節するか否かを決定する工程を含むことを特徴とし、該組み換えTRPM4bチャネルが配列番号2で表されるアミノ酸配列を含む、上記方法。
  2. 該候補生活性薬剤との該接触後に、該組み換えTRPM4bチャンネルの該一価カチオン透過度が増大する、請求項1記載の方法。
  3. 該候補生活性薬剤との該接触後に、該組み換えTRPM4bチャンネルの該一価カチオン透過度が低下する、請求項1記載の方法。
  4. さらに該組み換え核酸が、該TRPM4bをコードする該核酸であって、該TRPM4bを発現させることができる該核酸と機能可能に結合した誘導プロモータを含み、さらに該組み換えTRPM4bチャンネルの該活性化前に該TRPM4b核酸を発現するようにする工程を含む、請求項1記載の方法。
  5. さらに該接触前に細胞質カルシウムを増大することによって該TRPM4bチャンネルを活性化する工程を含む、請求項1記載の方法。
  6. 該一価カチオン指示薬が蛍光性分子である、請求項1記載の方法。
  7. 該組み換え細胞がHEK-293である、請求項1記載の方法。
  8. さらに該組み換え核酸が、該TRPM4bをコードする該核酸であって、該TRPM4bを発現させることができる該核酸と機能可能に結合した誘導プロモータを含み、さらに該組み換えTRPM4bチャンネルの該活性化前に該TRPM4b核酸を発現するようにする工程を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
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