JP4540053B2 - 電池極板用格子体の製造法および電池の製造法 - Google Patents

電池極板用格子体の製造法および電池の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、電池極板用格子体の製造法および電池の製造法に関する。この出願は、日本における、出願番号2002−232556の特許出願にもとづいている。この記述によって、出願番号2002−232556の特許出願の内容のすべてが引用文献としてこの明細書に挿入される。
鉛蓄電池の極板は、鉛又は鉛合金からなる格子体のマス目に活物質が充填されたものである。この格子体は、鉛又は鉛合金の鋳造等によって直接格子状に作製される他に、鉛又は鉛合金からなる鉛シートにエキスパンダによってマス目が形成されて作製される場合がある。そして、このエキスパンダには、ダイスカッタの上下動作によって鉛シートの両端部から順に各マス目が形成されるレシプロ方式と、円板カッタの回転によって鉛シートに千鳥状のスリットが形成され、この鉛シートが幅方向の両側に引き広げられることによりスリットがマス目に展開されるロータリ方式とがある。ロータリ方式によって製造された格子体を、ロータリ式エキスパンド格子という。ロータリ方式の格子体製造装置を、ロータリ式エキスパンダという。
ロータリ式エキスパンダに用いられる円板カッタの中間円板カッタ1は、図7に示されるように、金属製の円板の周縁部に、周方向の長さが比較的長い山部1aと比較的短い谷部1bとをこの周方向に沿って交互に多数配置したものである。各山部1aには、中間円板カッタ1の軸心を中心として所定半径の基準円周面からさらに外周方向に向けて山形に突出した周側面が形成されている。なお、図7の楕円形の拡大図の中では、この基準円周面が平面に展開されて示されている。各谷部1bには、この基準円周面からなる周側面が形成されている。また、これらの各谷部1bには、当該谷部1bの周側面に開口する凹溝1cが形成されている。この凹溝1cは、山部1aを介して隣り合う隣の凹溝1cとは表裏逆の円板面に設けられている。即ち、中間円板カッタ1の表裏双方の円板面には、それぞれ1つおきの谷部1bに凹溝1cが形成されている。さらに、一方の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bと他方の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bとが円周上に交互に並んで配置されている。これらの凹溝1cは、一般に谷部1bの周長とほぼ同じ周方向の幅を有すると共に、中間円板カッタ1の板厚のほぼ半分の深さを板圧方向に有する、中間円板カッタ1の円板面に形成された溝である。凹溝1cの周側面側は谷部1bで開口すると共に、中間円板カッタ1の径方向における凹溝1cの幅は、周側面部から軸心に向かってある一定の長さとなっている。
多数枚の上記中間円板カッタ1は、図示しないスペーサ等により、それぞれ中間円板カッタ1の厚さとほぼ同じ間隔ずつ離されて共通の回転軸上に並べて固定されることにより円板カッタロール2を形成する。そして、図8に示されるように、このような円板カッタロール2が2本上下(あるいは左右)に対向配置される。金属シート搬送ガイド5に沿って、これらの間に鉛シート3が通されることにより千鳥状のスリット3aが多数形成される(なお円板カッタロール2は2本に限定されず、3本以上使用される場合もある)。この際、図9(a)および(c)に示されるように、上下の中間円板カッタ1は、谷部1b同士がわずかに重なり合うような高さ位置に配置されると共に、下方の各中間円板カッタ1の間に上方の各中間円板カッタ1が挟まるように、軸方向に半ピッチだけずれて配置される。また、図9(a)に示されるように、下方の中間円板カッタ1において、一方の側(図では右側)の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bが上端に達したときに、上方の中間円板カッタ1において、他方の側(図では左側)の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bが下端に達するように、回転方向の位相が調整される。従って、図9(b)に示されるように、下方の中間円板カッタ1の山部1aが上端に達したときには、上方の中間円板カッタ1の山部1aが下端に達するようになる。さらに、図9(c)に示されるように、下方の中間円板カッタ1において、他方の側(図では左側)の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bが上端に達したときに、上方の中間円板カッタ1において、一方の側(図では右側)の円板面に凹溝1cが形成された谷部1bが下端に達するようになる。
上記のように、2つの円板カッタロール2を組み合わせて対向させたものを、円板カッタ群という。円板カッタ群の両端には、最端円板カッタ4がそれぞれ配置されている(図9では下側の円板カッタロール2の両側にそれぞれ1つの最端円板カッタ4が配置されている)。この最端円板カッタ4には、図10及び図11に示されるように、周縁部に山部4aと谷部4bとが交互に配置されている。そして、谷部4bとこの谷部4bに形成される凹溝4cの構成は、中間円板カッタ1の谷部1bや凹溝1cと同じであるが、山部4aには、基準円周面からなる周側面が形成されている。即ち、この最端円板カッタ4においては、山部4aが外周方向に向けて山形に突出するようなことはなく、谷部4bも、この山部4aに比べて相対的に窪んだ形状とはならない。このような最端円板カッタ4は、上方の円板カッタロール2の両端にある中間円板カッタ1よりもさらに外側に隣接するように、下方の円板カッタロール2の両端に並べて配置される。
上記構成の円板カッタ群の間に金属シート搬送ガイド5に沿って鉛シート3が通されると、図9(b)及び図8に示されるように、上下の中間円板カッタ1の山部1aが重なり合うことによって鉛シート3が切断される。その結果、鉛シート3にスリット3aが形成される。さらに、鉛シート3の幅方向に隣接する複数のスリット3aの間に形成される細長い桟3bが上下の山部1aに押されて交互に鉛シート3のシート面から上下方向に山形に突出する。図9(a)、(c)及び図8に示されるように、上下の中間円板カッタ1の凹溝1c同士が背中合わせになった谷部1bの隣接部分では、谷部1bの周側面同士がわずかに重なり合うことにより鉛シート3が切断されてスリット3aが連続的に形成される。一方、凹溝1c同士が向かい合わせになった谷部1bの隣接部分では、凹溝1cによって谷部1bの周側面同士が重なり合わないので、鉛シート3が切断されない。したがって、スリット3aが途切れて結節部3cが形成されることになる。つまり、鉛シート3に形成されるスリット3aは、山部1aに押された山形の桟3bの2山分の長さとなり、結節部3cで途切れる。このスリット3aと結節部3cとが、交互に、移送方向に連続的に形成される。また、鉛シート3上で幅方向に隣接するスリット3aにおいては、この結節部3cが半ピッチずれた位置で形成されるので、これらのスリット3aは、図8の円内に平面図で示されるように千鳥状となる。
図9(b)に示されるように、下方の円板カッタロール2における最端円板カッタ4の山部4aと、上方の円板カッタロール2における両端の中間円板カッタ1の山部1aとは、重なり合っている。このことによって、これらの間の鉛シート3が切断されてスリット3aが形成され、桟3bが下方に山形に突出する。また、図9(a)および(c)に示されるように、下方の両端の最端円板カッタ4の谷部4bと、上方の両端の中間円板カッタ1の谷部1bとにおける、凹溝4cと凹溝1cとが背中合わせになった隣接部分(図9(a)では右端、図9(c)では左端)でも、谷部4bと1bとがわずかに重なり合う。このことによって鉛シート3が切断されてスリット3aが連続的に形成される。しかしながら、下方の両端の最端円板カッタ4の谷部4bと上方の両端の中間円板カッタ1の谷部1bとにおいて、凹溝4cと凹溝1cとが対向面側に形成されて向かい合わせになった隣接部分(図9(a)では左端、図9(c)では右端)では、凹溝4cおよび1cによって谷部4bと1bとの周側面同士が重なり合わない。したがって、鉛シート3が切断されず、結節部3cと同様の最端結節部3dが形成される。ただし、最端結節部3dの外側の端にはスリット3aが形成されないので、最端結節部3dは、鉛シート3の幅方向の両端部に形成される額縁部3eにそのまま繋がることになる。
上記のようにして多数のスリット3aが形成された鉛シート3は、後工程において幅方向の両側に引き広げられる。その結果、図12に示されるように、これらのスリット3aがマス目状に展開される。つまり、各結節部3cや最端結節部3dの間が桟3bによって繋がった格子体が形成される。なお、実際には、展開時に桟3bに引っ張られて、各結節部3cが桟3bのねじれ方向に傾くことになるが、図12は、このようなねじれが省略されて模式的に示されている。
なお、上述においては、最端円板カッタ4が下側の円板カッタロール2の両端に備えられた場合について論じられているが、最端円板カッタ4は上側の円板カッタロール2の両端に備えられてもよく、一方が下側の円板カッタロール2に、他方が上側の円板カッタロール2に備えられていてもよい。
なお、複数の円板カッタロール2が同じ回転軸に設けられ、一対の回転軸に複数の円板カッタ群が設けられる場合もある。このようにすることによって、同時に複数の列での格子体の形成が可能となる。この場合には、それぞれの円板カッタ群の両端に最端円板カッタ4が設けられることとなる。
上記鉛シート3の結節部3cや最端結節部3dは、図9(a)および(c)に示されるように、幅(図の左右)方向の両側を、凹溝1cや4cが向かい合わせになった中間円板カッタ1の谷部1bや最端円板カッタ4の谷部4bによって上下逆方向に押圧される。したがって、結節部3cや最端結節部3dにおいては、幅方向の両側で鉛シート3の厚さ分以上の上下方向の大きな変形が生じる。さらに、結節部3cや最端結節部3dにおいては、長さ方向に並んだ二つのスリット3aの間の部分が、その変形に伴って延ばされて薄くなる。
上記のような、従来のロータリ式エキスパンダによって製造された従来のロータリ式エキスパンド格子をもちいた鉛蓄電池においては、充放電が繰り返される際に、格子体の最端結節部3dにおいて集中的に腐食が進行するという問題点があった。その結果、展開によって延ばされて元々薄くなっている最端結節部3dにおいて、導電性を有する部分の断面積は、腐食によってさらに小さくなり易く、したがって格子体の集電性能が低下するという問題があった。さらに、最端結節部3dの導電性を有する部分の断面積が小さくなると、充放電の電流密度が大きくなるために発熱が増大する。したがって、その部分での溶断が生じる可能性が高くなるという問題点があった。とくに、両側の額縁部3eのうち、極板の集電を行う耳部が形成される側の額縁部3eに繋がる最端結節部3dでこのような破断が発生すると、格子体の集電性能が著しく低下するという問題点があった。一方、耳部が形成されない側の額縁部3eに繋がる最端結節部3dの複数にこのような破断が発生すると、耳部が形成されない側の額縁部3eが、セパレータが対向しない位置まで電極から垂れ下がって、極性が異なる隣の電極との間に短絡が生じるという問題点があった。上記のような格子体の腐食は、負極よりも正極において非常に深刻な問題であった。
上記のように、格子体の最端結節部3dにおいて集中的に腐食が進行する理由は明らかではないが、つぎのように推察される。格子体のうち、円板カッタ群によるスリット3a形成工程およびその後の展開工程において、大きな歪みが生じる部分は最端結節部3dおよび結節部3cである。これらのうち、結節部3cは、展開時に桟3bに引っ張られて、桟3bのねじれ方向に傾く。したがって、その傾いた分だけ、展開時に結節部3cに形成される歪みが抑制される。それに対して、最端結節部3dは、額縁部3eに固定されているために、展開時に桟3bのねじれ方向にほとんど傾くことができない。その結果、展開時に、最端結節部3dには、最端でない結節部3cよりも大きな歪みと、微細な亀裂とが生じる。その結果として、電池の充放電時に、その箇所で優先的に腐食が生じるようになるものと思われる。
なお、格子体における腐食の問題とは別に、移動体などに使用される電池が振動にさらされる場合には、振動による疲労によって格子体に破断が生じるという問題があった。この場合においても、腐食の場合と同様に、大きな歪みと、微細な亀裂とが生じやすい最端結節部3dにおいて、破断が生じ易い。鉛蓄電池においては、通常負極が正極よりも薄く形成されるために、正極よりも負極の格子体の方が薄くて機械的強度が弱い。その結果、振動による疲労の問題は正極よりも負極においてより深刻であった。
本発明は、このような事情に対処するためになされたものである。
本発明は上記課題を解決するために、第1の発明は、最端円板カッタを備えた円板カッタ群を有するロータリ式エキスパンダによって、シートから格子体が形成される電池極板用格子体の製造法において、前記最端円板カッタの外周部に、前記最端円板カッタの厚さ方向に貫通する切り欠き部が設けられていることを特徴とする。
本発明による第2の発明は、第1の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記最端円板カッタの山部が、前記円板カッタ群の基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールに対向する円板カッタロール側に、前記シートの厚みに対して30%以上突出することを特徴とする。
ここでいう突出量は、最端円板カッタの山部のうち、最端円板カッタの回転軸から最も遠い部位が、最端円板カッタの回転の際に、円板カッタ群の基準面から最も高く突出する際の突出量である。
また、本明細書に記載の、円板カッタ群の基準面とは、対になっている円板カッタロールを、金属シート搬送ガイド側と搬送されるシート側とで区別した場合に、金属シート搬送ガイド側の円板カッタロールに最端円板カッタがある場合(図1の場合)にはそのガイド面5aによって形成される仮想基準面6を意味する。いっぽう、シート側の円板カッタロールに最端円板カッタがある場合には、ガイド面5aによって形成される仮想基準面6からシートの厚さだけシート側に平行移動した面を意味する。したがって、円板カッタ群の両端で、異なる円板カッタロールに最端円板カッタが備えられている場合には、その両端で異なる基準面を有することとなる。
本発明による第3の発明は、第2の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記最端円板カッタの山部が、前記円板カッタ群の基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールに対向する円板カッタロール側に、前記シートの厚みに対して70%以上突出することを特徴とする。
ここでいう突出量も、第2の発明の場合と同様である。
本発明による第4の発明は、第1の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記円板カッタ群の基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールに対向する円板カッタロール側への、前記最端円板カッタの山部の突出高さが、前記シートの厚みに対して110%以下であることを特徴とする。
ここでいう突出高さは、最端円板カッタの山部のうち、最端円板カッタの回転軸から最も遠い部位が、最端円板カッタの回転の際に、円板カッタ群の基準面から最も高く突出する際の突出量である。
本発明による第5の発明は、第1の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記切り欠き部の底部が、前記円板カッタ群の基準面に対して、前記最端円板カッタを備える円板カッタロール側に位置することを特徴とする。ここでいう「前記円板カッタ群の基準面に対して、前記最端円板カッタを備える円板カッタロール側に位置する」とは、前記円板カッタ群の基準面と一致する場合を含むものとする。
本発明による第6の発明は、第1の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記最端円板カッタの山部のうち、少なくとも前記切り欠きと接する部位に接して、最端円板カッタの回転軸に沿って前記円板カッタ群の外側に向かう方向に進むにつれて前記回転軸に近寄っていく傾斜面が形成されていることを特徴とする。
本発明による第7の発明は、第6の発明にかかる電池極板用格子体の製造法であって、前記外周部に周側面が存在することを特徴とする。
本発明による第8の発明は、電池の製造法であって、第1の発明によって製造された電池極板用格子体を用いることを特徴とする。
第1の発明によれば、格子体の最端結節部における腐食などによる破断を抑制することができる。
第2の発明によれば、充放電試験後においても格子体の最端結節部に破断が生じ難い電池の製造を可能とする格子体を製造することができる。
第3の発明によれば、充放電試験後においても格子体の最端結節部に破断がさらに生じ難い電池の製造を可能とする格子体を製造することができる。
第4の発明によれば、円板カッタ群の寿命を長くすることができる。
第5の発明によれば、格子体の最端結節部の変形をさらに抑制することができる。ただし、第5の発明によらない第1の発明においても、従来技術と比較すれば、十分に格子体の最端結節部の変形を抑制することができる。前記切り欠き部の底部が、前記円板カッタ群の基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールの反対側にわずかに突出する場合などがこれに相当する。
第6の発明によれば、格子体の最端結節部の変形を抑制することができる。
第7の発明によれば、最端円板カッタに欠けが生じることを抑制することができる。また、第8の発明によれば、格子体の最端結節部における、腐食などによる破断が生じ難い電池を製造することができる。
第1図は、本発明の一実施形態を示すものであって、上下の円板カッタロールの円板カッタによって鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。第2図は、本発明の一実施形態を示すものであって、最端円板カッタの構成を示す側面図である。第3図は、本発明の一実施形態を示すものであって、最端円板カッタの構成を示す部分拡大斜視図である。第4図は、本発明の一実施形態を示すものであって、鉛シートに形成されたスリットを展開した格子体における最端結節部付近を示す部分拡大斜視図である。第5図は、本発明の一実施形態を示すものであって、谷部の周側面をガイドの上面よりも下側に配した最端円板カッタを用いて鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。第6図は、本発明の一実施形態を示すものであって、別の形状の円板カッタを用いて鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。第7図は、従来例を示すものであって、円板カッタとこの円板カッタの周縁部の構成を示す側面図である。第8図は、従来例を示すものであって、ロータリ方式のエキスパンダにおける円板カッタによる鉛シートへのスリットの形成工程を示す側面図である。第9図は、従来例を示すものであって、上下の円板カッタロールの円板カッタによって鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。第10図は、従来例を示すものであって、最端円板カッタの構成を示す側面図である。第11図は、従来例を示すものであって、最端円板カッタの構成を示す部分拡大斜視図である。第12図は、従来例を示すものであって、鉛シートに形成されたスリットを展開した格子体における最端結節部付近を示す部分拡大斜視図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図6は本発明の一実施形態を示すものである。図1は上下の円板カッタロールの円板カッタによって鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。図2は最端円板カッタの構成を示す側面図である。図3は最端円板カッタの構成を示す部分拡大斜視図である。図4は、鉛シートに形成されたスリットが展開されて製造された格子体における最端結節部付近を示す部分拡大斜視図である。図5は、本発明の別の実施形態を示しており、上下の円板カッタロールの円板カッタによって鉛シートにスリットが形成される過程を示す部分拡大縦断面正面図である。さらに図6も別の実施の形態であり、中間円板カッタの谷部に設けられた凹溝の形状が異なる場合の部分拡大縦断面正面図である。なお、図7〜図12に示された従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号が付記されている。
本実施形態においては、まず、鉛蓄電池の極板に用いられる格子体の製造にもちいられるロータリ式エキスパンダについて説明する。このロータリ式エキスパンダにおいては、図8に示されるように、上下の円板カッタロール2の間に、図示されていない金属シート搬送ガイド5のガイド面5aに沿って鉛シート3が通されることにより、鉛シート3に千鳥状のスリット3aが形成される。上方の円板カッタロール2は、従来例と同じ構成からなる。また、下方の円板カッタロール2においても、多数の中間円板カッタ1の両端に最端円板カッタ4が並べられた構成は従来例と同じである。しかしながら、最端円板カッタ4の構成が従来例とは異なる。
本実施形態の最端円板カッタ4においても、図2及び図3に示されるように、周縁部に山部4aと谷部4bとが交互に配置されていることは、従来例と同じである。しかしながら、中間円板カッタ1の場合とは異なり、最端円板カッタ4の山部4aの形状は必ずしも山状とはならない。図2および図3の例では、最端円板カッタ4の山部4aは、最端円板カッタ4の軸心を中心とした所定半径の基準円周面からなる周側面によって形成されている。そして、その山部4aの間に、谷部4bが位置している。谷部4b(最端結節部形成部)には、従来例のような凹溝4cは形成されず、両側に隣接する山部4aよりも軸心寄りに一段窪んだ、最端円板カッタ4の厚さ方向に貫通する切り欠き部4dが形成されている。つまり、図2および図3の例では、最端円板カッタ4の周縁部のうち、切り欠き部4d以外の部分が、山部4aに相当する。そして、本実施形態による最端円板カッタ4の谷部4bの間隔は、図7に示された中間円板カッタ1の谷部1bや、図10に示された従来の最端円板カッタ4の谷部4bの間隔の2倍となっている。つまり、本実施形態の谷部4bは、中間円板カッタ1の谷部1bや従来の最端円板カッタ4の谷部4bのうち、円板カッタの同一面に凹溝1cや4cが存在する半数の谷部1bや4bと同じ位置のみに存在する。
なお、切り欠き部4dの底部は、図示されるような基準円周面とほぼ平行な面に限定されず、最端円板カッタ4のどちらかの面に向かって軸心に向かうテーパーを備えた面であってもよいし、そのテーパーは平面や曲面でも、それらを組み合わせた形状であってもよい。
このように、切り欠き部4dが、最端円板カッタ4の厚さ方向に貫通していることによって、図9に示されるような従来技術とは異なり、最端結節部3dに生じる変形が抑制される。したがって、最端結節部3dにおける、長さ方向に並んだ二つのスリット3aの間の部分が、延ばされて薄くなることが抑制される。その結果、集電性能の低下や、破断が生じることが抑制される。さらに、最端結節部3dに生じる変形が抑制されることにともない、展開時の微細な亀裂の発生が抑制される。したがって、最端結節部3dで集中的に腐食が生じることも抑制される。
なお、図3における最端円板カッタ4の手前の面(A面)は、山部4aを形成する周側面に達するまで平面となっており、山部4a近傍においても斜面にはなっていない。それに対して、反対側の面(B面)は、山部4aの近傍において斜面となっている。ただし、本発明はこのような場合に限定されず、必ずしも図3の最端円板カッタのB面の山部4aの近傍全体が斜面になっている必要はない。山部4aのうち、谷部4bの近傍のみに斜面が存在すれば十分である。
上記の例では、山部4aは周側面から形成されているが、本発明はこのような場合に限定されない。周側面が存在せず、図3の山部4a近傍の斜面が図3のA面まで達している場合も、本発明の効果が得られ、本発明に相当する。このような例は、図1(b)に記載されている。ただし、最端円板カッタが欠けにくいことから、図3に示されるように、周側面が存在するほうが好ましい。上記構成の最端円板カッタ4は、上方の円板カッタロール2の両端にある通常の中間円板カッタ1よりもさらに外側に隣接するように、下方の円板カッタロール2の両端に並べて配置される(本発明における最端円板カッタ4の配置は、従来技術と同様に、この場合に限定されるものではない)。また、最端円板カッタ4において最端結節部形成部となる谷部4bと、その上端において鉛シート3を介して対向する上方の円板カッタロール2の中間円板カッタ1の谷部1bとが重なるように、最端円板カッタ4の回転方向の位相が調整される。鉛シート3は、金属シート搬送ガイド5のガイド面5aに沿って搬送されて、これら上下の円板カッタロール2の間を通過する。
従来の最端結節部3d(図9(a)では左側、図9(c)では右側)の片側(図9(a)では右側、図9(c)では左側)の切断面は、図9に示されるように、金属シート搬送ガイド5のガイド面5aによって形成される仮想基準面6に対して下側となっている。つまり、最端結節部3dは、ガイド面5aによって形成される仮想基準面6よりも下方に金属シート3の厚み相当分変形する。図12に示されるように、最端結節部3dは、この後の展開によって金属シート3と同一平面を形成しない。
これに対し本実施形態では、最端円板カッタ4において最端結節部形成部となる谷部4bの切り欠き部4dの底部が、円板カッタ群の基準面に対して、当該最端円板カッタを備える円板カッタロール2側に位置する。つまり、図1では、底部が、円板カッタ群の基準面に対して、下から上に出ない。但し、最端円板カッタ4が図の上側の円板カッタロール2側に配置されている場合には、底部は、円板カッタ群の基準面に対して、上から下に出ない。このように、底部が、円板カッタ群の基準面に対して、当該最端円板カッタを備える円板カッタロール2側に位置することによって、金属シートが円板カッタ群を通過する際に形成される最端結節部3dが、その底部から押圧力を受けない。したがって、最端結節部3dに変形が生じにくくなる。
さらに、最端円板カッタ4の山部4aである周側面(最外周部)は前述の円板カッタ群の基準面に対して、当該最端円板カッタ4を備える円板カッタロール2に対向する円板カッタロール2側に位置する。つまり、図1では、周側面が、円板カッタ群の基準面に対して、下から上に出る。但し、最端円板カッタ4が図の上側の円板カッタロール2側に配置されている場合には、周側面は、円板カッタ群の基準面に対して、上から下に出る。これによって、図1及び図4に示されるように、最端結節部3dの変形が抑制される。
上記のような本発明によって、最端結節部3dの変形が抑制された様子が、図1((a)では左側、(c)では右側)および図4に示されている。
なお、図1の(a)および(c)では、最端円板カッタ4の谷部4bの間隔は、図7に示された中間円板カッタ1の谷部1bや、図10に示された従来の最端円板カッタ4の谷部4bの間隔と等しくなっている。このような場合でも、対向する中間円板カッタ1の刃の高さを調節することによって本発明による格子体の製造は可能である。しかしながら、最端円板カッタ4の谷部4bの間隔は、図7に示された中間円板カッタ1の谷部1bや、図10に示された従来の最端円板カッタ4の谷部4bの間隔の2倍となっている方が好ましい。つまり、図1(a)の右側および図1(c)の左側に位置する最端円板カッタ4の部位は、切り欠き部4dであるよりも、山部4aである方が好ましい。
上記のような本発明による上下の円板カッタロール2の間に、鉛シート3が通されると、上下の中間円板カッタ1の谷部1b同士が重なり合う場合には、図1(a)および(c)に示されるように、隣接する上下の中間円板カッタ1において凹溝1cが背中合わせになる部分で鉛シート3が切断されてスリット3aが形成される。一方、凹溝1c同士が向かい合う部分では鉛シート3が切断されずに結節部3cが形成される。
最端円板カッタ4の谷部4bのうちの最端結節部形成部では、即ち、対向する円板カッタロール2の中間円板カッタ1の凹溝1cと向かい合わせになる部分(図1(a)では左端、図1(c)では右端)では、鉛シート3の額縁部3eに繋がった最端結節部3dが形成される。最端結節部3dは、鉛シート3の幅方向の一方(図1(a)では左方向、図1(c)では右方向)において額縁部3eに繋がる。さらに、最端結節部3dの他端は、当該最端円板カッタ4を備える円板カッタロール2に対向する円板カッタロール2における最も端の中間円板カッタ1の谷部1bと、当該最端円板カッタ4を備える円板カッタロール2における最端円板カッタ4を除いた最も端の中間円板カッタ1の谷部1bとによって切断された部分である。なお最端でない結節部3cにおいては、従来と同様に一方端部と他方端部が上下方向からそれぞれ押圧されて切断されるので、シート厚の100%分以上の上下方向の変形が生じる。しかし、最端結 節部3dにおいては、最端円板カッタ4の谷部4bの切り欠き部4dの底面が、円板カッタ群の基準面に対して、当該最端円板カッタを備える円板カッタロール2に対向する円板カッタロール2側に位置するので、変形がなくなる。
最端円板カッタ4の谷部4bのうち、最端結節部形成部ではない谷部4bでは、即ち、対向する円板カッタロール2の中間円板カッタ1の谷部1bの凹溝1cの背中側が対向する谷部4b(図1(a)では右端、図1(c)では左端)では、谷部1bとの間で鉛シート3の額縁部3eの端が切断されてスリット3aが形成される。
上下の中間円板カッタ1の山部1a同士が重なり合う場合には、図1(b)に示されるように、隣接する上下の中間円板カッタ1の間で鉛シート3が切断されてスリット3aが形成される。さらに、これらの中間円板カッタ1の山部1aによってスリット3a間の桟3bが上下方向に押圧される。即ち、桟3bは、従来と同様に、鉛シート3の搬送方向に沿って上下方向の山形に押圧される。また、鉛シート3において、最端円板カッタ4の山部4aと接する部分は、対向する円板カッタロール2の中間円板カッタ1との間で切断されて額縁部3eの端部になる。その際、場合によっては、この山部4aによって、切断面がシート厚の100%分移動する。
上記のようにして多数のスリット3aが形成された鉛シート3は、ロータリ式エキスパンダにおける後工程において幅方向の両側に引き広げられる。その結果、図4に示されるように、これらのスリット3aがマス目状に展開されて、各結節部3cや最端結節部3dの間が斜め方向に引き出された桟3bによって繋がった格子体が形成される。なお、図4も、図12と同様に模式的に示されており、結節部3cや桟3bのねじれが省略されている。
上記構成によれば、鉛シート3における最端結節部3dの上下方向の変形がなくなる。このため、最端結節部3dへの応力の集中が緩和される。したがって、展開によって桟3bが斜め方向に引っ張られた後も、最端結節部3dで腐食や発熱が発生し難くなる。結果として、最端結節部3dにおいて破断が生じにくくなる。あわせて、最端結節部3dに変形が生じないので、従来例と異なって最端結節部3dが薄くならないことも、破断抑制効果をもたらす。従って、格子体の集電性能の低下による鉛蓄電池の容量の大幅な低下や、格子体の変形による短絡が抑制される。
なお、最端円板カッタ4と隣接する中間円板カッタ1(図1では上側のカッタロール2の両端のもの)においては、最端結節部3dが変形しないようにするために、中間円板カッタ1の山部1aや谷部1bの形状が、他の中間円板カッタ1のそれとは異なったものであることが好ましい。
また、上記実施形態では、最端円板カッタ4の谷部4bに設けられた切り欠き部4dの底部が、円板カッタ群の基準面と一致する場合を示した。しかしながら、図5に示されるように、底部と前記基準面との間に隙間が存在していてもよい。この他、中間円板カッタ1の谷部1bに設けられた凹溝1cの形状は、図1や図5に示されているようなテーパー状ではなく、図6に示されるような階段状であってもよい。
また、上記実施形態は、最端円板カッタ4が下方の円板カッタロール2の両端に位置する場合について説明されているが、これらの最端円板カッタ4の片方又は双方が上方の円板カッタロール2の片端や両端に位置していてもよい。さらに、対となる円板カッタロール2が2本以上用いられることもある。例えば、3本の円板カッタロール2の組合せの間に鉛シート3が通される場合もある。
また、上記実施形態では、最端結節部3dにつながる桟3bと、結節部3cのみにつながる桟3bとが同じ太さに形成される場合が述べられているが、最端結節部3dにつながる桟3bが、結節部3cのみにつながる桟3bよりも太くてもよい。このような構成とすることによって、この太く形成された桟3bの破断が抑制される。
また、上記実施形態では、鉛シート3が加工されて鉛蓄電池の極板に用いられる格子体が製造される場合が説明されているが、極板の集電基材に同様の格子体が用いられるものであれば、鉛蓄電池に限定されず任意の電池にも本発明は適用される。この電池の種類に応じた適宜な材質の金属シートが、格子体の製造に用いられる。
<実施例1>
図3に示される、外周部に周側面が存在する最端円板カッタ4が使用されたこと以外は、図1に記載のものと同じであるロータリ式エキスパンダによって、厚さ1.8mmの鉛シートから格子体を形成した。その結果、図4に示されるような、最端結節部3dに変形が生じておらず、したがって最端結節部のほぼ全体が鉛シートと同じ厚さである格子体を製造することができた。
<実施例2>
最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部4a)の、円板カッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロールに対向するカッタロール側への突出量を、鉛シートの厚さに対して50〜100%の範囲で変化させたこと以外は、実施例1と同様にして本発明による格子体を製造した。さらに、上記方法によって製造された格子体に、常法による正極活物質の充填がなされたものを、熟成、乾燥して正極板とした。この正極板と、常法による負極板および微孔性ポリエチレンを主体としたセパレータとを組み合わせて、9.6Aでの放電による容量が48Ahである自動車用の鉛蓄電池(6セルが直列に接続されて12V前後の電圧を有するもの)を作製した。この電池に所定比重、所定量の希硫酸を注入し、化成を行って電池を完成させた。
スリット後の最端結節部の断面観察を行い、最も薄い部分の厚さを測定し、金属シートの厚さに対するその最も薄い部分の厚みをシート厚比とした。最端結節部に変形がなければ、シート厚比は100%になる。一方、電池において、5Aでの5時間の充電と、20Aでの1時間の放電とを1サイクルとして、42℃で寿命サイクル試験をおこなった。この寿命サイクル試験においては、25サイクルおこなうごとに、9.6Aで端子電0.2Vになるまでの連続放電をおこない、容量を確認した。その容量と、サイクル数との関係をグラフに示し、電池の容量が、24Ah以下となったサイクル数を寿命回数とした。それとは別に、上記の寿命サイクル試験と同じ条件で300サイクルの充放電をおこなった電池を解体して、最端結節部3dの破断率を調査した。これらの試験結果を表1に示す。
Figure 0004540053
表1の結果から、最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部 4a)の、円板カッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロ ールに対向するカッタロール側への突出量が70%以上となる場合に、300 サイクル後の最端結節部の破断率が著しく改善されることが理解される。
<実施例3>
最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部4a)の、円板カ ッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロールに対向するカ ッタロール側への突出量を、鉛シートの厚さに対して0〜120%の範囲で変 化させたこと以外は、実施例1と同様にして本発明による格子体を製造した。 その製造によって、最端円板カッタに欠けが生じるまでの円板カッタ群の稼働 時間を最端円板カッタの寿命とした。その寿命試験結果を表2に示す。
Figure 0004540053
表2の結果から、最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部 4a)の、円板カッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロ ールに対向するカッタロール側への突出量が110%以下となる場合に、最端 円板カッタの寿命時間が著しく向上することがわかる。
<実施例4>
最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部4a)の、円板カ ッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロールに対向するカ ッタロール側への突出量を、鉛シートの厚さに対して50%としたことと、最 端円板カッタ4の山部4aに接して、最端円板カッタの回転軸に沿って円板カ ッタ群の外側に向かう方向に進むにつれて回転軸に近寄っていく傾斜面が形成 されている場合(図3の場合)と、傾斜面が形成されておらず、山部4aが最 端円板カッタ4の厚さと同じ幅の周縁部から形成されている場合との両方にお いて格子体を製造したこと以外は、実施例1と同様にして本発明による格子体 を製造した。これらの格子体をもちいて、実施例2と同じ電池製作および試験 をおこなった。その試験結果を表3に示す。
Figure 0004540053
表3から、最端円板カッタ4の山部4aに接する傾斜面がある方が、鉛蓄電 池の寿命回数が向上し、最端結節部3dの破断が抑制されることが理解される 。
<実施例5>
最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部4a)の、円板カ ッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロールに対向するカ ッタロール側への突出量を、鉛シートの厚さに対して0〜50%の範囲で変化 させたことと、最端円板カッタ4の山部4aに接して、最端円板カッタの回転 軸に沿って円板カッタ群の外側に向かう方向に進むにつれて回転軸に近寄って いく傾斜面が形成されていない最端円板カッタ4を用いたこと以外は、実施例 1と同様にして本発明による格子体を製造した。これらの格子体をもちいて、 実施例2と同じ電池製作および試験をおこなった。その試験結果を表4に示す 。
Figure 0004540053
表4の結果から、最端円板カッタ4の基準円周面(最端円板カッタ4の山部 4a)の、円板カッタ群の基準面から、当該最端円板カッタを備えるカッタロ ールに対向するカッタロール側への突出量が30%以上である場合には、0% である場合と比較して、鉛蓄電池の寿命回数および最端結節部の破断率が改善 されることを確認することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の電池極板用格子体の製造法及び電 池の製造法によれば、格子体の最端結節部の変形がなくなる、あるいは抑制さ れる。したがって、最端結節部が破断することが抑制され、電池不良の発生が 抑制されると共に、電池寿命が長くなる。
以上のように、本発明は、最端結節部における腐食や破断が抑制される、電 池極板用格子体の製造法として適している。さらに、電池の製造法として適し ている。とくに、鉛蓄電池用格子体の製造法および鉛蓄電池の製造法として適 している。
1 中間円板カッタ
1a 山部
1b 谷部
1c 凹溝部
2 円板カッタロール
3 金属(鉛)シート
3a 千鳥状のスリット
3b 桟
3c 結節部
3d 最短結節部
3e 額縁部
4 最端円板カッタ
4a 山部
4b 谷部
4c 溝部
4d 最端円板カッタの切り欠き部(厚さ方向に貫通)
5 金属シート搬送ガイド
5a ガイド面
6 仮想基準面

Claims (8)

  1. 周方向に比較的長い山部と比較的短い谷部と当該谷部の表裏逆に隣り合うよう交互に周側面に開口する凹溝とが形成されスペーサを介して配置された複数枚の中間円板カッタと、前記複数枚の中間円板カッタの両端部に配置された最端円板カッタと、を備えた円板カッタ群を有するロータリ式エキスパンダによってシートから格子体が形成される電池極板用格子体の製造法において、
    前記最端円板カッタの外周部に、前記最端円板カッタの厚さ方向に貫通する切り欠き部が設けられていることを特徴とする、電池極板用格子体の製造方法。
  2. 前記最端円板カッタの山部が、前記円板カッタ群の金属シート搬送ガイド面を基準とする基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールに対向する円板カッタロール側に、前記シートの厚みに対して30%以上突出することを特徴とする、請求項1に記載の電池極板用格子体の製造法。
  3. 前記最端円板カッタの山部が、前記円板カッタ群の金属シート搬送ガイド面を基準とする基準面から、前記最端円板カッタを備る円板カッタロールに対向する円板カッタロール側に、前記シートの厚みに対して70%以上突出することを特徴とする、請求項2に記載の電池極板用格子体の製造法。
  4. 前記円板カッタ群の金属シート搬送ガイド面を基準とする基準面から、前記最端円板カッタを備える円板カッタロールに対向する円板カッタロール側への、前記最端円板カッタの山部の突出高さが、前記シートの厚みに対して110%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の電池極板用格子体の製造法。
  5. 前記切り欠き部の底部が、前記円板カッタ群の金属シート搬送ガイド面を基準とする基準面に対して、前記最端円板カッタを備える円板カッタロール側に位置することを特徴とする、請求項1に記載の電池極板用格子体の製造法。
  6. 前記最端円板カッタの山部のうち、少なくとも前記切り欠きと接する部位に接して、最端円板カッタの回転軸に沿って前記円板カッタ群の外側に向かう方向に進むにつれて前記回転軸に近寄っていく傾斜面が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池極板用格子体の製造法。
  7. 前記外周部に周側面が存在することを特徴とする、請求項6に記載の電池極板用格子体の製造法。
  8. 請求項1に記載の製造法によって製造された電池極板用格子体を用いることを特徴とする、電池の製造法。
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