JP4538797B2 - 酸化触媒としての金属錯体化合物の使用 - Google Patents

酸化触媒としての金属錯体化合物の使用 Download PDF

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Description

本発明は、ピリミジン又はトリアジンビスピリミジン配位子、又はこのような配位子の混合物を有する金属錯体化合物の、抗酸化剤としての使用に関する。本発明はまた、このような金属錯体化合物を含む配合物、新規金属錯体化合物及び新規配位子にも関する。
金属錯体化合物は、特に、ペルオキシドの影響を強化するために、例えば、繊維材料の処理において、同時に、繊維及び染料に対する、いかなる目に見えるほどの損傷も引き起こすことなく使用される。
金属錯体化合物はまた、分子酸素及び/又は空気を使用した、つまち、ペルオキシド化合物及び/又はペルオキシド形成物質なしの、酸化のための触媒としても使用され得る。
ペルオキシド含有漂白剤は、長い間、洗浄及び清浄プロセスにおいて使用されてきた。それらは、90℃以上の液温において優れた機能を有するが、それらの性能は、低温では顕著に減少する。適当な塩の形態で添加された様々な遷移金属イオン、又はカチオン等を含有する配位化合物が、H22を活性化することが知られている。このように、H22の、又はH22を解放する先駆物質の、及び他のペルオキソ化合物の漂白効果を増加させることは可能であるが、その漂白効果は低温においては不十分である。カタラーゼ様の不均化反応においてだけではなく、基質に関する酸化への増加傾向においても、ペルオキシド活性化が明らかである、遷移金属イオンと配位子の特定の組合せは、実際的な用途において特に重要である。本場合において、むしろ望まれ得ない傾向にある不均化反応の活性化は、低温において不十分なH22及びその誘導体の漂白効果をいっそう減じ得る。
効果的な漂白作用を有するH22活性化に関して、マンガン錯体と様々な配位子、特に、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン及び任意的な酸素含有架橋配位子の単核及び多核変体は、最近、特に効果的であると考えられている。このような触媒は、実際的な条件下で十分な安定性であり、かつMnn+を有し、生態学的に許容可能な金属カチオンを含むが、それらの使用は、残念ながら、染料及び繊維に対するかなりの損傷を伴う。
従って、本発明の意図は、上記要求を満たす、特に、いかなる目に見えるほどの損傷も引き起こすことなく、特に、非常に様々な使用分野において、ペルオキシド化合物の機能を強化する、酸化方法のための改善された金属錯体触媒を提供することにある。
従って、本発明は、式(1)
[LnMempzq (1)
{式中、
Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
Xは、配位基又は架橋基を表わし、
n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
zは、金属錯体の電荷を表わし、
Yは、対イオンを表わし、
q=z/(Yの電荷)、及び、
Lは、式(2)
Figure 0004538797
[式中、
Qは、N又はCR10を表わし、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の、酸化反応のための触媒としての使用に関する。
触媒としての特定の用途は、分子酸素及び/又は空気を使用した酸化に関するものである。
アルキル基、アリール基、アルキレン基又は5−、6−又は7−員環のために適当な置換基は、特に、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;スルファト基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基;N−ナフチルアミノ基;フェニル基;フェノキシ基又はナフチルオキシ基である。
式(2)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、又は直鎖又は枝分かれ鎖のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基のような、直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基である。好ましいものは、炭素原子数1ないし12のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし8のアルキル基、及び好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基である。言及されたアルキル基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のア
ルコキシ基、スルホ基によって、又はスルファト基によって、特に、ヒドロキシ基によって置換され得る。対応する未置換アルキル基が好ましい。非常に特に好ましいものは、メチル基及びエチル基、特に、メチル基である。
式(2)で表わされる化合物のために考慮されるアリール基の例は、未置換の、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部位をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基(ここでアミノ基は、四級化され得る。)、フェニル基、フェノキシ基によって、又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基及びヒドロキシ基である。特に好ましいものは、対応するフェニル基である。
式(2)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし6のアルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基のような直鎖又は枝分かれ鎖のアルキレン基である。炭素原子数1ないし4のアルキレン基が好ましい。言及されたアルキレン基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され得る。
式(1)及び(2)で表わされる化合物において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素原子、臭素原子又は弗素原子であり、特に好ましいものは、塩素原子である。
式(1)及び(2)で表わされる化合物のために考慮されるカチオンの例は、リチウム、カリウム及び特にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン、マグネシウム及びカルシウムのようなアルカリ土類金属カチオン、及びアンモニウムカチオンを含む。アルカリ金属カチオン、特にナトリウムが好ましい。
式(1)で表わされる化合物におけるMeのための適当な金属イオンは、例えば、酸化状態IIないしVのマンガン、酸化状態III又はIVのチタン、酸化状態IないしIVの鉄、酸化状態IないしIIIのコバルト、酸化状態IないしIIIのニッケル及び酸化状態IないしIIIの銅であり、特に好ましいものは、マンガン、とりわけ、酸化状態IIないしIVのマンガン、好ましくは酸化状態IIのマンガンである。チタンIV、鉄IIないしIV、コバルトII又はIII、ニッケルII又はIII及び銅II又はIII、特に鉄IIないしIVも興味深い。
式(1)で表わされる化合物における基Xとして、例えば、CH3CN;H2O;F-;Cl-;Br-;HOO-;O2 2-;O2-;R16COO-;R16-;LMeO-及びLMeOO-(式中、R16は、水素原子、−SO3炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基、及び炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基を表わし、L及びMeは上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。)が考慮される。特に好ましくは、R16は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;スルホフェニル基又はフェニル基、とりわけ水素原子である。
式(1)で表わされる化合物における対イオンYとして、例えば、R17COO-;ClO4 -;BF4 -;PF6 -;R17SO3 -;R17SO4 -;SO4 2-;NO3 -;F-;Cl-;Br-及びI-(式中、R17は、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。)が考慮される。炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基としてのR17は、上記及び下記に
示した定義及び好ましい意味を有する。特に好ましくは、R17は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;フェニル基又はスルホフェニル基、とりわけ水素原子又は4−スルホフェニル基である。従って、対イオンYの電荷は、好ましくは、1-又は2-、特に1-である。Yは、一般的に、シトレート、オキサレート又はタルトレートのような有機対イオンでもあり得る。
式(1)で表わされる化合物において、nは、好ましくは、1ないし4、好ましくは1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1)で表わされる化合物において、mは、好ましくは、1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1)で表わされる化合物において、pは、好ましくは、0ないし4、特に2の値を有する整数である。
式(1)で表わされる化合物において、zは、好ましくは、8-ないし8+、特に4-ないし4+、そして特に好ましくは0ないし4+の値を有する整数である。zは、より特には数0である。
式(1)で表わされる化合物において、qは、好ましくは0ないし8、特に0ないし4であり、そして特に好ましくは数0である。
式(2)で表わされる化合物におけるR11は、好ましくは、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R11は、水素原子、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、特には、水素原子又はアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンである。
式(2)で表わされる化合物におけるR12は、好ましくは、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、より特には水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。言及され得る式−OR12で表わされる基の例は、ヒドロキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、特にエトキシ基である。
式(2)で表わされる化合物におけるR13及びR14が、それらを結合する窒素原子と一緒になって、5−、6−又は7員環を形成する場合、その環は、好ましくは、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環であり、ここでアミノ基は、四級化され得り、このような場合において、好ましくは、3つのピリジン環A、B又はCの1つに直接結合しない窒素原子が四級化される。ピペラジン環は、例えば、ピリジン環に結合しない窒素原子において、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1又は2つで置換され得る。更に、R13、R14及びR15は、好ましくは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましいものは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換されたフェニル基、特に水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。
好ましいものは、式(2)(式中、R5は、水素原子を表わさない。)で表わされる配位子Lである。
式(2)で表わされるLにおけるR5は、好ましくは、炭素原子数1ないし12のアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記意味の1つを有し得り、かつ、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は、少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成し、ここで前記窒素原子は四級化され得る。)である。
式(2)で表わされるLにおけるR5は、非常に好ましくは、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基によってもしくはヒドロキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−N(CH3)−NH2又は−NH−NH2;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環である。
式(2)で表わされるLにおけるR5は、非常に特に好ましくは、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されたフェニル基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環である。
式(2)で表わされるLにおける基R5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で
置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;及び、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環が特に重要である。
式(2)で表わされるLにおける基R5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;及び、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環が非常に特に重要である。この中でも、ヒドロキシ基が特に興味深い。
5のために上記した好ましい意味はまた、式(2)で表わされるLにおけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10のためにも適用されるが、それらの基は、更に水素原子であり得る。
本発明の1つの態様に従って、式(2)で表わされるLにおけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10は水素原子であり、かつ式(2)で表わされるLにおけるR5は、上記した定義及び好ましい意味を有する水素原子以外の基である。
本発明の1つの態様に従って、式(2)で表わされるLにおけるR1、R2、R4、R6、R8、R9及びR10は水素原子であり、式(2)で表わされるLにおけるR3、R5及びRは、各々、水素原子以外のR5における適用のために上記した定義及び好ましい意味の基である。
配位子Lとして好ましいものは、式(3a)及び/又は(3b)
Figure 0004538797
(式中、R’3及びR’7は、R3及びR7のために上記した定義及び好ましい意味を有し、かつR’5は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有する。)で表わされるものである。
配位子Lとして特に好ましいものは、式(3a)及び/又は(3b)
Figure 0004538797
[式中、
R’5は、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のア
ルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
R’3及びR’7は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わす。]で表わされるものである。
同様に好ましいものとして示される本発明の態様は、式(1’)
[L’nMempzq (1’)
{式中、Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
Xは、配位基又は架橋基を表わし、
n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
zは、金属錯体の電荷を表わし、
Yは、対イオンを表わし、
q=z/(Yの電荷)、及び、
L’は、式(2’)
Figure 0004538797
[式中、
Qは、N又はCR10を表わし、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わすが、但し、置換基R1ないしR10の少なくとも1つは、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合していない四級化窒素原子を含む。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の、酸化反応のための触媒としての使用である。
アルキル基、アリール基、アルキレン基又は5−、6−又は7−員環のために適当な置換基は、特に、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;スルファト基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基;N−ナフチルアミノ基;フェニル基;フェノキシ基又はナフチルオキシ基である。
式(2’)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、又は直鎖又は枝分かれ鎖のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基のような、直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基である。好ましいものは、炭素原子数1ないし12のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし8のアルキル基、及び好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基である。言及されたアルキル基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基によって、又はスルファト基によって、特に、ヒドロキシ基によって置換され得る。対応する未置換アルキル基が好ましい。非常に特に好ましいものは、メチル基及びエチル基、特に、メチル基である。
式(2’)で表わされる化合物のために考慮されるアリール基の例は、未置換の、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部位をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基(ここでアミノ基は、四級化され得る。)、フェニル基、フェノキシ基によって、又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基及びヒドロキシ基である。特に好ましいものは、対応するフェニル基である。
式(2’)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし6のアルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基のような直鎖又は枝分かれ鎖のアルキレン基である。炭素原子数1ないし4のアルキレン基が好ましい。言及されたアルキレン基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され得る。
式(1’)及び(2’)で表わされる化合物において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素原子、臭素原子又は弗素原子であり、特に好ましいものは、塩素原子である。
式(1’)及び(2’)で表わされる化合物のために考慮されるカチオンの例は、リチウム、カリウム及び特にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン、マグネシウム及びカルシウムのようなアルカリ土類金属カチオン、及びアンモニウムカチオンを含む。アルカリ金属カチオン、特にナトリウムが好ましい。
式(1’)で表わされる化合物におけるMeのための適当な金属イオンは、例えば、酸化状態IIないしVのマンガン、酸化状態III又はIVのチタン、酸化状態IないしIVの鉄、酸化状態IないしIIIのコバルト、酸化状態IないしIIIのニッケル及び酸化状態IないしIIIの銅であり、特に好ましいものは、マンガン、とりわけ、酸化状態IIないしIVのマンガン、好ましくは酸化状態IIのマンガンである。チタンIV、鉄IIないしIV、コバルトII又はIII、ニッケルII又はIII及び銅II又はIII、特に鉄IIないしIVも興味深い。
式(1’)で表わされる化合物における基Xとして、例えば、CH3CN、H2O、F-、Cl-、Br-、HOO-、O2 2-、O2-、R16COO-、R16-、LMeO-及びLMeOO-(式中、R16は、水素原子、−SO3炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基、及び炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基を表わし、L及びMeは上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。)が考慮される。特に好ましくは、R16は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、スルホフェニル基又はフェニル基、とりわけ水素原子である。
式(1’)で表わされる化合物における対イオンYとして、例えば、R17COO-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、R17SO3 -、R17SO4 -、SO4 2-、NO3 -、F-、Cl-、Br-及びI-(式中、R17は、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。)が考慮される。炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基としてのR17は、上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。特に好ましくは、R17は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;フェニル基又はスルホフェニル基、とりわけ水素原子又は4−スルホフェニル基である。従って、対イオンYの電荷は、好ましくは、1-又は2-、特に1-である。Yは、一般的に、シトレート、オキサレート又はタルトレートのような有機対イオンでもあり得る。
式(1’)で表わされる化合物において、nは、好ましくは、1ないし4、好ましくは1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1’)で表わされる化合物において、mは、好ましくは、1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1’)で表わされる化合物において、pは、好ましくは、0ないし4、特に2の値を有する整数である。
式(1’)で表わされる化合物において、zは、好ましくは、8-ないし8+、特に4-ないし4+、そして特に好ましくは0ないし4+の値を有する整数である。zは、より特には数0である。
式(1’)で表わされる化合物において、qは、好ましくは0ないし8、特に0ないし4であり、そして特に好ましくは数0である。
式(2’)で表わされる化合物におけるR11は、好ましくは、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R11は、水素原子、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、特には、水素原子又はアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンである。
式(2’)で表わされる化合物におけるR12は、好ましくは、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、より特には水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。言及され得る式−OR12で表わされる基の例は、ヒドロキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、特にエトキシ基である。
式(2’)で表わされる化合物におけるR13及びR14が、それらを結合する窒素原子と一緒になって、5−、6−又は7員環を形成する場合、その環は、好ましくは、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環であり、ここでアミノ基は、四級化され得り、このような場合において、好ましくは、3つのピリジン環A、B又はCの1つに直接結合しない窒素原子が四級化される。ピペラジン環は、例えば、ピリジン環に結合しない窒素原子において、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1又は2つで置換され得る。更に、R13、R14及びR15は、好ましくは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましいものは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、又はフェニル基、特に水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。
好ましいものは、式(2’)(式中、R5は、水素原子を表わさない。)で表わされる配位子L’である。
好ましいものは、R5が、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基によって又はヒドロキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中
、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−N(CH3)−NH2又は−NH−NH2;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキル−N+131415(式中、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は、少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成し、ここで窒素原子は四級化され得る。);未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキル−NR1314(式中、R13及びR14は、上記で定義した通りであり得る。)である、式(2’)で表わされる配位子L’である。
式(2’)で表わされるL’におけるR5は、非常に特に好ましくは、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されたフェニル基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の、又は未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1つ又は2つによって置換されたピロリジン、ピペリジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、窒素原子は四級化され得る。)である。
式(2’)で表わされるL’におけるR5のために言及され得る同様に非常に特に好ましい基は、
Figure 0004538797
(式中、環、アルキレン基及び2つのアルキル基は、更に、互いに独立して、置換され得る。)である。
式(2’)で表わされるL’におけるR5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の又は少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、窒素原子は四級化され得る。)が特に重要である。
式(2’)で表わされるL’におけるR5の更に特に重要な例として、以下の基
Figure 0004538797
(式中、環、アルキレン基及び2つのアルキル基は、更に、互いに独立して、置換され得る。)が言及される。
式(2’)で表わされるL’におけるR5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の又は少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、アミノ基は四級化され得る。)が特に重要である。
式(2’)で表わされるL’における基R5の例として、言及されるものは、特に、−OH;
Figure 0004538797
であり得る。
この中で、ヒドロキシ基が特に興味深いものである。
式(2’)で表わされるL’におけるR5のために上記した好ましい意味はまた、式(2’)で表わされるL’におけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10のためにも適用されるが、それらの基は、更に水素原子であり得る。
本発明の1つの態様に従って、式(2’)で表わされるL’におけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10は水素原子であり、かつ式(2’)で表わされるL’におけるR5は、上記した定義及び好ましい意味を有する水素原子以外の基である。
本発明の更なる態様に従って、式(2’)で表わされるL’におけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10は水素原子であり、式(2’)で表わされるL’におけるR3、R5及びRは、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有する水素原子以外の基である。
酸化反応のための触媒としての式(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の本発明に従った同様に好ましい使用は、式(2’)で表わされるL’における置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、以下の基:−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキ
レン)−N+1314152;−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−NR1314(式中、R12及びR15は、上記で定義した通りであり、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換であり得る又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得り、かつ更なるヘテロ原子を含み得る5−、6−又は7員環を形成し、ここで、環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)の1つである、化合物の使用である。酸化反応のための触媒としての式(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の本発明に従った、同様の、より好ましい使用は、L’における置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、以下の基:−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、水素原子、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わし、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は、少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−NR1314(式中、R12は、水素原子、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わし、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成し、ここで、環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)の1つである、化合物の使用である。
酸化反応のための触媒としての式(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の本発明に従った同様に重要な使用は、式(2’)で表わされるL’における置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得る。)である、化合物の使用である。
ピペラジン環はまた、未置換であるか又は置換され得る。
酸化反応のための触媒としての式(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の本発明に従った同様に特に重要な使用は、式(2’)で表わされるL’における置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得る。)である、化合物の使用である。
ピペラジン環はまた、未置換であるか又は置換され得る。
好ましい配位子L’は、式(3’a)及び/又は(3’b)
Figure 0004538797
(式中、R’3,R’5及びR’7は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得る。)で表わされるものである。
より好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7は、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つは、基−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換のもしくは置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換のもしくは置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−NR1314(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換であり得る又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得り、かつ更なるヘテロ原子を含み得る5−、6−又は7員環を形成し、ここで、3つの環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)を表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
更により好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
特に好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
L’として好ましいものは、1つの四級化窒素原子が存在する式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
また、L’として好ましいものは、2つの又は3つの四級化窒素原子が存在する式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
L’として特に好ましいものは、四級化窒素原子が1つも、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合しない式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
式(1)及び(1’)で表わされる金属錯体化合物は、既知の方法で同様に得られ得る。それらは、本質的に既知の方法において、所望のモル比で、少なくとも1つの配位子L及び/又はL’と金属化合物、特に、塩化物のような金属塩を反応させ、相当する金属錯体を形成することによって得られる。反応は、例えば、水又はエタノールのような低級アルコール等の溶媒中で、例えば、10ないし60℃の温度において、特に室温において実施される。
ヒドロキシ基で置換される配位子L及びL’はまた、以下のスキームに従って、1つ以上の互変異形態で記載され得る:
Figure 0004538797
ビスピリジル−ピリミジン型の化合物がまた、本質的に既知の方法で製造され得る[F.H.ケース他、J.Org.Chem.1967年、32(5)、1591−1596]。この目的のために、例えば、ピリジン−2−カルボキシレート1部及び酢酸エチル1部を、水素化ナトリウムと反応させ、水溶液処理の後、得られた中間体、β−ケトエステル
を2−アミジノピリジンと反応させ、対応するピリミジン誘導体を得、それを例えば、PCl5/POCl3のような塩素化剤と反応させることによって、塩素化合物へ転換し得る。望ましくは、置換を速めるために、マンガン、鉄又はルテニウム等の過剰量の遷移金属のレドックス活性塩の存在下における、これらの化合物とアミンの反応は、アミン基で置換されたビスピリジル−ピリミジンをもたらす。後者の2つの金属イオンを使用した製造方法は、例えば、J.Chem.Soc.,Dalton Trans.1990年、1405−1409(E.C.コンスタブル他)及びNew.J.Chem.1992年、16、855−867に記載されている。
ビスピリジル−ピリミジン構造におけるアミン基によるハロゲン化物の置換を速めるために、反応手順及び処理を実質的に単純にする、触媒量の、例えば、亜鉛(II)塩等の非遷移金属塩を使用することもまた可能であることが今や発見された。
ビスピリジル−トリアジン型の化合物は、2−シアノピリジン2部とウレア又はグアニジン及び塩基を反応させることによる既知の方法と同様に製造され得る(例えば、欧州特許第555180号明細書及び欧州特許第556156号明細書又はF.H.ケース他、J.Am.Chem.Soc、1959年、81、905−906。)。
本発明はまた、式(1a)
[LnMempzq (1a)
{式中、
Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
Xは、配位基又は架橋基を表わし、
n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
zは、金属錯体の電荷を表わし、
Yは、対イオンを表わし、
q=z/(Yの電荷)、及び、
Lは、式(2a)
Figure 0004538797
[式中、
Qは、N又はCR10を表わし、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R1
2)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる新規金属錯体化合物に関する。
アルキル基、アリール基、アルキレン基又は5−、6−又は7−員環のための適当な置換基は、特に、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;スルファト基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基;N−ナフチルアミノ基;フェニル基;フェノキシ基又はナフチルオキシ基である。
式(2a)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、又は直鎖又は枝分かれ鎖のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基のような、直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基である。好ましいものは、炭素原子数1ないし12のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし8のアルキル基、及び好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基である。言及されたアルキル基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基によって、又はスルファト基によって、特に、ヒドロキシ基によって置換され得る。対応する未置換アルキル基が好ましい。非常に特に好ましいものは、メチル基及びエチル基、特に、メチル基である。
式(2a)で表わされる化合物のために考慮されるアリール基の例は、未置換の、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部位をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基(ここでアミノ基は、四級化され得る。)、フェニル基、フェノキシ基によって、又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基及びヒドロキシ基である。特に好ましいものは、対応するフェニル基である。
式(2a)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし6のアルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基のような直鎖又は枝分かれ鎖のアルキレン基である。炭素原子数1ないし4のアルキレン基が好ましい。言及されたアルキレン基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され得る。
式(1a)及び(2a)で表わされる化合物において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素原子、臭素原子又は弗素原子であり、特に好ましいものは、塩素原子である。
式(1a)及び(2a)で表わされる化合物のために考慮されるカチオンの例は、リチウム、カリウム及び特にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン、マグネシウム及びカルシウムのようなアルカリ土類金属カチオン、及びアンモニウムカチオンを含む。対応するアルカリ金属カチオン、特にナトリウムが好ましい。
式(1a)で表わされる化合物におけるMeのための適当な金属イオンは、例えば、酸化状態IIないしVのマンガン、酸化状態III又はIVのチタン、酸化状態IないしIVの鉄、酸化状態IないしIIIのコバルト、酸化状態IないしIIIのニッケル及び酸化状態IないしIIIの銅であり、特に好ましいものは、マンガン、とりわけ、酸化状態IIないしIVのマンガン、好ましくは酸化状態IIのマンガンである。チタンIV、鉄IIないしIV、コバルトII又はIII、ニッケルII又はIII及び銅II又はIII、特に鉄IIないしIVも興味深い。
式(1a)で表わされる化合物における基Xとして、例えば、CH3CN、H2O、F-、Cl-、Br-、HOO-、O2 2-、O2-、R16COO-、R16-、LMeO-及びLMeOO-(式中、R16は、水素原子、−SO3炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基、及び炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基を表わし、L及びMeは上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。)が考慮される。特に好ましくは、R16は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;スルホフェニル基又はフェニル基、とりわけ水素原子である。
式(1a)で表わされる化合物における対イオンYとして、例えば、R17COO-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、R17SO3 -、R17SO4 -、SO4 2-、NO3 -、F-、Cl-、Br-及びI-(式中、R17は、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。)が考慮される。炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基としてのR17は、上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。特に好ましくは、R17は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;フェニル基又はスルホフェニル基、とりわけ水素原子又は4−スルホフェニル基である。従って、対イオンYの電荷は、好ましくは、1-又は2-、特に1-である。Yは、一般的に、シトレート、オキサレート又はタルトレートのような有機対イオンでもあり得る。
式(1a)で表わされる化合物において、nは、好ましくは、1ないし4、好ましくは1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1a)で表わされる化合物において、mは、好ましくは、1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1a)で表わされる化合物において、pは、好ましくは、0ないし4、特に2の値を有する整数である。
式(1a)で表わされる化合物において、zは、好ましくは、8-ないし8+、特に4-ないし4+、そして特に好ましくは0ないし4+の値を有する整数である。zは、より特には数0である。
式(1a)で表わされる化合物において、qは、好ましくは0ないし8、特に0ないし4であり、そして特に好ましくは数0である。
式(2a)で表わされる化合物におけるR11は、好ましくは、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R11は、水素原子、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、特には、水素原子又はアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンである。
式(2a)で表わされる化合物におけるR12は、好ましくは、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、より特には水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。言及され得る式−OR12で表わされる基の例は、ヒドロキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、特にエトキシ基である。
式(2a)で表わされる化合物におけるR13及びR14が、それらを結合する窒素原子と一緒になって、5−、6−又は7員環を形成する場合、その環は、好ましくは、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環であり、ここでアミノ基は、四級化され得り、このような場合において、好ましくは、3つのピリジン環A、B又はCの1つに直接結合しない窒素原子が四級化される。ピペラジン環は、例えば、ピリジン環に結合しない窒素原子において、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1又は2つで置換され得る。更に、R13、R14及びR15は、好ましくは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましいものは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換されたフェニル基、特に水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。
好ましいものは、式(2a)(式中、R5は、水素原子を表わさない。)で表わされる配位子Lである。
式(2a)で表わされるLにおけるR5は、好ましくは、炭素原子数1ないし12のアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、フェニル基、フェノキシ基又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記意味の1つを有し得り、かつ、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は、少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成し、ここで前記窒素原子は四級化され得る。)である。
式(2a)で表わされるLにおけるR5は、非常に好ましくは、未置換の又は、炭素原
子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基によってもしくはヒドロキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−N(CH3)−NH2又は−NH−NH2;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環である。
式(2a)で表わされるLにおけるR5は、非常に特に好ましくは、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されたフェニル基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環である。
式(2a)で表わされるLにおける基R5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環が特に重要である。
式(2a)で表わされるLにおける基R5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;及び、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環が非常に特に重要である。この中でも、ヒドロキシ基が特に興味深い。
5のために上記した好ましい意味はまた、式(2a)で表わされるLにおけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10のためにも適用されるが、それらの基は、更に水素原子であり得る。
本発明の1つの態様に従って、式(2a)で表わされるLにおけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10は水素原子であり、かつ式(2a)で表わされるLにおけるR5は、上記した定義及び好ましい意味を有する水素原子以外の基である。
本発明の1つの態様に従って、式(2a)で表わされるLにおけるR1、R2、R4、R6、R8、R9及びR10は水素原子であり、式(2a)で表わされるLにおけるR3、R5及びRは、各々、水素原子以外のR5における適用のために上記した定義及び好ましい意味の基である。
好ましい配位子Lは、式(3a)及び/又は(3b)
Figure 0004538797
(式中、R’3及びR’5は、R3及びR5のために上記した定義及び好ましい意味を有し、かつR’7は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有する。)
で表わされるものである。
より好ましい金属錯体は、特に、式(3a)及び/又は(3b)
Figure 0004538797
(式中、R’3、R’5及びR’7は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得る。)で表わされるものを配位子Lとして含む、式(1a)で表わされる、マンガン(II)及び/又は鉄(II)錯体である
特に好ましい金属錯体、特に式(1a)で表わされる、マンガン(II)及び/又は鉄(II)錯体は、配位子Lとして式(3a)及び/又は(3b)
Figure 0004538797
[式中、
R’5は、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換された
フェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
R’3及びR’7は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わす。]で表わされるものを含む。
本発明はまた、式(1’a)
[L’nMempzq (1’a)
{式中、Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
Xは、配位基又は架橋基を表わし、
n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
zは、金属錯体の電荷を表わし、
Yは、対イオンを表わし、
q=z/(Yの電荷)、及び、
L’は、式(2’a)
Figure 0004538797
[式中、
Qは、N又はCR10を表わし、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表
わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わすが、但し、置換基R1ないしR10の少なくとも1つは、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合していない四級化窒素原子を含む。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる新規金属錯体化合物に関する。
アルキル基、アリール基、アルキレン基又は5−、6−又は7−員環のために適当な置換基は、特に、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;スルファト基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基;N−ナフチルアミノ基;フェニル基;フェノキシ基又はナフチルオキシ基である。
式(2’a)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、又は直鎖又は枝分かれ鎖のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基のような、直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基である。好ましいものは、炭素原子数1ないし12のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし8のアルキル基、及び好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基である。言及されたアルキル基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基によって、又はスルファト基によって、特に、ヒドロキシ基によって置換され得る。対応する未置換アルキル基が好ましい。非常に特に好ましいものは、メチル基及びエチル基、特に、メチル基である。
式(2’a)で表わされる化合物のために考慮されるアリール基の例は、未置換の、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部位をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基(ここでアミノ基は、四級化され得る。)、フェニル基、フェノキシ基によって、又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基及びヒドロキシ基である。特に好ましいものは、対応するフェニル基である。
式(2’a)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし6のアルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基のような直鎖又は枝分かれ鎖のアルキレン基である。炭素原子数1ないし4のアルキレン基が好ましい。言及されたアルキレン基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され得る。
式(1’a)及び(2’a)で表わされる化合物において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素原子、臭素原子又は弗素原子であり、特に好ましいものは、塩素原子である。
式(1’a)及び(2’a)で表わされる化合物のために考慮されるカチオンの例は、リチウム、カリウム及び特にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン、マグネシウム及びカルシウムのようなアルカリ土類金属カチオン、及びアンモニウムカチオンを含む。アルカリ金属カチオン、特にナトリウムが好ましい。
式(1’a)で表わされる化合物におけるMeのための適当な金属イオンは、例えば、酸化状態IIないしVのマンガン、酸化状態III又はIVのチタン、酸化状態IないしIVの鉄、酸化状態IないしIIIのコバルト、酸化状態IないしIIIのニッケル及び酸化状態IないしIIIの銅であり、特に好ましいものは、マンガン、とりわけ、酸化状態IIないしIVのマンガン、好ましくは酸化状態IIのマンガンである。チタンIV、鉄IIないしIV、コバルトII又はIII、ニッケルII又はIII及び銅II又はIII、特に鉄IIないしIVも興味深い。
式(1’a)で表わされる化合物における基Xとして、例えば、CH3CN、H2O、F-、Cl-、Br-、HOO-、O2 2-、O2-、R16COO-、R16-、LMeO-及びLMeOO-(式中、R16は、水素原子、−SO3炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基、及び炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基を表わし、L及びMeは上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。)が考慮される。特に好ましくは、R16は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;スルホフェニル基又はフェニル基、とりわけ水素原子である。
式(1’a)で表わされる化合物における対イオンYとして、例えば、R17COO-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、R17SO3 -、R17SO4 -、SO4 2-、NO3 -、F-、Cl-、Br-及びI-(式中、R17は、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。)が考慮される。炭素原子数1ないし18のアルキル基又はアリール基としてのR17は、上記及び下記に示した定義及び好ましい意味を有する。特に好ましくは、R17は、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;フェニル基又はスルホフェニル基、とりわけ水素原子又は4−スルホフェニル基である。従って、対イオンYの電荷は、好ましくは、1-又は2-、特に1-である。Yは、一般的に、シトレート、オキサレート又はタルトレートのような有機対イオンでもあり得る。
式(1’a)で表わされる化合物において、nは、好ましくは、1ないし4、好ましくは1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1’a)で表わされる化合物において、mは、好ましくは、1又は2、特に1の値を有する整数である。
式(1’a)で表わされる化合物において、pは、好ましくは、0ないし4、特に2の値を有する整数である。
式(1’a)で表わされる化合物において、zは、好ましくは、8-ないし8+、特に4-ないし4+、そして特に好ましくは0ないし4+の値を有する整数である。zは、より特には数0である。
式(1’a)で表わされる化合物において、qは、好ましくは0ないし8、特に0ないし4であり、そして特に好ましくは数0である。
式(2’a)で表わされる化合物におけるR11は、好ましくは、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R11は、水素原子、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、特には、水素原子又はアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンである。
式(2’a)で表わされる化合物におけるR12は、好ましくは、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、より特には水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。言及され得る式−OR12で表わされる基の例は、ヒドロキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、特にエトキシ基である。
式(2’a)で表わされる化合物におけるR13及びR14が、それらを結合する窒素原子と一緒になって、5−、6−又は7員環を形成する場合、その環は、好ましくは、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環であり、ここでアミノ基は、四級化され得り、このような場合において、好ましくは、3つのピリジン環A、B又はCの1つに直接結合しない窒素原子が四級化される。ピペラジン環は、例えば、ピリジン環に結合しない窒素原子において、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1又は2つで置換され得る。更に、R13、R14及びR15は、好ましくは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましいものは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換されたフェニル基、特に水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。
好ましいものは、式(3’a)及び/又は(3’b)
Figure 0004538797
(式中、R’3,R’5及びR’7は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得る。)で表わされる配位子L’である。
より好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7は、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つは、基−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314
152;−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換のもしくは置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換のもしくは置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−NR1314(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換であり得る又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得り、かつ更なるヘテロ原子を含み得る5−、6−又は7員環を形成し、ここで、3つの環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)を表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
更により好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
特に好ましい配位子L’は、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(3’a)及び/又は(3’b)で表わされるものである。
L’として好ましいものは、1つの四級化窒素原子が存在する式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
また、L’として好ましいものは、2つの又は3つの四級化窒素原子が存在する式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
L’として特に好ましいものは、四級化窒素原子が1つも、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合しない式(2’)、(3’a)及び(3’b)で表わされる化合物である。
本発明はまた、式(4’)又は(5’)
Figure 0004538797
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わすが、但し、置換基R1ないしR10の少なくとも1つは、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合していない四級化窒素原子を含む。]で表わされる新規配位子L’に関する。
アルキル基、アリール基、アルキレン基又は5−、6−又は7−員環のために適当な置換基は、特に、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;スルファト基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基;N−ナフチルアミノ基;フェニル基;フェノキシ基又はナフチルオキシ基である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、又は直鎖又は枝分かれ鎖のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基のような、直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基である。好ましいものは、炭素原子数1ないし12のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし8のアルキル基、及び好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基である。言及されたアルキル基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基によって、又はスルファト基によって、特に、ヒドロキシ基によって置換され得る。対応する未置換アルキル基が好ましい。非常に特に好ましいものは、メチル基及びエチル基、特に、メチル基である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物のために考慮されるアリール基の例は、未置換の、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換の又はアルキル部位をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基(ここでアミノ基は、四級化され得る。)、フェニル基、フェノキシ基によって、又はナフチルオキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基及びヒドロキシ基である。特に好ましいものは、対応するフェニル基である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物のために言及された炭素原子数1ないし6のアルキレン基は、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基のような直鎖又は枝分かれ鎖のアルキレン基である。炭素原子数1ないし4のアルキレン基が好ましい。言及されたアルキレン基は、未置換であり得るか、又は例えば、ヒドロキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換され得る。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物のために考慮されるカチオンの例は、リチウム、カリウム及び特にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン、マグネシウム及びカルシウムのようなアルカリ土類金属カチオン、及びアンモニウムカチオンを含む。対応するアルカリ金属カチオン、特にナトリウムが好ましい。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素原子、臭素原子又は弗素原子であり、特に好ましいものは、塩素原子である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR11は、好ましくは、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R11は、水素原子、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、特には、水素原子又はアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンである。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR12は、好ましくは、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましくは、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基、より特には水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。言及され得る式−OR12で表わされる基の例は、ヒドロキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、特にエトキシ基である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR13及びR14が、それらを結合する窒素原子と一緒になって、5−、6−又は7員環を形成する場合、その環は、好ましくは、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環であり、ここでアミノ基は、四級化され得り、このような場合において、好ましくは、3つのピリジン環A、B又はCの1つに直接結合しない窒素原子が四級化される。ピペラジン環は、例えば、ピリジン環に結合しない窒素原子において、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1又は2つで置換され得る。更に、R13、R14及びR15は、好ましくは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基である。特に好ましいものは、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は、フェニル基、特に水素原子、又は、未置換の又はヒドロキシ
基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくは水素原子である。好ましいものは、R5が水素原子を表わさない式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
好ましいものは、R5が、好ましくは、未置換の又は、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基によってもしくはヒドロキシ基によって置換されたフェニル基;シアノ基;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表わす。);−N(CH3)−NH2又は−NH−NH2;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキル−N+131415(式中、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は、少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成し、ここで窒素原子は四級化され得る。);又は未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキル−NR1314(式中、R13及びR14は、上記で定義した通りであり得る。)を表わす、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5は、非常に特には、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されたフェニル基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の、又は未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基1つ又は2つによって置換されたピロリジン、ピペリジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、窒素原子は四級化され得る。)である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5のために言及され得る同様に非常に特に好ましい基は、
Figure 0004538797
(式中、環、アルキレン基及び2つのアルキル基は、更に置換され得る。)である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ヒドラジン基;アミノ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキ
ルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の又は少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、窒素原子は四級化され得る。)が特に重要である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5の更に特に重要な例として、以下の基
Figure 0004538797
(式中、環、アルキレン基及び2つのアルキル基は、更に、互いに独立して、置換され得る。)が言及される。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5として、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基(式中、窒素原子、特に、3つの環、A、B又はCの1つに結合していない窒素原子は、四級化され得る。);又は、未置換の又は少なくとも1つの炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたピロリジン、ピペリジン、モルホリン又はアゼパン環(ここで、アミノ基は四級化され得る。)が特に重要である。
式(4’)及び(5’)で表わされる化合物における基R5の例として、言及されるものは、特に、−OH;
Figure 0004538797
であり得る。
この中で、ヒドロキシ基が特に興味深いものである。
式(2’)で表わされるL’におけるR5のために上記した好ましい意味はまた、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10のためにも適用されるが、それらの基は、更に水素原子であり得る。
本発明の1つの態様に従って、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びR10は水素原子であり、かつ式(2’)で表わされるL’におけるR5は、上記した定義及び好ましい意味を有する水素原子以外の基である。
本発明の更なる態様に従って、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR
1、R2、R4、R6、R8、R9及びR10は水素原子であり、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR3、R5及びR7は、各々、水素原子以外のR5における適用のために上記した定義及び好ましい意味の基である。
好ましいものは、同様に、置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、以下の基:−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;又は−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−NR1314(式中、R12及びR15は、上記で定義した通りであり、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換であり得る又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得り、かつ更なるヘテロ原子を含み得る5−、6−又は7員環を形成し、ここで、環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)の1つである、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
より好ましいものは、同様に、置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、以下の基:−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−N+1314152;又は−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、水素原子、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わし、R13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は、少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−NR1314(式中、R12は、水素原子、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わし、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成し、ここで、環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)の1つである、本発明に従った式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
また、重要なものは、置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得る。)である、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
ピペラジン環はまた、未置換であるか又は置換され得る。
また、特に重要なものは、置換基R1ないしR10の少なくとも1つ、好ましくはR3、R5及び/又はR7が、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得る。)である、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物である。
ピペラジン環はまた、未置換であるか又は置換され得る。
好ましい式(4’)及び(5’)で表わされる化合物は、式(4’a)及び/又は(5’a)
Figure 0004538797
(式中、R’3,R’5及びR’7は、式(4’)及び(5’)で表わされる化合物におけるR5のために上記した定義及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得る。)で表わされるものである。
より好ましいものは、R’3、R’5及びR’7は、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つは、基−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;又は−N(R12)−N+−R131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、
13及びR14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は未置換のもしくは置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は未置換のもしくは置換されたアリール基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。);
又は、−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R
12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−NR1314(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換であり得る又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得り、かつ更なるヘテロ原子を含み得る5−、6−又は7員環を形成し、ここで、3つの環A、B及び/又はCの1つに結合していない少なくとも1つの窒素原子は四級化される。)を表わす、式(4’a)及び(5’a)で表わされる化合物である。
更により好ましいものは、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(4’a)及び(5’a)で表わされる化合物である。
特に好ましいものは、R’3、R’5及びR’7が、R5のために上記した定義、及び好ましい意味を有すが、R’3及びR’7は、更に水素原子であり得るが、但し、
(i)置換基R’3、R’5及びR’7の少なくとも1つが、基
Figure 0004538797
(式中、枝分かれしていない又は枝分かれしたアルキレン基は、未置換であるか又は置換され得り、かつ枝分かれした又は枝分かれしていないアルキル基は、互いに独立して、未置換であるか又は置換され得り、かつピペラジン環は、未置換であるか又は置換され得る。)の1つを表わす、式(4’a)及び(5’a)で表わされる化合物である。
好ましいものは、1つの四級化窒素原子が存在する式(4’)、(4’a)、(5’)及び(5’a)で表わされる化合物である。
好ましいものは、同様に、2つの又は3つの四級化窒素原子が存在する式(4’)、(4’a)、(5’)及び(5’a)で表わされる化合物である。
特に好ましいものは、四級化窒素原子が1つも、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合しない式(4’)、(4’a)、(5’)及び(5’a)で表わされる化合物である。
本発明はまた、式(6)
Figure 0004538797
[式中、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わし、
3は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基で、ヒドロキシ基で、スルホ基で、スルファト基で、ハロゲン原子で、シアノ基で、ニトロ基で、カルボキシ基で、アミノ基で、未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で、置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基で、又は、置換された又は未置換のアリール基で置換されたフェニル基;−CH3;炭素原子数3ないし18のアルキル基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314;又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、かつ、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる新規配位子Lに関する。
好ましいものは、式(6a)
Figure 0004538797
(式中、R’3及びR’7は、R3及びR7のために上記した定義及び好ましい意味を有し、かつR’5は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有する。)で表わされる化合物である。
特に好ましいものは、
R’5が、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
R’3が、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換のフェニル基又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
R’7が、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;アルキル部
分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換の、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わす、式(6a)で表わされる化合物である。
本発明はまた、式(7)
Figure 0004538797
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わし、
7は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基で、ヒドロキシ基で、スルホ基で、スルファト基で、ハロゲン原子で、シアノ基で、ニトロ基で、カルボキシ基で、アミノ基で、未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で、置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基で、又は、未置換の又は置
換されたアリール基で置換されたフェニル基;−CH3;炭素原子数3ないし18のアルキル基;シアノ基;F;Br;I;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314;又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、かつ、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる新規配位子Lに関する。
好ましいものは、式(7a)
Figure 0004538797
(式中、R’3及びR’7は、R3及びR7のために上記した定義及び好ましい意味を有し、かつR’5は、R5のために上記した定義及び好ましい意味を有する。)で表わされる化合物である。
特に好ましいものは、
R’5が、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成
する。)を表わし、
R’3が、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換のフェニル基又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
R’7が、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は、未置換のフェニル基又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わす、式(7a)で表わされる化合物である。
好ましくは、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物は、ペルオキシ化合物と共に使用される。この点に関して言及され得る例は以下の用途を含む:
a)洗浄プロセスに関連した、繊維材料上のしみ又は汚れの漂白;
b)繊維材料上の洗浄間の移動染料の再沈着の防止;
c)硬質表面、特に、台所表面、壁タイル又は床タイルの清浄、例えば、カビの作用の結果として形成されたしみ(‘‘カビしみ’’)の除去;
d)抗菌作用を有する洗浄及び清浄溶液中での使用;
e)生地を漂白するための前処理剤として;
f)有機合成に関連した選択的な酸化反応における触媒として;
g)汚水処理のための触媒として。
更なる用途は、製紙に関連した漂白のための、ペルオキシ化合物との反応における触媒
としての式(1)及び(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の使用に関する。これは、特に、慣例の方法に従って実施され得るセルロースの脱リグニン化及びパルプの漂白に関係する。廃棄印刷紙の漂白のための、ペルオキシ化合物との反応における触媒としての式(1)及び(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の使用も興味深い。
好ましいものは、繊維材料上のしみ又は汚れの漂白、洗浄プロセスに関連した移動染料の再沈着の防止、又は硬質表面、特に、特に、台所表面、壁タイル又は床タイルの清浄である。本場合における、好ましい材料は、マンガン及び/又は鉄である
金属錯体化合物が、例えば、繊維材料の漂白において、繊維及び染め物に対して、いかなる目に見えるほどの損傷も引き起こさないことが強調されるべきである。
金属錯体はまた、分子酸素及び/又は空気を用いる酸化反応のための触媒としても使用される。
洗浄液中の移動染料の再沈着を防止するための方法は、通常、(ペルオキシド含有洗浄剤を含む)洗浄液に、洗浄液1L当り0.1ないし200mg、特に1ないし75mg、より特には3ないし50mgの式(1)及び/又は(1’)で表わされる1種以上の金属錯体化合物を添加することによって行われる。二者択一的に、すでに1又は2つの金属錯体化合物を含む洗浄剤を添加することができる。このような適用並びに他の適用において、二者択一的に、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物はその場で形成することができ、金属塩(例えば、塩化マンガン(II)のようなマンガン(II)塩及び/又は塩化鉄(II)のような鉄(II)塩)及び配位子は所望のモル比で添加されることが理解され得る。
本発明は、更に、移動染料の再沈着を防止し、同時に繊維材料上のしみ又は汚れを漂白するために組合せた方法にも関する。この目的のために、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体、特に、式(1)及び/又は(1’)で表わされるマンガン錯体が使用される。式(1)及び/又は(1’)で表わされる鉄錯体と共に、式(1)及び/又は(1’)で表わされるマンガン錯体を使用することもできる。
洗浄液中の移動染料の再沈着を防止するための方法は、通常、(ペルオキシド含有洗浄剤を含む)洗浄液に、洗浄液1L当り0.1ないし200mg、特に1ないし75mg、より特には3ないし50mgの式(1)及び/又は(1’)で表わされるマンガン錯体を、所望による式(1)及び/又は(1’)で表わされる鉄錯体と一緒に添加することによって行われる。二者択一的に、該金属錯体混合物をあらかじめ含む組成物を添加することもできる。このような適用並びに他の適用において、二者択一的に、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物はその場で形成することができ、金属塩(例えば、塩化マンガン(II)のようなマンガン(II)塩及び/又は塩化鉄(II)のような鉄(II)塩)及び配位子は所望のモル比で添加されることが理解され得る。
本発明はまた、式(1)及び/又は(1’)で表わされるマンガン錯体と式(1)及び/又は(1’)で表わされる鉄錯体の混合物にも関する。
本発明はまた、
I)0ないし50%、好ましくは0ないし30%のA)アニオン性界面活性剤及び/又はB)非イオン性界面活性剤、
II)0ないし70%、好ましくは0ないし50%のC)ビルダー物質、
III)1ないし99%、好ましくは1ないし50%のD)ペルオキシド又はペルオキ
シド形成物質、
IV)E)洗浄剤、清浄剤、消毒剤又は漂白剤を液に0.5ないし20g/L添加した場合、0.5ないし50mg/液1L、好ましくは1ないし30mg/液1Lの濃度となる量の式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物、及び
V)100%までの水
からなる清浄剤、消毒剤又は漂白剤組成物に関する。
本発明はまた、ペルオキシド及び/又は‘‘ペルオキシド形成物質’’が存在せず、かつ、
I)0ないし50質量%、好ましくは0ないし30質量%のA)アニオン性界面活性剤及び/又はB)非イオン性界面活性剤、
II)0ないし70質量%、好ましくは0ないし50質量%のC)ビルダー物質、
III)D)洗浄剤、清浄剤、消毒剤又は漂白剤を液に0.5ないし20g/L添加した場合、0.5ないし100mg/液1L、好ましくは1ないし50mg/液1Lの濃度となる量の式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物、及び
IV)100質量%までの水
を含む清浄剤、消毒剤又は漂白剤組成物に関する。
上記%は、組成物の総質量に基づく各々の場合における質量%である。組成物は、好ましくは、0.005ないし2%、特に0.01ないし1%、そして好ましくは0.05ないし1%の式(1)で表わされる金属錯体化合物を含む。
本発明に従った組成物が成分A)及び/又はB)を含む場合、その量は、好ましくは1ないし50%、特に1ないし30%である。
本発明に従った組成物が成分C)を含む場合、その量は、好ましくは1ないし70%、特に1ないし50%である。特に好ましいものは、5ないし50質量%の量、特に10ないし50%の量である。
対応する洗浄、清浄、消毒又は漂白プロセスは、通常、ペルオキシドを含む水溶液及び液1L当り0.1ないし200mgの1つ以上の式(1)及び/又は(1’)で表わされる化合物を使用することによって行われる。好ましくは、液は、液1L当り1ないし30mgの式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の化合物を含む。
本発明に従った組成物は、例えば、ペルオキシド含有強力洗浄剤又は分離漂白添加剤であり得る。漂白添加剤は、衣類が漂白なしの洗浄剤で洗浄される前に、分離液中で織物上の着色したしみを除去するために使用される。漂白添加剤はまた、漂白なしの洗浄剤と共に液中で使用され得る。しみ除去剤は、該織物に直接使用され得り、ひどい局部的な汚れの場合には、特に前処理のために使用される。しみ除去剤は、液体形態で噴霧法によって、又は固体物質の形態で使用され得る。
グラニュールが、例えば、最初に、成分D)及びE)を除いた上記した全ての成分を含む水性懸濁液を噴霧乾燥することによって出発粉末を製造し、その後、乾燥成分D)及びE)を添加し、すべてのものを一緒に混合することによって製造され得る。成分E)を成分A)、B)及びC)を含む水性懸濁液へ添加し、その後、噴霧乾燥を行い、そしてその後、成分D)を乾燥塊と混合することもできる。
成分A)及びC)は含むが、成分B)は含まない又は少ししか含まない水性懸濁液を用いて開始することもできる。懸濁液は噴霧乾燥され、その後、成分E)が成分B)と混合され、そして添加され、その後、成分D)が乾燥状態で混合される。
全ての成分を乾燥状態で一緒に混合することもできる。
アニオン性界面活性剤A)は、例えば、スルフェート、スルホネート又はカルボキシレート界面活性剤又はそれらの混合物であり得る。好ましいものは、アルキルベンゼンスルホネート、アスキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、オレフィンスルホネート、脂肪酸塩、アルキル及びアルケニルエーテルカルボキシレート又はα−スルホン脂肪酸塩、又はそれらのエステルである。
好ましいスルホネートは、例えば、アルキル基に10ないし20個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート、アルキル基に8ないし18個の炭素原子を有するアルキルスルフェート、アルキル基に8ないし18個の炭素原子を有するアルキルエーテルスルフェート、及びパーム油又は獣脂から誘導され、かつアルキル部分に8ないし18個の炭素原子を有する脂肪酸塩である。アルキルエーテルスルフェートに添加されるエチレンオキシド単位の平均モル数は、1ないし20、好ましくは1ないし10である。アニオン性界面活性剤におけるカチオンは、好ましくはアルキル金属カチオン、特にナトリウム又はカリウム、より特にはナトリウムである。好ましいカルボキシレートは、式R19−CON(R20)CH2COOM1(式中、R19は、炭素原子数9ないし17のアルキル基又は炭素原子数9ないし17のアルケニル基を表わし、R20は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、M1は、アルキル金属、特にナトリウムを表わす。)で表わされるアルカリ金属サルコシネートである。
非イオン性界面活性剤B)は、例えば、第一級及び第二級アルコールエトキシレート、特に、アルコール基1つ当り平均1ないし20モルのエチレンオキシドでエトキシ化された炭素原子数8ないし20の脂肪族アルコールである。好ましい物は、アルコール基1つ当り平均1ないし10モルのエチレンオキシドでエトキシ化された第一級及び第二級の炭素原子数10ないし15の脂肪族アルコールである。非エトキシ化非イオン性界面活性剤、例えば、アルキルポリグリコシド、グリセロールモノエーテル、及びポリヒドロキシアミド(グルカミド)が同様に使用され得る。
アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の総量は、好ましくは、5ないし50質量%、特に5ないし40質量%、より特には5ないし30質量%である。更により好ましいこれらの界面活性剤の低限は、10質量%である。
ビルダー物質C)として、例えば、アルカリ金属ホスフェート、特にトリポリホスフェート、カルボネート又は炭酸水素塩、特にそれらのナトリウム塩、シリケート、アルミノシリケート、ポリカルボキシレート、ポリカルボン酸、有機ホスホネート、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)、又はこのような化合物の混合物が考慮される。
特に適当なシリケートは、式NaHSit2t+1・pH2O又はNa2Sit2t+1・pH2O(式中、tは1.9ないし4の数を表わし、pは0ないし20の数を表わす。)で表わされる結晶性積層シリケートのナトリウム塩である。
アルミノシリケートの内、好ましいものは、ゼオライトA、B、X及びHSという名称で市販で入手できるもの、及び又はそれら成分を2つ以上含む混合物である。特に好ましい物は、ゼオライトAである。
ポリカルボキシレートの内、好ましいものは、ポリヒドロキシカルボキシレート、特にシトレート、そしてアクリレート、及び又無水マレイン酸とのそれらのコポリマーである。好ましいポリカルボン酸は、ラセミ形態又は鏡像異性的に純粋な(S,S)形態のニト
リロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、及びエチレンジアミンジスクシネートである。
特に適当なホスホネート又はアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)は、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、及びまたそれらの塩のアルカリ金属塩である。
適当なペルオキシドは、例えば、慣用の洗浄温度(5ないし95℃)で織物材料を漂白する、文献で知られかつ市販で入手可能な有機及び無機ペルオキシド(例えば、過酸化ナトリウム)を含む。
好ましい有機ペルオキシドは、例えば、アルキル鎖に、少なくとも3個の炭素原子、好ましくは6ないし20個の炭素原子を有するモノペルオキシド又はポリペルオキシドである。より好ましい物は、6ないし12個の炭素原子を有するジペルオキシジカルボキシレート、例えば、ジペルオキシペルアセテート、ジペルオキシペルセバケート、ジペルオキシフタレート及びジペルオキシドデカンジオエートであり、特に重要なのは、それらの遊離酸である。
特に好ましい物は、例えば、モノペルオキシド及びポリペルオキシド、特にフタリミドペルオキシカプロン酸、ペルオキシ安息香酸、ジペルオキシドデカン二酸、ジペルオキシノナン二酸、ジペルオキシデカン二酸、ジペルオキシフタル酸又はそれらの塩のような有機過酸又はそれらの塩である。
ペルオキシドの総含有量は、好ましくは、0.5ないし30質量%、特に1ないし20質量%、より特には1ないし15質量%である。ペルオキシドが使用される場合、より好ましいのは、2質量%、特に5質量%の下限である。
しかしながら、無機ペルオキシド、例えば、ペルスルフェート、ペルボレート、ペルカルボネート及び/又はペルシリケートを使用することが好ましい。無機及び/又は有機ペルオキシドの混合物も使用され得ると理解され得る。ペルオキシドは、様々な結晶形態で存在し、かつ様々な水含有量を有し得り、かつそれらはまた、それらの貯蔵安定性を改善するために、他の無機又は有機化合物と共に使用され得る。
組成物へのペルオキシドの添加は、好ましくは、例えば、スクリュー計量システム及び/又は流動ベッドミキサーを使用して、一緒に成分を混合することによって行われる。
組成物は、本発明に従った組合せを含むことに加えて、例えば、ビス−トリアジニルアミノ−スチルベネジスルホン酸、ビス−トリアゾリル−スチルベネジスルホン酸、ビス−スチリル−ビフェニル又はビス−ベンゾフラニルビフェニル、ビス−ベンズオキザリル誘導体、ビス−ベンズイミダゾリル誘導体又はクマリン誘導体又はピラゾリン誘導体の類からの1つ以上の蛍光増白剤を含み得る。
組成物は、更に、1つ以上の助剤を含み得る。このような助剤は、例えば、汚れ懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム;pH調節剤、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属シリケート;発泡調節剤、例えば、石鹸;噴霧乾燥及び粒状性を調整するための塩、例えば、硫酸ナトリウム;香料;及び又、適当ならば、帯電防止剤及び軟化剤、例えば、スメクタイト;漂白剤;顔料;及び/又は調色剤である。これらの成分は、特に、使用されるいかなる漂白剤にも安定であるべきである。このような助剤は、洗浄剤配合物の総質量に基づき、0.1ないし20質量%、特に0.5ないし10質量%、
より特には0.5ないし5質量%の総量で添加される。
更に、洗浄剤はまた、所望により酵素も含み得る。酵素は、しみを除去するために添加され得る。酵素は、通常、例えば、血、牛乳、草又はフルーツジュース等の
蛋白質又は澱粉によって生じるしみに対する機能を改善する。好ましい酵素は、セルラーゼ及びプロテアーゼ、特にプロテアーゼである。セルラーゼは、セルロース及びその誘導体と反応し、それらを加水分解し、グルコース、セロビオース及びセロオリゴサッカリドを形成させる酵素である。セルラーゼは、汚れを除去し、更に、織物の柔かい手触りを強化する効果を有する。慣用の酵素の例は、以下のものを含むが、これに制限されない:
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、21ないし32行に記載されたプロテアーゼ、
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、33ないし46行に記載されたリパーゼ、
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、47ないし56行に記載されたアミラーゼ、及び
米国特許第6,242,405号明細書、14欄、57ないし64行に記載されたセルラーゼ。
使用される場合、酵素は、洗浄剤配合物の総質量に基づき、0.01ないし5質量%、特に0.05ないし5質量%、より特には0.1ないし4質量%の総量で存在し得る。
漂白作用を強化するために、該組成物はまた、ここに記載された触媒を含むことに加えて、光触媒も含み、該光触媒の作用は、一重項酵素の発生に基づく。
式(1)及び/又は(1’)に従った漂白触媒を使用することに加えて、漂白活性化有効物質として既知の更なる遷移金属塩又は錯体を使用すること及び/又は慣用の漂白活性剤、即ち、過加水分解(perhydrolysis)条件下で、1ないし10個の炭素原子、特に2ないし4個の炭素原子を有する未置換の又は置換されたペルベンゾ−及び/又はペルオキソ−カルボン酸をもたらす化合物を使用することもできる。漂白活性剤は、言及された数の炭素原子を有するO−及び/又はN−アシル基、及び/又は未置換の又は置換されたベンゾイル基を含む、最初に言及した慣用の漂白活性剤が適当である。好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化グリコウリル(acylated glycouril)、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N,N−ジアセチル−N,N−ジメチルウレア(DDU)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、式(8)
Figure 0004538797
(式中、R21は、スルホネート基、カルボン酸基又はカルボキシレート基を表わし、R22は、直鎖又は枝分かれ状の(炭素原子数7ないし15)アルキル基を表わす。)で表わされる化合物、特に、SNOBS、SLOBS及びDOBAの名称で知られる活性剤、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテート及び2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフラン、及び又アセチル化ソルビトール及びマンニトール及びアシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、スクロースポリアセテート(SUPA)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロース及びオクタアセチルラクトース、並びに、アセチル化され、所望によりN−アルキル化されたグ
ルカミン及びグルコノラクトンである。独国特許出願公開第4443177号明細書から知られる慣用の漂白活性剤の組合せもまた、使用され得る。ペルオキシドと反応してペルイミン酸(perimine acid)を形成するニトリル化合物もまた、漂白活性剤として考慮される。
本発明に従った組成物に対して更に好ましい添加剤は、織物の洗浄中、洗浄条件下で織物から放出された洗浄液中の染料によって生じるしみを防止する色止め剤及び/又はポリマーである。このようなポリマーは、好ましくは、アニオン性又はカチオン性置換基の組込みによって変性され得たポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾール又はポリビニルピリジン−N−オキシド、特に5000ないし60000、より特に10000ないし50000の範囲の分子量を有するものである。このようなポリマーは、通常、洗浄剤配合物の総質量に基づき、0.01ないし5質量%、特に0.05ないし5質量%、より特には0.1ないし2質量%の総量で使用される。好ましいポリマーは、国際公開第02/02865号パンフレットで言及されたものである(特に、1頁の最終段落及び2頁の第1段落参照。)。
洗浄剤配合物は、例えば、粉末、顆粒、タブレット及び及び液体等の様々な物理形態をとり得る。その例は、とりわけ、慣用の高性能洗浄剤粉末、超圧縮高性能洗浄剤粉末及びタブレットを含む。重要な物理形態の1つは、いわゆる、洗浄機へ添加される濃縮顆粒形態である。
重要なものはまた、いわゆる、圧縮又は超圧縮洗浄剤である。洗浄剤製造の分野において、増加量の活性物質を含むこのような洗浄剤の製造に向かう傾向がある。洗浄プロセス間のエネルギー消費を最小にするために、例えば、40℃以下の低い温度、さらには室温(25℃)であっても効率的に作用する圧縮又は超圧縮洗浄剤が必要とされる。このような洗浄剤は、通常、ほんの少量の充填剤又は洗浄剤製造のために必要な硫酸ナトリウム又は塩化ナトリウムのような物質を含む。このような物質の総量は、通常、洗浄剤配合物の総質量に基づいて、0ないし10質量%、特に0ないし5質量%、より特には0ないし1質量%である。このような(超)圧縮洗浄剤は、通常、650ないし1000g/L、特に700ないし1000g/L、より特には750ないし1000g/Lの嵩密度を有する。前記洗浄剤配合物はまた、タブレットの形態でも存在し得る。タブレットの利点は、計量分配の容易さ及び取扱いの便利さにある。タブレットは、固体洗浄剤配合物の最も圧縮された形態であり、通常、例えば、0.9ないし1.3kg/Lの体積密度を有する。急速な溶解を達成するために、このようなタブレットは、一般的に、特別な溶解助剤
−カルボネート/炭酸水素塩/クエン酸等の発泡剤(effervescent)、
−セルロース、カルボキシメチルセルロース又は架橋ポリ(N−ビニルピロリドン)等の崩壊剤、
−酢酸ナトリウム(カリウム)又はクエン酸ナトリウム(カリウム)等の急速に溶解する材料、
−ジカルボン酸等の急速に溶解する水溶性硬質コーティング剤
を含む。
タブレットはまた、このような溶解助剤の組合せも含み得る。
洗浄剤配合物はまた、5ないし50質量%、好ましくは10ないし35質量%の水を含む水性液の形態、又は5質量以下、好ましくは0ないし1質量%の水を含む非水性液の形態であり得る。非水性液洗浄剤配合物は、担体として他の溶媒を含み得る。低分子量の第一級又は第二級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールが適当である。使用される可溶性界面活性剤は、好ましくは、一価アルコールであるが、ポリオール、例えば、2ないし約6個の炭素原子及び2ないし約6個のヒドロキシ基を含むもの、例えば、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、グリセロ
ール及び1,2−プロパンジオールもまた使用され得る。このような担体は、通常、洗浄剤配合物の総質量に基づき、5%ないし90質量%、好ましくは10ないし50質量%の総量で使用される。洗浄剤配合物はまた、いわゆる、“単位液体投与(unit liquid dose)”形態として使用され得る。
本発明はまた、本発明に従った触媒を含み、かつ粉末形態又はグラニュール状の洗浄剤、清浄剤又は漂白剤組成物中への配合のために適当なグラニュールにも関する。このようなグラニュールは、好ましくは、
a)1ないし99質量%、好ましくは1ないし40質量%、特に1ないし30質量%の式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物、
b)1ないし99質量%、好ましくは10ないし99質量%、特に20ないし80質量%の結合剤、
c)0ないし20質量%、特に1ないし20質量%のカプセル化材料、
d)0ないし20質量%の更なる添加剤、及び
e)0ないし20質量%の水
からなる。
結合剤(b)として、水溶性、分散性又は水乳化性アニオン性分散剤、非イオン性分散剤、ポリマー及びワックスが考慮される。
使用されるアニオン性分散剤は、例えば、市販で入手可能な染料、顔料等のための水溶性アニオン性分散剤である。
特に以下の生成物、芳香族スルホン酸とホルムアルデヒドの縮合生成物、芳香族スルホン酸と未置換又は塩化ジフェニル又はジフェニルオキシド及び所望によりホルムアルデヒドの縮合生成物、(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、重合有機スルホン酸のナトリウム塩、重合アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、重合アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルポリグリコールエーテルスルフェートのナトリウム塩、ポリアルキル化多核アリールスルホネート、アリールスルホン酸とヒドロキシアリールスルホン酸のメチレン結合縮合生成物、ジアルキルスルホ琥珀酸のナトリウム塩、アルキルジグリコールエーテルスルフェートのナトリウム塩、ポリナフタレンメタンスルホネートのナトリウム塩、リグノスルホネート又はオキシリグノスルホネート及び複素環ポリスルホン酸が考慮される。
特に適当なアニオン性分散剤は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合生成物、重合有機スルホン酸のナトリウム塩、(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、ポリアルキル化多核アリールスルホネート、重合アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、リグノスルホネート、オキシリグノスルホネート及びナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルジフェニルの縮合生成物である。
適当な非イオン性分散剤は、特に、水に乳化性、分散性、可溶性の、好ましくは少なくとも35℃の融点を有する化合物、例えば以下の化合物である:

1.8ないし22個の炭素原子を有する脂肪アルコール、特にセチルアルコール、
2.好ましくは2ないし80モルのアルキレンオキシド、特にエチレンオキシド(ここで、エチレンオキシド単位のいくつかは、スチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのように、置換エポキシドによって置換され得る。)と、8ないし22個の炭素原子を有する高級不飽和又は飽和アルコール、脂肪酸、脂肪アミン又は脂肪アミドとの、又はベンジルアルコール、フェニルフェノール、ベンジルフェノール又はアルキルフェノール(ここで、アルキル基は少なくとも4個の炭素原子を有する。)との付加生成物、
3.アルキレンオキシド、特にプロピレンオキシド、縮合生成物(ブロックポリマー)、
4.ジアミン、特にエチレンジアミンとのエチレンオキシド/プロピレンオキシド付加物、
5.8ないし22個の炭素原子を有する脂肪酸と少なくとも1つのヒドロキシ−低級アルキル基又は低級アルコキシ−低級アルキル基を有する第一級又は第二級アミンの反応生成物、又はこのようなヒドロキシアルキル基含有反応生成物のアルキレンオキシド付加生成物、6.好ましくは長鎖エステル基を有するソルビタンエステル、又はエトキシ化ソルビタンエステル、例えば、4ないし10個のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート又は4ないし20個のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、
7.プロピレンオキシドと3ないし6個の炭素原子を有する3価−ないし6価−脂肪族アルコール、例えば、グリセロール又はペンタエリトリトールとの付加生成物、及び
8.脂肪アルコールポリグリコール混合エーテル、特に、3ないし30モルのエチレンオキシド及び3ないし30モルのプロピレンオキシドと8ないし22個の炭素原子を有する脂肪族モノアルコールとの付加生成物。
特に適当な非イオン性分散剤は、式
23−O−(アルキレン−O)n−R24 (9)
(式中、R23は、炭素原子数8ないし22のアルキル基又は炭素原子数8ないし18のアルケニル基を表わし、R24は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、少なくとも6個の炭素原子を有する脂環式基又はベンジル基を表わし、“アルキレン基”は、2ないし4個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、そして、nは1ないし60の数を表わす。)で表わされる界面活性剤である。
式(9)中の置換基R23及びR24は、有利には、互いに、不飽和の炭化水素基、又は、好ましくは8ないし22個の炭素原子を有する飽和脂肪族モノアルコールを表わす。炭化水素基は直鎖又は枝分かれ鎖であり得る。R23及びR24は、好ましくは、互いに独立して、9ないし14個の炭素原子を有するアルキル基を表わす。
考慮され得る脂肪族飽和モノアルコールは、天然アルコール、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール又はステアリルアルコール、及び又、合成アルコール、例えば、2−エチルヘキサノール、1,1,3,3−テトラメチルブタノール、オクタン−2−オール、イソノニルアルコール、トリメチルヘキサノール、トリメチルノニルアルコール、デカノール、炭素原子数9ないし11のオキソアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール及び8ないし22個の炭素原子を有する直鎖状第一アルコール(アルフォール(Alfols))である。このようなアルフォールのいくつかの例は、アルフォール(8−10)、アルフォール(9−11)、アルフォール(10−14)、アルフォール(12−13)及びアルフォール(16−18)である(“アルフォール(Alfol)”は、サソル リミテッド社の登録商標である。)。
不飽和脂肪族モノアルコールは、例えば、ドデセニルアルコール、ヘキサデセニルアルコール及びオレイルアルコールである。
アルコール基は、単独で、又は2つ以上の成分の混合物の形態、例えば、大豆脂肪酸、パーム種脂肪酸又は牛脂から誘導されるアルキル基及び/又はアルケニル基の混合物で存在し得る。
(アルキレン−O)鎖は、好ましくは、式
Figure 0004538797
で表わされる二価の基である。
脂環式基の例は、シクロヘプチル基、シクロオクチル基及び好ましくはシクロヘキシル基を含む。
非イオン性分散剤として、好ましくは、式
Figure 0004538797
(式中、R25は、炭素原子数8ないし22のアルキル基を表わし、R26は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、Y1、Y2、Y3及びY4は、互いに独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、n2は、0ないし8の数を表わし、そしてn3は、2ないし40の数を表わす。)で表わされる界面活性剤が考慮される。
更に重要な非イオン性分散剤は、式
Figure 0004538797
(式中、R27は、炭素原子数9ないし14のアルキル基を表わし、R28は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、Y5、Y6、Y7及びY8は、互いに独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、基Y5、Y6の1つ及び基Y7、Y8の1つは、常に水素原子を表わし、そしてn4及びn5は、互いに独立して、4ないし8の整数を表わす。)で表わされるものである。
式(9)ないし(11)で表わされる非イオン性分散剤は、混合物の形態で使用され得る。例えば、界面活性剤混合物として、末端基で末端化されていない式(9)で表わされる脂肪アルコールエトキシレート、例えば、R23が炭素原子数8ないし22のアルキル基を表わし、R24が水素原子を表わし、そしてアルキレン−O鎖が基−(CH2−CH2−O)−を表わす式(9)で表わされる化合物、及び又は末端基で末端化されていない式(11)で表わされる脂肪アルコールエトキシレートが考慮される。
式(9)、(10)及び(11)で表わされる非イオン性分散剤の例は、炭素原子数10ないし13の脂肪アルコール、例えば、炭素原子数13のオキソアルコールと3ないし10モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドの反応生成物、及び1モルの炭素原子数13の脂肪アルコールと6モルのエチレンオキシド及び1モルのブチレンオキシドの反応生成物を含み、それは、付加生成物において、各々を、炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくはメチル基又はブチル基で末端化された末端基とすることができる。
このような分散剤は、単独で又は2つ以上の分散剤の混合物の形態で使用され得る。
アニオン性又は非イオン性分散剤の代わりに又はアニオン性又は非イオン性分散剤に加
えて、本発明に従ったグラニュールは、結合剤として水溶性有機ポリマーを含み得る。このようなポリマーは、単独で又は2つ以上のポリマーの混合物の形態で使用され得る。
考慮される水溶性ポリマーは、例えば、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー、ゼラチン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピリジン−N−オキシド、ビニルピロリドンと長鎖α−オレフィンのコポリマー、ビニルピロリドンとビニルイミダゾールのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化コポリマー、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、カプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、スチレンとアクリル酸のコポリマー、ポリカルボン酸、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、加水分解されたポリ酢酸ビニル、エチルアクリレートとメタクリレート及びメタクリル酸のコポリマー、マレイン酸と不飽和炭化水素のコポリマー、及びまた、上記したポリマーの混合重合生成物である。
これらの有機ポリマーの内、特に好ましいものは、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、加水分解されたポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、及びまた、ポリアクリレート、エチルアクリレートとメタクリレート及びメタクリル酸のコポリマー、及びポリメタクリレートである。
適当な水乳化性又は水分散性結合剤はまた、パラフィンワックスを含む。
カプセル化材料(c)は、特に、水溶性及び水分散性ポリマー及びワックスを含む。これらの材料の内、好ましいものは、ポリエチレングリコール、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、加水分解されたポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、及びまた、ポリアクリレート、パラフィン、脂肪酸、エチルアクリレートとメタクリレート及びメタクリル酸のコポリマー及びポリメタクリレートである。
考慮される更なる添加剤(d)は、例えば、湿潤剤、防塵剤、不水溶性又は水溶性染料又は顔料、及びまた、溶解促進剤、蛍光増白剤及び金属イオン封鎖剤である。
本発明に従ったグラニュールの製造は、例えば、
a)その後の乾燥/成形工程を経る、溶液又は懸濁液、又は
b)その後の成形及び凝固を経る、溶融液中の有効成分の懸濁液
から開始して行われる。
a)まず最初に、アニオン性又は非イオン性分散剤及び/又はポリマー、及び所望による更なる添加剤を水に溶解し、そして、均一な溶液が得られるまで、所望により熱を加えながら、攪拌する。その後、本発明に従った触媒を、結果として生じた水溶液中に溶解又は懸濁させる。溶液の固体含有量は、溶液の総質量に基づいて、好ましくは少なくとも30質量%、特に40ないし50質量%であるべきである。溶液の粘度は、好ましくは200mPas未満である。
本発明に従った触媒を含むこのようにして製造された水溶液は、その後、残余量を除い
て、全ての水が除去され、同時に固体粒子(グラニュール)が形成される乾燥工程を受けさせられる。既知の方法は水溶液からグラニュールを製造するために適当である。原則として、連続方法及び不連続方法の両方が適当である。連続方法、特に、噴霧乾燥及び流動ベッド粒状化方法が好まれる。
有効成分溶液が、循環熱空気でチャンバ中に噴霧される噴霧乾燥工程が特に適当である。溶液の噴霧は、例えば、1又は2つのノズルを使用して行われるか、又は急速回転ディスクの回転効果によって行われる。粒子サイズを増加するために、噴霧乾燥方法は、チャンバの全部分を形成する流動ベッド中の固体核を用いた液体粒子の更なる凝集と組合せられ得る(いわゆる、流動噴霧。)。慣用の噴霧乾燥方法によって得られた微細な粒子(<100μm)は、必要に応じて、有効成分の液滴を用いた凝集のために、排気ガス流から分離された後、更なる処理なしに、直接、噴霧ドライヤーの噴霧器の噴霧コーンに核として供給され得る。
粒状化工程の間、水は本発明に従った触媒、結合剤及び更なる添加剤からなる溶液から急速に除去され得る。噴霧コーン中に形成している液滴の凝集又は固体粒子との液滴の凝集が起こり得ることが特に意図される。
必要に応じて、噴霧ドライヤー中に形成されたグラニュールが、連続方法において、例えば、篩分け操作によって除去される。微細及び過大な粒子は、プロセスへ直接再循環させられるか(再溶解なし)、又は液体有効成分配合物中に溶解され、その後再び粒状化される。
a)に従った更なる製造方法は、ポリマーを水と混合し、その後、触媒をポリマー溶液中に溶解/懸濁させて水相を形成し、本発明に従った該触媒を相中に均一に分布させる方法である。同時に又はその後、安定な分散液を形成するために、分散安定剤の存在下において、水相を水不混和性液体中に分散させる。その後、水が、蒸留によって分散液から除去され、実質的に、乾燥粒子が形成される。これらの粒子において、触媒はポリマーマトリックス中に均一に分布される。
本発明に従ったグラニュールは、耐摩耗性で、粉塵が少なく、注ぐことができ、容易に計量できる。それらは、本発明に従った触媒の所望の濃度で、洗浄剤配合物等の配合物へ直接添加され得る。
洗浄剤中のグラニュールの着色が抑制されるべき場合、これは、例えば、白っぽい溶解性物質(“水溶性ワックス”)の液滴中でグラニュールを埋封することによって、又はグラニュール配合物へ白色顔料(例えば、TiO2)を添加することによって、又は、好ましくはグラニュールを、例えば、欧州特許出願公開第0323407号明細書に記載されたような水溶性ワックスからなる溶融液中でカプセル化し、カプセルのマスキング効果を強化するために、溶融液へ白色固体を添加することによって達成され得る。
b)本発明に従った触媒は、溶融粒状化の前の分離工程中に乾燥され、そして必要に応じて、全ての固体粒子を<50μmのサイズにするために、ミル中で乾式粉砕される。乾燥は、この目的のために慣用の装置中で、例えば、パドルドライヤー、真空キャビネット(vacuum cabinet)又はフリーズドライヤー中で行われる。
微粉砕された粒子触媒は、溶融担体材料中に懸濁され、均一化される。所望のグラニュールが、前記懸濁液から溶融液の同時凝固を伴う成形工程中で製造される。適当な溶融粒状化方法の選択はグラニュールの所望のサイズに従って行われる。原則として、0.1ないし4mmの粒子サイズのグラニュールを製造するために使用され得るいかなる方法も適
当である。このような方法は、液滴方法(冷却ベルト上での、又は冷却空気中での自由落下による凝固を伴う)、溶融小球化(ガス/液体冷却媒体)、及びその後に微粉砕工程を伴うフレーク形成であり、粒状化装置は連続して又は不連続で操作される。
溶融液から製造されたグラニュールの着色が、触媒の他に洗浄剤中で抑制されるべき場合、凝固後、グラニュールに所望の着色を与える白色又は着色顔料(例えば、二酸化チタン)を溶融液中で懸濁することもできる。
所望により、グラニュールは、カプセル化材料で覆われるか、又はカプセル化材料中にカプセル化され得る。このようなカプセル化のために考慮される方法は、慣用の方法及びまた、例えば、欧州特許出願公開第0323407号明細書に記載されたような、例えば、水溶性ワックスからなる溶融によるグラニュールのカプセル化、コアセルベーション、錯体コアセルベーション及び及び界面重合を含む。
カプセル化材料(c)は、例えば、水溶性、水分散性又は水乳化性ポリマー及びワックスを含む。
更なる添加剤(d)として、例えば、湿潤剤、防塵剤、不水溶性又は水溶性染料又は顔料、及びまた、溶解促進剤、蛍光増白剤及び金属イオン封鎖剤が考慮される。
驚くべきことに、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物はまた、例えば、壁又は床タイル上で発生する着色しみに対する顕著に改善された漂白触媒作用を示す。
それ故、硬質表面、特に、壁タイル又は床タイルにおける清浄溶液中での、ペルオキシド化合物との反応のための触媒としての式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の使用は、特に興味深い。
更に、式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物は、ペルオキシド化合物と一緒になって、優れた殺菌作用を有する。それ故、細菌を殺すための、又は細菌の攻撃に対して保護するための式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の使用も同様に興味深い。
式(1)及び/又は(1’)で表わされる金属錯体化合物はまた、有機合成に関連した選択的酸化、特に、有機分子、例えば、エポキシドを形成するオレフィンの酸化のために特に適当である。このような選択的変換反応は、特に、プロセス化学中で必要とされる。従って、本発明はまた、有機合成に関連した選択的酸化反応における、式(1)及び/又は(1’)で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の使用に関する。
以下の実施例は、本発明を説明するために示されるが、本発明を制限しない。部及びパーセントは、他に指示がない限りは質量に対するものである。温度は、他に指示がない限りは、摂氏温度を示す。
ピリミジン型の化合物の合成
実施例1:4−クロロピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
Figure 0004538797
a)工程1:
N,N−ジメチルホルムアミド10.0mL(0.130mol)を、攪拌しながら、塩化チオニル295mL(4.06mol)へ40℃で滴下添加した。その後、ピコリン酸100g(0.812mol)を30分かけて添加した。混合物を注意深く70℃まで加熱し、この温度で24時間攪拌し、発生したガスを、水酸化ナトリウム溶液で充填した洗浄ボトルを通して排出した。濃縮、及びトルエン100mLを用いた更なる3回の共蒸発を行い、その生成物を、溶媒で440mLまで希釈し、そしてその溶液を無水エタノール120mL及びトルエン120mLの混合物中に導入した。混合物を、その体積の約半分まで濃縮し、4℃まで冷却し、吸引下で濾去し、トルエンで洗浄した。4−クロロピリジン−2−カルボン酸エチルエステル塩酸塩がベージュ色の吸湿性粉末の形態で得られた。
b)工程2
工程1で得られた塩酸塩を酢酸エチル300mL及び脱イオン水200mL中で処理し、4N水酸化ナトリウム溶液で中性にした。相分離後、抽出を酢酸エチル200mLを用いて2回行った。有機相を組合せ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。これによって、4−クロロピリジン−2−カルボン酸エチルエステルを、必要に応じた蒸留によって精製され得る褐色オイルの形態で得た。1H−NMR(360MHz,CDCl3):8.56(d,J=5.0Hz,1H);8.03(d,J=1.8Hz,1H);7.39(dd,J=5.4,1.8Hz,1H);4.39(q,J=7.0Hz,2H);1.35(t,3H,J=7.0Hz).
実施例2:3−(4−クロロピリジ−2−イル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル
Figure 0004538797
窒素雰囲気下で、水素化ナトリウム4g(パラフィンオイル中約60%分散、約100mmol)を、n−ヘキサン60mLで2回洗浄し、その後、無水テトラヒドロフラン400mLを添加した。混合物を50℃まで加熱し、2時間かけて、無水テトラヒドロフラン60mL中4−クロロピリジ−2−カルボン酸エチルエステル13.36g(72mmol)及び酢酸エチル10.04g(114mmol)の溶液を滴下したが、その間、混合物は激しく沸騰を始めた。発熱反応が静まったら、攪拌を室温で12時間行い、反応を完了させる。黄色懸濁液を氷水400mL中に注ぎ、15%塩酸で中和し、溶液を、その体積の半分まで濃縮した。その後、抽出を、酢酸エチル200mLを用いて2回行い、有機抽出物を一緒にし、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。これによって、3−(4−クロロピリジ−2−イル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル14.5gを、明るい褐色オイルの形態で得、それを更なる精製なく更なる合成に使用した。
1H−NMR(360MHz,CDCl3):[12.33(s,1H,enol)];8.53(d,J=5.4 Hz,1H)[8.48(d,J=5.4 Hz,1H,enol)];8.02(d,J=2.3Hz,1H)[7.88(d,J=1.8Hz,1H,enol)];7.49−7,44(qm,2H)[7.35−7.30(qm,1H,enol)];[6.31(s,1H,enol)];4.19−4.11(m,4H
)[4.29−4.22(qm,2H,enol)];1.24−1.17(tm,3H)[1.33−1.27(tm,3H,enol)].
実施例3:6−(4−クロロピリジ−2−イル)−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール(配位子PM1)
Figure 0004538797
3−(4−クロロピリジ−2−イル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル13.15g(58mmol)をエタノール400mL中に溶解し、2−アミジノピリジン塩酸塩9.10g(58mmol)を添加した。4N 水酸化ナトリウム溶液14.44mLを添加した後、還流を7時間行った。混合物を冷却し、その元の体積の5分の1まで濃縮した。粗生成物を濾去し、メタノールから再結晶化し、ベージュ色の針状の形態で6−(4−クロロピリジ−2−イル)−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オールを得た。
1H−NMR(360MHz,CDCl3): 12.33(brs,1H);8.76(d,J=4.5 Hz,1H);8.69(d,J=5.4 Hz,1H);8.62(d,J=7.7 Hz,1H);8.50(d,J=1.8 Hz,1H);8.15−8.03(tm,1H);7.75−7.63(m,2H);7.25(s,1H).
実施例4:6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール(配位子PM2)
Figure 0004538797
2−メチル−2−ブタノール50mL中6−(4−クロロピリジ−2−イル)−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール3.51g(12.3mmol)、1−メチルピペラジン27.4mL(303mmol、20当量、30.38g)及び塩化亜鉛(II)84mg(0.05mmol、0.05当量)の混合物を22時間還流し、回転エバポレーターを使用して乾燥するまで濃縮した。水50mLを添加し、EDTA3.6gを添加し、希薄な水酸化ナトリウム溶液を使用して、pHを9に調整した。各々、クロロホルム150mLを使用して、3回抽出を行い、有機抽出物を一緒にし、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。回転エバポレーターを使用して濃縮を行い、粗生成物を、トルエンから再結晶化させた。6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オールを白色固体の形態で得た。
1H−NMR(360MHz,CDCl3):10.99(brs,1H);8.56(d,J=4.1 Hz,1H);8.44(d,J=7.7Hz,1H);8.25(d,J=5.9Hz,1H);7.91−7.81(tm,1H);7.78(s,1H);7.48−7.33(tm,1H);6.66−6.56(m,1H);3.39(t,J=5.0Hz,4H);2.53(t,J=5.0Hz,4H);2.30(s,3H).
実施例5:配位子PM3を形成するための、沃化メチルを使用した6−[4−(4−メ
チル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オールの四級化
Figure 0004538797
沃化メチル417mg(2.94mmol、0.98当量)をアセトニトリル20mL中6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール1.045g(3mmol)の懸濁液へ滴下添加した。混合物を室温で14時間攪拌し、その後、60℃で10分間加熱し、冷却し、結果として生じた四級化6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オールを白色粉末の形態で濾去した。
1H−NMR(360MHz,D2O):8.33(d,J=4.5 Hz,1H);7.73−7.64(m,1H);7.64−7.56(m,1H);7.42−7.31(m,2H);6.78(d,2.3Hz,1H);6.33(s,1H);6.31−6.26(m,1H).
実施例6:2,6−ジ(2−ピリジル)−4−ピリミジノール(配位子PM4)
(注文No.11G−917でバイオネット社から得られる)
Figure 0004538797
ESI−MS:m/z=251[M+H]+
実施例7:4−クロロ−2−シアノピリジン
Figure 0004538797
N,N−ジメチルホルムアミド5.0mL(0.16当量)を、攪拌しながら40℃において、塩化チオニル150mL(2.06mol)へ滴下添加した。その後、ピコリン酸50g(0.406mol)を30分かけて添加した。混合物を注意深く70℃まで加熱し、この温度で24時間攪拌し、発生したガスを、水酸化ナトリウム溶液で充填した洗浄ボトルを通して排出した。濃縮、及びトルエン50mLを用いた更なる3回の共蒸発を行った。ジエチルエーテル300mLを、得られた酸塩化物−塩酸塩へ添加した。混合物を、氷/水浴を使用して、0℃まで冷却し、25%水酸化アンモニウム溶液250mLを注意深く添加した。混合物を、室温まで温め、16時間攪拌し、反応を完了させた。濾過を行い、濾過残渣をクロロホルム400mL中で煮沸し、副生成物を除去し、メタノール350mLから再結晶化した。更なる生成なしに反応させられる4−クロロ−2−ピコリン酸アミドを黄色がかった固体形態で得た。該方法で得られたアミド3.13g(0.2mol)をジクロロメタン490mL中で懸濁させ、氷/水浴を使用して0℃まで冷却した。N,N−ジメチルホルムアミド46.5mLを添加した後、該温度に維持している間
、オキシ塩化リン36.7mLを20分かけて滴下添加し、冷却しながら、更に6時間攪拌を行った。その後、水100mLを添加し、混合物を、4N 水酸化ナトリウム溶液を使用して中和し、室温で一晩中攪拌した。有機溶媒を、回転エバポレーターを使用して除去し、その水層を、クロロホルム250mLを使用して3回抽出した。濃縮及び高真空下で粗成生物を乾燥させた後、70ないし90℃、0.2ミリバールで昇華を行い、黄色がかった固体の形態で4−クロロ−2−シアノピリジンを得た。
1H−NMR(360MHz,CDCl3):8.64(d,5.0Hz,1H);7.72(d,J=1.8Hz,1H);7.56(dd,J=5.0,1.8Hz,1H).
実施例8:2−アミジノ−4−クロロピリジン塩酸塩
Figure 0004538797
メタノール40mL中4−クロロ−2−シアノピリジン6.93g(50mmol)をナトリウムメトキシド0.27g(5mmol)で1時間処理した。塩化アンモニウム3.00g(56mmol)を添加した後、還流を2時間行った。その後、揮発成分を真空中で除去した。得られた2−アミジノ−4−クロロピリジン塩酸塩を更なる精製なしに反応させた。
1H−NMR(360MHz,D2O):8.61−8.57(dm,1H);8.05(s,1H);7.77−7.80(m,2H).
実施例9:2,6−ビス(4−クロロピリジ−2−イル)−ピリミジン−4−オール(配位子PM5)
Figure 0004538797
方法は、2−アミジノピリジン塩酸塩の代わりに、実施例8からの2−アミジノ−4−クロロピリジン塩酸塩を使用したことを除いて、実施例3の6−(4−クロロピリジ−2−イル)−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール(配位子PM1)の場合に記載した通りである。DMSOからの再結晶化の後、2,6−ビス(4−クロロピリジ−2−イル)−ピリミジン−4−オール(配位子PM5)を無色の固体形態で得た。
1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.53(brs,1H);8.74(d,J=5.0Hz,1H);8.74(s,1H);8.71(d,J=5.0Hz,1H);8.64(d,J=2.3Hz,1H);7.83(dd,J=5.0,2.3 Hz,1H);7.71(dd,J=5.0,2.3Hz,1H);7.30(s,1H).
実施例10:2,6−ビス[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−ピリミジン−4−オール(配位子PM6)
Figure 0004538797
1.16g(3.62mmol)、N−メチルピペラジン8.04mL(72mmol)、塩化亜鉛(II)25mg及び2−メチル−2−ブタノール36mLの混合物を、16時間還流し、冷却し、濾過し、2−プロパノールからの再結晶化を行った。2,6−ビス[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−ピリミジン−4−オール(配位子PM6)を黄色がかった固体の形態で得た。
1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):11.92(brs,1H);8.31(d,J=5.9Hz,1H);8.30(d,J=5.9Hz,1H);7.94(brs,2H);7.16(s,1H);7.08(dd,J=6.3,2.7 Hz,1H);6.958(dd,J=6.3,2.7Hz,1H);3.52−3.41(m,8H);2.54−2.49(m,4H);2.48−2.43(m,4H);2.24(s,6H).
実施例11:配位子PM7を形成するための、沃化メチルを使用した2,6−ビス[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−ピリミジン−4−オール(配位子PM6)の四級化
Figure 0004538797
沃化メチル0.12mL(1.84mmol)をアセトニトリル18mL中実施例10からの2,6−ビス[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−ピリミジン−4−オール(配位子PM6)411mg(0.92mmol)へ添加した。混合物を室温で16時間攪拌し、濾過し、残渣をクロロホルムで洗浄した。四級化配位子PM7が無色の固体形態で得られた。
1H−NMR(360MHz,D2O):8.25(d,J=6.3Hz,1H);8.19(d,J=5.9Hz,1H);7.78(d,J=2.7Hz,1H);7.50(d,J=2.3Hz,J=1H);7.05(dd,J=6.3Hz,2.7Hz,1H);6.92(dd,J=5.9Hz,2.3Hz,1H);6.89(s,1H);3.88−3.83(tm,4H);3.81−3.76(tm,4H);3.66−3.61(m,8H);2.30(s,3H);2.28(s,3H).
トリアジン型の化合物の合成
実施例12:4,6−ジ−ピリジ−2−イル−[1,3,5]トリアジン−2−オール(配位子TZ1)
Figure 0004538797
水素化ナトリウム1.0g(パラフィンオイル中約60%分散、約25mmol)を、ジメチルスルホキシド100mL中2−シアノピリジン5.21g(50mmol)及びウレア1.50g(25mmol)の溶液へ少しずつ添加した。その結果生じた懸濁液を3時間室温で維持し、その後、75℃において23時間加熱し、冷却し、そして、氷水100mL中に注いだ。混合物を、2N 硫酸で中和し、そして、その粗生成物を濾去し、メタノール55mLから再結晶化し、4,6−ジ−ピリジ−2−イル−[1,3,5]トリアジン−2−オールを白色固体の形態で得た。
1H−NMR(360MHz,CD3OD):8.68−8.6(m,4H);7.95(ddd,J=7.7,7.7,1.8Hz,2H);7.50(ddd,J=7.7,4.5,1.4Hz,2H).
実施例13:4,6−ジ−ピリジ−2−イル−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミン(配位子TZ2)
F.H.ケース他、J.Am.Chem.Soc.1959年、81、905−906に従った合成
Figure 0004538797
水素化ナトリウム1.0g(パラフィンオイル中約60%分散、約25mmol)を、ジメチルスルホキシド100mL中2−シアノピリジン5.21g(50mmol)及びグアニジン塩酸塩2.39g(25mmol)の混合物へ少しずつ添加した。室温において2時間攪拌を行い、その後、75℃において23時間攪拌を行った。混合物を冷却し、氷水100mL中に注ぎ、濾過し、真空中で乾燥させた後、4,6−ジ−ピリジ−2−イル−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミンを白色固体の形態で得た。
1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):8.82−8.73(md,2H);8.44(d,J=8.1Hz,2H);8.10−7.95(tm,2H);7.90(brs,2H);7.64−7.55(m,2H).
金属錯体の合成
実施例14:6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール(配位子PM2)とのマンガン錯体
塩化マンガン四水和物503mg(2.5mmol)を水200mL中6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール886mg(2.5mmol)の溶液へ添加した。その後、溶液を凍結乾燥させた。C1920Cl2MnN6O×2.92H2O、黄色固体。計算値 C 43.32 H 4.94 N 15.95 Cl 13.46 Mn 10.43 H2
9.98,実測値 C 43.10 H 4.95 N 16.03 Cl 13.29 Mn 10.4 H2O 9.99.
実施例15:四級化6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール(配位子PM3)とのマンガン錯体
塩化マンガン四水和物119mg(0.6mmol)を水200mL中四級化6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジ−2−イル]−2−ピリジ−2−イル−ピリミジン−4−オール294mg(0.6mmol)の溶液へ添加した。その後、溶液を凍結乾燥させた。C2023Cl2MnN6O×3.75H2O、黄色がかったオレンジ色固体。
計算値 C 35.13 H 4.50 N 12.29 Cl 10.37 Mn 8.03 H2O 9.88,実測値 C 35.38 H 5.00 N 12.39 Cl 10.70 Mn 7.99 H2O 9.87.
適用実施例
適用実施例1:(洗浄剤中の漂白作用)
白色綿織物7.5g及び茶しみがついた綿織物2.5gを洗浄液80mL中で処理した。液は、7.5g/Lの濃度で、標準洗浄剤(IEC60456A*)を含む。過酸化水素濃度は8.6mmol/Lであった。触媒濃度(上記したように、メタノール又は水中で製造された塩化マンガン(II)四水和物と該配位子の1:1錯体)は50μmol/Lであった。洗浄プロセスはリニテスト(LINITEST)装置中の鋼製ビーカー中で40℃において30分間行った。漂白結果を評価するために、処理によってなし遂げられるしみの明度DYの増加(CIEに従った明度の差)を、触媒の添加なしで得られた値と比較して分光測光法によって決定した;表1参照。
表1
Figure 0004538797
触媒なしの洗浄プロセス(DY=0)と比較して、明度の明らかな増加が実施例から分かり得る。
適用実施例2:(汚れた表面に対する清浄性能)
典型的なカビの固有の色の原因である顔料であるメラニンで汚された濾紙を、室温で、炭酸水素ナトリウム0.4%、炭酸ナトリウム0.5%、非イオン性界面活性剤(脂肪アルコールポリエチレングリコールエーテル)0.2%、過酸化水素2%及び、所望により、適用実施例1に記載したように製造した触媒100ppmを含む溶液で湿らした。20分後、濾紙を水で洗浄し、室温で乾燥させた。試験前及び後の濾紙の明度Yを、(CIEに従った)反射分光分析法によって決定し、漂白性能を、2つの測定値(DY)間の差として決定した(表2)。触媒の漂白性能を評価するために、触媒なしの上記溶液を使用して対照実験を行った。
表2:
Figure 0004538797
結果は、過酸化水素の漂白性能が本発明に従った触媒を使用することによって本質的に増加し得ることを示した。
適用実施例3:(溶液中のモリンの酸素を使用した触媒漂白)
触媒溶液(上記したような、メタノール又は水中に塩化マンガン(II)四水和物と該配位子のMn錯体10μM)を、時間t=0において、炭酸塩緩衝液(pH10)10mM中モリン160μMの溶液へ添加した。溶液の吸光度を、攪拌装置を備えた温度制御可能な容器へ移し、40℃で、410nmの波長において、50分間にわたり測定した。5分間の試験継続時間後の脱色の評価を、表3において%で示す。
表3:
Figure 0004538797
本発明に従った物質の漂白作用は、対照物(触媒なしの系)の作用及び過酸化水素10mMのみのものの作用より優れていることが分かり得た。
適用実施例4:(セルロースの接触漂白)
セルロース[TMP−CT CSF129,Ref.No.P−178635(ISO57.4)]20gを水1L中に41時間浸漬し、その後、ミキサー中で2分間攪拌し、ペースト状のパルプを得た。水性緩衝液(炭酸ナトリウム49g/L)190mL中そのように製造されたパルプ50g、及び更に、過酸化水素10mM、及び所望により、(上記したように製造された)配位子PM2を有するマンガン触媒2μMを含む漂白浴を30分間23℃に維持した。その後、濾過及びの空気乾燥を行った。その後、圧縮し、直径10cmの円形シートに形成した試料を、明度Yを得るために試験した(CIEに従って、反射分光分析法)。結果を以下の表4に示す。
表4:様々な系のセルロース試料の明度測定
Figure 0004538797
より淡い着色のセルロース試料は触媒漂白系を使用することによって得られることが、表4から明らかである。
適用実施例5:(溶液中での触媒によるリグニン漂白)
3つのガラスビーカーを様々なリグニン含有混合物で充填した:
系1は、炭酸塩緩衝液(pH10)0.1M及びアルカリ金属/リグニン溶液(アルドリッチ番号37、095−9;10g/L溶液5mL)を含む試験溶液200mLを含有する
系2は、更に、過酸化水素溶液20mMを含有する。
系3は、系2に、更に、上記したように製造した、配位子PM2を有するマンガン触媒10μMを含有する。
425nm波長における吸収は、該系の漂白活性の測定のように、35分後に、分光光度分析によって決定した。
表5:425nmにおける吸収測定
Figure 0004538797
触媒系3は、触媒のない系1及び2より良好なリグニン漂白作用を有することが、表5から明らかであり得る。
適用実施例6:(パルプの脱リグニン化)
カッパー価26.4の軟材セルロース5g(乾燥質量)を、pH10の炭酸塩緩衝液71mL(0.4%炭酸水素ナトリウム及び0.5%炭酸ナトリウム)及び30%過酸化水素溶液13.3mLと共に、プラスチックバッグ中に入れた。塩化鉄(III)及び配位子PM2の等モル混合物の水性溶液を混合することによって、触媒溶液をあらかじめ製造した。触媒53.2ppmをパルプへ添加した。このようにして得られたパルプを徹底的に混練し、その後、水浴中で、90分間、40℃の温度制御下で維持した。
その後、濾過を行い、パルプを熱水(60℃)で3回洗浄した。処理後のパルプのカッパー価を、TAPPI T236om−99に従って決定したところ、17.5であった。触媒なしの対照実験におけるパルプのカッパー価は19.6であった。このように、触媒の使用はカッパー価の更なる減少をもたらした。
適用実施例7:(染料移動抑制(DTI)のための触媒としての作用)
本出願に従って、目的は、特に、洗浄液中において、移動染料の再沈着を防止することにある。白色綿織物7.5gを洗浄液80mL中で処理した。液は、7.5g/Lの濃度の標準洗浄剤(IEC60456A*)、過酸化水素8.6mmol/L及び試験染料、リアクティブ ブルー238(100%配合物6mg/L)の溶液を含む。触媒溶液は、塩化マンガン(II)四水和物又は塩化鉄(II)及び適当な配位子の水性溶液を混合することによってあらかじめ製造した。このようにして、液中50μmol/Lの触媒濃度を確実にした。洗浄プロセスはリニテスト(LINITEST)装置中の鋼製ビーカー中で40℃において30分間行った。触媒の活性を試験するために、DTI活性を決定した。DTI(染料移動抑制)活性aは以下のパーセントとして定義された。
a=([Y(E)−Y(A)]/[Y(W)−Y(A)])*100
式中、Y(W)、Y(A)及びY(E)は、白色材料の、触媒の添加なしに処理された材料の、及び触媒を添加し処理した材料の(その順番での)CIE明度値を表わす。a=100%は、白色材料のしみを完全に防止する完全触媒に相当する。試料の反射スペクトルをスペクトラフラッシュ2000(SPECTRAFLASH2000)を使用して測定し、標準CIE法に従って明度値(D65/10)に変換した。結果を以下の表6に示す。
表6
Figure 0004538797
染料移動を抑制する触媒の能力は表6から明らかである。

Claims (10)

  1. 式(1)
    [LnMempzq (1)
    {式中、
    Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
    Xは、配位基又は架橋基を表わし、
    n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
    pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
    zは、金属錯体の電荷を表わし、
    Yは、対イオンを表わし、
    q=z/(Yの電荷)、及び、
    Lは、式(2)
    Figure 0004538797
    [式中、
    Qは、N又はCR10を表わし、
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の、酸化反応のための触媒としての使用。
  2. 式(1')
    [L'nMempzq (1')
    {式中、Meは、マンガン、チタン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅を表わし、
    Xは、配位基又は架橋基を表わし、
    n及びmは、互いに独立して、1ないし8の値を有する整数を表わし、
    pは、0ないし32の値を有する整数を表わし、
    zは、金属錯体の電荷を表わし、
    Yは、対イオンを表わし、
    q=z/(Yの電荷)、及び、
    L'は、式(2')
    Figure 0004538797
    [式中、
    Qは、N又はCR10を表わし、
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415、−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は置換されたアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わすが、但し、置換基R1ないしR10の少なくとも1つは、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合していない四級化窒素原子を含む。]で表わされる配位子を表わす。}で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物の、酸化反応のための触媒としての使用を含む、請求項1に記載の使用。
  3. 酸化が、分子酸素及び/又は空気を使用して行われる、請求項1又は2に記載の使用。
  4. 式(1a)
    [LnMempzq (1a)
    (式中、全ての置換基は、請求項1に定義した通りである。)で表わされる金属錯体化合物であるが、但し、Meが鉄(II)であり且つLが、式(2)で表される配位子のうち、QがNを表わし、R 5 がNH 2 を表わし、R 3 及びR 7 が共に水素原子又はエチル基を表わし、R 1 、R 2 、R 4 、R 6 、R 8 及びR 9 が全て水素原子を表わす配位子である金属錯体化合物、並びに、Meが鉄(II)であり且つLが、式(2)で表される配位子のうち、QがCHを表わし、R 5 が水素原子、塩素原子、フェニル基、ヒドロキシ基又はメトキシ基を表わし、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 6 、R 7 、R 8 及びR 9 が全て水素原子を表わす配位子である金属錯体化合物を除く
  5. Lが、式(3a)及び/又は(3b)
    Figure 0004538797
    [式中、
    R'5は、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換のフェニル基、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、R13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
    13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わし、
    R'3及びR'7は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ヒドロキシ基;アルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基;又は−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;又は−N(R12)−N−R1314(式中、R12は、水素原子;炭素原子数1ないし12のアルキル基、又は未置換の、又は(アルキル部分をヒドロキシ基で置換された)N−モノ−もしくはN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で置換されたフェニル基を表わし、
    13及びR14は、互いに独立して、水素原子、未置換の又はヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基、未置換のフェニル基又は上記したように置換されたフェニル基を表わすか、又は、
    13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、未置換の又は少なくとも1つの未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環、特にピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はアゼパン環を形成する。)を表わす。]で表わされる化合物を表わす、請求項記載の式(1a)で表わされる金属錯体化合物。
  6. 式(1'a)
    [L'nMempzq (1'a)
    (式中、全ての置換基は請求項で定義した通りである。)で表わされる金属錯体化合物。
  7. 式(4')又は(5')
    Figure 0004538797
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、
    水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わすが、但し、置換基R1ないしR10の少なくとも1つは、3つの環、A、B及び/又はCの1つに直接結合していない四級化窒素原子を含む。]で表わされる請求項2又は6に記載の配位子L'。
  8. 式(6)
    Figure 0004538797
    [式中、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子;未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わし、R3は、炭素原子数1ないし4のアルキル基で、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基で、ヒドロキシ基で、スルホ基で、スルファト基で、ハロゲン原子で、シアノ基で、ニトロ基で、カルボキシ基で、アミノ基で、未置換の又はアルキル部分をヒドロキシ基で置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基で、N−フェニルアミノ基で、N−ナフチルアミノ基で、フェニル基で、フェノキシ基で又はナフチルオキシ基で、置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基で、又は、置換された又は未置換のアリール基で置換されたフェニル基;−CH3;炭素原子数3ないし18のアルキル基;シアノ基;ハロゲン原子;ニトロ基;−COOR11又は−SO311(式中、R11は、各々の場合において、水素原子、カチオン、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−SR12、−SO212又は−OR12(式中、R12は、各々の場合において、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わす。);−NR1314;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N+131415;−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR1314;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−NR13142;−N(R12)−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+131415;−N[(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−N+1314152;−N(R12)−N−R1314;又は−N(R12)−N+131415(式中、R12は、上記で定義した通りであり、かつ、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、又は、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、又は、置換された又は未置換のアリール基を表わすか、又はR13及びR14は、それらを結合する窒素原子と一緒になって、更なるヘテロ原子を含み得る、未置換の又は置換された5−、6−又は7員環を形成する。)を表わす。]で表わされる請求項1、4及びのいずれか1項に記載の配位子L。
  9. I)0ないし50%のA)アニオン性界面活性剤及び/又はB)非イオン性界面活性剤、II)0ないし70%のC)ビルダー物質、
    III)1ないし99%のD)ペルオキシド、
    IV)E)洗浄剤、清浄剤、消毒剤又は漂白剤を液に0.5ないし20g/L添加した場合、0.5ないし50mg/液1L、好ましくは1ないし30mg/液1Lの濃度となる量の請求項ないしのいずれか1項に記載の式(1)及び/又は(1')で表わされる少なくとも1種の金属錯体化合物、及び
    V)100%までの水
    からなり、各々の場合における%は、組成物の総量に基づく質量%である洗浄剤、清浄剤、消毒剤又は漂白剤組成物。
  10. a)1ないし99質量%の請求項ないしのいずれか1項に記載の式(1)及び/又は(1')で表わされるの金属錯体化合物、
    b)1ないし99質量%の結合剤、
    c)0ないし20質量%のカプセル化材料、
    d)0ないし20質量%の更なる添加剤、及び
    e)0ないし20質量%の水
    からなる固体配合物。
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