JP4536511B2 - 内燃機関用流体旋回装置 - Google Patents

Description

この出願は２００２年６月５日に出願されたアメリカ出願第２９／１６１，７４３号および２００２年１２月９日に出願されたアメリカ特許出願第１０／３１４，２３８号の優先権を主張するものである。
アメリカ出願第２９／１６１，７４３号 アメリカ特許出願第１０／３１４，２３８号

この発明は内燃機関用吸入排出システムに関するものであり、特に吸入通路を通って流れる流体中に空気と燃料とのより完全な混合を与えることにより高い燃焼効率を与える吸入システムに関するものである。

さらにこの発明は排出システムを通って流れる排出気体を改善することにより高い燃焼効率を与える排出システムに関するものである。

従来の内燃機関の吸入システムにおいては、吸入通路の壁近くを動く流体流、つまり層状の流体流は一般に霧化されていないガソリン粒子をかなり含んでいる。霧化されていない燃料は容易に燃焼しない。しかして流体流中の燃料の不完全霧化は燃料の完全燃焼を阻害する。この結果層状流は内燃機関の燃焼効率を低減する。

加えて、燃料流の吸入通路の壁に対する接触により発生する摩擦力およびガソリン分子と空気分子との間の重量密度の違いの故に、層状の流体流は残余の流体流より遅い速度で通路を移動する。加えてこの速度の違いはガソリン粒子と空気粒子との混合を妨げて、流体の不完全燃焼を助成しかつ内燃機関の効率を低減する。

吸入通路を通る流体流の乱流は層状流体流を減らし空気と燃料との混合を改善する。乱流がキャブレーター（または燃料注入システム）に入る空気中、吸入マニフォルドまたは吸入ランナーを通る流体流中、または吸入ポートまたは内燃機関の吸入弁周囲を通る流体流中で生じると、そのような効果が現れる。したがって吸入システム中の種々の場所においてそのような乱流を生じさせる種々の装置やシステムが設計されてきた。

燃料導入サブシステムに入る空気中で乱流を起こすべく設計された従来のある装置はベーンを有しており、これを通過する空気を偏向させて空気に旋回運動を与える。またある装置はハブまたは中央体を具えていて、これに装置のベーンが取り付けられている。

中央体はベーンに剛性を付与し、ベーンは偏向のエネルギーを吸収せずむしろエネルギーを流体に戻す。中央体は一般に流線形であって、流体流の妨害を低減し好ましくない乱流を生成する負圧領域を低減する。

従来の装置または吸入空気乱流を発生するシステムの主たる不利点のひとつはそれがシステムを通る空気流を制限するということである。この不利な点により内燃機関に与えられる空気と燃料との最大量が減少し、その最大馬力出力を低減する。

旋回を生じまた吸入空気の乱流を発生する装置の一例としてはアメリカ特許第５，９４７，０８１号に開示されたものがある。この装置はスリットと凹状部分と凸状部分とを具えたベーンを有している。ベーンの小さな凹凸状面積部分は比較的鋭い偏向角度で空気流の小さい部分を偏向する。
アメリカ特許第５，９４７，０８１号

この高程度の偏向は空気流の乱流を生成する。この乱流は流体流の円滑なブレンドまたは混合よりは流体流分子の衝突を招く。したがって衝突がエネルギーを吸収して、流体流の速度を減少させて、流体流を低減する。

他にも従来技術装置の重要な不利な点は、内燃機関システムに搭載するには困難でかつ高価であるということである。アメリカ特許第４，４２４，７７７号に開示された従来の装置は吸入弁周囲に装備する必要があり、購入者が内燃機関を分解して内燃機関の部品を適宜加工して装置に適合するようにする必要がある。しかしこれは時間を要し高価な労力も必要なので多くの自動車所有者にとって実務的ではない。
アメリカ特許第４，４２４，７７７号

同様に、他の従来技術装置も吸入マニフォルドまたはランナー中に装備する必要があり、購入者はそのような装置を装備するために内燃機関の主要な部品を分解する必要がある。しかし、これは時間を要し機械技術も必要なので、多くの自動車所有者にとって実務的ではない。

従来の吸入流体乱流発生システムにあっては、内燃機関のスロットル位置に応じて乱流の効果が変わることが設計者によって認識されている。アメリカ特許第４，４２４，５９８号には自動車旋回発生システムが開示されており、該システムは内燃機関の負荷と作動状態に反応する。基本的には該ツツミシステムにはキャブレーターのスロットル弁に反応するピボット軸が使用されており、燃焼室内に生成される旋回を変えている。しかし該システムの不利な点は適正に装備することが困難であることである。
アメリカ特許第４，４２４，５９８号

排出システムにおいては、内燃機関からの排出気体流の効果を改善すると燃焼効率を改善できることが、設計者により認識されている。したがって排出システムからの排出気体流の速度を増加して燃焼室および排出ポートからの排出気体を掃気する多くの排出システムがあった。ある排出ヘッダーシステムにあっては、回収パイプの内周の周りに排出パイプを位置させて、回収パイプからの排出気体の旋回を渦流中に発生させて、そこからの排出気体流を高めている。

これらのシステムは排出および吸入流体流を改善するのに有効であり、これにより燃焼を改善している。しかしそのようなシステムでは内燃機関を調整し直しかつ主たる内燃機関部品を交換する必要があり、多くの自動車所有者にとっては実務的ではなかった。

旋回または乱流発生の効果と空気流の制限との間での妥協を行っている従来のシステムや装置にあっては、空気旋回または空気乱流発生装置やシステムには多くの要求があった。加えて多くの従来システムにあっては、必要とされる旋回または乱流が甚だしい内燃機関部品の変更と労力消費とを必要とした。

したがって必要とされるのは、装備に特別な用具を必要とせず人手で簡単に装備できる吸入・排出流体旋回装置である。さらに必要なのは高い旋回発生を与えかつ最少の流体流制限をもたらす吸入・排出流体旋回装置である。

この発明の第１の目的は、内燃機関の空気が流入する燃料導入サブシステムのための吸入通路内に配置できる空気旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は、流体流の高められた旋回を与える角度と形状を具えた構成部品を有した吸入・排出流体旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は、最少の構成部品を有して通る流体流の制限を最少にする吸入・排出流体旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は、構成部品を有して通る流体流への制限を最少にする形状を備えた、吸入・排出流体旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は装備のために内燃機関の主たる部品を分解する必要のない空気旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は内燃機関の吸入空気通路中に人手で装備できる空気旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は構造的に柔軟であって内燃機関の吸入空気通路にきっちりと嵌合する空気旋回装置を提供することにある。

この発明の他の目的は背圧を低減する排出気体旋回装置を提供することにある。

本質的にこの発明の装置は内燃機関の流体流通路内に配置されるものであって、そこを通る流れを偏向させて、流体に回転または旋回運動を与えるものである。この旋回運動は通路壁から流体を離間させて、流体流に牽引を及ぼす摩擦力を生じる通路壁への連続的な接触を低減するものである。

吸入通路内に配置されると、旋回は空気と燃料との混合を高めて、燃料混合物の完全な燃焼をもたらすのである。テイルパイプまたは排出パイプ中に配置されると、旋回はそうでなければ背圧の減少を引き起こす排出気体速度の減少を少なくして、内燃機関のパワー出力を増加させるのである。

該装置は、流体流内に配置されたベーンを組み込むことにより、流体流を旋回させる目的を達成するのである。該ベーンは角度付きであり、これにより流体を回転運動へと横方向に偏向させるのである。

該装置はベーンが搭載されたケースを有している。このケースは流体流の通過のために長手方向両端において開口している。このケースの寸法と形状とは種々の自動車の吸入ダクトまたは通路および排出パイプに適合するようになっている。これにより使用者は人手で簡単に装置を吸入ダクトまたは排出パイプ中に挿入でき、そこで該装置は付属の部材なしに適合配置されるのである。

ベーンは最少の流体流の制限でかつ最大の効率で旋回効果を得るべく（端部で）特殊に湾曲されかつ形状付けられている。ベーンはケースの中央領域におけるよりもケースの内周縁において長手方向に長くなっている。ベーンの周縁部は大きく、したがってベーンの小さな中央部分よりもより偏向を与えるようになっている。これには所望の旋回をより効率よく与えるので好ましい。

何故ならば、発生された旋回は本質的に中央軸についての空気回転であり、通路のより周縁領域における空気は中央に位置する領域より多く回転するのである。この結果、ケースの周縁部分における流偏向はケースの中央軸についての所望の流体回転を発生するのにより効果的となるのである。同様に、ケースの中央領域付近ではベーン部分は偏向を生じることが少なく、これに伴って旋回が効率悪く発生されるケースの領域では流体流制限も少なくなるのである。

ベーンの下端または後端もまた湾曲されて、ベーンを流線形にして流体流抵抗を低減している。湾曲はケースの周縁から中央の方向に向いている。一次ベーンの周縁端は中央端（または内側）よりも長いので、下端または後端は流体流の方向に角度付きであり、その湾曲もまたこの方向に湾曲している。

加えて、ベーンの下端部分と下中間端部分とは流体流の偏向の方向に向けて湾曲している。かくして下端部分と下中間端部分とは横方向に角度付きであり、流体流の偏向を高めている。これらの下部により与えられる偏向はまた非常に効果的である。何故ならば、流体流は前に一次ベーンの上部により偏向され、ついでベーンに沿って下方に移動して下部に至り、そこでさらに偏向されてより多くの横方向運動が加えられ、これによりより多くの回転運動が流体流に付与されるのである。

装置はまた二次ベーンを有しており、これは最少の流体流制限で最大の旋回効果発生効率をもたらすものである。二次ベーンはケース内に搭載されて、その壁に取り付けられている。また二次ベーンは一次ベーンと同じに角度をなしており、流体流の所望の偏向を発生するものである。しかし二次ベーンは幅がより狭く、中央およびケースの内部領域中に向けて短い距離だけ延在して、流体流回転運動発生の最大効率のケースの内側周縁領域中にのみ位置している。

従来の旋回装置はベーンが取り付けられる中央体またはハブを利用しているが、この発明では装置の中央領域においてベーンの側部内端を連結することにより、そのような中央体の必要性を省いている。ケースの中央領域は開口しており、装置の中央を通る流体流を遮るものはなにもない。かくしてこの発明は従来の比較できる装置より改善された空気流を与えている。

さらに中央体を除いたことは空気旋回を発生する装置の効率の減少をきたすものではない。何故なら発生された旋回は本質的には中央軸、つまりケースの中心についての空気回転であり、通路周縁領域の周縁空気は中央に位置する領域の空気より多く回転するからである。通路を移動するとき全体の流体の運動は渦巻きに等しいのである。

つまり装置の中央に配置された構成手段によっては旋回は効果的には達成できないが、装置のより周縁部分に配置された構成手段によって効果的に達成されるのである。事実、二次ベーンのような構造および一次ベーンの大きな周縁部分のような構造部分の手段によって流体流の最大捩じりと転回とが達成されるのである。これらはいずれも装置の内側周縁領域に位置するものである。

この発明の旋回装置１０は吸入通路または内燃機関（図示せず）の吸入サブシステム１４のダクト１２に適合する寸法になっている。通路１２は燃料導入サブシステム１６（例えば燃料注入サブシステムまたはキャブレーター）に連なっている。該通路は空気フィルターボックス８８から燃料導入サブシステム１６に吸入空気を運ぶのに使われる。

図２Ａにおいて、旋回装置１０は排出通路またはパイプ９０に搭載されている。テイルパイプ９０は触媒コンバーターに付設されており、コンバーターはマフラー（図示せず）と内燃機関（図示せず）とから排出気体を受け取る。装置は排出気体に旋回を付与して渦中に渦流を起こし、これにより排出システムから排出気体を引き出す。

図２Ｂにおいて、旋回装置１０は他の型式の排出通路またはパイプ１８に搭載されている。排出通路１８は排出マニフォルド２０に付設されており、該マニフォルドは内燃機関の排出ポート（図示せず）と燃焼室（図示せず）とから排出気体を受け取る。

旋回装置１０は異なる寸法に製造して種々の型式の自動車の異なる寸法の吸入ダクトと通路に適合するようにするのが望ましい。該装置はケース２２を有しており、該ケースは好ましくは円筒形として同様に円筒形の標準吸入ダクトに適合するようにする。しかし他の形状のケースの場合は他の形状であってもよい。

旋回装置１０はひと組の一次ベーン２４とひと組の二次ベーン２６とを有しており、これらにより通路１２、通路９０または通路１８を通る吸入・排出流体流２８を旋回させる目的を達している。一次ベーン２４、二次ベーン２６は好ましくは剛性であって、ケース２２に搭載されている。

より詳しくは、一次ベーン２４、二次ベーン２６はケース２２の壁３０に取り付けられており、ケース２２の中央領域３２に向けて突出している。これらのベーンは好ましくは孔３４により壁３０に取り付けられてそこから延在している。孔３４は一次ベーン２４の後端部３８に位置するタブ３６を収受する。同様に二次ベーン２６は好ましくは孔４０により壁３０に取り付けられて、そこから延在している。

孔４０は同様に二次ベーン２６の後端部４４に位置するタブ４２を収受している。タブ３６、４２はケース２２の外面４６上に湾曲してそこに仮付け溶接されている。しかし他のベーン取付け手段を使うこともできる。これらのベーンはケース２２中に配置されて、通路１２または１８を通る流体流２８中に位置する。

図９、１２に示すように、一次ベーン２４の上端５２、６６はその下端６８とは軸ずれしており、二次ベーン２６の上端７２はその下端９２と軸ずれしている。この軸ずれは排出流体流２８の方向（またはケース２２について長手方向）についてのものである。

一次ベーン２４は好ましくは角度をなしており、これによりその平坦な外面４６が排出流体流２８に対面する。二次ベーン２６は同様に角度をなしており、これにより平坦な外面７４が排出流体流２８に対面する。排出流体流２８は面４８、７４にぶつかり、横方向に偏向する。これらのベーンは好ましくはケース２２の軸５０に対して２５度の角度付きである。

より詳しくは、一次ベーン２４の角度付き配列は特定の一次ベーン２４の軸５０および上端５２を有する平面についてのものである。同様に二次ベーン２６の角度付き配列は特定の二次ベーン２６の軸５０と上端７２を有する平面についてのものである。

軸５０は好ましくは排出流体流２８の方向と一致するので、角度付き配列はケース２２に入る排出流体流２８の方向に関連する。これらのベーンはケース２２に入る排出流体流２８の有利点から側方時計方向に角度をなして配列されている。このベーンの特殊な配列は排出流体流２８を側方に偏向させて、それを本質的に時計方向に回転させている。流体流のこの時計方向回転運動によりケース２２から出る排出流体流２８は渦巻き形の運動をする。

一次ベーン２４は主部分５４、内側下中間端部８２、外側下中間端部８４、内側下端部分５６および外側下端部分５８を有しており、これらは全て平坦である。下中間端部８２、８４は折線８６、８８に沿ってそれぞれ湾曲しており、これにより部分８２、８４はケース２２に入る流体流の有利点から水平時計方向に、上端５２と軸５０（またはケース中への排出流体流２８の方向）を含む面について、角度付きである。

かくして下端部分８２、８４は一次ベーン２４の主部分５４と同じ方向に配列されている。しかし上端５２と軸５０の面に対して１２度角度付きであることに加えて、上記したようにこれらの下端部分は主部分５４と同じ方向に角度付きである。

同様に下端部分５６、５８は折線６０、６２に沿ってそれぞれ湾曲しており、部分５６、５８はケース２２に入る流体流の有利点から水平時計方向に、上端５２と軸５０とを含む面（またはケースに入る排出流体流２８の方向）について、角度付きである。かくして下中間端部８２、８４と同様に、下端部分５６、５８は一次ベーン２４の主部分５４と同じ方向に配列されている。

下端部分５６、５８は上端５２と軸５０の面について２４度角度付きとともに、主部分５４と同じ方向に角度付きである。かくして主部分５４により水平に偏向された流体流はさらに下中間端部８２、８４により偏向され、ついで下端部分５６、５８により偏向される。

主部分５４に沿って通過してその前の完全に長手方向の運動から水平方向に引き出された排出流体流２８は主部分５４により支持されたことによりある程度の方向安定性を得る。流体流のこの方向安定性は下中間端部８２、８４および下端部分５６、５８により同じ水平方向において比較的簡単に方向を変えられて、排出流体流２８に加えられた回転運動を高める。

かくしてケース２２を出た角度付き部分８２、８４、５６、５８の故に排出流体流２８はより旋回する。連続して３段階の排出流体流２８の偏向は下端部分５６、５８と同じ角度配列に一次ベーン２４を単純に角度付きにさせるよりもより効果的となる。折線８６は排出流体流２８の方向線に対して垂直であるのが望ましい。折線６０は排出流体流２８の方向に４５度角度付きなのが望ましく、折線６２は排出流体流２８の方向に６０度角度付きなのが望ましい。

一次ベーン２４は連結体７６により前または内側端部７８において連結されるのが望ましい。かくして一次ベーン２４は対となる。連結体７６は長手方向には真っ直ぐで横方向には湾曲するのが望ましく、形状は半円筒形となる。連結体７６は、ベーン２４、２６と同様に、上端５２と軸５０とを含む面に対して２５度角度付きで配列するのが望ましい。

連結体７６は一次ベーン２４を連結してそれに構造的な剛性を付与するので、ケース２２の中央に一次ベーン２４を取り付けて支持する必要はない。この結果ケース２２の中央は開口状態となり流体がそこを自由に通ることができる。ケースの中央は流体流に旋回を有効に付与する構造を実際に組み込むことができないので、中央構造がないことにより旋回装置１０により与えられる旋回を低減することはなく、むしろ旋回装置１０の流体流制限を最少にする。

一次ベーン２４はケースの中央領域３２におけるよりも周縁領域において長手方向に長いのが望ましい。かくして一次ベーン２４の後端部３８は前端部７８よりも長い。より詳しくは、前端部７８は後端部３８の長さの２５％である。基本的にはこの長さの差により中央領域におけるベーンの長手方向の長さは減少し、一次ベーン２４では旋回を発生する効果は小さくなる。

加えて、一次ベーン２４の前上端６６は排出流体流２８の方向に湾曲しており、一次ベーン２４の下端６８も排出流体流２８の方向に湾曲している。端部６６、６８は互いに収斂方向に湾曲して、ベーンが周縁領域においてよりも中央領域３２において実質的に小さくなる。上端５２はまず排出流体流２８に会合するので、上端５２は真っ直ぐで周縁領域６４において一次ベーン２４を大きくし、そこで一次ベーン２４はより効果的に旋回を与えることができる。一方上端６６は下方に湾曲して中央領域３２における一次ベーン２４の表面領域を小さくして、ここでは一次ベーン２４は旋回を与えることが比較的できない。

旋回装置１０は吸入ダクト１２中で使用されて装置中に存在する空気流に旋回を付与するが、吸入マニフォルドまたはランナー中に用いて空気と燃料とを含んだ流体流を旋回することもできる。しかしテイルパイプ、排出パイプまたは排出システムの他の部分で用いられたときにも、旋回装置１０は存在する流体流に旋回を付与する、しかしこの発明の最終目的は流体の成分の混合を行うことではなく、単に排出気体流を改善することにある。基本的には旋回装置１０は排出システムから排出気体を送り出す働きをするものである。

ケース２２は好ましくはステンレス製であるが、他の非可撓性・可撓性の適宜な材料を使ってもよい。ベーンもまた好ましくはステンレス製であるが、適宜な非可撓性の材料を使ってもよい。

ケース２２は側部に局地的な開口領域８０を画定する側端７０を有するのが望ましい。代りにケース２２は側部で開口して弾性を有するようにしてもよい。この弾性によりケースは通路にきっちりと嵌合して、望みの位置から通路中に脱落する可能性が減少する。

この発明によれば、所期の目的を満たす内燃機関の吸入・排出システムの通路を通る流体流を旋回させる装置を提供するものである。ここに用いた用語は一切この発明を制限するものではない。この開示内容には種々の変更を加味することができ、それらの変更はこの発明の範疇に包含されるものである。

この発明の装置を組み込んだ吸入空気流サブシステムの断面図であって、該サブシステムのキャブレーターと吸入ダクトを示したものである。 この発明の装置を組み込んだ排出気体流サブシステムの断面図であって、サブシステムの触媒性コンバーターとテイルパイプを示したものである。 この発明の装置を組み込んだ排出気体流サブシステムの断面図であって、サブシステムの排出マニフォルドと排出パイプを示したものである。 この発明の装置の斜視図である。 この発明の装置の平面図である。 この発明の装置の側面図であって、ケースの開口側部を示したものである。 図４中線６−６に沿って取った長手方向断面図である。 この発明の装置の代表的なベーンの側面図である。 この発明の装置の代表的なベーンの平面図である。 この発明の装置の代表的なベーンの後面図であって、その角度付き下端部分とその基端を通る流体流を示したものである。 この発明の装置の代表的な二次ベーンの側面図である。 該ベーンの平面図である。 該ベーンの後面図であって、その基端を通る流体流を示したものである。

符号の説明

１０： 旋回装置
１４： 吸入システム
１８： 排出通路
２２： ケース
２４： 一次ベーン
２６： 二次ベーン
２８： 排出流体流
３２： 中央領域
５０： 軸
５４： 主部分
５６： 下端部分
５８： 下端部分

Claims (11)

1. 内燃機関の吸入空気通路内に位置するケースと、
   ケース内に配置されてかつ前記吸入空気の空気流の方向に対して角度を付けて端部においてケースの壁に固定された複数の一次ベーンと、
   ケース内に配置されてかつ前記吸入空気の空気流の方向に対して角度を付けて端部においてケースの壁に固定された複数の二次ベーンとを有してなり、
   該複数の二次ベーンが複数の一次ベーンに側方隣接して配置され、かつケースの長手方向に対して中央に配置されており、前記複数の二次ベーンは、前記複数の一次ベーンよりも半径方向の幅が小さく、前記複数の一次ベーンよりも長手方向の長さが短いことを特徴とする内燃機関の吸入空気旋回装置。
2. 複数の一次ベーンと二次ベーンとが平面状であることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 複数の一次ベーンがひと組の一次ベーン対を有しており、該ベーン対のそれぞれがケースの中央領域で連結されており、これによりケースがケースを通る空気流を高めるべく開口した中央領域を有していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
4. さらにひと組の連結体が該ひと組の一次ベーン対を内側の側端部分において連結し、該連結体は横方向に湾曲し長手方向に真っ直ぐであることを特徴とする請求項３に記載の装置。
5. 各ベーンが下端部分を有しており、該下端部分がケースの中央に向かってケース内の空気流の方向に湾曲していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
6. ベーンの下端と上端とがケースに入る空気流の方向についてかつケースに入る空気流の有利点から時計方向に軸ずれする、ごとく各ベーン配列されており、これにより各ベーンが角度付き配置になっていて、ケースを通る空気流に時計回り回転運動を与えることを特徴とする請求項１に記載の装置。
7. 複数のベーンが主部分と主部分に対して水平に角度付きでありかつケースに入る空気流の有利点から時計方向にある下端部分を有していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
8. ケースが円筒状であってその長手方向端部と側部において開口しており、側部はその全長に亙って開口していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
9. 各二次ベーンが各二次ベーンの上縁およびケースを通過する空気流の方向線を含む面に対して角度付きであることを特徴とする請求項１に記載の装置。
10. 各二次ベーンが一次ベーンより実質的に狭幅でかつケースより実質的に短く、
    二次ベーンが一次ベーンの間に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
11. ケースが第１の組の孔と第２の組の孔とを有しており、一次ベーンが第１の組のタブを有しており、二次ベーンが第２の組のタブを有しており、一次ベーンと二次ベーンのケースへの固定のために、第１の組の孔が第１の組のタブを収受し第２の組の孔が第２の組のタブを収受することを特徴とする請求項１に記載の装置。

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