JP4536391B2 - 燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスを作り、この水素リッチな改質ガスを用いて発電を行う燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールにおいて、高発電効率の燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールに関する。
図3は、二種類の燃料電池セルスタックを組み合わせて高効率な発電を行う従来の燃料電池発電システムを表すシステム構成図であり、図4はこの従来の燃料電池発電システムに用いられる従来の固体酸化物形燃料電池セルモジュールを表す構成図である(非特許文献1参照)。なお、図5は固体酸化物形燃料電池セルモジュールを構成する固体酸化物形燃料電池セルスタックの構成図である。
図3に示した従来の燃料電池発電システムでは、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタックを用い、第二の燃料電池セルスタックとして固体高分子形燃料電池セルスタックを用いている。図3に示した従来の燃料電池発電システムの主な構成要素は、脱硫器20、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19、COシフトコンバータ21、CO選択酸化器22、凝縮器23、固体高分子形燃料電池セルスタック24、出力調整装置28および45、流量制御弁39、40、44、49、および51、空気供給用ブロワ37、および配管類である。
また、図4に示した従来の固体酸化物形燃料電池セルモジュールの主な構成要素は、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5、固体酸化物形燃料セルスタック2および4、燃焼器6、および流量制御弁7である。ここで、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4は、図5に示したように、燃料極72、固体酸化物電解質73、および空気極74から構成される。なお、図5で固体酸化物形燃料電池セルスタックが一組の燃料極72、固体酸化物電解質73、および空気極74からなる単セルによって構成されているように示されているが、実際には固体酸化物形燃料電池セルスタックは複数の単セルから構成されている。
図3において、10はCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、14は脱硫天然ガス、16は固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気、18は燃料電池直流出力、19は固体酸化物形燃料電池セルモジュール、20は脱硫器、21はCOシフトコンバータ、22はCO選択酸化器、23は凝縮器、24は固体高分子形燃料電池セルスタック、25は空気極、26は固体高分子電解質、27は燃料極、28は出力調整装置、29は負荷、30は燃料電池直流出力、31は送電端交流出力、32は固体高分子形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、33は固体高分子形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス、35は凝縮水、36は固体高分子形燃料電池セルスタック発電用空気、37は空気供給用ブロア、38は空気、39は流量制御弁、40は流量制御弁、41はCO選択酸化器用空気、43は流量制御弁、44は流量制御弁、45は出力調整装置、46は負荷、47は送電端交流出力、48は燃焼器排出ガス、49は流量制御弁、50は天然ガス、51は流量制御弁、52は脱硫器リサイクル用燃料極排出ガス、61は一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた燃料極排出ガス、62はCO選択酸化器用燃料極排出ガス、63は一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させた燃料極排出ガス、64は水蒸気を凝縮させた燃料極排出ガスである。なお、図3において、固体高分子形燃料電池セルスタック24が一組の燃料極27、固体高分子電解質26、および空気極25からなる単セルによって構成されているように示されているが、実際には固体高分子形燃料電池セルスタック24は複数の単セルから構成されている。また、図4において、1は改質触媒層(スタック改質器)、2は固体酸化物形燃料電池セルスタック、3は改質触媒層(スタック改質器)、4は固体酸化物形燃料電池セルスタック、5は改質触媒層(スタック改質器)、6は燃焼器、7は流量制御弁、10はCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、11は燃焼器用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、12はリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、13は固体酸化物形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス、14は脱硫天然ガス、15は脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス、16は固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気、17は改質ガス、18は燃料電池直流出力、48は燃焼器排出ガス、66は固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスであり、図5において、13は固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、15は脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス、16は固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気、66は固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス、72は燃料極、73は固体酸化物電解質、74は空気極である。
以下、図3、図4、および図5を用いて、二種類の燃料電池セルスタックを組み合わせて高効率な発電を行う従来の燃料電池発電システムと従来の燃料電池セルモジュールの作用を説明する。
燃料の天然ガス50を脱硫器20に供給する。天然ガス50の供給量はあらかじめ設定された燃料電池直流出力18の電池電流および燃料電池直流出力30の電池電流と流量制御弁49の開度(すなわち、天然ガス50の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁49の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の電池電流および燃料電池直流出力30の電池電流に見合った値に設定する。 脱硫器20では、充填された脱硫触媒のコバルト−モリブデン系触媒と酸化亜鉛吸着剤の働きにより、図4にその構成を示した固体酸化物形燃料電池セルモジュール19内に設置された改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5の改質触媒と、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19内に設置された図5にその構成を示した固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の燃料極72、ならびに固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27の電極触媒の劣化原因となる天然ガス50中のメルカプタン等の腐臭剤に含まれる硫黄成分を、水添脱硫により吸着除去する。すなわち、コバルト−モリブデン系触媒により最初に硫黄と水素を反応させて硫化水素を生成させ、次にこの硫化水素と酸化亜鉛を反応させることによって硫化亜鉛を生成させることによって、硫黄成分を除去する。硫化水素の生成に必要な水素を供給するために、水素リッチな一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた燃料極排出ガス61の一部を、脱硫器リサイクル用燃料極排出ガス52として脱硫器20にリサイクルする。ここで、「水素リッチ」は、燃料電池の電池反応によって発電に寄与するに足りる濃度の水素を含有することを意味する。脱硫器リサイクル用燃料極排出ガス52の供給量は、あらかじめ設定された流量制御弁49の開度(すなわち、天然ガス50の供給量)と流量制御弁51の開度(すなわち、脱硫器リサクル用燃料極排出ガス52の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁51の開度を制御することによって、天然ガス50の供給量と見合った値に設定する。硫化水素と硫化亜鉛の生成反応は吸熱反応であり、反応に必要な反応熱は、後述する発熱反応であるCOシフトコンバータ21での水性シフト反応によって発生する熱をCOシフトコンバータ21から脱硫器20に供給することによってまかなう。
脱硫器20で脱硫された脱硫天然ガス14は、図4にその構成を示した固体酸化物形燃料電池セルモジュール19に供給する。固体酸化物形燃料電池セルモジュール19では、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4で電池反応により生成した水蒸気を含むリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス12と混合した後に、脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス15として改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する。リサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス12の供給量は、あらかじめ設定された流量制御弁49の開度(すなわち、天然ガス50の供給量)と流量制御弁7の開度(すなわち、リサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス12の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁7の開度を制御することによって、天然ガス50の供給量に対して脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス15のスチームカーボン比(水蒸気の炭素に対するモル比)があらかじめ設定された所定の値となるように設定する。
固体酸化物形燃料電池セルモジュール19内の改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5では、充填されたニッケル、ルテニウム等の金属を担持したアルミナ等の金属酸化物からなる改質触媒の働きにより天然ガス50に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応が行われ、水素リッチな改質ガス17が作られる。天然ガス50の主成分であるメタンの水蒸気改質反応は、次の(化1)式で表される。
(メタンの水蒸気改質反応)
CH十HO→CO+3H…(化1)
この(化1)式に示したメタンの水蒸気改質反応等の炭化水素の水蒸気改質反応は吸熱反応であり、効率的に水素を生成させるためには、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5の外部から必要な反応熱を供給し、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5の温度を700〜750℃に維持することが必要である。このため、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に隣接して設置された、後述する800〜1000℃で発電を行う固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の高温排熱を、炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する。
改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5で作られた水素リッチな改質ガス17は、図5に構成を示した固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の燃料極72に供給する。一方、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の空気極74には、空気供給用ブロワ37を用いて取り込んだ空気38の一部を固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16として供給する。固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量は、あらかじめ設定した燃料電池直流出力18の直流電流と流量制御弁43の開度(すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁43の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の直流電流に見合った値に設定する。
固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の空気極74では、金属酸化物系電極触媒の働きで、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16中の酸素が次の(化2)式で示す空気極反応により電子と反応し酸素イオンに変わる。
(空気極反応)
(1/2)O+2e→O2−…(化2)
空気極74で生成した酸素イオンは、安定化ジルコニア(YSZ)等の固体酸化物電解質73の内部を移動し、燃料極72に到達する。燃料極72では、ニッケル−YSZサーメット、ルテニウム−YSZサーメット等の金属系電極触媒の働きで、空気極から固体酸化物電解質73の内部を燃料極72に移動してきた酸素イオンが、下記の(化3)式および(化4)式に示す反応により燃料極72に供給された水素リッチ改質ガス17中の水素および一酸化炭素と反応し、水蒸気または二酸化炭素と電子が生成する。
(燃料極反応)
+O2−→HO+2e…(化3)
CO+O2−→CO+2e…(化4)
燃料極72で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極74に到達する。空気極74に到達した電子は、前述した(化2)式に示した空気極反応により酸素と反応する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力18として取り出すことができる。
(化2)式と(化3)式、および(化2)式と(化4)式をまとめると、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の電池反応は、下記の(化5)式に示す水素と酸素から水蒸気ができる水の電気分解の逆反応と、下記の(化6)式に示す一酸化炭素と酸素から二酸化炭素が生成する反応として表すことができる。
(電池反応)
+(1/2)O→HO…(化5)
CO+(1/2)O→CO…(化6)
固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の発電によって得られた燃料電池直流出力18は、負荷46に合わせて出力調整装置45で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力47として負荷46に供給する。なお、図3では、出力調整装置45で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置45で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷46に供給してもよい。
固体酸化物燃料電池セルスタック2および4の作動温度は、一般的に800〜1000℃であり、電池反応による発熱により作動温度が維持されている。このため、固体酸化物燃料電池セルスタック2および4の排熱は、前述したように改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5での炭化水素の水蒸気改質反応の反応熱として利用することができる。実際、固体酸化物燃料電池セルスタック2および4での電池反応による発熱量は多く、発電温度を維持するために、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16を多量に固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の空気極74に供給し、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の冷却を行っており、空気極74での酸素利用率は20%程度である。 したがって、天然ガス50の供給量に合わせて、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量を変化させて、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4から改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する排熱量を変化させることによって、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5で効率的に炭化水素の水蒸気改質反応を行わせることが可能である。すなわち、あらかじめ設定した流量制御弁49の開度(すなわち、天然ガス50の供給量)と流量制御弁43の開度の補正量(すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量の補正量)の関係に基づいて、天然ガス50の供給量が増加した場合には、流量制御弁43の開度を減少させることによって固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量を減少させる補正を行い、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の作動温度を800〜1000℃に維持しながら、空気極74での酸素利用率を上昇させると共に、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4から改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する排熱量を増加させる。一方、天然ガス50の供給量が減少した場合には、流量制御弁43の開度を増加させることによって固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気16の供給量を増加させる補正を行い、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の作動温度を800〜1000℃に維持しながら、空気極74での酸素利用率を低下させると共に、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4から改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する排熱量を減少させる。
燃料極72で電池反応により生成した水蒸気を含む水素リッチな固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス66の一部は、前述したように改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な水蒸気を供給するために、リサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス12として脱硫天然ガス14と混合して改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給する。また、未反応水素をまだ多く含む水素リッチな固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス66の一部は、固体高分子形燃料電池セルスタック24の発電に使用するために、COシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10としてCOシフトコンバータ21に供給する。
固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス66の残りは、燃焼器用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス11として燃焼器6に供給し、同様に燃焼器6に供給された固体酸化物形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス13と共に燃焼させる。燃焼器6で生成した燃焼排出ガスを、給湯、暖房、および吸収式冷凍機による冷房の熱源や固体酸化物形燃料電池発電用空気の予熱に利用することにより、システムの電気出力と熱利用を合わせた総合熱効率を向上させることが可能である。
COシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10には、固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27の電極触媒の劣化原因となる一酸化炭素が含まれているので、COシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10は、銅−亜鉛系触媒等のシフト触媒が充填されたCOシフトコンバータ21に供給し、シフト触媒の働きにより次の(化7)式に示す水性シフト反応を行わせることによって、一酸化炭素の濃度を1%以下まで低減させる。
(水性シフト反応)
CO+HO→CO+H…(化7)
COシフトコンバータ21へのCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10の供給量は、あらかじめ設定された固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料電池直流出力30の電池電流と流量制御弁44の開度(すなわち、COシフトコンバータ21へのCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁44の開度を制御することによって、燃料電池直流出力30の電池電流に見合った値に設定する。水性シフト反応は発熱反応であり、発生した熱は脱硫器20に供給され、前述した吸熱反応である脱硫器20の硫化水素と硫化亜鉛の生成反応の反応熱として利用される。
COシフトコンバータ21で作られた一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた燃料極排出ガス61の一部は、前述したように脱硫器リサイクル用燃料極排出ガス52として脱硫器20に供給し、残りは、一酸化炭素濃度が100ppm以上であると、固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27に供給した場合に電極触媒の劣化原因となるので、一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させるために、CO選択酸化器用燃料極排出ガス62として、白金、ルテニウム等の貴金属系触媒がCO選択酸化触媒として充壊されたCO選択酸化器22に供給する。また、空気供給用ブロワ37で取り込んだ空気38の一部を、CO選択酸化器用空気41としてCO選択酸化器22に供給する。CO選択酸化器22では、CO選択酸化器用燃料極排出ガス62に含まれる一酸化炭素を、CO選択酸化用空気41中の酸素と反応させることによって二酸化炭素に変換し、一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させる。この発熱反応であるCO酸化反応を、次の(化8)式に示す。
(CO酸化反応)
CO+(1/2)O→CO…(化8)
CO選択酸化器用空気41の供給量は、あらかじめ設定された流量制御弁44の開度(すなわち、COシフトコンバータ21へのCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10の供給量)と流量制御弁40の開度(すなわち、CO選択酸化器用空気41の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁40の開度を制御することによって、COシフトコンバータ21へのCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10の供給量に見合った値に設定する。
CO選択酸化器22で作られた一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させた燃料極排出ガスに含まれる未反応水蒸気は、凝縮器23で100℃以下に冷却することによって、凝縮水35として回収する。水蒸気を凝縮させた燃料極排出ガス64は、固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27に供給する。一方、空気供給用ブロワ37で取り込んだ空気38の一部を、高分子形燃料電池セルスタック発電用空気36として、固体高分子形燃料電池セルスタック24の空気極25に供給する。固体高分子形燃料電池セルスタック24の空気極25への固体高分子形燃料電池セルスタック発電用空気36の供給量は、あらかじめ設定された固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料電池直流出力30の電池電流と流量制御弁39の開度(すなわち、高分子形燃料電池セルスタック発電用空気36の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁39の開度を制御することによって、燃料電池直流出力30の電池電流に見合った値に設定する。固体高分子形燃料電池セルスタック24の作動温度は、60〜80℃が一般的であり、電池反応による発熱により作動温度が維持される。
固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27では、白金系電極触媒の働きで、水蒸気を凝縮させた燃料極排出ガス64中に含まれる水素の約80%が、次の(化9)式に示す燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
(燃料極反応)
→2H+2e…(化9)
燃料極27で生成した水素イオンは、ナフィオン等のスルフォン酸基を有するフッ素系高分子から構成される固体高分子電解質26の内部を移動し、空気極25に到達する。一方、燃料極27で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極25に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力30として取り出すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック24の空気極25では、白金系電極触媒の働きで、燃料極27から固体高分子電解質26の内部を空気極25に移動してきた水素イオン、燃料極27から外部回路を空気極25に移動してきた電子、および空気極25に供給された固体高分子形燃料電池セルスタック発電用空気36中の酸素が、次の(化10)式に示す空気極反応により反応し、水が生成する。
(空気極反応)
2H+(1/2)O+2e→HO…(化10)
(化9)式と(化10)式をまとめると、固体高分子形燃料電池セルスタック24の電池反応は、次の(化11)式に示す水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
(電池反応)
+(1/2)O→HO…(化11)
固体高分子形燃料電池セルスタック24の発電によって得られた燃料電池直流出力30は、負荷29に合わせて出力調整装置28で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力31として負荷29に供給する。なお、図3では、出力調整装置30で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置30で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷29に供給してもよい。
固体高分子形燃料電池セルスタック発電用空気36は、固体高分子形燃料電池セルスタック24の空気極25で酸素の一部を(化10)式に示した空気極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス33として排出する。一方、水蒸気を凝縮させた燃料極排出ガス64は、固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27で水素の約80%を、上記(化9)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス32として排出する。
次に、図3に示した従来の燃料電池発電システムと図4に示した従来の燃料電池セルモジュールの問題点について説明する。従来の固体酸化物形燃料電池セルスタソクは、燃料極にニッケル−YSZサーメット、固体酸化物電解質にYSZ、空気極にランタンストロンチウムマンガナイト等の金属酸化物を用い、1000℃で作動し発電を行っていた。しかし、作動温度が高いと、寿命が短い、起動に長時間を要する、安価な金属材料の使用が困難であり装置コストが高いという問題があった。そこで、固体酸化物形燃料電池セルスタックの低温作動化に向けて、低温での酸素イオン導電性が高いYSZに代わる固体酸化物電解質材料と低温でも反応性が高い燃料極材料および空気極材料の開発が行われている。現在注目をあびている低温作動型固体酸化物形燃料電池セルスタックの一つに、NiO−(CeO0.8(SmO1.50.2等のニッケル−セリア系高性能サーメット燃料極、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23−α、等の高酸素イオン導電性ランタンガレート系固体酸化物電解質、およびSm0.5Sr0.5CoO3−δ等のサマリウムコバルタイト系高活性空気極を用いた固体酸化物形燃料電池セルスタックがあり、600〜800℃で作動することが期待されている。しかし、このような低温作動型固体酸化物型燃料電池セルスタックを図4および図3に示した固体酸化物形燃料電池セルモジュールと燃料電池発電システムに適用すると、長寿命化、起動時間の短縮、および装置の低コスト化が期待できるが、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4から改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5に供給される排熱の温度が低下し、改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5の温度も低下する。改質触媒層(スタック改質器)1、3、および5の温度が700℃以下に低下すると、熱力学的な平衡状態におけるメタン濃度が上昇するので、水素リッチな改質ガス17中とCOシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス10中のメタン濃度が上昇すると共に水素濃度と一酸化炭素濃度が減少し、固体酸化物形燃料電池スタック2および4と固体高分子形燃料電池セルスタック24で有効利用される燃料の割合を示すメタン換算の燃料利用率が低下することによって、燃料電池発電システムの発電効率の低下を引き起こすという問題があった。
H.-E.Vollmar,C.-U.Maier,C.Nolscher,T.Merklein,M.Poppinger:"Inovative concepts for the coproduction of electricity and syngas with so1id oxide fue1 cells",Journal of Power Sources,86,pp.90-97,2000。
本発明の目的は、燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスを作り、この水素リッチな改質ガスを用いて発電を行う高発電効率の燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。すなわち、
請求項1に記載のように、燃料の水蒸気改質反応によって水素と一酸化炭素を含む水素リッチな改質ガスを作る改質触媒層を有し、前記水素リッチな改質ガス中の水素、もしくは水素および一酸化炭素を酸素と電気化学的に反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱と生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記改質触媒層に供給する第一の燃料電池セルスタックと、
前記改質触媒層に隣接して配置され、前記水素リッチな改質ガスから水素を選択的に分離する水素分離手段と、
前記水素分離手段に隣接して配置され、前記水素分離手段により水素リッチな改質ガスから選択的に分離した水素が流れる水素流路と、を有する燃料電池セルモジュールを具備し、
前記燃料電池セルモジュールの前記水素分離手段で水素リッチな改質ガスから選択的に分離した前記水素流路の水素と酸素を電気化学的に反応させることによって発電する第二の燃料電池セルスタックを有する燃料電池発電システム。
また、請求項2に記載のように、請求項1において、前記第一の燃料電池セルスタックが固体酸化物形燃料電池セルスタックであり、前記第二の燃料電池セルスタックが固体高分子形燃料電池セルスタック、またはりん酸形燃料電池セルスタックを有する燃料電池発電システムとするものである。
本発明は二種類の燃料電池セルスタックを組み合わせた燃料電池発電システムにおいて、例えば、図2に示すように、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池のセルスタックの改質触媒層(1、3、5、53)に隣接して、水素を分離するためのパラジウム等の水素分離膜を用いた水素分離手段(55、56、57、58)と水素流路(42、54、59)を設けたことを特徴とするものである。これは、燃料電池の作動温度が低下しても、燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスを効率的に作ることが可能となり、高発電効率の燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールが実現できるという効果を奏するものである。
本発明は、燃料の水蒸気改質反応によって水素と一酸化炭素を含む水素リッチな改質ガスを作る改質触媒層と、水素リッチな改質ガス中の水素、もしくは水素および一酸化炭素を酸素と電気化学的に反応させることにより発電を行い、発電に伴って発生した排熱と、発電に伴って生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを改質触媒層に供給する改質触媒層に隣接して配置した第一の燃料電池セルスタック(例えば、固体酸化物形燃料電池セルスタックを使用)と、
改質触媒層に隣接して配置した水素リッチな改質ガスから水素を選択的に分離する水素分離手段と、水素分離手段に隣接して配置した水素分離手段で水素リッチな改質ガスから選択的に分離した水素が流れる水素流路を含む燃料電池セルモジュールとしたところに特徴がある。
そして、燃料電池セルモジュールの水素分離手段で水素リッチな改質ガスから選択的に分離した水素流路の水素と酸素を電気化学的に反応させることによって発電を行う第二の燃料電池セルスタック(例えば、固体高分子形燃料電池セルスタック、またはりん酸形燃料電池セルスタックを使用)を有する燃料電池発電システムを構成するものである。
本発明によれば、燃料電池の作動温度が低下しても燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスを効率的に作ることが可能であり、高発電効率の燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールが実現できるという利点がある。
以下に、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を挙げ、さらに詳細に説明する。
図1は、本発明による燃料電池発電システムの一実施例を表すシステム構成図であり、図2は本発明による固体酸化物形燃料電池セルモジュールの一実施例を表す構成図である。図1において、前述した従来の図3と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。また、図2において、前述した従来の図4と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。
図1において、60は流量制御弁、65は水素、67は脱硫器リサイクル用水素、68は固体高分子形燃料電池セルスタック用水素、69は未反応水素、70はパージ弁、71はパージガスである。また、図2において、42は水素流路、53は改質触媒層(スタック改質器)、54は水素流路、55は水素分離手段、56は水素分離手段、57は水素分離手段、58は水素分離手段、59は水素流路、65は水素である。
図1および図2を用いて、本発明による燃料電池発電システムの一実施例と本発明による燃料電池セルモジュールの一実施例について説明する。本実施例による燃料電池発電システムは、図3に示した従来の燃料電池発電システムとは、図1に示したように、COシフトコンバータ21、CO選択酸化器22、および凝縮器23が不要である点と、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19の構成が図4の構成ではなく図2に示される構成となる点が異なる。また、本実施例による固体酸化物形燃料電池セルモジュールは、図4に示した従来の固体酸化物形燃料電池セルモジュールとは、図2に示したように、水素分離手段55、56、57、および58と、水素流路42、54、および59、ならびに改質触媒層(スタック改質器)53を新たに設けた点が異なる。
次に、本実施例による燃料電池発電システムと燃料電池セルモジュールの作用について、図1および図2を参照して説明する。脱硫器20での硫化水素の生成に必要な水素を供給するために、水素65の一部を、脱硫器リサイクル用水素67として脱硫器20にリサイクルする。脱硫器リサイクル用水素67の供給量は、あらかじめ設定された流量制御弁49の開度(すなわち、天然ガス50の供給量)と流量制御弁60の開度(すなわち、脱硫器リサイクル用水素67の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁60の開度を制御することによって、天然ガス50の供給量と見合った値に設定する。硫化水素と硫化亜鉛の生成反応に必要な反応熱は、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19の排熱を利用する。
脱硫器20で脱硫された脱硫天然ガス14は、図2にその構成を示した固体酸化物形燃料電池セルモジュール19に供給する。固体酸化物形燃料電池セルモジュール19では、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4で電池反応により生成した水蒸気を含むリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス12と混合した後に、脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス15として改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53に供給する。
固体酸化物形燃料電池セルモジュール19内の改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53では、天然ガス50に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応が行われる水素リッチな改質ガス17が作られる。改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53で作られた改質ガス中の水素の一部は、パラジウム等の水素分離膜を用いた水素分離手段55、56、57、および58を通じて、改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53から水素流路42、54、および59に透過させることによって分離する。その際、効率的に水素を分離するために、必要に応じて天然ガス50の加圧を行う。改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53で作られた改質ガス中の水素の一部を分離することによって、改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53での炭化水素の水蒸気改質反応の熱力学的平衡が水素の生成側にシフトするので、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の作動温度が低下し改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53の温度も低下した場合(特に700℃以下に低下した場合)でも、効率的に改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53で水素を生成させることが可能である。また、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の作動温度が低下し改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53の温度も低下した場合(特に700℃以下に低下した場合)には、水素リッチな改質ガス17中には未反応メタンが多く含まれるようになるが、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の燃料極72でメタンの水蒸気改質反応が起こり、生成した水素と一酸化炭素を固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の発電に利用することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の作動温度を低下させても、発電性能の低下が抑制される。
水素分離手段55、56、57、および58により水素流路42、54、および59に分離した水素65の一部は、固体高分子形燃料電池セルスタック用水素68として固体高分子形燃料電池セルスタック24の燃料極27に供給し、固体高分子形燃料電池セルスタック24の発電に利用する。未反応水素69は、固体高分子形燃料電池セルスタック24の発電効率を向上させるために、すべて燃料極27にリサイクルして発電に利用する。その結果、固体高分子形燃料電池セルスタック24の高発電効率を実現することができる。なお、固体高分子形燃料電池セルスタック24の発電の過程で未反応水素に若干不純物が含まれるようになるので、パージ弁70を間欠的に開け、パージガス71を放出する。
なお、図1に示した本実施例の燃料電池発電システムでは、固体高分子形燃料電池セルスタックを用いたが、固体高分子形燃料電池セルスタックの代わりに、りん酸形燃料電池セルスタックを用いても同様の効果が得られる。また、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19の内部の改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53の前に、改質触媒層(スタック改質器)1、3、5、および53でのコーク析出を抑えるために、脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス15中の炭素数2以上の炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる改質触媒を充填したプレ改質器を設けてもよい。
さらに、固体酸化物形燃料電池セルモジュール19内の改質触媒層(スタック改質器)、固体酸化物形燃料電池セルスタック、水素分離手段、および水素流路の数は本実施例に限定されるものではない。固体酸化物形燃料電池セルスタックを構成する単セルは、円筒形単セルおよび平板形単セルのいずれでもよい。また、図1に示した本実施例の燃料電池発電システムおよび図2に示した本実施例の固体酸化物形燃料電池セルモジュールにおいて、固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4の発電に必要な改質ガス中の水素または一酸化炭素が不足した場合には、水素分離手段55、56、57、および58で分離した水素65の一部を固体酸化物形燃料電池セルスタック2および4に供給してもよい。
本発明による燃料電池発電システムの一実施例を表すシステム構成図。 本発明による固体酸化物形燃料電池セルモジュールの一実施例を表す構成図。 従来の燃料電池発電システムを表すシステム構成図。 従来の固体酸化物形燃料電池セルモジュールを表す構成図。 従来の固体酸化物形燃料電池セルスタックを表す構成図。
符号の説明
1 改質触媒層(スタック改質器) 2 固体酸化物形燃料電池セルスタック
3 改質触媒層(スタック改質器) 4 固体酸化物形燃料電池セルスタック
5 改質触媒層(スタック改質器) 6 燃焼器 7 流量制御弁
10 COシフトコンバータ用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス
11 燃焼器用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス
12 リサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス
13 固体酸化物形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス
14 脱硫天然ガス
15 脱硫天然ガスとリサイクル用固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガスの混合ガス
16 固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用空気 17 改質ガス
18 燃料電池直流出力 19 固体酸化物形燃料電池セルモジュール
20 脱硫器 21 COシフトコンバータ 22 CO選択酸化器
23 凝縮器 24 固体高分子形燃料電池セルスタック 25
空気極
26 固体高分子電解質 27 燃料極 28
出力調整装置 29 負荷
30 燃料電池直流出力 31 送電端交流出力
32 固体高分子形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス
33 固体高分子形燃料電池セルスタックの空気極排出ガス
34 電池反応による生成水 35 凝縮水
36 固体高分子形燃料電池セルスタック発電用空気 37 空気供給用ブロア
38 空気 39 流量制御弁 40
流量制御弁 41 CO選択酸化器用空気
42 水素流路 43 流量制御弁 44
流量制御弁 45 出力調整装置
46 負荷 47 送電端交流出力 48
燃焼器排出ガス 49 流量制御弁
50 天然ガス 51 流量制御弁 52
脱硫器リサイクル用燃料極排出ガス
53 改質触媒層(スタック改質器) 54 水素流路 55
水素分離手段
56 水素分離手段 57 水素分離手段 58
水素分離手段
59 水素流路 60 流量制御弁
61 一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた燃料極排出ガス
62 CO選択酸化器用燃料極排出ガス
63 一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させた燃料極排出ガス
64 水蒸気を凝縮させた燃料極排出ガス 65 水素
66 固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排出ガス
67 脱硫器リサイクル用水素
68 固体高分子形燃料電池セルスタック用水素 69 未反応水素
70 パージ弁 71 パージガス 72 燃料極
73 固体酸化物電解質 74 空気極

Claims (2)

  1. 燃料の水蒸気改質反応によって水素と一酸化炭素を含む水素リッチな改質ガスを作る改質触媒層を有し、前記水素リッチな改質ガス中の水素、もしくは水素および一酸化炭素を酸素と電気化学的に反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱と生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記改質触媒層に供給する第一の燃料電池セルスタックと、
    前記改質触媒層に隣接して配置され、前記水素リッチな改質ガスから水素を選択的に分離する水素分離手段と、
    前記水素分離手段に隣接して配置され、前記水素分離手段により水素リッチな改質ガスから選択的に分離した水素が流れる水素流路と、を有する燃料電池セルモジュールを具備し、
    前記燃料電池セルモジュールの前記水素分離手段で水素リッチな改質ガスから選択的に分離した前記水素流路の水素と酸素を電気化学的に反応させることによって発電する第二の燃料電池セルスタックを有する燃料電池発電システム。
  2. 請求項1において、前記第一の燃料電池セルスタックが固体酸化物形燃料電池セルスタックであり、前記第二の燃料電池セルスタックが固体高分子形燃料電池セルスタック、またはりん酸形燃料電池セルスタックであることを特徴とする燃料電池発電システム
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