JP4536245B2 - 磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、支台歯に固着される耐蝕性磁性材料から成る下部構造体と口腔内歯科補綴物形状又は口腔内歯科補綴物に固着される形状を成し下部構造体との接触面の一部又は全部が下部構造体に磁力により吸着・保持される耐蝕性永久磁石から成る上部構造体とで構成される磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法に関するものであり、更に詳しくは、上部構造体と下部構造体の形状設計をCAD/CAM装置を利用して行う際に、磁場解析による磁気回路設計を採り入れ、下部構造体は鋳造又は耐蝕性磁性材料ブロックのCAM切削加工で作製し、上部構造体は耐蝕性磁性材料ブロックをCAM切削加工して着磁した耐蝕性永久磁石で作製することにより、機械的性質と口腔内での安定性と吸着力とに優れた磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を作製する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、可撤式の口腔内歯科補綴物による補綴修復方法としては、可撤式のクラウンやブリッジ、部分床義歯や全部床義歯による補綴が行われており、可撤式クラウンやブリッジの場合にはシリンダー型やコーヌスクローネ型のダブルクラウンによる摩擦力による保持方式が、部分床義歯の場合にはクラスプによるバネ力による保持方式やダブルクラウンによる摩擦力による保持方式が、全部床義歯の場合には口腔粘膜・義歯床間の密着力による保持方式等によって口腔内歯科補綴物を保持させて機能回復が図られていた。しかしながら、これらの口腔内歯科補綴物の保持方式では長期間に亘り安定した保持力を維持することは難しいため、近年、これらの口腔内歯科補綴物の一部や全部を永久磁石で作製することによって磁力による吸着力を利用した保持方式の口腔内歯科補綴物が作製されるようになってきている。
【0003】
即ち、磁力による吸着力を有する口腔内歯科補綴物は、口腔内にフェライト系やマルテンサイト系等の磁性ステンレス鋼などの耐蝕性磁性材料を用いたキーパーと称する下部構造体が口腔内の支台歯側に固着され、この下部構造体に磁力により吸着・保持される口腔内歯科補綴物形状又は口腔内歯科補綴物に固着される形状を成す上部構造体を、ダブルクラウンの場合には白金鉄合金などの磁性合金を鋳造後着磁した耐蝕性永久磁石でクラウンを作製したり、義歯の場合には下部構造体と接触するレジン義歯床面に固着される形状のSm−Co系磁石やNd−Fe−B系磁石で作製された磁性アッタチメントや、白金鉄合金などの磁性合金を鋳造後着磁した耐蝕性永久磁石で作製した磁性アッタチメントを埋め込む方法で作製されている。
【0004】
しかしながら口腔内歯科補綴物に固着される形状の、Sm−Co系磁石やNd−Fe−B系磁石で作製された磁性アタッチメントを用いる場合には、Sm−Co系磁石やNd−Fe−B系磁石の耐蝕性が劣っているので、ステンレス鋼薄板等で密閉構造とする必要があるため磁性アタッチメントの小型化と磁力とには限界があり、且つ上部構造体と下部構造体との良好な面接触を確保することが難しく、臨床的に充分な吸着力が付与されているとは言い難いものである。一方、白金鉄合金などの磁性合金を鋳造後着磁する方法を採用して作製した上部構造体は、設計の制約がなく形状を自由に設定できるが、鋳型材の選択や鋳造条件の設定が難しく適合精度の良い上部構造体を安定して作製することが困難であること、鋳造欠陥が生じ易いために熱処理が効果的に行えなかったり、着磁を行っても合金本来の磁気特性を付与することができないことなどから、機械的性質や耐蝕性に優れ安定した磁気特性を有する磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を作製することは非常に難しいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、前記した従来の磁性合金を鋳造後着磁する方法を採用した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法の問題点を解消することによって、機械的性質と口腔内での安定性と耐蝕性とに優れ、充分な吸着力を持つ磁気特性を有し、更に上部構造体と下部構造体とが良好な面接触を成す磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法を開発することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、近年普及してきているCAD/CAM装置を利用することによって、コンピュータ画面上で目的とする上部構造体と下部構造体の形状を設計した後、上部構造体と下部構造体とにそれぞれ使用する磁性合金の磁気特性データを入力して磁場解析を行って最も吸着力が高く漏洩磁場が少なくなる磁気回路を設計すると共に上部構造体に対する着磁条件を設定し、下部構造体は鋳造又は耐蝕性磁性材料ブロックのCAM切削加工により作製し、上部構造体は耐蝕性磁性材料ブロックをCAM切削加工により削り出した後着磁した耐蝕性永久磁石で作製することによって、鋳造後着磁を行う方式で作製された従来の上部構造体と比べて鋳巣や偏析などの鋳造欠陥がなく、鋳造工程に起因する磁性材料の不確定要素を取り除くことで磁場解析が可能となり、容易に機械的性質に優れ好適な磁気特性を有する磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を作製することが可能となることを究明して本発明を完成したのである。
【0007】
即ち、本発明に係る磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法は、支台歯に固着される耐蝕性磁性材料から成る下部構造体と、口腔内歯科補綴物形状又は口腔内補綴物に固着される形状を成し該下部構造体との接触面の一部又は全部が該下部構造体に磁力により吸着・保持される耐蝕性永久磁石から成る上部構造体とで構成される磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を作製するに際し、目的とする磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の形状をCADにて設計した後、使用する前記耐蝕性磁性材料と前記耐蝕性永久磁石との磁気特性データに基づく磁場解析により磁気回路を設計し、下部構造体及び上部構造体の最終形状と上部構造体の着磁条件とを設定した後、下部構造体は鋳造又は耐蝕性磁性材料ブロックのCAM切削加工により作製し、上部構造体は耐蝕性永久磁石材料ブロックをCAM切削加工した後に着磁した耐蝕性永久磁石により作製することを特徴とする磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明に係る磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法について詳細に説明する。
図1は本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体をコーヌスクローネ型クラウン形態に応用した実施例を示す縦断面説明図、図2は本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体をシリンダー型ダブルクラウン式ブリッジ形態に応用した実施例の構成を示す斜視説明図、図3は図2の磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を支台歯に固着した状態での図2におけるA部断面説明図、図4は本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を義歯形態に応用した実施例を示す縦断面説明図である。
【0009】
本発明に係る磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法を実施するには、先ず、歯科用印象材を用いて口腔内の支台歯3側の歯列形状と対合歯側の歯列形状とを印象採得してそれぞれ石膏模型を作製する。ここで支台歯3としては、天然歯の歯冠部又は歯根部を切削形成したものである場合に他に、欠如歯部の顎骨内に埋入したインプラントフィクスチャーの口腔内側に固定されて磁力吸着式口腔内歯科補綴物の下部構造体1が固着されるようになっているものもある。しかる後、これらの石膏模型から接触式又は非接触式の計測器を用いて支台歯3側の歯列形状と対合歯側の歯列形状との三次元座標データを計測し、例えばコンピュータのCRT画面などの図形表示装置に支台歯3の形状をグラフィック表示する。この際、上下顎の歯列の位置関係は、予め上下顎の石膏模型を計測する際に基準点を設けておき、上顎歯列の石膏模型計測データと下顎歯列の石膏模型計測データとの基準点を合わせることで上下顎歯列の位置関係を図形表示上でグラフィック表示できるようにしておく。
【0010】
次いで、磁力吸着式口腔内歯科補綴物の下部構造体1を設計する。下部構造体1が図1に示すポスト形状のキーパーの場合には、CRT画面上にグラフィック表示された支台歯3の形状に基づき、先ず根管内に挿入されるポスト部1aは支台歯3の歯根部根管形成面にセメント層を確保するため一定厚みだけオフセットをかけて自動設計した後、マウス等を用いて外形線を変形させてポスト部1aの高さや角度などの調整を行い、次いで支台部1bはマージンラインを辺縁とし所定厚さで所定角度を有する円錐台形の支台形状をCRT画面上で自動設計した後、マウス等を用いて支台形状の外形線を変形させて厚さや角度などを調整し、下部構造体1の形状を設計する。下部構造体1が図2及び図3に示すダブルクラウン形状のキーパーの場合には、CRT画面上にグラフィック表示された支台歯3の形状に基づき、マージンラインを辺縁とする一定厚さのキャップ形状を自動設計し、次いでマウス等を用いてキャップの外形線を変形させて辺縁の厚さなどを適宜調整し、下部構造体1の形状を設計する。なお、ここに示したブリッジ形態の例では欠如歯を挟む2歯についてそれぞれ下部構造体1を設計することになるが、後に設計される上部構造体2を装着可能にするため2歯のキャップの中心軸は平行に設計することが必要である。また下部構造体1が図4に示す義歯用の上部構造体2と組合されるポスト形状のキーパーの場合には、支台部1bの厚さを薄く設計する以外は図1のポスト形状のキーパー作製と同様にして設計される。なお、この方法でキーパーを作製すると、従来の円盤状の既製キーパーにポスト部を鋳接して作製する方法に比べて極めて簡単な工程で作製可能となる利点がある。かくして下部構造体1の形状設計が終了したら、得られた三次元座標データをデジタル信号としてコンピュータ内のメモリに蓄積する。
【0011】
次に、磁力吸着式口腔内歯科補綴物の上部構造体2を設計する。上部構造体2が図1に示すクラウンの場合では、前述の下部構造体1の設計で得られた三次元座標データと対合歯側の歯列形状の三次元座標データとに基づいて位置関係をCRT画面上にグラフィック表示し、両者間の空間スペースに収まるように任意にクラウン形状を設計し、CRT画面上で咬合関係をシュミレーションしてコンタクトポイントなど対合歯との関係の調整を行いクラウン形状を決定する。また、上部構造体2が図2及び図3に示すブリッジの場合には欠如歯部分も設計することが必要であるが、この場合には上記方法により設計した欠如歯部の両側に位置するクラウンの外形線の任意の位置に接触点を設け、適宜の大きさの欠如歯部分(ポンティック部分)を設計した後、CRT画面上で対合歯との関係の調整と着脱方向の確認とを行いブリッジ形状を決定する。上部構造体2が図4に示す義歯床に埋め込まれる磁性アタッチメントの場合には、前述の下部構造体1の設計で得られた三次元座標データに基づきポスト形状のキーパーの支台部1bの形状をCRT画面上にグラフィック表示し、支台部1bの上面に所定厚みの円柱状形態を設計することで上部構造体2の形状が決定される。かくして上部構造体2の形状設計が終了したら、得られた三次元座標データをデジタル信号としてコンピュータ内のメモリに蓄積する。なお、この上部構造体2の設計の際に、予め登録しておいたクラウンやブリッジや磁性アタッチメントの標準データを用いると設計を容易に進めることができて好ましい。また、口腔内歯科補綴物が前歯等で審美性が要求される場合には、上部構造体2の唇面部や咬合面部等を歯冠用レジンやポーセレンベニア等で作製するように一定厚みだけオフセットをかけて設計しても良いことは勿論である。
【0012】
かくして下部構造体1と上部構造体2との形状が設計されると、次に磁場解析による磁気回路の設計を行う。磁場解析はCRT画面上に下部構造体1と上部構造体2との形状を表示し、例えば積分要素法を用い、下部構造体1については使用する耐蝕性磁性材料の合金の磁気特性として初期透磁率と飽和磁束密度とを入力し、上部構造体2については使用する耐蝕性磁性材料ブロックの合金のB−H曲線に基づく最大エネルギー積等のデータを入力し、上部構造体2と下部構造体1との形状関係に基づいて、吸着力が最も高く、漏洩磁場が少なくなる磁気特性を得ることができる磁気回路が形成されるように上部構造体2と下部構造体1との当接部分の形状等の調整を行って、臨床使用に最適な形状と磁気回路とを有する上部構造体2と下部構造体1の形状が最終的に決定される。例えば、磁気特性として、下部構造体1に使用される耐蝕性磁性材料については初期透磁率:200〜5000、飽和磁束密度:5〜20kGが、上部構造体2に使用する耐蝕性磁性材料ブロックについては最大エネルギー積:5〜20MGOeの各データが入力されて設計に使用される。かくして上部構造体2と下部構造体1との最終形状が決定したら、得られた三次元座標データをデジタル信号としてコンピュータ内のメモリに蓄積する。次いで、設計された上部構造体2の着磁条件の設定するために、例えば起磁力を構成する電流値:100〜50000A、ターン数:100〜7000を入力して磁場解析を行い着磁条件を設定する。
【0013】
次に、得られた三次元座標データをNC制御の切削・研削加工機であるCAD/CAM装置に加工指令として伝達する。下部構造体1を鋳造で作製する場合にはワックスブロックをCAD/CAM装置により機械加工することによって下部構造体1と同形状のワックス体を作製してスプルーを取り付けたこのワックス体を歯科用埋没材中に埋設した後にワックス焼却させた鋳型内に溶融した耐蝕性磁性材料を流し込んで下部構造体1を鋳造すればよく、下部構造体1を耐蝕性磁性材料ブロックの切削加工で製作する場合にはその耐蝕性磁性材料ブロックをCAD/CAM装置により切削加工することによって下部構造体1そのものを直接作製するのである。また、上部構造体2は耐蝕性磁性材料ブロックをCAD/CAM装置により切削加工した後、先に設定した着磁条件で空芯コイルや着磁ヨーク等を使用して着磁して耐蝕性永久磁石とすることによって作製するのである。
【0014】
なお、歯科用補綴物が例えばクラウン形態の場合に、上部構造体2が固着される歯科用補綴物を耐蝕性磁性材料で作製したり、マージン部のみを耐蝕性磁性材料で作製して、上部構造体2と作製した耐蝕性磁性材料とをレーザー溶接等で接合して歯科用補綴物形状(クラウン形状)と成す設計を行って漏洩磁場をより少なくする設計を行う等の応用も可能である。
また、着磁条件の設定時に上部構造体2を面分割して2〜8極に分割して各々の部分をN極又はS極に着磁して吸着力と維持力の強化を図る着磁条件を設計する等の応用も可能である。
【0015】
このようにして作製する下部構造体1に使用する耐蝕性磁性材料としては、従来のクラウンやブリッジ等に使用される歯科用合金と同等以上の機械的性質を有し、口腔内で使用しても安全であり、耐蝕性に優れている、磁性ステンレス鋼、Pd−Co系磁性合金、Fe−Pt系磁性合金、Fe−Pd系磁性合金、アルニコ磁性合金、Co−Pt系磁性合金等の耐蝕性磁性合金を用いることが好ましく、CAD/CAM装置により切削加工することによって下部構造体1そのものを直接作製する場合には予め線引加工や押出加工などによる機械加工によりブロックに成型されたものが用いられる。
【0016】
また、上部構造体2に使用する耐蝕性永久磁石としては、上記下部構造体1に使用する、Fe−Pt系磁性合金、Co−Pt系磁性合金等の耐蝕性磁性材料ブロックをCAD/CAM装置により切削加工した後、所定の着磁条件で着磁して耐蝕性永久磁石として使用されるのである。
【0017】
そして、上部構造体2は鋳造欠陥のない機械加工された耐蝕性磁性材料ブロックの切削加工により作製されているので、組織的に欠陥がなく効果的な熱処理や最適な着磁が可能であるため合金本来の優れた磁気特性を付与することが可能となり、磁力による吸着力が高く漏洩磁場が少なく、また機械的性質や耐蝕性にも優れた磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体となるのである。例えば、本発明方法により下部構造体1は耐蝕性磁性材料であるフェライト系ステンレス鋼、上部構造体2は耐蝕性永久磁石であるFe−Pt系磁石合金でクラウンを作製した場合の吸着力は、12〜16Nの高い値を示している。
【0018】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明に係る磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法は、CAD/CAM装置による補綴物の設計に、磁場解析による磁場回路の設計を追加したものであり、CAD/CAM装置に磁場解析ソフトを追加するのみで、容易に設計・作製可能な方法であり、得られる磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体は、機械的性質や耐蝕性にも優れ、磁力による吸着力が高く漏洩磁場が少ない磁気特性に優れた磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体となるのである。そしてこの本発明に係る磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法を応用することにより、歯根挺出用や歯列矯正用の磁性アタッチメントなども理想的な形状にすることも可能となるのである。
このような種々の利点を有する本発明に係る口腔内歯科補綴物の作製方法の歯科分野に貢献する価値は非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体をコーヌスクローネ型クラウン形態に応用した実施例を示す縦断面説明図である。
【図2】本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体をシリンダー型ダブルクラウン式ブリッジ形態に応用した実施例の構成を示す斜視説明図である。
【図3】図2の磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を支台歯に固着した状態での図2におけるA部断面説明図である。
【図4】本発明方法により作製した磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を義歯形態に応用した実施例を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 下部構造体
1a ポスト部
1b 支台部
2 上部構造体
3 支台歯

Claims (1)

  1. 支台歯(3)に固着される耐蝕性磁性材料から成る下部構造体(1)と、口腔内歯科補綴物形状又は口腔内歯科補綴物に固着される形状を成し該下部構造体(1)との接触面の一部又は全部が該下部構造体(1)に磁力により吸着・保持される耐蝕性永久磁石から成る上部構造体(2)とで構成される磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体を作製するに際し、目的とする磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の上部構造体(2)と下部構造体(1)の形状をCADにて設計した後、使用する前記耐蝕性磁性材料と前記耐蝕性永久磁石の磁気特性データに基づく磁場解析により磁気回路を設計し、下部構造体(1)及び上部構造体(2)の最終形状と上部構造体(2)の着磁条件とを設定した後、下部構造体(1)は鋳造又は耐蝕性磁性材料ブロックのCAM切削加工により作製し、上部構造体(2)は耐蝕性磁性材料ブロックをCAM切削加工した後に着磁した耐蝕性永久磁石により作製することを特徴とする磁力吸着式口腔内歯科補綴物用構造体の作製方法。
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