JP4535126B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話、電子機器等に使用されるインダクタ等の電子部品に関し、更に詳しくは、電気的特性に優れた電子部品に関するものである。
この種の電子部品としては、例えば特許文献1に記載のインダクタがある。この技術はリソグラフィ法を用いてインダクタを製造する方法に関する。即ち、この技術では、例えばPETフィルムをベース基材とし、ベース基材上に感光性絶縁ペーストを印刷、露光、現像し、更に必要に応じて露光した後、乾燥して絶縁層を形成する。この絶縁層上に感光性電極ペーストを印刷、露光し、現像し、乾燥してコイル状の電極パターンを形成する。次いで、電極パターンの上面に感光性絶縁ペーストを印刷、露光、現像し、更に必要に応じて露光した後、乾燥して絶縁層及びビアホールを形成する。以降、電極パターン、ビアホールを有する絶縁層を交互に積層して生の積層体が形成されている。
ベース基材を生の積層体から剥離すると、例えば図6の(a)に示す生の積層体1Aが得られる。この積層体1Aは、同図に示すように、絶縁層2Aと、絶縁層2Aの上面に形成されたコイル状の電極パターン3Aとが交互に繰り返して積層して形成され、上下の電極パターン3A、3Aがビア導体4Aを介して電気的に接続されている。そして、最下層の絶縁層2A上には最下層の電極パターン3Aの引き出し電極部5Aが積層体1Aの左端面から露出し、上から二番目の絶縁層2A上には最上層の電極パターン3Aの引き出し電極6Aが積層体1Aの右端面から露出している。尚、図6の(a)、(b)はインダクタ1個分を示しているが、実際の積層体は複数のインダクタが一括して形成された集合体として得られる。
然る後、生の積層体の集合体を所定の温度で焼成した後、個々の積層体に切断し、図6の(b)に示す個々の積層体1を作製する。その後、個々の積層体1に外部電極を設けることにより、高インダクタンス化及び低直流抵抗化された小型のインダクタを得ることができる。
しかしながら、上述のインダクタの製造方法では、焼成時に絶縁層2Aと電極パターン3Aとの間に収縮挙動に差があるため、図6の(b)に示すように、焼成後に上下の電極パターン3、3間で一点鎖線の基準位置から位置ズレを生じ、絶縁層2A、2A間の層間容量や電極パターン3による電磁界分布が設計値からズレてしまい、インダクタとしての電気的特性が劣化する。
また、焼成時の電極パターン3Aは絶縁層2Aとの収縮挙動の差が大きいため、焼成時に電極パターン3Aが切断し、あるいは電極パターン3Aの引き出し電極5A、6Aが絶縁層2Aの端面から内側へ引っ込み、焼成後の引き出し電極5、6が積層体1の端面に露出せず、外部電極との電気的接続を確保することができず、不良率が増大する虞がある。
焼成による断線を防止する技術として、例えば特許文献2に記載の技術が知られている。この技術は、インダクタ用の細長い導体パターンに中間部に幅の広い部分、厚みの大きい部分を形成して、導体ペーストの塗布量を多くしておき、焼成によって収縮しても塗布量の多い部分から導体ペーストを補充して導体部分の密度を保てるようにしている。
また、特許文献3では、特許文献2に記載の技術と類似した技術が提案されている。この技術は、導体パターンの端部に楔形状部を設ける技術である。導体パターンの端部に楔形状部を設けることにより、焼結の過程での導体パターンの収縮を抑制し、収縮による導体の接続不良、特に磁性シート端部に導体を確実に露出するようにして、外部電極との接続不良を減少させている。
特開2003−339660 特開平11−288831 特開平11−016731
しかしながら、特許文献2、3に記載の従来の技術は、いずれも細長い導体パターンに形成された幅の広い部分(楔形状部を含む)によって導体パターンの断線や収縮等の問題を解決することができるが、これらの導体パターンは幅広の部分を有するため、幅広の部分に電流が集中して隣接する導体パターンとの間で短絡しやすく、しかも隣接する導体パターンとの間を詰めるにも限界がある。また、幅広の部分を導体パターンの中間に設ける場合には焼成時に導体パターンの収縮によるセラミックグリーンシートからの端部の位置ズレを防止することが難しく、上下の導体パターン間の収縮が不均一になり、上下の導体パターン間に位置ズレが生じ、電気的特性が劣化する。このことは幅広の部分を導体パターンの端部に設ける場合について同様である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、積層体の絶縁層間に介在する導体パターン層の絶縁層に対する位置ズレを防止することができ、延いては電気的特性に優れ、外部電極との接続信頼性の高い電子部品を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に記載の電子部品は、絶縁層が複数積層された積層体と、この積層体内に形成された少なくとも一つの導体パターン層と、を備え、上記導体パターン層は、複数個所に曲折部を有する電子部品であって、上記各曲折部それぞれに上記絶縁層内に食い込む第1収縮ズレ防止部を一体的に設け、且つ、上記各第1収縮ズレ防止部は上記各曲折部の領域内のみにそれぞれ形成されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の電子部品は、請求項1に記載の発明において、上記第1収縮ズレ防止部は、絶縁層の厚さ方向の途中まで形成されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の電子部品は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記導体パターン層から延設された引き出し電極部を有し、上記引き出し電極部に上記絶縁層内に食い込む第2収縮ズレ防止部を一体的に設け、且つ、上記第2収縮ズレ防止部は上記引き出し電極部の領域内に形成されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の電子部品は、請求項3に記載の発明において、上記第2収縮ズレ防止部は、絶縁層の厚さ方向の途中まで形成されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の電子部品は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記導体パターン層が上記絶縁層を介して上下方向に複数形成され、且つ、上下の上記導体パターン層がビア導体によって互いに電気的に接続されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、積層体の絶縁層間に介在する導体パターン層の絶縁層に対する位置ズレを防止することができ、延いては電気的特性に優れ、外部電極との接続信頼性の高い電子部品を提供することができる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の電子部品の一実施形態を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその内部構造を示す透視図である。 図1に示す電子部品を示す分解斜視図である。 (a)〜(c)はそれぞれ図1に示す電子部品の一部を取り出して示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)のB−B線方向の断面図、(c)は(a)のC−C線方向の断面図である。 (a)〜(e)はそれぞれ図1に示す電子部品の製造工程の一部を説明するための工程図である。 (a)、(b)はそれぞれ図1に示す電子部品の主体である積層体を示す図で、(a)は焼成前の生の積層体を示す断面図、(b)は焼成後の積層体を示す断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ従来の電子部品の主体である積層体を示す図で、(a)は焼成前の生の積層体を示す断面図、(b)は焼成後の積層体を示す断面図である。
符号の説明
10 電子部品
11 積層体
12 コイル
12A、12B 引き出し電極部
13A、13B 外部電極
16A 第1収縮ズレ防止部
16B 第2収縮ズレ防止部
111〜114 絶縁層
121〜124 導体パターン(導電層)
以下、図1〜図5に示す実施形態に基づいて本発明の電子部品について説明する。
本実施形態の電子部品10は、例えば図1の(a)、(b)に示すように、矩形状の積層体11と、積層体11の内部にその平面形状に即して上下方向に略螺旋状に延びるように形成されコイル12と、コイル12の上下両端部の引き出し電極部12A、12Bにそれぞれ接続され且つ積層体11の左右端面を被覆する左右一対の外部電極13A、13Bと、を備え、高周波コイル部品として構成されている。
上記積層体11は、例えば図2に示すように、上下方向に積層された複数(図2では4層)の絶縁層111〜114と、内部のコイル12を保護する保護層115とからなっている。また、上記コイル12は、絶縁層111〜114それぞれの上面に渦巻状に形成された複数の導体パターン層121〜124と、上下の導体パターン層を接続するビア導体14(図5の(b)参照)とからなり、全体として上下方向に螺旋状に延びる矩形状のコイル12として形成されている。尚、15A、15Bはそれぞれ回路基板等の実装基板面に形成された電極に接続するための端子電極である。
ところで、焼成して積層体11を得る時には、感光性導体ペーストの焼結に伴う収縮が感光性絶縁ペーストの焼結に伴う収縮より大きいことから、焼成時には導体パターン層121〜124のコーナー部にコーナー内側への収縮応力がかかり易い。そのため、導体パターン層121〜124は絶縁層111〜114との間の収縮挙動差によって各導体パターン層121〜124がそれぞれの絶縁層111〜114上で滑り、特にコーナー部でコーナー内側方向への位置ズレを生じ易い。
そこで、本実施形態では、図1の(b)、図2及び図3に示すように、矩形の渦巻状の導体パターン層121〜124の各曲折部(コーナー部)の下面に第1収縮ズレ防止部16Aがそれぞれの絶縁層111〜114内に所定の深さまで食い込むように形成され、これらの第1収縮ズレ防止部16Aはそれぞれの導体パターン層121〜124と一体化している。尚、図3では絶縁層113上に形成された導体パターン層123を例に挙げて示してある。他の導体パターン層も図3に示す導体パターン層123と同様に形成されているため、図3を参考にしながら他の導体パターン層についても説明する。
上述のように本実施形態では、各コーナー部に第1収縮ズレ防止部16Aが設けられて、各導体パターン層121〜124がそれぞれの絶縁層111〜114に拘束されているため、焼成時に各コーナー部に収縮応力が集中的に作用しても、第1収縮ズレ防止部16Aによって各導体パターン層121〜124がそれぞれの各絶縁層111〜114に追随して収縮し、それぞれの絶縁層111〜114との間の位置ズレを防止することができる。更に、導体パターン層121〜124は、それぞれの絶縁層111〜114の上面で位置ズレすることなく、それぞれの絶縁層111〜114に追随して収縮するため、焼成前後の導体パターン層は相似形状を維持し、設計に即した形状を保持して所望の電気的特性(層間容量や電磁界分布等)を得ることができる。
また、各コーナー部の第1収縮ズレ防止部16Aの外径は、図3の(a)、(b)に示すように、それぞれ導体パターン層123の線幅より小径に形成されている。第1収縮ズレ防止部16Aの外径を導体パターン層123の線幅よりも小さくすることによって、後述のように絶縁層113の上面に第1収縮ズレ防止部16A用の凹陥部を設けた後、この絶縁層113の上面に導体パターン層123を位置合わせして印刷する時に、凹陥部と導体パターン層123との間に多少の位置ズレがあっても、凹陥部を導体パターン層123の領域内に収めることができる。また、第1収縮ズレ防止部16Aの絶縁層113内への食い込み深さは、導体パターン層123の絶縁層113からの位置ズレを防止することができる深さであれば良く、通常図3の(b)、(c)に示すように絶縁層113の厚さよりも浅く形成されている。但し、第1収縮ズレ防止部16Aの下方に下層の導体パターン層がなければ、第1収縮ズレ防止部16Aは、絶縁層113を貫通していても良い。
また、図1の(b)及び図2に示すように、コイル12の上下の引き出し電極部12A、12B両端部の下面には第1収縮ズレ防止部16Aと同種の第2収縮ズレ防止部16Bが各引き出し電極部12A、12Bと一体に形成され、それぞれの絶縁層111、114内に略同一大きさで同一の深さまで食い込むように形成されている。
第2収縮ズレ防止部16Bは、引き出し電極部12Aの長手方向の両端部にそれぞれ配置され、これらの第2収縮ズレ防止部16B、16Bは、焼成時に絶縁層111に追随して長手方向(積層体11の端面に沿う方向)に収縮し、絶縁層111との間での位置ズレを防止することができる。尚、コーナー部の第2収縮ズレ防止部16Bは、第1収縮ズレ防止部16Aを兼ねる。
また、引き出し電極部12Aと導体パターン層121との連結部となるコーナー部に配置された第2収縮ズレ防止部16B(第1収縮ズレ防止部16A)は、そのコーナー部の位置ズレを防止して引き出し電極部12Aが積層体11の内側へ引き込まれることを防止し、もって引き出し電極部12Aの長手方向の端面が積層体11の端面で確実に露出するようにしてある。
第1、第2収縮ズレ防止部16A、16Bの外径は、それぞれ導体パターン層の幅に収まる大きさであれば特に制限されないが、使用する露光機のアライメント(位置合わせ)精度の実力値を導体幅から差し引いた値より小さくすることが好ましく、例えば導体パターン層の幅の80〜90%の範囲が好ましい。90%を超えるとこれらを設けるための凹陥部が印刷時の導体パターン層からはみ出し、隣接するパターンとの間で電気的に短絡する虞があり、80%未満では収縮ズレ防止効果が得られない虞がある。また、第1、第2収縮ズレ防止部16A、16Bの絶縁層内への食い込み深さは、それぞれ絶縁層内に収まる深さであれば特に制限されないが、例えば絶縁層の深さの25〜50%の範囲が好ましい。50%を超えると下層の導体パターン層との間で電気的に短絡する虞があり、25%未満では収縮ズレ防止効果が得られない。
また、図3の(c)に示すように、導体パターン層123の外端部の下面には下層の導体パターン層122(図2参照)と接続するためのビア導体14が絶縁層113内に形成されている。また、導体パターン層123の内端部の上面には上層の導体パターン層124(図2参照)と接続するためのビア導体14が絶縁層114内に形成されている。そして、これらのビア導体14は、導体としての機能は勿論のこと、第1、第2収縮ズレ防止部16A、16Bと実質的に同一の機能を発揮することができる。
而して、絶縁層111〜114は、いずれもセラミック粉末を焼成することによって形成することができる。セラミック粉末は、特に制限されないが、セラミック粉末として、例えば、主成分としてKO−B−SiO系ガラス粉末を含み、副成分としてBi−B−SiO系ガラス粉末を含むものを使用することができる。副成分であるBi−B−SiO系ガラス粉末は、軟化点が450〜550℃でKO−B−SiO系ガラス粉末と比較して融点が低いため、本発明では、セラミック粉末の主成分より融点の低いガラス粉末を低融点ガラス粉末として定義する。
また、導体パターン121〜124は、いずれも金属粉末を焼成することによって形成することができる。金属粉末は、特に制限されないが、金属粉末として、例えば、銀粉末、銅粉末等を使用することができる。また、セラミック粉末としては、KO−B−SiO系ガラス粉末の他、銀粉末、銅粉末等の金属粉末と同時焼成可能なセラミックガラス粉末を二種以上適宜組み合わせて使用しても良い。
本実施形態の電子部品10は、リソグラフィ法を用いて製造することができる。そこで、図4を参照しながら本実施形態の電子部品10の製造方法について説明する。
本実施形態では、予め、積層体11を作製するためのベース基材としてPETフィルムを準備する。また、感光性導体ペーストとしては、例えば粒径0.5〜3.0μmの銀粉末を含むものを準備し、感光性絶縁ペーストとしては、粒径0.5〜3.0μmのセラミック粉末を含むもの準備する。このセラミック粉末は、主成分としてKO−B−SiO系ガラス粉末を含み、副成分としてBi−B−SiO系ガラス粉末を含んでいる。本実施形態では、低融点ガラス粉末がセラミック粉末中に5wt%含まれている。
電子部品10を製造する場合には、図4の(a)に示すようにPETフィルム100を設置し、このPETフィルム100の上面に、感光性導体ペーストを塗布した後、端子電極15A、15Bのパターンで形成された透孔を有するマスク(図示せず)を介して紫外線等の光を照射し、端子電極15A、15Bとなる部分を硬化させ、未硬化の部分を現像処理により除去して、端子電極部15A’、15B’を形成する。
その後、図4の(b)に示すようにPETフィルム100の上面に感光性絶縁ペーストを塗布した後、全面に光を照射して感光性絶縁ペーストを硬化させて絶縁層部111Aを形成した後、同図に示すように絶縁層部111Aの上面に、例えばエネルギー調整されたレーザ光Lを照射して、同図の(c)に示すように第1、第2収縮ズレ防止部16A、16Bを形成するための浅い円形状の凹陥部111B、111Cを所定のパターンで絶縁層部111Aの上面に形成する。これらの凹陥部111B、111Cを形成する方法は、凹陥部を形成する方法であればレーザ光Lを用いる方法に制限されるものではない。
次いで、図4の(d)に示すように、絶縁層部111A上に感光性導体ペーストを塗布して、第1、第2収縮ズレ防止部16A、16B用の凹陥部111B、111C内に感光性導体ペーストを充填すると共に導体ペースト層121Aを同時に形成する。引き続き、同図に示すように、導体パターン層121及び引き出し電極部12Aのパターンに即した透孔を有するマスク(図示せず)を介して光UVを照射し、導体パターン層121及び引き出し電極部12Aとなる部分を硬化させ、未硬化の部分を現像処理により除去して、同図に(e)に示すように導体パターン層部121B及び引き出し電極部12A’を形成する。この時、凹陥部111Bは導体パターン層部121Bのコーナー部に位置し、凹陥部111Cは引き出し電極部12A’に配置されているため、第1、第2収縮ズレ防止部16A’、16B’が光UVの照射によって渦巻状の導体パターン層部121Aと一緒に形成され、これら以外の部分では絶縁層部111Aが露出する。
次いで、絶縁層部111A及びその上面の導体パターン層部121Aと同一の要領で、絶縁層部111Aの上面に絶縁層部112A、導体パターン層部122A、絶縁層部113A、導体パターン層部123A、絶縁層部116A、導体パターン層部124A及び最上層の保護層部115Aをこの順序で順次積層して、図5の(a)に示す生の積層体11Aを得る。各導体パターン層部及び他方の引き出し電極部12B’を形成する際に、それぞれの第1、第2収縮ズレ防止部16A’、16B’及びビア導体部14Aを形成する。このようにして得られた生の積層体11Aを、所定の温度、例えば850〜900℃の温度で焼成して図5の(b)に示す積層体11を得る。
本実施形態では、図5の(b)に示すように各導体パターン層121〜124それぞれのコーナー部には第1収縮ズレ防止部16Aがそれぞれ形成され、引き出し電極部12A、12Bには第2収縮ズレ防止部16Bがそれぞれ形成されているため、焼成時に、各導体パターン層121〜124はそれぞれの絶縁層111〜114に追随して収縮し、それぞれの絶縁層111〜114との間の位置ズレを防止し、もって上下の各導体パターン層121〜124を同図の(b)に一点鎖線で示すように同一位置に揃い、上下の導体パターン層の相対的な位置ズレを防止することができる。従って、コイル12は、各導体パターン層121〜124の内径にバラツキがなく同一内周面に揃い、設計に即した層間容量や電磁界分布を得ることができ、延いては所望のインダクタンス値を満足し、優れた電気的特性を得ることができる。
また、引き出し電極部12A、12Bには第2収縮ズレ防止部16Bがそれぞれ形成されているため、引き出し電極部12A、12Bの端面が積層体11の端面から確実に露出し、引き出し電極12A、12Bと外部電極13A、13Bとを確実に電気的に接続することができ、不良率を低減することができる。
次に、具体的な実施例について説明する。
実施例1
本実施例では、感光性導体ペーストとして例えば粒径3μmの銀粉末を含むものを準備し、感光性絶縁ペーストとしては、粒径3μmのセラミック粉末を含むもの準備した。このセラミック粉末は、主成分としてKO−B−SiO系ガラス粉末を含み、副成分としてBi−B−SiO系ガラス粉末を含んでいる。本実施例では、低融点ガラス粉末がセラミック粉末中に5wt%含まれている。そして、本実施例では、導体パターン層121〜124のコーナー部に第1収縮ズレ防止部16Aを有し、引き出し電極部12A、12Bに第2収縮ズレ防止16Bを有しない積層体11を作製し、第1収縮ズレ防止部16Aの効果を調べた。
本実施例では、上述の感光性導体ペースト及び感光性絶縁ペーストを用いて4層の導体パターン層からなるコイルを有する電子部品を前述した要領で作製した。各導体パターン層のコーナー部に形成された第1収縮ズレ防止部の深さは、5μmであり、その外径は導体パターン層の線幅の80%であった。この電子部品のインダクタンス値は27nHであった。
また、比較例として、収縮ズレ防止部を有しない従来の積層体を作製した。この積層体からなる電子部品のインダクタンス値は27nHであった。
そして、本実施例の電子部品を切断し、その切断面における導体パターン層の位置ズレ量を測定し、その結果を表1に示した。また、本実施例の電子部品のインダクタンス値(L値)を測定した後、そのバラツキを求め、その結果を表1に示した。これらの測定は100個の電子部品について行い、その平均値を表1に示した。また、比較例の電子部品についても位置ズレ量及びバラツキを求め、その結果を表1に示した。
Figure 0004535126
表1に示す結果によれば、本実施例の電子部品は第1収縮ズレ防止部を有するため各導体パターン層の平均位置ズレ量が±10%で、インダクタンス値のバラツキが3%であった。これに対して比較例1の電子部品は平均位置ズレ量が±20%で、インダクタンス値のバラツキが5%と大きく、いずれも本実施例と比較して電気的特性に劣ることが判った。
実施例2
本実施例では、実施例1の電子部品の引き出し電極部に第2収縮ズレ防止部を設けた以外は、実施例1の電子部品と同一要領で電子部品を作製した。そして、この電子部品の引き出し電極部と外部電極との接続状態を調べるために、導通試験を行い、その結果を表2に示した。また、比較例1の電子部品についても同一試験を行い、その結果を表1に示した。
Figure 0004535126
表2に示す結果によれば、本実施例の電子部品のオープン不良率が5%であった。これに対し、比較例1の電子部品のオープン不良率は10%であり、本実施例と比較して引き出し電極部と外部電極との接触不良率が高く、歩留まりの悪いことが判った。
尚、上記実施形態では複数の導体パターン層からなるコイルを有する高周波コイル部品を例に挙げて本発明を説明したが、本発明の電子部品は複数個所に曲折部を有する導体パターン層を少なくとも一つ備えたものであれば良い。また、複数個所に曲折部を有する導体パターンを少なくとも一つ備えたものであれば、高周波コイル部品に何等制限されるものでもない。
本発明は、携帯電話等に使用される高周波コイル部品等の電子部品に好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 絶縁層が複数積層された積層体と、この積層体内に形成された少なくとも一つの導体パターン層と、を備え、上記導体パターン層は、複数個所に曲折部を有する電子部品であって、上記各曲折部それぞれに上記絶縁層内に食い込む第1収縮ズレ防止部を一体的に設け、且つ、上記各第1収縮ズレ防止部は上記各曲折部の領域内のみにそれぞれ形成されてなることを特徴とする電子部品。
  2. 上記第1収縮ズレ防止部は、絶縁層の厚さ方向の途中まで形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 上記導体パターン層から延設された引き出し電極部を有し、上記引き出し電極部に上記絶縁層内に食い込む第2収縮ズレ防止部を一体的に設け、且つ、上記第2収縮ズレ防止部は上記引き出し電極部の領域内に形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品。
  4. 上記第2収縮ズレ防止部は、絶縁層の厚さ方向の途中まで形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の電子部品。
  5. 上記導体パターン層が上記絶縁層を介して上下方向に複数形成され、且つ、上下の上記導体パターン層がビア導体によって互いに電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子部品。
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