JP4534919B2 - レーザ装置の製造方法 - Google Patents

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この発明は、レーザ装置の製造方法に関する。
図5は、従来の半導体レーザ装置の基本構成を示す概念図である。レーザ媒体23の両側に反射鏡22,24を配置することにより共振器が形成されている。また、半導体レーザ20の出射方向には、その出射光をレーザ媒体23に集光するためのレンズ21が配置されている。
オーム社発行のレーザハンドブック第2版
しかし、従来の半導体レーザ装置では、レーザ媒体23から発光する光を増幅するため、発光波長で高い反射率を有する反射鏡を形成する必要がある。また、レーザを効率良く発光させるためには、反射鏡をレンズとともに高い実装精度で配置する必要がある。
従って、煩雑な作成プロセスと高い実装技術とが必要なため、製造効率が低いという問題がある。
この発明は、上記の各問題を解決するため、反射鏡およびレンズを高精度かつ効率良く形成することを目的とする。
請求項1に係る発明では、レーザ媒体(5)の両側に反射部(4,6)を有する共振器と、励起光源(1)から出射された出射光を前記レーザ媒体内に集光させる励起光源用レンズ(2,3)とを備えたレーザ装置の製造方法において、シリコン基板(9)の基板面のうち、前記励起光源用レンズを形成する予定の第1領域および前記共振器を形成する予定の第2領域をそれぞれエッチングすることにより、前記第1領域においてシリコンからなる複数の第1構造体(2d)が各第1構造体間に第1間隙(2c)を隔てて形成されており、かつ、前記第2領域においてシリコンからなる複数の第2構造体が各第2構造体間に第2間隙を隔てて形成されており、かつ、前記各第2構造体からなる部分が所定間隔ごとに複数形成された状態を作る第1工程と、熱酸化により、前記各第1および各第2構造体をそれぞれ酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第1構造体によって各第1間隙がなくなった状態と、酸化シリコンに置き換えられた各第2構造体によって各第2間隙がなくなった状態とを作る第2工程と、により、前記酸化シリコンに置き換えられた各第1構造体からなる部分を前記励起光源用レンズとし、前記酸化シリコンに置き換えられた各第2構造体からなる部分の前記複数を前記反射部とすることを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1工程では、前記基板面のうち、出射側の反射部から出射されたレーザ光を成形するための出射光源用レンズを形成する予定の第3領域をエッチングすることにより、前記第3領域においてシリコンからなる複数の第3構造体が各第3構造体間に第3間隙を隔てて形成された状態をも作り、前記第2工程では、熱酸化により、前記各第3構造体をも酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体によって各第3間隙がなくなった状態をも作り、前記酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体からなる部分を前記出射光源用レンズとすることを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1工程では、前記基板面のうち、出射側の反射部から出射されたレーザ光を偏向するためのプリズムを形成する予定の第3領域をエッチングすることにより、前記第3領域においてシリコンからなる複数の第3構造体が各第3構造体間に第3間隙を隔てて形成された状態を作り、前記第2工程では、熱酸化により、前記各第3構造体をも酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体によって各第3間隙がなくなった状態をも作り、前記酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体からなる部分を前記プリズムとすることを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズおよび反射部からなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、請求項2に記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズからなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、請求項3に記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズ、反射部およびプリズムからなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴としている。
請求項7に記載の発明では、請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法において、前記反射部を構成する前記各第2構造体からなる部分の幅および前記所定の間隔が、前記基板面上に形成された複数の光学素子ごとに異なることを特徴としている。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法において、前記反射部を構成する前記各第2構造体からなる部分の幅が、前記レーザ媒体での発光波長を前記第2構造体の屈折率の4倍の数値で除した長さであり、かつ、前記反射部を構成する前記所定の間隔が、前記レーザ媒体での発光波長を前記第2間隙の屈折率の4倍の数値で除した長さであることを特徴としている。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法において、前記第1工程では、前記第2構造体からなる部分および前記所定の間隔を、交互に周期的に配置されるように形成することを特徴としている。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法において、波長変換素子(8)を有する共振器(5)を前記反射部間に配置することを特徴としている。
請求項11に記載の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法において、希土類または遷移金属イオンを添加したレーザ媒体を前記反射部間に配置することを特徴としている。
なお、上記括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1に係る発明によれば、シリコン基板の基板面からエッチングすることにより、励起光源用レンズおよび反射部を形成するための基となる部分をシリコンによって形成し、それらシリコンにより形成された各部分を熱酸化して酸化シリコンに置き換えることにより、つまりガラス化することにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズおよび反射部を一括して形成することができる。
従って、励起光源用レンズおよび反射部を効率良く形成することができる。しかも、励起光源用レンズおよび反射部を予め基板面上に設定した領域において基板面と一体形成するため、設定通りの位置に形成することができるので、励起光源用レンズおよび反射部を高精度に位置決めすることができる。
請求項2に係る発明によれば、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズを一括して形成することができる。
従って、励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズを効率良く形成することができる。しかも、励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズを予め基板面上に設定した領域において基板面と一体形成するため、設定通りの位置に形成することができるので、励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズを高精度に位置決めすることができる。
請求項3に係る発明によれば、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ、反射部およびプリズムを一括して形成することができる。
従って、励起光源用レンズ、反射部およびプリズムを効率良く形成することができる。しかも、励起光源用レンズ、反射部およびプリズムを予め基板面上に設定した領域において基板面と一体形成するため、設定通りの位置に形成することができるので、励起光源用レンズ、反射部およびプリズムを高精度に位置決めすることができる。
請求項4に係る発明によれば、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズおよび反射部からなる光学素子を基板面上に、高精度かつ効率良く複数形成することができる。
請求項5に係る発明によれば、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズからなる光学素子を基板面上に、高精度かつ効率良く複数形成することができる。
請求項6に係る発明によれば、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ、反射部およびプリズムからなる光学素子を基板面上に、高精度かつ効率良く複数形成することができる。
請求項7に係る発明によれば、反射部を構成する各第2構造体からなる部分および前記所定の間隔が、基板面上に形成された複数の光学素子ごとに異なるため、光学素子ごとに異なる波長のレーザ光を出射することができる。
請求項8に係る発明によれば、反射部を構成する各第2構造体からなる部分の幅が、レーザ媒体での発光波長を第2構造体の屈折率の4倍の数値で除した長さであり、かつ、反射部を構成する前記所定の間隔が、レーザ媒体での発光波長を第2間隙の屈折率の4倍の数値で除した長さであるため、レーザ媒体での発光波長を有するレーザ光を出射することができる。
請求項9に係る発明によれば、第2構造体からなる部分および前記所定の間隔を、交互に周期的に配置されるように形成するため、反射率を高めることができる。
請求項10に係る発明によれば、波長変換素子を有する共振器を反射部間に配置するため、出射されるレーザ光の波長を変えることができる。例えば、第2高調波を取出すことができる。
請求項11に係る発明によれば、希土類または遷移金属を添加したレーザ媒体を反射部間に配置するため、希土類または遷移金属固有のレーザ発振波長を得ることができる。
<第1実施形態>
この発明の実施形態に係るレーザ装置の製造方法について図を参照して説明する。
この実施形態では、レーザ装置として反射分布型レーザ装置を代表に説明する。図1は、この実施形態に係るレーザ装置の基本構成を示す概念図である。
[レーザ装置の主要構造]
このレーザ装置は、シリコン基板9の基板面上に3つのレーザ装置31,32,33を形成して構成される。
シリコン基板9の基板面には、励起光源として3個のレーザダイオード(以下、LDと略す)を有するLDアレイ1が配置されている。この実施形態では、LDの発光波長は808nmである。
レーザ装置31は、LDアレイ1に備えられたLD(図示せず)と、このLDから出射された光をコリメートするためのレンズ2と、このレンズ2から出射されたコリメート光をレーザ媒体5の内部に集光させるためのレンズ3と、レーザ媒体5の内部で励起された励起光をレーザ媒体側へ反射するための反射部4と、レーザ媒体5と、励起光をレーザ媒体側へ反射するための反射部6と、反射部6を透過したレーザ光をコリメートするためのレンズ7とを備える。
この実施形態では、レンズ2,7は、入射面が凸で出射面が平面の凸平型シリンドリカルレンズであり、レンズ3は、平凸型のシリンドリカルレンズである。レンズ2,3,7は、それぞれ酸化シリコンにより形成されている。また、反射部4,6は、透明な酸化シリコン層と空気層とを交互に配置してなる分布反射型の反射鏡(以下、DBRと略す)である。レーザ媒体5は、励起元素として希土類のNdを添加したYAG(以下、Nd:YAGと略す)結晶により形成されている。公知の通り、Nd:YAGからなるレーザ媒体5は、Ndイオンの準位の相違によって、λ1=946nm、λ2=1064nm、λ3=1319nmの3種類の波長で発光することができる。
光の進行方向(図面上の横方向)に沿った長さを幅と定義すると、レーザ装置32は、DBR4,6を構成する酸化シリコン層および空気層の各幅が、レーザ装置31のそれよりも長くなっている点で異なる以外は、レーザ装置31と同じ構成である。また、レーザ装置33は、DBR4,6を構成する酸化シリコン層および空気層の周期が、レーザ装置32のそれよりもさらに長くなっている点で異なる以外は、レーザ装置31と同じ構成である。
レーザ媒体5における発光波長をλ1、シリコン層の屈折率をns、空気層の屈折率をnaとすると、レーザ装置31に備えられたDBR6のシリコン層の幅は、λ1/4nsに設定されており、空気層の幅は、λ1/4naに設定されている。これにより、レーザ装置31から、波長946nmのレーザ光L1を出射することができる。
また、レーザ装置32に備えられたDBR6のシリコン層の幅は、λ2/4nsに設定されており、空気層の幅は、λ2/4naに設定されている。これにより、レーザ装置32から、波長1064nmのレーザ光L2を出射することができる。
また、レーザ装置33に備えられたDBR6のシリコン層の幅は、λ3/4nsに設定されており、空気層の幅は、λ3/4naに設定されている。これにより、レーザ装置33から、波長1319nmのレーザ光L3を出射することができる。
さらに、各レーザ装置に備えられた各DBRは、1つの酸化シリコン層およびその酸化シリコン層に隣接する1つの空気層からなる構成を1周期とすると、10周期程度で構成されている。これにより、各DBRにおいて99.9%以上の反射率を得ることができる。
[レーザ装置の製造方法]
次に、レーザ装置の製造方法について図を参照して説明する。図2は、レーザ装置の製造方法を示す説明図であり、(a)はエッチングマスクの平面図、(b)はエッチングされた部分の斜視図、(c)は熱酸化された状態の斜視図である。図3は、レンズの製造方法を示す説明図であり、(a)はシリコン基板の基板面上に形成されたレンズの斜視図、(b)はエッチングマスクが配置された状態の縦断面図、(c)はエッチングされた状態の縦断面図、(d)はエッチングマスクが除去された状態の縦断面図、(e)は熱酸化された状態の縦断面図である。
(マスクパターニング)
最初に、図2(a)に示すように、レンズ2,3,7およびDBR4,6をそれぞれ形成するためのエッチングマスク2a,3a,7a,4a,6aをシリコン基板9の一方の基板面にパターニングする。各エッチングマスクには、光軸方向に沿って延びた横長の開口部が、光軸と直交する方向に所定間隔置きに複数配置されている。図2(a)において、各マスクに横方向に描かれた複数の線分は、それぞれ間隙を示す。例えば、レンズ2を形成すためのエッチングマスク2aが基板面に配置された状態の縦断面図を図3(b)に示す。
また、シリコンは熱酸化により膨張する性質を有するため、その膨張率(例えば、2.2)を考慮して各エッチングマスクをパターニングする。例えば、各開口部の光の進行方向と直交する開口幅は、目標の幅となるように、膨張率を計算に入れた幅に設定する。
(DRIE)
次に、各エッチングマスクが配置された一方の基板面からDRIEを行う。これにより、図2(b)に示すように、各開口部に対応する部分は、一方の基板面から他方の基板面に向けて掘られたトレンチ(溝)に形成され、各トレンチ間には、シリコンからなる柱状の構造体が形成される。つまり、基板面には、柱状の構造体とトレンチとが交互に形成された部分が形成される。トレンチのアスペクト比は高く、例えば50である。
例えば、図3(c)に示すように、構造体2dとトレンチ2cとが交互に形成された部分、つまりレンズ2を形成するための基となる部分が形成される。なお、各構造体2dの横幅は、熱酸化により全部がガラス化される長さに形成する。また、トレンチ2cの横幅は、熱酸化により膨張した構造体2d、つまり酸化シリコンによって埋まる長さに形成する。
なお、トレンチ2cの幅が、この発明の請求項1に記載の第1間隙に対応する。また、DBR4,6を形成するためのエッチングマスク4a,4bを用いてエッチングしたときに、1つの酸化シリコン層を形成するための複数の構造体の1つが、請求項1に記載の第2構造体に対応し、その第2構造体間のトレンチの幅が第2間隙に対応し、各第2構造体からなる部分と、それに隣接する同部分との間隔が所定の間隔に対応する。
(エッチングマスク除去)
次に、各エッチングマスクを除去する。例えば、図3(d)に示すように、エッチングマスク2aを除去する。
(熱酸化)
次に、エッチングにより形成された各構造体および各トレンチからなる部分を熱酸化する。これにより、シリコンにより形成された各構造体からなる部分は、それぞれ酸化シリコンに置き換わって透明ガラス化され、光学素子として機能するようになる。
このとき、各構造体間に形成されていた各トレンチは、隣接する構造体の膨張によってそれぞれ幅方向に縮小され、最終的には埋められる。
例えば、図3(e)に示すように、各トレンチ2cは、膨張した構造体2d、つまりガラス化した構造体2eによって埋められている。
このように、熱酸化によるシリコンの膨張を利用して各トレンチの内部を酸化シリコンで埋め込む方法であるため、その熱膨張を考慮して、各構造体およびトレンチの幅、つまりエッチングマスクの開口部の開口幅および開口部の配置間隔を設定する。
なお、上記のマスクパターニング、DRIEおよびエッチングマスク除去の工程が、この発明の請求項1に記載の第1工程に対応し、熱酸化の工程が第2工程に対応する。
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように、第1実施形態のレーザ装置の製造方法によれば、シリコン基板9の基板面からエッチングすることにより、励起光源用レンズ2,3、出射光源用レンズ7およびDBR4,6を形成するための基となる部分をシリコンによって形成し、それらシリコンにより形成された各部分を熱酸化して酸化シリコンに置き換えることにより、つまりガラス化することにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ2,3、出射光源用レンズ7およびDBR4,6を一括して形成することができる。
従って、励起光源用レンズ、出射光源用レンズおよびDBRを効率良く形成することができる。しかも、励起光源用レンズ、出射光源用レンズおよびDBRを予め基板面上に設定した領域において基板面と一体形成するため、設定通りの位置に形成することができるので、励起光源用レンズ、出射光源用レンズおよび反射部を高精度に位置決めすることができる。
(2)また、シリコン基板のエッチングおよび酸化を行うことにより、予め基板面上に設定した領域に励起光源用レンズ、出射光源用レンズおよび反射部からなるレーザ装置31〜33を、基板面上に高精度かつ効率良く形成することができる。
(3)さらに、DBRを構成するシリコン層および空気層の各幅が、基板面上に形成された複数のレーザ装置31〜33光学素子ごとに異なるため、レーザ装置ごとに異なる波長のレーザ光を出射することができる。
(4)DBRを構成する酸化シリコン層の幅が、レーザ媒体5での発光波長を酸化シリコン層の屈折率nsの4倍の数値で除した長さであり、かつ、DBRを構成する空気層の幅が、レーザ媒体5での発光波長を空気層の屈折率naの4倍の数値で除した長さであるため、レーザ媒体5での発光波長を有するレーザ光を出射することができる。
(5)DBRのシリコン層および空気層を、交互に周期的に配置されるように形成するため、反射率を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態に係るレーザ装置の製造方法ついて図4を参照して説明する。図4は、この実施形態に係るレーザ装置の基本構成を示す概念図である。なお、第1実施形態のレーザ装置と同じ構成については同じ符号を使用し、説明を省略する。
この実施形態のレーザ装置は、共振器を構成するDBR5に波長変換素子8を備えたことを特徴としており、その他の基本的構成および製造方法は、第1実施形態のレーザ装置と同じである。
波長変換素子8としては、例えば、KTP(KTiOPO4)、BIBO(BiB3O6)、BBO(β−BaB2O4)、LBO、KNbO3などのSHG(Second Harmonic Generation) 結晶を用いることができる。これにより、レーザ媒体5における発光波長の第2高調波を取り出すことができる。レーザ媒体5が、Nd:YAGであるとすると、λ1=946nm、λ2=1064nm、λ3=1319nmの3種類の波長を有する光からは、λ1=473nm、λ2=532nm、λ3=660nmの波長を有する第2高調波を取出すことができる。
従って、図4に示すレーザ装置41,42,43は、それぞれ波長変換素子8を共振器に備えることにより、それぞれ波長473nmのレーザ光L4、波長532nmのレーザ光L5、波長660nmのレーザ光L6を出射することができる。
つまり、波長473nmは青色の波長であり、波長532nmは緑色の波長であり、波長660nmは赤色の波長であるから、レーザ装置41〜43は、光の三原色を構成するレーザ光を出射することができる。このため、例えば、レーザ装置41〜43を使用してカラーの画像表示装置を構成することができる。
[第2実施形態の効果]
以上のように、第2実施形態のレーザ装置によれば、波長変換素子8を共振器に備えるため、レーザ媒体5での発光波長とは異なる波長のレーザ光を出射することができる。
また、第2実施形態のレーザ装置は、波長変換素子8を備えている以外は、第1実施形態のレーザ装置と同じ構成であるため、第1実施形態の効果と同じ効果を奏することができる。
[その他の実施形態]
(1)前述の製造方法により、出射光源用レンズ7に代えてプリズムを基板面に形成することもできる。また、励起光源用レンズ2,3、DBR4,6およびプリズムから構成されたレーザ装置を基板面上に複数形成することもできる。
この製造方法によれば、励起光源用レンズ2,3、DBR4,6およびプリズムを効率良く形成することができる。しかも、励起光源用レンズ2,3、DBR4,6およびプリズムを予め基板面上に設定した領域において基板面と一体形成するため、設定通りの位置に形成することができるので、励起光源用レンズ2,3、DBR4,6およびプリズムを高精度に位置決めすることができる。
(2)出射光源用レンズ7を後で基板面に取付ける場合は、前述の製造方法により、励起光源用レンズ2,3およびDBR4,6のみを基板面に一括して形成してもよい。また、励起光源用レンズ2,3およびDBR4,6からなる部分を基板面上に複数形成することもできる。
この製造方法によれば、励起光源用レンズ2,3およびDBR4,6からなる部分を基板面上に、高精度かつ効率良く形成することができる。
(3)第1実施形態において、レーザ媒体5としてNd:YVO4を用いることもできる。この場合、各レーザ装置31〜33は、波長1064nmのレーザ光L1、波長1342nmのレーザ光L2および波長914nmのレーザ光L3を出射することができる。
また、レーザ媒体5としてNd:GdVO4を用いた場合、各レーザ装置31〜33は、波長1064nmのレーザ光L1、波長1340nmのレーザ光L2および波長912nmのレーザ光L3を出射することができる。
さらに、レーザ媒体5としてYb:YAGを用いた場合、各レーザ装置31〜33は、それぞれ波長1030nmのレーザ光L1〜L3を出射することができる。さらに、Ho:YLF、Tm:YLF、Er:ガラスを用いた場合の各レーザ装置が出射することができる波長は、それぞれ2080nm、2020nm、1550nmである。
(4)また、希土類の中でもErを添加したレーザ媒体を用いれば、波長1.5μmのレーザ光を出射することができるため、レーザ装置31〜33をアイセーフ光源にも応用することができる。アイセーフ光源とは、目に対する安全性が確保された光源をいい、波長が1.4μm以上であることが条件になっている。
(5)また、レーザ媒体5の励起元素としてYb、Ho、Tm、Erなどの希土類イオン、あるいは、V、Ti、Cr、Sn、In、Ga、Al、Mg、Si、Scなどの遷移金属イオンを添加してもよい。また、母材として用いる結晶をYSGG,YSAG,GSGG,GGGなどのガーネット系、YVO4 ,GdVO4 などのバナデート系、KYW,KGWなどのタングステート系、YLFなどのリチウムフロライド系、およびガラス系、またはこれらを組み合わせた系としてもよい。
第1実施形態に係るレーザ装置の基本構成を示す概念図である。 レーザ装置の製造方法を示す説明図であり、(a)はエッチングマスクの平面図、(b)はエッチングされた部分の斜視図、(c)は熱酸化された状態の斜視図である。 レンズの製造方法を示す説明図であり、(a)はシリコン基板の基板面上に形成されたレンズの斜視図、(b)はエッチングマスクが配置された状態の縦断面図、(c)はエッチングされた状態の縦断面図、(d)はエッチングマスクが除去された状態の縦断面図、(e)は熱酸化された状態の縦断面図である。 第2実施形態に係るレーザ装置の基本構成を示す概念図である。 従来の半導体レーザ装置の基本構成を示す概念図である。
符号の説明
1・・LDアレイ(励起光源)、2,3・・レンズ(励起光源用レンズ)、
4,6・・DBR(反射部)、7・・レンズ(出射光源用レンズ)、
31〜33・・レーザ装置、41〜43・・レーザ装置。

Claims (11)

  1. レーザ媒体の両側に反射部を有する共振器と、励起光源から出射された出射光を前記レーザ媒体内に集光させる励起光源用レンズとを備えたレーザ装置の製造方法において、
    シリコン基板の基板面のうち、前記励起光源用レンズを形成する予定の第1領域および前記共振器を形成する予定の第2領域をそれぞれエッチングすることにより、前記第1領域においてシリコンからなる複数の第1構造体が各第1構造体間に第1間隙を隔てて形成されており、かつ、前記第2領域においてシリコンからなる複数の第2構造体が各第2構造体間に第2間隙を隔てて形成されており、かつ、前記各第2構造体からなる部分が所定間隔ごとに複数形成された状態を作る第1工程と、
    熱酸化により、前記各第1および各第2構造体をそれぞれ酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第1構造体によって各第1間隙がなくなった状態と、酸化シリコンに置き換えられた各第2構造体によって各第2間隙がなくなった状態とを作る第2工程と、により、前記酸化シリコンに置き換えられた各第1構造体からなる部分を前記励起光源用レンズとし、前記酸化シリコンに置き換えられた各第2構造体からなる部分の前記複数を前記反射部とすることを特徴とするレーザ装置の製造方法。
  2. 前記第1工程では、
    前記基板面のうち、出射側の反射部から出射されたレーザ光を成形するための出射光源用レンズを形成する予定の第3領域をエッチングすることにより、前記第3領域においてシリコンからなる複数の第3構造体が各第3構造体間に第3間隙を隔てて形成された状態をも作り、
    前記第2工程では、
    熱酸化により、前記各第3構造体をも酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体によって各第3間隙がなくなった状態をも作り、前記酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体からなる部分を前記出射光源用レンズとすることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置の製造方法。
  3. 前記第1工程では、
    前記基板面のうち、出射側の反射部から出射されたレーザ光を偏向するためのプリズムを形成する予定の第3領域をエッチングすることにより、前記第3領域においてシリコンからなる複数の第3構造体が各第3構造体間に第3間隙を隔てて形成された状態を作り、
    前記第2工程では、
    熱酸化により、前記各第3構造体をも酸化シリコンに置き換え、酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体によって各第3間隙がなくなった状態をも作り、前記酸化シリコンに置き換えられた各第3構造体からなる部分を前記プリズムとすることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置の製造方法。
  4. 前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズおよび反射部からなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置の製造方法。
  5. 前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズ、反射部および出射光源用レンズからなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴とする請求項2に記載のレーザ装置の製造方法。
  6. 前記第1および第2工程により、前記励起光源用レンズ、反射部およびプリズムからなる光学素子を前記基板面上に複数形成することを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置の製造方法。
  7. 前記反射部を構成する前記各第2構造体からなる部分の幅および前記所定の間隔が、前記基板面上に形成された複数の光学素子ごとに異なることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法。
  8. 前記反射部を構成する前記各第2構造体からなる部分の幅が、前記レーザ媒体での発光波長を前記第2構造体の屈折率の4倍の数値で除した長さであり、かつ、前記反射部を構成する前記所定の間隔が、前記レーザ媒体での発光波長を前記第2間隙の屈折率の4倍の数値で除した長さであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法。
  9. 前記第1工程では、前記第2構造体からなる部分および前記所定の間隔を、交互に周期的に配置されるように形成することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法。
  10. 波長変換素子を有する共振器を前記反射部間に配置することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法。
  11. 希土類または遷移金属イオンを添加したレーザ媒体を前記反射部間に配置することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載のレーザ装置の製造方法。
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