JP4534821B2 - 揮発性有機化合物の浄化システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として掘削土に含まれる揮発性有機化合物を浄化する揮発性有機化合物の浄化システム及び方法に関する。
工場跡地の土壌がトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどで代表される揮発性有機化合物(VOC)で汚染されている場合、かかる揮発性有機化合物が揮発して周囲に拡散し、周辺住民の生活に支障を来すことがなきよう、また、地下水に混入して水質を汚濁させることがなきよう、適切な浄化対策が必要となる。
揮発性有機化合物で汚染された汚染土については、従来さまざまな方法で浄化処理が行われており、その代表的なものとして加熱による揮発処理がある。
かかる処理方法においては、汚染土を加熱することによって該汚染土に含まれている揮発性有機化合物を揮発させ、これを活性炭等に吸着させることで汚染土を浄化する。
そして、加熱を行う手段として、ロータリーキルンと呼ばれる回転型の加熱炉が知られており、かかる加熱炉を用いて汚染土を加熱すれば、揮発性有機化合物を効率よく揮発させることができる。
特開2003−266058
ここで、汚染土壌は、通常、汚染源を中心として放射状に地盤内に拡散するため、汚染源のみならず、その周囲に拡がる相応範囲の土壌を掘削し、その掘削土を回転炉で加熱処理しなければならない。
そのため、回転炉も大量の汚染土を処理できる規模にしなければならず、浄化処理に膨大なコストが必要になるという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、広い範囲に分布する汚染土壌区域の浄化処理を効率よく行うことが可能な揮発性有機化合物の浄化システム及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化方法は請求項1に記載したように、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域を高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とに分け、前記高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させるとともに、前記低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させるものである。
また、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化方法は、前記加熱処理で生じた加熱空気を用いて前記乾燥処理を行うものである。
また、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化システムは請求項3に記載したように、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域のうち、高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させる加熱炉と、前記高濃度汚染区の周囲に拡がる低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させる攪拌曝気型乾燥炉とを備えたものである。
また、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化システムは、前記加熱炉を間接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該間接加熱式ロータリーキルンの外筒側に設けられた加熱空気排出口を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通させたものである。
また、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化システムは、前記加熱炉を直接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該直接加熱式ロータリーキルンの加熱空気排出口に連通接続された排ガス管と熱交換可能に配置され前記直接加熱式ロータリーキルンの筒体内部空間に連通接続された空気導入管を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通接続したものである。
本出願人は、汚染土壌が、ホットスポットと呼ばれる高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とに大別され、処理しなければならない土量は、低濃度汚染区の方が圧倒的に多いことに着眼し、さまざまな研究を行った結果、高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理するとともに、低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理すれば、大量の汚染土を効率よく処理することができるという産業上きわめて有益な知見を得るにいたったものである。
すなわち、請求項1に係る揮発性有機化合物の浄化方法においては、まず、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域を高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とに分け、前記高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理するとともに、前記低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理する。
このようにすると、濃度は低いが大量に発生する低濃度汚染土を、乾燥攪拌処理という比較的安価な処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、確実な揮発が可能な加熱処理という処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができる。
そのため、汚染源とその周囲に拡がった汚染土壌を効率よく浄化することが可能となる。
ここで、前記加熱処理で生じた加熱空気を用いて前記乾燥処理を行うようにすれば、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することが可能となり、浄化コストをさらに下げることが可能となる。
請求項3に係る揮発性有機化合物の浄化システムにおいては、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域を高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とに分け、前記高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱炉で加熱処理するとともに、前記低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を攪拌曝気型乾燥炉で乾燥攪拌処理する。
このようにすると、濃度は低いが大量に発生する低濃度汚染土を、攪拌曝気型乾燥炉を用いた乾燥攪拌処理という比較的安価な処理で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、加熱炉を用いることによって確実な揮発が可能な加熱処理で揮発性有機化合物を揮発させることができる。
そのため、汚染源とその周囲に拡がった汚染土壌を効率よく浄化することが可能となる。
加熱炉をどのような種類のものにするかは任意であるが、前記加熱炉を間接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該間接加熱式ロータリーキルンの外筒側に設けられた加熱空気排出口を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通させたならば、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することが可能となり、浄化コストをさらに下げることが可能となる。
同様に、前記加熱炉を直接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該直接加熱式ロータリーキルンの加熱空気排出口に連通接続された排ガス管と熱交換可能に配置され前記直接加熱式ロータリーキルンの筒体内部空間に連通接続された空気導入管を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通接続したならば、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することが可能となり、浄化コストをさらに下げることが可能となる。
以下、本発明に係る揮発性有機化合物の浄化システム及び方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システムを示した概略図である。同図でわかるように、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム1は、加熱炉としての間接加熱式ロータリーキルン2と、攪拌曝気型乾燥炉3とから概ね構成してある。
間接加熱式ロータリーキルン2は図2に示すように、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域23のうち、ホットスポットとも称される高濃度汚染区21から掘削された高濃度汚染土を加熱処理するようになっている。
間接加熱式ロータリーキルン2は図1でわかるように、高濃度汚染土が内部空間に保持される内筒4と該内筒が二重筒の形態で収容された外筒5とを備えるとともに該外筒の一端にバーナー6を取り付けてあり、熱交換器8及び空気導入管7を介して導入された空気をバーナー6で加熱して加熱空気とし、これを外筒5内に導入することによって、釜である内筒4を周囲から加熱することができるようになっている。
内筒4は、両端部を除く中間部が筒体軸線廻りに回転自在となるように構成してあるとともに、一方の端部に高濃度汚染土を投入する投入口9及び排気口11を、他方の端部に給気口10及び処理土排出口13をそれぞれ設けてあり、内筒4の外側を流れる加熱空気によって該内筒内の高濃度汚染土を加熱処理するとともに、該加熱処理によって揮発性有機化合物を揮発させ、該揮発性有機化合物を給気口10から排気口11へと抜ける空気の流れに連行させて該排気口から排出することができるようになっている。ちなみに、揮発性有機化合物が揮発した処理済みの土は、処理土として処理土排出口13から排出される。
なお、内筒4の給気口10は、外筒5の端部であってバーナー6とは反対側に設置された加熱空気排出口12に連通接続してあり、加熱空気を内筒4内に導入するようになっている。すなわち、バーナー6で加熱された空気は、外筒5内に流入して内筒4を加熱するために利用された後、内筒4の給気口10から該内筒内に導入され、揮発性有機化合物を揮発させるために再利用される。
一方、攪拌曝気型乾燥炉3は、内部に形成された攪拌空間20に攪拌機構17を設置するとともに投入口16及び排出口18並びに排気口15を設けてあり、高濃度汚染区21の周囲に拡がる低濃度汚染区22から掘削された低濃度汚染土を投入口16を介して攪拌空間20に投入し、これを攪拌機構17で攪拌曝気できるようになっている。
ここで、攪拌曝気型乾燥炉3には乾燥用空気流入口14を設けてあるが、かかる乾燥用空気流入口14は、間接加熱式ロータリーキルン2の外筒5に設けられた加熱空気排出口12に連通接続してあり、内筒4を加熱した後の温風を攪拌曝気型乾燥炉3の攪拌空間20に送り込み、かかる温風による乾燥処理と攪拌処理によって該攪拌空間の低濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させるとともに、揮発させた揮発性有機化合物を排ガスとして排気口15から排出することができるようになっている。
揮発性有機化合物の浄化システム1は、活性炭吸着塔からなる排ガス処理装置19を備えており、間接加熱式ロータリーキルン2の排気口11及び攪拌曝気型乾燥炉3の排気口15を介して排出された排ガスに含まれる揮発性有機化合物を選別してこれを吸着処理し、処理された排ガスを熱交換器8を経て大気に放出されるようになっている。
本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム1を用いて揮発性有機塩素化合物の浄化を行うには、まず、間接加熱式ロータリーキルン2の投入口9を介して該間接加熱式ロータリーキルンの内筒4に高濃度汚染土を投入する。
次に、熱交換器8及び空気導入管7を介して導入された空気をバーナー6で加熱して加熱空気とし、これを外筒5内に導入することによって、釜である内筒4を周囲から加熱するとともに、内筒4を加熱するために利用した加熱空気を、内筒4の給気口10から該内筒内に導入する。
このようにすることで、内筒4内の高濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させるとともに、該揮発性有機化合物を給気口10から排気口11へと抜ける空気の流れに連行させて該排気口から排出させる。
加熱温度は、例えば200゜C〜300゜Cを基本とし、汚染濃度やトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンといった揮発性有機化合物の種類によって適宜調整するのがよい。
一方、高濃度汚染区21の周囲に拡がる低濃度汚染区22から掘削された低濃度汚染土を攪拌曝気型乾燥炉3の投入口16を介して攪拌空間20に投入し、これを攪拌機構17で攪拌曝気しつつ、間接加熱式ロータリーキルン2の内筒4を加熱した後の温風を乾燥用空気流入口14を介して攪拌曝気型乾燥炉3の攪拌空間20に送り込み、かかる温風による乾燥処理と攪拌処理によって該攪拌空間の低濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させるとともに、揮発させた揮発性有機化合物を排ガスとして排気口15から排出する。
次に、間接加熱式ロータリーキルン2の排気口11及び攪拌曝気型乾燥炉3の排気口15を介して排出された排ガスに含まれる揮発性有機化合物を排ガス処理装置19で選別吸着し、処理済みの排ガスを熱交換器8を経て大気に放出する。
以上説明したように、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム1及び浄化方法によれば、まず、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域23を高濃度汚染区21とその周囲に拡がる低濃度汚染区22とに分け、高濃度汚染区21から掘削された高濃度汚染土を間接加熱式ロータリーキルン2で加熱処理するとともに、低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を攪拌曝気型乾燥炉3で乾燥攪拌処理するようにしたので、濃度は低いが大量に発生する低濃度汚染土を、乾燥攪拌処理という比較的安価な処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、確実な揮発が可能な加熱処理という処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができる。
そのため、小規模な加熱炉であっても、汚染源とその周囲に拡がった大量の汚染土壌を効率よく浄化することが可能となり、かくして経済性に優れた高効率な浄化システムの構築が可能となる。
加えて、上述した構成により、高濃度汚染土及び低濃度汚染土のいずれについても汚染土を環境基準を満たすように確実に浄化することが可能となる。
また、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム1及び浄化方法によれば、攪拌曝気型乾燥炉3における乾燥処理を、間接加熱式ロータリーキルン2の加熱処理で生じた加熱空気を用いて行うようにしたので、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することが可能となり、浄化コストをさらに下げることが可能となる。
本実施形態では、攪拌曝気型乾燥炉3における乾燥処理を、間接加熱式ロータリーキルン2の加熱処理で生じた加熱空気を用いて行うようにしたが、場合によっては、攪拌曝気型乾燥炉3の乾燥用空気流入口14を間接加熱式ロータリーキルン2の外筒5に設けられた加熱空気排出口12に連通接続せず、公知の方法により、乾燥用空気流入口14から温風を適宜流入させるようにしてもよい。
かかる構成によれば、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することができなくなるが、大量に発生する低濃度汚染土を、乾燥攪拌処理という比較的安価な処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、確実な揮発が可能な加熱処理という処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるという作用効果を奏する点については、上述の実施形態と同様、何ら変わりはない。
加えて、本実施形態では、排ガス処理装置として活性炭吸着方式を採用したが燃焼式を採用してもかまわない。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、揮発性有機化合物に加えて、油分が含まれている汚染土壌についても本発明を同様に適用できることは言うまでもない。
また、本実施形態では、高濃度汚染土を間接加熱式ロータリーキルン2に投入して加熱処理するようにしたが、かかる加熱処理の前処理として攪拌乾燥処理を別途行うようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図3は、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システムを示した概略図である。同図でわかるように、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム31は、加熱炉としての直接加熱式ロータリーキルン32と、攪拌曝気型乾燥炉3とから概ね構成してある。
直接加熱式ロータリーキルン32は、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域23のうち、高濃度汚染区21から掘削された高濃度汚染土を加熱処理するようになっている。
直接加熱式ロータリーキルン32は図3でわかるように、高濃度汚染土が内部空間に保持され中間部が筒体軸線廻りに回転自在に構成された筒体を備えるとともに該筒体の一端にバーナー6を取り付けてあり、筒体の内部空間に連通接続された空気導入管7を介して導入され熱交換器8から廃熱を受け取った空気をバーナー6で加熱して加熱空気とし、これを筒体内に導入することによって、筒体内の高濃度汚染土を加熱処理することができるようになっている。
直接加熱式ロータリーキルン32は、バーナー6が設けられた同じ筒体端部に処理土排出口13aを設けてあるとともに、筒体の他端には高濃度汚染土を投入する投入口9a及び排気口11aをそれぞれ設けてあり、バーナー6による加熱空気によって筒体内の高濃度汚染土を加熱処理するとともに、該加熱処理によって揮発性有機化合物を揮発させるようになっており、揮発性有機化合物を含んだ排ガスは、排気口11aから排出された後、活性炭吸着塔からなる排ガス処理装置19で揮発性有機化合物が吸着処理され、しかる後、排ガス管33を介して大気に放出される。ちなみに、揮発性有機化合物が揮発した処理済みの土は、処理土として処理土排出口13aから排出される。
一方、攪拌曝気型乾燥炉3は、内部に形成された攪拌空間20に攪拌機構17を設置するとともに投入口16及び排出口18並びに排気口15を設けてあり、高濃度汚染区21の周囲に拡がる低濃度汚染区22から掘削された低濃度汚染土を投入口16を介して攪拌空間20に投入し、これを攪拌機構17で攪拌曝気できるようになっており、攪拌曝気によって生じた排ガスは、排気口15から排出された後、排ガス処理装置19で揮発性有機化合物が吸着処理され、しかる後、排ガス管33を介して大気に放出される。
ここで、排ガス管33は、熱交換器8によって空気導入管7と熱交換可能になっているとともに、空気導入管7は、攪拌曝気型乾燥炉3の乾燥用空気流入口14に連通接続してある。
そのため、空気導入管7を介して導入された空気は、熱交換器8から廃熱を受け取った後、バーナー6で加熱されて加熱空気となるのみならず、攪拌曝気型乾燥炉3の攪拌空間20内に乾燥用空気、あるいは温風として導入される。
すなわち、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム31は、低濃度汚染土に対し攪拌機構17による攪拌処理を行いつつ、熱交換器8から廃熱を受け取って攪拌曝気型乾燥炉3の攪拌空間20に導入された乾燥用空気、あるいは温風で低濃度汚染土を乾燥処理することにより、該攪拌空間の低濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させることができるようになっている。
なお、乾燥処理によって生じた排ガスは、攪拌曝気処理によって生じた排ガスとともに排気口15から排出された後、排ガス処理装置19で揮発性有機化合物が吸着処理され、しかる後、排ガス管33を介して大気に放出される。
上述した排ガス処理装置19は、直接加熱式ロータリーキルン32の排気口11a及び攪拌曝気型乾燥炉3の排気口15を介して排出された排ガスに含まれる揮発性有機化合物を選別してこれを吸着処理し、処理された排ガスを大気に放出するようになっている。
本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム31を用いて揮発性有機塩素化合物の浄化を行うには、まず、直接加熱式ロータリーキルン32の投入口9aを介して該直接加熱式ロータリーキルンの筒体に高濃度汚染土を投入する。
次に、熱交換器8及び空気導入管7を介して導入された空気をバーナー6で加熱して加熱空気とし、これを筒体内に導入することで筒体内の高濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させるとともに、該揮発性有機化合物を排気口11aから排出させる。
加熱温度は、例えば200゜C〜300゜Cを基本とし、汚染濃度やトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンといった揮発性有機化合物の種類によって適宜調整するのがよい。
一方、高濃度汚染区21の周囲に拡がる低濃度汚染区22から掘削された低濃度汚染土を攪拌曝気型乾燥炉3の投入口16を介して攪拌空間20に投入し、これを攪拌機構17で攪拌曝気しつつ、直接加熱式ロータリーキルン32で生じた廃熱をもらった温風を乾燥用空気流入口14を介して攪拌曝気型乾燥炉3の攪拌空間20に送り込み、かかる温風による乾燥処理と攪拌処理によって該攪拌空間の低濃度汚染土から揮発性有機化合物を揮発させるとともに、揮発させた揮発性有機化合物を排ガスとして排気口15から排出する。
次に、直接加熱式ロータリーキルン32の排気口11a及び攪拌曝気型乾燥炉3の排気口15を介して排出された排ガスに含まれる揮発性有機化合物を排ガス処理装置19で選別吸着し、処理済みの排ガスを熱交換器8を経て大気に放出する。
以上説明したように、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム31及び浄化方法によれば、まず、揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域23を高濃度汚染区21とその周囲に拡がる低濃度汚染区22とに分け、高濃度汚染区21から掘削された高濃度汚染土を直接加熱式ロータリーキルン32で加熱処理するとともに、低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を攪拌曝気型乾燥炉3で乾燥攪拌処理するようにしたので、濃度は低いが大量に発生する低濃度汚染土を、乾燥攪拌処理という比較的安価な処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、確実な揮発が可能な加熱処理という処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができる。
そのため、小規模な加熱炉であっても、汚染源とその周囲に拡がった大量の汚染土壌を効率よく浄化することが可能となり、かくして経済性に優れた高効率な浄化システムの構築が可能となる。
加えて、上述した構成により、高濃度汚染土及び低濃度汚染土のいずれについても汚染土を環境基準を満たすように確実に浄化することが可能となる。
また、本実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システム31及び浄化方法によれば、攪拌曝気型乾燥炉3における乾燥処理を、直接加熱式ロータリーキルン32の加熱処理で生じた排ガスの熱を用いて行うようにしたので、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することが可能となり、浄化コストをさらに下げることが可能となる。
本実施形態では、攪拌曝気型乾燥炉3における乾燥処理を、直接加熱式ロータリーキルン32の加熱処理で生じた排ガスの熱を用いて行うようにしたが、場合によっては、攪拌曝気型乾燥炉3の乾燥用空気流入口14を空気導入管7に連通接続せず、公知の方法により、乾燥用空気流入口14から温風を適宜流入させるようにしてもよい。
かかる構成によれば、加熱処理の廃熱を乾燥処理で有効利用することができなくなるが、大量に発生する低濃度汚染土を、乾燥攪拌処理という比較的安価な処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるとともに、土量は少ないが汚染濃度が高い高濃度汚染土を、確実な揮発が可能な加熱処理という処理方法で揮発性有機化合物を揮発させることができるという作用効果を奏する点については、上述の実施形態と同様、何ら変わりはない。
また、本実施形態では、排ガス処理装置として活性炭吸着方式を採用したが燃焼式を採用してもかまわない。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、揮発性有機化合物に加えて、油分が含まれている汚染土壌についても本発明を同様に適用できることは言うまでもない。
また、本実施形態では、高濃度汚染土を間接加熱式ロータリーキルン2に投入して加熱処理するようにしたが、かかる加熱処理の前処理として攪拌乾燥処理を別途行うようにしてもよい。
第1実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システムの概略図。 高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とを示した図。 第3実施形態に係る揮発性有機化合物の浄化システムの概略図。
符号の説明
1,31 揮発性有機化合物の浄化システム
2 間接加熱式ロータリーキルン(加熱炉)
3 攪拌曝気型乾燥炉
12 加熱空気排出口
14 乾燥用空気流入口
19 排ガス処理装置
21 高濃度汚染区
22 低濃度汚染区
23 汚染土壌区域
32 直接加熱式ロータリーキルン(加熱炉)

Claims (5)

  1. 揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域を高濃度汚染区とその周囲に拡がる低濃度汚染区とに分け、前記高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させるとともに、前記低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させることを特徴とする揮発性有機化合物の浄化方法。
  2. 前記加熱処理で生じた加熱空気を用いて前記乾燥処理を行う請求項1記載の揮発性有機化合物の浄化方法。
  3. 揮発性有機化合物を含む汚染土壌区域のうち、高濃度汚染区から掘削された高濃度汚染土を加熱処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させる加熱炉と、前記高濃度汚染区の周囲に拡がる低濃度汚染区から掘削された低濃度汚染土を乾燥攪拌処理することによって前記揮発性有機化合物を揮発させる攪拌曝気型乾燥炉とを備えたことを特徴とする揮発性有機化合物の浄化システム。
  4. 前記加熱炉を間接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該間接加熱式ロータリーキルンの外筒側に設けられた加熱空気排出口を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通させた請求項3記載の揮発性有機化合物の浄化システム。
  5. 前記加熱炉を直接加熱式ロータリーキルンとするとともに、該直接加熱式ロータリーキルンの加熱空気排出口に連通接続された排ガス管と熱交換可能に配置され前記直接加熱式ロータリーキルンの筒体内部空間に連通接続された空気導入管を前記攪拌曝気型乾燥炉の乾燥用空気流入口に連通接続した請求項3記載の揮発性有機化合物の浄化システム。
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