JP4534661B2 - 燃料電池駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、様々な環境で使用することができる燃料電池駆動装置に関する。
民生用や産業用のあらゆる分野において様々な化学電池が使用されている。例えば、アルカリ電池やマンガン電池等の一次電池は、時計、カメラ、携帯機器に多く用いられている。ニッケルカドミウム蓄電池やリチウムイオン電池等の二次電池は、ディジタルカメラ、携帯情報端末等に使用されている。
一方で、地球環境の面から上記した電池に対して使用後の廃棄に対する環境問題が顕在化してきている。この環境問題に配慮して極めて高いエネルギー変換効率を有する燃料電池を用いたシステムが各種提案されている。
この燃料電池としては、特許文献1に記載されているものがある。
即ち、特許文献1に記載された燃料電池は、電極に触媒を分散させた,正負極によって、高分子電解質からなるプロトン伝導部両端を挟み込む構成となっている。正極は、例えば,炭素繊維中に触媒となる白金が分散されており、前記正極上ではプロトン伝導部を伝導してきたプロトンが、前記正極上を覆う空気中の酸素と反応して水を生成する構造となっている。負極上では、例えば,炭素材料中に触媒である白金などが分散されており、前記負極上を通過する水を含むメタノール燃料は分解されて水素となり,更に電子を放出しプロトンとなり,プロトン伝導部に伝導していく。これらをまとめた電池構成は,前記負極〜前記正極の側面までを覆うコ字状の外装を有し、上面には水を含むメタノールが導入されている。
そして、前記燃料供給口から前記燃料室に水を含むメタノールを供給して、前記負極側で発生したプロトンが前記プロトン伝導部で解離したプロトンと共に正極側に移動し、前記正極の表面で酸素又は空気と反応することによって起電力を取り出すものである。
この燃料電池では、前記負極上で水とメタノールから直接水素が得られるように電極や触媒に工夫を行っているが、水とメタノールより水素を得るために改質器と呼ばれる装置を前記負極手前に配置してある構成のものもある。
この燃料電池は、ノートブックパソコン、カメラ一体型ビデオ等のポータブル民生家電製品への使用が検討されている。この燃料電池の使用場所としては、海辺や温泉地等といった環境の悪い場所も考えられる。
このような環境の悪い場所で使用すると、空気中に含まれるゴミや汚れが前記燃料電池の負極の炭素繊維に付着し覆うために、水の発生が抑えられるといったことが考えられる。
また、空気中に含まれる硫化水素、海岸付近の空気中に含まれる塩化ナトリウム微粒子が負極の白金触媒などを被毒させるため、水素と酸素から水を合成する作用を低下させるといったことも考えられる。
この結果、起電力の低下を生じて、燃料電池が動作しなくなるといった問題を生じることになる。
これを解決するために、特許文献2に記載されたものがある。
特許文献2に記載された燃料電池は、空気極と燃料極とで固体高分子電解質が挟持された構成の燃料電池本体は電池セル毎にセパレータで保持され,各電池セルに供給される空気や水素に対し、燃料電池への供給用流量センサーの数値が所定量を下回ったときには、エアフィルターが目詰まりしていることを示す流量不足ランプを点灯させる検出器を備えている。
特開2002−63917号公報 特開2000−46587号公報
しかしながら、前記エアフィルターが目詰まりした原因までは突き止めることができないので、前記エアフィルターを交換して前記燃料電池を稼動させることができたとしても目詰まりの原因となるものに対応した対応処置を採ることはできなかった。即ち、温泉地、海辺や道路付近で前記燃料電池を使用する際には、ゴミ、油粒子、綿埃、羽毛、砂塵等の物理的なもの、硫化水素ガス、塩化ナトリウム微粒子、硫黄酸化物、窒素酸化物、粒子状物質等の化学的なもののいずれかの原因で目詰まりを生じているのかがわからなかったために、効果的な対応策を採ることができなかった。このため、前記燃料電池がいつ停止するか不安を持ちつつ使用しなければならなかった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、目詰まりを生ぜずに、常時稼動させることができる燃料電池駆動装置を提供することを目的とする。
本願発明における第1の発明は、燃料を化学反応させて生成された水素と酸素との化学反応により起電力を生じる燃料電池を外部環境に関わらず常に前記化学反応を生じさせるために必要な前記酸素を分離して用いられる空気を安定供給する燃料電池駆動装置において、前記空気を物理的或いは化学的ろ過するフィルタを有する第1フィルタ部と、前記第1フィルタ部のフィルタでろ過された前記空気を物理吸着ろ過する複数のフィルタを有する第2フィルタ部と、前記複数の第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備のフィルタに切り換える切り換え器と、前記第1フィルタ部と前記第2フィルタ部の間に設けられ、前記第1フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を表示する第1検知器と、前記第2フィルタ部の後段に設けられ、前記第2フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第2フィルタ部の予備フィルタに切り換えさせる切り換え信号を表示する第2検知器と、前記第1検知器で検知された前記空気の流量が基準以下であった場合には、前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を第1検知器に出力させ、前記第2検知器で検知された前記空気の流量が基準以下か、前記空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは前記空気の積算流量が一定量以上であった場合には、前記第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備フィルタに切り換える切り換え信号を第2検知器に出力させる制御手段と、を有することを特徴とする燃料電池駆動装置を提供する。
第2の発明は、前記第2フィルタ部の複数のフィルタは、加熱により再生できる物理吸着ろ過するフィルタであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池駆動装置を提供する。
本願発明によれば、空気を物理的或いは化学的ろ過するフィルタを有する第1フィルタ部と、前記第1フィルタ部のフィルタでろ過された前記空気を物理吸着ろ過する複数のフィルタを有する第2フィルタ部と、前記複数の第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備のフィルタに切り換える切り換え器と、前記第1フィルタ部と前記第2フィルタ部の間に設けられ、前記第1フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を表示する第1検知器と、前記第2フィルタ部の後段に設けられ、前記第2フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第2フィルタ部の予備フィルタに切り換えさせる切り換え信号を表示する第2検知器と、前記第1検知器で検知された前記空気の流量が基準以下であった場合には、前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を第1検知器に出力させ、前記第2検知器で検知された前記空気の流量が基準以下か、前記空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは前記空気の積算流量が一定量以上であった場合には、前記第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備フィルタに切り換える切り換え信号を第2検知器に出力させる制御手段と、を有しているので、目詰まりを生ぜずに、常時稼動させることができる燃料電池駆動装置が得られる。
以下に本発明の実施の形態に係る燃料電池駆動装置について図1乃至図7を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態における燃料電池駆動装置を示す概略図である。
図2は、燃料電池の構成を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。
図3は、燃料電池駆動装置に用いられるフィルタ部の組み合わせを示す図である。
図4は、本発明の実施の形態の変形例を示す概略図ある。
図1に示すように、本発明の実施の形態における燃料電池駆動装置1は、メタノールを含むカートリッジ2Aと流入する空気から物理ろ過によりゴミ等や化学吸着ろ過により化学物質を除去するフィルタ2Bを含むフィルタ部2と、フィルタ部2と配管P1を介して接続され、このフィルタ部2のフィルタ2Bで物理的或いは化学吸着ろ過された空気を送り出すポンプ3と、ポンプ3と配管P2を介して接続され、ポンプ3により送り出される物理或いは化学吸着ろ過された空気から物理的吸着ろ過により揮発性物質等を除去する複数のフィルタ4A、4B及び各フィルタに物理吸着された揮発性物質等を過熱して蒸発させるヒータ4C、4Dを有するフィルタ部4と、フィルタ部2と配管P3を介して接続され、フィルタ部2のカートリッジ2Aから供給されるメタノールを送り出す流体ポンプ5と、流体ポンプ5と配管P4を介して接続され、流体ポンプ5から送り出されたメタノールを化学反応させて水素ガスを生成する改質器6と、改質器6と配管P5を介して接続されて改質器6で生成した水素ガスとフィルタ部4と配管P6を介して接続されてフィルタ部4で物理吸着ろ過した空気とから電気化学反応により起電力を発生する燃料電池7と、からなる。
更に、燃料電池7は、水素と空気中の酸素との電気化学反応により生じた起電力を測定するために後述する空気極と燃料極間に接続された負荷抵抗8と、負荷抵抗8と空気極或いは燃料極間に出力電流を検出するための電流検知器9とが接続され、電気化学反応により生じた水を排出するための排気口10を有している。
更にまた、配管P6の途中には、フィルタ部4のうちのフィルタ4A、4Bを選択するための切り換え器11が接続されている。配管P2の途中には、フィルタ部4のうちのフィルタ4A、4Bを選択するための切り換え器12が接続されている。
更に、配管P2には、フィルタ2Bで物理ろ過、化学吸着ろ過された空気の流量を検知すると共に、空気の流量が基準値以下である場合にフィルタ2Bを交換させる指示信号を表示する検知器13が接続されている。
フィルタ部4のフィルタ4A、4Bの出口側には、フィルタ4A、4Bで物理吸着ろ過された空気の流量をそれぞれ検知すると共に空気の流量が基準以下か、空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは空気の積算流量が一定量以上である場合にフィルタ部4のうちで使用されているフィルタ4Aを他の予備のフィルタ4Bに切り換える切り換え信号の表示を行う14、15がそれぞれ接続されている。
更にまた、電流検知器9の電流値に基づいてポンプ3及び流体ポンプ5を制御し、検知器13で検知された空気の流量が基準以下であった場合には、フィルタ2Bを交換させる指示信号を検知器13に出力させ、検知器14、15で検知された空気の流量が基準以下か、空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは空気の積算流量が一定量以上である場合に、フィルタ部4のうちで使用されているフィルタ4Aを他の予備のフィルタ4Bに切り換える切り換え信号を検知器14に出力する制御回路16が備えられている。
図2(A)、(B)に示すように、燃料電池7は、両側面に触媒層17が形成された電解質18と、この電解質18を挟持する空気極19及び燃料極20と、空気極19及び燃料極20の電解質18と反対側に設けられた一対のセパレータ21、21と、からなる。セパレータ21と空気極19との間には、空気を流通させる空気通路が上下方向に形成され、セパレータ21と燃料極20との間には、水素ガスを流通させる水素ガス通路が形成されている。この場合、空気極19は、正極、燃料極20は、負極である。空気極19と燃料極20との間に、前記した負荷抵抗8と電流検知器9が直列接続されている。セパレータ21の空気極19及び燃料極20側は、緻密質なグラファイトからなり、空気極19及び燃料極20は、多孔質材料からなる。
図3に示すように、フィルタ2Bは、物理ろ過器Mと化学吸着ろ過器Nとからなる。
物理ろ過器Mは、網目状のシートからなりこのシートの網目よりも大きな物質を捕らえるものである。いわゆるセルロース繊維を編んだりすいたりしてできあがっているパルプろ過器、紙ろ過器、或いはポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維等の編み込み不織布状にした不織布ろ過器と呼ばれているものである。
化学吸着ろ過器Nは、化学物質との化学反応を利用して中和等により吸着するものであり、吸着エネルギーは物理吸着に比較して一桁大きく、触媒層17の劣化を防止するために設けられている。
この化学吸着ろ過器Nに水酸化カルシウム粒を用いた場合には、弱アルカリ性であるため、自動車の排気ガスに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物の様な酸性物質ろ過には好適である。それは、酸性物質をアルカリ性フィルタでもって中和除去するため効率よい物質除去が可能となるからである。
このような化学吸着フィルタには,酸性物質からなり,アルカリ性物質であるアンモニアガスを吸着するオルトリン酸を用いることも好適である。オルトリン酸は,水分を吸着し、シロップ状となるため、酸性物質を容易に溶解させ中和吸着できるので,本発明のろ過物質には好適である。化学吸着ろ過器Nには、アルミナを用いた化学吸着フィルタもある。この化学吸着ろ過器Nを用いることにより、なぜなら、アルミナが有害物質と作用し、水酸化アルミニウムなどに化学変化することで、空気極19の効率が低下したり、触媒層17が被毒することを防止できる。
これらの物理ろ過器Mと化学吸着ろ過器Nはその性能が不可逆的であるところに共通点がある。ろ過器は吸入口より入る物質中の不要分をろ過器内に保持することでその機能を果たしている。物理ろ過器Mでは,ろ過の網目内に不要物質が詰まることでろ過機能が生じるが、網目内に詰まった不要物質は容易に除去することができないので、ろ過機能が低下したろ過器はろ過性能を復活させることが容易でなく、一般的に新しいろ過器に取り替えることで、ろ過機能の回復を図っている。化学吸着ろ過器Nにおいても、酸性、アルカリ性などの有害物質を吸入した場合に、ろ過器内の化学物質が有害物質と中和などのように化学反応することで有害物質をろ過するため、一度化学反応した物質は容易にもとの状態に戻らないので,性能が回復することはなく、不可逆的であるという特徴を有する。
また、フィルタ部4におけるフィルタ4A、4Bの物理吸着ろ過器Oは、物理吸着物質からなり、所定の網目を有した物質からなり、取り込まれる物質を物理吸着物質で物理吸着させてろ過するものである。前記した物理ろ過器Mと大きく異なることは、ろ過器の網目よりも細かな大きさを有する物質を網目表面に吸着させてろ過する機能を有することである。
物理吸着ろ過器Oが吸着機能を失った場合には、加熱により、再使用可能にすることができる。物理吸着ろ過器Oは、網目状に限らず、活性炭のように表面に微細な吸着用の孔が多数空いている形状でも良い。
この物理吸着ろ過器Oに用いられるフィルタとしては、活性炭のような黒鉛やカーボンブラック粒をパイプ内に詰めたもの、カオリナイト、モンモリナイトのような粘度物質を数百度の温度で素焼きした後、粉砕した粒子をパイプ内に詰めたものが用いられる。また、二酸化珪素からなるシリカゲル、水酸化アルミニウムを加熱して得られる活性アルミナ、珪素とアルミニウムと金属との酸化化合物である合成ゼオライトも用いることができる。更に、流体中に生じる静電気により微粒子を吸着させる構成を利用した微小突起を有するプラスチック材料からなる吸着板も用いることができる。このようなフィルタで除去できる物質は、水蒸気や湿気等の水分、トルエン、ベンジン、ガソリン等の有機溶剤、酢酸エステル、アクリル酸エステル等の臭い成分を除去するのに有効である。これらの成分は空気極電極に吸着されると,電極表面を覆い,電極の反応面積を減少させるため,できるだけ除去しておくことが望ましい。
物理吸着が生じたフィルタの再生法は次のような原理による。物理吸着は、吸着分子のブラウン運動が活発になりブラウン運動量が吸着力を上回ると、吸着しなくなる。一般的に吸着を生じない状態は吸着分子の沸点に近い温度となる。例えば、ヘキサンのようなパラフィン系炭化水素が活性炭表面に吸着した場合を考えると、活性炭表面に吸着されているヘキサンの分子数は、ヘキサンの沸点を超えたところから急に減少し分子が離脱するようになる。しかし、水のような水素結合力が無視できない物資や電気陰性度に偏りのある物質の場合には、物理吸着と化学吸着とが共存すると考えることができ、水の沸点100℃では水は離脱しなく、200℃以上の温度が必要となる。この場合でも沸点以上の温度を与えると分子を離脱させることができ、物理吸着ろ過器Oを再生できる。
このような観点からすると、前述した物理ろ過器Mや化学吸着ろ過器Nのようにろ過性能が不可逆的でなく,加熱によって容易にもとの性能を取り戻すことができるため、可逆的なろ過器と言うことができる。
検知器13が空気の流量が基準値以下であり、フィルタ部2を交換させる指示信号を表示したときは、フィルタ2Bだけを交換する。また、検知器14が空気の流量が基準以下か、空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは空気の積算流量が一定量以上である場合に、フィルタ部4のうちで使用されているフィルタ4Aを他の予備のフィルタ4Bに切り換えさせる切り換え信号を表示したときは、フィルタ5に切り換える。このように目詰まりに応じて各フィルタを交換することができる。
以下にその作用について説明する。
物理吸着を行うフィルタは、フィルタ部4ではフィルタ4Aを用いるものとする。
フィルタ部2のカートリッジ2Aのメタノールを流体ポンプ5で改質器6に供給し、この改質器6でメタノールを化学反応させて水素ガスを発生させ、燃料電池8のセパレータ21と燃料極20との間に導入する。
一方、フィルタ部2のフィルタ2Bで物理ろ過及び化学吸着ろ過が行なわれた空気をポンプ3でフィルタ部4のフィルタ4Aに供給し、このフィルタ4Aで物理吸着ろ過、化学吸着ろ過を行った後、燃料電池8のセパレータ21と空気極19との間に供給する。
燃料極20側では、水素ガスが電子を放出してプロトン化し、電解質18を透過して空気極19側に移動し、空気極19側では、前記水素ガスがプロトン化する際に放出された電子の供給を受けて空気中の酸素と化学反応することにより起電力を生じるものである。
この際、検知器13で空気の流量が基準流量以下と検知された場合には、フィルタ2Bが詰まったと判断して、制御回路16からフィルタ部2のフィルタ2Bを交換させる指示信号を検知器13に出力して表示されるので、この表示を確認してフィルタ部2のフィルタ2Bを交換する。検知器18で空気の流量が基準流量以下か、空気の酸性度,アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは空気の積算流量が一定量以上と検知された場合には、制御回路16から現在使用しているフィルタ4Aを予備のフィルタ4Bに切り換える切り換え信号が切り換え器11、12に同時に出力されて、フィルタ4Aを他の予備のフィルタ4Bに切り換える。
そして、フィルタ4Bに切り換えられた後は、フィルタ4Aをヒータ4Cであらかじめ定められた温度にまで加熱してフィルタ4Cの物理吸着ろ過器Oに吸着したガスを飛散させる。制御回路16からの切り換え器11、12への切り換え信号により、フィルタ4Aからフィルタ4Bに切り換えられ、フィルタ4Bの物理吸着ろ過器Oにガスが吸着した場合にも、前記したと同様に、ヒータ4Dで加熱してガスを飛散させる。このようにすることにより、燃料電池7には、常に清浄な空気が供給されることになる。加熱させるときに,所望温度となったどうかを確認するために,熱電対などから構成される温度確認回路を設けることが望ましい。このような回路を設けることで,不必要な加熱温度にまで昇温させることなく,効率の良い動作をさせることが可能となる効果が生じるからである。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、物理ろ過器M及び化学吸着ろ過器Nを備えたフィルタ部2と、物理吸着ろ過器Oを備えたフィルタ4A、4Bを切り換える切り換え器11、12を有しているので、各フィルタの目詰まりの原因となる物質の種類に応じて、フィルタを交換又は切り換えることができる。この結果、燃料電池7に清浄な空気が供給されるため、目詰まりを生ぜずに、常時稼動させることができる燃料電池駆動装置を提供できる。
次に、本発明の実施の形態の変形例について図4を用いて説明する。
図4に示すように、変形例の燃料電池駆動装置22は、燃料電池駆動装置1におけるフィルタ部2を物理ろ過器Mだけにし、フィルタ4A、4Bの物理吸着ろ過器Oの代わりに化学吸着ろ過器Nにしたものであり、それ以外は同様である。
水蒸気や湿気等の水分、トルエン、ベンジン、ガソリン等の有機溶剤、酢酸エステル、アクリル酸エステル等といった物理吸着する物質の少ない場所に有効である。物理吸着ろ過器Oが不要となるので、本発明の実施の形態の効果に加え、コスト低減や装置の小型化ができる。
なお、フィルタ部2のフィルタ2Bに物理ろ過器M、化学吸着ろ過器N及びフィルタ部4のフィルタ部4A、4Bに物理吸着ろ過器Oを用いたが、フィルタ部2の化学吸着ろ過器Oの代わりに物理ろ過器Mを用いても良い。また、例えば、物理ろ過器Mに異常があって取り外す必要があった場合でも、化学吸着ろ過器Nと物理吸着ろ過器Oが働いているため、燃料電池7には清浄な空気が供給されるため、燃料電池7の起電力の低下を生じることがない。メタノールを用いずに水素を直接燃料電池に供給する燃料電池システムやメタノールを用いずに純メタノールやエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールを用いても良い。
本発明の実施の形態における燃料電池駆動装置を示す概略図である。 燃料電池の構成を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 燃料電池駆動装置に用いられるフィルタ部の組み合わせを示す図である。 本発明の実施の形態の変形例を示す概略図ある。
符号の説明
1、22…燃料電池駆動装置、2、4…フィルタ部、2A…カートリッジ、2B、4A、4B…フィルタ、3…ポンプ、5…流体ポンプ、6…改質器、7…燃料電池、8…負荷抵抗、9…電流検知器、10…排気口、11、12…切り換え器、16…制御回路、4C、4D…ヒータ、13、14、15…検知器、17…触媒層、18…電解質、19…空気極、20…燃料極、21…セパレータ

Claims (2)

  1. 燃料を化学反応させて生成された水素と酸素との化学反応により起電力を生じる燃料電池を外部環境に関わらず常に前記化学反応を生じさせるために必要な前記酸素を分離して用いられる空気を安定供給する燃料電池駆動装置において、
    前記空気を物理的或いは化学的ろ過するフィルタを有する第1フィルタ部と、
    前記第1フィルタ部のフィルタでろ過された前記空気を物理吸着ろ過する複数のフィルタを有する第2フィルタ部と、
    前記複数の第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備のフィルタに切り換える切り換え器と、
    前記第1フィルタ部と前記第2フィルタ部の間に設けられ、前記第1フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を表示する第1検知器と、
    前記第2フィルタ部の後段に設けられ、前記第2フィルタ部を通過する空気の流量を検知すると共に前記空気の流量が基準値以下である場合に前記第2フィルタ部の予備フィルタに切り換えさせる切り換え信号を表示する第2検知器と、
    前記第1検知器で検知された前記空気の流量が基準以下であった場合には、前記第1フィルタ部を交換させる指示信号を第1検知器に出力させ、前記第2検知器で検知された前記空気の流量が基準以下か、前記空気の酸性度、アルカリ性度が基準値を外れているか、或いは前記空気の積算流量が一定量以上であった場合には、前記第2フィルタ部のうちで使用されているフィルタを予備フィルタに切り換える切り換え信号を第2検知器に出力させる制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池駆動装置。
  2. 前記第2フィルタ部の複数のフィルタは、加熱により再生できる物理吸着ろ過するフィルタであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池駆動装置。

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