JP4532498B2 - 脱水素化−異性化装置からの処理流を用いる分枝状脂肪族アルコール類の調製 - Google Patents

脱水素化−異性化装置からの処理流を用いる分枝状脂肪族アルコール類の調製 Download PDF

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Description

本発明は、一般に脂肪族アルコール類を調製するシステムおよび方法に関する。より具体的には、本明細書に記載された実施形態は、脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を調製するシステムおよび方法に関する。
脂肪族アルコール類は、種々の適用に利用できるか、または他の化学化合物(例えば、界面活性剤、サルフェート類)に変換できる重要な化合物である。界面活性剤は、種々の適用において利用できる(例えば、洗剤、石鹸、油回収)。
脂肪族アルコールの構造的組成は、脂肪族アルコールから生成された界面活性剤および/または洗剤の性質(例えば、水溶性、生分解性および冷水洗浄力)に影響を及ぼし得る。例えば、水溶性は、脂肪族アルコールの脂肪族部分の線状性により影響され得る。脂肪族部分の線状性が増すと、脂肪族アルコール界面活性剤の親水性(すなわち、水に対する親和力)が低下する可能性がある。したがって、脂肪族アルコール界面活性剤の水溶性および/または洗浄力性能は、低下する可能性がある。脂肪族アルコール界面活性剤の脂肪族部分へ分枝を組み込むことにより、脂肪族アルコール界面活性剤の冷水溶解性および/または洗浄力を増加できる。しかしながら、該アルコール界面活性剤の脂肪族部分における分枝が、大多数の四級炭素を含む場合、脂肪族アルコール界面活性剤の生分解性は、減少する可能性がある。最少数の四級炭素原子を有する分枝を脂肪族アルコール界面活性剤の脂肪族部分へ組み込むことにより、洗剤の生分解性を維持しつつアルコール界面活性剤の冷水溶解性および/または洗浄力を増加できる。
界面活性剤を生成するために用いられる脂肪族アルコールの脂肪族部分は、1つ以上の分枝した脂肪族アルキル基を含むことができる。脂肪族部分において分枝を形成できる脂肪族アルキル基としては、メチル、エチル、プロピルまたは高級アルキル基を挙げることができる。四級および三級炭素が、脂肪族部分が分枝する場合に存在し得る。四級および三級炭素数は、脂肪族部分における分枝パターンの結果であり得る。本明細書に用いられる語句の「脂肪族四級炭素原子」とは、水素原子と結合していない炭素原子を称す。
分枝状一級アルコール組成物を生成する方法は、標題「Highly Branched Primary Alcohol Compositions,and Biodegradable Detergents Made Therefrom」でSingletonらに対する米国特許第5,849,960号および標題「Highly Branched Primary Alcohol Compositions,and Biodegradable Detergents Made Therefrom」でSingletonらに対する米国特許第6,150,322号により記載されている。
一実施形態において、脂肪族アルコール類は、脱水素化−異性化装置におけるパラフィン類のオレフィン類への脱水素化および該オレフィン類の異性化を含む方法によって生成できる。脱水素化−異性化装置に流入する処理用供給流は、7個から18個の平均炭素数を有する線状オレフィン類とパラフィン類を含むことができる。一実施形態において、脱水素化−異性化装置に流入する処理用供給流には、10個から17個の平均炭素数を有する線状オレフィン類とパラフィン類とを含むことができる。本明細書に用いられる語句の「炭素数」とは、分子中の炭素原子の総数を称す。いくつかの実施形態において、脱水素化−異性化装置に流入する処理用供給流は、フィッシャー−トロプシュ法から誘導される。
供給流中のパラフィン類の少なくとも一部は、脱水素化−異性化装置内において脱水素化してオレフィン類を形成できる。生じたオレフィン類の少なくとも一部および該供給流に既に存在したオレフィン類の少なくとも一部はまた、脱水素化−異性化装置内において異性化できる。異性化処理により、線状オレフィン類(例えば、非分枝状オレフィン類)が分枝状オレフィン類に変換される。該異性化オレフィン類を、ヒドロホルミル化して脂肪族アルコール類を生成できる。オレフィン類のヒドロホルミル化後、ヒドロホルミル化処理での未反応成分を、脂肪族アルコール生成物から分離できる。分離流中のパラフィン類と未反応オレフィン類とを、脱水素化−異性化装置内に戻してリサイクルできる。
脱水素化−異性化装置内の処理条件は、生じた分枝状オレフィン類が、オレフィン1分子当たり0.7から2.5の平均分枝数を有するようにし得る。分枝状オレフィン類は、限定はしないが、メチルおよび/またはエチル分枝状オレフィン類を含むことができる。該異性化処理により、0.5パーセント未満の四級脂肪族炭素原子を含む分枝状オレフィン類を生成できる。脱水素化−異性化装置は、パラフィン類をオレフィン類に脱水素化し、オレフィン類を分枝状オレフィン類に異性化する2つの機能を有する触媒を含むことができる。
一実施形態において、脱水素化−異性化装置は、複数ゾーンを含むことができる。複数ゾーンは、第1の反応ゾーンおよび第2の反応ゾーンを含むことができる。第1の反応ゾーンは、脱水素ゾーンであり得る。第2の反応ゾーンは、異性化ゾーンであり得る。オレフィン類とパラフィン類とを含有する炭化水素流は、脱水素ゾーンに流入できる。炭化水素流中のパラフィン類の少なくとも一部は、オレフィン類へと脱水素化してオレフィン類に富んだ流れを生成できる。オレフィンに富んだ流れを、異性化ゾーンに流入させることができる。異性化ゾーンにおいて、オレフィンに富んだ流れ中のオレフィン類の少なくとも一部を、分枝状オレフィン類に異性化できる。分枝状オレフィン類は、ヒドロホルミル化により脂肪族アルコール類に変換できる。オレフィン類のヒドロホルミル化後、パラフィン類流と未反応オレフィン類流は、生成された脂肪族アルコール生成物から分離できる。パラフィン類流と未反応オレフィン類流は、パラフィン類流と未反応オレフィン類流の少なくとも一部を方向付けて脱水素化−異性化装置および/または脱水素化−異性化装置に流入する流れに戻すことによってリサイクルできる。
一実施形態において、脱水素化−異性化装置は、積層床構造を含むことができる。該積層床構造は、脱水素化用触媒および炭化水素流の異性化用触媒を含むことができる。炭化水素流中のパラフィン類の少なくとも一部を、オレフィン類に脱水素化してオレフィン類に富んだ流れを生成できる。オレフィン類に富んだ流れを、異性化ゾーンに流入させることができる。異性化ゾーンにおいて、オレフィン類に富んだ流れ中のオレフィン類の少なくとも一部が、分枝状オレフィン類に異性化できる。分枝状オレフィン類は、ヒドロホルミル化によって脂肪族アルコール類に変換できる。オレフィン類のヒドロホルミル化後、パラフィン類流と未反応オレフィン類流を、生成された脂肪族アルコール生成物から分離できる。パラフィン類流と未反応オレフィン類流は、パラフィン類流と未反応オレフィン類流の少なくとも一部を方向付けて脱水素化−異性化装置および/または脱水素化−異性化装置に流入する流れに戻すことによってリサイクルできる。
ある実施形態において、脂肪族アルコール類の少なくとも一部を硫酸化して、脂肪族サルフェート類を形成できる。いくつかの実施形態において、脂肪族サルフェート類は、分枝状アルキル基を含むことができる。
ある実施形態において、生成された脂肪族アルコール類の少なくとも一部をオキシアルキル化して、オキシアルキルアルコール類を形成できる。いくつかの実施形態において、オキシアルキルアルコール類は、分枝状アルキル基を含むことができる。いくつかの実施形態において、生成された分枝状脂肪族アルコール類の少なくとも一部をエトキシ化して、分枝状エトキシアルキルアルコール類を形成できる。オキシアルキルアルコール類の少なくとも一部を硫酸化して、オキシアルキルサルフェート類を形成できる。いくつかの実施形態において、オキシアルキルサルフェート類は、分枝状アルキル基を含むことができる。
本発明の利点は、以下の詳細な説明の実施形態の助けによって、また添付する図面を参照することによって当業者にとって明らかとなるであろう。
本発明は、種々の修飾および代替形態が可能であるが、その具体的な実施形態を、図面例により示し、本明細書に詳細に記載する。それに対する図面および詳細な説明は、開示された特定の形態に本発明を限定するつもりはなく、逆に本発明は、添付の請求項により定義されている本発明の精神と範囲内にある全ての修飾、等価物、および代替物を包含していることを解すべきである。
炭化水素生成物は、フィッシャー−トロプシュ法を用いて合成ガス(すなわち、水素と一酸化炭素との混合ガス)から合成できる。合成ガスは、石油(例えば、石炭、炭化水素類)の部分燃焼、天然ガスの改質、または天然ガスの部分酸化によって誘導できる。フィッシャー−トロプシュ法は、合成ガスを飽和炭化水素類、不飽和炭化水素類および少量の酸素含有生成物を含む生成混合物へと触媒的に変換する。フィッシャー−トロプシュ法からの生成物は、燃料(例えば、ガソリン、ジーゼル油)、潤滑油およびワックス類の製造のために使用できる。
フィッシャー−トロプシュ法流はまた、経済的価値を有する製品を調製するために使用できる。例えば、線状オレフィン類は、界面活性剤の生成に有用な製品である。処理流の一部を用いて線状オレフィン類を生成することにより、フィッシャー−トロプシュ法流の経済的価値を増加させることができる。
分枝状オレフィン類から誘導された界面活性剤は、線状オレフィン類から誘導された界面活性剤とは異なる性質を有し得る。例えば、分枝状オレフィン類から誘導された界面活性剤は、線状オレフィン類から誘導された界面活性剤と比較して水溶性を増加および/または洗浄力性を改善できる。しかしながら、界面活性剤の生分解性は、界面活性剤の分枝状部分における四級炭素原子の存在により影響され得る。最少数の四級炭素原子を有する分枝状オレフィン類から作製された界面活性剤は、線状オレフィン類から誘導された界面活性剤と同様の生分解性を有し得る。フィッシャー−トロプシュ法流からの分枝状オレフィン類の生成により、該流の経済的価値を増加させることができる。いくつかの実施形態において、線状オレフィン類は、脱水素化−異性化触媒または異性化触媒を用いて最少数の四級炭素原子を有する分枝状オレフィン類へ変換できる。フィッシャー−トロプシュ法流から誘導された分枝状オレフィン類量を増加させることにより、該処理流の経済的価値を増加させることができる。
ある一定量のオレフィン類を含む処理流から誘導された分枝状オレフィン類量を増加させ、したがって処理流の経済的価値を増加させる方法が記載されている。このような方法は、フィッシャー−トロプシュ法流および炭化水素を含む他の原料からの生成物流の両方に有用である。
炭化水素供給流組成は、パラフィン類とオレフィン類とを含むことができる。該炭化水素流の少なくとも一部は、少なくとも4個の炭素原子から18個までの炭素原子を有する線状パラフィン類とオレフィン類とから構成できる。炭化水素供給流は、フィッシャー−トロプシュ法またはエチレンオリゴマー化法から得ることができる。フィッシャー−トロプシュ触媒および反応条件は、反応生成物流中の生成物の特定の混合物を提供するために選択できる。例えば、フィッシャー−トロプシュ触媒および反応条件は、該流中のオレフィン量を増加させ、パラフィン量と含酸化物量を減少させるように選択できる。あるいは、該触媒および反応条件は、該流中のパラフィン量を増加させ、オレフィン量と含酸化物量を減少させるように選択できる。
フィッシャー−トロプシュ法に用いられる触媒は、Mo、WのVIII族化合物またはそれらの組合せであり得る。VIII族化合物としては、限定はしないが、鉄、コバルト、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウムおよびオスミウムが挙げられる。フィッシャー−トロプシュ法による炭化水素種の生成のための触媒と組合せは、一般に知られている。
フィッシャー−トロプシュ流について言及されているが、オレフィン類と飽和炭化水素のいずれの流れも好適であり得る。フィッシャー−トロプシュ流の多くは、5パーセントから80パーセントのオレフィン類を含有でき、残りは、パラフィン類および他の化合物を含む飽和炭化水素である。
いくつかの実施形態において、オレフィン類とパラフィン類とを含有する供給流は、パラフィンワックスのクラッキングまたはオレフィン類のオリゴマー化により得られる。エチレンオリゴマー化により生成された商品のオレフィン生成物は、Chevron Phillips Chemical社、Shell Chemical社(NEODENE(登録商標)として)およびBritish Petroleumにより米国で市販されている。アルファ−オレフィンおよびパラフィン供給流を生成するためのパラフィンワックスのクラッキングは、標題「Process For The Preparation Of Hydrocarbons」でSieに対する米国特許第4,579,986号および標題「Process For The Preparation of linear Olefins and Use Thereof To Prepare Linear Alcohols」でAnsorgeらの米国特許出願第10/153,955号に記載されている。エチレンから線状オレフィン類を調製する具体的な方法は、標題「Alpha−Olefin Production」でMasonに対する米国特許第3,676,523号、標題「Alpha−Olefin Production」でMasonに対する米国特許第3,686,351号、標題「Alpha−Olefin Production」でMasonに対する米国特許第3,737,475号、および標題「Oligomerization Reaction System」でKisterらに対する米国特許第4,020,121号に開示されている。上記方法の大部分では、アルファ−オレフィン類を生成している。高級線状内部オレフィン類は、商業的に生成されている(例えば、パラフィン類の塩素化−脱塩化水素化、パラフィン脱水素化、アルファ−オレフィン類異性化)。
一実施形態において、供給流を処理して、分枝状オレフィン類を含む炭化水素流を生成する。これらの分枝状オレフィン類は、種々の技法を用いて分枝状脂肪族アルコール類に変換できる。該供給流は、該供給流の50重量パーセントから90重量パーセントの間の範囲のパラフィン含量を有することができる。ある実施形態において、供給流は、90重量パーセント超のパラフィン含量を有することができる。該供給流はまた、オレフィン類を含むことができる。該供給流のオレフィン含量は、10重量パーセントから50重量パーセントの間であり得る。
該供給流の組成は、4個から30個の範囲の平均炭素数を有する炭化水素を含むことができる。一実施形態において、供給流中の炭化水素の平均炭素数は、4個から24個までの範囲であり得る。他の実施形態において、供給流の平均炭素数は、4個から18個までの範囲であり得る。供給流中の炭化水素の平均炭素数は、7個から18個までの範囲であり得る。ある実施形態において、供給流の炭化水素の平均炭素数は、10個から17個までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、供給流の炭化水素の平均炭素数は、10個から13個までの範囲であり得る。他の実施形態において、供給流の炭化水素の平均炭素数は、14個から17個までの範囲であり得る。供給流は、所望の炭素数範囲よりも高級または低級である炭素数を有する少量の炭化水素類を含むことができる。いくつかの実施形態において、供給流は、より広範囲の炭素数を含む処理流の蒸留から誘導できる。
一実施形態において、脱水素化−異性化装置のための供給流は、モノ−オレフィン類および/またはパラフィン類を含む。該モノ−オレフィン類は、線状または分枝状構造であり得る。該モノ−オレフィン類は、アルファ配位または内部配位の二重結合を有することができる。該供給流は、存在するオレフィン分子の50パーセント以上が、線状(直鎖)炭素骨格構造のアルファ−オレフィン類であり得るオレフィン類を含むことができる。ある実施形態において、オレフィン類の少なくとも70パーセントが、線状炭素骨格構造のアルファ−オレフィン類である。ある実施形態において、全オレフィン分子の70パーセント超が、線状炭素骨格構造のアルファ−オレフィン類である炭化水素流が、オレフィン類を脂肪族アルコール類に変換するために使用できる。このような流れは、フィッシャー−トロプシュ法から誘導できる。いくつかの実施形態において、供給流は、存在するオレフィン分子の少なくとも50パーセントが、内部オレフィンであるオレフィン類を含む。
分枝鎖オレフィン類を、ヒドロホルミル化法により分枝状脂肪族アルコール類(例えば、分枝状一級アルコール類)に変換できる。本明細書に用いられる「ヒドロホルミル化」とは、カルボニル化処理と水素化処理によるオレフィン類からのアルコール類の生成を称す。オレフィン類から脂肪族アルコール類を生成するために他の処理を用いることができる。オレフィン類から脂肪族アルコール類を生成する他の処理例としては、限定はしないが、ヒドラド化、酸化と加水分解、硫酸化と水酸化、ならびにエポキシ化と水酸化が挙げられる。アルコール生成物流の組成としては、5個から31個までの平均炭素数を有する脂肪族アルコール類を挙げることができる。一実施形態において、アルコール生成物流中の脂肪族アルコール類の平均炭素数は、7個から19個の範囲であり得る。ある実施形態において、アルコール生成物流中の脂肪族アルコール類の平均炭素数は、11個から18個の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、アルコール生成物流中の脂肪族アルコール類の平均炭素数は、11個から14個の範囲であり得る。他の実施形態において、アルコール生成物流中の脂肪族アルコール類の平均炭素数は、15個から18個の範囲であり得る。
ある実施形態において、パラフィン類とオレフィン類とを含む第1の炭化水素流は、脱水素化−異性化装置内に導入できる。脱水素化−異性化装置は、2台の独立した装置(例えば、異性化装置および脱水素化装置)に置き換えることができる。脱水素化−異性化装置は、パラフィン類をオレフィン類に脱水素化し、生じたオレフィン類および/または炭化水素流に存在する初発のオレフィン類を分枝状オレフィン類に異性化できる。一実施形態において、触媒は、該第1の炭化水素流中の炭化水素類の脱水素化−異性化を実施することができる。ある実施形態において、触媒は単一触媒であってもよい。いくつかの実施形態における触媒は、2種の触媒(例えば、脱水素化触媒および異性化触媒)の混合物であってもよい。他の実施形態において、異なるゾーンに、または1台の脱水素化−異性化装置内の積層床構造に配置されている2種の個々の触媒が、脱水素化−異性化処理を実施できる。本明細書に用いられる「脱水素化−異性化触媒」とは、1種以上の触媒であり得る。
ある実施形態において、脱水素化−異性化装置は、種々の処理流を収容するために数箇所の流入口を有することができる。該処理流は、他の処理装置および/または貯蔵装置からのものであり得る。処理流の例としては、限定はしないが、希釈炭化水素流、および/または他の処理から誘導されたオレフィン類とパラフィン類とを含む他の炭化水素流が挙げられる。本明細書に用いられる「脱水素化−異性化装置内への流入」とは、1箇所以上の流入点を介する処理流の脱水素化−異性化装置内への流入を称す。
オレフィン類とパラフィン類の混合物を含む第1の炭化水素流は、図1のシステム100に示されている第1の導管112を経て脱水素化−異性化装置110内に導入できる。第1の炭化水素流中の炭化水素類は、7個から18個の平均炭素数を有し得る。ある実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、10個から17個の平均炭素数を有し得る。いくつかの実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、10個から13個の平均炭素数を有し得る。他の実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、14個から17個の平均炭素数を有し得る。いくつかの実施形態において、第1の炭化水素流は、アルファ−オレフィン類を含む。第1の炭化水素流のアルファ−オレフィン含量は、第1の炭化水素流中のオレフィン類全量の70パーセント超であり得る。ある実施形態において、第1の炭化水素流は、フィッシャー−トロプシュ法から生成できる。
脱水素化−異性化装置110において、第1の炭化水素流中のパラフィン類の少なくとも一部を、オレフィン類に脱水素化できる。生じたオレフィン類の少なくとも一部および供給流に既に存在したオレフィン類の少なくとも一部を異性化して、第2の炭化水素流を生成できる。この異性化処理により、線状オレフィン類(すなわち、未分枝状オレフィン類)が分枝状オレフィン類に変換される。
第1の炭化水素流の脱水素化−異性化に用いられる触媒は、1種以上の金属または金属化合物により修飾されたゼオライト触媒に基づくことができる。第1の炭化水素流中のオレフィン類を処理するために、脱水素化−異性化装置110に用いられる触媒は、処理流中の線状オレフィン類を、オレフィン1分子鎖当たり0.7超の平均分枝数を有するオレフィン類に骨格的に異性化するために有効であり得る。ある実施形態において、オレフィン1分子鎖当たりの平均分枝数は、0.7から2.5までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、オレフィン1分子鎖当たりの平均分枝数は、0.7から2.2までの範囲であり得る。他の実施形態において、オレフィン1分子鎖当たりの平均分枝数は、1.0から2.2までの範囲であり得る。
脱水素化−異性化触媒は、室温で測定された4.2Å超で7Å未満の結晶学的自由チャネル直径を有する少なくとも1つのチャネルを有するゼオライトを含有し得る。本明細書に用いられる「チャネル直径またはサイズ」とは、拡散に有効なチャネル直径またはサイズを称す。該ゼオライトは7Å超の自由チャネル直径を有して存在するチャネルを有さない。該触媒は、チャネルの入口において4.2Å超で7Å未満の結晶学的自由チャネル直径を有する少なくとも1つのチャネルを含有できる。該触媒は、入口で7Åの上限範囲を超える直径を有するチャネルを有することはできない。7Å超のチャネル直径を有するゼオライトは、望ましくないオレフィン副産物(例えば、芳香族化、オリゴマー化、アルキル化、コーキング)を受け易い可能性がある。いくつかの実施形態において、ゼオライトは、x面またはy面に沿って4.2Å超の自由直径を有するチャネルを含有することができない。小型のチャネルサイズにより、オレフィンが分枝化された際に、チャネルポア内および/またはチャネルポア外へのオレフィンの拡散が防止できる。ゼオライトは、4.2Å超で7Å未満の範囲内にある自由直径チャネルの少なくとも1つのチャネルを有することができる。
一実施形態において、オレフィン分子は、この炭素鎖長が長いため、ゼオライトチャネルに入って、該チャネルを通して拡散し、該チャネルの他端を出る必要はないと考えられる。オレフィンがゼオライトを通過する際に見られる分枝化率は、各オレフィン分子が、該チャネルを通過するとした場合の分枝化の理論率に相当し得ない。オレフィン類の大部分は、チャネル内で鎖部分を分枝化するのに有効な距離でチャネルを部分的に浸入でき、異性化されると引き続きチャネルから引き出される。脂肪族アルコール類を生成する方法の一実施形態において、炭化水素流中のオレフィン分子は、主としてオレフィン炭素主鎖の末端が分枝化され、分子の中心に向かっては、大体において線状となる構造を有し得る(例えば、中心における炭素の少なくとも25%が非分枝状である)。
ある実施形態において、ゼオライト触媒構造は、[001]投影図におけるx面およびy面の両方に沿って4.2Å超で7Å未満の自由直径を有するチャネルを含有し得る。特定のチャネルサイズを有するゼオライト類は、中等または中間のチャネルゼオライト類と呼ぶことができ、典型的には一投影図において10−T員(またはひだ状12−T員)環チャネル構造を有し、他にある場合は他の投影図において9−T員以下(小型ポア)を有する。ゼオライトにおけるチャネル数または配向性(例えば、平行、非相互結合交差、または任意の角度における相互結合)は限定されない。
4.2Åから7Åまでのチャネルサイズを有するゼオライト類の例としては、モレキュラーシーブス、フェリライト、A1PO−31、SAPO−11、SAPO−31、SAPO−41、FU−9、NU−10、NU−23、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−50、ZSM−57、SUZ−4A、MeAPO−11、MeAPO−31、MeAPO−41、MeAPSO−11、MeAPSO−31、およびMeAPSO−41、MeAPSO−46、ELAPO−11、ELAPO−31、ELAPO−41、ELAPSO−11、ELAPSO−31、およびELAPSO−41、濁沸石、灰霞石、オフレタイト(offretite)、束沸石の水素体、モルデン沸石およびパルテイト(partheite)のマグネシウム体またはカルシウム体が挙げられる。他の名称で知られているゼオライトフレームワークのイソタイプ構造は、等価であると考え得る。ゼオライトフレームワークは、Flanigenらにより;「Aluminophosphate Molecular Sieves and the Periodic Table」、New Developments in Zeolite Science Technology、1986年、講談社、日本国東京、に記載されている。
フェリライト、輝沸石、および束沸石などの多くの天然ゼオライト類は、直径が4.2Åの粒径またはそれよりも僅かに小さな一次元ポア構造を特徴とし得る。標題「Time Effective Method For Preparing Ferrierite」でEvansに対する米国特許第4,795,623号および標題「Method for Preparing Ferrierite」でEvansに対する米国特許第4,942,027号は、天然ゼオライト類におけるチャネルをより大きなチャネルに変換することを記載している。天然ゼオライト類におけるチャネルは、一般に知られている方法(例えば、実質的に水素体のゼオライトを生産するために、アンモニウムイオン交換、場合によっては引き続き焼成によって)により結合するアルカリ金属またはアルカリ土類金属を除去することによって所望のより大きなチャネルサイズを有するゼオライト類に変換できる。結合するアルカリ金属またはアルカリ土類金属を水素体と置き換えることにより、チャネル直径を拡大することができる。いくつかの実施形態において、天然ゼオライト類(例えば、モルデン沸石のいくつかの形態)は、7Å超のチャネルサイズを有することができる。該チャネルサイズは、アルカリ金属をより大きなイオン類(例えば、より大きなアルカリ土類金属)に置換することにより減じることができる。
ある実施形態において、ゼオライト類は、フェリライトイソタイプ(またはホメオタイプ)フレームワーク構造を有することができる。x線結晶学により見出されたフェリライトの隆起構造の特徴は、アルミノ−シリケートフレームワークにおける平行チャネルであり得る。この平行チャネルは、楕円形断面を有し得る。フェリライトイソタイプフレームワーク構造を有するゼオライト類は、標題「Zeolites」でSeddonらに対する欧州特許第55 529号、および標題「Zeolites」でWhittamに対する欧州特許第103 981号に記載されている。フェリライトイソタイプフレームワークを有するゼオライト類はまた、標題「Crystalline Zeolite And Method Of Preparing Same」でPlankらに対する米国特許第4,016,245号、標題「Process For Preparing A Crystalline Aluminosilicate」でMorimotoらに対する米国特許第4,578,259号、および標題「Selective Production And Reaction P−Disubstituted Aromatics Over Zeolite ZSM−48」でYoungらに対する米国特許第4,375,573号に記載されている。
一実施形態において、フェリライトの水素形態(H−フェリライト)は、実質的に一次元であると考えることができる。H−フェリライトは、平行ランニングチャネルを有することができる。H−フェリライトは、[001]投影図におけるx面およびy面に沿って4.2Åから5.4Åまでの自由直径を有する楕円形チャネルを有することができる。該チャネルは、線状オレフィンの流入およびメチル分枝状イソオレフィンのチャネルからのまたはそれを通した拡散を可能にさせ得るほど十分に大きい。このチャネルは、コークス形成を遅らせるほど十分に小さいと考えられる。種々のH−フェリライトを調製する方法は、標題「Process For Preparing Ferrierite」でPasqualeらに対する米国特許第5,985,238号;標題「Process For The Preparation Of Ferrierite」でNanneらに対する米国特許第4,251,499号、標題「Time Effective Method For Preparing Ferrierite」でEvansに対する米国特許第4,795,623号、および標題「Method for Preparing Ferrierite」でEvansに対する米国特許第4,942,027号に記載されている。
ある実施形態において、脱水素化−異性化触媒は、結合剤として寄与する耐火性酸化物と組み合わせることができる。好適な耐火性酸化物としては、限定はしないが、天然クレー(例えば、ベントナイト、モンモリナイト、アタパルジャイト、およびカオリン)、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、水和アルミナ、チタニア、ジルコニアまたはそれらの混合物が挙げられる。
アルミナ結合剤の例としては、限定はしないが、プソイドベーマイト、ガンマアルミナおよびバイヤライトアルミナを挙げることができる。アルミナ結合剤は、商品として入手できる(例えば、LaRoche ChemicalsはVERSAL(登録商標)アルミナ類を生成しており、SasolはCATAPAL(登録商標)アルミナ類を生成している)。一実施形態において、触媒調製に押出し加工が利用される場合、高分散性アルミナ粉末をアルミナ結合剤として用いることができる。高分散性アルミナ粉末は、粉末1グラム当たり0.4ミリグラム当量の酸(酢酸)の酸含量を有する水性酸分散液中50パーセント超の分散性を有することができる。このような高分散性アルミナ類は、Sasolにより生成されているCATAPAL(登録商標)アルミナが代表となり得る。
ゼオライト対結合材料の重量比は、10:90から99.5:0.5までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、重量比は、75:25から99:1までの範囲であり得る。他の実施形態において、ゼオライト対結合材料の重量比は、80:20から98:2までの範囲であり得る。ある実施形態において、ゼオライト対結合材料の重量比は、無水を基準にして85:15から95:5までの範囲であり得る。
ある実施形態において、脱水素化−異性化触媒は、1種以上のモノカルボン酸類および/または無機酸類により調製できる。モノカルボン酸類および/または無機酸類に加えて、少なくとも2つのカルボン酸基(「ポリカルボン酸」)を有する少なくとも1種の有機酸を使用できる。モノカルボン酸類は、1個から20個の炭素原子を有する置換または非置換ヒドロカルビル基を有することができる。ヒドロカルビル基は、脂肪族でも、環状でも芳香族であってもよい。1個から20個の炭素原子を有するモノカルボン酸類の例としては、限定はしないが、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシル酪酸、ヒドロキシシクロペンタン酸、サリチル酸、マンデル酸、安息香酸および脂肪酸が挙げられる。無機酸類の例としては、限定はしないが、硝酸、リン酸、硫酸および塩酸が挙げられる。
ある実施形態において、ポリカルボン酸は、炭素−炭素結合を介して炭化水素セグメントに結合している2つ以上のカルボン酸基を有する有機酸であり得る。この結合は、炭化水素セグメントの任意の部分にあってもよい。該ポリカルボン酸は、10個未満の炭素原子を有する炭化水素セグメントを有することができる。炭化水素セグメントは、脂肪族でも、環状でも芳香族であってもよい。炭化水素セグメントは、炭素−炭素結合を介して結合している2つのカルボン酸基を有する蓚酸では炭素原子がゼロであってもよい。ポリカルボン酸類の例としては、限定はしないが、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、アジピン酸、マロン酸、ガラクタル酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、テレフタル酸、フェニルマロン酸、ヒドロキシフタル酸、ジヒドロキシフマル酸、トリカルバリル酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸、イソクエン酸、ムチン酸、およびグルカル酸が挙げられる。ポリカルボン酸類は、上記酸類の任意の異性体であってもよい。いくつかの実施形態において、ポリカルボン酸類は、上記酸類の任意の立体異性体であってもよい。一実施形態において、少なくとも2つのカルボン酸基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有するポリカルボン酸類が用いられる。一実施形態において、クエン酸、酒石酸およびリンゴ酸を、ポリカルボン酸類として用いることができる。
脱水素化−異性化触媒に組み込まれた金属は、250℃超の温度で酸素存在下、コークスの酸化およびパラフィン類の脱水素を促進する金属であり得る。本明細書に用いられる「金属(類)」とは、ゼロ酸化状態および/または高酸化状態(例えば、金属酸化物)の金属類を称す。本明細書に用いられる「コークス」とは、より大型の分子からより小型の分子への熱分解産物を称す。
脱水素化−異性化触媒に用いられる金属類は、遷移金属および希土類金属であり得る。コークス酸化促進金属類としては、限定はしないが、周期律表の遷移金属シリーズのIB族、VB族、VIB族、VIIB族、VIII族および/またはそれらの組合せが挙げられる。ある実施形態において、Pd、Pt、Ni、Co、Mn、Ag、Crおよび/またはそれらの組合せは、脱水素化−異性化触媒に用いることができる。他の実施形態において、限定はしないが、酸化クロム、酸化鉄、貴金属、またはそれらの混合物などの金属酸化物を、触媒中のコークス酸化化合物として使用できる。
導入される金属量は、百万分(「ppm」)の5から15重量パーセントまでの範囲であり得る。ある実施形態において、金属量は、5ppmから10重量パーセントまでの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、金属量は、5ppmから5重量パーセントまでの範囲であり得る。
貴金属類(例えば、白金および/またはパラジウム)は、ゼオライトおよび/または結合剤に組み込まれる他の金属よりも少量の金属で用いることができる。本明細書に用いられる「貴金属」とは、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムおよびロジウムを含む群の金属類を称す。ある実施形態において、貴金属量は、最終触媒の金属を基準にして5ppmから2重量パーセントの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、貴金属量は、最終触媒の金属を基準にして5ppmから1000ppmの範囲であり得る。他の実施形態において、貴金属(類)量は、最終触媒の金属を基準にして5ppmから3000ppmの範囲であり得る。ある実施形態において、脱水素化−異性化触媒に用いられる貴金属(類)量は、最終触媒の金属を基準にして5ppmから2000重量ppmの範囲であり得る。触媒の性能を劣化させることなく再生を促進するのに十分な貴金属(類)量は、30ppmから100ppmの範囲であり得る。白金および/またはパラジウムのより多い量(例えば、2重量%超)は、触媒に対して悪影響を与える可能性がある(例えば、作業寿命、オレフィン異性化活性、選択性)。
一実施形態において、ゼオライト粉末およびアルミナ粉末を、水と触媒の1種以上の金属化合物とで混合(例えば混練)できる。生じた混合物は、ペレットに形成できる。混練により調製された触媒は、含浸法により調製された触媒よりも優れたオレフィン異性化性能を有することができる。本明細書に用いられる用語の「混練」とは、十分な水を加えて濃厚なペーストを形成する粉末の混合を言い、この混合は、ペーストの同時せん断により達成される。Lancaster Mix MullerおよびSimpson Mix Mullerなどの商品として入手できる混和機を使用できる。
いくつかの実施形態において、ペレットは、押出し加工により形成できる。1種以上の解凝固性の酸(例えば、硝酸、酢酸、クエン酸またはそれらの混合物)を混合物に加えてもよく、場合によっては、セルロース誘導体などの押出し加工補助剤(例えば、The Dow Chemical社により生成されているMETHOCEL(登録商標)F4M、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を利用できる。使用される解凝固性の酸量は、プラスチック製押出し可能な材料を提供するためにルーチン実験により決定できる。本明細書に用いられる用語の「ペレット」とは、混合材料の任意の形状または形態を称す。
ある実施形態において、白金および/またはパラジウムのような貴金属を、ペレット化後にゼオライト触媒に加えることができる。パラフィン類の脱水素化−異性化に有用な作業触媒を生成するために当業者に知られている通常の金属組込み法(例えば、含浸、貴金属イオン交換および共混練)を使用できる。貴金属の触媒への添加により、パラフィン類の脱水素化反応を促進できる。貴金属を含有するペレットは、250℃から700℃までの温度範囲で焼成できる。ある実施形態において、焼成温度は、300℃から600℃までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、焼成温度は、450℃から525℃までの範囲であり得る。
脱水素−異性化触媒は、種々の条件下、脱水素化−異性化装置110内で第1の炭化水素流と接触させて、パラフィン類の少なくとも一部をオレフィン類に脱水素化し、生じたオレフィンの少なくとも一部を異性化できる。脱水素化−異性化装置110において、反応温度は、300℃から700℃までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、反応温度は、350℃から550℃までの範囲であり得る。反応中の脱水素化−異性化装置110の全圧は、0.010気圧(1kPa)から25.0気圧(2534kPa)までの範囲であり得る。一実施形態において、反応中の脱水素化−異性化装置110の全圧は、0.010気圧(1kPa)から15.0気圧(1520kPa)までの範囲であり得る。他の実施形態において、反応中の脱水素化−異性化装置110の全圧は、1気圧(101kPa)から5.0気圧(507kPa)までの範囲であり得る。コーキングを防止するために、第1の炭化水素流と共に水素を供給できる。第1の炭化水素流に存在する水素ガスとパラフィン類とは、水素ガス対パラフィンのモル比が0.1から20の範囲で供給できる。ある実施形態において、水素ガス対パラフィンのモル比が1から10の範囲であり得る。
脱水素化−異性化装置110内の滞留時間は、パラフィン類のオレフィン類への変換レベルが、40モルパーセント以下に維持され得るように選択できる。一実施形態において、変換レベルは5モルパーセントから30モルパーセント範囲である。変換レベルを低く維持することによって、副反応(例えば、ジエン形成および環化反応)を最少にすることができる。副反応を許容できる限界以下に維持する限り、オレフィン変換は、反応条件(例えば、温度、滞留時間)を変えることによって増加させることができる。脱水素化−異性化装置110内で生成されたオレフィン類は、脱水素化−異性化装置へのパラフィン供給物よりも高度の分枝化を有することができる。脱水素化−異性化装置110を経て生成されるオレフィン類の濃度は、該反応温度におけるオレフィン類とパラフィン類の熱力学的平衡により限定され得ることを解すべきである。オレフィン異性化、脱水素化−異性化110の条件は、異性化条件前およびその後のオレフィン類の炭素原子数が、実質的に同一であるように制御できる。
脱水素化−異性化装置110内で生成された分枝状オレフィンとしては、メチル、エチルおよび/またはより長い炭素鎖分枝を挙げることができる。異性化オレフィン組成の水素核磁気共鳴(H NMR)分析を実施できる。分枝状オレフィン類としては、四級および/または三級脂肪族炭素を挙げることができる。ある実施形態において、オレフィン異性化が生じる装置内で生成された四級脂肪族炭素量を最少にすることができる。オレフィン類のH NMR分析は、炭化水素流中のオレフィン類の異性化程度を示すことができる。H NMR分析は、広範囲のオレフィン構造を識別することができる。四級炭素の存在は、炭素13(13C)NMR技法を用いて決定できる。分枝のタイプ(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはより大きな基)は、オレフィン混合物の水素化に次いで水素化オレフィン溶液の13C NMR分析により決定できる。
本明細書に用いられる脂肪族分枝とは、非オレフィン性炭素上の分枝を称す。本明細書に用いられるオレフィン性分枝とは、オレフィン性炭素上の分枝を称す。二重結合上の分枝の総数は、種々の分析されたオレフィン単位の個々の寄与の総和により決定できる。オレフィン単位としては、ビニル、ジ置換、トリ置換、ビニリデンおよび/またはテトラ置換オレフィン類が挙げられる。オレフィンの量とタイプは、処理流組成および異性化反応条件により変わり得る。一実施形態において、生成されたテトラ置換オレフィン量は低くし得る。
一実施形態において、生成された分枝状オレフィン組成に存在するオレフィン1分子当たりの平均分枝数は、0.7超であり得る。ある実施形態において、分枝状オレフィン組成に存在するオレフィン1分子当たりの平均分枝数は、0.7から2.5までである。いくつかの実施形態において、分枝状オレフィン組成に存在するオレフィン1分子当たりの平均分枝数は、0.7から2.2までである。ある実施形態において、分枝状オレフィン組成に存在するオレフィン1分子当たりの平均分枝数は、1.0から2.2までである。生成物における分枝度は、オレフィン異性化が生じる装置内で使用される処理条件を制御することによって制御され得る。例えば、高反応温度および低供給速度により、より高い分枝度をもたらし得る。メチル分枝は、オレフィン分子に存在する分枝総数の20パーセントから99パーセントの間で表すことができる。いくつかの実施形態において、メチル分枝は、オレフィン分子に存在する分枝総数の50パーセント超で表すことができる。ある実施形態において、オレフィン分子中のエチル分枝数は、分枝総数の30パーセント未満で表すことができる。他のの実施形態において、存在する場合のエチル分枝数は、分枝総数の0.1パーセントと2パーセントとの間であり得る。メチルまたはエチル以外の分枝が存在する場合、分枝総数の5パーセント未満であり得る。
分枝状オレフィン組成に存在する脂肪族四級炭素原子は、存在する炭素原子の2パーセント未満であり得る。一実施形態において、存在する脂肪族四級炭素原子数は、存在する炭素原子の1パーセント未満である。生分解性が重要である適用に関して、脂肪族四級炭素原子数は、存在する炭素原子の0.5パーセント未満である。一実施形態において、脂肪族四級炭素原子数は、存在する炭素原子の0.3パーセント未満である。他の実施形態において、分枝状オレフィン組成に存在する脂肪族四級炭素原子数は、存在する炭素原子の0.01パーセントと0.3パーセントとの間である。
第2の炭化水素流は、脱水素化−異性化装置110から流出し、第2の導管114を経て他の処理装置(例えば、ヒドロホルミル化装置、分離装置、アルキル化装置)に移すことができる。第2の炭化水素流の少なくとも一部は、脱水素化−異性化装置110から流出し、第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116内に導入できる。ヒドロホルミル化装置116において、第2の炭化水素流中のオレフィン類の少なくとも一部は、アルコール類に変換できる。生成されたアルコール類の少なくとも一部および第2の炭化水素流の未反応成分の少なくとも一部は、ヒドロホルミル化反応流を形成し得る。
一実施形態において、オレフィン類は、所望ならば、一般に当業界に知られている技法により(例えば、蒸留、モレキュラーシーブス、抽出、吸着、吸着/脱着、および/または膜類)、第2の炭化水素流から分離できる。線状オレフィン類およびパラフィン類からの分枝状オレフィン類の少なくとも一部の分離により、ヒドロホルミル化装置に流入する分枝状オレフィン類の濃度を増加させることができる。さらに、線状オレフィン類およびパラフィン類からの分枝状オレフィン類の少なくとも一部の分離により、ヒドロホルミル化装置内で生成された線状オレフィン類対分枝状オレフィン類の比率に影響を与えることができる。
第2の炭化水素流は、脱水素化−異性化装置110から流出し、図2に示された分離導管120を経て分離装置118に流入することができる。分離装置118は、少なくとも2つの流れ、分枝状オレフィン類流および線状オレフィン流ならびにパラフィン類流を生成できる。分離装置118において、第2の炭化水素流は、分枝状オレフィン類および/またはパラフィン類のために正確な粒径を有する有機および/または無機モレキュラーシーブス(例えば、ゼオライトまたは尿素)と接触できる。引き続き、分枝状オレフィン類の少なくとも一部および/または線状オレフィン類ならびにパラフィン類の少なくとも一部のモレキュラーシーブスからの脱着により、少なくとも2種の流れ(例えば、分枝状オレフィン類流および線状オレフィン類とパラフィン類流)を生成することができる。
分離装置118としては、分枝状オレフィンとパラフィン類流および線状オレフィン類とパラフィン類流を生成するために、第2の炭化水素流の分離用に吸着剤を含有する固定床を挙げることができる。分離装置118内の分離温度は、100℃から400℃までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、分離温度は、180℃から380℃までの範囲であり得る。分離装置118内での分離は、2気圧(202kPa)から7気圧(710kPa)の範囲の圧で実施できる。いくつかの実施形態において、第2の炭化水素流の前処理は、吸着剤毒を防止するために実施することができる。吸着/脱着法の例は、Sorbex(商標登録)分離技術(UOP法、UOP、Des Plaines、イリノイ州)を用いるMolex法である。吸着/脱着法は、標題「Olefinic Hydrocarbon Separation Process」でSohnらに対する米国特許第6,225,518号、標題「Zeolite Compositions For Use in Olefinic Separations」でKantnerらに対する米国特許第5,292,990号、および標題「Process For Separating Normal Olefins From Non−Normal Olefins」でMcCullochらに対する米国特許第5,276,246号に記載されている。
線状オレフィン類とパラフィン類流の少なくとも一部は、他の処理装置に移送し、および/または現場に保存することができる。一実施形態において、線状オレフィン類とパラフィン類流の少なくとも一部は、線状オレフィンとパラフィンリサイクル導管122を経て第1の導管112内の第1の炭化水素流と合わせることができる。合せ流は、第1の導管112を経て脱水素化−異性化装置110内に流入して脂肪族アルコール類を生成する処理を継続できる。いくつかの実施形態において、線状オレフィン類とパラフィン類流は、脱水素−異性化装置110内に直接導入できる。
分枝状オレフィン類流の少なくとも一部を移送し、他の処理流に利用し、および/または分枝状オレフィン類の導管124を経て現場に保存することができる。いくつかの実施形態において、分枝状オレフィン類流の少なくとも一部は、分離装置118から流出し、分枝状オレフィン類の導管124を経て第2の導管114内に導入できる。他の実施形態において、分枝状オレフィン類流の少なくとも一部は、分離装置118から流出し、ヒドロホルミル化装置に直接導入できる。
第2の炭化水素流は、脱水素化−異性化装置から流出し、図1および図2に示された第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116に流入することができる。ヒドロホルミル化装置116は、追加の処理流の流入を収容するために数箇所の流入口を有することができる。本明細書に用いられる「ヒドロホルミル化装置に流入する流れ」は、1箇所以上の流入口を通してヒドロホルミル化装置内への処理流の流入として定義される。このような処理流の例としては、限定はしないが、脱水素化−異性化装置110からの追加流、希釈炭化水素流、ガス類および/または他の処理から誘導されるオレフィン類およびパラフィン類を含む他の炭化水素流が挙げられる。
ヒドロホルミル化処理において、オレフィン類は、オキソ法に従ってオレフィン類の少なくとも一部を一酸化炭素および水素と反応させることによって、アルデヒド類、アルコール類またはその組合せに変換させる。本明細書に用いられる「オキソ法」とは、金属触媒(例えば、コバルト触媒)の存在下、オレフィンと一酸化炭素および水素とを反応させて、出発オレフィンより炭素原子を1つ多く含むアルコールを生成することを称す。他のヒドロホルミル化処理において、「修飾オキソ法」が用いられる。本明細書に用いられる「修飾オキソ法」とは、ホスフィン、ホスフィット、アルシンまたはピリジンリガンド修飾コバルトまたはロジウム触媒を用いるオキソ法を称す。修飾オキソ触媒の調製と利用は、標題「Reaction Rates In Catalytic Hydroformylation」でSlaughらに対する米国特許第3,231,621号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,239,566号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,239,569号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,239,570号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,239,571号;標題「Bicyclic Heterocyclic Sec− And Tert−Phosphines」でMasonらに対する米国特許第3,400,163号;標題「Single Stage Hydroformylation Of Olefins To Alcohols Single Stage Hydroformylation Of Olefins To Alcohols」でVan Winkleらに対する米国特許第3,420,898号;標題「Single Stage Hydroformylation Of Olefins To Alcohols」でVan Winkleらに対する米国特許第3,440,291号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,448,157号;標題「Hydroformylation Of Olefins」でSlaughらに対する米国特許第3,448,158号;標題「Tertiary Organophosphine−Cobalt−Carbonyl Complexes」でMorrisらに対する米国特許第3,496,203号;標題「Tertiary Organophosphine−Cobalt−Carbonyl Complexes」でMorrisらに対する米国特許第3,496,204号;標題「Bicyclic Heterocyclic Tertiary Phosphine−Cobalt−Carbonyl Complexes」でVan Winkleらに対する米国特許第3,501,515号;標題「Oxo Alcohols Using Catalysts Comprising Ditertiary Phosphines」でMasonらに対する米国特許第3,527,818号;標題「A Process For Preparing A Branched Olefin,A Method Of Using The Branched Olefin For Making A Surfactant,and a Surfactant」で米国特許出願第10/075682号、および標題「Process for the Preparation Of A Highly Linear Alcohol Composition」で米国特許出願第10/167209号に記載されている。アルコール生成法はまた、Othmerにより、「Encyclopedia of Chemical Technology」2000年、第4版に、およびWicksonにより、「Monohydric Alcohols;Manufacture,Applications and Chemistry」Ed.Am.Chem.Soc.1981年に記載されている。
ヒドロホルミル化装置116に用いられるヒドロホルミル化触媒としては、周期律表のVIII族からの金属が挙げられる。VIII族金属の例としては、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウムまたは白金が挙げられる。VIII族金属は、錯体化合物として使用できる。錯体化合物は、リガンドと組み合わせたVIII族金属であり得る。リガンドの例としては、限定はしないが、ホスフィン、ホスフィット、アルシン、スチビンまたはピリジンリガンドが挙げられる。ヒドロホルミル化触媒の例としては、限定はしないが、コバルトヒドロカルボニル触媒、コバルト−ホスフィンリガンド触媒、ロジウム−ホスフィンリガンド触媒またはそれらの組合せが挙げられる。
ヒドロホルミル化装置116におけるヒドロホルミル化処理のための炭素源および水素は、ガスであり得る。ガス類の例としては、限定はしないが、一酸化炭素、水素または合成ガスが挙げられる。ヒドロホルミル化装置116に適用された一酸化炭素対水素の比率は、1.0から5.0までの範囲であり得る。ある実施形態において、水素対一酸化炭素のモル比は、1.5から2.5までの範囲であり得る。
1から2.5までのモル比で水素および一酸化炭素を含有する合成ガスは、ヒドロホルミル化装置116に用いることができる。他の実施形態において、1.0から10.0までのモル比で水素および一酸化炭素を含有する合成ガスを用いることができる。他の実施形態において、1.5から2.5までのモル比の水素および一酸化炭素を含有する合成ガスを、炭素源および水素として用いることができる。ガス供給は、一酸化炭素と水素ガスのみの混合ガス、合成ガスのみまたはそれらの組合せであり得ることを解すべきである。
ヒドロホルミル化装置116において、第2の炭化水素流中のオレフィン類は、連続法、半連続法またはバッチ法を用いてヒドロホルミル化され得る。連続操作様式の場合、1時間当たりの液体空間速度は、0.1h−1から10h−1までの範囲であり得る。バッチ法としてヒドロホルミル化装置116を操作する場合、反応時間は、0.1時間から10時間までまたはさらに長時間と変わり得る。
ヒドロホルミル化装置116内の反応温度は、100℃から300℃までの範囲であり得る。ある実施形態において、125℃から250℃までの範囲であるヒドロホルミル化装置内の反応温度が使用され得る。ヒドロホルミル化装置116の内圧は、1気圧(101kPa)から300気圧(30398kPa)までの範囲であり得る。一実施形態において、20気圧(2027kPa)から150気圧(15199kPa)までの圧が使用され得る。ヒドロホルミル化され得るオレフィン量に比して触媒量は、変わり得る。第2の炭化水素流中の触媒対オレフィンの典型的なモル比は、1:1000から10:1までの範囲であり得る。ある実施形態において、1:10と5:1との間の比率が使用され得る。一実施形態において、第2流がヒドロホルミル化装置116に加えられて反応条件を制御できる。第2流には、実質的に所望の反応を妨害しない溶媒を含み得る。このような溶媒の例としては、限定はしないが、アルコール類、エーテル類、アセトニトリル、スルホランおよびパラフィン類が挙げられる。
少なくとも90パーセントおよびさらに少なくとも92パーセントのモノアルコール選択性は、ヒドロホルミル化装置116内で達成できる。さらに、オレフィンの脂肪族アルコール類への変換は、50重量パーセントから95重量パーセント超までの範囲であり得る。ある実施形態において、オレフィンの脂肪族アルコール類への変換は、75重量パーセント超であり得る。いくつかの実施形態において、オレフィンの脂肪族アルコール類への変換は、99重量パーセント超であり得る。
ヒドロホルミル化反応生成物流から生成された脂肪族アルコール類の単離は、一般に知られている方法により達成できる。一実施形態において、脂肪族アルコール類の単離としては、生成された脂肪族アルコール類を、第1の蒸留、けん化、水洗処理および第2の蒸留に供することが挙げられる。
ヒドロホルミル化反応混合流は、第3の導管128を経て分離器126に流入できる。分離器126において、ヒドロホルミル化反応生成物流を、第1の蒸留ステップ(例えば、フラッシュ蒸留またはショートパス蒸留)に供することができる。一実施形態において、ショートパス蒸留は、少なくとも2つの流れ、底流と塔頂流を生成するために使用できる。ある実施形態において、底流の少なくとも一部は、底流リサイクル用導管130を経てヒドロホルミル化装置116にリサイクルできる。塔頂流は、限定はしないが、パラフィン類、未反応オレフィン類および粗製脂肪族アルコール生成物を含むことができる。
一実施形態において、塔頂流は、けん化処理に供して該流に存在する酸類およびエステル類のいずれも除くことができる。けん化は、高温で撹拌しながら塔頂流を水酸化塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)の水溶液と接触させることにより実施できる。けん化は、塔頂流を粗製アルコール/水比が10:1から1:1までで0.5パーセントから10パーセントまでの水酸化塩基水溶液と接触させることにより実施できる。使用される水酸化塩基の量は、存在するエステル類と酸の予想量に応じて変化してよい。
塔頂流のけん化は、バッチごとにまたは連続的に実施できる。塔頂流を1つ以上のけん化処理に供することができる。けん化反応温度は、40℃から99℃までであり得る。一実施形態において、けん化温度は、60℃から95℃までの範囲であり得る。塔頂流と塩基性水層との混合は、けん化反応中に実施できる。塔頂流の塩基性水層からの分離は、知られた方法を用いて実施できる。塔頂流を、分離後水洗に供して存在するナトリウム塩を除去できる。塔頂流を、一般に知られている技法(例えば、分別蒸留)を用いて分離し、少なくとも2つの流れ、粗製アルコール生成物流およびパラフィン類と未反応オレフィン類流とを生成できる。本明細書に用いられる「分別蒸留」とは、液体の蒸留に続いて沸点により決定された液体フラクションの採取を称す。パラフィン類と未反応オレフィン類流とは、リサイクルされ、処理のために他の装置に移送され、現場で貯蔵され、現場外に移送され、および/または販売される。
ある実施形態において、粗製脂肪族アルコール生成物流は、望ましくない副産物(例えば、アルデヒド類、ヘミアセタール類)を含み得る。脂肪族アルコール生成物流を生成するために、粗製脂肪族アルコール生成物流を、水添仕上げ処理ステップに供することによりこの副産物を除去できる。本明細書に使用される「水添仕上げ」とは、比較的緩和な条件下で実施される水素化反応を称す。水添仕上げは、従来の水素化処理を使用して実施することができる。従来の水素化処理としては、好適な水素化触媒床上を水素流と共に、粗製アルコール供給を通過させることを挙げることができる。脂肪族アルコール生成物流は、生成された脂肪族アルコール類の50重量パーセント超を含むことができる。いくつかの実施形態において、脂肪族アルコール生成物流は、生成された脂肪族アルコール類の80重量パーセント超を含むことができる。他の実施形態において、脂肪族アルコール生成物流は、生成された脂肪族アルコール類の95重量パーセント超を含むことができる。脂肪族アルコール生成物流は、分枝状脂肪族一級アルコール類を含むことができる。脂肪族アルコール生成物流中の生じた脂肪族アルコール類は、商品として販売され、現場外に移送され、現場に貯蔵され、および/または生成物導管132を経て他の処理装置に用いられることができる。
脂肪族アルコール生成物流の組成は、8個から19個までの平均炭素数を有する炭化水素類を含むことができる。一実施形態において、脂肪族アルコール生成物流中の炭化水素類の平均炭素数は、10個から17個までの範囲であり得る。脂肪族アルコール生成物流は、分枝状一級アルコール類を含むことができる。分枝状一級アルコール生成物は、アニオン性、非イオン性およびカチオン性界面活性剤の生成に好適であり得る。いくつかの実施形態において、分枝状一級アルコール生成物は、脂肪族サルフェート類およびオキシアルキルサルフェート類などのアニオン性サルフェート類ならびにオキシアルキルアルコール類の生成用の前駆体として使用できる。
脂肪族アルコール類は、オレフィン前駆体として僅かにより高い脂肪族分枝化および僅かにより高い四級炭素数を有することができる。いくつかの実施形態において、脂肪族分枝化は、メチルおよび/またはエチル分枝を含むことができる。他の実施形態において、脂肪族分枝は、メチル、エチルおよびより高い脂肪族分枝化を含むことができる。ある実施形態において、脂肪族アルコール生成物中の四級炭素原子数は、0.5未満であり得る。他の実施形態おいて、脂肪族アルコール生成物中の四級炭素原子数は、0.3未満であり得る。アルコール生成物の分枝化は、H NMR分析により決定できる。四級炭素原子数は、13CNMRにより決定できる。分枝状脂肪族アルコール類に関して四級炭素原子を決定するための13C NMR法は、標題「Highly Branched Primary Alcohol Compositions and Biodegradable Detergents Made Therefrom」でSingletonらに対する米国特許第6,150,322号に記載されている。
ある実施形態において、パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部は、第1の導管112内で第1の炭化水素流と組み合わせて第4の導管134を経て合せ流を生成できる。この合せ流を、第1の導管112を経て脱水素化−異性化装置110に導入できる。合せ流中のオレフィン類の少なくとも一部は、分枝状オレフィン類に異性化できる。いくつかの実施形態において、パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部は、1箇所以上の流入口を経て脱水素化−異性化装置110に直接導入される。パラフィン類と未反応オレフィン類を含有するパラフィン類と未反応オレフィン類流は、1つの流れとして脱水素化−異性化装置110にリサイクルできるので、この処理は、より効率的であり、全体的により高い処理能力をもたらすことができる。このより高い処理能力により、脂肪族アルコール類の全収率を増加させる。
いくつかの実施形態において、ヒドロホルミル化装置116内のオレフィン類とパラフィン類の濃度は、ヒドロホルミル化装置に流入するオレフィン流源に依って調整できる。第3の炭化水素流は、ヒドロホルミル化装置116の上流に添加されて合せ流を生成できる。他の実施形態において、第3の炭化水素流は、1箇所以上を通ってヒドロホルミル化装置116内に直接導入できる。第3の炭化水素流は、図3に示される合せ流を生成するために第5の導管136を経て第2の導管114内に導入できる。該合せ流は、第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116に流入して脂肪族アルコール類を生成する処理を継続できる。
第3の炭化水素流は、第1の炭化水素流と同一源から誘導され得る。いくつかの実施形態において、第3の炭化水素流は、オレフィン類、パラフィン類、および/または他の原料から誘導された炭化水素溶媒を含む炭化水素流であり得る。第3の炭化水素流は、オレフィン類とパラフィン類を含むことができる。ある実施形態において、第3の炭化水素流中の炭化水素類の平均炭素数は、7個から18個までの範囲である。いくつかの実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、60重量パーセントと90重量パーセントとの間であり得る。他の実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、90重量パーセント超であり得る。
一実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、総炭化水素含量に比して1重量パーセントと99重量パーセントとの間の範囲である。ある実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、45重量パーセントと99重量パーセントとの間であり得る。第3の炭化水素流のオレフィン濃度は、80重量パーセント超であり得る。
ある実施形態において、脱水素化−異性化装置110は、反応温度を制御し、および/または望ましくない副反応(例えば、ジエン形成および/または環化反応)を防止する複数のゾーンに分離できる。パラフィン類と未反応オレフィン類とを含有する第1の炭化水素流を、図4Aのシステム200に示されている第1の導管112を経て脱水素化−異性化装置110に導入できる。いくつかの実施形態において、第1の炭化水素流はアルファ−オレフィン類を含む。第1の炭化水素流中の炭化水素類は、7個から18個までの平均炭素数を有し得る。他の実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、10個から17個までの平均炭素数を有し得る。いくつかの実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、14個から17個までの平均炭素数を有し得る。ある実施形態において、第1の炭化水素流中の炭化水素類は、10個から13個までの平均炭素数を有し得る。第1の炭化水素流のアルファ−オレフィン含量は、第1の炭化水素流中のオレフィン類の総量の70重量パーセント超であり得る。ある実施形態において、第1の炭化水素流は、フィッシャー−トロプシュ法から生成される。脱水素化−異性化装置110は、複数ゾーンに分けることができる。該複数ゾーンとしては、限定はしないが、第1の反応ゾーン、移行ゾーンおよび第2の反応ゾーンを挙げることができる。第1の反応ゾーン210において、第1の炭化水素流中のパラフィン類の少なくとも一部が、オレフィン類に脱水素化されてオレフィン流を生成できる。次いでこの処理流を第2の反応ゾーン212に流入させることができる。第2の反応ゾーン212において、処理流中のオレフィン類の少なくとも一部は、分枝状オレフィンに異性化して第2の炭化水素流を生成できる。
第1の反応ゾーン210において、脱水素化触媒は、広範囲の触媒タイプから選択できる。例えば、この触媒は、多孔質支持層に付着させた金属または金属化合物に基づき得る。金属または金属化合物は、限定はしないが、酸化クロム、酸化鉄および貴金属から選択できる。
脱水素化ステップを実施するためおよび関連する分離ステップを実施するための触媒を調製する技法は、当業界に知られている。例えば、触媒を調製し、脱水素化ステップを実施する好適な方法は、標題「Process For the Production of Alkyl Aromatic Hydrocarbons Using Solid Catalysts」でVoraらに対する米国特許第5,012,021号;標題「Hydrocarbon Conversion Process and Catalyst」でMooreらに対する米国特許第3,274,287号;標題「Dehydrogenation of Saturated Hydrocarbons Over Noble−Metal Catalyst」でAbellらに対する米国特許第3,315,007号;標題「Dehydrogenation of Saturated Hydrocarbons Over Noble−Metal Catalyst」でAbellらに対する米国特許第3,315,008号;標題「Platinum−Tin Uniformly Dispersed Hydrocarbon Conversion Catalyst and Process」でRauschに対する米国特許第3,745,112号;標題「Dehydrogenation Catalyst Composition」でImaiらに対する米国特許第4,506,032号、および標題「Dehydrogenation Process Using a Catalytic Composition」でImaiらに対する米国特許第4,430,517号に記載されている。
第1の反応ゾーン210内の反応温度は、300℃から600℃までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、第1の反応ゾーン210内の反応温度は、450℃から550℃までの範囲であり得る。第1の反応ゾーン210内の全圧は、0.010気圧(1kPa)から25.0気圧(2534kPa)までの範囲であり得る。ある実施形態において、第1の反応ゾーン210内の全圧は、0.010気圧(1kPa)から15.0気圧(1520kPa)までの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、水素は、コーキングを防止するために未反応の第1の炭化水素流と共に供給できる。未反応の第1の炭化水素流に存在する水素とパラフィン類は、水素対パラフィンのモル比が0.1から20までの範囲で供給できる。一実施形態において、水素対パラフィンのモル比が1から10までの範囲であり得る。
第1の反応ゾーン210内の滞留時間は、パラフィン類のオレフィン類への変換レベルが50モルパーセント未満になるように選択できる。ある実施形態において、パラフィン類のオレフィン類への変換レベルは、10モルパーセントから20モルパーセントまでの範囲で維持できる。変換レベルを低く維持することによって、副反応(例えば、ジエン形成および環化反応)を防止できる。いくつかの実施形態において、オレフィン性炭化水素流は、第1の反応ゾーン210から流出し、移行ゾーン214を通過し、第2の反応ゾーンに流入できる。移行ゾーン214は、熱交換器216を含むことができる。熱交換器216は、オレフィン性炭化水素流の温度を低下できる。一実施形態において、脱水素化−異性化装置110内の第1の反応ゾーン210および第2の反応ゾーン212は、2つの装置間に配置される熱交換器216と共に図4Bに示される分離装置であり得る。
オレフィン性炭化水素流が第2の反応ゾーン212に流入後、オレフィンの少なくとも一部は、分枝状オレフィンに異性化して第2の炭化水素流を生成する。第2の炭化水素流の組成および分枝レベルは、H NMR分析により実施できる。一実施形態において、オレフィン流は、第1の反応ゾーン210から流出し、オレフィン流におけるオレフィン類の少なくとも一部が、分枝状オレフィン類に異性化される第2の反応ゾーン212に直接流入できる。
オレフィン類の分枝状オレフィン類への異性化に用いられる触媒は、標題「Process for Isomerizing Linear Olefins to Isoolefins」でMurrayに対する米国特許第5,648,584号および標題「Process for Isomerizing Linear Olefins to Isoolefins」でMurrayらに対する米国特許第第5,648,585号に記載されるものと同一であり得る。
一実施形態において、第1の炭化水素流中の線状オレフィン類は、オレフィン流の少なくとも一部をゼオライト触媒と接触させることにより第2の反応ゾーン212内で異性化される。ゼオライト触媒は、4.2Å超から7Å未満までの範囲の結晶学的自由チャネル直径をもつ少なくとも1つのチャネルを有する。ゼオライト触媒は、線状オレフィンおよび分枝状オレフィンの少なくとも部分拡散の流入を可能にするほど十分な大きさの楕円形粒径を有することができる。ゼオライト触媒の粒径はまた、コークス形成を遅らせるほど十分に小さい可能性がある。
第2の反応ゾーン212内の温度は、線状オレフィン類を分枝状オレフィン類に異性化するために200℃から500℃であり得る。いくつかの実施形態において、第1の反応ゾーンと第2の反応ゾーン内の反応温度は、実質的に同じである。このような実施形態において、熱交換器の使用は必要としない。しかしながら典型的には、第2の反応ゾーン212の反応温度は、第1の反応ゾーンの反応温度未満である。熱交換器の使用は、第2の反応ゾーン内の反応のために第1の反応ゾーンから流出する流れの温度を適切な温度に低下させる。第2の反応ゾーン内の炭化水素分圧は、0.1気圧(10kPa)から10気圧(1013kPa)までの範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、第2の炭化水素流は、第2の反応ゾーンから流出して分離装置に流入できる。分離装置において、分枝状オレフィン類は、図2に関して先に記載されたように線状オレフィン類とパラフィン類とから分離できる。第2の炭化水素流は、第2の導管114を経て第2の反応ゾーン212から流出し、図4Aに示されているヒドロホルミル化装置116に流入できる。第2の炭化水素流中のオレフィン類の少なくとも一部は、ヒドロホルミル化されてシステム100に記載されたヒドロホルミル化反応流を生成できる。ヒドロホルミル化反応流の少なくとも一部は、一般的に知られた方法を用いて底流と上流に分離できる。粗製脂肪族アルコール生成物流は、システム100に記載されたようにさらに精製してパラフィン類と未反応オレフィン類流ならびに脂肪族アルコール生成物流を生成できる。脂肪族アルコール生成物流としては、分枝状脂肪族アルコール類(例えば、分枝状一級脂肪族アルコール類)を挙げることができる。脂肪族アルコール生成物流は、リサイクルされ、他の処理装置に移送され、販売され、および/または貯蔵容器に移送される。
ヒドロホルミル化反応混合物流は、第3の導管128を経て分離器126に流入できる。分離器126において、少なくとも3つの流れ、底流、パラフィン類と未反応オレフィン類流および脂肪族アルコール生成物流は、システム100に関して先に記載された技法を用いて生成できる。底流の少なくとも一部は、底流リサイクル用導管130を経てヒドロホルミル化装置にリサイクルできる。パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部は、他の処理流と合わせてリサイクルされ、移送され、および/または現場に貯蔵される。脂肪族アルコール生成物流は、生成物導管132を経て移送されて現場に貯蔵され、商品として販売され、現場外に移送され、および/または他の処理装置において利用できる。
一実施形態において、パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部は、第1の炭化水素流と合わせて第4の導管134を経て炭化水素合せ流を生成できる。炭化水素合せ流は、第1の反応ゾーン210に流入し、脱水素化−異性化処理およびヒドロホルミル化処理を受けて脂肪族アルコール類を生成できる。パラフィン類と未反応オレフィン類流をリサイクルすることにより、生成物の収率は最大となり得る。一実施形態において、パラフィン類と未反応オレフィン類流は、1箇所以上の流入口を通って脱水素化−異性化装置110に直接流入できる。
いくつかの実施形態において、ヒドロホルミル化装置116内のオレフィン類とパラフィン類の濃度は、システム100に関して先に記載されたようにヒドロホルミル化装置に流入するオレフィン流源に依って調整できる。第3の炭化水素流の少なくとも一部は、第5の導管136を経てヒドロホルミル化装置116の上流の第2の導管114に導入できる。この合せ流は、第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116に導入できる。この合せ流中のオレフィン類の少なくとも一部は、ヒドロホルミル化されて脂肪族アルコール類を生成できる。一実施形態において、第3の炭化水素流は、1箇所以上の流入口を通ってヒドロホルミル化装置116内に直接導入できる。
第3の炭化水素流は、オレフィンのヒドロホルミル化を最大にするのに十分な濃度でヒドロホルミル化装置116内のオレフィン濃度を最適化するために使用できる。さらに、第3の炭化水素流は、脂肪族アルコール中の線状対分枝状脂肪族基の比率を最適化できる。第3の炭化水素流は、限定はしないが、オレフィン類、パラフィン類および/または炭化水素溶媒を含有する炭化水素流であり得る。
一実施形態において、第3の炭化水素流は、炭化水素総含量に比して50パーセントと99パーセントとの間のパラフィン含量を含む。ある実施形態において、第3の炭化水素流中のパラフィン含量は、炭化水素総含量に比して60パーセントと90パーセントとの間の範囲である。他の実施形態において、第3の炭化水素流中のパラフィン含量は、炭化水素総含量に比して80パーセント超である。
一実施形態において、第3の炭化水素流中のオレフィン含量は、炭化水素総含量に比して1パーセントと99パーセントとの間の範囲である。他の実施形態において、第3の炭化水素流中のオレフィン含量は、炭化水素総含量に比して80パーセント超であり得る。
一実施形態において、脱水素化−異性化装置110内の触媒は、積層床構造で使用できる。積層床構造は、反応器内で1種以上の触媒の使用を考慮に入れることができる。パラフィン類の脱水素化用触媒とオレフィン類の異性化用触媒は、触媒および/または処理の選択性を増強できる。脱水素化−異性化装置110の積層床構造は、図5のシステム300に示されている。積層床構造の操作条件は、システム200に関して上記の2つのゾーンシステムと同一であり得る。第1の炭化水素流は、第1の導管112を経て脱水素化ゾーン310に流入できる。
積層床構造に用いられる脱水素化触媒は、非酸性の性質を有し得る。本明細書に用いられる用語の「非酸性」とは、骨格異性化活性を殆ど示さない触媒を称す。脱水素化触媒としては、貴金属、IVA族成分、アルカリまたはアルカリ土類成分、ハロゲン成分および/または多孔質担体材料が挙げられる。
ある実施形態において、貴金属は、脱水素化触媒全体に分散できる。貴金属量は、最終脱水素化触媒の元素基準で計算された、0.01重量パーセントから5重量パーセントまでの範囲であり得る。ある実施形態において、脱水素化触媒は、0.1重量パーセントから1重量パーセントまでの白金を含む。貴金属は、他の触媒成分を組み込む前に当業界に知られた技法(例えば、共沈殿、共ゼラチン化、イオン交換、含浸、気相または原子源からの蒸着)により触媒複合体に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、貴金属は、他の触媒成分の組込み中に触媒複合体に組み込むことができる。他の実施形態において、貴金属は、他の触媒成分の組込み後に触媒複合体に組み込むことができる。ある実施形態において、貴金属は、貴金属の分解性化合物の溶液または懸濁液の担体材料への含浸により組み込むことができる。例えば、白金は、クロロ白金酸の水溶液と白金を混合することにより触媒支持体に付加できる。他の実施形態において、最終触媒複合体における貴金属の分散または固定化を助けるために、任意選択の成分(例えば、硝酸)を含浸溶液に添加できる。
IVA族成分としては、ゲルマニウム、スズ、鉛またはそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態において、IVA族成分は、貴金属を超えた酸化状態で触媒内に存在できる。IVA族成分は、酸化物として存在できる。ある実施形態において、IVA族成分は、担体材料と組み合わせることができる。いくつかの実施形態において、IVA族成分は、他の触媒成分と組み合わせることができる。他の実施形態において、IVA族成分は、触媒全体に分散させることができる。IVA族成分は、最終触媒複合体の元素基準で計算された、0.01重量パーセントから5重量パーセントまでの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、触媒は、0.2重量パーセントから2重量パーセントまでのスズを含む。
IVA族成分は、他の触媒成分が組み込まれる前に一般に知られた技法(例えば、共沈殿、共ゼラチン化、イオン交換および含浸)により触媒複合体に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、IVA族成分は、他の触媒成分の組込み中に組み込むことができる。他の実施形態において、IVA族成分は、他の触媒成分が組み込まれた後に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、スズ成分は、多孔質担体材料との共ゼラチン化により組み込むことができる。スズは、可溶性スズ化合物(例えば、塩化第一スズまたは塩化第二スズ)とアルミナヒドロゾルとを混合することによりアルミナ担体材料に組み込むことができる。ゲル化剤(例えば、ヘキサメチレンテトラアミン)は、スズ−アルミナヒドロゾル混合物に添加できる。スズ−アルミナヒドロゾル混合物は、油浴中に滴下してアルミナとスズを含有する球体を形成できる。他の実施形態において、ゲルマニウム成分は、ゲルマニウムの分解性化合物(例えば、アルコールに溶解された四塩化ゲルマニウム)の溶液または懸濁液の担体材料に含浸できる。他の実施形態において、鉛成分は、硝酸鉛の水溶液から含浸できる。
ある実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分を、脱水素化触媒に含ませることができる。アルカリまたはアルカリ土類成分としては、限定はしないが、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、バリウム、ストロンチウム、カルシウムおよびマグネシウムまたはそれらの混合物が挙げられる。アルカリまたはアルカリ土類成分は、貴金属を超えた酸化状態で最終触媒複合体中に存在できる。アルカリまたはアルカリ土類成分は、酸として存在できる。いくつかの実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類金属は、担体材料と組み合わせることができる。ある実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類金属は、他の脱水素化触媒成分と組み合わせることができる。
他の実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分は、触媒複合体全体に分散できる。アルカリまたはアルカリ土類成分量は、最終触媒複合体の元素基準で計算された、0.01重量パーセントから15重量パーセントまでの範囲であり得る。他の実施形態において、脱水素化触媒は、1重量パーセントから3重量パーセントまでのカリウムを含む。ある実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分対貴金属の原子比は、少なくとも10超であり得る。
アルカリまたはアルカリ土類成分は、他の触媒成分が組み込まれる前に一般に知られた技法(例えば、共沈殿、共ゼラチン化、イオン交換または含浸)により触媒複合体に組み込むことができる。いくつかの実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分は、他の触媒成分の組込み中に組み込むことができる。他の実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分は、他の触媒成分が組み込まれた後に組み込むことができる。例えば、カリウム成分は、硝酸カリウム溶液の担体材料に含浸することができる。アルカリまたはアルカリ土類成分対貴金属の原子比は、少なくとも10であり得る。ある実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類成分対貴金属成分の原子比は、15から25の範囲であり得る。
脱水素化触媒に用いられる多孔質担体材料としては、25m/gから500m/gまでの高い表面積を有する多孔質吸収性支持体を挙げることができる。多孔質担体材料は、脱水素ゾーンに利用される条件よりも高い融点を有し得る。担体材料の例としては、限定はしないが、活性炭、コークス、炭、シリカ、シリカゲル、シリコンカーバイド、合成調製および/または天然クレー類およびシリケート類、耐熱性無機酸化物、結晶性ゼオライトアルミノシリケート類、天然または合成調製モルデン沸石および/またはファウジャサイト(faujasite)、尖晶石類またはそれらの組合せが挙げられる。ある実施形態において、担体材料は、ガンマ−アルミナでも、またはエタ−アルミナでもよい。いくつかの実施形態において、クレー類およびシリケート類は、酸処理をしても、またはしなくてもよい(例えば、アタパルジャイト、白土、珪藻土、酸性白土、カオリン、キーゼルグール、セラミックス、磁器、破砕耐火れんが、ボーキサイト)。耐熱性無機酸化物の例としては、アルミナ、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化ベリリウム、酸化バナジウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化亜鉛、マグネシア、ボリア、トリア、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、クロミア−アルミナ、アルミナ−ボリア、およびシリカ−ジルコニアが挙げられる。いくつかの実施形態において、ゼオライトアルミノシリケート類は、水素形態であり得る。他の実施形態において、ゼオライトアルミノシリケート類は、金属カチオン類で交換できる形態であり得る。尖晶石類の例としては、限定はしないが、MgAl、FeAl、ZnAl、CaAl、およびMが2価を有する金属である式MO−Alを有するような他の化合物が挙げられる。
ある実施形態において、脱水素触媒に用いられるアルミナ担体材料は、合成または天然原材料から任意の好適な様式で調製できる。アルミナ担体は、任意の所望の形状(例えば、球体、ピル、ケーク、押出し物、粉末、顆粒)で形成できる。アルミナ担体は、任意の粒径で利用できる。ある実施形態において、球体形状が利用できる。この粒子は、直径が1/16インチ(約1.6mm)であり得る。ある実施形態において、アルミナ担体は、1/32(約0.8mm)インチ未満の粒子直径が利用できる。
いくつかの実施形態において、アルミナ球体は、アルミナ金属をアルミナゾルに変換することにより調製できる。アルミナゾルは、アルミナ金属を好適な解凝固酸および水とで反応させることにより調製できる。生じたアルミナゾルとゲル化剤を油浴に滴下すると、アルミナゲルの球体粒子を形成できる。生じたアルミナゲルは、知られた技法(例えば、熟成、乾燥およびか焼により)を用いてガンマ−またはエタ−アルミナ担体材料に変換できる。
他の実施形態において、アルミナ円筒物は、アルミナ粉末を水と好適な解凝固剤(例えば、硝酸)混練することにより調製して押出し可能な組成物を形成することができる。この組成物を、好適に寸法に合わせたダイを通して押出され、次いでカットして押出し粒子を形成できる。アルミナ担体材料の他の形状は、従来法により調製できる。アルミナ粒子が形づくられたら、それらを乾燥し、か焼できる。アルミナ担体を、調製時に中間処理(例えば、水または水酸化アンモニウム溶液による洗浄)に供することができる。
脱水素化触媒としては、ハロゲン成分を挙げることができる。ハロゲン成分としては、限定はしないが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはそれらの混合物を挙げることができる。ハロゲン成分は、多孔質担体材料と合わせた状態で存在し得る。ある実施形態において、ハロゲン成分は、触媒複合体の全体に分散できる。ハロゲン成分は、最終触媒複合体の元素基準で計算された、少なくとも0.2重量パーセントから15重量パーセントまでの範囲であり得る。ある実施形態において、脱水素化触媒は、1重量パーセントから3重量パーセントまでの塩素を含む。
ある実施形態において、ハロゲン成分の元素基準で計算された、少なくとも0.2重量パーセントを含むことができる。該触媒中のハロゲン成分は、炭化水素を脱水素化するための触媒活性を改良することができる。いくつかの実施形態において、活性ハロゲン成分は、脱水素処理時に触媒上の炭素形成を抑止できる。触媒組成の利点は、望ましくない異性化またはクラッキングの副反応を阻止できることであり得る。ある実施形態において、ハロゲン含量は、触媒の酸性を増加できる。この酸性は、脱水素触媒から過剰のハロゲンを除去するために脱水素触媒を蒸気処理することによって低下できる。
ハロゲン成分は、任意の好適な様式で触媒複合体に組み込むことができる。ハロゲンの組込みは、担体材料の調製前であり得る。いくつかの実施形態において、ハロゲンの組込みは、他の触媒成分の組込み中にあり得る。他の実施形態において、ハロゲンの組込みは、他の触媒成分が組み込まれた後にあり得る。ある実施形態において、アルミナゾル担体は、最終触媒複合体中のハロゲン含量の少なくともある部分に寄与できるハロゲンを含有することができる。いくつかの実施形態において、ハロゲン成分またはこの一部を、担体材料の他の触媒成分(例えば、白金成分を含浸させるためにクロロ白金酸を用いる)による組込み中に触媒複合体に添加することができる。他の実施形態において、ハロゲン成分またはこの一部を、触媒とハロゲンとの接触により触媒複合体に添加することができる。いくつかの実施形態において、他の触媒成分が担体材料により組み込まれる前または後でハロゲンは、ハロゲンを含有する化合物、溶液、懸濁液または分散液(例えば、塩酸)として触媒に添加できる。ある実施形態において、ハロゲン成分またはこの一部は、引き続く触媒再生ステップにおいて、触媒と、ハロゲンを含有する化合物、溶液、懸濁液または分散液とを接触させることにより組み込むことができる。該再生ステップにおいて、炭化水素変換処理において触媒の使用時にコークスとして触媒上に沈着された炭素により、触媒を焼き落とすことができる。触媒上の貴金属は、再分配して、新鮮な触媒のものと同様の性能特性を有する再生触媒を提供することができる。ハロゲン成分を、炭素焼きステップ時または貴金属再分配ステップ時(例えば、触媒を塩化水素ガスと接触させること)に添加できる。いくつかの実施形態において、ハロゲン成分は、ハロゲンまたはハロゲン(例えば、二塩化プロピレン)を含有する化合物、溶液、懸濁液または分散液を、炭化水素供給流に加えることによって触媒複合体に添加できる。他の実施形態おいて、ハロゲン成分を、脱水素化装置の操作時にリサイクルガスに添加できる。
いくつかの実施形態において、脱水素化触媒は、最終触媒複合体の元素基準で計算された、0.01重量パーセントから10重量パーセントまでの範囲にある硫黄成分を含むことができる。該硫黄成分は、任意の好適な様式で触媒複合体に組み込むことができる。ある実施形態において、硫黄または硫黄を含有する化合物(例えば、硫化水素または低分子量メルカプタン)を、無水条件下、10℃から540℃までの範囲にある温度で、水素の存在下で触媒成分と接触させることができる。いくつかの実施形態において、水素対硫黄比は、100であり得る。
いくつかの実施形態において、脱水素触媒は、触媒活性を、選択性または安定性を改良するための触媒改質剤として、単独でまたは協力して作用する他の追加の成分またはそれらの混合物もまた含有することができる。触媒改質剤の例としては、限定はしないが、アンチモン、砒素、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、クロム、コバルト、銅、ガリウム、金、インジウム、鉄、リチウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、レニウム、スカンジウム、銀、タンタル、タリウム、チタン、タングステン、ウラニウム、亜鉛およびジルコニウムが挙げられる。触媒改質剤を、任意の好適な様式で脱水素化触媒の調製時に担体材料に添加できる。他の実施形態において、触媒改質剤を、任意の好適な様式で脱水素化触媒の調製後に担体材料に添加できる。いくつかの実施形態において、触媒改質剤を、任意の好適な様式で他の触媒成分が組み込まれる前に触媒複合体に添加できる。ある実施形態において、触媒改質剤を、他の触媒成分の組込み時に添加できる。他の実施形態において、触媒改質剤を、他の触媒成分が組み込まれた後に添加できる。脱水素化触媒の記載は、標題「Dehydrogenation Catalyst Composition」でImaiらに対する米国特許第4,506,032号に見ることができる。
オレフィン性炭化水素流は、異性化ゾーン312に通過することができる。ある実施形態において、脱水素化ゾーン310から異性化ゾーン312への温度低下は、異性化ゾーンに流入する際のオレフィン性炭化水素流のクラッキングを防止するために必要となり得る。冷水素ガスは、ガス導管314を経て脱水素化ゾーン310に導入され、脱水素化ゾーン310内の温度を制御できる。異性化ゾーン312において、オレフィン性炭化水素流中のオレフィン類の少なくとも一部は、分枝状オレフィン類に異性化されて第2の炭化水素流を生成できる。
ある実施形態において、異性化触媒は、システム200におけるオレフィン類の異性化に記載されたものと同一であり得る。異性化触媒の記載は、標題「Process For Isomerizing Linear Olefins to Isoolefins」でMurrayに対する米国特許第5,510,306号に見ることができる。いくつかの実施形態において、貴金属の0.01重量パーセントから5重量パーセントを、積層床構造に用いられる異性化触媒に加えて、ゼオライト触媒の脱水素活性を増加させることができる。通常の金属組込み法(例えば、含浸、貴金属イオン交換、共混練)が、貴金属(例えば、白金、パラジウム)をゼオライトに組み込むために使用され、パラフィン類の脱水素化−異性化における有用な作業触媒を生成できる。
第2の炭化水素流は、異性化ゾーン312から流出し、第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116に流入できる。第2の炭化水素流中のオレフィン類の少なくとも一部をヒドロホルミル化して、システム100について記載されたヒドロホルミル化反応流を生成できる。ヒドロホルミル化反応流の少なくとも一部は、一般に知られた方法を用いて底流と塔頂流とに分離することができる。該塔頂流は、システム100に記載されたとおり精製および分離して、パラフィン類と未反応オレフィン類流および粗製脂肪族アルコール生成物流を生成できる。粗製脂肪族アルコール生成物流は、システム100について記載されたとおりさらに精製して、脂肪族アルコール生成物流を生成できる。ヒドロホルミル化反応混合物流が、第3の導管128を経て分離器126に流入できる。分離器126において、少なくとも2つの流れの底流と塔頂流は、システム100について先に記載されたとおり生成できる。該底流は、底流リサイクル用導管130を経てヒドロホルミル化装置116にリサイクルできる。該塔頂流は、少なくとも2つの流れであるパラフィン類と未反応オレフィン類流ならびに粗製脂肪族アルコール生成物流に精製および分離できる。パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部を、リサイクルし、他の処理流と合わせ、他の処理装置に送られ、および/または貯蔵容器に送ることができる。粗製脂肪族アルコール生成物流は、システム100について記載されたとおりさらに精製して、脂肪族アルコール生成物流を生成できる。脂肪族アルコール生成物流としては、分枝状脂肪族アルコール類(例えば、分枝状一級脂肪族アルコール類)を挙げることができる。脂肪族アルコール生成物流は、生成物導管132を経て移送、現場に貯蔵、商品として販売、現場外に移送、および/または他の処理装置に利用できる。
パラフィン類と未反応オレフィン類流の少なくとも一部を、第1の導管112内で第1の炭化水素流と合わせて、第4の導管134を経て炭化水素合せ流を生成できる。炭化水素合せ流は、第1の導管112を経て脱水素化−異性化装置110の脱水素化ゾーン310に流入できる。脱水素化ゾーン310に流入する炭化水素合せ流は、脱水素化−異性化処理およびヒドロホルミル化処理を継続し、脂肪族アルコール類を生成する。パラフィン類と未反応オレフィン類流をリサイクルすることによって、生成物の収率を最大化できる。一実施形態において、パラフィン類と未反応オレフィン類流は、1箇所以上の流入口を通って脱水素化−異性化装置110に直接流入させることができる。
いくつかの実施形態において、ヒドロホルミル化装置116内のオレフィンおよびパラフィン濃度は、ヒドロホルミル化装置に流入するオレフィン流源に依って調整できる。第3の炭化水素流の少なくとも一部は、システム100について先に記載されたヒドロホルミル化装置の第2の導管の上流に導入できる。合せ流は、第2の導管114を経てヒドロホルミル化装置116に導入できる。合せ流中のオレフィン類の少なくとも一部を、ヒドロホルミル化して脂肪族アルコールを生成できる。
一実施形態において、第3の炭化水素流は、炭化水素総含量に比して50パーセントと99パーセントとの間にパラフィン含量を含む。ある実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、炭化水素総含量に比して60パーセントと90パーセントとの間の範囲である。他の実施形態において、第3の炭化水素流のパラフィン含量は、炭化水素総含量に比して80パーセント超であり得る。
一実施形態において、第3の炭化水素流のオレフィン含量は、炭化水素総含量に比して1パーセントと99パーセントとの間の範囲である。他の実施形態において、第3の炭化水素流のオレフィン含量は、総炭化水素流に比して80パーセント超であり得る。
脂肪族アルコール類は、オキシアルコール類、サルフェート類または他の商品に変換できる。アルコール生成物流中の脂肪族アルコール類の少なくとも一部は、オキシアルキルアルコールを生成するために、オキシアルキル化装置内で塩基存在下、エポキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)と反応させることができる。アルコールとエポキシドとの縮合は、1つ以上のオキシ基によりアルコール官能性を拡張することができる。オキシ基数は、3つから12までの範囲であり得る。例えば、アルコールとエチレンオキシドとの反応により、3つから12の間のエトキシ基を有するアルコール生成物を生成することができる。アルコールとエチレンオキシドならびにプロピレンオキシドとの反応により、エトキシ基対プロポキシ基のエトキシ/プロポキシ比が4:1から12:1のアルコール類を生成できる。いくつかの実施形態において、アルコール部分の実質的な割合は、3つ以上のエチレンオキシド部分と結合され得る。他の実施形態において、ほぼ等しい割合で、3つ未満のエチレンオキシド部分と結合され得る。典型的なオキシアルキル化生成混合物において、未反応アルコールの小さな割合で生成混合物に存在し得る。一実施形態において、脂肪族アルコール生成物流の少なくとも一部は、CからC31までの脂肪族アルコールをエポキシドと縮合することにより形成できる。ある実施形態において、CからC15までの分枝状一級アルコールは、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと縮合することができる。他の実施形態において、C11からC17までの分枝状一級アルコールは、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと縮合することができる。生じたオキシアルキルアルコール類は、商品として販売、現場外に移送、現場に貯蔵および/または他の処理装置に利用できる。いくつかの実施形態において、オキシアルコールを硫酸化してアニオン性界面活性剤を形成できる。
一実施形態において、脂肪族アルコール生成物流中のアルコール類の少なくとも一部は、塩基に付加できる。この塩基は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)であり得る。該塩基は、オキシアルキル化反応の触媒として作用できる。総アルコール重量を基準にして、0.1重量パーセントから0.6重量パーセントの塩基量は、アルコールのオキシアルキル化に使用できる。一実施形態において、塩基の重量パーセントは、総アルコール重量を基準にして、0.1重量パーセントから0.4重量パーセントまでの範囲であり得る。アルコールと塩基との反応により、アルコキシド形成を生じ得る。生じたアルコキシドを乾燥して存在する水を除去できる。乾燥アルコキシドは、エポキシドと反応できる。使用されるエポキシド量は、アルコキシド1モル当たり1モルから12モルまでであり得る。生じたアルコキシド−エポキシド混合物は、エポキシドが消費されるまで反応させることができる。総反応圧の低下は、反応が完了していることを示し得る。
オキシアルキル化装置内の反応温度は、120℃から220℃までの範囲であり得る。一実施形態において、反応温度は、140℃から160℃までの範囲であり得る。反応圧は、反応器に必要量のエポキシドを導入することにより達成できる。エポキシド類は、所望の反応温度で高蒸気圧を有する。処理の安全性を考慮して、エポキシド反応物の分圧は、例えば、4気圧(413kPa)未満に限定され得る。他の安全性手段は、窒素などの不活性ガスにより反応物を希釈することを含み得る。例えば、不活性ガス希釈により、50パーセント以下の反応物の蒸気相濃度をもたらすことができる。いくつかの実施形態において、アルコール−エポキシド反応は、好適ならばより高いエポキシド濃度、エポキシドのより大きな全圧および分圧で安全に達成でき、爆発の危険性を管理するために、一般に知られている安全性の予防措置が取られる。エチレンオキシドに関して、3気圧(304kPa)から7気圧(709kPa)までの全圧を使用できる。1気圧(101kPa)から4気圧(415kPa)までのエチレンオキシドの全圧は、ある実施形態において使用できる。一実施形態において、エチレンオキシドに関して、1.5気圧(150kPa)から3気圧(304kPa)までの全圧を使用できる。当該圧は、反応度の手段として寄与できる。該圧が時間と共にもはや低下しない限り、該反応は、実質的に完了していると考え得る。
脂肪族アルコール類およびオキシアルキルアルコール類は、商品製剤(例えば、洗剤、界面活性剤、油添加物、潤滑油製剤)に有用な組成物(例えば、スルホネート類、サルフェート類、ホスフェート類)を形成するために誘導できる。例えば、アルコール類は、SOにより硫酸化してサルフェート類を生成できる。用語の「硫酸化」とは、炭素または酸素に付加される官能性を含有する硫黄原子または硫黄を称す。硫酸化法は、標題「Sulfonation,Sulfation and Sulfamation」でJacobsonらに対する米国特許第6,462,215号;標題「Sulfonation,Sulfation and Sulfamation」でJacobsonらに対する米国特許第6,448,435号;標題「Dental Compositions Comprising Long−Chain Olefin Sulfonates」でLevinskyらに対する米国特許第3,462,525号;標題「Alkene Sulfonation Process and Products」でRubinfeldらに対する米国特許第3,428,654号;標題「Olefin Sulfonates」でDiSalvoらに対する米国特許第3,420,875号;標題「Heat Treatment Of Sulfonated Olefin Products」でRubinfeldらに対する米国特許第3,506,580号、および標題「Process For Separation Of Sultones From Alkenyl Sulfonic Acids」でRubinfeldらに対する米国特許第3,579,537号に記載されている。
脂肪族アルコールサルフェート類の一般的なクラスは、化学式:(R−O−(A)−SOMを特徴とすることができる。R’は脂肪部分を表す。「A」は、アルキレンオキシド部分を表し;xは、R−Oの1部分当たりA部分の平均数を表し、0から15までの範囲であり得;nは、カチオンMの価数に依る数である。カチオンMの例としては、限定はしないが、アルカリ金属イオン類、アルカリ土類金属イオン類、アンモニウムイオン類および/またはそれらの混合物が挙げられる。カチオン類の例としては、限定はしないが、マグネシウム、カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンが挙げられる。
脂肪族およびオキシアルキルアルコール類は、硫酸化装置で硫酸化されることができる。硫酸化法としては、三酸化硫黄(SO)、クロロスルホン酸(ClSOH)、スルファミン酸(NHSOH)または硫酸とアルコールとの反応を挙げることができる。一実施形態において、濃(例えば、発煙)硫酸における三酸化硫黄を、アルコール類を硫酸化するために使用できる。濃硫酸は、水中、75重量パーセントから100重量パーセントまでの濃度を有し得る。一実施形態において、濃硫酸は、水中、85重量パーセントから98重量パーセントまでの濃度を有し得る。三酸化硫黄量は、アルコール1モル当たり三酸化硫黄の0.3モルから1.3モルの範囲であり得る。ある実施形態において、三酸化硫黄量は、アルコール1モル当たり三酸化硫黄の0.4モルから1.0モルの範囲であり得る。
一実施形態において、三酸化硫黄による硫酸化法は、アルコールの硫酸エステルを生成するために流下液膜式サルフェータ中、液体アルコールまたはオキシアルコールとガス状三酸化硫黄とを接触させることを含むことができる。流下液膜式サルフェータの反応ゾーンは、ほぼ大気圧で25℃から70℃までの範囲の温度で操作できる。アルコールの硫酸エステルは、流下液膜式サルフェータから流出し、中和反応器に流入できる。硫酸エステルは、アルカリ金属溶液により中和して、アルキル硫酸塩またはオキシアルキル硫酸塩を形成する。アルカリ金属溶液の例としては、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの溶液を挙げることができる。
誘導化アルコール類は、多種多様の適用に使用できる。適用例としては、洗剤製剤が挙げられる。洗剤製剤としては、限定はしないが、顆粒洗濯洗剤用製剤、液体洗濯洗剤用製剤、液体皿洗い洗剤用製剤およびその他の製剤が挙げられる。その他の製剤の例としては、一般目的用洗浄剤、液体石鹸類、シャンプー類および液体精錬剤を挙げることができる。
顆粒洗濯洗剤用製剤は、誘導化アルコール類の他に多数の成分(例えば、界面活性剤、結合剤、共結合剤、漂白剤、漂白剤活性化剤、発泡制御剤、酵素、抗灰色化剤、蛍光増白剤および安定化剤)を挙げることができる。他の界面活性剤の例としては、イオン性、非イオン性、両性またはカチオン性界面活性剤を挙げることができる。
液体洗濯洗剤用製剤としては、顆粒洗濯洗剤用製剤と同一の組成物を挙げることができる。ある実施形態において、液体洗濯洗剤用製剤としては、顆粒洗濯洗剤用製剤よりも少ない無機結合剤成分を挙げることができる。ヒドロトロープ類は、液体洗剤用製剤に存在し得る。一般目的の洗浄剤としては、他の界面活性剤、結合剤、発泡制御剤、ヒドロトロープ類および可溶化剤アルコールを挙げることができる。
製剤には、典型的に1種以上の不活性成分を含むことができる。例えば、液体洗剤用製剤のバランスは、典型的には不活性溶媒または希釈剤(例えば、水)であり得る。粉末化または顆粒洗剤製剤には、典型的には大量の不活性充填剤または担体材料を含有する。
フィッシャー−トロプシュ誘導炭化水素流中のオレフィン類の異性化:
一酸化炭素と水素を、フィッシャー−トロプシュ法の条件下で反応させて、線状パラフィン類、線状オレフィン類、少量のジエン類および少量の酸化物の炭化水素混合物を産した。フィッシャー−トロプシュ炭化水素流を、分留技法を用いて種々の炭化水素流に分離した。8個から10個の平均炭素原子数を有するオレフィン類とパラフィン類を含有する炭化水素流が得られた。生じたC〜C10炭化水素流の組成は、ガスクロマトグラフィに分析され、表1に表示されている。
Figure 0004532498
炭化水素流中の線状オレフィン類の異性化に用いられるゼオライト触媒を、以下の様式で調製した。5.4%の強熱減量を示し、以下の性質:62:1のシリカ対アルミナのモル比、1グラム当たり369平方メートルの表面積(P/Po=0.03)、480ppmのソーダ含量およびアンモニウム−フェリライトの100g当たり7.3gのn−ヘキサン吸着量を示すアンモニウム−フェリライト(645グラム)を、Lancasterミックス混練機内に充填した。25.7%の強熱減量を示すCATAPAL(登録商標)Dアルミナ(91グラム)を混練機に加えた。5分間の混練中、152ミリリットルの脱イオン水を、アルミナ/アンモニウム−フェリライト混合物に加えた。次に、6.8グラムの氷酢酸、7.0グラムのクエン酸および152ミリリットルの脱イオン水の混合物を、混練機内のアルミナ/アンモニウム−フェリライト混合物にゆっくりと加えて、アルミナを解凝固(peptize)させた。生じたアルミナ/アンモニウム−フェリライト/酸混合物を10分間混練させた。15分間かけて、153グラムの脱イオン水中0.20グラムのテトラミン硝酸パラジウムの混合物を、混練されたアルミナ/アンモニウム−フェリライト/酸混合物にゆっくりと加えた。生じた混合物は、90:10比率のゼオライト対アルミナおよび43.5%の強熱減量を示した。ゼオライト/アルミナ混合物は、2.25インチ(約57mm)のBonnot押出機のステンレススチールダイプレート(1/16インチ孔)を通して混合物を押出すことにより形状化された。
湿性ゼオライト/アルミナ押出し物を125℃で16時間乾燥した。乾燥後、ゼオライト/アルミナ押出し物を手動で長時間砕いた。ゼオライト/アルミナ押出し物を、200℃の気流中2時間焼成した。温度を500℃の最大温度に上げて、ゼオライト/アルミナ押出し物をさらに2時間焼成して異性化触媒を生成した。この異性化触媒を窒素雰囲気下、デシケータ中で冷却した。
1インチ(約25mm)OD、0.6インチ(約15mm)IDおよび26インチ(約66cm)の長さのステンレススチール管を、異性化反応器として使用した。サーモウエルを、ステンレススチール反応器管の上部から20インチ(約50cm)延長した。該反応器管に装填するに際し、該反応器管をひっくり返して、グラスウール片をサーモウエル上反応器管の壁を下って移し、反応器管の底に配置して反応器管用のプラグとして供した。シリコンカーバイド(20メッシュ)を、反応器管に対して約6インチ(約15cm)の深さで加えた。第2のグラスウール片をシリコンカーバイド上に置いた。6.0グラムの異性化触媒粒子(6〜20メッシュ)および45グラムの新鮮なシリコンカーバイド(60〜80メッシュ)の混合物を、反応器管の2つの部分に加えた。この2つの部分は、反応器管に均等に異性化触媒を分散させ、長さが約10インチ(約25cm)の異性化触媒床を生じた。第3のグラスウール片を、反応器管内の触媒の上部に加えた。シリコンカーバイド(20メッシュ)を、第3のグラスウール片上に重ねた。第4のグラスウール片をシリコンカーバイド上に配置されて反応器管の底用のプラグとして供した。反応器管内の種々の箇所で反応温度をモニターするために、多点熱電対を、反応器管内のサーモウエルに挿入した。上部、下部および触媒床内の異なる3箇所で温度をモニターした。反応器管をひっくり返して加熱炉に取り付けた。反応器管を、窒素気流下で4時間かけて280℃の操作温度に加熱した。280℃の温度が得られたら、反応器管をさらに2時間操作温度で保持して異性化触媒を調節した。
異性化触媒の調節後、炭化水素流を、60g/時間の流速で反応器管を通してポンプで送り込んだ。6L/時間の流速で窒素を、炭化水素流と同時に異性化触媒上を通過させた。炭化水素流は、異性化触媒に接触する前に気化させた。反応器管を、大気圧以上の20kPaの出口圧で操作した。
表2に、0時間目の炭化水素流中のC〜C10分枝状オレフィン類、C〜C10線状オレフィン類およびC〜C10パラフィン類の重量パーセントおよび異性化24時間と48時間後の反応器管の流出物の重量パーセントを表示している。炭化水素流中の線状オレフィン類の90%超が、異性化反応器内で分枝状オレフィン類に変換された。異性化ステップ中、少量のC以下の沸騰物質が、クラッキング副反応から生成された。さらに、供給流中に存在するC〜C11アルコール類の一部が脱水されて生成物中にさらなるオレフィン類を生成した。生成物中のC〜C10オレフィン類上のアルキル分枝の平均数は、H NMR分析により決定されて1.0であることが分かった。
Figure 0004532498
1−ドデセンの異性化:
1−ドデセンは、Shell Chemical社から入手した。ガスクロマトグラフィによりアッセイされた1−ドデセンの組成は、表3に表示されている。
Figure 0004532498
1−ドデセンを、実施例1に記載されたとおり、同じ反応器管デザインおよび異性化触媒調製を用いて異性化された。1−ドデセン流を、90g/時間の流速で反応器管を通してポンプで送り込んだ。6L/時間の流速で窒素を、1−ドデセン流と同時に異性化触媒上を通過させた。1−ドデセン流は、異性化触媒に接触する前に気化させた。反応器管を、大気圧以上の20kPaの出口圧および290℃の温度で操作した。
表4は、0時間目の1−ドデセン中のC10未満、C10〜C14およびC14以上の分子の重量パーセントおよび168時間と849時間後の反応器管の流出物の重量パーセントの表示である。線状C10〜C14オレフィン類は、168時間の処理時間後、94%の収率で分枝状C10〜C14オレフィン類に変換された。異性化ステップ中、3重量パーセント未満のC10以下の沸騰物質が、クラッキング副反応から生成された。生成物中のC10〜C14オレフィン類上のアルキル分枝の平均数は、H NMR分析により1.3と決定された。
Figure 0004532498
異性化を最小にしたドデカンの脱水素化:
ドデカンは、Aldrich Chemical社から入手し、処理される前に窒素下で保存した。ガスクロマトグラフィによりアッセイされたドデカンの組成は、表5に表示されている。
Figure 0004532498
パラフィン脱水素触媒は、標題「Dehydrogenation Process Using A Catalytic Composition」でImaiらに対する米国特許第4,430,517号の実施例1(触媒A)に従って調製された。得られた触媒は、ガンマ−アルミナ支持体上に0.8重量%の白金、0.5重量%のスズ、2.7重量%のスズ、2.7重量%のカリウムおよび1.3重量%の塩素を含んでいた。この触媒のカリウム対白金の原子比は、16.8であった。
該脱水素触媒は、実質的に純粋なアルミニウムペレットを塩酸溶液に溶解することにより調製された。塩化第二スズ量を生じた溶液に加えて、0.5重量%のスズを含有する最終組成を提供し、混合物全体に均等にスズ組成物を分布させるために撹拌した。ヘキサメチレンテトラミンを、生じたスズ混合物に加え、生じたスズ−アミン混合物を、約1/16インチの平均粒径を有する球状粒子を形成する様式で油浴に滴下した。球体を熟成させ、アンモニア溶液で洗浄し、乾燥し、焼成して球状のガンマ−アルミナ担体材料を形成した。生じた球体は、酸化スズの形態で約0.5重量%のスズを含んでいた。アルミナ担体材料の調製法についてのより詳細は、標題「Spheroidal Alumina」でHoesktraに対する米国特許第2,620,314号に開示されている。
スズ−アルミナ複合体は、ロータリドライヤ中、クロロ白金酸と塩酸(アルミナ重量を基準にして2重量パーセント)の脱イオン溶液と室温で15分間接触させた。使用されるクロロ白金酸量は、0.8重量パーセントの白金をスズ−アルミナ複合体に組み込むのに必要な量であった。次いで溶液を加熱し、白金−塩素−スズ−アルミナ複合体中に生じた水を除去するために窒素でパージした。組み込まれた塩素は、白金−塩素−スズ−アルミナ複合体を550℃に加熱し、該複合体を300hr−1の1時間当たりのガス空間速度(GHSV)で50/50のエア/80℃蒸気混合物で処理することにより除去される。エア/蒸気混合物で処理後、白金−スズ−アルミナ複合体は、0.1重量パーセント未満の塩素を含んでいた。
白金−スズ−アルミナ複合体を、硝酸カリウムの脱イオン水溶液と接触させた。使用される硝酸カリウム量は、白金−スズ−アルミナ複合体中に2.7重量パーセントを組み込むのに必要な量であった。水は、乾燥エアのパージ(1000hr−1GHSV)下で、100℃に0.5時間加熱することにより白金−スズ−カリウム−アルミナ複合体から除去された。温度を525℃に上昇させて、白金−スズ−カリウム−アルミナ複合体を、塩酸流(12cc/時間、0.9M HCl)と50/50のエア/80℃蒸気混合物(300hr−1GHSV)とで処理して、塩素を白金−スズ−カリウム−アルミナ複合体に組み込ませた。白金−スズ−カリウム−塩素−アルミナ複合体を、乾燥エアのパージ(1000hr−1GHSV)下で525℃で乾燥した。生じた触媒球体は、1/16インチの平均粒径を有し、試験前に破砕して6〜20メッシュ粒子にサイズを合わせた。
1インチOD、0.6インチIDおよび26インチの長さのステンレススチール管を、異性化反応器として使用した。サーモウエルを、ステンレススチール反応器管の上部から20インチ延長した。該反応器管に装填するために、該反応器管をひっくり返して、グラスウール片をサーモウエル上反応器管の壁を下って移し、反応器管の底に配置されて反応器管用のプラグとして供された。シリコンカーバイド(20メッシュ)を、反応器管に対して約6インチの深さに加えた。第2のグラスウール片をシリコンカーバイド上に置いた。アルミナ触媒粒子(6〜20メッシュ)上に6.0グラムの白金−スズおよび45グラムの新鮮なシリコンカーバイド(60〜80メッシュ)の混合物を、反応器管の2つの部分に加えた。この2つの部分は、反応器管に均等に触媒を分散させ、長さが約10インチの触媒床を生じた。第3のグラスウール片を、反応器管内の触媒の上部に加えた。シリコンカーバイド(20メッシュ)を、第3のグラスウール片上に重ねた。第4のグラスウール片をシリコンカーバイド上に配置して反応器管の底用のプラグとして供した。反応器管内の種々の箇所で反応温度をモニターするために、多点熱電対を、反応器管内のサーモウエルに挿入した。上部、下部および触媒床内の異なる3箇所で温度をモニターした。反応器管をひっくり返して加熱炉に取り付けた。反応器管を窒素でパージした。反応器管を、窒素気流下(1時間当たり250標準リットル)で4時間かけて425℃の操作温度に加熱した。425℃の温度が得られたら、反応器管をさらに2時間操作温度で保持した。触媒を、水素ガス中の1%硫化水素ガス混合物を425℃で5分間反応器管を通して流すことにより予備硫化した。5分後、水素ガス流中の硫化水素を、反応器管を通して水素ガス流に切り替えた。
触媒を予備硫化後、反応器管は425℃で8時間維持された。8時間後、反応器管圧を、水素ガスにより25psig(約0.17MPa・g)に上げた。1時間当たり125標準リットルの水素流速で、40g/時間の流速のドデカンを、ポンプで反応器管を通した。4時間後、ドデカン流は、80g/時間に増加された。80g/時間の流速を得た後、反応器管温度を460℃に上昇させた。反応器管は、460℃の操作温度を得た後、8時間毎にサンプル採取した。
24時間後、ドデカンの重量パーセントは、表6に示されたように11.4重量パーセントであった。479℃の温度で、ドデカンのオレフィン類への変換は、24時間後16重量パーセントであった。オレフィン類の中で84重量パーセントは、モノオレフィンであり、4.1重量パーセントは、芳香族化合物であり、7.5重量パーセントはジ−オレフィン類であった。形成されたオレフィン類の全量のうち、6パーセントは、H NMR分析で決定されたとおり分枝状であった。
Figure 0004532498
ドデカンの脱水素化−異性化:
ドデカンは、Aldrich Chemical社から入手し、処理される前に窒素下で保存した。ガスクロマトグラフィによりアッセイされたドデカンの組成は、表5に表示されている。
脱水素化−異性化触媒を、以下の様式で調製した。5.4%の強熱減量を示し、以下の性質:62:1のシリカ対アルミナのモル比、1グラム当たり369平方メートルの表面積(P/Po=0.03)、480ppmのソーダ含量およびアンモニウム−フェリライト100g当たり7.3gのn−ヘキサン吸着量を示すアンモニウム−フェリライト(645グラム)は、Lancasterミックス混練機内に充填された。25.7%の強熱減量を示すCATAPAL(登録商標)Dアルミナ(91グラム)を混練機に加えた。5分間の混練中、152ミリリットルの脱イオン水を、アルミナ/アンモニウム−フェリライト混合物に加えた。次に、6.8グラムの氷酢酸、7.0グラムのクエン酸および152ミリリットルの脱イオン水の混合物を、混練機内のアルミナ/アンモニウム−フェリライト混合物にゆっくりと加えて、アルミナを解凝固させた。生じたアルミナ/アンモニウム−フェリライト/酸混合物を10分間混練させた。15分間かけて、153グラムの脱イオン水中0.20グラムのテトラミン硝酸パラジウムの混合物を、混練されたアルミナ/アンモニウム−フェリライト/酸混合物にゆっくりと加えた。生じた混合物は、90:10比率のゼオライト対アルミナおよび43.5%の強熱減量を示した。ゼオライト/アルミナ混合物は、2.25インチのBonnot押出機のステンレススチールダイプレート(1/16インチ孔)を通して混合物を押出すことにより形状化された。
生じた6グラムのゼオライト/アルミナ混合物を、ヘキサクロロ白金酸ナトリウム[IV]六水和物の水溶液により含浸して1/16インチの押出し物に0.8重量%の白金が組み込まれた。湿性ゼオライト/アルミナ白金含浸押出し物を125℃で2時間気流中乾燥した。温度を500℃の最大温度に上げて、ゼオライト/アルミナ白金含浸押出し物を焼成して脱水素化−異性化触媒を生成した。この焼成触媒を破砕して試験前に6〜20メッシュの粒子にサイズ合わせした。
ドデカンは、実施例3に記載されたのと同一の反応器管デザインを用いて脱水素化および異性化された。ドデカンのオレフィン類への16.1重量パーセント変換が、459℃で24時間後に見られた。表7に表示されるように、形成されたオレフィン類の中で86重量パーセントは、モノオレフィン類であり、1.2重量パーセントは、芳香族化合物であり、6.8重量パーセントはジ−オレフィン類であった。形成されたオレフィン類の全量のうち、86パーセントは、H NMR分析で分枝状であった。
Figure 0004532498
脱水素化−異性化触媒:
脱水素化−異性化触媒のゼオライト部分を、実施例4におけるように調製した。生じた6グラムのゼオライト/アルミナ混合物を、テトラミン硝酸パラジウムの水溶液により含浸して1/16インチの押出し物に0.8重量%のパラジウムが組み込まれた。
湿性ゼオライト/アルミナパラジウムの含浸押出し物を125℃で2時間気流中乾燥した。温度を500℃の最大温度に上げて、ゼオライト/アルミナ白金含浸押出し物を焼成して脱水素化−異性化触媒を生成した。この焼成触媒を注意深く破砕して試験前に6〜20メッシュの粒子にサイズ合わせした。
脱水素化−異性化触媒:
脱水素化−異性化触媒は、表題「Process For Isomerizing Linear Olefins To Isoolefins」でMurrayらに対する米国特許第5,648,585号の触媒Dに関する方法に従って調製された。
脱水素化−異性化触媒を、以下の様式で調製した。62:1のシリカ対アルミナのモル比、369m2/g(P/Po=0.03)の表面積、480ppm重量のソーダ含量およびゼオライト100g当たり7.3gのn−ヘキサン吸着量を有するアンモニウム−フェリライトを用いた。この触媒成分は、Lancasterミックス混練機を用いて混練された。混練された触媒材料は、Bonnotピンバレル押出機を用いて押出された。利用された結合剤は、SasolのCATAPAL(登録商標)Dアルミナであった。The Dow Chemical社のMETHOCEL(登録商標)F4M、ヒドロキシプロピルセルロースは、押出し補助として使用された。
Lancasterミックス混練機は、632gのアンモニウム−フェリライト(3.4%のLOI)および92グラムのCATAPAL(登録商標)Dアルミナ(26.2%のLOI)により充填された。アルミナは、フェリライトと5分間混合し、この時間に6.8グラムの氷酢酸と156ミリリットルの脱イオン水の混合物が加えられた。6.8グラムのクエン酸および156ミリリットルの脱イオン水の混合物が、混練機にゆっくりと加えられて、アルミナを解凝固させた。混合物を10分間混合混練した。テトラミン硝酸白金とテトラミン硝酸パラジウムを、ミックス混練機に加えて、0.25重量%のパラジウムおよび0.55重量%の白金を含有した触媒を生成した。10グラムのMETHOCEL(登録商標)F4Mのヒドロキシプロピルメチルセルロースを加え、ゼオライト/アルミナ混合物をさらに15分間混練した。押出し物をBonnotピンバレル押出機に移し、1/16インチ孔を有するステンレススチールダイプレートを用いて押出された。押出し物を120℃で16時間乾燥してから、500℃のエア中2時間焼成した。焼成された触媒を注意深く破砕して試験前に6〜20メッシュの粒子にサイズ合わせした。
脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。 脱水素化−異性化装置および線状オレフィン類とパラフィン類から分枝状オレフィン類を分離する分離装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。 さらなる炭化水素流を追加し、脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。 2つのゾーンの脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。 2つのゾーンの脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。 積層床触媒構造を有する脱水素化−異性化装置を用いて分枝状脂肪族アルコール類を生成するシステムの実施形態を示す略図である。

Claims (34)

  1. 脱水素化−異性化装置にオレフィン類とパラフィン類とを含む第1の炭化水素流を導入すること(該脱水素化−異性化装置は、第1の炭化水素流中の少なくとも一部のパラフィン類をオレフィン類に脱水素するように構成されており、さらに少なくとも一部の線状オレフィン類を分枝状オレフィン類に異性化するように構成されており、ここにおいて第1の炭化水素流の少なくとも一部の未反応成分と脱水素化反応および異性化反応の少なくとも一部の生成物とが、第2の炭化水素流を形成し、第2の炭化水素流はオレフィン類とパラフィン類を含み、および第2の炭化水素流中の少なくとも一部のオレフィン類が分枝状オレフィン類である。)および
    ヒドロホルミル化装置に該第2の炭化水素流の少なくとも一部を導入すること(該ヒドロホルミル化装置は、第2の炭化水素流中の少なくとも一部のオレフィン類をヒドロホルミル化して脂肪族アルコール類を生成するように構成されており、生成された脂肪族アルコール類の少なくとも一部が、分枝状アルキル基を含む。)
    を含む脂肪族アルコールの生成方法。
  2. 第1の炭化水素流が、オレフィンオリゴマー化法から生成される請求項1に記載の方法。
  3. 第1の炭化水素流が、フィッシャー−トロプシュ法から生成される請求項1に記載の方法。
  4. 第1の炭化水素流が、7個から18個の炭素数を有するオレフィン類とパラフィン類を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 第1の炭化水素流が、10個から17個の炭素数を有するオレフィン類とパラフィン類を含む請求項4に記載の方法。
  6. 第1の炭化水素流が、第1の炭化水素流中の全炭化水素の10パーセントと50パーセントとの間のオレフィン含量を含む請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1の炭化水素流が、90パーセントのパラフィン類を含む請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 脱水素化−異性化装置が、300℃から500℃の温度範囲で操作される請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 脱水素化−異性化装置が、0.10気圧から15気圧の圧力範囲で操作されるように構成されている請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  10. 脱水素化−異性化装置における第1の炭化水素流の少なくとも一部の滞留時間が、第1の炭化水素流におけるパラフィン類のオレフィン類への変換レベルが50モルパーセント未満であるようにするものである請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  11. 線状オレフィン類とパラフィン類から少なくとも一部の分枝状オレフィン類を分離して線状オレフィン類およびパラフィン類流ならびに分枝状オレフィン類流を形成するように構成されている分離装置に、第2の炭化水素流の少なくとも一部を導入して、線状オレフィン類とパラフィン類から少なくとも一部の分枝状オレフィン類を分離して線状オレフィン類およびパラフィン類流ならびに分枝状オレフィン類流を形成すること;
    形成された線状オレフィン類およびパラフィン類流の少なくとも一部と第1の炭化水素流を、脱水素化−異性化装置上流で合わせること、および
    形成された分枝状オレフィン類流の少なくとも一部と第2の炭化水素流を、ヒドロホルミル化装置の上流で合わせること
    をさらに含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ヒドロホルミル化装置によって生成された脂肪族アルコールが、ヒドロホルミル化反応流の全炭化水素含量の50パーセント超である請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ヒドロホルミル化装置が、100℃から300℃の反応温度で操作される請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 第3の炭化水素流の少なくとも一部をヒドロホルミル化装置に加えることによって、ヒドロホルミル化装置に導入されるオレフィン類対パラフィン類の比率を調整することをさらに含む請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 第3の炭化水素流の少なくとも一部をヒドロホルミル化装置に加えることによって、ヒドロホルミル化装置に導入されるオレフィン類対パラフィン類の比率を調整することをさらに含み、第3の炭化水素流が、80重量パーセント超のオレフィン類を含む請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 第3の炭化水素流の少なくとも一部と第2の炭化水素流の少なくとも一部を、ヒドロホルミル化装置の上流で合わせることによりヒドロホルミル化装置に導入されるオレフィン類対パラフィン類の比率を調整すること、および合せた流をヒドロホルミル化装置に導入することをさらに含む請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  17. 80重量パーセント超のオレフィン類を含む第3の炭化水素流の少なくとも一部と第2の炭化水素流の少なくとも一部を、ヒドロホルミル化装置の上流で合わせることによって、ヒドロホルミル化装置に導入されるオレフィン類対パラフィン類の比率を調整すること、および混合流をヒドロホルミル化装置に導入することをさらに含む請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  18. ヒドロホルミル化反応流から脂肪族アルコール類を分離して、少なくともパラフィン類および未反応オレフィン類流ならびに脂肪族アルコール類生成物流を生成すること、
    パラフィン類および未反応オレフィン類流の少なくとも一部を、脱水素化−異性化装置に導入すること
    をさらに含む請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. パラフィン類および未反応オレフィン類流の少なくとも一部を、脱水素−異性化装置に導入することが、パラフィン類および未反応オレフィン類流の少なくとも一部と、第1の炭化水素流の少なくとも一部とを合わせ、脱水素化−異性化装置の上流で合せ流を生成すること、および該合せ流の少なくとも一部を脱水素化−異性化装置に導入することを含む請求項18に記載の方法。
  20. 脱水素化−異性化装置が、脱水素化−異性化装置における脱水素化反応と異性化反応の両方を触媒するように構成されている脱水素化−異性化触媒を含む請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 触媒が、フェリライトのイソタイプフレームワーク構造を有するゼオライトの水素形態、結合剤、コークス−酸化化合物、およびパラフィン脱水素促進化合物を含む請求項20に記載の方法。
  22. 脱水素化−異性化装置が複数ゾーンを含み、複数ゾーンが第1の反応ゾーンと第2の反応ゾーンとを含み、第1の反応ゾーンが、パラフィン類の少なくとも一部をオレフィン類に脱水素化するように構成され、第2の反応ゾーンが、線状オレフィン類の少なくとも一部を分枝状オレフィン類に異性化するように構成され、第1の炭化水素流の未反応成分の少なくとも一部および脱水素化反応および異性化反応の生成物の少なくとも一部が、第2の炭化水素流を形成する請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 第1の反応ゾーンが、300℃と600℃との間の温度で操作される請求項22に記載の方法。
  24. 第1の反応ゾーンが、450℃と550℃との間の温度で操作される請求項23に記載の方法。
  25. 第1の反応ゾーンが、0.01気圧から25.0気圧の間の反応全圧で操作される請求項22に記載の方法。
  26. 第1の反応ゾーンにおける第1の炭化水素流の少なくとも一部の滞留時間が、パラフィン類のオレフィン類への変換レベルが50モルパーセント未満であるようにするものである請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 第1の反応ゾーンから流出する第1の炭化水素流の少なくとも一部を熱交換器へ導入することをさらに含み、該熱交換器が、第2の反応ゾーンに入る前に第1の炭化水素流の一部から熱を除くように構成されている請求項22から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 第2の反応ゾーンが、200℃から500℃の温度範囲で操作される請求項22から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 第2の反応ゾーンが、0.1気圧から10気圧の炭化水素分圧で操作される請求項22から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 脱水素化−異性化装置は、積層床の触媒構造を含み、積層床が、脱水素化触媒および異性化触媒を含む請求項1から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 水素を第1の炭化水素流に導入することをさらに含む請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 第2の炭化水素流からの未反応の炭化水素の少なくとも一部および生成された脂肪族アルコール類の一部を含むヒドロホルミル化反応流を形成すること、および
    ヒドロホルミル化反応流の少なくとも一部を、脂肪族アルコール生成物流とパラフィン類および未反応オレフィン類流とに分離すること
    をさらに含む請求項1から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 請求項1から31のいずれか一項に記載の方法によって生成された脂肪族アルコール類の少なくとも一部を硫酸化装置(該硫酸化装置は、脂肪族アルコール類の少なくとも一部を硫酸化して脂肪族サルフェート類を生成するように構成され、生成された脂肪族サルフェート類の少なくとも一部が、分枝状脂肪族サルフェート類を含む。)に導入することを含む脂肪族サルフェート類の生成方法。
  34. 請求項1から31のいずれか一項に記載の方法によって生成された脂肪族アルコール類の少なくとも一部をオキシアルキル化装置(該オキシアルキル化装置は、脂肪族アルコール類の少なくとも一部をオキシアルキル化してオキシアルキルアルコール類を生成するように構成され、生成されたオキシアルキルアルコール類の少なくとも一部が、分枝状オキシアルキルアルコール類を含む。)に導入することを含むオキシアルキルアルコール類の生成方法。
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