JP4532190B2 - 舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法 - Google Patents

舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、前進航走時の船舶を速やかに停船させる舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法に関する。
一般に、航走中の船舶を速やかに停船させる際に、クラッチを前進から後進に切換えるクラッシュアスターンと呼ばれる操作が行われている。このようなクラッシュアスターンを実施する際に、エンジンに負荷が掛かり過ぎるとエンストする可能性がある。これは、クラッチを前進から後進に切換えたときに、エンジンの実回転数が下がるからである。このため、エンストを防止する上で、クラッシュアスターン実行時におけるエンジンの実回転数の大きさごとにエンスト限界のエンジン回転数を設定し、そのエンジン回転数を下回ったときにクラッチを中立(ニュートラル)にし、エンジンにかかる負担を軽減することによって、エンジンの実回転数が復帰するのを待ち、ある程度復帰したらクラッチを後進に切換えることが行われていた。
しかし、このような方法では、エンジンの実回転数がある程度上がってからクラッチを後進に切換えなければならないので、停船するまでに相当な時間がかかってしまうことになる。
そのため、従来より、前進航走時に船舶を停船する際にクラッチを前進から後進に切換えてクラッシュアスターンを実施すると、エンジンの実回転数の大きさからエンジンが停止しないクラッチ油圧になるように制御して、航走中の船舶をエンストさせることなく速やかに停船させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−71995号公報
ところが、上記従来のものでは、クラッシュアスターンの実施時に、エンジンの実回転数の大きさからエンジンが停止しないクラッチ油圧になるように制御しているため、船速が速くエンジンにかかる負荷が大きい場合には船速によってクラッチ油圧の昇圧パターンを変更する必要があり、船速が下がってエンジンへの負荷が小さくなるまでクラッチ油圧を昇圧することができない。そのため、船速がある程度下がるまでの間はある所定のクラッチ油圧を保持しなければならず、航走中の船舶を停船させるのに時間を要してしまうことになる。
ところで、船舶の機関として適用されるディーゼルエンジンにあっては、過給空気の圧力(ブースト圧)を検知して燃料噴射量を調整するブーストコンペンセータによる制御が行われており、クラッシュアスターンの実施時にクラッチを前進から後進に切換えると、特に低いエンジン回転時にはブーストが低く、ブーストコンペンセータによるエンジンへの燃料噴射量が抑制されることになる。その場合、上記従来のもののように、船速が下がってエンジンへの負荷が小さくなるまでクラッチ油圧を昇圧することができないと、クラッシュアスターン実施時のエンジンの実回転数の低下に伴い燃料噴射量が抑制されてエンストする傾向が強く現れることになり、何らかの対策を講じる必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クラッシュアスターン実施時にブーストコンペンセータやなまし処理の制御によるエンストを回避しつつ船舶を速やかに停船させることができる舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法として、前進航走時の船舶を停船する際にクラッチを前進から後進に切換えてクラッシュアスターンが実施されたと判定され、かつエンジンの実回転数が減少し、かつエンジンの実回転数が目標回転数よりも低いか、燃料噴射量がブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整によって制限量に達しているときに、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除、およびブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量を増量させるような燃料噴射量調整マップの変更、並びに制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数におけるエンジンの実回転数降下量を小さくする側への変更のうちの少なくとも1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御を行うようにしている。
この特定事項により、クラッシュアスターンの実施時、エンジンの実回転数が減少し、目標回転数よりも下回るか、燃料噴射量がブーストコンペンセータによって制限量に達しているときに、ブーストコンペンセータによる燃料噴射量調整の解除、およびブーストコンペンセータによる燃料噴射量の増量側への燃料噴射量調整マップの変更、並びに制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数の変更のうちの少なくとも1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御が行われるので、クラッシュアスターンの実施時にクラッチを前進から後進に切換えてエンジンに負荷が掛かって実回転数が下がっても、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除によってエンスト回避制御が行われれば、クラッシュアスターン実施時のエンジンの実回転数の低下に伴い燃料噴射量が抑制されることがない。また、クラッシュアスターンの実施時にクラッチを前進から後進に切換えてエンジンに負荷が掛かって実回転数が下がっても、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量を増量させるような燃料噴射量調整マップの変更によってエンスト回避制御が行われれば、クラッシュアスターン実施時にエンジンの実回転数が低下しても燃料噴射量が抑制されることなく増量される。更に、クラッシュアスターンの実施時にクラッチを前進から後進に切換えてエンジンに負荷が掛かって実回転数が下がっても、制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数の変更によってエンスト回避制御が行われれば、クラッシュアスターン実施時のエンジンの実回転数の降下量が小さくなって燃料噴射量の抑制度合いも抑えられる。これにより、上記エンスト回避制御のうちの1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御によって、クラッシュアスターン実施時にブーストコンペンセータの制御によるエンストを回避しつつ、船舶を速やかに停船させることが可能となる。
また、上記エンスト回避制御に加えて、燃料噴射圧を増圧させる噴射圧増圧制御を行う場合には、エンスト回避制御による燃料噴射量の増量に伴い増えるスモーク(黒煙)の発生を燃料噴射圧の増圧によって効果的に抑制することが可能となる。
そして、上記噴射圧増圧制御に加えて、燃料噴射時期を遅角させる噴射時期遅角制御を行う場合には、噴射圧増圧制御による燃料噴射圧の増圧に伴い大きくなる燃焼騒音を燃料噴射時期の遅角によって効果的に抑制することが可能となる。
更に、クラッシュアスターンが解除されたと判定されたときに、クラッシュアスターン実施判定時の制御を解除し、クラッシュアスターン実施前の通常の制御に復帰させる場合には、クラッシュアスターン実施時のエンスト回避制御、噴射圧増圧制御および噴射時期遅角制御がクラッシュアスターン実施前の通常の制御に戻され、クラッシュアスターン実施時のエンスト回避制御による燃料噴射量の増量により増えるスモーク(黒煙)や、噴射圧増圧制御による燃料噴射圧の増圧に伴い大きくなる燃焼騒音などをクラッシュアスターンの解除判定時に元通り低減させることが可能となる。
以上、要するに、クラッシュアスターンの実施時、エンジンの実回転数が減少し、目標回転数よりも下回るか、燃料噴射量がブーストコンペンセータによって制限量に達しているときに、ブーストコンペンセータによる燃料噴射量調整の解除、およびブーストコンペンセータによる燃料噴射量の増量側への燃料噴射量調整マップの変更、並びに制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数の変更のうちの少なくとも1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御を行うことで、クラッシュアスターンの実施時にクラッチを前進から後進に切換えてエンジンに負荷が掛かって実回転数が下がっても、エンスト回避制御のうちの1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御によってクラッシュアスターン実施時にブーストコンペンセータの制御によるエンストを回避しつつ、船舶を速やかに停船させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる舶用減速逆転機の油回路図である。
図1において、前進クラッチ11と後進クラッチ12が並列に設置されており、前後進切換弁13を操作することにより圧油の供給先を前進クラッチ11、後進クラッチ12又は中立のいずれかに切り換えることができる。
油圧ピストン2内には、摩擦板141とスチールプレート151とが交互に配置されており、摩擦板141は内側ギア14(ピニオンギア)につながっており、スチールプレート151は常時回転している外側ギア15につながっている。それらを油圧ピストン2で押し付けることにより外側ギア15と内側ギア14とが一体になって回転し、内側ギア14と噛み合う大ギア16を回転させ、大ギア16から出力軸17を介してプロペラ18に動力が伝達される。その油圧ピストン2の押付け力(クラッチ油圧)を加減することにより摩擦板141とスチールプレート151とをスリップさせる、つまり半クラッチにすることができる。この油圧ピストン2のクラッチ油圧は、図1に二点鎖線で囲った電子トローリング装置3により制御される。
電子トローリング装置3には、低速弁31および前後進切換弁13を介して圧油が供給され、前進クラッチ22又は後進クラッチ12の油圧ピストン2を押し付ける。低速弁31には、比例電磁弁32の油圧とばねによってバランスされて制御された圧力が入力されている。
図1には、直結電磁弁33を直結方向へ切り換えた状態を示しており、この状態で前後進切換弁13を前進位置又は後進位置へ切り換えると、高いクラッチ油圧で完全に油圧ピストン2を押圧して、外側ギア15からの動力が内側ギア14へ完全に伝達され、この場合には前進クラッチ11又は後進クラッチ12でのスリップは発生しない。また、直結電磁弁33を反対方向へ切り換えると、低速弁31には比例電磁弁32を通じて圧油が入力され、該比例電磁弁32により低速弁31から送出される油圧を調節することが可能となる。そして、比例電磁弁32を制御して低速弁31から送出される油圧を調節することにより、前進クラッチ11及び後進クラッチ12内の嵌入圧を制御することを可能としている。なお、図1中、41はオイルストレーナ、42はオイルポンプ、43は安全弁、44はクラッチ圧調整弁である。
図2に示すように、ディーゼルエンジンEの駆動力は、前後進クラッチ11,12により構成されるクラッチ機構10を介してプロペラ18に伝達されている。該ディーゼルエンジンEにはエンジンの実回転数を検出するエンジン回転数センサEaが付設され、クラッチ機構10には、該クラッチ機構10が前進クラッチ11が接続された状態、後進クラッチ12が接続された状態、又は前後進クラッチ11,12が共に接続されていない中立状態の何れに切り換えられているかを検出するクラッチ信号検出センサ10aが付設され、プロペラ18にはプロペラ回転数を検出するプロペラ回転数センサ18aが付設されている。
該エンジン回転数センサEa、クラッチ信号検出センサ10a、及びプロペラ回転数センサ18aからの検出信号がコントローラ5に入力され、該コントローラ5からの出力が、前後進クラッチ11,12の嵌入圧を制御するアクチュエータである比例電磁弁32に入力されるように構成している。
また、コントローラ5は、ディーゼルエンジンEに供給される過給空気の圧力(ブースト圧)を検知して燃料噴射量を調整するブーストコンペンセータによる制御を行っている。このブーストコンペンセータによるディーゼルエンジンEへの燃料噴射量は、ディーゼルエンジンEに負荷が掛かって実回転数が下がってブースト圧が低くなると抑制されるようになっている。
そして、本発明の特徴部分として、前進航走時の船舶を停船する際のコントローラ5による制御の流れを図3のフローチャートに基づいて説明する。
図3のフローチャートのステップST1において、前進航走時の船舶を停船する際に前後進切換弁13を前進位置から後進位置へ切り換えて後進クラッチ12の油圧ピストン2を押し付けるクラッシュアスターンが実施中であると判定され、かつエンジン回転数センサEaからのディーゼルエンジンEの実回転数が減少し、かつそのディーゼルエンジンEの実回転数が目標回転数よりも低いと判定されたときに、ステップST2で、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除によるエンスト回避制御を行い、クラッシュアスターン実施時のディーゼルエンジンEの実回転数の低下に伴う燃料噴射量の抑制を回避する。
次いで、ステップST3において、図4に示すように、ディーゼルエンジンEの実回転数の降下量との強い相関を持つなまし処理によるエンストを防止するように、なまし時定数に対するディーゼルエンジンEの実回転数降下量を変更し、クラッシュアスターン実施時のディーゼルエンジンEの実回転数の降下量を小さくして燃料噴射量の抑制度合いを抑える。
その後、ステップST4において、上記2つのエンスト回避制御に加えて、燃料噴射圧を増圧させる噴射圧増圧制御を行う。具体的には、ディーゼルエンジンEに対しインジェクタ(図示せず)から供給されるようにコモンレール内に蓄圧している噴射燃料のレール圧マップを切り替えて、コモンレール内の噴射燃料の圧力(燃料噴射圧)を増圧する。このとき、図5の(a)に示すように、エンスト回避制御による燃料噴射量の増量に伴い増えるスモーク(黒煙)の発生が燃料噴射圧の増圧によって効果的に抑制されている。
それから、ステップST5において、上記噴射圧増圧制御に加えて、燃料噴射時期を遅角させる噴射時期遅角制御を行う。具体的には、燃料噴射時期マップを切り替えて、燃料噴射時期を遅角する。このとき、図5の(b)に示すように、噴射圧増圧制御による燃料噴射圧の増圧に伴い大きくなる燃焼騒音が燃料噴射時期の遅角によって効果的に抑制されている。
しかる後、ステップST6で、クラッシュアスターンが未だ実施中であるか否かを判定し、クラッシュアスターンが未だ実施中であるYESの場合には、上記ステップST2に戻る。一方、上記ステップST6の判定が、クラッシュアスターンが解除されているNOである場合には、ステップST7において、クラッシュアスターン実施判定時の制御を解除し、クラッシュアスターン実施前の通常の制御に復帰させる。つまり、クラッシュアスターン実施時のブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除、およびディーゼルエンジンEの実回転数の降下量を小さくするなまし処理によるエンスト回避制御と、燃料噴射圧を増圧させる噴射圧増圧制御と、燃料噴射時期を遅角させる噴射時期遅角制御とをクラッシュアスターン実施前の通常の制御に戻す。
このように、上記実施形態では、クラッシュアスターンの実施中で、かつディーゼルエンジンEの実回転数が減少し、かつその実回転数が目標回転数よりも下回っているときに、ブーストコンペンセータによる燃料噴射量調整の解除、およびディーゼルエンジンEの実回転数降下量を小さくするなまし処理の組み合わせによるエンスト回避制御が行われるので、クラッシュアスターンの実施時に前後進切換弁13を前進位置から後進位置へ切り換えてディーゼルエンジンEに負荷が掛かって実回転数が下がっても、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除によってエンスト回避制御が行われれば、クラッシュアスターン実施時のディーゼルエンジンEの実回転数の低下に伴い燃料噴射量が抑制されることがない。また、このブーストコンペンセータの解除によるエンスト回避制御に加えて、ディーゼルエンジンEの制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数の変更によってエンスト回避制御が行われれば、クラッシュアスターン実施時のディーゼルエンジンEの実回転数の降下量が小さくなって燃料噴射量の抑制度合いも抑えられる。これにより、上記2つのエンスト回避制御の組み合わせによって、クラッシュアスターン実施時にブーストコンペンセータの制御によるエンストを回避しつつ、船舶を速やかに停船させることができる。
また、上記エンスト回避制御に加えて、燃料噴射圧を増圧させる噴射圧増圧制御が行われるので、ディーゼルエンジンEに対しインジェクタから供給されるようにコモンレール内に蓄圧している噴射燃料のレール圧マップを切り替えてコモンレール内の噴射燃料の圧力(燃料噴射圧)を増圧することによって、エンスト回避制御による燃料噴射量の増量に伴い増えるスモーク(黒煙)の発生を効果的に抑制することができる。
そして、上記噴射圧増圧制御に加えて、燃料噴射時期を遅角させる噴射時期遅角制御が行われるので、噴射圧増圧制御による燃料噴射圧の増圧に伴い大きくなる燃焼騒音を燃料噴射時期の遅角によって効果的に抑制することができる。
更に、クラッシュアスターンが解除されたと判定されたときに、クラッシュアスターン実施判定時の制御が解除されて、クラッシュアスターン実施前の通常の制御に復帰されるので、クラッシュアスターン実施時のエンスト回避制御、噴射圧増圧制御および噴射時期遅角制御がクラッシュアスターン実施前の通常の制御に戻され、クラッシュアスターン実施時のエンスト回避制御による燃料噴射量の増量により増えるスモーク(黒煙)や、噴射圧増圧制御による燃料噴射圧の増圧に伴い大きくなる燃焼騒音などをクラッシュアスターンの解除判定時に元通り低減させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、クラッシュアスターンの実施中で、かつディーゼルエンジンEの実回転数が減少し、かつその実回転数が目標回転数よりも下回っているときに、ブーストコンペンセータによる燃料噴射量調整の解除、およびディーゼルエンジンEの制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数の変更を組み合わせたエンスト回避制御を行ったが、図6に示すように、燃料の最大噴射量に対するディーゼルエンジンEの実回転数降下量を変更し、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量を増量させるように燃料噴射量調整マップを変更するエンスト回避制御を上記2つのエンスト回避制御に加えて行ったり、個々のエンスト回避制御がそれぞれ単独でのみ行われるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、前後進切換弁13を前進位置から後進位置へ切り換えてクラッシュアスターンが実施中であると判定され、かつエンジン回転数センサEaからのディーゼルエンジンEの実回転数が減少し、かつそのディーゼルエンジンEの実回転数が目標回転数よりも低いと判定されたときに、エンスト回避制御を行うようにしたが、前進航走時の船舶を停船する際に前後進切換弁を前進位置から後進位置へ切り換えてクラッシュアスターンが実施中であると判定され、かつディーゼルエンジンの実回転数が減少し、かつ燃料噴射量がブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整によって制限量に達しているときに、エンスト回避制御が行われるようにしてもよい。
本発明の実施形態に係わる舶用減速逆転機の油回路図である。 舶用減速逆転機の概略構成図である。 前進航走時の船舶を停船する際のコントローラによる制御の流れを示すフローチャート図である。 なまし時定数に対するディーゼルエンジンの回転降下量の特性を示す特性図である。 (a)は燃料噴射圧力に対するスモークの量および燃焼騒音の特性を示す特性図であり、(b)は燃料噴射時期に対する燃焼騒音の特性を示す特性図である。 変形例に係わる燃料の最大噴射量に対するディーゼルエンジンの回転降下量の特性を示す特性図である。
符号の説明
11 前進クラッチ
12 後進クラッチ
13 前後進切換弁(クラッチ)
E ディーゼルエンジン(エンジン)

Claims (5)

  1. 前進航走時の船舶を停船する際にクラッチを前進から後進に切換えてクラッシュアスターンが実施されたと判定され、かつエンジンの実回転数が減少し、かつエンジンの実回転数が目標回転数よりも低いときに、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除、およびブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量を増量させるような燃料噴射量調整マップの変更、並びに制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数におけるエンジンの実回転数降下量を小さくする側への変更のうちの少なくとも1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御を行うことを特徴とする舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法。
  2. 前進航走時の船舶を停船する際にクラッチを前進から後進に切換えてクラッシュアスターンが実施されたと判定され、かつエンジンの実回転数が減少し、かつ燃料噴射量がブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整によって制限量に達しているときに、ブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整の解除、およびブーストコンペンセータによるブースト圧に応じた燃料噴射量を増量させるような燃料噴射量調整マップの変更、並びに制御応答速度増加を目的としたなまし処理時定数におけるエンジンの実回転数降下量を小さくする側への変更のうちの少なくとも1つまたは複数の組み合わせによるエンスト回避制御を行うことを特徴とする舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法。
  3. 上記請求項1または請求項2に記載の舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法において、
    エンスト回避制御に加えて、燃料噴射圧を増圧させる噴射圧増圧制御を行うことを特徴とする舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法。
  4. 上記請求項3に記載の舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法において、
    噴射圧増圧制御に加えて、燃料噴射時期を遅角させる噴射時期遅角制御を行うことを特徴とする舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法。
  5. 上記請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法において、
    クラッシュアスターンが解除されたと判定されたときに、クラッシュアスターン実施判定時の制御を解除し、クラッシュアスターン実施前の通常の制御に復帰させることを特徴とする舶用減速逆転機付エンジンにおけるクラッシュアスターン時燃料噴射制御方法。
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