JP4530967B2 - ベニヤ単板の処理方法 - Google Patents

ベニヤ単板の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4530967B2
JP4530967B2 JP2005317845A JP2005317845A JP4530967B2 JP 4530967 B2 JP4530967 B2 JP 4530967B2 JP 2005317845 A JP2005317845 A JP 2005317845A JP 2005317845 A JP2005317845 A JP 2005317845A JP 4530967 B2 JP4530967 B2 JP 4530967B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
veneer
fiber direction
stacked
same direction
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005317845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007125698A (ja
Inventor
由起夫 阿部
誠 磯部
一作 岡村
博茂 小田
明仁 浜口
憲行 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meinan Machinery Works Inc
Original Assignee
Meinan Machinery Works Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meinan Machinery Works Inc filed Critical Meinan Machinery Works Inc
Priority to JP2005317845A priority Critical patent/JP4530967B2/ja
Publication of JP2007125698A publication Critical patent/JP2007125698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4530967B2 publication Critical patent/JP4530967B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)

Description

本発明は、ベニヤ単板の処理方法に関するものである。
従来、合板・LVL等の製造に供するベニヤ単板(以下、単に単板と称す)は、接着に適する含水率(通常、5%〜10%)にまで乾燥する必要があり、使用される乾燥機(乾燥装置)としては、例えば特許文献1に開示される如き熱風乾燥機が主流ではあるが、その外にも、例えば特許文献2に開示される如き熱板乾燥機、或は例えば特許文献3に開示される如き熱ロール乾燥機、更には文献の例示は省略するが、高周波乾燥機、又はそれらの機種を必要に応じて適宜組み合わせた複合機なども、種々実用化乃至は提案されており、更には後位に、余熱の一部を放散させる簡単な冷却機構を付設した形式も実在する。
ところで、各特許文献に開示された図からも明らかな如く、乾燥し終えた単板の処置については、特に格別な配慮は成されておらず、仕組工程・接着工程等の次工程への移送に適するよう、剛性を有する平坦な敷板(主として合板製)の上に順次重ねて積上げ、積上げた堆積山が所定の高さに至ると、そのまま貯蔵場所へ移送して貯蔵するか、或は必要に応じては、貯蔵場所に移送した堆積山の上に別の敷板と角材とを載せ、更にその上へ敷板に載せた別の堆積山を積重ねて貯蔵するのが通例である(接着に不向きな余熱が残存することから、直ちに次工程へ移送して接着する例は殆どない)ことから、後述する問題の解消には不向きであることが、本発明の開発過程で判明した。
特開昭59−212678号公報 特開昭62−202988号公報 特公平2−3912号公報
即ち、公知の通り、単板は乾燥に伴って収縮する性質を有し、繊維方向と直交方向に対して特に顕著に収縮するが、他方では、剛性(強度)・微視的な繊維方向等の性状も、部分毎に微妙に異なる甚だ不均質な素材であって、各部分毎の収縮割合・収縮方向も微妙に異なることから、結果的に、単板が乾燥に伴って収縮すると、あばれ(波打ち状の小さな歪)・曲がり(湾曲状の大きな歪)等の収縮歪が、上下両面(表裏両面)のいずれの側に於ても略同等に発生することになり、而も単板特有の異方性に起因して、あばれは、単板の繊維方向と直交方向(収縮率が比較的大きくて剛性に欠ける)に対して顕在化し易く、曲がりは、単板の繊維方向と同方向(収縮率が比較的小さくて剛性に富む)に対して顕在化し易い傾向がある。
因に、採用されている乾燥機の主流である熱風乾燥機を用いて乾燥すると、述上の如き収縮歪が一段と顕在化し易いのに対して、熱板乾燥機を用いて乾燥すると、あばれが比較的顕在化し難い特色があり、たとえ同じ単板であっても、収縮歪の発生状況が常に一定であるとは限らないが、熱板乾燥機を用いても、曲がりの発生については、熱風乾燥機を用いた場合と然程の大差はなく、他の形式の乾燥機についても、熱風乾燥機と大同小異であって、いずれにせよ、本質的に、収縮歪の発生を阻止することは不可能である。
而して、従前、乾燥後に平坦な敷板の上へ積上げられた各単板は、敷板に倣って概ね平坦状のまま堆積貯蔵されることになるので、余熱と堆積とによるアイロン効果を得て、前記収縮歪の一部が平坦状に押し伸ばされる特性があるが、反面、乾燥直後の単板には、未だ乾燥に伴う収縮応力が少なからず残存しているので(時には収縮が一段と進行して応力が一層増大する場合もある)、該残存している収縮応力によって、前記収縮歪がそのまま維持乃至は増大化される特性もあり、それらの特性を併せた結果として、次工程に於て単板を一枚ずつ取出した際に、あばれ・曲がり等の収縮歪の大部分が、上下両面のいずれの側に於ても略同等に実在することになる。
従来、斯様な収縮歪の実在は、天然素材である単板の性状に起因するもので、止むを得ぬ事象として看過されてきたが、現実には種々の弊害を惹起する悪因となっており、例えば繊維方向と直交方向に対するあばれは、次工程で再び平らに押え付けられると伸びたり、割れたりすることから、次工程の接着時に於ける他の単板との集合精度(貼り合せ精度)を悪化させたり、当該単板自体の局部に隙間や重なりを惹起する悪因となる。また一方、単板の繊維方向と同方向に対する曲がりは、例えば繊維方向の端部が上向きとなる向きに顕在化していると、空気抵抗を受け易いので、単板の繊維方向と同方向への高速搬送を阻害する要因となり、逆に繊維方向の端部が下向きとなる向きに顕在化していると、単板の搬送に供する搬送機構の部材、例えばロールコンベアのロールや各ロールの間に配設する案内板、或は例えばスラットコンベアの上部プレート等に、突掛ったり異常に摺接したりし易いので、単板の繊維方向と同方向への円滑な搬送を阻害する要因となるが、前記従来の貯蔵方式によると、単板の繊維方向と同方向に対する曲がりは、上下両面のいずれの側に於ても略同等に顕在化するので、前記要因のいずれか片方だけに限っても、解消乃至は軽減させることができなかった。
本発明は、請求項1に記載する如く、積重ねた所望枚数の単板の全体を、特異な積重ね姿勢を以って所定期間拘束ことにより、各単板に意図的に特定の処置癖を残留させて、前記従来の問題点を解消乃至は軽減させるようにしたものである。そして、例えば請求項2又は請求項3に記載する如く、比較的単純な姿勢で拘束しても、適当な処置癖を残留させることが可能であり、また例えば請求項4に記載する如く、処置癖の残留度合と単板の自重との釣合いを目安にして、湾曲の矢高の多寡を定めて差支えなく、更に例えば請求項5に記載する如く、単板の材温を目安にして、拘束の維持期間を定めて差支えない。
本発明の請求項1に係る発明によれば、積重ねた所望枚数の単板の全体を、特異な積重ね姿勢を以って所定期間拘束ことにより、既に顕在化している収縮歪や未だ残存している収縮応力に抗して、各単板に意図的に特定の処置癖を残留させることができるので、具体的に述べると、単板の繊維方向と直交方向に対しては、いずれの面側へも波打ち状に歪み難くなる略真直ぐな癖を残留させることができるので、あばれが実在し難くなり、また単板の繊維方向と同方向に対しては、単板の所望の部分が、所望の面側へ反返る反り癖を残留させることができるので、単板を繊維方向と同方向に搬送する際に、該反り癖を適当な向きに向けることによって、単板搬送の安定化を図ることが可能となる。そして、本発明の請求項2乃至請求項5に係る発明によれば、所望通りの処置癖を残留させることが可能である。
以下、本発明を図面に例示した実施の一例と共に更に詳述するが、積重ねた所望枚数の単板の全体を、所望の形態の積重ね姿勢を以って拘束するに際し、如何様な形態の器具・機構を用いて、単板のいずれの部分に拘束力を付与するかについては、特に制約はなく、要は積重ねた所望枚数の単板の全体を、所望の積重ね姿勢を以って拘束できれば足りるので、図面に例示した拘束力の付与形式に限らず、適宜設計変更して差支えない。また、単板の拘束姿勢を明確化させる便宜上、図面では、各単板の寸法及び積重ね精度を画一的に規格化して表記したが、実際の処理に際しては、斯様に画一的な規格化は無用であり、従前と同様に通常の誤差を有する寸法及び積重ね精度で差支えない。
本発明は、例えば図1乃至図3に例示する如く、乾燥機(図示省略)によって乾燥した余熱を有する単板1の所望枚数を、繊維方向を同方向に揃えて積重ねると共に、積重ねた単板1Aの全体が、繊維方向と直交方向に対しては、真直ぐになるように(厳密に真直ぐである必要はなく、各単板が互いに概ね密着する程度の真直度合で足りる)、また繊維方向と同方向に対しては、繊維方向と同方向の大部分が、所望の向き(図示例は、繊維方向の中央部を頂点とする下向き)に所望の矢高h1〜hx(部分部分に於ける曲面と水平面との差、最大差を最高矢高と通称する)を以って湾曲するように、強制的に積重ね姿勢を拘束し、而も拘束した積重ね姿勢を所定期間維持することを特徴とする処理方法である。
図中、2は合板製の敷板(単板と区別する便宜上、内部の詳細な単板構成の表示は省略した)であり、3は木製の角材であり、4はコンクリート製の重しであるが、重しは、湾曲に抵抗する単板の反発力に対して、上部に載せる角材等の重量が不足する場合など、必要時に載せれば足りる。また各部材の材質・形状についても、図示例の材質・形状に限定するものではなく、図示は省略したが、例えば前記合板に代えて、単板積層材(LVL)を用いたり、或は前記木製の角材に代えて、単板に当接する部位を、所望の曲面状又は傾斜面状に形成して成る合成樹脂製の当接材を用いたり、更には前記コンクリート製の重しに代えて、金属製の重しを用いる等々、必要に応じて、概ね同等乃至は同等以上の機能を奏する他の材質・形状に置換して差支えない。
前記図1乃至図3に例示した処理方法によれば、単に積重ねた単板1Aの全体が、繊維方向と直交方向に対して真直ぐになるように拘束するのみならず、積重ねた単板1Aの全体の大部分を、繊維方向と同方向に対して湾曲させて拘束するものであるから、積重ねた単板1Aの大部分が、既に顕在化している収縮歪や未だ残存している収縮応力に抗して、繊維方向と直交方向に対して一層真直ぐになるように矯正されることになり、而も拘束が所定期間維持されることによって、矯正状態が略真直ぐな癖として各単板1に残留することになる。従って、各単板1の繊維方向と直交方向に対するあばれが実在し難くなり、従前の如く、次工程の接着時に於ける他の単板との集合精度を悪化させたり、当該単板自体の局部に隙間や重なりを惹起する悪因となる虞が解消乃至は大幅に軽減される。因に、前記矯正作用について言及すると、紙に皺・折目等がある場合に、紙を丸めると皺等が略真直ぐになることからも、斯様な矯正作用の存在は明らかであり、特に紙を皺等の延在方向と直交方向に丸めると、皺等が一段と真直ぐに伸ばされる傾向がある。而して、単板は紙よりも厚くて強靭であり、而も特異で顕著な異方性を有するので、本発明の如く繊維方向と同方向の大部分(半分以上)を適度に湾曲させるだけで、実用的に有効な矯正作用を得ることが可能である。
他方、本発明に係る処理方法は、単板を繊維方向と同方向に対して湾曲させて拘束し、且つ拘束を所定期間維持するものであるから、繊維方向と同方向に於ても、処置癖が残留するのは当然であり、図1乃至図3に例示した処理方法によると、拘束を開放して一枚ずつ取出した際の各単板には、理論上、図4に於て点線aで示す如き下向きの反り癖が残留することになるが、例えば多数のロール5aと案内板5bとを交互に併設して成るロールコンベア5によって単板1を搬送する際には、自重が作用するので、実際上の単板1は、反り癖が平らに矯正される傾向となる。
そして仮に、図4に於て実線で示す如く、単板1の反り癖が自重によって略平坦状に矯正されれば、単板1を繊維方向と同方向へ搬送する場合に、単板の先端部が空気抵抗を受けたり、搬送機構の部材に突掛ったり異常に摺接したりする虞がなくなって、単板搬送の安定化を図ることが可能となるので極めて有効であるから、この程度の反り癖が残留するに足る矢高を以って湾曲するように、積重ねた単板を拘束するのが理想的ではあるが、個々の単板の性状は不均一なので、同じ矢高を以って、全ての単板に同じ反り癖を残留させることは困難である。
そこで、実際の矢高としては、前記理想的な矢高を、一方の目安とし、図4に於て点線bで示す如く、単板1の自重によっては反り癖が若干残存する状態にまでしか復帰し得ないような矢高を、他方の目安とする範囲内に定めるのが実用的であり、斯様な範囲に矢高を設定すれば、処理した単板は、たとえ反り癖が略平坦状に矯正されずに若干残存するとしても、意図した特定の側にしか残存しなくなるので、例えば図4に例示する如く、繊維方向の端部が上向きとなる向きで搬送するようにすれば、搬送機構の部材に突掛ったり異常に摺接したりする虞を解消することができる。また例えば図5に例示する如く、繊維方向の端部が下向きとなる向きに裏返して搬送するか、或は図示は省略したが、図1乃至図3の実施例とは逆に、上向きに湾曲させて拘束することにより、仮に反り癖が若干残存しても、繊維方向の端部が下向きとなるようにし、その向きのまま搬送するようにすれば(図5参照)、単板を高速搬送する際に空気抵抗が障害となる虞を解消することができる。図5に於て、6は、軸6a、ベルト車6b、搬送ベルト6c、ベルト受け6d等から成るベルトコンベアであって、単板の高速搬送に適した搬送機構である。
前記図1乃至図3の実施例は、積重ねた単板の繊維方向の中央部を最下点として、繊維方向と同方向の大部分が下向きに湾曲するように、積重ねた単板を拘束する形態であり、図示は省略したが、逆に積重ねた単板の繊維方向の中央部を頂点として、繊維方向と同方向の大部分が上向きに湾曲するように、積重ねた単板を拘束する場合を含めて、最も単純な拘束姿勢であるから、拘束力の付与が最も簡便である利点を有するが、比較的薄い単板を処理対象とする場合には、比較的大きな矢高を以って湾曲させないと、所望の反り癖が残留し難いことから、拘束を所定期間維持するに際して、堆積山を複数段に積重ねることにした場合に、積重ね姿勢が些か不安定化したり、或は些か嵩高な貯蔵容積を必要とするなどの弱点がある。
図6に例示した実施例は、別の積重ね姿勢を例示したもので、前記図1乃至図3の実施例の弱点を解消するのに適した積重ね姿勢である。即ち、積重ねた単板1の繊維方向のいずれか一方の端部と中央部との中間部(必ずしも真中である必要はない)を頂点として、繊維方向と同方向の約半分が上向きに、繊維方向の他方の端部と中央部との中間部(同じく、必ずしも真中である必要はない)を最下点として、繊維方向と同方向の残りの約半分が下向きに夫々湾曲するように、積重ねた単板1を拘束する。
斯様な積重ね姿勢で、積重ねた単板1Aの全体を拘束するようにすれば、先記実施例と同程度の貯蔵容積を以って、各単板1を一層顕著に湾曲させることができ、比較的薄い単板であっても、所望の向きに反り癖を残留させることができる。勿論、この場合も、各単板が自重によって略平坦状に矯正される程度の反り癖が残留するような矢高を以って湾曲させるのが理想的ではあるが、やはり、同じ矢高を以って、全ての単板に同じ反り癖を残留させることは困難であるから、実際の矢高としては、前記理想的な矢高を、一方の目安とし、単板の自重によっては反り癖が若干残存する状態にまでしか復帰し得ないような矢高を、他方の目安とする範囲内に定めるのが実用的であり、若し仮に、反り癖が若干残存するとすれば、図7に例示する如き形態となることから、全ての単板1を、常に矢印Aで示す方向へ搬送するようにすれば、先端部が搬送機構の部材に突掛ったり異常に摺接したりする虞がなくなり、或は図8に例示する如く、常に矢印Bで示す方向へ搬送するようにすれば、高速搬送する際に空気抵抗が障害となる虞を解消することができるので、いずれにしても好都合であり、単板を裏返すことは無用となる。
尚、従前に比べて有効である略真直ぐな癖は、繊維方向と同方向に対して湾曲している部分に限定的に残留し、湾曲していない部分は従前と変わらないので、繊維方向と同方向に対する湾曲は、前記各実施例に例示する如く、可及的に多くの部分に及ぶのが好ましいが、繊維方向と同方向に対する反り癖を残留させる処置に主眼を置く場合には、例えば図9に例示する如く、主として繊維方向の両端部近傍の部分を限定的に湾曲させるようにしても差支えなく、繊維方向と同方向に対して湾曲している部分が、繊維方向と同方向の大部分に及んでいれば、少なくとも該部分には、繊維方向と直交方向に対する略真直ぐな癖が残留するので、処理した単板の性状は従前に比べて良好なものとなる。
また、湾曲の矢高或は曲線形態については、格別な制約はなく、要は所望の処置癖が残留する矢高或は曲線形態であれば足りるが、一般的に、過度に急激に曲がる反り癖は、単板の自重によっては十分に平坦化し難い傾向があるので、過度に急激に曲がる曲線形態を採るのは不適切である。また、湾曲の個数についても、特に制約はないが、前記各実施例の如く、比較的少数個の方が、拘束力の付与が簡便で好都合である。
また、拘束の維持期間については、単板の材温を目安にして定めることが可能である。即ち、強制乾燥に適した180℃を超える加熱を受けて乾燥された単板が、堆積時に未だ余熱を有するのは当然であり、たとえ簡単な冷却機構を乾燥機に付設することによって、余熱の一部を放散させたとしても、単板内部の材温が60℃を上回ることは少なくない。そして而も、堆積に伴って、各単板の表裏面側からの放熱が阻害されるので、積重ねた単板の全体を、接着に支障のない常温(例えば夏季の工場内では30℃〜35℃程度)近くまで冷却(自然冷却)させるには、数時間乃至十数時間の待ち時間が必要であり、先述の如き所望の処置癖の残留に寄与するアイロン効果を得るに不足のない時間であるから、一応の目安として、単板の材温が常温近くに冷めるまでは、拘束した積重ね姿勢を維持することにすればよく、格別長期な期間は無用であって、従前と同様の貯蔵条件で足りる。
因に、単板の余熱温度については、アイロン効果の奏効性からすると、高い方が好ましいが、過剰に高くして冷却期間が従来以上に長期化するのは好ましくないので、従来と同程度を目安にするのが適当である。但し、必ずしも限定するものではなく、必要に応じては、従来に比べて一段と高温として、アイロン効果の奏効性の向上を図っても差支えなく、或は仮に、従来に比べて些か低音であっても、余熱が残ってさえいれば、相応のアイロン効果が期待できるので、実用的に有益な処置癖を残留させることができる。
尚、本発明に係る処理方法によって単板に残留させる繊維方向と同方向に対する反り癖は、先述の如く、単板を繊維方向と同方向に搬送する際に有効であって、単板を繊維方向と直交方向に搬送する際には格別顕著な効果は奏しないが、反面、特に害となる虞もないので、本発明に係る処理方法によって処理した単板を、次工程に於て、繊維方向と直交方向に搬送することに格別な支障はなく、斯様な搬送態様にも利用可能である。
単板の拘束状態を説明する為に例示した積重ねた単板の側面説明図である。 図1に例示した積重ねた単板の正面説明図である。 図1に例示した積重ねた単板の平面説明図である。 単板の搬送状態を説明する為に例示したロールコンベアの側面説明図である。 単板の搬送状態を説明する為に例示したベルトコンベアの側面説明図である。 異なる拘束状態を説明する為に例示した積重ねた単板の側面説明図である。 単板の搬送状態を説明する為に例示したロールコンベアの側面説明図である。 単板の搬送状態を説明する為に例示したベルトコンベアの側面説明図である。 更に別の拘束状態を説明する為に例示した積重ねた単板の側面説明図である。
符号の説明
1 :単板
1A :積重ねた単板
2 :敷板
3 :角材
4 :重し
5 :ロールコンベア
6 ;ベルトコンベア

Claims (5)

  1. 乾燥機によって乾燥した余熱を有するベニヤ単板の所望枚数を、繊維方向を同方向に揃えて積重ねると共に、積重ねたベニヤ単板の全体が、繊維方向と直交方向に対しては、真直ぐになるように、また繊維方向と同方向に対しては、繊維方向と同方向の大部分が、所望の向きに所望の矢高を以って湾曲するように、強制的に積重ね姿勢を拘束し、而も拘束した積重ね姿勢を所定期間維持することを特徴とするベニヤ単板の処理方法。
  2. 積重ねたベニヤ単板の繊維方向の中央部を頂点又は最下点として、繊維方向と同方向の大部分が上向き又は下向きに湾曲するように、積重ねたベニヤ単板を拘束して成る請求項1記載のベニヤ単板の処理方法。
  3. 積重ねたベニヤ単板の繊維方向のいずれか一方の端部と中央部との中間部を頂点として、繊維方向と同方向の約半分が上向きに、繊維方向の他方の端部と中央部との中間部を最下点として、繊維方向と同方向の残りの約半分が下向きに夫々湾曲するように、積重ねたベニヤ単板を拘束して成る請求項1記載のベニヤ単板の処理方法。
  4. 拘束を開放して一枚ずつ取出した際に、各ベニヤ単板に残留する繊維方向と同方向に対する処置癖が、各ベニヤ単板の自重によって略平坦状に復帰する程度の矢高、乃至は自重によっては若干残存する状態にまでしか復帰し得ないような矢高を以って湾曲するように、積重ねたベニヤ単板を拘束して成る請求項1又は請求項2又は請求項3記載のベニヤ単板の処理方法。
  5. ベニヤ単板の材温が常温近くに冷めるまでは、拘束した積重ね姿勢を維持して成る請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4記載のベニヤ単板の処理方法。
JP2005317845A 2005-11-01 2005-11-01 ベニヤ単板の処理方法 Expired - Fee Related JP4530967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005317845A JP4530967B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 ベニヤ単板の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005317845A JP4530967B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 ベニヤ単板の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007125698A JP2007125698A (ja) 2007-05-24
JP4530967B2 true JP4530967B2 (ja) 2010-08-25

Family

ID=38148779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005317845A Expired - Fee Related JP4530967B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 ベニヤ単板の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4530967B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114654554B (zh) * 2022-03-24 2023-03-21 湖北燕加隆木制品有限公司 一种异形地板生产方法及异形地板处理架

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5484012A (en) * 1977-12-15 1979-07-04 Nippon Musical Instruments Mfg Production of corrugated plywood
JPS5553503A (en) * 1978-10-14 1980-04-19 Matsushita Electric Works Ltd Violent motion preventive method of woody veneer
JPS59212678A (ja) * 1983-05-16 1984-12-01 株式会社太平製作所 ベニヤ単板乾燥機
JPS6248503A (ja) * 1985-08-27 1987-03-03 松下電工株式会社 曲げ集成材の製法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5484012A (en) * 1977-12-15 1979-07-04 Nippon Musical Instruments Mfg Production of corrugated plywood
JPS5553503A (en) * 1978-10-14 1980-04-19 Matsushita Electric Works Ltd Violent motion preventive method of woody veneer
JPS59212678A (ja) * 1983-05-16 1984-12-01 株式会社太平製作所 ベニヤ単板乾燥機
JPS6248503A (ja) * 1985-08-27 1987-03-03 松下電工株式会社 曲げ集成材の製法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007125698A (ja) 2007-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4530967B2 (ja) ベニヤ単板の処理方法
US8652292B2 (en) Curved solid wood blockboard and method for its manufacture
JP2007523812A (ja) 平坦で曲がり易い郵便物をスタック棚に積み重ねる装置
US20070130787A1 (en) Veneer dryer
Peck Bending solid wood to form
JP5924320B2 (ja) 熱間仕上圧延における熱延鋼板の先端上反り低減方法
US8020863B2 (en) Method and device for transporting a flat object
US10745216B2 (en) Stickers for drying and/or curing materials
JP2009509061A (ja) 繊維束加圧装置
JP5060373B2 (ja) 木質複合板
JPH11237179A (ja) 木材の熱処理乾燥方法及び装置
US7946321B2 (en) Method of holding a veneer sheet
JP5567700B2 (ja) 木質複合板の製造方法
US11479054B2 (en) Restraining extensions
RU2797091C2 (ru) Устройство и способ сушки шпона и способ переоборудования сушилки для создания устройства для сушки шпона
EP1407888A1 (en) Curl straightening method for image receiving paper for sublimation dye transfer and curl straightening device therefor
JP6952554B2 (ja) 印刷物用敷紙
JP7276278B2 (ja) ハット形鋼矢板の矯正装置、矯正方法およびハット形鋼矢板の製造方法
EP2871056A1 (en) A multilayer panel wallpaper and manufacturing method thereof
Wengert et al. Causes and cures for warp in drying
TWI719530B (zh) 用於夾持器支架配置之夾持器桿體
US1237595A (en) Web-supporting device.
JP2005343597A (ja) 印刷紙のしわ矯正装置及び方法
US658913A (en) Lumber-separating strip.
CN102312389A (zh) 治理纤维幅材卷曲的方法和纤维幅材机的干燥部

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100510

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4530967

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees