JP4530363B2 - 光電流・電圧変換回路 - Google Patents

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本発明は、光信号を受けて光電流を発生する受光素子が発生した微弱な光電流を電圧に変換増幅し、比較器で所定の基準電圧(閾値)と比較して、その比較判定結果を出力する光電流・電圧変換回路に関する。
FA(ファクトリーオートメーション)関連やホームエレクトロニクス関連など多くの分野で入出力間を電気的に絶縁することを目的として、例えば、図6に示すような基本構成のフォトカプラ50が使用されている。これは、入力側の発光素子60に電気信号を供給すると、発光素子60から出力側の受光素子70に光で信号が伝わり、受光素子70から電気信号が出力されるものである。最近では、受光素子70で発生する微弱な光電流を電圧に変換増幅し2値信号として出力する光電流・電圧変換回路をIC化した受光ICを設けたフォトカプラ(ICカプラ)が使用されてきている。
このようなICカプラなどに設けられる光電流・電圧変換回路の一例を、図7を用いて説明する。
従来の光電流・電圧変換回路1は、主に、受光素子としてのフォトダイオード2,増幅回路3,基準電圧回路4,および比較器5で構成されている。
フォトダイオード2のアノード端は接地され、カソード端は増幅回路3の入力端3aと基準電圧回路4の入力端4aにそれぞれ接続され、増幅回路3の入力端3aと基準電圧回路4の入力端4aには共通の入力電圧が供給されるようになっている。
また、増幅回路3は、増幅器6を備え、増幅回路3の入力端3a,出力端3bがそれぞれ増幅器6の入力端,出力端となっている。そして、入力端3aと出力端3bとは帰還抵抗7を介して接続され、入力電圧Voの変化を所定の増幅度に増幅し、出力電圧Vaとして出力する。
また、基準電圧回路4は、オペアンプ8を備え、基準電圧回路4の入力端4aはオペアンプ8の非反転入力端に接続され、基準電圧回路4の出力端4bとオペアンプ8の反転入力端とは帰還抵抗9を介して接続され、帰還抵抗9とオペアンプ8の反転入力端との接続点9aは定電流源10を介して接地されている。そして、基準電圧回路4は、入力電圧Voに所定のオフセット電圧Vosを加えた電圧を基準電圧Vrefとして出力する。即ち、基準電圧Vrefは、Vref=Vo+Vosとなり、帰還抵抗9の抵抗値をRref,定電流源10の電流値をIrefとすると、オフセット電圧Vosは、Vos=Iref×Rrefとなる。
そして、増幅回路3の出力端3bと基準電圧回路4の出力端4bは、共に比較器5に入力され、比較器5は増幅回路3の出力電圧Vaと、閾値としての基準電圧Vrefとを比較し、その比較判定結果Voutを2値信号として出力するようになっている。
次に、増幅器6の詳細構成の一例を、図8を用いて説明する。
増幅器6は、例えばソース接地されたNチャンネル型のMOSFET11,12,13のドレイン端と電源電圧端Vddとの間に定電流源14,15,16が接続され、前段のMOSFETのドレイン端が出力端となり、次段のMOSFETのゲート端に直流結合される構成の3段の増幅段から成り、その入力電圧Voと出力電圧Vaとが逆相となるように構成されている。ここで、MOSFET11,12,13および定電流源14,15,16は、それぞれすべて同一特性の素子で構成され、各MOSFET11,12,13には常に一定の電流が等しく流れるようになっている。
次に、上記の構成の光電流・電圧変換回路1の動作を、図9,図10を用いて説明する。
先ず、図9に示すように、フォトダイオード2に光信号入力がない場合は、光電流Ipdが流れないため増幅回路3の入力端3aと出力端3bとは同じ電圧Voとなり、閾値としての基準電圧Vref(=Vo+Vos)の方がオフセット電圧分だけ高いため、比較器5での比較判定結果VoutはLレベルとなる。尚、ここで各MOSFET11,12,13および定電流源14,15,16は同一特性の素子であるため、MOSFETの各出力端11a,12a,13a(=3b)は、すべて同じ電圧Voとなる。
次に、図10に示すように、フォトダイオード2に光信号入力がある場合は、その光信号レベルに応じた光電流Ipdが発生し、増幅回路3の出力端3bから帰還抵抗7およびフォトダイオード2を通して接地される電流経路が開路する。このとき、帰還抵抗7に電流Ipdが流れ、容量分と抵抗分を有するフォトダイオード3のカソード端の電圧Vo(=MOSFET11のゲート端の電圧Vo)は、僅かに低下する。そして、これに伴って、出力端11aの電圧Voは上昇し、2段目の出力端12aの電圧Voは低下し、3段目の出力端13a(=3b)の電圧Voは上昇する。尚、これらの電圧の低下と上昇は段を追うに従い順次、増幅(MOSFETの増幅度の乗積に増幅)される。このため、初段のMOSFET11のゲート端の電圧の変化量は、最終段(3段目)のMOSFET13の出力端13a(=3b)の電圧の変化量に比べて無視できる程度に小さい。
このようにして、微弱な光電流Ipdは帰還抵抗7の両端に発生する電圧Vrに変換増幅され、出力端3bの出力電圧Vaは、Va=Vo+Vrとなる。尚、帰還抵抗7の抵抗値をRfとすると、Vr=Ipd×Rfとなる。
そして、この出力電圧Vaが比較器5で基準電圧Vrefと比較される。ここで、2値信号は、Va>VrefならばHレベルとなり、Va<VrefならばLレベルとなる。
次に、上記の動作を波形図として示す図11を用いて説明する。
図11(a)は、増幅回路の出力電圧Vaの変化および基準電圧Vrefの変化を示し、図11(b)は、比較器から出力される2値信号Vout(Lレベル;0、Hレベル;Vdd)の出力波形を示す。尚、t1;光信号の入力開始時間,t2;光信号の終了時間,t3;比較器の出力の立上り開始時間(=出力電圧Vaの立上りと基準電圧Vrefとが交差する時間),t4;比較器の出力の立下り開始時間(=出力電圧Vaの立下りと基準電圧Vrefとが交差する時間),td1;光信号の入力開始時間t1に対する比較器の出力の立上り開始時間t3の遅延時間,td2;光信号の終了時間t2に対する比較器の出力の立下り開始時間t4の遅延時間である。
先ず、図11(a)に示すように、基準電圧Vrefは、光電流Ipdが流れないときは、Vref=Vo+Vosであるが、光電流Ipdが流れている間は僅かに低下する。
次に、出力電圧Vaは、光電流Ipdが流れないときは、Va=Voであるが、光電流Ipdが流れると、Va=Vo+Vrまで大きく増加し、流れ終わると元のVa=Voまで低下する。ここで、波形の立上りおよび立下りでは、フォトダイオードのもつ容量分,抵抗分と帰還抵抗Rfとで決まる時定数により、いわゆる波形の鈍りを呈した。
このため、図11(b)に示すように、光信号の入力開始時間t1,終了時間t2と、交差時間t3,t4との間に時間差が生じ、それがそのまま光信号の入力および終了のタイミングに対する比較器の出力の遅延時間td1,td2となった。
尚、上記では、増幅器4を3段の増幅段で構成する例で説明したが、2段以上で、かつ、複数の増幅段のち入力端と逆相となる出力端と、入力端が帰還抵抗で接続される構成であれば何段であってもよい。また、MOSFETとして、Nチャンネル型で説明したが、電源電圧端と接地とを反転させるならPチャンネル型で構成してもよい。(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−312486号公報 図5,図6
従来の光電流・電圧変換回路では、増幅回路3の出力電圧Vaの波形は、受光素子の持つ容量分や抵抗分などのためにどうしてもその立上りおよび立下りにおいて、いわゆる波形の鈍りを呈し、その結果、光信号の入力開始時間t1,終了時間t2に対する比較器5からの出力に不所望な遅延時間td1,td2が生じることは避けられなかった。
本発明の光電流・電圧変換回路は、光信号を受けて光電流を発生する受光素子が発生した光電流を出力電圧に変換増幅して出力する増幅回路と、閾値としての基準電圧を生成する基準電圧回路と、増幅回路の出力電圧と基準電圧回路の基準電圧とを比較し、その比較判定結果を出力する比較器とを備えた光電流・電圧変換回路において、基準電圧を増幅回路の出力電圧の立上りでは瞬間的に低下させ、増幅回路の出力電圧の立下りでは瞬間的に上昇させることで、光信号の入力開始および終了のタイミングに対する比較判定結果の出力の遅延時間を短縮させる基準電圧制御手段を備えたことを特徴とする光電流・電圧変換回路である。
本発明の光電流・電圧変換回路によれば、増幅回路の出力電圧の立上りおよび立下りに同期して、基準電圧を増幅器の出力電圧の立上りでは瞬間的に低下させ、増幅器の出力電圧の立下りでは瞬間的に上昇させる基準電圧制御手段を備えているため、受光素子が有する抵抗分および容量分などが原因で生じる増幅器の出力電圧の波形の鈍りによる光信号の入力開始および終了のタイミングに対する比較判定結果の出力の遅延時間を短縮させることができる。
本発明は、受光素子が発生する微弱な電流を電圧に変換増幅するときに、受光素子が有する抵抗分および容量分などが原因で生じる増幅器の出力電圧の波形の鈍りによる光信号の入力開始および終了のタイミングに対する比較判定結果の出力の遅延時間を短縮するという目的を、増幅回路の出力電圧の立上りおよび立下りに同期して、基準電圧を増幅器の出力電圧の立上りでは瞬間的に低下させ、増幅器の出力電圧の立下りでは瞬間的に上昇させる基準電圧制御手段を備えたことで実現した。
本発明の光電流・電圧変換回路の実施例を図1に示す。尚、図7〜図11と同一部分には同一符号を用いる。
本発明の光電流・電圧変換回路101は、主に、受光素子としてのフォトダイオード2,増幅回路3,基準電圧回路4,および比較器5で構成されている。
フォトダイオード2のアノード端は接地され、カソード端は増幅回路3の入力端3aと基準電圧回路4の入力端4aにそれぞれ接続され、増幅回路3の入力端3aと基準電圧回路4の入力端4aには共通の入力電圧が供給されるようになっている。
また、増幅回路3は、増幅器6を備え、増幅回路3の入力端3a,出力端3bがそれぞれ増幅器6の入力端,出力端となっている。そして、入力端3aと出力端3bとは帰還抵抗7を介して接続され、入力電圧Voの変化を所定の増幅度に増幅し、出力電圧Vaとして出力する。
また、増幅器6の詳細構成は、例えばソース接地されたNチャンネル型のMOSFET11,12,13のドレイン端と電源電圧端Vddとの間に定電流源14,15,16が接続され、前段のMOSFETのドレイン端が出力端となり、次段のMOSFETのゲート端に直流結合される構成の3段の増幅段から成り、その入力電圧Voと出力電圧Vaとが逆相となるように構成されている。ここで、MOSFET11,12,13および定電流源14,15,16は、それぞれすべて同一特性の素子で構成され、各MOSFET11,12,13には常に一定の電流が等しく流れるようになっている。
また、基準電圧回路4は、オペアンプ8を備え、基準電圧回路4の入力端4aはオペアンプ8の非反転入力端に接続され、基準電圧回路4の出力端4bとオペアンプ8の反転入力端とは帰還抵抗9を介して接続され、帰還抵抗9とオペアンプ8の反転入力端との接続点9aは定電流源10を介して接地されている。そして、基準電圧回路4は、入力電圧Voに所定のオフセット電圧Vosを加えた電圧を基準電圧Vrefとして出力する。即ち、基準電圧Vrefは、Vref=Vo+Vosとなり、帰還抵抗9の抵抗値をRref,定電流源10の電流値をIrefとすると、オフセット電圧Vosは、Vos=Iref×Rrefとなる。
そして、増幅回路3の出力端3bと基準電圧回路4の出力端4bは、共に比較器5に入力され、比較器5は増幅回路3の出力電圧Vaと閾値としての基準電圧Vrefとを比較し、その比較判定結果Voutを2値信号として出力するようになっている。
また、本発明の特徴である基準電圧制御手段として、3段の増幅段の各出力端11a,12a,13aのうち、増幅回路3の出力電圧Vaと逆相同期する出力端12aと、基準電圧回路4の出力端4bとは、互いに直列接続した抵抗102およびコンデンサ103(以降、CR直列接続と呼ぶ)を介して接続されている。(この例では、出力端12aのみが逆相であり、出力端11a,13aは同相となる。)
尚、抵抗102の抵抗値およびコンデンサ103の容量値は、後述するように、それらによって生じる基準電圧Vrefの瞬間的な低下および上昇の変化によって、基準電圧Vrefの波形と増幅回路3の出力電圧Vaの波形の交差するタイミングが早められるような値とする。
より具体的には、抵抗102の抵抗値およびコンデンサ103の容量値は、それらの合成インピーダンスの大きさ(絶対値)が極力小さく、かつ、それらによって生じる基準電圧Vrefの瞬間的な低下および上昇の変化が、次の光信号の変化までに元の基準電圧Vrefに復帰可能な時定数となるような数値に設定する。合成インピーダンスの大きさ(絶対値)が小さいほど、基準電圧Vrefの瞬間的な低下および上昇の変化の立下りおよび立上りの傾斜が急峻になり、基準電圧Vrefの波形と増幅回路3の出力電圧Vaの波形の交差するタイミングが早められ好適である。
次に、上記の構成の光電流・電圧変換回路101の動作を図2,図3を用いて説明する。
先ず、図2に示すように、フォトダイオード2に光信号入力がない場合は、光電流Ipdが流れないため増幅回路3の入力端3aと出力端3bとは同じ電圧Voとなり、閾値としての基準電圧Vref(=Vo+Vos)の方がオフセット電圧分だけ高いため、比較器5での比較判定結果VoutはLレベルとなる。尚、ここで各MOSFET11,12,13および定電流源14,15,16は同一特性の素子であるため、MOSFETの各出力端11a,12a,13a(=3b)は、すべて同じ電圧Voとなる。
次に、図3に示すように、フォトダイオード2に光信号入力がある場合は、その光信号レベルに応じた光電流Ipdが発生し、増幅回路3の出力端3bから帰還抵抗7およびフォトダイオード2を通して接地される電流経路が開路する。このとき、帰還抵抗7に電流Ipdが流れ、容量分と抵抗分を有するフォトダイオード3のカソード端の電圧Vo(=MOSFET11のゲート端の電圧Vo)は僅かに低下する。そして、これに伴って、出力端11aの電圧Voは上昇し、2段目の出力端12aの電圧Voは低下し、3段目の出力端13a(=3b)の電圧Voは上昇する。尚、これらの電圧の低下と上昇は段を追うに従い順次、増幅(MOSFETの増幅度の乗積に増幅)される。このため、初段のMOSFET11のゲート端の電圧の変化量は、最終段(3段目)のMOSFET13の出力端13a(=3b)の電圧の変化量に比べて無視できる程度に小さい。
このようにして、微弱な光電流Ipdは帰還抵抗7の両端に発生する電圧Vrに変換増幅され、出力端3bの出力電圧Vaは、Va=Vo+Vrとなる。尚、帰還抵抗7の抵抗値をRfとすると、Vr=Ipd×Rfとなる。
ここで、基準電圧制御手段として、増幅回路3の出力電圧Vaと逆相同期する出力端12aと基準電圧回路4の出力端4bとがCR直列接続されているため、基準電圧Vrefは、出力電圧Vaの立上りでは瞬間的に低下し、出力電圧Vaの立下りでは瞬間的に上昇するが、前述したように、抵抗102の抵抗値およびコンデンサ103の容量値は、基準電圧Vrefの瞬間的な低下および上昇の変化が、次の光信号の変化までに元の基準電圧Vrefに復帰可能な時定数となるような数値に設定されているため比較判定結果に影響を与える心配はない。また、コンデンサ103は直流電流パスをカットするため各増幅段に電位差を生じせしめることがなく好適である。
そして、この出力電圧Vaが比較器5で基準電圧Vrefと比較される。ここで、2値信号は、Va>VrefならばHレベルとなり、Va<VrefならばLレベルとなる。
次に、上記の動作を波形図として示す図4,図5を用いて説明する。
図4(a)は、増幅回路の出力電圧Vaの変化および基準電圧Vrefの変化を示し、図4(b)は、比較器から出力される2値信号Vout(Lレベル;0、Hレベル;Vdd)の出力波形を示す。尚、t1;光信号の入力開始時間,t2;光信号の終了時間,t3´;比較器の出力の立上り開始時間(=出力電圧Vaの立上りと基準電圧Vrefとが交差する時間),t4´;比較器の出力の立下り開始時間(=出力電圧Vaの立下りと基準電圧Vrefとが交差する時間),td1´;光信号の入力開始時間t1に対する比較器の出力の立上り開始時間t3´の遅延時間,td2´;光信号の終了時間t2に対する比較器の出力の立下り開始時間t4´の遅延時間である。また、図5は、図4の要部拡大図である。
先ず、図4(a)に示すように、出力電圧Vaは、光電流Ipdが流れないときは、Va=Voであるが、光電流Ipdが流れると、Va=Vo+Vrまで大きく増加し、流れ終わると元のVa=Voまで低下する。ここで、波形の立上りおよび立下りでは、フォトダイオードのもつ容量分,抵抗分と帰還抵抗Rfとで決まる時定数により、いわゆる波形の鈍りを呈した。
次に、基準電圧Vrefは、光電流Ipdが流れないときは、Vref=Vo+Vosであるが、光電流Ipdが流れている間はそのほとんどで僅かに低下する。
そして、基準電圧制御手段として、増幅回路3の出力電圧Vaと逆相同期する出力端12aと基準電圧回路4の出力端4bとがCR直列接続されているため、出力電圧Vaの立上りでは基準電圧Vrefの波形は、瞬間的な落込み部104を形成し、出力電圧Vaの立下りでは瞬間的な突出部105を形成する。このため、図5(a),(b)に示すように、基準電圧Vrefと出力電圧Vaの交差時間t3´,t4´は、波形の落込み部104や突出部105がない場合に比べて早められ、その結果、光信号の入力開始時間t1および終了時間t2に対する比較判定結果の出力Voutの遅延時間td1´,td2´を短縮させることができる。ここで、CRの合成インピーダンスの大きさ(絶対値)が大きいほど落込み部104と突出部105の傾斜が急峻となり好適である。
尚、上記では、増幅器4を3段の増幅段で構成する例で説明したが、2段以上で、かつ、複数の増幅段のち入力端と逆相となる出力端と、入力端が帰還抵抗で接続される構成であれば何段であってもよい。また、例えば、上記の構成にさらに増幅段を2段追加して5段とした場合であれば、2段目と4段目の出力端が逆相となり、この場合、逆相となる出力端のうち最も後段(4段目)の出力端を用いると、波形の落込み部104や突出部105の傾斜がより急峻となるため、遅延時間のより大きな短縮が可能となり好適である。また、MOSFETとして、Nチャンネル型で説明したが、電源電圧端と接地とを反転させるならPチャンネル型で構成してもよい。また、各増幅段は、それぞれ、すべて同一特性のMOSFETおよび定電流源で構成することで説明したが、必ずしも同一特性でなくてもよいが、ICの製造や回路設計の容易さを考慮すると、すべて同一特性とすることが望ましい。
本発明は、受光素子が発生する微弱な光電流を電圧に変換増幅する際に受光素子が有する抵抗分および容量分などが原因で生じる増幅器の出力電圧の波形の鈍りによる光信号の入力開始および終了のタイミングに対する比較判定結果の出力の遅延時間を短縮可能な光電流・電圧変換回路に適用できる。
本発明の光電流・電圧変換回路の一例を示す回路図 図1の光電流・電圧変換回路の動作の説明図(1) 図1の光電流・電圧変換回路の動作の説明図(2) 図1の光電流・電圧変換回路の波形図 図4の波形図の要部拡大図 フォトカプラの基本構成を示す構成図 従来の光電流・電圧変換回路の一例を示す回路図 従来の光電流・電圧変換回路の増幅器の構成を示す回路図 図7の光電流・電圧変換回路の動作の説明図(1) 図7の光電流・電圧変換回路の動作の説明図(2) 図7の光電流・電圧変換回路の波形図
符号の説明
1 従来の光電流・電圧変換回路
2 フォトダイオード
3 増幅回路
3a 増幅回路3の入力端
3b 増幅回路3の出力端
4 基準電圧回路
4a 基準電圧回路4の入力端
4b 基準電圧回路4の出力端
5 比較器
6 増幅器
7,9 帰還抵抗
8 オペアンプ
9a 帰還抵抗9とオペアンプ8の反転入力端との接続点
10,14,15,16 定電流源
11,12,13 Nチャンネル型のMOSFET
11a,12a,13a MOSFETの各出力端
50 フォトカプラ
60 発光素子
70 受光素子
101 本発明の光電流・電圧変換回路
102 抵抗
103 コンデンサ
104 基準電圧Vrefの波形の瞬間的な落込み部
105 基準電圧Vrefの波形の瞬間的な突出部
Vo 増幅回路3および基準電圧回路4の入力電圧
Va 増幅回路3の出力電圧
Vos オフセット電圧
Vref 基準電圧
Rref 帰還抵抗9の抵抗値を
Iref 定電流源10の電流値を
Vout 比較判定結果
Vdd 電源電圧端
Ipd 光電流
Vr 帰還抵抗7の両端に発生する電圧
t1 光信号の入力開始時間
t2 光信号の終了時間
t3 比較器の出力の立上り開始時間(=出力電圧Vaの立上りと基準電圧Vrefとが交差する時間)
t4 比較器の出力の立下り開始時間(=出力電圧Vaの立下りと基準電圧Vrefとが交差する時間)である。
td1 光信号の入力開始時間t1に対する比較器の出力の立上り開始時間t3の遅延時間,
td2 光信号の終了時間t2に対する比較器の出力の立下り開始時間t4の遅延時間
td1´ 光信号の入力開始時間t1に対する比較器の出力の立上り開始時間t3´の遅延時間,
td2´ 光信号の終了時間t2に対する比較器の出力の立下り開始時間t4´の遅延時間

Claims (6)

  1. 光信号を受けて光電流を発生する受光素子が発生した光電流を出力電圧に変換増幅して出力する増幅回路と、閾値としての基準電圧を生成する基準電圧回路と、前記増幅回路の出力電圧と前記基準電圧回路の基準電圧とを比較し、その比較判定結果を出力する比較器とを備えた光電流・電圧変換回路において、前記基準電圧を前記増幅回路の出力電圧の立上りでは瞬間的に低下させ、前記増幅回路の出力電圧の立下りでは瞬間的に上昇させることで、前記光信号の入力開始および終了のタイミングに対する前記比較判定結果の出力の遅延時間を短縮させる基準電圧制御手段を備えたことを特徴とする光電流・電圧変換回路。
  2. 前記増幅回路は、複数の増幅段から成り、かつ、前記複数の増幅段の各出力端のうちに前記増幅回路の出力電圧と逆相同期する少なくとも1つ以上の逆相同期出力端を有し、前記基準電圧制御手段は、前記増幅回路の逆相同期出力端と前記基準電圧回路の出力端との間に接続される、互いに直列接続された抵抗とコンデンサであることを特徴とする請求項1に記載の光電流・電圧変換回路。
  3. 前記基準電圧回路の入力端と前記増幅回路の入力端とは互いに接続されると共に前記受光素子の同一端に接続され共通の入力電圧を供給され、前記基準電圧回路は、オペアンプを備え、前記基準電圧は前記共通入力電圧に所定のオフセット電圧を加えた電圧とし、前記増幅回路は、順次、前段のMOSFETのドレイン端が次段のMOSFETのゲート端に直流結合される構成の複数の増幅段から成る増幅器を備え、かつ、前記増幅器の出力端は前記増幅器の出力電圧が前記共通入力電圧と逆相となるように帰還抵抗を介して前記増幅器の入力端に接続されたことを特徴とする請求項2に記載の光電流・電圧変換回路。
  4. 前記複数の各増幅段は、それぞれ、すべて同一特性のMOSFETおよび定電流源を有し、前記増幅回路に入力電圧の変化がない状態において、各MOSFETのドレイン端の電圧は同電圧であることを特徴とする請求項2または3に記載の光電流・電圧変換回路。
  5. 前記基準電圧制御手段として用いる前記増幅回路の逆相同期出力端は、複数の増幅段のうち、最も後段の逆相同期出力端であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の光電流・電圧変換回路。
  6. 前記基準電圧制御手段として用いる抵抗の抵抗値およびコンデンサの容量値は、それらの合成インピーダンスの大きさ(絶対値)が極力小さくなり、かつ、前記基準電圧制御手段によって生じる基準電圧の瞬間的な低下および上昇の変化が、次の光信号の変化までに元の基準電圧値に復帰可能な時定数となるような数値に設定することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の光電流・電圧変換回路。
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