JP4530112B1 - オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】C≦0.02%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.01〜2.0%、Cr:24〜26%、Ni:19〜22%、Mo:0.10%を超えて0.50%未満およびN:0.04%を超えて0.15%以下、ならびに、Nb≦0.30%およびV≦0.40%の1種または2種を含み、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、SおよびSnがそれぞれ、P≦0.030%、S≦0.002%およびSn≦0.015%で、かつ、〔2.5≦36Nb+53V+15N≦25.0〕および〔S+{(P+Sn)/2}≦−5.76×10−4×(36Nb+53V+15N)+0.0267〕を満足するオーステナイト系ステンレス鋼は、耐食性、特に、耐粒界腐食性に優れ、溶接熱影響部における耐割れ感受性にも優れている。このオーステナイト系ステンレス鋼は、特に、原子力プラントの構造部材の素材として優れている。
【選択図】なし

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼に関する。より詳しくは、本発明は、原子力プラントの構造部材に用いられる、耐食性(特に、耐粒界腐食性)に優れ、しかも、溶接熱影響部における耐割れ感受性にも優れるオーステナイト系ステンレス鋼、なかでも、CrとNiの含有量が多いSUS310型の、特に、高温水環境で用いられる構造部材に好適な、オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
SUS310ステンレス鋼は、SUS316ステンレス鋼およびSUS304ステンレス鋼よりも耐粒界腐食性、耐全面腐食性等の耐食性に優れ、加工性および機械的特性も良好なため、例えば、原子力プラント等の高温水環境で用いられる構造部材の素材として用いられている。しかしながら、溶接されたり高温加熱がなされた場合には、その溶接および高温加熱による熱影響部には顕著な粒界腐食を生じる場合がある。この粒界腐食を生じる現象は鋭敏化と呼ばれ、粒界へのCr炭化物の析出に伴い、粒界周囲のCr濃度が低下して、耐食性が不十分なCr欠乏層が生成するのが原因である。
従来、この鋭敏化対策として、C含有量を低く抑えたり、CをTiやNbの化合物として粒内に固定して、粒界でのCr炭化物の析出を抑制し、Cr欠乏層の生成を抑制する手法が取られている。しかしながら、SUS310ステンレス鋼の場合、Cr含有量が多いこともあって、鋭敏化抑制に対する検討は十分ではない。
Cr含有量が多いオーステナイト系ステンレス鋼に関しては、例えば、特許文献1〜6に開示されたものがある。
すなわち、特許文献1に、塩化物イオン(Cl)濃度が10ppm以下で100℃以上の高温純水中において耐応力腐食割れ性に優れる材料として、20〜30%のCr、20〜30%のNiおよび0.5〜4%のMoを含むオーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。
特許文献2には、耐食性の観点からMoを0.05〜3.0%含有し、炭化物形成および強度確保の観点からTi、Nb、V、Zrを各々0.001〜1.0%の範囲で、いずれか一種以上を含むことを特徴とするCrおよびNiの含有量の多いオーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。
特許文献3には、C、Si、PおよびSの含有量を最小限に抑え、かつ、Moおよび/またはNbを含有させた耐粒界腐食性および耐粒界応力腐食割れ性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。
Cr含有量の多いSUS310ステンレス鋼に関しては、硝酸環境において、鋼中のPおよびZrによって粒界腐食が引き起こされる。このため、特許文献4に、PをNb添加と特殊な熱処理により粒内に固着化させる「オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法」が開示されている。
特許文献5には、中性子照射脆性または中性子照射誘起偏析による機械的強度および粒界耐食性の劣化を防止するために、NおよびPを低減させたオーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。
特許文献6には、耐中性子照射脆化を改善するために、結晶粒界へのM23の析出を積極的に利用し、固溶化熱処理後に600〜750℃の時効処理を施し、結晶粒界にM23を積極的に整合析出させて結晶粒界を強固にして耐応力腐食割れ性を向上させたSUS310ステンレス鋼が開示されている。
一方、Cr含有量が少ないオーステナイト系ステンレス鋼の鋭敏化抑制技術が、例えば、特許文献7に開示されている。
すなわち、特許文献7には、16〜18%のCrと10%を超えて14%未満のNiを含むSUS316型のステンレス鋼において、V、Nb、Tiの1種または2種以上を含み、かつ、それらが、〔0.0013≦(V/51)+(Nb/93)+(Ti/48)≦0.0025〕と〔{(C/12)+(N/14)}−{(V/51)+(Nb/93)+(Ti/48)}≦0.0058〕という2つの式を満たすことにより、CおよびNを粒内に固定化して、鋭敏化を抑制する技術が開示されている。
特開昭52−108316号公報 特開2005−15896号公報 特開昭62−287051号公報 特開平5−263131号公報 特開平8−165545号公報 WO99/09229号公報 WO2007/138815号公報
前述の特許文献1には、鋭敏化抑制の観点から、Ti、Nb、Taなどを含有させることが開示されているが、絶対量として限定されているのみであって、C量との相関については述べられていない。さらに、Moは耐食性改善元素として含有量が規定されているだけであって、鋭敏化抑制という観点からは含有量が多いため、熱間加工性の低下が懸念される。
特許文献2では、Ti、Nb、VおよびZrは炭化物を形成して強度を向上させるのに有効な元素としており、鋭敏化抑制のためにそれらの含有量の制御が必要なことについては検討されていない。
特許文献3では、粒界へのCr炭化物の析出抑制だけではなく、溶接熱影響部での割れ感受性の低減も合わせた各元素の適切な含有量の制御についての検討もなされていない。
さらに、特許文献4では、鋭敏化抑制についての検討は何らなされていない。
特許文献5では、中性子照射下での耐食性維持のため、炭化物形成元素であるNb、Ti、Zr、Ta、HfおよびVの一種又は二種以上を合計で1.0%以下含有させているが、耐食性だけでなく加工性をも考慮した各元素の適切な含有量については何ら検討されていない。
特許文献6で提案された技術は、Cを粒内に固定化して鋭敏化を抑制するものではない。
特許文献7で提案された技術は、前記SUS316型のステンレス鋼の鋭敏化抑制対策としては極めて有効なものである。しかしながら、SUS316型のステンレス鋼に比べて、より高Cr−高Ni材であるSUS310ステンレス鋼は、SUS316型のステンレス鋼よりも容易に鋭敏化する。このため、SUS310ステンレス鋼に対して、特許文献7で提案された技術で必ずしも十分な効果が得られるというものではない。
そこで、本発明は、耐食性、特に、耐粒界腐食性に優れ、しかも、溶接熱影響部における耐割れ感受性にも優れたオーステナイト系ステンレス鋼、なかでも、CrとNiの含有量が多いSUS310型のオーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明の基本思想は、母材のCrおよびNi含有量を高めてSUS316型ステンレス鋼に比べてより一層優れた耐食性を備えるSUS310型オーステナイト系ステンレス鋼において、(a)Crを粒内に窒化物として析出させることにより、粒内のCr固溶量を低減することで、粒界でのCr系炭化物の析出を抑制して、オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐食を防止する点、かつ、(b)Cr系窒化物の析出量の増加による溶接熱影響部での割れ感受性の増大を抑制するために、粒界での不純物元素量を制御する点、にある。
通常、オーステナイト系ステンレス鋼における粒界へのCr系炭化物の析出の抑制には、炭化物形成の源となるCを、Cとの親和力の高い元素、例えば、Nb、V、Tiと結合させて粒内に炭化物として固定する手法が考えられる。
しかしながら、高耐食性を備えるためにC含有量を低減した場合においては、粒界鋭敏化をきたす温度域よりも高温で安定して炭化物を粒内から析出させるために、多量のNb、V、Ti等のCを固定化する元素を含有させなければならない。さらに、上記の場合には、粒内と粒界の自由エネルギーバランスによっては、粒界からの炭化物析出が助長され、結果として耐食性が劣化することがある。
そこで本発明者らは、Nb、V等の炭窒化物を粒内に固定し、粒界へのCr炭化物の析出を抑制することで粒界腐食を防止するだけでなく、Nの含有量を高めることで、Cr(Nb、V)Nおよび/または、一部NbとVの1種以上が固溶したCrN窒化物等のCr系窒化物を粒内析出させることにより、さらなる鋭敏化抑制効果を発現できると着想した。
これは、高温にて上記のCr系窒化物を析出させることで、粒内におけるCrの固溶度が低減するため、結果として鋭敏化温度域での粒界におけるCr主体のM23の析出量を低減でき、耐食性が改善するとの理由に基づくものである。
そして、特に、Nbおよび/またはVを含有させることによって、Cr(Nb、V)N、CrNbN、CrVN(以下、これらの窒化物をまとめて単に「Cr(Nb、V)N」という。)の析出温度を高温化することができ、耐食性改善の効果を著しく高めることができることがわかった。
一方、Tiに関してはCrNの析出を増大させるものの、より高温で安定なCr(Nb、V)Nの析出を促進させる効果はない。このため、特に、NbおよびVを含有させることの効果が大きい。
本発明者らは、さらなる耐食性の向上のためにMoの作用についても検討を加えた。
すなわち、一般に、Moは、耐食性改善元素としてステンレス鋼に加えられるが、2.0〜3.0%のMoを含有するSUS316の鋭敏化がSUS304の場合よりも遅く生じることから、Moには、鋭敏化を抑制する効果があることが知られている。
そこで、Cr系窒化物形成元素であるNbおよびVと、鋭敏化抑制元素としてのMoの役割に着目して、24〜26%のCrと19〜22%のNiを含むSUS310型のステンレス鋼において、鋭敏化抑制効果が得られる適切な含有量について検討した。その結果、下記(a)の新しい知見が得られた。
(a)Moの含有量が0.10%を超えると、鋭敏化抑制に効果があるが、0.50%以上になると、むしろCr(Nb、V)NおよびCrN窒化物の析出を抑制する作用が大きくなって、耐食性の改善効果が飽和してしまう。このため、SUS310型のステンレス鋼の場合のMoは、0.10%を超えて0.50%未満の含有量とすることが適している。
そこで、上記の範囲のMoを含むとともに、種々の量のN、NbおよびVを含有させたSUS310型のステンレス鋼を用いて耐粒界腐食性および溶接性について調査した。その結果、下記(b)〜(d)の事項が明らかになった。
(b)Nの含有量を高めたうえで、N、NbおよびVの含有量の上限管理を行い、式中の元素記号を、その元素の質量%での含有量として、
Fn1=36Nb+53V+15N
の式で表されるFn1の値が、〔2.5≦Fn1〕を満たすようにすることで、耐粒界腐食性に優れるステンレス鋼が得られる。これは、Cr(Nb、V)Nおよび/または、一部NbとVの1種以上が固溶したCrN窒化物等のCr系窒化物を粒内析出させることで、粒内におけるCrの固溶度が低減するため、結果として鋭敏化温度域での粒界におけるCr主体のM23の析出量を低減できることに基づく。
(c)しかしながら、Nb、VおよびNの含有量が多くなって、Fn1の値が大きくなりすぎると、粒内析出だけではなく粒界からのCr系窒化物の析出も生じるため耐粒界腐食性の劣化が生じる。このため、上記の式で表されるFn1の値は、〔Fn1≦25.0〕も満たす必要がある。
(d)粒内でCrを窒化物として固定することによって、粒界でのM23の析出量が抑制され、SUS310型オーステナイト系ステンレス鋼の耐粒界腐食性を向上させることができるものの、その一方で、溶接性の低下、すなわち、溶接熱影響部での割れ感受性の著しい増大を生じさせる危険性が生じる。すなわち、Nb、VおよびNの含有量の増加とともに粒内窒化物の析出量が増加し、それに伴って、粒内にて析出強化が進行して粒内強度が急激に増加するため、粒内と粒界での強度にアンバランスが生じ溶接熱影響部にて延性が低下した割れが生じるおそれがある。
そこでさらに、本発明者らは、特に粒界を脆化させる元素として知られているS、PおよびSnにも着目して、Nb、VおよびNの含有量との関係について詳細な検討を行った。その結果、下記(e)および(f)の重要な知見が得られた。
(e)Nb、VおよびNの含有量の増加による粒内強度の上昇にあわせて、S、PおよびSnの含有量を適正に管理すれば、耐粒界腐食性の向上と溶接熱影響部での割れ感受性の低減とを両立させることができる。
(f)特に、Nb、VおよびNの含有量に応じて、式中の元素記号を、その元素の質量%での含有量として、
Fn2=S+{(P+Sn)/2}
の式で表されるFn2の値が、〔Fn2≦−5.76×10−4×Fn1+0.0267〕を満たすようにして、粒界と粒内の強度バランスを保つことができれば、オーステナイト系ステンレス鋼の耐粒界腐食性を向上させることができるとともに、その溶接熱影響部での割れ感受性を確実に低減させることができる。
本発明は、上記の知見を基礎としてなされたもので、その要旨は下記の(1)および(2)に示すオーステナイト系ステンレス鋼にある。
(1)質量%で、C:0.02%以下、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.01〜2.0%、Cr:24〜26%、Ni:19〜22%、Mo:0.10%を超えて0.50%未満およびN:0.04%を超えて0.15%以下、ならびに、Nb:0.30%以下およびV:0.40%以下の1種または2種を含み、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、SおよびSnがそれぞれ、P:0.030%以下、S:0.002%以下およびSn:0.015%以下であり、かつ、各元素の含有量が下記の(1)式および(2)式で表される関係を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
2.5≦Fn1≦25.0・・・(1)
Fn2≦−5.76×10−4×Fn1+0.0267・・・(2)
ただし、(1)式および(2)式の中のFn1およびFn2はそれぞれ、下記の(3)式および(4)式から求められる値であり、(3)式および(4)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
Fn1=36Nb+53V+15N・・・(3)
Fn2=S+(P+Sn)/2・・・(4)
(2)原子力プラントの構造部材として用いられることを特徴とする上記(1)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
なお、残部としての「Feおよび不純物」における「不純物」とは、鉄鋼材料を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、その他種々の要因によって混入するものを指す。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、CrとNiの含有量が多いSUS310型のオーステナイト系ステンレス鋼であって、耐食性、特に、耐粒界腐食性に優れ、しかも、溶接熱影響部における耐割れ感受性にも優れている。したがって、粒界での腐食損傷が懸念される環境で使用する部材、特に、原子力プラントの構造部材としてきわめて好適である。
以下に本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成を規定した理由を述べる。なお、以下の説明における各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
C:0.02%以下
Cは、鋼の脱酸および強度確保の目的で用いられる。しかしながら、耐食性の観点から炭化物の析出を防止するために、その含有量はできる限り低くするのがよい。したがって、Cの含有量を0.02%以下とした。より好ましいC含有量は0.015%以下である。なお、鋼の脱酸および強度確保と炭化物析出とを考慮すると、Cの含有量は、0.005%以上、0.010%以下とすることがより好ましい。
Si:0.01〜0.50%
Siは、鋼の脱酸の目的で用いられる。本発明鋼では、その含有量を0.01%以上とする。ただし、Siを過剰に含有すると介在物の生成を促すので、その含有量は低い方が望ましく、0.01〜0.50%とした。Siは、0.15%以上、0.30%以下の含有量とすることがより好ましい。
Mn:0.01〜2.0%
Mnは、鋼の脱酸およびオーステナイト相の安定に有効な元素で、0.01%以上の含有量でその効果が得られる。一方、MnはSと硫化物を形成し、その硫化物は非金属介在物となる。さらに、Mnは、鋼材が溶接される際には溶接部の表面に優先的に濃化して鋼材の耐食性を低下させる。したがって、Mnの含有量を0.01〜2.0%とした。より望ましいMnの含有量は0.30%以上である。Mnの含有量は、0.40%以上、0.80%以下とすることがさらに望ましい。
Cr:24〜26%
Crは、鋼の耐食性を保つために不可欠な元素である。Crの含有量が24%未満では十分な耐食性が得られない。一方、本発明鋼の想定される使用環境では、Crは26%までの含有量であれば十分であり、26%を超えると、加工性の低下を招き、さらに、実用鋼としての価格およびオーステナイト相安定の面から問題がある。したがって、Crの含有量を24〜26%とした。
Ni:19〜22%
Niは、オーステナイト相を安定させ耐食性を維持するために重要な元素である。耐食性の観点から、19%以上のNi含有量が必要である。一方、Crの含有量が24〜26%である本発明においては、Niの含有量が多くなって22%を超えると溶接性の低下を招く。このため、溶接性の観点から、Ni含有量の上限を22%とした。
Mo:0.10%を超えて0.50%未満
Moは、鋭敏化抑制作用を有し、0.10%を超える含有量で効果が得られる。しかしながら、Moの含有量が多くなって0.50%以上になっても前記の効果は飽和するので、コストが嵩むばかりである。このため、Moの含有量を0.10%を超えて0.50%未満とした。なお、Mo含有量のより好ましい上限は0.40%である。
N:0.04%を超えて0.15%以下
Nは、本発明において重要な元素である。Nを含有させることによって鋼の強度を高めることができ、さらに、Nの含有量を高めることで、Cを粒内に固定するNbおよび/またはVの炭窒化物を形成するだけでなく、Crを粒内にて固定できる窒化物を形成することで鋭敏化を抑制することができる。こうした効果を得るには、0.04%を超えるN含有量が必要である。しかしながら、Nの含有量が過剰になって、特に0.15%を超えると、粒内だけではなく粒界からのCr窒化物の析出も促進して耐粒界腐食性を低下させる。したがって、Nの含有量を0.04%を超えて0.15%以下とした。N含有量のより好ましい下限は0.05%であり、さらに好ましくは0.07%である。また、より好ましい上限は0.13%である。
Nb、V:Nb:0.3%以下およびV:0.4%以下の1種または2種
NbおよびVも本発明において重要な元素であり、これらの元素を含有させることによってNbおよびVの炭窒化物だけでなく、Cr(Nb、V)Nの析出も促進する。このため、Cr(Nb、V)Nおよび一部NbとVの1種以上が固溶したCrNの両窒化物を粒内析出させることができ、CとCrの粒内固溶量を低減させて鋭敏化を抑制することができる。
しかしながら、これらの元素を過剰に含有させると、具体的には、Nbを0.3%を超えて、また、Vを0.4%を超えて含有させると、いずれの場合にも、粒界からのCr系窒化物の析出を促進して耐粒界腐食性を劣化させるだけでなく、熱影響部での割れ感受性を著しく増大させるおそれがある。したがって、NbおよびVのそれぞれの含有量は、Nbが0.3%以下およびVが0.4%以下とした。なお、NbとVのより好ましい含有量の上限はそれぞれ、Nbが0.26%で、また、Vが0.35%である。
上記のNbとVは、単独で、あるいは2種の複合で含有させればよいが、Cr系窒化物の析出による粒内Cr濃度の低減効果を得るために、それぞれの元素を単独で含有させる場合には、NbおよびVの含有量の下限は、NbとVのいずれについても0.01%とすることが好ましい。
なお、NbとVを複合して含有させる場合には、合計含有量で0.6%を超えると、粒界からのCr系窒化物の析出を促進して耐粒界腐食性を劣化させることがあるため、合計含有量の上限は、0.6%にすることが好ましい。
また、NbとVを複合して含有させる場合には、NbおよびVの含有量の下限は、合計含有量で0.01%となるようにすることが好ましい。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、上記元素のほか、残部がFeと不純物からなるものである。なお、不純物中のP、SおよびSnは、その含有量をそれぞれ、特定の値以下に制限しなければならない。
P:0.030%以下
Pは、不純物として含有される元素であり、その含有量が多くなって、特に0.030%を超えると、粒界脆化を引き起こし、また、耐食性も劣化させる。さらに、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、主に粒内でCrを窒化物として固定して粒界鋭敏化を抑制するものであり、粒内窒化物の析出促進により粒内強度が上昇するので、特にPを0.030%を超えて含む場合には、Pの偏析によって脆化した粒界との強度差が大きくなり、溶接熱影響部での割れ感受性の増大も生じる。したがって、Pの含有量は0.030%以下に制限する必要がある。なお、Pの含有量は0.020%以下とすることが好ましい。
S:0.002%以下
Sは、不純物として含有される元素であり、その含有量が多くなって、特に0.002%を超えると、粒界脆化を引き起こし、また、耐食性も劣化させる。さらに、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、主に粒内でCrを窒化物として固定して粒界鋭敏化を抑制するものであり、粒内窒化物の析出促進により粒内強度が上昇するので、特にSを0.002%を超えて含む場合には、Sの偏析によって脆化した粒界との強度差が大きくなり、溶接熱影響部での割れ感受性の増大も生じる。したがって、Sの含有量は0.002%以下に制限する必要がある。なお、Sの含有量は0.001%以下とすることが好ましい。
Sn:0.015%以下
Snも不純物として含有される元素であり、その含有量が多くなって、特に0.015%を超えると、粒界脆化を引き起こし、また、耐食性も劣化させる。さらに、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、主に粒内でCrを窒化物として固定して粒界鋭敏化を抑制するものであり、粒内窒化物の析出促進により粒内強度が上昇するので、特にSnを0.015%を超えて含む場合には、Snの偏析によって脆化した粒界との強度差が大きくなり、溶接熱影響部での割れ感受性の増大も生じる。したがって、Snの含有量は0.015%以下に制限する必要がある。なお、Snの含有量は0.010%以下とすることが好ましい。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、Nならびに、NbおよびVの1種または2種、さらには、不純物中のP、SおよびSnの含有量がそれぞれ、上述した範囲にあって、かつ、これらの元素の含有量が前記した(1)式および(2)式で表される関係、つまり、
2.5≦Fn1≦25.0・・・(1)
Fn2≦−5.76×10−4×Fn1+0.0267・・・(2)
を満足する必要がある。
(1)式および(2)式の中のFn1およびFn2はそれぞれ、前記した(3)式および(4)式、つまり、
Fn1=36Nb+53V+15N・・・(3)
Fn2=S+(P+Sn)/2・・・(4)
から求められる値であり、(3)式および(4)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
NbとVについて、いずれか一方の元素を単独で含有させる場合には、含有させない方の元素の含有量を0(ゼロ)として、上記(3)式で表されるFn1の値を求めればよい。
Nならびに、NbおよびVの1種または2種について、前記(3)式で表されるFn1の値が2.5を下回る場合には、Crの粒内固溶量を低減させて鋭敏化を抑制する効果が確保できないので、耐粒界腐食性に優れたステンレス鋼を得ることができない。
一方、Fn1の値が25.0を超える場合には、粒内での窒化物の析出だけではなく、粒界からのCr系窒化物の析出も生じるため、却って鋭敏化が助長され、耐粒界腐食性の劣化が生じてしまう。
前記(3)式で表されるFn1の値の下限は、好ましくは4.0、より好ましくは6.0である。Fn1の値の上限は、好ましくは23.0、より好ましくは20.0である。
P、SおよびSnの含有量が既に述べた範囲にあっても、前記(4)式で表されるFn2の値が〔−5.76×10−4×Fn1+0.0267〕を超えると、粒界と粒内の強度バランスを保つことができず、溶接熱影響部における耐割れ感受性が小さくなって割れが生じることを避けられない。
前記(4)式で表されるFn2の値は、小さければ小さいほど好ましい。
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼は、溶解に使用する原料について綿密詳細な分析を実施して、特に不純物中のP、SおよびSnの含有量がそれぞれ、前述のP:0.030%以下、S:0.002%以下およびSn:0.015%以下で、かつ、前記の(4)式で表されるFn2が前記の(2)式を満たすものを選択した後、電気炉、AOD炉やVOD炉などを用いて溶製して製造することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成のステンレス鋼を溶解し、熱間鍛造および熱間圧延で厚さ14mmの鋼板を製造した。
表1には(4)式の右辺の値、つまり、〔−5.76×10−4×Fn1+0.0267〕の値も併せて示した。
表1中の鋼1〜8は化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼A〜Fは成分元素の含有量、Fn1およびFn2の値の少なくともいずれかが、本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
Figure 0004530112
次いで、各鋼のそれぞれについて、上記の厚さ14mmの鋼板に1100℃で固溶化熱処理を施した後、突き合わせ部1.5mm、60°V開先加工が施された厚さ12mm、幅50mmおよび長さ100mmの拘束溶接割れ試験用試験片を機械加工により作製した。
上記のようにして得た各拘束溶接割れ試験用試験片を用いて、被覆アーク溶接棒としてJIS Z 3224(1999)に規定の「DNiCrFe−3」を用いて、厚さ25mm、幅200mmで長さ200mmのJIS G 3106(2004)に規定のSM400Cの市販の鋼板上に、四周を拘束溶接した。
次いで、開先内を溶接材料を用いずに初層TIG溶接にて入熱9kJ/cmの条件にて溶接した。
その後さらに、「DNiCrFe−3」の被覆アーク溶接棒を用いて開先内を19KJ/cmの条件にて積層溶接した。その際のパス間温度は150℃以下とした。
上記の溶接施工後、各試験体から継手の断面ミクロ組織観察用試験片を5個ずつ採取し、断面を鏡面研磨した後腐食し、溶接熱影響部における割れの発生有無を光学顕微鏡を用いて倍率を500倍として観察した。
拘束割れ試験の評価は、観察した5断面中、一つでも割れの発生が認められたものを不合格とし、割れの発生が全く認められなかったものを合格とした。
表2に、上記の拘束割れ試験結果を示す。
表2の「拘束割れ試験結果」欄では、上記の「合格」および「不合格」をそれぞれ、符号「○」および符号「×」で表わした。
Figure 0004530112
さらに、各鋼のそれぞれについて、上記の熱間圧延して製造した厚さ14mmの鋼板を平面研削によって厚さ4mmまで減厚し、この鋼板に1060℃にて30分保持した後に水冷する溶体化処理を施した。
次いで、700℃において2時間加熱してから空冷する鋭敏化熱処理を施し、JIS G 0571(2003)に規定された代表的な耐粒界腐食性の評価法である10%しゅう酸エッチング試験を行って、粒界腐食の状況を調査した。
10%しゅう酸エッチング試験結果の評価は、上記JISの「結晶粒界の状態を示す分類」の表に記載された記号Aの「段状組織」および記号Bの「混合組織」を合格とし、記号Cの「溝状組織」を不合格とした。
表2に、10%しゅう酸エッチング試験結果を併せて示す。
表2から明らかなように、本発明例の鋼1〜8を用いた試験番号1〜8は、いずれも耐粒界腐食性および溶接熱影響部における耐割れ性に優れている。
これに対して、本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼A〜Fを用いた試験番号9〜14の場合は、耐粒界腐食性と溶接熱影響部における耐割れ性の少なくともいずれかにおいて劣っている。
すなわち、試験番号9の場合は、鋼AのMoの含有量が0.01%と低く本発明で規定する条件から外れ、さらに、Fn1の値も2.06と低く本発明で規定する下限値を下回っているため、耐粒界腐食性が劣っている。
試験番号10の場合は、鋼Bの各元素の含有量は本発明で規定する範囲内であるものの、Fn1の値が26.65と高く本発明で規定する上限値を超え、さらに、Fn2の値が(2)式を満足しないため、粒界での窒化物析出が促進されて耐粒界腐食性が劣るだけでなく、溶接熱影響部での割れ感受性が増大して割れが発生した。
試験番号11の場合、鋼Cの各元素の含有量およびFn1の値は本発明で規定する範囲内であるため耐粒界腐食性が良好であるが、Fn2の値が(2)式を満足しないため、溶接熱影響部での割れ感受性が大きくなって割れが発生した。
試験番号12の場合、鋼Dは、Snの含有量が0.024%と高く本発明で規定する条件から外れ、また、Fn1の値が2.32と低く本発明で規定する下限値を下回っている。さらに、Fn2の値も(2)式を満足しない。このため、耐粒界腐食性と溶接熱影響部における耐割れ性の双方において劣っている。
試験番号13の場合、鋼Eは、Fn1の値およびFn2の値はいずれも本発明で規定する範囲内であるものの、Moを含有していない。このため、10%しゅう酸エッチング試験結果の評価は「C」で、耐粒界腐食性が劣っている。
試験番号14の場合、鋼Fが、NbおよびVの両元素を含有していないことに加えて、Fn1の値も1.38と低く本発明で規定する下限値を下回っているため、耐粒界腐食性が劣っている。
本発明によれば、CrとNiの含有量が多いSUS310型のオーステナイト系ステンレス鋼であって、耐食性、特に、耐粒界腐食性に優れ、しかも、溶接熱影響部における耐割れ性にも優れたオーステナイト系ステンレス鋼が得られる。このステンレス鋼は、特に、原子力プラントの構造部材の素材として優れた効果を発揮する。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.01〜2.0%、Cr:24〜26%、Ni:19〜22%、Mo:0.10%を超えて0.50%未満およびN:0.04%を超えて0.15%以下、ならびに、Nb:0.30%以下およびV:0.40%以下の1種または2種を含み、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、SおよびSnがそれぞれ、P:0.030%以下、S:0.002%以下およびSn:0.015%以下であり、かつ、各元素の含有量が下記の(1)式および(2)式で表される関係を満足することを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼。
    2.5≦Fn1≦25.0・・・(1)
    Fn2≦−5.76×10−4×Fn1+0.0267・・・(2)
    ただし、(1)式および(2)式の中のFn1およびFn2はそれぞれ、下記の(3)式および(4)式から求められる値であり、(3)式および(4)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
    Fn1=36Nb+53V+15N・・・(3)
    Fn2=S+(P+Sn)/2・・・(4)
  2. 原子力プラントの構造部材として用いられることを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
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