JP4528663B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第1可変表示手段と、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第2可変表示手段とを備え、第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったとき、または、第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示やスクロール表示させることで可変表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
可変表示ゲームの1つとして行われる特図ゲームは、始動入賞口を通過する遊技球の検出(可変表示の始動条件が成立したこと)に基づいて表示図柄の可変表示を行い、表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。この特図ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口又はアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。こうした状態を「特定遊技状態」あるいは「大当り遊技状態」という。
昨今の遊技機は、遊技の進行・制御を司る遊技制御手段(回路)における制御負担を軽減するために、画像表示装置における表示制御を遊技制御手段から分離してサブ基板化した表示制御手段(回路)などに分担させている。表示制御手段は、遊技制御手段からの表示制御コマンドに従って、画像表示装置に表示される画像情報に関する処理を実行する。遊技制御手段から表示制御手段に対して送信される表示制御コマンドとしては、表示図柄の可変表示の実行期間や停止図柄態様における確定図柄を特定可能なコマンドなどがある。
このように遊技制御手段と表示制御手段とが分離された遊技機では、停電等による電源断状態が発生した後の電源復旧時に各制御手段での制御に食い違いが生ずる可能性がある。そこで、遊技機への電力供給が停止されたときに表示図柄の可変表示が行われていた場合には、電力供給が再開されたときに、電力供給の復旧を示す復旧コマンドと、表示図柄の可変表示が行われる複数の可変表示部(例えば「左」、「中」、「右」の各表示部)に対応して可変表示の表示結果を示す複数の識別情報指定コマンドと、表示図柄を停止表示するための図柄停止コマンドとを、サブ基板化した表示制御手段に対して送信するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−35360号公報(例えば0173−0184段落及び第27−29図など)
また、上記の可変表示ゲームと同様の遊技を実行可能とした遊技機としては、同一の遊技領域内に複数の図柄表示装置を設けて表示図柄と同様の役割を担う図柄を各々変動表示可能として、その各々の図柄表示装置に対応した大入賞口をそれぞれ備えた遊技機において、複数の当りが同時に発生することを防止するものが提案されている(例えば特許文献2及び特許文献3)。
特開2001−62080号公報 特開2001−62081号公報
特許文献1に記載の技術によると、遊技機への電力供給が停止されたときに表示図柄の可変表示が行われていた場合には、電力供給が再開されたときに数多くの表示制御コマンドを送信しなければならなくなる。特に、特許文献2及び特許文献3に記載の技術のように複数の図柄表示装置を備えた構成においては、各図柄表示装置にて同時に表示図柄の可変表示が行われることがあり、電力供給が再開されたときに送信しなければならない表示制御コマンドがさらに増大する可能性がある。このように電力供給が再開されたときに遊技制御手段によって送信しなければならない表示制御コマンドが増大すると、遊技制御手段におけるデータ容量が増加し、制御負担が増大してしまう。
また、特許文献2及び特許文献3に開示された技術では、一方の図柄表示装置による可変表示ゲームでの当り判定時に、他方の図柄表示装置に当り図柄が表示されていたり所定の当り動作が行われていたりするときには、当該当り判定に基づく図柄の可変表示が遅延されて開始される。このため、遊技者は、図柄の可変表示が遅延されて開始されたことで、その可変表示ゲームにおける表示結果として当り図柄が表示されることを予め認識することができてしまい、遊技の興趣が低下するなどの問題があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技制御手段における制御負担を軽減するとともに、複数の表示手段による表示図柄といった識別情報の可変表示中における表示態様を、可変表示結果が導出表示される以前に特定表示態様となるか否かを遊技者により予め認識されることが困難な態様とすることによって、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、第1始動条件(例えば普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞したことなど)が成立した後に第1開始条件(例えば普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞した後に第1特別図柄表示装置4Aによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了することなど)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)を可変表示する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aなど)と、第2始動条件(例えば普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞したことなど)が成立した後に第2開始条件(例えば普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞した後に第2特別図柄表示装置4Bによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了することなど)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)を可変表示する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置4Bや第2画像表示装置5Bなど)とを備え、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)となったとき、または、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば主基板11に搭載されてROM101、RAM102、CPU103などを含んだ遊技制御用マイクロコンピュータ100など)と、前記遊技制御手段からの制御信号(例えば表示制御コマンドなど)に基づいて前記第1及び第2可変表示手段の表示制御を行う表示制御手段(例えば演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130、ROM131、RAM132、表示制御部133など)とを備え、前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても記憶内容を保持することが可能なデータ記憶手段(例えばRAM102のバックアップ領域など)と、前記データ記憶手段のうち、前記第1始動条件は成立したが前記第1開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第1保留記憶手段(例えば第1特図保留記憶部121Aなど)と、前記データ記憶手段のうち、前記第2始動条件は成立したが前記第2開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第2保留記憶手段(例えば第2特図保留記憶部121Bなど)と、電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときに、前記データ記憶手段の記憶内容に基づいて制御状態を復旧する復旧制御手段(例えばCPU103がステップS9の遊技状態復旧処理を実行する部分など)と、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第1表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS206の大当り・確変判定処理やステップS223、S224、S226の処理を実行する部分など)と、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第2表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS206の大当り・確変判定処理やステップS223、S224、S226の処理に対応する処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2表示結果決定手段の決定結果に応じて、前記第1及び第2可変表示手段における識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を予め定められた複数種類のうちから設定する可変表示時間設定手段(例えばCPU103がステップS233、S234の処理を実行する部分や、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS233、S234の処理に対応する処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2可変表示手段における前記可変表示時間を計測する可変表示経過時間計測手段(例えば遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1及び第2可変表示時間タイマなど)と、前記第1開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第1可変表示手段における可変表示時間を示す第1可変表示コマンド(例えば第1可変表示開始コマンド80XXH)と、前記第1表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第1表示結果コマンド(例えば第1表示結果通知コマンド90XXH)とを、前記第2開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第2可変表示手段における可変表示時間を示す第2可変表示コマンド(例えば第2可変表示開始コマンド81XXH)と、前記第2表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第2表示結果コマンド(例えば第2表示結果通知コマンド91XXH)とを、前記制御信号として送信する制御信号送信手段(例えばCPU103がステップS29のコマンド制御処理、ステップS236、S237の処理を実行する部分や、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS236、S237の処理に対応する処理を実行する部分など)とを含み、前記制御信号送信手段は、前記第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、当該電力供給が再開されたときに前記第1保留記憶手段に保留データがあり前記第2保留記憶手段に保留データがない場合は、前記第1可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための第1復旧コマンド(例えば第1電源復旧コマンドFD00H)と、前記第2可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための第2復旧コマンド(例えば第2電源復旧コマンドFE00H)とを送信するとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果コマンドを再送し、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に前記第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドを送信する一方、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に所定期間にわたって前記第2始動条件が成立しないときに表示されるデモンストレーション表示を前記第2可変表示手段に表示させるためのデモ表示コマンド(例えば第2デモ表示コマンドB100H)を送信する機能を有し(例えばCPU103がステップS103、S105、S107、S109の処理を実行した後にステップS26の第1特別図柄プロセス処理ではステップS237の処理を実行する一方で、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理ではステップS213に対応する処理を実行する部分など)、前記表示制御手段は、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1復旧コマンドを受信したとき(例えばステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが第1電源復旧コマンドであるとき)に前記第1可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する第1復旧表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS408の処理を実行することにより、例えば図32(B)に示すような電源復旧時画像を第1画像表示装置5Aに表示させる部分など)と、再送された前記第1表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるとき(ステップS405にてNoの判定がなされたとき)には、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1可変表示コマンドを受信したとき(ステップS422、S502にてYesの判定がなされたとき)に前記第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報を導出表示させた後、該第1可変表示コマンドに基づいて識別情報の可変表示を開始する第1初期表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS504の処理を実行することにより、例えば図32(C)に示すような初期設定飾り図柄を第1画像表示装置5Aに表示させた後、ステップS516の処理を実行してからステップS155の第1表示制御処理を実行することにより、例えば図32(D)に示すような飾り図柄の可変表示を開始する部分など)と、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第2復旧コマンドを受信したとき(例えばステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが第2電源復旧コマンドであるとき)に前記第2可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する第2復旧表示実行手段(例えば演出制御用CPU130が第2電源復旧時設定処理にてステップS408に対応する処理を実行することにより、例えば図32(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像を第2画像表示装置5Bに表示させる部分など)と、再送された前記第2表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるとき(第2電源復旧時設定処理におけるステップS405に対応する処理にてNoの判定がなされたとき)には、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信したとき(ステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが第2デモ表示コマンドであることにより、ステップS154の第2表示制御処理におけるステップS552に対応する処理にてYesの判定がなされたとき)に前記第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報を導出表示させる第2初期表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS154の第2表示制御処理にてステップS556に対応する処理を実行することにより、例えば図32(H)に示すような初期設定飾り図柄を第2画像表示装置5Bに表示させる部分など)と、前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信してからの時間であるデモ表示開始待ち時間を計測するデモ表示待ち時間計測手段(例えば表示制御タイマ設定部154に設けられた第2デモ表示待ちタイマなど)と、前記デモ表示待ち時間計測手段による計測において前記デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定するデモ表示計測判定手段(例えば演出制御用CPU130がステップS154の第2表示制御処理にてステップS564に対応する処理を実行する部分など)と、前記デモ表示計測判定手段によって前記デモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記第2可変表示手段にデモンストレーション表示を表示させるデモ表示制御手段(例えば演出制御用CPU130がステップS440の処理を実行することにより、例えば図32(I)に示すようなデモ表示を第2画像表示装置5Bに行わせる部分など)とを含み、前記可変表示経過時間計測手段は、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されているときに、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示された第1の時点(例えばステップS256にてYesの判定がなされ、かつ、ステップS258またはステップS259にてYesの判定がなされたときなど)で前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測を中断し、前記第1可変表示手段にて前記特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点(例えばステップS278にてYesの判定がなされたときなど)で経過時間の計測を再開する計測中断再開手段(例えばCPU103がステップS291にてYesの判定がなされたときにはステップS292の処理を実行しない一方で、ステップS291にてNoの判定がなされたときにはステップS292の処理を実行する部分など)を含む。なお、前記遊技制御手段は、前記第1及び第2表示結果決定手段によって識別情報の可変表示の表示結果を決定するときに用いられ、所定の数値範囲で数値データ(例えば大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データ)を更新する数値データ更新手段(例えば乱数回路104、あるいはCPU103がステップS15、S24にて乱数更新処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2始動条件のいずれかが成立したときに、前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えばCPU103がステップS25の始動入賞処理を
実行する部分など)とを含み、前記第1保留記憶手段は、前記第1始動条件の成立に基づいて前記数値データ抽出手段により抽出された数値データのうち未だ前記第1開始条件が成立していない前記第1始動条件に対応する数値データを、所定の上限値(例えば「4」)まで記憶する第1数値データ記憶手段であり、前記第2保留記憶手段は、前記第2始動条件の成立に基づいて前記数値データ抽出手段により抽出された数値データのうち未だ前記第2開始条件が成立していない前記第2始動条件に対応する数値データを、所定の上限値(例えば「4」)まで記憶する第2数値データ記憶手段であってもよい。また、第1及び第2の初期表示用識別情報は、互いに同一の識別情報であってもよいし、互いに異なる識別情報であってもよい。
請求項2に記載の遊技機において、前記制御信号送信手段は、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ前記第1復旧コマンドを送信し、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ前記第2復旧コマンドを送信する(例えばステップS102にてYesの判定がなされたときのみCPU103がステップS103の処理を実行する部分や、ステップS106にてYesの判定がなされたときのみCPU103がステップS107の処理を実行する部分など)。
上記目的を達成するため、本願の請求項3に記載の遊技機は、第1始動条件(例えば普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞したことなど)が成立した後に第1開始条件(例えば普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞した後に第1特別図柄表示装置4Aによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了することなど)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)を可変表示する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aなど)と、第2始動条件(例えば普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞したことなど)が成立した後に第2開始条件(例えば普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞した後に第2特別図柄表示装置4Bによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了することなど)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)を可変表示する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置4Bや第2画像表示装置5Bなど)とを備え、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)となったとき、または、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば主基板11に搭載されてROM101、RAM102、CPU103などを含んだ遊技制御用マイクロコンピュータ100など)と、前記遊技制御手段からの制御信号(例えば表示制御コマンドなど)に基づいて前記第1及び第2可変表示手段の表示制御を行う表示制御手段(例えば演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130、ROM131、RAM132、表示制御部133など)とを備え、前記遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても記憶内容を保持することが可能なデータ記憶手段(例えばRAM102のバックアップ領域など)と、前記データ記憶手段のうち、前記第1始動条件は成立したが前記第1開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第1保留記憶手段(例えば第1特図保留記憶部121Aなど)と、前記データ記憶手段のうち、前記第2始動条件は成立したが前記第2開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第2保留記憶手段(例えば第2特図保留記憶部121Bなど)と、電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときに、前記データ記憶手段の記憶内容に基づいて制御状態を復旧する復旧制御手段(例えばCPU103がステップS9の遊技状態復旧処理を実行する部分など)と、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第1表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS206の大当り・確変判定処理やステップS223、S224、S226の処理を実行する部分など)と、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第2表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS206の大当り・確変判定処理やステップS223、S224、S226の処理に対応する処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2表示結果決定手段の決定結果に応じて、前記第1及び第2可変表示手段における識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を予め定められた複数種類のうちから設定する可変表示時間設定手段(例えばCPU103がステップS233、S234の処理を実行する部分や、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS233、S234の処理に対応する処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2可変表示手段における前記可変表示時間を計測する可変表示経過時間計測手段(例えば遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1及び第2可変表示時間タイマなど)と、前記第1開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第1可変表示手段における可変表示時間を示す第1可変表示コマンド(例えば第1可変表示開始コマンド80XXH)と、前記第1表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第1表示結果コマンド(例えば第1表示結果通知コマンド90XXH)とを、前記第2開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第2可変表示手段における可変表示時間を示す第2可変表示コマンド(例えば第2可変表示開始コマンド81XXH)と、前記第2表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第2表示結果コマンド(例えば第2表示結果通知コマンド91XXH)とを、前記制御信号として送信する制御信号送信手段(例えばCPU103がステップS29のコマンド制御処理、ステップS236、S237の処理を実行する部分や、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理において、ステップS236、S237の処理に対応する処理を実行する部分など)とを含み、前記制御信号送信手段は、前記第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、当該電力供給が再開されたときに前記第1保留記憶手段に保留データがあり前記第2保留記憶手段に保留データがない場合は、前記第1及び第2可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための復旧コマンド(例えば電源復旧コマンド)を送信するとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果コマンドを再送し、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に前記第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドを送信する一方、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に所定期間にわたって前記第2始動条件が成立しないときに表示されるデモンストレーション表示を前記第2可変表示手段に表示させるためのデモ表示コマンド(例えば第2デモ表示コマンドB100H)を送信する機能を有し(例えばCPU103がステップS174、S177、S178の処理を実行した後にステップS26の第1特別図柄プロセス処理ではステップS237の処理を実行する一方で、ステップS27の第2特別図柄プロセス処理ではステップS213に対応する処理を実行する部分など)、前記表示制御手段は、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記復旧コマンドを受信したとき(例えばステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが電源復旧コマンドであるとき)に前記第1及び第2可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する復旧表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS458の処理を実行することにより、例えば図32(B)に示すような電源復旧時画像を第1画像表示装置5Aに表示させる部分や、演出制御用CPU130がステップS469の処理を実行することにより、例えば図32(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像を第2画像表示装置5Bに表示させる部分など)と、再送された前記第1表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるとき(ステップS455にてNoの判定がなされたとき)には、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1可変表示コマンドを受信したとき(ステップS422、S502にてYesの判定がなされたとき)に前記第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報を導出表示させた後、該第1可変表示コマンドに基づいて識別情報の可変表示を開始する第1初期表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS504の処理を実行することにより、図32(C)に示すような初期設定飾り図柄を第1画像表示装置5Aに表示させた後、ステップS516の処理を実行してからステップS155の第1表示制御処理を実行することにより、例えば図32(D)に示すような飾り図柄の可変表示を開始する部分など)と、再送された前記第2表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるとき(ステップS466にてNoの判定がなされたとき)には、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信したとき(ステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが第2デモ表示コマンドであることにより、ステップS154の第2表示制御処理におけるステップS552に対応する処理にてYesの判定がなされたとき)に前記第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報を導出表示させる第2初期表示実行手段(例えば演出制御用CPU130がステップS154の第2表示設定処理にてステップS556に対応する処理を実行することにより、図32(H)に示すような初期設定飾り図柄を第2画像表示装置5Bに表示させる部分など)と、前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信してからの時間であるデモ表示開始待ち時間を計測するデモ表示待ち時間計測手段(例えば表示制御タイマ設定部154に設けられた第2デモ表示待ちタイマなど)と、前記デモ表示待ち時間計測手段による計測において前記デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定するデモ表示計測判定手段(例えば演出制御用CPU130がステップS154の第2表示制御処理にてステップS564に対応する処理を実行する部分など)と、前記デモ表示計測判定手段によって前記デモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記第2可変表示手段にデモンストレーション表示を表示させるデモ表示制御手段(例えば演出制御用CPU130がステップS440の処理を実行することにより、例えば図32(I)に示すようなデモ表示を第2画像表示装置5Bに行わせる部分など)とを含み、前記可変表示経過時間計測手段は、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されているときに、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示された第1の時点(例えばステップS256にてYesの判定がなされ、かつ、ステップS258またはステップS259にてYesの判定がなされたときなど)で前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測を中断し、前記第1可変表示手段にて前記特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点(例えばステップS278にてYesの判定がなされたときなど)で経過時間の計測を再開する計測中断再開手段(例えばCPU103がステップS291にてYesの判定がなされたときにはステップS292の処理を実行しない一方で、ステップS291にてNoの判定がなされたときにはステップS292の処理を実行する部分など)を含む。なお、前記遊技制御手段は、前記第1及び第2表示結果決定手段によって識別情報の可変表示の表示結果を決定するときに用いられ、所定の数値範囲で数値データ(例えば大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データ)を更新する数値データ更新手段(例えば乱数回路104、あるいはCPU103がステップS15、S24にて乱数更新処理を実行する部分など)と、前記第1及び第2始動条件のいずれかが成立したときに、前記数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えばCPU103がステップS25の始動入賞処理を実行する部分など)とを含み、前記第1保留記憶手段は、前記第1始動条件の成立に基づいて前記数値データ抽出手段により抽出された数値データのうち未だ前記第1開始条件が成立していない前記第1始動条件に対応する数値データを、所定の上限値(例えば「4」)まで記憶する第1数値データ記憶手段であり、前記第2保留記憶手段は、前記第2始動条件の成立に基づいて前記数値データ抽出手段により抽出された数値データのうち未だ前記第2開始条件が成立していない前記第2始動条件に対応する数値データを、所定の上限値(例えば「4」)まで記憶する第2数値データ記憶手段
であってもよい。また、第1及び第2の初期表示用識別情報は、互いに同一の識別情報であってもよいし、互いに異なる識別情報であってもよい。
請求項4に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、前記計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示を継続して実行する継続表示制御手段(例えば演出制御用CPU130がステップS432にてYesの判定がなされたときにステップS437の処理を実行することにより、図33(G)〜(I)に示すように第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示は継続して行いつつ、可変表示の進行は停止させる部分など)を含む。
請求項5に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、前記計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、前記第2可変表示手段に前記特定表示結果とは異なる非特定識別情報を停止表示させる停止表示制御手段(例えば演出制御用CPU130がステップS432にてYesの判定がなされたときにステップS437の処理を実行することにより、図34(G)〜(I)に示すように第2画像表示装置5Bにハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示させ、可変表示の進行を停止させる部分など)を含む。
請求項6に記載の遊技機において、前記制御信号送信手段は、復旧コマンドを送信するときに前記第1保留記憶手段によって記憶されている保留データの数を示す保留記憶数コマンド(例えば保留記憶数通知コマンドC0XXH)を送信する機能を有し(例えばCPU103がステップS110、S181の処理を実行する部分など)、前記表示制御手段は、電力供給が再開された後に前記保留記憶数コマンドを受信したときに、当該保留記憶数コマンドに基づいて、前記第1可変表示手段に前記復旧中画像とともに前記保留データの数を示す表示をする保留表示制御手段(例えば演出制御用CPU130がステップS411、S461の処理を実行することにより、図32(B)に示すような電源復旧時画像とともに保留記憶数表示部DHにおける表示を第1画像表示装置5Aに行わせる部分など)を含む。
本発明は、以下に示す効果を有する。
請求項1に記載の構成によれば、第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が開始された場合に、当該電力供給が再開されたときに第1保留記憶手段に保留データがあり第2保留記憶手段に保留データがない場合は、制御信号送信手段によって第1復旧コマンドと第2復旧コマンドとが送信されるとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信された第1及び第2表示結果コマンドが再送され、第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドが送信される一方、第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後にデモ表示コマンドが送信される。表示制御手段の側では、第1復旧表示実行手段によって、第1復旧コマンドを受信したときに第1可変表示手段に復旧中画像が表示される。また、再送された第1表示結果コマンドに示された表示結果が特定表示結果以外の表示結果であるときには、第1初期表示実行手段によって、電力供給が再開された後に第1可変表示コマンドを受信したときに第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報が表示される。加えて、第2復旧表示実行手段によって、第2復旧コマンドを受信したときに第2可変表示手段に復旧中画像が表示される。また、再送された第2表示結果コマンドに示された表示結果が特定表示結果以外の表示結果であるときには、第2初期表示実行手段によって、電力供給が再開された後にデモ表示コマンドを受信したときに第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報が表示される。
これにより、初期表示用識別情報を表示するためのコマンドと、識別情報の可変表示を開始するためのコマンドやデモンストレーション表示を表示するためのコマンドとを兼用することができ、遊技制御手段におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
また、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたときに第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されていると、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示された第1の時点で第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測が中断される。その後、この特定遊技状態が終了した第2の時点で経過時間の計測が再開される。
これにより、第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果に基づく特定遊技状態と、第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果に基づく特定遊技状態とが同時に発生しないようにすることができる。また、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されるまでは第2可変表示手段による識別情報の可変表示が進行するため、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることを遊技者が予め認識することは困難である。
さらに、表示制御手段に含まれるデモ表示計測判定手段にて、デモ表示待ち時間計測手段による計測においてデモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、デモ表示制御手段によって第2可変表示手段にデモンストレーション表示が表示される。
これにより、デモンストレーション表示を表示するための時間管理を遊技制御手段にて行う必要がなくなり、遊技制御手段における制御負担の軽減を図ることができる。
請求項2に記載の遊技機において、制御信号送信手段は、第1可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ第1復旧コマンドを送信し、第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ第2復旧コマンドを送信する。
これにより、例えば第1及び第2可変表示手段のいずれかによる識別情報の可変表示が行われていないときに電力供給が停止された後に電力供給が再開されたような場合には、遊技制御手段から表示制御手段に対して送信するコマンドを減らすことができ、遊技制御手段における制御負担の軽減を図ることができる。
請求項3に記載の構成によれば、第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が開始された場合に、当該電力供給が再開されたときに第1保留記憶手段に保留データがあり第2保留記憶手段に保留データがない場合は、制御信号送信手段によって復旧コマンドが送信されるとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信された第1及び第2表示結果コマンドが再送され、第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドが送信される一方、第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後にデモ表示コマンドが送信される。表示制御手段の側では、復旧表示実行手段によって、復旧コマンドを受信したときに第1及び第2可変表示手段に復旧中画像が表示される。また、再送された第1表示結果コマンドに示された表示結果が特定表示結果以外の表示結果であるときには、第1初期表示実行手段によって、電力供給が再開された後に第1可変表示コマンドを受信したときに第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報が表示される。加えて、再送された第2表示結果コマンドに示された表示結果が特定表示結果以外の表示結果であるときには、第2初期表示実行手段によって、電力供給が再開された後にデモ表示コマンドを受信したときに第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報が表示される。
これにより、初期表示用識別情報を表示するためのコマンドと、識別情報の可変表示を開始するためのコマンドやデモンストレーション表示を表示するためのコマンドとを兼用することができ、さらに電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるためのコマンドを第1及び第2可変表示手段で共通のコマンドにすることができるので、遊技制御手段におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
また、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたときに第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されていると、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示された第1の時点で第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測が中断される。その後、この特定遊技状態が終了した第2の時点で経過時間の計測が再開される。
これにより、第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果に基づく特定遊技状態と、第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果に基づく特定遊技状態とが同時に発生しないようにすることができる。また、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されるまでは第2可変表示手段による識別情報の可変表示が進行するため、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることを遊技者が予め認識することは困難である。
さらに、表示制御手段に含まれるデモ表示計測判定手段にて、デモ表示待ち時間計測手段による計測においてデモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、デモ表示制御手段によって第2可変表示手段にデモンストレーション表示が表示される。
これにより、デモンストレーション表示を表示するための時間管理を遊技制御手段にて行う必要がなくなり、遊技制御手段における制御負担の軽減を図ることができる。
請求項4に記載の遊技機においては、計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、継続表示制御手段によって、第2可変表示手段による識別情報の可変表示を継続して実行する。
これにより、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることに基づき特定遊技状態となるときでも第2可変表示手段による識別情報の可変表示は継続して行われる一方で、その進行が停止されるので、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されるまでは第2可変表示手段による識別情報の可変表示が継続することになり、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることを遊技者が予め認識することは困難になる。
請求項5に記載の遊技機においては、計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、停止表示制御手段によって、第2可変表示手段に特定表示結果とは異なる非特定識別情報が停止表示される。
これにより、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることに基づき特定遊技状態となることにより第2可変表示手段による識別情報の可変表示が進行しないときでも、遊技者に不信感を与えることがなく、また、第1可変表示手段に特定表示結果が導出表示されることを遊技者が予め認識することは困難になる。
請求項6に記載の遊技機においては、制御信号送信手段によって復旧コマンドを送信するときに保留記憶数コマンドの送信が行われ、表示制御手段の側では保留表示制御手段によって、復旧中画像とともに保留データの数を示す表示が第1可変表示手段にて行われる。
これにより、復旧中画像が表示されているときに保留データの数を示す表示も行うことができるので、保留データの数について遊技者に不信感を与えることがない。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aの下方には、第1特別図柄表示装置4Aにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第1画像表示装置5Aが設けられている。第2特別図柄表示装置4Bの下方には、第2特別図柄表示装置4Bにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第2画像表示装置5Bが設けられている。
第1画像表示装置5Aの下方には、普通入賞球装置(第1始動入賞口)6Aが配置されている。第2画像表示装置5Bの下方には、普通図柄表示装置20や普通可変入賞球装置(第2始動入賞口)6Bが配置されている。普通図柄表示装置20は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート21を遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。さらに、普通入賞球装置6Aの下方には、第1特別可変入賞球装置(第1大入賞口)7Aが配置されている。普通可変入賞球装置6Bの下方には、第2特別可変入賞球装置(第2大入賞口)7Bが配置されている。第2特別図柄表示装置4Bの下部には、始動入賞記憶表示器22が設けられている。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。第1特別図柄表示装置4Aは、普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞により始動条件(第1始動条件)が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成される特別図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示装置4Aでは、第1始動条件が成立した後、例えば第1特別図柄表示装置4Aによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに、特別図柄の可変表示を開始するための開始条件(第1開始条件)が成立したとして、特別図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄表示装置4Bは、普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞により始動条件(第2始動条件)が成立したことに基づいて行われる特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成される特別図柄の可変表示を行う。第2特別図柄表示装置4Bでは、第2始動条件が成立した後、例えば第2特別図柄表示装置4Bによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに、特別図柄の可変表示を開始するための開始条件(第2開始条件)が成立したとして、特別図柄の可変表示が開始される。ここで、普通可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示装置20による普通図ゲームで表示結果が所定の当り図柄となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにより行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始した後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されると、第1特別可変入賞球装置7Aを開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態となる。この実施の形態では、「3」あるいは「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、それ以外の数字を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第1特別可変入賞球装置7Aの開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
他方、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたときには、第2特別可変入賞球装置7Bを開閉させることによる大当り遊技状態となる。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置7Bの開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。ここで、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたときとは異なる所定期間(例えば45秒)あるいは所定個数(例えば15個)の入賞球が発生するまでの期間において第2特別可変入賞球装置7Bが開成され、その後に閉成するラウンドを所定の上限回数(例えば20ラウンド)まで繰り返すことができるようにしてもよい。
このように、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bでは、互いに異なる開始条件が成立したことに基づいて特図ゲームが開始される。そして、第1特別図柄表示装置4Aにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたとき、及び第2特別図柄表示装置4Bにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたときには、第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにおける開閉板の開閉動作による大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態では、「3」を示す特別図柄を通常大当り図柄とし、「7」を示す特別図柄を確変大当り図柄とする。特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄が停止表示されたときは、所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる高確率状態となる。この高確率状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。さらに、高確率状態では、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。
他方、特図ゲームにおける可変表示結果として通常大当り図柄が停止表示されたときには通常大当りとなる。この通常大当りとなったときには、大当り遊技状態が終了した後に確変制御が行われないため、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は向上しない。なお、通常大当りとなって大当り遊技状態が終了した後には、その通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、または、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなるまで、高確率状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となるようにしてもよい。時短制御が行われる時間短縮状態では、各特図ゲームにて大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は通常遊技状態と同一であるが、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。
高確率状態と時間短縮状態では、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加する。このように、高確率状態や時間短縮状態では、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態となる。ここで、時間短縮状態では、確変制御が行われず、特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される確率は通常遊技状態のときと同じであるので、高確率状態の方が時間短縮状態よりも遊技者にとって有利である。
また、例えば第1特別図柄表示装置4Aでは「0」〜「9」の数字を示す10種類の図柄を特別図柄として可変表示を行う一方、第2特別図柄表示装置4Bでは「A」〜「J」のアルファベットを示す10種類の図柄を特別図柄として可変表示を行ってもよい。あるいは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの各々が、互いに異なるモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を特別図柄として可変表示してもよい。
第1及び第2画像表示装置5A、5Bは、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画像表示を行うものであればよい。第1画像表示装置5Aの表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、例えば「左」、「中」、「右」の3つに分割された表示領域としての可変表示部DL、DC、DRにて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。第2画像表示装置5Bの表示画面では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、可変表示部DL、DC、DRにて各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。
第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示(例えば切替表示やスクロール表示)が開始された後、第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときには、第1画像表示装置5Aにおける各可変表示部DL、DC、DRにて確定図柄となる飾り図柄(確定飾り図柄)が停止表示(導出表示)されることで、飾り図柄の変動が停止する。第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときには、第2画像表示装置5Bにおける各可変表示部DL、DC、DRにて確定飾り図柄が導出表示されることで、飾り図柄の変動が停止する。また、第1及び第2画像表示装置5A、5Bでは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示が行われているときに、様々な演出態様のいずれかによる演出表示を行うことができる。
この実施の形態では、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、「0」〜「9」の数字を示す10種類の飾り図柄が可変表示される一方、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、「A」〜「J」のアルファベットを示す10種類の飾り図柄が可変表示されるものとする。なお、第1画像表示装置5Aと第2画像表示装置5Bでは、同じ図柄の組合せからなる飾り図柄を可変表示してもよい。あるいは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの各々が、互いに異なるモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を飾り図柄として可変表示してもよい。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合、すなわち大当り発生時には、その特図ゲームと対応して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかによって実行される飾り図柄の可変表示の表示結果として、各可変表示部DL、DC、DRにて同一の飾り図柄が停止表示される。したがって、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかによって実行される飾り図柄の可変表示の表示結果として、各可変表示部DL、DC、DRにて同一の飾り図柄が停止表示されたときには、特定表示結果が導出表示されたとしてパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることになる。
この実施の形態では、具体的な一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「7」を示す確変大当り図柄となる確変大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第1画像表示装置5Aにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「1」、「3」、「5」、「7」または「9」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「1」、「3」、「5」、「7」または「9」を示す図柄は、確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)として用いられる。また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「3」を示す通常大当り図柄となる通常大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第1画像表示装置5Aにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「0」、「2」、「4」、「6」または「8」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「0」、「2」、「4」、「6」または「8」の数字を示す図柄は、通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)として用いられる。
さらに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「7」を示す確変大当り図柄となる確変大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「B」、「D」、「F」、「H」または「J」のアルファベットを示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第2画像表示装置5Bにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「B」、「D」、「F」、「H」または「J」を示す図柄は、確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)として用いられる。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「3」を示す通常大当り図柄となる通常大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「A」、「C」、「E」、「G」または「I」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「A」、「C」、「E」、「G」または「I」の数字を示す図柄は、通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)として用いられる。
第1画像表示装置5Aには、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(第1始動入賞記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアDHが設けられている。特別図柄始動記憶表示エリアDHでは、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、通常青色であった表示を赤色表示に変化させる。この場合、飾り図柄の表示エリア(可変表示部DL、DC、DR)と特別図柄始動記憶表示エリアDHとを区分けして設けることで、飾り図柄の可変表示中も第1保留記憶数が表示された状態とすることができる。なお、特別図柄始動記憶表示エリアDHを飾り図柄の表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中には第1保留記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、第1保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)が、第1画像表示装置5Aとは別個に設けられてもよい。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に開放状態に保たれる。そして、遊技領域を流下する遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞すると、その遊技球が各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる第1始動入賞口スイッチによって検出されることにより、第1始動条件が成立する。普通可変入賞球装置6Bは、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成されている。普通可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示装置20による普通図柄の可変表示(普通図ゲーム)で表示結果が所定の当り図柄となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる第2始動入賞口スイッチによって検出され、その検出により第2始動条件が成立する。
第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bはそれぞれ、図示せぬソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備えて構成される。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、閉成した状態にある。他方、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにて開閉板が開成しているときに入賞領域に遊技球が入賞した場合には、所定の大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定数の賞球の払出が行われる。
始動入賞記憶表示器22は、例えばLED等から構成され、第2特図保留記憶部121B(図7)の記憶内容に基づき、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞して第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための始動条件(第2始動条件)が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動表示を開始するための開始条件(第2開始条件)が成立していない始動入賞記憶数(第2保留記憶数)を表示する。例えば、始動入賞記憶表示器22では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数に対応した個数のLEDが点灯される。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6B、第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7B等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような電源基板10、主基板11、演出制御基板12といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13や、電源基板10から主基板11を介して供給される電力をパチンコ遊技機1の各部位へと中継するための電源中継基板14なども搭載されている。主基板11と演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば演出制御信号の信号線やストローブ信号を送受信するための演出制御INT信号の信号線などが配線されている。なお、演出制御基板12は、表示制御基板や音声制御基板、ランプ制御基板といった複数の独立した基板によって構成されてもよいし、これらをまとめた1つの基板として構成されてもよい。その他、パチンコ遊技機1の背面には、払出制御基板、情報端子基板などといった、各種の制御基板が配置されている。
電源基板10は、主基板11、演出制御基板12及び払出制御基板等の各制御基板と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品が使用する電圧を生成する。例えば、電源基板10では、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12V及びDC+5Vを生成する。また、電源基板10には、バックアップ電源となるコンデンサが設けられていてもよい。このコンデンサは、例えばDC+5Vの電源ラインから充電されるものであればよい。
例えば、電源基板10は、交流電源からの交流電圧をAC24Vに変換するトランスや、AC24VからVSL(+30V)の直流電圧を生成する整流回路、VSLに基づいてDC+21V、DC+12V及びDC+5Vを生成するDC−DCコンバータなどを備えている。そして、DC−DCコンバータの入力側に比較的大容量のコンデンサを接続しておくことで、外部からパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止したときに、DC+30V、DC+21V、DC+5V等の直流電圧が、比較的緩やかに低下する。電源基板10から出力された電源電圧は、主基板11を経由して電源中継基板14に入力され、電源中継基板14から演出制御基板12や払出制御基板などの各制御基板に供給される。
また、電源基板10は、電源監視回路としての電源監視用ICを備えていてもよい。例えば、電源監視用ICは、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって、パチンコ遊技機1への電力供給停止の発生を検出するものであればよい。具体的な一例として、電源監視用ICは、VSL電圧が所定値(例えば+22V)以下になると、電力供給の停止が生じるとして電源断信号を出力する。電源監視用ICからの電源断信号は、主基板11などに供給される。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bを構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにおける特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示装置20の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示装置20における普通図柄の可変表示を制御する。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝達するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられている。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3は、この実施の形態で用いられる表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
この実施の形態では、表示制御コマンドとして、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、第1及び第2可変表示開始コマンド、第1及び第2表示結果通知コマンド、第1及び第2可変表示終了コマンド、第1及び第2デモ表示コマンド、第1及び第2電源復旧コマンドなどが、予め用意されている。その他、大当り開始コマンドや大当りラウンド数通知コマンド、大当り終了コマンド、可変表示進行停止コマンド、可変表示進行再開コマンド、保留記憶数通知コマンドなども、予め用意されている。
図3に示す例において、コマンド8000H〜80XXHは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される第1可変表示開始コマンドである。なお、XXHは不特定の16進数であるであることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。コマンド8100H〜81XXHは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される第2可変表示開始コマンドである。第1及び第2可変表示開始コマンドは、例えば特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である特別図柄の総可変表示時間や、特図ゲームによる可変結果の表示が確変大当りとなるか通常大当りとなるかハズレとなるかといった表示結果の種類、さらには、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレとするリーチハズレとするか、リーチとすることなくハズレとなる通常ハズレとするか、などを示すEXTデータを含んでいる。
ここで、リーチとは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRのうち「左」、「右」の可変表示部DL、DRには大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部DCは未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRの全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際には、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の可変表示態様の変化を、リーチ演出表示という。
コマンド90XXHは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として最終的に停止表示(導出表示)される特別図柄の種類を示す第1表示結果通知コマンドである。コマンド91XXHは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて確定特別図柄として最終的に停止表示される特別図柄の種類を示す第2表示結果通知コマンドである。前述のように、特別図柄には通常大当り図柄と、確変大当り図柄と、ハズレ図柄とが含まれており、例えばコマンド9000Hやコマンド9100Hが確変大当り図柄であることを示し、コマンド9001Hやコマンド9101Hが通常大当り図柄であることを示し、コマンド9002Hやコマンド9102Hがハズレ図柄であることを示すといったように、演出制御基板12の側において、第1及び第2表示結果通知コマンドによって特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを識別することが可能となっている。
コマンド9800Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて確定特別図柄を導出表示して特別図柄の可変表示を終了するときに送信される第1可変表示終了コマンドである。コマンド9900Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて確定特別図柄を導出表示して特別図柄の可変表示を終了するときに送信される第2可変表示終了コマンドである。コマンドA000Hは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにて大当りとなったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。例えば、大当り開始コマンドは、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に移行する前に、特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」となったことを報知するためのファンファーレコマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示す大当りラウンド数指示コマンドである。コマンドA200Hは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。
コマンドA800Hは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに送信される可変表示進行停止コマンドである。演出制御基板12の側では、例えば可変表示進行停止コマンドを受信したことに応答して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおける飾り図柄の可変表示の進行を停止(中断)させる。なお、可変表示進行停止コマンドは第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおける飾り図柄の総可変表示時間を延長するための可変表示パターンを指定するものであってもよい。この場合、演出制御基板12の側では、可変表示進行停止コマンドによって指定された可変表示パターンに対応して、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおいて実行中となっている飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの時間を延長し、飾り図柄の可変表示を継続して実行させればよい。コマンドA900Hは、可変表示の進行が停止されている特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示の進行を再び開始させるときに送信される可変表示進行再開コマンドである。演出制御基板12の側では、例えば可変表示進行再開コマンドを受信したことに応答して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにて停止(中断)されていた飾り図柄の可変表示の進行を再開させる。
コマンドB000Hは、第1画像表示装置5Aにおける画像表示等によるデモンストレーション表示(デモ表示)をさせるための第1デモ表示コマンドであり、コマンドB100Hは、第2画像表示装置5Bにおける画像表示等によるデモンストレーション表示(デモ表示)をさせるための第2デモ表示コマンドである。コマンドC0XXHは、第1画像表示装置5Aに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアDHにて入賞表示を行うために、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数となる第1保留記憶数(第1特別図柄表示装置4Aによる可変表示の保留記憶数)を通知する保留記憶数通知コマンドである。コマンドFD00H、FE00Hは、パチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後、電源電圧が復旧したときに主基板11から演出制御基板12に宛てて送信可能となり、電力供給が再開されたことを示す第1及び第2電源復旧コマンドである。ここで、第1電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して送信され、第1画像表示装置5Aに対応して所定の電源復旧時画像を表示するためのコマンドとなっている。第2電源復旧コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して送信され、第2画像表示装置5Bに対応して所定の電源復旧時画像を表示するためのコマンドとなっている。
主基板11は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107などを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数の生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output)ポート105を含んでいる。スイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させる。図4は、主基板11の側にてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、確変判定用の乱数値MR4、ハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値MR5を示す数値データを、カウント可能に制御する。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によって、乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
大当り判定用の乱数値MR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を大当り遊技状態とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、大当り判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を大当りとするかハズレとするかの判定を行うために用いられる。リーチ判定用の乱数値MR2は、特図ゲームにて確定特別図柄が大当り図柄とならない場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのか、リーチとすることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのかを判定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「0」〜「1530」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間や第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれにおける飾り図柄の可変表示態様などを、予め用意された複数の可変表示パターンのいずれかに対応して決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「0」〜「108」の範囲の値をとる。確変判定用の乱数値MR4は、特図ゲームにて大当りとする旨の判定がなされたときに、確変大当りとするか通常大当りとするかを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「9」の範囲の値をとる。すなわち、確変判定用の乱数値MR4は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行うために用いられる。ハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値MR5は、特図ゲームにてハズレとする旨の判定がなされたときに、確定特別図柄として導出表示する図柄を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「399」の範囲の値をとる。
ROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。判定テーブルとしては、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として可変表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、大当りとするときに確変大当りとするか通常大当りとするかを判定するために参照される確変判定テーブルなどが含まれている。
また、ROM101に記憶される決定テーブルには、特図ゲームでの可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定するための確定図柄決定テーブル、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームや第1及び第2画像表示装置5A、5Bによる飾り図柄の可変表示における図柄等の可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブルなどが含まれている。ROM101に記憶される確定図柄決定テーブルの一例としては、ハズレ図柄に含まれる特別図柄の図柄番号と、ハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値MR5と、を対応付ける選択データから構成されたハズレ時確定特別図柄決定テーブルなどが含まれている。
ROM101に記憶される可変表示パターン決定テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする選択データなどから構成されていればよい。この実施の形態では、特別遊技状態や特定遊技状態以外の通常遊技状態において飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレとなる組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、通常ハズレパターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後に大当りとなることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するリーチハズレ用の可変表示パターンとして、リーチハズレパターンが複数種類用意されている。特図ゲームにて大当り図柄を確定特別図柄として導出表示するとともに大当り組合せの飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとしては、大当りパターンが複数種類用意されている。可変表示パターン決定テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、特別図柄の可変表示時間を示すデータや、第1及び第2可変表示開始コマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。
図5は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル110の構成例を示している。可変表示パターンテーブル110は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、特別図柄の総可変表示時間と、第1及び第2可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御データとを対応付ける設定データなどから構成されている。この実施の形態では、例えば確変大当りや通常大当りといった大当りに対応する可変表示パターンとして、可変表示パターンA(大当り)〜J(大当り)の大当りパターンが用意されている。また、リーチハズレに対応する可変表示パターンとしては、可変表示パターンA(ハズレ)〜J(ハズレ)のリーチハズレパターンが用意されている。通常ハズレに対応する可変表示パターンとしては、可変表示パターンK(ハズレ)〜M(ハズレ)の通常ハズレパターンが用意されている。
可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図6(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111と、図6(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112と、図6(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113とが、ROM101の所定領域などに格納されている。
図6(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111は、飾り図柄の可変表示結果を大当りとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として発生する数値データに基づいて、複数種類ある大当りパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。図6(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112は、飾り図柄の可変表示結果をリーチハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として発生する数値データに基づいて、複数種類あるリーチハズレパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。図6(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113は、飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として乱数回路104等にて発生する数値データに基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。
ここで、大当り時パターン決定テーブル111と、リーチハズレ時パターン決定テーブル112とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対する可変表示パターン決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。すなわち、特図ゲームあるいは飾り図柄の可変表示における表示結果がリーチハズレとなるか、大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、表示結果が大当りとなる確率は、特図ゲーム中に出現するリーチの種類に応じて異なるものとなる。このように、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
図2に示すRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図7に示すような遊技制御用データ保持エリア120が設けられている。また、RAM102の少なくとも一部は、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の少なくとも一部の内容は保存される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているものとする。図7に示す遊技制御用データ保持エリア120は、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bと、第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bと、遊技制御フラグ設定部123と、遊技制御タイマ設定部124と、遊技制御カウンタ設定部125とを備えている。
第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bはそれぞれ、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのうちのいずれかに遊技球が入賞して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを実行するための始動条件(第1及び第2始動条件のいずれか)が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件(第1及び第2開始条件のいずれか)が成立していない特図ゲームに関する保留情報を、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して記憶する。例えば、第1特図保留記憶部121Aが普通入賞球装置6Aと対応付けられるとともに第2特図保留記憶部121Bが普通可変入賞球装置6Bと対応付けられ、それぞれが、対応付けられた普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにて可変表示結果として導出表示される確定特別図柄を示すデータを記憶する。遊技制御フラグ設定部123は、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。遊技制御タイマ設定部124は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。遊技制御カウンタ設定部125は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM102とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部123には、例えば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、特別図柄プロセスフラグ(第1及び第2特別図柄プロセスフラグ)、大当りフラグ(第1及び第2大当りフラグ)、確変確定フラグ(第1及び第2確変確定フラグ)、デモ表示フラグ(第1及び第2デモ表示フラグ)、復旧時フラグ(第1及び第2復旧時フラグ)などが設けられている。その他、遊技制御フラグ設定部123には、確変中フラグや可変表示進行停止フラグ、バックアップフラグ、パリティフラグなどが設けられている。
第1及び第2特別図柄プロセスフラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して実行される第1及び第2特別図柄プロセス処理(図12のステップS26、S27)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第1及び第2大当りフラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。第1及び第2確変確定フラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果を確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、確変確定フラグはクリアされてオフ状態になる。
第1デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して第1デモ表示コマンドの送信が行われたときにオン状態にセットされる一方で、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始されるときに、クリアされてオフ状態となる。第2デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して第2デモ表示コマンドの送信が行われたときにオン状態にセットされる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始されるときに、クリアされてオフ状態となる。第1及び第2復旧時フラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、電力供給停止時におけるパチンコ遊技機1の制御状態が復旧されるときにオン状態にセットされる。他方、第1及び第2復旧時フラグはそれぞれ第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに対応して、対応する特別図柄表示装置による特図ゲームが実行されてされていないときに特図ゲームを開始するための開始条件が成立しない場合や、特図ゲームを開始するための開始条件が成立したときに、クリアされてオフ状態となる。
確変中フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに第1確変確定フラグがオンとなっていることに対応して、オン状態にセットされる。また、確変中フラグは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに第2確変確定フラグがオンとなっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、確変中フラグは、例えば確変カウンタにおけるカウント値が「0」になったときなど、高確率状態を終了するときに、クリアされてオフ状態となる。
可変表示進行停止フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなったときに第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が行われている場合、あるいは第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなったときに第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が行われている場合に、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときに可変表示進行停止フラグがオンとなっている場合には、可変表示進行停止フラグがクリアされてオフ状態となる。
バックアップフラグは、パチンコ遊技機1における前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたか否かを指示する。例えば、バックアップフラグの値として「55H」が設定されているときにはバックアップあり(オン状態)を示す一方、「55H」以外の値が設定されているときにはバックアップなし(オフ状態)を示している。パリティフラグは、パチンコ遊技機1における電力供給停止時において、割込処理の実行を禁止する割込禁止状態であるか、割込処理の実行を許可する割込許可状態であるかを示す割込状態情報が記憶される。そして、パチンコ遊技機1における電力供給が再開されたときに、パリティフラグの値として保存されている割込状態情報に基づいて、電力供給が停止したときの割込禁止状態または割込許可状態が復旧される。
遊技制御タイマ設定部124には、例えば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、可変表示時間タイマ(第1及び第2可変表示時間タイマ)などが設けられている。第1可変表示時間タイマは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。第2可変表示時間タイマは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。例えば、第1及び第2可変表示時間タイマはそれぞれ、特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、第1可変表示時間タイマには、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。第2可変表示時間タイマには、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。
遊技制御カウンタ設定部125には、例えば確変カウンタなどが設けられている。確変カウンタは、確変制御が行われる高確率状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了するときなどに、高確率状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数(例えば「100」)を示すデータが、確変中可変表示回数初期値として設定される。そして、高確率状態にて可変表示結果がハズレとなる特図ゲームが実行されるごとに、確変カウンタにおけるカウント値が更新(例えば1減算)される。また、遊技制御カウンタ設定部125は、第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞に基づく保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)をカウントする第1保留記憶数カウンタと、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞に基づく保留データの数である保留記憶数(第2保留記憶数)をカウントする第2保留記憶数カウンタとを備えていてもよい。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板である。図2に示すように、演出制御基板12には、演出制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、表示制御部133と、音制御部134と、ランプ制御部135とが搭載されている。なお、演出制御基板12には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられていてもよい。演出制御基板12には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bやスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9への配線が接続されている。
演出制御用CPU130は、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131に格納されたプログラムに従って動作し、主基板11からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU130は、受信した演出制御コマンドに従って、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示制御や、発光体の点灯/消灯制御、音声出力制御、可動演出装置の駆動制御等の各種制御を行う。例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示制御を実行する際に、演出制御用CPU130は、表示制御コマンドに応じた指令を表示制御部133に与える。また、演出制御用CPU130は、例えば演出制御基板12に搭載されたランダムカウンタ(図示せず)による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、演出の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データをカウントさせる。
図2に示すROM131には、プロセスタイマ設定値と演出制御実行テーブルの組合せが複数集まったデータで構成されたプロセスデータが格納されている。各演出制御実行テーブルには、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示画面における表示演出の内容を示すデータからなる表示制御実行データと、遊技効果ランプ9等による演出内容を示すデータからなるランプ制御実行データと、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容を示すデータからなる音制御実行データとが含まれている。プロセスタイマ設定値は、直後に続く表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データと対応付けられ、各データに基づく演出制御がなされる時間を示すデータであればよい。表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データには、例えば、表示制御部133への描画指示、ランプ制御部135への発光パターン(ランプパターン)指示、音制御部134への音声パターン指示を示すデータが設定されている。
例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに表示される画像のフレーム周波数が30Hzである場合には、プロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値に、33.3msの倍数の値を設定する。すなわち、演出制御用CPU130は、33.3msを単位として、表示制御部133に対する描画指示、ランプ制御部135に対する発光動作の切り替え指示、音制御部134に対する音声出力動作の切り替え指示などを行うことができる。その他にも、ROM131には、演出の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM131は、主基板11からの第1及び第2可変表示開始コマンドのいずれかで指定された可変表示パターンや第1及び第2表示結果通知コマンドで通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類などに基づいて演出制御用CPU130が演出に関する各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。
図2に示すRAM132には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける表示状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような表示制御用データ保持エリア150が設けられている。ここで、演出制御基板12に搭載されたRAM132は、主基板11に搭載されたRAM102とは異なり、バックアップがなされていない。すなわち、RAM132の内容は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止されると、保存されずに消失する。図8に示す表示制御用データ保持エリア150は、第1及び第2確定飾り図柄記憶部151、152と、表示制御フラグ設定部153と、表示制御タイマ設定部154と、表示制御カウンタ設定部155とを備えている。
第1及び第2確定飾り図柄記憶部151、152は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示にて可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄を示すデータを記憶する。表示制御フラグ設定部153は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示状態や主基板11から送信された表示制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。表示制御タイマ設定部154は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでの表示制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。表示制御カウンタ設定部155は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでの表示制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM132とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
表示制御フラグ設定部153には、例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して、電源投入時フラグ(第1及び第2電源投入時フラグ)、可変表示開始フラグ(第1及び第2可変表示開始フラグ)、可変表示中フラグ(第1及び第2可変表示中フラグ)、可変表示終了フラグ(第1及び第2可変表示終了フラグ)、大当り開始フラグ(第1及び第2大当り開始フラグ)、大当り中表示フラグ(第1及び第2大当り中表示フラグ)、デモ表示設定フラグ(第1及び第2デモ表示設定フラグ)、デモ表示待ちフラグ(第1及び第2デモ表示待ちフラグ)及びデモ表示中フラグ(第1及び第2デモ表示中フラグ)などが設けられている。その他、表示制御フラグ設定部153には、ラウンド数通知済みフラグ、進行停止中フラグ及び大当り終了フラグなどが設けられている。
第1及び第2電源投入時フラグは、演出制御基板12への電力供給が開始されたことを示すものである。例えば、第1及び第2電源投入時フラグは、演出制御基板12への電力供給が開始されたときにオン状態にセットされる。また、オン状態となっている第1電源投入時フラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドや第1デモ表示コマンドを受信したときに、クリアされてオフ状態となる。オン状態となっている第2電源投入時フラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドや第2デモ表示コマンドを受信したときに、クリアされてオフ状態となる。
第1可変表示開始フラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第2可変表示開始フラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第1可変表示中フラグは、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第1可変表示終了コマンドを受信したときにクリアされてオフ状態となる。第2可変表示中フラグは、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第2可変表示終了コマンドを受信したときにクリアされてオフ状態となる。
第1可変表示終了フラグは、主基板11からの第1可変表示終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの第1可変表示開始コマンドや第1デモ表示コマンドを受信した場合、あるいは第1可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11から大当り開始コマンドを受信した場合に、クリアされてオフ状態となる。第2可変表示終了フラグは、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第2可変表示開始コマンドや第2デモ表示コマンドを受信した場合、あるいは第2可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合に、クリアされてオフ状態となる。
第1大当り開始フラグは、第1可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合にオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が開始されることを報知する画像の表示などの設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第2大当り開始フラグは、第2可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合にオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が開始されることを報知する画像の表示などの設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。
第1大当り中表示フラグは、第1大当り開始フラグがクリアされるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの大当り終了コマンドを受信した後、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第1画像表示装置5Aに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。第2大当り中表示フラグは、第2大当り開始フラグがクリアされるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの大当り終了コマンドを受信した後、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第2画像表示装置5Bに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示設定フラグは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aに所定のデモンストレーション画像(デモ画像)を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示設定フラグは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bに所定のデモンストレーション画像(デモ画像)を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信した後、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにオン状態にセットされる。そして、オン状態となっている第1デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したときや、待ち時間が経過して第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるときにクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信した後、第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにオン状態にセットされる。そして、オン状態となっている第2デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときや、待ち時間が経過して第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示中フラグは、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始されることに対応してクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示中フラグは、第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始されることに対応してクリアされてオフ状態となる。
ラウンド数通知済みフラグは、主基板11からの大当りラウンド数指示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態における各ラウンドにて第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかに表示させるラウンド中画像の設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。大当り終了フラグは、主基板11からの大当り終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
表示制御タイマ設定部154には、例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して、可変表示制御タイマ(第1及び第2可変表示制御タイマ)やデモ表示待ちタイマ(第1及び第2デモ表示待ちタイマ)、デモ表示制御タイマ(第1及び第2デモ表示制御タイマ)などが設けられている。第1可変表示制御タイマは、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示時間を、演出制御基板12の側にて計測するためのものである。第2可変表示制御タイマは、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示時間を、演出制御基板12の側にて計測するためのものである。例えば、第1及び第2可変表示制御タイマはそれぞれ、飾り図柄の可変表示が開始された後、経過時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。
第1デモ表示待ちタイマは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してからの経過時間を計測するためのものである。例えば、第1デモ表示待ちタイマには、第1デモ表示コマンドを受信したときに、所定のタイマ初期値が設定される。このときに設定されるタイマ初期値は、例えば第1デモ表示コマンドを受信してから第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間に対応して予め定められたタイマ値であってもよい。この場合には、第1デモ表示待ちタイマがタイムアウトしたタイミングで、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像が表示される。あるいは、第1デモ表示待ちタイマは、第1デモ表示コマンドを受信したときに初期化された後、定期的にタイマ値がカウントアップされることにより経過時間を計測するものであってもよい。この場合には、第1デモ表示待ちタイマにおけるタイマ値が第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間に対応した所定の基準値に達したか否かを判定することにより、待ち時間が経過したか否かを判定することができる。第2デモ表示待ちタイマは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信してからの経過時間を計測するためのものである。第1デモ表示制御タイマは、第1画像表示装置5Aにおけるデモンストレーション画像の表示時間を計測するためのものである。第2デモ表示制御タイマは、第2画像表示装置5Bにおけるデモンストレーション画像の表示時間を計測するためのものである。
図2に示す表示制御部133は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに画像を表示させるためのデータ処理などを実行する。例えば、表示制御部133は、図9に示すように、VDP(Video Display Processor)140と、CGROM141と、VRAM142と、LCD駆動回路143A、143Bを備えて構成される。なお、VDP140、CGROM141、VRAM142は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して複数設けられていてもよいし、1つずつの構成とされてもよい。
VDP140は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに画像表示を行わせるための表示制御機能及び高速描画機能を有し、演出制御用CPU130からの描画命令に従った画像処理を実行する。また、演出制御用CPU130とは独立した二次元アドレス空間を持ち、そこにVRAM142をマッピングしている。例えば、VDP140は、CGROM141から読み出したデータに従って画像データを生成し、VRAM142上に展開する。そして、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに対してR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して設けられたLCD駆動回路143A、143Bに出力する。具体的な一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、第1及び第2画像表示装置5A、5Bはそれぞれ、VDP140からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
CGROM141は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM141には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに表示される中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。VRAM142は、VDP140によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。LCD駆動回路143A、143Bはそれぞれ、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに対応して設けられ、VDP140から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのうちで対応するものに出力することで、画像を表示させるためのものである。
図2に示す音制御部134は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理などを実行する。例えば、音制御部134は、音声ICと、音声ROMと、音声RAMと、DACと、オーディオアンプと、ボリュームとを備えて構成される。音声ICは、演出制御用CPU130からの指令に従って音声や効果音を発生するための音声信号を生成する。音声ROMは、スピーカ8L、8Rによる音声の出力に用いられる複数種類の音声データ等を記憶する。音声RAMは、音声ICが音声ROMから読み出した音声データを展開するためのワークメモリとして用いられる。DACは、音声ICから出力されるデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換する。オーディオアンプは、DACから出力されるアナログ音声信号を増幅してスピーカ8L、8Rに供給する。ボリュームは、オーディオアンプから出力されるアナログ音声信号の出力レベルを設定されている音量に応じたレベルにする。
ランプ制御部135は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光体に点灯/消灯動作を実行させるための信号処理などを実行する。例えば、ランプ制御部135は、遊技効果ランプ9に信号を出力するためのランプ駆動回路や、装飾用LEDに信号を出力するためのLED駆動回路などを備えて構成される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図10は、CPU103によって実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
すなわち、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。ここで、この実施の形態で用いられているCPU103には、マスク可能な割込(INT)のモードとして、以下に示すような割込モード0〜2からなる3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU103は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0では、割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPU103の内部データバス上に送出する。よって、CPU103は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU103は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1は、割込が受け付けられると、常に0038H番地に飛ぶモードである。割込モード2は、CPU103の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、遊技制御メイン処理のステップS2において、CPU103は割込モード2に設定される。
ステップS3の処理に続いて、CPU103は、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)などの設定(初期化)を行った後(ステップS5)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
そして、バックアップフラグがオンとなっているか否かをチェックすることにより、電力供給停止時にRAM102のデータ保護処理が行われたか否かを確認する(ステップS7)。この実施の形態では、不測の電力供給停止が生じた場合には、RAM102のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップなしを確認したら(ステップS7;No)、CPU103は初期化処理を実行するために、ステップS10の処理に進む。
バックアップフラグの状態は、電力供給停止時にRAM102の遊技制御フラグ設定部123に設定される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているので、電力供給停止が発生した場合でも、遊技制御フラグ設定部123の内容は保存されることになる。ステップS7では、例えば、バックアップフラグの値として「55H」がバックアップRAM領域に設定されていればバックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。
ステップS7にてバックアップフラグがオンであるときには(ステップS7;Yes)、RAM102のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS8)。例えば、CPU103は、RAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM102の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
不測の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、RAM102のデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場合には(ステップS8;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行するために、ステップS10の処理に進む。他方、チェック結果が正常であれば(ステップS8;Yes)、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS9)。
ステップS10〜S13の処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを初期化するための初期化処理である。この初期化処理では、CPU103は、まず、RAM102のクリア処理を実行する(ステップS10)。また、RAM102における所定の作業領域に対して初期値を設定するなどの設定処理も行われる(ステップS11)。さらに、演出制御基板12及び払出制御基板等のサブ側の制御基板を初期化するための初期化コマンドを送信する(ステップS12)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU103に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS13)。例えば、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
こうして初期化処理の実行が完了すると、ステップS14〜S16の処理を繰り返し実行するループ処理が実行される。このループ処理では、割込禁止状態とされた後に(ステップS14)、乱数更新処理が実行され(ステップS15)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS16)。ステップS15の乱数更新処理では、例えば図4に示す乱数値MR1〜MR5などといった、主基板11の側でカウントされる各種の乱数値が更新される。
図11は、遊技状態復旧処理として、図10に示すステップS9にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す遊技状態復旧処理において、CPU103は、まず、スタックポインタの復旧処理を行う(ステップS101)。スタックポインタの値は、後述する電力供給停止時処理(図13)において、バックアップがなされるRAM102の所定領域に退避している。よって、ステップS101では、その領域の値をスタックポインタに設定することによって復旧させる。なお、復旧されたスタックポインタが指す領域(スタック領域)には、電力供給が停止したときにおけるCPU103内のレジスタ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避されていればよい。
続いて、CPU103は、例えばRAM102の遊技制御用データ保持エリア120が備える遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS102)。例えば、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”(後述する可変表示制御処理に対応した値)であるときには、特別図柄の可変表示中に電力供給が停止されたものと判定すればよい。
ステップS102にて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したものと判定されたときには(ステップS102;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドを送信する(ステップS103)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、第1電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
また、ステップS103の処理を実行した後、CPU103は、第1確定特別図柄記憶部122Aに格納されているデータを読み出すことにより、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS104)。そして、例えばステップS104にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第1表示結果通知コマンドを送信する(ステップS105)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第1表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。
電力供給停止が発生したときに第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないと判定されたときには(ステップS102;No)、ステップS103〜S105の処理をスキップする。これにより、第1電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合に限り、電力供給が復旧したときに演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
この後、CPU103は、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106にて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したものと判定されたときには(ステップS106;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドを送信する(ステップS107)。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、第2電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
また、ステップS107の処理を実行した後、CPU103は、第2確定特別図柄記憶部122Bに格納されているデータを読み出すことにより、第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS108)。そして、例えばステップS108にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第2表示結果通知コマンドを送信する(ステップS109)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第2表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。
電力供給停止が発生したときに第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないと判定されたときには(ステップS106;No)、ステップS107〜S109の処理をスキップする。これにより、第2電源復旧コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合に限り、電力供給が復旧したときに演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
続いて、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS110)。また、CPU103は、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1及び第2復旧時フラグをオン状態にセットする(ステップS111)。そして、CPU103は、バックアップフラグをクリアして(ステップS112)、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグをオフ状態とする。これにより、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しないようにすることができる。加えて、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、CPU103内の各種レジスタ(例えば、IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタなど)に設定することによりレジスタ値を復元する(ステップS113)。
この後、パリティフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS114)、オフであるときには(ステップS114;No)、割込許可状態にする(ステップS115)。これに対して、パリティフラグがオンであるときには(ステップS114;Yes)、ステップS115の処理を実行せずに、割込禁止状態とする。続いて、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS116)。
図12は、CPU103にてタイマ割込みが発生する毎に実行される遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す遊技制御割込処理において、CPU103は、まず、電力供給停止時処理を実行する(ステップS21)。電力供給停止時処理では、電源基板10から伝送される電源断信号をチェックするなどして、電力供給停止が生じるか否かの判定が行われ、電力供給停止時にはRAM102の記憶保護処理などが実行される。電力供給停止時処理からリターンした場合には、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS22)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS23)。この後、例えば図4に示す乱数値MR1〜MR5などといった、主基板11の側でカウントされる各種の乱数値を更新する乱数更新処理(ステップS24)が実行される。なお、乱数回路104によって生成されたハードウェア乱数としての乱数のみが使用され、なおかつ、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS24の処理が実行されなくてもよい。
乱数更新処理に続いて、CPU103は、始動入賞処理を実行する(ステップS25)。始動入賞処理では、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞が検出されたときに、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを乱数回路104等から抽出して、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bのいずれかに記憶させる処理などを実行する。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS26)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値を遊技状態に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aにおける表示動作の制御や第1特別可変入賞球装置7Aの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。第1特別図柄プロセス処理に続いて、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS27)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値を遊技状態に応じて更新し、第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や第2特別可変入賞球装置7Bの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行することにより(ステップS28)、普通可変入賞球装置6Bに対応して設けられた普通図柄表示装置20における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御の設定などを可能とする。また、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS29)。さらに、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート105に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS30)。この情報出力処理では、主基板11から所定の情報端子基板に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送信も行われる。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御や第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにおける開閉板の開閉制御を行う(ステップS31)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS32)。
図13は、電力供給停止時処理として、図12に示すステップS21にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す電力供給停止時処理において、CPU103は、まず、電源基板10から伝送される電源断信号の状態をチェックするなどして、電源電圧の低下が検出されたか否かを判定する(ステップS41)。このとき、電源電圧の低下が検出されなければ(ステップS41;No)、そのまま電力供給停止時処理を終了して、図12に示す遊技制御割込処理にリターンする。
これに対して、電源電圧の低下が検出されたときには(ステップS41;Yes)、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をRAM102に設けられた所定の退避領域に退避する(ステップS42)。続いて、CPU103が割込禁止状態となっているか割込許可状態となっているかを示す割込フラグを、パリティフラグにコピーする(ステップS43)。パリティフラグは、RAM102の遊技制御フラグ設定部123に設けられているので、電力供給停止が生じても、その内容が保存される。
この後、例えばBCレジスタやDEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタなどといった、CPU103の内部レジスタが保持する値を、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS44)。これに続いて、スタックポインタの値も、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS45)。次に、例えばバックアップフラグの値を「55H」に設定するなどして、バックアップフラグをオン状態にセットする(ステップS46)。
そして、例えばRAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなど、チェックデータの作成を行う(ステップS47)。こうして作成されたチェックデータは、例えばRAM102のチェックサムバッファなどといった、RAM102の所定領域に格納される(ステップS48)。続いて、CPU103は、所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することにより(ステップS49)、以後、RAM102へのアクセスを休止する。これにより、電力供給の停止に伴ってプログラムの暴走が生じても、RAM102の記憶内容が破損されることを防止できる。さらに、CPU103は、I/Oポート105に含まれる所定の出力ポートにクリアデータである「00」をセットするなどのクリア処理を実行した後(ステップS50)、待機状態(ループ処理)に入る。
図14は、始動入賞処理として、図12に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この始動入賞処理において、CPU103は、まず、各入賞口スイッチ70に含まれて普通入賞球装置6Aへの入賞球を検出する第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS121)。遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞して第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS121;Yes)、遊技制御用データ保持エリア120に設けられた第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数が上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS122)。ここで、第1保留記憶数が遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされる場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を第1特図保留記憶部121Aにおける記憶数の上限値に対応して予め定められた基準値と比較して、その基準値に達しているか否かを判定するようにすればよい。
第1特図保留記憶部121Aにおける第1保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS122;No)、例えば第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞に基づく保留記憶数をカウントするために遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1加算するなどして、第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数を1加算する(ステップS123)。また、乱数回路104等により更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(ステップS124)。CPU103は、このとき抽出した乱数値MR1を示す数値データを、第1特別図柄表示装置4Aに対応して設けられた第1特図保留記憶部121Aにおける空エントリの先頭にセットすることで格納する(ステップS125)。この際には、例えばステップS123にて1加算した第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に対して保留記憶数コマンドを送信するための設定を行う(ステップS126)。
ステップS121にて第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオフ状態である場合(ステップS121;No)や、ステップS122にて第1特図保留記憶部121Aにおける保留記憶数が上限値に達しているとき(ステップS122;Yes)、あるいは、ステップS126の処理を実行した後には、例えば各入賞口スイッチ70に含まれて普通可変入賞球装置6Bへの入賞球を検出する第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS127)。遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞していないために第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS127;No)、始動入賞処理を終了する。
他方、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞して第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS127;Yes)、遊技制御用データ保持エリア120に設けられた第2特図保留記憶部121Bにおける保留データの数である第2保留記憶数が上限値に達しているか否かを判定する(ステップS128)。そして、第2保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS128;Yes)、そのまま始動入賞処理を終了する。他方、ステップS128にて第2特図保留記憶部121Bにおける第2保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS128;No)、例えば第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞に基づく保留記憶数をカウントするために遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1加算するなどして、第2特図保留記憶部121Bにおける保留データの数である第2保留記憶数を1加算する(ステップS129)。また、乱数回路104等によって更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(ステップS130)。CPU103は、このとき抽出した乱数値MR1を示す数値データを、第2特別図柄表示装置4Bに対応して設けられた第2特図保留記憶部121Bにおける空エントリの先頭にセットすることで格納する(ステップS131)。この際には、例えば始動入賞記憶表示器22にて消灯されているLEDのうちの1つ(例えば消灯されているLEDのうち左端のLED)を点灯させるなどして、始動入賞記憶表示器22における表示の変更(点灯)を行う(ステップS132)。
図15は、第1特別図柄プロセス処理として、図12に示すステップS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す第1特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示装置4Aに対応して遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S146の各処理を実行する。
ステップS140の特別図柄通常処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、第1特図保留記憶部121Aに格納された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。ステップS141の可変表示開始時処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示開始時処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間を決定する処理などを含んでいる。ステップS141にて設定された確定特別図柄や特別図柄の可変表示時間に対応して、例えば所定のコマンド送信テーブルに制御データがセットされるなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドや第1表示結果通知コマンドが送信可能に設定される。その後、図12に示すステップS29のコマンド制御処理が実行されることにより、第1可変表示開始コマンドや第1表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
ステップS142の可変表示制御処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示制御処理は、第1特別図柄表示装置4Aに対応して遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1可変表示時間タイマにおけるタイマ値に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間を計測する処理等を含んでいる。ステップS143の可変表示停止時処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示停止時処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが終了することを示す第1可変表示終了コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う処理等を含んでいる。
ステップS144の大入賞口開放前処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理は、第1特別可変入賞球装置7Aにおける開閉板を開閉するなどの大当り動作における初期化処理等を含んでいる。ステップS145の大入賞口開放中処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、第1特別可変入賞球装置7Aにて開閉板を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、第1特別可変入賞球装置7Aにおける1回あたりの開放時間をチェックする処理等を含んでいる。また、ステップS145の大入賞口開放中処理では、第1特別可変入賞球装置7Aによる大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば第1特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。ステップS146の大当り終了処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理は、演出制御基板12に対して大当り遊技状態の終了を指示するための大当り終了コマンドを送信する処理等を含んでいる。
図16は、図15のステップS140にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値が“4”以上となっているか否かを判定するなどして、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているか否かを判定する(ステップS201)。パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているときには(ステップS201;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための開始条件(第1開始条件)が成立しないものと判断して、そのまま特別図柄通常処理を終了する。
他方、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていないときには(ステップS201;No)、例えば遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である第1保留記憶数が、「0」となっているか否かを判定する(ステップS202)。このときには、第1特図保留記憶部121Aの先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)に有効な大当り判定用の乱数値MR1を示す保留データが記憶されているか否かを判定することにより、第1保留記憶数が「0」となっているか否かを判定してもよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS202;No)、第1特図保留記憶部121Aに保留データがあるものと判断して、第1特図保留記憶部121Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1の値を示す数値データを読み出す(ステップS203)。この際には、例えば第1保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1減算するなどして、第1保留記憶数を1減算するとともに、第1特図保留記憶部121Aにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS204)。そして、例えばステップS204にて1減算した第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に対して第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数を通知するための保留記憶数コマンドを送信する設定を行う(ステップS205)。
その後、CPU103は、ステップS203にて読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、第1開始条件が成立した特図ゲームにおける可変表示結果を、確変大当りとするか通常大当りとするかハズレとするかを判定するための大当り・確変判定処理を実行する(ステップS206)。この大当り・確変判定処理を実行した後には、第1デモ表示フラグをクリアするとともに(ステップS207)、第1復旧時フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS208)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を可変表示開始時処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS209)。
また、ステップS202にて保留記憶数が「0」であるときには(ステップS202;Yes)、第1特図保留記憶部121Aに保留データがないものと判断して、第1復旧時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS210)。このとき、第1復旧時フラグがオンであれば(ステップS210;Yes)、第1復旧時フラグをクリアするとともに(ステップS211)、第1デモ表示フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS212)。
ステップS210にて第1復旧時フラグがオフであるときや(ステップS210;No)、ステップS212の処理を実行した後には、第1デモ表示フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS213)。このとき、第1デモ表示フラグがオフであれば(ステップS213;No)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなど、主基板11から演出制御基板12に対して第1デモ表示コマンドを送信する設定を行う(ステップS214)。そして、第1デモ表示フラグをオン状態にセットする(ステップS215)。ステップS213にて第1デモ表示フラグがオンであるときには(ステップS213;Yes)、ステップS214及びS215の処理を実行することなく特別図柄通常処理を終了する。
図17は、図16に示すステップS206にて実行される大当り・確変判定処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す大当り判定処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS301)。ここで、確変中フラグは、パチンコ遊技機1が確変制御により高確率状態(確変中)とされているときにオン状態となっている。確変中フラグがオンとなっているときには(ステップS301;Yes)、予め定められた個数の数値を示す増加判定値データを、特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄を停止表示することを示す判定値データに設定する一方(ステップS302)、確変中フラグがオフとなっているときには(ステップS301;No)、予め定められた個数の数値を示す通常判定値データを、判定値データに設定する(ステップS303)。ここで、増加判定値データは、通常判定値データに比べて多くの個数の数値を含んでいる。そのため、確変中フラグがオンとなっている高確率状態では、大当り遊技状態以外の通常遊技状態に比べて、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと等しくなることで可変表示結果を大当り図柄とする旨の判定がなされる確率が、高められる。
ステップS302、S303のいずれかにて判定値データの設定を行った後、図16のステップS203にて第1特図保留記憶部121Aから読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが、判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS304)。このとき、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと合致しなければ(ステップS304;No)、そのまま大当り・確変判定処理を終了する。他方、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと合致すれば(ステップS304;Yes)、第1大当りフラグをオン状態にセットするとともに(ステップS305)、乱数回路104等によって更新されている確変判定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS306)。ステップS306に続いて、抽出された乱数値MR4を示す数値データが、予め定められた確変判定値データと合致するか否かの判定を行い、合致する場合には(ステップ307;Yes)、第1確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS308)。これに対して、乱数値MR4を示す数値データが確変判定値データと合致しない場合には(ステップS307;No)、第1確変確定フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS309)。
図18は、図15のステップS141にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す可変表示開始時処理を開始すると、CPU103は、まず、第1大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS221)。そして、第1大当りフラグがオンであるときには(ステップS221;Yes)、第1確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS222)。ステップS222にて第1確変確定フラグがオンであるときには(ステップS222;Yes)、複数種類の特別図柄のうちで確変大当り図柄である「7」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS223)。これに対して、ステップS222にて第1確変確定フラグがオフであるときには(ステップS222;No)、複数種類の特別図柄のうちで通常大当り図柄である「3」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS224)。ステップS223、S224のいずれかにて確定特別図柄を決定した後には、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図6(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111を設定する(ステップS225)。
ステップS221にて第1大当りフラグがオフであるときには(ステップS221;No)、複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS226)。例えば、CPU103は、ステップS226において乱数回路104等により更新されているハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出し、ROM101等に予め格納されている確定図柄決定テーブルを参照するなどして、複数のハズレ図柄のいずれかを選択して確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS226の処理を実行した後には、乱数回路104等により更新されているリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS227)。そして、ステップS227にて抽出された乱数値MR2を示す数値データが、予め定められたリーチ判定値データと合致するか否かを判定することにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS228)。ステップS228にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データと合致して可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS228;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図6(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112を設定する(ステップS229)。
他方、ステップS228にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データと合致しないために可変表示態様をリーチとしない旨の判定がなされたときには(ステップS228;No)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS230)。ステップS230にて確変中フラグがオフであるときには(ステップS230;No)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図6(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113を設定する(ステップS231)。
ステップS225、S229、S231のいずれかにてパターン決定テーブルの設定を行った後には、例えば乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS232)。続いて、CPU103は、抽出した可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS225、S229、S231のいずれかにて設定したパターン決定テーブルを参照することにより、可変表示パターンを選択決定する(ステップS233)。また、ステップS230にて確変中フラグがオンであるときには(ステップS230;Yes)、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aによる特別図柄及び飾り図柄の可変表示パターンを、可変表示パターンM(ハズレ)に決定する(ステップS234)。ここで、例えば図5に示すように、可変表示パターンM(ハズレ)における特別図柄及び飾り図柄の総可変表示時間は、図6(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113を参照することにより決定される可変表示パターンK(ハズレ)や可変表示パターンL(ハズレ)における総可変表示時間に比べて、短い時間となっている。したがって、確変中フラグがオンであるときには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。
この後、CPU103は、ステップS223、S224、S226のいずれかにて決定した確定特別図柄を特定可能なデータを、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶させることなどにより、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が特定可能となるように記憶する(ステップS235)。そして、例えばステップS233、S234のいずれかにて決定された可変表示パターンに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドを送信する設定を行う(ステップS236)。また、例えばステップS223、S224、S226のいずれかにて決定した確定特別図柄に対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1表示結果通知コマンドを送信する設定も行われる(ステップS237)。
ステップS237の処理に続いて、CPU103は、今回の特図ゲームにおける可変表示パターンでの特別図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1可変表示時間タイマに設定する(ステップS238)。そして、例えば第1特別図柄表示装置4Aにおける各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させるなどといった、第1特別図柄表示装置4Aにおいて特別図柄の可変表示を開始する設定を行う(ステップS239)。このときには、第1特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS240)。
図19は、図15のステップS143にて実行される可変表示停止時処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す可変表示停止時処理において、CPU103は、まず、第1復旧時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS251)。そして、第1復旧時フラグがオフであるときには(ステップS251;No)、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示と第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行されていると判断して、確定図柄を導出表示させて可変表示を終了するための設定を行う。すなわち、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおける表示動作を制御することにより、確定特別図柄を導出表示させて特別図柄の可変表示を終了させる設定を行う(ステップS252)。また、このときには例えば所定のコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドを送信する設定も行われる(ステップS253)。
他方、ステップS251にて第1復旧時フラグがオンであるときには(ステップS251;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給が停止し、その後に電力供給が再開されたために、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示も第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示も行われていないと判断して、ステップS252、S253の処理をスキップする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたときに、特別図柄の総可変表示時間が経過するまで第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示を行うようになっている場合には、ステップS251にて第1復旧時フラグがオンであるときにステップS252の処理を実行することにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示を終了させるようにすればよい。
この後、CPU103は、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS254)、オンとなっている場合には(ステップS254;Yes)、確変制御による高確率状態を継続させるか終了させるかの決定結果に対応した設定を行う(ステップS255)。例えば、ステップS255では、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタによりカウントされている値を1減算し、減算されたカウント値が確変終了基準値として予め定めた値となったか否かを判定する。そして、確変カウンタのカウント値が確変終了基準値となっているときには、高確率状態を終了すると判断して、確変中フラグをクリアするとともに、確変カウンタをクリアする。なお、ステップS254、S255の処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始される以前(例えば図15のステップS141にて実行される可変表示開始時処理)にて実行するようにしてもよい。
続いて、第1大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS256)。そして、第1大当りフラグがオフであるときには(ステップS256;No)、第1特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する(ステップS257)。他方、第1大当りフラグがオンとなっているときには(ステップS256;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値が可変表示開始時処理に対応した値である“1”となっているか否かを判定する(ステップS258)。また、第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”以外の値であるときには(ステップS258;No)、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値が「0」以外の値となっているか否かを判定する(ステップS259)。
ここで、第2特別図柄プロセスフラグの値が可変表示開始時処理に対応した値である“1”となっているときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われる。また、第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外の値であるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが実行されていることに対応して、第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示が実行されている。
そこで、ステップS258にて第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”となっている旨の判定がなされたときや(ステップS258;Yes)、ステップS259にて第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外の値となっている旨の判定がなされたときには(ステップS259;Yes)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データを設定するなどして、演出制御基板12に対して可変表示進行停止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS260)。また、可変表示進行停止フラグをオン状態にセットする(ステップS261)。
これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行中に第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるとき(第1の時点)には、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示及び第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行を中断するための設定が行われることになる。すなわち、ステップS260にて可変表示進行停止コマンドを送信するための設定がなされた後に図12に示すステップS29のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に向けて可変表示進行停止コマンドが送信されることにより、演出制御基板12の側では、第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行を中断するための処理が実行される。また、ステップS261にて可変表示進行停止フラグがオン状態にセットされることにより、第2可変表示時間タイマを用いて行われる第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示を開始してからの経過時間の計測が、中断されることになる。
なお、可変表示結果として大当り図柄が導出表示される第1の時点としては、飾り図柄の可変表示において大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されるタイミングや、その大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことに基づいて大当り遊技状態が開始されるタイミングなどであればよい。もっとも、1回の特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が終了する以前に飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるタイミングは、上記のタイミングには含まれず、再抽選が行われる場合には、再抽選の後に飾り図柄の可変表示が終了して確定飾り図柄が完全に停止した状態で表示されるタイミングが、大当り図柄が導出表示されるタイミングとなる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示と、飾り図柄の可変表示とが完全に同一のタイミングで終了して確定特別図柄や確定飾り図柄が停止表示される場合には、特図ゲームにて特別図柄の可変表示が終了して大当り図柄となる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されるタイミングを、可変表示結果として大当り図柄が導出表示される第1の時点としてもよい。
ステップS259にて第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS259;No)、ステップS260及びS261の処理をスキップする。その後、第1特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS262)。
図20は、図15のステップS146にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、例えば所定のコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなど、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS271)。また、第1大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS272)。続いて、第1確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS273)。
ステップS273にて第1確変確定フラグがオンであるときには(ステップS273;Yes)、第1確変確定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS274)。また、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタに、確変中可変表示回数初期値をセットする(ステップS275)。ここで、確変中可変表示回数初期値は、高確率状態や時間短縮状態といった特別遊技状態にて実行可能な特図ゲームの残回数初期値(例えば「100」)である。ステップS273にて第1確変確定フラグがオフであるときには(ステップS273;No)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS276)。そして、確変中フラグがオンであるときには(ステップS276;Yes)、確変中フラグをクリアしてオフ状態とすることにより、高確率状態を終了させる(ステップS277)。
ステップS275、S277のいずれかの処理を実行した後や、ステップS276にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS276)、可変表示進行停止フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS278)。ここで、可変表示進行停止フラグがオンとなっているときには(ステップS278;Yes)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データを設定するなどして、演出制御基板12に可変表示進行再開コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。これに加えて、可変表示進行停止フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS280)。こうして、大当り遊技状態が終了するとき(第2の時点)には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が導出表示されることにより大当り遊技状態となる第1の時点にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行、及び第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行が中断されていた場合に、それらの可変表示が再開されることになる。ステップS278にて可変表示進行停止フラグがオフであるときには(ステップS278;No)、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示の進行や、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が、中断されてはいないので、ステップS279及びS280の処理をスキップすればよい。これに続いて、第1特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する(ステップS281)。
図12に示すステップS27の第2特別図柄プロセス処理としては、図15に示した第1特別図柄プロセス処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよい。例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される特別図柄通常処理は、第2特別図柄表示装置4Aに対応して設けられた第2特図保留記憶部121Bに格納された大当り判定用の乱数値MR1の値を示す数値データに基づいて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。また、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される特別図柄通常処理では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとするかハズレとするかの判定や、大当りとするときには確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行う大当り・確変判定処理が実行される。
第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される可変表示開始時処理は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間を決定する処理などを含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理は、第2特別図柄表示装置4Bに対応して遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間を計測する処理等を含んでいる。
第2特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される可変表示停止時処理は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが終了することを示す第2可変表示終了コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う処理等を含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される大入賞口開放前処理は、第2特別可変入賞球装置7Bにおける開閉板を開閉するなどの大当り動作における初期化処理等を含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される大入賞口開放中処理は、第2特別可変入賞球装置7Bにて開閉板を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、第2特別可変入賞球装置7Bにおける1回あたりの開放時間をチェックする処理等を含んでいる。また、大入賞口開放中処理では、第2特別可変入賞球装置7Bによる大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば第2特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。第2特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される大当り終了処理は、演出制御基板12に対して大当り遊技状態の終了を指示する大当り終了コマンドを送信する処理等を含んでいる。
図21は、第2特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す可変表示制御処理を開始すると、CPU103は、可変表示進行停止フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS291)。そして、可変表示進行停止フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS292)。そして、更新された第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」になるなどしてタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS293)。第2可変表示時間タイマがタイムアウトした場合には(ステップS293;Yes)、第2特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS294)。他方、ステップS293にて第2可変表示時間タイマがタイムアウトしていないと判定されたときには(ステップS293;No)、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示を継続させるために表示動作を制御する設定などを行う(ステップS295)。
また、ステップS291にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、ステップS292の処理を実行することなくステップS295の処理に進む。これにより、可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示が開始されてからの経過時間の計測が中断され、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断される。もっとも、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示動作は、停止されずに継続して実行されてもよい。あるいは、ステップS291にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには、例えばステップS295の処理とは異なる予め定められた処理を実行するなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄以外のハズレ図柄を停止表示させるようにしてもよい。あるいは、ステップS291にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bにて任意の特別図柄を点滅表示させるようにしてもよい。すなわち、可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示を、可変表示進行停止フラグがオフであるときとは異なる可変表示パターンで行うようにしてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源中継基板14から電源電圧の供給を受けると、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130によって表示制御メイン処理が実行される。図22は、演出制御用CPU130によって実行される表示制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す表示制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、所定の初期設定処理を実行することにより、例えば演出制御用CPU130内における各種レジスタやスタックポインタ、プログラムカウンタなどの初期値を設定するといった、初期設定を行う(ステップS61)。この初期設定処理では、表示制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等も行われ、これにより、演出制御用CPU130では、所定時間(例えば33ミリ秒)毎にタイマ割込みが発生する。
その後、演出制御用CPU130は、所定の初期化処理を実行することにより、例えばRAM132のクリアなどといった、初期化を行う(ステップS62)。このときには、表示制御フラグ設定部153に設けられた第1及び第2電源投入時フラグがオン状態にセットされる(ステップS63)。そして、演出制御用CPU130は、タイマ割込みの発生を待つループ処理に移行する。このループ処理では、ステップS64〜S66の処理が繰り返し実行される。すなわち、演出制御用CPU130が割込禁止状態とされた後に(ステップS64)、乱数更新処理が実行され(ステップS65)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS66)。ステップS65の乱数更新処理では、演出制御基板12の側でカウントされる各種の乱数値が更新される。
また、演出制御用CPU130では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU130は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより演出制御用CPU130にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込処理が実行され、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込許可に設定する。
図23は、演出制御用CPU130がタイマ割込発生を検出するごとに実行される表示制御割込処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す表示制御割込処理において、演出制御用CPU130は、まず、レジスタの退避処理を行う(ステップS151)。続いて、演出制御用CPU130は、コマンド解析処理を実行する(ステップS152)。コマンド解析処理は、主基板11からの演出制御コマンドを解析する処理である。続いて、演出制御用CPU130は、第1画像表示装置5Aに対応して第1表示設定処理を実行する(ステップS153)。第1表示設定処理では、パチンコ遊技機1の制御状態に応じて、第1画像表示装置5Aの表示などにより各種の演出を実行するための設定が行われる。第1表示設定処理に続いて、演出制御用CPU130は、第2画像表示装置5Bに対応して第2表示設定処理を実行する(ステップS154)。第2表示設定処理では、パチンコ遊技機1の制御状態に応じて、第2画像表示装置5Bの表示などにより各種の演出を実行するための設定が行われる。なお、第2表示設定処理としては、以下で詳細に説明する第1表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を、実行すればよい。
こうした第1及び第2表示設定処理の実行結果に基づいて第1及び第2表示制御処理が実行されることにより、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じた表示による演出が実行されることになる(ステップS155、S156)。そして、乱数更新処理が実行されることにより、演出制御基板12の側でカウントされる各種の乱数値が更新される(ステップS157)。その後、ステップS151にて退避させたレジスタの復帰処理が行われる(ステップS158)。
図24は、図23のステップS152におけるコマンド解析処理にて実行される処理内容の一例を示す説明図である。ステップS152のコマンド解析処理では、まず、受信コマンドバッファをチェックして主基板11から信号中継基板13を介して受信した演出制御コマンドがあるか否かの判定が行われる。そして、受信コマンドありと判定したときには、そのコマンドを受信コマンドバッファから読み出す。これに続いて、読み出された受信コマンドに対応する各種の処理が実行される。
例えば、受信コマンドが第1電源復旧コマンドであるときには、第1電源復旧時設定処理として予め定められた処理が実行される。図25は、第1電源復旧時設定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す第1電源復旧時設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、例えば受信コマンドバッファの内容を確認するなどして、主基板11から送信される第1表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS401)。このとき、第1表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS401;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第1表示結果通知コマンドを読み出し、その第1表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS402)。
ステップS402にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS403)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS403;Yes)、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS404)。ここで、ステップS404の処理では、予め用意された確変大当り組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄に決定するようにしてもよい。あるいは、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS403にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS403;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS405)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS405;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS406)。ここで、ステップS406の処理では、予め用意された通常大当り組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄に決定するようにしてもよい。あるいは、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS404、S406のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させる(ステップS407)。ステップS401にて第1表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS401;No)、ステップS405にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS405;No)、あるいはステップS407の処理を実行した後には、例えば演出制御用CPU130が表示制御部133に設けられたVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS408)。
このときには、主基板11から送信される保留記憶数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS409)。そして、保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときには(ステップS409;No)、第1電源復旧時設定処理を終了する。他方、ステップS409にて保留記憶数通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS409;Yes)、その保留記憶数通知コマンドによって通知された保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)を特定する(ステップS410)。そして、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対してステップS410にて特定された保留記憶数に対応した描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数である第1保留記憶数を示す表示を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHにて行うための設定を行う(ステップS411)。
また、図23のステップS152におけるコマンド解析処理において、受信コマンドが第2電源復旧コマンドであるときには、第2電源復旧時設定処理として予め定められた処理が実行される。この第2電源復旧時設定処理としては、図25に示した第1電源復旧時設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行すればよい。例えば、第2電源復旧時設定処理では、第2表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定し、受信ありと判定されると、その第2表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類を特定する。そして、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを判定し、確変大当りであるときには、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する一方、通常大当りであるときには、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。演出制御用CPU130は、こうして決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第2確定飾り図柄記憶部152に記憶させる。この後、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第2画像表示装置5Bに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定が行われる。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1表示結果通知コマンドや第2表示結果通知コマンドであるときには、そのコマンドによって通知された表示結果の種類を特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えば特図表示結果格納領域)に記憶させるなどしてセーブする。受信コマンドが第1可変表示開始コマンドや第2可変表示開始コマンドであるときには、そのコマンドによって通知された可変表示パターンを特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えばパターン格納領域)に記憶させるなどしてセーブする。また、第1可変表示開始コマンドを受信したときには、第1可変表示開始フラグをオン状態にセットする一方で、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態とする。第2可変表示開始コマンドを受信したときには、第2可変表示開始フラグをオン状態にセットする一方で、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態とする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1可変表示終了コマンドであるときには、第1可変表示終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが第2可変表示終了コマンドであるときには、第2可変表示終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが大当り開始コマンドであるときには、第1及び第2可変表示終了フラグのいずれがオンとなっているかを判定し、第1可変表示終了フラグがオンとなっているときには、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、第1大当り開始フラグをオン状態にセットする。他方、大当り開始コマンドを受信したときに第2可変表示終了コマンドがオンとなっているときには、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、第2大当り開始フラグをオン状態にセットする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが大当りラウンド数指示コマンドであるときには、そのコマンドによって通知されたラウンド数を特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えばラウンド数格納領域)に記憶させるなどしてセーブするとともに、ラウンド数通知済みフラグをオン状態にセットする。受信コマンドが大当り終了コマンドであるときには、大当り終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが可変表示進行停止コマンドであるときには、進行停止中フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが可変表示進行再開コマンドであるときには、進行停止中フラグをクリアしてオフ状態にする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1デモ表示コマンドであるときには、第1デモ表示設定フラグをオン状態にセットするとともに、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にする。受信コマンドが第2デモ表示コマンドであるときには、第2デモ表示設定フラグをオン状態にセットするとともに、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にする。受信コマンドが保留記憶数通知コマンドであるときには、第1保留記憶数表示設定処理として予め定められた処理を実行することにより、保留記憶数通知コマンドによって通知された保留データの数である保留記憶数を特定し、特定された保留記憶数を示す表示を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHにて行うための設定を行う。受信コマンドがその他のコマンドであるときには、例えば表示制御フラグ設定部153にて受信した演出制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをオン状態にセットするなど、受信コマンドに対応した処理が実行される。
図26は、図23のステップS153にて実行される第1表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す第1表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS421)。このとき、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS421;No)、第1可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS422)。そして、第1可変表示開始フラグがオンであるときには(ステップS422;Yes)、飾り図柄可変表示設定処理を実行する(ステップS423)。この飾り図柄可変表示設定処理は、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示中における表示動作を制御するための設定を行う処理を含んでいる。
ステップS421にて第1可変表示中フラグがオンであるときや(ステップS421;Yes)、ステップS422にて第1可変表示開始フラグがオフであるとき(ステップS422;No)、あるいはステップS423の飾り図柄可変表示設定処理を実行した後には、第1可変表示終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS424)。そして、第1可変表示終了フラグがオンであるときには(ステップS424;Yes)、第1可変表示中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS425)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として、確定飾り図柄を導出表示させる(ステップS426)。このときには、第1画像表示装置5Aにおいて一定速で切替表示あるいはスクロール表示されている飾り図柄を減速表示させ、完全に停止した態様で確定飾り図柄を表示させることにより、確定飾り図柄を導出表示するようにしてもよい。あるいは、ステップS426の処理が実行されるより以前のタイミングにおいて既に飾り図柄の減速表示が行われ、「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて仮停止表示されている飾り図柄を完全に停止した態様で確定表示させることにより、確定飾り図柄を導出表示するようにしてもよい。ここで、仮停止表示とは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおいて減速停止表示された飾り図柄が確定していない状態で、例えば飾り図柄がスクロール表示方向の順方向と逆方向などに、交互に揺動する態様で表示されることである。こうした揺動する態様での仮停止表示は、揺れ変動表示とも称する。
ステップS424にて可変表示終了フラグがオフであるときや(ステップS424;No)、ステップS426の処理を実行した後には、大当り表示設定処理を実行する(ステップS427)。この大当り表示設定処理は、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されるときに第1画像表示装置5Aにおいて表示される画像の設定を行う処理等を含んでいる。ステップS427にて大当り表示設定処理を実行した後には、デモ表示設定処理を実行する(ステップS428)。このデモ表示設定処理は、第1画像表示装置5Aにおいて飾り図柄の可変表示が行われていないときに、所定のデモンストレーション画像を表示させるための設定を行う処理等を含んでいる。
図27は、図26のステップS423にて実行される飾り図柄可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す飾り図柄可変表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示開始フラグをクリアするとともに(ステップS501)、第1電源投入時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502にて第1電源投入時フラグがオンであるときには(ステップS502;Yes)、第1電源投入時フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS503)、例えば演出制御用CPU130が表示制御部133に設けられたVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに初期設定用の飾り図柄を表示させる設定を行う(ステップS504)。ステップS502にて第1電源投入時フラグがオフであるときには(ステップS502;No)、ステップS503、S504の処理をスキップする。
この後、例えば表示制御用データ保持エリア150の特図表示結果格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS505)。そして、このとき特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて可変表示結果の種類が確変大当りである旨の判定がなされたときには(ステップS506;Yes)、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS507)。例えば、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS506にて可変表示結果の種類が確変大当りではない旨の判定がなされたときには(ステップS506;No)、ステップS505にて特定された可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS508)。ステップS508にて可変表示結果の種類が通常大当りである旨の判定がなされたときには(ステップS508;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS509)。例えば、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS508にて可変表示結果の種類が通常大当りではない旨の判定がなされたときには(ステップS508;No)、例えば表示制御用データ保持エリア150のパターン格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、第1可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定する(ステップS510)。ステップS510にてリーチハズレパターンである旨の判定がなされたときには(ステップS510;Yes)、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS511)。他方、ステップS510にてリーチハズレパターンではない旨の判定がなされたときには(ステップS510;No)、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS512)。
この後、演出制御用CPU130は、ステップS507、S509、S511、S512のいずれかにて決定した確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させることなどにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果が特定可能となるように記憶する(ステップS513)。ステップS513の処理を実行した後には、例えば第1可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンなどに基づいてROM131に格納されている複数の演出制御実行テーブルのいずれかを選択決定するなどして、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を制御するために用いる表示制御データを決定する(ステップS514)。また、このときには可変表示パターンにおける飾り図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を表示制御タイマ設定部154が備える第1可変表示制御タイマに設定するとともに(ステップS515)、第1可変表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS516)。
図28は、図26のステップS427にて実行される大当り表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す大当り表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS521)。そして、第1可変表示中フラグがオンであるときには(ステップS521;Yes)、そのまま大当り表示設定処理を終了する。
ステップS521にて第1可変表示中フラグがオフであるときには(ステップS521;No)、第1大当り表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS522)。このとき、第1大当り表示中フラグがオフであれば(ステップS522;No)、第1大当り開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS523)。ステップS523にて第1大当り開始フラグがオンであるときには(ステップS523;Yes)、第1大当り開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS524)、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、大当り遊技状態が開始するときの報知を行うために予め用意された画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定が行われる(ステップS525)。この後、第1大当り表示中フラグがオン状態にセットされる(ステップS526)。
ステップS522にて第1大当り中表示フラグがオンであるときや(ステップS522;Yes)、ステップS523にて第1大当り開始フラグがオフであるときには(ステップS523;No)、ラウンド数通知済みフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS527)。そして、ラウンド数通知済みフラグがオンであるときには(ステップS527;Yes)、ラウンド数通知済みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS528)、例えば表示制御用データ保持エリア150のラウンド数格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、大当り遊技状態にて今回開始されるラウンドの実行回数であるラウンド数を特定する(ステップS529)。
ステップS529の処理に続いて、演出制御用CPU130は、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶されているデータを読み取ることなどにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果となった確定飾り図柄を特定する(ステップS530)。そして、特定された確定飾り図柄が確変大当り組合せとなっているか否かを判定する(ステップS531)。このとき、確定飾り図柄が確変大当り組合せであれば(ステップS531;Yes)、確変大当り時におけるラウンド中画像として、例えばステップS530にて特定した確変大当り組合せの確定飾り図柄を用いた画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定を行う(ステップS532)。これに対して、ステップS530にて特定された確定飾り図柄が確変大当り組合せではないときには(ステップS531;No)、通常大当り時におけるラウンド中画像として、例えばステップS530にて特定した通常大当り組合せの確定飾り図柄を用いた画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定を行う(ステップS533)。ステップS532、S533の処理としては、例えばステップS530にて特定した確定飾り図柄に対応するラウンド中画像表示用の描画指令および/またはアトリビュートデータを、演出制御用CPU130がVDP140に対して送信する処理等であればよい。
ステップS527にてラウンド数通知済みフラグがオフであるときには(ステップS527;No)、大当り終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS534)。ステップS534にて大当り終了フラグがオフであるときには(ステップS534;No)、大当り表示設定処理を終了する。他方、大当り終了フラグがオンであるときには(ステップS534;Yes)、大当り終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS535)、第1大当り中表示フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS536)。また、このときには、例えば演出制御用CPU130が大当り終了画像表示用の描画指令および/またはアトリビュートデータをVDP140に対して送るなどして、所定の大当り終了画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定が行われる(ステップS537)。
図29は、図26のステップS428にて実行されるデモ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すデモ表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1デモ表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS551)。このとき、第1デモ表示中フラグがオフであれば(ステップS551;No)、第1デモ表示設定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552にて第1デモ表示設定フラグがオンであるときには(ステップS552;Yes)、第1デモ表示設定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS553)、第1電源投入時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS554)。ステップS554にて第1電源投入時フラグがオンであるときには(ステップS554;Yes)、第1電源投入時フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS555)、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに初期設定用の飾り図柄を表示させるための設定を行う(ステップS556)。ステップS554にて第1電源投入時フラグがオフであるときには(ステップS554;No)、ステップS555、S556の処理をスキップする。
この後、表示制御タイマ設定部154に設けられた第1デモ表示待ちタイマに、例えば主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してから第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間などに対応した、所定のタイマ初期値を設定する(ステップS557)。このときには、第1デモ表示待ちフラグをオン状態にセットする(ステップS558)。
また、ステップS551にて第1デモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS551;Yes)、第1可変表示中フラグがオンとなったか否かを判定する(ステップS559)。このとき、第1可変表示中フラグがオンになっていれば(ステップS559;Yes)、第1画像表示装置5Aにおいて飾り図柄の可変表示が開始されるためにデモンストレーション画像の表示は終了すると判断して、第1デモ表示中フラグをクリアする(ステップS560)。これに対して、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS559;No)、ステップS560の処理を実行せずに、デモ表示設定処理を終了する。
ステップS552にて第1デモ表示設定フラグがオフであるときには(ステップS552;No)、第1デモ表示待ちフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS561)。そして、第1デモ表示待ちフラグがオンであるときには(ステップS561;Yes)、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS562)。このとき、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS562;No)、例えば第1デモ表示待ちタイマにおけるタイマ値を1減算するなどして、第1デモ表示待ちタイマの更新を行う(ステップS563)。続いて、例えば第1デモ表示待ちタイマのタイマ値が所定のデモ表示開始基準値となってタイムアウトしたか否かを判定することなどにより、第1画像表示装置5Aに所定のデモンストレーション画像を表示させるためのデモ表示開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS564)。これにより、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してからの経過時間の計測によって、デモ表示開始待ち時間が経過したか否かの判定が行われることになる。
ステップS561にて第1デモ表示待ちフラグがオフであるときや(ステップS561;No)、ステップS564にてデモ表示開始タイミングとはなっていない場合には(ステップS564;No)、デモ表示設定処理を終了する。他方、ステップS564にてデモ表示開始タイミングとなった場合には(ステップS564;Yes)、例えば第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させてからの経過時間を計測するために予め用意された所定のタイマ初期値を、表示制御タイマ設定部154に設けられた第1デモ表示制御タイマに設定する(ステップS565)。また、このときには第1デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS566)。ステップS562にて第1可変表示中フラグがオンであるときや(ステップS562;Yes)、ステップS566の処理を実行した後には、第1デモ表示待ちフラグと第1デモ表示待ちタイマをクリアする(ステップS567、S568)。
図30は、図23のステップS156にて実行される第2表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す第2表示制御処理において、演出制御用CPU130は、まず、第2可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS431)。そして、第2可変表示中フラグがオンであるときには(ステップS431;Yes)、進行停止中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS432)。このとき、進行停止中フラグがオフであれば(ステップS432;No)、表示制御タイマ設定部154に設けられた第2可変表示制御タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS433)。そして、更新された第2可変表示制御タイマのタイマ値が「0」になるなどしてタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS434)。
ステップS434にて第2可変表示制御タイマがタイムアウトした場合には(ステップS434;Yes)、例えば第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRにて確定飾り図柄を仮停止表示させるなど、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を終了させるのを待つための表示制御を行う(ステップS435)。他方、ステップS434にて第2可変表示制御タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS434;No)、可変表示用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示を実行させる(ステップS436)。
ステップS432にて進行停止中フラグがオンであるときには(ステップS432;Yes)、進行停止用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が中断されていることに対応した所定の画像を表示させる(ステップS437)。例えば、ステップS437の処理では、演出制御用CPU130がVDP140に対して、CGROM141に格納された所定の画像データに基づく描画を指示する描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、第2画像表示装置5Bに可変表示の進行が中断されている旨を報知するための画像を表示させる制御を行う。あるいは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示の進行や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が中断されている旨を報知するための画像は表示させずに、各種の演出表示を実行させる制御を行うようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が継続している旨を報知するための画像を第2画像表示装置5Bに表示させる制御を行うようにしてもよい。
また、例えば可変表示進行停止コマンドが可変表示の進行停止中における飾り図柄の可変表示パターンを指定するものである場合には、ステップS432の処理において、演出制御用CPU130は、ROM101に格納された表示制御データテーブルのうちから可変表示進行停止コマンドで指定された可変表示パターンに対応する表示制御データを読み出し、読み出した表示制御データに対応する描画指令および/またはアトリビュートデータをVDP140に送ることにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断されているときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示自体は継続し、その総可変表示時間が延長して実行させる制御を行ってもよい。あるいは、演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、例えばリーチの種類やキャラクタの紹介などといった、パチンコ遊技機1に特有の演出に関連する情報を、第2画像表示装置5Bにおける表示により報知する制御を行ってもよい。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム及び第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示にて大当りとなったことに基づく大当り遊技状態において、例えばラウンド数や第1特別可変入賞球装置7Aへの入賞球のカウント数などといった、大当り遊技状態に関する情報を、第2画像表示装置5Bにおける表示により報知する制御を行ってもよい。あるいは、演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断されているときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を停止させて、ハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示させるようにしてもよい。
ステップS431にて第2可変表示中フラグがオフであるときには(ステップS431;No)、第2デモ表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS438)。そして、第2デモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS438;Yes)、第2デモ表示制御タイマにおけるタイマ値を1減算するなどしてタイマ値の更新を行う(ステップS439)。続いて、デモ表示用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて所定のデモンストレーション画像からなるデモ画面を表示させる(ステップS440)。
ステップS438にて第2デモ表示中フラグがオフであるときには(ステップS438;No)、第2大当り中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS441)。そして、第2大当り中フラグがオンであるときには(ステップS441;Yes)、大当り時用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて大当り遊技状態に対応した所定の画像を表示させる(ステップS442)。ステップS441にて第2大当り中フラグがオフであるときには(ステップS441;No)、ステップS442の処理を実行せずに、第2表示制御処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者等がパチンコ遊技機1の右下位置に設けられた打玉操作ハンドルを操作したことに応答して、図示せぬ発射モータの駆動力により遊技球が遊技領域に打ち込まれる。そして、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞することにより(図14のステップS121;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立すると、乱数回路104等により更新されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして第1特図保留記憶部121Aに記憶される(ステップS124、S125)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示といった、特別図柄及び飾り図柄の可変表示の実行を、所定の上限数(例えば「4」)まで保留記憶することができる。
また、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞することにより(ステップS127;Yes)、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立すると、乱数回路104等により更新されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして第2特図保留記憶部121Bに記憶される(ステップS131、S132)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示といった、特別図柄及び飾り図柄の可変表示の実行を、所定の上限数(例えば「4」)まで保留記憶することができる。
この後、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに応じて、第1特図保留記憶部121Aから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され(図16のステップS203)、その乱数値MR1に基づいて大当り・確変判定処理が実行される(ステップS206)。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶部121Bから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され、その乱数値MR1に基づいて大当り・確変判定処理が実行される。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するときに実行される大当り・確変判定処理では、大当り判定用の乱数値MR1が判定値データと合致することにより大当りとする旨の判定がなされると(図17のステップS304;Yes)、第1大当りフラグをオン状態にセットした後(ステップS305)、確変判定用の乱数値MR4に基づいて確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行う(ステップS307)。そして、乱数値MR4が確変判定値データと合致することにより確変大当りとする旨の判定がなされたときには(ステップS307;Yes)、第1確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS308)。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するときには、上記の大当り・確変判定処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行して、大当りとする旨の判定がなされると第2大当りフラグをオン状態にセットし、さらに、確変大当りとする旨の判定がなされたときには第2確変確定フラグをオン状態にセットする。
続いて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始する場合には、図18に示すような可変表示開始時処理を実行することにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄や、可変表示パターンの決定を行う。こうして決定した確定特別図柄を特定可能なデータが第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されるとともに(ステップS235)、可変表示パターンに対応した第1可変表示開始コマンドの送信や確定特別図柄に対応した第1表示結果通知コマンドの送信が行われる(ステップS236、S237)。この後、第1特別図柄表示装置4Aにより特別図柄の可変表示を開始する設定が行われる(ステップS239)。
また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始する場合には、上記の可変表示開始時処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行して、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄や、可変表示パターンの決定を行う。こうして決定した確定特別図柄を特定可能なデータが第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されるとともに、可変表示パターンに対応した第2可変表示開始コマンドの送信や確定特別図柄に対応した第2表示結果通知コマンドの送信が行われる。この後、第2特別図柄表示装置4Bにより特別図柄の可変表示を開始する設定が行われる。
演出制御基板12の側では、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したことに応答して、図24に示すように可変表示パターンがセーブされるとともに、第1可変表示開始フラグがオン状態にセットされる。また、主基板11からの第1表示結果通知コマンドを受信したときには、図24に示すように第1表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類がセーブされる。
第1可変表示開始フラグがオンであるときには(図26のステップS422;Yes)、飾り図柄可変表示設定処理として図27に示すような処理が実行される(ステップS423)。この処理では、演出制御用CPU130が第1表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類を特定し(図27のステップS505)、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りであるときには(ステップS506;YesまたはステップS508;Yes)、特定した表示結果の種類に基づいて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する(ステップS507、S509)。
例えばステップS505にて特定した表示結果の種類が確変大当りであるときには、所定の確変大当り時確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確変図柄である「1」、「3」、「5」、「7」または「9」を示す飾り図柄のうちでいずれか1種類の飾り図柄を、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて導出表示する同一の確定飾り図柄に決定する。他方、ステップS505にて特定した表示結果の種類が通常大当りであるときには、所定の通常大当り時確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、通常図柄である「0」、「2」、「4」、「6」または「8」を示す飾り図柄のうちでいずれか1種類の飾り図柄を、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて導出表示する同一の確定飾り図柄に決定する。
また、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りではないときには(ステップS508;No)、第1可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定し(ステップS510)、その判定結果に基づいて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する(ステップS511、S512)。
例えば、ステップS510にて可変表示パターンがリーチハズレパターンである旨の判定がなされたときには、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「右」の可変表示部DL、DRにて導出表示する確定飾り図柄を同一の図柄に決定し、その図柄とは異なる図柄を「中」の可変表示部DCにて導出表示する確定飾り図柄に決定する。他方、ステップS510にて可変表示パターンがリーチハズレパターンではない旨の判定がなされたときには、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「右」の可変表示部DL、DRにて導出表示する確定飾り図柄を互いに異なる図柄に決定し、任意の図柄を「中」の可変表示部DCにて導出表示する確定飾り図柄に決定する。
こうして第1画像表示装置5Aにおける確定飾り図柄が決定されると、表示制御データの決定や(ステップS514)、可変表示パターンに対応した第1可変表示制御タイマにおけるタイマ初期値の設定などが行われた後(ステップS515)、第1可変表示中フラグがオン状態にセットされて(ステップS516)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始される。
演出制御基板12の側で主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときには、図24に示すように可変表示パターンがセーブされるとともに、第2可変表示開始フラグがオン状態にセットされる。また、主基板11からの第1表示結果通知コマンドを受信したときには、図24に示すように第2表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類がセーブされる。
第2可変表示開始フラグがオンであるときには、図27に示すような飾り図柄可変表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行する。このときには、演出制御用CPU130が第2表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類を特定し、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りであるときには、特定した表示結果の種類に基づいて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する。また、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りではないときには、第2可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定し、その判定結果に基づいて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する。
こうして第2画像表示装置5Bにおける確定飾り図柄が決定されると、表示制御データの決定や、可変表示パターンに対応した第2可変表示制御タイマにおけるタイマ初期値の設定などが行われた後、第2可変表示中フラグがオン状態にセットされて、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始される。
第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄と第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間が経過したときには、第1特別図柄表示装置4Aに確定特別図柄が停止表示されるとともに(図19のステップS252)、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドが送信される(図19のステップS253)。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130は、主基板11からの第1可変表示終了コマンドを受信したことにより第1可変表示終了フラグがオンとなったときに(図26のステップS424;Yes)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として確定飾り図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS426)。
また、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄と第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間が経過したときには、第2特別図柄表示装置4Bに確定特別図柄が停止表示されるとともに、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことにより第2可変表示終了フラグがオンとなったときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として確定飾り図柄を導出表示させる制御を行う。
次に、パチンコ遊技機1にて電力供給停止が発生する場合には、図12に示すステップS21にて実行される図13に示すような電力供給停止時処理において、例えば電源基板10からの電源断信号のチェック結果として、電源電圧の低下が検出される(ステップS41;Yes)。このときには、CPU103内のレジスタ等における値が、バックアップRAMとしてのRAM102に退避される(ステップS42〜S45)。そのため、電力供給が再開されたときには、図10に示すステップS9にて実行される図11に示すような遊技状態復旧処理において、RAM102の記憶内容に基づきCPU103内のレジスタ等における値を復帰あるいは復元することで(ステップS101、S113、S116)、パチンコ遊技機1における遊技状態を復旧することができる。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの開始条件である第1開始条件が成立したときに、その特図ゲームにおける可変表示結果をハズレとする旨の判定がなされ、かつ、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの開始条件である第2開始条件が成立したときに、その特図ゲームにおける可変表示結果をハズレとする旨の判定がなされたことに基づき、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示と第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出表示されるより以前に、パチンコ遊技機1にて電力供給停止が発生したものとする。また、この場合、普通入賞球装置6Aへの入賞球に基づく第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であり(保留データあり)、かつ、普通可変入賞球装置6Bへの入賞球に基づく第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であるものとする(保留データなし)。図31(A)〜(C)は、以上のような場合における第1特別図柄表示装置4Aと第1画像表示装置5Aでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作や、第2特別図柄表示装置4Bと第2画像表示装置5Bでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作、及び主基板11から演出制御基板12に宛てた表示制御コマンドの送信動作を例示するタイミング図である。
第1画像表示装置5Aでは、図31(C)に示すように、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドと第1表示結果通知コマンドが送信されたことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、図31(A)に示すように、タイミングT1にて飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、例えば図32(A)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。また、第2画像表示装置5Bでは、図31(C)に示すように、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示開始コマンドと第2表示結果通知コマンドが送信されたことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、図31(B)に示すように、タイミングT2にて飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、例えば図32(E)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。
この後、タイミングT3にて停電による電力供給停止が発生し、その後にタイミングT4にて電源の復旧により電力供給が再開されたものとする。このときには、図31(C)に示すように、タイミングT5にて主基板11から演出制御基板12に対して第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aに対応した第1電源復旧コマンドの送信(図11のステップS103)と、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bに対応した第2電源復旧コマンドの送信(ステップS107)とが行われる。また、タイミングT5では、第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bに記憶されている特別図柄に基づき、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2表示結果通知コマンドの送信が行われる(ステップS105、S109)。さらに、タイミングT5では、第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドの送信も行われる(ステップS110)。
ここで、ステップS105、S109の処理により送信される第1及び第2表示結果通知コマンドは、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行していた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示すものとなっている。この第1及び第2表示結果通知コマンドは、電力供給が停止する以前に第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームが開始されるときに主基板11から演出制御基板12に対して送信されている。すなわち、ステップS105、S109の処理を実行することによって、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果通知コマンドが再送されることになる。
演出制御基板12の側では、第1電源復旧コマンドを受信したことに応答して(図24にて「受信コマンド」が「第1電源復旧コマンド」のとき)、図25に示すような第1電源復旧時設定処理が実行される。また、第2電源復旧コマンドを受信したことに応答して(図24にて「受信コマンド」が「第2電源復旧コマンド」のとき)、第2電源復旧時設定処理が実行される。これらの第1及び第2電源復旧時設定処理が実行されることにより、第1及び第2画像表示装置5A、5Bには、所定の電源復旧時画像が表示される(図25のステップS408など)。例えば、第1画像表示装置5Aには図32(B)に示すような電源復旧時画像が表示されるとともに、第2画像表示装置5Bには図32(F)に示すような電源復旧時画像が表示される。
また、第1電源復旧時設定処理では、主基板11からの保留記憶数通知コマンドによって通知された第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数が特定される(ステップS410)。こうして特定された第1保留記憶数は、例えば図32(B)に示すように、第1画像表示装置5Aにおける特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示される(ステップS411)。第1電源復旧時設定処理にて保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときには(ステップS409;No)、図23に示すステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが保留記憶数通知コマンドである旨の判定がなされたときに第1保留記憶数表示設定処理が実行される。このときにも、主基板11からの保留記憶数通知コマンドによって通知された第1保留記憶数が特定され、特定された第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示することができる。
主基板11の側では、バックアップRAMであるRAM102の記憶内容に基づいて電力供給停止の発生時における制御状態が復元され、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間が計測される。そして、例えば第1可変表示時間タイマがタイムアウトすることなどにより、図31(A)に示すように、タイミングT6にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の残りの可変表示時間が経過したと判定されたときには、第1復旧時フラグがオンとなっていることから(図19のステップS251;Yes)、第1可変表示終了コマンドの送信が行われない。このとき、第1大当りフラグがオフであれば(ステップS256;No)、第1特別図柄プロセスフラグの値が“0”に更新される(ステップS257)。
続いて、第1特図保留記憶部121Aに保留データがあるために第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であることにより、次の特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立すると(図16のステップS202;No)、大当り・確変判定処理(ステップS206)の実行結果に基づいて確定特別図柄や可変表示パターンの決定が行われ、決定された可変表示パターンに対応した第1可変表示開始コマンドの送信(図18のステップS236)や、決定された確定特別図柄に対応した第1表示結果通知コマンドの送信(ステップS237)が行われる。
こうして、図31(C)に示すように、タイミングT6にて主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドと第1表示結果通知コマンドの送信が行われると、演出制御基板12の側では、受信した第1可変表示開始コマンドに対応して第1可変表示開始フラグがオンであるときに(図26のステップS422;Yes)、第1電源投入時フラグがオンとなっていれば(図27のステップS502;Yes)、例えば図32(C)に示すような初期設定用の飾り図柄の組合せが第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに導出表示される(ステップS504)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる次の特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに対応して第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するときには、図32(C)に示すような初期設定用の飾り図柄が停止表示された状態から、スクロール表示あるいは切替表示といった可変表示を開始することができる。このとき、第2画像表示装置5Bでは、図32(G)に示すように、電源復旧時画像を表示させたままとなっている。
ステップS504にて図32(C)に示すような初期設定用の飾り図柄を導出表示させた後には、確定飾り図柄の決定(ステップS507、S509、S511、S512のいずれか)や、表示制御データの決定(ステップS514)、第1可変表示制御タイマにおける初期値設定(ステップS515)などが行われる。そして、第1可変表示中フラグがオン状態にセットされることで(ステップS516)、図31(A)に示すように、タイミングT7にて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、第1特別図柄表示装置4Aによる次の特図ゲームが開始されることに対応して、例えば図32(D)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。
また、例えばタイミングT4にて電力供給が再開された後に、第2可変表示時間タイマがタイムアウトすることなどにより、図31(B)に示すように、タイミングT8にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の残りの可変表示時間が経過したと判定されたとする。このときには、第2復旧時フラグがオンとなっていることから、第2可変表示終了コマンドの送信が行われない。このとき、第2大当りフラグがオフであれば、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”に更新される。続いて、第2特図保留記憶部121Bに保留データがないために第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であることにより、次の特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しないときには、第2デモ表示コマンドの送信が行われる。
こうして、図31(C)に示すように、タイミングT8にて主基板11から演出制御基板12に対して第2デモ表示コマンドの送信が行われると、演出制御基板12の側では、受信した第2デモ表示コマンドに対応して第2デモ表示設定フラグがオンであるときに、第2電源投入時フラグがオンとなっていれば、例えば図32(H)に示すような初期設定用の飾り図柄の組合せが第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに導出表示される。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる次の特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに対応して第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するときには、図32(H)に示すような初期設定用の飾り図柄が停止表示された状態から、スクロール表示あるいは切替表示といった可変表示を開始することができる。
図32(H)に示すような初期設定用の飾り図柄を導出表示させた後には、例えば図29に示すようなデモ表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行することにより、第2デモ表示待ちタイマの初期値設定が行われるとともに、第2デモ表示待ちフラグがオン状態にセットされる。第2デモ表示待ちフラグがオンとなっているときには、第2可変表示中フラグがオフであれば、第2デモ表示待ちタイマのタイマ値を更新することにより、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信してからの経過時間が計測される。こうした計測の結果に基づいてデモ表示開始タイミングとなったか否かの判定が行われ、デモ表示開始タイミングとなったときには、第2デモ表示制御タイマの初期値設定が行われる。そして、第2デモ表示中フラグがオン状態にセットされることで、図31(B)に示すように、タイミングT9にて第2画像表示装置5Bにおけるデモンストレーション画像の表示(デモ表示)が開始される。
すなわち、第2デモ表示中フラグがオンであるときには(図30のステップS438;Yes)、第2デモ表示制御タイマにおけるタイマ値を更新するとともに(ステップS439)、デモ表示用画像の表示制御が行われる。これにより、例えば図32(I)に示すようなデモンストレーション画像の表示が第2画像表示装置5Bに表示されることになる。
また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの開始条件である第1開始条件が成立したときに、第1特図保留記憶部121Aから読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと合致することにより、特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときには(図17のステップS304;Yes)、第1大当りフラグがオン状態にセットされる(ステップS305)。この判定結果に基づいて確定特別図柄や可変表示パターンの決定が行われた後には、第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄の可変表示が開始されるとともに、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドや第1表示結果通知コマンドが送信されることにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始される。この後、第1画像表示装置5Aでは、例えば図33(A)に示すように、「左」及び「右」の可変表示部DL、DRにて同一の飾り図柄が停止表示されることで、可変表示態様がリーチとなる。このとき、第2画像表示装置5Bでは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、例えば図33(F)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始されている。
その後、例えば図33(B)に示すように、第1画像表示装置5Aにおける「中」の可変表示部DCにて「左」及び「右」の可変表示部DL、DRと同一の飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。また、第1特別図柄表示装置4Aでは、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されることにより、特別図柄の可変表示結果が大当りとなる。このようにして第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示結果や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果が大当りとなったときには、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御される。このときに、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行停止コマンドが送信される(図19のステップS260)。
このように可変表示進行停止コマンドの送信が行われるときには、可変表示進行停止フラグがオン状態にセットされる(ステップS261)。可変表示進行停止フラグがオンになった後には、その可変表示進行停止フラグがクリアされてオフ状態となるまで、図21に示すステップS292の処理が実行されない。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されてからの経過時間(可変表示時間)の計測が中断される。演出制御基板12の側では、主基板11からの可変表示進行停止コマンドを受信したとき(図24にて「受信コマンド」が「可変表示進行停止コマンド」であるとき)、進行停止中フラグをオン状態にセットする。こうして進行停止中フラグがオンになった後には、主基板11からの可変表示進行再開コマンドを受信して進行停止中フラグがオフとなるまで、図30に示すステップS433の処理が実行されないことから(ステップS432;Yes)、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始されてからの経過時間(可変表示時間)の計測が中断される。そして、第2画像表示装置5Bに対する進行停止用画像の表示制御が行われる(図30のステップS437)。
例えば、演出制御用CPU130は、VDP140に所定の描画指令やアトリビュートデータを送ることなどにより、図33(G)に示すような報知情報50を第2画像表示装置5Bに表示させて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が継続している旨を報知するようにしてもよい。このときには、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRのいずれかにて可変表示中の飾り図柄については、継続して可変表示させるようにしてもよい。また、主基板11から演出制御基板12に対して送信される可変表示進行停止コマンドにより飾り図柄の可変表示を延長して行うための可変表示パターンを指定して、演出制御用CPU130が指定された可変表示パターンに対応した描画指令やアトリビュートデータをVDP140に送ることなどにより、指定された可変表示パターンに対応した表示による演出を第2画像表示装置5Bにて行うようにしてもよい。第2特別図柄表示装置4Bでは、例えば図21に示すステップS291にて可変表示進行停止フラグがオンである旨の判定がなされたことに対応して、大当り図柄以外のハズレ図柄が停止表示されるようにしてもよい。
その後、主基板11に搭載されたCPU103は、図15に示すステップS145の大入賞口開放中処理にて演出制御基板12に対して大当りラウンド数通知コマンドを送信するための設定を行うことなどにより、例えば図33(C)に示すように、大当り遊技状態において実行されるラウンドの実行回数を報知するための情報を、第1画像表示装置5Aに表示させる。このとき、第2画像表示装置5Bでは、例えば図33(H)に示すように、図33(G)と同様に飾り図柄の可変表示が継続して行われるとともに、報知情報50の表示が行われている。
そして、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して大当り終了コマンドが送信される(図20のステップS271)。演出制御用CPU130は、主基板11からの大当り終了コマンドに応答して、例えば図33(D)に示すように大当り遊技状態が終了することを報知するための情報を、第1画像表示装置5Aに表示させる。このとき、第2画像表示装置5Bでは、例えば図33(I)に示すように、図33(G)及び(H)と同様に飾り図柄の可変表示が継続して行われるとともに、報知情報50の表示が行われている。
こうして大当り遊技状態が終了するときには、可変表示進行停止フラグがオンとなっていることから(図20のステップS278;Yes)、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行再開コマンドが送信される(ステップS279)。また、可変表示進行停止フラグがクリアされてオフ状態となる(ステップS280)。可変表示進行停止フラグがオフとなった後には、図21に示すステップS292の処理が実行されることにより(ステップS291;No)、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されてからの経過時間(可変表示時間)の計測が再開される。
演出制御基板12の側では、主基板11からの可変表示進行再開コマンドを受信したことに応答して(図24にて「受信コマンド」が「可変表示進行再開コマンド」であるとき)、進行停止中フラグをクリアしてオフ状態とする。進行停止中フラグがオフとなることにより、図30に示すステップS433の処理が実行されることになり(ステップS432;No)、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始されてからの経過時間(可変表示時間)の計測が再開される。そして、第2可変表示制御タイマがタイムアウトするまでは、第2画像表示装置5Bに対する可変表示用画像の表示制御が行われる(ステップS436)。こうして第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が再開される。このときには、例えば図33(J)に示すような報知情報51を第2画像表示装置5Bに表示させることなどにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行が再開された旨を報知するようにしてもよい。
続いて、大当り遊技状態が終了したことにより、第1特別図柄表示装置4Aによる次の特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立すると、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始され、これに対応して、例えば図33(E)に示すように、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始されることになる。
また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて可変表示結果となる確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されるとともに、第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることにより、大当り遊技状態に制御されるときに、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて、ハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
例えば、図34(B)に示すように、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて同一の飾り図柄が停止表示されることで可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたことに基づいて、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されるものとする。このとき、演出制御基板12の側では、主基板11からの可変表示進行停止コマンドを受信したことに応答して、例えば演出制御用CPU130がVDP140に所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることなどにより、図34(G)に示すように、第2画像表示装置5Bに報知情報50を表示させるとともに、ハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示させてもよい。
このときに停止表示される飾り図柄の組合せは、例えば演出制御基板12の側で制御状態がクリアされた状態で電力供給が開始されたときに表示される飾り図柄の組合せである初期表示用の飾り図柄の組合せといった、予め定められた飾り図柄の組合せであってもよい。あるいは、図30に示すステップS437の処理が実行されたタイミングにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでの表示状態(例えば表示領域内における表示対象となっている飾り図柄)などから、ハズレ組合せとなる飾り図柄を決定し、決定された飾り図柄の組合せを停止表示するようにしてもよい。
その後、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態となっているときには、主基板11から演出制御基板12に対して大当りラウンド数通知コマンドを送ることなどにより、例えば図34(C)に示すように、大当り遊技状態において実行されるラウンドの実行回数を報知するための情報を、第1画像表示装置5Aに表示させる。そして、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送ることなどにより、例えば図34(D)に示すように、大当り遊技状態が終了することを報知するための情報を、第1画像表示装置5Aに表示させる。また、第2画像表示装置5Bでは、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行再開コマンドが送られたことなどに基づいて、例えば図34(J)に示すように、「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて停止表示されていた飾り図柄の可変表示が再び開始されるとともに、報知情報51を表示して特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行が再開された旨を報知するようにしてもよい。
第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されるとともに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて可変表示結果となる確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されることにより、大当り遊技状態に制御されるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、第1特別図柄表示装置4Aにより実行中の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行と、第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示の進行とを、中断させるようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される可変表示停止時処理として、図19に示す可変表示停止時処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよく、第2特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される大当り終了処理として、図20に示す大当り終了処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよい。加えて、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理(図15のステップS142)では、図21に示す可変表示制御処理を第1特別図柄表示装置4Aに適合させた処理を実行する。さらに、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU130が、図23に示すステップS155にて実行される第1表示制御処理として、図30に示す第2表示制御処理を第1画像表示装置5Aに適合させた処理を実行する。
以上説明したように、この発明によれば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図11に示すステップS103、S107の処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2電源復旧コマンドが送信される。また、このときには、図11に示すステップS105、S109の処理が実行されることにより、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行されていた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示す第1及び第2表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
演出制御基板12の側では、主基板11からの第1電源復旧コマンドを受信したことに応答して図25に示すような第1電源復旧時設定処理においてステップS408の処理が実行されることにより、例えば図32(B)に示すような電源復旧時画像が第1画像表示装置5Aに表示される。また、主基板11からの第2電源復旧コマンドを受信したことに応答して、例えば図32(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像が第2画像表示装置5Bに表示される。
そして、第1特図保留記憶部121Aにおける特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であり、かつ、第1大当りフラグがオフであるときには、演出制御基板12の側で電力供給が再開されたことにより図22に示すステップS63の処理にて第1電源投入時フラグをオン状態にセットした後に、第1電源復旧コマンドとともに可変表示結果の種類がハズレであることを通知する第1表示結果通知コマンドを受信する。この場合には、演出制御基板12における電力供給が再開された後に第1可変表示開始コマンドを受信したときに、演出制御用CPU130が図27に示すステップS504の処理を実行することにより、例えば図32(C)に示すような初期設定用の飾り図柄を第1画像表示装置5Aに導出表示させてから、飾り図柄の可変表示を開始させる。これにより、初期表示用の飾り図柄を表示するためのコマンドと飾り図柄の可変表示を開始させるためのコマンドを兼用することができ、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
また、第2特図保留記憶部121Bにおける特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であり、かつ、第2大当りフラグがオフであるときには、演出制御基板12の側で電力供給が再開されたことにより図22に示すステップS63の処理にて第2電源投入時フラグをオン状態にセットした後に、第2電源復旧コマンドとともに可変表示結果の種類がハズレであることを通知する第2表示結果通知コマンドを受信する。この場合には、演出制御基板12における電力供給が再開された後に第2デモ表示コマンドを受信したときに、例えば図32(H)に示すような初期設定用の飾り図柄を第2画像表示装置5Bに導出表示させる。これにより、初期表示用の飾り図柄を表示するためのコマンドとデモンストレーション画像を表示するためのコマンドを兼用することができ、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
さらに、演出制御基板12が備える表示制御タイマ設定部154に設けられた第2デモ表示待ちタイマによる経過時間の計測によって第2デモ表示コマンドを受信してからデモ表示開始待ち時間が経過したとしてデモ表示開始タイミングとなったときに、例えば図32(I)に示すようなデモンストレーション画像の表示(デモ表示)が第2画像表示装置5Bにて行われる。これにより、デモンストレーション画像を表示するための時間管理を主基板11の側にて行う必要がなくなり、主基板11における制御負担の軽減を図ることができる。
主基板11から演出制御基板12に対しては、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、図11に示すステップS103の処理により第1電源復旧コマンドが送信される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行されていないときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図11に示すステップS103の処理が実行されないことから、第1電源復旧コマンドの送信が行われない。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、図11に示すステップS107の処理により第2電源復旧コマンドが送信される。これに対して、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行されていないときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図11に示すステップS107の処理が実行されないことから、第2電源復旧コマンドの送信が行われない。これにより、必要なコマンドのみが送信されることになり、主基板11における制御負担の軽減を図ることができる。
加えて、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれか一方による特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことや、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれか一方による飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことにより、大当り遊技状態に制御されるときに、他方の特別図柄表示装置や画像表示装置による特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、実行中である特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行が停止されるとともに、経過時間の計測が中断される。その後、大当り遊技状態が終了するときには、中断されていた特別図柄や飾り図柄の可変表示が再開されるとともに、経過時間の計測も再開される。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されるとともに第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることによる大当り遊技状態と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されるとともに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることによる大当り遊技状態とが、競合しないようにすることができる。また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果や第1及び第2画像表示装置5A、5Bによる飾り図柄の可変表示結果が導出表示される以前において、その可変表示結果が大当りとなるか否かを予め認識することが困難になり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されるときに実行中である特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を停止させるときには、経過時間の計測を中断するとともに、例えば図33(G)〜(I)に示すようなハズレ組合せの飾り図柄を停止表示させる。この表示により遊技者は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が進行しないことを認識することができるので、特別図柄や飾り図柄の可変表示が進行しないことに対する不信感を持つことがない。
図11に示すステップS103の処理により主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドが送られるときには、第1特図保留記憶部121Aにおける特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドの送信も行われる(ステップS110)。そして、演出制御基板12の側では、例えば図25に示すような第1電源復旧時設定処理において、保留記憶数通知コマンドによって通知された第1保留記憶数が特定されることにより(ステップS410)、例えば図32(B)に示すような電源復旧時画像とともに、第1画像表示装置5Aにおける特別図柄始動記憶表示エリアDHに第1保留記憶数を表示することが可能になる(ステップS411)。これにより、電源復旧時画像が表示されているときにも保留表示を行うことができるので、保留記憶数について遊技者に不信感を与えることがない。
上記の実施例では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応した第1及び第2電源復旧コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしている。これに対して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしてもよい。
この場合、図10に示すステップS9の遊技状態復旧処理では、図11のフローチャートに示す処理に代えて、図35のフローチャートに示す処理が実行されるとよい。図35に示す処理において、CPU103は、まず、スタックポインタの復旧処理を行う(ステップS171)。続いて、例えば第1特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS172)。また、ステップS172にて可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合には(ステップS172;No)、例えば第2特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS173)。
ステップS172またはステップS173のいずれかにて可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS172;YesまたはステップS173;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドを送信する(ステップS174)。これにより、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの少なくともいずれか一方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、共通の電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
ステップS173にて可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときや(ステップS173;No)、ステップS174の処理を実行した後には、さらに、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS175)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS175;Yes)、第1確定特別図柄記憶部122Aに格納されているデータを読み出すことにより、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS176)。また、例えばステップS176にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第1表示結果通知コマンドを送信する(ステップS177)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第1表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。他方、ステップS175にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされると(ステップS175;No)、ステップS176、S177の処理をスキップする。
続いて、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS178)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS178;Yes)、第2確定特別図柄記憶部122Bに格納されているデータを読み出すことにより、第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS179)。また、例えばステップS179にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第2表示結果通知コマンドを送信する(ステップS180)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第2表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。他方、ステップS178にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされると(ステップS178;No)、ステップS179、S180の処理をスキップする。
この後には、図11に示すステップS110〜S116の処理と同様の処理が実行される。すなわち、CPU103は、演出制御基板12に宛てて保留記憶数通知コマンドを送信させた後(ステップS181)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1及び第2復旧時フラグをオン状態にセットする(ステップS182)。そして、バックアップフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS183)、CPU103内の各種レジスタ(例えば、IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタなど)におけるレジスタ値の復元を行う(ステップS184)。続いて、パリティフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS185)、オフであるときには(ステップS185;No)、割込許可状態にする(ステップS186)。これに対して、パリティフラグがオンであるときには(ステップS185;Yes)、ステップS186の処理を実行せずに、割込禁止状態とする。さらに、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS187)。
また、図23に示すステップS152のコマンド解析処理では、主基板11からの受信コマンドが第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドであるときに、例えば図36及び図37のフローチャートに示すような電源復旧時設定処理を実行する。この電源復旧時設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、主基板11から送信される第1表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(図36のステップS451)。このとき、第1表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS451;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第1表示結果通知コマンドを読み出し、その第1表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS452)。
ステップS452にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS453)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS453;Yes)、図25に示すステップS404の処理と同様に、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS454)。ステップS453にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS453;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS455)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS455;Yes)、図25に示すステップS406の処理と同様に、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS456)。
ステップS454、S456のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させる(ステップS457)。ステップS451にて第1表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS451;No)、ステップS455にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS455;No)、あるいはステップS457の処理を実行した後には、図25に示すステップS408の処理と同様に、第1画像表示装置5Aに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS458)。
このときには、主基板11から送信される保留記憶数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS459)。そして、保留記憶数通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS459;Yes)、その保留記憶数通知コマンドによって通知された第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)を特定する(ステップS460)。そして、図25に示すステップS411の処理と同様に、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数である第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示させるための設定を行う(ステップS461)。
ステップS459にて保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS459;No)、ステップS461の処理を実行した後には、主基板11から送信される第2表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(図37のステップS462)。このとき、第2表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS462;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第2表示結果通知コマンドを読み出し、その第2表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS463)。
ステップS463にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS464)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS464;Yes)、第2画像表示装置5Bに対応した確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS465)。ステップS464にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS464;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS466)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS466;Yes)、第2画像表示装置5Bに対応した通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS467)。
ステップS465、S467のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第2確定飾り図柄記憶部152に記憶させる(ステップS468)。ステップS462にて第2表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS462;No)、ステップS466にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS466;No)、あるいはステップS468の処理を実行した後には、第2画像表示装置5Bに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS469)。
以上のような処理により、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図35に示すステップS174の処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが送信される。また、このときには、図35に示すステップS177、S180の処理が実行されることにより、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行されていた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示す第1及び第2表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
演出制御基板12の側では、主基板11からの電源復旧コマンドを受信したことに応答して図36及び図37に示すような電源復旧時設定処理においてステップS458、S469の処理が実行されることにより、例えば図32(B)に示すような電源復旧時画像が第1画像表示装置5Aに表示されるとともに、例えば図32(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像が第2画像表示装置5Bに表示される。これにより、電力供給の再開により遊技状態が復旧されたことを示すコマンドを第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bで共通のコマンドにすることができるので、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。例えば、図35のフローチャートに示す遊技状態復旧処理では、電力供給停止が発生したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのうち少なくともいずれか一方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が実行中であった場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送られるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば電力供給停止が発生したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの両方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が実行中であった場合に限り、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送られるようにしてもよい。
この場合には、図10に示すステップS9の遊技状態復旧処理として、図35のフローチャートに示す処理に代えて、図38のフローチャートに示す処理が実行されればよい。なお、図38に示す処理において、図35に示す処理と同一の処理には、同一の符号(ステップ番号)が付されている。図38に示す処理では、ステップS172にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合に(ステップS172;Yes)、さらに、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS173)。そして、ステップS173にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合に限り(ステップS173;Yes)、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドを送信する(ステップS174)。これに対して、ステップS172にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合や(ステップS172;No)、ステップS173にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合には(ステップS173;No)、ステップS174の処理を実行しないようにすることで、電源復旧コマンドの送信は行わないようにしてもよい。
また、例えば図11に示す遊技状態復旧処理では、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドが送信され、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドが送信されるものとして説明した。これに対して、第1及び第2電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が停止中であるときにパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後、電力供給が再開された場合でも、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしてもよい。ただし、例えばパチンコ遊技機1が備える図示せぬクリアスイッチが押下されてパチンコ遊技機1の電源が投入されたような場合には、第1及び第2電源復旧コマンドの送信は行わず、クリアスイッチが押下されないでパチンコ遊技機1の電源が投入された場合に限り、第1及び第2電源復旧コマンドを送信するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄が、図32(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRでそれぞれ「1」、「2」、「3」の数字を示す飾り図柄であり、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄が、図32(H)に示すように、「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRでそれぞれ「A」、「B」、「C」のアルファベットを示す飾り図柄であるものとして説明した。すなわち、上記実施の形態では、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄と、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄とが、互いに異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでは互いに同一の図柄の組合せからなる飾り図柄が可変表示されるような場合には、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄と、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄とが、互いに同一のものであってもよい。
上記実施の形態において、第1及び第2表示結果通知コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを示すものとして説明した。これに対して、第1及び第2表示結果通知コマンドは、例えば確定特別図柄の図柄番号といった、特図ゲームにて導出表示される特別図柄そのものを特定可能に示すものであってもよい。この場合には、演出制御基板12の側において、第1及び第2表示結果通知コマンドにて指定された特別図柄を特定し、特定した特別図柄が確変大当り図柄であるか通常大当り図柄であるかハズレ図柄であるかを判別することで、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を特定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、普通入賞球装置6Aへの有効入賞球数である第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示する一方、普通可変入賞球装置6Bへの有効入賞球数である第2保留記憶数は始動入賞記憶表示器22に表示するものとして説明した。そのため、主基板11から演出制御基板12に対しては、第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドが送信されていた。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば普通可変入賞球装置6Bへの有効入賞球数である第2保留記憶数を第2画像表示装置5Bに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアに表示するようにしてもよい。この場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、上記実施の形態における保留記憶数通知コマンドの他に、第2保留記憶数を通知するためのコマンドを送信するようにすればよい。例えば図11に示すステップS107の処理により主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドが送られるときには、第2特図保留記憶部121Bにおける特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数を通知するためのコマンドの送信が行われるようにすればよい。そして、演出制御基板12の側では、例えば第2電源復旧時設定処理において、主基板11からのコマンドにより通知された第2保留記憶数を特定することで、例えば図32(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像とともに、第2画像表示装置5Bにおける特別図柄始動記憶表示エリアに第2保留記憶数を表示するようにしてもよい。これにより、第2画像表示装置5Bに電源復旧時画像が表示されているときにも保留表示を行うことができるので、保留記憶数について遊技者に不信感を与えることがない。
上記実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行停止コマンドを送信することにより、経過時間の計測を中断させて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行を停止させていた。また、第2特別図柄表示装置4Bにて進行が停止されている特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示の進行を再び開始させるときに、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行再開コマンドを送信することにより、経過時間の計測を再開させて第2画像表示装置5Bにて進行が停止されていた飾り図柄の可変表示の進行を再開させていた。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板12の側において、大当り開始コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定し、可変表示中であればその進行を停止させてもよい。そして、大当り終了コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行が中断されているか否かを判定し、中断されていればその可変表示の進行を再開させるようにしてもよい。このように、主基板11から演出制御基板12に対して大当り開始コマンドや大当り終了コマンドが送信される構成において、その大当り開始コマンドや大当り終了コマンドに基づいて飾り図柄の可変表示の進行を中断したり再開したりすることで、可変表示進行停止コマンドや可変表示進行再開コマンドのような特別なコマンドを用いることなく可変表示の進行を中断したり再開したりすることができ、主基板11の側における制御負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにて、「3」を示す特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたときには通常大当りとなり、「7」を示す特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたときには通常大当りとなるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特図ゲームにて可変表示されるいずれの特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたとしても、大当り遊技状態に制御可能としてもよい。
さらに、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bでは、互いに異なる特別図柄を通常大当り図柄や確変大当り図柄となるように設定してもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは「3」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに通常大当りとなる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは「5」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに通常大当りとなるようにしてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは「7」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに確変大当りとなる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは「1」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに確変大当りとなるようにしてもよい。
このように、特定表示結果となる特別図柄は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにおいて互いに同一の特別図柄であってもよいし、互いに異なる特別図柄であってもよい。また、特定表示結果となる飾り図柄の組合せは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおいて互いに同一の飾り図柄の組合せであってもよいし、互いに異なる飾り図柄の組合せであってもよい。また、特別図柄と飾り図柄のいずれか一方のみが所定の図柄で停止表示されたときに特定表示結果になるものとしてもよいし、特別図柄と飾り図柄の双方が所定の図柄で停止されたときに特定表示結果になるものとしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示された時点では、大当り遊技状態の終了後にパチンコ遊技機1が高確率状態に制御されるか否かが決定されておらず、大当り遊技状態が終了したときに、高確率状態に制御するか否かの決定を行うようにしてもよい。例えば図20のフローチャートに示す大当り終了処理におけるステップS273〜S277の処理に代えて、乱数回路104等により更新されている確変制御判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101等に格納されて用意された確変制御判定テーブルを参照することなどにより、パチンコ遊技機1を高確率状態に制御するか否かの決定を行うようにしてもよい。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bの配置は、パチンコ遊技機1の構成や仕様などに応じて任意に変更可能である。また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bは、独立した表示装置として構成される必要はなく、例えば1つの表示装置が有する2つの表示領域において、上述の第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bと実質的に同一の表示が行われるものであってもよい。
さらに、2つの表示装置のそれぞれが、上述した第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれか、あるいは第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかとして、入れ替わり可能に動作するものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1が電力の供給を受けて動作している期間を第1の期間と第2の期間とに分割し、第1の期間では、2つの表示装置の一方が第1特別図柄表示装置4Aとして動作するとともに他方が第2特別図柄表示装置4Bとして動作する。これに対して、第2の期間では、2つの表示装置の一方が第2特別図柄表示装置4Bとして動作するとともに他方が第1特別図柄表示装置4Aとして動作する。
あるいは、2つの表示装置のうちで先に特図ゲームを開始する条件が成立して特別図柄の可変表示が開始されたものが、上述した第1特別図柄表示装置4Aとして動作してもよい。そして、その特図ゲームの実行中に特別図柄が停止表示されている他方の表示装置による特図ゲームを開始する条件が成立したときに、当該他方の表示装置を、上述した第2特別図柄表示装置4Bとして動作させるものであってもよい。
また、第1及び第2画像表示装置5A、5Bが第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bとしての機能の全部又は一部を備え、例えば、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を行うとともに、特別図柄の可変表示を行うようにしてもよい。あるいは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bが第1及び第2画像表示装置5A、5Bとしての機能の全部又は一部を備え、例えば、特別図柄の可変表示を行うとともに、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示などを行うようにしてもよい。さらに、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aの双方における識別情報の可変表示結果が特定表示結果としての大当りとなったとき、または、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bの双方における識別情報の可変表示結果が特定表示結果としての大当りとなったときに、パチンコ遊技機1が特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御されてもよい。すなわち、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aの双方により第1可変表示手段としての識別情報の可変表示などを行う一方、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bの双方により第2可変表示手段としての識別情報の可変表示などを行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2始動入賞口として普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bが設けられるものとして説明した。すなわち、始動入賞口が、2つの特別図柄表示装置に対応して1つずつ設けられ、第1始動条件と第2始動条件が互いに異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの双方に対応する始動入賞口が1つ設けられ、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームを実行するための始動条件は同一のものであってもよい。
この場合、1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときには、例えば乱数回路104などによって更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出し、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件と第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件のいずれか一方を成立させる。そして、第1始動条件を成立させるときには大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを第1特図保留記憶部121Aに記憶する一方、第2始動条件を成立させるときには大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを第2特図保留記憶部121Bに記憶すればよい。このときには、例えば大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出するごとに、第1及び第2始動条件を交互に成立させるようにしてもよい。また、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出するときに、振分け判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、その振分け判定用の乱数値に応じて、第1及び第2始動条件のいずれかを成立させるようにしてもよい。
さらに、乱数回路104などから抽出された大当り判定用の乱数値MR1に基づいて、第1及び第2始動条件のいずれを成立させるのかを決定するようにしてもよい。例えば、大当り判定用の乱数値MR1が「0」〜「599」の範囲の値をとるものとする。この場合に、始動入賞口への遊技球の入賞に応じて抽出した大当り判定用の乱数値MR1が「0」〜「299」の範囲内であるときには、第1始動条件を成立させる。他方、抽出した大当り判定用の乱数値MR1が「300」〜「599」の範囲内であるときには、第2始動条件を成立させる。この場合には、例えば大当り判定用の乱数値MR1が「3」であるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定を行い、大当り判定用の乱数値MR1が「303」であるときに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定を行うようにしてもよい。あるいは、1つの始動入賞口における内部構造を、遊技球の検出時に第1始動条件を成立させる第1検出スイッチの設置位置へと遊技球を誘導する第1経路と、遊技球の検出時に第2始動条件を成立させる第2検出スイッチの設置位置へと遊技球を誘導する第2経路とに分離し、始動入賞口に入賞した遊技球を第1及び第2経路のいずれかに振り分けて第1及び第2検出スイッチのいずれかに検出させるように誘導するようにしてもよい。
その他にも、1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときに抽出した大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを所定の特図保留記憶部に記憶して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを開始するための開始条件が成立するごとに、特図保留記憶部の先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)から大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出して、大当り・確変判定処理といった特図ゲームを開始するための各種処理を実行するようにしてもよい。すなわち、先に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたことにより抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データから順に読み出して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームのうちで、先に開始条件が成立した特図ゲームに用いるようにしてもよい。
また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bが設けられている場合において、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのいずれかに遊技球が入賞したときには、例えば乱数回路104などによって1種類の大当り判定用の乱数値を示すデータとして更新されている数値データ(例えば1つのカウント値記憶回路に記憶されている数値データ)を抽出し、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのいずれに遊技球が入賞したかに対応して、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bのいずれかに記憶するものであってもよい。
上記実施の形態では、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときに第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立する一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときに第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときには第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときには第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件を成立させるようにしてもよい。
あるいは、所定の条件が成立したときに、第1及び第2始動入賞口スイッチそれぞれにより遊技球を検出したことに応じて第1及び第2始動条件のいずれを成立させるかの対応関係を、変更できるようにしてもよい。具体的な一例として、パチンコ遊技機1の電源投入直後などの初期設定状態では、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときに第1始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときに第2始動条件を成立させる。この後、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにて大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了したときに、所定の条件が成立したとして、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときには第2始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときには第1始動条件を成立させるように、設定を変更してもよい。さらに、大当り遊技状態が終了するごとに、第1及び第2始動入賞口スイッチそれぞれにより遊技球を検出したことに応じて第1及び第2始動条件のいずれを成立させるかの対応関係を、変更するように制御してもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して別個の第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bを設けるものとして説明した。これに対して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通する特図保留記憶部に、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データや始動入賞データなどを保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。ここで、始動入賞データは、遊技球が第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aと第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bのいずれに入賞したかを特定可能に示すデータであればよい。
また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの双方に共通する特図保留記憶部に大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを記憶する場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを開始するための開始条件が成立するごとに、特図保留記憶部の先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)から大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出して、大当り・確変判定処理といった特図ゲームを開始するための各種処理を実行するようにしてもよい。すなわち、遊技球が第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aに入賞したか、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bに入賞したかにかかわらず、先に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチ(第1始動入賞口スイッチまたは第2始動入賞口スイッチ)によって検出されたことにより抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データから順に読み出して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームのうちで、先に開始条件が成立した特図ゲームに用いるようにしてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機におけるシステム構成例を示すブロック図である。 表示制御コマンドの内容の一例を示す図である。 主基板の側で乱数回路によりカウントされる乱数を示す説明図である。 可変表示パターンテーブルの構成例を示す図である。 大当り時パターン決定テーブル、リーチハズレ時パターン決定テーブル、通常ハズレ時パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示す図である。 表示制御用データ保持エリアの構成例を示す図である。 表示制御部の構成例を示すブロック図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。 電力供給停止時処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理内で実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 大当り・確変判定処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理内で実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理内で実行される可変表示停止時処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理内で実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理内で実行される可変表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 表示制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 表示制御割込処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理における処理内容の一例を示す説明図である。 第1電源復旧時設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 デモ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 第2表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄と飾り図柄の可変表示動作や表示制御コマンドの送信動作を例示するタイミング図である。 画像表示装置における表示例を示す図である。 画像表示装置における表示例を示す図である。 画像表示装置における表示例を示す図である。 遊技状態復旧処理の他の一例を示すフローチャートである。 電源復旧時設定処理の一例を示すフローチャートである。 電源復旧時設定処理の一例を示すフローチャートである。 遊技状態復旧処理の他の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5A、5B … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7A、7B … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 電源基板
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 信号中継基板
14 … 電源中継基板
20 … 普通図柄表示装置
21 … 通過ゲート
22 … 始動入賞記憶表示器
70 … 各入賞口スイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、131 … ROM
102、132 … RAM
104 … 乱数回路
105 … I/Oポート
107 … スイッチ回路
110 … 可変表示パターンテーブル
111 … 大当り時パターン決定テーブル
112 … リーチハズレ時パターン決定テーブル
113 … 通常ハズレ時パターン決定テーブル
120 … 遊技制御用データ保持エリア
121A、121B … 特図保留記憶部
122A、122B … 確定特別図柄記憶部
123 … 遊技制御フラグ設定部
124 … 遊技制御タイマ設定部
125 … 遊技制御カウンタ設定部
130 … 演出制御用CPU
133 … 表示制御部
134 … 音制御部
135 … ランプ制御部
140 … VDP
141 … CGROM
142 … VRAM
143A、143B … LCD駆動回路
150 … 表示制御用データ保持エリア
151、152 … 確定飾り図柄記憶部
153 … 表示制御フラグ設定部
154 … 表示制御タイマ設定部
155 … 表示制御カウンタ設定部

Claims (6)

  1. 第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第1可変表示手段と、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第2可変表示手段とを備え、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったとき、または、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの制御信号に基づいて前記第1及び第2可変表示手段の表示制御を行う表示制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    遊技機への電力供給が停止しても記憶内容を保持することが可能なデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段のうち、前記第1始動条件は成立したが前記第1開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第1保留記憶手段と、
    前記データ記憶手段のうち、前記第2始動条件は成立したが前記第2開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第2保留記憶手段と、
    電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときに、前記データ記憶手段の記憶内容に基づいて制御状態を復旧する復旧制御手段と、
    前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第1表示結果決定手段と、
    前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第2表示結果決定手段と、
    前記第1及び第2表示結果決定手段の決定結果に応じて、前記第1及び第2可変表示手段における識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を予め定められた複数種類のうちから設定する可変表示時間設定手段と、
    前記第1及び第2可変表示手段における前記可変表示時間を計測する可変表示経過時間計測手段と、
    前記第1開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第1可変表示手段における可変表示時間を示す第1可変表示コマンドと、前記第1表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第1表示結果コマンドとを、前記第2開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第2可変表示手段における可変表示時間を示す第2可変表示コマンドと、前記第2表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第2表示結果コマンドとを、前記制御信号として送信する制御信号送信手段とを含み、
    前記制御信号送信手段は、前記第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、当該電力供給が再開されたときに前記第1保留記憶手段に保留データがあり前記第2保留記憶手段に保留データがない場合は、前記第1可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための第1復旧コマンドと、前記第2可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための第2復旧コマンドとを送信するとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果コマンドを再送し、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に前記第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドを送信する一方、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に所定期間にわたって前記第2始動条件が成立しないときに表示されるデモンストレーション表示を前記第2可変表示手段に表示させるためのデモ表示コマンドを送信する機能を有し、
    前記表示制御手段は、
    電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1復旧コマンドを受信したときに前記第1可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する第1復旧表示実行手段と、
    再送された前記第1表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるときには、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1可変表示コマンドを受信したときに前記第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報を導出表示させた後、該第1可変表示コマンドに基づいて識別情報の可変表示を開始する第1初期表示実行手段と、
    電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第2復旧コマンドを受信したときに前記第2可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する第2復旧表示実行手段と、
    再送された前記第2表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるときには、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信したときに前記第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報を導出表示させる第2初期表示実行手段と、
    前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信してからの時間であるデモ表示開始待ち時間を計測するデモ表示待ち時間計測手段と、
    前記デモ表示待ち時間計測手段による計測において前記デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定するデモ表示計測判定手段と、
    前記デモ表示計測判定手段によって前記デモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記第2可変表示手段にデモンストレーション表示を表示させるデモ表示制御手段とを含み、
    前記可変表示経過時間計測手段は、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されているときに、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示された第1の時点で前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測を中断し、前記第1可変表示手段にて前記特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点で経過時間の計測を再開する計測中断再開手段を含む、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記制御信号送信手段は、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ前記第1復旧コマンドを送信し、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合のみ前記第2復旧コマンドを送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第1可変表示手段と、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する第2可変表示手段とを備え、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったとき、または、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの制御信号に基づいて前記第1及び第2可変表示手段の表示制御を行う表示制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    遊技機への電力供給が停止しても記憶内容を保持することが可能なデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段のうち、前記第1始動条件は成立したが前記第1開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第1保留記憶手段と、
    前記データ記憶手段のうち、前記第2始動条件は成立したが前記第2開始条件は成立していない可変表示の保留データを記憶する第2保留記憶手段と、
    電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときに、前記データ記憶手段の記憶内容に基づいて制御状態を復旧する復旧制御手段と、
    前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第1表示結果決定手段と、
    前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示の表示結果を決定する第2表示結果決定手段と、
    前記第1及び第2表示結果決定手段の決定結果に応じて、前記第1及び第2可変表示手段における識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を予め定められた複数種類のうちから設定する可変表示時間設定手段と、
    前記第1及び第2可変表示手段における前記可変表示時間を計測する可変表示経過時間計測手段と、
    前記第1開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第1可変表示手段における可変表示時間を示す第1可変表示コマンドと、前記第1表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第1表示結果コマンドとを、前記第2開始条件が成立したときには、前記可変表示時間設定手段によって設定された前記第2可変表示手段における可変表示時間を示す第2可変表示コマンドと、前記第2表示結果決定手段によって決定された表示結果を示す第2表示結果コマンドとを、前記制御信号として送信する制御信号送信手段とを含み、
    前記制御信号送信手段は、前記第1及び第2可変表示手段による識別情報の可変表示中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、当該電力供給が再開されたときに前記第1保留記憶手段に保留データがあり前記第2保留記憶手段に保留データがない場合は、前記第1及び第2可変表示手段に電力供給が停止されたときの状態に復旧することを表示させるための復旧コマンドを送信するとともに、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果コマンドを再送し、前記第1可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に前記第1開始条件の成立に対応した第1可変表示コマンドを送信する一方、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示時間が経過した後に所定期間にわたって前記第2始動条件が成立しないときに表示されるデモンストレーション表示を前記第2可変表示手段に表示させるためのデモ表示コマンドを送信する機能を有し、
    前記表示制御手段は、
    電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記復旧コマンドを受信したときに前記第1及び第2可変表示手段に所定の復旧中画像を表示する復旧表示実行手段と、
    再送された前記第1表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるときには、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記第1可変表示コマンドを受信したときに前記第1可変表示手段に第1の初期表示用識別情報を導出表示させた後、該第1可変表示コマンドに基づいて識別情報の可変表示を開始する第1初期表示実行手段と、
    再送された前記第2表示結果コマンドに示された表示結果が前記特定表示結果以外の表示結果であるときには、電力供給が再開された後に前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信したときに前記第2可変表示手段に第2の初期表示用識別情報を導出表示させる第2初期表示実行手段と、
    前記制御信号送信手段によって送信された前記デモ表示コマンドを受信してからの時間であるデモ表示開始待ち時間を計測するデモ表示待ち時間計測手段と、
    前記デモ表示待ち時間計測手段による計測において前記デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定するデモ表示計測判定手段と、
    前記デモ表示計測判定手段によって前記デモ表示開始待ち時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記第2可変表示手段にデモンストレーション表示を表示させるデモ表示制御手段とを含み、
    前記可変表示経過時間計測手段は、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第2可変表示手段にて識別情報の可変表示が実行されているときに、前記第1可変表示手段に前記特定表示結果が導出表示された第1の時点で前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示における経過時間の計測を中断し、前記第1可変表示手段にて前記特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点で経過時間の計測を再開する計測中断再開手段を含む、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 前記表示制御手段は、前記計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、前記第2可変表示手段による識別情報の可変表示を継続して実行する継続表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の遊技機。
  5. 前記表示制御手段は、前記計測中断再開手段によって経過時間の計測が中断される第1の時点から再開される第2の時点まで、前記第2可変表示手段に前記特定表示結果とは異なる非特定識別情報を停止表示させる停止表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記制御信号送信手段は、復旧コマンドを送信するときに前記第1保留記憶手段によって記憶されている保留データの数を示す保留記憶数コマンドを送信する機能を有し、
    前記表示制御手段は、電力供給が再開された後に前記保留記憶数コマンドを受信したときに、当該保留記憶数コマンドに基づいて、前記第1可変表示手段に前記復旧中画像とともに前記保留データの数を示す表示をする保留表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技機。
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