JP4528444B2 - 10進法に基づいた時間関連データ項目を含む電子時計 - Google Patents

10進法に基づいた時間関連データ項目を含む電子時計 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、いくつかの時間関連データ表示が可能な電子時計に関する。より具体的に言えば、本発明は、少なくとも第1および第2の時間関連データ項目の表示が可能な時計に関するものであって、第1の時間関連データ項目は時−分−秒(Hour-Minute-Second)方式(以下、H−M−Sとする)に基づく。
【0002】
複数の時間関連データの表示が可能な電子時計は、従来の技術ですでに知られている。これらの時計は一般に「世界時計」と呼ばれ、典型的には世界時を表わす時間関連データ項目と、異なる時間帯に対応する地方時を表す1つまたは複数の時間関連データとの表示を可能にするために提供される。このように多数の時間関連データが原因で、ユーザが読み取るときに混乱してしまうリスクが発生する可能性があり、一般に、表示されたそれぞれの時間データが何を示すかを明確に識別できるような手段が必要となる。
【0003】
米国特許第4926400号では、独立請求項1のプリアンブル部分に従った電子時計について記載している。この時計は、H−M−S方式に基づく第1の時間関連データ項目と、時間が1日を25分の25に分けられた非10進法に基づく第2の時間関連データ項目とを表示することが可能である。この文献の表1、第3コラムによれば、1日(24時間)は25「時間」に分けられ、1「時間」は60「分」、1「分」は57.6秒を含む。したがって、追加の模擬的時間を形成するように、1「分」ごとに2.4秒が「保存」される。「24時間」および「25時間」の時間関連データ項目の表示モードは同じである。このような時計のユーザは、補足表示がなければこれら2つの時間関連データ項目を明確に見分けることはできないであろう。
したがって本発明の一目的は、表示された時間関連データをユーザが明確および迅速に識別および区別できる手段によって、少なくとも第1および第2の時間関連データ項目を表示できる電子時計を提供することである。
【0004】
したがって本発明は、少なくとも第1および第2の時間関連データ項目を表示できる電子時計に関し、前記第1の時間関連データ項目が、時−分−秒方式に基づくものであり、前記時計が、N個のバイナリ分割ステージを含む周波数分割器回路にパルスを供給し、前記第1の時間関連データ項目を形成および表示できるようにする第1の制御パルスを供給するタイム・ベースを含み、前記時計が、前記タイム・ベースから発信される補助制御パルスから、前記第2の時間関連データ項目を形成および表示できるようにする第2の制御パルスを供給するように配置された生成手段をさらに含み、
前記第2の時間関連データ項目が、時間を少なくとも1日の1000分の1に分割する10進法に基づくものであること、ならびに前記第1の時間関連データ項目と混乱しないように前記第2の時間関連データ項目が3桁の数字で表示されることを特徴とする。
【0005】
したがって本発明により主張される解決策は、第1および第2の時間関連データ項目が異なるシステムに基づくものであるという事実により、第1の時間関連データ項目を第2のそれとは明確に区別できるようにするものである。
【0006】
従来から使用されているH−M−S方式は、1日を24時間に分割し、1時間を60分に分割し、1分を60秒に分割することからなる。他方で、10進法に基づく時間分割は、1日を前述の従来型方式に従って分割するのではなく、1日を10分の1(2.4時間または144分に等しい)に、ついで1日を100分の1(14.4分または864秒に等しい)に、その後1日を1000分の1(86.4秒に等しい)にと、次々に分割するものである。
【0007】
具体的に言えば、1日の1000分の1への時間分割を選択することにより、第2の時間関連データ項目は3桁(「000」から「999」)しか表示する必要がなくなり、したがって典型的には「HH:MM」形式で表示されるH−M−S方式に基づく従来の時間関連データ項目とは明確に区別される。したがって、時間関連データを読み取る間に混乱するリスクは、大幅に削減される。
【0008】
第2の時間関連データ項目の典型的でない形式は、たとえば特に、ユーザが自分の位置している時間帯に関する従来の時間関連データ項目と混乱することなく、明確に参照できる世界時を表示するのに好適であることがわかる。
【0009】
さらに10進法は、H−M−S方式に固有の変換問題を避けることができるため、従来から使用されているH−M−S方式の有利な代替方式を構成する。さらにこの代替方式は、すでに10進法に慣れているユーザにとって、より論理的かつ理解しやすいものである。
特許出願第GB−A−2 274 004号、および「JOURNAL OF THE INSTITUTION OF ENGINEERS(INDIA)INDUSTRIAL DEVELOPMENT AND GENERAL ENGINEERING」第54巻、1973年9月、25〜28ページ(XP−002101432)に記載のT.Raja Rao氏による論文「Time and Its Units」では、どちらも、従来型H−M−S方式の代替法としての10進法の使用、ならびにかかる10進法に基づいて単一の時間指示データ項目を表示することができる時計について記述していることが指摘されよう。
【0010】
H−M−S方式に基づく時間関連データ項目を形成するために、電子時計は、一般にタイム・ベースを含み、典型的には、2の累乗たとえば32,768Hzに等しい所定の周波数でパルスを供給する水晶発振器を含む。カスケード接続された連続するN個のバイナリ分割ステージ(フリップフロップ)形式の周波数分割器回路が、周波数が2N分の1に減少する制御パルスを供給するようにタイム・ベースに結合される。典型的には、この周波数分割器回路はN=15のバイナリ分割ステージ形式であるため、タイム・ベースによって供給されるパルスの周波数は1Hzまで減少する。したがっていくつかの別個の時間関連データを表示できる電子時計では、これらの制御パルスを使用して、これら時間関連データのそれぞれの表示を制御する。
【0011】
選択された10進法に基づく第2の時間関連データ項目を形成するために、H−M−S方式に基づく従来の時間関連データ項目で算術変換演算を定期的に実行することは先験的に可能である。この自明な解決策は、言い換えれば、このタスク専用の変換手段または計算手段を提供することからなる。ただし、好ましくは、10進法に基づく第2の時間関連データ項目を形成および表示可能にする制御パルスが直接生成されることを可能にする手段を提供することが求められるため、この解決策は時計で使用するには好適でないことに留意されたい。
【0012】
時間が少なくとも1日の1000分の1に分割される10進法に基づく時間関連データ項目を形成可能にする制御パルスを生成するためには、このようなパルスを、少なくとも1/86.4Hzの周波数で、またはこの周波数の10倍、すなわち1日を1000分の10に分割する場合は1/8.64Hz、1日を1000分の100に分割する場合は1/0.864Hzという具合に生成することが必要である。実際には、第2の制御パルスの周波数を1/86.4Hzまたは1/8.64Hzのいずれかで生成することを選択するであろうが、必要に応じて、より高い周波数を選択することもできる。
【0013】
この問題に対する自明な解決策は、所望の周波数、たとえば10,000Hzの倍数に対応する特有の周波数でパルスを供給できるようにする、追加のタイム・ベースを設けることからなる。したがって、たとえば86,400に等しい分割比率を有する周波数分割器回路は、周波数1/8.64Hzで制御パルスを生成することができる。したがってこの自明の解決策は、2つの独特な分割連鎖(タイム・ベース+周波数分割器回路)を使用して、第1および第2の時間関連データ項目を表示することを含む。ただし、制御パルスを生成するため、および具体的には1つだけのタイム・ベース、好ましくは時計のタイム・ベース、すなわち2の累乗に等しい周波数でパルスを供給するタイム・ベースを使用するために必要な構成要素の数を制限することが求められる。
本発明の範囲内で使用される可能性のあるクロック・パルスの生成手段は、たとえば文献US−A−3 975 898、US−A−5 771 180、US−A−3 777 471、およびUS−A−3 284 715に開示されている。
【0014】
本発明によれば、時計は、第1および第2の時間関連データ項目の制御パルスを同じタイム・ベースから導出するように配置構成されるので有利である。そのために、タイム・ベースから発信される補助制御パルスから、第2の時間関連データ項目を形成および表示できるようにする第2の制御パルスを供給するように配置された生成手段を含む。したがって、時計は、具体的には、これらの周波数の分割比率が整数ではないという事実にもかかわらず、第2の時間関連データ項目を1日の1000分の1に形成するために、周波数分割器回路の出力時にタイム・ベースから発信される1Hzのパルスから、1/86.4Hzの周波数を有する第2の制御パルスを導出するように配列することができる。
【0015】
したがって本発明の他の利点は、1つだけのタイム・ベースを使用して第1および第2の時間関連データ項目の異なる制御パルスを生成するという事実、および、したがって従来の時計の電子システムを10進法に基づいて時間関連データ項目を表示できるように適合させることができるという事実にある。
【0016】
本発明の他の特徴および利点は、単なる例示的なものとして示された添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読めば明らかであろう。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態となる時計を、簡略化された構成図形式で示す図である。この時計には、典型的には水晶発振器の形式をとるタイム・ベース2と、N個のバイナリ分割ステージ4.1から4.Nを含み第1の制御パルスI1を供給する周波数分割器回路4と、第1の制御パルスI1によって制御される第1の表示手段6とが直列に含まれる。1Hzの周波数を有する第1の制御パルスI1を生成するように、典型的には、周波数32,768Hzでパルスを供給する水晶発振器およびN=15のバイナリ分割ステージを含む周波数分割器回路が使用される。以下の説明では、前述の数値が非限定的な例によって使用される。
【0018】
第1の表示手段6は、H−M−S方式に基づいて第1の時間関連データ項目H1を形成および表示できるように、第1の制御パルスI1によって制御され、従来の方式で配置される。
【0019】
本発明に従った時計は、採用された10進分割によって周波数が決定される第2の制御パルスI2(すなわち1日の1000分の1の分割が採用される場合はたとえば1/86.4Hzとなる)を供給する生成手段14をさらに含む。これらの生成手段14は、基本的にはタイム・ベース2から発信される補助制御パルスILによって制御され、本実施形態では、周波数分割器回路4のバイナリ分割ステージ4.1から4.Nのうち1つの出力時点で供給されるものであって、このステージは参照番号4.Lで示され、バイナリ分割ステージ4.1から4.Nのグループの中から選択することができる。補助制御パルスILの周波数は、タイム・ベース2によって供給されるパルスの周波数を2L分の1に減少したものと等価であることに留意されたい。
【0020】
生成手段14の代替実施形態について、以下の記述で詳細に説明する。
【0021】
第2の表示手段16が、生成手段14と直列に接続される。これら第2の表示手段16は、第2の制御パルスI2によって制御され、第2の時間関連データ項目H2を10進法に基づいて形成および表示できるように配置される。
【0022】
図2は、本発明の第2の実施形態となる時計を、簡略化された構成図形式で示す図である。この時計には、タイム・ベース2、周波数分割器回路4、第1および第2の表示手段6および16、ならびに第2の制御パルスI2用の生成手段14が直列に含まれる。
【0023】
この時計には、周波数分割器回路4の後に接続されたN*個の追加バイナリ分割ステージ4.N+1から4.N+N*がさらに含まれる。生成手段14は、同じく基本的にはタイム・ベース2から発信された補助制御パルスILによって制御され、本実施形態では、追加バイナリ分割ステージ4.N+1から4.N+N*の出力時に供給される。この場合、補助制御パルスILの周波数は、タイム・ベース2によって供給されるパルスの周波数を2N+N*分の1に減少したものと等価であることに留意されたい。
【0024】
したがって、図1および図2に示された実施形態は、第1の時間関連データ項目H1をH−M−S方式に基づいて表示し、第2の時間関連データ項目H2を10進法に基づいて表示することができる。したがってこれら2つの実施形態では、タイム・ベース2から発信される第2の制御パルスI2が補助制御パルスILから生成される。
【0025】
本発明に従った時計は、異なる時間関連データを調整することができる修正手段をさらに含むことに留意されたい。これら修正手段についてここでは説明しておらず、図1および図2にも図示していない。ただし、当分野の技術者であれば、これら修正手段を、好適な方法で各時間関連データ項目を調整できるようにする方法について周知であろう。
【0026】
図1および図2に示された実施形態が、非限定的なものであることにも留意されたい。具体的には、追加の時間関連データをH−M−S方式または10進法に基づいて形成および表示できるように、さらに追加の表示手段を設けることができる。
【0027】
当分野の技術者であれば、表示手段6および16を好適な方法で作成する方法について周知であることにも留意されたい。具体的には、これらの手段が、電気機械式手段によって制御されるアナログ針表示形式、またはデジタル表示形式で作成できるので有利であることに留意されたい。例を挙げると、図3aおよび3bは、時間関連データH1およびH2の表示に関する異なる可能性を示す、本発明に従った時計の平面図である。
【0028】
図3aに示されるように、第1の時間関連データ項目H1の第1の表示手段6は、たとえば時間関連データ項目H1を従来の「HM:MM」形式に従って表示することのできる、デジタル表示形式で作成することができる。あるいは図3bに示されるように、これら第1の表示手段が、電気機械式手段(図示せず)によって駆動されそれぞれが時および分を表示することのできる、第1および第2の針を含むことができる。
【0029】
第2の時間関連データ項目H2の第2の表示手段16は、図3aおよび3bに示されたように、この例では、第2の時間関連データ項目H2を1日の1000分の1単位で表示できるように3桁の数字を含むデジタル表示で形成されるので有利である。ただしこれら第2の表示手段16は、図3bに示された第1の表示手段6と同様の方法で、電気機械式手段によって駆動されるアナログ針表示形式で作成することもできる。
【0030】
次に、図4から図6を参照しながら、本発明に従って第2の制御パルスI2を供給できる生成手段14の様々な代替実施形態について説明する。
【0031】
考察されるケースにより、すなわち1日を1000分の1(86.4秒)に分割するか、あるいは1000分の10(864秒)に分割するかによって、第2の制御パルスはそれぞれ1/86.4Hzまたは1/8.64Hzの周波数で供給しなければならないことが想起されよう。
【0032】
以下の説明では、非限定的な例によって、N=15のバイナリ分割ステージ4.1から4.15が第1の制御パルスI1を周波数1Hzで供給できるようにするために、タイム・ベース2が典型的には周波数32,768Hzでパルスを供給すると想定することも想起されよう。
【0033】
本発明によれば、第2の制御パルスI2を生成するために補助制御パルスILが使用される。補助制御パルスILの周波数は、供給される出力時にバイナリ分割ステージによって決定される。したがって図1に記載された第1の実施形態によれば、この周波数は、2L分の1に減少されたタイム・ベース2によって供給されるパルスの周波数に等しい。図2に記載された第2の実施形態によれば、この周波数は、2N+N*分の1に減少されたタイム・ベース2によって供給されるパルスの周波数に等しい。
【0034】
補助制御パルスILによる第2の制御パルスI2の周波数分割比率が、制御パルスI2を生成するためにカウントされるべき補助制御パルスILの平均の数に対応する数値を定める。タイム・ベース2によって供給されるパルスの周波数が、典型的に2の累乗と等価であることを考えると、この分割比率は1日を10進分割するものであるため、整数でない数値となる。
【0035】
整数でない数値だけ補助制御パルスILをカウントすることは不可能であることに留意されたい。したがって本発明の範囲内では、それぞれ、前述の分割比率より小さい直前の整数nおよびこの比率より大きい直後の整数n+1が定められる。したがってこれらの整数nおよびn+1は、それぞれ、制御パルスI2を生成するためにカウントされる補助制御パルスILの平均数よりも小さい直前の整数およびこの平均数よりも大きい直後の整数に対応する。
【0036】
したがって、第2の制御パルスI2を所望の周波数に対応する平均周波数、すなわちたとえば1/86.4Hzまたは1/8.64Hzで生成するために、nおよびn+1の補助制御パルスILは、決められたカウント・シーケンスに従って連続してカウントされる。
【0037】
このカウント・シーケンスは、nおよびn+1の補助制御パルスILの連続したカウント動作で形成される。上記で定められた分割比率が、その最後に第2の制御パルスI2が所望の平均周波数で生成されるカウント動作の期間ならびに回数を決定する。
【0038】
さらにこのカウント・シーケンスは、カウント・シーケンス中に生成されるスペースが最小限になるように形成されることが好ましい。
【0039】
例を挙げると、第2の制御パルスI2が、1Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、すなわち(図1に示された第1の実施形態によれば)生成手段14が周波数分割器回路4の最後のバイナリ分割ステージ4.Nに接続される場合、周波数分割比率は86.4に等しくなる。したがって、生成手段14は、n=86およびn+1=87の補助制御パルスILを連続してカウントするように配置される。
【0040】
さらに分割比率は、1期間432秒の間に5個の制御パルスI2を生成しなければならないように定められる。したがってこの場合、24時間の持続期間中に200回繰り返されるカウント・シーケンスは、連続する5個のカウント動作で形成される。本発明の場合、n=86およびn+1=87の補助制御パルスILが、432秒の間にそれぞれ3回および2回カウントされるため、第2の制御パルスI2が供給される平均周波数は1/86.4Hzに等しくなる。
【0041】
カウント・シーケンス中に生成されるスペースを最小限まで減らすために、以下のカウント・シーケンスに従って、5個の制御パルスI2が生成されることが好ましい。
86−87−86−87−86
【0042】
このような場合、カウント・シーケンス中に生成される最大時間誤差は+/−0.4秒、すなわち第2の制御パルスI2期間の約0.5%に制限されることに留意されたい。
【0043】
同様に、第2の制御パルスI2が、1/8Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、すなわち(図2に示された第2の実施形態によれば)、生成手段14がN*=3の追加のバイナリ分割ステージの出力に接続される場合、周波数分割比率は10.8に等しくなる。したがって、生成手段14は、n=10およびn+1=11の補助制御パルスILを連続してカウントするように配置される。
【0044】
さらに分割比率は、1期間432秒の間に5個の制御パルスI2を生成しなければならないように定められる。したがってこの場合、24時間の持続期間中に200回繰り返されるカウント・シーケンスは、連続する5個のカウント動作で形成される。本発明の場合、
n=10およびn+1=11の補助制御パルスILが、432秒の間にそれぞれ1回および4回カウントされるため、第2の制御パルスI2が供給される平均周波数は1/86.4Hzに等しくなる。
【0045】
カウント・シーケンス中に生成されるスペースを最小限まで減らすために、以下のカウント・シーケンスに従って、5個の制御パルスI2が生成されることが好ましい。
11−11−10−11−11
【0046】
このような場合、カウント・シーケンス中に生成される最大時間誤差は+/−3.2秒、すなわち第2の制御パルスI2期間の約4%に制限されることに留意されたい。
【0047】
同様に、第2の制御パルスI2が、1Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/8.64Hzで生成される場合、すなわち(図1に示された第1の実施形態によれば)生成手段14が周波数分割器回路4の最後のバイナリ分割ステージ4.Nの出力に接続される場合、周波数分割比率は8.64に等しくなる。したがって、生成手段14は、n=8およびn+1=9の補助制御パルスILを連続してカウントするように配置される。
【0048】
さらに分割比率は、1期間216秒の間に25の制御パルスI2を生成しなければならないように定められする。したがってこの場合、24時間の持続期間中に400回繰り返されるカウント・シーケンスは、連続する25のカウント動作で形成される。本発明の場合、n=8およびn+1=9の補助制御パルスILが、216秒の間にそれぞれ9回および16回カウントされるため、第2の制御パルスI2が供給される平均周波数は1/8.64Hzに等しくなる。
【0049】
カウント・シーケンス中に生成されるスペースを最小限まで減らすために、以下のカウント・シーケンスに従って、25の制御パルスI2が生成されることが好ましい。
9−8−9−9−8−9−8−9−9−8−9−9−8−9−9−8−9−9−8−9−8−9−9−8−9
【0050】
このような場合、カウント・シーケンス中に生成される最大時間誤差は+/−0.48秒、すなわち第2の制御パルスI2期間の約5.5%に制限されることに留意されたい。
【0051】
一般に、補助制御パルスILの選択によって、一方では第2の制御パルスI2が生成される正確さが決定され、他方では補助制御パルスILをカウントするのに必要なレジスタ/カウンタのサイズが決定される。
【0052】
ここで、前述の原理に基づく生成手段14の様々な代替実施形態について説明する。
【0053】
図4は、本発明に従った第1の代替実施形態を構成する生成手段14の実施を示す流れ図である。この第1の変形によれば、生成手段14は、プログラミングされたマイクロプロセッサを含む集積回路の形式で作成できるので有利である。当分野の技術者であれば、ここで与えられた指示から、マイクロプロセッサが記載された機能を実行できるようにプログラミングする方法がわかるであろう。
【0054】
図4に示された流れ図を参照すると、カウント・シーケンスは参照番号400で示されたブロックで開始される。
【0055】
ブロック402では、カウント・レジスタCOMPTが各補助制御パルスILで増分される。このカウント・レジスタCOMPTには、少なくともn+1の補助制御パルスILがカウントできるだけの十分な数のビットが含まれる。例を挙げると、n+1=87の補助制御パルスILをカウントできるようにするために、このカウント・レジスタCOMPTには少なくとも7ビットが含まれる。
【0056】
カウント・レジスタCOMPTの値が値nに達したかどうかをチェックするために、ブロック404で第1のテストが実施される。ブロック402では、カウント・レジスタCOMPTの値が、テスト・ブロック404の肯定出力で示されるように値nよりも小さければ、各補助制御パルスILで増分される。
【0057】
テスト・ブロック404の否定出力で示されるように、カウント・レジスタCOMPTの値が値nに達すると、次いでカウント・レジスタCOMPTの値が値nを超えているかどうかをチェックするために、ブロック406で第2のテストが実施される。
【0058】
テスト・ブロック406が否定出力であると、ブロック408で示される第3のテストに進む。この段階で、カウント・シーケンスに従って、カウント・レジスタCOMPTが値nで停止しなければならないかどうかがチェックされる。必要であれば、ブロック410で、すなわちn個の補助制御パルスILをカウントした後に、制御パルスI2が生成される。逆の場合は、ブロック402でカウント・レジスタCOMPTが増分され、ブロック406で実行されたテストの肯定結果に続いて、ブロック410で、すなわちn+1の補助制御パルスILをカウントした後に、制御パルスI2が生成される。
【0059】
ブロック410で制御パルスI2を生成した後、ブロック412でカウント・レジスタCOMPTが初期化され、ブロック400でプロセスが再開される。
【0060】
ブロック408に示されたテストを実行するには、カウント・シーケンスが表されたテーブル、したがってカウント動作の数だけエントリが含まれたテーブルを使用すると便利である。
【0061】
このテーブルは、実行されるカウント動作を表したバイナリ値、すなわち、たとえばn個の補助制御パルスILをカウントしなければならない場合はバイナリ値「0」、n+1の補助制御パルスILをカウントしなければならない場合はバイナリ値「1」を含むことが好ましい。この場合、カウント動作の数だけビットを含むバイナリ・ワードは、カウント・シーケンスを表すテーブルを容易に形成することができる。
【0062】
ただし、すべての場合にカウント・シーケンスを表すテーブルを使用する必要はない。様々な実施形態例を参照しながら以下で説明するように、ある種の代替例および簡略化例を思い浮かべることができる。
【0063】
前述のプロセスは、カウント・シーケンスが確実に位相外れにならないように、第2の時間関連データ項目H2の現在値と同相で実行されるのが好ましいことについても述べられよう。どのカウント動作を実行する必要があるかを判定するために、表示される第2の時間関連データ項目H2の値を含むレジスタが使用されることが好ましい。
【0064】
具体的には、テーブルが使用されると、表示される第2の時間関連データ項目H2の値を含むレジスタは、単純なモジューロ計算によって、様々なテーブル・エントリについてインデクセーション値を画定することができる。もちろんモジューロとは、決められた数による割り算で剰余を与える算術計算を意味する。
【0065】
すでに上記で考察した、第2の制御パルスI2が1Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、以下のカウント・シーケンスに従って5個の制御パルスI2が生成されるように、カウント・シーケンスが決定されることが好ましいことを想起されよう。
86−87−86−87−86
【0066】
したがってこのカウント・シーケンスは、エントリが5個のテーブル、好ましくは以下の5ビット・ワードを使用して作成されたテーブルによって表すことができる。
≪01010≫
【0067】
したがって再度図4を参照すると、ブロック408で実行されるテストは、テーブル内で対応する値を探すことによって実行される。
【0068】
好ましいことに、表示される第2の時間関連データ項目H2の値、または少なくとも表示される1日の1000分の1の値(0から9)を含むレジスタが使用される。したがって、このレジスタの値でモジューロ5演算を実行すると、テーブルからインデクセーション値(0から4)を得ることができる。
【0069】
この例では、テーブルを使用する代替方法には、表示される1日の1000分の1の値を含むレジスタでモジューロ5演算を実行した結果を直接使用することが含まれる。この例では、n=86およびn+1=87によるカウント動作が交互に実行されることに留意されたい。したがって、モジューロ5演算の結果が偶数であるかどうかをチェックして、nの補助制御パルスILをカウントしなければならないかどうかを判定することができる。または、結果が奇数であるかどうかをチェックして、n+1の補助制御パルスILをカウントしなければならないかどうかが判定される。
【0070】
すでに上記で考察した、第2の制御パルスI2が1/8Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、以下のカウント・シーケンスに従って5個の制御パルスI2が生成されるように、カウント・シーケンスが決定されることが好ましいことを想起されよう。
11−11−10−11−11
【0071】
したがってこのカウント・シーケンスは、エントリが5個のテーブル、好ましくは以下の5ビット・ワードを使用して作成されたテーブルによって表すことができる。
≪11011≫
【0072】
この場合も、モジューロ5演算を介してテーブルからインデクセーション値(0から4)を得るために、表示される1日の1000分の1の値を含むレジスタが使用される。
【0073】
すでに上記で考察した、第2の制御パルスI2が1Hzの補助制御パルスILから平均周波数1/8.64Hzで生成される場合、以下のカウント・シーケンスに従って25の制御パルスI2が生成されるように、カウント・シーケンスが決定されることが好ましいことを想起されよう。
9−8−9−9−8−9−8−9−9−8−9−9−8−9−9−8−9−9−8−9−8−9−9−8−9
【0074】
したがってこのカウント・シーケンスは、エントリが25のテーブル、好ましくは以下の25ビット・ワードを使用して作成されたテーブルによって表すことができる。
≪1011010110110110110101101≫
【0075】
したがって再度図4を参照すると、ブロック408で実行されるテストは、テーブル内で対応する値を探すことによって実行される。
【0076】
好ましいことに、少なくとも表示される1日の1000分の1および1000分の10の値(0から99)を含むレジスタが使用される。したがって、このレジスタの値でモジューロ25演算を実行すると、テーブルからインデクセーション値(0から24)を得ることができる。
【0077】
図5は、第2の制御パルスI2を供給することができる生成手段14の第2の代替実施形態を示す図である。
【0078】
図5に示されるように、これら生成手段14には、n個の補助制御パルスILをカウントするために配置された1次カウンタ141と、1次カウンタ141の抑制手段142とが含まれる。抑制手段142は補助制御パルスILによって制御され、決められた数の補助制御パルスILを入力時に定期的に抑制するように、1次カウンタ141の上流に位置する。第2の制御パルスI2は、1次カウンタ141の出力時に供給される。
【0079】
抑制手段142は、m個の補助制御パルスILをカウントするために配置された2次カウンタ144と、その間に補助制御パルスILが抑制される(状態0からm−1の中から選択された)k個の中間状態を検出するように、異なるステージの2次カウンタ144に結合された論理検出回路146と、1つは反転されて論理検出回路146の出力に接続されもう1つは補助制御パルスILを受け取る2つの入力を含む、参照番号148で示される論理ANDゲートとを含む。
【0080】
したがって抑制手段142は、k個の補助制御パルスILを、1次カウンタ141の上流で定期的に、すなわちm個のパルスILが供給される期間中に、抑制することができる。
【0081】
論理検出回路146はk個の中間状態のうち1つを検出すると、1個の補助制御パルスILが持続している間は、1次カウンタ141がこのパルスを「認識」せず、これを考慮の対象としないように、論理ANDゲートの出力を阻止する抑制信号を送信する。
【0082】
k個の中間状態は、生成されるスペースを最小限にするために、互いに等距離であるように選択されることが好ましい。
【0083】
図5aは、第2の制御パルスI2が1Hzの周波数を有する補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、すなわち(図1に示された第1の実施形態によれば)生成手段14が周波数分割器回路4の最後のバイナリ分割ステージ4.Nに接続される場合に適用される、図5に示された第2の代替実施形態の第1の例を示す図である。
【0084】
補助制御パルスILの周波数と第2の制御パルスの周波数との間の分割比率は、この場合86.4に等しいことが想起されよう。したがって1次カウンタ141は、n=86単位のカウンタで形成される。その結果、432の補助制御パルスILが供給される間(432秒)に2個の補助制御パルスIL、すなわち簡潔に言えば216当たり1パルスが抑制されなければならない。このため、2次カウンタ144は、m=216単位のカウンタで形成され、論理検出回路146は、その間に1個の補助制御パルスILが1次カウンタ141の上流で抑制される、2次カウンタ144の(状態0から215の中から選択された)k=1の中間状態を検出するように配置される。1期間432秒の間、1次カウンタ141は430個のパルスだけを「認識」する。したがって、1次カウンタ141の出力時には1期間432秒間で、すなわち平均周波数1/86.4Hzで、5個の制御パルスI2が供給される。
【0085】
86単位のカウンタは、86個のパルス後に初期化されるように配置された7ビットのバイナリ・カウンタを使用して簡単に作成することができる。同様に、216単位のカウンタは、216ビット後に初期化されるように配置された8ビットのカウンタが必要である。
【0086】
図5bは、第2の制御パルスI2が1/8Hzの周波数を有する補助制御パルスILから平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、すなわち(図2に示された第2の実施形態によれば)生成手段14がN*=3の追加のバイナリ分割ステージの出力に接続される場合に適用される、図5に示された第2の代替実施形態の第2の例を示す図である。
【0087】
補助制御パルスILの周波数と第2の制御パルスの周波数との間の分割比率は、この場合10.8に等しいことが想起されよう。したがって1次カウンタ141は、n=10単位のカウンタで形成される。その結果、54の補助制御パルスILが供給される間(432秒)に4個の補助制御パルスIL、すなわち簡潔に言えば27当たり2パルスが抑制されなければならない。このため、2次カウンタ144は、m=27単位のカウンタで形成され、論理検出回路146は、その間に1個の補助制御パルスILが1次カウンタ141の上流で抑制される、2次カウンタ144の(状態0から26の中から好ましくは等距離で選択された)k=2の中間状態を検出するように配置される。1期間432秒の間、1次カウンタ141は50個のパルスだけを「認識」する。したがって、1次カウンタ141の出力時には1期間432秒間で、すなわち平均周波数1/86.4Hzで、5個の制御パルスI2が供給される。
【0088】
したがってこの例では、10単位および27単位のカウンタに、それぞれ4ビットおよび5ビットのカウンタが必要である。
【0089】
図5cは、第2の制御パルスI2が、1Hzの周波数を有する補助制御パルスILから、平均周波数1/8.64Hzで、すなわち1期間216秒間に25パルスで生成される場合、すなわち(図1に示された第1の実施形態によれば)生成手段14が周波数分割器回路4の最後のバイナリ分割ステージ4.Nの出力に接続される場合に適用される、図5に示された第2の代替実施形態の第3の例を示す図である。
【0090】
補助制御パルスILの周波数と第2の制御パルスの周波数との間の分割比率は、この場合8.64に等しいことが想起されよう。したがって1次カウンタ141は、n=8単位のカウンタで形成される。その結果、216の補助制御パルスILが供給される間(216秒)に16の補助制御パルスIL、すなわち簡潔に言えば27当たり2パルスが抑制されなければならない。このため、2次カウンタ144は、m=27単位のカウンタで形成され、論理検出回路146は、その間に1個の補助制御パルスILが1次カウンタ141の上流で抑制される、2次カウンタ144の(状態0から26の中から好ましくは等距離で選択された)k=2の中間状態を検出するように配置される。1期間216秒の間、1次カウンタ141は200個のパルスだけを「認識」する。したがって、1次カウンタ141の出力時には1期間216秒間で、すなわち平均周波数1/8.64Hzで、25の制御パルスI2が供給される。
【0091】
したがってこの例では、8単位および27単位のカウンタに、それぞれ3ビットおよび5ビットのカウンタが必要である。
【0092】
本明細書には表示できないが、第2の代替実施形態では多数の実施例が達成できることにも留意されたい。補助制御パルスILの周波数は、第2の制御パルスI2が供給される正確さを画定することに留意されたい。実際に、補助制御パルスILの周波数が高いほど、第2の制御パルスI2が供給される正確さは向上する。ただし他方では、かなりの数のステージを含むカウンタの使用を伴うことに留意されたい。
【0093】
図6は、第2の制御パルスI2を供給することができる生成手段14の第3の代替実施形態を示す図である。
【0094】
図6に示されるように、これら生成手段14には、n+1の補助制御パルスILをカウントするために配置された1次カウンタ241と、1次カウンタ241に結合された初期化手段242とが含まれる。第2の制御パルスI2は、1次カウンタ241の出力時に供給され、補助制御パルスILの補数に対応する値kを使用して1次カウンタ241を定期的に初期化するように、初期化手段242を制御するために使用される。
【0095】
初期化手段242は、m個の第2制御パルスI2をカウントするために配置された2次カウンタ244と、1次カウンタ241が第2の制御パルスI2を適切な平均周波数で供給するために必要な補助制御パルスILの補数に対応する値kを使用して、定期的に、すなわちm個のパルスI2が供給された後に1次カウンタを初期化するように、1次カウンタ241の異なるステージに結合された初期化回路246とを含むことが好ましい。
【0096】
したがって、m個の制御パルスI2を生成した後、1次カウンタ241は、無くなった補助制御パルスILを補償するように定期的に値kで初期化される。
【0097】
図6aは、第2の制御パルスI2が、1Hzの周波数を有する補助制御パルスILから、平均周波数1/86.4Hzで生成される場合、すなわち(図1に示された第1の実施形態によれば)生成手段14が周波数分割器回路4の最後のバイナリ分割ステージ4.N(4.15)の出力に接続される場合に適用される、図6に示された第3の代替実施形態の一例を示す図である。
【0098】
補助制御パルスILの周波数と第2の制御パルスの周波数との間の分割比率は、この場合86.4に等しいことが想起されよう。
【0099】
したがって1次カウンタ241は、n+1=87単位のカウンタで形成される。その結果、1次カウンタは、補助制御パルスILの補数に対応する開始値k=3で、432秒毎に初期化されなければならない。このため、2次カウンタ244はm=5単位のカウンタで形成され、初期化回路246は、値k=3を1次カウンタ241の最初の2つのステージに開始値として投入するように配置される。
【0100】
したがって1期間432秒の間に、1次カウンタ241は435のパルスをカウントする。したがって1次カウンタ241の出力時には、1期間432秒の間に、すなわち平均周波数1/86.4Hzで、5個の制御パルスI2が供給される。
【0101】
この例では、87単位および5単位のカウンタに、それぞれ7ビットおよび3ビットのカウンタが必要である。
【0102】
最後に、本発明に従った時計には、その範囲を逸脱することなくいくつかの修正および/または改良が実施できることに留意されたい。したがって具体的には、H−M−S方式または10進法に基づく追加の時間関連データを形成および表示できるように、追加の表示手段を提供できることが想起されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態となる時計の簡略化された構成図を示す図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態となる時計の簡略化された構成図を示す図である。
【図3a】 時間関連データを表示するための様々な可能性を示す、本発明に従った時計の平面図である。
【図3b】 時間関連データを表示するための様々な可能性を示す、本発明に従った時計の平面図である。
【図4】 10進法に基づいて時間関連データ項目を表示するために制御パルスを供給できるようにする生成手段の、第1の代替実施形態の実施を示す流れ図である。
【図5】 10進法に基づいて時間関連データ項目を表示するために制御パルスを供給できるようにする生成手段の、第2の代替実施形態を示す図である。
【図5a】 図5に示された生成手段14の第2の代替実施形態の応用例を示す図である。
【図5b】 図5に示された生成手段14の第2の代替実施形態の応用例を示す図である。
【図5c】 図5に示された生成手段14の第2の代替実施形態の応用例を示す図である。
【図6】 10進法に基づいて時間関連データ項目を表示するために制御パルスを供給できるようにする生成手段の第3の代替実施形態を示す図である。
【図6a】 図6に示された生成手段14の第3の代替実施形態の応用例を示す図である。

Claims (16)

  1. 少なくとも第1(H1)および第2(H2)の時間関連データ項目を表示できる電子時計であって、前記第1の時間関連データ項目(H1)が、時−分−秒方式に基づくものであり、前記時計が、N個のバイナリ分割ステージ(4.1から4.N)を含む周波数分割器回路(4)にパルスを供給し、前記第1の時間関連データ項目(H1)を形成および表示できるようにする第1の制御パルス(I1)を供給するタイム・ベース(2)を含み、前記時計が、前記タイム・ベース(2)から発信される補助制御パルス(IL)から、前記第2の時間関連データ項目(H2)を形成および表示できるようにする第2の制御パルス(I2)を供給するように配置された生成手段(14)をさらに含み、
    前記第2の時間関連データ項目(H2)が、時間を少なくとも1日の1000分の1に分割する10進法に基づくものであること、ならびに前記第1の時間関連データ項目(H1)と混乱しないように前記第2の時間関連データ項目(H2)が3桁の数字のみで形成された表示手段で表示されることを特徴とする電子時計。
  2. 前記生成手段(14)が、決められた順序に従って互いに連続したnおよびn+1の補助制御パルス(IL)のカウント動作で形成されるカウント・シーケンスに従って、補助制御パルス(IL)を連続してカウントするように配置され、その結果、前記生成手段(14)が、10進法に基づいて前記第2の時間関連データ項目(H2)を形成できるように平均周波数で第2の制御パルス(I2)を供給し、nが、前記補助制御パルス(IL)の周波数を前記第2の制御パルス(I2)で割った分割比率より小さい直前の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記nおよびn+1の補助制御パルス(IL)のカウント動作が、第2の制御パルス(I2)が最小時間誤差で供給されるように、決められた順序に従って互いに連続することを特徴とする、請求項2に記載の電子時計。
  4. 前記カウント・シーケンスが、カウント動作の数だけエントリを含むテーブルに含まれることを特徴とする、請求項2または3に記載の電子時計。
  5. 前記テーブルが、バイナリ値「0」がn個の補助制御パルス(IL)をカウントしなければならないことを示し、バイナリ値「1」がn+1の補助制御パルス(IL)をカウントしなければならないことを示す、バイナリ・ワードで形成されることを特徴とする、請求項4に記載の電子時計。
  6. 前記テーブルのエントリが、前記第2の時間関連データ項目(H2)の値を含むレジスタによってインデックス付けされることを特徴とする、請求項4または5に記載の電子時計。
  7. 前記nまたはn+1の補助制御パルス(IL)のカウント動作が、前記第2の時間関連データ項目(H2)の値を含むレジスタによって決定されることを特徴とする、請求項2または3に記載の電子時計。
  8. 前記生成手段(14)が、n個の補助制御パルス(IL)をカウントするために配置された1次カウンタ(141)と、前記1次カウンタ(141)の上流でK個の補助制御パルス(IL)を定期的に抑制するために配置された前記1次カウンタ(141)のための抑制手段(142)とを含み、その結果、前記1次カウンタが、10進法に基づいて前記第2の時間関連データ項目(H2)を形成できるように平均周波数で第2の制御パルス(I2)を供給し、nが、前記補助制御パルス(IL)の周波数を前記第2の制御パルス(I2)で割った分割比率より小さい直前の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の電子時計。
  9. 前記抑制手段(142)が、m個の補助制御パルス(IL)をカウントするために配置された2次カウンタ(144)と、k個の中間状態を検出するように前記2次カウンタ(144)に結合された論理検出回路(146)と、1つは反転されて前記論理検出回路(146)の出力に接続されもう1つは補助制御パルス(IL)を受け取る2つの入力を含む論理ANDゲート(148)とを含み、前記論理検出回路(146)が、k個の中間状態のうち1つを検出すると論理ANDゲート(148)の出力を阻止する抑制信号を送信し、その結果前記1次カウンタ(141)の上流で1個の補助制御パルス(IL)が抑制されることを特徴とする、請求項8に記載の電子時計。
  10. 前記k個の中間状態が、互いに等距離になるように選択されることを特徴とする、請求項9に記載の電子時計。
  11. 前記生成手段(14)が、n+1の補助制御パルス(IL)をカウントするために配置された1次カウンタ(241)と、前記1次カウンタ(241)に結合され、補助制御パルス(IL)の補数に対応する値kを使って前記1次カウンタ(241)を定期的に初期化するために配置された初期化手段(242)とを含み、その結果、前記1次カウンタ(241)が、10進法に基づいて前記第2の時間関連データ項目(H2)を形成できるように平均周波数で第2の制御パルス(I2)を供給し、n+1が、前記補助制御パルス(IL)の周波数を前記第2の制御パルス(I2)で割った分割比率より大きい直後の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の電子時計。
  12. 前記初期化手段(242)が、m個の第2の制御パルス(I2)をカウントするために配置された2次カウンタ(244)と、前記1次カウンタ(241)に結合された初期化回路(246)とを含み、前記2次カウンタ(244)が、前記1次カウンタ(241)が値kで初期化されるように、m個の第2の制御パルス(I2)ごとに前記初期化回路(244)に信号を送ることを特徴とする、請求項11に記載の電子時計。
  13. 前記補助制御パルス(IL)が、前記周波数分割器回路(4)のバイナリ分割ステージ(4.1から4.N)の1つの出力時に供給されることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電子時計。
  14. 前記補助制御パルス(IL)が、前記生成手段(14)の上流で前記周波数分割器回路(4)の後に接続されたN*の追加バイナリ分割ステージ(4.N+1から4.N+N*)の出力時に供給されることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電子時計。
  15. 前記生成手段(14)が前記第2の制御パルス(I2)を平均周波数1/8.64Hzで供給することを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電子時計。
  16. 前記生成手段(14)が前記第2の制御パルス(I2)を平均周波数1/86.4Hzで供給することを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電子時計。
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