JP4528168B2 - 復号器及び復号方法 - Google Patents
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Description
データSのMSBが「0」であり(正であり)、冗長データPのMSBも「0」である(正である)尤度L00は、SのMSBを反転したものと、PのMSBを反転したものとの和で表され;
データSのMSBが「0」であり、冗長データPのMSBが「1」である(負である)尤度L01は、SのMSBを反転したものと、PのMSB以外のビット総てを反転したものとの和で表され;
データSのMSBが「1」であり、冗長データPのMSBが「0」である尤度L01は、SのMSB以外のビット総てを反転したものと、PのMSBを反転したものとの和で表され;及び
データSのMSBが「1」であり、冗長データPのMSBも「1」である尤度L11は、SのMSB以外のビット総てを反転したものと、PのMSB以外のビット総てを反転したものとの和で表される。
L01=0111+0111=1111+0000=01111
L10=0111+0111=0000+1111=01111
L11=0111+0111=0000+0000=00000。
但し、アンダーラインの付されたビットは反転されることを表す。尤度の各値を比較すると、L00が最大であることが分かる。これは、データSと冗長データPの符号の組み合わせのうち、双方ともプラスである(双方のMSBが0である)ことが最も確からしいことを示す。実際、S=P=0111はプラスの値であり、10進法では+7に相当する。従って、データSと冗長データPの符号の可能な組み合わせのうち、双方ともプラスであるのが最も確からしい旨の判定は当を得ており、以後の復号計算の基礎を正確に与えることができる。
L01=0111+0000=1111+0111=10110
L10=0111+0000=0000+1000=01000
L11=0111+0000=0000+0111=00111。
この計算結果によれば、L00=10111 が最大なので、データSと冗長データPの符号の可能な組み合わせのうち、双方ともプラスであるのが最も確からしいことになる。しかしながら、実際には、データSはプラスであり、冗長データPはゼロなので、このような尤度は当を得ていない。従って、この場合は、以後の復号計算に不正確な基礎を与えてしまう。この例では、データSはプラスであるので、算出された尤度は、冗長データPについては不正確であるが、データSについては不適切ではないと言えるかもしれない。しかしながら、例えば、データS=0000,P=0000 とすると、尤度Lijは次のように計算され、更に不合理な結果を招いてしまう。
L01=0000+0000=1000+0111=01111
L10=0000+0000=0111+1000=01111
L11=0000+0000=0111+0111=01110。
この計算結果によれば、L00=10000 が最大なので、データSと冗長データPの符号の可能な組み合わせのうち、双方ともプラスであるのが最も確からしいことになる。しかしながら、実際には、データSも冗長データPもゼロなので、尤度はL00〜L11の間で等しい値となるべきであるが、このように、L00が相対的に高い尤度となってしまう結果は望ましくない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その課題は、データと該データに付随する冗長データに基づいて該データに関する硬判定結果を出力する復号器又は復号方法において、データ及び冗長データの符号の組み合わせに対する尤度を従来よりも高精度に求めることである。
データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力する復号器であって、
入力されたデータの一部のビットを反転して出力するデータ変換手段と、
入力された冗長データの一部のビットを反転して出力する冗長データ変換手段と、
入力されたデータがゼロであるか否かを判定するか、又は入力された冗長データがゼロであるか否かを判定する判定手段と、
前記データ変換手段の出力又は第1の固定値のうち、前記入力されたデータがゼロであるか否かに応じて選択されたいずれか一方と、前記冗長データ変換手段の出力又は第2の固定値のうち、前記入力された冗長データがゼロであるか否かに応じて選択されたいずれか一方とを加算することで、尤度を算出する尤度算出手段と
を備えることを特徴とする復号器である。
(1)データS及び第1の冗長データP1が、S=0111,P1=0111 で与えられるとする。データSに関する第1の信号変換部401は、0111=1111を出力し(下線は、そのビットを反転することを意味する。)、セレクタ411の一方の入力にそれを与える。セレクタの他方に入力される固定値Xは、X=1000 とする。判定部404は、データSがゼロであるか否かを判別し、制御信号をセレクタ411に与える。目下の例では、S=0111≠0000 なので、セレクタ411が、第1の信号変換部401からの出力を選択するように、制御信号が生成される。その結果、加算部421,422に、1111がそれぞれ与えられる。データSに関する第2の信号変換部402は、0111=0000を出力し、セレクタ412の一方の入力にそれを与える。セレクタの他方には、固定値X=1000が入力されている。セレクタ412は、判定部404からの制御信号に従って、0000を選択し、それを加算部423,424に与える。
L01=0111+0111=1111+0000=01111
L10=0111+0111=0000+1111=01111
L11=0111+0111=0000+0000=00000。
尤度の各値を比較すると、L00が最大であることが分かる。これは、データSと冗長データPの符号の組み合わせのうち、双方ともプラスであることが最も確からしいことを示す。実際、S=P=0111はプラスの値であり、10進法では+7に相当する。従って、データSと冗長データPの符号の可能な組み合わせのうち、双方ともプラスであるのが最も確からしい旨の判定は当を得ており、以後の復号計算の基礎を正確に与えることができる。
L01=0111+Y=1111+1000=10111
L10=0111+Y=0000+1000=01000
L11=0111+Y=0000+1000=01000。
尤度の各値を比較すると、L00とL01が最大であることが分かる。これは、データSと冗長データPの符号の組み合わせのうち、Sはプラスであることが、より確からしいが、P1は、プラスであることとマイナスであることが同程度に確からしいことを示す。実際、S=0111はプラスの値であり、10進法では+7に相当する。P1はゼロであるので、その符号はプラスでもマイナスでもない。従って、L00とL01が同値であって且つそれらがL10,L11よりも大きな値を有することは当を得ており、以後の復号計算の基礎を正確に与えることができる。
L01=X+Y=1000+1000=10000
L10=X+Y=1000+1000=10000
L11=X+Y=1000+1000=10000。
尤度の各値を比較すると、何れも同値であり、確からしさが同程度であることが分かる。これは、データSと冗長データPの符号の組み合わせのうち、Sはプラスであることとマイナスであること同程度に確からしく、且つP1もプラスであることとマイナスであることが同程度に確からしいことを示す。実際、S=P=0000の符号はプラスでもマイナスでもない。従って、総ての尤度Lijが総て同じ値を有することは当を得ており、以後の復号計算の基礎を正確に与えることができる。
データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力する復号器であって、
入力されたデータの一部のビットを反転して出力するデータ変換手段と、
入力された冗長データの一部のビットを反転して出力する冗長データ変換手段と、
入力されたデータがゼロであるか否かを判定するか、又は入力された冗長データがゼロであるか否かを判定する判定手段と、
前記データ変換手段の出力又は第1の固定値のうちの少なくともいずれか一方と、前記冗長データ変換手段の出力又は第2の固定値のうちの少なくともいずれか一方とを加算して尤度を出力する尤度算出手段と、
を備え、前記尤度算出手段は、前記判定手段がゼロであると判定した場合に、前記加算において固定値の方を選択する
ことを特徴とする復号器。
前記データ変換手段が、受信したデータの最上位ビットを反転して出力する第1変換手段と、受信したデータの最上位ビット以外のビットを反転して出力する第2変換手段を有するデータ変換手段とを備え、
前記冗長データ変換手段が、受信した冗長データの最上位ビットを反転して出力する第1変換手段と、受信した冗長データの最上位ビット以外のビットを反転して出力する第2変換手段とを備える
ことを特徴とする付記1記載の復号器。
当該符号器が、ターボ復号器である
ことを特徴とする付記1記載の復号器。
前記第1の固定値が、前記第2の固定値に等しい
ことを特徴とする付記1記載の復号器。
前記判定手段が、パンクチャリングフラグに基づいて判定を行う
ことを特徴とする付記1記載の復号器。
データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力する復号方法であって、
受信したデータの一部が反転された変換データ又は第1の固定値の一方を選択し、受信した冗長データの一部が反転された変換冗長データ又は第2の固定値の一方を選択し、選択した値を加算して前記尤度を算出し、
受信したデータがゼロの場合は第1の固定値が、受信したデータがゼロでない場合は変換データが選択され、
受信した冗長データがゼロの場合は第1の固定値が、受信したデータがゼロでない場合は変換データが選択される
ことを特徴とする復号方法。
データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力するターボ復号器であって、
入力されたデータの特定の一部のビットを反転したものと、他の部分のビットを反転したものとを出力するデータ変換手段と、
入力された冗長データの特定の一部のビットを反転したものと、他の部分のビットを反転したものとを出力する冗長データ変換手段と、
入力されたデータ又は入力された冗長データが、パンクチャされた部分に対応しない場合は、前記データ変換手段の2つの出力と、前記冗長データ変換手段の2つの出力とについて取り得る各組み合わせについて加算結果を出力し、入力されたデータが、パンクチャされた部分に対応する場合は、同じ値の2つの固定値と、前記冗長データ変換手段の2つの出力とについて取り得る各組み合わせについて加算結果を出力する尤度算出手段と、
を備えたことを特徴とするターボ復号器。
13 インターリーバ
302 入力バッファ
304 D演算部
306 A演算部
308 B演算部
310 B演算用メモリ
312 L演算部
314 尤度出力部
316 外部尤度演算部
318,320 メモリ
401,402 信号変換部
404,406 判定部
411,412 セレクタ
421,422,423,424 加算部
426 正規化部
431,432,433,434 加算部
Claims (5)
- データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力する復号器であって、
入力されたデータの一部のビットを反転して出力するデータ変換手段と、
入力された冗長データの一部のビットを反転して出力する冗長データ変換手段と、
入力されたデータがゼロであるか否かを判定するか、又は入力された冗長データがゼロであるか否かを判定する判定手段と、
前記データ変換手段の出力又は第1の固定値のうち、前記入力されたデータがゼロであるか否かに応じて選択されたいずれか一方と、前記冗長データ変換手段の出力又は第2の固定値のうち、前記入力された冗長データがゼロであるか否かに応じて選択されたいずれか一方とを加算することで、尤度を算出する尤度算出手段と
を備えることを特徴とする復号器。 - 前記データ変換手段が、受信したデータの最上位ビットを反転して出力する第1変換手段と、受信したデータの最上位ビット以外のビットを反転して出力する第2変換手段を有するデータ変換手段とを備え、
前記冗長データ変換手段が、受信した冗長データの最上位ビットを反転して出力する第1変換手段と、受信した冗長データの最上位ビット以外のビットを反転して出力する第2変換手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の復号器。 - 当該符号器が、ターボ復号器である
ことを特徴とする請求項1記載の復号器。 - データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力する復号方法であって、
受信したデータの一部が反転された変換データ又は第1の固定値の一方を選択し、受信した冗長データの一部が反転された変換冗長データ又は第2の固定値の一方を選択し、選択した値を加算して前記尤度を算出し、
受信したデータがゼロの場合は第1の固定値が、受信したデータがゼロでない場合は変換データが選択され、
受信した冗長データがゼロの場合は第1の固定値が、受信したデータがゼロでない場合は変換データが選択される
ことを特徴とする復号方法。 - データ及び該データに付随する冗長データの符号の組み合わせに対する尤度に基づいて、データの硬判定結果を出力するターボ復号器であって、
入力されたデータの特定の一部のビットを反転したものと、他の部分のビットを反転したものとを出力するデータ変換手段と、
入力された冗長データの特定の一部のビットを反転したものと、他の部分のビットを反転したものとを出力する冗長データ変換手段と、
入力されたデータ又は入力された冗長データが、パンクチャされた部分に対応しない場合は、前記データ変換手段の2つの出力と、前記冗長データ変換手段の2つの出力とについて取り得る各組み合わせについて加算結果を出力し、入力されたデータが、パンクチャされた部分に対応する場合は、同じ値の2つの固定値と、前記冗長データ変換手段の2つの出力とについて取り得る各組み合わせについて加算結果を出力する尤度算出手段と、
を備えたことを特徴とするターボ復号器。
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