JP4527217B2 - ベッド - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、主として医療用又は介護用に使用されるベッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用又は介護用に使用されるベッドは、側柵が必須である。そして、側柵を取り付けるため、フレームの幅はマットの幅よりも広くし、フレームのマットから突出した部分に側柵を着脱自在に取り付けるようになっている。
このように、フレームの幅がマットの幅よりも広く、マットから突出してるので、ベッドから降りるためにベッドサイドに腰掛けた際に、膝の裏側がフレームに当たり、そのままでは立ち上がることができず、立ち上がるためには更に幅方向外側に若干移動しなければならない。
また、ベッドに乗るときも同様であって、突出したフレームに邪魔されてマットに深く腰掛けることができない。
病人や老人など体力のない者にとって、ベッドから降りるための運動量は極力少なくすることが好ましい。そして、ベッドから降りるために大きな運動量が必要とされると、ベッドから降りることが負担となり、寝たきり状態におちいる原因ともなる。
また、フレームの幅がマットの幅よりも広いので、マットの寸法よりも広い設置スペースが必要とされる。
【0003】
係る問題点を解決するものとして、実公平7−48254号の考案が提案されている。
この考案は、フレームの長手方向両側をマットの幅より大とし、中央をマットの幅よりも小とし、フレームの幅広部分に側柵の装着用差し込み穴を形成したものである。
この考案によれば、ベッドからの降り易さは改善されたが、設置スペースの問題は依然未解決である。
すなわち、この考案の構成においても、フレームの両側部分は側柵を取り付けるためにマットよりも幅広としてあり、設置スペースはフレームの幅広部分の幅によって決定されることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ベッドへの乗り降りが容易で、かつ設置スペースを小さくすることのできるベッドを得ることを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のベッドは、ベッドフレームの幅を、長手方向両側においてマットの幅と同等とし、中央部において前記マットの幅より狭いものとし、前記ベッドフレームの長手方向両側に側柵取付用の棒状のアダプターを着脱自在に取り付け、前記アダプターは、前記ベッドフレームに取り付けられたときにマットから幅方向に突出する大きさとし、前記アダプターの上面に側柵取付用の穴を2個設け、前記穴は、一のアダプターに設けられた2個の穴の間隔と、ベッドフレームの長手方向に取り付けられた2本のアダプターの中央よりの2個の穴の間隔を同じとし、前記ベッドフレーム上にマットを装着して構成する。
請求項2の発明は、アダプターの取り付け位置をベッドフレームの長手方向に選択可能としたものである。
【0006】
【作用】
この発明において、ベッドフレームは長手方向両側においてマットの幅と同等とし、中央部において前記マットの幅より狭いものとしてあるので、フレームがマットから突出しない。したがって、フレームに邪魔されることなくベッドサイドに腰掛けることができ、ベッドへの乗り降りの際の運動量は少なくて済み、乗り降りが容易である。そして、側柵取付用のアダプターは着脱自在としてあるので、必要な場合にのみアダプターを取り付けることができる。したがって、壁面に密着させてベッドを設置する場合のように、ベッドの片側にのみ側柵を取り付ければ足りる場合には、片側にのみマットから突出するアダプターを取り付ければ良く、ベッドの幅を小さくすることができ、設置スペースを小さくすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図において、ベッドAの両端部に位置する端部フレーム1、1と中央部フレーム2を固着してベッドフレーム3を構成している。前記端部フレーム1の幅はベッドフレーム3上に装着されるマット4の幅と同等であり、前記中央部フレーム2の幅はマット4の幅よりも小さく(例えば約10センチ)してある。前記端部フレーム1の上面には、アダプター取付用の3個の突起5、5a、5bが等間隔で突設してある。
【0008】
図中符号6は、側柵取付用のアダプターである。このアダプター6は、取り付けるべき側柵7の長さに対応した長さを有する棒状であって、両端部に前記側柵7の取付部が嵌装される側柵取付用の穴8、8aが設けてある。また、アダプター6の長縁には前記端部フレーム1に設けられた突起に嵌合する取付片9、10が隣接する突起の間隔と同じ間隔で設けてある。
前記一方の取付片9は、突起に嵌合するフック状の本体9aと、本体9aの開口部を閉鎖する可動片9bとで構成してあり、他方の取付片10はフック状の本体のみであって、可動片は存在しない。
【0009】
前記突起とアダプターの穴の位置関係は、両端部フレームの中央よりの突起5、5aに2本のアダプター6、6の取付片9、10を取り付けたときに、2本のアダプター6、6の中央よりの取付穴8、8の間隔が、1本のアダプターの取付穴8、8aの間隔と等しくなるようにしてある。
【0010】
上記実施形態のベッドにおいて、以下のような効果を得ることができる。
1)アダプター5を取り付けない状態においては、フレーム3は全長にわたりマット4から突出していない。すなわち、ベッドAの幅はマット4の幅と同等である。したがって、比較的健康で側柵が不要な者が利用する場合は、マットの幅に対応した設置スペースでたりる。また、側柵が必要な者が利用する場合であっても、ベッドの長手方向一側を壁面に密着させる場合(家庭での使用では概ねこのように設置される)、アダプターは一側のみに取り付ければ足りるので、アダプター一つ分の幅だけマットの幅より幅広となるにとどまる。
したがって、常時ベッドの両側の突出分を設置スペースに含めなければならない従来のベッドと比較して、設置スペースを最小限に押さえることができる。
【0011】
2)各端部フレーム1にはアダプター取付用の突起5、5a、5bを3個等間隔に設けたので、アダプターの取り付け位置、すなわち側柵7の取り付け位置を変更することができる。
そして、二つの端部フレーム1、1において中央側の突起5、5aを利用してアダプターを取り付けた場合には、両端部フレームに取り付けられた二つのアダプター6、6の取付穴8、8の距離が、1本のアダプターの二つの取付穴8、8aの距離と同等であるから、二つのアダプター6、6間にも側柵を取り付けることができ、両側に取り付けるものと同じ規格の側柵をベッドの中央部に取り付けることができる。なお、ベッド両側の側柵間にテーブルを架設する場合は、側柵がベッドの中央部に位置することが好ましい。
【0012】
3)アダプターが取り付けられた部位以外では、マット4から突出物がない。したがって、ベッドサイドに腰掛けたとき、可及的に深く腰掛けることができ、ベッドの乗り降りが容易である。
4)中央部フレーム2の幅をマット4の幅よりも小さくしたので、車椅子や点滴スタンドなどの医療器具をマット直近まで接近させることができる。
【0013】
上記実施形態に対し、例えば以下のような変形が考えられる。
)上記実施形態では、ベッドフレームの突起を3個等間隔に設けたが、アダプターの取り付け位置が選択可能であることは必須要件ではなく、したがって突起の数は2個でもよい。
)ベッドフレームにアダプターを取り付ける構造は、適宜選択可能である。例えば、上記とは逆に、アダプターに突起その他係止受け部を設け、ベッドフレームに取付片を設けることも可能である。
)アダプターの取り付け位置を選択可能とする手段としては、上記実施形態の他、ベッドフレーム1に長手方向にレール部を設け、このレール部に締結部材等を介してアダプターを取り付けるようにすることも可能である。このような構造とすれば、任意の位置にアダプターそして側柵を取り付けることができる。
【0014】
【発明の効果】
この発明によれば、ベッドフレームがマットから突出しないのでベッドへの乗り降りが容易であり、側柵が必要な部位のみにアダプターを介して側柵を取り付けるので、ベッドの幅そして設置スペースを可及的に狭くすることができ中央部においてベッドフレームをマットより幅狭としたので、車椅子や医療器具などをマット直近まで接近させることができる。また、ベッドフレームの長手方向両側にそれぞれ取り付けられた二つのアダプター間に側柵を取り付けることができ、側柵の取り付け位置は一層自由となる。請求項の発明によれば、アダプターの取り付け位置が選択可能であるから、好みの位置に側柵を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態のマットを外した状態の平面図である。
【図2】 同じくマットを装着した状態の平面図である。
【図3】 同じくアダプターの斜視図である。
【図4】 同じく側柵を両側に取り付けた状態の正面図である。
【図5】 同じく側柵を中央部に取り付けた状態の正面図である。
【符号の説明】
1 端部フレーム
2 中央部フレーム
3 ベッドフレーム
4 マット
5 突起
5a 突起
6 アダプター
7 側柵
8 穴
8a 穴
9 取付片
10 取付片
A ベッド

Claims (2)

  1. ベッドフレームの幅を、長手方向両側においてマットの幅と同等とし、中央部において前記マットの幅より狭いものとし、
    前記ベッドフレームの長手方向両側に側柵取付用の棒状のアダプターを着脱自在に取り付け、
    前記アダプターは、前記ベッドフレームに取り付けられたときにマットから幅方向に突出する大きさとし、
    前記アダプターの上面に側柵取付用の穴を2個設け、
    前記穴は、一のアダプターに設けられた2個の穴の間隔と、ベッドフレームの長手方向に取り付けられた2本のアダプターの中央よりの2個の穴の間隔とを同じとし、
    前記ベッドフレーム上にマットを装着した、
    ベッド。
  2. アダプターの取り付け位置は、ベッドフレームの長手方向に選択可能とした、請求項1記載のベッド。
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