JP4526944B2 - マルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法 - Google Patents

マルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法に関し、特に、周波数が異なる複数のキャリアを用いて送受信を行うマルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法に関する。
近年、送受信側が複数のアンテナを用いて通信を行うMIMO通信に関する検討が盛んである。MIMO通信においては、送信側の送信アンテナ数と受信側の受信アンテナ数とを乗じた積だけ送受信間の伝搬路が存在する。つまり、すべての送受信アンテナの対に対応する伝搬路が存在する。そして、それぞれの伝搬路の相関によって、空間分割多重(SDM:Space Division Multiplexing)方式または最大比合成(MRC:Maximum Ratio Combining)ダイバーシチ方式のいずれかの多重方式が適している。
すなわち、伝搬路の相関が小さい場合は、各伝搬路を伝送される信号を受信側で比較的容易に分離することができるため、SDMによって伝送効率を向上するのが好ましい。SDMでは、送信側では送信データが空間分割多重され、複数の送信アンテナからそれぞれ異なる信号が同時に送信される。したがって、送信アンテナが1本の場合に比べて、送信アンテナ数倍の伝送レートで信号が送信されることになる。
また、伝搬路の相関が大きい場合は、各伝搬路を伝送される信号を受信側で分離することが困難であるため、MRCダイバーシチによって受信特性の劣化を防止するのが好ましい。MRCダイバーシチでは、複数の送信アンテナから同一の信号が同時に送信される。したがって、伝送レートは送信アンテナが1本の場合と変わらないものの、伝搬路の相関が大きい場合でも受信特性の劣化を防止することができる。
MIMO通信においては、上述のように、伝搬路の相関によってSDMおよびMRCダイバーシチの2つの多重方式のいずれかが適しているため、例えば特許文献1には、SDMとMRCダイバーシチを切り替えて、常に高い伝送容量を得ることが開示されている。
特開2004−194262号公報
ところで、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)などのマルチキャリア伝送においては、周波数が異なる複数のキャリア(以下、「サブキャリア」という)によって信号が伝送され、各サブキャリアによって伝搬路の相関が異なっている。したがって、サブキャリアごとにSDMまたはMRCダイバーシチのどちらが適しているかは異なっており、最適な多重方式で伝送を行うためには、すべてのサブキャリアについて伝搬路の情報を取得し、サブキャリアごとに多重方式を切り替える制御を行う必要がある。そして、送信側がサブキャリアごとに多重方式を変更する制御を行えば、これに伴って受信側もサブキャリアごとの多重方式に応じた復号を行う必要が生じる。
このように、マルチキャリア伝送において多重方式を切り替える場合には、送受信側双方でサブキャリアごとの制御が必要となり、回路規模が増大してしまうという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、常に高い伝送容量を確保しつつ、回路規模の増大を抑制することができるマルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法を提供することを目的とする。
本発明に係るマルチアンテナ通信装置は、信号を送受信する複数のアンテナを備えた通信相手と通信するマルチアンテナ通信装置であって、前記通信相手の複数のアンテナとの間で信号を送受信する複数のアンテナと、前記通信相手および自装置のすべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得する取得手段と、取得されたチャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定する決定手段と、を有する構成を採る。
本発明に係る多重方式決定方法は、信号を送受信する複数のアンテナを備えたマルチアンテナ通信装置間の通信における多重方式決定方法であって、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得するステップと、取得されたチャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するステップと、を有するようにした。
これらによれば、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を用いてサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するため、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式で時空間符号化・時空間復号を行うことができ、常に高い伝送容量を確保することができる。また、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える制御を必要とせず、回路規模の増大を抑制することができる。
本発明によれば、常に高い伝送容量を確保しつつ、回路規模の増大を抑制することができる。
本発明の骨子は、複数のサブキャリアからなるサブキャリアブロックごとの多重方式をアンテナ間相関に応じて空間分割多重(SDM)方式または最大比合成(MRC)ダイバーシチ方式のいずれかに決定することである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る受信側のマルチアンテナ通信装置の要部構成を示すブロック図である。図1に示すマルチアンテナ通信装置は、RF(Radio Frequency:無線周波数)受信部101、GI(Guard Interval:ガードインターバル)除去部102、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部103、時空間復号部104−1〜104−n、並直列変換部105、復調部106、復号部107、チャネル推定部108、多重方式決定部109、FB(FeedBack:フィードバック)情報生成部110、およびRF送信部111を有している。
RF受信部101は、アンテナを介して複数のサブキャリアを含むマルチキャリア信号を受信し、受信信号に対して所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を施す。
GI除去部102は、受信信号中のシンボル間に挿入されているガードインターバルを除去する。
FFT部103は、ガードインターバル除去後の信号を高速フーリエ変換し、サブキャリアごとの信号をチャネル推定部108および時空間復号部104−1〜104−nへ出力する。このときFFT部103は、それぞれのサブキャリアが属するサブキャリアブロックに対応する時空間復号部104−1〜104−nへサブキャリアごとの信号を出力する。なお、受信信号に含まれるすべてのサブキャリアは、あらかじめn個のサブキャリアブロックに分割されている。また、各サブキャリアブロックのサブキャリア数は、2つ以上であり、サブキャリアブロック間で等しくても異なっていても良い。
時空間復号部104−1〜104−nは、n個のサブキャリアブロックに対応して設けられ、各サブキャリアブロックに属するサブキャリアの信号に対して、SDMまたはMRCダイバーシチのいずれかの多重方式に応じた時空間復号を行う。具体的には、時空間復号部104−1〜104−nは、後述する多重方式決定部109による決定に従って、送信側の多重方式がSDMであるサブキャリアブロックに属するサブキャリアの信号については、複数の送信アンテナから送信された信号を分離し、送信側の多重方式がMRCダイバーシチであるサブキャリアブロックに属するサブキャリアの信号については、複数の送信アンテナから送信された信号を最大比合成する。
並直列変換部105は、時空間復号された各サブキャリアの信号を並直列変換し、復調部106へ出力する。
復調部106は、送信側に割り当てる符号化率および変調方式を決定するスケジューリングなどによって得られた伝送レート情報に従って、並直列変換後の信号に対して送信側における変調方式に応じた復調を行い、得られた復調信号を復号部107へ出力する。
復号部107は、伝送レート情報に従って、復調信号に対して送信側における符号化率に応じた誤り訂正復号を行い、受信データを出力する。
チャネル推定部108は、サブキャリアごとの参照パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、各サブキャリアについて送受信アンテナ対ごとの伝搬路のチャネル推定値を多重方式決定部109へ出力する。
多重方式決定部109は、チャネル推定値から、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路の相関の指標となるアンテナ間相関を各サブキャリアについて求め、各サブキャリアのアンテナ間相関からサブキャリアブロックごとの多重方式をSDMまたはMRCダイバーシチのいずれかに決定する。そして、多重方式決定部109は、すべてのサブキャリアブロックの多重方式情報と伝送レート情報に含まれる送信側の符号化率・変調方式情報とをFB情報生成部110へ出力するとともに、各サブキャリアブロックの多重方式情報を対応する時空間復号部104−1〜104−nへ出力する。なお、多重方式決定部109の詳細な構成については、後に詳述する。
FB情報生成部110は、多重方式情報および符号化率・変調方式情報を送信側のマルチアンテナ通信装置へフィードバックするためのフィードバック情報(FB情報)を生成する。ここで、FB情報に含まれる多重方式情報としては、サブキャリアブロック数のビットを用いれば良く、例えばSDMが選択されたサブキャリアブロックに対応するビットを「1」とし、MRCが選択されたサブキャリアブロックに対応するビットを「0」とすれば良い。したがって、すべてのサブキャリアに1ビットずつ割り当てるよりも大幅に多重方式情報の情報量を削減することができる。
RF送信部111は、フィードバック情報に対して所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)を施し、アンテナを介して送信する。
図2は、本実施の形態に係る多重方式決定部109の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、多重方式決定部109は、相関値算出部1091、平均値算出部1092、多重方式選択部1093、サブキャリア数比較部1094、および閾値設定部1095を有している。
相関値算出部1091は、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路のチャネル推定値から以下の式(1)によって相関値を算出する。
Figure 0004526944
ここで、ρ(i,j,k)は、送信アンテナiから送信されるサブキャリアkの信号に対する伝搬路上のチャネル利得と送信アンテナjから送信されるサブキャリアkの信号に対する伝搬路上のチャネル利得との相関値であり、サブキャリアkにおける送信アンテナiと送信アンテナjの相関値といえる。また、h(i,k)およびh(j,k)は、それぞれ送信アンテナiおよび送信アンテナjから送信されたサブキャリアkの信号の各受信アンテナにおけるチャネル推定値を列方向に並べた列ベクトルである。さらに、Hはエルミート共役を示している。
つまり、相関値算出部1091は、2本の送信アンテナの組み合わせについて式(1)からサブキャリアkにおける相関値を算出し、さらに、すべてのサブキャリアについて同様の相関値を算出する。このとき、相関値算出部1091は、2本の送信アンテナの組み合わせすべてについて相関値を算出しても良く、また所定の2本の送信アンテナの組み合わせのみについて相関値を算出しても良い。
平均値算出部1092は、各サブキャリアにおける相関値の平均値を算出する。すなわち、平均値算出部1092は、2本の送信アンテナの組み合わせについて算出されたサブキャリアkにおける相関値の平均値を以下の式(2)によって算出する。
ρ(k)=E[ρ(i,j,k)] ・・・(2)
ただし、1≦i,j≦M
つまり、平均値算出部1092は、総送信アンテナ数M本のうち、相関値が算出された2本の送信アンテナの組み合わせの相関値の平均値を算出する。本実施の形態においては、算出された平均値が各サブキャリアkにおけるアンテナ間相関であり、平均値が大きければアンテナ間相関も大きく、平均値が小さければアンテナ間相関も小さい。なお、アンテナ間相関が大きければ、受信側で各伝搬路の信号を分離しにくいため、多重方式としてはMRCダイバーシチが適しており、アンテナ間相関が小さければ、受信側で各伝搬路の信号を分離し安いため、多重方式としてはSDMが適している。
多重方式選択部1093は、各サブキャリアについて算出された平均値を所定の閾値と比較することにより、各サブキャリアの信号に対して適した多重方式がSDMまたはMRCダイバーシチのいずれであるか選択する。具体的には、多重方式選択部1093は、式(2)によってサブキャリアごとに求められたρ(k)を所定の閾値Tcと比較し、ρ(k)がTc以上であればサブキャリアkにおけるアンテナ間相関が比較的大きいため、適した多重方式としてMRCダイバーシチを選択し、ρ(k)がTc未満であればサブキャリアkにおけるアンテナ間相関が比較的小さいため、適した多重方式としてSDMを選択する。
なお、多重方式選択部1093は、ρ(k)と比較する閾値Tcを伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式に応じて調整するようにしても良い。すなわち、符号化率・変調方式として誤りが発生しにくいものが選択されている場合は、閾値Tcを大きくしてSDMが選択されやすいようにしても良い。
サブキャリア数比較部1094は、各サブキャリアブロックについてSDMが選択されたサブキャリアの数を閾値設定部1095によって設定される閾値と比較することにより、各サブキャリアブロックに対して適用する多重方式をSDMまたはMRCダイバーシチのいずれかに決定する。具体的には、サブキャリア数比較部1094は、各サブキャリアブロックkSCBにおいてSDMが選択されたサブキャリアの数NSDM(kSCB)を閾値TSDMと比較し、NSDM(kSCB)がTSDM以上であればサブキャリアブロックkSCBに属するサブキャリアに対してSDMを適用すると決定し、NSDM(kSCB)がTSDM未満であればサブキャリアブロックkSCBに属するサブキャリアに対してMRCダイバーシチを適用すると決定する。
閾値設定部1095は、サブキャリアブロックの多重方式を切り替える境界となるサブキャリア数であって、サブキャリアブロック内のSDMが選択されたサブキャリア数を伝送レート情報に応じた閾値として設定する。具体的には、閾値設定部1095は、伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式が誤りが発生しにくいものである場合は、閾値TSDMを小さくしてサブキャリアブロックkSCBに対する多重方式としてSDMが選択されやすいようにする。
図3は、本実施の形態に係る送信側のマルチアンテナ通信装置の要部構成を示すブロック図である。図3に示すマルチアンテナ通信装置は、符号化部201、変調部202、直並列変換部203、時空間符号化部204−1〜204−n、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部205、GI挿入部206、RF送信部207、RF受信部208、FB情報復調部209、多重方式指示部210、および伝送レート制御部211を有している。
符号化部201は、伝送レート制御部211から出力される符号化率・変調方式情報に従って、送信データに対して誤り訂正符号化を行い、得られた符号化データを変調部202へ出力する。
変調部202は、伝送レート制御部211から出力される符号化率・変調方式情報に従って、符号化データに対して変調を行い、得られた変調データを直並列変換部203へ出力する。
直並列変換部203は、変調データを直並列変換し、複数のサブキャリアに割り当てられる変調データを時空間符号化部204−1〜204−nへ出力する。このとき直並列変換部203は、それぞれのサブキャリアが属するサブキャリアブロックに対応する時空間符号化部204−1〜204−nへ各サブキャリアに割り当てられる変調データを出力する。
時空間符号化部204−1〜204−nは、n個のサブキャリアブロックに対応して設けられ、各サブキャリアブロックに属するサブキャリアに割り当てられる変調データに対して、SDMまたはMRCダイバーシチのいずれかの多重方式で時空間符号化を行う。具体的には、時空間符号化部204−1〜204−nは、多重方式指示部210からの指示に従って、多重方式がSDMであるサブキャリアブロックに関しては、複数の送信アンテナから異なる信号が同時に送信されるように変調データを空間分割多重し、多重方式がMRCダイバーシチであるサブキャリアブロックに関しては、複数の送信アンテナから同一の信号が同時に送信されるように変調データを時空間符号化する。
IFFT部205は、時空間符号化された変調データを逆高速フーリエ変換し、得られたマルチキャリア信号をGI挿入部206へ出力する。
GI挿入部206は、マルチキャリア信号中の各シンボルの末尾部分を先頭に複製して、ガードインターバルを挿入する。
RF送信部207は、ガードインターバル挿入後のマルチキャリア信号に対して所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)を施し、アンテナを介して送信する。
RF受信部208は、アンテナを介してFB情報を含む信号を受信し、受信信号に対して所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を施す。
FB情報復調部209は、受信信号に含まれるFB情報を復調し、得られた多重方式情報を多重方式指示部210へ出力するとともに、符号化率・変調方式情報を伝送レート制御部211へ出力する。
多重方式指示部210は、多重方式情報に従って、サブキャリアブロックごとの多重方式を各サブキャリアブロックに対応する時空間符号化部204−1〜204−nへ指示する。すなわち、多重方式指示部210は、各サブキャリアブロックに多重方式としてSDMおよびMRCダイバーシチのいずれを適用するかを、各サブキャリアブロックに対応する時空間符号化部204−1〜204−nへ指示する。
伝送レート制御部211は、符号化率・変調方式情報に従って、自装置に割り当てられた符号化率を符号化部201へ通知するとともに、自装置に割り当てられた変調方式を変調部202へ通知する。
次いで、上記のように構成された送受信双方のマルチアンテナ通信装置の動作について説明する。以下では、主に受信側のマルチアンテナ通信装置によってサブキャリアブロックごとの多重方式が決定される動作について、図4のフロー図を参照しながら説明する。
送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から送信されたマルチキャリア信号は、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)のアンテナを介して、RF受信部101によって受信される。受信信号は、RF受信部101によって無線受信処理が施され、GI除去部102によってガードインターバルが除去され、FFT部103によって高速フーリエ変換されることにより、サブキャリアごとの信号がチャネル推定部108および時空間復号部104−1〜104−nへ出力される。ここでは、チャネル推定部108からRF送信部111による処理について説明するものとし、時空間復号部104−1〜104−nから復号部107による処理については後に述べる。
そして、チャネル推定部108によって、送受信アンテナ対間の各伝搬路におけるチャネル推定値がサブキャリアごとに求められる(ST1000)。つまり、送信側のマルチアンテナ通信装置がM本のアンテナを備えており、受信側のマルチアンテナ通信装置がN本のアンテナを備えている場合は、チャネル推定部108によって、M×N通りの伝搬路すべてのチャネル推定値がサブキャリアごとに算出される。以下では、送信アンテナmと受信アンテナnの間の伝搬路におけるサブキャリアkのチャネル推定値をhnm(k)と表記する。算出されたチャネル推定値は、多重方式決定部109内の相関値算出部1091へ出力される。
相関値算出部1091では、まず、各送信アンテナのサブキャリアごとのチャネル利得が算出される。すなわち、送信アンテナiから送信されるサブキャリアkの信号に対する伝搬路上のチャネル利得をh(i,k)とすれば、h(i,k)はチャネル推定値h1i(k)〜hNi(k)を要素とした以下の式(3)に示す列ベクトルとして表される。
h(i,k)=[h1i(k),h2i(k),…,hNi(k)]T ・・・(3)
なお、式(3)において、[]Tは、[]で示される行列の転置行列を表している。
そして、相関値算出部1091によって、上述した式(1)が用いられ、サブキャリアkに関する送信アンテナiと送信アンテナjに対応するチャネル利得の相関値ρ(i,j,k)が算出される(ST1100)。相関値ρ(i,j,k)は、サブキャリアごと、かつ、2本の送信アンテナの組み合わせごとに算出される。ただし、相関値ρ(i,j,k)は、すべてのサブキャリアkについて少なくとも1つは算出されるが、2本の送信アンテナi,jの組み合わせすべてについて算出される必要はない。したがって、相関値算出部1091は、1つのサブキャリアに関して、2本の送信アンテナの組み合わせすべてについて相関値を算出しても良く、所定の2本の送信アンテナの組み合わせのみについて相関値を算出しても良い。所定の2本の送信アンテナの組み合わせのみについて算出する場合は、すべてのサブキャリアに関して、同一の組み合わせについて相関値を算出するのが好ましい。
算出された相関値は、平均値算出部1092へ出力され、平均値算出部1092によって、各サブキャリアkの相関値ρ(i,j,k)の平均値ρ(k)が上述した式(2)により求められる。こうして算出された平均値ρ(k)は、サブキャリアkのアンテナ間相関の指標となっており、平均値ρ(k)が高いサブキャリアは、比較的アンテナ間相関が大きく、SDMには適していないと言える。反対に、平均値ρ(k)が低いサブキャリアは、比較的アンテナ間相関が小さく、SDMに適していると言える。
算出された平均値ρ(k)は、多重方式選択部1093へ出力され、多重方式選択部1093によって、サブキャリアごとに適した多重方式が選択される(ST1200)。すなわち、多重方式選択部1093によって、サブキャリアkの平均値ρ(k)と所定の閾値Tcとが比較され、平均値ρ(k)が所定の閾値Tc以上であるサブキャリアkについては、多重方式としてMRCダイバーシチが選択される一方、平均値ρ(k)が所定の閾値Tc未満であるサブキャリアkについては、多重方式としてSDMが選択される。ここで、送信側のマルチアンテナ通信装置に割り当てられる符号化率・変調方式が低い伝送レートに対応するものである場合には誤りが発生しにくいため、閾値Tcを大きくして、SDMが選択されやすくなるように調整しても良い。反対に、符号化率・変調方式が高い伝送レートに対応するものである場合には、閾値Tcを小さくして、SDMが選択されにくくなるように調整しても良い。選択されたサブキャリアごとの多重方式は、サブキャリア数比較部1094へ通知される。
また、閾値設定部1095には、スケジューリングなどによって送信側のマルチアンテナ通信装置に割り当てられる伝送レートの情報が入力され、サブキャリアブロックの多重方式がSDMとなるために最小のサブキャリアブロック内におけるSDMが選択されたサブキャリア数を示す閾値TSDMが設定される。すなわち、伝送レートが低く符号化率・変調方式が誤りが発生しにくいものである場合は、閾値TSDMは比較的小さい値に設定されサブキャリアブロックの多重方式としてはSDMが選択されやすくなる一方、伝送レートが高く符号化率・変調方式が誤りが発生しやすいものである場合は、閾値TSDMは比較的大きい値に設定されサブキャリアブロックの多重方式としてはSDMが選択されにくくなる。設定された閾値TSDMは、サブキャリア数比較部1094へ通知される。
そして、サブキャリア数比較部1094によって、サブキャリアブロックごとの多重方式が決定される(ST1300)。すなわち、サブキャリア数比較部1094によって、サブキャリアブロックkSCB内において多重方式としてSDMが選択されたサブキャリアの数NSDM(kSCB)が計数され、NSDM(kSCB)が閾値TSDMと比較され、サブキャリア数NSDM(kSCB)が閾値TSDM以上であるサブキャリアブロックkSCBの多重方式はSDMに決定される一方、サブキャリア数NSDM(kSCB)が閾値TSDM未満であるサブキャリアブロックkSCBの多重方式はMRCダイバーシチに決定される。このとき、閾値TSDMが上述のように設定されているため、送信側のマルチアンテナ通信装置に割り当てられている伝送レートが低ければ、サブキャリアブロックkSCBにおけるサブキャリア数NSDM(kSCB)が比較的小さくても、サブキャリアブロックkSCBの多重方式がSDMに決定される。反対に、送信側のマルチアンテナ通信装置に割り当てられている伝送レートが高ければ、サブキャリアブロックkSCBにおけるサブキャリア数NSDM(kSCB)が比較的大きくなければ、サブキャリアブロックkSCBの多重方式がSDMに決定されない。
以上のように、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式が決定されるため、伝送容量を向上することができるとともに、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える必要がなくなり、送受信側双方における回路規模の増大を抑制することができる。
このようにして決定された各サブキャリアブロックの多重方式情報は、それぞれのサブキャリアブロックに対応する時空間復号部104−1〜104−nへ出力され、すべてのサブキャリアブロックの多重方式情報と伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式情報とがFB情報生成部110へ出力される。
時空間復号部104−1〜104−nへ出力された各サブキャリアブロックの多重方式情報は、後に送信側のマルチアンテナ通信装置から送信される信号に対する時空間復号の際に用いられる。また、FB情報生成部110へ出力された多重方式情報および符号化率・変調方式情報は、FB情報生成部110によって送信側のマルチアンテナ通信装置へのFB情報として成形される。そして、FB情報は、RF送信部111によって所定の無線送信処理が施され、アンテナを介して送信される(ST1400)。ここで、本発明では多重方式がサブキャリアブロックごとに決定されているため、サブキャリアごとの多重方式を送信側のマルチアンテナ通信装置へフィードバックする必要がなく、FB情報の情報量を削減することができる。
受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)から送信されたFB情報は、送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)のアンテナを介して、RF受信部208によって受信される。受信信号は、RF受信部208によって無線受信処理が施され、FB情報復調部209によって復調され、FB情報に含まれる多重方式情報は多重方式指示部210へ出力され、FB情報に含まれる符号化率・変調方式情報は伝送レート制御部211へ出力される。
そして、伝送レート制御部211によって、符号化部201の符号化率および変調部202の変調方式がそれぞれ符号化率・変調方式情報によって通知されたものに設定された後、送信データは、符号化部201によって誤り訂正符号化され、変調部202によって変調される。これらの誤り訂正符号化および変調により、受信側のマルチアンテナ通信装置のスケジューリングによって決定された伝送レートが実現される。
変調されて得られた変調データは、直並列変換部203によって直並列変換され、1つのサブキャリアブロックに属するサブキャリア数に対応する並列な変調データがそれぞれサブキャリアブロックに対応する時空間符号化部204−1〜204−nへ出力される。各時空間符号化部204−1〜204−nには、多重方式指示部210から多重方式情報に従ったSDMまたはMRCダイバーシチのいずれかの多重方式が指示されており、それぞれのサブキャリアブロックに適した多重方式で変調データが時空間符号化される。これにより、受信側のマルチアンテナ通信装置において各サブキャリアブロックに属するサブキャリアのアンテナ間相関から決定された多重方式によって変調データが時空間符号化されたことになり、アンテナ間相関が大きいサブキャリアブロックの変調データについては、複数のアンテナから同一の信号が同時に送信され、アンテナ間相関が小さいサブキャリアブロックの変調データについては、複数のアンテナから異なる信号が同時に送信されることになる。
そして、時空間符号化されて得られた符号化データは、IFFT部205によって逆高速フーリエ変換されてマルチキャリア信号が生成され、GI挿入部206によってマルチキャリア信号にガードインターバルが挿入され、RF送信部207によって所定の無線送信処理が施され、アンテナを介して送信される。
送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から送信されたマルチキャリア信号は、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)のアンテナを介して、RF受信部101によって受信され、GI除去部102によってガードインターバルが除去され、FFT部103によってサブキャリアごとの信号が時空間復号部104−1〜104−nへ出力される。
時空間復号部104−1〜104−nには、多重方式決定部109からSDMまたはMRCダイバーシチのいずれかの多重方式情報が出力されており、それぞれのサブキャリアブロックに対応する多重方式でサブキャリアごとの信号が時空間復号される。すなわち、アンテナ間相関が大きいサブキャリアブロックに属するサブキャリアの信号はMRCダイバーシチによって送信されているため最大比合成が行われ、アンテナ間相関が小さいサブキャリアブロックに属するサブキャリアの信号はSDMによって送信されているためアンテナごとの信号を分離する空間分離が行われる。時空間復号された各サブキャリアの信号は、並直列変換部105によって並直列変換され、復調部106および復号部107によって、スケジューリング時に送信側のマルチアンテナ通信装置に割り当てられた変調方式および符号化率に対応する復調および誤り訂正復号が行われ、受信データが得られる。
以上のように、本実施の形態によれば、サブキャリアごとのアンテナ間相関から各サブキャリアに適した多重方式を選択し、サブキャリアブロック内のSDMが適したサブキャリア数が閾値以上であれば当該サブキャリアブロックの多重方式をSDMとし、サブキャリアブロック内のSDMが適したサブキャリア数が閾値未満であれば当該サブキャリアブロックの多重方式をMRCダイバーシチとする。このため、サブキャリアブロックごとに適した多重方式が選択されて高い伝送容量を確保することができるとともに、サブキャリアごとの多重方式を切り替える必要がなくなり、回路規模の増大を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、送受信側のマルチアンテナ通信装置に備えられるアンテナ数は2本以上であれば任意の本数で良く、送受信側で等しい本数である必要もない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、送信アンテナと受信アンテナの数が等しい場合に、各送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値から求められる行列式からサブキャリアごとの多重方式を選択する点である。
本実施の形態に係る受信側のマルチアンテナ通信装置および送信側のマルチアンテナ通信装置の構成は、実施の形態1に係る受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)および送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)と同様であるため、その説明を省略する。ただし、本実施の形態においては、送受信側のマルチアンテナ通信装置に備えられたアンテナ数は等しいものとする。また、本実施の形態においては、受信側のマルチアンテナ通信装置における多重方式決定部109の内部構成のみが実施の形態1と異なっている。
図5は、本実施の形態に係る多重方式決定部109の内部構成を示すブロック図である。なお、図5において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。同図に示すように、多重方式決定部109は、行列式算出部3001、多重方式選択部1093a、サブキャリア数比較部1094、および閾値設定部1095を有している。
行列式算出部3001は、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路のチャネル推定値から以下の式(4)に示す行列H(k)を生成し、行列H(k)の行列式det[H(k)]を算出する。
Figure 0004526944
つまり、行列式算出部3001は、総送信アンテナ数M本かつ総受信アンテナ数N(ただし、本実施の形態においてはN=M)本の場合に、サブキャリアkに関する送信アンテナmと受信アンテナnとの間の伝搬路におけるチャネル推定値hnm(k)を要素とする行列H(k)を生成し、行列式det[H(k)]を算出する。この行列式det[H(k)]と実施の形態1における相関値ρとは図6に示すような関係を有しており、1対1に対応している。換言すれば、本実施の形態においては、行列式det[H(k)]が各サブキャリアkにおけるアンテナ間相関の指標であり、行列式det[H(k)]が小さければアンテナ間相関は大きく、多重方式としてSDMが適さない一方、行列式det[H(k)]が大きければアンテナ間相関は小さく、多重方式としてSDMが適している。
多重方式選択部1093aは、各サブキャリアについて算出された行列式det[H(k)]を所定の閾値と比較することにより、各サブキャリアの信号に対して適した多重方式がSDMまたはMRCダイバーシチのいずれであるか選択する。具体的には、多重方式選択部1093aは、サブキャリアkに関する行列式det[H(k)]を所定の閾値Tdと比較し、行列式det[H(k)]がTd以上であればサブキャリアkにおけるアンテナ間相関が比較的小さいため、適した多重方式としてSDMを選択し、行列式det[H(k)]がTd未満であればサブキャリアkにおけるアンテナ間相関が比較的大きいため、適した多重方式としてMRCダイバーシチを選択する。
なお、多重方式選択部1093aは、実施の形態1と同様に、行列式det[H(k)]と比較する閾値Tdを伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式に応じて調整するようにしても良い。
次いで、上記のように構成された多重方式決定部によってサブキャリアブロックごとの多重方式が決定される動作について、図7のフロー図を参照しながら説明する。なお、図7において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
まず、実施の形態1と同様に、送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から送信されたマルチキャリア信号が用いられ、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)のチャネル推定部108によって、送受信アンテナ対間の各伝搬路におけるチャネル推定値がサブキャリアごとに求められる(ST1000)。これにより、各サブキャリアkについて、上式(4)の行列H(k)の各要素であるチャネル推定値h11(k)〜hNM(k)が求められる。これらのチャネル推定値は、多重方式決定部109内の行列式算出部3001へ出力される。
行列式算出部3001では、まず、チャネル推定値h11(k)〜hNM(k)から式(4)の行列H(k)が生成され、さらにサブキャリアごとの行列式det[H(k)]が算出される(ST2000)。行列式の算出は、実施の形態1における相関値ρ(i,j,k)の算出よりも容易な演算のみで済み、また、2本の送信アンテナの組み合わせそれぞれについて演算を行う必要がないため、実施の形態1よりも演算量を大幅に削減することができる。また、算出された行列式det[H(k)]は、サブキャリアkのアンテナ間相関の指標となっており、行列式det[H(k)]が大きいサブキャリアは、比較的アンテナ間相関が小さく、SDMに適していると言える。反対に、行列式det[H(k)]が小さいサブキャリアは、比較的アンテナ間相関が大きく、SDMには適していないと言える。
算出された行列式det[H(k)]は、多重方式選択部1093aへ出力され、多重方式選択部1093aによって、サブキャリアごとに適した多重方式が選択される(ST1200)。すなわち、多重方式選択部1093aによって、サブキャリアkの行列式det[H(k)]と所定の閾値Tdとが比較され、行列式det[H(k)]が所定の閾値Td以上であるサブキャリアkについては、多重方式としてSDMが選択される一方、行列式det[H(k)]が所定の閾値Td未満であるサブキャリアkについては、多重方式としてMRCダイバーシチが選択される。ここで、実施の形態1と同様に、伝送レート情報に応じて閾値Tdを調整しても良い。選択されたサブキャリアごとの多重方式は、サブキャリア数比較部1094へ通知される。
そして、実施の形態1と同様に設定された閾値TSDMと多重方式としてSDMが選択されたサブキャリア数NSDM(kSCB)とが比較され、サブキャリアブロックごとの多重方式が決定される(ST1300)。
以上のように、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式が決定されるため、伝送容量を向上することができるとともに、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える必要がなくなり、送受信側双方における回路規模の増大を抑制することができる。また、本実施の形態においては、サブキャリアごとの多重方式が選択される際に、相関値の算出よりも容易な行列式の算出を行うのみであるため、演算量を削減することができる。
このようにして決定された各サブキャリアブロックの多重方式情報は、符号化率・変調方式情報とともにFB情報に成形され、アンテナを介して送信される(ST1400)。
以下、実施の形態1と同様に、送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から各サブキャリアブロックの多重方式が最適なものとなったマルチキャリア信号が送信され、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)は、上述のように決定した多重方式に応じてサブキャリアブロックごとの時空間復号を行う。
以上のように、本実施の形態によれば、サブキャリアごとのアンテナ間相関の指標となる行列式から各サブキャリアに適した多重方式を選択し、サブキャリアブロック内のSDMが適したサブキャリア数が閾値以上であれば当該サブキャリアブロックの多重方式をSDMとし、サブキャリアブロック内のSDMが適したサブキャリア数が閾値未満であれば当該サブキャリアブロックの多重方式をMRCダイバーシチとする。このため、サブキャリアブロックごとに適した多重方式が選択されて高い伝送容量を確保することができるとともに、サブキャリアごとの多重方式を切り替える必要がなくなり、回路規模の増大を抑制することができる。また、サブキャリアごとの多重方式を選択するのに、相関値などを算出する必要がなく、演算量を削減することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、サブキャリアブロック内のSDMまたはMRCダイバーシチが選択されたサブキャリア数に応じてサブキャリアブロックごとの符号化率・変調方式を変更して伝送レートを決定する点である。
本実施の形態に係る受信側のマルチアンテナ通信装置および送信側のマルチアンテナ通信装置の構成は、実施の形態1に係る受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)および送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)と同様であるため、その説明を省略する。ただし、本実施の形態においては、受信側のマルチアンテナ通信装置における多重方式決定部109の内部構成のみが実施の形態1と異なっている。
図8は、本実施の形態に係る多重方式決定部109の内部構成を示すブロック図である。なお、図8において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。同図に示すように、多重方式決定部109は、相関値算出部1091、平均値算出部1092、多重方式選択部1093、サブキャリア数比較部4001、および伝送レート決定部4002を有している。
サブキャリア数比較部4001は、各サブキャリアブロックについてSDMが選択された数を所定の閾値と比較することにより、各サブキャリアブロックに対して適用する多重方式をSDMまたはMRCダイバーシチのいずれかに決定する。具体的には、サブキャリア数比較部4001は、各サブキャリアブロックkSCBにおいてSDMが選択されたサブキャリアの数NSDM(kSCB)を閾値TSDMと比較し、NSDM(kSCB)がTSDM以上であればサブキャリアブロックkSCBに属するサブキャリアに対してSDMを適用すると決定し、NSDM(kSCB)がTSDM未満であればサブキャリアブロックkSCBに属するサブキャリアに対してMRCダイバーシチを適用すると決定する。このとき、サブキャリア数比較部4001は、実施の形態1、2とは異なり、固定された閾値TSDMを用いてサブキャリアブロックごとの多重方式を決定する。
伝送レート決定部4002は、各サブキャリアブロックkSCBにおいてSDMが選択されたサブキャリアの数NSDM(kSCB)と閾値TSDMとの差に応じて、各サブキャリアブロックkSCBの符号化率・変調方式を決定する。具体的には、伝送レート決定部4002は、サブキャリアブロックkSCBの多重方式がSDMに決定された場合、まず以下の式(5)によってサブキャリア数NSDM(kSCB)と閾値TSDMとの差dSDMを算出する。
SDM=NSDM(kSCB)−TSDM ・・・(5)
この差dSDMが大きければ大きいほど、サブキャリアブロックkSCB内に多重方式としてSDMが選択されていたサブキャリアが多いことを示し、アンテナ間相関が小さいサブキャリアが多いことになる。換言すれば、アンテナごとの信号を容易に分離できるサブキャリアが多く、このサブキャリアブロックは誤りにくいサブキャリアブロックと言える。そこで、伝送レート決定部4002は、差dSDMを所定の閾値TMCSと比較し、差dSDMが所定の閾値TMCS以上であれば伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式をより高い伝送レートに対応するものに変更し、符号化率・変調方式情報として出力する。反対に、差dSDMが所定の閾値TMCS未満であれば伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式をより低い伝送レートに対応するものに変更し、符号化率・変調方式情報として出力する。
また、伝送レート決定部4002は、サブキャリアブロックkSCBの多重方式がMRCダイバーシチに決定された場合、まず以下の式(6)によってサブキャリア数NSDM(kSCB)と閾値TSDMとの差dMRCを算出する。
MRC=TSDM−NSDM(kSCB) ・・・(6)
この差dMRCが小さければ小さいほど、サブキャリアブロックkSCB内に多重方式としてSDMが選択されていたサブキャリアが多いことを示し、アンテナ間相関が小さいサブキャリアが多いことになる。換言すれば、MRCダイバーシチを行う場合に十分なダイバーシチ利得を得られるサブキャリアが多く、このサブキャリアブロックは誤りにくいサブキャリアブロックと言える。そこで、伝送レート決定部4002は、差dSDMを所定の閾値TMCSと比較し、差dSDMが所定の閾値TMCS以上であれば伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式をより低い伝送レートに対応するものに変更し、符号化率・変調方式情報として出力する。反対に、差dSDMが所定の閾値TMCS未満であれば伝送レート情報に含まれる符号化率・変調方式をより高い伝送レートに対応するものに変更し、符号化率・変調方式情報として出力する。
次いで、上記のように構成された多重方式決定部によってサブキャリアブロックごとの多重方式が決定される動作について、図9のフロー図を参照しながら説明する。なお、図9において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
まず、実施の形態1と同様に、送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から送信されたマルチキャリア信号が用いられ、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)のチャネル推定部108によって、送受信アンテナ対間の各伝搬路におけるチャネル推定値がサブキャリアごとに求められる(ST1000)。そして、相関値算出部1091によって上式(1)からサブキャリアkの相関値ρ(i,j,k)が算出され(ST1100)、平均値算出部1092によって各サブキャリアkにおける相関値ρ(i,j,k)の平均値ρ(k)がアンテナ間相関として算出される。
算出された平均値ρ(k)は、多重方式選択部1093へ出力され、多重方式選択部1093によって、サブキャリアごとに適した多重方式が選択される(ST1200)。このとき、本実施の形態においては、実際の伝送レートが伝送レート情報のものから変更される可能性があるため、平均値ρ(k)と比較される閾値Tcは固定されているものとする。選択されたサブキャリアごとの多重方式は、サブキャリア数比較部4001へ通知される。
そして、伝送レート情報に拘わらず固定された所定の閾値TSDMと多重方式としてSDMが選択されたサブキャリア数NSDM(kSCB)とが比較され、サブキャリアブロックごとの多重方式が決定される(ST3000)。
このように、本実施の形態においては固定された閾値TSDMとの比較によりサブキャリアブロックの多重方式が決定されるが、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式が決定されることに変わりはなく、伝送容量を向上することができる。また、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える必要がなくなり、送受信側双方における回路規模の増大を抑制することができる。さらに、伝送レートに応じて閾値を変更することがないため、閾値を設定する演算を省くことができる。
このようにして決定された各サブキャリアブロックの多重方式情報は、FB情報生成部110および各時空間復号部104−1〜104−nへ出力されると同時に、各サブキャリアブロックkSCBにおいてSDMが選択されているサブキャリア数NSDM(kSCB)とともに伝送レート決定部4002へ出力される。
伝送レート決定部4002では、サブキャリア数NSDM(kSCB)とサブキャリア数比較部4001において用いられた閾値TSDMとの差および伝送レート情報から、サブキャリアブロックごとの伝送レート(符号化率・変調方式)が決定される(ST3100)。すなわち、多重方式がSDMに決定されたサブキャリアブロックkSCBについては、上式(5)によってサブキャリア数NSDM(kSCB)と閾値TSDMの差dSDMが算出され、差dSDMが所定の閾値TMCS以上であれば伝送レート情報によって規定される伝送レートより高い伝送レートが決定される。また、差dSDMが所定の閾値TMCS未満であれば伝送レート情報によって規定される伝送レートより低い伝送レートが決定される。
同様に、多重方式がMRCダイバーシチに決定されたサブキャリアブロックkSCBについては、上式(6)によって閾値TSDMとサブキャリア数NSDM(kSCB)の差dMRCが算出され、差dMRCが所定の閾値TMCS以上であれば伝送レート情報によって規定される伝送レートより低い伝送レートが決定され、差dMRCが所定の閾値TMCS未満であれば伝送レート情報によって規定される伝送レートより高い伝送レートが決定される。
本実施の形態においては、上述のように、適した多重方式としてSDMが選択されたサブキャリアが多いサブキャリアブロックについては伝送レートを高くするため、伝送容量をさらに向上することができる。また、適した多重方式としてMRCダイバーシチが選択されたサブキャリアが多いサブキャリアブロックについては伝送レートを低くするため、伝送中に発生する誤りをさらに低減することができる。
このようにして決定された各サブキャリアブロックの符号化率・変調方式情報は、多重方式情報とともにFB情報に成形され、アンテナを介して送信される(ST1400)。
以下、実施の形態1と同様に、送信側のマルチアンテナ通信装置(図3)から各サブキャリアブロックの多重方式および伝送レートが最適なものとなったマルチキャリア信号が送信され、受信側のマルチアンテナ通信装置(図1)は、上述のように決定した多重方式および伝送レートに応じてサブキャリアブロックごとの時空間復号、復調、および復号を行う。
以上のように、本実施の形態によれば、サブキャリアごとのアンテナ間相関から各サブキャリアに適した多重方式を選択し、サブキャリアブロック内のSDMが適したサブキャリア数と固定された閾値とを比較してサブキャリアブロックごとの多重方式を決定し、さらに、SDMが適したサブキャリア数と固定された閾値との差からサブキャリアブロックごとの伝送レートを決定する。このため、サブキャリアブロックごとに適した多重方式が選択されて高い伝送容量を確保することができるとともに、サブキャリアごとの多重方式を切り替える必要がなくなり、回路規模の増大を抑制することができる。また、伝送レートの変更により、伝送容量をさらに向上したり、伝送中の誤りの発生をさらに低減したりすることができる。
なお、上記各実施の形態においては、受信側のマルチアンテナ通信装置が各サブキャリアブロックの多重方式を決定するものとしたが、受信側のマルチアンテナ通信装置が送信側のマルチアンテナ通信装置へすべてのサブキャリアに関する送受信アンテナ対間のチャネル推定値をフィードバックし、送信側のマルチアンテナ通信装置がフィードバックされたチャネル推定値からサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するようにしても良い。この場合には、送信側のマルチアンテナ通信装置が各サブキャリアブロックの多重方式を受信側のマルチアンテナ通信装置へ報知する。
本発明の第1の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、信号を送受信する複数のアンテナを備えた通信相手と通信するマルチアンテナ通信装置であって、前記通信相手の複数のアンテナとの間で信号を送受信する複数のアンテナと、前記通信相手および自装置のすべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得する取得手段と、取得されたチャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定する決定手段と、を有する構成を採る。
この構成によれば、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を用いてサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するため、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式で時空間符号化・時空間復号を行うことができ、常に高い伝送容量を確保することができる。また、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える制御を必要とせず、回路規模の増大を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、上記第1の態様において、前記決定手段は、チャネル推定値から求められる各サブキャリアのアンテナ間相関に応じてサブキャリアごとの最適な多重方式を選択する選択手段、を含み、最適な多重方式として空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数以上含むサブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式と決定する一方、最適な多重方式として空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数未満含むサブキャリアブロックの多重方式を最大比合成ダイバーシチ方式と決定する構成を採る。
この構成によれば、空間分割多重方式が適したサブキャリアが比較的多く含まれるサブキャリアブロックの多重方式は空間分割多重方式となり、空間分割多重方式が適したサブキャリアが比較的少なく含まれるサブキャリアブロックの多重方式は最大比合成ダイバーシチ方式となる。このため、各サブキャリアブロックに最適な多重方式が決定され、伝送容量の向上を図ることができる。
本発明の第3の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、上記第2の態様において、前記選択手段は、2本の送信アンテナの組み合わせに関するチャネル推定値の相関値をサブキャリアごとに算出する相関値算出部と、サブキャリアごとに算出された相関値の平均値を各サブキャリアのアンテナ間相関として算出する平均値算出部と、算出された平均値が所定の閾値以上のサブキャリアの多重方式として最大比合成ダイバーシチ方式を選択する一方、前記平均値が所定の閾値未満のサブキャリアの多重方式として空間分割多重方式を選択する多重方式選択部と、を有する構成を採る。
この構成によれば、2本の送信アンテナの組み合わせに関する相関値のサブキャリアごとの平均値を算出し、平均値と所定の閾値との比較によりサブキャリアごとの多重方式を選択するため、各サブキャリアに適した多重方式を正確に選択することができ、結果として各サブキャリアブロックに適した多重方式を決定することができる。
本発明の第4の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、上記第2の態様において、前記複数のアンテナは、前記通信相手の複数のアンテナと同数備えられ、前記選択手段は、サブキャリアごとのチャネル推定値を要素とする行列の行列式を各サブキャリアのアンテナ間相関として算出する行列式算出部と、算出された行列式が所定の閾値以上のサブキャリアの多重方式として空間分割多重方式を選択する一方、前記平均値が所定の閾値未満のサブキャリアの多重方式として最大比合成ダイバーシチ方式を選択する多重方式選択部と、を有する構成を採る。
この構成によれば、送受信アンテナ数が等しい場合、チャネル推定値からなる行列の行列式と所定の閾値との比較によりサブキャリアごとの多重方式を選択するため、相関値の演算などを行わずに各サブキャリアに適した多重方式を選択することができ、演算量を削減することができる。
本発明の第5の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、上記第2の態様において、前記決定手段は、サブキャリアブロックの多重方式を切り替える境界となるサブキャリア数の閾値を伝送レートに応じて設定する設定手段、をさらに含み、最適な多重方式として空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを前記閾値以上含むサブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式と決定する一方、最適な多重方式として空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを前記閾値未満含むサブキャリアブロックの多重方式を最大比合成ダイバーシチ方式と決定する構成を採る。
この構成によれば、伝送レートに応じて設定された閾値と空間分割多重方式が適したサブキャリア数とを比較してサブキャリアブロックの多重方式を決定するため、伝送レートが低く誤りが発生しにくい場合には、サブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式に決定されやすくすることができ、伝送容量をさらに向上することができる。
本発明の第6の態様に係るマルチアンテナ通信装置は、上記第2の態様において、各サブキャリアブロックにおいて、最適な多重方式として空間分割多重方式が選択されたサブキャリア数と前記所定数との差に応じた伝送レートを決定する第2の決定手段、をさらに有する構成を採る。
この構成によれば、空間分割多重方式が選択されたサブキャリア数の大小に応じて伝送レートを決定するため、サブキャリアブロックに含まれるすべてのサブキャリアの多重方式が一律に決定されても伝送レートを調整して誤りの発生を抑制することができる。
本発明の第7の態様に係る多重方式決定方法は、信号を送受信する複数のアンテナを備えたマルチアンテナ通信装置間の通信における多重方式決定方法であって、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得するステップと、取得されたチャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するステップと、を有するようにした。
この方法によれば、すべての送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を用いてサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するため、サブキャリアブロックごとにSDMまたはMRCダイバーシチのうちいずれか適した多重方式で時空間符号化・時空間復号を行うことができ、常に高い伝送容量を確保することができる。また、個々のサブキャリアごとに多重方式を切り替える制御を必要とせず、回路規模の増大を抑制することができる。
本発明のマルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法は、常に高い伝送容量を確保しつつ、回路規模の増大を抑制することができ、例えば周波数が異なる複数のキャリアを用いて送受信を行うマルチアンテナ通信装置および多重方式決定方法として有用である。
本発明の実施の形態1に係る受信側のマルチアンテナ通信装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る多重方式決定部の内部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る送信側のマルチアンテナ通信装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る多重方式決定方法を示すフロー図 本発明の実施の形態2に係る多重方式決定部の内部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る行列式とアンテナ間相関との関係の一例を示す図 実施の形態2に係る多重方式決定方法を示すフロー図 本発明の実施の形態3に係る多重方式決定部の内部構成を示すブロック図 実施の形態3に係る多重方式決定方法を示すフロー図
符号の説明
101 RF受信部
102 GI除去部
103 FFT部
104−1〜104−n 時空間復号部
105 並直列変換部
106 復調部
107 復号部
108 チャネル推定部
109 多重方式決定部
1091 相関値算出部
1092 平均値算出部
1093、1093a 多重方式選択部
1094、4001 サブキャリア数比較部
1095 閾値設定部
3001 行列式算出部
4002 伝送レート決定部
110 FB情報生成部
111 RF送信部

Claims (7)

  1. 信号を送受信する複数のアンテナを備えた通信相手と通信するマルチアンテナ通信装置であって、
    前記通信相手の複数のアンテナとの間で信号を送受信する複数のアンテナと、
    前記通信相手および自装置の複数の送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得する取得手段と、
    取得された前記チャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定する決定手段と、
    を有し、
    前記決定手段は、
    前記チャネル推定値に応じて、サブキャリアごとに空間分割多重方式および最大比合成ダイバーシチ方式のいずれかを選択する選択手段、を含み、
    前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数以上含むサブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式と決定する一方、前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数未満含むサブキャリアブロックの多重方式を最大比合成ダイバーシチ方式と決定する、
    ことを特徴とするマルチアンテナ通信装置。
  2. 前記選択手段は、
    チャネル推定値から求められる各サブキャリアのアンテナ間相関に応じてサブキャリアごとの多重方式を選択することを特徴とする請求項1記載のマルチアンテナ通信装置。
  3. 前記選択手段は、
    2本の送信アンテナの組み合わせに関するチャネル推定値の相関値をサブキャリアごとに算出する相関値算出部と、
    サブキャリアごとに算出された相関値の平均値を各サブキャリアのアンテナ間相関として算出する平均値算出部と、
    算出された平均値が所定の閾値以上のサブキャリアの多重方式として最大比合成ダイバーシチ方式を選択する一方、前記平均値が所定の閾値未満のサブキャリアの多重方式として空間分割多重方式を選択する多重方式選択部と、
    を有することを特徴とする請求項記載のマルチアンテナ通信装置。
  4. 前記複数のアンテナは、
    前記通信相手の複数のアンテナと同数備えられ、
    前記選択手段は、
    サブキャリアごとのチャネル推定値を要素とする行列の行列式を各サブキャリアのアンテナ間相関として算出する行列式算出部と、
    算出された行列式が所定の閾値以上のサブキャリアの多重方式として空間分割多重方式を選択する一方、前記平均値が所定の閾値未満のサブキャリアの多重方式として最大比合成ダイバーシチ方式を選択する多重方式選択部と、
    を有することを特徴とする請求項記載のマルチアンテナ通信装置。
  5. 前記決定手段は、
    前記サブキャリアブロックごとの多重方式を決定する境界となるサブキャリア数の閾値を伝送レートに応じて設定する設定手段、をさらに含み、
    前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを前記閾値以上含むサブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式と決定する一方、前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを前記閾値未満含むサブキャリアブロックの多重方式を最大比合成ダイバーシチ方式と決定することを特徴とする請求項2記載のマルチアンテナ通信装置。
  6. 各サブキャリアブロックにおいて、前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリア数と前記所定数との差に応じた伝送レートを決定する第2の決定手段、をさらに有することを特徴とする請求項記載のマルチアンテナ通信装置。
  7. 信号を送受信する複数のアンテナを備えたマルチアンテナ通信装置間の通信における多重方式決定方法であって、
    複数の送受信アンテナ対間の伝搬路におけるチャネル推定値を複数のサブキャリアそれぞれについて取得するステップと、
    取得された前記チャネル推定値を用いて2つ以上のサブキャリアを含むサブキャリアブロックごとの多重方式を決定するステップと、
    を有し、
    前記サブキャリアブロックごとの多重方式を決定する際、
    前記チャネル推定値に応じて、サブキャリアごとの多重方式として空間分割多重方式および最大比合成ダイバーシチ方式のいずれかを選択し、
    前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数以上含むサブキャリアブロックの多重方式を空間分割多重方式と決定する一方、前記空間分割多重方式が選択されたサブキャリアを所定数未満含むサブキャリアブロックの多重方式を最大比合成ダイバーシチ方式と決定する
    ことを特徴とする多重方式決定方法。
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