JP4524923B2 - ポリマー、生体内分解性材料および用途 - Google Patents
ポリマー、生体内分解性材料および用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4524923B2 JP4524923B2 JP2000619989A JP2000619989A JP4524923B2 JP 4524923 B2 JP4524923 B2 JP 4524923B2 JP 2000619989 A JP2000619989 A JP 2000619989A JP 2000619989 A JP2000619989 A JP 2000619989A JP 4524923 B2 JP4524923 B2 JP 4524923B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- segment
- polymer
- molecular weight
- average molecular
- number average
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G69/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
- C08G69/44—Polyester-amides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L17/00—Materials for surgical sutures or for ligaturing blood vessels ; Materials for prostheses or catheters
- A61L17/06—At least partially resorbable materials
- A61L17/10—At least partially resorbable materials containing macromolecular materials
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L27/00—Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
- A61L27/14—Macromolecular materials
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L27/00—Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
- A61L27/14—Macromolecular materials
- A61L27/16—Macromolecular materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/04—Macromolecular materials
- A61L31/048—Macromolecular materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G65/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
- C08G65/02—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
- C08G65/32—Polymers modified by chemical after-treatment
- C08G65/329—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds
- C08G65/333—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen
- C08G65/33396—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen having oxygen in addition to nitrogen
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L71/02—Polyalkylene oxides
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内分解性を有するトリブロックコポリマー等のポリマー、良好な力学的特性を有する生体内分解性材料、該材料を用いた、組織癒着防止膜、人工硬膜、縫合糸、インプラント製材並びに薬物徐放性基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体材料に用いる高分子材料には、非発熱性、非アレルギー性等の非毒性、組織及び生体へ適合させるための力学的特性、物質分離性、薬物徐放性等の用途に応じた種々の機能性が求められる。
【0003】
例えば、外科手術後に起こる組織の癒着を防止するための癒着防止膜には、良好な組織への装着性、組織への非付着性及び低刺激性、手術後再摘出を不要とするための生体内分解性、組織の動きに対する追従性に優れた力学的強度及び弾性等の物性が求められる。
【0004】
しかし、従来開発されている生体材料は、要求される機能性等のバランスが必ずしも満足しうるものではなく、これらの条件をバランスよく満たした材料の開発が望まれている。
【0005】
ところで、ABA型のトリブロックコポリマーとして、Bがポリエチレングリコール、Bの両端であるAが、疎水性のポリ−β−ベンジル−L−アスパルテート(以下、PBLAと略記することがある)あるいはポリ−β−ベンジル−L−グルタメート(以下、PBLGと略記することがある)を用いたポリマーが提案されている(高分子論文集,Vol.42、No.11,731-738(1985))。
【0006】
しかし、従来提案されているABA型のトリブロックコポリマーは、Bであるポリエチレングリコール部分の数平均分子量が何れも6000以下である。また、このようなトリブロックコポリマーは、良好な力学的特性が得られず、しかも生体内における崩壊速度が速すぎるため、生体内分解性材料として使用できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生体内分解性及び良好な力学的特性をバランス良く有するトリブロックコポリマー等のポリマー及び該ポリマーを用いた生体内分解性材料を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、生体内分解性及び良好な力学的特性をバランス良く備え、生体材料としての種々の機能を有する組織癒着防止膜、人工硬膜、縫合糸、インプラント製材及び薬物徐放性基材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定分子量を有する親水性のポリエチレングリコールの両端に、疎水性の修飾アミノ酸を有するセグメントを備えた、特定分子量のトリブロックコポリマー等のポリマーが、良好な強度、弾性、低刺激性及び生体吸収性を有することを見出し本発明を完成した。
【0010】
本発明によれば、ポリ−β−ベンジル−L−アスパルテート、ポリ−β−ベンジル−L−グルタメート及びこれらの混合物からなる群より選択される修飾アミノ酸を有するセグメントA1及びセグメントA2と、数平均分子量8000以上のポリエチレングリコールからなるセグメントBとからなり、セグメントBの一端にセグメントA1が結合し、セグメントBの他端にセグメントA2が結合した、数平均分子量10000〜600000のA1BA2型のポリマーが提供される。
【0011】
また本発明によれば、前記A1BA2型のポリマーを含む生体内分解性材料が提供される。
【0012】
更に本発明によれば、前記生体内分解性材料を用いた組織癒着防止膜が提供される。
【0013】
更にまた本発明によれば、前記生体内分解性材料から実質的になる人工硬膜が提供される。
【0014】
また本発明によれば、前記生体内分解性材料から実質的になる縫合糸が提供される。
【0015】
更に本発明によれば、前記生体内分解性材料から実質的になるインプラント製材が提供される。
【0016】
更にまた本発明によれば、前記生体内分解性材料から実質的になる薬物徐放性基材が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のA1BA2型のポリマーは、疎水性のポリ修飾アミノ酸を有するセグメントA1及びセグメントA2と、特定の数平均分子量のポリエチレングリコールからなるセグメントBとからなり、セグメントBの一端にセグメントA1が結合し、セグメントBの他端にセグメントA2が結合した、所定の数平均分子量を有するポリマーである。
【0018】
本発明のポリマーの数平均分子量は10000〜600000である。ポリマーの数平均分子量が10000未満又は600000を超える場合には、生体に埋入される材料に求められる力学的特性及び非刺激性を満足する生体内分解性が得られ難い。
【0019】
本発明のA1BA2型のポリマーにおいて、セグメントBの数平均分子量は、得られるポリマーの生体内における良好な崩壊速度及び力学的特性をバランスさせるために、8000以上、好ましくは8000〜50000、更に好ましくは10000〜40000、最も望ましくは12000〜30000である。セグメントBの数平均分子量が8000未満の場合、所望の物性が得られない。セグメントBの数平均分子量が50000を超える場合は、製造時における原料PEG製品の粘度が高くなり、取り扱い難く好ましくない。
【0020】
本発明のA1BA2型のポリマーにおいて、セグメントA1及びセグメントA2の各々の数平均分子量は、得られるポリマーの力学的特性と崩壊速度とを良好にバランスさせるために、望ましくは200〜150000、更に望ましくは200〜40000、最も望ましくは500〜10000である。また、セグメントA1及びセグメントA2の合計の数平均分子量は、好ましくは1000〜300000、更に好ましくは2000〜80000、最も好ましくは4000〜20000である。セグメントA1及びセグメントA2の合計の数平均分子量が1000未満あるいは300000を超える場合、十分な力学的特性を有するポリマーが得られ難いので好ましくない。
【0021】
本発明における上記各セグメントの数平均分子量は、各セグメントを調製する際の原材料分子量や仕込み量等により容易に制御できる。
【0022】
本発明のポリマーを構成するセグメントBは、上記数平均分子量のポリエチレングリコールからなる親水性のセグメントである。
【0023】
セグメントBとしては、例えば、両末端に1級アミノ基を有する市販のPEG等が使用できる。末端に備えるアミノ基としては、例えば、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基等が挙げられる。
【0024】
本発明のポリマーを構成するセグメントA1及びセグメントA2は、疎水性を示す修飾アミノ酸を有するセグメントであって、各々は同一でも異なっていても良い。また、そのユニットは1以上であればよいが、得られるポリマーに良好な生体内分解性を発揮させるためには、複数の修飾アミノ酸ユニットのみから構成された、ポリ修飾アミノ酸であるのが望ましい。
【0025】
前記修飾アミノ酸又はポリ修飾アミノ酸は、例えば、ホスゲン法によりアミノ酸−N−カルボン酸無水物(NCA)を合成する際に、官能基であるカルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基等を保護基によって保護したアミノ酸又はポリアミノ酸を意味する。
【0026】
前記修飾アミノ酸又はポリ修飾アミノ酸において、アミノ酸分子中の、保護されるべき官能基がカルボキシル基の場合の保護基としては、例えば、ベンジル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基又は高級のアルキル基等が挙げられる。保護されるべき官能基がアミノ基の場合の保護基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基、o−ニトロフェニルスルフェニル基等が挙げられる。保護されるべき官能基が水酸基の場合の保護基としては、例えば、ベンジル基、アセチル基等が挙げられる。保護されるべき官能基がチオール基の場合の保護基としては、ベンジル基等が挙げられる。
【0027】
前記修飾アミノ酸又はポリ修飾アミノ酸において、アミノ酸としては、例えば、アラニン、ロイシン、リジン又はバリン等が好ましく挙げられる。
【0028】
前記セグメントA1及びセグメントA2を構成する好ましい修飾アミノ酸としては、式(1)で示されるγ-ベンジルグルタミン酸(以下、BLGと略記すことがある。)、式(2)で示されるβ-ベンジルアスパラギン酸(以下、BLAと略記すことがある。)が挙げられる。
【0029】
【化1】
【0030】
本発明のA1BA2型のポリマーとしては、特に生体に対して低刺激性が要求される分野に使用する場合、式(3)で表されるトリブロックコポリマーが好ましく挙げられる。
【0031】
【化2】
【0032】
式中、a及びdは前記A1及びA2の繰り返し数であって、5〜80の整数が好ましい。bは前記Bと、A1又はA2との結合部におけるメチレン部の繰り返し数であって、1〜10の整数が好ましい。cはオキシエチレン基の繰り返し数で200〜1200の整数が好ましい。Rとしては−CH2−CO2−CH2−C6H5又は−CH2−CH2−CO2−CH2−C6H5が好ましく挙げられ、各Rは同一若しくは異なっていても良い。なお、各繰り返し数は、先に示した数平均分子量となるように適宜変更することができる。
【0033】
本発明のA1BA2型のポリマーは、式(3)で示されるトリブロックコポリマーの1種又は2種以上の混合物が好ましい。
【0034】
本発明のポリマーの製造は、公知の合成方法を適宜組合せて行なうことができる。例えば、上述の両末端に1級アミノ基を有する市販のPEG等を開始剤として、修飾アミノ酸−N−カルボン酸無水物(NCA)を開環重合させる方法等により得られる。
【0035】
重合反応には、通常、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,4−ジオキサン等から選ばれる1種又は2種以上の溶媒、もしくはこれらから選ばれる溶媒とジクロロメタン又はクロロホルムとの混合溶媒を用いることができる。
【0036】
前記開環重合させる際の反応温度は、20〜50℃が好ましく、また反応時間は6〜36時間が好ましい。
【0037】
このような重合反応は、古くよりリビングアニオン重合として知られており、アミノ酸がラセミ化することなく、比較的均一な分子量のポリマーを得ることができる。
【0038】
ところで、数平均分子量が10000以下のトリブロックコポリマーの鎖長を延長することにより、マルチブロックコポリマーを合成することができるが、マルチブロック化するために鎖長延長剤又は触媒が必要である。この場合、分散度が広がるため分子量及び力学的特性の制御が困難である。また、鎖長延長剤又は反応触媒の残存がしばしば問題になる。本発明のポリマーの製造においては、上述のとおり、反応触媒又は鎖長延長剤を必要としないためこのような問題を回避することができる。
【0039】
本発明の生体内分解性材料は、上述の本発明のポリマーを含む材料であって、所望形状に成形することにより得ることができる。例えば、本発明のポリマーを、塩化メチレン及び/又はクロロホルム等の有機溶媒に溶解し、キャスト法等によりシート状に成型することができる。
【0040】
このようにして得られる生体内分解性材料は、セグメントA1及びセグメントA2としての修飾アミノ酸又はポリ修飾アミノ酸と、セグメントBとしてのPEGとからなる微細二相構造を有し、ブロックセグメント長及びセグメント比に依存した力学的強度とゴム弾性を発現する。
【0041】
セグメントA1及びセグメントA2が、ポリ−β−ベンジル−L−アスパルテート及び/又はポリ−β−ベンジル−L−グルタメートであるポリマーは、低毒性かつ低刺激性高分子として知られるPEGと、光学的に活性なアミノ酸及び医薬品添加物として使用されているベンジルアルコールのエステルとから構成されるため、特に良好な生体適合性及び生体吸収性を発現する。
【0042】
本発明の生体内分解性材料の生体内分解速度は、用いる本発明のポリマーにおける、疎水性のセグメントA1及びセグメントA2と、親水性のセグメントBとの数平均分子量又は分子量比等を適宜コントロールすることにより制御することができる。また、シートに成形した場合には、該シートの厚み等を適宜コントロールすることによっても生体内分解速度を容易に制御することができる。
【0043】
本発明の生体内分解材料は、本発明のポリマーに加えて、他のポリマーを含んでいても良い。他のポリマーとしては、例えば、ヒアルロン酸、コラーゲン、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
【0044】
本発明の組織癒着防止膜又は人工硬膜は、本発明のポリマーを用いて、膜を形成する公知の方法によりシート状に成型することによって得ることができる。生体内における崩壊速度は、用いる本発明のポリマーの分子量や、各セグメントの分子量比及びシート厚さによって適宜制御することができる。
【0045】
本発明の縫合糸は、本発明のポリマーを、繊維状に成型することによって得ることができる。縫合糸の生体内における崩壊速度は、用いる本発明のポリマーの分子量や、各セグメントの分子量比によって適宜制御することができる。
【0046】
本発明のインプラント製材又は薬物徐放性基材は、疎水性薬物を本発明のポリマーと共にシート又はマイクロゲル等に成形することにより得ることができる。薬物の徐放速度は、本発明のポリマーの全数平均分子量と、各セグメントA1及びセグメントA2の数平均分子量とを適宜変化させることによって制御できる。
【0047】
また、インプラント製材の場合、中空糸や管状の形態に成形することもできる。このようなインプラント製材は、生体内に留置し、その後徐々に分解させる用途に使用できる。
【0048】
本発明のポリマーは、保水性、ハイドロゲル形成能、生体内加水分解性等の固有の特徴を示すので、上記用途に加えて、例えば、トイレタリー製品や化粧料等の種々の製品に応用展開することもできる。
【0049】
本発明のポリマーは、疎水性のセグメントA1及びセグメントA2と、所定分子量の親水性のPEGからなるセグメントBとを備え、且つ数平均分子量が10000〜600000であるので、各セグメントの分子量や、それらの分子量比を適宜選択することにより、生体内での良好な力学的特性及び非刺激性を保持して、分解速度を調節することができる。従って、組織癒着防止膜、縫合糸、インプラント製材あるいは薬物徐放性基材等の生体に埋入される生体内分解性材料として有用である。
【0050】
また本発明のポリマーは、水中でハイドロゲルを形成するが、このハイドロゲルは十分な柔軟性を有しており、水中で膨潤した状態のまま室温において長期静置しても膨潤直後の形態が失われないという優れた特性を有するので、種々の用途への使用が期待できる。
【0051】
本発明の生体内分解性材料は、特に、組織癒着防止膜として用いた際、組織に装着する際のハンドリング、ゲル化後の軟組織に対する追従性に優れる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されない。例中の分析方法及び条件等を以下に示す。
<1H−NMRの測定方法>
機種;日本電子(株)社製、JNM EX−270(JEOL)
溶媒:DMSO−d6、測定温度:80℃、内部標準:DMSO
<GPCによる分子量の測定方法>
GPCの機種;東ソー株式会社製、システムSC−8020
カラム:TSKgel G3000Hhr+G4000Hhr(2本)、
溶離液:DMF(10mM塩化リチウム含有)、
流速:0.8ml/分、検出手段:RI、標準物質:PEG
<生体内分解性の試験方法>
生体内分解性の試験は、まず、一片2cmの正方形に裁断した試料ポリマーシートを、開腹した8週齢の雄性ddyマウスの腹腔内へ埋入する。次いで、このシートが組織表面の体液を吸収し組織に接着し、迅速に柔軟化して周囲軟組織に対して追従性を示すことを確認した後、腹膜を縫合する。このようなシートが埋入されたマウスを、翌日から3日間飼育し、毎日3匹づつ屠殺して開腹後、埋入したシートを取り出し、乾燥重量を測定する。この測定結果と、埋入前のシート重量との差を求め生体内分解性の試験結果とする。
<癒着防止試験方法>
癒着防止試験は、まず、7週齢の雌性Wistarラット17匹の腸骨静脈基部を3−0絹糸で結紮し止血後、約1mm下流を切断する。処置全域に試料のポリマーシートを貼付し、腹膜及び皮膚を縫合する。1週間後に開腹し癒着の有無を判定する。癒着防止率は以下の式に従って測定した。
癒着防止率(%)=(癒着なし/全数(=癒着あり+癒着なし))×100
<引張り強度試験>
得られたハイドロゲルを、2mm幅の短冊状に裁断し、試験の直前まで水中に保存した。伸び測定は、各サンプル5回づつ行ない、3点の平均値を求めて結果とした。また、最大荷重は3点の平均値を断面積で除して求めた。
【0053】
実施例1
乾燥不活性ガス雰囲気下、両末端にアミノプロピル基を有するPEG(20000g/mol)1.0gを、40℃の油浴中でN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)7mlに溶解し、β−ベンジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無水物(BLA−NCA)1.0g(PEG 1モルに対して80当量)を加えた。1晩反応を行なった後に、氷冷したジイソプロピルエーテルに滴下し、白色の固形物を沈析させた。固形分を吸引濾過した後に、塩化メチレンに溶解し、晶析操作を繰り返した。減圧乾燥の後にPBLA−PEG−PBLA構造のA1BA2型トリブロックコポリマーを得た。
【0054】
得られたポリマーの1H−NMR並びに、GPCによるセグメントBの数平均分子量、セグメントA1及びセグメントA2の合計数平均分子量及び得られたポリマーの数平均分子量を測定した。結果を表1に示す。また、図1に1H−NMRの測定結果及び図2にGPCの分析結果をそれぞれ示す。
【0055】
なお、1H−NMRの測定結果より、3.7ppmにおけるPEGのメチレンプロトン(1814H)及び7.5ppmにおける芳香族プロトンの積分比は85.3:5であった。この積分比より計算したPBLAの繰り返し数は約50ユニットであった。また、GPC測定結果より、Mw/Mn=1.07であり、得られたポリマーは比較的単分散なポリマーであることが判った。
【0056】
実施例2
BLA−NCA量を、PEGに対して64当量とした以外は実施例1と同様に、PBLA−PEG−PBLA構造のA1BA2型トリブロックコポリマーを得た。得られたポリマーについて実施例1と同様な分析を行なった。結果を表1に示す。1H−NMRの測定結果より、3.7ppmにおけるPEGのメチレンプロトン(1814H)及び7.5ppmにおける芳香族プロトンの積分比は46.2:5であった。この積分比より計算したPBLAの繰り返し数は約40ユニットであった。また、GPC測定結果より、Mw/Mn=1.07であり、得られたポリマーは比較的単分散なポリマーであることが判った。
【0057】
実施例3
BLA−NCA量を、PEGに対して100当量とした以外は実施例1と同様に、PBLA−PEG−PBLA構造のA1BA2型トリブロックコポリマーを得た。得られたポリマーについて実施例1と同様な分析を行なった。結果を表1に示す。1H−NMRの測定結果より、3.7ppmにおけるPEGのメチレンプロトン(1814H)及び7.5ppmにおける芳香族プロトンの積分比は29.5:5であった。この積分比より計算したPBLAの繰り返し数は約60ユニットであった。また、GPC測定結果より、Mw/Mn=1.08であり、得られたポリマーは比較的単分散なポリマーであることが判った。
【0058】
実施例4
BLA−NCAの代わりにγ−ベンジル−L−グルタメート−N−カルボン酸無水物(BLG−NCA)を用いた以外は実施例1と同様に、PBLG−PEG−PBLG構造のA1BA2型トリブロックコポリマーを得た。得られたポリマーについて実施例1と同様な分析を行なった。結果を表1に示す。1H−NMRの測定結果より、3.7ppmにおけるPEGのメチレンプロトン(1814H)及び7.5ppmにおける芳香族プロトンの積分比は89.5:5であった。この積分比より計算したPBLGの繰り返し数は約60ユニットであった。また、GPC測定結果より、Mw/Mn=1.09であり、得られたポリマーは比較的単分散なポリマーであることが判った。
【0059】
比較例1
PEGとして数平均分子量4000のPEGを用い、BLA−NCA量を数平均分子量4000のPEGに対して16当量とした以外は実施例1と同様に、PBLA−PEG−PBLA構造のA1BA2型トリブロックコポリマーを得た。得られたポリマーについて実施例1と同様な分析を行なった。結果を表1に示す。1H−NMRの測定結果より、3.7ppmにおけるPEGのメチレンプロトン(1814H)及び7.5ppmにおける芳香族プロトンの積分比は36.8:5であった。この積分比より計算したPBLAの繰り返し数は約10ユニットであった。また、GPC測定結果より、Mw/Mn=1.06であり、得られたポリマーは比較的単分散なポリマーであることが判った。
【0060】
比較例2
乾燥不活性ガス雰囲気下、両末端にアミノプロピル基を有するPEG(2000g/mol)2.0gを、40℃の油浴中でクロロホルム10mlに溶解し、BLA−NCA2.0g(PEG 1モルに対して8当量)を加えた。
【0061】
2時間反応を行なった後にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)170mg(PEG 1モルに対して1当量)を加えて、更に1時間反応を行なった。次に、反応混合物を、氷冷したジイソプロピルエーテルに滴下し、白色の固形物を沈析させた。固形物を吸引濾過した後に、塩化メチレンに溶解して晶析操作を繰返した後、減圧操作を行って、PBLA−PEG−PBLAを含むマルチブロックコポリマーを得た。
【0062】
得られたポリマーの1H−NMR並びに、GPCによるセグメントBの数平均分子量、セグメントA1及びセグメントA2の合計数平均分子量及び得られたポリマーの数平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0063】
比較例3及び4
HDI量を12.8g(PEG 1モルに対して0.75当量)(比較例3)又はHDI量を149mg(PEG 1モルに対して0.875当量)(比較例4)とした以外は比較例2と同様にPBLA−PEG−PBLAを含むマルチブロックコポリマーを得た。
【0064】
得られたポリマーの1H−NMR並びに、GPCによるセグメントBの数平均分子量、セグメントA1及びセグメントA2の合計数平均分子量及び得られたポリマーの数平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
実施例5
実施例1において合成したトリブロックコポリマー500mgに、塩化メチレン5mlを加え、5分間超音波照射することによりポリマーを完全に溶解させた。このポリマー溶液を60mmφのシャーレに注ぎ、2時間室温において溶媒を蒸散させた。更に、55℃の恒温槽中で2時間乾燥させることにより無色透明のシートを得た。
【0067】
このシートを水中に投入すると徐々に膨潤し、無性透明のハイドロゲルを形成した。このハイドロゲルは、室温において3ヶ月以上静置しても溶解することはなかった。
【0068】
得られたシート及びハイドロゲルを用いて上述の各試験を行なった。生体内分解試験結果を図3に、癒着防止試験結果を表2に、及び引張り強度試験結果を表3にそれぞれ示す。
【0069】
比較例5
比較例1で合成した数平均分子量6000のトリブロックコポリマーを用いた以外は、実施例5と同様にシートを得た。得られたシートについて実施例5と同様に生体内分解性試験を行った。結果を図3に示す。また、14匹のラットを用いて癒着防止試験を行なった。結果を表2に示す。
【0070】
図3より、比較例5で得られた、数平均分子量6000のトリブロックコポリマーを用いたシートは崩壊速度が速すぎ、術後1日目にほとんど消失した。一方、実施例5で得られた、数平均分子量30000のトリブロックコポリマーを用いたシートは、理想的な崩壊速度を有することがわかった。
【0071】
また、実施例1〜4で得られた、疎水性のポリ修飾アミノ酸としてのPBLA又はPBLGを含むトリブロックコポリマーは、ベンジルエステルが加水分解されることにより水溶性であり、この様なトリブロックコポリマーを用いて作成されたシートは、水酸化ナトリウム水溶液中ではエステル部が加水分解されることにより数分以内に完全に消失し、マウスの腹腔内に埋入した場合、マウスに異常は全く認められず、且つ3日後に開腹するとシートは完全に分解されて消失しているという優れた効果を示す。
【0072】
比較例6
ヒアルロン酸ナトリウム(ヒアロン酸Na)とカルボキシメチルセルロース(CMC)とを2:1で有する市販の合成吸収性癒着防止シート(Genzyme社製)を用い、11匹のラットにより癒着防止試験を行なった。結果を表2に示す。
【0073】
比較例7
再生酸化セルロースを有する市販の合成吸収性癒着防止シート(ジョンソン&ジョンソン(株)製)を用い、13匹のラットにより癒着防止試験を行なった。結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】
実施例6
実施例1において合成したトリブロックコポリマーの代わりに、実施例2において合成したトリブロックコポリマーを用いた以外は、実施例5と同様に無色透明シート及びハイドロゲル調製した。得られたハイドロゲルについて実施例5と同様に引張り強度試験を行なった。結果を表3に示す。
【0076】
比較例8〜10
実施例1において合成したトリブロックコポリマーの代わりに、比較例5において合成したマルチブロックコポリマー(比較例8)、比較例6において合成したマルチブロックコポリマー(比較例9)及び比較例7において合成したマルチブロックコポリマー(比較例10)をそれぞれ用いた以外は、実施例5と同様に無色透明シート及びハイドロゲル調製した。得られたハイドロゲルについて実施例5と同様に引張り強度試験を行なった。結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
以上の結果から、本発明のポリマーは、生体内で適当な分解性を有する材料であることがわかる。また本発明のポリマーは生体内分解性材料としてシート状でマウスの腹腔内に埋入した場合、マウスに異常は全く認められず、且つ3日後に開腹するとシートは完全に分解されて消失し、癒着しないという優れた効果を示し、且つ良好な力学的特性を示す。従って、本発明のポリマーは、生体内分解性材料又は組織癒着防止膜等に好適であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1において合成したトリブロックコポリマーの1H−NMRスペクトラムを示す図である。
【図2】 図2は、実施例1において合成したトリブロックコポリマーのGPCスペクトラムを示す図である。
【図3】 図3は、実施例5及び比較例5において行なった生体内分解性試験の結果を示すグラフである。
Claims (9)
- ポリ−β−ベンジル−L−アスパルテート、ポリ−β−ベンジル−L−グルタメート及びこれらの混合物からなる群より選択される修飾アミノ酸を有するセグメントA1及びセグメントA2と、数平均分子量8000以上のポリエチレングリコールからなるセグメントBとからなり、セグメントBの一端にセグメントA1が結合し、セグメントBの他端にセグメントA2が結合した、数平均分子量10000〜600000のA1BA2型のポリマー。
- セグメントA1及びセグメントA2が、それぞれブロックセグメントであり、A1BA2型のトリブロックコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
- セグメントA1及びセグメントA2の合計の数平均分子量が1000〜300000である請求項1に記載のポリマー。
- 請求項1に記載のポリマーを含む生体内分解性材料。
- 請求項4に記載の生体内分解性材料から実質的になる組織癒着防止膜。
- 請求項4に記載の生体内分解性材料から実質的になる人工硬膜。
- 請求項4に記載の生体内分解性材料から実質的になる縫合糸。
- 請求項4に記載の生体内分解性材料から実質的になるインプラント製材。
- 請求項4に記載の生体内分解性材料から実質的になる薬物徐放性基材。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13929399 | 1999-05-19 | ||
PCT/JP2000/003181 WO2000071602A1 (fr) | 1999-05-19 | 2000-05-18 | Polymere, materiau degradable in vivo et utilisation |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP4524923B2 true JP4524923B2 (ja) | 2010-08-18 |
Family
ID=15241916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000619989A Expired - Lifetime JP4524923B2 (ja) | 1999-05-19 | 2000-05-18 | ポリマー、生体内分解性材料および用途 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6673361B1 (ja) |
EP (1) | EP1203784B1 (ja) |
JP (1) | JP4524923B2 (ja) |
AT (1) | ATE417071T1 (ja) |
DE (1) | DE60041062D1 (ja) |
WO (1) | WO2000071602A1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1200064B1 (en) | 1999-07-02 | 2003-05-02 | The Procter & Gamble Company | Delivery system for oral care compositions comprising organosiloxane reins using a removable backing strip |
JP4734772B2 (ja) * | 2001-06-13 | 2011-07-27 | 日油株式会社 | ポリマー、生体内吸収性材料および組織癒着防止膜 |
DE60237552D1 (de) * | 2002-12-13 | 2010-10-14 | Nof Corp | Kunststoff, bioabsorbierbares material und film zur vermeidung von gewebefusion |
WO2004080502A1 (ja) * | 2003-03-10 | 2004-09-23 | Kawasumi Laboratories, Inc. | 癒着防止材 |
JP4535229B2 (ja) | 2003-05-08 | 2010-09-01 | 国立大学法人 東京大学 | ポリエチレングリコール−ポリカチオンブロック共重合体 |
WO2005120578A2 (en) * | 2004-06-07 | 2005-12-22 | California Institute Of Technology | Biodegradable drug-polymer delivery system |
EP2348096A3 (en) * | 2005-01-04 | 2011-11-09 | Intezyne Technologies Inc. | Synthesis of hybrid block copolymers and uses thereof |
US9119901B2 (en) | 2005-04-28 | 2015-09-01 | Warsaw Orthopedic, Inc. | Surface treatments for promoting selective tissue attachment to medical impants |
US8414907B2 (en) | 2005-04-28 | 2013-04-09 | Warsaw Orthopedic, Inc. | Coatings on medical implants to guide soft tissue healing |
DE102005020327A1 (de) | 2005-04-30 | 2006-11-09 | Multibind Biotec Gmbh | Dekontaminationslösungen und deren Verwendung zur Denaturierung, Modifikation, Degradation, Solubilisierung und Entfernung von Proteinen, Nukleinsäuremolekülen und Mikroorganismen von Oberflächen |
JP2008228744A (ja) * | 2005-06-23 | 2008-10-02 | Osaka Prefecture Univ | 生体由来移植用組織の石灰化を抑制するための処理方法および処理された組織 |
US20090297578A1 (en) * | 2008-06-03 | 2009-12-03 | Trollsas Mikael O | Biosoluble coating comprising anti-proliferative and anti-inflammatory agent combination for treatment of vascular disorders |
JP5400706B2 (ja) * | 2010-05-24 | 2014-01-29 | 帝人株式会社 | 繊維成形体 |
FR3011550B1 (fr) * | 2013-10-07 | 2016-11-18 | Arkema France | Copolymere a blocs polyamide et a bloc polyether |
CN109852316B (zh) * | 2018-12-28 | 2021-10-29 | 蚌埠赛尔时代工贸有限公司 | 一种高强度、耐水型云石胶 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63132939A (ja) * | 1986-07-24 | 1988-06-04 | Agency Of Ind Science & Technol | メチオニンとオキシアルキレンとのブロック共重合体 |
EP0397307A2 (en) * | 1989-05-11 | 1990-11-14 | Research Development Corporation of Japan | Water soluble high molecular polymerized drug preparation |
WO1992000748A1 (en) * | 1990-07-06 | 1992-01-23 | Enzon, Inc. | Poly(alkylene oxide) amino acid copolymers and drug carriers and charged copolymers based thereon |
WO1992016555A1 (en) * | 1991-03-18 | 1992-10-01 | Enzon, Inc. | Hydrazine containing conjugates of polypeptides and glycopolypeptides with polymers |
JPH0853548A (ja) * | 1994-05-02 | 1996-02-27 | Collagn Corp | 多段階反応を用いて調製されるコラーゲン−合成ポリマーマトリックス |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3378250D1 (en) * | 1982-04-22 | 1988-11-24 | Ici Plc | Continuous release formulations |
DE19542837A1 (de) * | 1995-11-17 | 1997-05-22 | Boehringer Mannheim Gmbh | Polypeptid-enthaltende pharmazeutische Darreichungsformen in Form von Mikropartikeln und Verfahren zu deren Herstellung |
-
2000
- 2000-05-18 WO PCT/JP2000/003181 patent/WO2000071602A1/ja active Application Filing
- 2000-05-18 US US09/980,719 patent/US6673361B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-05-18 EP EP00927806A patent/EP1203784B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-05-18 JP JP2000619989A patent/JP4524923B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2000-05-18 AT AT00927806T patent/ATE417071T1/de not_active IP Right Cessation
- 2000-05-18 DE DE60041062T patent/DE60041062D1/de not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63132939A (ja) * | 1986-07-24 | 1988-06-04 | Agency Of Ind Science & Technol | メチオニンとオキシアルキレンとのブロック共重合体 |
EP0397307A2 (en) * | 1989-05-11 | 1990-11-14 | Research Development Corporation of Japan | Water soluble high molecular polymerized drug preparation |
WO1992000748A1 (en) * | 1990-07-06 | 1992-01-23 | Enzon, Inc. | Poly(alkylene oxide) amino acid copolymers and drug carriers and charged copolymers based thereon |
WO1992016555A1 (en) * | 1991-03-18 | 1992-10-01 | Enzon, Inc. | Hydrazine containing conjugates of polypeptides and glycopolypeptides with polymers |
JPH0853548A (ja) * | 1994-05-02 | 1996-02-27 | Collagn Corp | 多段階反応を用いて調製されるコラーゲン−合成ポリマーマトリックス |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
CHO, CHONG SU; NAGATA, RYOHEI; YAGAWA, AKIO; TAKAHASHI, SUMIKA; KUNOU,MEGUMI; AKAIKE, TOSHIHIRO: "Monolayers of poly(γ-benzyl L-glutamate)/polyether block copolymers on the air/water interface", JOURNAL OF POLYMER SCIENCE, PART C: POLYMER LETTERS, vol. 28(3), JPN6009058437, 1990, pages 89 - 93, ISSN: 0001610767 * |
OH, IN JOON; OH, JHIN YEE; CHO, CHONG SU; LEE, KANG CHOON: "Biodegradability of poly(γ-benzyl L-glutamate)/poly(ethylene oxide)/poly(γ-benzyl L-glutamate) blo", ARCHIVES OF PHARMACAL RESEARCH, vol. 18(1), JPN6009058440, 1995, pages 8 - 11, ISSN: 0001610768 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6673361B1 (en) | 2004-01-06 |
ATE417071T1 (de) | 2008-12-15 |
EP1203784A4 (en) | 2007-01-17 |
DE60041062D1 (de) | 2009-01-22 |
WO2000071602A1 (fr) | 2000-11-30 |
EP1203784A1 (en) | 2002-05-08 |
EP1203784B1 (en) | 2008-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4524923B2 (ja) | ポリマー、生体内分解性材料および用途 | |
P. Pêgo et al. | Copolymers of trimethylene carbonate and ε-caprolactone for porous nerve guides: Synthesis and properties | |
Gunatillake et al. | Recent developments in biodegradable synthetic polymers | |
Gorna et al. | In vitro degradation of novel medical biodegradable aliphatic polyurethanes based on ϵ-caprolactone and Pluronics® with various hydrophilicities | |
Lee et al. | Tissue anti-adhesion potential of ibuprofen-loaded PLLA–PEG diblock copolymer films | |
US6113624A (en) | Absorbable elastomeric polymer | |
US7838122B2 (en) | Hydrazide compounds with angiogenic activity | |
ES2305512T3 (es) | Copolimeros biodegradables de varios bloques, segmentados y de fases separadas. | |
US7879356B2 (en) | Polymeric compositions | |
EP2177552B1 (en) | Bioabsorbable surgical composition | |
EP2629762B1 (en) | Pendant hydrophile bearing biodegradable compositions and related devices | |
US20060014023A9 (en) | Bioabsorbable branched polymers containing units derived from dioxanone and medical/surgical devices manufactured therefrom | |
MX2007016263A (es) | Polieteresteres reabsorbibles y su utilizacion para la preparacion de implantes medicinales. | |
JP2008056925A (ja) | チロシンベースのポリカーボネートとポリ(酸化アルキレン)とのコポリマ | |
JPH0859811A (ja) | 生体適合性ブロックコポリマー | |
JPH01195862A (ja) | ポリエーテルグリコール系の生物分解性ポリマー材料,その製造法及びそれから作った外科用製品 | |
AU2010273387A1 (en) | Thin film compositions and methods of synthesis and use therefor | |
JP4735260B2 (ja) | 三元ブロック共重合体、その製造法及び生体内適合材料 | |
JP4734772B2 (ja) | ポリマー、生体内吸収性材料および組織癒着防止膜 | |
Ohya et al. | The Synthesis and Biodegradability of Poly (lactide-random-depsipeptide)-PEGPoly (lactide-random-depsipeptide) ABA-type Triblock Copolymers | |
JP7478394B2 (ja) | 生物医学的用途のための光重合生分解性コポリマー配合物 | |
US7491408B2 (en) | Polymer, bioabsorbable material and film for preventing tissue fusion | |
KR101242392B1 (ko) | 탄성력과 생분해 기간이 조절되는 블록 공중합체를 포함하는 심혈관 이식구조체 | |
JP2008120888A (ja) | 生分解性共重合体及びその製造方法 | |
IL154942A (en) | Responsive biomedical composites |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091117 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100511 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100524 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4524923 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |