JP4523420B2 - 光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置 - Google Patents

光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置に関し、詳細には、入射光を透過または反射させて空間的に光の位相を制御または光の位相と強度を同時に制御する光学素子、この光学素子を用いたレーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置に関する。
光の空間位相変調においては、従来、マトリックス状に配置された薄膜や液晶材料の物性変化を利用して光の空間位相変調を行ったり、透過薄膜の距離を変化させることで光の空間位相変調を行っている。そして、これらの光の空間変調においては、通常、透明電極や磁気薄膜への電界や磁界を制御することで行っている。
また、従来、CMOSアクティブ・マトリックス基材上のイメージの各画素に対応してミラーとミラー上に変形可能な透明誘電体と電極を設け、電極からの印加電圧で誘電体の少なくとも一部領域に電界を発生させて対応する画素に影響を及ぼして、誘電体を通る光線の光路長を変化させ、誘電体が、その電界が発生した領域を、電極に至る前の光線が通過するように配置した光線の位相変調構造が提案されている(特許文献1参照)。すなわち、この従来技術は、電気信号により誘電体の光路長を変化させて、透過光の空間位相変調を行っている。
特許第3258029号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、光透過性酸化物薄膜や液晶高分子等を光学素子として用いて、電気信号で光路長を変化させることで、光の空間位相変調を行っているため、高強度のレーザでは光学素子に損傷がおこり、また、レーザ照射を繰り返し行うことによって変質して、透過率が変化するという問題があった。特に、短波長紫外域では透過材料に制限があり、薄膜材料では位相変調を大きくすることが困難である。また、利用波長範囲が狭い、構成が複雑になる、材料の選択幅が狭い等の問題があった。
そこで、本発明は、種々の光源に安定して対応可能で高精度に光を空間的に位相変調する光学素子、当該光学素子を利用したレーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明の光学素子は、入射光を空間的に位相変調して出射させる光学素子であって、当該入射光に対して透過性を有し所定形状の中空部を有する構造体が当該入射光に対向する面方向に複数分布する状態で配置され、当該複数の構造体の前記中空部内が、前記入射光の入射方向に対向する方向に延在するとともに当該入射光方向に移動可能な可動仕切り部材で複数の分室に分割され、当該各構造体の中空部の各分室に所定の屈折率の液状物質が液状物質供給手段から供給され、 前記液状物質の圧力及び流量を変化させ、前記可動仕切り部材を移動させて、光の透過光路長を変化させ、前記光学素子は、前記液状物質での総合光透過距離Lが、透過光の波長をλ、当該液状物質の最大屈折率をnmax、最小屈折率をnminとしたとき、λ/(nmax−nmin)の整数倍であり、前記構造体の前記中空部内に、光吸収性を有する光吸収性液状物質が光吸収性液状物質供給手段から選択的に供給され、前記光の位相と同時に光の強度を空間的に変調することにより、上記目的を達成している。
さらに、例えば、請求項2に記載するように、前記光吸収性液状物質供給手段は、前記構造体の前記中空部によって光吸収率の異なる複数種類の前記光吸収性液状物質を選択的に当該中空部内に供給するものであってもよい。
また、例えば、請求項3に記載するように、前記光学素子は、前記液状物質供給手段または前記光吸収性液状物質供給手段からの液状物質を前記構造体の前記中空部に導く流路を有し、当該流路の少なくとも一部分が前記入射光を遮断する遮光部材で覆われているものであってもよい。
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記光学素子は、前記構造体を通過した前記入射光を当該構造体方向に反射する反射板を備え、当該反射板の前記入射光側とは反対側に流路が形成され、当該流路を通して前記液状物質供給手段または前記光吸収性液状物質供給手段からの液状物質を前記構造体の前記中空部に導入するものであってもよい。
また、例えば、請求項5に記載するように、前記光学素子は、前記構造体の前記中空部に供給される前記液状物質のうち少なくとも1種類の液状物質の屈折率が当該構造体の屈折率と同じであってもよい。
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記複数の構造体のうち少なくとも1つ以上の構造体は、前記入射光の透過する光路長が他の構造体の光路長と異なっていてもよい。
請求項7記載の発明のレーザマニピュレーション装置は、位相を光学素子で空間的に変調させたレーザ光を用いて対象物を操作するレーザマニピュレーション装置において、前記光学素子として請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学素子が用いられていることにより、上記目的を達成している。
本発明の光学素子によれば、入射光に対して透過性を有し所定形状の中空部を有する構造体が入射光に対向する面方向に複数分布する状態で配置され、当該複数の構造体の中空部内が、入射光の入射方向に対向する方向に延在するとともに当該入射光方向に移動可能な可動仕切り部材で複数の分室に分割され、当該各構造体の中空部の各分室に所定の屈折率の液状物質が液状物質供給手段から供給され、液状物質の圧力及び流量を変化させ、可動仕切り部材を移動させて、光の透過光路長を変化させるので、光学素子自体の形状や内部ひずみに影響されることなく、かつ、劣化を抑制しつつ、屈折率の異なる液状物質を用いることで、入射光の光路長を実質的に変化させ、安定してかつ高精度に光の空間的位相変調を行うことができる。
また、本発明のレーザ加工装置によれば、レーザ光の位相を光学素子で空間的に変調させて出射させるに際して、光学素子として、請求項1から請求項6記載の光学素子を用いているので、3次元加工、マルチビームへの分割による高速加工、ビーム干渉による高精度加工及びパターン変化による任意形状加工を高精度にかつ安定して行うことができる。
さらに、本発明のレーザマニピュレーション装置によれば、位相を光学素子で空間的に変調させたレーザ光を用いて対象物を操作するに際して、光学素子として、請求項1から請求項6記載の光学素子を用いているので、大きな粒子の移動、複数粒子の捕獲、移動及び照射パターンの変化による3次元連続移動等の操作を高精度にかつ安定して行うことができる。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1及び図2は、本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第1実施例を示す図であり、図1は、本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第1実施例を適用した光学素子1の平面図、図2は、図1の光学素子1の正面断面図である。
図1において、光学素子1は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板2内に、光を透過する複数のセル(中空部を有する構造体)3が光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されているとともに、図2に示すように、3次元的に分布するセル3a、3b、3cとして形成されており、セル3の各列には、当該セル3の列に並行に微細流路(流路)4が形成されている。透明基板2は、上述のように、透過光に対して透明であって光透過性を有し、位相の変調がないように平面に形成されている。また、セル3(3a、3b、3c)の高さや幅は、任意に設定することができる。
上記各微細流路4と当該各微粒流路4に対応する各セル3とは、導入口4aと排出口4bとで接続されており、各微細流路4は、透明基板2外の図示しない液状物質供給部(液状物質供給手段)に連通している。液状物質供給部は、微細流路4及び導入口4aを介してセル3毎に屈折率の異なる液状物質をセル3内に導入し、また、セル3内に導入した液状物質を排出口4b及び微細流路4を通して排出する。
この透明基板2への立体的なセル3(3a、3b、3c)や微細流路4等は、例えば、フォトリソグラフィとドライエッチングによる加工及び接着法、レーザによる3次元造形、レーザによる直接加工、あるいは、内部加工等の技術によって高精度に加工され、特に、深さ方向等については、現在、ナノオーダの精度で加工が可能である。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の光学素子1は、図外の液状物質供給部から屈折率の異なる複数の液状物質、例えば、A液状物質とB液状物質を微細流路4及び導入口4aを通してそれぞれ異なるセル3に導入する。
このようにセル3に屈折率の異なる複数の液状物質、例えば、A液状物質とB液状物質が導入された状態の光学素子1の透明基板2に、光を入射する。この光は、図1では、紙面に対して直角の方向から入射され、図2では、透明基板2の左方向から入射される。
光学素子1は、セル3によって屈折率の異なる複数の液状物質が導入されていることによって、入射光を空間的に位相分布させた透過光として出射させる。
また、光学素子1は、各セル3に対して液状物質をフローさせることができ、順次あるいは必要に応じて、各セル3に導入する液状物質を変化させることで、空間的にかつ時間的に連続して位相を変調させることができ、時間経過とともに位相を変化させる位相変調器に容易に適用することができる。
すなわち、いま、液状物質のある波長λでの平均屈折率をnλとして、液状物質の導入されているセル3の距離をLとすると、その液状物質での位相変化は、次式(1)で表される。
位相変化量=2n×nλ×L/λ・・・(1)
そして、液状物質の屈折率は、通常、1.1程度〜1.6程度まで選択することができ、光学素子1のように、透明基板2に複数のセル3を形成して、当該セル3に屈折率の異なる液状物質を導入することで、透明基板2を透過する光の屈折率を変化させることができる。
このような屈折率の異なる液状物質の導入されるセル3を空間的に配置するか、変化させることで、ホログラム型の光再生を行うことができる。
例えば、屈折率の異なる液状物質の導入されるセル3を空間的に配置するか、変化させた光学素子1で、位相を空間的に変化させた光を集光することで、集光点にパターンを形成することができる。
また、例えば、光学素子1の複数の線上に位置するセル3に、当該線毎に異なる屈折率の液状物質を導入して、複数の線上に位相を変化させると、回折光子として機能させることができ、例えば、光を回折光として分割する等に利用することができる。
そして、本実施例の光学素子1では、全体の光路長を一定、すなわち、全てのセル3の深さを一定とし、異なる屈折率の液状物質をセル3に導入することで、当該セル3の液状物質の光路長を変化させて、位相の変調を行っている。この場合、各セル3は、温度、圧力が一定に保持されている。ただし、通常、域状態の圧力での屈折率変化は、0.0001/気圧の程度であり、また、温度での変化も、0.001/度の程度で、精密な管理は通常必要としない。したがって、高精度な光の空間的位相変調を行うことができる。
そして、上記セル3の中に屈折率の異なる液状物質を注入し、液状物質の屈折率によって空間位相変調を行うと、光強度レーザにおいても多くの材料を利用することができ、広い波長領域で光透過性の高い材料が存在しており、屈折率の選択幅が広くなるとともに、紫外領域での透明基板2の材料としての透明材料の選択幅が広くなる。また、微細流路4の長さによって位相を大幅に変化させることができ、また、透明基板2に対する穴加工のみで空間位相変調を行う光学素子1を作製することができる。
さらに、本実施例の光学素子1は、液状物質を微細流路4を通してセル3に導入し、また、排出しているので、液状物質が劣化した場合にも、新たな液状物質をセル3内に導入することができ、劣化することのない光学素子1を実現することができる。
また、本実施例の光学素子1は、透明基板2にセル3を形成して、当該セル3内に液状物質を封入しているので、液状物質の形状がセル3の構造と一致し、界面が安定した面となって、液状物質の表面張力等の変化を無視することができ、安定した位相変化を行わせることができる。
さらに、本実施例の光学素子1は、従来のような構造変化に比較して、屈折率分布を少なくすることができる。
図3及び図4は、本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第2実施例を示す図であり、図3は、本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第2実施例を適用した光学素子10の平面図、図4は、図3の光学素子10の正面断面図である。
図3において、光学素子10は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板11内に、光を透過する複数のセル(中空部を有する構造体)12が光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されており、各セル12は、図4に示すように、透明仕切り板(可動仕切り部材)13により、上段セル12aと下段セル12bとに分割されている。
上段セル12aには、液状物質を上段セル12a内に導入する導入口14aと、上段セル12a内の液状物質を排出する排出口14bが開口しており、下段セル12bには、液状物質を下段セル12b内に導入する導入口15aと、下段セル12b内の液状物質を排出する排出口15bが開口している。
上記導入口14a、15a及び排出口14b、15bは、図3に示す流路16に繋がっていて、流路16を通して透明基板11外の図示しない液状物質供給部(液状物質供給手段)に繋がっている。液状物質供給部は、流路16及び導入口14a、15aを介してセル12a、12b毎に屈折率の異なる液状物質を当該セル12a、12b内に導入し、また、セル12a、12b内に導入した液状物質を排出口14b、15b及び流路16を通して排出する。
この立体的な透明基板11へのセル12(12a、12b)や流路16等は、例えば、フォトリソグラフィとドライエッチングによる加工及び接着法、レーザによる3次元造形、レーザによる直接加工、あるいは、内部加工等の技術によって高精度に加工され、特に、深さ方向等については、現在、ナノオーダの精度で加工が可能である。
なお、上記説明では、セル12は、マトリックス状に配設されているが、マトリックス状に配置するものに限るものではなく、例えば、ライン状、円形状等であっても良い。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の光学素子10は、図外の液状物質供給部から屈折率の異なる複数の液状物質を流路16及び導入口14a、15aを通してセル12a、12bに導入するとともに、当該液状物質の圧力や流量を調整することで、透明仕切り板13を押して移動させて、屈折率の異なるセル12a、12bを通過する光の透過光路長を変化させる。
すなわち、光学素子10は、液状物質供給部から流路16及び導入口14a、14bを通してセル12a、12b毎に屈折率の異なる液状物質を当該セル12a、12bに導入し、また、セル12a、12b内の液状物質の圧力や流量を変化させることで、透明仕切り板13を押して移動させて、屈折率の異なるセル12a、12bを通過する光の透過光路長を変化させる。
例えば、光学素子10において、いま、各セル12の液状物質の全体の透過距離を一定とし、透明仕切り板13で分けられた上段セル12aと下段セル12bに注入する液状物質に対して、屈折率の異なる材料を充填するとともに、その充填比率を変えることで、液状物質の透過光の位相により一層高度な変化を与えて、空間的に高度な位相の変調を行うことができる。例えば、2種類の液状物質の所定の波長λでの平均屈折率をそれぞれn1、n2とし、液状物質の入れられたセル12a、12bの距離をL、その比率をαとすると、屈折率n1の液状物質のみを透過させた場合と屈折率n2と屈折率n1の両方の液状物質を透過させた場合との透過面の位相変化は、次式(2)で与えられる。
位相変化量=2π×L/λ×(n1−n2)×(1−α)・・・(2)
この(2)式から、2種類の液状物質の所定波長λでの平均屈折率n1、n2及びセル12a、12bの距離Lを一定とすると、セル12a、12bの液状物質の比率αのみで位相を変化させることができることが分かる。
いま、例えば、上段セル12aと下段セル12bの粒状物質の屈折率nの差分が小さい場合であっても、距離Lを波長λに比較して大きくすることで、容易に2πの位相変調を行うことができる。
したがって、本実施例の光学素子10は、上記第1実施例の光学素子1の効果と同様の効果を得ることができるとともに、少ないセル12でより一層高度な空間的な光の位相変調を行うことができ、また、連続した屈折率の調整、すなわち、無限階調での光の位相変調を行うことができるとともに、種々の屈折率の調整を行うことができる。
また、上記の場合、液状物質の材料の屈折率変化による透過光の光学距離を最大2π位相差分とする。すなわち、上記(2)式に示した位相変化量において、例えば、2種類の液状物質の場合、距離Lを、λ/(n1−n2)とすると、液状物質の材料の屈折率変化による透過光の光学距離を最大2π位相差分とすることができ、このようにして、2種類の液状物質の透過光距離Lの割合を変化させることで、0から2πまでの位相変調を行うことができ、これ以上の透過光距離の割合の変化を考慮する必要がなくなる。したがって、位相の算出を容易なものとすることができるとともに、2種類の液状物質の割合のみで、位相の変調を容易に行うことができる。
なお、3種類の液状物質の場合にも、n1を最大屈折率、n2を最小屈折率とすることで、複数の液状物質の混合にも適用することができる。
図5及び図6は、本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第3実施例を示す図であり、図5は、本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第3実施例を適用した光学素子20の平面図、図6は、図5の光学素子20の正面断面図である。
図5において、光学素子20は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板21内に、光を透過する複数のセル(中空部を有する構造体)22が光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されており、各セル22は、図6に示すように、透明仕切り板23により、上段セル22aと下段セル22bとに分割されている。
上段セル22aには、液状物質を上段セル22a内に導入する導入口24aと、上段セル22a内の液状物質を排出する排出口24bが開口しており、下段セル22bには、液状物質を下段セル22b内に導入する導入口25aと、光吸収性を有する液状物質である光吸収性液状物質を下段セル22b内に導入する光吸収性液導入口25bと、下段セル22b内の液状物質及び光吸収性液状物質を排出する排出口25cと、が開口している。
上記導入口24a、25a、光吸収性液導入口25b及び排出口24b、25cは、図5に示す流路26に繋がっていて、流路26を通して透明基板21外の図示しない液状物質供給部(液状物質供給手段、光吸収性液状物質供給手段)に繋がっている。液状物質供給部は、流路26及び導入口24a、25aを介してセル22a、22b毎に屈折率の異なる液状物質をセル22a、22b内に導入し、流路26及び光吸収性液導入口25bを介してセル22a、22b毎に光吸収性液状物質を導入し、また、セル22a、22b内に導入した液状物質及び光吸収性液状物質の混合液状物質を排出口24b、25c及び流路26を通して排出する。すなわち、流路26は、図5では、1つの流路として描かれているが、実際は、流路26としては、液状物質の導入用の流路、光吸収性液状物質の導入用の流路及び混合液状物質の排出用の流路からなっている。
透明基板11へのこのような立体的なセル22(22a、22b)や流路26等は、例えば、フォトリソグラフィとドライエッチングによる加工及び接着法、レーザによる3次元造形、レーザによる直接加工、あるいは、内部加工等の技術によって高精度に加工され、特に、深さ方向等については、現在、ナノオーダの精度で加工が可能である。
なお、上記説明では、セル22は、マトリックス状に配設されているが、マトリックス状に配置するものに限るものではなく、例えば、ライン状、円形状等であっても良い。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の光学素子20は、図外の液状物質供給部から屈折率の異なる複数の液状物質を流路26及び導入口24a、25aを通して上段セル22aと下段セル22bに導入するとともに、上段セル22bには、所定量の光吸収性液状物質を流路26及び導入口25bを通して導入する。
すなわち、光学素子20は、例えば、上段セル22aに、液状物質供給部から所定の屈折率の液状物質Aを流路26及び導入口24a、25aを通して導入する。一方、光学素子20は、下段セル22bに、液状物質供給部から所定の屈折率の液状物質Bを流路26及び導入口24a、25aを通して導入するとともに、所定量の光吸収性液状物質を流路26及び導入口25bを通して導入する。
そして、下段セル22bは、液状物質Bと光吸収性液状物質との混合液となり、この液状物質Bと光吸収性液状物質の屈折率を同じにすると、同一の屈折率として扱うことができ、屈折率の計算を簡単かつ容易に行うことができる。
したがって、上段セル22aに導入する液状物質A、下段セル22bに導入する液状物質B及び光吸収性液状物質の量を調整することで、光の透過波面及び強度を変化させることができ、光の位相及び強度の空間的変調を同時に行うことができる。
すなわち、いま、光吸収性液状物質の所定の波長に対する光吸収性係数をαとし、透過距離をLとすると、光透過率Tは、次式(3)で与えられる。
透過率T=exp(−αL)・・・(3)
したがって、光吸収係数αの異なる光吸収性液状物質を用いることで、光の透過率を制御することができる。
そして、下段セル22bに導入する液状物質と光吸収性液状物質の混合割合を調整することで、透過光の位相と光透過率の変化を同時に制御することができる。
また、光吸収性液状物質としては、透過光の波長に対して吸収性のある液状物質を選択することができ、この光吸収性液状物質を所定の屈折率の液状物質に混合することで、光の屈折率と同時に光吸収率を変化させることができる。
したがって、3次元的なホログラム像の作成を容易に行うことができるとともに、ホログラム像のノイズを低減させつつ、ホログラムパターンの設計を簡便化することができる。
図7は、本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第4実施例を適用した光学素子30の正面断面図である。
図7において、光学素子30は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板31内に、光を透過する位相変調用の複数のセル(中空部を有する構造体)32が所定形状、例えば、光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されているとともに、3段に分かれてセル32a、32b、32cとして3次元的に配置されている。また、光学素子30は、透明基板31内の位相変調用のセル32の下方に、光吸収用のセル(中空部を有する構造体)33が形成されており、光吸収用のセル33は、位相変調用のセル32と同じ高さである必要はなく、本実施例の光学素子30においても、位相変調用のセル32の高さよりも高く形成されている。
位相変調用の各セル32a、32b、32cには、それぞれ所定の屈折率の液状物質を当該セル32a、32b、32cに導入する導入口34が開口しており、この導入口34には、透明基板31外の図示しない液状物質供給部(液状物質供給手段)に連通する図示しない流路が連通している。位相変調用の各セル32a、32b、32cには、液状物質供給部から図示しない流路及び導入口34を通して所定屈折率の液状物質が導入される。
また、光吸収用の各セル33には、それぞれ複数の導入口35が開口しており、この導入口35には、透明基板31外の図示しない光吸収性液状物質供給部(光吸収性液状物質供給手段)に連通する図示しない流路が連通している。光吸収用の各セル33には、光吸収性液状物質供給部から図示しない流路及び複数の導入口35を通して、それぞれ吸収材料の濃度の異なる光吸収性液状物質が導入される。
そして、この微細な導入口34及び流路35は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を利用して、3次元加工で立体的にかつ微細に形成されている。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の光学素子30は、第3実施例の場合と同様に、図外の液状物質供給部から屈折率の異なる複数の液状物質を流路及び導入口34を通して位相変調用のセル32a、32b、32cに導入するとともに、図外の光吸収性液状物質供給部から光吸収用のセル33に所定濃度の光吸収性液状物質を流路及び導入口35を通して導入する。
すなわち、光学素子30は、例えば、位相変調用のセル32a、32b、32cに、液状物質供給部から所定の屈折率の液状物質を流路及び導入口34を通して導入する。一方、光学素子30は、光吸収用のセル33に、光吸収性液状物質供給部から所定濃度の光吸収性液状物質を流路及び導入口35を通して導入する。したがって、透過光の屈折率と同時に光強度を調整することができる。
この場合、光吸収性のセル33に導入する光吸収性液状物質の位相を一定にすると、位相変調用のセル32a、32b、32cに導入する液状物質の屈折率のみに基づいて位相変調を行わせることができる。
また、光学素子30は、光吸収性のセル33の光路長を変化させて透過強度を調整する一方で、位相調整用のセル32a、32b、32cで位相の補正を行うことができ、それぞれ光透過強度と位相変調を独立して調整することができる。
このように、本実施例の光学素子30は、光の位相と強度を同時に調整することができるため、従来、困難といわれていた空間光変調を容易かつ高精度に行うことができ、3次元的なホログラム像の作製の容易化、ホログラム像のノイズの低減化及びホログラムパターンの設計の容易化を行うことができる。
図8は、本発明の本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第5実施例を適用した光学素子40の平面図である。
図8において、光学素子40は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板41内に、光を透過する複数のセル(中空部を有する構造体)42が光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されており、各セル42には、透明基板41に形成された流路43が連通している。流路43は、各セル42と透明基板41外の液状物質供給手段としての液状物質供給部(図示略)とを連通しており、液状物質供給部から所定屈折率の液状物質を各セル42に導入する。
そして、光学素子40は、各セル42に繋がっている流路43を覆う遮光用フォトマスク(遮光部材)44が配設されており、この遮光用フォトマスク44は、透明基板41に金属をエッチングする方法等で容易に作成することができる。なお、図8においては、図8の上部の光の通過を遮断する遮光用フォトマスク44aは、流路43を明示するために透明な状態で描かれているが、実際は、遮光し、流路43への光の透過を遮断している状態となっている。
このように、本実施例の光学素子40は、各セル42に屈折率の異なる液状物質を、液状物質供給部から流路43を通して導入することで、入射光を空間的に位相分布させた透過光として出射させることができる。
また、光学素子40は、各セル42に対して液状物質を連続して導入と排出を行って流れをつくることができ、順次あるいは必要に応じて、各セル42に導入する液状物質を変化させることで、空間的に位相を変調させることができ、時間経過とともに位相を変化させる位相変調器に容易に適用することができる。
そして、本実施例の光学素子40は、流路43を遮光用フォトマスク44で覆っているので、流路43を通過する光を遮断することができ、より一層制御されたセル42のみで空間的な光の位相変調を行うことができる。
したがって、ホログラム像のノイズのより一層の低減化及び流路43部での光回折による波面の変化の抑制によるより一層高精度な位相変調を行うことができ、ホログラム像のノイズの低減及び流路43部分での光回折による波面の変化の抑制を行うことができる。
図9及び図10は、本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第6実施例を示す図であり、図9は、本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第6実施例を適用した光学素子50の平面図、図10は、図9の光学素子50の正面断面図である。
図9において、光学素子50は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板51内に、光を透過する複数のセル(中空部を有する構造体)52が光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されており、各セル52は、図10に示すように、透明仕切り板53により、複数、本実施例では2つの分室セル52aと分室セル52bとに分割されている。
分室セル52aには、液状物質を分室セル52a内に導入する流路54が連通しており、分室セル52bには、液状物質を分室セル52b内に導入する流路55が連通している。これらの流路54と流路55は、それぞれ透明基板51外の異なる液状物質供給部(液状物質供給手段)に連通しており、各液状物質供給部は、それぞれ異なる液状物質を流路54を通して分室セル52aと分室セル52bに供給する。
この光学素子50は、図9では、紙面に対して直角の方向から光が入射され、図10では、紙面の上方向から光が入射されるが、この光の入射側とは反対側の透明基板51内の端面部分(底面部)に、反射ミラー(反射板)56が設けられており、反射ミラー56は、セル52を通過してきた光をセル52方向に反射させる。この反射ミラー56は、多層膜や金属膜等を用いて形成され、例えば、可視光に対しては、シリコン等のバルクの基板を接触させて配置することで形成しても良い。そして、この反射ミラー56のセル52とは反対側の面に上記流路54及び流路55の本流路54a、55aを形成して、当該本流路54a、55aから各分室セル52a、52bに伸びる枝流路である流路54と流路56を反射ミラー56を貫通させた状態で形成する。
なお、上記説明では、セル52は、マトリックス状に配設されているが、マトリックス状に配置するものに限るものではなく、例えば、ライン状、円形状等であっても良い。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の光学素子50は、セル52の分室セル52a、52bにそれぞれ図外の液状物質供給部から屈折率の異なる複数の液状物質を本流路54a、55a及び流路54、55を通して分室セル52a、52bに導入する。
この状態で、光が、図9では、紙面に対して直角の方向から、図10では、紙面の上方向から入射されると、入射された光が、屈折率の異なる液状物質の導入されている分室セル52a、52bを通過して、反射ミラー56に入射し、反射ミラー56に入射した光が反射ミラー56で反射されて、再度、分室セル52a、52bを通過して出射される。そして、光は、それぞれ屈折率の異なる液状物質の導入されている分室セル52a、52bを通過することで、それぞれ異なった位相変調を受けた後に出射する。
したがって、意図する位相変調を高精度に行うことができる。
また、本実施例の光学素子50は、本流路54a、55aを反射板56の裏面に形成しており、流路54、55の径を、セル52の面積に比較して、大幅に小さくすることで、流路54、55によるセル52の位相変調の誤差を低減することができる。
このように、本実施例の光学素子50は、反射型となっているため、透過型に比較して2倍の位相変調を行うことができ、また、本流路54a、55aを反射ミラー56の裏側に配置して、流路54、55のみとし、光透過する流路部を削減することができ、さらに、単純な構造とすることができる。
図11は、本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第7実施例を適用した光学素子60の正面断面図である。
図11において、光学素子60は、光に対して透過性を有する部材で形成されている透明基板61内に、光を透過する位相変調用の複数のセル(中空部を有する構造体)62a、62b、62cが所定形状、例えば、光の透過方向に対向する面方向にマトリックス状に形成されている。また、セル62a、62b、62cは、透明基板61内にそれぞれ高さ及び大きさが異なる状態で形成されており、各セル62a、62b、62cには、液状物質供給部(液状物質供給手段)から流路63を通してそれぞれ異なる屈折率の液状物質が導入される。
したがって、セル62a、62b、62cに、液状物質供給部から流路63を通してそれぞれ異なる屈折率の液状物質を選択的に導入することで、それぞれのセル62a、62b、62cの深さに応じた変調を行うことができる。
例えば、初期位相変調を計算してセル構造を作製し、作成後に、加工誤差を調整するために用いたり、変化する位相を調整したり、補償したりすることができる。
また、液状物質を少しだけ交換することで、セル62a、62b、62cの構造、すなわち、セル62a、62b、62cの深さによって位相変化を大きくすることができる。
なお、上記各実施例において、所定のセル内の液状物質の屈折率を透明基板の屈折率と同じにすると、液状物質がセル内に導入されていない場合と導入されている場合との位相が同じになり、透明基板の屈折率と同じ屈折率の液状物質を導入したセルの部分を透過基板のセルのない場所と同様の透過位相変化とすることができる。
いま、透明基板の屈折率をns、液状物質の屈折率をnlとすると、光の入射角が0度の場合、透明基板と液状物質の界面での反射は、次式(3)で与えられる。
反射率の二乗=((ns−nl)/(ns+nl))の二乗・・・(3)
ここで、ns=nl、すなわち、透明基板の屈折率nsを液状物質の屈折率nlと同じにすることで、液状物質と透明基板との界面反射を低減することができる。
また、同様に、透明基板の屈折率と同じ屈折率の液状物質を導入したセルを空間的に配置することで、空間的にセルのある場所とない場所で同一の波面とすることができる。
したがって、流路部と流路部のない部分との位相差を低減して高精度な位相変調を行うことができる。
さらに、上記各実施例の光学素子において、セルの段階で位相に変化を与え、その後、液状物質を当該セルに導入することで、位相変調を行うと、位相変調幅として、必ずしも、2πの位相変調を必要としない、あるいは、ある程度初期位相の分かっている光の位相変調を行う場合、わずかな量の液状物質を用いるだけでよいことから、高精度な変調を行うことができるとともに、セル加工を容易なものとすることができる。
また、投影型のレーザ加工においては、フォトマスクを透過したレーザ光による加工が行われているため、光の多くの部分は、マスクで遮蔽され、エネルギー利用効率の低い加工となることがあった。この場合、回折素子やホログラム素子等の光学素子を利用すると、レーザ光の空間位相変調を行うことで、例えば、集光レンズ焦点面で様々な形状を作成したり、レーザ光を分割したりすることができ、マスク投影法に比較して、エネルギー利用効率が高いというメリットがある。ところが、従来の位相変調用の光学素子は、上述のように、高強度での利用や紫外レーザでの利用が困難であることが多い。
ところが、上記各実施例の光学素子を、レーザ加工装置に利用すると、高強度のレーザの位相変調を安定して、かつ、高精度に行うことができ、高強度レーザでのホログラフィック加工を行うことができる。
したがって、マスク投影に比較してより一層効率的な加工、例えば、マルチビームへの分割による高速加工、ビーム干渉による高精度加工、パタンを変化させる任意形状加工等の加工を行うことができる。また、光強度と位相を同時に変化させることで、光の3次元的な強度分布の形成を容易に行うことができ、内部改質加工、3次元形状加工、3次元露光(造形)等を容易に実施することができる。
さらに、上記各実施例の光学素子を、レーザマニピュレーション装置に利用すると、高ピークパワーのレーザ光の制御を行うことができ、ビーム分割、微小集光径、照射位置の調整を行うことができる。したがって、大きな粒子の移動、複数粒子の捕獲と移動、照射パタン変化による連続移動及び3次元移動等の粒子制御を容易に行うことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、液晶を用いることなく、空間的に光の位相を制御、また、光の位相と強度を同時に制御する光学素子、この光学素子を用いたレーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置に適用することができる。
特に、上記光学素子にレーザ光を透過あるいは反射させることで、空間的に位相分布を有するレーザ波面を形成し、レーザ光の波面収差補正、集光分布補正、さらにホログラフィック加工用マスクとして利用することができる。
また、上記光学素子を用いて光の位相を制御することで、空間光変調器として利用することもでき、光演算、光計測、記録、ディスプレイ、光通信分野にも適用することができる。
さらに、上記光学素子を、光のわずかな位相分布を補正する光補償素子として機能させることもできる。
本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第1実施例を適用した光学素子の平面図。 図1の光学素子の正面断面図。 本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第2実施例を適用した光学素子の平面図。 図3の光学素子の正面断面図。 本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第3実施例を適用した光学素子の平面図。 図5の光学素子の正面断面図。 本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第4実施例を適用した光学素子の正面断面図。 本発明の本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第5実施例を適用した光学素子の平面図。 本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第6実施例を適用した光学素子の平面図。 図9の光学素子の正面断面図。 本発明の本発明の光学素子、レーザ加工装置及びレーザマニピュレーション装置の第7実施例を適用した光学素子の正面断面図。
符号の説明
1 光学素子
2 透明基板
3、3a、3b、3c セル
4 微細流路
4a 導入口
4b 排出口
10 光学素子
11 透明基板
12 セル
12a 上段セル
12b 下段セル
13 透明仕切り板
14a 導入口
14b 排出口
15a 導入口
15b 排出口
16 流路
20 光学素子
21 透明基板
22 セル
22a 上段セル
22b 下段セル
23 透明仕切り板
24a 導入口
24b 排出口
25a 導入口
25b 光吸収性液導入口
25c 排出口
26 流路
30 光学素子
31 透明基板
32、32a、32b、32c セル
33 セル
34 導入口
35 流路
40 光学素子
41 透明基板
42 セル
43 流路
44、44a 遮光用フォトマスク
50 光学素子
51 透明基板
52 セル
52a、52b 分室セル
53 透明仕切り板
54、55 流路
54a、55a 本流路
56 反射ミラー
60 光学素子
61 透明基板
62a、62b、62c セル
63 流路

Claims (7)

  1. 入射光を空間的に位相変調して出射させる光学素子であって、当該入射光に対して透過性を有し所定形状の中空部を有する構造体が当該入射光に対向する面方向に複数分布する状態で配置され、
    当該複数の構造体の前記中空部内が、前記入射光の入射方向に対向する方向に延在するとともに当該入射光方向に移動可能な可動仕切り部材で複数の分室に分割され、
    当該各構造体の中空部の各分室に所定の屈折率の液状物質が液状物質供給手段から供給され、
    前記液状物質の圧力及び流量を変化させ、前記可動仕切り部材を移動させて、光の透過光路長を変化させ、
    前記光学素子は、前記液状物質での総合光透過距離Lが、透過光の波長をλ、
    当該液状物質の最大屈折率をnmax、
    最小屈折率をnminとしたとき、λ/(nmax−nmin)の整数倍であり、
    前記構造体の前記中空部内に、光吸収性を有する光吸収性液状物質が光吸収性液状物質供給手段から選択的に供給され、前記光の位相と同時に光の強度を空間的に変調することを特徴とする光学素子。
  2. 前記光吸収性液状物質供給手段は、前記構造体の前記中空部によって光吸収率の異なる複数種類の前記光吸収性液状物質を選択的に当該中空部内に供給することを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記光学素子は、前記液状物質供給手段または前記光吸収性液状物質供給手段からの液状物質を前記構造体の前記中空部に導く流路を有し、当該流路の少なくとも一部分が前記入射光を遮断する遮光部材で覆われていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子。
  4. 前記光学素子は、前記構造体を通過した前記入射光を当該構造体方向に反射する反射板を備え、当該反射板の前記入射光側とは反対側に流路が形成され、当該流路を通して前記液状物質供給手段または前記光吸収性液状物質供給手段からの液状物質を前記構造体の前記中空部に導入することを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子。
  5. 前記光学素子は、前記構造体の前記中空部に供給される前記液状物質のうち少なくとも1種類の液状物質の屈折率が当該構造体の屈折率と同じであることを特徴とする請求項1から請求項4にいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記複数の構造体のうち少なくとも1つ以上の構造体は、前記入射光の透過する光路長が他の構造体の光路長と異なることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 位相を光学素子で空間的に変調させたレーザ光を用いて対象物を操作するレーザマニピュレーション装置において、前記光学素子として請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学素子が用いられていることを特徴とするレーザマニピュレーション装置。
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