JP4521076B2 - パターン描画方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス製造のリソグラフィー技術に係わり、特に露光用マスクにパターンを描画するためのパターン描画方法、この描画方法を用いて作成する露光用マスクの製造方法、更にはこの露光用マスクを用いて試料上に所望パターンを形成するためのパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造において、ウェハ上にLSIパターンを形成するには、LSIパターンが形成された露光用マスクを用意し、この露光用マスクに形成されたパターンを光露光装置によりウェハ上のレジストに一括転写する方法が広く採用されている。
【0003】
露光用マスクにはLSIのパターンが精度良く形成されている必要があり、露光用マスクにLSIパターンを形成するには、成形アパーチャでビーム寸法や形状を可変する可変成型ビーム方式の電子ビーム描画装置が用いられている。この装置では、描画すべきパターンの形状に応じて該パターンを描画可能な図形に分割し、分割された図形を順次描画していく。この図形分割に際して、小さい図形に分割すると描画時間が長くなるため、できるだけ大きい図形に分割した方が望ましい。
【0004】
しかしながら、この種の方法にあっては次のような問題があった。電子ビーム描画装置でマスクに形成したパターンは、ショットの組み合わせで描画されているが、各々のショットには位置や幅のばらつきがあり、このばらつきはマスク上のパターンに反映される。そして、マスクのパターンを光露光によりウェハ上に転写した場合、上記のばらつきも解像されてしまい、これがウェハ上パターンの寸法精度を劣化させる要因となっていた。特に、高い寸法精度を要求される部分においてこのような劣化があると大きな問題である。
【0005】
以下、この問題をより具体的に説明する。可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置によりマスクにパターンを描画する時には、描画時間を短くするためできるだけ大きなショットで描画する。実際には、描画装置自体にショットの位置,大きさの精度についてある程度のばらつきがあるため、厳密にはデザインした通りのパターンになることはない。描画時における一つ一つのショット毎に現れる描画装置に起因する寸法精度は、そのショットサイズに依存しないので、分割した周期毎にショットの位置,幅のばらつきが現れることになる。
【0006】
ここで、生産性を考えて大きく図形分割を行った場合には、それに伴いショット毎のばらつきが現れる周期も大きくなる。そして、このようなマスクを利用してウェハへの露光を行う場合、露光装置の解像度がばらつきの周期よりも小さいならば、そのばらつきによる位置ずれまでも解像されてしまい、ウェハ上のレジストパターンに現れてしまう。これは、装置に起因する寸法精度低下の原因と考えられていたために、装置自体の精度向上の改善が行われていたがそれほどの改善は得られていない。
【0007】
また、電子ビーム描画装置を用いてマスクを描画する時に問題となるのは、ショット毎のつなぎ部分の描画精度である。このショットつなぎを滑らかにするために、描画するパターンを分割しそのショットーつ一つに対応させ少しずつずらして段階的に露光する方法がある。これは多重描画と呼ばれる方法で、これに関する特許も数多く提案されてきた。この方法を用いることでマスクにおけるショットつなぎを良くすることができるが、パターンの寸法については描画装置の能力に依存せざるを得なかった。また、この方法によって作られたマスクを用いてウェハ上に露光して得られるレジスト像における寸法精度については何の議論もなされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、露光用マスクのパターンを描画するために可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を用いた場合、描画時間を短くするためにできるだけ大きなショットで描画することになる。そして、この露光用マスクを用いて光露光により試料上にパターンを転写する場合、ショット毎のばらつきによるマスク上の位置ずれまでもが解像されてウェハ上のレジストパターンに現れてしまい、これが寸法精度低下の要因となる。なお、マスクのパターンを描画するために小さいショットで描画したり多重描画を行うことは、描画時間の大幅な増大を招き望ましくない。
【0009】
本発明は、上記事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、高い寸法精度が要求されるパターンに関して、ショット毎のばらつきによる試料上での寸法精度の低下を抑制することができ、描画時間の増大を招くことなく、試料上に転写した際の寸法精度の向上に寄与し得るパターン描画方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、上記のパターン描画方法を用いて作成した露光用マスクを提供することにある。また、本発明のさらに他の目的は、上記露光用マスクを用いて試料上に所望パターンを寸法精度良く形成するためのパターン形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を採用している。
即ち本発明は、光露光に供される露光用マスクを形成するために、マスク基板上のレジストに所望パターンを描画するパターン方法であって、前記パターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類する工程と、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンを小さい図形に分割し、第2の領域のパターンを前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割する工程と、前記図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記マスク基板上のレジストに描画する工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものがあげられる。
(1) マスク基板は、透明基板上に遮光膜を形成したものであること。
(2) パターンを分類する工程において、予め露光用マスクにおける合わせずれを考慮に入れ、このずれの大きさに応じて第1の領域の大きさを変更すること。
(3) パターンを図形に分割する工程において、第1の領域の形状に応じて図形分割の方法を変更すること。例えば、x方向のみに高い解像度が要求されるパターンの場合、y方向に対して寸法が小さい図形に分割すること。
【0013】
(4) マスク基板上のレジストはネガ型であり、描画対象となる層がゲート層であり、第1の領域はゲートパターンと素子領域パターンの論理積での真なる領域であること。
(5) マスク基板上のレジストはポジ型であり、描画対象となる層がゲート層であり、第1の領域はゲートパターンを除いた領域と素子領域パターンの論理積での真なる領域で、且つゲートパターンに近接する領域であること。
【0014】
(6) 第1の領域のパターンを、ショット毎のばらつきの周期が光露光装置では解像できない程の小さいショットで描画し、第2の領域のパターンを描画装置が取り得る最大ショットで描画すること。
【0015】
また本発明は、光露光に供される露光用マスクの製造方法であって、マスク基板上にレジスト膜を形成する工程と、前記マスク基板に形成すべき所望パターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類する工程と、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンは小さい図形に分割し、第2の領域のパターンは前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割する工程と、前記図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記レジスト膜に描画することによりレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクに前記マスク基板を選択エッチングする工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、露光用マスクに描画したパターンを光露光により試料上に転写して、該試料に所望パターンを形成するパターン形成方法において、前記露光用マスクにパターンを描画する際に、前記試料上に形成すべきパターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類し、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンを小さい図形に分割し、第2の領域のパターンを前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割し、この図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記露光用マスクに描画することを特徴とする。
【0017】
(作用)
前述したように、可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置によりマスクのパターンを描画する場合、描画装置自体にショットの位置,大きさの精度についてある程度のばらつきがあるため、厳密にはデザインした通りのパターンになることはない。描画時における一つ一つのショット毎に現れる描画装置に起因する寸法精度は、そのショットサイズに依存しないので、分割した周期毎にショットの位置,幅のばらつきが現れることになる。
【0018】
ここで、生産性を考えて大きく図形分割を行った場合には、それに伴いショット毎のばらつきが現れる周期も長くなる。そして、このようなマスクを利用して試料への露光を行う場合、露光装置の解像度がばらつきの周期よりも小さいならば、そのばらつきによる位置ずれまでも解像されてしまい、試料上のレジストパターンに現れてしまう。これに対し、小さく図形分割を行った場合、それに伴いショット毎のばらつきが現れる周期も短くなる。そして、露光装置の解像度がばらつきの周期よりも大きいならば、そのばらつきによる位置ずれは解像されないことになり、試料上のレジストパターンには現れない。
【0019】
つまり、図形分割を細かくすることにより、マスク上のパターンにはショット毎のばらつきが現れるものの、これを光露光により試料上に転写した場合にはショット毎のばらつきが無くなるようにすることができる。即ち、マスクにおける寸法精度ではなく、むしろマスクのパターンを光露光により転写した試料上のレジスト像における寸法精度という観点からその精度を向上させることができる。
【0020】
このような事実に基づいて本発明では、マスクに描画すべきパターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれ以外の第2の領域とに分類し、第1の領域のパターンを小さい図形に第2の領域のパターンを大きい図形に分割し、この図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを描画する。
【0021】
具体的には、ウェハ上に転写するパターンの中で高い寸法精度が要求される領域(第1の領域)をCADデータより予め抽出しておく。マスク描画工程においてパターンを露光するための図形分割を行う時に、抽出しておいた高い寸法精度が要求される第1の領域を外して、それ以外の第2の領域をマスク描画装置が取り得る最大のショットで露光できるように図形分割する。高い精度が要求される第1の領域は単位面積の小さなショットで図形分割を行う。このとき、露光の際使用するレジストとマスクの種類によって図形分割の方法が若干異なる。
【0022】
例えば、ゲート層のパターンがマスクの遮光パターンに対応するブライトフィールドマスクを用いてウェハ上に露光する際、マスク上のレジストにネガレジストを使用する時はゲートパターンの領域自体を描画することになるので、単純に該領域を小さなショットで図形分割すればよいことになる。また、ポジレジストを用いてブライトフィールドマスクを作成する場合、素子領域(SDG領域)の中でゲートパターンと隣接する領域を電子ビーム露光することになるので、着目するパターンの周辺部分を細かく図形分割すればよいことになる。
【0023】
これらとは逆に、ゲート層のパターンがマスクの開口パターンに対応するダークフイールドマスクを用いてウェハ上に露光する際、マスク上のレジストにネガレジストを使用する場合は、素子領域の中でゲートパターンと隣接する領域を電子ビーム露光することになるので、着目するパターンの周辺部分を細かく図形分割すればよいことになる。また、ネガレジストを用いてダークフィールドマスクを作成する場合、ゲートパターンの領域自体を描画することになるので、単純に該領域を小さなショットで図形分割すればよいことになる。
【0024】
このように本発明では、第1の領域を小さい図形に分割することにより、高い解像度を要求されるパターンに対してショット毎のばらつきが試料上のレジストに現れるのを防止でき、寸法精度の向上をはかることが可能となる。また、第2の領域を大きい図形に分割することにより、描画スループットの低下を抑制することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
電子ビーム描画装置を用いたマスク描画において問題となるのは、前述したように、ショットつなぎ部分での寸法精度が低下してしまうことである。本実施形態では、高い寸法精度が要求される部分として、トランジスタのゲートとなる領域におけるマスク描画方法を具体例として述べるが、この他の高い寸法精度が求められる領域にも同様な方法で適用することができる。
【0027】
図1は本発明の第1の実施形態に係わるパターン描画方法の処理手順を示す図で、図2〜図4は各々の手順におけるパターンの様子を示す図である。
【0028】
まず、図1のステップS1及び図2に示すように、寸法精度が必要となるトランジスタのチャネル部分のみを抽出するために、マスク描画のCADデータから予めゲート層201と素子領域層202を抽出し、二つの層間で論理積演算を行う。その演算の結果、ゲート層201のパターンの中で真となった領域203が一つのトランジスタのゲート領域に相当し、実際にはこの部分の寸法精度を上げることになる。即ち、ゲート層201のパターンの中で論理演算の結果が“真”となる高い寸法精度が要求される第1の領域203と、ゲート層201のパターンの中で論理演算の結果が“偽”となる高い寸法精度が要求されない第2の領域204とに分類する(ステップS2)。
【0029】
このとき、素子領域層202はゲート層201のパターンの露光を行う時点では既に露光を終えているパターンであり、本実施形態においてはゲート層201のパターンの中で高い精度が必要となる領域203を指定するための図形処理過程においてのみ用いられる。
【0030】
図3は、ゲート層を露光するための露光用マスクの一例を示す図である。図3(a)は、ゲート層のパターンがマスクの遮光パターン301に対応し、それ以外がマスクの開口パターン302とするブライトフィールドマスクを示している。図3(b)は、ゲート層のパターンがマスクの開口パターン303に対応し、それ以外がマスクの遮光パターン304とするダークフィールドマスクを示している。
【0031】
ここで、図3(a)に示すようなブライトフィールドマスクを可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置で描画するとし、その際にネガ型レジストを用いる場合には、ゲート層のパターン自体を露光することになる。このため、前述の論理積演算の結果でゲート層のパターンを二つの領域、即ち真の領域(第1の領域)と偽の領域(第2の領域)とに分けることになる。
【0032】
そして、図4に示すように、高い寸法精度が必要となる第1の領域401は小さなショットで図形分割し、高い寸法精度が必要でない第2の領域402は描画装置が取り得る最大のショットで図形分割する(ステップS3)。続いて、このような図形分割に基づいて、電子ビーム描画装置によりパターンを描画する(ステップS4)。なお、404は素子領域層であり論理演算において用いられる。また、403はブライトフィールドマスクの遮光部であり露光されない領域である。
【0033】
ここで、露光用マスクを形成するためのマスク基板は、石英等の透明基板上にクロム等の遮光膜を形成したものであり、その上にネガ型レジストが塗布されている。そして、このネガ型レジストに上記のパターン描画が行われる。描画後に現像してレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクに遮光膜を選択エッチングすることにより露光用マスクが作成される。
【0034】
これ以降は、上記のようにして作成された形成された露光用マスクを用い、光露光装置(例えばステッパ)によりマスクのパターンをウェハ上のポジ型レジスト露光する(ステップS5)。そして、現像によりレジストパターンを形成し、これをマスクにゲート層のパターニングを行うことになる。
【0035】
次に、本実施形態による作用効果を具体的に説明する。
前記のようなゲートパターンを、図5(a)に示すように大きなショットで描画したとする。この場合、マスク上でショット毎のばらつきの現れる周期は比較的長いものとなる。このように周期の長いばらつきは光露光装置により解像されるため、この露光用マスクを用いたパターン転写により、ショット毎のばらつきがウェハ上に解像されることになる。
【0036】
これに対し本実施形態のように、図5(b)に示すようにゲートパターンを小さいショットで描画した場合、マスク上でショット毎のばらつきの現れる周期は短いものとなる。このような短い周期のばらつきは、光露光装置では解像されず、ウェハ上のレジストには反映されない。これは、光露光装置では高次の回折光はカットされ、光露光装置が一種のローパスフィルタとして機能するためである。
【0037】
このようにある領域を細かく図形分割することは描画装置のばらつきの現れる周期を小さくすることに相当する。そして、その周期が光露光装置の解像度よりも小さい場合にはばらついたパターンは解像できず、レジスト像としてはなまったものになる。この効果を利用してマスク描画装置のばらつきが、ウェハ上のレジスト像に与える影響を小さくすることが可能となる。
【0038】
なお、小さなショットで描画するのは高い精度が要求されるゲートパターンのみであり、ゲートパターン以外は大きなショットで描画するため、この部分においてはばらつきがウェハ上のレジストに反映されるが、この領域は高い寸法精度を要求されないので問題ない。そして、ゲートパターン以外は大きなショットで描画するため、全てのパターンを小さなショットで描画するのに比較して、描画時間の短縮をはかることができる。
【0039】
このように本実施形態においては、領域において要求される寸法精度が違う場合に、図形分割の方法を領域毎に変更して描画を行うことによって、ウェハ上のレジスト像において寸法ばらつきが小さくなるマスク描画を行うことができる。また、高い寸法精度が必要でない領域において描画装置が取り得る最大のショット大きさで図形分割することにより、描画時間を最小限にすることができる。なお、図3(b)に示すようなダークフィールドマスクを描画する際にポジ型レジストを用いる場合も本手法が有効である。
【0040】
別の観点から見ると本実施形態では、描画装置の精度を上げずに仕上がりパターンの精度を上昇させるために、描画装置のばらつきの現れる周期を露光装置の持つ解像限界以下にすることによってマスク上のばらつきをウェハ上に解像させないようにする。その結果、描画装置のばらつきが最終的なウェハ上の仕上がりパターンに反映されにくくなる。
【0041】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、ゲート領域と素子領域の論理積演算において真なる領域401を細かく図形分割し寸法精度の向上をはかったが、これは理想的な状態に過ぎない。何故なら、論理演算を行った2層401,402を実際にウェハ上で重ねあわせる時に、マスク合わせ装置に起因する幾らかのずれが必ず生じるからである。マスクにおいて高い寸法精度が必要でない領域が、2層間の合わせずれのために、ウェハ上のレジスト像では高い寸法精度が必要となる領域に転写される可能性もある。
【0042】
そこで本実施形態では、図6に示すように、図形分割を細かくし寸法精度を向上させようとした領域、つまりゲート層と素子領域層604との論理演算の結果得られた領域指定に若干の変更を加え、合わせずれを予め考慮に入れた領域601を新たに設定し、この領域を小さなショットで図形分割する。それに伴い描画装置が取り得る最大のショットで図形分割する領域602も設定する。また、603はゲート層のマスクにおいて遮光部に相当するので露光は行われない領域である。この方法により、ウェハ上のレジスト像において寸法ばらつきが小さくなるマスク描画ができた。
【0043】
このように本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、パターンを分割する以前に論理積演算を行う2層間の合わせずれを考慮に入れてパターンの図形分割を行う(層毎の合わせずれの寸法分だけ小さなショットで図形分割する領域を大きくとる)ことにより、マスク上において高寸法精度か不要で大きなショットで図形分割していた領域が、ウェハ上のレジスト像において本来ならば小さなショットで図形分割してある領域を侵害する恐れを無くすことができる。
【0044】
(第3の実施形態)
図7は、ゲートパターンがマスクの遮光パターンに対応するブライトフィールドマスクを描画する際にポジ型レジストを用いる場合の図形分割方法である。本実施形態の場合、ゲート層701が残しパターンとなり、露光する領域はゲート層のパターンの周囲部分702,703となる。そこで、この領域の中で素子領域層と重なり、ゲート層に隣接する領域702を第1の領域とし、小さなショットで図形分割し露光する。それ以外の領域703を第2の領域とし、描画時間を短くするため描画装置が取りうる最大のショットで露光するように図形分割を行う。
【0045】
その結果、第1の実施形態と同様に、ウェハレジスト像において寸法ばらつきが小さくなるマスク描画ができた。なお、ゲート層のパターンがマスクの開口部に対応するダークフィールドマスクを描画する際にネガ型レジストを用いる場合も本手法が有効である。また、この場合にも第2の実施形態で示した領域変更の方法を適用することも有効である。
【0046】
(第4の実施形態)
図8(a)(b)はマスク上のパターンにおいて求められるパターンとその必要な寸法精度の性質に応じた図形分割の方法を示す。寸法精度の性質とは論理積演算によって得られた寸法精度が必要となる領域と露光を行わない部分の境界線のどの部分の精度が必要であるかを意味する。領域として寸法精度が必要であっても境界部分としては寸法精度が不要な部分もあるので、その性質によって図形分割の方法を工夫してマスク描画時間を短くすることができる。
【0047】
図8(a)はx方向のみ寸法精度が求められる場合で、具体的にはL/Sパターンのような1次元パターンに適用できる。二つの図におけるx,y座標は図8中に示したものとする。x方向のみに寸法精度が求められる場合、y方向に現れる寸法誤差の周期だけを小さくすればよいので、図8(a)のようにy方向に対してのみ寸法が小くなるような図形分割を行えばよい。また、L/Sパターンに限らず、x方向にのみ寸法精度が求められる場合に同様に適用することができる。
【0048】
図8(b)はx,y両方向、即ち2次元パターンにおいて寸法精度が求められる場合である。このような場合にはパターンの境界全てにおいてばらつきが現れる周期を小さくしなくてはならないので、境界部分801のみ第3の実施形態に基づいて設定したショット大きさでパターンを分割して描画し、その内側部分802は従来通りの図形分割法に従い、大きなショットにて描画する。この結果、作成時間をできるだけ短くして、ウェハ上のレジスト像における寸法ばらつきが小さくなるような露光用マスクを描画することができた。
【0049】
なお、図8(b)のようなパターンは、例えば図9に示すような、コの字型SDG領域の凹部に相当している。図中の901はゲート層、902はSDG領域、903は凹部領域である。
【0050】
このように本実施形態では、描画精度が必要な領域の図形分割を細かくする時に領域全体を細かく分割するのではなく、パターンに応じて細かいショットを打つ領域を部分的に設定することにより(L/Sパターンの場合はライン方向に細く、矩形パターンの場合は周辺領域のみ)、必要な精度を保ちながら描画時間を短縮することができる。
【0051】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。実施形態ではは全て、露光用マスクの描画に可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を用いたが、これに限らずキャラクタプロジェクション方式の電子ビーム描画装置を用いることもできる。また、電子ビーム描画装置の代わりにイオンビーム描画装置を使用することもでき、さらに光,X線などを用いた描画装置を使用することも可能である。また、素子領域と素子分離領域にまたがるゲート層のようなパターンに限らず、部分的に高い寸法精度が要求される各種のパターンの描画に適用することが可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、マスクに描画すべきパターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれ以外の第2の領域とに分類し、第1の領域のパターンを小さい図形に第2の領域のパターンを大きい図形に分割し、この図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンをマスク基板上のレジストに描画することにより、マスクにおける寸法精度ではなく、むしろマスクのパターンを光露光により転写した試料上のレジスト像における寸法精度という観点からその精度を向上させることができる。
【0053】
従って、高い寸法精度が要求されるパターンに関して、ショット毎のばらつきによる試料上での寸法精度の低下を抑制することができ、描画時間の増大を招くことなく、試料上に転写した際の寸法精度の向上に寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるパターン描画方法の処理手順を示す図。
【図2】マスク描画におけるCADデータの例を示す図。
【図3】ブライトフイールドマスクとダークフイールドマスクを示す図。
【図4】第1の実施形態におけるパターンの図形分割を示す図。
【図5】第1の実施形態における効果を説明するための模式図。
【図6】第2の実施形態で行われるパターンの図形分割を示す図。
【図7】第3の実施形態で行われるパターンの図形分割を示す図。
【図8】第4の実施形態で用いられる図形分割の様式を示す図。
【図9】第4の実施形態における図8(b)のようなパターンの適用例を示す図。
【符号の説明】
201,901…ゲート層
202,404,604…素子分離層
203…素子領域層とゲート層の論理積パターン(第1の領域)
204…第2の領域
301…ブライトフィールドマスクのパターン領域(クロム)
302…ブライトフィールドマスクの非パターン領域(石英)
303…ダークフィールドマスクのパターン領域(石英)
304…ダークフィールドマスクの非パターン領域(クロム)
401,601…小さなショットで図形分割を行う領域(第1の領域)
402,602…大きなショットで図形分割を行う領域(第2の領域)
403,603,701…ゲートパターン用フォトマスク遮光部
702…非ゲートパターンのうち小さなショットで図形分割を行う領域
703…非ゲートパターンのうち大きなショットで図形分割を行う領域
801…境界部分(第1の領域)
802…内側部分(第2の領域)
902…SDG領域
903…凹部領域

Claims (7)

  1. 光露光に供される露光用マスクを形成するために、マスク基板上のレジストに所望パターンを描画する方法であって、
    前記パターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類する工程と、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンを小さい図形に分割し、第2の領域のパターンを前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割する工程と、前記図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記マスク基板上のレジストに描画する工程とを含むことを特徴とするパターン描画方法。
  2. 前記パターンを分類する工程において、予め前記マスク基板における合わせずれを考慮に入れ、このずれの大きさに応じて第1の領域の大きさを変更することを特徴とする請求項1記載のパターン描画方法。
  3. 前記パターンを図形に分割する工程において、第1の領域の形状に応じて図形分割の方法を変更することを特徴とする請求項1記載のパターン描画方法。
  4. 前記マスク基板上のレジストはネガ型であり、描画対象となる層がゲート層であり、第1の領域はゲートパターンと素子領域パターンの論理積での真なる領域であることを特徴とする請求項1記載のパターン描画方法。
  5. 前記マスク基板上のレジストはポジ型であり、描画対象となる層がゲート層であり、第1の領域はゲートパターンを除いた領域と素子領域パターンの論理積での真なる領域で、且つゲートパターンに近接する領域であることを特徴とする請求項1記載のパターン描画方法。
  6. 光露光に供される露光用マスクの製造方法であって、
    マスク基板上にレジスト膜を形成する工程と、前記マスク基板に形成すべき所望パターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類する工程と、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンは小さい図形に分割し、第2の領域のパターンは前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割する工程と前記図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記レジスト膜に描画することによりレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクに前記マスク基板を選択エッチングする工程と、
    を含むことを特徴とする露光用マスクの製造方法
  7. 露光用マスクに描画したパターンを光露光により試料上に転写して、該試料に所望パターンを形成する方法において、
    前記露光用マスクにパターンを描画する際に、前記試料上に転写すべきパターンを高い寸法精度が要求される第1の領域とそれよりも低い寸法精度が要求される第2の領域とに分類し、図形分割によるショット毎のばらつきが現れる周期が光露光の解像度よりも小さくなるように第1の領域のパターンを小さい図形に分割し、第2の領域のパターンを前記第1の領域の分割図形よりも大きい図形に分割し、この図形分割に従ってそれぞれの領域のパターンを前記露光用マスクに描画することを特徴とするパターン形成方法。
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